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3.2013/14シーズンのインフルエンザアップデート(12/25現在)

東京都インフルエンザ情報 第20巻 第20号

2001~2002年度の札幌市における

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今冬のインフルエンザについて (2017/18 シーズン ) 国立感染症研究所 厚生労働省結核感染症課 平成 30 年 6 月 15 日 はじめに 今冬のインフルエンザについて 主に感染症発生動向調査に基づき 全国の医療機関 保健所 地方衛生研究所 学校等からの情報 国立感染症研究所関係部 センター

Microsoft Word - 今冬のインフルエンザについて( シーズン)_統合版案_

Microsoft Word - 【要旨】_かぜ症候群の原因ウイルス

目次 第一部インフルエンザ定点サーベイランス インフルエンザ定点サーベイランスの概要 定点あたり報告数の 2013/14 シーズンの推移 警報 注意報システムの概要 警報 注意報の発生状況 インフルエンザ推計受診者数の概要 推計受診者数の推移 第二部インフルエンザ病原体サーベイランス 亜型別情報収集

兵庫県立健康生活科学研究所健康科学研究センター研究報告第 8 号 2017 兵庫県立健康生活科学研究所健康科学研究センター研究報告第 8 号 2017 [ ノート ] 兵庫県における 2015/16 シーズンのインフルエンザウイルスの性状解析 * 押部智宏 荻美貴髙井伝仕近平雅嗣望月利洋 Chara

兵庫県立健康生活科学研究所健康科学研究センター研究報告第 9 号 2018 [ ノート ] 兵庫県における 2016/17 シーズンのインフルエンザウイルスの性状解析 * 押部智宏 荻美貴髙井伝仕近平雅嗣稲田忠明 Characteristic Analysis of the Seasonal Inf

Ⅰ 滋賀県感染症発生動向調査事業の概要

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6/10~6/16 今週前週今週前週 インフルエンザ 2 10 ヘルパンギーナ RS ウイルス感染症 1 0 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 8 10 咽頭結膜熱 急性出血性結膜炎 0 0 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 流行性角結膜炎 ( はやり目 )

Bull. Nagano Environ. Conserv. Res. Inst. No.8(2012) 3. 結果および考察 3.1 長野県における手足口病患者およびヘルパンギーナ患者からのエンテロウイルス検出状況 手足口病患者およびヘルパンギーナ患者 67 検体のうち, が 45 株 (67 %

Ⅰ 滋賀県感染症発生動向調査事業の概要

検査項目情報 インフルエンザウイルスB 型抗体 [HI] influenza virus type B, viral antibodies 連絡先 : 3764 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10) 5F410 分析物 インフルエン

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別紙 1 新型インフルエンザ (1) 定義新型インフルエンザウイルスの感染による感染症である (2) 臨床的特徴咳 鼻汁又は咽頭痛等の気道の炎症に伴う症状に加えて 高熱 (38 以上 ) 熱感 全身倦怠感などがみられる また 消化器症状 ( 下痢 嘔吐 ) を伴うこともある なお 国際的連携のもとに

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Microsoft Word - H24年報表紙・目次・合紙

埼衛研所報第 52 号 2018 年 埼玉県におけるエンテロウイルス検出状況について ( 年度 ) 中川佳子篠原美千代富岡恭子鈴木典子峯岸俊貴小川泰卓青沼えり内田和江岸本剛 Enterovirus Isolated in Saitama Prefecture(April 2016-

Microsoft Word - 【セット版PDF】131105_H25今冬のインフルエンザ総合対策.docx

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今週前週今週前週 2/18~2/24 インフルエンザ ヘルパンギーナ 4 4 RS ウイルス感染症 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 7 4 咽頭結膜熱 急性出血性結膜炎 0 0 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 流行性角結膜炎 ( はやり目

表 3 衛研番号 複数のウイルスが検出された検体 検出ウイルス採取月日診断名年齢性別住所咽頭糞便 Polio 1 Polio 2 H 腸重積 11 ヶ月女福島市 Adeno 2 Noro virus GⅡ H 急性腸

2015/2016 シーズンのインフルエンザ流行状況 (2016 年 4 月 1 日現在 ) 公益社団法人日本小児科学会予防接種 感染症対策委員会インフルエンザ等対策ワーキンググループ 序文今シーズンのインフルエンザの流行は 立ち上がりが遅く 2015 年に入ってから本格的な流行期に入り 2 月をピ

2017 年 2 月 1 日放送 ウイルス性肺炎の現状と治療戦略 国立病院機構沖縄病院統括診療部長比嘉太はじめに肺炎は実地臨床でよく遭遇するコモンディジーズの一つであると同時に 死亡率も高い重要な疾患です 肺炎の原因となる病原体は数多くあり 極めて多様な病態を呈します ウイルス感染症の診断法の進歩に

Microsoft Word - 【H29-5F】報文 修正版4

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表紙

なお本研究は 東京大学 米国ウィスコンシン大学 国立感染症研究所 米国スクリプス研 究所 米国農務省 ニュージーランドオークランド大学 日本中央競馬会が共同で行ったもの です 本研究成果は 日本医療研究開発機構 (AMED) 新興 再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業 文部科学省新学術領

図 /2010~2015/2016 におけるシーズン毎の検出状況 ( 丸の大きさが検出数の程度を表し グラフ内の数字が検出数を示す ) 図 2. RdRp 領域と VP1 領域の遺伝子型の分類 及び検出状況 /2016~2016/17(2 シーズン ) における VP1

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東京都感染症発生動向調査事業実施要綱

平成 28 年度愛媛衛環研年報 19 (2016) 愛媛県において手足口病患者検体より検出されたコクサッキーウイルス A6 型の遺伝子解析 越智晶絵溝田文美 *1 山下育孝 *2 木村俊也 *3 井上智四宮博人 Detection and genetic analysis of Coxsackiev

1 月号は以下の情報を掲載しています 1. 茨城県感染症発生動向調査事業に基づく試験検査 検出状況 1) 全数把握疾患 2) 病原体定点依頼検査その他の検査 3) 集団 ( 施設や学校等 ) 事例 月別検出件数 1) 三類 四類 五類 ( 全数把握 ) 2) 五類 ( 定点 ) その他の検査 3)

インフルエンザ施設内感染予防の手引き

図 年岡山県における手足口病発生状況 図 2 保健所別患者発生状況 2.2 方法患者発生状況は, 毎週の患者報告数から1 定点医療機関あたりの患者数 ( 定点あたり患者数 ) を算出し, 保健所別, 年齢群別に比較解析した 流行開始時期の判定は, インフルエンザで用いられる定点あたり患

表 1. 疾病別の被検者数及び検体件数内訳 疾病名インフルエンザ様疾患麻しん風しんデング熱ジカ熱日本脳炎 SFTS リケッチア感染症無菌性髄膜炎手足口病ヘルパンギーナ発疹症感染性胃腸炎流行性角結膜炎その他計 被検者数 ( 人 ) 検体数 ( 件 ) 咽頭拭い液鼻腔拭い液糞便髄液血液血清尿その他 19

医療機関における診断のための検査ガイドライン

第14巻第27号[宮崎県第27週(7/2~7/8)全国第26週(6/25~7/1)]               平成24年7月12日

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CycleavePCR® 呼吸器系感染症起因ウイルス検出キット Ver.2(製品コード CY216) 補足

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1★プレス49週HP表紙

疾患名 平均発生規模 ( 単位 ; 人 / 定点 ) 全国 県内 前期 今期 増減 前期 今期 増減 県内の今後の発生予測 (5 月 ~6 月 ) 発生予測記号 感染性胃腸炎 水痘

平成 24 年 8 月号目次 トピックス 平成 23 年度家庭用品検査結果 1 横浜市における2011/2012シーズンのインフルエンザウイルス流行株の解析 3 海水浴場水質調査 7 感染症発生動向調査 感染症発生動向調査委員会報告平成 24 年 7 月 8 情報提供 衛生研究所 WEB ページ情報

インフルエンザ施設内感染予防の手引き

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広島市衛研年報 36, 46-51(2017) 2016/17 シーズンに広島市で流行したノロウイルス GⅡ.2 の遺伝子解析 * 藤井慶樹則常浩太兼重泰弘八島加八 山本美和子 松室信宏 2016/17 シーズンは全国的にノロウイルス (NoV)GⅡ.2 を原因とする感染性胃腸炎が多発し, 広島市に

熊本県感染症情報 ( 第 31 週 ) 県内 170 観測医の患者数 (7 月 28 日 ~8 月 3 日 ) 今週前週今週前週 インフルエンザ 0 1 百日咳 0 0 RS ウイルス感染症 7 0 ヘルパンギーナ 咽頭結膜熱 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎

東京都微生物検査情報 第37巻第4号

Microsoft Word - H30eqa麻疹風疹実施手順書(案)v13日付記載.docx

3-2 全国と札幌市の定点あたり患者報告数の年平均値流行状況の年次推移を 全国的な状況と比較するため 全国と札幌市の定点あたり患者報告数の年平均値について解析した ( 図 2) 全国的には 調査期間の定点あたり患者報告数の年平均値は その年次推移にやや増減があるものの大きな変動は認められなかった 札

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10/3~10/9 今週前週今週前週 インフルエンザ 7 1 百日咳 1 0 RS ウイルス感染症 ヘルパンギーナ 咽頭結膜熱 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 急性出

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別記様式 7-2 感染症発生動向調査 ( インフルエンザ定点 ) 調査期間平成年月日 月日医療機関名 : 性別 歳 歳以上 合計 ( 注 ) *

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平成 26 年度微生物リスク管理基礎調査事業 ( 分離菌株の性状解析 ) 委託事業仕様書 1 事業の趣旨 ( 目的 ) 本事業は 食品媒介有害微生物を原因とする食中毒のリスク管理措置を検討するため 家畜の糞便等から分離されたカンピロバクター属菌株 サルモネラ属菌株 リステリア モノサイトジェネス菌株

スライド 1

別記様式 7-2 感染症発生動向調査 ( インフルエンザ定点 ) 調査期間平成年月日 月日医療機関名 : 性別 0-5 ヶ月 6-11 ヶ月 1 歳 歳以上 合計 (

医薬品タンパク質は 安全性の面からヒト型が常識です ではなぜ 肌につける化粧品用コラーゲンは ヒト型でなくても良いのでしょうか? アレルギーは皮膚から 最近の学説では 皮膚から侵入したアレルゲンが 食物アレルギー アトピー性皮膚炎 喘息 アレルギー性鼻炎などのアレルギー症状を引き起こすきっかけになる

大阪府の市街地における蚊の調査について

Weekly Report on Aomori Prefecture Infectious Disease 青森県感染症発生情報 (2019 年第 3 週 ) 発行青森県感染症情報センター (2019 年 1 月 24 日 ) ( 青森県環境保健センター : 担当微生物部 ) TEL

定点報告疾患 ( 定点当たり報告数の上位 3 疾患の発生状況 ) (1) インフルエンザ 第 51 週のインフルエンザの報告数は 1025 人で, 前週より 633 人多く, 定点当たりの報告数は であった 年齢別では,10~14 歳 (240 人 ),7 歳 (94 人 ),8 歳 (

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Research 2 Vol.81, No.12013

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第 53 号 (2016) 1 報文 蛍光 RT- マルチプレックス PCR 法を利用した胃腸炎ウイルス検出法の検討 石川県保健環境センター健康 食品安全科学部成相絵里 児玉洋江 崎川曜子 和文要旨 蛍光 RT-マルチプレックスPCR 法を用いて胃腸炎ウイルス一斉検索法の検討を行った その結果, 異

熊本県感染症情報 ( 第 14 週 ) 県内 165 観測医の患者数 (4 月 4 日 ~4 月 10 日 ) 今週前週今週前週 インフルエンザ 百日咳 0 0 RS ウイルス感染症 10 8 ヘルパンギーナ 6 5 咽頭結膜熱 A 群溶血性連鎖球菌咽頭炎 感染性胃腸炎

第 88 回日本感染症学会学術講演会第 62 回日本化学療法学会総会合同学会採択演題一覧 ( 一般演題ポスター ) 登録番号 発表形式 セッション名 日にち 時間 部屋名 NO. 発表順 一般演題 ( ポスター ) 尿路 骨盤 性器感染症 1 6 月 18 日 14:10-14:50 ア

顎下腺 舌下腺 ) の腫脹と疼痛で発症し そのほか倦怠感や食欲低下などを訴えます 潜伏期間は一般的に 16~18 日で 唾液腺腫脹の 7 日前から腫脹後 8 日後まで唾液にウイルスが排泄され 分離できます これらの症状を認めない不顕性感染も約 30% に認めます 合併症は 表 1 に示すように 無菌

最近の動物インフルエンザの発生状況と検疫対応

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Microsoft Word - 01沖縄県蚊媒介感染症対策行動計画(第3版)

熊本県感染症情報 ( 第 50 週 ) 報告期間 インフルエンザ 水 痘 突発性発しん ヘルパンギーナ マイコプラズマ肺炎 クラミジア肺炎 ( ロタウイルス ) 第 43 週第 44 週第 45 週第 46 週第 47 週第 48 週第 49 週第 50 週第 47 週第 48 週第 49 週 7

「組換えDNA技術応用食品及び添加物の安全性審査の手続」の一部改正について

国立感染症研究所血液 安全性研究部 HBV-DNA 国内標準品及び HIV-RNA 国内標準品の力価の再評価のための共同研究 1. 背景と目的血液製剤のウイルス安全性の確保対策として実施されている原料血漿と輸血用血液のウイルス核酸増幅試験 (NAT) のための HCV HBV 及び HIV の国内標

クチ ワ ン で安心 予防接種は集団生活前に子育て応援券を有効活用 感染症発生動向速報 ( 平成 31 年第 10 週分 3 月 4 日 ~3 月 10 日 ) インフォメーション 予防接種をご確認くださいこの春から保育所 幼稚園に通い始めるお子さんも多いと思います 一般に乳幼児は感染症に対する抵抗

2019 年 7 月 4 日 ( 木 ) 愛知県保健医療局健康医務部健康対策課感染症グループ担当内田 久野内線 ダイヤルイン 手足口病警報を発令します!! 愛知県では 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 に基づき 県内の小児科を標榜する

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東邦大学学術リポジトリ タイトル別タイトル作成者 ( 著者 ) 公開者 Epstein Barr virus infection and var 1 in synovial tissues of rheumatoid 関節リウマチ滑膜組織における Epstein Barr ウイルス感染症と Epst

事務連絡 令和元年 6 月 21 日 ( 公社 ) 岡山県医師会 ( 一社 ) 岡山県病院協会 御中 岡山県保健福祉部健康推進課 手足口病に関する注意喚起について このことについて 厚生労働省健康局結核感染症課から別添のとおり事務連絡が ありましたので 御了知いただくとともに 貴会員への周知をお願い

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耐性菌届出基準

第51回日本小児感染症学会総会・学術集会 採択結果演題一覧

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鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス検出マニュアル(第2版)公開用

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第 56 号 (2019) 49 資料 石川県におけるインフルエンザの流行状況 -2018/19 シーズン - 石川県保健環境センター健康 食品安全科学部 中村幸子 中澤柾哉 成相絵里 倉本早苗 和文要旨 2018/19シーズンの集団かぜ発生状況は, 過去 5 シーズンと比較して発生施設数は 3 番目に多く, 患者数は 2 番目に多かった 感染症発生動向調査事業のインフルエンザ累積患者報告数は 3 番目に多かった また, 病原体定点から提出された130 検体について, インフルエンザウイルス遺伝子検査を実施した結果,AH1pdm09 亜型が49 検体,AH3 亜型が52 検体,B 型ビクトリアが13 検体から検出され, 分離培養検査ではAH1pdm09 亜型が31 株,AH3 亜型が29 株,B 型ビクトリアが11 株分離された このうちの一部についてHA 遺伝子を解析した結果, 国内の同シーズン流行株と類似した株であった また, 分離したAH1pdm09 亜型にH275Y 変異を有する株はなかった キーワード : インフルエンザウイルス 1 はじめに当センターでは,1981 年より開始された感染症発生動向調査事業において, インフルエンザの患者数調査のほか, 病原体検査としてインフルエンザ ( インフルエンザ様疾患を含む ) 患者 ( 以下, インフルエンザ患者等 ) からのインフルエンザウイルスの遺伝子検出, 分離 同定等の検査を実施している また, そこで得られた結果は県ホームページでの公表や, 県内関係機関および国立感染症研究所 ( 以下, 感染研 ) に報告するとともに, 分離したウイルスの一部は, ワクチン開発, 研究等に供するため感染研へ提供している 本報では,2018/19シーズン( 以下, 今シーズン ) の石川県 ( 以下, 本県 ) におけるインフルエンザの流行状況と検出および分離されたウイルスの性状解析結果等について報告する なお, 本報ではシーズンの区切りを感染研にあわせ, 例年と同様第 36 週から翌年の第 35 週までとした 2 材料と方法 2 1 患者発生状況 (1) 集団かぜ患者発生状況県健康推進課が実施している学校などを対象とした インフルエンザ様疾患発生報告 により, インフルエンザ様疾患による欠席等で学級閉鎖等の措置をとった施設数および患者数を把握した (2) インフルエンザ患者発生状況感染症発生動向調査事業に基づく県内 48か所 ( 小児科 29か所, 内科 19か所 ) のインフルエンザ定点医療機関 ( 以下, 定点 ) におけるインフルエンザ患者報告数により把握した 2 2 ウイルス検査 (1) 検体の採取感染症発生動向調査事業に基づく上記 48か所の医療機関のうち 5 か所 ( 小児科 3 か所, 内科 2 か所 ) のインフルエンザ病原体定点医療機関 ( 以下, 病原体定点 ) を受診したインフルエンザ患者等から採取された咽頭ぬぐ Prevalence of Influenza in Ishikawa Prefecture during the 2018-19 season. by NAKAMURA Sachiko, NAKAZAWA Masaya, NARIAI Eri and KURAMOTO Sanae (Health and Food Safety Department, Ishikawa Prefectural Institute of Public Health and Environmental Science) Key words : Influenza virus

50 石川保環研報 い液または鼻腔ぬぐい液の計 130 検体を検査対象とした 検体は2018 年第 36 週 ( 9 月 3 日 ~ 9 日 ) から2019 年第 35 週 ( 8 月 26 日 ~ 9 月 1 日 ) までの間に採取された また, 検体は, 原則, 感染症発生動向調査事業におけるインフルエンザ患者報告数が定点あたり1.0を超えてから,1.0を下回るまで( 以下, 流行期 ) は 1 機関あたり週 1 検体以上, それ以外の期間 ( 非流行期 ) は 1 機関あたり月 1 検体以上採取することとなっており, 今シーズンは2018 年第 48 週から2019 年第 18 週までが流行期であった (2) 検査方法アインフルエンザウイルスの遺伝子検出および同定インフルエンザウイルスの遺伝子検出および同定は, TaqMan Probeを用いたリアルタイムRT-PCR 法により,A 型ウイルスのM 遺伝子および亜型 (A(H1N1) pdm09ウイルス ( 以下,AH1pdm09 亜型 ),A(H3N2) ウイルス ( 以下,AH3 亜型 ) ならびにB 型ウイルス 2 系統 ( 山形系統ウイルス ( 以下,B 型山形 ), ビクトリア系統ウイルス ( 以下,B 型ビクトリア )) の赤血球凝集素遺伝子 ( 以下,HA 遺伝子 ) の同時検出により行った リアルタイム RT-PCR 法は 7500Fast(Life Technologies 社製 ) を使用し, インフルエンザ診断マニュアル ( 第 3 版 )( 以下, 診断マニュアル ) 1 に従い実施した なお, RNAの抽出には QIAamp Viral RNA Mini Kit(QIAGEN 社製 ) を用いた イインフルエンザウイルスの分離および同定インフルエンザウイルスの分離培養検査は, トリプシン添加 MDCK 細胞を用いて実施した 分離ウイルスの型 亜型別の同定は, 培養上清の赤血球凝集価 ( 以下, HA 価 )(0.75% モルモット赤血球使用 ) が 8 以上の検体について, それを抗原として, 感染研より分与された今シーズンのインフルエンザウイルス同定用キット ( 以下, 同定用キット ) の抗血清との赤血球凝集抑制試験 ( 以下, HI 試験 ) によった なお, 同定用キットに含まれる株は, 今シーズンのワクチン株である A/Singapore/GP1908/2015(AH1pdm09 亜型 ),A/Singapore/INFIMH-16-0019/2016(AH3 亜型 ),B/Phuket/3073/2013(B 型山形 ),B/Maryland/ 15/2016(B 型ビクトリア ) の計 4 株であり, 抗血清は上記各ワクチン株に対するウサギ免疫血清である また,AH3 亜型については, 近年の流行株の多くは HA 価が低くHI 試験が困難である 2 ) ことから, 培養上清のHA 価が 8 未満の分離ウイルスについては, 増殖確認および型 亜型別の同定は全てアと同様にインフルエンザウイルスの遺伝子検出法により行った 一方, 今シーズンのB 型ビクトリア分離株の一部は今シーズンの同定用キットと反応しにくいと感染研より情報提供があり, その対応として,17/18シーズンに配布された抗 B/ Texas/02/2013を用いて同定することが示されていたため, それに従った ウ HA 遺伝子部分塩基配列の解析各亜型ウイルスが分離された検体の一部を無作為に抽出し, 診断マニュアルに従いインフルエンザウイルス分離株のHA 遺伝子領域の塩基配列について解析を行っ た すなわち,RT-PCR 法により分離株のHA 遺伝子全長を増幅し, ダイレクトシークエンス法により塩基配列を決定し,Molecular Evolutionary Genetics Analysis (MEGA)7 を用い, 近隣結合法 (neighbor-joining method) により系統樹解析を実施した なお, 解析に用いた株の塩基配列情報は,The Global Initiative on Sharing All Influenza Data 3 ) から入手した エ薬剤耐性インフルエンザウイルスの検索感染研による抗インフルエンザ薬耐性株サーベイランス事業に基づき, 分離した全てのAH1pdm09 亜型について薬剤耐性遺伝子の検索を実施した すなわち,2 種類の異なる蛍光色素 (FAM; 耐性株 Y275,VIC; 感受性株 H275) で標識されたTaqMan Probeを用いたリアルタイム RT-PCR 法を行い,Allele Discrimination 解析によるノイラミニダーゼ遺伝子のH275Y 変異の検出を行った 3 結果と考察 3 1 患者発生状況 (1) 集団かぜ患者発生状況今シーズンの集団かぜの初発は2018 年 10 月 15 日 ( 第 42 週 ) に報告のあった 1 施設,5 人であった その後, 2019 年第 4 週 ( 1 月 21 日 ~ 1 月 27 日 ) の54 施設,989 人をピークとし, 第 16 週 ( 4 月 15 日 ~ 4 月 21 日 ) まで発生は続いた ( 図 1 ) なお, 初発の報告日は, 過去 5 シーズンと比較して最も早かった 4)-8) 最終的に今シーズンの集団かぜ発生施設数および患者数の合計は148 施設,2,917 人となり,6 シーズン中発生施設数は 3 番目に, 図 1 集団かぜ患者発生状況 (2013/14~2018/19シーズン)

第 56 号 (2019) 51 患者数は 2 番目に多かった (2) インフルエンザ患者発生状況感染症発生動向調査事業における定点あたりのインフルエンザ患者報告数は,2018 年第 48 週 (11 月 26 日 ~ 12 月 2 日 ) に流行開始の目安となる1.0を超え,2019 年第 4 週 ( 1 月 21 日 ~ 1 月 27 日 ) をピーク ( 定点あたり患者報告数 63.96) に, その後減少した ( 図 2 ) ピーク時における定点当たりの患者報告数は 6 シーズン中最も高かった 4)-8) また, 今シーズンの累積患者報告数は 16,639 人であり,6 シーズン中 3 番目に多かった 図 3 インフルエンザウイルス亜型別検出状況 ( 検体提出週別 ) 図 2 感染症発生動向調査事業におけるインフルエンザ患者発生状況 (2013/14~2018/19 シーズン ) 3 2 ウイルス検査 (1) 遺伝子検出結果 各病原体定点から提出された 130 検体についてインフ ルエンザウイルス遺伝子検査を実施した結果,114 検体 (87.7%) からインフルエンザウイルス遺伝子が検出さ れた 検出されたウイルスの型および亜型別の検体数 ( 割 合 ) は,AH1pdm09 亜型が 49 検体 (43.0%),AH3 亜 型が 52 検体 (45.6%),B 型ビクトリアが 13 検体 (11.4%) であり,B 型山形は検出されなかった B 型ウイルスについては, 本県では B 型山形が全く検 出されず B 型ビクトリアのみであったが, 全国的にも B 型山形の検出はわずかのみであった 2) 検体提出週別に検出状況をみると,AH3 亜型は 2018 年第 41 週 (10 月 8 日 ~14 日 ) に提出された 1 検体から 検出されて以降 2019 年第 21 週 ( 5 月 20 日 ~26 日 ) ま で検出が続いた ( 図 3) 一方,AH1pdm09 亜型は 2018 年第 48 週 (11 月 26 日 ~12 月 2 日 ) から 2019 年第 9 週 ( 2 月 25 日 ~ 3 月 3 日 ) まで, 集中して検出された B 型は 2019 年第 11 週 ( 3 月 11 日 ~17 日 ) から B 型ビク トリアが検出され,2019 年第 21 週 ( 5 月 20 日 ~26 日 ) まで検出が続いた ( 図 3 ) 2012/13 シーズン以降は AH1pdm09 亜型と AH3 亜型 が交互に主流となっていたが 4)-8), 昨シーズンからは時 期により検出割合は異なるものの AH1pdm09 亜型,AH3 亜型が同時に流行しており, 今シーズンも同様であった シーズン全体では,AH3 亜型が最多となり, 全国と同 2 様の流行状況 ) であった インフルエンザウイルス遺伝子が検出されなかった 16 検体については, 非流行期にも検体を収集していることから, 呼吸器感染症起因ウイルスであるアデノウイルス,RSウイルス, エンテロウイルス, ヒトコロナウイルス, ヒトパレコウイルス, ヒトメタニューモウイルス, ヒトボカウイルス, パラインフルエンザウイルス, C 型インフルエンザウイルスについて遺伝子検査を実施した その結果,16 検体中, エンテロウイルスの 1 つであるエコーウイルス遺伝子が 3 検体から, 同じくエンテロウイルスの 1 つであるライノウイルス遺伝子が 1 検体から検出された C 型インフルエンザ遺伝子, ヒトパレコウイルス遺伝子, ヒトコロナウイルス遺伝子, ヒトメタニューモウイルス遺伝子がそれぞれ 2 検体から, アデノウイルス遺伝子,RS ウイルス遺伝子, コクサッキーウイルス遺伝子がそれぞれ 1 検体から検出された なお, 1 検体から複数のウイルス遺伝子が検出された検体は 4 検体あった 6 検体はいずれのウイルス遺伝子も検出されなかった (2) 分離および型別結果提出された130 検体のうち, インフルエンザウイルス遺伝子が検出された114 検体について分離培養検査を実施した その結果,72 検体 (63.2%) からインフルエンザウイルスが分離された 分離されたウイルスの型および亜型別の株数は, AH1pdm09 亜型が 32 株 (44.4%),AH3 亜型が 29 株 (40.3%),B 型ビクトリアが11 株 (15.3%) であった なお, 分離した AH3 亜型のうち, 赤血球凝集活性が低く, HI 試験が実施できなかった15 株については, 培養上清の遺伝子検出法により亜型鑑別を行った また, 分離したB 型ビクトリアのうち 6 株については, 亜型 系統判定が困難なため17/18シーズンの同定キットを用いた 分離されたウイルスの同定用キットの抗血清に対する HI 価は,AH1pdm09 亜型が160~10,240( ホモ価 2,560) であり,AH3 亜型のうち,HA 価が 8 以上でありHI 試

52 石川保環研報 表 1 分離ウイルスのHI 試験結果 AH1pdm09 亜型 AH3 亜型 B 型ビクトリア系統 (n=32) (n=14) (n=5) (n=6) 抗血清 A/Singapore/GP1908/2015 A/Singapore/INFIMH-16-0019/2016 B/Maryland/15/2016 B/Texas/2/2013 ( ホモ価 ) (2,560) (2,560) (320) (320) 10,240 4 株 (12.5%) 5,120 1 株 ( 7.1%) 20 1 株 (20.0%) 320 1 株 (16.7%) 5,120 9 株 (28.1%) 2,560 1 株 ( 7.1%) 10 4 株 (80.0%) 160 1 株 (16.7%) 2,560 4 株 (12.5%) 1,280 5 株 (35.7%) 80 2 株 (33.3%) HI 価 1,280 4 株 (12.5%) 640 3 株 (21.4%) 40 2 株 (33.3%) 640 6 株 (18.9%) 320 2 株 (14.3%) 320 3 株 ( 9.4%) 160 2 株 (14.3%) 160 2 株 ( 6.3%) 昨シーズン同定キット 験が実施できた14 株の抗血清に対するHI 価は160~ 5,120( ホモ価 2,560) であった ( 表 1 ) 一方, 分離されたB 型ビクトリアのうち, 今シーズンのキットで同定できた 5 株のHI 価は10~20( ホモ価 320) であり, ホモ価と大きく乖離していた 残る 6 株について昨シーズンの同定キットでの HI 価は 40 ~ 320( ホモ価 320) であった ( 表 1 ) 感染研では, 国内で分離されたインフルエンザウイルスの一部について, フェレット感染血清を用いたHI 試験により詳細な抗原性解析を実施している 2) しかし, 最近のAH3 亜型は,MDCK 細胞を用いて分離増殖させると, ノイラミニダーゼに特異的な変異が誘導され, 赤血球凝集活性を示すようになり,HI 試験による詳細な抗原性解析が困難となることから, 感染研ではAH3 亜型のみ抗原性解析には中和試験を用いている 2) 今シーズンは, 本県で分離された 5 株 (AH1pdm09 亜型 1 株,AH3 亜型 2 株,B 型ビクトリア2 株 ) を感染 研へ送付し, 国内の他の地域で分離された株と合わせて解析が行われた 今シーズンの国内流行株は AH1pdm09 亜型,AH3 亜型のほとんどがワクチン株と抗原性が類似していたことが報告されており 2),AH3 亜型のワクチン株との抗原性は, 本県のHI 試験結果とは異なっていたが, これは前述のノイラミダーゼに特異的な変異が誘導された影響によるものと考えられた (3)HA 遺伝子部分塩基配列の解析分離されたインフルエンザウイルス71 株のうち,16 株 (AH1pdm09 亜型 ;6 株,AH3 亜型 ;6 株,B 型ビクトリア ; 4 株 ) について, インフルエンザウイルス HA 遺伝子の塩基配列を決定し, 系統樹解析を行った 解析の結果,AH1pdm09 亜型 6 株はいずれもクレード6B.1( 共通アミノ酸置換 :S84N,S162N,I216T) 内の6B.1A(S74R,I164T,I295V) に属していた ( 図 4 ) AH3 亜型 6 株は全て, クレード3C.2a(L3I,N144S, F159Y,K160T,Q311H,D489N) に属し, そのうちシー 図 4 AH1pdm09 ウイルス HA 遺伝子分子系統樹

第 56 号 (2019) 53 図 5 AH3 亜型ウイルス HA 遺伝子分子系統樹 ズン初めの 2 株がサブグレード 3C.2a2(T131K,R142K, R261Q) に,4 株が3C.2a1(N171K,I406V,G484E) に属していた ( 図 5 ) B 型ビクトリア 4 株は全て1Aの内のN129D,I117V, V146I を有する集団に属し, その中の 3 アミノ酸欠損 (162 ~ 164 番目のアミノ酸 ) と K136E を持つ群に属した ( 図 6 ) なお,4 株は全て今シーズンのキットで同定できなかった株で,3 アミノ酸欠損を有していたことがその 理由であったと思われた AH1pdm09 亜型,AH3 亜型はいずれも昨シーズンと同じクレードに属した 8) B 型ビクトリアは, クレードとしては 2 年前のシーズンと同じクレードに属したが 3 アミノ酸欠損を有した 7) また, 今回我々が解析した株 2 はいずれも, 今シーズン国内で流行した株 ) と同じクレードに属しており, 類似していた 図 6 B 型ビクトリア系統ウイルス HA 遺伝子分子系統樹

54 石川保環研報 (4) 薬剤耐性インフルエンザウイルスの検索分離したAH1pdm09 亜型 32 株について H275Y 変異を検索した結果,H275Y 変異を有する株は検出されなかった 一方, 全国では,H275Y 変異を有するAH1pdm09 亜型が2,099 株中 17 株 (0.8%) 報告されている 9) また, 近年話題になっているキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬 ( ゾフルーザ ) に対する耐性株の検索は当センターでは実施していないが, 感染研にて全国から収集されたインフルエンザ株について解析した結果, AH1pdm09 亜型で330 株中 6 株 (1.8%) から,AH3 亜型では356 株中 34 株 (9.6%) からエンドヌクレアーゼ阻害薬耐性変異株が報告されている 9) なお, この解析には本県から送付したAH3 亜型 2 株も含まれているが, エンドヌクレアーゼ阻害薬耐性は認められなかったことが報告されている 9) これらのことから, 今後も継続的な薬剤耐性インフルエンザウイルスのモニタリングが必要であると考える 4 まとめ (1) 今シーズンの本県における集団かぜ患者発生状況および感染症発生動向調査事業におけるインフルエンザ患者発生状況を過去 5シーズンと比較した結果, 今シーズンの本県における集団かぜ患者発生状況は, 流行開始時期は最も早く, 発生施設数は 3 番目に多かった また, 感染症発生動向調査事業におけるピーク時の定点当たりの患者報告数は最も多く, 累積患者報告数は 3 番目に多かった (2) 今シーズンの本県における亜型別の流行状況は, 混合流行となり,A 型ウイルスはAH1pdm09 亜型と AH3 亜型の検出割合にあまり差がなく,B 型ウイルスについてはB 型ビクトリアのみが検出された (3)HA 遺伝子を解析した結果,AH1pdm09 亜型はクレード 6B.1に,AH3 亜型はクレード 3C.2a,B 型ビ クトリアはクレード1Aに属し, いずれも国内で流行していたウイルスに類似していた また, 分離した AH1pdm09 亜型にH275Y 変異を有する株はなかった 文献 1 ) 国立感染症研究所 : インフルエンザ診断マニュアル ( 第 3 版 )(2014) 2 ) 国立感染症研究所, 厚生労働省 : 今冬のインフルエンザについて (2018/19シーズン), 令和元年 7 月 19 日 3 )The Global Initiative on Sharing All Influenza Data: https://platform.gisaid.org 4 ) 児玉洋江, 成相絵里, 崎川曜子 : 石川県におけるインフルエンザの流行状況 (2013/2014シーズン), 石川県保健環境センター研究報告書,51,39-44(2014) 5 ) 児玉洋江, 成相絵里, 崎川曜子 : 石川県におけるインフルエンザの流行状況 (2014/2015シーズン), 石川県保健環境センター研究報告書,52,54-58(2015) 6 ) 児玉洋江, 成相絵里, 崎川曜子 : 石川県におけるインフルエンザの流行状況 (2015/2016シーズン), 石川県保健環境センター研究報告書,53,35-39(2016) 7 ) 成相絵里, 中澤柾哉, 児玉洋江, 倉本早苗 : 石川県におけるインフルエンザの流行状況 (2016/17シーズン ), 石川県保健環境センター研究報告書,54,78-82 (2017) 8 ) 成相絵里, 中澤柾哉, 児玉洋江, 倉本早苗 : 石川県におけるインフルエンザの流行状況 (2017/18シーズン ), 石川県保健環境センター研究報告書,55,47-51 (2018) 9 ) 国立感染症研究所ホームページ : 抗インフルエンザ薬耐性株サーベイランス (2019 年 8 月 20 日 )https:// www.niid.go.jp/niid/ja/influ-resist.html