目 次 はじめに... - 1 - 第 1 章 男 性 の 育 児 休 業 取 得 の 必 要 性 について... - 1 - 第 1 節 女 性 の 就 業 状 況... - 1 - 第 2 節 女 性 活 躍 推 進 法 の 成 立... - 2 - 第 3 節 男 性 の 育 児 参 加 の

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

スライド 1


公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

●幼児教育振興法案

18 国立高等専門学校機構


社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

平 均 賃 金 を 支 払 わなければならない この 予 告 日 数 は 平 均 賃 金 を 支 払 った 日 数 分 短 縮 される( 労 基 法 20 条 ) 3 試 用 期 間 中 の 労 働 者 であっても 14 日 を 超 えて 雇 用 された 場 合 は 上 記 2の 予 告 の 手 続

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

(3) 育 児 休 業 (この 号 の 規 定 に 該 当 したことにより 当 該 育 児 休 業 に 係 る 子 について 既 にし たものを 除 く )の 終 了 後 3 月 以 上 の 期 間 を 経 過 した 場 合 ( 当 該 育 児 休 業 をした 教 職 員 が 当 該 育 児 休 業

平 成 34 年 4 月 1 日 から 平 成 37 年 3 月 31 日 まで 64 歳 第 2 章 労 働 契 約 ( 再 雇 用 希 望 の 申 出 ) 第 3 条 再 雇 用 職 員 として 継 続 して 雇 用 されることを 希 望 する 者 は 定 年 退 職 日 の3か 月 前 まで

3 体 制 整 備 等 (1) 全 ての 特 定 事 業 主 が 共 同 して 取 組 むものとする () 総 務 部 人 事 管 理 室 人 事 課 を 計 画 推 進 の 主 管 課 とし 全 ての 市 職 員 により 推 進 する (3) 実 施 状 況 を 把 握 し 計 画 期 間 中 で

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第 7 条 職 員 の 給 与 に 関 する 規 程 ( 以 下 給 与 規 程 という ) 第 21 条 第 1 項 に 規 定 す るそれぞれの 基 準 日 に 育 児 休 業 している 職 員 のうち 基 準 日 以 前 6 月 以 内 の 期 間 にお いて 在 職 した 期 間 がある 職

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

2 条 ) ア 育 児 休 業 の 対 象 とならない 職 員 ( 法 第 2 条 及 び 条 例 第 2 条 関 係 ) (ア) 臨 時 的 に 任 用 される 職 員 (イ) 育 児 休 業 に 係 る 期 間 を 任 期 と 定 めて 採 用 された 職 員 (ウ) 勤 務 延 長 職 員 (

公表表紙

っては 出 産 予 定 日 から 出 生 した 日 から 起 算 して8 週 間 を 経 過 する 日 の 翌 日 までとする ) の 期 間 内 に 当 該 子 に 係 る 最 初 の 育 児 休 業 を 開 始 し かつ 終 了 した 場 合 であって 当 該 子 に 係 る 再 度 の 育 児

職 員 の 等 に 関 する 条 例 第 24 条 の 承 認 は 正 規 の 勤 務 時 間 の 始 め 又 は 終 わりにおいて 30 分 を 単 位 として 行 う ものとする 2 育 児 を 原 因 とする 特 別 休 暇 を 承 認 されている 職 員 に 対 する の 承 認 については

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該 介 護 休 業 が 終 了 する 日 までに, 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 が 死 亡 したとき 又 は 離 婚, 婚 姻 の 取 消, 離 縁 等 により 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 との 親 族 関 係 が 消 滅 した とき (3) 配 偶

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

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16 日本学生支援機構

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

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別紙3

2 前 項 前 段 の 規 定 にかかわらず 年 俸 制 教 職 員 から 申 し 出 があった 場 合 においては 労 使 協 定 に 基 づき その 者 に 対 する 給 与 の 全 額 又 は 一 部 を 年 俸 制 教 職 員 が 希 望 する 金 融 機 関 等 の 本 人 名 義 の 口

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

1

国立大学法人 東京医科歯科大学教職員就業規則

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 161,7 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

第2分野 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革

第 9 条 の 前 の 見 出 しを 削 り 同 条 に 見 出 しとして ( 部 分 休 業 の 承 認 ) を 付 し 同 条 中 1 日 を 通 じて2 時 間 ( 規 則 で 定 める 育 児 休 暇 を 承 認 されている 職 員 については 2 時 間 から 当 該 育 児 休 暇 の

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(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

小山市保育所整備計画

2 前 項 に 定 める 日 に 支 給 する 給 与 は 総 額 給 与 を12 分 割 した 額 ( 以 下 給 与 月 額 という ) 扶 養 手 当 住 居 手 当 通 勤 手 当 単 身 赴 任 手 当 寒 冷 地 手 当 及 び 業 績 手 当 並 びに 前 月 分 の 超 過 勤 務

就 学 前 教 育 保 育 の 実 施 状 況 ( 平 成 23 年 度 ) 3 歳 以 上 児 の 多 く(4 歳 以 上 児 はほとんど)が 保 育 所 又 は 幼 稚 園 に 入 所 3 歳 未 満 児 (0~2 歳 児 )で 保 育 所 に 入 所 している 割 合 は 約 2 割 就 学

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(2) 支 状 況 保 育 所 ( 定 員 60 人 以 上 ) 支 状 況 は 次 とおりです 1 総 入 構 成 比 は 割 合 が88.1% 活 動 外 入 が2.1% 特 別 入 が9.8%でした 2 構 成 比 は 運 営 費 入 が80.1% 経 常 経 費 補 助 金 入 が17.8%

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った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

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●電力自由化推進法案

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職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

公平委員会設置条例

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(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) (H25.4.1) (H25.4.1) (H25.7.1) (H25.7.1) (H25.4.1) (H25.7.1)

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

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定款

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 2 年 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制 措 置 を 行 う 前 のものです ( 単 位 : ) 3 職 員 の 平 均 給 与 月

(2) 国 民 年 金 の 保 険 料 国 民 年 金 の 第 1 号 被 保 険 者 および 任 意 加 入 者 は, 保 険 料 を 納 めなければなりま せん また,より 高 い 老 齢 給 付 を 望 む 第 1 号 被 保 険 者 任 意 加 入 者 は, 希 望 により 付 加 保 険

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,600 円 185,800 円 222,900 円 261,900 円

1.はじめに わが 国 での 急 速 な 少 子 化 の 進 行 等 を 踏 まえ 次 代 の 社 会 を 担 う 子 どもが 健 やかに 生 まれ 育 成 される 環 境 の 整 備 を 目 的 とした 次 世 代 育 成 支 援 対 策 推 進 法 が 平 成 15 年 7 月 に 制 定 され

子 ども 手 当 の 支 給 対 象 や 支 給 額 等 の 仕 組 みはどのようになっていますか 平 成 22 年 度 の 子 ども 手 当 は 中 学 校 修 了 までの 子 ども 一 人 に つき 月 額 1 万 3 千 円 を 父 母 等 に 支 給 します 支 給 要 件 は 子 どもを

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とする この 場 合 育 児 休 業 中 の 期 限 付 職 員 が 雇 用 契 約 を 更 新 するに 当 たり 引 き 続 き 育 児 休 業 を 希 望 する 場 合 には 更 新 された 雇 用 契 約 期 間 の 初 日 を 育 児 休 業 開 始 予 定 日 として 育 児 休 業 申

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頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

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別紙3

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申 請 免 除 申 請 免 除 ( 学 生 以 外 ) 学 生 納 付 特 例 制 度 若 年 者 納 付 猶 予 制 度 法 定 免 除 世 帯 構 成 図 表 1 国 民 年 金 保 険 料 の 免 除 の 種 類 と 所 得 基 準 本 人 世 帯 主 配 偶 者 の 所 得 に 応 じて 免

(2) 懲 戒 については 戒 告 は 3 ヵ 月 減 給 は 6 ヵ 月 停 職 は 9 ヵ 月 4 病 気 休 暇 休 職 欠 勤 により 勤 務 しなかった 職 員 が 再 び 勤 務 するに 至 った 場 合 において 他 の 職 員 との 均 衡 上 必 要 があると 認 められるときは

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Transcription:

目 次 はじめに... - 1 - 第 1 章 男 性 の 育 児 休 業 取 得 の 必 要 性 について... - 1 - 第 1 節 女 性 の 就 業 状 況... - 1 - 第 2 節 女 性 活 躍 推 進 法 の 成 立... - 2 - 第 3 節 男 性 の 育 児 参 加 の 意 義... - 3 - 第 2 章 地 方 公 務 員 の 育 児 休 業 法 の 概 要... - 3 - 第 1 節 育 児 介 護 休 業 法 の 目 的... - 3 - 第 2 節 地 方 公 務 員 の 育 児 休 業 等 に 関 する 法 律 について... - 4 - 第 3 章 地 方 公 務 員 の 育 児 休 業 の 現 状... - 5 - 第 1 節 男 女 別 育 児 休 業 取 得 率 の 推 移... - 5 - 第 2 節 男 女 別 育 児 休 業 承 認 期 間 の 推 移 と 特 徴... - 6 - (1) 女 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 の 推 移... - 6 - (2) 男 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 の 推 移... - 7 - (3) 女 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 の 特 徴... - 8 - (4) 男 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 の 特 徴... - 8 - 第 4 章 民 間 企 業 の 育 児 休 業 の 現 状... - 9 - 第 1 節 民 間 企 業 における 男 性 の 育 児 休 業 の 取 得 意 向 について... - 9 - 第 2 節 民 間 企 業 における 男 女 別 育 児 休 業 取 得 率 の 推 移... - 10 - 第 5 章 男 性 の 育 児 休 業 促 進 における 阻 害 要 因 について... - 11 - 第 1 節 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 が 低 い 要 因... - 12 - (1) 調 査 結 果 からみる 阻 害 要 因 について... - 12 - (2) 阻 害 要 因 1 取 得 前 の 課 題 : 職 場 の 理 解 や 雰 囲 気 について... - 12 - (3) 阻 害 要 因 2 取 得 中 の 課 題 : 経 済 的 な 負 担 について... - 17 - (4) 阻 害 要 因 3 取 得 後 の 課 題 : 育 児 休 業 取 得 後 の 職 場 復 帰 について - 20 - 第 6 章 男 性 の 育 児 休 業 を 促 進 するためには... - 21 - 第 1 節 諸 外 国 における 育 児 休 業 制 度 の 取 組 み... - 21 - (1)ノルウェーとスウェーデンの 育 児 休 業 制 度... - 21 - (2)ドイツの 育 児 休 業 制 度... - 23 - 第 2 節 民 間 企 業 における 育 児 休 業 制 度 の 取 組 み... - 24 - (1) イクメン 企 業 アワード 受 賞 企 業 における 取 組 みについて... - 25 - (2) イクボスアワード 受 賞 者 における 取 組 みについて... - 26 - 第 3 節 地 方 公 務 員 における 男 性 の 育 児 休 業 促 進 についての 提 言... - 27 - (1) 職 場 の 理 解 や 雰 囲 気 に 関 する 提 言... - 27 - (2) 経 済 的 な 負 担 に 関 する 提 言... - 28 - (3) 育 児 休 業 取 得 後 の 職 場 復 帰 に 関 する 提 言... - 29 - (4) 実 効 性 のある 男 性 の 育 児 休 業 促 進 のための 提 言... - 29 - おわりに... - 30 - 〇 参 考 文 献 データ 出 典... - 31 - i

はじめに < 本 稿 の 狙 い> 我 が 国 における 急 速 な 少 子 化 の 進 行 等 を 踏 まえ 次 世 代 の 社 会 を 担 う 子 どもが 健 やかに 生 まれ かつ 育 成 される 環 境 の 整 備 を 図 るため 官 民 を 問 わず 有 効 な 次 世 代 育 成 支 援 策 を 推 進 することが 求 められている 各 地 方 公 共 団 体 においては 行 政 改 革 による 組 織 のス リム 化 および 効 率 的 な 行 政 運 営 を 図 るための 人 員 配 置 に 苦 慮 しているところではあるが 職 員 の 仕 事 と 家 庭 の 両 立 を 支 援 することは 少 子 化 対 策 としての 意 義 のみならず 成 長 戦 略 の 中 核 である 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 や 各 団 体 における 有 能 な 人 材 の 確 保 にもつなが るものと 考 えられる このような 中 女 性 の 職 業 生 活 における 活 躍 の 推 進 に 関 する 法 律 ( 以 下 女 性 活 躍 推 進 法 という )が 平 成 27 年 8 月 28 日 に 成 立 した 本 法 は 職 業 生 活 において 女 性 の 活 躍 を 推 進 し 指 導 的 地 位 に 占 める 女 性 の 割 合 を 高 めていくため 採 用 育 成 継 続 就 業 登 用 等 の 各 段 階 において それぞれの 業 種 従 業 員 規 模 に 即 した 施 策 を 講 ずるとともに 職 業 生 活 と 家 庭 生 活 の 両 立 を 図 るために 必 要 な 環 境 を 整 備 すること 等 が 必 要 であるとして 制 定 された こうしたことから 本 稿 は 女 性 の 活 躍 推 進 のための1つの 施 策 として 地 方 公 務 員 に おける 男 性 職 員 の 育 児 休 業 の 促 進 を 図 るための 方 策 について 検 討 し いくつかの 提 言 を 行 うものである < 本 稿 の 構 成 > 第 1 章 ではまず 男 性 の 育 児 休 業 取 得 の 必 要 性 について 確 認 し 第 2 章 で 地 方 公 務 員 の 育 児 休 業 法 の 概 要 解 説 第 3 章 第 4 章 では 官 民 の 育 児 休 業 の 現 状 を 確 認 する また 第 5 章 においては 男 性 の 育 児 休 業 における 阻 害 要 因 を 分 析 し 第 6 章 において 男 性 の 育 児 休 業 の 促 進 について 提 言 を 行 う 各 地 方 公 共 団 体 においては 男 性 の 育 児 休 業 取 得 促 進 のための 取 組 みを 一 層 推 進 してい ただくための 参 考 としていただければ 幸 いである なお 文 中 の 意 見 に 係 る 部 分 は 筆 者 の 私 見 であることを 予 めお 断 りしておく 第 1 章 男 性 の 育 児 休 業 取 得 の 必 要 性 について 本 章 においては 男 性 の 育 児 休 業 取 得 の 必 要 性 について 確 認 していくこととする 第 1 節 女 性 の 就 業 状 況 近 年 の 少 子 高 齢 化 の 進 展 と 人 口 減 少 社 会 の 到 来 に 伴 う 労 働 力 人 口 の 減 少 の 中 で 潜 在 的 な 能 力 を 有 する 女 性 の 労 働 市 場 への 参 加 の 促 進 が 求 められている 女 性 活 躍 推 進 に 関 する 目 標 としては 2003 年 6 月 に 男 女 共 同 参 画 推 進 本 部 において 社 会 のあらゆる 分 野 にお いて 2020 年 までに 指 導 的 地 位 に 女 性 が 占 める 割 合 が 少 なくとも 30% 程 度 になるよう 期 待 - 1 -

する といった 目 標 が 示 されていたが 総 務 省 が 2015 年 に 行 った 労 働 力 調 査 によると 管 理 的 職 業 従 事 者 に 占 める 女 性 の 割 合 は 11.3%となっており その 目 標 と 現 実 の 差 は 大 きく 女 性 の 活 躍 推 進 施 策 は 十 分 であるとは 言 えない また 我 が 国 では 他 の 先 進 国 に 比 較 して 女 性 の 参 画 が 進 んでいない 経 済 協 力 開 発 機 構 (OECD) 1 加 盟 34 カ 国 の 雇 用 情 勢 をまとめた 雇 用 アウトルック 2015 によると 日 本 の 25~54 歳 の 女 性 の 就 業 率 は 71.8%で 加 盟 国 のなかで 24 位 であることから 国 際 的 にはな お 低 い 水 準 にある 原 因 としては 日 本 の 女 性 の 就 業 率 が 低 いのは 20~30 歳 代 で 出 産 を 機 に 退 職 することが 多 く 仕 事 を 再 開 してもパートタイムなど 非 正 規 労 働 が 多 いためであ る OECD は 女 性 がキャリアの 階 段 をのぼることができるようにする 努 力 が 必 要 と 指 摘 している 第 2 節 女 性 活 躍 推 進 法 の 成 立 女 性 の 活 躍 推 進 のためには 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 を 高 めるとともに 仕 事 と 子 育 てを 両 立 していくことが 重 要 とされ 平 成 27 年 8 月 に 女 性 活 躍 推 進 法 が 成 立 した 女 性 活 躍 推 進 法 では 基 本 方 針 として1トップが 先 頭 に 立 って 意 識 改 革 働 き 方 改 革 を 行 う 2 女 性 の 活 躍 の 意 義 を 理 解 し 積 極 的 に 取 り 組 む 3 働 き 方 を 改 革 し 男 女 ともに 働 きや すい 職 場 を 目 指 す 4 男 性 の 家 庭 生 活 への 参 画 を 強 力 に 促 進 する 5 育 児 介 護 等 をしな がら 当 たり 前 にキャリア 形 成 できる 仕 組 みを 構 築 する といった 事 業 主 の 取 組 に 必 要 な 5 つの 視 点 が 示 されており 事 業 主 に 対 しては 平 成 28 年 4 月 1 日 までに 各 事 業 主 単 位 で 特 定 事 業 主 行 動 計 画 の 策 定 が 義 務 付 けられている また 計 画 の 策 定 にあたって 把 握 分 析 すべき 事 項 が 以 下 7 項 目 示 されており 1 採 用 の 女 性 割 合 2 継 続 勤 務 年 数 の 割 合 3 職 員 一 人 当 たり 各 月 ごとの 超 過 勤 務 時 間 4 管 理 的 地 位 にある 職 員 に 占 める 女 性 割 合 5 各 役 職 段 階 に 占 める 女 性 職 員 の 割 合 6 男 女 別 の 育 休 取 得 率 平 均 取 得 期 間 7 男 性 職 員 の 配 偶 者 出 産 休 暇 及 び 育 児 参 加 のための 休 暇 取 得 率 平 均 取 得 日 数 となっており これらの7 項 目 についてそれぞれ 把 握 分 析 することが 女 性 の 活 躍 推 進 には 必 須 であるとされている さらに 育 児 休 業 を 取 得 するのは 主 に 女 性 となっている 現 状 では 女 性 に 育 児 の 負 担 が 集 中 し 社 会 進 出 を 妨 げていることから 女 性 の 活 躍 の 場 を 広 げるためにも 積 極 的 に 男 性 に 育 児 参 加 をしてもらうことが 重 要 であるとして アベノミクス 成 長 戦 略 である 女 性 が 輝 く 日 本 の 実 現 に 向 けた 政 策 目 標 の 中 においても 2020 年 の 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 を 13%にする とされている 1 OECD( 経 済 協 力 開 発 機 構 )はヨーロッパ 諸 国 を 中 心 に 日 米 を 含 め 34 か 国 の 先 進 国 が 加 盟 する 国 際 機 関 OECD は 国 際 マクロ 経 済 動 向 貿 易 開 発 援 助 といった 分 野 に 加 え 最 近 では 持 続 可 能 な 開 発 ガ バナンスといった 新 たな 分 野 についても 加 盟 国 間 の 分 析 検 討 を 行 っている - 2 -

第 3 節 男 性 の 育 児 参 加 の 意 義 女 性 の 力 がいまだ 十 分 発 揮 されていない 現 状 を 踏 まえ 職 業 生 活 と 家 庭 生 活 の 両 方 を 営 むにあたって 一 方 の 家 庭 生 活 において 男 性 の 十 分 な 分 担 が 得 られなければ 女 性 の 負 担 は 減 らず 結 果 として 女 性 が 職 場 において 活 躍 することが 困 難 になることから 男 性 の 家 事 育 児 等 の 家 庭 生 活 への 参 画 の 促 進 は 女 性 の 職 業 生 活 における 活 躍 を 推 進 する 上 で 解 決 しなければならない 重 要 な 課 題 の1つである 男 女 が 共 に 家 事 育 児 等 の 家 庭 生 活 における 責 任 を 果 たしながら 職 場 においても 貢 献 していくことができる 社 会 を 実 現 するためには 男 性 の 意 識 改 革 を 促 すとともに 育 児 参 加 を 促 進 させることが 重 要 である そのためには 公 の 機 関 が 積 極 的 に 育 児 参 加 促 進 への 取 組 みを 行 い 結 果 を 出 す 必 要 があると 考 える また 公 の 機 関 の 男 性 職 員 が 育 児 休 業 を 取 得 し 子 育 て 支 援 等 の 行 政 サービスを 提 供 す る 側 から 受 ける 側 になることで 改 めて 住 民 にとってより 良 い 行 政 サービスのあり 方 を 考 えることができるようになり これまで 主 観 的 にしか 見 ていなかった 自 分 の 仕 事 が 客 観 視 できるようになるという 副 次 的 効 果 が 生 まれることも 期 待 される さらに 職 員 が 子 育 て 支 援 など 家 庭 生 活 において 一 層 活 躍 することで 視 野 が 広 がり 例 えば より 有 効 な 子 育 て 支 援 策 の 立 案 や 行 政 サービスの 拡 充 等 につながるものと 考 えら れることから 育 児 休 業 の 取 得 は 職 員 の 能 力 の 向 上 や 女 性 が 活 躍 する 社 会 への 足 掛 か りになるものと 考 えられる 第 2 章 地 方 公 務 員 の 育 児 休 業 法 の 概 要 本 章 では 仕 事 と 子 育 ての 両 立 支 援 等 のため 男 女 ともに 子 育 て 等 をしながら 働 き 続 け ることができる 雇 用 環 境 を 整 備 する 目 的 のもとに 制 定 された 育 児 介 護 休 業 法 を 踏 まえ 法 整 備 がなされている 国 家 公 務 員 の 育 児 介 護 休 業 法 ( 以 下 国 家 育 休 法 という )と 国 家 育 休 法 に 準 じて 法 整 備 がされている 地 方 公 務 員 の 育 児 介 護 休 業 法 ( 以 下 地 方 育 休 法 という )についての 概 要 を 確 認 していく 第 1 節 育 児 介 護 休 業 法 の 目 的 育 児 介 護 休 業 法 は 育 児 休 業 介 護 休 業 等 育 児 又 は 家 族 介 護 を 行 う 労 働 者 の 福 祉 に 関 する 法 律 ( 平 成 3 年 法 律 第 76 号 ) の 略 称 であり 育 児 休 業 および 介 護 休 業 に 関 する 制 度 並 びに 子 の 看 護 休 暇 および 介 護 休 暇 に 関 する 制 度 を 設 けるとともに 育 児 および 家 族 の 介 護 を 行 いやすくするため 所 定 労 働 時 間 等 に 関 し 事 業 主 が 講 ずべき 措 置 を 定 めるほか 育 児 又 は 家 族 の 介 護 を 行 う 労 働 者 等 に 対 する 支 援 措 置 を 講 ずること 等 により このような 労 働 者 が 退 職 せずに 済 むようにし その 雇 用 の 継 続 を 図 るとともに 育 児 又 は 家 族 の 介 護 のた めに 退 職 した 労 働 者 の 再 就 職 の 促 進 を 図 ることとしている これは 育 児 および 家 族 の 介 護 を 行 う 労 働 者 の 職 業 生 活 と 家 庭 生 活 との 両 立 が 図 られる - 3 -

よう 支 援 することによって その 福 祉 を 増 進 するとともに あわせて 我 が 国 の 経 済 およ び 社 会 の 発 展 に 資 すことを 目 的 としているものである 第 2 節 地 方 公 務 員 の 育 児 休 業 等 に 関 する 法 律 について 地 方 公 務 員 の 育 児 休 業 に 関 しては 地 方 育 休 法 が 適 用 されるが 育 児 休 業 期 間 について は 育 児 介 護 休 業 法 では 子 が 1 歳 ( 特 別 の 事 情 がある 場 合 は 1 歳 6 ヶ 月 )に 達 するま でとされているのに 対 し 国 家 育 休 法 や 地 方 育 休 法 では 3 歳 に 達 するまで 育 児 休 業 が 可 能 となっている その 他 の 主 なポイントは 下 記 のとおりとなっている なお 地 方 育 休 法 は 育 児 介 護 休 業 法 および 国 家 育 休 法 に 準 じた 法 整 備 となっているため 育 児 介 護 休 業 法 および 国 家 育 休 法 の 説 明 については 省 略 する 地 方 育 休 法 (ポイント) 1 妻 の 出 産 後 8 週 間 以 内 に 育 児 休 業 を 取 得 した 男 性 労 働 者 について 特 別 の 事 情 がなくても 再 度 の 育 児 休 業 の 取 得 が 可 能 2 配 偶 者 が 専 業 主 婦 ( 夫 )であっても 育 児 休 業 の 取 得 が 可 能 3 子 が 3 歳 に 達 するまで 取 得 可 能 4 育 休 を 取 ったことを 理 由 に 不 利 益 な 待 遇 をすることは 禁 止 5 3 歳 に 達 するまでの 子 を 養 育 する 労 働 者 の 所 定 外 労 働 の 免 除 の 義 務 化 6 3 歳 に 達 するまでの 子 を 養 育 する 労 働 者 の 短 時 間 勤 務 の 措 置 の 義 務 化 項 目 育 児 介 護 休 業 法 地 方 育 休 法 ( 国 家 育 休 法 ) 1 再 度 の 育 児 休 業 取 得 の 可 否 8 週 間 以 内 に1 度 取 得 している 場 合 取 得 可 能 取 得 可 能 2 配 偶 者 が 専 業 主 婦 ( 夫 )の 場 合 取 得 可 能 取 得 可 能 3 最 大 取 得 期 間 1 歳 6 ヶ 月 まで 3 歳 まで 4 育 休 を 取 ったことを 理 由 に 不 利 益 な 待 遇 をすること 禁 止 禁 止 5 所 定 外 労 働 免 除 免 除 6 短 時 間 勤 務 の 措 置 義 務 義 務 - 4 -

第 3 章 地 方 公 務 員 の 育 児 休 業 の 現 状 本 章 においては 地 方 公 務 員 の 育 児 休 業 の 現 状 について 確 認 していくこととする 第 1 節 男 女 別 育 児 休 業 取 得 率 の 推 移 図 1-1 のグラフおよび 図 1-2 は 平 成 20 年 度 から 平 成 26 年 度 の 各 年 度 におい て 新 たに 育 児 休 業 を 取 得 することが 可 能 となった 職 員 の 男 女 別 の 対 象 取 得 者 数 取 得 率 を 表 したものである 女 性 の 取 得 率 については 平 成 20 年 度 から 平 成 26 年 度 にか けて 常 に 高 い 取 得 率 で 推 移 していることがわかるが 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 は 法 改 正 後 の 平 成 22 年 度 には 前 年 と 比 較 し 0.6% 上 昇 し 1.3%となったものの その 後 平 成 24 年 度 までは 横 ばいで 推 移 し 平 成 25 年 度 においても 1.5%と 低 い 取 得 率 となっている また 平 成 26 年 度 において 新 たに 育 児 休 業 を 取 得 することが 可 能 となった 男 性 職 員 は 55,418 人 であり そのうち 育 児 休 業 を 所 得 した 者 は 856 人 取 得 率 は 1.5%で 前 年 度 に 比 べ 取 得 者 は 72 人 増 加 したものの 取 得 率 は 平 成 25 年 度 と 同 様 である なお 女 性 の 場 合 は 平 成 26 年 度 において 新 たに 育 児 休 業 を 取 得 することが 可 能 となった 女 性 職 員 は 38,684 人 であ り そのうち 育 児 休 業 を 取 得 したものは 36,039 人 取 得 率 は 93.2%で 前 年 度 に 比 べ 取 得 者 は 798 人 増 加 したものの 取 得 率 は 0.8 ポイント 減 少 した 以 上 のとおり 女 性 の 育 児 休 業 取 得 率 は 高 い 水 準 をキープしているが 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 は 育 児 介 護 休 業 法 が 改 正 された 後 において 微 増 はしているものの 国 が 目 標 とし ている 2020 年 までに 13%という 水 準 には 遠 く 及 んでいない 参 考 : 平 成 26 年 度 における 大 阪 府 内 市 町 村 の 男 女 別 育 児 休 業 取 得 率 については 男 性 が 1.9% 女 性 が 90.7% 図 1-1 地 方 公 務 員 における 男 女 別 育 児 休 業 取 得 率 の 推 移 ( 女 ) 100% ( 男 ) 5.0% 90% 95.4% 93.9% 95.1% 95.1% 94.2% 94.0% 93.2% 80% 4.0% 70% 60% 3.0% 50% 40% 1.5% 1.5% 2.0% 1.3% 1.3% 1.3% 30% 20% 0.6% 0.7% 1.0% 10% 0% 0.0% 20 年 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 26 年 女 性 職 員 取 得 率 男 性 職 員 取 得 率 出 典 : 総 務 省 勤 務 条 件 等 に 関 する 調 査 より 作 成 - 5 -

図 1-2 第 2 節 男 女 別 育 児 休 業 承 認 期 間 の 推 移 と 特 徴 (1) 女 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 の 推 移 図 1-3 のグラフは 平 成 21 年 度 から 平 成 26 年 度 までの 女 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 の 推 移 を 表 したものである 平 成 21 年 度 から 平 成 26 年 度 までの 期 間 における 育 児 休 業 承 認 期 間 については 6 月 超 1 年 以 下 が 最 も 多 く 平 均 30% 台 で 推 移 しており 次 いで 1 年 超 1 年 6 月 以 下 が 平 均 して 25% 1 年 6 月 超 2 年 以 下 が 15% 台 から 16% 台 で 推 移 している 参 考 : 平 成 26 年 度 における 大 阪 府 内 市 町 村 の 女 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 については 6 月 超 1 年 以 下 が 49.1% 1 年 超 1 年 6 月 以 下 が 21.1% 1 年 6 月 超 2 年 以 下 が 8.9%) - 6 -

図 1-3 出 典 : 総 務 省 勤 務 条 件 等 に 関 する 調 査 より 作 成 (2) 男 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 の 推 移 図 1-4 グラフは 平 成 21 年 度 から 平 成 26 年 度 までの 男 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 の 推 移 を 表 したものである 平 成 21 年 度 から 平 成 26 年 度 までの 期 間 における 育 児 休 業 承 認 期 間 については 6 月 以 下 が 最 も 多 く 全 体 の 70% 近 くを 占 めており 次 いで 6 月 超 1 年 以 下 が 25% 程 度 残 りの 5%がそれ 以 外 の 育 児 休 業 取 得 期 間 となっており 女 性 の 育 児 休 業 期 間 と 比 べると 短 い 承 認 期 間 となっている 参 考 : 平 成 26 年 度 における 大 阪 府 内 市 町 村 の 男 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 については 6 月 以 下 が 90.5% 6 月 超 1 年 以 下 が 4.8% 1 年 超 1 年 6 月 以 下 が 4.8%) 図 1-4 出 典 : 総 務 省 勤 務 条 件 等 に 関 する 調 査 より 作 成 - 7 -

(3) 女 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 の 特 徴 1 ライフプラン と 保 育 所 入 所 のタイミング 女 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 の 推 移 から 女 性 の 場 合 はそれぞれの 出 産 のタイミ ングによるライフプラン や 保 育 所 への 入 所 のタイミング によって 育 児 休 業 承 認 期 間 が 変 わると 考 えられる なぜなら 基 本 的 には 保 育 所 への 入 所 は 6 か 月 以 下 では 難 しい 点 や 後 述 する 育 児 休 業 手 当 金 については 原 則 1 年 間 の 受 給 期 間 と されていることから 経 済 的 な 負 担 等 を 考 え 6 月 超 1 年 以 下 の 期 間 内 に 復 職 しよ うと ライフプラン を 考 える 家 庭 が 最 も 多 いと 推 測 できるからである また 平 成 26 年 10 月 1 日 現 在 における 保 育 所 入 所 待 機 児 童 数 は 全 国 で 43,184 人 に 上 ることから 必 ずしも ライフプラン に 沿 った 時 期 に 保 育 所 への 入 所 ができな い 場 合 があるなど 2 次 的 な 要 因 として 保 育 所 への 入 所 のタイミング が 育 児 休 業 承 認 期 間 へ 与 える 影 響 は 否 定 できない 2 育 児 休 業 職 員 に 対 する 代 替 職 員 の 配 置 状 況 平 成 26 年 度 における 新 規 育 児 休 業 取 得 者 の 代 替 要 員 の 配 置 状 況 によると 女 性 の 場 合 育 児 休 業 取 得 者 数 37,897 人 に 対 して 代 替 要 員 の 配 置 を 行 った 数 は 32,212 人 (85.0%) 特 段 の 措 置 なし が 5,685 人 (15.0%)となっていることから その ほとんどが 代 替 要 員 の 配 置 により 安 心 して 育 児 休 業 を 取 得 していることが 推 測 できるため 代 替 要 員 がいないという 理 由 による 影 響 はほとんどないものと 考 えら れる (4) 男 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 の 特 徴 男 性 の 場 合 育 児 休 業 取 得 者 数 1,214 人 に 対 して 代 替 要 員 の 配 置 を 行 った 数 は 549 人 (45.2%) 特 段 の 措 置 なし が 665 人 (54.8%)となっている これは 男 性 につ いては 育 児 休 業 承 認 期 間 がそれほど 長 期 間 ではないこともあって 特 段 の 措 置 なし が 最 も 多 くなっており 職 場 内 における 業 務 の 調 整 等 により 対 応 しているためであるこ とがうかがえる このように 男 性 の 場 合 は 女 性 の 場 合 と 比 べ 育 児 休 業 を 取 得 した 際 の 代 替 要 員 の 配 置 が 半 数 以 下 となっていることから 代 替 要 員 の 配 置 が 育 児 休 業 承 認 期 間 に 影 響 を 与 えていると 考 えられる - 8 -

第 4 章 民 間 企 業 の 育 児 休 業 の 現 状 前 章 では 地 方 公 務 員 における 育 児 休 業 の 状 況 についてみてきたが この 章 では 地 方 公 共 団 体 では 実 施 していない 民 間 企 業 における 調 査 結 果 を 踏 まえつつ 民 間 企 業 における 男 性 の 育 児 休 業 の 状 況 について 確 認 していく 第 1 節 民 間 企 業 における 男 性 の 育 児 休 業 の 取 得 意 向 について 図 2-1 は 20 代 から 40 代 の 男 性 の 育 児 休 業 取 得 意 向 についての 調 査 結 果 である ここから 分 かるように ぜひ 取 得 したい と 考 えている 男 性 が 平 均 で 19.5% できれ ば 取 得 したい と 考 えている 男 性 は 平 均 で 32.0%となっており 両 方 を 合 わせると 51.5% の 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 したいと 考 えていることがわかる 年 齢 別 に 確 認 すると 20 代 では ぜひ 取 得 したい できれば 取 得 したい が 合 わせ て 55.8% 30 代 40 代 がそれぞれ 52.1% 45.1%となっており 20 代 30 代 が 40 代 と 比 較 して 育 児 休 業 取 得 意 向 が 高 くなっていることから 20 代 30 代 の 若 い 世 代 では 40 代 に 比 べ 育 児 参 加 に 対 する 意 識 が 比 較 的 高 いといえる 図 2-1 出 典 : 明 治 安 田 生 活 福 祉 研 究 所 出 産 と 子 育 て に 関 する 調 査 結 果 (2014 年 3 月 21 日 から 24 日 の 期 間 の 調 査 ) - 9 -

次 に 図 2-2 は 育 児 休 業 を 取 得 したい 期 間 について 調 査 を 行 った 結 果 である 育 児 休 業 期 間 を 大 きく 6 ヶ 月 以 下 と 6 ヶ 月 超 の 2 つに 分 けてみてみると 調 査 対 象 である 20 代 から 40 代 男 性 が 取 得 したいと 考 えている 育 児 休 業 期 間 は 6 ヶ 月 以 下 と 答 えた 割 合 が 74.4%となっており 6 ヶ 月 超 の 25.4%と 比 べると 大 部 分 の 男 性 が 6 ヶ 月 以 下 の 期 間 で 育 児 休 業 を 取 得 したいと 考 えていることが 分 かる 特 に 20 代 30 代 の 男 性 については 6 ヶ 月 以 下 の 期 間 で 育 児 休 業 を 取 得 したいと 考 えている 人 の 割 合 が 高 く 20 代 で 80.5% 30 代 で 74.7%となっている 一 方 で 6 ヶ 月 超 の 期 間 を 希 望 する 20 代 から 40 代 の 男 性 も 25.4%に 上 り 比 較 的 長 い 期 間 育 児 休 業 を 取 得 したいと 考 えている 男 性 の 割 合 も 一 概 には 低 いとはいえない 特 に 40 代 の 男 性 については 20 代 30 代 の 男 性 に 比 べると 6 ヶ 月 超 の 期 間 を 希 望 する 割 合 が 高 く 35.0%となっている 図 2-2 出 典 : 明 治 安 田 生 活 福 祉 研 究 所 出 産 と 子 育 て に 関 する 調 査 結 果 (2014 年 3 月 21 日 から 24 日 の 期 間 の 調 査 ) 第 2 節 民 間 企 業 における 男 女 別 育 児 休 業 取 得 率 の 推 移 前 述 した 男 性 の 育 児 休 業 の 取 得 意 向 調 査 によって 50% 以 上 の 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 したいと 考 えていることが 確 認 できたが 実 際 にどのくらいの 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 し ているのであろうか ここでは 男 女 別 の 育 児 休 業 取 得 率 の 推 移 を 使 い 確 認 を 行 っていく 図 2-3 は 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 の 推 移 を 示 したものである 平 成 26 年 度 で 2.30% となっており 平 成 25 年 度 の 2.03%より 0.27 ポイント 上 昇 した また 平 成 22 年 度 から - 10 -

平 成 23 年 度 にかけて 1.38%から 2.63%へと 上 昇 している これは 育 児 介 護 休 業 法 が 平 成 22 年 に 改 正 されたことにより 男 性 の 育 児 参 加 が 活 発 に 行 われるようになったためでは ないかと 考 えられる 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 の 傾 向 としては 平 成 8 年 度 調 査 時 には 0.12% しかなかった 取 得 率 が 年 度 によっては 多 少 の 増 減 はあるものの 平 成 26 年 度 においては 2.30%に 上 昇 していることから 年 々 上 昇 傾 向 にあると 考 えられる 次 に 男 女 の 育 児 休 業 の 取 得 率 を 比 較 する 図 2-4 は 女 性 の 育 児 休 業 取 得 率 の 推 移 を 示 したものである 女 性 の 取 得 率 は 平 成 19 年 度 以 降 80%を 下 回 ることがなく 高 い 取 得 率 をキープし 続 けている このように 男 女 の 差 は 非 常 に 大 きいといえる 図 2-3 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 の 推 移 図 2-4 女 性 の 育 児 休 業 取 得 率 の 推 移 男 性 育 児 休 業 取 得 率 の 推 移 女 性 育 児 休 業 取 得 率 の 推 移 3.0 2.5 2.0 1.5 1.56 1.23 1.72 1.38 2.63 1.89 2.03 2.30 100.0 90.0 80.0 70.0 64.0 70.6 72.3 89.7 90.6 85.6 83.7 87.8 83.6 86.6 83.0 1.0 60.0 56.4 0.5 0.12 0.42 0.56 0.50 0.33 50.0 49.1 0.0 平 成 8 11 14 16 17 19 20 21 22 23 24 25 26 ( 年 度 ) 40.0 平 成 8 11 14 16 17 19 20 21 22 23 24 25 26 ( 年 度 ) 出 典 : 厚 生 労 働 省 雇 用 均 等 基 本 調 査 以 上 取 得 率 が 低 い 点 や 男 性 と 女 性 の 育 児 休 業 取 得 率 の 差 については 前 述 し た 第 3 章 第 1 節 男 女 別 育 児 休 業 取 得 率 の 推 移 で 確 認 した 地 方 公 務 員 の 場 合 においても 同 様 (ただし 地 方 公 務 員 の 取 得 意 向 についてのデータはなし )の 調 査 結 果 であった ことから 官 民 問 わず 男 性 の 育 児 休 業 取 得 については 何 らかの 課 題 があると 考 えられる 第 5 章 男 性 の 育 児 休 業 促 進 における 阻 害 要 因 について 以 上 のとおり 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 は 官 民 問 わず 低 い 水 準 で 推 移 していることから 本 章 においては 男 性 の 育 児 休 業 促 進 における 阻 害 要 因 について 各 種 調 査 結 果 を 基 に 分 析 を 行 っていくこととする - 11 -

第 1 節 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 が 低 い 要 因 (1) 調 査 結 果 からみる 阻 害 要 因 について 図 3-1 は 日 本 労 働 組 合 総 連 合 会 ( 以 下 連 合 という ) パタニティ ハラスメ ント 2 (パタハラ)に 関 する 調 査 において 男 性 が 育 休 を 取 得 したかったができなか った 取 得 したいができないと 思 う 理 由 の 結 果 である この 調 査 結 果 によると 自 分 自 身 が 育 児 休 業 を 取 得 する 際 に 育 休 を 取 得 したかったができなかった 取 得 したいが できないと 思 う 理 由 の 57.9%が 代 替 要 員 がいない ことを 理 由 としている 3 また 経 済 的 に 負 担 となる( 育 休 中 は 無 給 のため) が 32.6% 上 司 に 理 解 がない が 30.2% 仕 事 から 離 れると 元 の 職 場 に 戻 れるかどうかわからない が 26.9% 等 様 々 な 要 因 が 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 する 際 における 阻 害 要 因 となっていると 考 えられる それではこれら 主 要 な 阻 害 要 因 について それぞれ 取 得 前 取 得 中 取 得 後 の 各 段 階 に 分 けて 分 析 していく 図 3-1 出 典 : 日 本 労 働 組 合 総 連 合 会 パタニティ ハラスメント(パタハラ)に 関 する 調 査 (2014 年 ) (2) 阻 害 要 因 1 取 得 前 の 課 題 : 職 場 の 理 解 や 雰 囲 気 について 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 しようとするときの 阻 害 要 因 として 代 替 要 員 がいない 上 司 に 理 解 がない 同 僚 に 理 解 がない といった 職 場 の 理 解 や 雰 囲 気 が 挙 げられる 以 下 では それぞれについて 分 析 していく 2 パタニティ ハラスメントとは 育 児 に 参 加 する 男 性 への 嫌 がらせや 差 別 的 発 言 を 行 うことを 指 して いる 3 地 方 公 務 員 の 場 合 は 地 方 育 休 法 第 6 条 を 根 拠 に 制 度 上 は 任 期 付 任 用 職 員 もしくは 臨 時 的 任 用 職 員 による 代 替 要 員 の 任 用 が 可 能 となっているため 代 替 要 員 がいない という 理 由 が 地 方 公 務 員 にお ける 阻 害 要 因 となるとは 言 い 切 れないが 地 方 公 務 員 を 対 象 とした 同 様 の 調 査 結 果 がないことから こ こでは 共 通 の 課 題 であると 考 え 分 析 を 行 っていくものとする - 12 -

1 代 替 要 員 がいない について 図 3-2 は 年 齢 別 就 業 時 間 が 週 60 時 間 以 上 の 男 性 就 業 者 の 割 合 の 推 移 である このグラフからは 特 に 30 代 40 代 の 男 性 は 他 の 年 代 に 比 べて 長 時 間 労 働 者 が 多 く なっていることがわかる これらの 年 代 の 男 性 は 不 景 気 による 人 員 削 減 や 採 用 抑 制 措 置 により 上 司 と 部 下 の 双 方 で 人 員 が 絞 られた 世 代 であるため 本 来 の 管 理 職 としての 仕 事 に 加 え 部 下 が 少 ないことにより プレイングマネジャーとして 現 場 の 仕 事 を 抱 え ていることから 長 時 間 労 働 につながっているものと 推 測 される また このような 立 場 にある 者 が 育 児 休 業 を 取 得 しようと 考 えた 場 合 自 分 の 代 わり になるような 代 替 要 員 の 一 時 的 な 雇 用 や 配 置 替 えによる 対 応 が 困 難 なこと また 同 僚 に 負 担 をかけてしまう といったことを 考 えざるを 得 ないことから 育 児 休 業 の 取 得 を 諦 めてしまっていると 考 えられる 図 3-2 (%) 35 年 齢 別 就 業 時 間 が 週 60 時 間 以 上 の 男 性 就 業 者 の 割 合 の 推 移 30 25 20 15 10 全 体 20 歳 代 30 歳 代 40 歳 代 50 歳 代 60 歳 以 上 5 0 平 成 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 ( 年 ) 出 典 : 内 閣 府 少 子 化 社 会 対 策 白 書 ( 平 成 27 年 版 ) - 13 -

2 上 司 に 理 解 がない について( 分 析 1) まず 図 3-3 は 連 合 が 子 どもがいる 男 性 525 名 を 対 象 に 職 場 でパタニティ ハ ラスメント( 以 下 パタハラ という )された 経 験 があるか された 場 合 はどのような パタハラであったかを 調 査 した 結 果 である パタハラをされた 経 験 のある 人 の 割 合 は 全 体 で 11.6%と 割 合 的 には 高 くはないという 結 果 となっているが 内 容 を 確 認 すると 子 育 てのための 制 度 利 用 を 認 めてもらえなか った 5.5% 子 育 てのために 制 度 利 用 を 申 請 したら 上 司 に 育 児 は 母 親 の 役 割 育 休 をとればキャリアに 傷 がつく などと 言 われた 3.8% 子 育 てのための 制 度 利 用 をし たら 嫌 がらせをされた 1.9%となっている 図 3-3 出 典 : 日 本 労 働 組 合 総 連 合 会 パタニティ ハラスメント(パタハラ)に 関 する 調 査 (2014 年 ) 次 に 図 3-4 は 連 合 が 20 代 から 50 代 の 男 性 1,000 名 を 対 象 に 職 場 内 や 社 外 の 友 人 など 周 囲 でパタハラにあった 人 がいるか ある 場 合 はどのようなパタハラだっ たか を 調 査 した 結 果 である 周 囲 でパタハラにあった 人 がいる 割 合 は 全 体 で 10.8%となっており 前 述 した パタ ハラされた 経 験 がある と 答 えた 11.6%と 同 様 の 傾 向 を 示 している パタハラの 内 容 を 確 認 すると 子 育 てのための 制 度 利 用 を 認 めてもらえなかった が 4.8% 子 育 てのた めに 制 度 利 用 を 申 請 したら 上 司 に 育 児 は 母 親 の 役 割 育 休 をとればキャリアに 傷 がつ く などと 言 われた が 4.5% 子 育 てのための 制 度 利 用 をしたら 嫌 がらせをされた が 3.1%となっている - 14 -

図 3-4 出 典 : 日 本 労 働 組 合 総 連 合 会 パタニティ ハラスメント(パタハラ)に 関 する 調 査 (2014 年 ) これらの 調 査 結 果 から パタハラされた 経 験 がある 周 囲 にパタハラにあった 人 が いる と 答 えた 数 値 はそれほど 高 くないと 感 じるかもしれないが 実 際 に 育 児 休 業 を 取 得 しようとした 男 性 が 上 司 から パタハラ を 受 けた 場 合 における 職 場 全 体 への 影 響 を 考 えると 今 後 子 どもができた 際 に 育 児 休 業 を 取 得 しようと 考 えている 男 性 にとっては 数 値 以 上 の 阻 害 要 因 であると 考 えられる 3 上 司 に 理 解 がない について( 分 析 2) 図 3-5 は 男 女 共 同 参 画 白 書 平 成 25 年 版 からの 抜 粋 であり 役 職 別 管 理 職 に 占 める 女 性 の 割 合 の 推 移 を 表 したものである 女 性 管 理 職 を 役 職 別 に 見 ると 平 成 24 年 においては 部 長 相 当 職 課 長 相 当 職 係 長 相 当 職 それぞれ 平 成 元 年 と 比 べ 上 昇 しているものの 係 長 相 当 職 の 割 合 が 最 も 高 く 平 成 24 年 は 14.4%となっている また 課 長 相 当 職 は 7.9% 部 長 相 当 職 では 4.9%であり いずれも 長 期 的 には 上 昇 傾 向 にはあるものの 低 い 水 準 にとどまっている さらに 女 性 の 労 働 力 率 (15 歳 以 上 人 口 に 占 める 労 働 力 人 口 ( 就 業 者 + 完 全 失 業 者 ) の 割 合 )は 結 婚 出 産 期 に 当 たる 年 代 に 一 旦 低 下 し 育 児 が 落 ち 着 いた 時 期 に 再 び 上 昇 するという いわゆる M 字 カーブを 描 くことが 良 く 知 られている - 15 -

このように 女 性 の 管 理 職 に 占 める 割 合 が 男 性 に 比 べ 低 い 点 や 結 婚 出 産 を 期 に 退 職 する 女 性 が 多 い 点 は 今 なお 夫 は 外 で 働 き 妻 は 家 を 守 るべきである という 考 え 方 が 根 強 いことが 1 つの 要 因 と 考 えられ こうした 考 えを 持 った 管 理 職 がいる 職 場 にお いては 育 児 休 業 を 取 得 する 際 の 阻 害 要 因 につながると 考 えられる 図 3-5 出 典 : 内 閣 府 男 女 共 同 参 画 局 男 女 共 同 参 画 白 書 平 成 25 年 4 同 僚 に 理 解 がない と 思 う 理 由 続 いて 勤 務 先 の 育 児 休 業 取 得 者 に 対 する 意 識 について 確 認 していく 図 3-6 は ライフネット 生 命 が 実 施 した 勤 務 先 の 育 児 休 業 取 得 者 を 不 快 に 思 う 人 の 割 合 に 関 す る 調 査 結 果 である この 調 査 結 果 によると 同 僚 の 女 性 が 取 得 すると 不 快 と 感 じる 人 が 全 体 で 8.7% 上 司 ( 管 理 職 )の 女 性 が 取 得 すると 不 快 と 感 じる 人 が 全 体 で 13.8%とな っている それに 対 し 同 僚 の 男 性 が 取 得 すると 不 快 と 感 じる 人 が 全 体 で 20.1% 上 司 ( 管 理 職 )の 男 性 が 取 得 すると 不 快 と 感 じる 人 が 25.8%となっている この 調 査 結 果 から 女 性 に 比 べ 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 することについて 不 快 に 思 う 人 が 多 いという 結 果 になった また 育 児 休 業 を 取 得 する 人 が 誰 であっても 育 児 休 業 取 得 者 に 対 して 不 快 に 思 う 男 性 の 割 合 が 高 い 一 方 で 第 4 章 第 1 節 でみてきたように 男 性 の 育 児 休 業 の 取 得 意 向 (20~40 代 ) においては 育 児 休 業 を 取 得 したいと 思 う 男 性 が 多 いという 結 果 から 自 己 は 育 児 休 業 を 取 得 したいが 他 者 が 取 得 することに 対 しては あまり 快 く 思 わないという 心 情 の 現 れであるといえる - 16 -

図 3-6 出 典 :ライフネット 生 命 育 児 休 業 に 関 する 意 識 調 査 (2013 年 ) (3) 阻 害 要 因 2 取 得 中 の 課 題 : 経 済 的 な 負 担 について 連 合 による パタニティ ハラスメント(パタハラ)に 関 する 調 査 結 果 において 経 済 的 に 負 担 となる と 答 えた 男 性 が 32.6%であったことから ここでは 地 方 公 務 員 の 育 児 休 業 中 における 経 済 的 な 支 援 制 度 について 確 認 していくこととする なお 経 済 的 な 支 援 については 官 民 問 わず 同 様 の 給 付 率 となっている 仕 事 をしている 男 性 や 女 性 が 育 児 休 業 を 取 得 した 場 合 育 児 休 業 承 認 期 間 中 は 団 体 か ら 給 与 は 支 給 されない( 地 方 公 務 員 の 育 児 休 業 等 に 関 する 法 律 第 4 条 第 2 項 参 照 ) そこ で 収 入 面 をサポートとする 仕 組 みとして 地 方 職 員 共 済 組 合 から 育 児 休 業 手 当 金 が 支 給 されるようになっており その 仕 組 みは 次 のとおりである 1 支 給 期 間 育 児 休 業 手 当 金 は 組 合 員 が 育 児 休 業 を 取 得 して 勤 務 を 休 むときに その 子 が 1 歳 に 達 する 日 までの 期 間 について 育 児 休 業 手 当 金 が 支 給 されるものである 2 支 給 期 間 の 特 例 特 別 の 事 情 に 該 当 するとき 次 のいずれかの 要 件 に 該 当 するときは 育 児 休 業 の 対 象 となる 子 が 1 歳 6 か 月 に 達 する 日 までの 期 間 で 育 児 休 業 を 取 得 した 期 間 支 給 される - 17 -

ア. 保 育 所 における 保 育 が 実 施 されないこと ただし 1 歳 の 誕 生 日 の 前 日 までに 保 育 所 に 申 し 込 みをし 入 所 希 望 日 が 誕 生 日 以 前 であり 誕 生 日 以 後 の 期 間 に ついて 保 育 所 へ 入 所 できない 場 合 イ. 養 育 を 予 定 していた 配 偶 者 の 死 亡 ウ. 養 育 を 予 定 していた 配 偶 者 の 負 傷 疾 病 等 エ. 養 育 を 予 定 していた 配 偶 者 との 婚 姻 の 解 消 等 による 別 居 オ. 養 育 を 予 定 していた 配 偶 者 の 産 前 産 後 休 暇 等 パパ ママ 育 休 プラスに 該 当 するとき 配 偶 者 が 子 の 1 歳 の 誕 生 日 の 前 日 までに 育 児 休 業 を 取 得 している 場 合 その 子 が 1 歳 2 か 月 になるまでの 期 間 で 組 合 員 が 育 児 休 業 を 取 得 した 期 間 ( 最 大 1 年 間 ) 支 給 される 図 3-7 参 照 パパ ママ 育 休 プラスとは 男 性 の 育 児 参 加 を 促 進 する 観 点 から 父 母 がともに 育 児 休 業 を 取 得 する 場 合 の 育 児 休 業 期 間 の 延 長 制 度 のことをいう 支 給 される 期 間 は 父 親 の 場 合 は 最 大 1 年 間 母 親 の 場 合 は 産 後 休 暇 を 含 めて 1 年 間 図 3-7 3 支 給 額 育 児 休 業 手 当 金 は 育 児 休 業 を 開 始 して 180 日 に 達 するまでの 間 は 1 日 につき 標 準 報 酬 の 日 額 ( 標 準 報 酬 月 額 の 1/22 の 額 10 円 未 満 四 捨 五 入 )の 67%の 額 ( 円 位 未 満 切 捨 て)が 支 給 され 残 りの 期 間 は 1 日 につき 標 準 報 酬 の 日 額 ( 標 準 報 酬 月 額 の 1/22 の 額 10 円 未 満 四 捨 五 入 )の 50%の 額 ( 円 位 未 満 切 捨 て)が 支 給 される - 18 -

4 給 付 上 限 額 育 児 休 業 手 当 金 の 支 給 額 については 雇 用 保 険 法 の 規 定 による 育 児 休 業 給 付 に 準 じ た 上 限 額 がある 例 えば 平 成 27 年 8 月 から 平 成 28 年 7 月 までは 育 児 休 業 を 開 始 して 180 日 に 達 するまでの 間 は 1 日 当 たり 12,982 円 残 りの 期 間 は 9,688 円 とな っている(この 額 は 毎 年 8 月 1 日 に 変 更 される) 以 上 が 育 児 休 業 を 取 得 した 際 に 収 入 面 を 支 える 育 児 休 業 手 当 金 の 概 要 である では 実 際 に 育 児 休 業 を 取 得 した 際 の 月 収 についてみてみよう < 支 給 額 の 例 > 育 児 休 業 は 日 単 位 での 取 得 となるため 日 額 から 月 額 計 算 を 行 う 例 ) 標 準 報 酬 月 額 が 30 万 円 の 場 合 1 育 児 休 業 開 始 から 180 日 間 1 日 につき (30 万 円 1/22) 0.67=13,640 0.67=9,138 円 2 残 りの 期 間 1 日 につき (30 万 円 1/22) 0.5=13,640 0.5=6,818 円 このように 標 準 報 酬 月 額 が 30 万 円 の 場 合 180 日 間 までは 月 額 約 20 万 円 (9,138 円 22 日 )の 収 入 となり 180 日 を 超 える 育 児 休 業 を 取 得 した 場 合 は 月 額 約 15 万 円 (6,818 円 22 日 )まで 収 入 が 下 がってしまうこととなる したがって 育 児 休 業 期 間 中 は 社 会 保 険 料 が 免 除 されるものの 月 額 の 給 与 と 育 児 休 業 手 当 金 を 比 較 した 場 合 家 計 を 支 える 収 入 が 下 がることになるため 育 児 休 業 を 取 得 しようとする 際 には 経 済 的 な 負 担 が 懸 念 されることから 育 児 休 業 の 取 得 を 諦 めてしまうケースが 考 えられる 5 経 済 的 な 負 担 と 育 児 休 業 承 認 期 間 の 関 係 性 以 上 経 済 的 な 負 担 による 阻 害 要 因 を 確 認 してきたが この 経 済 的 な 負 担 につ いては 男 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 が 女 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 と 比 べ 短 い 理 由 の 1 つで あるといえる なぜならば 国 税 庁 による 民 間 給 与 実 態 統 計 調 査 結 果 によると 平 成 26 年 分 の 男 女 別 平 均 給 与 は 男 性 が 5,144 千 円 女 性 が 2,722 千 円 であることから 多 くの 家 庭 において 夫 が 家 計 を 支 えていると 推 測 できる このような 現 状 において 夫 が 育 児 休 業 を 取 得 した 場 合 と 妻 が 取 得 した 場 合 を 比 べると 夫 が 取 得 した 場 合 の 損 失 の 方 が 大 きくなることから たとえ 育 児 休 業 を 取 得 した 際 に 支 給 される 育 児 休 業 手 当 金 を 受 給 できる 場 合 でも 夫 自 身 が 育 児 休 業 を 取 得 しようとする 意 思 が 働 かなくなると 考 えら れる - 19 -

また 地 方 職 員 共 済 組 合 から 支 給 される 育 児 休 業 手 当 金 は 180 日 までは 標 準 報 酬 の 日 額 の 67% 180 日 を 超 える 場 合 は 50%となってしまうため 経 済 的 な 負 担 を 考 え できる 限 り 短 い 期 間 での 育 児 休 業 承 認 請 求 を 行 うことが 考 えられる 男 性 の 育 児 休 業 承 認 期 間 が 6 月 以 下 が 最 も 多 いのは このことが 一 因 になっていると 考 えられる (4) 阻 害 要 因 3 取 得 後 の 課 題 : 育 児 休 業 取 得 後 の 職 場 復 帰 について 官 民 問 わず 男 性 の 育 児 休 業 取 得 が 進 んでいない 中 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 しようと した 場 合 仕 事 から 離 れると 元 の 職 場 に 戻 れるかどうかわからない 昇 進 昇 給 への 悪 影 響 がある 仕 事 から 離 れている 間 に 同 僚 と 能 力 に 差 がつく などといった 育 児 休 業 取 得 後 の 職 場 復 帰 における 不 安 が 阻 害 要 因 となっている これは 育 児 休 業 後 に スムーズな 職 場 復 帰 ができるのか 不 安 を 抱 えることや 育 児 のためとはいえ 一 定 の 期 間 職 場 から 離 れることによる 孤 独 感 といった 職 場 環 境 の 変 化 が 影 響 していると 考 えら れる ただ これらの 不 安 については 育 児 休 業 を 取 得 する 以 上 完 全 に 払 拭 することは 難 しいかもしれない なぜなら 仕 事 から 離 れると 元 の 職 場 に 戻 れるかどうかわからない 昇 進 昇 給 へ の 悪 影 響 がある と 言 った 不 安 は 地 方 公 務 員 の 場 合 地 方 育 休 法 第 9 条 において 職 員 は 育 児 休 業 を 理 由 として 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない と 規 定 されている ものの 実 際 に 育 児 休 業 を 取 得 する 者 にとっては 法 律 に 規 定 されているからといって も 団 体 等 が 男 性 の 育 児 休 業 促 進 に 関 して 理 解 のある 姿 勢 を 示 さない 限 り 完 全 に 不 安 を 払 拭 することはできないと 考 えられるからである また 仕 事 から 離 れている 間 に 同 僚 と 能 力 に 差 がつく といった 不 安 は 職 場 を 離 れ 育 児 に 専 念 する 上 では 一 定 仕 方 のないことだといえるからだ 厚 生 労 働 省 委 託 調 査 研 究 である 平 成 25 年 度 育 児 休 業 制 度 等 に 関 する 実 態 把 握 のため の 調 査 研 究 事 業 報 告 書 によると 育 児 休 業 の 取 得 期 間 が 長 ければ 長 いほど 復 職 後 に 育 児 休 業 取 得 前 の 感 覚 に 戻 るのに 必 要 な 時 間 がかかっていると 報 告 されている その 他 復 職 後 における 復 帰 後 の 仕 事 の 内 容 が 自 分 の 希 望 とは 違 っていた や 育 児 休 業 取 得 によって キャリアへの 影 響 がある といった 調 査 結 果 があることから 休 業 取 得 者 が 自 分 の 希 望 する 期 間 について 休 業 を 取 得 することができ かつ 復 職 後 も 希 望 通 りの 仕 事 をできる 環 境 が 整 備 されていないことが 原 因 であると 考 えられる - 20 -

第 6 章 男 性 の 育 児 休 業 を 促 進 するためには 本 章 においては 第 5 章 男 性 の 育 児 休 業 促 進 における 阻 害 要 因 について で 確 認 した 男 性 の 育 児 休 業 取 得 についての 3 つの 阻 害 要 因 を 解 消 し 男 性 の 育 児 休 業 を 促 進 する ためにはどのような 取 組 みが 必 要 であるのかを 諸 外 国 や 民 間 企 業 での 取 組 状 況 を 踏 まえ つつ 提 言 する 第 1 節 諸 外 国 における 育 児 休 業 制 度 の 取 組 み 本 節 では 諸 外 国 における 男 性 の 育 児 休 業 についての 取 組 みと 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 の 関 係 性 についてみていく 表 4-1 は 日 本 と 諸 外 国 の 育 児 休 業 制 度 と 育 児 休 業 取 得 率 の 特 徴 を 示 したものである この 表 の 項 目 5 父 親 の 育 児 休 業 取 得 率 をみると 調 査 時 点 についての 違 いはあるが 全 ての 国 で 日 本 の 男 性 の 育 児 休 業 の 取 得 率 を 超 えていることが 分 かる 特 に ノルウェー とスウェーデンについては 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 が 高 い 国 であり 男 性 の 約 90%が 育 児 休 業 を 取 得 している また ドイツについては 後 述 するが 近 年 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 が 急 上 昇 した 国 として 注 目 されている それでは 諸 外 国 の 育 児 休 業 制 度 について 確 認 していく (1)ノルウェーとスウェーデンの 育 児 休 業 制 度 ノルウェーやスウェーデンなどの 北 欧 諸 国 については 国 民 から 高 い 税 金 を 徴 収 する 代 わりに 国 が 手 厚 い 支 援 制 度 を 整 備 する 仕 組 みとなっていることから 福 祉 国 家 と 呼 ばれており たとえば 消 費 税 は 25%である ノルウェーの 育 児 休 業 制 度 の 特 徴 パパ クオータ 制 度 4 を 最 初 (1993 年 )に 導 入 した 国 である パパ クオータ 制 度 が 長 期 である (10 週 が 割 当 られている パパ クオータは 休 業 前 賃 金 の 100%が 給 付 される ) 所 得 補 償 のある 育 児 休 業 を 両 親 合 算 で 休 業 前 賃 金 の 100% 給 付 で 最 長 46 週 間 または 休 業 前 賃 金 の 80% 給 付 で 最 長 56 週 間 取 得 できる 育 児 休 業 について 3 歳 になるまで 取 得 延 期 可 能 となっている 4 パパ クオータ 制 度 とは 育 児 休 業 の 一 定 期 間 を 父 親 に 割 り 当 てる 制 度 である パパ クオータは 父 親 だけが 取 得 できるもので 父 親 が 取 らなければ 権 利 が 消 滅 してしまうのが 制 度 の 特 徴 である - 21 -

スウェーデンの 育 児 休 業 制 度 の 特 徴 パパ ママ クオータ 制 度 5 を(1995 年 )に 導 入 有 給 育 児 休 業 の 日 数 が 480 日 である 育 児 休 業 の 日 数 のうち 390 日 までは 休 業 前 賃 金 の 77.6% 給 付 される 残 り 90 日 は 定 額 で 支 給 される 育 児 休 業 について 3 歳 になるまで 取 得 可 能 さらに 96 日 分 は 12 歳 になるまで 取 得 可 能 父 親 と 母 親 はそれぞれ 240 日 ずつ 両 親 合 わせて 480 日 間 の 両 親 手 当 の 受 給 権 を 持 っ ており 180 日 分 の 権 利 は 他 方 に 譲 渡 することができるが 60 日 分 (パパの 月 又 はマ マの 月 )については 譲 渡 することができない ( 割 当 分 について 受 給 しなければ 権 利 は 消 滅 ) 育 児 休 業 の 期 間 について 1 日 単 位 で 年 に 3 期 間 まで 断 続 的 に 分 割 取 得 できる 父 母 の 取 得 する 育 児 休 業 の 日 数 の 均 等 さに 応 じて 支 払 われる 給 付 がある 両 国 ともに 共 通 していることは 1 育 児 休 業 給 付 金 の 支 給 率 が 高 いこと 2パパ クオ ータ 制 度 (スウェーデンはパパ ママ クオータ 制 度 )が 導 入 されていることである 育 児 休 業 給 付 金 の 支 給 率 が 高 ければ 育 児 休 業 取 得 時 の 経 済 的 負 担 が 少 なく 男 性 も 育 児 休 業 を 取 得 しやすい 環 境 であるといえる また パパ クオータ 制 度 については 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 の 向 上 に 効 果 的 であると 考 えられる その 理 由 としては 父 親 に 割 り 当 てられた 育 児 休 業 の 権 利 を 父 親 が 取 得 しなければ 権 利 が 消 滅 し 給 付 金 を 受 給 できなくな ってしまうため 父 親 が 育 児 休 業 を 取 得 しようとする 大 きなインセンティブとなっている からだ ただし パパ クオータ 制 度 が 上 手 く 機 能 し 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 する 大 きな インセンティブとなるためには ノルウェーやスウェーデンのように 育 児 休 業 給 付 金 の 支 給 率 が 高 いことが 必 要 である なぜなら 育 児 休 業 給 付 金 の 支 給 率 が 低 い 場 合 育 児 休 業 を 取 得 しても 育 児 休 業 を 取 得 する 前 の 所 得 よりも 減 少 してしまうため 育 児 休 業 を 取 得 した いというインセンティブが 働 かなくなるからだ たとえばノルウェーでは 制 度 導 入 前 の 1993 年 までは 男 性 の 育 児 休 業 取 得 者 は 5%に 満 たなかったが パパ クオータ 導 入 直 後 の 1994 年 には 42%にまで 急 増 した その 後 利 用 者 は 増 加 し 続 け 2012 年 には 90%の 男 性 が 取 得 するに 至 っている 5 パパ ママ クオータ 制 度 とは 育 児 休 業 の 一 定 期 間 を 父 親 母 親 それぞれに 割 り 当 てる 制 度 であり パパ クオータ 制 度 同 様 それぞれが 取 得 しなければ 権 利 が 消 滅 してしまうのが 制 度 の 特 徴 である - 22 -

(2)ドイツの 育 児 休 業 制 度 ドイツでは 主 に 男 性 が 家 計 の 主 要 な 稼 ぎ 手 となっていることもあって 2006 年 の 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 は 3.3%と 低 い 水 準 であった しかし 2007 年 以 降 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 は 上 昇 し 2011 年 で 27.8%となっている それではなぜ ドイツにおける 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 が 上 昇 したのか 確 認 していく ドイツの 育 児 休 業 制 度 の 特 徴 日 本 のパパ ママ 育 休 プラスと 類 似 した 制 度 がある 育 児 休 業 取 得 可 能 期 間 が 12 か 月 であるが 父 母 がそれぞれ 2 か 月 以 上 取 得 すれば 2 か 月 延 長 され 計 14 か 月 となる 両 親 手 当 ( 育 児 休 業 給 付 金 )として 取 得 する 一 方 の 親 に 対 して 直 近 12 か 月 の 平 均 純 所 得 の 67%を 最 長 12 か 月 支 給 される ( 両 親 が 育 児 休 業 を 取 得 する 場 合 は 14 か 月 支 給 される ) 育 児 休 業 取 得 可 能 期 間 を 24 か 月 +4 か 月 に 延 期 することが 可 能 (その 場 合 両 親 手 当 の 同 一 期 間 あたりの 給 付 は 半 分 になる ) 1 両 親 手 当 の 導 入 ドイツの 男 性 の 育 児 休 業 制 度 において 男 性 の 育 児 休 業 の 取 得 率 を 向 上 させた 要 因 が 両 親 手 当 の 導 入 である 両 親 手 当 とは 育 児 のために 休 業 する 親 の 所 得 損 失 分 の 67% を 補 てんするもので 2007 年 に 導 入 された 制 度 であり それ 以 前 は 定 額 制 の 育 児 手 当 があったが 支 給 額 が 原 則 300 ユーロ( 月 額 )と 少 額 のため 多 くの 家 族 にとって 効 果 的 な 所 得 保 障 となり 得 ず そのため 一 家 の 家 計 を 支 えることが 多 い 父 親 の 育 児 休 業 取 得 の 困 難 さなどが 指 摘 されていた 両 親 手 当 はこのような 課 題 を 解 決 し 子 育 て 期 の 働 く 親 を 支 援 する 目 的 で 導 入 された 2 支 給 期 間 両 親 手 当 は どちらか 片 方 の 親 だけが 受 給 する 場 合 は 最 大 12 か 月 間 支 給 されるが もう 一 方 の 親 も 受 給 する 場 合 はさらに 2 か 月 延 長 され 最 大 14 か 月 間 支 給 される この 追 加 の 2 か 月 分 は パートナー 月 と 呼 ばれ もう 一 方 の 親 が 育 児 休 業 を 取 得 しなければ 受 給 権 は 消 滅 してしまう ドイツの 場 合 受 給 期 間 を 最 大 の 14 か 月 間 にしようとして パー トナー 月 の 2 か 月 だけ 父 親 が 育 児 休 業 を 取 得 して 両 親 手 当 を 受 給 するケースが 多 い なお 毎 月 支 給 額 を 半 額 にした 場 合 期 間 が 2 倍 に 延 長 される - 23 -

3 両 親 手 当 導 入 による 効 果 両 親 手 当 を 導 入 した 2007 年 以 降 ドイツでは 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 が 大 幅 に 上 昇 し ている これは 両 親 手 当 を 導 入 したことに 加 え ドイツを 含 む 欧 州 では もともと 有 給 休 暇 の 取 得 率 が 高 いことが 男 性 の 育 児 休 業 取 得 向 上 につながったと 考 えられる 欧 州 で は 通 常 の 労 働 者 は 25-30 日 の 有 給 休 暇 をもっており 原 則 として 完 全 取 得 される( 取 得 されない 場 合 は 管 理 職 が 責 めを 負 うため) また バカンスなどで 1 か 月 ほど 会 社 を 休 むこ とは 珍 しいことではなく このため 数 か 月 程 度 であれば 育 児 休 業 を 比 較 的 取 得 しやすい 状 況 にあったと 考 えられる 表 4-1 項 目 日 本 ノルウェー スウェーデン ドイツ 1 子 どもひとり 当 たりに 対 して 休 業 給 付 を 受 けられる 最 大 期 間 (フルタイム 休 業 の 場 合 産 後 休 業 含 む) 14ケ 月 (パパママ 育 休 プ ラス) ただし 保 育 園 入 所 46 週 (100%) 又 は 待 ちなどを 条 件 に18ケ 56 週 (80%) 月 480 日 (およそ16ケ 月 ) 12ケ 月 +2ケ 月 ( 父 母 で 分 割 した 場 合 ) 2 育 児 休 業 給 付 金 の 内 容 3 取 得 可 能 な 子 どもの 年 齢 の 上 限 ( 無 給 部 分 含 む) 4 期 間 の 分 割 の 可 否 67%( 最 初 の180 日 ) 50%(180 日 を 超 えた 部 分 ) 18ケ 月 まで 5 父 親 の 育 児 休 業 取 得 率 2.30%(2014 年 ) 100% 又 は80% 77.6%(390 日 まで 上 限 あり ) 3 歳 になるまで 3 歳 になるまで 96 日 分 は12 歳 になる まで 67%(24ケ 月 の 場 合 は 半 分 ) 3 歳 になるまで 産 後 休 業 中 に 父 親 が 育 児 休 業 を 取 得 した 場 合 に 可 可 ( 年 3 期 間 まで) 2 期 間 のみ 2 期 間 に 分 割 可 90% 21%がクオー タ 部 分 のみ 完 全 取 得 (2012 年 ) 88.3%が8 歳 の 誕 生 日 までに 取 得 (2004 年 ) 3.3%(2006 年 ) 27.8%(2011 年 ) 6 備 考 父 母 で 育 児 休 業 取 パパ クオータ 部 分 得 を 割 当 (クオータ) ( 父 親 に 割 り 当 てら する 部 分 あり れた 育 児 休 業 期 間 ) 父 母 で 割 当 部 分 を あり 取 得 した 場 合 にボー ナス 支 給 あり 出 典 厚 生 労 働 省 第 5 回 今 後 の 仕 事 と 家 庭 の 両 立 支 援 に 関 する 研 究 会 ( 平 成 27 年 ) 第 2 節 民 間 企 業 における 育 児 休 業 制 度 の 取 組 み 前 節 では 諸 外 国 における 育 児 休 業 制 度 について 確 認 してきたが 本 節 では 日 本 の 民 間 企 業 における 男 性 の 育 児 休 業 について 独 自 の 取 組 みにより 取 得 率 の 向 上 に 成 功 した 企 業 を 中 心 にみていくことで 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 を 向 上 させるためにはどういった 取 組 み が 必 要 なのか 確 認 していく 厚 生 労 働 省 では 男 性 の 育 児 参 加 を 積 極 的 に 促 進 しつつ 業 務 改 善 を 図 ることで 男 性 の - 24 -

育 児 休 業 取 得 率 の 向 上 に 努 めている 民 間 企 業 に 対 して イクメン 6 企 業 アワード という 形 で 表 彰 を 行 っている また 企 業 などからの 推 薦 によって 部 下 の 仕 事 と 育 児 の 両 立 を 支 援 する 管 理 職 を イクボス 7 アワード という 形 で 表 彰 を 行 っている それでは イクメン 企 業 アワード で 表 彰 された 企 業 のうち 特 に 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 が 高 い 企 業 の 取 組 み や イクボス の 取 組 みについて 確 認 していく (1) イクメン 企 業 アワード 受 賞 企 業 における 取 組 みについて 1 A 社 の 取 組 み A 社 では 会 社 を 上 げて 男 性 職 員 の 育 休 取 得 を 促 進 させる 取 組 みを 実 施 することで 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 が 100%(2014 年 度 2013 年 度 は 33.3%) 一 人 あたりの 月 平 均 残 業 時 間 が 55% 減 少 (2014 年 度 対 2008 年 度 比 較 ) 総 残 業 代 が 3.7 億 円 削 減 (2014 年 度 対 2008 年 度 比 較 )など 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 向 上 だけではなく 業 務 改 善 による 残 業 時 間 の 減 少 および それに 伴 う 総 残 業 代 の 削 減 に 成 功 している 取 組 み 内 容 を 見 てみると 配 偶 者 が 出 産 した 男 性 職 員 には 人 事 から 本 人 と 上 司 に 個 別 連 絡 を 行 い 上 司 からも 育 児 休 業 の 取 得 について 声 かけを 行 うことや 社 内 報 で 在 宅 勤 務 を 活 用 している 職 員 による 事 例 の 紹 介 仕 事 と 家 庭 の 両 立 支 援 ハンドブック の 提 供 等 各 種 社 内 制 度 についても 大 きく 見 直 しするなどの 取 組 みを 行 っている また 20 時 に PC を 自 動 的 にシャットダウンし ビルを 消 灯 することで 残 業 できない 仕 組 みづくりや 社 内 の 会 議 を 原 則 45 分 以 内 に 定 めるなど 会 社 全 体 での 業 務 の 効 率 化 や 係 長 幹 部 候 補 の 女 性 社 員 と その 上 司 にあたる 管 理 職 を 対 象 として 行 われる ペ ア 研 修 を 実 施 することでマネジメント 層 の 意 識 改 革 を 行 い 育 児 休 業 制 度 を 利 用 しや すい 職 場 作 りを 目 指 している 2 B 社 の 取 組 み B 社 は 小 規 模 な 企 業 でありながら 独 自 の 取 組 みを 実 施 することで 2010 年 以 降 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 が 100%(2009 年 度 は 0%) 総 残 業 時 間 が 8.3% 減 少 総 残 業 代 が 544,106 円 削 減 職 員 の 離 職 率 が 6.8% 改 善 など A 社 と 同 様 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 向 上 だけではなく その 他 の 部 分 の 改 善 にも 成 功 している 取 組 み 内 容 を 見 てみると 育 児 休 業 の 有 給 化 (7 日 以 内 )や 行 政 主 催 のイクボス 研 修 を 活 用 し 管 理 職 のイクボス 養 成 出 産 が 近 い 妻 がいる 男 性 職 員 には 管 理 職 から 育 児 休 業 取 得 を 促 し 育 児 参 加 しやすくなるよう 他 の 職 員 にも 管 理 職 から 協 力 を 呼 びかける 6 イクメンとは 育 児 を 積 極 的 に 率 先 して 行 う 男 性 育 児 を 楽 しんで 行 う 男 性 を 意 味 する 7 イクボスとは 職 場 で 共 に 働 く 部 下 スタッフのワークライフバランス( 仕 事 と 生 活 の 両 立 )を 考 え そ の 人 のキャリアと 人 生 を 応 援 しながら 組 織 の 業 績 も 結 果 を 出 しつつ 自 らも 仕 事 と 私 生 活 を 楽 しむこ とができる 上 司 ( 経 営 者 管 理 職 )のことを 指 す( 対 象 は 男 性 管 理 職 に 限 らず 女 性 管 理 職 も 対 象 ) - 25 -

などの 取 組 みなどを 行 っている また チームとして 仕 事 ができるよう 中 堅 職 員 の 仕 事 を 分 散 し 特 定 の 職 員 が 不 在 の 場 合 であっても 仕 事 が 滞 らないような 仕 組 みの 構 築 や チーム 内 で 情 報 共 有 し 共 有 ス ケジュールを 導 入 するなど 育 児 休 業 制 度 を 利 用 しやすい 職 場 作 りを 目 指 している このように A 社 B 社 における 男 性 の 育 児 休 業 促 進 の 取 組 み として 共 通 している ことは 育 休 取 得 について 積 極 的 な 呼 びかけ 事 務 の 効 率 化 上 司 ( 管 理 職 )の 育 児 休 業 制 度 に 対 する 意 識 を 改 革 の 3 つを 実 施 することで 育 児 休 業 を 取 得 しやすい 職 場 環 境 が 整 い 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 が 100%にまで 向 上 したと 考 えられる (2) イクボスアワード 受 賞 者 における 取 組 みについて 前 述 したように 民 間 企 業 においては 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 を 向 上 させるために 研 修 等 を 通 じて 管 理 職 の イクボス 養 成 に 取 り 組 んでいる それでは なぜ イクボス という 上 司 が 必 要 となるのか その 理 由 について イクボスアワード 受 賞 者 における 取 組 み 内 容 を 通 して 確 認 していく 1 管 理 職 自 らの 育 児 参 加 まず 第 1 に 管 理 職 が 自 ら 積 極 的 に 育 児 参 加 し 部 下 の 育 児 参 加 についても 理 解 が あることを 職 場 に 示 す 取 組 みを 行 っている 具 体 的 には 管 理 職 が 積 極 的 に 育 児 休 業 や 育 児 のための 有 給 休 暇 を 取 得 し その 結 果 を 部 下 にフィードバックすることで 育 児 に 対 して 理 解 のある 管 理 職 = イク ボス であると 周 囲 に 示 すことができる また 部 下 は 上 司 が イクボス であると 認 識 することで 育 児 に 対 する 意 識 が 変 わり 積 極 的 に 育 児 に 参 加 しようとするインセ ンティブが 働 くことになる 2 管 理 職 による 職 場 の 業 務 改 善 第 2 に 管 理 職 が 職 場 の 業 務 改 善 のための 取 組 みを 行 っている ワーク ライフ バランスを 考 えるうえでは 定 時 退 社 の 実 践 や 限 られた 時 間 の 中 で 成 果 を 上 げる 必 要 が あることから ルーティン 業 務 の 見 直 しや チーム 制 の 導 入 などにより 業 務 効 率 を 上 げるための 取 組 みを 行 っている 具 体 的 には 管 理 職 自 らが 定 時 退 社 を 実 践 し 組 織 として 残 業 をしない 姿 勢 を 見 せる ことで 部 下 が 気 兼 ねなく 退 社 しやすい 雰 囲 気 をつくり 出 している また チーム 制 や 業 務 の 見 える 化 標 準 化 の 導 入 により 直 接 の 担 当 者 がいな くても 業 務 対 応 できるようになることで 休 暇 が 取 得 しやすくなり 結 果 としてワーク ライフ バランスの 実 践 につながっている - 26 -

3 管 理 職 による 復 職 者 への 不 安 解 消 第 3 に 管 理 職 が 復 職 への 不 安 解 消 のための 取 組 みを 行 っている 具 体 的 には 復 職 の 不 安 解 消 と 期 待 の 表 明 を 目 的 とした 育 児 休 業 復 職 者 との 面 談 や 短 時 間 勤 務 者 も 参 加 できる 会 議 の 時 間 設 定 など 部 下 の 状 況 に 配 慮 してきめ 細 やかに 対 応 することで 自 分 は 必 要 とされていないのではないか といった 不 安 や 仕 事 につ いていけなくなるのではないか といった 不 安 を 解 消 し 育 児 休 業 を 取 得 しやすい 環 境 につながっている このように イクボス とは 男 性 の 育 児 休 業 に 関 して 自 らが 理 解 と 行 動 を 部 下 に 示 すことで 職 場 における 雰 囲 気 や 部 下 の 意 識 を 変 える 最 も 身 近 な 存 在 で あるといえることから 企 業 における イクボス の 浸 透 が 男 性 の 育 児 休 業 の 促 進 に つながる 重 要 なキーポイントであると 考 えられる 第 3 節 地 方 公 務 員 における 男 性 の 育 児 休 業 促 進 についての 提 言 第 1 節 第 2 節 での 分 析 により 見 えてきたことは 男 性 の 育 児 休 業 を 促 進 させるために は 職 場 における ソフト 面 の 整 備 および 給 付 率 の 引 き 上 げ が 必 要 であるというこ とだ なぜなら 前 述 したように 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 が 高 い 民 間 企 業 においては 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 しやすいよう 職 場 の 人 間 関 係 処 遇 や 労 働 負 荷 などの 心 理 的 不 安 の 解 消 等 といった ソフト 面 に 力 を 注 いでいるからである また 給 付 率 の 引 き 上 げ については 社 会 保 障 制 度 自 体 が 日 本 とは 異 なるため 一 概 に は 言 えないが ノルウェーやスウェーデンでは 育 児 休 業 の 際 の 給 付 率 の 高 さが 育 児 休 業 取 得 率 の 高 さにつながる1つの 要 因 であるといえることから 効 果 的 であると 考 えられ る それではこれらを 踏 まえ 3 つの 阻 害 要 因 に 対 する 解 消 策 と 地 方 公 務 員 の 男 性 の 育 児 休 業 を 促 進 させるための 提 言 を 行 う (1) 職 場 の 理 解 や 雰 囲 気 に 関 する 提 言 前 述 したように 民 間 企 業 では 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 しやすい 職 場 となるためには 上 司 の 役 割 が 重 要 である として イクボス 養 成 のための 研 修 を 実 施 し イクボス を 増 やすことにより これらの 阻 害 要 因 を 解 消 している 上 司 は その 職 場 の 仕 事 の 進 め 方 を 決 め 部 下 を 指 導 することができる 立 場 にある したがって 上 司 には 男 性 の 育 児 参 加 の 必 要 性 をしっかり 理 解 し 支 援 の 方 針 を 打 ち 出 し 育 児 参 加 しやすい 職 場 環 境 の 実 現 につなげていくことが 求 められる なぜなら 上 司 が 男 性 の 育 児 参 加 を 肯 定 的 に 捉 えなければ 円 滑 な 制 度 利 用 は 難 しくなるからだ そこで 地 方 公 務 員 においても 積 極 的 に イクボス 養 成 のための 研 修 を 実 施 し イクボ ス が 必 要 とされる 背 景 や 働 き 方 のポイント 部 下 への 働 きかけの 心 得 等 を 学 ぶことで - 27 -

管 理 職 の 意 識 が 変 わり 結 果 として 部 下 の 意 識 を 変 えることにつながると 考 え られる また イクボス を 中 心 にルーティン 業 務 の 見 直 しによる 業 務 の 効 率 化 や チーム 制 の 導 入 業 務 の 見 える 化 標 準 化 に 取 組 むことにより 直 接 の 担 当 者 がいなくて も 業 務 対 応 できるようになる そうすることで 休 暇 が 取 得 しやすくなり 結 果 として 代 替 要 員 がいない といった 阻 害 要 因 の 解 消 をはじめ 残 業 時 間 の 削 減 有 給 休 暇 の 取 得 育 児 休 業 の 取 得 や 育 児 休 業 承 認 期 間 の 向 上 等 多 くの 成 果 を 上 げることができる と 考 えられる このように 職 場 の 理 解 や 雰 囲 気 における 阻 害 要 因 の 解 消 のためには イクボス の 存 在 が 重 要 であることから 積 極 的 な イクボス の 養 成 と 業 務 改 善 によるワー ク ライフ バランスの 実 践 を 提 言 したい (2) 経 済 的 な 負 担 に 関 する 提 言 前 述 したように 日 本 における 男 女 間 での 平 均 給 与 格 差 は 大 きく 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 するうえで 経 済 的 な 負 担 が 阻 害 要 因 になることは 避 けられない 第 1 節 におい て 諸 外 国 における 育 児 休 業 制 度 の 取 組 み を 確 認 したが ノルウェーやスウェーデン では 日 本 と 比 べ 育 児 休 業 の 際 の 給 付 率 の 高 さが 育 児 休 業 取 得 率 の 高 さにつなが っていると 考 えられる また ある 民 間 企 業 では 独 自 の 制 度 によって 経 済 的 な 負 担 に 対 して 育 児 休 業 前 の 給 与 の 30%を 給 付 することにより 男 性 の 育 児 休 業 を 取 得 する 場 合 の 収 入 面 での 不 安 を 取 り 除 き 安 心 して 育 児 休 業 を 取 得 できる 体 制 を 整 備 することで 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 を 向 上 させることに 成 功 している このように 諸 外 国 や 民 間 企 業 では 経 済 的 な 負 担 を 解 消 することで 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 を 向 上 させている この 点 については これまで 日 本 においても 平 成 19 年 に 40%から 50%に 平 成 26 年 には 50%から 67%に 給 付 率 を 引 き 上 げ 経 済 的 な 負 担 の 解 消 に 努 めた 結 果 男 女 問 わず 育 児 休 業 取 得 率 が 向 上 している( 図 2-3 図 2-4 参 照 ) 以 上 の 理 由 により 経 済 的 な 負 担 を 解 消 するためには 給 付 率 の 引 き 上 げを 提 言 したい ただし 諸 外 国 においては1 人 あたりの 国 民 負 担 率 8 が 日 本 に 比 べて 高 いことな どによって 給 付 率 が 高 くなっている 点 や 子 育 てについての 文 化 や 価 値 観 などが 違 う 点 などから 単 に 諸 外 国 の 制 度 を 取 り 入 れるだけでは 難 しいと 考 える 特 に 給 付 率 の 引 き 上 げには 財 源 等 の 確 保 が 必 要 であり この 点 が 大 きな 課 題 である 8 一 般 的 に 国 民 所 得 に 対 する 国 民 全 体 の 租 税 負 担 と 社 会 保 障 負 担 の 合 計 額 の 比 率 をいう 国 民 負 担 率 = ( 国 税 + 地 方 税 )+ 社 会 保 険 料 国 民 所 得 - 28 -

(3) 育 児 休 業 取 得 後 の 職 場 復 帰 に 関 する 提 言 育 児 休 業 取 得 後 の 職 場 復 帰 についての 不 安 が 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 する 際 の 阻 害 要 因 になっていることは 確 認 してきたが 前 述 したように 民 間 企 業 においては イク ボス が 積 極 的 に 取 組 みを 行 い この 不 安 を 解 消 している 具 体 的 には 復 職 の 不 安 解 消 と 期 待 の 表 明 を 面 談 を 通 して 育 児 休 業 復 職 者 に 対 して 行 うことで 自 分 は 必 要 とさ れていないのではないか といった 不 安 や 仕 事 についていけなくなるのではないか といった 不 安 を 解 消 し 育 児 休 業 を 取 得 しやすい 環 境 につながっている また 企 業 の 取 組 みとして 仕 事 と 家 庭 の 両 立 支 援 ハンドブック の 作 成 や 提 供 人 事 担 当 者 本 人 上 司 の 3 者 による 個 別 面 談 等 企 業 として 男 性 の 育 児 休 業 を 促 進 し ているという 姿 勢 を 示 すことで 結 果 として 育 児 休 業 を 取 得 する 前 だけではなく 復 職 時 の 不 安 解 消 にもつながっている このように イクボス の 積 極 的 な 働 きかけや 企 業 の 育 児 休 業 に 対 する 取 組 み 姿 勢 を 示 すことが 育 児 休 業 取 得 時 における 不 安 解 消 と 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 向 上 に 有 効 で あるといえることから たとえば イクボスによる 復 職 にあたっての 相 談 や 企 業 による 定 期 的 な 社 内 情 報 の 配 付 育 児 休 業 中 における 上 司 や 同 僚 とのコミュニケー ションの 機 会 の 提 供 等 これから 育 児 休 業 を 取 得 しようとしている 人 や 育 児 休 業 取 得 者 に 対 してのフォロー 体 制 を 整 備 することを 提 言 したい (4) 実 効 性 のある 男 性 の 育 児 休 業 促 進 のための 提 言 以 上 男 性 の 育 児 休 業 を 阻 害 する 3 つの 要 因 に 対 する 提 言 を 行 ったが 経 済 的 な 負 担 以 外 は それぞれの 団 体 における 取 組 み 次 第 である 特 に イクボス や 企 業 の 取 組 み においては ソフト 面 に 力 を 入 れることで 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 を 向 上 させているこ とから 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 しやすい 環 境 の 整 備 が 最 も 効 果 的 であるといえる そこでこれらの 提 言 をより 実 効 性 のあるものにするための 取 組 みとして 一 定 の 強 制 力 を 持 たせることを 提 言 したい 第 4 章 第 1 節 の 図 2-1 男 性 の 育 児 休 業 の 取 得 意 向 (20~40 代 ) 調 査 結 果 により 平 均 して 51.5%の 男 性 が 育 児 休 業 を 取 得 したい という 結 果 であったが 実 際 に 育 児 休 業 を 取 得 している 男 性 は 官 民 問 わず 低 い 結 果 で あった このようなギャップに 対 しても 強 制 力 を 持 たせることで 一 定 程 度 解 消 で きると 考 えられる なぜなら 諸 外 国 の パパ クオータ 制 度 のように 一 定 期 間 父 親 に 育 児 休 業 期 間 を 強 制 的 に 割 り 当 て 取 得 しない 場 合 には 権 利 が 消 滅 してしまうとい った 強 制 力 を 持 たせることで インセンティブが 働 き 取 得 者 数 の 向 上 につながる と 考 えられるからだ また 平 成 28 年 4 月 1 日 から 本 格 実 施 される 人 事 評 価 制 度 に ワーク ライフ バランスの 実 践 を 評 価 項 目 に 組 み 込 むなど 多 方 面 から 強 制 力 を 持 たせることで 男 性 の 育 児 休 業 促 進 につながるものと 考 えられる - 29 -

おわりに これまでの 分 析 結 果 により 男 性 の 育 児 休 業 促 進 に 対 する 3 つの 阻 害 要 因 とその 解 消 法 について 提 言 を 行 った まず 職 場 の 理 解 や 雰 囲 気 に 対 しては イクボス の 養 成 お よび 業 務 改 善 によるワーク ライフ バランスの 実 践 による 提 言 を 経 済 的 な 負 担 に 対 しては 日 本 におけるこれまでの 給 付 率 の 引 き 上 げによる 育 児 休 業 取 得 率 の 向 上 を 踏 まえた 提 言 を 育 児 休 業 取 得 後 の 職 場 復 帰 に 対 しては イクボス による 復 職 者 に 対 する 不 安 の 解 消 や 企 業 の 育 児 休 業 に 対 する 取 組 み 姿 勢 による 提 言 をそれぞれ 行 ってきた 特 に 職 場 の 理 解 や 雰 囲 気 や 育 児 休 業 取 得 後 の 職 場 復 帰 の 提 言 については 団 体 の 自 主 的 な 取 組 みによってその 効 果 を 上 げることができることから 積 極 的 な イクボス の 養 成 や 団 体 として 育 児 休 業 促 進 についての 取 組 み 姿 勢 を 示 すことが 最 も 効 果 的 であ る また これらの 提 言 をさらに 実 効 性 のあるものにするためには 一 定 の 強 制 力 が 必 要 であり そのための 施 策 として パパ クオータ 制 の 導 入 や 人 事 評 価 制 度 の 活 用 等 の 提 言 を 行 った 国 は 2016 年 から 5 年 間 の 目 標 を 定 めた 第 4 次 男 女 共 同 参 画 基 本 計 画 において 現 在 民 間 企 業 で 2.3% 国 家 公 務 員 で 3.1%にとどまる 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 を 2020 年 までに 13%まで 引 き 上 げることとしている しかしながら 女 性 が 活 躍 する 社 会 を 実 現 するためには 様 々な 課 題 を 解 消 していかなければならず 男 性 の 育 児 休 業 促 進 について の 課 題 を 解 消 することのみをもって 達 成 しうるものではない また 本 稿 による 提 言 では 強 制 力 が 必 要 であるとしているが 職 場 環 境 の 整 備 や 経 済 的 な 負 担 の 解 消 がな されないまま 強 制 力 のみを 働 かせてしまっては 男 性 の 育 児 休 業 を 促 進 しているとは いえない 点 や 直 接 的 に 育 児 休 業 承 認 期 間 の 向 上 に 対 する 提 言 には 至 っていない 点 な ど 男 性 の 育 児 休 業 促 進 については 課 題 が 残 る 2016 年 は 第 4 次 男 女 共 同 参 画 基 本 計 画 の 策 定 をはじめ 女 性 活 躍 推 進 法 に 基 づ く 特 定 事 業 主 行 動 計 画 を 2016 年 4 月 1 日 までに 策 定 する 必 要 があるなど これまで 以 上 に 女 性 が 活 躍 できる 社 会 の 推 進 に 向 けた 取 組 みが 必 要 とされている 各 地 方 公 共 団 体 におい ては これらの 趣 旨 を 踏 まえ 率 先 垂 範 で 取 組 みを 進 めていただきたい - 30 -

〇 参 考 文 献 データ 出 典 総 務 省 地 方 公 共 団 体 の 勤 務 条 件 等 に 関 する 調 査 結 果 ( 平 成 20 年 度 ~ 平 成 26 年 度 ) http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/index.html 明 治 安 田 生 活 福 祉 研 究 所 2014 年 20~40 代 の 出 産 と 子 育 て http://www.myilw.co.jp/life/enquete/08_marriage_birth.html 厚 生 労 働 省 平 成 26 年 度 雇 用 均 等 基 本 調 査 事 業 所 調 査 http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-26r.html 日 本 労 働 組 合 総 連 合 会 パタニティ ハラスメント(パタハラ)に 関 する 調 査 (2014 年 ) http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/chousa/data/20140123.pdf 内 閣 府 平 成 27 年 版 少 子 化 社 会 対 策 白 書 http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/ 内 閣 府 男 女 共 同 参 画 局 男 女 共 同 参 画 白 書 平 成 25 年 http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h25/zentai/ ライフネット 生 命 育 児 休 業 に 関 する 意 識 調 査 (2013 年 ) http://www.lifenet-seimei.co.jp/newsrelease/2013/4940.html 厚 生 労 働 省 平 成 25 年 度 育 児 休 業 制 度 等 に 関 する 実 態 把 握 のための 調 査 研 究 事 業 報 告 書 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000042340.html 厚 生 労 働 省 第 5 回 今 後 の 仕 事 と 家 庭 の 両 立 支 援 に 関 する 研 究 会 ( 平 成 27 年 ) http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000073931.html 厚 生 労 働 省 イクメンプロジェクト イクメン 企 業 アワード 2015 受 賞 企 業 の 取 組 事 例 集 http://ikumen-project.jp/ikumen_download/company_activity.php 一 般 社 団 法 人 日 本 経 済 団 体 連 合 会 企 業 のワーク ライフ バランスへの 取 組 み 状 況 (2015 年 ) https://www.keidanren.or.jp/policy/2013/022.pdf 厚 生 労 働 省 イクメンプロジェクト イクボスインタビュー 集 (2015 年 ) http://ikumen-project.jp/pdf/ikuboss_interview_2015.pdf NPO 法 人 ファザーリング ジャパン イクボス ロールモデルインタビュー (2014 年 ~2015 年 ) http://ikuboss.seesaa.net/ - 31 -