様式1

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17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

1.H26年エイズ発生動向年報ー概要

●幼児教育振興法案

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学校安全の推進に関する計画の取組事例

2 積 極 的 な 接 種 勧 奨 の 差 し 控 え 国 は 平 成 25 年 4 月 から 定 期 接 種 化 したが ワクチン 接 種 との 関 連 を 否 定 できない 持 続 的 な 痛 みなどの 症 状 が 接 種 後 に 見 られたことから 平 成 25 年 6 月 定 期 接 種 と

Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 第 6 条 の 規 定 に 基 づき 本 県 の 東 海 地 震 に 係 る 地 震 防 災 対 策 強 化 地 域 において 東 海 地 震

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セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

Microsoft Word - 目次.doc

有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

母 子 医 療 対 策 費 462 (313,289) 国 4,479 1 不 妊 治 療 助 成 事 業 8,600 不 妊 治 療 費 用 の 一 部 を 助 成 し 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 る 230, ,608 不 妊 治 療 費 の 増 加 による 増 額 分

新 行 財 政 改 革 推 進 大 綱 実 施 計 画 個 票 取 組 施 策 国 や 研 究 機 関 への 派 遣 研 修 による 資 質 向 上 の 推 進 鳥 インフルエンザ 等 新 たな 感 染 症 等 に 対 する 検 査 技 術 の 習 得 など 職 員 の 専 門

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( 新 ) 医 療 提 供 の 機 能 分 化 に 向 けたICT 医 療 連 携 導 入 支 援 事 業 費 事 業 の 目 的 医 療 政 策 課 予 算 額 58,011 千 円 医 療 分 野 において あじさいネットを 活 用 したICT したICT 導 入 により により 医 療 機 能


05_現状把握指標一覧(H28.1.1時点)【 確定版】

02【発出】280328福島県警察職員男女共同参画推進行動計画(公表版)

社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

仙台市のエイズ・性感染症の現状       資料4

公表表紙

1 リーダーシップと 意 思 決 定 1-1 事 業 所 が 目 指 していることの 実 現 に 向 けて 一 丸 となっている 評 価 項 目 事 業 所 が 目 指 していること( 理 念 基 本 方 針 )を 明 確 化 周 知 している 1. 事 業 所 が 目 指 していること

HIV感染防止マニュアル(出力用).indd

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

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2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

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●電力自由化推進法案

道 内 シ ル バ ー 人 材 セ ン タ ー の 現 状 に つ い て は 契 約 金 額 に お い て は 請 負 契 約 で は 減 少 し た も の の シ ル バ ー 派 遣 事 業 の 大 幅 な 伸 び に よ り 5 年 ぶ り に 前 年 実 績 を 上 回 っ た が 会

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 135, , , , , ,600

 

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

薬 物 乱 用 等 も 感 染 の 一 因 となり 得 るため 薬 物 乱 用 者 についても 個 別 施 策 層 として 対 応 す る 必 要 がある なお 具 体 的 な 個 別 施 策 層 については 状 況 の 変 化 に 応 じて 適 切 な 見 直 し がなされるべきである さらに 施

3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

16 日本学生支援機構

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(3) 福 祉 施 設 から 一 般 就 労 への 移 行 本 市 の 福 祉 施 設 利 用 者 の 中 で 平 成 24 年 度 に 一 般 就 労 により 退 所 した 人 は 3 人 です ここでいう 福 祉 施 設 とは 生 活 介 護 事 業 自 立 訓 練 事 業 ( 生 活 訓 練

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 135, , ,900 2

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

資料1:勧告の仕組みとポイント 改【完成】

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為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

(2) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 17 年 4 月 1 日 現 在 ) 初 任 給 2 年 後 の 給 料 初 任 給 2 年 後 の 給 料 一 般 行 政 職 技 能 労 務 職 大 学 卒 171,1 151,5 19,2 164,7 17,7 184,4 中 学 卒 1

Microsoft Word - 24行動計画案.doc

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

技 能 労 務 職 平 均 年 齢 歳,7 平 均 給 料 月 額 歳 7,,8, 歳,9,57, 7,7 7,9 9,5 - (8,85) (5,) 類 似 団 体 5. 歳 9,8 9, 85, ( 注 ) 平 均 給 料 月 額 とは 平 成 5 年 月 日 現 在 における

3 薬 局 サービス 等 (1) 健 康 サポート 薬 局 である 旨 の 表 示 健 康 サポート 薬 局 である 旨 を 表 示 している 場 合 健 康 サポート 薬 局 とは かかりつけ 薬 剤 師 薬 局 としての 基 本 的 な 機 能 に 加 えて 積 極 的 な 健 康 サポート 機

003-00個人の健康増進・疾病予防の推進のための所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 161,7 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

Microsoft Word - 02第3期計画(元データ).doc

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小山市保育所整備計画

計 画 書 は4 章 立 てで 第 1 章 が 計 画 策 定 にあたって 第 2 章 が 障 がい 者 を 取 り 巻 く 環 境 第 3 章 が 障 がい 者 計 画 第 4 章 が 障 がい 福 祉 計 画 です 第 1 章 計 画 策 定 にあたってについて 説 明 します まず 計 画 策

m07 北見工業大学 様式①

スライド 1

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

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1.はじめに わが 国 での 急 速 な 少 子 化 の 進 行 等 を 踏 まえ 次 代 の 社 会 を 担 う 子 どもが 健 やかに 生 まれ 育 成 される 環 境 の 整 備 を 目 的 とした 次 世 代 育 成 支 援 対 策 推 進 法 が 平 成 15 年 7 月 に 制 定 され

独立行政法人国立病院機構呉医療センター医療機器安全管理規程

文書フォーマット基本

Taro-01 議案概要.jtd

3 体 制 整 備 等 (1) 全 ての 特 定 事 業 主 が 共 同 して 取 組 むものとする () 総 務 部 人 事 管 理 室 人 事 課 を 計 画 推 進 の 主 管 課 とし 全 ての 市 職 員 により 推 進 する (3) 実 施 状 況 を 把 握 し 計 画 期 間 中 で

Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 1 人

Microsoft Word - 公表資料(H22).doc

第2分野 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革

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とする (1) 多 重 債 務 や 過 剰 債 務 を 抱 え 返 済 が 困 難 になっている 人 (2) 債 務 整 理 を 法 律 専 門 家 に 依 頼 した 直 後 や 債 務 整 理 途 上 の 人 (3) 収 入 よりも 生 活 費 が 多 くお 金 が 不 足 がちで 借 金 に 頼

別紙3

別 添 1 女 性 国 家 公 務 員 の 登 用 状 況 資 料 1 指 定 職 に 占 める 女 性 の 割 合 は3.0%( 平 成 27 年 11 月 1 日 現 在 ) ( 前 年 9 月 1 日 現 在 から0.2ポイント 増 ) 本 省 課 室 長 相 当 職 以 上 に 占 める 女

●労働基準法等の一部を改正する法律案

Microsoft Word - 保育園管理規程(決定案)

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公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

Microsoft PowerPoint - 390

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

「一時預かり事業の実態について」の一部改正について

官報掲載【セット版】

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80 鹿児島大学

目 次 第 1 章 総 則 第 1 節 計 画 の 目 的... 1 第 1 計 画 の 目 的 1 第 2 計 画 の 策 定 1 第 3 計 画 の 構 成 2 第 4 用 語 の 意 義 2 第 2 節 計 画 の 前 提 条 件... 3 第 1 自 然 条 件 3 第 2 社 会 条 件

(3) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 5 年 月 日 現 在 ) 決 定 初 任 給 採 用 年 経 過 後 給 料 月 額 大 学 卒 7, 8, 一 般 行 政 職 短 大 卒 9,8 6, 高 校 卒, 8,5 () 職 員 の 経 験 年 数 別 学 歴 別 平 均 給 料

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

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(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)

Transcription:

岩 手 県 エイズ 対 策 推 進 プラン 平 成 26 年 2 月 岩 手 県

目 次 1 推 進 プランの 基 本 的 考 え 方 1 2 HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 現 状 と 本 県 の 課 題 3 3 目 標 及 び 重 点 施 策 15 4 具 体 的 な 取 組 17 5 プランを 推 進 するための 各 実 施 主 体 の 役 割 25

1 推 進 プランの 基 本 的 考 え 方 (1) プラン 策 定 の 趣 旨 エイズ( 後 天 性 免 疫 不 全 症 候 群 )やHIV 感 染 (HIV(ヒト 免 疫 不 全 ウイルス) に 感 染 しているが 後 天 性 免 疫 不 全 症 候 群 を 発 症 していない 状 態 をいう )は 正 しい 知 識 とそれに 基 づく 個 人 個 人 の 注 意 深 い 行 動 により 多 くの 場 合 予 防 するこ とが 可 能 な 疾 患 です また 近 年 の 医 学 や 医 療 の 進 歩 により 感 染 しても 早 期 発 見 及 び 早 期 治 療 によって 長 期 間 社 会 の 一 員 として 生 活 を 営 むことができるようにな ってきており 様 々な 支 援 体 制 も 整 備 されつつあります しかしながら 日 本 におけるエイズの 発 生 動 向 については 他 の 多 くの 先 進 諸 国 とは 異 なり 地 域 的 に また 年 齢 的 にも 依 然 として 広 がりを 見 せており 特 に 20 代 から30 代 までの 若 年 層 のHIV 感 染 者 が 多 くを 占 め また 感 染 経 路 別 に 見 た 場 合 性 的 接 触 がほとんどで 特 に 男 性 間 の 事 例 が 多 い 状 況 にあります 岩 手 県 においては 感 染 症 発 生 動 向 調 査 により 報 告 されている HIV 感 染 者 数 及 びエイズ 患 者 数 は 急 激 な 増 加 はみられないものの 今 後 の 増 加 が 懸 念 されます このような 状 況 を 踏 まえ HIV エイズに 対 する 理 解 の 促 進 を 図 りながら エイ ズ 予 防 及 びまん 延 を 防 止 するとともに HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 支 援 を 図 って いくことが 必 要 です 特 にも 個 別 施 策 層 に 対 して 人 権 や 社 会 的 背 景 に 最 大 限 配 慮 した 効 果 的 な 施 策 を 実 施 していくことが 重 要 と 考 えます 本 プランでは 後 天 性 免 疫 不 全 症 候 群 に 関 する 特 定 感 染 症 予 防 指 針 ( 平 成 24 年 厚 生 労 働 省 告 示 第 21 号 )に 基 づき 本 県 におけるエイズ 対 策 の 推 進 を 図 るた め 県 保 健 所 設 置 市 市 町 村 医 療 関 係 者 教 育 関 係 者 報 道 関 係 者 及 びNGO 等 関 係 機 関 が 連 携 して 今 後 取 り 組 んでいく 目 標 とその 具 体 的 な 取 組 み 内 容 を 明 ら かにするよう 策 定 するものです 1

個 別 施 策 層 とは 感 染 の 可 能 性 が 懸 念 されるが 感 染 についての 正 しい 知 識 が 入 手 困 難 であったり 偏 見 や 差 別 等 の 理 由 から 適 切 な 配 慮 を 受 ける 必 要 がある 人 をいう 具 体 的 には 次 の 方 々を 示 すもの 性 に 関 する 意 思 決 定 や 行 動 選 択 に 係 る 能 力 について 形 成 過 程 にある 青 少 年 言 語 的 障 壁 や 文 化 的 障 壁 のある 外 国 人 性 的 指 向 の 側 面 で 配 慮 の 必 要 な MSM(Men who have Sex with Men 男 性 間 で 性 行 動 を 行 う 者 ) (2) プランの 実 施 期 間 平 成 25 年 度 から 平 成 29 年 度 の 5 年 間 とし 必 要 に 応 じて 見 直 しを 行 います (3) プランの 推 進 体 制 プランの 実 施 にあたっては 岩 手 県 エイズ 対 策 推 進 協 議 会 において 進 捗 状 況 の 確 認 や 評 価 を 行 います (4) 他 の 県 計 画 との 関 係 このプランは 岩 手 県 感 染 症 予 防 計 画 や 岩 手 県 保 健 医 療 計 画 等 との 連 携 を 図 り ます 2

2 HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 現 状 と 本 県 の 課 題 (1) 現 状 1 HIV 感 染 者 とエイズ 患 者 の 発 生 報 告 数 日 本 における HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 は ともに 年 々 増 加 傾 向 にありまし たが HIV 感 染 者 は 平 成 20 年 の 1,126 人 を 最 大 値 として 以 降 も 年 間 1,000 人 以 上 が 続 いており また エイズ 患 者 数 は 過 去 最 高 の 報 告 数 であった 平 成 23 年 (473 人 )より 平 成 24 年 は 26 人 減 少 しました ( 図 1 折 線 グラフ) 一 方 岩 手 県 では 1989 年 ( 平 成 元 年 )に 初 めてエイズ 患 者 が 報 告 され 平 成 16 年 までは HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 合 計 数 は 年 0~3 人 でしたが そ れ 以 降 は 年 4~5 人 の 発 生 となっています( 図 1 棒 グラフ 及 び 表 ) このことから 本 県 の 報 告 数 は 急 激 な 増 加 は 見 られないものの 増 加 傾 向 に あります 図 1 HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 状 況 年 H1 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 計 岩 手 県 HIV 感 染 者 0 1 0 2 0 0 1 1 0 2 2 2 0 2 0 3 1 1 3 0 3 24 エイズ 患 者 1 0 0 1 1 1 2 0 1 1 1 1 0 2 4 2 4 3 2 2 1 30 計 1 1 0 3 1 1 3 1 1 3 3 3 0 4 4 5 5 4 5 2 4 54 ( 出 典 : 感 染 症 発 生 動 向 調 査, 平 成 24(2012) 年 エイズ 発 生 動 向 年 報 ) 3

~10 10~14 15~19 20~24 25~29 30~34 35~39 40~44 45~49 50~54 55~59 60~ 不 明 ~10 10~14 15~19 20~24 25~29 30~34 35~39 40~44 45~49 50~54 55~59 60~ 不 明 2 男 女 別 年 齢 階 級 別 内 訳 平 成 元 年 から 平 成 24 年 までの HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 報 告 者 数 を 男 女 別 でみると 全 国 では 男 性 が 18,540 人 (86.5%) 女 性 が 2,885 人 (13.5%)に 対 し 岩 手 県 では 男 性 が 46 人 (85.2%) 女 性 が 8 人 (14.8%)となっています ( 図 2) 従 って 男 女 の 割 合 は 全 国 と 岩 手 県 で 差 はありません ( 出 典 : 感 染 症 発 生 動 向 調 査, 平 成 24(2012) 年 エイズ 発 生 動 向 年 報 ) 年 齢 階 級 別 に 見 ると HIV 感 染 者 は 全 国 及 び 岩 手 県 ともに 20~30 歳 代 の 割 合 が 約 7 割 を 占 めています( 図 3 図 5) また エイズ 患 者 は 全 国 では 35 歳 以 上 が7 割 強 を 占 めるのに 対 し( 図 4) 岩 手 県 では8 割 強 となっています( 図 6) 以 上 から 年 齢 階 級 別 の 割 合 は 全 国 と 比 較 して 岩 手 県 はやや 年 齢 層 が 高 い 傾 向 があります 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 図 3 HIV 感 染 者 数 ( 年 齢 階 級 別 )1985~2012 累 計 ( 全 国 ) 図 4 エイズ 患 者 数 ( 年 齢 階 級 別 )1985~2012 累 計 ( 全 国 ) 1,200 1,000 800 600 400 200 0 男 女 男 女 4

3 感 染 経 路 別 内 訳 主 な 感 染 経 路 は 1 性 行 為 による 感 染 2 血 液 を 介 しての 感 染 ( 注 射 器 具 の 共 有 など) 3 母 子 感 染 があります 1989~2012 年 ( 平 成 元 ~ 平 成 24 年 )までの 集 計 によると 全 国 では HIV 感 染 者 の 感 染 経 路 は 同 性 間 性 的 接 触 が 55.2% 異 性 間 性 的 接 触 が 28.8%( 図 7) エイズ 患 者 では 同 性 間 性 的 接 触 が 36.2% 異 性 間 性 的 接 触 が 37.2%となってい ます( 図 8) 一 方 岩 手 県 では HIV 感 染 者 の 感 染 経 路 は 同 性 間 性 的 接 触 が 36.0% 異 性 間 性 的 接 触 が 40.0%( 図 9) エイズ 患 者 では 同 性 間 性 的 接 触 が 17.2% 異 性 間 性 的 接 触 が 51.7%となっています( 図 10) 以 上 から 感 染 経 路 別 に 見 ると 全 国 では 同 性 間 の 性 的 接 触 が 多 いのに 対 し 岩 手 県 では 異 性 間 性 的 接 触 による 感 染 が 多 い 特 徴 がありました しかしながら 直 近 4 年 間 の HIV 感 染 者 では 同 性 間 性 的 接 触 による 感 染 がほとんどを 占 めて います ( 図 11) 全 国 母 子 感 染 0.2% HIV 感 染 者 平 成 24(2012) 年 末 までの 累 計 その 他 ( 全 国 ) 2.4% 静 注 薬 物 使 用 0.4% 不 明 12.9% 同 性 間 の 性 的 接 触 55.2% 異 性 間 の 性 的 接 触 28.8% 図 7 その 他 3.1% 母 子 感 染 0.3% 静 注 薬 物 使 用 0.7% AIDS 患 者 平 成 24(2012) 年 末 までの 累 計 ( 全 国 ) 不 明 22.5% 同 性 間 の 性 的 接 触 36.2% 異 性 間 の 性 的 接 触 37.2% 図 8 岩 手 県 図 9 図 10 図 11 ( 出 典 : 感 染 症 発 生 動 向 調 査, 平 成 24(2012) 年 エイズ 発 生 動 向 年 報 ) 5

4 国 籍 別 感 染 地 域 別 内 訳 国 籍 別 に 見 ると 全 国 では 外 国 国 籍 の HIV 感 染 者 は 14.1% エイズ 患 者 は 9.6%であるのに 対 し( 図 12) 岩 手 県 では HIV 感 染 者 1 名 (3.8%) エイズ 患 者 1 名 (3.4%)のみが 外 国 国 籍 で その 他 は 全 て 日 本 国 籍 でした( 図 14) また 感 染 地 域 別 に 見 ると 海 外 で 感 染 したと 推 定 される HIV 感 染 者 は 全 国 の 9.6%に 対 し( 図 13) 岩 手 県 では 12.0%( 図 15)であり 全 国 よりやや 多 い 結 果 となっています これらのことから 全 国 と 比 較 して 岩 手 県 では 日 本 国 籍 の 方 が 海 外 で HIV に 感 染 する 事 例 がやや 多 いことが 推 察 されます 全 国 国 籍 性 別 内 訳 1985~2012 累 計 ( 全 国 ) 図 12 図 13 推 定 感 染 地 別 内 訳 1985~2012 累 計 ( 全 国 ) HIV 76.6% 5.5% 8.6% HIV 82.4% 9.6% 8.0% AIDS 78.0% 4.8% AIDS 73.5% 16.7% 9.7% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 日 本 国 籍 男 性 日 本 国 籍 女 性 外 国 国 籍 男 性 外 国 国 籍 女 性 0% 20% 40% 60% 80% 100% 国 内 海 外 不 明 岩 手 県 図 14 図 15 6

(2) 本 県 におけるこれまでの 取 組 と 課 題 1 目 標 新 規 HIV 感 染 者 及 び 新 規 エイズ 患 者 報 告 数 :15 人 ( 年 平 均 3.75 4 人 )と なり 概 ね 目 標 を 達 成 本 県 においては 感 染 症 発 生 動 向 調 査 により 報 告 されている HIV 感 染 者 数 エイズ 患 者 数 は 急 激 な 増 加 はみられないものの 今 後 の 増 加 が 懸 念 される 状 況 であり 引 き 続 き 対 策 を 継 続 することが 望 まれます 2 重 点 施 策 1:HIV 及 びエイズに 対 する 理 解 の 促 進 これまでの 取 組 リーフレットの 配 布 やホームページなどの 広 報 媒 体 を 活 用 した タイムリー な 情 報 提 供 に 努 めました HIV 検 査 普 及 週 間 及 び 世 界 エイズデーを 中 心 とした 普 及 啓 発 活 動 を 実 施 し ました 市 町 村 の 健 康 まつりや 高 校 の 文 化 祭 等 の 機 会 をとらえて 啓 発 活 動 を 展 開 しま した エイズ 対 策 ポスターコンクールの 開 催 等 を 通 じて 人 権 擁 護 の 視 点 に 立 った 啓 発 事 業 を 行 ってきました 東 日 本 大 震 災 津 波 の 影 響 で 平 成 23 年 度 以 降 各 取 組 の 実 績 が 低 迷 してい ましたが 回 復 傾 向 にあります 表 1 県 広 報 媒 体 による 広 報 H21 H22 H23 H24 広 報 回 数 2 回 3 回 1 回 3 回 7

表 2 講 習 会 ピアカウンセリングの 開 催 H21 H22 H23 H24 講 習 会 開 催 回 数 9 回 12 回 8 回 12 回 参 加 者 数 1,428 人 2,194 人 997 人 2,238 人 ピアカウンセリング 開 催 回 数 4 回 11 回 2 回 6 回 参 加 者 数 192 人 519 人 145 人 293 人 講 習 会 及 びピアカウンセリング 参 加 者 に 対 して 理 解 度 をアンケート 調 査 理 解 した と 回 答 した 者 が 96.4%(H22~H24 の 平 均 )を 占 めた 世 界 エイズデーキャンペーン 等 県 内 各 保 健 所 が 企 画 し 事 業 を 実 施 1 街 頭 キャンペーン(レッドリボンツリーの 展 開 ) 2 高 校 等 の 文 化 祭 市 町 村 健 康 まつりでの 展 示 や 講 演 会 の 実 施 3 市 町 村 広 報 を 利 用 した 普 及 啓 発 4 夜 間 及 び 休 日 のエイズ 相 談 検 査 ( 迅 速 検 査 )の 実 施 平 成 19 年 度 にエイズ 予 防 啓 発 のために マスコットキャラクターを 一 般 公 募 各 種 広 報 に 活 用 人 権 擁 護 の 視 点 に 立 った 啓 発 1エイズ 予 防 等 ポスターコンクールの 開 催 県 内 小 中 学 校 を 通 じて エイズ 予 防 ポスターを 募 集 最 優 秀 賞 優 秀 賞 等 を 決 定 し 表 彰 式 を 開 催 2カレンダーの 作 成 配 布 ポスターコンクール 優 秀 作 品 によりカレンダーを 作 成 し 県 内 小 中 学 校 等 関 係 機 関 に 配 布 3ワークショップの 開 催 ポスターコンクール 表 彰 式 に 合 わせ 学 校 関 係 者 とのコラボレーションにより 若 者 によるワークショップを 開 催 ( 開 催 ) 8

課 題 多 くの HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 が 日 常 生 活 を 送 りながら 社 会 の 中 の 様 々 な 場 で 活 躍 している 一 方 で 今 でも 感 染 経 路 の 誤 解 や 差 別 偏 見 がなくなって いません HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 発 生 状 況 等 に 関 するサーベイランス 結 果 を 県 民 に 積 極 的 に 情 報 提 供 することが 望 まれます 特 に HIV 感 染 者 のほとんどが20 代 から30 代 で 感 染 経 路 は 男 性 間 での 性 的 接 触 が 多 いことから 本 県 においても 若 者 や MSM 等 の 個 別 施 策 層 に 対 す る 対 策 の 実 施 が 必 要 となっています また 高 校 生 等 の 若 年 層 に 対 して エイ ズや HIV 感 染 予 防 に 関 する 正 しい 知 識 の 普 及 啓 発 を 継 続 することが 重 要 です 震 災 後 のピアカウンセリング 等 の 実 績 が 伸 び 悩 んでいることから 震 災 前 の 活 動 状 況 に 回 復 することが 課 題 となっています 3 重 点 施 策 2 感 染 の 拡 大 防 止 と 早 期 発 見 これまでの 取 組 各 保 健 所 における 検 査 相 談 体 制 の 整 備 を 図 り 世 界 エイズデー 等 のイベン トや 定 例 検 査 での 迅 速 検 査 も 導 入 してきましたが 平 成 20 年 度 をピークにエイ ズ 相 談 HIV 抗 体 検 査 件 数 は 減 少 傾 向 になっています 表 3 エイズ 相 談 HIV 抗 体 検 査 の 実 施 体 制 (H25 年 度 ) ( 予 定 日 が 祝 日 等 の 場 合 は 調 整 ) 保 健 所 検 査 日 受 付 時 間 結 果 説 明 県 央 平 日 : 毎 月 第 1 3 水 曜 日 夜 間 : 毎 月 第 2 火 曜 日 9:30 ~ 11:30 17:00 ~ 19:00 検 査 日 の 1 週 間 後 迅 速 検 査 (30 分 後 ) 中 部 毎 月 第 1 火 曜 日 9:30~10:30 13:00~14:30 検 査 日 の 1 週 間 後 奥 州 毎 月 第 3 木 曜 日 10:00 ~ 14:30 検 査 日 の 2 週 間 後 一 関 毎 月 第 2 4 火 曜 日 11:00 ~ 12:00 迅 速 検 査 (30 分 後 ) 大 船 渡 毎 月 第 4 水 曜 日 9:00 ~ 11:00 検 査 日 の 2 週 間 後 釜 石 毎 月 第 3 木 曜 日 13:30 ~ 14:30 検 査 日 の 2 週 間 後 宮 古 毎 月 第 4 火 曜 日 9:00~10:00 16:00~18:00 迅 速 検 査 (30 分 後 ) 久 慈 毎 月 第 2 火 曜 日 14:00~16:00 17:00~19:00 迅 速 検 査 (30 分 後 ) 二 戸 毎 月 第 3 水 曜 日 13:30 ~ 14:30 検 査 日 の 2 週 間 後 盛 岡 市 毎 週 木 曜 日 受 付 10:00 ~ 11:00 迅 速 検 査 (30~60 分 後 ) 9

図 16 県 及 び 全 国 のエイズ 相 談 検 査 件 数 状 況 ( 迅 速 検 査 休 日 夜 間 検 査 の 件 数 は 再 掲 ) 10

課 題 近 年 の 状 況 ではエイズを 発 症 して 初 めてHIV 感 染 に 気 付 く いわゆる い きなりエイズ の 患 者 が 微 増 しており 通 常 の 場 合 HIV は 感 染 から 発 症 まで 数 年 の 無 症 候 期 がある 疾 患 のため いきなりエイズ の 患 者 数 の 増 加 は 自 ら の 感 染 に 気 付 かないまま 他 人 に 感 染 させてしまう 可 能 性 があり 潜 在 的 なHI V 感 染 者 の 増 加 が 危 惧 されます HIV 感 染 者 エイズ 患 者 は 増 加 傾 向 にあるが エイズ 相 談 HIV 抗 体 検 査 件 数 は 減 少 傾 向 になっており 大 規 模 な 啓 発 イベントの 開 催 やマスコミの 活 用 など 積 極 的 な 対 策 が 望 まれます 重 点 施 策 3 HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 支 援 これまでの 取 組 医 療 提 供 体 制 を 確 保 するため エイズ 治 療 拠 点 病 院 を 4 ヵ 所 ( 岩 手 医 科 大 学 附 属 病 院 岩 手 県 立 中 央 病 院 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 盛 岡 病 院 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 岩 手 病 院 )を 選 定 し 更 にその 中 から HIV 治 療 の 中 心 的 な 役 割 を 担 う エイズ 治 療 中 核 拠 点 病 院 として 岩 手 医 科 大 学 附 属 病 院 を 指 定 し てきました 医 療 従 事 者 等 の 針 刺 し 事 故 等 による 院 内 感 染 防 止 のための 医 薬 品 を 配 置 して きました 地 域 で HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 が 安 心 して 療 養 生 活 を 送 ることができるよ う 医 療 や 福 祉 職 に 対 して 研 修 会 を 開 催 し 質 の 向 上 を 図 ってきました また HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 心 理 的 社 会 的 なサポート 体 制 を 確 保 する ため カウンセラー 設 置 事 業 に 取 り 組 んできました エイズ 医 療 体 制 の 整 備 1エイズ 拠 点 病 院 の 選 定 岩 手 医 大 県 立 中 央 病 院 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 盛 岡 病 院 同 岩 手 病 院 2 中 核 拠 点 病 院 の 指 定 岩 手 医 科 大 学 附 属 病 院 を 指 定 ( 平 成 19 年 3 月 ) 3 東 北 ブロック エイズ 拠 点 病 院 等 連 絡 会 議 ( 年 2 回 程 度 開 催 ) 4 院 内 感 染 防 止 のための 医 薬 品 の 備 蓄 針 刺 し 事 故 等 によるエイズ 感 染 予 防 のため 拠 点 病 院 等 にエイズ 治 療 薬 を 備 蓄 県 立 病 院 については 県 立 中 央 県 立 11 宮 古 から 主 要 な 基 幹 病 院 に 対 し 再 配 分

図 17 岩 手 県 のエイズ 診 療 体 制 国 立 国 際 医 療 センター エイズ 治 療 研 究 開 発 センター(ACC) 日 本 のHIV 診 療 の 中 心 となる 病 院 連 携 支 援 エイズ 治 療 地 方 ブロック 拠 点 病 院 ( 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 仙 台 医 療 センター( 東 北 ブロック)) 全 国 (8 地 区 )14ヵ 所 に 設 置 連 携 支 援 エイズ 治 療 中 核 拠 点 病 院 ( 岩 手 医 科 大 学 附 属 病 院 ) 都 道 府 県 に 少 なくとも1ヶ 所 選 定 連 携 支 援 エイズ 治 療 拠 点 病 院 岩 手 医 科 大 学 附 属 病 院 岩 手 県 立 中 央 病 院 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 盛 岡 病 院 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 岩 手 病 院 12

図 18 院 内 感 染 防 止 のための 医 薬 品 の 備 蓄 備 蓄 している 医 薬 品 : ツルバタ(TVD) カレトラ(LPV/RTV) マンパワーの 育 成 1 県 外 派 遣 研 修 国 立 保 健 医 療 科 学 院 に 派 遣 研 修 1 名 / 年 2 県 内 研 修 エイズ 診 療 に 係 る 医 療 介 護 従 事 者 等 研 修 会 年 度 開 催 場 所 ( 回 数 ) 参 加 人 数 H21 盛 岡 市 奥 州 市 (2 回 ) 147 人 H22 大 船 渡 市 二 戸 市 (2 回 ) 139 人 H23 北 上 市 一 関 市 盛 岡 市 (3 回 ) 205 人 H24 久 慈 市 宮 古 市 (2 回 ) 90 人 3 エイズ 予 防 財 団 事 業 への 参 加 支 援 チーム 派 遣 事 業 実 地 研 修 事 業 に 参 加 し 訪 問 看 護 介 護 等 を 支 援 エイズ 治 療 中 核 拠 点 病 院 カウンセラー 設 置 事 業 ( 平 成 22 年 度 ~) HIV 感 染 者 エイズ 患 者 やその 家 族 の 精 神 的 な 不 安 や 悩 みを 軽 減 するため エイズ 治 療 中 核 拠 点 病 院 ( 岩 手 医 科 大 学 附 属 病 院 )にカウンセラーを 設 置 ( 中 核 拠 点 病 院 以 外 への 医 療 機 関 へのカウンセラーの 派 遣 も 可 能 13

課 題 医 療 の 進 歩 により HIV 及 びエイズは 慢 性 の 病 気 となりました これにより 長 期 間 の 治 療 を 必 要 とする 患 者 が 増 加 してきており 今 後 は 合 併 症 の 治 療 や 在 宅 診 療 緩 和 ケアの 受 入 病 院 等 の 医 療 分 野 及 び 感 染 者 患 者 の 高 齢 化 に 伴 う 介 護 分 野 について 整 備 及 び 人 材 育 成 を 図 ることが 必 要 となって います また 医 療 関 係 者 等 の 針 刺 し 事 故 発 生 時 の 緊 急 措 置 などの 安 全 安 心 の 医 療 体 制 を 整 備 維 持 することも 重 要 です 14

3 目 標 及 び 重 点 施 策 以 上 のような HIV 及 びエイズの 現 状 と 課 題 を 踏 まえ エイズ 対 策 の 推 進 を 図 る ため 今 後 関 係 機 関 が 連 携 して 取 り 組 んでいく 目 指 すべき 姿 目 標 及 び 重 点 施 策 は 次 のとおりです 目 指 すべき 姿 県 民 が エイズを 正 しく 理 解 し 希 望 するときに 安 心 して 相 談 検 査 を 受 けられ ま た HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 が 安 心 して 長 期 間 の 治 療 及 び 他 のケアを 受 けら れる 社 会 目 標 本 プラン 実 施 期 間 の 各 年 において 新 規 HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 報 告 数 を 過 去 4 年 間 ( 平 成 21 年 ~24 年 )の 平 均 (3.75 4 人 ) 以 下 とすること 重 点 施 策 1 HIV 及 びエイズに 対 する 理 解 の 促 進 多 くの HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 が 日 常 生 活 を 送 りながら 社 会 の 中 の 様 々な 場 で 活 躍 している 一 方 今 でも 感 染 経 路 の 誤 解 や 差 別 偏 見 がなくなったとはいえ ません HIV 感 染 及 びエイズに 対 する 知 識 を 普 及 し 理 解 を 促 進 することにより 差 別 偏 見 のない 社 会 づくりが 必 要 です 重 点 施 策 2 感 染 の 拡 大 防 止 と 早 期 発 見 HIV 感 染 は 予 防 することができ 感 染 のリスクを 回 避 することが 十 分 可 能 です しかし HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 報 告 は 年 々 増 加 し 続 けています( 図 1) そのため HIV の 感 染 拡 大 を 防 止 し 新 規 HIV 感 染 者 エイズ 患 者 の 減 少 とエ イズの 発 症 抑 制 を 図 ることによって 県 民 の 健 康 を 維 持 していく 必 要 があります 重 点 施 策 3 HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 支 援 医 療 の 進 歩 により HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 予 後 が 長 期 化 するに 伴 い 長 期 服 薬 に 起 因 する 副 作 用 高 齢 化 による 様 々な 健 康 問 題 など 患 者 や 感 染 者 の 支 援 に 15

伴 う 課 題 は 多 様 化 複 雑 化 しています 患 者 や 感 染 者 一 人 一 人 が 個 々の 病 状 やライフスタイルにあった 医 療 や 地 域 サー ビス 等 の 支 援 を 受 けながら 安 心 して 生 活 できる 環 境 づくりが 必 要 です 16

4 具 体 的 な 取 組 重 点 施 策 1 HIV 及 びエイズに 対 する 理 解 の 促 進 HIV 感 染 者 エイズ 患 者 が 増 加 する 中 これらの 多 くの 方 が 日 常 生 活 を 送 りなが ら 社 会 の 中 の 様 々な 場 で 活 躍 している 一 方 今 でも HIV 及 びエイズに 関 する 誤 解 や 誤 った 情 報 感 染 者 や 患 者 への 差 別 偏 見 がなくなったとはいえません HIV 及 びエイズは 予 防 が 可 能 であり 日 常 生 活 において 感 染 する 恐 れが 低 い 病 気 です HIV 及 びエイズに 関 する 誤 解 や 不 安 等 をなくすことで 県 民 自 身 が 感 染 のリ スクを 減 らす 行 動 を 取 ることができるよう 正 しい 知 識 の 普 及 啓 発 を 推 進 していき ます また HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 に 対 する 理 解 を 深 め 差 別 や 偏 見 のない 社 会 づ くりを 進 めていきます 今 後 は これまで 進 めてきた 普 及 啓 発 活 動 等 を 引 き 続 き 実 施 するとともに 新 た な 普 及 啓 発 活 動 の 機 会 や 場 の 開 拓 に 努 めるなど 一 層 積 極 的 な 取 組 を 進 めていきま す アクション 1 患 者 発 生 動 向 の 把 握 と 分 析 等 に 努 めます 2 県 民 に 対 し HIV 感 染 に 関 する 基 本 的 な 知 識 の 普 及 を 推 進 します 3 学 校 地 域 等 の 場 で 様 々な 機 会 を 通 して 啓 発 を 進 めます 4 人 権 擁 護 の 視 点 に 立 った 啓 発 を 進 めます 17

アクション1 患 者 発 生 動 向 の 把 握 と 分 析 及 び 公 表 に 努 めます 取 組 (1) 感 染 症 発 生 動 向 調 査 事 業 により HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 発 生 動 向 を 調 査 します 感 染 予 防 策 や 拡 大 防 止 策 を 的 確 かつ 迅 速 に 実 施 するために いきなりエ イズ や 潜 在 HIV 感 染 者 の 動 向 を 把 握 分 析 し 公 表 に 努 めます アクション2 県 民 に 対 し HIV 感 染 に 関 する 基 本 的 な 知 識 の 普 及 を 推 進 します 取 組 (1) 広 報 媒 体 を 利 用 した 効 果 的 な 情 報 提 供 を 行 います 県 民 向 けのリーフレット 等 を 様 々な 機 会 に 配 布 します また 発 生 動 向 や HIV 及 びエイズに 関 する 情 報 を 提 供 するため ホームページを 始 めとした 広 報 媒 体 を 活 用 し タイムリーな 情 報 提 供 に 努 めます (2) キャンペーン 期 間 を 中 心 とした 集 中 的 な 普 及 啓 発 を 推 進 します HIV 検 査 普 及 週 間 (6 月 1 日 ~6 月 7 日 ) 及 び 世 界 エイズデー(12 月 1 日 )を 中 心 に 県 市 町 村 の 広 報 媒 体 やマスメディアによる 啓 発 各 地 域 に おける 講 演 会 街 頭 キャンペーンなどのイベントを 実 施 します また 県 独 自 に 世 界 エイズデーの 前 後 1 週 間 を いわてエイズ 普 及 啓 発 強 化 期 間 とし 普 及 啓 発 イベント 等 の 重 点 的 な 取 り 組 みを 実 施 します 活 動 指 標 : 県 広 報 媒 体 による 広 報 実 施 回 数 目 標 : 年 間 4 回 H24 年 度 実 績 3 回 ( 参 考 ) 岩 手 県 エイズ 予 防 キャラクター LOVE&LIFE 平 成 18 年 度 に 県 がエイズ 予 防 普 及 啓 発 のためのマスコット キャラクターと 愛 称 を 募 集 し 最 優 秀 賞 となった 県 立 盛 岡 工 業 高 等 学 校 3 年 阿 部 沙 千 奈 さんの 作 品 です 18

アクション3 学 校 地 域 等 の 場 で 様 々な 機 会 を 通 して 啓 発 を 進 めます 取 組 (1) 市 町 村 や 学 校 等 の 関 係 機 関 と 連 携 しながら 啓 発 を 進 めます 市 町 村 の 健 康 まつりや 高 校 の 文 化 祭 等 の 機 会 をとらえ 保 健 所 が 関 係 機 関 と 連 携 してパネル 展 示 やパンフレット 等 の 配 布 を 行 います また 学 生 ボランティアと 共 に 駅 前 やショッピングセンターでの 街 頭 キ ャンペーン(レッドツリー 展 やパンフレット 配 布 等 )を 行 います (2) 学 校 教 育 での 取 組 みを 推 進 します 学 校 等 で 性 感 染 症 も 含 めた HIV 及 びエイズに 関 する 講 習 会 を 県 と 岩 手 県 医 師 会 が 協 力 して 開 催 するなど 関 係 機 関 と 連 携 し 若 い 世 代 に 対 して 正 しい 知 識 の 啓 発 及 び 行 動 に 結 び 付 けられるよう 取 り 組 みます 研 修 を 受 けた 看 護 学 生 等 によるピアカウンセリング 1 を 活 用 し 同 世 代 の 若 者 に 対 し エイズや 性 感 染 症 の 予 防 方 法 をはじめ 命 の 尊 さ 生 きる 大 切 さを 伝 えていくとともに ピアカウンセリングを 実 践 する 看 護 学 生 等 の 更 なるスキ ルアップにも 取 り 組 みます また 教 員 を 対 象 としたエイズ 教 育 指 導 者 講 習 会 を 開 催 し 指 導 者 の 指 導 技 術 向 上 に 取 り 組 んでいきます 活 動 指 標 : 1 講 習 会 やピアカウンセリングの 開 催 回 数 参 加 者 数 講 習 会 目 標 : 年 間 15 回 開 催 参 加 者 数 :2,200 人 H24 年 度 実 績 :6 回 開 催 参 加 者 数 471 人 ピアカウンセリング 目 標 : 年 間 10 回 開 催 参 加 者 数 :600 人 H24 年 度 実 績 :5 回 開 催 参 加 者 数 248 人 2 講 習 会 やピアカウンセリング 参 加 者 の 理 解 度 (アンケート 調 査 ) 目 標 値 : 理 解 した と 回 答 した 割 合 :9 割 1 ピアとは 仲 間 対 等 な 立 場 という 意 味 であり ピアカウンセリングとは 患 者 感 染 者 あるいは 若 者 同 士 など 当 事 者 が 対 等 な 立 場 で 相 互 に 相 談 すること 19

アクション4 人 権 擁 護 の 視 点 に 立 った 啓 発 を 進 めます 取 組 HIV 感 染 症 に 対 する 理 解 を 深 め HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 や MSM に 対 して の 偏 見 や 差 別 の 解 消 を 図 るため エイズに 関 する 知 識 の 普 及 啓 発 を 推 進 します 人 権 啓 発 イベント 等 を 活 用 し エイズに 関 する 情 報 提 供 を 行 うことで HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 人 権 尊 重 を 推 進 し 差 別 や 偏 見 の 解 消 を 図 ります また エイズ 治 療 中 核 拠 点 病 院 である 岩 手 医 科 大 学 附 属 病 院 や IWATE: 生 と 性 及 びエイズ 教 育 を 考 える 会 2 ( 通 称 :LSA) 等 と 連 携 して 世 界 エイズデー 人 権 啓 発 ポスターコン クール を 実 施 します コンクールの 入 賞 作 品 でカレンダーを 作 成 して 学 校 等 の 関 係 機 関 に 配 布 するな ど 人 権 擁 護 の 視 点 に 立 った 啓 発 活 動 の 更 なる 展 開 を 図 っていきます 重 点 施 策 2 感 染 の 拡 大 防 止 と 早 期 発 見 HIV 感 染 は 予 防 することができ 感 染 のリスクを 回 避 することが 十 分 可 能 で す また 医 療 の 進 歩 により 感 染 しても 早 期 に 発 見 することで 長 期 にわたって 発 症 を 抑 えることも 可 能 になりました しかし 全 国 の HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 報 告 は 平 成 20 年 をピークとして 年 間 1,000 件 以 上 を 維 持 しているのが 現 状 であり( 図 1) 予 防 啓 発 活 動 や 検 査 相 談 体 制 の 充 実 を 図 る 必 要 があります 特 に 性 行 動 が 活 発 化 する 若 い 世 代 を 中 心 に HIV の 予 防 および 感 染 拡 大 防 止 の ための 予 防 啓 発 を 行 うとともに 感 染 の 早 期 発 見 に 向 けて 県 民 が HIV 抗 体 検 査 を 受 けやすい 検 査 相 談 体 制 づくりを 進 めていきます アクション 1 対 象 の 特 性 を 踏 まえた 予 防 啓 発 に 取 り 組 みます 2 HIV 抗 体 検 査 を 受 検 しやすい 環 境 を 整 備 し 受 検 者 に 対 してきめ 細 かいフォロ ーができるよう 検 査 及 び 相 談 に 取 り 組 みます 2 教 育 医 療 行 政 その 他 で 連 携 をしながら 若 者 のニーズに 合 った 生 と 性 教 育 の 教 育 を 実 践 し ている 団 体 教 育 する 側 のスキルアップを 目 的 としたセミナーなども 実 施 設 立 :2001 年 20

アクション1 対 象 の 特 性 を 踏 まえた 予 防 啓 発 に 取 り 組 みます 取 組 み HIV 感 染 者 のほとんどが20 代 から30 代 で 感 染 経 路 は 男 性 間 での 性 的 接 触 が 多 いことから 若 者 や MSM 等 の 個 別 施 策 層 に 対 する 啓 発 を 行 います 若 者 層 を 対 象 に ホームページや 携 帯 サイトを 活 用 した 情 報 の 発 信 を 行 います 特 に 行 政 と 青 少 年 対 策 に 係 る 関 係 団 体 等 が 連 携 して 予 防 啓 発 に 取 り 組 んでい きます また MSM 支 援 団 体 の 協 力 を 得 て エイズの 知 識 や 相 談 検 査 感 染 予 防 に 関 する 情 報 を 提 供 します 看 護 学 生 等 によるピアカウンセリングや 学 生 ボランティアとの 街 頭 キャンペー ンなどを 推 進 していきます ( 重 点 施 策 1の 再 掲 ) アクション2 HIV 抗 体 検 査 を 受 検 しやすい 環 境 を 整 備 し 受 検 者 に 対 してきめ 細 かいフォローができるよう 検 査 及 び 相 談 に 取 り 組 みます 取 組 み (1) 県 民 が 受 けやすい 検 査 相 談 体 制 の 充 実 を 図 ります 県 内 各 保 健 所 で 実 施 している 検 査 相 談 について より 広 く 周 知 するととも に 特 に 平 日 の 日 中 に 時 間 が 取 りにくい 勤 労 者 等 が 受 けやすいよう 夜 間 や 休 日 も 実 施 します また 多 くの 人 が 集 まるエイズに 関 する 講 演 会 やイベント 等 に 併 せて 迅 速 検 査 3 を 実 施 するなど 県 民 が 受 けやすい 検 査 相 談 体 制 の 充 実 を 図 ります 活 動 指 標 : 保 健 所 における HIV 抗 体 検 査 件 数 相 談 件 数 4 目 標 :HIV 抗 体 検 査 780 件 相 談 380 件 H24 年 実 績 :HIV 抗 体 検 査 643 件 相 談 285 件 (2) 安 心 して 受 けられる 相 談 体 制 の 整 備 をします 相 談 を 受 ける 保 健 所 担 当 者 の 専 門 的 な 知 識 や 相 談 技 術 を 向 上 させるため 3 迅 速 検 査 法 :HIV 抗 体 迅 速 診 断 キットを 用 いて 検 査 の 当 日 に 検 査 結 果 を 伝 える 検 査 法 ( 即 日 検 査 ) 4 HIV 抗 体 検 査 件 数 や 相 談 件 数 は その 増 減 により 活 動 の 良 し 悪 しを 評 価 できるものではないもの の 国 においても 早 期 発 見 の 観 点 から 検 査 相 談 体 制 の 充 実 や 利 用 の 機 会 拡 大 を 推 奨 していることか ら 当 面 の 間 活 動 指 標 の 評 価 の 目 安 として 設 定 したこと 21

国 立 保 健 医 療 科 学 院 等 が 主 催 する 専 門 研 修 等 に 派 遣 します また 専 門 研 修 派 遣 者 による 復 命 講 習 を 実 施 し 保 健 所 担 当 者 のスキルアップを 図 ります 重 点 施 策 3 HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 支 援 医 療 の 進 歩 により HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 予 後 が 長 期 化 するに 伴 い 入 院 中 心 の 治 療 から 地 域 で 療 養 生 活 を 送 りながら 治 療 する 事 例 が 増 えています その 一 方 長 期 服 薬 に 起 因 する 副 作 用 や 高 齢 化 による 様 々な 健 康 問 題 など 感 染 者 や 患 者 の 支 援 に 伴 う 課 題 は 多 様 化 複 雑 化 しています このことから 感 染 者 や 患 者 一 人 一 人 が 個 々の 病 状 やライフスタイルにあった 医 療 や 地 域 サービス 等 の 支 援 を 受 けながら 安 心 して 生 活 できる 支 援 体 制 の 構 築 を 図 っていきます アクション 1 HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 が 適 切 な 医 療 を 受 けられるよう 医 療 環 境 の 整 備 を 図 ります 2 地 域 における HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 生 活 を そのニーズに 合 わせて 支 援 します アクション1 HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 が 適 切 な 医 療 を 受 けられるよう 医 療 環 境 の 整 備 を 図 ります 取 組 み (1) HIV 治 療 を 担 う 医 療 体 制 を 確 保 します 22

HIV 治 療 体 制 を 確 保 するため エイズ 治 療 拠 点 病 院 を 4 ヵ 所 ( 岩 手 医 科 大 学 附 属 病 院 岩 手 県 立 中 央 病 院 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 盛 岡 病 院 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 岩 手 病 院 )を 選 定 し 更 にその 中 から 平 成 19 年 4 月 1 日 に HIV 治 療 の 中 心 的 な 役 割 を 担 う エイズ 治 療 中 核 拠 点 病 院 とし て 岩 手 医 科 大 学 附 属 病 院 を 指 定 しており これらの 医 療 機 関 において 適 切 な 医 療 が 受 けられる 体 制 を 維 持 していきます (2) HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 歯 科 診 療 と HIV 治 療 を 担 う 医 療 体 制 とのネ ットワークの 構 築 を 推 進 します 現 在 岩 手 県 では HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 が 身 近 な 地 域 で 安 心 して 歯 科 診 療 を 受 けられる 体 制 となっており 今 後 感 染 者 等 の 歯 科 診 療 を 行 う 歯 科 診 療 所 とエイズ 治 療 中 核 拠 点 病 院 やエイズ 治 療 拠 点 病 院 とのネットワー クの 構 築 を 推 進 します (3) 医 療 従 事 者 等 の 院 内 感 染 防 止 のために 医 薬 品 を 配 置 します 針 刺 し 事 故 等 による HIV 感 染 予 防 のため エイズ 治 療 拠 点 病 院 等 にエイズ 治 療 薬 を 備 蓄 し また 感 染 予 防 のために 肝 要 な 針 刺 し 事 故 から1~2 時 間 以 内 の 予 防 薬 服 用 を 可 能 となるよう 主 な 医 療 機 関 に 配 分 します アクション2 地 域 における HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 生 活 を そのニーズに 合 わせて 支 援 します 取 組 み (1) HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 と 関 わる 医 療 福 祉 職 の 育 成 を 推 進 します 地 域 で HIV 感 染 者 エイズ 患 者 が 安 心 して 療 養 生 活 を 送 ることができるよ う 医 療 機 関 介 護 施 設 行 政 等 の 医 療 職 福 祉 職 担 当 者 等 に 対 して HIV エイズに 関 する 基 礎 知 識 や 保 健 医 療 サービス 及 び 福 祉 サービス 等 について 研 修 会 を 開 催 し 質 の 向 上 を 図 ります 23

活 動 指 標 : 1 医 療 介 護 従 事 者 等 講 習 会 の 開 催 回 数 2 回 以 上 / 年 H24 年 度 実 績 :2 回 開 催 参 加 者 数 90 人 2 保 健 医 療 科 学 院 への 職 員 派 遣 1 名 以 上 / 年 H24 年 度 実 績 :1 名 派 遣 (2) HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 の 心 理 的 社 会 的 なサポート 体 制 を 確 保 します HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 やその 家 族 の 精 神 的 な 不 安 や 悩 みを 軽 減 するた め エイズ 治 療 中 核 拠 点 病 院 ( 岩 手 医 科 大 学 附 属 病 院 )へのカウンセラー 設 置 事 業 を 継 続 し 中 核 拠 点 病 院 以 外 への 医 療 機 関 へのカウンセラーの 派 遣 も 可 能 にすることで 心 理 的 社 会 的 な 支 援 ができる 体 制 を 構 築 していきます 24

5 プランを 推 進 するための 各 実 施 主 体 の 役 割 5 本 プランを 推 進 するにあたり 各 実 施 主 体 が 連 携 しながら 取 り 組 む 主 な 役 割 は 次 のとおりです 1 県 民 自 身 の 役 割 県 民 の 一 人 一 人 が HIV 及 びエイズに 関 する 正 しい 知 識 を 持 ち 感 染 のリス クを 減 らす 行 動 を 取 ること HIV 感 染 者 及 びエイズ 患 者 に 対 する 理 解 を 深 め 差 別 や 偏 見 をなくすこと 2 啓 発 活 動 を 行 う 各 種 団 体 機 関 等 の 役 割 若 年 層 を 中 心 に エイズに 係 る 正 しい 知 識 の 普 及 や 予 防 啓 発 を 行 うこと (エイズに 係 る 啓 発 活 動 や 青 少 年 対 策 を 推 進 する 団 体 学 生 ボランティア 等 ) 3 医 療 機 関 医 療 関 係 団 体 の 役 割 高 度 な HIV 治 療 の 提 供 やエイズ 診 療 にあたる 人 材 の 育 成 など 地 域 における 医 療 水 準 の 向 上 を 図 るとともに 患 者 等 の 心 理 的 社 会 的 サポート 体 制 の 確 保 を 行 うこと (エイズ 治 療 中 核 拠 点 病 院 ) エイズ 治 療 中 核 拠 点 病 院 と 連 携 して 患 者 等 に 対 し 適 切 で 質 の 高 い 医 療 を 提 供 すること (エイズ 治 療 拠 点 病 院 ) エイズ 治 療 中 核 拠 点 病 院 と 連 携 して 医 療 介 護 従 事 者 の 資 質 向 上 を 図 るととも に 教 育 機 関 等 と 連 携 し 若 い 世 代 に 対 する 正 しい 知 識 の 啓 発 を 行 うこと ( 医 療 関 係 団 体 ) 4 市 町 村 の 役 割 広 報 や 健 康 まつり 等 の 様 々な 機 会 を 通 じて HIV 感 染 に 対 する 正 しい 知 識 の 普 及 啓 発 を 行 うこと 保 健 所 における 検 査 相 談 体 制 の 充 実 を 図 ること ( 盛 岡 市 保 健 所 ) 5 県 の 役 割 関 係 機 関 団 体 と 連 携 し 効 果 的 かつ 実 効 性 のある 施 策 の 総 合 的 な 推 進 を 図 ること 保 健 所 における 検 査 相 談 体 制 の 充 実 を 図 ること 25

患 者 等 が 適 切 な 治 療 を 受 けられるよう 医 療 体 制 の 確 保 を 図 ること 関 係 機 関 団 体 と 共 に 効 果 的 な 普 及 啓 発 に 取 り 組 むこと 6 教 育 機 関 の 役 割 関 係 機 関 団 体 と 連 携 し 児 童 生 徒 の 発 達 段 階 に 応 じて エイズをはじめと した 性 感 染 症 についての 正 しい 知 識 や 命 の 尊 さ 生 きる 大 切 さについて 指 導 すること 7 報 道 機 関 の 役 割 様 々な 機 会 に 県 民 に 対 し HIV 感 染 に 関 する 正 しい 知 識 を 普 及 啓 発 すること 26