Microsoft Word - 07i31j_01.doc



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市 町 村 税 の 概 況 市 町 村 税 の 概 況 は 平 成 25 年 度 地 方 財 政 状 況 調 査 平 成 26 年 度 市 町 村 税 の 課 税 状 況 等 の 調 及 び 平 成 26 年 度 固 定 資 産 の 価 格 等 の 概 要 調 書 等 報 告 書 等 の 資 料 に

1 予 算 の 姿 ( 平 成 25 当 初 予 算 ) 長 野 県 財 政 の 状 況 H 現 在 長 野 県 の 予 算 を 歳 入 面 から 見 ると 自 主 財 源 の 根 幹 である 県 税 が 全 体 の5 分 の1 程 度 しかなく 地 方 交 付 税 や 国 庫 支

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

平成24年度 業務概況書

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

ほかに パート 従 業 員 らの 厚 生 年 金 加 入 の 拡 大 を 促 す 従 業 員 五 百 人 以 下 の 企 業 を 対 象 に 労 使 が 合 意 すれば 今 年 十 月 から 短 時 間 で 働 く 人 も 加 入 できる 対 象 は 約 五 十 万 人 五 百 人 超 の 企 業

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

経 常 収 支 差 引 額 の 状 況 平 成 22 年 度 平 成 21 年 度 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 4,154 億 円 5,234 億 円 1,080 億 円 改 善 赤 字 組 合 の 赤 字 総 額 4,836 億 円 5,636 億 円 800 億 円 減

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

2000 年 12 月 輸 出 の 減 速 によりテンポはやや 鈍 化 しているものの 緩 やかな 回 復 を 続 けている 2001 年 1 月 緩 やかな 回 復 を 続 けているが そのテンポは 輸 出 の 減 速 により 鈍 化 している 2001 年 2 月 緩 やかな 回 復 を 続 け

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

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第 3 四 半 期 運 用 状 況 の 概 要 第 3 四 半 期 末 の 運 用 資 産 額 は 2,976 億 円 となりました 第 3 四 半 期 の 修 正 総 合 収 益 率 ( 期 間 率 )は +1.79%となりました なお 実 現 収 益 率 は +0.67%です 第 3 四 半 期

1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

減 少 率 ) と 平 均 余 命 の 伸 びを 勘 案 した 一 定 率 (0.3%) の 合 計 である スライド 調 整 率 を 差 し 引 いて 年 金 額 の 改 定 が 行 われる( 図 表 ) ただし マクロ 経 済 スライドが 完 全 に 実 施 されるのは 賃 金 や 物 価 があ

第5回法人課税ディスカッショングループ 法D5-4


目 次 高 山 市 連 結 財 務 諸 表 について 1 連 結 貸 借 対 照 表 2 連 結 行 政 コスト 計 算 書 4 連 結 純 資 産 変 動 計 算 書 6 連 結 資 金 収 支 計 算 書 7

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平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

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平 成 27 年 度 第 3 四 半 期 運 用 状 況 の 概 要 第 3 四 半 期 の 運 用 資 産 額 は 2 兆 4,339 億 円 となりました 第 3 四 半 期 の 修 正 総 合 収 益 率 ( 期 間 率 )は +2.05%となりました 実 現 収 益 率 は +1.19%です

タイトル

別紙3

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

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災害時の賃貸住宅居住者の居住の安定確保について


 

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一


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1 ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 の 事 業 税 の 課 税 について ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 は 収 入 金 額 を 課 税 標 準 として 収 入 割 の 申 告 となります ( 法 72 条 の2 72 条 の 12 第 2 号 ) ガス 供 給 業 とその 他 の 事

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2016年夏のボーナス見通し

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情 報 通 信 機 器 等 に 係 る 繰 越 税 額 控 除 限 度 超 過 額 の 計 算 上 控 除 される 金 額 に 関 する 明 細 書 ( 付 表 ) 政 党 等 寄 附 金 特 別 控 除 額 の 計 算 明 細 書 国 庫 補 助 金 等 の 総 収 入 金 額 不 算 入 に 関

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片岡氏提出資料

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

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国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

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(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

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16 日本学生支援機構

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3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

●電力自由化推進法案

18 国立高等専門学校機構

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職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (5 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 区 類 団 府 分 似 体 平 均 年 齢

公表資料02【案1】0806印刷用<厚生年金・国民年金の平成26年度収支決算の概要>

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検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

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(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 H H H5.4.1 ( 参 考 値 ) 97.1 H H H H5.4.1 H H5.4.1 ( 参 考

公表表紙

損 益 計 算 書 ( 自 平 成 25 年 4 月 1 日 至 平 成 26 年 3 月 31 日 ) ( 単 位 : 百 万 円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 75,917 取 引 参 加 料 金 39,032 上 場 関 係 収 入 11,772 情 報 関 係 収 入 13,352 そ

2 平 均 病 床 数 の 平 均 病 床 数 では 療 法 人 に 対 しそれ 以 外 の 開 設 主 体 自 治 体 社 会 保 険 関 係 団 体 その 他 公 的 の 規 模 が 2.5 倍 程 度 大 きく 療 法 人 に 比 べ 公 的 病 院 の 方 が 規 模 の 大 き いことが

文化政策情報システムの運用等

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)

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スライド 1

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

注 記 事 項 (1) 当 四 半 期 連 結 累 計 期 間 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 : 無 (2) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 : 有 ( 注 ) 詳 細 は 添 付 資 料 4ページ 2.サマリー 情 報 (

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社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

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官報掲載【セット版】

積 み 立 てた 剰 余 金 の 配 当 に 係 る 利 益 準 備 金 の 額 は 利 益 準 備 金 1 の 増 3 に 記 載 します ⑸ 平 成 22 年 10 月 1 日 以 後 に 適 格 合 併 に 該 当 しない 合 併 により 完 全 支 配 関 係 がある 被 合 併 法 人 か

第一部【証券情報】

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Transcription:

先 進 主 要 7カ 国 (G7)の 格 付 け 見 直 し 07-I-31 2007 年 8 月 13 日 株 式 会 社 日 本 格 付 研 究 所 (JCR)は G7の 外 貨 建 ておよび 自 国 通 貨 建 て 長 期 優 先 債 務 の 格 付 け 及 び 見 通 しを 見 直 し 据 え 置 きとしましたのでお 知 らせします 対 象 国 外 貨 建 て 長 期 優 先 債 務 自 国 通 貨 建 て 長 期 優 先 債 務 日 本 国 アメリカ 合 衆 国 ドイツ 連 邦 共 和 国 フランス 共 和 国 英 国 イタリア 共 和 国 カナダ *1 AAA( 安 定 的 ) AA+(ネガティブ) *1) 正 式 名 称 : 大 ブリテンおよび 北 部 アイルランド 連 合 王 国 AAA( 安 定 的 ) AA+(ネガティブ) 1. 日 本 国 格 付 けは 日 本 が 保 持 する 高 い 輸 出 競 争 力 と 多 様 性 のある 経 済 構 造 世 界 最 大 に 匹 敵 する 対 外 純 資 産 外 貨 準 備 高 などの 経 済 ファンダメンタルズの 強 さ 政 府 債 務 の 大 部 分 を 占 める 国 債 も 実 質 的 には 巨 額 の 国 内 家 計 貯 蓄 により 安 定 的 に 保 有 されていることなどを 主 に 評 価 している 格 付 けの 見 通 しは 安 定 的 足 元 経 済 は 鉱 工 業 生 産 や 賃 金 などやや 弱 い 動 きを 示 しているものの 先 行 きは 民 需 中 心 の 持 続 的 な 成 長 が 期 待 されるほか 財 政 赤 字 も 改 善 が 続 くことなどによる 06 年 度 の 中 央 政 府 基 礎 的 財 政 赤 字 はGDP 比 1.8%と04 年 度 以 降 3 年 連 続 で 縮 小 した 税 収 が 減 税 の 縮 減 や 経 済 の 持 続 的 な 成 長 から 大 幅 に 増 加 する 一 方 歳 出 はこれまでの 歳 出 改 革 の 進 展 などから 抑 制 されている こ れにより 政 府 が 目 標 とする2011 年 度 の 基 礎 的 財 政 収 支 の 黒 字 化 も 達 成 可 能 な 状 況 となっている しかし J CRではこの 目 標 達 成 については 構 造 的 な 歳 出 圧 力 を 緩 和 するために 歳 出 入 改 革 をさらに 進 め 相 当 規 模 の 基 礎 的 財 政 収 支 の 黒 字 を 確 保 する 必 要 があると 見 ている 安 倍 政 権 は 前 政 権 の 主 な 政 策 を 引 き 継 いだものの 現 政 権 下 で 策 定 された 骨 太 の 方 針 07 では 生 産 性 の 改 善 を 通 じた 成 長 路 線 を 重 視 するあまり 歳 出 抑 制 の 緩 和 余 地 を 残 している また 先 般 実 施 された 参 議 院 選 挙 では 与 党 自 民 党 の 大 敗 を 受 けて 今 後 財 政 政 策 に 微 妙 な 影 響 を 与 える 可 能 性 が 出 てきた したがって 今 後 とも 財 政 健 全 化 に 向 けた 諸 施 策 の 実 施 状 況 を 注 視 して いく 方 針 である (1) 民 需 中 心 の 持 続 的 経 済 成 長 を 続 ける 中 デフレ 脱 却 に 向 けた 方 向 性 維 持 足 元 経 済 はIT 関 連 を 中 心 とした 鉱 工 業 生 産 や 賃 金 などやや 弱 い 動 きを 示 しているものの 民 需 中 心 の 持 続 的 な 成 長 軌 道 にある 個 人 消 費 が 底 堅 い 動 きを 続 ける 中 設 備 投 資 は 非 製 造 業 まで 広 がりを 見 せているほ か 輸 出 も 外 国 経 済 の 拡 大 などから 増 加 が 続 いている また 雇 用 者 所 得 は 企 業 収 益 が 拡 大 を 続 ける 中 で 賃 金 は 低 迷 しているものの 常 用 雇 用 者 数 増 に 支 えられ 緩 やかに 増 加 している デフレ 脱 却 はやや 足 踏 みして 1

いるものの 脱 却 に 向 けた 方 向 性 を 維 持 している こうした 中 日 銀 は 金 利 正 常 化 に 向 けて 今 後 も 緩 やか に 金 利 の 引 き 上 げを 実 施 していくと 思 われる 金 融 システムは 一 部 地 方 金 融 機 関 では 不 良 債 権 処 理 が 継 続 し ているものの 全 体 としては 収 益 力 強 化 に 向 けた 取 り 組 みが 本 格 化 しており 再 び 金 融 システム 不 安 に 陥 る 危 険 性 は 極 めて 低 い 経 済 の 先 行 きは 米 国 経 済 の 動 向 などを 注 視 する 必 要 があるものの 08 年 度 に 向 けて 民 需 主 導 の 持 続 的 な 成 長 を 維 持 する 見 込 みである 消 費 者 物 価 ( 生 鮮 食 品 除 く)は 需 給 ギャップがプラスに 転 じたものの 前 年 の 石 油 価 格 高 騰 の 反 動 減 から 当 面 弱 い 動 きが 続 き 07 年 度 はゼロ 近 傍 で 推 移 する 公 算 が 大 きい (2) 基 礎 的 財 政 赤 字 は 税 収 増 や 歳 出 改 革 を 通 じて 改 善 が 続 く 財 政 赤 字 は 経 済 成 長 や 個 人 所 得 税 減 税 半 減 による 税 収 増 年 金 介 護 医 療 制 度 改 革 公 共 事 業 費 の 削 減 地 方 財 政 の 三 位 一 体 改 革 行 政 改 革 などの 歳 出 改 革 が 寄 与 し 改 善 が 続 いている 06 年 度 の 中 央 政 府 基 礎 的 財 政 赤 字 額 は9.4 兆 円 (GDP 比 1.8%)と 前 年 度 決 算 比 3 兆 円 余 り 縮 小 した これにより 新 規 国 債 発 行 額 も 前 年 度 決 算 から3.8 兆 円 削 減 し27.5 兆 円 (GDP 比 5.4%)となった 世 界 でも 突 出 して 大 きい 政 府 債 務 残 高 ( 長 期 お よび 短 期 )は 06 年 度 末 には1,000 兆 円 (GDP 比 190%)を 超 えたものの 財 政 赤 字 の 改 善 や 特 別 会 計 剰 余 金 による 債 務 償 還 などが 寄 与 し 増 加 ペースが 鈍 っている 07 年 度 予 算 は 経 済 成 長 や 定 率 減 税 廃 止 による 税 収 増 ならびに 歳 出 改 革 の 継 続 から 基 礎 的 財 政 赤 字 額 を4. 4 兆 円 (GDP 比 0.9%)とさらなる 改 善 を 見 込 んでいる 当 初 予 算 比 では 税 収 がやや 過 大 な 見 積 もりとなって いるものの これを 加 味 しても 財 政 赤 字 の 改 善 は 続 くと 見 られる (3) 財 政 健 全 化 には 相 当 規 模 の 基 礎 的 財 政 黒 字 の 確 保 が 重 要 今 後 の 財 政 政 策 について 安 倍 政 権 は 前 政 権 の 主 な 政 策 を 引 き 継 ぎ 12011 年 度 の 中 央 と 地 方 の 基 礎 的 財 政 収 支 黒 字 化 22010 年 代 半 ばまでに 政 府 債 務 残 高 /GDP 比 を 安 定 的 に 引 き 下 げること を 自 身 の 経 済 財 政 政 策 である 日 本 経 済 の 進 路 と 戦 略 および 骨 太 の 方 針 07 で 示 している このうち 1については これ までの 財 政 赤 字 の 改 善 ペースが 続 けば 達 成 可 能 な 状 況 となっている 財 政 の 健 全 化 には 人 口 構 造 変 化 に 伴 う 社 会 保 障 関 係 費 の 自 然 増 09 年 度 の 基 礎 年 金 の 国 庫 負 担 割 合 増 なら びに 金 利 上 昇 による 負 担 増 などに 対 処 していく 必 要 がある その 上 で 上 記 2の 政 府 債 務 残 高 /GDP 比 を 引 き 下 げる には 歳 出 入 改 革 をさらに 進 め 相 当 規 模 の 基 礎 的 財 政 収 支 の 黒 字 を 確 保 していくことが 重 要 である こうした 点 から 見 ると 骨 太 の 方 針 07 は 歳 出 改 革 において 個 別 分 野 毎 に 基 準 を 設 けるなどより 具 体 化 した 削 減 目 標 を 提 示 した 前 年 のそれと 比 べ 財 政 再 建 よりも 生 産 性 の 改 善 を 通 じた 成 長 路 線 を 重 視 しており 歳 出 抑 制 の 緩 和 余 地 を 残 している また 去 る7 月 29 日 に 実 施 された 参 議 院 選 挙 では 与 党 自 民 党 が 大 敗 し 野 党 が 過 半 数 を 占 める 事 態 となった これに より 今 後 安 倍 政 権 に 対 する 求 心 力 がさらに 弱 まり 解 散 総 選 挙 の 可 能 性 も 否 定 できないことから 財 政 政 策 に 微 妙 な 影 響 を 与 える 可 能 性 が 出 てきた このため 今 後 とも 財 政 健 全 化 に 向 けた 諸 施 策 の 実 施 状 況 を 注 視 していく 方 針 である (シニアアナリスト 内 藤 寿 彦 ) 2

2.アメリカ 合 衆 国 格 付 けは 政 治 社 会 の 安 定 性 高 度 に 発 展 した 経 済 産 業 基 盤 国 際 政 治 経 済 における 経 済 軍 事 両 面 に おける 強 固 な 地 位 などを 主 に 反 映 している 格 付 けの 見 通 しは 安 定 的 である (1) 住 宅 市 場 の 低 迷 にも 拘 わらず 個 人 消 費 と 民 間 設 備 投 資 など 内 需 を 牽 引 役 として06 年 に 実 質 GDP 成 長 率 ベ ースで3.1%と 安 定 成 長 を 維 持 した 米 国 経 済 は 07 年 第 1 四 半 期 に 住 宅 投 資 の 減 少 を 主 因 として 前 期 比 年 率 0.6%( 前 年 比 1.6%)と 大 きく 減 速 した 後 第 2 四 半 期 には 民 間 設 備 投 資 と 外 需 を 主 なけん 引 役 として 前 期 比 年 率 3.4%( 前 年 比 1.8%)に 回 復 した 今 後 は 労 働 市 場 の 安 定 性 や 所 得 の 増 加 傾 向 を 背 景 として 個 人 消 費 が 底 堅 く 推 移 すると 見 込 まれることに 加 え 外 需 も 経 済 成 長 を 下 支 えするものと 予 測 される 但 し サブプライムローン 問 題 の 発 生 もあり 住 宅 市 場 低 迷 の 一 層 の 深 刻 化 による 個 人 消 費 への 影 響 には 注 意 が 必 要 となっている 07 年 の 米 国 経 済 は 実 質 GDP 成 長 率 ベースで2.0% 台 前 半 に 低 下 するものと 予 測 され る (2) 04 年 に5.3%と 警 戒 水 準 とされる5.0%を 超 過 した 経 常 赤 字 の 対 GDP 比 率 は05 年 には5.8%に 拡 大 した しか し 06 年 は 財 輸 出 の 堅 調 な 伸 びを 主 因 として 財 貿 易 赤 字 の 拡 大 ペースが 低 下 結 果 として 経 常 赤 字 の 拡 大 傾 向 には 一 定 の 歯 止 めがかかり 06 年 の 同 GDP 比 率 は6.0%と 微 増 に 留 まった 07 年 は 財 輸 出 が 比 較 的 高 い 成 長 傾 向 を 持 続 していることに 加 え 財 輸 入 の 成 長 鈍 化 もあって 同 比 率 は 低 下 に 転 ずるものと 予 測 される (3) 連 邦 政 府 財 政 は 減 税 政 策 と 防 衛 支 出 増 を 主 因 に 財 政 赤 字 が 拡 大 傾 向 にあったが 経 済 の 安 定 成 長 を 背 景 とする 税 収 の 伸 びを 主 因 として05 年 以 降 同 赤 字 は 減 少 に 転 じた 2 月 に 発 表 した08 年 度 の 財 政 予 算 でブ ッシュ 政 権 は 今 後 財 政 収 支 を12 年 度 までに 黒 字 化 させる 計 画 を 打 ち 出 した 財 政 収 支 の 対 GDP 比 は08 年 度 の1.6%の 赤 字 から12 年 度 の0.3%の 黒 字 に 転 ずる 計 画 となっている また 連 邦 政 府 債 務 の 対 GDP 比 は08 年 度 の66.0%( 連 邦 政 府 勘 定 控 除 後 36.8%)に 対 し12 年 度 は64.6%( 同 32.1%)に ネット 金 利 支 払 い の 歳 入 比 は 同 9.8%から 同 8.6%に 共 に 緩 やかに 低 下 する 見 通 しとなっている その 後 7 月 に 発 表 した 年 央 の 経 済 見 通 しで 政 府 は07 年 度 の 財 政 赤 字 額 を 税 収 の 伸 びを 主 因 として2 月 予 想 の2,440 億 ドル(GDP 比 1. 6%)から2,050 億 ドル(GDP 比 1.5%)に 下 方 修 正 した この 長 期 見 通 しにおける07 年 度 から12 年 度 までの 年 平 均 歳 入 増 加 率 は5.4%であるが これは 同 国 の 過 去 10 年 の 実 績 値 5.4%と 一 致 しており 現 実 的 想 定 と 言 える 他 方 歳 出 は 同 3.4%とされており 過 去 10 年 間 の 実 績 値 5.5%を 下 回 る 計 画 今 後 は 財 政 規 律 の 堅 持 がより 重 要 になると 考 えられる なお 米 国 では2010 年 前 後 を 境 として 約 7,600 万 人 ( 人 口 の26%) のベビーブーマーが 本 格 的 に 高 齢 化 するため 年 金 および 医 療 保 険 コストが 大 きく 増 加 する これに 備 えるべく 中 期 的 に 財 政 ポジションを 強 化 する 必 要 があり 上 記 の 中 期 見 通 しの 達 成 は 極 めて 重 要 と 言 え る 但 し 現 政 権 において 社 会 保 障 制 度 改 革 は 医 療 保 険 制 度 の 部 分 的 改 革 を 除 いて 実 質 的 に 先 送 りさ れた 状 態 となっており 08 年 11 月 の 次 期 大 統 領 選 の 争 点 となる 可 能 性 が 高 い 今 後 の 展 開 に 注 目 して 行 く 必 要 がある (チーフ アナリスト 平 賀 富 一 /チーフ アナリスト 田 村 喜 彦 ) 3

3.ドイツ 連 邦 共 和 国 格 付 けは 多 様 で 高 度 に 発 展 した 産 業 に 支 えられた 強 力 な 輸 出 指 向 型 経 済 及 び 同 国 のEU 域 内 における 主 導 的 地 位 を 反 映 している 格 付 けの 見 通 しは 安 定 的 である 同 国 経 済 は 主 に 外 需 の 拡 大 により 07 年 以 降 もEU 平 均 を 上 回 る 経 済 成 長 を 遂 げるものと 予 測 される 大 連 立 政 権 は 停 滞 していた 様 々な 構 造 改 革 を 実 現 させつつある 今 後 連 立 政 権 内 の 意 見 調 整 で 難 航 する 面 もあるが 同 国 政 府 が 引 き 続 き 諸 改 革 の 実 現 に 継 続 して 取 り 組 んでいくこと が 期 待 される (1) 00 年 以 降 長 らく 停 滞 していた 同 国 経 済 は 06 年 に 著 しい 回 復 を 見 せ 実 質 GDP 成 長 率 は 過 去 5 年 間 で 最 も 高 い2.8%を 記 録 した 同 国 の 好 調 な 経 済 成 長 は 主 に 外 需 に 牽 引 されている これは 近 年 のユー ロ 高 の 進 行 にもかかわらず 足 下 好 調 な 景 気 循 環 と 労 働 生 産 性 の 向 上 などによって 高 い 国 際 競 争 力 が 維 持 されていることに 起 因 している 07 年 の 経 済 は VAT 増 税 による 民 間 消 費 の 一 時 的 冷 え 込 みなど によってやや 減 速 する 可 能 性 があるものの VAT 増 税 が 失 業 保 険 料 率 引 き 下 げとのパッケージで 実 施 さ れること さらに 失 業 率 が 低 下 傾 向 にあることなどから 個 人 消 費 は 回 復 に 向 かうものと 思 われる ま た06 年 下 半 期 より 設 備 投 資 が 高 い 伸 び 率 を 示 していることに 加 え 政 府 が 景 気 刺 激 策 を 実 施 しているこ となどから 同 国 経 済 は 中 期 的 に 力 強 い 成 長 を 維 持 していくことが 見 込 まれる (2) 06 年 の 財 政 赤 字 は 主 に 景 気 循 環 要 因 によって 対 GDP 比 で1.7%と 前 年 の3.2%より 大 きく 改 善 した ま た 大 連 立 政 権 は 発 足 当 初 から 迅 速 な 財 政 政 策 を 実 施 している 即 ち 付 加 価 値 税 (VAT)を07 年 1 月 より 16%から19%へ3% 引 き 上 げると 同 時 に 失 業 保 険 料 率 の 引 き 下 げや250 億 ユーロの 経 済 措 置 を 発 動 した これら 一 連 の 財 政 政 策 により 政 府 は 間 接 税 収 を 増 やしながらも 増 税 が 個 人 の 可 処 分 所 得 や 経 済 に 及 ぼす 影 響 を 緩 和 している 政 府 は 引 き 続 き 将 来 的 な 高 齢 化 に 耐 えうる 健 全 な 財 政 構 造 を 実 現 するため 諸 財 政 改 革 を 実 施 していく 予 定 である 今 後 の 課 題 は 当 初 の 予 定 にもかかわらず 連 立 政 権 内 のコンセンサスが 得 られず 進 捗 が 遅 れている 公 的 医 療 保 険 システムの 改 革 案 の 行 方 である 政 府 が 現 在 示 している 中 央 健 康 保 険 基 金 の 導 入 など 一 連 の 改 革 案 は よりシステムを 複 雑 化 し 効 率 性 を 欠 く のではないかとの 懸 念 がある また もう 一 つの 課 題 であり 他 のEU 諸 国 と 比 較 して 高 水 準 にある 法 人 税 率 は 08 年 に 現 状 の39%から30%まで 低 減 される 予 定 となっている 当 面 の 財 政 収 支 は 主 に 好 況 な 経 済 状 況 による 税 収 増 によって 改 善 していく 可 能 性 が 高 いが 一 方 で 中 長 期 的 に 持 続 可 能 で 健 全 な 財 政 構 造 の 実 現 は 必 要 な 諸 改 革 が 効 率 的 効 果 的 に 実 現 されるか 否 かにかかっている 公 的 債 務 残 高 の 対 GDP 比 は 06 年 末 で67.9%と 前 年 と 同 水 準 を 維 持 しているが 今 後 安 定 成 長 計 画 に 沿 ってプライマリーベ ースの 財 政 黒 字 幅 を 順 調 に 拡 大 していくことができれば 中 長 期 的 に 緩 やかに 低 下 し 健 全 な 水 準 が 保 たれるものと 予 測 される (チーフアナリスト 平 賀 富 一 アナリスト 梶 原 敦 子 ) 4

4.フランス 共 和 国 格 付 けは 同 国 の 多 様 で 高 度 に 発 展 した 産 業 に 支 えられた 強 力 な 経 済 基 盤 ドイツと 並 ぶEUの 中 核 として の 主 導 的 地 位 及 び 改 善 傾 向 にある 財 政 構 造 を 反 映 している 格 付 けの 見 通 しは 安 定 的 である 同 国 経 済 は 中 期 的 にも 主 に 内 需 主 導 によって 安 定 的 な 経 済 成 長 を 達 成 す ることが 見 込 まれる 07 年 5 月 に 同 国 大 統 領 に 就 任 したニコラ サルコジ 氏 は 経 済 活 性 化 を 図 りながらも 財 政 の 健 全 化 を 目 指 している (1) 06 年 の 同 国 経 済 は 堅 調 な 個 人 消 費 及 び 総 固 定 資 本 形 成 の 伸 びを 主 因 として 前 年 を 上 回 る2.1%の 成 長 を 記 録 した 07 年 も 内 需 が 順 調 に 拡 大 を 続 けていることから 同 国 経 済 は 前 年 並 みの 成 長 を 維 持 すると 予 測 される 同 国 の 失 業 率 は05 年 以 降 急 速 に 低 下 を 続 けており 07 年 6 月 時 点 で8.0% と 過 去 25 年 間 で 最 低 水 準 となった しかしながら 07 年 5 月 時 点 で20%を 上 回 っている25 歳 以 下 の 失 業 率 の 是 正 に 政 府 は 取 り 組 む 必 要 がある 経 常 収 支 は 05 年 より 赤 字 幅 が 拡 大 傾 向 にある これは 継 続 的 なユーロ 高 や 新 興 諸 国 など 競 合 先 の 増 加 などから 同 国 の 輸 出 産 業 のコスト 競 争 力 が 失 われていること 及 び 内 需 の 拡 大 によ る 輸 入 の 伸 びなどを 主 因 としている 新 政 権 は 経 済 成 長 加 速 のため 以 下 のような 経 済 改 革 に 既 に 着 手 している 第 一 に 雇 用 契 約 の 一 本 化 など 労 働 市 場 改 革 による 雇 用 の 拡 大 第 二 に 減 税 による 個 人 消 費 の 刺 激 第 三 に 生 産 性 向 上 による 国 際 競 争 力 強 化 などである 新 政 権 による 一 連 の 経 済 改 革 が 円 滑 に 実 施 されれば 同 国 経 済 は 今 後 とも 安 定 成 長 を 続 けていくものと 思 われる (2) 同 国 の 財 政 状 況 は 歳 出 を 抑 制 する 一 方 で 好 調 な 経 済 状 況 により 直 接 税 収 が 大 幅 増 となったことなど から 改 善 傾 向 にある この 結 果 財 政 赤 字 の 対 GDP 比 は 06 年 の 安 定 化 計 画 において 想 定 していた 目 標 値 を 下 回 る2.5%を 記 録 した 今 後 も 財 政 構 造 の 改 善 を 図 っていくには 社 会 保 障 公 的 セクター 部 門 における 構 造 改 革 を 図 ることによって 比 較 的 規 模 の 大 きい 経 常 支 出 を 削 減 していく 必 要 がある 06 年 現 在 経 常 支 出 規 模 は 対 GDP 比 で48.4%となっている 一 方 で 新 政 権 は 経 済 活 性 化 と 雇 用 拡 大 のた めに 大 幅 減 税 策 を 予 定 しており すでに 議 会 で 承 認 されている 同 国 の 財 政 改 善 は 今 後 も 新 政 権 が 定 めた 遅 くとも2012 年 までに 財 政 均 衡 達 成 という 計 画 の 下 徐 々に 進 捗 するものと 思 われる 06 年 の 公 的 債 務 残 高 は 主 に 国 営 企 業 の 民 営 化 資 金 による 債 務 の 返 済 債 務 管 理 能 力 の 改 善 等 により 対 GDP 比 で 前 年 の66.6%から64.6%に 低 下 した 今 後 も 経 済 成 長 の 加 速 財 政 収 支 のさらなる 改 善 が 実 現 すれば 同 国 政 府 の 公 的 債 務 負 担 は 低 下 を 続 けるものと 思 われる (チーフアナリスト 田 村 喜 彦 アナリスト 梶 原 敦 子 ) 5

5. 英 国 格 付 けは 安 定 的 な 社 会 政 治 の 構 造 多 様 で 高 度 に 発 展 した 経 済 健 全 で 中 期 志 向 のマクロ 経 済 政 策 の 枠 組 みなどを 反 映 している 格 付 けの 見 通 しは 安 定 的 である (1) 社 会 政 治 の 構 造 マクロ 経 済 の 運 営 ともに 安 定 的 であり 強 い 独 立 性 を 与 えられた 中 央 銀 行 によって 透 明 度 が 高 くインフレ 抑 制 的 な 金 融 政 策 が 行 われている インフレの 抑 制 を 重 んじる 中 央 銀 行 への 信 頼 は 厚 く 公 的 債 務 の 水 準 も 低 いため 短 期 的 なショックに 対 する 財 政 と 金 融 政 策 の 対 応 能 力 は 高 い また 過 去 数 十 年 かけて 行 われたミクロ 部 門 の 構 造 改 革 の 結 果 生 産 物 と 生 産 要 素 の 市 場 は 柔 軟 であり 失 業 率 も 欧 州 大 陸 諸 国 の 平 均 を 大 きく 下 回 っている こうした 恵 まれた 環 境 の 下 で 経 済 は 英 ポンドが 欧 州 通 貨 制 度 (EMS)の 為 替 相 場 メカニズム(ERM)を 離 れた 翌 年 の93 年 から 安 定 的 な 成 長 を 続 けている 成 長 率 の 変 動 は 過 去 10 年 にわたって 先 進 7カ 国 の 中 で 最 も 小 さく 01 年 に 世 界 的 な 経 済 の 同 時 減 速 が 見 られた 時 にも 成 長 の 落 ち 込 みを 最 小 限 に 留 めるなど 経 済 は 高 いショック 吸 収 力 を 示 してきた (2) 公 共 サービスの 質 を 高 めることを 目 指 して01 年 から 資 本 支 出 が 増 やされ また 経 常 財 政 収 支 の 構 造 も 悪 化 したため 03 年 度 より 一 般 政 府 の 財 政 赤 字 がGDPの3% 程 度 にまで 膨 らんでいる 経 常 歳 出 の 水 準 は00 年 度 から 上 昇 を 続 け 06 年 度 にはGDPの39%に 達 した ただし 一 般 政 府 の 債 務 の 規 模 は 小 さく 06 年 末 時 点 のGDP 比 は 総 債 務 が50% 純 債 務 が43%に 留 まる(OECDベース) このため 財 政 は 相 応 の 柔 軟 さを 保 っている しかし 緩 やかに 上 がり 始 めた 政 府 債 務 の 水 準 を 抑 えるため また 経 常 収 支 の 赤 字 を 縮 小 させるためには 歳 入 を 強 化 しまたは 歳 出 を 削 減 することによって 財 政 構 造 を 調 整 することが 必 要 になろう 過 去 に 行 われた 制 度 改 革 の 結 果 公 的 年 金 支 出 の 規 模 は 今 後 数 十 年 にわたって 先 進 工 業 国 の 中 でも 最 低 の 水 準 となる 見 込 みである 人 口 の 高 齢 化 に 伴 って 生 じる 政 府 財 政 への 圧 力 は 限 定 的 で 管 理 可 能 な ものに 留 まる 可 能 性 が 高 い (3) 同 国 は 欧 州 連 合 (EU)の 一 員 として 経 済 通 貨 同 盟 (EMU)に 参 加 する 権 利 を 留 保 しているが 同 国 民 の 間 にはEMU 参 加 に 対 する 懐 疑 論 も 根 強 く 参 加 の 有 無 とタイミングは 定 かでない しかし 同 国 は 柔 軟 なミクロ 経 済 構 造 と 健 全 なマクロ 経 済 政 策 の 枠 組 みを 持 っており EMUに 参 加 するかしないかにかか わらず 今 後 も 引 き 続 き 安 定 的 な 経 済 の 成 長 を 続 け 高 い 債 務 償 還 能 力 を 保 つ 可 能 性 が 高 い (チーフアナリスト 平 賀 富 一 シニアアナリスト 入 村 隆 秀 ) 6

6.イタリア 共 和 国 格 付 けは EU 平 均 を 上 回 る1 人 当 りGDPに 示 される 経 済 基 盤 と 高 度 に 多 様 化 発 展 した 経 済 構 造 により 安 定 的 な 経 済 成 長 が 持 続 されていることを 反 映 している 格 付 けの 見 通 しはネガティブである 06 年 の 公 的 債 務 負 担 及 び 財 政 収 支 の 赤 字 幅 は EU 圏 内 でも 依 然 高 水 準 にあるものの 経 常 ベースの 財 政 収 支 は 好 調 な 経 済 回 復 による 税 収 増 を 主 因 として 改 善 傾 向 にあるため 今 後 政 府 が 予 定 している 年 金 改 革 などの 財 政 改 善 策 を 着 実 に 実 現 していけば 財 政 構 造 は 改 善 に 向 かう 可 能 性 が 高 い しかしながら プロディ 政 権 が 同 政 権 内 の 左 派 グループ 及 びその 支 持 基 盤 である 労 働 組 合 との 更 なる 譲 歩 が 必 要 となった 結 果 財 政 構 造 が 悪 化 する 場 合 には 格 付 けには 下 押 し 圧 力 が 加 わるとJCRでは 考 えている (1) 06 年 の 同 国 経 済 は 過 去 5 年 間 で 最 高 となる1.9%の 実 質 GDP 成 長 率 を 達 成 した これは 主 にEUを 中 心 と する 好 調 な 世 界 経 済 により 外 需 が 回 復 したことに 起 因 するが 併 せて 雇 用 の 拡 大 により 個 人 消 費 など 内 需 が 上 向 いてきたことも 貢 献 している 同 国 は これまでも 高 度 な 専 門 性 をもつ 自 動 車 繊 維 衣 類 皮 革 製 品 家 具 等 多 様 な 産 業 構 造 により 高 い 国 際 競 争 力 を 維 持 してきた しかしながら 近 年 ではEU 平 均 を 上 回 る 消 費 者 物 価 上 昇 率 が 続 いたことによる 賃 金 上 昇 を 主 因 として 単 位 労 働 コストが 上 昇 して おり 競 合 する 新 興 諸 国 やEU 域 内 国 との 比 較 においても 国 際 競 争 力 が 失 われつつある また 労 働 生 産 性 の 伸 びが 他 のG7 諸 国 に 比 して 低 いことも 経 済 成 長 の 足 かせとなっている のような 構 造 的 要 因 から 今 後 も 同 国 の 経 済 は 着 実 な 成 長 は 維 持 するものの EU 平 均 よりやや 緩 やかな 伸 びに 止 まる 可 能 性 が 高 い (2) 同 国 においては 00 年 以 降 歳 出 の 拡 大 と 税 収 の 伸 び 悩 みなどから 財 政 赤 字 幅 が 拡 大 傾 向 にあるが 06 年 には 経 常 ベースの 財 政 収 支 は 税 収 増 及 び 政 府 の 歳 出 の 伸 びの 抑 制 などを 主 因 に 改 善 している 06 年 の 財 政 赤 字 の 対 GDP 比 は4.4%と 予 算 時 の 目 標 値 であった4.0%を 上 回 った これは 主 にi) 鉄 道 公 社 の 債 務 の 一 部 免 除 及 びii) 欧 州 裁 判 所 の 決 定 による 付 加 価 値 税 (VAT)の 法 人 車 向 けの 払 戻 しの 二 つの 一 回 限 りの 支 出 に 起 因 している これらの 一 時 的 な 支 出 を 除 く 財 政 赤 字 は 対 GDP 比 で3.25%と06 年 度 予 算 案 を 大 幅 に 下 回 る 水 準 であった その 理 由 は 経 常 支 出 の 伸 び 率 が 前 年 度 と 同 程 度 に 抑 えられている 一 方 経 常 収 入 が 主 に 税 収 増 によって 前 年 比 +8.4%と 大 幅 に 増 加 したためである 07 年 7 月 に 閣 議 で 了 承 され た 中 期 経 済 財 政 計 画 (DPEF)によれば 一 般 政 府 の 財 政 赤 字 の 対 GDP 比 は07 年 に2.5%と 前 年 の4.4%か ら 大 きく 削 減 される 見 込 みである また 今 後 も06 年 と 同 ペースでの 経 済 成 長 が 維 持 されれば 財 政 構 造 は 計 画 どおり 改 善 に 向 かうものと 予 測 される ただし プロディ 政 権 は 同 政 権 内 の 左 派 及 びその 主 要 な 支 持 基 盤 である 労 働 組 合 との 調 整 に 困 難 をきたしている 面 もある 前 政 権 時 に 決 定 された 年 金 受 給 年 齢 の 引 き 上 げは 08 年 に57 歳 から61 歳 に 引 き 上 げる 計 画 だったが 政 府 は 労 働 組 合 の 合 意 を 得 るため 計 画 を08 年 から13 年 度 に 段 階 的 に 実 施 することとした 今 後 予 定 される 一 連 の 財 政 改 革 において 一 層 の 譲 歩 が 必 要 となる 場 合 には 財 政 改 善 計 画 の 遅 延 が 懸 念 される (チーフアナリスト 平 賀 富 一 アナリスト 梶 原 敦 子 ) 7

7.カナダ 格 付 けは カナダの 良 好 な 財 政 状 況 と 改 善 傾 向 にある 債 務 内 容 を 反 映 している また 多 様 化 し 国 際 競 争 力 のある 産 業 構 造 と 継 続 的 な 内 需 の 拡 大 に 支 えられた 堅 調 な 経 済 状 況 を 反 映 している 格 付 けの 見 通 しは 安 定 的 である 同 国 経 済 は 当 面 カナダドル 高 の 継 続 が 予 想 されるものの 内 需 が 着 実 に 拡 大 していることから 06 年 と 同 程 度 の 着 実 な 成 長 を 続 けるものと 見 込 まれる また 同 国 政 府 は07 年 度 予 算 において 財 政 均 衡 の 維 持 と 純 一 般 政 府 債 務 の 削 減 を 引 き 続 き 重 視 しており 今 後 も 健 全 な 財 政 構 造 が 保 たれていくとJCRでは 考 えている (1) 同 国 は GDPの 約 4 割 に 上 る 輸 出 のうち 米 国 向 け 輸 出 が 全 体 の8 割 を 占 めており 米 国 経 済 の 影 響 を 受 け やすいものの 高 度 に 発 展 した 輸 出 主 導 型 の 経 済 構 造 を 有 しており マクロ 経 済 動 向 は 堅 調 である 過 去 10 年 間 の 平 均 実 質 GDP 成 長 率 は3.4%とG7の 中 で 最 も 高 い 内 需 は 家 計 所 得 及 び 企 業 収 益 の 着 実 な 増 加 により 堅 調 に 増 加 している 06 年 の 失 業 率 は6.2%と 過 去 最 低 水 準 となっている 消 費 者 物 価 上 昇 率 は 金 融 政 策 が 効 果 的 に 機 能 していることから2% 前 後 で 維 持 されている 経 常 収 支 は 国 際 的 に 競 争 力 の 高 い 輸 出 産 業 と 原 油 価 格 等 一 次 産 品 価 格 の 上 昇 によって 99 年 以 来 黒 字 の 計 上 を 続 けている ただし 通 貨 高 による 急 速 な 輸 入 高 の 伸 びと 米 国 の 住 宅 自 動 車 部 門 の 低 迷 等 による 輸 出 高 の 減 少 により 06 年 の 貿 易 黒 字 幅 はやや 縮 小 した 07 年 の 経 常 収 支 は 米 国 の 住 宅 部 門 が 調 整 局 面 にあるものの 米 経 済 は 全 般 に 堅 調 に 推 移 すると 見 込 まれることから 米 国 経 済 の 動 向 が 今 後 カナダの 輸 出 高 に 及 ぼす 影 響 は 限 定 的 と 思 われる 現 在 のカナダドル 高 は 一 次 産 品 価 格 の 上 昇 だけでなく 同 国 経 済 の 底 堅 さを 反 映 したもの との 見 方 が 強 いことから 07 年 も 当 面 上 昇 傾 向 となる 可 能 性 が 高 い 07 年 の 消 費 者 物 価 上 昇 率 は 一 次 産 品 価 格 住 宅 価 格 の 高 止 まりという 上 昇 圧 力 と 通 貨 高 による 輸 入 品 価 格 の 下 落 財 サービス 税 (Goods and Service Tax: GST)および 統 一 物 品 税 (Harmonized Sales Tax: HST)の 減 税 効 果 という 下 落 圧 力 の 双 方 の 要 因 からやや 上 下 しているが 07 年 の 平 均 値 は 前 年 比 2.5% 未 満 にとどまるだろう 同 国 経 済 のリスク は 主 に 米 国 経 済 の 減 速 と 一 次 産 品 価 格 の 下 落 であるが いずれも 大 きなリスクとなる 可 能 性 は 低 く 中 期 的 に 同 国 経 済 は 安 定 して 推 移 するものと 思 われる (2) カナダの 財 政 状 況 は 非 常 に 良 好 である カナダはG7 諸 国 で 唯 一 一 般 政 府 財 政 収 支 が 黒 字 を 計 上 してい る 国 である また 連 邦 政 府 及 び 州 準 州 政 府 の 財 政 状 況 も 健 全 に 保 たれている 06 年 の 連 邦 政 府 の 歳 入 額 は 06 年 7 月 に 実 施 されたGST HSTの 減 税 ( 連 邦 政 府 分 を7%から6%に 削 減 )で 間 接 税 収 入 は 減 少 したにもかかわらず 法 人 その 他 の 所 得 税 が 大 幅 増 となったことにより 全 体 としては 前 年 比 5%の 増 加 となった 一 方 で 連 邦 政 府 の 歳 出 の 増 加 は 歳 入 の 増 加 率 よりやや 少 なめであった この 結 果 連 邦 政 府 の 財 政 黒 字 は92 億 ドル 対 GDP 比 で0.6%を 計 上 した さらに 天 然 資 源 関 連 収 入 増 及 び 連 邦 政 府 から の 交 付 金 の 増 加 を 主 因 に13の 州 準 州 全 ての 地 方 政 府 が05 年 06 年 と2 年 連 続 で 財 政 黒 字 を 計 上 している 純 一 般 政 府 債 務 残 高 の 対 GDP 比 はG7 諸 国 で 最 も 低 い 政 府 は 今 後 毎 年 30 億 ドルの 債 務 削 減 を 実 施 し 2021 年 には 純 一 般 政 府 債 務 残 高 をなくす 予 定 としている このような 財 政 の 柔 軟 性 の 改 善 によって 政 府 はより 経 済 活 性 化 のための 財 政 政 策 の 発 動 余 地 が 広 がっている (チーフアナリスト 今 井 一 雄 アナリスト 梶 原 敦 子 ) 8

( 別 表 ) G7 諸 国 の 主 要 経 済 指 標 ( 単 位 :%) 日 本 米 国 ドイツ フランス 英 国 イタリア カナダ 名 目 GDP(10 億 米 ト ル) *1 2006 4,366 13,247 2,309 1,792 2,374 1,475 1,269 人 口 ( 百 万 人 ) *1 2006 128.2 299.4 82.6 60.9 60.7 58.1 32.6 1 人 当 りGNI( 米 ト ル PPP) *3 2006 31,095 44,244 29,910 32,760 34,590 30,210 34,227 1 人 当 り 名 目 GDP( 米 ト ル) *1 2006 34,057 44,245 27,955 29,425 39,110 25,394 38,926 *2 実 質 GDP 成 長 率 *2 失 業 率 2006 2.2 3.3 3.0 2.1 2.8 1.9 2.7 02/06 平 均 1.8 3.1 1.0 1.6 2.4 0.7 2.7 2006 4.1 4.6 8.1 9.0 5.5 6.9 6.3 02/06 平 均 4.8 5.4 8.5 9.5 5.0 8.0 7.1 *2 消 費 者 物 価 伸 び 率 2006 0.2 3.2 1.8 1.9 2.3 2.2 2.0 (EUはHICP) 02/06 平 均 0.3 2.6 1.6 2.0 1.7 2.4 2.2 *1 長 期 金 利 *2 家 計 貯 蓄 率 2006 1.7 4.8 3.7 3.9 4.3 4.1 4.3 02/06 平 均 1.4 4.4 3.8 4.1 4.6 4.2 4.9 2006 3.1 1.1 10.5 11.9 4.9 11.9 1.8 02/06 平 均 3.7 1.0 10.3 12.6 4.8 11.7 2.4 一 般 政 府 財 政 収 支 /GDP *2 2006 2.4 2.3 1.7 2.6 2.9 4.5 0.8 02/06 平 均 6.2 3.8 3.2 3.3 2.9 3.8 0.4 同 フ ライマリー ハ ランス/ 2006 1.7 0.2 0.7 0.2 1.0 0.5 2.0 GDP *2 02/06 平 均 5.1 1.8 0.8 0.8 1.1 0.6 2.1 同 構 造 的 財 政 収 支 / 2006 2.2 2.5 1.1 1.7 2.8 3.4 0.7 GDP *2 02/06 平 均 5.5 3.6 2.5 2.6 3.0 3.3 0.3 同 総 負 債 /GDP *2 2006 179.3 61.5 71.4 75.0 46.6 119.9 68.5 2002 153.6 57.6 62.1 66.8 41.3 119.0 80.6 同 純 負 債 /GDP *2 2006 85.4 43.4 51.9 42.5 39.7 94.6 26.6 2002 72.6 38.0 42.7 41.8 33.8 95.5 42.6 経 常 収 支 /GDP *2 2006 4.8 6.5 5.1 1.2 3.4 2.4 1.7 02/06 平 均 3.7 5.6 3.6 0.0 2.1 1.4 1.8 純 対 外 資 産 /GDP *1 2006 33.7 20.4 122.8 11.3 10.8 4.0 13.3 02/06 平 均 36.2 21.8 100.2 10.9 6.9 4.6 16.5 純 対 外 資 産 / 2005 226.0 200.1 242.3 34.8 40.7 12.2 35.2 *1 財 サーヒ ス 輸 出 01/05 平 均 302.5 232.6 287.6 41.3 28.9 18.0 43.8 外 貨 準 備 高 ( 金 除 く) *1 2005 834.3 54.1 45.1 27.8 38.5 25.5 33.0 (10 億 米 ドル) 2006 879.7 54.9 41.7 42.7 40.7 25.7 35.0 出 所 :*1 IMF International Financial Statistics, June 2007 *2 OECD Economic Outlook, May 2007 9