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2015 年 8 月 26 日 第 1 回 幼 児 教 育 に 関 する 調 査 研 究 拠 点 の 整 備 に 向 けた 検 討 会 議 委 員 意 見 資 料 秋 田 喜 代 美 ( 東 京 大 学 大 教 育 学 研 究 科 ) 1 はじめに 乳 幼 児 期 の 発 達 過 程 に 鑑 み 国 の 調 査 研 究 拠 点 整 備 ( 国 立 教 育 政 策 研 究 所 幼 児 教 育 研 究 センタ ー)を 行 っていくことが 望 まれる それは 特 定 の 研 究 拠 点 ができて 人 員 や 予 算 があてがわれて 終 わりということではなく その 拠 点 がハブやプラットフォームの 責 任 と 機 能 を 担 い 大 学 や 保 育 関 係 学 会 各 種 団 体 の 研 究 機 関 民 間 シンクタンク 等 とこれからの 乳 幼 児 期 の 保 育 教 育 の 課 題 が 何 であるのかを 検 討 共 有 しながら 調 査 研 究 においても 協 働 分 業 し それぞれがその 強 み を 生 かしながら 日 本 全 体 の 保 育 や 幼 児 教 育 の 更 なる 充 実 や 質 の 向 上 エビデンスベースな 政 策 を 推 進 していくこと 少 子 高 齢 化 社 会 において 乳 幼 児 保 育 教 育 政 策 の 重 点 化 を 後 押 しする 調 査 研 究 実 施 の 拠 点 の 責 任 を 担 うことが 望 まれる 国 の 幼 児 教 育 の 政 策 調 査 研 究 拠 点 としては 国 立 教 育 政 策 研 究 所 内 に 幼 児 教 育 研 究 センターが 作 られることが 小 中 学 校 から 高 等 学 校 高 等 教 育 までの 学 力 テストや 政 策 調 査 研 究 を 一 貫 し て 担 ってきていることから 幼 小 中 高 大 と 一 貫 した 政 策 立 案 のためのデータの 提 供 を 行 うこと ができるという 強 みをもつと 考 えられる (2010 年 9 月 に 国 立 教 育 政 策 研 究 所 評 議 員 を 拝 命 して 以 来 5 年 間 幼 児 教 育 事 業 にも 取 り 組 んでほしいと 繰 り 返 し 評 議 員 会 で 行 ってきた 主 張 で もあり 個 人 的 には 切 なる 願 いでもある ) 2 国 立 教 育 政 策 研 究 所 内 の 幼 児 教 育 センター 等 での 調 査 研 究 拠 点 への 要 望 乳 幼 児 の 保 育 教 育 に 関 しては 数 多 くの 課 題 が 現 実 に 存 在 する そのすべてを 網 羅 して 研 究 に 取 り 組 むことは 不 可 能 である 特 に 今 回 のセンターではその 歴 史 や 位 置 づけからの 強 みや 特 徴 を 生 かし 特 化 重 点 化 した 課 題 に 取 り 組 むことが 重 要 であると 考 えられる 1) 国 の 拠 点 としての 国 研 で 担 われるべき 調 査 研 究 課 題 1 政 策 立 案 に 資 する 点 に 特 化 した 調 査 研 究 国 立 教 育 調 査 研 究 所 は 国 の 政 策 立 案 に 資 する 調 査 研 究 に 特 化 して そのために2,3 年 を 一 つの 研 究 期 間 単 位 としてプロジェクトを 行 うサイクルを 行 ってきている そのスタイルの 中 での 研 究 が 今 後 も 適 していると 判 断 される したがってそこでの 調 査 研 究 は 1 公 費 としての 税 金 を 投 じて 行 う 政 策 判 断 に 資 する 調 査 研 究 (たとえば 3 歳 児 の 学 級 定 数 変 更 が 持 たらした 効 果 や 学 級 定 数 のあり 方 自 己 評 価 を 実 施 した 後 どのような 変 化 が 生 じたのかなど)や 2 全 国 自 治 体 や 国 内 外 における 優 れた 事 例 や 取 り 組 みの 収 集 調 査 ( 保 幼 小 連 携 カリキュラムや 子 ども 子 育 て 会 議 の 持 ち 方 のとりくみ) 3 国 の 政 策 実 施 が 自 治 体 や 園 に 及 ぼした 影 響 や 効 果 検 討 の 評 価 研 究 ( 子 ども 子 育 て 支 援 新 制 度 の 評 価 研 究 特 別 支 援 の 乳 幼 児 に 対 しての 適 切 な 職 員 配 置 や 貧 困 家 庭 の 問 題 認 定 こども 園 のあり 方 の 改 善 に 関 する 研 究 ) 4 政 策 立 案 に 資 する 新 たなとりくみのための 提 言 に 必 要 な 調 査 データの 収 集 ( 幼 児 期 の 子 どもの 発 達 や 学 ぶ 力 の 評 価 指 標 や 評 価 規 準 の 構 築 とデータ 収 集 体 力 改 善 の ためのデータ 収 集 と 取 組 園 の 評 価 基 準 の 策 定 )などの 調 査 研 究 を 実 施 していくのが 国 のセ 1

ンターの 特 徴 である 国 と 地 方 自 治 体 との 間 の 厚 いパイプを 生 かした 調 査 研 究 になるために 重 要 であると 考 えられる 2 国 立 教 育 政 策 研 究 所 内 他 センターとの 協 働 で 実 施 される 研 究 国 立 教 育 政 策 研 究 所 内 では 学 力 テストの 実 施 ( 教 育 課 程 センター)や 施 設 設 備 の 有 り 方 ( 文 教 施 設 研 究 センター) 今 後 の 過 疎 地 域 での 学 校 のあり 方 などの 研 究 を 小 中 高 等 学 校 という 学 校 教 育 部 分 ではすでに 実 施 してきている また 国 際 研 究 協 力 部 ではTALISやPISAなどを 手 掛 けてきている それら 先 行 知 見 を 活 かして 幼 児 期 につなぎ 国 内 での 研 究 での 連 携 国 際 的 な 調 査 研 究 についても 研 究 経 費 を 幼 児 期 の 調 査 部 部 分 にもつけ OECDやIEAなど 国 レベル での 政 策 に 関 する 国 際 調 査 研 究 を 行 うことが 当 該 センターでしかできないことであり 大 いに 期 待 される 3 国 の 乳 幼 児 の 保 育 教 育 課 題 の 整 理 やそのための 会 議 の 立 ち 上 げと 調 査 プロジェクト の 整 理 先 進 諸 国 では 国 の 大 規 模 調 査 研 究 を 行 う 際 には 政 策 形 成 のために 直 結 して 必 要 なデータ を 収 集 する 国 の 直 轄 研 究 所 と 大 規 模 調 査 等 は 大 学 や 学 会 等 が 担 っているという 構 図 が 作 られ ている そこでは 韓 国 やオーストラリア オランダのように 国 の 機 関 が 国 の 調 査 を 担 う 場 合 ドイツのように 国 の 機 関 計 画 についてコンソシアムを 作 る 場 合 米 国 ラトガース 大 学 やカナダ の 膜 カスター 大 学 のように 国 から 大 学 に 助 成 をして 大 学 の 中 にある 種 の 機 関 が 国 の 機 関 の 役 割 の 一 部 を 担 い 特 定 の 大 型 調 査 を 担 う 場 合 英 国 やベルギーのように 政 府 が 計 画 をするが 大 学 に 研 究 費 助 成 を 行 う 場 合 などがある 国 の 人 口 規 模 やどのような 調 査 を 何 のために 国 が 行 うかと いう 内 容 を 見 据 えてその 関 係 を 検 討 していくことが 大 切 であると 判 断 される( 参 考 資 料 参 照 の こと) 日 本 の 場 合 には 大 学 であるから 実 施 できる 長 期 的 なビッグデータや 基 礎 科 学 研 究 高 度 な 統 計 解 析 を 伴 う 学 術 調 査 研 究 学 会 であるからこそ 全 国 の 多 様 な 地 域 の 研 究 者 が 連 携 してでき る 社 会 調 査 研 究 保 育 幼 児 教 育 研 究 団 体 であるからこそその 特 色 を 捉 えて 行 うことの 出 来 る 実 践 と 直 結 できる 調 査 研 究 養 成 校 等 であるからこそ 養 成 機 関 の 教 育 と 連 携 してできる 保 育 士 や 幼 稚 園 保 育 教 諭 要 請 に 関 する 調 査 研 究 民 間 シンクタンクであるからこそ 迅 速 に 人 員 等 経 費 を 見 込 めず 取 り 組 める 調 査 研 究 があると 判 断 される それら 抱 える 課 題 の 整 理 集 約 と 基 本 的 な 見 取 り 図 や 俯 瞰 を 整 理 するのは 国 の 研 究 拠 点 の 責 任 と 仕 事 である そうしたプロジェクト 全 体 をマッピングして 整 理 し 国 として 保 育 幼 児 教 育 に 資 する 研 究 経 費 獲 得 をリードできる 仕 事 を されることが 必 要 と 考 えられる 2) そのための 組 織 体 制 の 整 備 に 向 けて 幼 児 教 育 や 発 達 に 関 する 専 門 的 調 査 研 究 を 行 う 優 れた 研 究 官 や 教 科 調 査 官 等 はすでに 国 立 研 究 所 には 在 籍 されておられる 今 後 さらにセンターを 新 たな 拠 点 として 作 っていく 際 に は 乳 幼 児 保 育 教 育 に 関 する 国 際 的 な 調 査 研 究 の 強 化 や 乳 幼 児 教 育 の 教 育 経 済 学 教 育 政 策 部 分 や 児 童 福 祉 研 究 を 強 化 できる 研 究 組 織 体 制 が 必 要 である またそうした 調 査 研 究 を 実 施 する 際 には 調 査 研 究 拠 点 強 化 に 関 する 研 究 者 の 増 員 だけではなく それらの 事 務 を 担 える 事 務 的 人 員 の 配 置 増 員 が 必 須 と 判 断 される 2

< 参 考 資 料 > 諸 外 国 における 乳 幼 児 政 府 関 係 研 究 機 関 と 大 学 等 他 の 研 究 機 関 との 協 働 例 ( 情 報 提 供 :OECD 教 育 スキル 局 幼 児 教 育 セクターIneke LITJENS 氏 より 日 本 語 訳 及 び 整 理 抜 粋 は 秋 田 による) 国 研 究 機 関 のあり 方 韓 国 韓 国 教 育 発 達 研 究 所 女 性 の 発 達 研 究 所 健 康 福 祉 研 究 所 が 統 合 されて KICCE が 2005 年 12 月 から ECEC の 政 策 研 究 と 効 率 的 な ECEC サービスの 効 率 的 なあり 方 等 の 研 究 組 織 体 制 を 作 って 研 究 を 行 っている 2006 年 から 2078 名 のパネル 調 査 (PSKC)を 実 施 2009 年 より 毎 年 の 幼 児 教 育 年 間 レポートを 作 成 し 自 治 体 配 布 またオリジニップと 幼 稚 園 の 研 修 プログラ ムの 実 施 も 担 っている( 国 の 保 育 者 研 修 センター 機 能 を 担 って いる) ドイツ ICEC が 2012 年 に 設 置 NUBBEK Consortium を 形 成 し 連 邦 政 府 の 依 頼 によっていくつかの 研 究 機 関 や 個 別 の 研 究 者 が そこに 参 加 して 国 の 調 査 研 究 を 実 施 している そこで 2010 年 から2000 人 を 超 える2-4 歳 の 子 どもと 家 族 (3 分 の1 移 民 を 含 む)の 調 査 研 究 なども 実 施 されている 米 国 IES が 州 政 府 の 統 計 や 州 政 府 を 超 えた 縦 断 調 査 研 究 の 支 援 を 行 っ 折 現 在 20 州 に 助 成 金 を 出 して 教 師 と 生 徒 をマッピングした 幼 児 期 から 生 涯 キャリアの 調 査 研 究 に 取 り 組 まれている NIEE R(National Institute of Early Educational research)がラ トガース 大 学 に2003 年 以 来 おかれており 就 学 前 への 各 州 の 投 資 やグループサイズなどを 整 理 したりすることで 科 学 的 な 知 識 を 国 や 州 の 政 策 立 案 者 とつなぐ 役 割 を 担 っている イングランド NFER(National Foundation for Educational Research)の 中 で FoundationStage から Key Stage1 への 研 究 などが 実 施 さ れているが 特 にその 中 に 幼 児 教 育 センターが 特 に 設 置 されて いるわけではない 長 期 縦 断 研 究 (EPPE) 等 の 研 究 は The Department for Education ( 教 育 省 )が Oxford 大 学 等 に 研 究 プ ロジェクトの 助 成 を 行 い 実 施 されてきている また 教 育 評 価 及 びその 研 究 に 関 しては Ofsted が 担 っている また 2012 年 まで は National Academy of Parenting Research に5 年 間 の 契 約 で 有 効 オパレンテイングプログラムの 開 発 や 介 入 研 究 が 実 施 された ノルウェー 政 府 がノルウェーResearch Council を 通 して 研 究 機 関 に 助 成 を 行 い 実 践 を 基 盤 とした 教 育 研 究 (PRACT2010-2014)を 実 施 し 保 育 の 質 の 向 上 を 図 っ て いる そして 縦 断 研 究 と し て BePro(2012-2017)が 保 育 の 質 と 子 どもの 発 達 に 関 しての 研 究 を 行 っている 3

スウェーデン オランダ カナダ(British Colombia 州 ) オーストラリア ベルギー (Flemish Community) (Flanders) National Agency fro Education( 国 の 機 関 )が 国 の 就 学 前 の 評 価 やカリキュラムの 実 施 責 任 を 担 っている そしてこの 教 育 評 価 が 保 育 の 質 向 上 に 大 きな 影 響 を 与 えてきた 教 育 省 がセットアップし 国 の 研 究 機 関 the Dutch Organization of Academic Research.が Pre-COOL で2 歳 から 5 歳 の 5000 人 のコホート 縦 断 調 査 引 き 続 き COOL 5-18 の 学 校 期 の 縦 断 調 査 を 実 施 している また 政 府 の 依 頼 で the Dutch Consortium for Child Care (NCKO)というコンソシアムが 立 ち 上 がり.day care ccenter や play group の 質 の 調 査 研 究 をコ ンソシアムが 担 っている また 福 祉 省 によって 社 会 的 に 恵 まれ ない 6 000 人 の 子 ども 120 施 設 を 対 象 に 縦 断 的 な 発 達 研 究 VIDA に 取 り 組 んでいる McMaster University の 中 に Offord Centre for Child Studies が 設 置 され そこがEDIという 指 標 をもちいて 乳 幼 児 の 発 達 データや 就 学 レデイネスのデータを 収 集 している ま た Investigating Quality Early Learning Environments と いうプロジェクトを 州 政 府 が 立 ち 上 げ 大 学 に 助 成 を 行 ってい る the Australian Children s Education and Care Quality Authority (ACECQA) 国 機 関 がECECの 研 究 に 取 り 組 んで いる 2003 年 以 来 連 邦 州 政 府 研 究 者 実 践 者 の 合 意 を 得 て 子 どもの 発 達 評 価 AEDI(カナダのEDIのオーストラリ ア 版 )が 導 入 された The Centre for Community Child Health (CCCH)が 連 邦 からの 助 成 で60 地 区 でまず 実 施 し その 後 2 009 年 からはすべての 就 学 前 の 子 供 たちがAEDIを 実 施 するようになってきている 政 府 行 政 機 関 Kind & Gezin と 協 働 し Leuven 大 学 Research Centre for Experiential Education が 自 己 評 価 尺 度 (SICS) を 開 発 し 教 員 研 修 等 も 含 め 実 施 している 政 府 Policy Research Centre が 就 学 前 から 就 職 までの 非 認 知 スキル 研 究 などに 取 り 組 んでいる 4

平 成 27 年 8 月 26 日 全 国 国 公 立 幼 稚 園 こども 園 長 会 岩 城 眞 佐 子 幼 児 教 育 に 関 する 調 査 研 究 拠 点 の 整 備 に 向 けた 検 討 会 議 資 料 1 国 の 調 査 研 究 拠 点 に 期 待 すること 幼 児 教 育 の 質 を 評 価 する 仕 組 みの 構 築 幼 児 教 育 の 質 は 見 えずらいものと 言 われてるが 子 供 の 学 びの 成 果 指 導 方 法 施 設 の 運 営 や 環 境 等 を 評 価 する 観 点 や 方 法 を 示 していただきたい (これが 具 体 的 に 示 されれば 各 施 設 が 自 己 評 価 や 関 係 者 評 価 さらに 第 三 者 評 価 を 進 め 持 続 的 に 改 善 を 促 すことができる) 幼 児 教 育 の 実 証 的 な 調 査 研 究 の 推 進 諸 外 国 において 質 の 高 い 幼 児 教 育 がその 後 の 人 生 で 教 育 的 社 会 経 済 的 効 果 を 有 するとの 実 証 的 な 研 究 成 果 が 得 られているという 報 告 がなされているが 日 本 版 を 期 待 したい ( 追 跡 調 査 などを 経 て) それによって 社 会 の 幼 児 教 育 への 理 解 が 深 まる 認 知 的 能 力 だけでなく 非 認 知 的 能 力 を 高 めることが 大 切 であると 言 われている が それを 実 証 的 な 検 証 を 通 して 明 らかにしていきたい 非 認 知 的 能 力 を 育 む 教 育 内 容 指 導 方 法 環 境 等 についても 研 究 が 必 要 である 幼 児 教 育 から 小 学 校 教 育 への 円 滑 な 接 続 の 在 り 方 を 考 えるとともに 非 認 知 的 能 力 がどのように 育 まれていくのか 長 期 的 に 観 ていくことも 必 要 である 2 国 の 調 査 研 究 拠 点 として 必 要 な 研 究 体 制 大 学 等 の 研 究 機 関 が 中 心 となって 幼 児 教 育 団 体 や 幼 稚 園 認 定 こども 園 保 育 所 等 が 連 携 を 図 り 実 証 的 な 調 査 研 究 を 行 う また 関 係 機 関 をつなぐネットワークづくりも 重 要 になる 教 育 と 関 わりの 深 い 脳 科 学 や 発 達 心 理 学 などからの 視 点 もデータに 入 れていか れるとよいのか 国 立 大 学 附 属 幼 稚 園 と 大 学 との 連 携 国 立 大 学 附 属 幼 稚 園 は 附 属 学 校 の 特 性 を 活 かして 先 導 的 な 実 践 を 行 ってほしい またそれを 地 域 の 教 育 委 員 会 と 連 携 しながら 地 域 の 様 々な 幼 児 教 育 施 設 と 研 究 に 取 り 組 む 5

2015.8/26 社 会 福 祉 法 人 清 隆 厚 生 会 坂 﨑 隆 浩 はじめに この 場 合 の 幼 児 教 育 は 0 歳 児 からの 乳 幼 児 期 の 専 門 機 関 ( 幼 稚 園 こども 園 保 育 所 等 )による 教 育 保 育 を 指 していると 理 解 してよいか 1 国 の 調 査 研 究 拠 点 に 期 待 すること ( 取 り 組 むべき 調 査 研 究 課 題 や 求 められる 機 能 など) 取 り 組 むべき 調 査 研 究 乳 幼 児 期 の 教 育 と 保 育 の 専 門 機 関 ( 幼 稚 園 こども 園 保 育 所 等 )にお ける その 内 容 に 関 する 研 究 乳 幼 児 期 の 非 認 知 能 力 と 保 育 者 の 関 わりとの 研 究 横 断 的 長 期 間 に 渡 る 本 格 的 な 調 査 研 究 0 歳 児 から 積 みあげられていく 専 門 機 関 での 教 育 保 育 の 在 り 方 の 研 究 2 歳 児 ( 満 3 歳 児 )における 学 校 教 育 への 入 り 口 の 研 究 今 年 度 の 新 幼 保 連 携 認 定 こども 園 の 出 現 により 法 律 用 語 としての 教 育 保 育 養 護 等 の 文 言 と 現 場 での 使 われ 方 との 差 異 が 生 じている 文 言 の 整 理 及 び 統 一 性 の 必 要 性 あり これらの 研 究 幼 稚 園 教 育 要 領 認 定 こども 園 教 育 保 育 要 領 保 育 所 保 育 指 針 におけ る 教 育 部 門 の 整 合 及 び 将 来 の 要 領 及 び 指 針 の 一 本 化 の 研 究 専 門 機 関 であるこども 園 保 育 所 等 と 妊 娠 期 や 乳 児 の 教 育 的 関 わりなど の 研 究 発 達 保 障 を 科 学 的 に 検 証 していく 研 究 発 達 障 害 の 子 どもの 早 期 発 見 と 早 期 関 わりに 関 しての 研 究 と 早 期 対 応 の 公 的 システムの 研 究 家 庭 教 育 を 含 めた 妊 娠 期 からの 子 育 て 全 般 についての 研 究 妊 娠 期 の 研 究 又 乳 幼 児 期 の 家 庭 教 育 の 在 り 方 地 域 教 育 の 研 究 子 育 て 支 援 の 研 究 この 場 合 0.1.2 歳 児 のみに 関 わらず 妊 娠 期 及 び 3.4.5. 歳 児 の 施 設 以 外 へのサポート 等 を 充 実 できるような 研 究 小 学 校 との 接 続 連 携 を 含 めた 研 究 専 門 機 関 ( 幼 稚 園 こども 園 保 育 所 等 )に 全 ておける 接 続 連 携 が 充 実 する 本 格 的 な 研 究 養 成 校 での 指 導 内 容 の 研 究 専 門 的 な 教 科 に 加 え 乳 幼 児 期 の 発 達 や 幼 稚 園 こども 園 保 育 所 等 の 6

実 情 に 即 した 教 科 内 容 や 指 導 者 ( 教 授 ) 及 び 資 格 取 得 の 内 容 の 検 討 が 必 要 保 育 者 の 養 成 カリキュラムを 枠 組 みに 考 えるのが 実 現 可 能 性 として 高 いと 考 える 今 後 も 保 育 士 及 び 教 諭 の 有 資 格 者 が 不 足 する 現 状 を 予 想 したとき 現 場 の 職 員 構 成 等 あり 方 についても 検 討 必 要 資 格 のランク 付 け( 新 た な 資 格 )と 報 酬 ( 給 与 )の 在 り 方 などについても 研 究 求 められる 機 能 国 家 戦 略 としての 調 査 機 能 を 果 たすべき それは 教 育 保 育 の 質 のみに 関 わらず 少 子 化 の 打 破 や 地 域 家 庭 の 在 り 方 も 含 めてと 考 える 日 本 の OECD 的 な 機 関 にしてほしい 現 場 から 遊 離 しない 研 究 機 関 にすべき 研 究 者 と 実 践 者 が 一 緒 に 取 り 組 む 研 究 機 関 とする これらの 内 容 が 国 のみならず 県 及 び 市 町 村 にもフィードバックできる 機 能 を 持 ち 合 わせてほしい 人 権 問 題 に 注 意 しながら 幼 児 教 育 の 在 り 方 によるその 後 の 追 跡 調 査 を し 財 政 措 置 に 繋 がる 結 果 を 見 出 せるようにすべき 調 査 研 究 が 現 場 の 乳 幼 児 期 の 発 達 教 育 保 育 に 必 要 とされる 財 政 措 置 に 繋 がるよう 例 えば 政 府 等 に 強 く 提 案 できる 機 関 にしてほしい 学 術 会 議 のような 発 表 の 場 を 継 続 的 に 望 む 2 国 の 調 査 研 究 拠 点 として 必 要 な 研 究 体 制 調 査 機 関 / 現 場 ( 保 育 界 の 団 体 等 含 む)/ 大 学 ( 保 育 学 会 等 含 む)/ 所 轄 庁 ( 内 閣 府 文 科 厚 生 及 び 学 術 会 議 含 む)の4 分 野 がそれぞれ 連 携 と 役 割 を 持 ち 乳 幼 児 教 育 に 寄 与 する 体 制 にしてほしい 更 に 今 後 保 育 の 義 務 が 市 町 村 にあることを 鑑 み 4 分 野 に 市 町 村 や 県 との 関 わりの 持 ち 方 を 重 要 視 する 体 制 が 必 要 である 現 場 の 声 を 直 接 受 け 入 れる 部 門 ( 窓 口 )を 設 置 してほしい 将 来 の 日 本 を 担 う 子 供 のために 様 々な 専 門 家 や 研 究 者 が 横 断 的 に 知 恵 を 出 し 合 える 体 制 を 作 ってほしい 様 々な 問 題 点 は 現 場 にいち 早 く 出 てくるものなので 研 究 者 と 現 場 が 一 緒 に 問 題 点 を 出 し 合 う 委 員 会 のようなものを 設 置 してほしい 7

幼 児 教 育 に 関 する 調 査 研 究 拠 点 の 整 備 に 向 けた 検 討 会 議 第 1 回 平 成 27 年 8 月 26 日 京 都 市 子 育 て 支 援 総 合 センターこどもみらい 館 総 務 課 主 任 主 事 柳 生 和 代 1 国 の 調 査 研 究 拠 点 に 期 待 すること ( 取 り 組 むべき 調 査 研 究 課 題 や 求 められる 機 能 など) 取 り 組 むべき 調 査 研 究 課 題 就 学 前 施 設 の 教 育 保 育 幼 稚 園, 保 育 所, 認 定 こども 園 のどこに 通 おうとも, 子 どもたちが 同 等 に 質 の 高 い 教 育 保 育 を 受 けることができるためのあり 方 につ いての 研 究 保 幼 小 連 携 イベント 的 な 取 組 ではなく, 個 々の 子 どもの 心 の 育 ちの 連 続 性 や 保 育 者, 学 校 教 諭, 地 域 の 方 々 等 の 大 人 側 の 子 どもを 見 る 眼 差 しや 評 価 の 基 準 の 連 続 性 を 視 点 においた 研 究 指 導 要 録 0 歳 から 小 学 校, 中 学 校 (あるいは 高 等 学 校, 大 学 )までつなげ, 子 ども 自 身 も 自 らの 育 ちを 確 認 できるような 指 導 要 録 のあり 方 についての 研 究 子 育 て 支 援 子 育 ての 肩 代 わりをするような 援 助, 保 護 者 が 楽 しく 集 えるよう な 場 の 提 供 や 内 容 の 工 夫 だけではなく, 保 護 者 自 身 が 親 として 育 っていける 支 援 のあり 方 についての 研 究 発 信 研 究 に 携 わった 者 が 心 揺 さぶられて 感 じた 気 付 きを, 他 の 保 育 者 や 学 校 教 諭, 保 護 者 等 の 心 に 響 き, 感 じとれるような 発 信 の 方 法 についての 研 究 求 められる 機 能 全 国 の 行 政 機 関 や 園 から 収 集 した 研 究 成 果 物 を,ウェブ 検 索 や 貸 出 しができる 機 能 地 方 公 共 団 体 等 における 調 査 研 究 に 対 する 相 談 やアドバイザーを 派 遣 する 機 能 2 国 の 調 査 研 究 拠 点 として 必 要 な 研 究 体 制 幼 稚 園 だけではなく, 保 育 所, 認 定 こども 園, 国 公 私 立 が 共 に 進 めることができ る 省 庁 を 超 えた 研 究 体 制 8

幼 稚 園 保 育 所 認 定 こども 園, 国 公 私 立 が 差 異 を 主 張 し 合 うだけでなく, 良 さ や 特 性 を 理 解 し 合 い 高 め 合 える 研 究 体 制 0 歳 から 義 務 教 育 終 了 まで(あるいはそれ 以 降 も) 連 続 した 子 どもの 育 ちを 見 取 るための, 小 学 校, 中 学 校 との 共 同 研 究 体 制 子 育 て 環 境 や 保 護 者 の 実 態 の 調 査 研 究 と 様 々な 子 育 て 支 援 施 設 や 関 係 機 関 との 連 携, 共 同 研 究 9

こどもみらい 館 の 取 組 について 1. 京 都 市 における 教 育 保 育 施 設 (1) 京 都 市 内 の 幼 稚 園 保 育 所 認 定 こども 園 数 ( 全 383 園 所 ) 平 成 27 年 4 月 1 日 現 在 公 立 私 立 幼 稚 園 17 市 立 16, 国 立 1 99 休 園 2 含 む 保 育 所 22 休 所 1 含 む 234 幼 保 連 携 型 認 定 こども 園 0 11 計 39 344 (2) 所 管 市 立 幼 稚 園 私 立 幼 稚 園 市 営 保 育 所 民 営 保 育 園 幼 保 連 携 型 認 定 こども 園 京 都 市 教 育 委 員 会 指 導 部 学 校 指 導 課 京 都 府 文 化 スポーツ 部 文 教 課 京 都 市 保 健 福 祉 局 子 育 て 支 援 部 保 育 課 2. 京 都 市 子 育 て 支 援 総 合 センターこどもみらい 館 京 都 市 子 育 て 支 援 総 合 センターこどもみらい 館 は, 子 どもたちを 取 り 巻 く 環 境 が 著 しく 変 化 する 中, 子 育 てに 不 安 や 悩 みを 持 つ 保 護 者 を 支 援 し, 安 心 して 子 どもを 産 み, 育 てることのできる 環 境 を 整 備 する 施 策 の 一 環 として, 平 成 11 年 12 月 に 開 館 した こどもみらい 館 自 体 は 教 育 委 員 会 の 施 設 ではあるが, 教 育 委 員 会 と 保 健 福 祉 局 の 事 務 職 員, 幼 稚 園 と 保 育 所 の 現 場 を 経 験 した 主 事 が 勤 務 している 相 談 研 究 研 修 情 報 発 信 子 育 て 支 援 ネットワークの 構 築 の5つの 機 能 を 柱 に, 幼 稚 園 保 育 所, 私 立 市 立 国 立 の 垣 根 を 越 えた 共 同 機 構 としての 取 組 を 行 っている 公 立 幼 稚 園 私 立 幼 稚 園 市 営 保 育 所 民 営 保 育 園 等 の 保 育 者 等 を 対 象 とした 研 修 や, 保 育 や 子 育 て 支 援 に 関 する 研 究 を 積 み 重 ねてきている * 幼 保 連 携 型 認 定 こども 園 については, 私 立 幼 稚 園 と 民 営 保 育 園 からの 移 行 であり, 全 園 が 京 都 市 保 育 園 連 盟 に 加 盟 していることから, 今 現 在 は 幼 保 連 携 型 認 定 こども 園 も 含 めて 幼 稚 園 保 育 所 という 表 記 としている 3.こどもみらい 館 企 画 推 進 会 議 及 び 研 究 研 修 部 会 こどもみらい 館 における 子 育 て 支 援 に 関 する 事 業 を, 保 育 所 幼 稚 園, 私 立 市 立 10

国 立 の 垣 根 を 越 えた 共 同 機 構 の 取 組 として, 円 滑 かつ 効 果 的 に 展 開 するため, 学 識 経 験 者, 就 学 前 施 設 関 係 者, 行 政 関 係 者 等 で 構 成 する 企 画 推 進 会 議 を 開 催 している 保 育 者 に 対 する 研 究 研 修 については 研 究 研 修 部 会 を 設 け, 京 都 市 私 立 幼 稚 園 協 会, 京 都 市 保 育 園 連 盟, 京 都 市 保 育 士 会, 京 都 市 日 本 保 育 協 会, 教 育 委 員 会 総 合 教 育 センター, 保 健 福 祉 局 子 育 て 支 援 部 保 育 課 から 委 員 を 選 出 していただき,よ り 具 体 的 に 検 討, 実 施 している 4. 研 究 研 修 (1) 研 究 プロジェクト 平 成 18 年 に 立 ち 上 げ,これまでに 保 育 内 容 と 子 育 て 支 援 に 関 する 研 究 プロジェクトを3 期 にわたり 実 施 参 考 資 料 1: 第 3 期 こどもみらい 館 研 究 プロジェクト 報 告 書 平 成 27 年 3 月 発 行 共 同 機 構 ならではの 幼 稚 園 保 育 所, 国 公 私 立 からの 保 育 者 で 研 究 を 進 め, 机 上 での 研 究 だけではなく, 日 常 の 保 育 内 容 の 充 実 を 図 りながら 進 めてきた (2) 共 同 機 構 研 修 会 平 成 12 年 開 始 京 都 市 の 国 公 私 立 の 幼 稚 園, 保 育 所, 認 定 こども 園, 小 学 校, 中 学 校, 総 合 支 援 学 校, 小 規 模 保 育 事 業 所 などが 対 象 研 修 会 の 内 容 は 要 録 や 研 究 研 修 だより かがやき としてまとめ, 配 布 及 びホ ームページへのアップを 行 い, 平 成 16 年 度 からはビデオ DVDに 収 録 し 園 内 研 修 のための 貸 出 しを 開 始 参 考 資 料 2: 共 同 機 構 研 修 会 講 義 要 録 平 成 27 年 3 月 発 行 講 義 形 式 を 主 としていたが, 平 成 26 年 度 に 保 育 士 幼 稚 園 教 諭 を 交 え1つのエ ピソードをもとに 子 どもの 心 の 育 ちと 保 育 者 のかかわりについて 考 えるグループ 討 議 を 追 加 平 成 27 年 度 には 関 係 機 関 との 連 携 をねらい, 保 健 センター, 子 育 て 支 援 センター 職 員 を 交 えたグループ 討 議 も 実 施 (3) 学 生 のための 保 育 者 養 成 講 座 乳 幼 児 期 における 保 育 と 子 育 て 支 援 のさらなる 充 実 発 展 を 目 指 し,その 将 来 の 担 い 手 である 保 育 者 を 志 望 している 大 学 生 を 対 象 に, 就 学 前 施 設 での 保 育 の 現 状 や 子 育 て 支 援 についての 理 解 を 深 め, 実 践 力 を 高 める 講 座 を 実 施 実 践 の 講 座 には, 市 立 幼 稚 園, 私 立 幼 稚 園, 市 営 保 育 所, 民 営 保 育 園 から 各 1 名, 計 4 名 の 現 場 保 育 者 を 講 師 に 招 き, 実 技 を 通 して 保 育 実 践 の 伝 達, 悩 み 等 を 出 し 合 う 交 流 会 等 を 実 施 上 手 に 保 育 を 進 められることが 良 いのではなく,その 根 底 にある 願 いやねらいの 重 要 さを 感 じ, 保 育 に 更 なる 魅 力 を 感 じ, 保 育 者 になりたい 思 いを 高 めていって もらうことを 目 的 としている 11

(4) 幼 保 連 携 型 認 定 こども 園 教 育 保 育 の 内 容 に 関 する 全 体 的 な 計 画 編 成 要 領 作 成 ( 公 立 のみ) 京 都 市 としての 幼 保 連 携 型 認 定 こども 園 の 教 育 保 育 内 容 について 検 討 事 務 局 には, 教 育 委 員 会 の 学 校 指 導 課,こどもみらい 館 及 び 保 健 福 祉 局 保 育 課 の 課 長, 係 長, 幼 稚 園 保 育 所 出 身 の 主 事 で 構 成 年 間 指 導 計 画 の 検 討 には, 市 立 幼 稚 園 教 諭 と 市 営 保 育 所 保 育 士 で 部 会 を 構 成 平 成 27 年 3 月 に- 京 都 市 幼 保 連 携 型 認 定 こども 園 教 育 保 育 の 内 容 に 関 する 全 体 的 な 計 画 編 成 要 領 -を 作 成 し, 関 係 機 関 へ 配 布 参 考 資 料 3: 京 都 市 幼 保 連 携 型 認 定 こども 園 教 育 保 育 の 内 容 に 関 する 全 体 的 な 計 画 編 成 要 領 平 成 27 年 3 月 発 行 (5) 子 どもを 共 に 育 む 親 支 援 プログラム ほっこり 子 育 てひろば 子 どもを 共 に 育 む 京 都 市 民 憲 章 の 趣 旨 を 踏 まえ, 親 自 身 が 喜 びと 共 に 子 ども を 育 んでいけるよう, 親 としての 心 構 えや 必 要 な 技 術 を 身 につけるとともに, 不 安 や 疑 問, 悩 みを 乗 り 越 えるためのプログラム 対 象 は 妊 娠 期 から 中 学 生 の 保 護 者 その 内, 妊 娠 期 乳 幼 児 期 はこどもみらい 館 が 事 務 局 として 作 成 し, 各 園 所 や 子 育 て 関 係 機 関 への 普 及,モデル 事 業 所 として 取 り 組 んでいる 参 考 資 料 4:ほっこり 子 育 てひろばリーフレット 平 成 26 年 度 の 実 施 回 数 ( 全 1,351 回 ) 保 育 所 幼 稚 園 市 営 民 営 公 立 私 立 88 156 129 10 244 139 昼 間 里 親 児 童 館 つどい の 広 場 保 健 センター こども みらい 館 小 学 校 中 学 校 1 410 9 460 24 57 7 1,287 64 5.これまでの 取 組 の 中 で 感 じていること (1) 乳 幼 児 期 の 教 育 保 育 子 どもの 心 ( 情 意 )を 育 てることが 大 切 だ と 言 葉 の 上 では 皆 が 同 様 に 発 言 す るが, 実 際 の 保 育 は 様 々であるように 感 じている 本 来 育 てておきたい 乳 幼 児 期 の 心 の 育 ちがしっかりとできているのだろうか *1 小 学 校 入 学 にあたり 京 都 市 では, 多 くの 小 学 校 で20~30 箇 所 の 就 学 前 施 設 から 子 どもが 入 学 する 小 学 校 教 諭 からの 子 どもの 姿 が 様 々で0からのスタートをとらざるを 得 ない という 発 言 について, 私 自 身 これまで 否 定 的 な 思 いを 持 っていた 発 達 差 の 大 きい 時 期 の 子 ども たちを 十 把 ひとからげに 見 るのではなく, 一 人 ひとりのそれまでの 育 ちを 知 りつなげて 欲 しい と 願 っていた しかし, 誤 った 捉 えの 幼 児 教 育 や 保 護 者 に 賞 賛 を 受 けることを 12

主 にした 保 育 を 進 めてきたことにより, 乳 幼 児 期 に 育 つべき 心 の 土 台 が 育 ちきっていな い 子 どもがいるのではないかと 危 惧 するようになった 生 涯 にわたる 人 格 形 成 の 基 礎 を 培 うという 重 要 な 役 割 を 担 う 乳 幼 児 期 の 教 育 保 育 をしっかりと 見 直 してみることが 重 要 だと 考 える (2) 幼 稚 園 と 保 育 所 同 じ 単 語 を 使 っていても,そこで 意 味 する 内 容 に 差 異 がある 研 究 を 進 めていく 中 で 違 いが 分 かり 相 互 理 解 が 進 んでいった 子 どもの 育 ちを 第 一 義 に 考 えて 保 育 をしているが,その 中 のどこを 重 視 するかは, 幼 稚 園 と 保 育 所 の 成 り 立 ちや 生 活 の 流 れの 違 いにより,ねらいが 異 なっている *2 昼 食 時 の 保 育 者 の 援 助 幼 稚 園 では 遊 びの 流 れや 友 達 同 士 の 関 係 育 成 を 重 視 しているため,いつどこで 誰 と 食 べ るかも 子 どもと 共 に 考 え 大 切 にしている 保 育 所 では 安 心 して 食 事 ができること, 段 階 を 踏 んで 丁 寧 にマナーを 身 に 付 けること, 家 庭 的 な 雰 囲 気 で 食 事 をすること 等 食 べる 営 み をより 重 視 し, 食 事 をする 時 間 や 場 所 を 決 めている *3 安 全 保 育 士 の 視 点 では, 幼 稚 園 の 広 い 環 境 の 中, 子 どもたちが 好 きなところで 自 由 に 遊 んで いることが, 安 全 面 において 危 険 だと 感 じている 幼 稚 園 教 諭 としては,その 日 の 保 育 を 振 り 返 り, 明 日 あの 子 はどこでどんなことをするだろうという 予 想 の 下, 安 全 面 も 含 めて しっかりと 環 境 設 定 を 行 っており, 保 育 時 間 中 は,チーム 保 育 で 対 応 していると 考 えてい る また, 子 どもが 自 分 から 環 境 に 関 わっていくことを 重 視 している 違 いから, 改 めて 自 分 の 所 属 の 特 性 や 良 さを 知 ることができ, 課 題 が 見 えてくる また 相 手 の 良 さを 取 り 入 れ, 保 育 の 質 を 高 めることができる *4 主 体 的 な 活 動 保 育 士 と 話 し 合 うことを 通 して, 改 めて 幼 稚 園 においては 全 ての 遊 びや 活 動 において, 子 どもたちの 主 体 性 を 重 要 視 していることが 見 えた 保 育 士 は 自 らの 保 育 を 見 直 していき たいと 取 り 組 んでいる *5 子 育 て 支 援 の 捉 え 研 究 初 期 の 段 階 で なぜ 現 場 で 子 育 て 支 援 をしなければならないのか について 協 議 を した 幼 稚 園 教 諭 からは 大 勢 の 人 を 集 めてのイベント 管 理 職 がするもの 未 就 園 児 に 遊 びの 場 を 提 供 し 自 園 を 知 ってもらう という 捉 えが 多 かった 保 育 所 は まずは 親 子 をまるごと 受 け 止 める という 視 点 が 多 い *6 虐 待 保 育 所 と 幼 稚 園 の 保 護 者 の 状 況 の 違 いが 顕 著 保 育 士 からは 対 応 事 例 や 連 携 事 例 などが 出 る 幼 稚 園 教 諭 からは 虐 待 があるということは 知 っていたが 身 近 に 感 じたことがない 虐 待 はいけないことだとだけ 捉 えていた という 意 見 が 多 い 保 育 士 からは できてい ないことに 目 が 行 きがちだが, 保 護 者 のがんばりをまずは 受 け 止 める 教 えたり 代 わり 13

にしてあげたりするのではなく, 保 護 者 として 育 っていくことを 支 援 するのが 私 たちの 役 割 という 意 見 が 多 い それを 受 け, 幼 稚 園 教 諭 からは もっと 学 んでいく 必 要 があると 感 じた という 意 見 が 出 た *7 編 成 要 領 の 年 間 指 導 計 画 作 成 から 幼 稚 園 の 遊 びに 対 する 考 え 方 を 保 育 所 にも 活 かし,これまで 以 上 に 保 育 を 充 実 しようと 試 みている 所 がある また, 幼 稚 園 の 預 かり 保 育 の 時 間 延 長 や 長 期 休 養 期 間 の 実 施 に 伴 い, 保 育 所 の 養 護 の 考 え 方 を 学 び, 計 画 に 活 かしていこうとしている (3) 小 学 校 を 交 えて 小 学 校 の 研 究 への 参 加 のスタンスの 差 異 が 研 究 の 中 身 に 大 きく 関 与 する 小 学 校 側 に 研 究 指 定 が 当 たると 進 めやすいが, 幼 稚 園 側 からではなかなか 難 しい 協 議 の 視 点 を 揃 えることにかなり 労 力 を 要 するが, 揃 ってくると 子 どもの 育 ちを 長 期 で 見 て, 自 分 の 立 場 を 見 直 すことができるため,たいへん 有 効 であり, 学 びが 大 きい *8 小 学 校 教 諭 から 研 究 初 期 の 段 階 では, 授 業 中 に 落 ち 着 いて 座 れるようになっていて 欲 しい と 言 われて いた 小 学 校 教 諭 であったが, 終 盤 には 見 た 目 だけできるようにしても, 自 分 からしようと 思 える 子 どもには 育 っていない 結 局 小 学 校 ではできず, 伸 びもない 小 学 校 入 学 までに, 内 面 の 心 を 育 てておくことが 大 切 だと 感 じた という 発 言 へと 変 わっていった 実 際 に 座 禅 などで 礼 儀 作 法 を 重 視 している 園 の 子 どもは 小 学 校 で 静 かに 座 れず,しっかりと 受 け 止 めら れ 主 体 的 に 遊 び, 人 とのかかわりを 重 視 している 園 の 子 どもは 自 ら 考 え 人 の 話 を 聞 こう, 聞 きたいと 思 えるということであった 保 幼 小 連 携 においては, 保 育 者 と 小 学 校 教 諭 の 子 どもに 対 する 眼 差 しやかかわり, 評 価 の 基 準 の 連 続 性 が 重 要 だと 認 識 している (4) その 他 研 究 に 携 わった 者 が 感 じている 思 いをいかにその 他 の 方 に 感 じてもらえるように 発 信 するかが 難 しい *9 自 ら 感 じないと 変 われない 研 究 プロジェクトにおいては,エピソード 検 討 を 重 ねていく 中 で,これまでの 考 え 方 を 捉 え 直 す 姿 が 見 られ, 乳 幼 児 期 に 育 てたい 心 (3 期 は 自 信 がテーマ)についてメンバ ーの 中 である 一 定 の 共 有 ができた しかし,それらの 捉 えや 気 付 きは 各 々が 自 分 の 心 が 揺 さぶられたところから 発 しており, 成 果 を 言 葉 で 発 信 しても, 知 っている すでにやっ ている と 思 われ, 真 意 が 伝 わりにくい 現 段 階 では 報 告 会 や 冊 子 などで 京 都 市 全 体 に 成 果 を 共 有 することが 難 しいと 感 じている 誰 の 心 にも 響 くものとして 示 していくことが 課 題 である 他 機 関 でどのような 取 組 をされているのかを 知 りたい *10 研 究 成 果 の 一 元 管 理 14

編 成 要 領 作 成 にあたり, 他 都 市 がどのような 取 組 をされているのかを 学 びたかったが, 情 報 収 集 することが 難 しかった また, 様 々なところで 行 われている 研 究 成 果 についても, 思 うように 収 集 できない 実 態 がある どこかが 集 約 し,ジャンルごとに 分 類 し, 学 びたい 人 が 誰 でも 紐 解 けるようなシステムがあれば 良 いと 感 じた アドバイザー *11 研 究 の 方 向 性 への 示 唆 研 究 プロジェクトや 編 成 要 領 作 成 に 当 たっては, 学 識 経 験 者 のアドバイザーが 適 切 に 示 唆 してくださったことから, 何 度 も 方 向 性 を 確 認, 修 正 し 進 めていくことができ た 研 究 分 野 に 添 った 適 切 なアドバイザーの 紹 介 や 派 遣 などのシステムがあればよい のではないだろうか 15