2014 年 9 月 公 益 財 団 法 人 地 方 経 済 総 合 研 究 所 熊 本 のサービス 関 連 産 業 の 特 徴 と 主 要 産 業 の 動 向 ~ 経 済 センサス 活 動 調 査 産 業 別 集 計 より ~ はじめに 本 年 7 月 2 回 目 の 経 済 センサス 基 礎 調 査 が 実 施 された その 調 査 結 果 は 来 年 6 月 末 までに 速 報 が 11 月 以 降 に 確 報 が 順 次 公 表 予 定 となっているが どのような 産 業 分 野 が 伸 びているのか また 開 業 率 や 廃 業 率 は 回 復 しているのか その 調 査 結 果 の 公 表 が 待 ち 望 まれるところである そのような 中 今 回 は 本 年 2 月 に 公 表 された 経 済 センサス 活 動 調 査 ( 確 報 ) 産 業 別 集 計 から 事 業 所 に 関 する 集 計 の 対 象 となった 産 業 ( 大 分 類 )のうち 不 動 産, 物 品 賃 貸 業 学 術 研 究, 専 門 技 術 サービス 業 宿 泊 業, 飲 食 サービス 業 生 活 関 連 サービス 業, 娯 楽 業 サービス 業 ( 他 に 分 類 されないもの) について その 動 向 や 熊 本 の 位 置 づけなどについて 探 っていくことにする 1. 産 業 構 造 が 大 きく 変 わっている! 産 業 構 造 が 大 きく 変 化 している その 背 景 には 人 口 構 造 の 変 化 やICT 化 及 び 経 済 のサービス 化 の 進 展 などがあり 高 齢 社 会 や 成 熟 社 会 の 到 来 が ある 高 齢 社 会 の 到 来 は 医 療 や 福 祉 に 対 する 需 要 を 増 大 させており 成 熟 社 会 の 到 来 は 生 活 者 の 価 値 観 やライフスタイルを 多 様 化 複 雑 化 させている そしてそれらが 家 計 からの 支 出 形 態 の 変 化 とし て 現 れ 産 業 構 造 を 大 きく 変 化 させている それに 伴 って 産 業 分 類 も 大 きく 変 わってきて おり 中 でも 2000 年 以 降 の 改 定 状 況 をみると 小 売 業 やサービス 産 業 などで 新 しい 産 業 が 数 多 く 図 表 1 2000 年 以 降 の 産 業 分 類 の 改 定 状 況 第 10 回 (1994.4.1) 第 11 回 (2002.10.1) 第 12 回 (2008.4.1) 第 13 回 (2014.4.1) 日 付 は 適 用 開 始 日 産 業 数 増 減 備 考 ( 新 設 された 主 な 産 業 など) 大 分 類 14 - 中 分 類 99 3 小 分 類 463 11 冠 婚 葬 祭 業 細 分 類 1,324 62 学 習 塾 ビルメンテナンス 労 働 者 派 遣 業 大 分 類 19 5 運 輸 通 信 業 卸 売 小 売 業, 飲 食 店 サービス 業 を 分 割 統 廃 合 し 飲 食 店, 宿 泊 業 医 療, 福 祉 教 育, 学 習 支 援 業 などを 新 設 中 分 類 97 2 電 子 部 品 デバイス 製 造 業 インターネット 付 随 サービス 業 小 分 類 420 43 細 分 類 1,269 55 コンビニエンスストア ペット ペット 用 品 小 売 業 訪 問 介 護 事 業 大 分 類 20 1 一 部 を 統 廃 合 し 現 在 の20 産 業 へ 中 分 類 99 2 生 産 用 機 械 器 具 製 造 業 無 店 舗 小 売 業 小 分 類 529 109 通 信 販 売 訪 問 販 売 小 売 業 配 達 飲 食 サービス 業 細 分 類 1,455 186 ドラッグストア ホームセンター ハンバーガー 店 大 分 類 20 - 中 分 類 99 - 小 分 類 530 1 幼 保 連 携 型 認 定 こども 園 細 分 類 1,460 5 リラクゼーション 業 コールセンター 業 資 料 : 総 務 省 日 本 標 準 産 業 分 類 をもとに 当 研 究 所 作 成 登 場 している これら 新 しく 登 場 した 産 業 は 経 済 社 会 環 境 の 変 化 に 伴 い 大 きく 伸 びている 産 業 ととらえることができる( 図 表 1) 2002 年 の 第 11 回 改 定 2008 年 の 第 12 回 改 定 では 大 幅 な 改 定 が 行 われており 大 分 類 は 現 在 の 20 産 業 になるとともに 宿 泊 業, 飲 食 サービス 業 や 医 療, 福 祉 などが 新 設 されたほか 細 分 類 には コンビニエンスストア や 訪 問 介 護 事 業 ドラッグストア などが 登 場 している なお 今 年 4 月 からの 第 13 回 改 定 は 小 幅 な 改 定 にとどまったものの 6 産 業 が 新 設 されている 1
2.サービス 関 連 産 業 の 動 向 本 レポートで 取 り 上 げるサービス 関 連 産 業 大 分 類 5 産 業 と 各 産 業 の 中 分 類 までの 事 業 所 数 や 従 業 者 数 ならびに 売 上 収 入 をみたものが 下 図 表 2 である なお 事 業 所 単 位 で 売 上 収 入 が 把 握 でき るものについての 集 計 であり 各 産 業 ( 大 分 類 ) の 捕 捉 率 は 全 国 本 とも 7 割 前 後 ( 他 に 分 類 さ れないサービス 業 のみ 事 業 所 数 の 捕 捉 率 4 割 前 後 ) であることには 留 意 する 必 要 がある 本 の 経 済 規 模 が 全 国 に 占 める 割 合 が 1.13% (2011 年 度 名 目 GDP)であることから 全 体 的 に 事 業 所 数 はやや 多 く 従 業 者 数 はほぼ 同 水 準 で あることがわかる ただ 売 上 収 入 は 1%を 切 っ ている 産 業 が 多 く 全 体 的 に 規 模 が 小 さい 事 業 所 が 多 い 状 況 がうかがえる そのような 中 で 中 分 類 でみると 宿 泊 業 や 自 動 車 整 備 業 は 事 業 所 数 や 従 業 者 数 とも 2% 台 であり 売 上 収 入 もともに 1.6%であること また 娯 楽 業 は 事 業 所 数 従 業 者 数 売 上 収 入 とも 1% 台 後 半 であることから この 3 つの 産 業 は 本 にとって 代 表 的 なサービス 産 業 ととらえ ることができる 宿 泊 業 については 観 光 熊 本 の 面 目 躍 如 といったところだろうし 自 動 車 整 備 業 は 地 方 の の 乗 用 車 保 有 率 の 高 さが 影 響 しているもの と 考 えられる 娯 楽 業 では 小 分 類 でみると 遊 戯 場 や その 他 の 娯 楽 業 が 全 体 を 押 し 上 げており さ らに 細 分 類 でみてみると 事 業 所 数 では 遊 戯 場 のうち パチンコホール と その 他 の 娯 楽 業 のうち カラオケボックス 業 が 従 業 者 数 では パチンコホール の 割 合 が 高 いことが 影 響 して いる 図 表 2 サービス 関 連 産 業 ( 産 業 大 分 類 中 分 類 )の 事 業 所 数 従 業 者 数 売 上 収 入 大 分 類 中 分 類 従 業 者 数 ( 人 ) 不 動 産, 物 品 賃 貸 業 279,998 1,061 329,391 3,251 1.2 11,021 1.0 189,319 0.6 不 動 産 取 引 業 43,880 218 92,860 588 1.3 2,463 1.1 34,516 0.4 不 動 産 賃 貸 業 管 理 業 214,848 632 131,022 2,286 1.1 5,886 0.9 68,913 0.5 物 品 賃 貸 業 21,270 211 105,509 377 1.8 2,672 1.3 85,890 0.8 学 術 研 究, 専 門 技 術 サービス 業 157,315 1,140 247,112 2,184 1.4 11,318 1.0 114,739 0.5 学 術 開 発 研 究 機 関 2,251 109 29,908 19 0.8 395 0.4 2,347 0.1 専 門 サービス 業 78,739 415 81,116 1,079 1.4 4,840 1.2 36,551 0.5 広 告 業 6,542 90 61,202 76 1.2 615 0.7 24,379 0.4 技 術 サービス 業 69,783 526 74,886 1,010 1.4 5,468 1.0 51,461 0.7 宿 泊 業, 飲 食 サービス 業 463,052 3,590 178,114 6,270 1.4 45,550 1.3 208,474 1.2 宿 泊 業 36,758 502 42,542 753 2.0 9,807 2.0 66,129 1.6 飲 食 店 391,053 2,718 115,744 4,930 1.3 29,801 1.1 116,100 1.0 持 ち 帰 り 配 達 飲 食 サービス 業 35,241 370 19,828 587 1.7 5,942 1.6 26,245 1.3 生 活 関 連 サービス 業, 娯 楽 業 354,904 1,714 358,432 5,991 1.7 26,082 1.5 541,972 1.5 洗 濯 理 容 美 容 浴 場 業 284,217 861 38,119 4,790 1.7 13,356 1.6 48,686 1.3 その 他 の 生 活 関 連 サービス 業 37,007 274 80,303 633 1.7 3,534 1.3 52,318 0.7 娯 楽 業 33,680 578 240,010 568 1.7 9,192 1.6 440,968 1.8 サービス 業 ( 他 に 分 類 されないもの) 事 業 所 数 ( 所 ) 全 国 熊 本 従 業 者 数 ( 千 人 ) 売 上 収 入 ( 億 円 ) 事 業 所 数 ( 所 ) 全 国 比 (%) 141,339 2,884 270,230 2,317 1.6 29,661 1.0 204,925 0.8 廃 棄 物 処 理 業 14,416 202 27,185 237 1.6 3,019 1.5 27,867 1.0 自 動 車 整 備 業 42,689 199 21,873 949 2.2 3,903 2.0 34,393 1.6 機 械 修 理 業 20,169 168 34,329 301 1.5 1,504 0.9 24,507 0.7 職 業 紹 介 労 働 者 派 遣 業 11,650 673 39,433 131 1.1 5,326 0.8 25,194 0.6 その 他 の 事 業 サービス 業 50,250 1,617 143,358 668 1.3 15,592 1.0 86,874 0.6 その 他 のサービス 業 2,165 25 4,052 31 1.4 317 1.3 6,091 1.5 資 料 : 総 務 省 統 計 局 経 済 センサス 活 動 調 査 ( 確 報 ) 産 業 別 集 計 をもとに 当 研 究 所 作 成 全 国 比 (%) 売 上 収 入 ( 百 万 円 ) 全 国 比 (%) 2
3. 熊 本 の 位 置 づけ ここでは 1 事 業 所 当 たり 従 業 者 数 及 び 売 上 収 入 ならびに 1 従 業 者 当 たり 売 上 収 入 といった 効 率 面 について 本 の 位 置 づけをみていきたい 全 体 的 に 全 国 平 均 を 下 回 っている 産 業 が 多 く なかでも 1 事 業 所 当 たり 従 業 者 数 は 全 ての 産 業 が 下 回 っている 一 方 で 1 事 業 所 当 たり 売 上 収 入 や 1 従 業 者 当 たり 売 上 収 入 では 娯 楽 業 と そ の 他 のサービス 業 だけがともに 全 国 平 均 を 上 回 っている その 理 由 について 小 分 類 で 探 ってみると 娯 楽 業 ではテーマパークなどを 含 む 公 園 遊 園 地 やパチンコホールなどを 含 む 遊 戯 場 及 びカラ オケボックス 業 などを 含 む その 他 の 娯 楽 業 が その 他 のサービス 業 では 民 会 館 や 勤 労 会 館 などを 含 む 集 会 場 が 本 の 事 業 所 及 び 従 業 者 当 たりの 売 上 収 入 を 押 し 上 げている 全 国 熊 本 ( 単 位 : 人 百 万 円 ) 1 事 業 所 当 たり 1 従 業 者 1 事 業 所 当 たり 1 従 業 者 当 た 大 分 類 当 たり り 売 上 収 入 従 業 者 数 売 上 収 入 従 業 者 数 売 上 収 入 中 分 類 売 上 収 入 順 位 順 位 順 位 不 動 産, 物 品 賃 貸 業 3.8 117.6 31.1 3.4 17 58.2 25 17.2 32 不 動 産 取 引 業 5.0 211.6 42.7 4.2 17 58.7 41 14.0 43 不 動 産 賃 貸 業 管 理 業 2.9 61.0 20.7 2.6 17 30.1 24 11.7 28 物 品 賃 貸 業 9.9 496.0 50.0 7.1 34 227.8 26 32.1 16 学 術 研 究, 専 門 技 術 サービス 業 7.2 157.1 21.7 5.2 37 52.5 35 10.1 31 学 術 開 発 研 究 機 関 48.4 1,328.7 27.4 20.8 23 123.5 38 5.9 45 専 門 サービス 業 5.3 103.0 19.5 4.5 15 33.9 31 7.6 33 広 告 業 13.7 935.5 68.3 8.1 17 320.8 19 39.6 23 技 術 サービス 業 7.5 107.3 14.2 5.4 40 51.0 38 9.4 30 宿 泊 業, 飲 食 サービス 業 7.8 38.5 5.0 7.3 16 33.2 18 4.6 31 宿 泊 業 13.7 115.7 8.5 13.0 27 87.8 28 6.7 30 飲 食 店 7.0 29.6 4.3 6.0 20 23.5 24 3.9 33 持 ち 帰 り 配 達 飲 食 サービス 業 10.5 56.3 5.4 10.1 17 44.7 26 4.4 37 生 活 関 連 サービス 業, 娯 楽 業 4.8 101.0 20.9 4.4 21 90.5 10 20.8 6 洗 濯 理 容 美 容 浴 場 業 3.0 13.4 4.4 2.8 25 10.2 29 3.6 33 その 他 の 生 活 関 連 サービス 業 7.4 217.0 29.3 5.6 41 82.7 31 14.8 25 娯 楽 業 17.2 712.6 41.5 16.2 15 776.4 8 48.0 11 サービス 業 ( 他 に 分 類 されないもの) 20.4 191.2 9.4 12.8 38 88.4 39 6.9 37 廃 棄 物 処 理 業 14.0 188.6 13.5 12.7 30 117.6 38 9.2 43 自 動 車 整 備 業 4.7 51.2 11.0 4.1 37 36.2 35 8.8 32 機 械 修 理 業 8.3 170.2 20.4 5.0 34 81.4 28 16.3 21 職 業 紹 介 労 働 者 派 遣 業 57.8 338.5 5.9 40.7 25 192.3 29 4.7 35 その 他 の 事 業 サービス 業 32.2 285.3 8.9 23.3 38 130.1 34 5.6 31 その 他 のサービス 業 11.4 187.2 16.4 10.2 22 196.5 10 19.2 8 順 位 は47 都 道 府 中 の 順 位 資 料 : 図 表 2に 同 じ 次 に 47 都 道 府 中 の 順 位 をみてみると 本 が 際 立 って 上 位 に 位 置 する 産 業 は 見 受 けられない 順 位 が 一 ケタであるのは 大 分 類 では 1 従 業 者 当 たり 売 上 収 入 で 6 位 に 位 置 の 生 活 関 連 サービス 業, 娯 楽 業 だけであり 中 分 類 でみても 1 事 業 所 当 たり 売 上 収 入 で 8 位 の 娯 楽 業 と 1 従 業 者 当 たり 売 上 収 入 で 8 位 の その 他 サービス 業 だけである 前 ページで 中 分 類 の 宿 泊 業 や 自 動 車 整 備 業 は 本 にとって 代 表 的 な 産 業 ととらえるこ とができるとしたが 効 率 面 をみた 3 つの 指 標 と も 全 国 平 均 を 下 回 っており 順 位 も 宿 泊 業 が 20 位 台 後 半 ~30 位 自 動 車 整 備 業 は 30 位 台 にとどまっている 本 のこれら 産 業 に 属 する 事 業 所 は 規 模 が 小 さいところが 多 いといえそうで ある 図 表 3 熊 本 の 位 置 づけ(1 事 業 所 当 たり 従 業 者 数 及 び 売 上 収 入 と1 従 業 者 当 たり 売 上 収 入 ) 3
4. 主 要 産 業 の 動 向 今 回 公 表 された 産 業 別 集 計 編 では 一 部 の 中 分 類 や 小 分 類 で 事 業 所 数 や 従 業 者 数 売 上 収 入 以 外 の 項 目 についての 集 計 もされており 本 稿 では その 中 から 中 分 類 の 物 品 賃 貸 業 と 飲 食 店 について 取 り 上 げる (1) 物 品 賃 貸 業 全 国 の 物 品 賃 貸 業 の 年 間 売 上 高 は 7 兆 8,815 億 円 で うちレンタルが 2 兆 2,689 億 円 リース など( 年 間 売 上 高 からレンタル 分 を 差 し 引 いたも の)が 5 兆 6,126 億 円 リースの 年 間 契 約 高 は 5 兆 780 億 円 となっている( 図 表 4) 本 では 年 間 売 上 高 が691 億 円 ( 全 国 の0.9%) 図 表 4 物 品 賃 貸 業 の 年 間 売 上 高 及 びリース 年 間 契 約 高 中 分 類 年 間 リース 年 年 間 小 分 類 売 上 高 レンタル リースなど 間 契 約 高 売 上 高 レンタル リースなど 物 品 賃 貸 業 78,815 22,689 56,126 50,780 69,115 24,153 44,961 27,306 各 種 物 品 33,756 1,133 32,623 26,770 15,753 1,034 14,720 12,750 産 業 用 機 械 器 具 15,861 9,837 6,024 5,849 35,206 12,948 22,259 6,819 事 務 用 機 械 器 具 6,732 600 6,132 7,147 1,366 9 1,357 1,357 自 動 車 13,188 3,747 9,441 9,099 6,233 2,132 4,101 3,987 スポーツ 娯 楽 用 品 194 167 27 25 287 239 48 48 その 他 の 物 品 9,085 7,206 1,879 1,889 10,269 7,792 2,477 2,346 資 料 : 図 表 2に 同 じ で うちレンタルが 242 億 円 ( 同 1.1%) リース などが 450 億 円 ( 同 0.8%) リース 年 間 契 約 高 が 273 億 円 ( 同 0.5%)となっている 年 間 売 上 高 リース 年 間 契 約 高 とも 東 京 都 が 圧 倒 的 に 多 く 年 間 売 上 高 は 全 国 の 4 割 強 (42.8%) リース 年 間 契 約 高 は 5 割 強 (52.5%)を 占 めてい る 本 はそれぞれ 0.9% 0.5%にとどまってお り 年 間 売 上 高 は 47 都 道 府 中 19 位 リース 年 間 契 約 高 は 22 位 である なお 1 事 業 所 当 たりでみると 本 の 年 間 売 上 高 は 209 百 万 円 ( 全 国 448 百 万 円 :25 位 ) リー ス 年 間 契 約 高 は 136 百 万 円 ( 同 319 百 万 円 :16 位 となっている 全 国 ( 億 円 ) 熊 本 ( 百 万 円 ) リース 年 間 契 約 高 カラオケボックス 業 について 熊 本 市 の 中 心 商 店 街 下 通 では 昨 年 カラオケ のお 店 が 相 次 ぎオープン カラオケ 戦 争 が 繰 り 広 げられているところだが 経 済 センサス 活 動 調 査 ( 確 報 ) によると 2012 年 10 月 現 在 のカラオ ケボックス 数 は 全 国 で 5,910 ヵ 所 熊 本 は 159 ヵ 所 で これは 47 都 道 府 中 10 番 目 の 多 さだっ た 人 口 10 万 人 当 たりにすると 熊 本 は 8.8 ヵ 所 と 全 国 平 均 の 4.6 ヵ 所 を 大 きく 上 回 り 全 国 では 2 番 目 に 多 く 熊 本 人 は カラオケ 好 き なのか もしれない ただ 1 事 業 所 当 たり 従 業 者 数 でみると 少 ない 方 から 3 番 目 であり 小 さなカラオケボックスが 数 多 く 立 地 している 状 況 がうかがえる 人 口 10 万 人 当 たりカラオケボックス 数 店 12 10.9 10 8 6 4 2 0 和 歌 山 8.8 7.7 熊 鹿 本 児 島 香 長 川 崎 熊 本 は 47 都 道 府 中 2 位! 高 知 大 沖 分 縄 全 国 平 均 :4.6 愛 媛 福 岡 佐 賀 資 料 : 総 務 省 統 計 局 経 済 センサス 活 動 調 査 人 口 推 計 をもとに 当 研 究 所 作 成 4
(2) 飲 食 店 飲 食 店 なかでも 一 部 の 外 食 チェーン 店 での 従 業 者 の 労 働 状 況 が 社 会 問 題 化 しているが 今 回 の 産 業 別 集 計 では 飲 食 店 の 常 用 雇 用 者 数 や 正 社 員 数 なども 集 計 されている( 図 表 5) 全 国 では 飲 食 店 の 従 業 者 総 数 2,718 千 人 のうち 72.8%にあたる 1,980 千 人 が 常 用 雇 用 者 ( 図 表 5 の 欄 外 参 照 )であり 残 る 738 千 人 が 短 期 間 のパ ート アルバイトである 常 用 雇 用 者 のうち 387 千 人 が 正 社 員 であり 従 業 者 総 数 に 占 める 割 合 は 14.2%となっている 図 表 5 飲 食 店 の 従 業 者 総 数 常 用 雇 用 者 数 及 び 正 社 員 数 中 分 類 従 業 者 常 用 従 業 者 常 用 正 社 員 正 社 員 小 分 類 総 数 雇 用 者 比 率 比 率 総 数 雇 用 者 比 率 比 率 飲 食 店 2,718 1,980 72.8 387 14.2 29,801 20,224 67.9 4,790 16.1 小 分 類 では 食 堂,レストラン やハンバーガ ー 店 などを 含 む その 他 の 飲 食 店 は 常 用 雇 用 者 比 率 が 8 割 を 超 えているが バー,キャバレー, ナイトクラブ は 5 割 を 切 っており 正 社 員 比 率 では その 他 の 飲 食 店 だけが1 割 を 切 っている 一 方 本 の 従 業 者 総 数 は 29,801 人 で うち 常 用 雇 用 者 は 67.9%にあたる 20,224 人 うち 正 社 員 は 4,790 人 (16.1%)となっている 全 国 に 比 べさほど 大 きな 違 いは 見 受 けられないが そ ば うどん 店 の 常 用 雇 用 者 比 率 が 8 割 を 超 えて いることは 興 味 深 い 全 国 ( 千 人 %) 熊 本 ( 人 %) 食 堂,レストラン 409 341 83.5 54 13.3 5,267 4,173 79.2 702 13.3 専 門 料 理 店 929 698 75.1 164 17.7 9,170 6,014 65.6 1,814 19.8 そば うどん 店 153 111 72.2 25 16.1 2,012 1,691 84.0 300 14.9 すし 店 188 148 78.3 28 15.0 1,776 1,140 64.2 355 20.0 酒 場,ビヤホール 371 229 61.8 51 13.8 4,564 2,849 62.4 765 16.8 ハ ー,キャハ レー,ナイトクラフ 178 87 48.8 20 11.2 3,348 1,630 48.7 501 15.0 喫 茶 店 212 134 63.3 23 10.8 1,747 1,264 72.4 185 10.6 その 他 の 飲 食 店 277 232 83.5 21 7.6 1,917 1,463 76.3 168 8.8 常 用 雇 用 者 とは 期 間 を 定 めずに 雇 用 されている 人 1か 月 を 超 える 期 間 を 定 めて 雇 用 されている 人 2011 年 12 月 と2012 年 1 月 にそれぞれ18 日 以 上 雇 用 されている 人 常 用 雇 用 者 は 正 社 員 と 正 社 員 以 外 (パートやアルバイトなど)で 構 成 される 比 率 はいずれも 従 業 者 総 数 に 対 する 割 合 資 料 : 図 表 2に 同 じ そば うどん 店 について 家 計 調 査 によると 熊 本 市 の 日 本 そば うど ん 店 への 家 計 からの 支 出 額 (2011~2013 年 平 均 ) は 都 道 府 庁 所 在 地 及 び 政 令 指 定 都 市 51 市 中 43 位 と 低 位 に 位 置 している しかし 経 済 センサスでは 本 の そば うど ん 店 での 人 口 一 人 当 たり 売 上 高 は 全 国 4 位 であ り 意 外 な 感 がする ちなみに 1 事 業 所 当 たり 従 業 者 数 は 全 国 7 位 同 売 上 高 は 2 位 一 人 当 た り 事 業 所 数 は 32 位 である 規 模 の 大 きい 事 業 所 (お 店 )が 多 い 状 況 がうかがえるが それにして も 家 計 調 査 との 違 いはミステリーである 家 計 以 外 からの 支 出 が 多 いのか それとも 熊 本 市 以 外 での 利 用 がことのほか 多 いのかもしれない そば うどん 店 の 人 口 一 人 当 たり 売 上 高 円 香 川 徳 島 東 京 都 熊 本 群 馬 福 井 長 野 愛 知 福 岡 山 梨 0 5,000 10,000 15,000 5,975 5,928 5,466 5,421 5,356 5,334 5,281 8,747 11,612 13,119 全 国 平 均 4,523 円 資 料 : 総 務 省 統 計 局 経 済 センサス 活 動 調 査 ( 確 報 ) 産 業 別 集 計 人 口 推 計 をもとに 当 研 究 所 作 成 5
おわりに 産 業 分 類 の 改 定 状 況 をみると 社 会 経 済 環 境 の 変 化 に 伴 って 産 業 構 造 が 大 きく 変 化 している 状 況 をうかがうことができる また 小 売 業 やサー ビス 業 などでは 小 分 類 細 分 類 で 新 しい 産 業 分 野 が 相 次 いで 登 場 してきているが これらはいず れも 内 需 型 産 業 であり 人 口 減 少 や 高 齢 化 の 進 展 を 考 えると 全 体 としての 大 きな 伸 びを 期 待 する のは 難 しいものがある ただ 一 方 で 前 述 したとおり 高 齢 社 会 や 成 熟 社 会 の 到 来 は 家 計 からの 支 出 形 態 の 変 化 となって 新 しい 産 業 分 野 への 需 要 を 増 大 させている 今 後 どのような 形 で 新 しい 産 業 分 野 が 登 場 してくるの か 注 目 されるところだが 現 在 の 産 業 分 野 では 括 ることができないような あるいは 第 一 次 第 二 次 第 三 次 といった 産 業 分 類 でも 括 ることがで きないような 新 しい 産 業 が 創 出 されるのではな いかと 思 われる 現 在 注 目 されている 六 次 産 業 な どもその 一 つといえる 経 済 センサス 活 動 調 査 は 今 回 が 第 一 回 目 であり 当 初 想 定 していたようなより 細 かい 分 析 ができな かったことは 残 念 だった 産 業 分 類 不 能 の 事 業 所 や 売 上 収 入 や 付 加 価 値 額 までの 記 載 がなかった 事 業 所 も 多 く センサス 調 査 とはいえアンケート 調 査 ではやむを 得 なかったことかもしれない 回 を 重 ねるごとに より 詳 細 な 調 査 となっていくこ とを 期 待 したい そのような 中 経 済 センサス 活 動 調 査 の 調 査 結 果 を 人 口 当 たりや 事 業 所 当 たりでみていくと 新 たな 発 見 があった 今 回 のコラムで 取 り 上 げた カラオケボックス や そば うどん 店 学 習 塾 などがそうであり ほかにも 数 多 くあるの かもしれない 結 果 的 にそれらが 本 の 特 徴 で あり 民 性 を 反 映 したものであることは 間 違 い ないと 思 われるが 今 回 はその 要 因 についてまで は 探 ることができなかった これからの 課 題 とし たい サービス 関 連 施 設 の 利 用 者 数 等 について 今 回 公 表 された 産 業 別 集 計 編 では サービス 関 連 施 設 利 用 者 数 等 について 都 道 府 別 に 集 計 されている 下 図 表 は その 中 から 一 部 を 取 り 上 げたもの であるが ほかにも ボウリング 場 やテニス 場 の 利 用 者 数 映 画 館 の 入 場 者 数 生 花 茶 道 教 室 の 受 講 生 数 などが 集 計 されている サービス 関 連 施 設 等 の 年 間 利 用 者 数 または 受 講 生 ( 会 員 ) 数 音 楽 教 室 の 受 講 生 数 が 全 国 11 位 スポーツ 健 康 教 室 受 講 生 数 が 13 位 と 上 位 にあり 人 口 1 万 人 当 たりではそれぞれ 2 位 8 位 1 事 業 所 当 たりでも 3 位 と 9 位 となっている また 学 習 塾 の 受 講 生 数 は 17 位 人 口 1 万 人 当 たりで も15 位 だが 1 事 業 所 当 たりでは3 位 であり 規 模 の 大 きい 学 習 塾 が 多 い 状 況 がうかがえる 年 間 施 設 利 用 者 数 または 受 講 生 ( 会 員 ) 数 人 口 1 万 人 当 たり 1 事 業 所 当 たり ( 単 位 : 人 % 位 ) 順 位 全 国 比 順 位 全 国 平 均 順 位 全 国 平 均 ゴルフ 場 714,981 21 1.8 3,957 19 3,086 27,499 31 29,884 ゴルフ 練 習 場 1,031,411 17 1.6 5,708 15 4,944 24,557 22 31,165 フィットネスクラブ 1,323,942 27 0.7 7,327 32 15,823 63,045 19 84,636 学 習 塾 56,053 17 1.5 310.2 15 293.8 128.3 3 106.4 音 楽 教 室 16,590 11 2.6 91.8 2 50.3 71.5 3 44.5 外 国 語 会 話 教 室 3,957 24 0.9 21.9 28 33.2 52.1 17 68.2 スポーツ 健 康 教 室 20,218 13 2.0 111.9 8 80.3 337.0 9 224.2 書 道 教 室 3,574 28 0.9 19.8 29 29.9 22.5 40 44.2 ゴルフ 場 ~フィットネスクラブは 年 間 施 設 利 用 者 数 学 習 塾 以 降 は 受 講 生 ( 会 員 ) 数 資 料 : 総 務 省 統 計 局 経 済 センサス 活 動 調 査 ( 確 報 ) 産 業 別 集 計 人 口 推 計 をもとに 当 研 究 所 作 成 6