開 発 文 書 による 組 込 みソフトウェア 開 発 の 見 える 化 ESD21 TPS/Agileソフトフォーラム 組 込 みソフト 開 発 のカイゼン 2013 年 11 月 12 日 名 古 屋 大 学 大 学 院 情 報 科 学 研 究 科 附 属 組 込 みシステム 研 究 センター(NCES) 山 本 雅 基 配 付 資 料 ver.1 1
目 次 1. ソフトウェア 開 発 プロセス 2. 製 造 業 成 功 の 秘 訣 TPS 3. ソフトウェア 開 発 プロセスと 開 発 文 書 4. システム 開 発 文 書 の3S 5. 開 発 文 書 の3Sには 文 書 技 術 が 必 要 6. 開 発 文 書 のTPS 人 材 育 成 +プロジェクト 推 進 7. アジャイル 考 2
1. ソフトウェア 開 発 プロセス 3
ソフトウェア 工 学 の 成 果 ESPR システム 要 求 定 義 システム アーキテクチャ 設 計 システム エンジニアリング プロセス 安 全 性 要 求 定 義 安 全 性 テスト システムテスト システム 結 合 および システム 結 合 テスト ソフトウェア 要 求 定 義 ソフトウェア エンジニアリング プロセス ソフトウェア アーキテクチャ 設 計 ソフトウェア 詳 細 設 計 実 装 ソフトウェア 結 合 および ソフトウェア 結 合 テスト 単 体 テスト ソフトウェア 総 合 テスト ESPR(Embedded System development Process Reference) ソフトウェア 開 発 の 標 準 類 に 組 込 みシステムに 関 連 する 項 目 を 追 加 したプロセス(IPA/SEC) 引 用 :IPA/SEC 改 訂 版 組 込 みソフトウェア 向 け 開 発 プロセスガイド 4
期 待 される 効 果 効 果 1:ソフトウェア エンジニアリング プロセス 品 質 を 向 上 する 製 品 品 質 を 向 上 する 生 産 性 を 向 上 する 効 果 2: 規 格 準 拠 参 入 障 壁 を 乗 り 越 える 説 明 責 任 を 果 たす 特 に 最 近 重 視 されがち ISO26262, 9001 5
導 入 が 進 むにつれて 見 えてきた 不 都 合 な 真 実 現 場 の 意 欲 製 品 品 質 真 の プ ロ セ ス 品 質 日 本 企 業 欧 米 の 企 業 幻 想? 規 格 準 拠 は 達 成 しかし, エンジニアリング の 効 果 は 出 ない 証 明 できる 品 質 引 用 ( 一 部 改 ): 高 田 広 章 機 能 安 全 と 安 全 システム 技 術 NCES アジャイルについて は 最 後 に 考 察 する 6
2. 製 造 業 成 功 の 秘 訣 TPS 7
600 500 300 戦 前 の 水 準 を 超 える 200 100 0 東 洋 の 奇 跡 国 内 総 生 産 ( 兆 円 ) 元 データ: 内 閣 府 1998 年 度 国 民 経 済 計 算 http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/kakuhou/files/h10/12annual_report_j.html 昭 和 30 年 度 昭 和 32 年 度 昭 和 34 年 度 昭 和 36 年 度 昭 和 38 年 度 昭 和 40 年 度 昭 和 42 年 度 昭 和 44 年 度 昭 和 46 年 度 昭 和 48 年 度 昭 和 50 年 度 昭 和 52 年 度 昭 和 54 年 度 昭 和 56 年 度 昭 和 58 年 度 昭 和 60 年 度 昭 和 62 年 度 平 成 元 年 度 平 成 3 年 度 平 成 5 年 度 平 成 7 年 度 平 成 9 年 度 昭 和 31 400 年 もはや 戦 後 ではない 昭 和 30 年 ごろから, 急 速 に 経 済 成 長 を 遂 げた 8
経 済 成 長 を 支 えた 製 造 業 徹 底 的 な 品 質 の 追 求 メイド イン ジャパン 悪 かろう 安 かろう 高 品 質 高 性 能 安 価 円 高 に 対 しても, 国 際 競 争 力 を 維 持 1949 年 -1971 年 8 月 1ドル = 360 円 1971 年 8 月 ニクソン ショック 1972 年 2 月 から 変 動 相 場 制 1980 年 1ドル = 250 円 1986 年 1ドル = 160 円 9
品 質 管 理 の 父 W エドワード デミング 1900 年 アメリカ アイオワ 州 生 まれ 1921 年 ワイオミング 大 学 電 気 工 学 学 士 号 1925 年 コロラド 大 学 ボルダー 校 数 理 物 理 数 学 修 士 号 1927 年 アメリカ 農 務 省 1928 年 イエール 大 学 物 理 数 学 博 士 号 学 生 時 代 に,ベル 研 究 所 でインターンシップ 1939 年 アメリカ 国 勢 調 査 局 1946 年 ニューヨーク 大 学 経 営 学 部 大 学 院 1950 年 日 本 において 統 計 的 プロセス 制 御 と 品 質 の 概 念 の 講 義 1960 年 日 本 において 瑞 宝 章 を 受 章 1980 年 米 国 NBCTV 番 組 If Japan can... Why can t we? にて 紹 介 1981 年 フォードにおける 指 導 を 皮 切 りに, 米 国 各 企 業 で 指 導 1987 年 アメリカ 国 家 技 術 賞 を 受 賞 1988 年 全 米 科 学 アカデミーが 表 彰 1993 年 死 去. 享 年 93 デミング 賞 (1951 年 -) 画 像 引 用 : 日 科 技 連 デミング 賞 http://www.juse.or.jp/deming/ 10
品 質 は,プロセスで 制 御 せよ 製 品 制 御 方 式 (テイラー) 開 発 工 程 科 学 的 管 理 法 : ノルマの 設 定, 標 準 化, 成 果 主 義 マネジメント スタイル: 官 僚 主 義 プロセス 制 御 方 式 (デミング) 開 発 工 程 プロセスの 制 御 マネジメント スタイル: 民 主 主 義 F テイラー(1856-1915) 米 国, 科 学 的 管 理 法 の 父 出 荷 全 数 検 査 検 査 出 荷 品 質 の 追 求 は, 我 が 国 で 独 自 の 発 展 を 続 ける 11
TPS(Toyota Production System) ジャスト イン タイム(JIT) 必 要 な 物 を, 必 要 な 時 に, 必 要 なだけ 造 る( 運 ぶ) かんばん 自 働 化 品 質 設 備 に 異 常 が 生 じた 時, 機 械 が 自 ら 検 知 して 止 まり, 不 良 品 の 発 生 を 防 止 する アンドン( 電 光 表 示 盤 ) プロセス 制 御 の 一 つの 完 成 形 12
Pull system is the best Pull system 必 要 なときに 必 要 な 材 料 や 情 報 を, 後 工 程 が 前 工 程 に 取 りに 行 く TPSを 理 解 する 上 での 重 要 な 考 え 方 JIT 後 工 程 から 前 工 程 へ,かんばんが 渡 される. 前 工 程 はかんばんを 発 注 書 として 受 け 取 り, 製 品 を 加 工 し, 後 工 程 へ 納 入 する カイゼン 必 要 なときに 必 要 な 材 料 や 情 報 にムダはない 様 々な 場 面 へ 応 用 が 可 能 13
カイゼンにより 日 々 進 化 ( 深 化 ) カイゼンには 限 りがない 工 程 は, 常 にカイゼンされなければならない 全 員 で 取 り 組 む 設 計 者 + 生 産 技 術 者 + 現 場 の 技 能 者 ちょっとした 工 夫 例 : 同 期 台 車 ( 部 品 工 具 を 乗 せた 台 車 を 連 動 ) 技 術 進 歩 例 : e-かんばん( 電 子 化.バーコード,ICチップ 版 も) カイゼンを 継 続 持 続 可 能 な 成 長 14
三 現 主 義 三 現 主 義 現 地 ( 現 場 ) : 現 地 へ 行 く 現 物 ( 現 状 ) : 現 物 を 知 る 現 実 : 現 実 的 であること 机 上 の 空 論 は 非 効 率 であるとの 共 通 認 識 カイゼンは 三 現 主 義 に 立 脚 して 進 める 15
見 える 化 課 題 解 決 には, 現 物 の 可 視 化 が 必 要 現 物 を 知 る 重 要 性 は, 三 現 主 義 で 説 かれている 開 発 工 程 プロセス 制 御 のためには 見 える 化 が 必 要 16
3S 整 理 (Seiri): 必 要 なモノと, 不 要 なモノに 分 類 する 整 頓 (Seiton): 直 ぐに 利 用 できるように 定 位 置 へ 収 める 清 掃 (Seisou):ゴミをとる 目 的 1. 事 故 を 予 防 する 2. 気 持 ちよく 作 業 する 環 境 を 整 える 3. 作 業 効 率 を 高 める 4. 問 題 が 起 きたときに 原 因 を 発 見 しやすくする ちなみに 私 は, 工 場 実 習 時 に 現 場 の 班 長 に 4 の 目 的 を 教 え 込 まれ,なるほどと 感 動 した 事 を 覚 えています. 3S は 見 える 化 につながるのです. 17
3. ソフトウェア 開 発 プロセスと 開 発 文 書 18
開 発 プロセス は 工 学 の 成 果 システム 要 求 定 義 システム アーキテクチャ 設 計 システム エンジニアリング プロセス 安 全 性 要 求 定 義 安 全 性 テスト システムテスト システム 結 合 および システム 結 合 テスト ソフトウェア 要 求 定 義 ソフトウェア アーキテクチャ 設 計 ソフトウェア 総 合 テスト ソフトウェア 結 合 および ソフトウェア 結 合 テスト ソフトウェア エンジニアリング プロセス ソフトウェア 詳 細 設 計 実 装 単 体 テスト 工 業 製 品 としてQCDを 高 い 水 準 で 管 理 する 何 か, 見 逃 していませんか? Page 19 引 用 :IPA/SEC 改 訂 版 組 込 みソフトウェア 向 け 開 発 プロセスガイド 19
つな 開 発 文 書 が 工 程 を 繋 ぐ システム アーキテクチャ 設 計 工 程 ソフトウェア 要 求 定 義 ( 補 足 ) 工 程 をアクティビティと 呼 ぶ 場 合 もある ソフトウェア アーキテクチャ 設 計 改 訂 し 引 用 :IPA/SEC 改 訂 版 組 込 みソフトウェア 向 け 開 発 プロセスガイド 20
プロセスは 開 発 文 書 で 満 ちている システム 要 求 定 義 システム アーキテクチャ 設 計 システム エンジニアリング プロセス 安 全 性 要 求 定 義 安 全 性 テスト システムテスト システム 結 合 および システム 結 合 テスト ソフトウェア 要 求 定 義 ソフトウェア エンジニアリング プロセス ソフトウェア アーキテクチャ 設 計 ソフトウェア 詳 細 設 計 実 装 ソフトウェア 結 合 および ソフトウェア 結 合 テスト 単 体 テスト ソフトウェア 総 合 テスト 改 訂 し 引 用 :IPA/SEC 改 訂 版 組 込 みソフトウェア 向 け 開 発 プロセスガイド 21
製 造 業 の 智 恵 をソフトウェア 開 発 へ モノ 作 りの 先 輩 である 製 造 業 に, 謙 虚 に 学 ぶ 次 のキーワードを,ソフトウェア 開 発 へ 活 かす 知 恵 の 泉 TPS Pull カイゼン 三 現 主 義 見 える 化 3S 今 日 は, 時 間 が 限 られているので, 3S を 中 心 に 取 り 上 げます. なお, Pull 三 現 主 義 見 える 化 には 少 し 言 及 します. 22
4.システム 開 発 文 書 の3S 23
工 学 の 根 幹 である 開 発 文 書 の 実 態 良 質 な 開 発 文 書 が 書 かれていない 分 かりやすくない. 曖 昧 さが 残 る 品 質, 生 産 性 の 低 下 後 工 程 で 読 まれていない エビデンスに 過 ぎない 開 発 に 寄 与 しない, 意 欲 低 下 レビューで 使 われていない 口 先 の 言 い 訳 が 横 行 技 術 に 関 心 が 集 中 しない 管 理 者 や 経 営 者 の 開 発 文 書 に 対 する 意 識 が 低 い ソフトウェア 開 発 に 対 する 無 知 マネジメントの 低 下 工 学 的 にソフトウェア 開 発 を 行 う 基 盤 が 破 壊 され, 開 発 プロセスの 効 果 が 発 揮 されない 24
開 発 文 書 を 書 く 技 術 者 の 現 状 学 生 時 代 に 開 発 文 書 を 書 いた 経 験 が 少 ない 社 会 人 になってから 書 き 始 める プログラミングは 好 きだが, 文 書 作 成 は 不 得 意 何 を 書 けば 良 いか, 本 当 はわかっていない 既 存 の 開 発 文 書 を 真 似 て 書 いている 他 者 の 書 いた 文 書 には, 分 からないことが 多 い 開 発 文 書 を 書 く 自 信 がない 書 きたくない を 放 置 していては ソフトウェア 開 発 は 工 学 にならない 25
ゴミのような 記 述 が 混 じる 開 発 文 書 文 書 は 整 理 整 頓 されていない 文 書 の 清 掃 が 行 われていない ゴミだらけの 製 造 工 場 に 等 しい 状 況 知 識 労 働 に 対 する 冒 涜 TPSを 推 進 する 上 での 致 命 的 な 欠 陥 開 発 文 書 の 清 掃 ( 朱 を 入 れて 書 き 直 しを 要 求 ) 事 例 26
知 恵 の 泉 開 発 現 場 の 立 て 直 し 製 造 業 で 培 った 智 恵 を ソフトウェア 開 発 へ 適 用 する まずソフトウェア 開 発 現 場 を 立 て 直 す 現 場 において 最 も 基 本 である 3S を ソフトウェア 開 発 に 適 用 する TPS Pull カイゼン 三 現 主 義 見 える 化 3S 開 発 文 書 の3Sに 取 り 組 む 注 : 私 は, 掃 除 をしましょうと 言 っているわけではありません 引 用 :http://www.sg-loy.com/3s/shitsuke/ 27
システム 開 発 文 書 の3S 整 理 必 要 な 情 報 だけが, 十 分 に 記 述 されている 曖 昧 なことが 書 かれていない 整 頓 文 書 ( 電 子 ファイル, 紙 文 書 )が, 整 頓 されている 文 書 体 系 が 整 っている 章 構 成 が 整 っており, 情 報 を 直 ぐに 取 り 出 せる 論 旨 を 読 み 取 りやすい 技 術 内 容 のトレーサビリティがとれている 清 掃 文 書 の 書 き 直 し 文 書 技 術 で, 整 理 整 頓 他 者 による 清 掃 は 朱 入 れ( 後 述 ) 28
開 発 文 書 の 3S でQCDが 向 上 する 3Sの 目 的 をシステム 開 発 に 対 応 づけて 解 釈 する 1. 事 故 を 予 防 する 仕 様 や 設 計 の 誤 解 釈 を 予 防 する 2. 気 持 ちよく 作 業 する 環 境 を 整 える 欠 陥 を 見 つけ 易 い 仕 様 変 更 し 易 い 環 境 をつくる 3. 作 業 効 率 を 高 める 文 書 による 必 要 十 分 な 情 報 の 受 け 渡 しで, 無 駄 な 問 い 合 わせや 手 戻 りを 回 避 する 4. 問 題 が 起 きたときに 原 因 を 発 見 しやすくする 明 確 に 技 術 内 容 を 記 述 し,トレーサビリティが 取 れた 文 書 があれば, 欠 陥 の 原 因 を 見 つけやすい 開 発 文 書 の3S 活 動 は 即 効 性 がある 29
他 者 による 文 書 の 清 掃 = 朱 入 れ 朱 入 れの 事 例 : 下 記 は 指 摘 事 例 朱 入 れでは, 書 き 直 すことも 行 われる. 朱 入 れを 集 約 した 情 報 を 踏 まえて 技 術 者 の 傾 向 を 分 析 し, 教 育 カリキュラムを 作 成 し 横 展 開 する 朱 入 れ 結 果 の 活 用 : 集 計 し 横 展 開 項 番 指 摘 箇 所 指 摘 種 別 指 導 内 容 資 料 内 に 文 文 章 の 表 現 基 礎 的 な 記 述 力 の 育 成 が 必 要 特 に 多 い 問 題 点 を 示 す 指 示 基 本 表 記 ルール あいまい 表 現 修 飾 節 のかかり 受 け 構 成 展 開 (1)~(8) (9) (14) (17)(18) (20)(21) (7) 資 料 内 に 指 示 引 用 : 開 発 中 の 演 習 教 材 に 対 する 塩 谷 氏 の 朱 入 れ 事 例 主 語 の 不 在 2 文 に 分 けるべき 長 文 見 出 しと 本 文 の 適 切 な 関 係 記 述 用 語 の 統 一 用 語 の 定 義 構 成 全 体 像 とその 中 での 開 発 対 象 の 位 置 づけの 記 述 が 必 要 とくにシステムとプログラムの 関 係 を 明 確 にすること 弱 点 の 傾 向 30
5. 開 発 文 書 の3Sには 文 書 技 術 が 必 要 31
ソフトウエア 開 発 の 文 書 技 術 定 義 : ソフトウェア 開 発 文 書 の 作 成 利 用 技 術 (ソフトウェア 開 発 の 見 える 化 技 術 ) 文 書 技 術 の 訳 : The Art of documentation Art とした 思 い 深 く 思 考 し 創 作 することを 表 現 したい 文 書 技 術 には 奥 行 きと 広 がりがある 美 意 識 にも 繋 がる 体 系 化 は 今 後 の 課 題 32
何 を 書 く 自 分 が 生 み 出 す 付 加 価 値 の 根 源 何 を 書 くかを 追 求 すれば, 着 実 にソフトウェア 技 術 力 が 身 に 付 き, 付 加 価 値 を 高 めることができる コツは, 読 み 手 ( 後 工 程 )を 意 識 すること 自 工 程 は 後 工 程 が 必 要 とする 情 報 の 提 供 に 応 える と 考 えると,IEEE830やESPRの 理 解 が 深 まる 後 工 程 から Pull されること を 書 く という 視 点 を 持 つ 知 恵 の 泉 TPS Pull カイゼン 三 現 主 義 見 える 化 3S 33
どのように 書 く 感 想 文 ではなく, 実 用 文 を 書 く 必 要 十 分 な 情 報 論 理 的 非 あいまい 無 矛 盾 変 更 容 易 追 跡 可 能 我 々は, 感 想 文 を 書 く 練 習 はしてきたが, 実 用 文 を 書 く 練 習 はしていない. 実 用 文 を 書 くための 学 び 直 しが 必 要 どのように 書 く は 文 書 技 術 の 基 本 34
文 書 技 術 の 学 習 練 習 方 法 書 籍 を 読 む TC 協 会 日 本 語 スタイルガイド 第 2 版 阿 部 明 文 術 伝 わる 日 本 語 の 書 きかた など 実 際 に 書 く まずは Email を 明 確 に 書 くことから 始 める 開 発 文 書 の3S 活 動 を 組 織 で 行 う( 朱 入 れ 文 化 の 定 着 ) 環 境 を 整 える 仕 事 における 開 発 文 書 の 価 値 や 意 味 を 再 確 認 する 経 営 者 管 理 者 が 率 先 して 開 発 文 書 の 重 要 性 を 示 す コミュニティを 活 用 する ASDoQ,TC 協 会 など, 文 書 技 術 に 関 する 活 動 に 参 加 する 35
分 かってきた 効 果 的 な 朱 入 れ 法 初 級 者 には どのように 書 くの 指 導 が 必 要 書 き 方 から 開 発 プロセス 指 導 までの 朱 入 れと, ドメイン 技 術 の 指 導 を 異 なる 者 が 行 う 朱 入 れ 指 導 者 は,プロセスの 理 解, 論 文 の 執 筆 経 験, 開 発 文 書 の 作 成 経 験 などが 必 要 書 き 直 すよりも, 指 摘 するだけの 方 が 効 果 的 ドメイン 技 術 指 導 は, 上 司 や 専 門 家 の 仕 事 36
6. 開 発 文 書 のTPS 人 材 育 成 + プロジェクト 推 進 37
(1) 朱 入 れを 仕 事 に 組 込 む 知 恵 の 泉 TPS Pull カイゼン 三 現 主 義 見 える 化 3S ドメイン 技 術 指 導 は, 上 司 や 専 門 家 の 仕 事 朱 入 れを 多 角 的 に 行 う 仕 事 で 作 成 する 開 発 文 書 に 朱 入 れを 行 い, 具 体 的 に, 何 を どのように 書 くかを 指 導 アプリケーション ドメインの 技 術 指 導 は, 上 司 やドメインの 専 門 家 が 行 う 開 発 者 は, 朱 入 れを 踏 まえ 開 発 文 書 を 改 訂 直 ちに 品 質 生 産 性 が 向 上 + 人 材 を 育 成 38
(2)3S 5Sで 成 長 し 続 ける 診 断 (Shindan) 朱 入 れ( 掃 除 )の 実 態 を 踏 まえて, 開 発 文 書 やそれを 作 成 した 技 術 者 の 課 題 を 見 いだす. 診 療 (Shinryou) 知 恵 の 泉 TPS Pull カイゼン 三 現 主 義 見 える 化 3S5S 診 断 結 果 に 基 づいて, 技 術 者 や 組 織 を 健 全 に 成 長 させる 教 育 やコンサルティングを 行 う. 診 断 と 診 療 を 文 書 診 断 と 呼 び, 教 育 やコンサルティングを 行 う 事 例 がある. 参 考 文 献 塩 谷 敦 子 理 系 のための 文 書 作 成 術 CQ 出 版 社 藤 田, 山 本, 中 澤, 塩 谷, 池 田, 楡 井 組 込 みソフトウェア 開 発 文 書 診 断 法 情 報 処 理 学 会 研 究 報 告,Vol.2010-EMB-16,No.37(2010) 製 造 業 の5Sは, 開 発 文 書 の5Sは, 整 理 整 頓 清 掃 清 潔 躾 整 理 整 頓 清 掃 ( 朱 入 れ) 診 断 診 療 39
(3)コア 資 産 をカイゼンし 続 ける コア 資 産 プログラムの 開 発 文 書 に 何 度 も 朱 を 入 れて, 質 を 高 める プログラムだけではなく, 開 発 文 書 もコア 資 産 にする プロダクトライン 開 発 の 生 産 性 が 向 上 する 可 変 部 可 変 部 可 変 部 知 恵 の 泉 TPS Pull カイゼン 三 現 主 義 見 える 化 5S コア 資 産 コア 資 産 の 開 発 文 書 を 育 てる 良 質 な 開 発 文 書 は, 社 内 教 育 でも 活 用 可 能 40
(4) 開 発 文 書 で 見 える 化 三 現 主 義 技 術 的 成 果 ( 文 書 )を 見 える 化 せよ ソフトウェア 技 術 の 本 質 は 開 発 文 書 で 表 現 される ニコカレなども 必 要 だが, 開 発 文 書 を 書 いてからの 話 見 える 化 から 見 せる 化 魅 せる 化 を 目 指 せ 三 現 主 義 文 書 が 書 かれた 現 地 ( 開 発 現 場, 人 ) へ 行 け 開 発 現 場 へ 行 き 技 術 者 と 話 し 合 え 文 書 という 現 物 を 直 視 せよ 要 求 定 義 や 設 計 の 内 容 を 議 論 せよ 文 書 に 書 かれた 現 実 を 無 視 するな 知 恵 の 泉 TPS Pull カイゼン 三 現 主 義 見 える 化 見 せる 化 魅 せる 化 5S 能 動 的 に 仕 事 をする 風 土 づくり 何 が 決 まり 何 がTBDかを 見 よ. 現 実 を 見 つめTBDとなる 真 因 を 探 せ 41
7.アジャイル 考 42
TPSで 進 化 させる 要 求 仕 様 書 で 開 発 を Pull する XPやScrumを 従 順 に 守 るだけでなく 組 織 に 適 合 するように,プロセスを カイゼン する プログラム( 実 装 結 果 )だけにとらわれず, 要 求 定 義 や 設 計 の 現 物 に 立 ち 返 る TPSを 実 践 してきた 人 々によるさらなる 発 展 本 当 にその 設 計 は 技 術 的 に 優 れているのか? 知 恵 の 泉 TPS Pull カイゼン 三 現 主 義 見 せる 化 魅 せる 化 5S 付 加 価 値 の 本 質 である 文 書 の 見 せる 化 魅 せる 化 アジャイルは 不 要 な 文 書 の 作 成 を 止 めよと 言 うだけであり, 付 加 価 値 を 生 む 開 発 文 書 の 作 成 を 否 定 していない ソフトウェア 開 発 の 5S ( 診 断 診 療 含 む)を 追 求 する 丁 寧 に 開 発 文 書 に 取 り 組 むことが 重 要 43
本 資 料 に 関 するお 問 い 合 わせ 先 名 古 屋 大 学 大 学 院 情 報 科 学 研 究 科 附 属 組 込 みシステム 研 究 センター(NCES) 山 本 雅 基 (やまもと まさき) myamamoto@nces.is.nagoya-u.ac.jp 44