勧 誘 会 話 における 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 使 用 について 劉 丹 丹 1. はじめに 日 本 語 の うん は 応 答 表 現 であり あいづちとしてもよく 使 われ 日 常 生 活 において 高 い 頻 度 で 使 用 されている 中 国 語 の 嗯 と 日 本



Similar documents
預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

PowerPoint プレゼンテーション

安 芸 太 田 町 学 校 適 正 配 置 基 本 方 針 の 一 部 修 正 について 1 議 会 学 校 適 正 配 置 調 査 特 別 委 員 会 調 査 報 告 書 について 安 芸 太 田 町 教 育 委 員 会 が 平 成 25 年 10 月 30 日 に 決 定 した 安 芸 太 田

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

わない (1) そう 思 う (2)のそれぞれ3 段 階 で 回 答 をしてもらった その 結 果 を 次 節 で 数 値 に 換 算 している 4. 調 査 の 結 果 と 考 察 4.1 学 習 上 の 困 難 点 全 体 的 な 傾 向 表 1 漢 字 の 学 習 困 難 点 (

<4D F736F F D D3188C091538AC7979D8B4B92F F292B98CF092CA81698A94816A2E646F63>

第2回 制度設計専門会合 事務局提出資料

Microsoft Word - 第74号 結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税

スライド 1

平成21年9月29日

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

住宅改修の手引き(初版)

4 調 査 の 対 話 内 容 (1) 調 査 対 象 財 産 の 土 地 建 物 等 を 活 用 して 展 開 できる 事 業 のアイディアをお 聞 かせく ださい 事 業 アイディアには, 次 の 可 能 性 も 含 めて 提 案 をお 願 いします ア 地 域 の 活 性 化 と 様 々な 世

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

財団法人○○会における最初の評議員の選任方法(案)

2 出 願 資 格 審 査 前 記 1の 出 願 資 格 (5) 又 は(6) により 出 願 を 希 望 する 者 には, 出 願 に 先 立 ち 出 願 資 格 審 査 を 行 いますので, 次 の 書 類 を 以 下 の 期 間 に 岡 山 大 学 大 学 院 自 然 科 学 研 究 科 等

疑わしい取引の参考事例

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

1. 前 払 式 支 払 手 段 サーバ 型 の 前 払 式 支 払 手 段 に 関 する 利 用 者 保 護 等 発 行 者 があらかじめ 利 用 者 から 資 金 を 受 け 取 り 財 サービスを 受 ける 際 の 支 払 手 段 として 前 払 式 支 払 手 段 が 発 行 される 場 合

<4D F736F F F696E74202D E36816A984A93AD8C5F96F CC837C A815B C E707074>

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

Speed突破!Premium問題集 基本書サンプル

4 教 科 に 関 する 調 査 結 果 の 概 況 校 種 学 年 小 学 校 2 年 生 3 年 生 4 年 生 5 年 生 6 年 生 教 科 平 均 到 達 度 目 標 値 差 達 成 率 国 語 77.8% 68.9% 8.9% 79.3% 算 数 92.0% 76.7% 15.3% 94

1 書 誌 作 成 機 能 (NACSIS-CAT)の 軽 量 化 合 理 化 電 子 情 報 資 源 への 適 切 な 対 応 のための 資 源 ( 人 的 資 源,システム 資 源, 経 費 を 含 む) の 確 保 のために, 書 誌 作 成 と 書 誌 管 理 作 業 の 軽 量 化 を 図

Microsoft Word - 目次.doc

2 その 年 中 の 特 定 支 出 の 額 ( 前 払 をした 特 定 支 出 ) 問 資 格 取 得 費 に 該 当 する 専 門 学 校 (2 年 制 )の 授 業 料 等 の 支 出 をしましたが この 特 定 支 出 については その 支 出 した 年 分 の 特 定 支 出 の 額 の

(3) 小 単 元 の 指 導 と 評 価 の 計 画 小 単 元 第 11 章 税 のあらまし の 指 導 と 評 価 の 計 画 ( 四 次 確 定 申 告 制 度 抜 粋 ) 関 心 意 欲 態 度 思 考 判 断 技 能 表 現 知 識 理 解 小 単 元 の 評 価 規 準 税 に 関 す

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

別記

< F2D945F8A778CA48B8689C88F438E6D89DB92F695E58F D80>

第1章 総則

(1)1オールゼロ 記 録 ケース 厚 生 年 金 期 間 A B 及 びCに 係 る 旧 厚 生 年 金 保 険 法 の 老 齢 年 金 ( 以 下 旧 厚 老 という )の 受 給 者 に 時 効 特 例 法 施 行 後 厚 生 年 金 期 間 Dが 判 明 した Bは 事 業 所 記 号 が

送 信 局 を 電 気 通 信 事 業 者 に 貸 し 付 けるとともに 電 気 通 信 事 業 者 とあらかじめ 契 約 等 を 締 結 する 必 要 があること なお 既 に 電 気 通 信 事 業 者 において 送 信 局 を 整 備 している 地 域 においては 当 該 設 備 の 整 備

神 戸 法 学 雑 誌 65 巻 1 号 45 神 戸 法 学 雑 誌 第 六 十 五 巻 第 一 号 二 〇 一 五 年 六 月 a b c d 2 a b c 3 a b 4 5 a b c

●幼児教育振興法案

(Microsoft Word - \221\346\202P\202U\201@\214i\212\317.doc)

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

平成27年度大学改革推進等補助金(大学改革推進事業)交付申請書等作成・提出要領

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

34 県 立 鶴 岡 工 業 高 等 校 ( 全 日 制 ) 工 業 科 ( 機 械 科 電 気 電 子 科 情 報 通 信 科 建 築 科 環 境 化 科 ) 次 のいずれかに 該 当 する 1 文 化 的 活 動 や 体 育 的 活 動 において 地 区 大 会 を 経 て 県 大 会 に 出

はファクシミリ 装 置 を 用 いて 送 信 し 又 は 訪 問 する 方 法 により 当 該 債 務 を 弁 済 す ることを 要 求 し これに 対 し 債 務 者 等 から 直 接 要 求 しないよう 求 められたにもかか わらず 更 にこれらの 方 法 で 当 該 債 務 を 弁 済 するこ

<4D F736F F F696E74202D D382E982B382C68AF1958D8BE090A C98AD682B782E B83678C8B89CA81698CF6955C A2E >

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

回 答 Q3-1 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 質 問 : 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 土 地 の 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 答 : あなたの 土 地 は 過 去 の 評 価 替 えで 評 価 額 が

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

(3) 調 査 の 進 め 方 2 月 28 日 2 月 28 日 ~6 月 30 日 平 成 25 年 9 月 サウンディング 型 市 場 調 査 について 公 表 松 戸 市 から 基 本 的 な 土 地 情 報 サウンディングの 実 施 活 用 意 向 アイデアのある 民 間 事 業 者 と

スライド 1

3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

編 5ヶ 月 6 総 論 7 抜 ピ ド ピ ド 速 永 久 繰 ロ セ 慣 容 易 結 共 通 決 々 5 照 づ 具 ご 紹 介 与 監 査 比 較 場 限 提 始 箇 提 進 ご 安 心 話 提 与 監 査 雑 把 与 締 役 緒 算 類 作 機 関 従 来 税 始 忘 生 物 繰 切 忘 葉

様 式 5 平 成 28 年 度 NOSAI 夏 期 臨 床 実 習 事 前 アンケート * 申 込 をした 方 に を 付 けてください スタンダード 編 ステップアップ 編 氏 名 所 属 大 学 学 年 1. NOSAI 夏 期 臨 床 実 習 への 参 加 を 希 望 する 理 由 動 機

2 1.ヒアリング 対 象 (1) 対 象 範 囲 分 類 年 金 医 療 保 険 雇 用 保 険 税 備 考 厚 生 年 金 の 資 格 喪 失 国 民 年 金 の 加 入 老 齢 給 付 裁 定 請 求 など 健 康 保 険 の 資 格 喪 失 国 民 健 康 保 険 の 加 入 健 康 保 険


慶應義塾利益相反対処規程

共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

ニュースリリース

表紙

(Microsoft PowerPoint \213\306\213\226\211\302\215X\220V\220\340\226\276\211\357\201i3\201j)

(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

スライド 1

任意整理について | 多重債務Q&A | 公益財団法人 日本クレジットカウンセリング協会

特別徴収封入送付作業について

個人住民税徴収対策会議

第1章 財務諸表

リング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 に 係 る 繰 延 税 金 資 産 について 回 収 可 能 性 がないも のとする 原 則 的 な 取 扱 いに 対 して スケジューリング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 を 回 収 できることを 反 証 できる 場 合 に 原 則

(1) 社 会 保 険 等 未 加 入 建 設 業 者 の 確 認 方 法 等 受 注 者 から 提 出 される 施 工 体 制 台 帳 及 び 添 付 書 類 により 確 認 を 行 います (2) 違 反 した 受 注 者 へのペナルティー 違 反 した 受 注 者 に 対 しては 下 記 のペ

Microsoft Word - 養生学研究投稿規定(改)

している 5. これに 対 して 親 会 社 の 持 分 変 動 による 差 額 を 資 本 剰 余 金 として 処 理 した 結 果 資 本 剰 余 金 残 高 が 負 の 値 となるような 場 合 の 取 扱 いの 明 確 化 を 求 めるコメントが 複 数 寄 せられた 6. コメントでは 親

1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

PowerPoint プレゼンテーション

参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この

<4D F736F F D A94BD837D836C B4B92F62E646F6378>

1 年 女 子 保 健 体 育 生 徒 は 主 体 的 に 授 業 に 取 り 組 んでいる しかし 周 りが 動 かないと 動 けない 場 面 が 見 られる 体 育 係 が 声 掛 けをしているが 今 後 は 体 育 係 の 声 掛 けがなくても 動 けるようにしていく 運 動 が 苦 手 な

<4D F736F F D208DE3905F8D8291AC8B5A8CA48A948EAE89EF8ED0208BC696B18BA492CA8E64976C8F BD90AC E378C8E89FC92F994C5816A>

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

(Microsoft Word - \220\340\226\276\217\221.doc)

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF332E8EA98CC8955D89BF82CC95FB C982C282A282C BD90AC F944E93788EC08E7B95AA814191E C5816A2E707074>

158 高 校 講 座 習 モ 現 ラ 習 モ 距 離 置 示 終 向 据 示 唆 与 取 ょ 第 7576 回 第 :

Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果

学校安全の推進に関する計画の取組事例

22 第 1 章 資 本 金 等 利 益 積 立 金 貴 見 のとおり 資 本 等 取 引 は 本 来 は 増 資 とか 減 資 と か さらには 旧 資 本 積 立 金 額 の 増 加 または 減 少 をいうこと になる ただ 利 益 の 配 当 はいわゆる 資 本 金 等 取 引 である か 損

2 生 活 安 全 部 地 域 課 鉄 道 警 察 隊 長 ( 以 下 隊 長 という )は 被 害 相 談 所 の 名 称 を 記 載 した 表 示 板 を 庁 舎 入 口 付 近 に 掲 出 するものとする 3 隊 長 は 臨 時 の 被 害 相 談 所 を 設 置 するときは 当 該 相 談

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

0605調査用紙(公民)

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

厚 生 年 金 は 退 職 後 の 所 得 保 障 を 行 う 制 度 であり 制 度 発 足 時 は 在 職 中 は 年 金 を 支 給 しないこととされていた しかしながら 高 齢 者 は 低 賃 金 の 場 合 が 多 いと いう 実 態 に 鑑 み 在 職 者 にも 支 給 される 特 別

く) 取 得 した 特 例 対 象 宅 地 が 2 区 分 にまたがるときは 下 記 の 算 式 を 限 度 とする A 200/400 + B 200/330 + C 200 m2 A 選 択 特 例 対 象 宅 地 等 である 特 定 事 業 用 等 宅 地 等 の 面 積 の 合 計 B 選

Taro-事務処理要綱250820

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

<4D F736F F D CF322D33817A95DB8CEC8ED292B28DB881698A6D816A2E646F63>

発 表 の 流 れ 1 事 業 概 要 2 評 価 票 の 記 載 内 容 について 3 指 標 について 4 事 業 内 容 について 5 提 案 のまとめ 2

本 校 の 沿 革 昭 和 21 年 昭 和 49 年 昭 和 54 年 昭 和 60 年 平 成 9 年 平 成 11 年 平 成 18 年 北 海 道 庁 立 農 業 講 習 所 として 発 足 北 海 道 立 農 業 大 学 校 に 改 組 修 業 年 限 を1 年 制 から2 年 制 に 改

<4D F736F F D B3817A8E9096E291E D86939A905C>

Microsoft Word - 文書 3

2 運 営 状 況 (1) 特 筆 すべき 事 項 ( 地 域 貢 献 の 実 績 取 組 成 果 ) 東 日 本 大 震 災 被 災 者 サポートカード 提 示 者 に 利 用 料 金 の 割 引 サービスを 行 った ま た 夏 の 節 電 家 族 でお 出 かけ 節 電 キャンペーン を 実

Microsoft PowerPoint - 特別徴収制度説明会資料(県央版.pptx

Transcription:

Title 勧 誘 会 話 における 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 使 用 について Author(s) 劉, 丹 丹 Citation 日 本 語 日 本 文 化 研 究. 23 P.106-P.117 Issue 2013-12-29 Date Text Version publisher URL http://hdl.handle.net/11094/26923 DOI Rights Osaka University

勧 誘 会 話 における 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 使 用 について 劉 丹 丹 1. はじめに 日 本 語 の うん は 応 答 表 現 であり あいづちとしてもよく 使 われ 日 常 生 活 において 高 い 頻 度 で 使 用 されている 中 国 語 の 嗯 と 日 本 語 の うん は 発 音 が 似 ているため 中 国 語 を 母 語 とする 日 本 語 学 習 者 は うん を 嗯 と 同 じように 扱 う 傾 向 があることは 先 行 研 究 ( 水 野 1988)でも 指 摘 されている しかし 具 体 的 にどのように 不 適 切 な 使 用 が されるのかについては 言 及 されていない 本 研 究 では 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 を 先 行 する 発 話 との 隣 接 ペアだけで 観 察 するのではなく 具 体 的 な 会 話 の 中 で 一 体 どのように 使 われているのか 具 体 的 にどん な 類 似 点 と 相 違 点 があるのかを 考 察 する 2. 研 究 背 景 中 国 語 の 嗯 と 日 本 語 の うん は 発 音 が 似 ており 機 能 的 にも 似 ているが 先 行 研 究 では 以 下 のような 相 違 点 が 指 摘 されている (1) 待 遇 性 : 日 本 語 の うん には 上 下 関 係 や 親 疎 関 係 などによって 使 い 分 けられる という 待 遇 性 があるが 中 国 語 の 嗯 には 待 遇 性 がなく 相 手 が 誰 であるかに 関 わらず 使 用 することができる ( 水 野 1988 熊 2008 楊 2000) (2) 音 調 と 機 能 : 中 国 語 の 嗯 と 日 本 語 の うん の 発 音 はよく 似 ているが 中 国 語 の 嗯 の 発 音 は ǹg ńg ňg と 三 つの 音 調 があり 中 日 大 辞 典 にも 記 述 さ れているように それぞれが 異 なる 機 能 を 持 つ ( 例 1~5 は 筆 者 による 作 例 である) 1) ǹg の 場 合 は 承 諾 か 肯 定 を 表 す ( 例 1)A: 你 去 是 吧?(あなた 行 くよね?)B: 嗯 (うん ) 2) ńg の 場 合 は 疑 問 を 表 す ( 例 2)A: 他 走 了?( 彼 が 行 った?)B: 嗯, 他 走 了 吗?(えっ 彼 が 行 ったの?) 3) ňg の 場 合 は 意 外 か 不 同 意 を 表 す ( 例 3) 意 外 A: 他 考 上 大 学 了 ( 彼 は 大 学 に 合 格 した )B: 嗯 真 的 啊?(へー ほんとう?) ( 例 4) 不 同 意 A: 嗯, 我 不 这 样 认 为 (いや 私 そうは 思 いません ) また 辞 書 には 記 載 されていないが ňg を 連 続 させた ňgňg という 形 で 出 現 する 場 合 は 不 同 意 反 対 拒 否 感 を 表 す 子 供 っぽい 言 い 方 となる ( 例 5)A: 嗯 嗯, 我 不 去 妈 妈 去 我 才 去 (ううん 私 行 かない ママが 行 くなら 私 も 行 く ) 1) の 承 諾 か 肯 定 を 表 す 嗯 は 日 本 語 の うん と 同 じ 用 法 を 持 っているが 2) 疑 問 を 表 す 場 合 と 3) 意 外 もしくは 不 同 意 を 表 す 場 合 は 日 本 語 の うん は 同 じように 使 え - 106 -

大 阪 大 学 大 学 院 言 語 文 化 研 究 科 日 本 語 日 本 文 化 専 攻 ないだろう また 中 国 語 の 嗯 は ňgňg という 形 で 出 現 するとき かわいさを 示 し 甘 えているように 感 じられるため 女 性 が 使 うことが 多 く 男 性 はあまり 使 わない それ に 対 して 不 同 意 や 否 定 として 使 われる 日 本 語 の ううん は 男 女 を 問 わず 使 われてい る 次 に 日 本 語 の うん については 坊 農 (2002)は 日 本 語 の うん は 下 降 イント ネーションを 付 加 する( うん )ことで 肯 定 の 意 味 を 表 し 上 昇 イントネーションを 付 加 し うん? とすることで 疑 問 を 表 すことができると 指 摘 している また 黄 (2002)は 日 本 語 の うん は 例 6 のように ぜひ もちろん という 気 持 ちになった 文 脈 では 使 えるが 中 国 語 の 嗯 は 例 7 のように いったん 間 を 置 いて 話 し 手 の 中 で 情 報 調 整 をおこなっている ことを 表 す 表 現 であるという 音 声 的 には 日 本 語 の うん と 似 ているが この 点 ではやはり 異 なると 述 べている ( 例 6) 甲 : 誰 か 中 国 語 の 通 訳 ができる 人 を 紹 介 してくれない? 乙 :( 考 えるまでもなく 当 然 だ という 様 子 で) うん もちろんいいですよ ( 黄 2002) ( 例 7) 甲 : 他 一 个 人 好 像 搬 不 动, 咱 们 去 帮 帮 他 吧 彼 一 人 で 運 べないようですね ちょっと 手 伝 ってあげようか 乙 :( そうですね という 様 子 で) 嗯, 好 吧 ええ そうしましょう ( 黄 2002) 例 6 の 日 本 語 の うん は すぐに 承 諾 しているのに 対 し 例 7 の 中 国 語 の 乙 は 嗯 と 言 うことで 少 し 考 えてから 好 吧 と 同 意 をしている しかし 実 際 には 中 国 語 の 嗯 は 例 6 の 日 本 語 の うん と 同 じように 使 えるのではないかと 思 われる 例 えば ( 例 8)A: 你 今 天 去 学 校 啊?(あなた 今 日 学 校 に 行 く?) B: 嗯, 去 (うん 行 く )ここの 嗯 は 一 瞬 吟 味 するのではなく A の 質 問 に 対 して 肯 定 応 答 して さらに 去 で 強 調 していると 考 えられる また 日 本 語 の うん について 定 延 (2002)は 相 手 が 話 そうとする 内 容 に 見 当 がついたり 激 しく 同 意 したりする 場 合 には あいづちの うん の 出 現 ペースが 速 くなる( 例 9) 一 方 発 話 を 受 ける 人 間 の 事 情 によっては 相 手 の 発 話 をもっと 展 開 させるのではなく 早 くやめさせたい 場 合 も あり このときはあいづちの うん が 多 用 されやすくなる( 例 10)と 指 摘 している ( 例 9) X: あの 2 次 会 だって 田 中 の 仕 切 が 悪 いわけでしょ Y: うん うん うん うん うん 定 延 (2002) ( 例 10) - 107 -

日 本 語 日 本 文 化 研 究 第 23 号 (2013) X: その 場 合 はまた 改 めてこちらから 電 話 しましょうか Y: うん うん うん うん うん うん うん 定 延 (2002) 中 国 語 の 嗯 は 日 本 語 の うん と 同 じように 繰 り 返 し 使 うことで 相 手 の 発 話 に 対 する 理 解 や 同 意 を 表 すことができるが 繰 り 返 す 形 で 相 手 の 話 を 早 く 終 わらせたいことがあまり 見 られない そういう 場 合 は 中 国 語 では 行 行 行, 知 道 了 (オッケオッケオッケ 分 かった) 好 好 好, 就 这 样 (オッケオッケオッケ そうしよう)などを 使 って 会 話 を 終 わらせるだろう ま た 定 延 (2002)では 言 及 されていないが 日 本 語 では 例 10 のような 相 手 との 話 を 早 く 切 り 上 げたい 場 合 に うん を 繰 り 返 すことは 親 しい 関 係 あるいは 目 下 に 対 してのみに 制 限 される 3. 調 査 方 法 と 分 析 の 枠 組 み 本 研 究 でデータの 収 集 にはロールプレイを 用 いる 中 国 語 母 語 話 者 20 人 ( 中 国 北 方 出 身 大 学 生 ) 日 本 語 母 語 話 者 20 人 ( 関 西 出 身 大 学 生 )に 2 人 一 組 でロールプレイを 依 頼 し 会 話 はすべて IC レコーダーで 録 音 した 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 を 具 体 的 な 談 話 の 中 で 分 析 するために 談 話 構 造 の 研 究 が 進 んでいる 勧 誘 を 選 び ロールカードを 親 しい 関 係 で 相 手 を 焼 肉 に 誘 う 誘 われる 側 ( 被 勧 誘 者 )は 焼 き 肉 にあまり 興 味 がない という ように 設 定 した 分 析 手 順 としては まず 録 音 したデータを 文 字 化 し( 文 字 化 のルールは 筒 井 (2012)を 参 考 とした) 次 に 調 査 会 話 を 筒 井 (2002) 鈴 木 (2003) 大 上 他 (2011)を 参 考 し < 勧 誘 の 導 入 部 > < 勧 誘 部 > < 勧 誘 の 相 談 部 >< 勧 誘 の 終 結 部 >の 4 つの 談 話 構 造 に 分 ける 最 後 に 会 話 に 現 れた 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 を 発 話 分 類 とともに その 発 話 機 能 について 分 析 し 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 相 違 点 と 類 似 点 を 考 察 する 本 研 究 では ん ふん などのバリエーションを うん として 扱 うが うー ん ううん を うん と 区 別 して 取 り 入 れる 発 話 は 会 話 の 中 での 機 能 によって 談 話 標 識 あいづち 実 質 発 話 等 に 分 類 さ れている 今 回 の 調 査 資 料 中 の 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 は あいづち フィ ラー 実 質 発 話 としての 用 法 が 多 くみられたため 発 話 の あいづち フィラー 実 質 発 話 の 3 つの 分 類 に 注 目 し あいづち と フィラー を 中 心 に 分 析 する 本 稿 では あいづち フィラー 実 質 発 話 の 3 つの 用 語 を 先 行 研 究 を 参 考 にして 以 下 のように 定 義 する あいづち: 会 話 参 加 者 の 一 方 (A)が 発 話 権 を 行 使 している 間 に あるいは 発 話 権 の 終 了 直 後 に 他 の 参 加 者 (B)が(A)から 送 られた 情 報 を 共 有 したことを 伝 える 表 現 及 びこ れらの 表 現 への 反 応 として 送 られる 表 現 ( 大 浜 2006 堀 口 1997 楊 2006 を 参 考 ) ( 例 11)1A:お 店 もきれいらしくて 2B:うん 3A:うん なんかエビとか 貝 とか 置 いてるらしいの ( 会 話 データより) - 108 -

大 阪 大 学 大 学 院 言 語 文 化 研 究 科 日 本 語 日 本 文 化 専 攻 フィラー: 発 話 権 を 持 つ 話 し 手 が 発 する 実 質 的 意 味 を 持 たず かつ 他 の 発 話 と 狭 義 の 応 答 関 係 接 続 関 係 を 持 たず 発 話 の 一 部 分 を 埋 めるだけの 語 ( 崔 2012:8) ( 例 12)A:でなんか 行 ってみたいなあと 思 って うん どうかなと 思 ったんだけど ( 会 話 データより) 大 浜 (2006)では 例 12 のような うん を 一 人 あいづち と 呼 んでいるが 本 研 究 ではフィラーとして 扱 う 実 質 発 話 :なんらかの 実 質 的 な 内 容 を 表 現 する 言 語 形 式 ( 単 なる 繰 り 返 し 以 外 の 名 詞 動 詞 など)を 含 んで 判 断 説 明 質 問 回 答 など 実 質 の 叙 述 や 聞 き 手 への 働 きかけを する 発 話 ( 杉 戸 1989:50) ( 例 13)A: 行 く? B:うん ( 作 例 ) 4. 分 析 結 果 と 考 察 今 回 の 調 査 結 果 により 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 は 類 似 点 があるものの 相 違 点 もあることが 明 らかになった 本 項 では 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 使 用 を 発 話 分 類 ごとに 表 現 形 式 機 能 について 分 析 する 4.1 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 使 用 状 況 について 本 研 究 の 会 話 データに 現 れた 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 は 両 言 語 ともに あ いづち フィラー 実 質 発 話 として 使 用 されており あいづち としての 使 用 が 一 番 多 い しかし 中 国 語 の 嗯 では 三 つの 用 法 の 使 用 数 にはそれほど 差 がなかったものの 日 本 語 の うん はあいづちとして 使 われたものが 73.2%(156 回 )と 圧 倒 的 に 多 い そ れぞれの 使 用 度 合 の 割 合 を 表 すと 次 の 表 1 のようになる 分 類 言 語 表 1 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 使 用 状 況 日 本 語 の うん 中 国 語 の 嗯 あいづち 73.2%(156) 40.6%(13) フィラー 8.9%( 19) 31.2%(10) 実 質 発 話 17.8%( 38) 28.1%( 9) 総 計 100.0%(213) 100.0%(32) 4.2 あいづちとして 使 われる 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 について 表 1 によると 日 本 語 の うん は 73.2%で 156 回 中 国 語 の 嗯 は 40.6%で 13 回 と 両 方 とも あいづち として 一 番 よく 使 われているが 大 きな 差 がある 本 項 では あい - 109 -

日 本 語 日 本 文 化 研 究 第 23 号 (2013) づちとして 使 われる 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 を 表 現 形 式 と 機 能 の 面 から 分 析 し ていきたい (1) あいづちとして 使 われる 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 表 現 形 式 について 本 調 査 では あいづちとして 使 われた 中 国 語 の 嗯 は 常 に 単 独 で 使 われていた そ れに 対 して 日 本 語 の うん は 単 独 の 使 用 も 見 られたが 興 味 や 関 心 を 示 す うんう ん うんうんうん のように 複 数 回 繰 り 返 して うん を 使 用 する 例 も 多 く 見 られた ( 例 14)< 中 国 語 10>( 半 括 弧 [は 重 複 の 始 めを 表 す) < 勧 誘 の 導 入 部 > 1A: 小 杨 呼 びかけ 2B: 嗯 実 質 発 話 : 応 答 ( 楊 さん) (うん) < 勧 誘 部 > 3A: 咱 们 去 吃 烤 肉 呗 勧 誘 4B: 吃 烤 肉 啊 確 認 要 求 ( 私 たち 一 緒 に 焼 き 肉 を 食 べに 行 こうか) ( 焼 き 肉 か) 5A: 啊 実 質 発 話 : 確 認 6B: 以 前 我 吃 的 烤 肉 老 贵, 都 90 块 以 上 理 由 説 明 (うん) ( 以 前 食 べたのはとても 高 くて 90 元 以 上 かかったよ) ( 中 略 ) 13A: 五 分 之 一 价 钱, 打 两 折, 多 便 宜,[ 是 不? 情 報 提 供 同 意 要 求 ( 五 分 の 一 の 値 段 で 八 割 引 とても 安 いよね [ 違 う?) 14B: [ 嗯 あいづち: 同 意 (うん) 勧 誘 者 A は 被 勧 誘 者 を 説 得 するために 13A で 情 報 提 供 をしている 13A の 五 分 之 一 价 钱, 打 两 折, 多 便 宜 は 勧 誘 者 A は 値 段 が 安 い という 情 報 提 供 をし 被 勧 誘 者 B に 同 意 を 求 めている 14B の 嗯 は 13A の 五 分 之 一 价 钱, 打 两 折, 多 便 宜 の 情 報 提 供 の 後 に A の 発 話 の 途 中 で 発 話 されたもので 是 不 という 同 意 要 求 に 対 しての 実 質 発 話 の 応 答 ではなく 同 意 を 表 す あいづち だと 考 えられる 例 14 のように 中 国 語 の 嗯 は 単 独 でしか 使 用 されなかったが 日 本 語 の 方 は 興 味 や 関 心 を 示 す 複 数 の うん の 使 用 がよく 見 られた ( 例 15) < 日 本 語 7> < 勧 誘 部 > 9A: 行 けるやろう 勧 誘 10B:えー あいづち: 感 情 の 表 出 11A:ケーキもあるし 情 報 提 供 12B:うん あいづち: 聞 いている 理 解 13A:なんか 魚 介 類 と 情 報 提 供 - 110 -

大 阪 大 学 大 学 院 言 語 文 化 研 究 科 日 本 語 日 本 文 化 専 攻 14B:うんうんうん あいづち: 聞 いている 理 解 15A:え なんかめっちゃいいらしくて 情 報 提 供 16B:うんうん あいづち: 聞 いている 理 解 17A:お 店 きれいで 情 報 提 供 18B:うん あいづち: 聞 いている 理 解 19A:そう あいづち: 同 意 20B:あ そうなん あいづち: 理 解 ( 中 略 ) 28B:えっ 明 日 とかでもいい? 返 事 保 留 30A:うん いいよ 実 質 発 話 : 受 け 入 れ 31B:あ じゃ 明 日 までにメールするわ 約 束 32A:オッケー 受 け 入 れ 10B で 被 勧 誘 者 B は えー と 勧 誘 者 A の 勧 誘 に 対 して 返 事 を 保 留 していることが 分 か る 11A~17A まで 勧 誘 者 が 積 極 的 に 情 報 提 供 をし 被 勧 誘 者 を 説 得 しようとしている 被 勧 誘 者 B は 勧 誘 者 A からの 焼 肉 に 関 する 情 報 提 供 に 対 し 興 味 や 関 心 を 持 つことを 示 す 複 数 の うん を 使 ってあいづちを 打 っている しかし 最 後 の 28B の えっ 明 日 とかで もいい? 返 事 という 発 話 を 見 ると 興 味 深 く 聞 いているが 行 くかどうかは 別 であること が 分 かる 日 本 語 では 被 勧 誘 者 が 勧 誘 内 容 にあまり 興 味 がなくても 積 極 的 にあいづち を 打 つことで 相 手 へ 配 慮 を 示 している また 例 16 のように 被 勧 誘 者 B が 自 分 のあまり 愉 快 ではなかった 経 験 いわゆる 自 分 が 焼 肉 に 行 きたくない 理 由 について 語 っている 間 に 勧 誘 者 A による 複 数 の うん の 使 用 も 見 られた ( 例 16)< 日 本 語 1> 15B: 私 3000 円 ぐらいで 理 由 説 明 16A:うんうんうん あいづち: 聞 いている 理 解 17B: 行 ったことあるけど 理 由 説 明 18A:うん あいづち: 聞 いている 理 解 19B:でも あんまりなんか 味 もすごいいいわけじゃなくて 理 由 説 明 20A:うんうんうん あいづち: 聞 いている 理 解 21B:お 店 の 人 の 態 度 とかもそんなによくない 感 じがして 理 由 説 明 22A:あ そうなんや 理 解 ここでは 勧 誘 者 A は 被 勧 誘 者 B が 行 きたくないことを 知 りながら B の 理 由 説 明 に 対 して 頻 繁 に 複 数 の うん というあいづちを 打 ち A は 聞 いているよ あなたの 気 持 ち が 分 かる 続 けて という 自 分 の 気 持 ちを 積 極 的 に B に 伝 えている それに 対 して 中 国 語 のデータでは 例 17 のように 被 勧 誘 者 B が 自 分 のあまりよく - 111 -

日 本 語 日 本 文 化 研 究 第 23 号 (2013) ない 経 験 について 話 しているとき 勧 誘 者 A は 日 本 語 の 勧 誘 者 のように 頻 繁 にあいづちを 打 って 興 味 を 示 すのではなく 自 分 が 聞 いた 店 は 絶 対 にいいと 実 質 発 話 で 被 勧 誘 者 B を 説 得 しようとしている ( 例 17)< 中 国 語 9> 8B: 哎 呀, 别 说 烤 肉 了 我 去 过 好 几 次 自 助 烤 肉 了 哎 呀, 好 差 劲 啦 理 由 説 明 (もう 焼 肉 の 話 はやめて 私 何 度 も 食 べ 放 題 の 焼 肉 に 行 ったことあるけど もう 最 悪 だよ ) 9A: 我 跟 你 说 那 地 方 我 听 说 了 那 特 别 好, 那 个 种 类 特 别 多, 而 且 特 别 干 净, 味 道 也 好 ( 聞 いて あそこのことは 私 聞 いたことあるんだけどね あの 店 はとってもいい えっと 種 類 がとっても 多 く て しかもとっても 衛 生 的 で 味 もいい ) 情 報 提 供 10B: 那 服 务 态 度, 上 次 我 去 的, 哎 呀 理 由 説 明 (じゃ 接 客 態 度 は この 前 私 行 ったのは もう) 11A: 要 是 服 务 态 度 不 好, 我 能 带 你 去 吗! 拒 否 ( 態 度 がよくなかったら 私 があなたを 連 れて 行 くはずがない) 上 述 した 日 中 両 言 語 の 例 には 先 行 研 究 で 述 べた 中 国 語 の 会 話 の 対 話 スタイルと 日 本 語 の 会 話 の 共 話 スタイルの 違 いが 観 察 される 日 本 語 の 方 は 話 し 手 の 意 見 や 事 実 との 関 係 を 重 視 するよりは 話 し 手 や 聞 き 手 の 感 情 や 人 間 関 係 に 対 してより 敏 感 な 構 造 を 持 っている ( 水 谷 修 1983:13) 会 話 をする 際 自 分 を 相 手 に 同 調 させ 相 手 の 気 持 ちになることが 大 切 である ( 鈴 木 1985:65) 一 方 中 国 語 の 方 は 情 報 の 提 供 獲 得 を 重 視 し 相 手 の 賛 同 や 同 感 を 特 に 期 待 せず 自 分 の 意 思 や 意 見 を 相 手 に 理 解 させようと している( 劉 2012) 従 って 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 は 会 話 の 中 での 出 現 位 置 や 果 たす 機 能 が 違 うことが 考 えられる 次 に 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 機 能 について 詳 しく 見 ていきたい (2) あいづちとして 使 われる 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 機 能 について 本 研 究 では あいづちの 機 能 を 堀 口 (1997)を 参 考 にして 聞 いている 理 解 していると いう 信 号 同 意 の 信 号 否 定 の 信 号 感 情 の 表 出 の 4 種 類 に 分 ける 今 回 の 調 査 資 料 より あいづちとして 使 われる 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 は ともに 聞 いている 理 解 しているという 信 号 同 意 の 信 号 という 機 能 で 使 用 されてい るが 中 国 語 の 嗯 は 同 意 の 信 号 という 機 能 が 全 体 の 76.9%で 一 番 多 く 使 われて おり 日 本 語 の うん は 聞 いている 理 解 しているという 信 号 として 使 われるのが 一 番 多 かった 表 2 あいづちとして 使 われる 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 使 用 状 況 機 能 聞 いている 理 解 し 同 意 の 信 号 否 定 の 信 号 総 計 - 112 -

大 阪 大 学 大 学 院 言 語 文 化 研 究 科 日 本 語 日 本 文 化 専 攻 言 語 ているという 信 号 日 本 語 の うん 72.9%(113) 25.8%(40) 1.3%(2) 100.0%(155) 中 国 語 の 嗯 23.1%(3) 76.9%(10) 0.0%(0) 100.0%(13) 今 回 のデータでは 中 国 語 の 嗯 が 否 定 の 信 号 のあいづちとして 使 用 される 例 は 見 られなかった 実 際 には 日 本 語 の うーん ( 例 18)のように どうかな 分 からないな という 否 定 の 信 号 を 表 すことができる 例 えば 例 19 のような 会 話 は 日 常 的 に 聞 かれるも のである ( 例 18)< 日 本 語 1> 20B:お 店 の 人 の 態 度 なんかもそんなによくない 感 じがして 21A:あ そうなんや 22B:だから[ 安 すぎる 23A: [でもなんかそこのお 店 すごく 雰 囲 気 よくて 24B:うーん 25A:なんかすごいあのう 接 客 もいいらしいのね 26B:あ そうなんだ ( 例 19)(A が 学 校 周 辺 にできた 新 しい 料 理 店 に B を 誘 っている) 1A: 听 说 炒 菜 很 好 吃 2B: 嗯 ー ( 炒 め 物 がとてもおいしいらしい) (うーん) 3A: 去 不? 4B: 让 我 想 想, 要 不 改 天 再 去? ( 行 かない?) ( 考 えさせて また 別 の 日 に 行 ったら?) 5A: 啊, 你 就 和 我 去 呗 (えー 私 と 一 緒 に 行 こうよ ) また 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 同 じように 会 話 を 終 了 させることができる ( 例 20)< 日 本 語 1> 48B:じゃ [ 授 業 のあと 5 時 に 49A: [うん また はい うん 50B: 分 りました 51A:うん ( 例 21)< 中 国 語 6> 10B: 反 正 之 前 去 的 都 不 太 好. 去 这 个 再 去 看 看 吧 11A: 行 ( 以 前 行 ったのはどれもあまり 良 くなかったが その 店 に 行 ってみようか) (オッケー) 12B: 嗯 13A: 嗯 (うん) (うん) 日 本 語 の 会 話 では 相 手 との 共 感 を 重 視 し 話 し 手 は 聞 き 手 のあいづちなどの 反 応 を 期 - 113 -

日 本 語 日 本 文 化 研 究 第 23 号 (2013) 待 し また 聞 き 手 は 常 に 聞 いている や 理 解 している ということを 話 し 手 に 伝 え たりして 話 し 手 と 聞 き 手 が 協 力 しながら 会 話 を 進 めていく そのため 聞 いている 理 解 しているという 信 号 という 機 能 での 使 用 が 最 も 多 く 同 意 しているわけではなくても うん が 多 用 されていると 考 えられる 今 回 の 資 料 からみると 中 国 語 の 嗯 はあいづちとして 使 われる 際 同 意 の 信 号 という 機 能 が 圧 倒 的 に 多 く 使 用 されているため 中 国 語 を 母 語 とする 日 本 語 学 習 者 が 日 本 語 母 語 話 者 と 会 話 する 際 日 本 語 母 語 話 者 が 頻 繁 に うん や うんうんうん を 使 って 積 極 的 に 聞 いている 理 解 しているよ 話 を 続 けてください ことを 伝 える 姿 を 見 て 自 分 の 発 話 に 同 意 している と 誤 解 してしまう 可 能 性 があり コミュニケーションに 摩 擦 が 生 じることが 少 なくないと 考 えられる また 逆 に 日 本 語 母 語 話 者 からは 情 報 のや りとりを 重 視 する 学 習 者 が 協 力 的 ではなく 押 しつけがましいと 思 われるのではないだろ うか 4.3 フィラーとして 使 われる 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 について 今 回 の 調 査 資 料 より 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 は あいづちで 一 番 よく 使 わ れているが 日 本 語 の うん は 8.9%で 19 回 中 国 語 の 嗯 は 31.2%で 10 回 フィラ ーとしての 使 用 も 見 られた 表 3 フィラーとして 使 われる 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 出 現 発 話 の 冒 頭 発 話 の 途 中 発 話 の 末 尾 総 計 日 本 語 の うん 6 9 4 19 中 国 語 の 嗯 9 1 0 10 表 3 で 示 したように 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 は ともに フィラーとして 使 われているが 中 国 語 の 嗯 は 発 話 の 冒 頭 に 一 番 よく 使 われているのに 対 して 日 本 語 の 方 はそれほど 差 がなかった また フィラーとして 使 用 される 際 日 本 語 の うん より 中 国 語 の 嗯 の 方 が 個 人 差 が 大 きい ( 日 本 語 10 組 中 8 組 にフィラー うん の 使 用 が 見 られ 中 国 語 の 方 は 10 組 中 4 組 しかフィラー 嗯 の 使 用 が 見 られなかった ) a. 発 話 の 冒 頭 に 現 れる 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 ( 例 22)< 日 本 語 6> 17A:えっ でもなんか 牛 肉 よりさあ なんかいいとか 言 わへん? 体 に 18B:うーん まあ おいしかったら 行 くけどな そうやな 焼 き 肉 か お 肉 食 べたいけどな 19A:えっ じゃ 行 こうやん 20B:うーん 考 えとくわ ( 例 23)< 中 国 語 6> 1A: 哎, 思 雨, 那 个 我 今 天 听 C 说 有 个 自 助 烤 肉 店 不 错, 呼 びかけ 情 報 提 供 - 114 -

大 阪 大 学 大 学 院 言 語 文 化 研 究 科 日 本 語 日 本 文 化 専 攻 (ね 思 雨 あのう 今 日 C からからいい 焼 肉 のお 店 あるって 聞 いた ) 正 好 周 五 晚 上 没 课, 咱 俩 一 块 去 吧 情 報 提 供 勧 誘 (ちょうど 金 曜 の 夜 授 業 ないし 私 たち 一 緒 に 行 こうか ) 2B: 嗯 ー, 在 哪 啊? 情 報 要 求 (うーん どこなの?) 3A: 嗯 ー, 这 个, 应 该 不 太 远 吧 这 个 烤 肉 店 不 错, 服 务 态 度 也 挺 好 的, 挺 干 净 的 情 報 提 供 (うーん それは あまり 遠 くないでしょ この 焼 き 肉 店 は 接 客 態 度 いいし 衛 生 的 で いいらしい ) 日 本 語 の 18B 20B と 中 国 語 の 2B に 現 れる うーん と 嗯 ー は 両 方 とも 前 発 話 の 情 報 要 求 に 対 する 実 質 発 話 の 応 答 に 現 れているので 不 同 意 を 表 す あいづち で はなく 同 意 できない 時 に 使 われているフィラーである 同 意 できないが 率 直 に 否 定 す るのではなく フィラーを 使 うことで どう 対 応 するのかを 考 える 時 間 を 稼 いでいる ま た 中 国 語 の 3A の 嗯 ー はただの 質 問 に 対 する 応 答 における 考 えていることを 表 すフィ ラーである 今 回 のデータによると 発 話 の 冒 頭 に 現 れる 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 は 全 て 考 える 時 間 を 稼 ぐための うーん と 嗯 ー の 言 語 形 式 である ロールプレイのため 発 話 するには 考 える 時 間 が 必 要 だったのか さらにデータを 収 集 し 検 証 する 必 要 がある b. 発 話 の 途 中 に 現 れる 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 ( 例 24)< 日 本 語 1> 23B: 有 名 なの? 確 認 要 求 24A:うん 実 質 発 話 : 確 認 25B:hhh 26A:でなんか 行 ってみたいなと 思 って うん どうかなと 思 ったんだけど 勧 誘 26A の 自 己 発 話 に 現 れた うん は 直 前 の 行 ってみたいなと 思 って という 発 話 に 対 する 納 得 を 表 すと 同 時 に 次 に 発 する 発 話 を 考 える 時 間 も 稼 いでいる 例 28 では 省 略 さ れているが この 段 階 の 前 に 勧 誘 者 A は 既 に 被 勧 誘 者 B の 不 愉 快 な 経 験 を 聞 き 被 勧 誘 者 があまり 行 きたがっていないと 予 測 できたため 26A で 相 手 の 気 持 ちに 配 慮 しながら 婉 曲 に 勧 誘 を 行 っていることが 分 かる ( 例 25)< 中 国 語 3> 28B: 那 我 用 交 钱 吗? (じゃ 私 お 金 を 払 うの?) 29A: 你 啊? 如 果 我 给 你 说 说 情, 没 准 不 用 交 钱 hhh (あなたが? 私 から 話 をすれば お 金 払 わなくてもすむかも) 30B:hhh 啊, 那 还 行, 嗯 那 就 周 六 呗 (あ ならいいけど うん じゃ 土 曜 にね) 30B の 嗯 は 自 分 の 啊, 那 还 行 という 評 価 の 発 話 に 対 して 使 われ 山 根 (2002) - 115 -

日 本 語 日 本 文 化 研 究 第 23 号 (2013) が 納 得 したり 理 解 したりしたときに 自 分 めあてに 打 つもの (pp.51)と 説 明 するように 自 分 への 納 得 を 表 している c. 発 話 の 末 尾 に 現 れる 日 本 語 の うん ( 例 26)< 日 本 語 5> 38B:でもさ 大 阪 やな? 39A:うんうん 大 阪 と 思 う うんうん ここの うんうん は 勧 誘 者 A 自 身 の 発 話 への 肯 定 を 表 すとともに 田 窪 金 水 (1997) が こちらの 出 力 が 終 わったので そちらで 処 理 に 移 られたい という 信 号 で 論 じている ように 言 いたいことが 終 わったよ と 相 手 に 発 話 権 を 譲 ることも 表 している 今 回 のデータでは フィラーの 中 国 語 の 嗯 は 発 話 の 末 尾 には 見 られなかった そ もそも 日 中 のフィラーの 機 能 が 違 うのか 今 回 のデータ 収 集 方 法 による 現 象 か 今 後 検 証 する 必 要 がある 5. 終 わりに 今 回 の 調 査 では 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 は 同 じように あいづち フィ ラー 実 質 発 話 として 扱 われているが あいづち フィラー として 使 用 される 際 に 機 能 や 出 現 位 置 に 大 きな 違 いが 見 られた 中 国 語 母 語 話 者 である 日 本 語 学 習 者 は 日 本 語 の うん を 適 切 に 使 うために まず 日 本 語 の 共 話 の 会 話 スタイルと 中 国 語 の 対 話 スタイルを 理 解 する 必 要 があり 次 に 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 相 違 点 を 知 る 必 要 がある 特 に 日 本 人 とのコミュニケーションでは あいづちとして 使 われる うん を 単 独 に 見 るだけではなく うん が 出 現 する 前 後 の 発 話 やフィラーなどを 含 め て 会 話 の 全 体 から 相 手 の 考 え 方 を 判 断 する 能 力 を 身 につけなければならない 今 回 は 交 渉 会 話 の 勧 誘 会 話 の 中 で 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 について 分 析 したが 今 後 は 勧 誘 以 外 の 交 渉 的 会 話 や 雑 談 においての 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 使 用 について 考 察 し 日 本 語 の うん と 中 国 語 の 嗯 の 使 用 の 相 違 点 を 検 証 する 必 要 がある 参 考 文 献 大 上 協 子 スクリパエンコアレクセイ ソムチャナキットクナッジ 田 中 真 衣 ユパワン ソーピットウッティウォン 劉 丹 丹 (2011) 勧 誘 に 関 する 一 考 察 日 中 タイ 露 対 照 研 究 阪 大 日 本 語 教 育 学 研 究 第 2 号 pp.1-40 大 浜 るい 子 (2006) 日 本 語 会 話 におけるターン 交 替 と 相 づちに 関 する 研 究 溪 水 社 熊 紅 芝 (2008) 日 本 語 と 中 国 語 のあいづち 表 現 形 式 についての 比 較 待 遇 性 の 観 点 から の 一 考 察 中 言 語 研 究 と 日 本 語 教 育 創 刊 号 pp.55-66 黄 麗 華 (2002) 中 国 語 の 肯 定 応 答 表 現 日 本 語 と 比 較 しながら うん と そう の 言 語 学 pp.47-60 - 116 -

大 阪 大 学 大 学 院 言 語 文 化 研 究 科 日 本 語 日 本 文 化 専 攻 定 延 利 之 (2002) うん と そう に 意 味 はあるか うん と そう の 言 語 学 ひ つじ 書 房 pp.75-112 杉 戸 清 樹 (1989) ことばのあいづちと 身 振 りのあいづち 談 話 行 動 における 非 言 語 的 表 現 日 本 語 教 育 67, pp.48-59 鈴 木 睦 (2003) コミュニケーションからみた 勧 誘 のしくみ 日 本 語 教 育 の 観 点 から 社 会 言 語 科 学 6 巻 1 号 pp.112-121 崔 維 卿 日 韓 両 言 語 における あいづち と フィラー の 機 能 分 析 はい と 네(Ne) をめぐって 比 較 社 会 文 化 研 究 32,pp.7-18 田 窪 行 則 金 水 敏 (1997) 応 答 詞 感 動 詞 の 談 話 的 機 能 文 法 と 音 声 くろしお 出 版 筒 井 佐 代 (2012) 雑 談 の 構 造 分 析 くろしお 出 版 筒 井 佐 代 (2002) 会 話 の 構 造 分 析 と 会 話 教 育 日 本 語 日 本 文 化 研 究 12. 大 阪 外 国 語 大 学 日 本 語 講 座 pp.9-21 坊 農 真 弓 (2002) プロソディからみた うん と そう うん と そう の 言 語 pp.113-126 堀 口 純 子 (1997) 日 本 語 教 育 と 会 話 分 析 くろしお 出 版 水 野 義 道 (1988) 中 国 語 のあいづち 日 本 語 学 7 巻 13 号, 明 治 書 院 pp.18-23 水 谷 修 (1983) 話 し 言 葉 の 表 現 講 座 日 本 語 の 表 現 3, 筑 摩 書 房 劉 丹 丹 (2012) 勧 誘 会 話 における 中 日 のあいづち 対 照 研 究 大 阪 大 学 修 士 論 文 山 口 順 子 (1999) 日 本 語 の 談 話 における 話 し 手 の 発 話 と 聞 き 手 の 発 話 の 関 係 あいづち から 応 答 へ 大 阪 大 学 修 士 論 文 山 根 智 恵 (2002) 日 本 語 の 談 話 におけるフィラー くろしお 出 版 楊 晶 (2000) 中 国 語 会 話 における 聞 き 手 の 言 語 行 動 について ラジオの 電 話 相 談 番 組 の 場 合 新 島 学 園 女 子 短 期 大 学 紀 要 19 号 pp.1-16 楊 晶 (2006) 中 国 語 会 話 における 相 づちの 使 用 についての 研 究 発 話 権 交 替 の 観 点 か ら 桜 美 林 言 語 教 育 論 叢 第 2 号 pp.61-72 ザトラウスキー ポリー(1993) 日 本 語 の 談 話 の 構 造 分 析 勧 誘 のストラテジーの 考 察 くろしお 出 版 - 117 -