62 (1) 趣 旨 第 三 者 の 保 護 (2) 第 三 者 の 意 義 善 意 の 第 三 者 とは, 詐 欺 の 事 実 を 知 らないで, 詐 欺 による 法 律 行 為 に 基 づい て 取 得 された 権 利 関 係 について 新 たな 利 害 関 係 に 入 った 者 をいう (a) 取 消 し 前 の 第 三 者 ( 設 例 ) Aは,Bから この 甲 土 地 には 建 物 を 建 築 できないし, 使 い 道 のない 土 地 だから 安 く 売 ってくれ とでたらめな 話 をもちかけられ,その 所 有 する 甲 土 地 をBに 売 却 した その 後,Bは,Bの 詐 欺 について 善 意 のCに 甲 土 地 を 売 却 した なお,Cは 登 記 名 義 を 得 ていない そして,Aが 詐 欺 を 理 由 にA B 間 の 売 買 契 約 を 取 り 消 した この 場 合 に,Cは,Aに 対 し, 自 己 が 甲 土 地 の 所 有 者 であると 主 張 することができるか? 1 詐 欺 2 売 買 3 売 買 甲 A B C ( 被 詐 欺 者 ) ( 欺 罔 者 ) ⅰ 第 三 者 民 法 96 条 3 項 にいう 第 三 者 とは, 取 消 し 前 に 利 害 関 係 を 有 するに 至 っ た 者 に 限 られる( 大 判 昭 17.9.30 マ 通 説 ) ( 理 由 ) 同 条 項 は 取 消 しの 遡 及 効 を 制 限 して 取 引 の 安 全 を 図 る 趣 旨 であるから, 取 消 しによって 影 響 を 受 けるべき 者 に 限 られると 解 すべきである ⅱ 取 消 し 前 の 第 三 者 の 対 抗 要 件 具 備 の 要 否 取 消 し 前 の 第 三 者 は, 本 条 の 適 用 を 受 けるために, 登 記 を 備 えている 必 要 マ ) 第 三 者 との 関 係 では 詐 欺 による 意 思 表 示 も 完 全 に 有 効 と 扱 われるから, スタンス 最 高 裁 判 所 は, 必 要 がないのに 条 文 に 書 いていないことをむやみに 付 け 加 (b) 取 消 し 後 の 第 三 者 の 保 護 ( 設 例 ) Aは,Bの 詐 欺 により 自 己 所 有 の 甲 土 地 をBに 売 却 し 登 記 を 完 了 したが, その 後,Bの 詐 欺 に 気 付 き 当 該 売 買 契 約 を 取 り 消 した しかし,Bは, 登 記 があることを 奇 貨 として, 甲 土 地 を 事 情 を 知 っているCに 転 売 し, 登 記 を 移 してしまった この 場 合 に,Cは,Aに 対 し, 自 己 が 甲 土 地 の 所 有 者 である と 主 張 することができるか? 1 詐 欺 2 売 買 4 売 買 甲 A B C ( 被 詐 欺 者 ) ( 欺 罔 者 ) 表 意 者 が 詐 欺 による 意 思 表 示 を 取 り 消 した 後 に, 詐 欺 者 が 第 三 者 に 目 的 物 を 売 却 した 場 合 に 問 題 が 生 じる 例 えば, 上 記 設 例 の 場 合, 本 来, 取 消 しによってAB 間 の 売 買 は 遡 及 的 に 無 効 となり,BC 間 の 売 買 は 他 人 物 売 買 であってCは 土 地 所 有 権 を 取 得 でき ないとも 思 え( 民 法 560 条 参 照 ),また,Cは 取 消 し 後 に 利 害 関 係 に 入 った 第 三 者 であるから, 民 法 96 条 3 項 で 保 護 することはできないことから 問 題 とな る 177 条 説 ( 大 判 昭 17.9.30) 94 条 2 項 類 推 適 用 説 ( 有 力 説 ) 内 容 被 詐 欺 者 と 第 三 者 は 対 抗 関 係 に 立 ち, 取 消 し 一 般 につき 取 消 し 時 を 第 三 者 は 被 詐 欺 者 に 先 んじて 登 記 を 備 基 準 として, 取 消 し 後 は 民 法 94 えれば 保 護 される 条 2 項 類 推 適 用 により 第 三 者 を 第 三 者 は 悪 意 でも 登 記 を 備 えれば 保 護 保 護 すべきであるとする される 理 由 1 取 消 しによる 遡 及 的 無 効 という 効 果 1 取 消 しの 遡 及 効 に 適 合 的 で は, 契 約 の 効 果 を 否 定 するための 擬 ある( 取 消 し 前 と 後 とで 取 消 制 にすぎず, 現 実 には 取 消 しまでは しの 効 果 を 同 一 に 扱 うこと 有 効 であり, 取 消 しにより 物 権 が 復 ができる) 帰 すると 考 えるべきである 2 第 三 者 の 善 意 悪 意, 過 失 の 2いったん 取 り 消 した 以 上, 迅 速 に 登 有 無 を 考 慮 したきめ 細 やか 記 を 回 復 して 権 利 変 動 を 公 示 すべき な 調 整 が 可 能 である であるので,これを 怠 った 者 が 権 利 を 失 うのはやむを 得 ない 63 4 取 消 し ( 善 意 ) 3 取 消 し ( 悪 意 ) 登!
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