目 次 1 はじめに P1 2 調 査 の 過 程 P1 3 ふるさと 納 税 の 導 入 に 至 る 経 緯 と 意 義 P2 4 本 市 の 現 状 P3 5 他 自 治 体 における 事 例 P4 6 議 論 された 内 容 と 抽 出 された 課 題 P5 7 今 後 の 制 度 内 容 の



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ふるさと 寄 附 金 の 今 後 のあり 方 に 関 する 提 言 書 平 成 26 年 5 月 8 日 松 本 市 議 会

目 次 1 はじめに P1 2 調 査 の 過 程 P1 3 ふるさと 納 税 の 導 入 に 至 る 経 緯 と 意 義 P2 4 本 市 の 現 状 P3 5 他 自 治 体 における 事 例 P4 6 議 論 された 内 容 と 抽 出 された 課 題 P5 7 今 後 の 制 度 内 容 のあり 方 P6 8 提 言 P6 9 おわりに P7

1 はじめに 超 少 子 高 齢 化 社 会 による 生 産 人 口 の 減 少 が 続 く 中 で 行 政 サービスを 維 持 す るためにはどのように 財 源 を 確 保 していくべきか そのあり 方 が 注 目 されてい ます その 解 決 策 の 一 つとして 平 成 20 年 度 に 税 制 改 正 され 登 場 してきたのが ふるさと 納 税 です これは 納 税 者 の ふるさと に 対 する 想 いを 税 制 上 後 押 しする 目 的 で 創 設 され 都 道 府 県 市 区 町 村 に 対 する 寄 附 金 について 極 力 自 己 負 担 が 少 なくなるよう 個 人 住 民 税 と 所 得 税 からの 控 除 を 拡 充 するもの です そもそもの 構 想 は 平 成 18 年 10 月 の 西 川 一 誠 福 井 県 知 事 の 提 案 に 端 を 発 します 同 氏 は 地 方 で 育 ち 都 市 で 働 き 退 職 後 は 地 方 に 戻 るという 人 の 循 環 システム を 踏 まえ 地 方 が 子 どもを 育 てるのに 費 やした 行 政 コスト を 都 市 から 回 収 する 手 段 はないかという 問 題 意 識 から 納 税 者 が 故 郷 の 自 治 体 に 寄 附 を 行 った 場 合 に それに 見 合 う 税 額 を 所 得 税 と 住 民 税 から 控 除 する という 制 度 を 提 案 しました そして 現 在 制 度 導 入 から5 年 が 経 過 したことを 踏 まえ 他 自 治 体 がふるさ と 納 税 にどのように 取 り 組 んでいるかを 参 考 にしながら 制 度 を 執 行 する 上 で の 課 題 について 検 証 し 本 市 におけるふるさと 納 税 ( 以 下 本 市 の 事 業 名 は ふ るさとまつもと 寄 付 金 と 記 す )の 今 後 のあり 方 を 研 究 することとしました 2 調 査 の 過 程 H25. 8. 7 大 阪 府 池 田 市 を 視 察 11. 12 現 在 の 松 本 市 の 取 組 状 況 と 課 題 について 政 策 課 との 意 見 交 換 会 を 開 催 以 降 県 内 自 治 体 の 実 施 状 況 等 の 資 料 等 を 参 考 にしながら テーマ 研 究 の 方 向 性 について 協 議

3 ふるさと 納 税 の 導 入 に 至 る 経 緯 と 意 義 ⑴ ふるさと 納 税 の 導 入 に 至 る 経 緯 平 成 18 年 4 月 平 岡 秀 夫 衆 議 院 議 員 が 納 税 先 指 定 による 納 税 法 案 を 提 案 8 月 7 日 谷 垣 禎 一 財 務 大 臣 ( 当 時 )が ふるさと 共 同 税 の 導 入 を 提 案 10 月 20 日 西 川 一 誠 福 井 県 知 事 が 故 郷 寄 附 金 控 除 制 度 を 提 案 平 成 19 年 4 月 世 耕 弘 成 参 議 院 議 員 が ふるさと 還 元 税 制 を 提 案 5 月 1 日 菅 義 偉 総 務 大 臣 ( 当 時 )が ふるさと 納 税 制 度 の 創 設 に 向 け て 研 究 会 を 立 上 げる 方 針 を 表 明 地 方 分 権 改 革 推 進 委 員 会 が 取 りまとめた 地 方 分 権 改 革 推 進 5 月 30 日 6 月 1 日 にあたっての 基 本 的 な 考 え 方 において 地 域 間 の 税 収 格 差 是 正 の 必 要 性 が 示 される 総 務 省 が ふるさと 納 税 研 究 会 を 立 ち 上 げ 制 度 創 設 に 向 けて 検 討 を 開 始 経 済 財 政 改 革 の 基 本 方 針 2007 ( 骨 太 の 方 針 )が ふ 6 月 19 日 7 月 12 日 るさと に 対 する 納 税 者 の 貢 献 や 関 わりの 深 い 地 域 への 応 援 が 可 能 となる 税 制 上 の 方 策 の 実 現 に 向 け 検 討 する とし て ふるさと 納 税 の 導 入 を 示 唆 する 平 井 伸 治 鳥 取 県 知 事 ら 5 県 知 事 が ふるさと 納 税 制 度 創 設 の 提 言 をまとめる 10 月 5 日 研 究 会 が ふるさと 納 税 研 究 会 報 告 書 をとりまとめる 平 成 20 年 1 月 25 日 ふるさと 納 税 を 盛 り 込 んだ 地 方 税 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 案 が 第 169 回 国 会 に 提 出 される 2 月 29 日 同 法 案 が 衆 議 院 で 可 決 され 参 議 院 に 送 付 される 送 付 後 60 日 を 経 過 しても 参 議 院 で 議 決 に 至 らなかったた 4 月 30 日 め 同 法 案 は 衆 議 院 で 再 可 決 され 成 立 する ふるさと 納 税 が 実 質 的 にスタート レファレンス 平 成 22 年 2 月 号 を 基 に 作 成

⑵ ふるさと 納 税 の 意 義 ア 納 税 者 の 選 択 ふるさと 納 税 は 納 税 者 が 自 分 の 意 思 で 納 税 対 象 を 選 択 できると いう 道 を 拓 くものとなる イ ふるさと の 大 切 さ 日 本 の 中 で 国 民 生 活 を 支 えるうえで 地 方 の 果 たしている 役 割 は 極 め て 大 きい ふるさと 納 税 を 通 じて 多 くの 人 々は ふるさと の 大 切 さを 再 認 識 する 契 機 となる ウ 自 治 意 識 の 進 化 自 治 体 間 競 争 が 刺 激 されることにより 地 方 団 体 が 自 治 意 識 を 進 化 させ る 重 要 な 契 機 となる ふるさと 納 税 研 究 会 報 告 書 より 4 本 市 の 現 状 ⑴ 実 績 年 度 寄 付 件 数 寄 付 金 額 備 考 平 成 20 年 度 31 件 3,114 千 円 平 成 21 年 度 21 件 1,656 千 円 平 成 22 年 度 21 件 1,469 千 円 平 成 23 年 度 16 件 743 千 円 平 成 24 年 度 20 件 1,105 千 円 平 成 25 年 度 56 件 2,072 千 円 ⑵ 寄 附 の 方 法 金 融 機 関 を 通 しての 振 込 み ⑶ 返 礼 内 容 松 本 市 の 公 共 施 設 招 待 券 (10 枚 つづり 3 年 間 有 効 ) 及 び 松 本 市 キャ ラクター アルプちゃん のストラップ(500 円 相 当 )の 贈 呈 金 額 による 区 分 けなし ⑷ 充 当 先 美 しいまち 松 本 づくり 基 金 への 積 立 て ⑸ 広 報 ア 公 式 HPでの 案 内

イ 長 野 県 人 会 連 合 会 など 本 市 にゆかりのある 団 体 等 への 案 内 ウ 案 内 チラシの 公 共 機 関 への 備 付 け 及 びイベント 等 での 配 布 5 他 自 治 体 における 事 例 ⑴ 大 阪 府 池 田 市 ア 寄 付 条 例 の 制 定 平 成 20 年 3 月 に みんなでつくるまちの 寄 付 条 例 を 制 定 し 翌 年 度 4 月 1 日 より 施 行 条 例 は 寄 附 金 による 新 たな 自 主 財 源 の 確 保 を 目 的 としている イ 寄 附 金 の 充 当 先 寄 附 者 は13 事 業 の 中 から 希 望 する 使 途 を 選 択 できる 寄 付 金 は 事 業 ご とに 基 金 に 積 み 立 て 翌 年 度 以 降 の 事 業 に 充 当 する また 年 度 ごとに 市 長 が 必 要 と 認 める 事 業 を 重 点 事 業 として 選 択 肢 に 加 えている ウ 返 礼 品 地 元 企 業 や 商 店 交 流 都 市 等 と 連 携 し 1 万 円 以 上 の 寄 附 者 には 5,000 円 相 当 の 返 礼 品 を 贈 呈 している エ 寄 附 方 法 金 融 機 関 を 通 しての 振 込 みに 加 え Yahoo 公 金 支 払 い によるク レジットカード 支 払 い 制 度 を 導 入 し 手 続 きの 簡 素 化 を 図 っている オ 市 民 への 周 知 まちづくりへの 関 心 を 高 めてもらおうと 積 極 的 にチラシやパンフレ ットを 作 成 し 配 布 している カ 寄 附 金 運 用 の 透 明 化 寄 附 金 の 使 い 道 をホームページで 公 表 し 運 用 の 透 明 化 を 図 っている キ 実 績 件 数 ( 件 ) 寄 附 金 額 ( 円 ) 年 度 内 個 人 内 個 人 平 成 20 年 度 680 466 265,881,080 25,558,709 平 成 21 年 度 659 464 72,491,318 39,143,067 平 成 22 年 度 633 458 118,989,462 13,368,600 平 成 23 年 度 815 580 136,653,250 29,598,060 平 成 24 年 度 1,574 1,315 57,132,059 22,070,280 平 成 24 年 度 の 寄 附 の 内 訳 別 紙 のとおり

⑵ 県 内 19 市 ア 公 式 HPでの 案 内 19 市 (100%) イ 充 当 先 の 選 択 肢 を 設 けている 14 市 ( 約 74%) ウ ゆかりのある 団 体 への 案 内 13 市 ( 約 68%) エ 特 産 品 を 送 付 している 9 市 ( 約 47%) オ クレジットカード 納 付 を 導 入 7 市 ( 約 37%) ⑶ 県 内 77 市 町 村 ア 特 産 品 を 送 付 している 自 治 体 33 市 町 村 ( 約 43%) 6 議 論 された 内 容 と 抽 出 された 課 題 ⑴ アンケート 結 果 ( )から ア ふるさとの 味 のするものが 良 いとの 回 答 があったことから 返 礼 品 につ いての 検 討 が 必 要 である イ 寄 附 金 の 充 当 先 について 松 本 市 内 の 特 定 の 地 区 に 寄 附 したいとの 回 答 があり 充 当 先 についての 検 討 が 必 要 である ウ 今 後 も 松 本 市 への 寄 附 を 続 けたい との 回 答 が 多 かったことから 返 礼 品 へのアンケート 調 査 を 行 えば 松 本 ブランドをさらに 広 めていける 可 能 性 がある エ 寄 附 理 由 として 家 族 知 人 が 住 んでいる 割 合 が 高 かった 周 知 の 手 段 が 少 なかったか もしくは 返 礼 品 などの 魅 力 が 少 なかったためと も 考 えられないか 平 成 24 年 度 ふるさとまつもと 寄 付 金 寄 附 者 へのアンケート( 政 策 部 提 供 ) ⑵ 支 払 方 法 について ア 本 市 も Yahoo 公 金 払 い によるクレジットカード 納 付 を 導 入 す ることで 手 続 きの 手 間 を 省 けるのではないか ⑶ 充 当 先 について ア 現 行 の 美 しいまち 松 本 づくり 基 金 のみでなく 特 定 事 業 ( 1)の 支 援 を 選 択 肢 に 盛 り 込 んでもいいのではないか ⑷ その 他 ア 本 市 への 寄 附 は あくまでも 善 意 の 寄 附 であり 過 度 の 自 治 体 間 競

争 を 招 く 恐 れのある 返 礼 品 には 慎 重 であるべきだ イ 税 金 控 除 のメリットを 受 けるためには 確 定 申 告 をする 必 要 があるので 丁 寧 で 分 かり 易 い 説 明 に 努 めるべきではないか ウ 本 市 にゆかりのある 人 や 団 体 へ もっと 直 接 的 に 案 内 をしてはどうか 1 例 えば 山 雅 支 援 や 福 島 の 子 ども 支 援 山 岳 環 境 整 備 など 7 今 後 の 制 度 内 容 のあり 方 子 どもが 大 切 にされ 育 ち そして この 松 本 市 から 全 国 に 巣 立 っていった 人 たちの ふるさとを 想 う 気 持 ちを 大 切 にし こうした 人 たちに ふるさとま つもと 寄 付 金 の 存 在 を 知 ってもらい 松 本 市 の 行 う 事 業 に 関 心 を 持 ってもら うことが 必 要 です 寄 附 金 の 充 当 先 の 選 択 肢 がない 現 状 では 寄 附 金 運 用 の 透 明 性 が 確 保 されに くいという 面 があることに 加 え 特 定 の 事 業 に 特 化 して 支 援 したい 寄 附 者 の 想 いを 反 映 させるためにも 充 当 先 の 選 択 肢 を 増 やすことは 必 要 であろうと 考 え ます 更 に 県 内 19 市 が 公 式 ホームぺージにて 案 内 を 出 していることから イン ターネットを 利 用 して 寄 附 者 とつながることを 想 定 している 実 態 もわかりま したので クレジットカードによる 納 付 等 を 可 能 にすることは 寄 附 したいと 思 ったその 場 で 寄 附 できる 仕 組 みを 整 えることであり 寄 附 者 の 手 続 きにかか る 手 間 を 軽 減 することで 松 本 を 想 う 気 持 ちをすぐさま 形 にできる 効 果 が 期 待 できます また こうした 制 度 の 意 義 を 高 めるためには 松 本 市 を 応 援 したいと 考 えて くださる 多 くの 方 と 繋 がる 必 要 があります そこで 本 市 にゆかりのある 人 や 団 体 の 活 動 情 報 を 提 供 してもらうために 市 民 の 協 力 を 得 ながら 松 本 ファンを 増 やし ふるさととしての 松 本 を 再 認 識 し 合 うことが ふるさとまつもと 寄 付 金 の 本 質 ではないかと 考 えます 8 提 言 松 本 ファンと 共 に 歩 む ふるさとまつもと 寄 付 金 への 取 り 組 みを 進 めてく ださい ⑴ 松 本 ファンを 増 やすための 積 極 的 なPR ⑵ 松 本 市 を 知 ってもらうための 返 礼 品 目 の 設 定 ⑶ 特 定 事 業 に 特 化 した 寄 附 も 受 けられるよう 充 当 先 の 選 択 肢 を 設 置 ⑷ 透 明 化 を 図 るため 寄 附 金 の 運 用 状 況 を 公 開

⑸ クレジットカードによる 寄 附 方 法 の 追 加 ⑹ 市 民 の 協 力 を 得 ながらの 本 市 にゆかりのある 人 や 団 体 の 活 動 情 報 の 把 握 と 寄 附 者 への 刊 行 物 等 による 継 続 的 な 情 報 提 供 9 おわりに 地 方 分 権 のあり 方 が 注 視 されている 中 東 京 オリンピックに 向 けたインフラ 整 備 や 高 速 ネットワーク 網 の 整 備 促 進 により 大 都 市 一 極 集 中 による 税 金 のス トロー 現 象 の 更 なる 増 大 が 危 惧 されます 一 方 地 方 都 市 にとっては 地 域 の 特 色 を 生 かしつつ 高 齢 者 ケアや 子 育 て 対 策 への 支 援 に 充 てる 財 源 をどう 確 保 していくか 今 後 切 実 な 問 題 となっていきます こうした 中 ふるさと 納 税 が 登 場 しましたが 現 状 では 本 来 の 意 義 の 一 つ である ふるさとを 大 切 に 想 う 気 持 ち が 後 退 し 返 礼 品 に 多 大 な 特 典 をつけ ることによる 寄 附 者 集 めの 手 法 に 注 目 が 集 まりすぎている 懸 念 があります こ の 様 な 過 度 な 特 典 をつけた 返 礼 品 を 掲 げて 返 礼 品 競 争 を 行 うことは この 制 度 の 本 来 の 意 義 ではありません 一 方 で ふるさとまつもと 寄 付 金 において 特 産 物 などを 寄 附 者 への 返 礼 品 とすることは 私 たちが 伝 えたい 松 本 市 について より 多 くの 情 報 を 知 ってもらい さらなる 関 心 を 高 めてもらうことにつながります 従 って 松 本 ファンを 増 やすと 同 時 に こうした 本 来 の 目 的 を 踏 まえるため には 市 民 の 協 力 を 得 ていくことも 欠 かせない 手 段 であろうと 考 えます よって 松 本 市 議 会 として 松 本 を ふるさと として 親 しみを 感 じてもら える 松 本 ファンを 増 やし 彼 らと 共 に 歩 んでいく 松 本 市 を 目 指 して 取 組 みを 進 めていただくことを 提 言 します 参 考 資 料 レファレンス 平 成 22 年 2 月 号 ふるさと 納 税 研 究 会 報 告 書 松 本 市 調 査 返 礼 として 物 産 等 を 送 付 している 県 内 市 町 村 及 びその 内 容 松 本 市 調 査 ふるさと 納 税 19 市 調 査