日 EU EPA 自己申告制度について ~ 手続簡略化 ~ 2019 年 10 月財務省関税局 税関 EPA 原産地センター

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日 EU EPA 自己申告制度について ~ 手続簡略化 ~ 2019 年 10 月財務省関税局 税関 EPA 原産地センター

目次 Ⅰ. 日 EU EPAの概要 Ⅱ. 日 EU EPA 自己申告制度 Ⅲ. 日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 Ⅳ. 日 EU EPA 輸入者による自己申告 Ⅴ. その他 ( 輸出面等 ) 1

日 EU EPA の概要 協定発効までの経緯 2013 年 3 月 交渉開始決定 2017 年 7 月 大枠合意 2017 年 12 月 交渉妥結 2018 年 7 月 署名 2019 年 2 月 発効 協定発効の効果 日本の実質 GDP を約 1%( 約 5 兆円 ) 押し上げ 雇用は約 0.5%( 約 29 万人 ) 増加の見込み ( 内閣官房 TPP 等政府対策本部による試算 ) アベノミクスの成長戦略の重要な柱 ( 総理施政方針演説等 ) 世界 GDP の約 3 割 世界貿易の約 4 割を占める世界最大級の自由な先進経済圏が誕生 協定締結により 貿易 投資の自由化 円滑化が促進され 日 EU 関係全般の一層の緊密化が期待される 関税撤廃 削除 全品目のうち EU 側で約 99% 日本側で約 94% の関税が最終的に撤廃される予定 工業製品の撤廃率は最終的に 100%( 即時撤廃は品目数ベースで EU 側 96.3% 日本側 96.0%) 農水産物の撤廃率は最終的に品目数ベースで EU 側で約 98% 日本側で約 82% 2

日 EU EPA の概要 日 EU EPA 原産地規則 日 EU EPA 税率は EPA 相手国の原産品に対してのみ適用される 日 EU EPA 原産地規則章では 原産品の定義 ( 原産地基準 ) や EPA 税率の申告手続 ( 原産地手続 ) 等を定めており (1) セクション A( 原産地規則 ) (2) セクション B( 原産地手続 ) (3) セクション C( 雑則 ) 及び (4) 品目別原産地規則 (PSR:Product Specific Rules of Origin) 等の附属書から構成されている セクション A( 原産地規則 ) 原産品 1 完全生産品 2 原産材料のみから生産される産品 又は 3 品目別原産地規則を満たす産品 ( 産品に応じて関税分類変更基準や付加価値基準等 ) のいずれかを満たす産品は日 EU EPA における原産品となる 累積原産材料の累積 ( モノの累積 ) のほか 生産行為の累積も認められている ( 一方の締約国の原産品や生産行為を他方の締約国の原産材料や生産行為とみなす ) セクション B( 原産地手続 ) 特恵要求手続 ( 証明制度 ) 事業者 ( 輸入者 輸出者又は生産者 ) 自らが原産品申告書を作成することができる自己申告制度が採用されている 確認手続 ( 検証 ) 輸入国税関は 輸入された貨物が原産品であるかどうかを確認するため 1 輸入者への情報提供の要請 2 輸出国税関を通じた輸出者 生産者に対する検証 を行うことができる セクション C( 雑則 ) セウタ及びメリリャへの適用 原産地規則及び税関に関連する事項に関する専門委員会 経過規定 品目別原産地規則 (PSR) それぞれの産品に応じた関税分類変更基準や付加価値基準等の原産地基準 ( 原産品となるための要件 ) が設定されている 3

目次 Ⅰ. 日 EU EPAの概要 Ⅱ. 日 EU EPA 自己申告制度 Ⅲ. 日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 Ⅳ. 日 EU EPA 輸入者による自己申告 Ⅴ. その他 ( 輸出面等 ) 4

輸出国 (EU) 日 EU EPA 自己申告制度 日 EU EPA においては 自己申告制度のみが採用されている ( 第三者証明制度は採用されていない ) 輸出者 生産者又は輸入者が原産品申告書の作成ができる 協定上の 輸出者 には 生産者 が含まれる 協定上 輸出者による自己申告は 原産地に関する申告 輸入者による自己申告は 輸入者の知識 と規定されている 税関は輸入申告時に原産品であることに係る追加的な説明 ( 資料 ) を求めることができる 日本への輸入 生産者 1 原産品申告書作成可 輸出者 1 原産品申告書作成可 2 輸出輸入者 3(輸日本税関 EPA税率適用)( 日本 ) 入申告輸入国 1 原産品申告書作成可 原産品申告書 4 原産性の審査及び事後確認 追加的な説明 ( 資料 ) 完全生産品及び事前教示を取得している場合は 輸入 ( 納税 ) 申告書に所定の記載をすることにより 追加的な説明 ( 資料 ) の提出省略可能 5

日 EU EPA 自己申告制度 特恵待遇の要求 第 3.16 条関税上の特恵待遇の要求 参考 日 EU EPA 自己申告制度関連規定 1 輸入締約国は 輸入に際し 輸入者による他方の締約国の原産品についての関税上の特恵待遇の要求に基づき 当該原産品について関税上の特恵待遇を与える 輸入者は 関税上の特恵待遇の要求の正確性及びこの章に定める要件の遵守について責任を負う 2 関税上の特恵待遇の要求は 次のいずれかに基づくものとする (a) 産品が原産品であることについての輸出者によって作成された原産地に関する申告 (b) 産品が原産品であることについての輸入者の知識 3 関税上の特恵待遇の要求及び2(a) 又は (b) に定めるその根拠は 輸入締約国の法令に従って 税関への輸入申告に含まれるものとする 輸入締約国の税関当局は 輸入者に対し 産品がこの章に定める要件を満たすことの説明を当該輸入者が提供することができる範囲において 税関への輸入申告の一部として 又は当該輸入申告に添付して 当該説明を行うよう要求することができる 輸出者 生産者による自己申告第 3.1 条定義 (c) 輸出者 とは 締約国に所在する者であって 当該締約国の法令に定める要件に従い 原産品を輸出し 又は生産するもの ( 原産地に関する申告を作成する者に限る ) をいう 第 3.17 条原産地に関する申告 1 原産地に関する申告については 産品が原産品であることを示す情報 ( 当該産品の生産において使用された材料の原産品としての資格に関する情報を含む ) に基づいて当該産品の輸出者が作成することができる 輸出者は 原産地に関する申告及び提供する当該情報の正確性について責任を追う 2 原産地に関する申告については 附属書三 -Dに規定する申告文のうち一の言語によるものを用いて 仕入書その他の商業上の文書 ( 原産品について特定することができるよう十分詳細に説明するもの ) 上に作成する 輸入締約国は 輸入者に対して原産地に関する申告の翻訳文を提供するよう要求してはならない ( 以下 略 ) 輸入者による自己申告第 3.18 条輸入者の知識産品が輸出締約国の原産品であるという輸入者の知識は 当該産品が原産品であること及びこの章に定める要件を満たすことを示す情報に基づくものとする 6

日 EU EPA 自己申告制度 日 EU EPA 輸入申告時に税関に提出する貨物の原産地にかかる説明 ( 資料 ) について ( 令和元年 7 月 17 日税関 HP 掲載 ) 一部税関手続の簡略化 ( 令和元年 8 月 1 日 ~) 1 原産品申告明細書の記載事項を簡略化 2 輸出者自己申告の場合で (*) 輸入者が輸入申告時に原産品申告書以外の説明( 資料 ) を提供できないときの手続を 以下のとおり簡略化 NACCS 上で 説明 ( 資料 ) を提出できない旨を入力する (12/1~ コードによる入力 ) 原産品申告明細書の提出は不要 (*) 輸入者自己申告は 輸入者が産品が原産品であることの情報を入手していることを前提としているため 説明 ( 資料 ) が提供できないことは想定されない 再周知及び留意事項 輸入者は 提供することができる範囲において 輸入申告の一部として 産品が日 EU EPA の特恵適用要件を満たすことの説明 ( 資料 )( 原産品申告明細書及び関係書類 ) を税関に提供する 輸入者は 説明 ( 資料 ) が入手できる場合は 輸入申告時に税関に提出する 輸出者は 作成する原産品申告書及び提供する情報の正確性について責任を負う 輸出者自己申告の場合 輸入者が輸入申告時に原産品申告書以外に提供できる説明 ( 資料 ) を持たないことを理由に 税関が申告時に特恵要求の拒否や 適用の否認をすることはない 税関は リスク評価により 必要に応じ 輸入申告時又は輸入許可後に 輸入された産品の原産品としての資格を確認するため 産品についての情報を求める その結果 EPA 税率の適用を否認することがある 7

日 EU EPA 自己申告制度 はい 輸出者から仕入書等に記載された協定附属書 3-D 申告文 ( 原産品申告書 ) を入手している いいえ 輸出者自己申告 はい 産品が原産品であることに係る追加的な説明 ( 資料 ) を入手している いいえ はい 原産品であること及び協定に定める要件を満たすことを示す情報を入手している いいえ 輸入者自己申告 原産品申告明細書を作成 ( または入手 ) 申告文が記載された仕入書等 + 原産品申告明細書 + 貨物が原産品であることを示すその他の資料 を提出して輸入申告 (8/1~) NACCS の記事欄 ( 税関用 ) に特定の文言を入力 (12/1 までに変更 ) NACCS に特定のコード等を入力 申告文が記載された仕入書等 を提出して輸入申告 輸入者が原産品申告書を作成 原産品申告明細書を作成 輸入者が作成した原産品申告書 + 原産品申告明細書 + 貨物が原産品であることを示す資料 を提出して輸入申告 EPA 税率適用 ( 事後確認の可能性あり ) EPA 税率適用不可 8

目次 Ⅰ. 日 EU EPAの概要 Ⅱ. 日 EU EPA 自己申告制度 Ⅲ. 日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 Ⅳ. 日 EU EPA 輸入者による自己申告 Ⅴ. その他 ( 輸出面等 ) 9

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 輸出者自己申告の原産品申告書 日 EU EPA における輸出者による自己申告の場合 原産品申告書は仕入書その他の商業上の文書に 協定附属書 3-D に定められた申告文を用いて作成する 1 ( 期間 : から まで ) 2 附属書 3-D 申告文日本語版 この文書の対象となる産品の輸出者 ( 輸出者参照番号 3 ) は 別段の明示をする場合を除くほか 当該産品の原産地 が特恵に係る原産地であることを申告する ( 用いられた原産性の基準 ) 4... ( 場所及び日付 ) 5... ( 輸出者の氏名又は名称 ( 活字体によるもの ))... 1 自己申告の文言は上記和文のほか 英語を含む EU の諸言語で作成可能 2 同一の原産品が 2 回以上輸送される場合の期間 (12 か月以内 ) 3 輸出者参照番号 : 日本からの輸出者の場合 : 法人番号 ( なお番号を有していない場合は空欄 ) 4 A: 完全生産品 B: 原産材料のみから生産される産品 C: 実質的変更基準を満たす産品 (1: 関税分類変更基準 2: 付加価値基準 3: 加工工程基準 )D: 累積 E: 許容限度 5 場所及び日付の情報が自己申告を行うインボイス等の文書自体に含まれる場合は省略可能 10

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 輸出者自己申告原産品申告書の例 1 申告文をインボイスに記載する場合 場所及び日付についてはインボイス等商業上の文書にこれらの情報が含まれる場合には申告文上は省略可 原産地に関する申告文 ( 附属書 3-D 申告文 ) 申告文の有効期間は 12 箇月間であるため 12 箇月以内の期間を記載 但し 1 回限りの輸送に使用する場合は空欄とする 輸出者参照番号 :EU 側輸出者の場合は REX Number と呼ばれる番号が原則として記載される 貨物の原産地 :European Union 又は EU 用いられた原産性の基準 : 完全生産品 A 原産材料のみからなる産品 B 実質的変更基準を満たす産品 C 累積を適用する場合 D 許容限度を適用する場合 E C を用いる場合 関税分類変更基準 1 付加価値基準 2 加工工程基準 3 輸出者の氏名又は名称 11

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 輸出者自己申告原産品申告書の例 2 申告文をインボイスの別添とする場合 場所及び日付 インボイス番号及びインボイス発行日でインボイスとの関連性を明記する 原産地に関する申告文 ( 附属書 3-D 申告文 ) 申告文の有効期間は 12 箇月間であるため 12 箇月以内の期間を記載 但し 1 回限りの輸送に使用する場合は空欄とする 輸出者参照番号 :EU 側輸出者の場合は REX Number と呼ばれる番号が原則として記載される 貨物の原産地 :European Union 又は EU 上記は日本税関における取扱い例です 用いられた原産性の基準 : 完全生産品 A 原産材料のみからなる産品 B 実質的変更基準を満たす産品 C 累積を適用する場合 D 許容限度を適用する場合 E C を用いる場合 関税分類変更基準 1 付加価値基準 2 加工工程基準 3 輸出者の氏名又は名称 12

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 記載事項簡略化 記載事項 新原産品申告明細書 仕入書の番号及び発行日 ( 仕入書が複数ある場合に 原産品が含まれる仕入書について記載 ) 原産性の基準を満たすことの説明 説明 ( 資料 ) 作成者の情報と 当該者の印又は署名 様式 様式は任意 原産品であることに係る追加的な説明 ( 資料 ) 令和元年 7 月 17 日付税関 HP 掲載周知文別添の右様式を使用可能 旧取扱 ( 参考 ) 記載事項 仕入書の番号及び日付 原産品申告書における産品の番号 産品の関税分類番号 (HS2017 年版 ) 適用する原産性の基準 適用した原産性の基準を満たすことの説明 当該説明に係る証拠書類の保有者等 明細書の作成者の情報と 当該者の印又は署名 様式 様式は任意 税関様式 C5293 号を使用可能 様式は任意 13

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 例ワイン原産品申告明細書 ( 一つのアイテムについて説明する場合 ) 日 EU EPA 品目別原産地規則第 22.03 項 - 第 22.08 項 CTH( 第 22.07 項及び第 22.08 項の材料からの変更を除く ) ただし 次の全ての要件を満たすことを条件とする 生産において使用される第 0806.10 号 第 2009.61 号及び第 2009.69 号の全ての材料が締約国において完全に得られるものであること 生産において使用される第 4 類の非原産材料の重量が産品の重量の 40 パーセントを超えないこと 生産において使用される第 17.01 項及び第 17.02 項の非原産材料の総重量が産品の重量の 40 パーセントを超えないこと ぶどうを収穫した農場に関する情報は記載不要 ただし ぶどうは締約国の完全生産品でなければならない 税関商事 ワインには亜硫酸塩等の酸化防止剤が添加物として使用されていることが多いが 亜硫酸塩であれば品目別原産地規則 CTH を満たすことから 原産国が不明であっても構わない ただし ぶどうジュース(HS 第 2009.61 号 第 2009.69 号 ) 乳製品等のHS 第 4 類のもの 糖類 (HS 第 17.01 項 第 17.02 項 ) が材料として使用されている場合は 規則を満たすか確認が必要 産品の品目別原産地規則によっては 添加物等の原産国が必要になる場合もある 材料一覧表 などを添付することが想定されるが ぶどうが締約国内のものであることを確認できれば他の説明 ( 資料 ) であってもよい 14

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 例ワイン原産品申告明細書 ( 複数のアイテムについて説明する場合 ) 日 EU EPA 品目別原産地規則第 22.03 項 - 第 22.08 項 CTH( 第 22.07 項及び第 22.08 項の材料からの変更を除く ) ただし 次の全ての要件を満たすことを条件とする 生産において使用される第 0806.10 号 第 2009.61 号及び第 2009.69 号の全ての材料が締約国において完全に得られるものであること 生産において使用される第 4 類の非原産材料の重量が産品の重量の 40 パーセントを超えないこと 生産において使用される第 17.01 項及び第 17.02 項の非原産材料の総重量が産品の重量の 40 パーセントを超えないこと 仕入書 原産品申告書と 突合できるように記載する ぶどうを収穫した農場に関する情報は記載不要 ただし ぶどうは締約国の完全生産品でなければならない 税関商事 ワインには亜硫酸塩等の酸化防止剤が添加物として使用されていることが多いが 亜硫酸塩であれば品目別原産地規則 CTH を満たすことから 原産国が不明であっても構わない ただし ぶどうジュース(HS 第 2009.61 号 第 2009.69 号 ) 乳製品等のHS 第 4 類のもの 糖類 (HS 第 17.01 項 第 17.02 項 ) が材料として使用されている場合は 規則を満たすか確認が必要 産品の品目別原産地規則によっては 添加物等の原産国が必要になる場合もある 材料一覧表 などを添付することが想定されるが ぶどうが締約国内のものであることを確認できれば他の説明 ( 資料 ) であってもよい 15

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 例ワイン原産品であることを説明する書類 本事例では ぶどうが締約国内で収穫されたものであることを示す書類として材料一覧表を取り上げているが 材料一覧表以外の書類であっても 契約書 製造工程フロー図等 ぶどうが締約国内で収穫されたことが分かる書類であれば構わない 16

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 例チーズ原産品申告明細書 ( 一つのアイテムについて説明する場合 ) 日 EU EPA 品目別原産地規則第 04.01 項 - 第 04.10 項 生産において使用される第 4 類の全ての材料が締約国において完全に得られるものであること 生乳を採取した牧場に関する情報は記載不要 ただし 生乳は締約国の完全生産品でなければならない チーズ( 第 4 類 ) の品目別原産地規則は 生産において使用される第 4 類の全ての材料が締約国において完全に得られるものであること であるため 非原産の乳製品が材料として使用されている場合は 規則を満たさない チーズに添加される食塩等は第 4 類ではないことから 原産国が不明であっても構わない 産品の品目別原産地規則によっては 添加物等の原産国が必要になる場合もある 税関商事 材料一覧表 などを添付することが想定されるが 生乳及び乳製品が締約国内のものであることを確認できれば他の説明 ( 資料 ) であってもよい 17

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 例チーズ原産品申告明細書 ( 複数のアイテムについて説明する場合 ) 日 EU EPA 品目別原産地規則第 04.01 項 - 第 04.10 項 生産において使用される第 4 類の全ての材料が締約国において完全に得られるものであること 仕入書 原産品申告書と 突合できるように記載する 生乳を採取した牧場に関する情報は記載不要 ただし 生乳は締約国の完全生産品でなければならない チーズ( 第 4 類 ) の品目別原産地規則は 生産において使用される第 4 類の全ての材料が締約国において完全に得られるものであること であるため 非原産の乳製品が材料として使用されている場合は 規則を満たさない チーズに添加される食塩等は第 4 類ではないことから 原産国が不明であっても構わない 産品の品目別原産地規則によっては 添加物等の原産国が必要になる場合もある 税関商事 材料一覧表 などを添付することが想定されるが 生乳及び乳製品が締約国内のものであることを確認できれば他の説明 ( 資料 ) であってもよい 18

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 例チーズ原産品であることを説明する書類 本事例では 生乳が締約国内で得られたものであることを示す書類として材料一覧表を取り上げているが 材料一覧表以外の書類であっても 契約書 製造工程フロー図等 生乳が締約国内で得られたことが分かる書類であれば構わない 19

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 異なる産品を同時に輸入する場合の原産品申告明細書 ( 複数のアイテムについて説明する場合 ) 左の例のように ワインとチーズのような異なる産品であっても 1 枚の原産品明細書にまとめて記載することが可能 税関商事 20

21 手続簡略化 日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 原産品であることに係る追加的な説明 ( 資料 ) が提供できない場合 ( 注 ) 輸出者自己申告の場合のみの取扱 原産性を明らかにする情報が提出できない場合 その旨と理由を原産品申告明細書に記載する [1] 旧 No.AB00001 2019.6.1 第 2204.21 号 8/1 からの暫定的な措置 原産性を明らかにする書類が提出できない場合 1 NACCSの記事欄 ( 税関用 ) に特定の文言を入力 私は産品が原産品であることに係る追加的な説明は提供できません NACCS 画面 12/1 までに実施する措置 原産性を明らかにする書類が提出できない場合 1 NACCSに特定のコード等を入力 ( 入力コード等については 決定次第別途案内します ) NACCS 画面 EU XXXX 輸出者が 営業秘密を理由に情報を開示できないとしており 産品が原産性を満たすことについて情報をもっておりません 私は産品が原産品であることに係る追加的な説明は提供できません 特定のコード等 原産性を明らかにする書類が提出できない場合は 提出できない理由とその旨を記載する 2 原産品申告明細書の提出を省略 提出省略 2 原産品申告明細書の提出を省略 提出省略

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 輸入者の書類保存義務 輸出者自己申告 輸入者は 原産品に関する書類を輸入の許可の日の翌日から 5 年間保存する必要がある 輸出者自己申告の場合 保存対象となる書類は 原産品申告書及び輸出者から提供を受けている原産品であることに係る追加的な資料となるが 輸入申告の際に税関へ提出した書類については 保存義務の対象とならない 原産品申告書 原産品申告明細書 輸出者から提供を受けていれば 保存 契約書 仕入書 価格表 総部品表 製造工程表ほか 貨物が原産品であることを示す全ての記録 22

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 23 事後確認 ( 検証 ) 輸入された貨物の原産性の確認のため 輸入国税関は 輸入許可後に貨物についての情報を求めることができる 輸出者自己申告の事後確認 1 輸入者に対する検証 輸入国税関は 輸入者に対して情報の提供を要求することができる 検証を受けた輸入者の手配により 輸出者 生産者から輸入国税関に対して直接情報を送付することも可能 輸入者が 3 箇月以内に回答しない場合は 輸入国税関は EPA 税率の適用を否認することができる 輸出国 輸入国 生産者 輸出者 情報提供依頼 輸入者 検証を受けた輸入者の手配により 輸出者 生産者から輸入国税関に対し 直接情報を送付することも可能 情報提供 情報提供 輸入者に対する情報提供要請 輸出国税関 輸入国税関

日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 24 輸出者自己申告の事後確認 2 輸出者に対する検証 日 EU EPAでは 輸入国税関が輸出者 ( 又は生産者 ) に対して行う検証は 輸出国税関を通じて行われる ( 間接検証 ) 輸入国税関は 輸入者に対する検証の後 貨物の原産品としての資格を確認するために追加の情報が必要であると認めるときは 輸出国税関に対して情報の提供を要請することができる 輸出国税関は 輸出者に対して文書の要請又は施設の訪問による審査を要請する 輸出国税関から回答がない場合 及び十分な情報が提供されない場合は 輸入国税関はEPA 税率の適用を否認することができる 輸出国 輸入国 生産者 輸出者 輸入者 書面または訪問による検証 情報提供 輸出国税関を通じた検証 ( 参考 ) 日 EU EPA では 輸入国税関から輸出国の輸出者 生産者に対する訪問検証は規定していない 輸出国税関 情報提供 輸入国税関

目次 Ⅰ. 日 EU EPAの概要 Ⅱ. 日 EU EPA 自己申告制度 Ⅲ. 日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 Ⅳ. 日 EU EPA 輸入者による自己申告 Ⅴ. その他 ( 輸出面等 ) 25

日 EU EPA 輸入者による自己申告輸入者自己申告の原産品申告書 〇輸入者による自己申告については 協定上特定の様式は定められていない 税関様式のほか 下記記載事項等を記載した任意様式の使用も可能 〇通関業者が作成することも可能 輸入者が 協定第 3.18 条に基づき貨物が原産品であること及び協定に定める要件を満たすことを示す情報を入手していることが前提 (1) 記載事項 輸出者の氏名又は名称及び住所 ( 国名を含む ) 産品の概要 ( 品名 仕入書の番号等 ) 関税分類番号 (6 桁 HS2017 年版 ) 適用する原産性の基準 適用するその他の原産性の基準 その他の特記事項 (2) 様式 使用言語 任意様式 税関様式 C 第 5292 号 -4の使用も可能 日本語により作成 26

日 EU EPA 輸入者による自己申告 輸入者自己申告原産品申告書の例 様式は任意 品名は 対象となる貨物と関連付けるために十分なものとする 適用する原産性の基準 : 完全生産品 A 原産材料のみからなる産品 B 実質的変更基準を満たす産品 C 累積を適用する場合 D 許容限度を適用する場合 E C を用いる場合 関税分類変更基準 1 付加価値基準 2 加工工程基準 3 申告文の有効期間は 12 箇月間であるため 12 箇月以内の期間を記載 但し 1 回限りの輸送に使用する場合は空欄とする 税関芝浦 輸入者の氏名又は名称 住所又は居所を記載する 本原産品申告書の作成を委託する場合はその依頼された者 27

日 EU EPA 輸入者による自己申告 記載事項簡略化 原産品であることに係る追加的な説明 ( 資料 ) 再掲 新原産品申告明細書 記載事項 仕入書の番号及び発行日 ( 仕入書が複数ある場合に 原産品が含まれる仕入書について記載 ) 原産性の基準を満たすことの説明 説明 ( 資料 ) 作成者の情報と 当該者の印又は署名 様式 様式は任意 令和元年 7 月 17 日付税関 HP 掲載周知文別添の右様式を使用可能 旧取扱 ( 参考 ) 記載事項 仕入書の番号及び日付 原産品申告書における産品の番号 産品の関税分類番号 (HS2017 年版 ) 適用する原産性の基準 適用した原産性の基準を満たすことの説明 当該説明に係る証拠書類の保有者等 明細書の作成者の情報と 当該者の印又は署名 様式 様式は任意 税関様式 C5293 号を使用可能 様式は任意 28

日 EU EPA 輸入者による自己申告 例衣類原産品申告明細書 日 EU EPA 品目別原産地規則第 61.01-61.17 項 ( 裁断により形成し 又は直接に形成したメリヤス編物又はクロセ編物の二以上を縫い合わせ 又はつなぎ合わせて得られる産品 ) メリヤス編み又はクロセ編みと製品にすること ( 布の裁断を含む ) との組合せ 繊維及び繊維製品はほとんどの品目について 品目別原産地規則が加工工程基準 加工工程基準の場合 どこで 何が行われたのか を説明することがポイント 材料の HS 番号は記載不要 同じような産品であっても サイズや色等が異なることにより使用する材料 生産工程が異なれば その製品毎に説明が必要になるが 本事例の T シャツ と カーディガン のように 産品が異なっても材料の生産工程やその工程が行われた国が同じであれば 説明をまとめることが可能 生産工程表 などを添付することが想定されるが 加工工程が確認できれば他の説明 ( 資料 ) であってもよい 税関芝浦 29

日 EU EPA 輸入者による自己申告 例衣類原産品であることを説明する書類 本事例では 加工工程を表す書類として生産工程表を取り上げているが 生産工程表以外の書類であっても 契約書や生産指図書等 加工工程が分かる書類であれば構わない 当該生産工程表には糸を製造した場所が記載されているが 本事例の貨物に係る品目別原産地規則では糸を製造した場所は問われていないため 糸の製造国が不明であっても構わない 30

日 EU EPA 輸入者による自己申告 輸入者の書類保存義務 輸入者自己申告 輸入者は 原産品に関する書類を輸入の許可の日の翌日から 5 年間保存する必要がある 輸入者自己申告の場合 保存対象となる原産品に関する書類は 当該貨物が原産品としての資格を得るための要件を満たすことを示す全ての記録となる ただし 輸入申告の際に税関へ提出した書類については 保存義務の対象とならない 原産品申告書 輸入者が全て保存 原産品申告明細書 契約書 仕入書 価格表 総部品表 製造工程表ほか 貨物が原産品であることを示す全ての記録 31

32 日 EU EPA 輸入者による自己申告 事後確認 ( 検証 ) 輸入者自己申告の事後確認 輸入者に対する検証 輸入された貨物の原産性の確認のため 輸入国税関は 輸入者に対して情報の提供を要求することができる 輸入者自己申告の場合に行われるのは輸入者に対する検証のみであり 輸出国税関を通じた輸出者 生産者に対する検証は実施されない 〇輸入者が回答しない場合 及び十分な情報を提供しない場合は 輸入国税関は EPA 税率の適用を否認することができる 輸出国 輸入国 生産者 輸出者 輸入者 情報提供 輸入者に対する情報提供要請 輸出国税関 輸入国税関

33 原産品申告書に包括的な期間を設定する場合の例 ( 参考 ) 包括的な期間 申告用インボイス 原産品申告書 原産品申告明細書 税関商事 申告用インボイスに記載される品名 アイテムナンバー 契約番号等を記載し 税関芝浦各書類を突合できるようにする

目次 Ⅰ. 日 EU EPAの概要 Ⅱ. 日 EU EPA 自己申告制度 Ⅲ. 日 EU EPA 輸出者 生産者による自己申告 Ⅳ. 日 EU EPA 輸入者による自己申告 Ⅴ. その他 ( 輸出面等 ) 34

輸出貨物に対する事後確認 日本から EU への輸出 輸出者自己申告 日 EU EPA においては 自己申告制度のみが採用されている ( 第三者証明制度は採用されていない ) 輸出者又は生産者が原産品申告書の作成ができる 協定上の 輸出者 には 生産者 が含まれる 協定上 輸出者による自己申告は 原産地に関する申告 と規定されている 輸出国 ( 日本 ) 生産者 1 原産品申告書作成可 輸出者 1 原産品申告書作成可 2 輸出輸入者 3(輸EPA税率適用)(EU) 入申告輸入国 EU 税関 4 原産性の審査及び事後確認 35

輸出貨物に対する事後確認 36 輸出国 ( 日本 ) 輸出者自己申告の事後確認 2 輸出者に対する検証 日 EU EPAでは 輸入国税関が輸出者 ( 又は生産者 ) に対して行う検証は 輸出国税関を通じて行われる ( 間接検証 ) 輸入国税関は 輸入者に対する検証の後 貨物の原産品としての資格を確認するために追加の情報が必要であると認めるときは 輸出国税関に対して情報の提供を要請することができる 輸出国税関は 輸出者に対して文書の要請又は施設の訪問による審査を要請する 輸出国税関から回答がない場合 及び十分な情報が提供されない場合は 輸入国税関でEPA 税率の適用を否認される可能性がある 輸入国 (EU) 生産者 輸出者 輸入者 書面または訪問による検証 情報提供 輸出国税関を通じた検証 ( 参考 ) 日 EU EPA では 輸入国税関から輸出国の輸出者 生産者に対する訪問検証は規定していない 日本税関 情報提供 EU 税関

輸出貨物に対する事後確認 日 EU EPA に基づく EU 税関当局からの情報提供要請 日本から輸出されEPA 税率を適用してEU 側に輸入された貨物の原産性について EU 税関当局が事後確認 ( 検証 ) を行う場合 まずはEU 側輸入者に対して情報の提供が要求される その後 輸出者自己申告の場合で追加の情報が必要であると判断されたときは 日本税関に対して協力要請が行われることとなる 日本税関は EU 税関当局からの要請に基づき 原産地に関する申告文を作成した日本の輸出者 生産者に対し 貨物の原産品としての資格を確認するための情報の提供を求める 事後確認の方法 EU 税関当局の要請を受けた日本税関が 書面又は訪問により実施する 実施時の書面に情報提供要請対象の貨物及び確認内容が記載される 情報の提供情報提供要請対象の貨物が日本の原産品であるか否かを確認するため 生産に係る説明及び疎明資料 ( 契約書 仕入書 材料表 製造工程表など ) の提出を求める 回答期限協定上 輸出国税関 ( 日本税関 ) は 相手国税関当局からの要請から 10 箇月以内に回答を行う必要がある 37

輸出貨物に対する事後確認 根拠法令 経済連携協定に基づく申告原産品に係る情報の提供等に関する法律 ( 平成 26 年法律 112 号 ) 主な関連規定 : 書類の保存 ( 第 5 条 ) 資料の提出及び立入検査等 ( 第 7 条 ) 罰則 ( 第 11~13 条 ) 日 EU EPA 主な関連規定 : 運用上の協力 ( 第 3 22 条 ) 関税上の特恵待遇の否認 ( 第 3 24 条 ) 事後確認の結果 提出された情報及び回答書を基に 日本税関において貨物が原産品かどうかについての意見を作成し EU 税関当局へ提供する ただし 原産品か否かの最終的な判断は EU 税関当局が行う 日本税関の回答等により EU 税関当局が当該貨物について日本の原産品であることを確認できた場合には EU 税関当局において EPA 税率の適用が是認される 一方 期限内に回答をしない場合や 提供された情報が原産品であることを確認するために十分でない場合には EU 税関当局により EPA 税率の適用が否認されることがある 自己申告制度に係る輸出貨物に対する事後確認についてのお問い合わせは 下記へお願いいたします 担当部門 財務省 税関 EPA 原産地センター ( 東京税関総括原産地調査官 ) メールアドレス epa-roo-center2@customs.go.jp 38

輸出貨物に対する事後確認 日本における輸出者又は生産者の書類保存義務 原産品申告書を作成した日本の輸出者又は生産者は 経済連携協定に基づく申告原産品に係る情報の提供等に関する法律 ( 平成 26 年法律 112 号 ) に基づき 原産品に関する書類を 作成の日から 4 年間 ( ) 保存する必要がある 対象となる原産品に関する書類とは 原産品申告書 ( 写し ) のほか 申告内容に応じ 事業者自身が原産性を判断し 原産品申告書を作成するに際して用いた 契約書 仕入書 価格表 総部品表 製造工程表 及びその他の原産品申告書の内容を確認するために必要な書類となる 原産品申告書 ( 写し ) 輸出者 生産者は全て保存 契約書 仕入書 価格表 総部品表 製造工程表ほか 貨物が原産品であることを示す全ての記録 ( ) 日 EU EPA の場合 TPP11(CPTPP) 及び日オーストラリア協定は 5 年間 39

相談 質問等 日 EU EPA ご意見箱 今般の日 EU EPA の税関手続の簡略化に対するご意見 ご要望がございましたら 下記へメールにてお寄せください 財務省 税関 EPA 原産地センター ( 東京税関総括原産地調査官 ) 日 EU EPA ご意見箱アドレス :epa-roo-center@customs.go.jp 税関 HP 原産地規則ポータルからもアクセス可能です メールを送付いただく際には 氏名もしくは社名 電話番号を記載いただきますようお願いいたします 記載がない場合はお答えしかねる場合があります いただいたご意見は関係者に共有し 今後の執務の参考等にいたします 必ずしも返答や対応をお約束するものではございませんので 御了承ください その他の原産地規則 関連する税関手続に関するお問合せについては 各税関の原産地調査官等へご連絡ください (41 ページ ) 40

相談 質問等 日 EU EPA の税関手続の簡略化に対するご意見 ご要望以外の原産地規則 関連する税関手続についてのご質問は 下記までお問い合わせください 各税関原産地規則担当部門 税関電話番号メールアドレス 函館税関業務部原産地調査官 0138-40-4255 hkd-gyomu-gensan@customs.go.jp 東京税関業務部首席原産地調査官 03-3599-6527 tyo-gyomu-origin@customs.go.jp 横浜税関業務部原産地調査官 045-212-6174 yok-gensanchi@customs.go.jp 名古屋税関業務部原産地調査官 052-654-4205 nagoya-gyomu-gensanchi@customs.go.jp 名古屋税関清水税関支署原産地調査官 054-352-6114 nagoya-shimizu-gensanchi@customs.go.jp 大阪税関業務部首席原産地調査官 06-6576-3196 osaka-gensanchi@customs.go.jp 神戸税関業務部首席原産地調査官 078-333-3097 kobe-gensan@customs.go.jp 門司税関業務部原産地調査官 050-3530-8369 moji-gyomu@customs.go.jp 長崎税関業務部原産地調査官 095-828-8801 nagasaki-gensanchi@customs.go.jp 沖縄地区税関原産地調査官 098-943-7830 oki-9a-gensanchi@customs.go.jp 41

事前教示制度 税関 照会 回答 ( 文書は原則 30 日以内 ) 輸入者等 事前教示制度 貨物の輸入をお考えの方やその他の関係者が 税関に対して 輸入の前に 輸入を予定している貨物が原産地規則を満たしているかどうか ( 協定の適用 解釈等 ) についての照会を文書により行い 税関から文書により回答を受けることができる制度 輸入を予定している貨物の原産地 日 EU EPA 税率又は TPP11 税率 ( 特恵関税 ) の適用の可否等を事前に知ることができ ( 適用される税率が事前に分かることから ) 輸入にかかる費用等の計画が立てやすくなります また 貨物が実際に輸入される際の輸入通関では 事前教示によって 既にその貨物の取扱い ( 原産地 ) が確定していることから 迅速な申告 貨物の早期の受取りができるようになります 税関が発出した回答 ( 教示 ) の内容については 最長 3 年間 税関が輸入申告を審査する際に尊重されます ( 法律改正等により取扱いの変更があった場合等を除く ) ので 恒常的に同じ貨物を輸入する場合には 安定的な取扱いが確保されます 口頭や E メールによる事前教示の照会 ( 文書による事前教示の照会に準じた取扱いに切り替えた場合を除く ) の場合には 輸入申告の審査の際に尊重される取扱いは行われないのでご注意ください 42

本日のポイント 1. 何が簡略化された? 以下の原産地手続を簡略化 ( 令和元年 8 月 1 日 ~) 1 原産品申告明細書の記載事項を簡略化 2 輸出者自己申告の場合で 輸入者が輸入申告時に原産品申告書以外の説明 ( 資料 ) を提供できないときの手続を 以下のとおり簡略化 NACCS 上で 説明 ( 資料 ) を提出できない旨を入力する (12/1~ コードによる入力 ) 原産品申告明細書の提出は不要 従前どおりの取り扱いでも差し支えない 2. どこにコンタクト ( 相談 質問等 ) すればよい? 原産地規則及び関連する税関手続についてのご質問 各税関原産地規則担当部門 (41ページ) 今回の日 EU EPA 原産地手続の簡略化に対するご意見 ご要望 日 EU EPAご意見箱 (EPA 原産地センター )(40ページ) 輸出貨物についてのEU 等からの事後確認 ( 輸出国検証 ) に関するお問い合わせ EPA 原産地センター (38ページ) 43