研 修 の 予 定 PTC Creoを 使 用 した3D-CAD 入 門 技 術 部 谷 口 康 太 郎 前 半 (3 時 間 ) 5/14 13:10~ 13D-CADの 概 要 説 明 23Dデータ 成 方 法 について 33Dデータ 成 演 習 後 半 (3 時 間 ) 5/28( 水 )or21( 水 ) 13:10~ 4アセンブリの 組 み 方 について 5アセンブリ 構 築 演 習 63Dデータから 三 面 図 の 成 方 法 について 7 三 面 図 の 成 演 習 CAD 言 葉 の 意 味 とその 役 割 computer aided design(コンピュータ 支 援 設 計 ) コンピュータを 用 いて 設 計 をすることやそのツールのこと 2 次 元 CADと3 次 元 CADがある CAE (Computer Aided Engineering) 工 業 製 品 の 設 計 開 発 工 程 を 支 援 するコンピュータシステム 製 品 の 設 計 支 援 システムや 設 計 した 製 品 の3 次 元 モデル を 使 って 強 度 や 耐 熱 性 加 工 性 等 をなどの 特 性 を 計 算 する 解 析 システム 製 品 の 機 能 や 性 能 を 確 認 するためのシミュ レーションシステムなどが 含 まれる 言 葉 の 意 味 とその 役 割 CAM computer aided manufacturing(コンピュータ 支 援 製 造 ) CADで 成 された 形 状 データから 加 工 用 のNCプログラム 成 などの 生 準 備 全 般 をコンピュータ 上 で 行 う 為 のシ ステム 出 力 されたデータは CNC 化 された 工 機 械 に 送 られて 際 の 加 工 が 行 われる CNC(NC) Computer Numerical Control(コンピューター 数 値 制 御 ) 機 械 工 において 工 具 の 移 動 や 移 動 速 度 などをコン ピュータによって 数 値 で 制 御 することである 同 一 の 加 工 手 順 の 繰 り 返 しや 複 雑 な 形 状 の 加 工 を 得 意 とする 3D-CADの 概 要 説 明 3 次 元 CADとは? 仮 想 3 次 元 座 標 空 間 上 に 対 象 物 の 立 体 形 状 を 描 くシ ステム 3 次 元 モデル 成 された 立 体 形 状 のこと 2 次 元 CAD との 違 い 2 次 元 CAD の 図 面 はX,Y,Z 軸 の3 つの 軸 のうち,2 つ を 使 用 して 描 かれる. 一 般 に2 次 元 の 図 面 では3 つの 投 影 図 ( 三 面 図 ;three-viewdrawing)で 構 成 される. 2 次 元 CAD では, 設 計 者 が 頭 の 中 でイメージした 立 体 形 状 を2 次 元 の 平 面 に 描 き 直 す 必 要 がある.CADソフ トが 形 状 を 認 識 しているわけではない. 2 次 元 図 面 には 設 計 検 討 のための 媒 体 の 役 割 と 設 計 情 報 伝 達 のための 媒 体 の 二 つの 役 割 がある が 3D-CADは 後 者 が 欠 けている. 1
三 面 図 について 正 面 図 (front view), 平 面 図 (top view), 側 面 図 (side view)の3 つの 投 影 図 で 構 成 設 計 者 が 頭 の 中 でイメージした 立 体 形 状 を 三 面 図 として 描 くにはある 程 度 経 が 必 要 三 面 図 から 立 体 形 状 をイメージするのにも 経 が 必 要 3 次 元 CADのメリット 設 計 初 心 者 でも 立 体 形 状 やレイアウトを 把 握 しやすい 図 面 成 に 慣 れていなくても3 次 元 モデルデータからそのまま 三 面 図 を 成 できる 平 面 的 な 三 面 図 では 十 分 に 表 現 できない 自 由 曲 面 でも 数 学 的 に 正 確 に 表 現 することができる 設 計 段 階 において を 行 った 場 合 と 同 等 の 検 証 を 行 え, や 設 計 変 更 の 手 間 を 大 幅 に 軽 減 できる 3 次 元 モデル 利 用 することで 設 計 者 以 外 の 人 にも 理 解 しやすい (DRや 資 料 の 図 など) NC 加 工 や3Dプリンタを 利 用 すれば 複 雑 な 形 状 も 製 可 能 そのまま 設 計 データが 金 型 検 討 や 製 造 に 使 用 できる 簡 単 な 形 状 成 であれば 短 期 間 で 習 熟 し 視 覚 的 に 分 かりやすく 設 計 初 心 者 に 向 いている 自 動 車 開 発 での3D-CAD CAEの 利 用 事 例 外 装 デザイン 検 討 内 装 デザイン 人 間 工 学 検 討 操 縦 安 定 性 乗 り 心 地 性 能 シミュレーション 解 析 レイアウト 検 討 衝 突 解 析 自 動 車 業 界 の 開 発 の 流 れと 期 間 20 年 前 : 紙 図 面 企 画 デ ザ イ ン 車 性 両 能 計 計 画 画 設 計 10 年 前 :3D-CAD CAE CAM デ 車 性 企 ザ 両 能 設 画 イ 計 計 計 ン 画 画 開 発 約 3 年 間 本 番 本 番 強 度 耐 久 性 解 析 成 形 性 解 析 (プレス ダイカスト インジェクション) 空 気 流 / 熱 解 析 3 次 元 CADによりコンピュー ター 上 で 仮 想 的 に 自 動 車 を 組 み 立 て 約 1 年 間 CAEにより3Dデータを 用 いて を 行 い 金 型 の 廃 止 3 次 元 CADのデメリット 3 次 元 モデルの 種 類 簡 単 な 形 状 であれば 手 書 きや2 次 元 の 方 が 早 い 複 雑 なデータ 成 には 熟 練 を 要 し 時 間 がかかる 2 次 元 図 面 から 立 体 形 状 を 読 み 取 る 能 力 がつかない 公 差 等 の 指 示 がデータだけでは 表 現 できない 大 規 模 アセンブリデータを 読 み 込 むのに 時 間 がかか り PCの 動 が 重 たくなる 原 因 不 明 のエラーでCADがハングアップする 頂 点 と 頂 点 を 結 ぶ 稜 線 のみ ワイヤーフレームモデルに 面 の 情 報 を 付 加 頂 点, 稜 線, 面 および 質 の 情 報 をもった 様 々なデメリットもあるが 慣 れれば 手 書 きや2D-CADより 圧 倒 的 に 便 利! 面 が 開 いている 面 積 有 り 体 積 無 し 面 が 閉 じている 面 積 有 り 体 積 有 り 2
B-reps(ビーレップス) boundary representation 集 合 演 算 の 操 ができる 面 と 稜 線, 頂 点 の 境 界 データで 定 義 する 自 由 曲 面 をを 正 確 に 表 現 できる 半 面, 形 状 の 入 力 や 修 正 が 複 雑 で,すべての 境 界 データの 記 憶 が 必 要 なためデータ が 大 きく なる B-reps 形 式 からCSG 形 式 へのデータ 変 換 は 困 難 である Pro/ENGINEER 等 CSG constructive solid geometry 集 合 演 算 の 操 ができる 立 方 体 や 直 方 体, 円 筒 などの 基 本 的 な 図 形 要 素 をプリミティブといい,プリ ミティブの 集 合 演 算 により3 次 元 物 体 を 定 義 し,この 形 成 過 程 を2 進 ツリー 構 造 で 記 憶 する 手 法 形 状 の 入 力 や 修 正 が 容 易 であり,データの 構 造 も 単 純 かつコンパクトである 半 面, 自 由 曲 面 を 正 確 に 扱 うことは 苦 手 CSG 形 式 からB-reps 形 式 へのデータ 変 換 は 比 較 的 容 易 であ る SolidWorks 等 代 表 的 な3D-CAソフトウェア CATIA TOYOTA,HONDA,BOEING IDEAS Unigraphics NX ハイエンドCAD NISSAN,SUZUKI,MATSUDA Pro/ENGINEER Creo SHARP Solidworks 格 が 安 く 中 小 企 業 で 多 く 採 用 ミッドレンジCAD グラフィックスアクセラレータ コンピュータの 中 で 画 面 表 示 を 担 うビデオチップのうち, CPU に 代 わって 描 画 処 理 を 行 なう 機 能 を 持 ったもの. また,そのようなビデオチップを 搭 載 したビデオカード. CPU の 負 担 を 軽 減 し, 性 能 の 向 上 をもたらす. Windows などのようにグラフィックスを 多 用 したユーザ インターフェースを 持 ったOS が 普 及 するにつれグラ フィックスアクセラレータの 需 要 も 増 大 した.グラフィッ クスアクセラレータには, 専 用 のメモリ(ビデオ24RAM: VRAM)が 搭 載 されることが 多 い.ビデオRAM の 容 が 大 きいほど 画 面 解 像 度 * や 表 示 色 数 が 向 上 する. グラフィックライブラリ 一 般 に,3 次 元 CAD は 処 理 が 複 雑 になりCPU への 負 担 が 大 きい.そのため,グラフィックス アクセラレータ* と,それをサポートするため のライブラリを 用 いることが 多 い.これらの 後 者 がグラフィックライブラリである.グラフィック ライブラリはディスプレイに 図 形 を 生 成 する 関 数 群 である.3 次 元 CAD の 世 界 で 標 準 とされ ているグラフィックライブラリにOpenGL がある. グラフィックス 用 API OpenGL (Open Graphics Library) 3 次 元 (3D)グラフィックス 用 API ワークステーションや 業 務 向 け 対 応 GPU NVIDIAの Quadro シリーズ AMDの ATI FirePro(FireGL) シリーズ Microsoft DirectX ゲーム 開 発 での 利 用 を 主 な 用 途 対 応 GPU NVIDIA GeForce シリーズ AMD RADEON シリーズ 3
API (Application Program Interface) あるプラットフォーム(OS やミドルウェア*) 向 けのソフトウェアを 開 発 する 際 に 使 用 でき る 命 令 や 関 数 の 集 合 のこと. 個 々の 開 発 者 は 規 約 に 従 ってその 機 能 を 呼 び 出 す だけで, 自 分 でプログラミングす ることなくその 機 能 を 利 用 したソフトウェアを 成 することができる. フィーチャーベースモデリング ソリッドモデルの 構 築 手 法 の1 つ.フィーチャーと 呼 ば れる 単 純 な 形 状 ( 穴, 突 起,フィレットなど)を 組 み 合 わ せて 複 雑 な 形 状 を 構 築 していく 手 法. フィーチャーは, 長 さ, 大 きさなどのパラメータや 断 面 積 形 状 といった 属 性 情 報 を 保 持 しており,その 属 性 を 変 更 することでモデルの 形 状 を 変 えることができる. ソリッドモデル 系 の3 次 元 CAD ソフトで 最 も 多 く 採 用 さ れている 方 式 である. 様 々な 形 状 が 成 できるが, 基 本 形 状 を 積 み 重 ねる 方 式 に 比 べてデータ 容 が 大 きくなり, 処 理 に 時 間 が かかる. エンティティ 図 形 の 要 素 ( 点, 直 線, 曲 線, 円, 円 弧, 平 面, フィレット, 平 面 座 標 など)をエンティティと 呼 ぶ.(フィーチャーと 重 複 するものもある) ヒストリー モデリングを 進 めていくときのフィーチャーの 使 用 履 歴 のこと.ヒストリーはフィーチャー ベースモデリングと 密 接 に 関 係 している. フィーチャーの 使 用 履 歴 を 記 憶 するタイプの3 次 元 CAD ソフトはヒストリー 系 (orヒストリー 型 )と 呼 ばれる. Pro/ENGINEER を 含 む 多 くの3 次 元 CAD ソフト はヒストリー 系 である. パラメトリックモデリング 形 状 とともに 距 離, 方 向, 接 続 条 件,フィー チャーを 成 した 手 順 などの 履 歴 情 報 を 保 存 しながら 行 うモデリングのことである. パラメトリックモデリングで 成 したモデルは, パラメータを 変 更 し, 手 順 を 再 行 することに より, 形 状 の 再 定 義 を 行 うことができる. パラメトリックモデリング 4
3 次 元 CAD の 機 能 ソリッドの 成 押 し 出 し 3 次 元 CAD の 機 能 ソリッドの 編 集 面 取 り フィレット 回 転 シェル 化 ( 薄 肉 化 ) ロフト オフセット スイープ 厚 み 付 け 3 次 元 CAD の 機 能 曲 面 の 成 押 し 出 し 回 転 Creoの 注 意 点 ワーキングディレクトリの 設 定 デフォルトでは C: Users Public Documents 任 意 のフォルダへ 変 更 スイープ バウンダリー ロフト(スキニング) config.proファイルの 設 定 初 期 設 定 インチポンド 系 メートル 系 に 変 更 第 一 角 法 第 三 角 法 ファイルの 種 類 ワーキングディレクトリの 指 定.prt : 部 品 データ.drw : 図 面 データ.asm :アセンブリデータ.frm : 図 面 枠 データ.pro : 環 境 設 定 ファイル trail.txt : 全 操 出 力 ファイル.igs : IGESデータ( 全 てのCADで 読 める) 任 意 のフォルダに 変 更 1Creoのショートカットア イコンを 右 クリック 2プロパティをクリック 3 業 フォルダーをワー キングディレクトリにし たい 任 意 のフォルダに 変 更 4OKで 閉 じる 5
Trailファイルディレクトリの 指 定 概 要 トレイルファイルとは 操 履 歴 のデータのこと トレイルファイルを 任 意 の 場 所 に 成 する 方 法 トレイルファイルを 起 動 ディレクトリではなく 任 意 に 指 定 したい 操 方 法 1 (Wildfire3.0~5.0) [ツール] [オプション]をクリックします (Creo1.0~) [ファイル] [オプション] [コンフィギュレーションエ ディタ]をクリックします 2 以 下 のオプションを 追 加 します <オプション 名 >trail_dir < 値 > 任 意 のフォルダ 単 位 系 の 変 更 ( 後 でするとき) config.proで 設 定 していれば 変 更 しなくてもよい Wildfire5.0 [ファイル] [プロパティ] で モデル 特 性 の 画 面 が 表 示 されます Creo Parametoric 2.0 [ファイル] [ 準 備 ] [モデル 特 性 ] で モデル 特 性 の 画 面 が 表 示 されます 単 位 系 の 変 更 3Dデータ 成 際 にCreoを 操 してデータ 成 をします データム 平 面 (Front Top Right) マウス 操 スケッチ 押 し 出 し 穴 (ネジ 穴 ) 押 し 出 しによるカット フィレット 押 し 出 しのポイント ほとんどの 形 状 は 押 し 出 しで 成 できる 一 回 で 押 し 出 す 形 状 ( 断 面 のスケッチ)はでき るだけ 単 純 にする 複 雑 な 断 面 では 修 正 が 困 難 履 歴 が 追 従 しにくくなる 時 間 がかかって 効 率 が 悪 い 複 数 の 穴 は 別 工 程 でカットする ミラーコピーやパターンを 利 用 して 効 率 化 ソリッドモデルの 注 意 点 ノンマニホールドモデル 厚 さ 0 の 板 や 曲 線 のみの 構 造 など CGや 有 限 要 素 法 の 解 析 モデルには 有 効 であるが 際 に 工 業 製 品 として 成 できないものをノンマニホールドモデルと 言 う 対 して BREP のソリッドモデルはマニホールドモデルと 言 う このような 形 状 を 成 すると データエラーになる 可 能 性 大 6
5/28の 予 定 後 半 (3 時 間 )13:10~ お 復 習 い 4アセンブリの 組 み 方 について 5アセンブリ 構 築 演 習 63Dデータから 三 面 図 の 成 方 法 について 7 三 面 図 の 成 演 習 アセンブリとは 組 立 図 のこと アセンブリについて 部 品 の 位 置 情 報 を 持 つ アセンブリでできること 部 品 の 組 み 立 て 部 品 のレイアウト 検 討 部 品 表 の 管 理 部 品 同 士 の 干 渉 チェック 部 品 の 動 きの 確 認 アニメーション 機 構 解 析 等 配 布 した CAD_DATAフォルダ に 入 っている モデルを 使 ってアセンブリを 組 んでみましょう! 三 面 図 成 図 面 成 時 にモデル 選 択 することで 自 動 的 に 三 面 図 を 出 力 して くれる 最 初 は 第 一 角 法 になっているので 注 意 配 布 したファイルを 使 用 してください 三 面 図 テンプレート a3_drawing_z.drw 図 面 枠 テンプレート a3_gijyutubu.frm 図 面 設 定 ファイル jis.dtl ( 新 たに 図 面 枠 を 成 するとき 必 要 ) 寸 法 はモデリングの 際 断 面 成 したときに 使 用 した 寸 法 を 表 示 選 択 するだけで 良 い あとはセンス! 早 速 やってみましょう! 7