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1 研 究 主 題 及 び 副 題 福 智 町 立 市 場 小 学 校 教 諭 高 瀬 大 輔 派 遣 先 福 岡 教 育 大 学 附 属 小 倉 小 学 校 直 観 から 論 理 を 探 りながら, 数 学 的 な 考 え 方 を 高 める 第 3 学 年 算 数 科 学 習 誘 導 ~ 直 観 の 違 いを 顕 在 化 する 導 入 と 思 考 を 筋 道 立 ててつなげる 支 援 ~ 2 研 究 内 容 の 概 要 (1) 研 究 の 概 要 21 世 紀 は, 知 識 基 盤 社 会 の 時 代 と 言 われる 新 しい 知 識 情 報 技 術 が 政 治 経 済 文 化 をはじ め, 社 会 のあらゆる 領 域 で 活 動 の 基 盤 として 飛 躍 的 にその 重 要 性 を 増 してきている その 中 で, 中 央 教 育 審 議 会 は 算 数 数 学 重 視 の 方 向 を 打 ち 出 した 今 日, 算 数 数 学 教 育 は 国 民 から 大 きな 期 待 を 寄 せられ, 重 い 役 割 を 担 っている その 背 景 には, 算 数 数 学 の 教 科 の 特 性 が 論 理 的 に 考 える や 抽 象 的 に 考 える など 考 える 力 を 培 う 点 にある そのため,2008 年 に 告 示 された 新 学 習 指 導 要 領 算 数 科 の 目 標 にも 日 常 の 事 象 について 見 通 しを もち 筋 道 を 立 てて 考 え, 表 現 する 能 力 を 育 てる とあり, 思 考 力 表 現 力 の 育 成 が 重 視 されている その 算 数 数 学 教 育 の 現 状 をとらえる 際 に, 全 国 学 力 学 習 状 況 調 査 がよくとり 上 げられる この 調 査 において 興 味 深 いのは,いわゆる B 問 題 における 子 ども 達 の 無 答 率 の 高 さである 子 ども 達 が 問 題 の 全 体 や 本 質 を 把 握 し, 見 通 しをもって 解 決 することができていない 状 況 からも, 直 観 から 論 理 を 探 り ながら, 数 学 的 な 考 え 方 を 高 める 学 習 の 在 り 方 を 探 る 本 研 究 は 意 義 深 いと 考 える 直 観 から 論 理 を 探 りながら とは, 算 数 的 事 象 についておぼろげに 把 握 した 解 決 方 法 や 結 果 の 妥 当 性 を 確 かめている 子 ども 達 の 姿 である 数 学 的 な 考 え 方 を 高 める とは, 新 たに 数 学 的 な 内 容 を 獲 得 していく 子 ども 達 の 姿 である そこで 本 研 究 では, 算 数 的 事 象 についておぼろげに 把 握 した 解 決 方 法 や 結 果 の 妥 当 性 を 確 かめながら, 新 たな 数 学 的 な 内 容 を 獲 得 していく 子 どもを 育 てることをねらいとしている (2) 研 究 のねらい 第 3 学 年 算 数 科 学 習 において, 子 ども 達 が 直 観 から 論 理 を 探 りながら, 数 学 的 な 考 え 方 を 高 めるため に, 直 観 の 違 いを 顕 在 化 する 導 入 や 思 考 を 筋 道 立 ててつなげる 支 援 が 有 効 であるか 究 明 する (3) 研 究 の 仮 説 第 3 学 年 算 数 科 学 習 において, 問 題 把 握 見 通 し の 学 習 段 階 で, 学 習 集 団 の 中 に 直 観 の 違 いが 顕 在 化 する 導 入 を 行 う また, 自 力 解 決 ねり 合 い においては, 子 ども 達 のおぼろげな 解 決 方 法 や 結 果 と 新 たな 数 学 的 な 内 容 を 筋 道 立 ててつなげる 支 援 を 行 う 上 記 のような 手 立 てをとれば, 子 ど もは, 直 観 から 論 理 を 探 り, 数 学 的 な 考 え 方 を 高 めることができるであろう (4) 仮 説 実 証 のための 着 眼 着 眼 1 直 観 の 違 いを 顕 在 化 する 導 入 問 題 把 握 見 通 し の 学 習 段 階 において, 子 ども 達 が 自 分 と 友 達 の 直 観 の 違 いに 着 目 し, 意 欲 的 に 問 題 解 決 に 取 り 組 むことができるように, 互 いの 解 決 方 法 や 予 想 される 結 果 の 違 いに 気 付 くことがで きる 導 入 を 行 う その 手 立 てを 次 の2 点 に 分 け, 授 業 のねらいや 内 容 に 応 じて 適 宜 選 択 する 情 報 過 多 や 情 報 不 足 により 迷 いを 生 む 教 材 とその 提 示 の 工 夫 一 斉 挙 手 短 時 間 では 明 確 に 判 断 できない 教 材 とその 提 示 の 工 夫 ネームプレート 解 決 の 筋 道 がいくつもある 教 材 とその 提 示 の 工 夫 着 眼 2 思 考 を 筋 道 立 ててつなげる 支 援 自 力 解 決 ねり 合 い の 学 習 段 階 において, 子 ども 達 が 新 たな 数 学 的 な 内 容 を 獲 得 することがで きるように,おぼろげな 解 決 方 法 や 結 果 と 新 たな 数 学 的 な 内 容 を 筋 道 立 てながらつないで 考 えたり, 表 現 したりする を 設 定 し, 次 のような 支 援 を 行 う における 具 体 的 支 援 直 観 を 確 かめ, 自 分 の 一 人 一 人 がおぼろげな 解 決 方 法 や 結 果 の 妥 当 性 を 確 かめ, 自 分 の 自 力 解 決 考 えをもつ 場 考 えをもつことができるように, 具 体 的 操 作 活 動 を 取 り 入 れる 一 人 一 人 の 考 えを, 一 人 一 人 の 考 えを 学 級 全 体 で 吟 味 し, 筋 道 立 った 考 えを 共 有 する 学 級 全 体 で 共 有 する 場 ことができるように, 子 ども 達 の 表 現 の 意 味 や 理 由 を 問 い 返 す ねり 合 い 考 えの 筋 道 を 再 構 成 一 人 一 人 が 筋 道 立 った 考 えを 再 構 成 することできるように,キー する 場 ワードを 可 視 化 し, 自 分 の 考 えをまとめるようにする -1-

(5) 具 体 的 実 践 実 践 Ⅰ 単 元 まるい 形 やボールのような 形 のひみつ 円 や 円 であるか 判 断 が 難 しい 形 を 折 ったり, 長 さを 測 ったりする 活 動 を 通 して, 円 の 中 心 を 見 つける 方 法 に 気 付 き, 円 の 性 質 を 見 いだしたり, 説 明 したりすることができるようにする 着 眼 1の 子 ども 達 の 予 想 した 解 決 方 法 や 結 果 の 違 いを 顕 在 化 する 導 入 では, 次 の 手 立 てをとった 楕 円 から 少 しずつ 円 に 近 い 形 を 提 示 し, 肉 眼 では 判 円 で あ る か 円 で は な い か を 断 に 困 る 形 を 提 示 した 際 に, 円 であるか 否 かを 問 う ノートに 書 き, 一 斉 挙 手 を 行 うようにする 着 眼 2の 思 考 を 筋 道 立 ててつなげる 支 援 として, 次 のような を 設 定 し, 支 援 を 行 った における 具 体 的 支 援 円 であるか 否 かの 直 観 を 提 示 された 形 が 円 であるのか 否 かを 自 分 の 解 決 方 法 で 確 かめること 確 かめ, 自 分 の 考 えをもつ 場 ができるように, 肉 眼 では 判 断 が 難 しい 形 を 渡 し, 折 って 重 ねたり, 中 心 からの 円 周 までの 長 さ( 半 径 )や 中 心 を 通 る 直 線 ( 直 径 )の 長 さを 測 ったりすることができるようにする 提 示 された 形 が 円 ではない 子 ども 達 一 人 一 人 が 見 いだした 考 えを 吟 味 し, 学 級 全 体 で 共 有 する 理 由 について, 一 人 一 人 の ことができるように, 考 えの 意 味 や 理 由 を 問 い 返 す 考 えを 吟 味 し, 学 級 全 体 で と は 同 じだよ 同 じってどういうことかな 共 有 する 場 と も 同 じだよ どうして 同 じなのかな 提 示 された 形 が 円 ではない 提 示 された 形 が 円 ではない 理 由 を 子 ども 達 が 再 構 成 して 考 え, 自 分 の 理 由 について, 自 分 の 考 えを 表 現 でまとめることができるように, 考 えのキーワードとなった 表 現 を 再 構 成 する 場 板 書 する 着 眼 1に 関 して, 子 ども 達 から 引 き 出 す 直 観 に 違 いが 生 まれるように, 子 ども 達 のおぼろげな 円 の 概 念 をゆさぶる 教 材 と 提 示 の 工 夫 を 行 った その 結 果, 円 であるか 否 かの 妥 当 性 を 確 かめながら, 新 たに 円 の 性 質 を 獲 得 する 子 どもの 姿 につながった 着 眼 2に 関 して, 実 際 にまるい 形 を 手 にし, 折 ったり 重 ねたり 長 さを 調 べたりする 活 動 により, 子 ど も 達 は 自 分 の 直 観 の 妥 当 性 を 少 しずつ 確 かめていき, 最 後 には 円 の 中 心 と 半 径 や 直 径 の 関 係 を 見 いだす ことができた 着 眼 2の の 設 定 に 関 して, 子 ども 達 の 思 考 を 筋 道 立 ててつなげる 支 援 の 具 体 が 不 十 分 であっ たため, 円 の 中 心 に 目 をつけて 解 決 しようとする 姿 を 引 き 出 すことができなかった 着 眼 を 支 える 具 体 的 手 立 てを 見 いだしていく 必 要 がある 実 践 Ⅱ 単 元 いろいろな 三 角 形 12 個 の 三 角 形 の 中 から 仲 間 にすることができる 三 角 形 はどれかを 探 る 活 動 を 通 して, 三 角 形 は 辺 の 長 さに 目 を 向 けると 3 辺 の 長 さが 等 しい 2 辺 の 長 さが 等 しい どれも 長 さが 等 しくない という 3つに 分 類 できることに 気 付 き, 筋 道 立 てて 説 明 することができるようにする 着 眼 1の 子 ども 達 の 予 想 した 解 決 方 法 や 結 果 の 違 いを 顕 在 化 する 導 入 では, 次 の 手 立 てをとった 正 三 角 形, 二 等 辺 三 角 形, 三 角 形 を 各 4 種 類 提 示 し, 仲 間 になる 三 角 形 の 番 号 を1つノートに その 中 から 二 等 辺 三 角 形 の 仲 間 を1つ 選 ぶ 場 を 設 定 する 書 き, 一 斉 挙 手 を 行 うようにする -2-

着 眼 2の 思 考 を 筋 道 立 ててつなげる 支 援 として, 次 のような を 設 定 し, 支 援 を 行 った における 具 体 的 支 援 三 角 形 の 分 類 について, 直 観 を 自 分 の 観 点 で 三 角 形 の 分 類 ができるのかを 確 かめることができる 確 かめ, 自 分 の 考 えをもつ 場 ように,12 個 の 三 角 形 を 渡 し, 仲 間 分 けをする 活 動 を 設 定 する 一 人 一 人 が 考 えた 三 角 形 の 三 角 形 の 分 類 について, 一 人 一 人 の 考 えを 吟 味 し, 学 級 全 体 で 共 有 分 類 の 仕 方 を 吟 味 し, 学 級 することができるように, 考 えの 意 味 や 理 由 を 問 い 返 す 全 体 で 共 有 する 場 と は 同 じだよ 同 じってどういうことかな と も 同 じだよ どうして 同 じなのかな 三 角 形 の 分 類 に つ い て, 観 点 を 明 確 にした 三 角 形 の 分 類 の 考 えをまとめることができるように, 自 分 の 考 えを 再 構 成 する 場 子 ども 達 の 表 現 のキーワードを 書 いた 短 冊 を 黒 板 に 掲 示 する 着 眼 1に 関 して, 獲 得 させたい 三 角 形 を 分 類 する 考 えで, 最 も 大 切 になる 分 類 の 観 点 に 直 観 の 違 いを 焦 点 化 したことで, 子 ども 達 の 思 考 がぶれず, 意 欲 的 に 直 観 の 妥 当 性 を 確 かめていくことができた 着 眼 2に 関 して, 子 ども 達 が 三 角 形 を 分 類 する 仕 方 についてまとめることができるように, 子 ども 達 の 意 見 を 簡 潔 にまとめて 短 冊 に 書 き, 黒 板 に 掲 示 する 支 援 を 行 った その 結 果, 子 ども 達 はそれを 自 分 の 考 えに 付 け 加 えたり, 自 分 の 考 えを 修 正 したりして, 三 角 形 を 分 類 する 考 えを 獲 得 することができた 一 人 一 人 の 考 えを 吟 味 し, 学 級 全 体 で 共 有 する 場 において, 子 ども 達 の 表 現 をどのように 問 い 返 すか 迷 う 場 面 があった 子 ども 達 の 予 想 される 表 現 を 明 確 にしておく 必 要 がある また, 子 ども 達 が 新 たな 数 学 的 な 考 え 方 の 価 値 を 認 識 することができるように, 考 えの 妥 当 性 を 確 かめた 学 びの 過 程 をふり 返 る ことができるような 黒 板 の 活 用 方 法 を 探 る 必 要 がある 実 践 Ⅲ 単 元 重 さしらべ 一 人 一 人 が 紙 で 作 った( 中 におもりを 入 れた) 力 士 で 重 い 順 に 番 付 をつくるために,どの 力 士 が 重 いのかを 手 に 持 って 予 想 するとともに, 力 士 の 重 さが1 円 玉 いくつ 分 になるのかを 確 かめる 活 動 を 通 して, 任 意 単 位 による 重 さの 測 定 の 仕 方 に 気 付 き,それを 筋 道 立 てて 表 現 することができるようにする 着 眼 1の 力 士 の 重 さについて 直 観 の 違 いを 顕 在 化 する 導 入 では, 次 の 手 立 てをとった 力 士 の 重 さを 比 べる 活 動 において,どの 力 士 が どの 力 士 が 重 いのかをノートに 書 き,ネームプレ 重 いのかを 手 で 持 って 予 想 する 場 を 設 定 する ートを 置 くようにする 着 眼 2の 思 考 を 筋 道 立 ててつなげる 支 援 として, 次 のような を 設 定 し, 支 援 を 行 った における 具 体 的 支 援 力 士 の 重 さについて どの 力 士 が 重 いのかを 確 かめることができるように, みんなの 力 士 の 重 さを 直 観 を 確 かめ, 自 分 の 一 度 に 測 ることはできないのかな と 問 い, 任 意 単 位 による 重 さの 測 定 が 考 えをもつ 場 できるようにする 測 定 結 果 をもとに, 1 円 玉 を 任 意 単 位 とした 測 定 の 考 えを 学 級 全 体 で 共 有 することができるよう 一 人 一 人 の 考 えを 学 級 に, 以 下 のような 表 現 を 子 ども 達 から 引 き 出 し,その 意 味 や 理 由 を 問 い 返 す 全 体 で 共 有 する 場 私 と 先 生 の 力 士 を 比 べると,1 円 玉 5 枚 分 と10 枚 分 で 先 生 の 力 士 の 方 が 重 いと 言 えるでしょ 比 較 の 考 えを 用 いた 表 現 1 円 玉 5 枚 分 と10 枚 分 ってどういう 意 味 かな 例 えば10 円 玉 や100 円 玉 でも, 同 じ 重 さのものだったらいくつ 分 に なるか 調 べると 重 さが 分 かります 例 示 の 考 えを 用 いた 表 現 10 円 玉 や100 円 玉 が 混 ざっていてもいいよね 重 さの 測 定 について, 力 士 の 重 さの 測 定 ついて, 考 えを 再 構 成 し, 筋 道 立 ててまとめることが 考 えを 再 構 成 する 場 できるように, 子 ども 達 の 発 言 のキーワードを 吹 き 出 しに 書 き, 黒 板 に 残 す -3-

着 眼 2に 関 して, 本 時 で 獲 得 すべき 新 たな 数 学 的 な 内 容 と 関 連 させながら 子 ども 達 から 引 き 出 したい 表 現, 及 び 問 い 返 し 方 を 事 前 に 明 確 にしておくことで, 教 師 自 身 が 子 ども 達 の 表 現 の 一 つ 一 つを 授 業 の 主 眼 と 対 応 させながら 吟 味 することができた 本 実 践 では, 力 士 を 手 に 持 って 比 べ, 一 番 重 い 力 士 を 選 び 予 想 することに 直 観 を 焦 点 化 した そもそ も, 本 研 究 における 直 観 は,おぼろげな 解 決 方 法 や 結 果 と 定 義 していたが, 本 実 践 における 直 観 は, 解 決 方 法 が 内 包 されていない, 子 ども 達 の 感 覚 的 な 判 断 に 過 ぎないものであった 焦 点 化 する 直 観 が, 妥 当 性 を 確 かめうるものであり,また 新 たな 数 学 的 な 内 容 につながるものとなるよう 検 討 が 必 要 である 実 践 Ⅳ 単 元 2けたの 数 をかけるかけ 算 2つの 式 のうち, 積 の 大 きな 式 はどちらの 式 かを 部 分 積 とアレイ 図 を 用 いて 確 かめる 活 動 を 通 して, 2 位 数 をかける 計 算 の 積 も 部 分 積 と 分 配 法 則 で 求 められることに 気 付 き,2 位 数 をかける 筆 算 の 仕 方 を 見 いだすことができるようにする 着 眼 1の 積 が 大 きな 式 について 直 観 の 違 いを 顕 在 化 する 導 入 では, 次 の 手 立 てをとった 2 位 数 2 位 数 の2つの 式 を 提 示 し, 積 の 大 きな 積 が 大 きいと 判 断 した 式 をノートに 書 き,ネーム 式 を 子 ども 達 一 人 一 人 が 判 断 する 場 を 設 定 する プレートを 置 くようにする 着 眼 2の 思 考 を 筋 道 立 ててつなげる 支 援 として, 次 のような を 設 定 し, 支 援 を 行 った における 具 体 的 支 援 2つの 式 の 積 の 大 小 に 部 分 積 と 分 配 法 則 を 用 いた2 位 数 2 位 数 の 計 算 の 仕 方 を 見 いだすことが ついて, 直 観 を 確 かめ, できるように, 求 めた 部 分 積 がどれだけかアレイ 図 を 線 で 囲 む 活 動 を 設 定 自 分 の 考 えをもつ 場 する 2 位 数 2 位 数 の 部 分 積 と 分 配 法 則 を 用 いた2 位 数 2 位 数 の 計 算 の 仕 方 を 学 級 全 体 で 共 有 計 算 の 仕 方 について, することができるように, 子 どもから 引 き 出 したい 思 考 を 以 下 のように 整 理 し, ア レ イ 図 を 線 で 囲 み その 意 味 や 理 由 を 問 い 返 したり,ゆさぶったりする 発 問 を 行 う ながら 確 かめたことを 2つの 式 は, 数 字 は 同 じだけど 積 はちがうよ 比 較 の 考 えを 用 いた 表 現 学 級 全 体 で 共 有 する 場 数 字 は 同 じなのに, 積 が 違 うなのはなぜかな この 方 法 で 本 当 に 計 算 できるのか, 他 の 式 でも 計 算 して 試 してみたらいい と 思 います 一 般 化 の 考 えを 用 いた 表 現 他 の 数 字 でも 試 してみるとは,どういう 意 味 なのかな 2 位 数 2 位 数 の 計 算 部 分 積 と 分 配 法 則 を 用 いた2 位 数 2 位 数 の 計 算 の 仕 方 について, 考 えを の 仕 方 について, 自 分 の 再 構 成 し, 筋 道 立 ててまとめることができるように, 子 ども 達 の 発 言 のキー 考 えを 再 構 成 する 場 ワードを 黒 板 の 吹 き 出 しに 残 す 着 眼 1に 関 して, 直 観 の 違 いを 授 業 終 末 までホワイトボードに 掲 示 しておくことが,2つのかけ 算 の 積 の 大 きさについておぼろげであった 考 えを 明 確 にした, 新 たな 計 算 方 法 の 価 値 を 認 識 する 子 どもの 姿 につながった 着 眼 1に 関 して, 子 ども 達 から 引 き 出 した 直 観 の 違 いについて,まずはその 違 いが 生 じた 理 由 を 問 う ことが, 子 どもの 思 考 の 流 れに 沿 った 授 業 展 開 になると 考 える 引 き 出 した 直 観 の 違 いを 大 切 にした 授 業 展 開 の 構 築 が 必 要 である -4-

実 践 Ⅴ 単 元 を 使 った 式 算 数 的 事 象 と 式 を 結 びつけるカルタにおいて, 事 象 を 適 切 に 表 す 式 をはっきりと 判 断 できない 状 況 の 中 で, 未 知 数 を とした 式 や に 当 てはまる 数 を 求 める 活 動 を 通 して, 数 を 順 に 当 てはめたり 線 分 図 と 関 連 付 けた りしながら 適 切 な 式 と の 数 の 求 め 方 に 気 付 き,それを 筋 道 立 てて 表 現 することができるようにする 着 眼 1の 事 象 を 適 切 に 表 す 式 について 直 観 の 違 いを 顕 在 化 する 導 入 では, 次 の 手 立 てをとった 読 み 札 の 算 数 的 事 象 を 適 切 に 表 す 取 り 札 を 取 る 事 象 を 適 切 に 表 していると 判 断 した 式 をノートに 際 に, 適 切 な 式 がはっきりとしない 状 況 をつくる 書 き, 該 当 する 欄 にネームプレートを 置 く 着 眼 2の 思 考 を 筋 道 立 ててつなげる 支 援 として, 次 のような を 設 定 し, 支 援 を 行 った における 具 体 的 支 援 に 数 を 順 に 当 ては 3 人 に 同 じ 数 ずつあめをくばりました 全 部 で36このあめがいりました めたり, 線 分 図 で 数 量 上 記 の 事 象 を 適 切 に 表 す 式 についての 直 観 を 確 かめ, に 当 てはまる 数 につ の 関 係 をとらえたりし いて 自 分 の 考 えをもつことができるように, 学 びのあしあとをふり 返 り, 数 て, 直 観 を 確 かめ, 自 を 順 に 当 てはめたり, 線 分 図 に 表 したりする 具 体 的 操 作 活 動 を 取 り 入 れる 分 の 考 えをもつ 場 事 象 を 適 切 に 表 す 式 事 象 を 適 切 に 表 す 式 や に 当 てはまる 数 についての 考 えを 学 級 全 体 で 共 有 す や の 数 の 求 め 方 につ ることができるように, 子 どもから 引 き 出 したい 思 考 を 以 下 のように 整 理 し, いて, 考 えを 学 級 全 体 その 意 味 や 理 由 を 問 い 返 したり,ゆさぶったりする 発 問 を 行 う で 共 有 する 場 3 =36は 言 葉 の 式 に 合 わないよ 一 般 化 の 考 えを 用 いた 表 現 言 葉 の 式 に 合 わないってどういうことかな もしも, が10だったら 仮 定 の 考 えを 用 いた 表 現 もし10だったら,どういうことかな を 用 いた 式 や の 数 量 の 関 係 を を 用 いてかけ 算 で 表 す 新 たな 式 の 考 えについて 筋 道 立 てて 表 数 の 求 め 方 について, 現 することができるように, 子 ども 達 の 発 言 のキーワードを 黒 板 の 吹 き 出 し 考 えを 再 構 成 する 場 に 残 し,それをもとに 自 分 の 考 えをまとめる 活 動 を 設 定 する 着 眼 1から 着 眼 2へとつながる 授 業 展 開 において, 3=36 と 3 =36 という2つ の 直 観 の 違 いに 気 付 いた 子 ども 達 に 対 して, どうして,この 違 いが 生 まれたのかな と 問 うことで, 直 観 の 妥 当 性 を 探 っていく 子 ども 達 の 思 考 の 流 れをつくることができた 子 ども 達 が 直 観 をもち,そこから 論 理 的 に 思 考 していく 過 程 において, 直 観 と 論 理 をつなげる 手 立 て が 学 級 全 体 で 共 通 である 場 合, 思 考 の 流 れにずれが 生 じる 子 どもが 出 てくる 子 ども 達 一 人 一 人 の 思 考 の 流 れを 大 切 にするためには, 直 観 と 論 理 をつなげる 具 体 的 手 立 てがいくつか 必 要 である 45 分 の 授 業 の 中 で, 時 間 配 分 に 課 題 が 残 った 子 ども 達 が, 論 理 的 に 思 考 し, 新 たな 数 学 的 な 内 容 を 獲 得 する 過 程 に 最 も 多 くの 時 間 が 必 要 である そのためには, 直 観 を 生 み, 違 いを 顕 在 化 する 過 程 を 短 く 展 開 する 必 要 がある -5-

3 研 究 の 成 果 と 課 題 ( 成 果 ) 算 数 的 事 象 との 出 会 わせ 方 を 工 夫 することで 子 ども 達 から 直 観 を 生 み, 自 分 のおぼろげな 直 観 が 友 達 とは 違 うと 気 付 くことができるようにすることで, 子 ども 達 の 問 題 解 決 意 欲 を 高 めることができた 3 年 生 という 発 達 段 階 からも,まずは 具 体 的 操 作 活 動 の 場 を 設 定 することが 子 ども 達 が 論 理 的 に 考 え ていく 足 場 となり, 新 たな 数 学 的 な 考 え 方 を 獲 得 していくことにつながることが 明 らかとなった ( 課 題 ) 直 観 から 論 理 を 探 る 子 ども 達 一 人 一 人 の 思 考 の 流 れは 多 様 である その 中 で, 子 ども 達 一 人 一 人 が 自 分 の 考 えの 高 まりを 感 じ 取 ることができるように, 算 数 科 の 教 科 領 域 の 系 統 性 を 整 理 しながら 直 観 と 論 理 をつなげる 具 体 的 手 立 てをいくつか 用 意 する 必 要 がある そのためにも, 教 師 の 手 立 てにより 子 ど も 達 がどのような 直 観 をもつのか, 事 前 の 子 ども 理 解 を 大 切 にしなければならない 引 用 参 考 文 献 杉 山 吉 茂 確 かな 算 数 数 学 教 育 をもとめて 東 洋 館 出 版 社,2012 年 文 部 科 学 省 小 学 校 学 習 指 導 要 領 解 説 算 数 編 東 洋 館 出 版 社,2008 年 松 原 元 一 数 学 的 見 方 考 え 方 国 土 社,1990 年 金 本 良 通 新 学 習 指 導 要 領 の 展 開 算 数 科 編 明 治 図 書,2008 年 日 本 数 学 教 育 学 会 算 数 教 育 指 導 用 語 辞 典 教 育 出 版,2011 年 新 算 数 教 育 研 究 会 直 観 力 と 論 理 的 思 考 力 を 育 てる 東 洋 館 出 版 社,1991 年 福 岡 県 小 学 校 算 数 教 育 研 究 会 学 びの 質 を 高 める 算 数 科 学 習 指 導 成 光 社,2008 年 中 原 忠 男 算 数 科 授 業 の 理 論 と 実 践 ミネルヴァ 書 房,2011 年 中 原 忠 男 構 成 的 アプローチによる 算 数 の 新 しい 学 習 づくり 東 洋 館 出 版 社,1999 年 中 原 忠 男 算 数 数 学 教 育 における 構 成 的 アプローチの 研 究 聖 文 社,1995 年 片 桐 重 男 数 学 的 な 考 え 方 の 具 体 化 と 指 導 明 治 図 書,2004 年 片 桐 重 男 指 導 内 容 の 体 系 化 と 評 価 明 治 図 書,2004 年 G.ポリア 著 柿 内 賢 信 訳 いかにして 問 題 をとくか 丸 善,1954 年 小 島 宏 小 学 校 算 数 数 学 的 な 考 え 方 を 育 てるノート 指 導 術 教 育 出 版,2012 年 算 数 授 業 研 究 会 基 礎 基 本 とその 授 業 第 3 学 年 の 授 業 東 洋 館 出 版 社,1998 年 正 木 孝 昌 受 動 から 能 動 へ 東 洋 館 出 版 社,2007 年 田 中 博 史 使 える 算 数 的 表 現 法 が 育 つ 授 業 東 洋 館 出 版 社,2010 年 田 中 博 史 算 数 的 表 現 力 を 育 てる 授 業 東 洋 館 出 版 社,2009 年 盛 山 隆 雄 数 学 的 な 考 え 方 を 育 てる 授 業 東 洋 館 出 版 社,2013 年 全 国 算 数 授 業 研 究 会 言 語 活 動 の 評 価 東 洋 館 出 版 社,2011 年 筑 波 大 学 付 属 小 学 校 算 数 科 部 これだけは 教 えたい 基 礎 基 本 図 書 文 化,2002 年 基 幹 学 力 研 究 会 基 幹 学 力 をはぐくむ 言 語 力 の 授 業 明 治 図 書,2011 年 基 幹 学 力 研 究 会 論 理 的 指 導 力 を 育 てる 算 数 国 語 の 授 業 明 治 図 書,2011 年 附 属 小 倉 小 学 校 著 自 己 を 磨 く 子 どもを 育 てる 明 治 図 書,2010 年 附 属 小 倉 小 学 校 編 自 己 を 磨 く 子 どもを 育 てる 授 業 ~1 年 次 ~ 研 究 紀 要,2008 年 附 属 小 倉 小 学 校 編 自 己 を 磨 く 子 どもを 育 てる 授 業 ~2 年 次 ~ 研 究 紀 要,2009 年 附 属 小 倉 小 学 校 編 創 造 的 に 思 考 する 子 どもを 育 てる 授 業 授 業 ~1 年 次 ~ 研 究 紀 要,2011 年 附 属 小 倉 小 学 校 編 創 造 的 に 思 考 する 子 どもを 育 てる 授 業 授 業 ~2 年 次 ~ 研 究 紀 要,2012 年 -6-