激 変 する 環 境 思 考 停 止 する 組 織 ~ 郷 原 信 郎 が 斬 る <Vol.15> 2011.12.14 オリンパス 監 査 検 証 委 員 会 設 置 の 目 的 と 今 後 の 課 題 12 月 12 日 午 前 10 時 から 新 日 本 監 査 法 人 の オリンパス 監 査 検 証 委 員 会 の 初 会 合 が 開 かれ 終 了 後 記 者 会 見 が 行 われた 委 員 長 には 大 泉 隆 史 弁 護 士 ( 元 大 阪 高 検 検 事 長 ) 私 は 調 査 担 当 委 員 として 弁 護 士 調 査 チームによる 調 査 を 総 括 し 調 査 報 告 書 を 取 りまとめる 他 に 監 査 論 が 専 門 の 高 田 敏 文 東 北 大 学 会 計 大 学 院 教 授 会 計 学 が 専 門 の 藤 井 秀 樹 京 都 大 学 大 学 院 教 授 も 委 員 として 加 わ っている この 委 員 会 は オリンパス 第 三 者 委 員 会 の 調 査 報 告 書 で 現 在 同 社 の 監 査 人 として 会 計 監 査 を 担 当 している 新 日 本 監 査 法 人 について 前 任 のあずさ 監 査 法 人 からの 業 務 引 き 継 ぎ と ジャイラス 社 の 配 当 優 先 株 買 い 取 りの 際 の 報 酬 ののれん 計 上 の2 点 について 問 題 なしとしない との 指 摘 が 行 われたことを 受 けて 設 置 されたものである 新 日 本 監 査 法 人 は 2011 年 9 月 下 旬 に 当 時 のオリンパス 社 長 のウッドフォード 氏 のオリ ンパス 社 取 締 役 会 に 対 する 質 問 のメールのコピーが 送 付 され 始 めたことを 契 機 に 外 部 通 報 対 応 としての 内 部 調 査 を 行 い その 後 同 社 が 11 月 8 日 に 適 時 開 示 をした 時 点 で 損 失 隠 し を 認 識 し 更 に 本 格 的 な 内 部 調 査 を 行 った 結 果 監 査 手 続 きに 問 題 は 見 当 たらないとした のであるが 事 柄 の 重 要 性 にかんがみ 自 らの 判 断 のみで 良 しとするのではなく 外 部 有 識 者 による 客 観 的 な 検 証 を 行 うために この 委 員 会 を 立 ち 上 げることになった 本 来 日 弁 連 の 不 祥 事 に 係 る 第 三 者 委 員 会 ガイドライン で 言 うところの 第 三 者 委 員 会 というのは 不 祥 事 を 起 こし 信 頼 を 失 墜 した 企 業 等 の 組 織 が 外 部 の 第 三 者 による 調 査 原 因 分 析 再 発 防 止 策 の 策 定 によって 信 頼 を 回 復 することを 目 的 として 設 置 する ものである 今 回 のオリンパスの 問 題 に 関 して 新 日 本 監 査 法 人 は 自 らの 監 査 手 続 き 等 に 関 して 問 題 があるとは 認 識 していないのであり そういう 意 味 で 今 回 の 新 日 本 監 査 法 人 の 検 証 委 員 会 は 不 祥 事 を 起 こしたという 前 提 で 設 置 される 一 般 的 な 第 三 者 委 員 会 とは 異 なる 自 ら 不 祥 事 と 認 識 していない 今 回 のオリンパス 問 題 に 関 して なぜ 外 部 者 による 委 員 会 を 設 置 したのか そこには 日 本 社 会 のみならず 国 際 的 にも 大 きな 注 目 を 集 めている 今 回 のオリンパス 問 題 に 関 する 監 査 の 問 題 が 単 に 一 企 業 の 監 査 だけにとどまらず 監 査 及 び 監 査 法 人 の 在 り 方 あるいはその 社 会 的 位 置 づけを 問 い 直 す 契 機 にもなり 得 る 重 大 な 問 題 だという 認 識 がある そのような 認 識 に 基 づいて 監 査 法 人 としての 判 断 を 内 部 の 調 査 だけではなく 客 観 的 な 検 証 を 行 った 上 で 行 うことを 目 的 として 今 回 の 検 証 委 員 会 が 設 置 された 検 事 長 経 験 者 の 弁 護 士 を 委 員 長 に コンプライアンス 不 祥 事 調 査 専 門 弁 護 士 監 査 論 及 び 会 計 学 の 研 究 者 というメンバー 構 成 で 委 員 会 を 組 織 したのも そのような 趣 旨 に 沿 うものである
今 後 調 査 担 当 委 員 の 私 の 下 に 九 州 電 力 第 三 者 委 員 会 でも 調 査 チームの 総 括 を 務 めた 赤 松 幸 夫 弁 護 士 梅 林 啓 弁 護 士 を 中 心 とする 弁 護 士 調 査 チームを 組 織 し 委 員 長 や 他 の 委 員 の 意 見 も 踏 まえ オリンパス 第 三 者 委 員 会 の 調 査 報 告 書 で 指 摘 された 点 を 中 心 に 調 査 を 行 い その 調 査 結 果 を 調 査 報 告 書 として 取 りまとめ 検 証 委 員 会 としての 議 論 を 経 て 検 証 委 員 会 報 告 書 として 公 表 することになる 年 内 には 調 査 報 告 書 を 中 心 とする 検 証 委 員 会 の 中 間 報 告 書 を 公 表 し 2 月 末 を 目 途 に 最 終 報 告 書 を 公 表 する 予 定 だ このように 自 らの 組 織 にとって 不 祥 事 と 認 識 していない 問 題 について 独 立 した 第 三 者 による 調 査 検 証 を 行 うというのは かなり 異 例 である 新 日 本 監 査 法 人 側 でも 相 当 勇 気 がいる 決 断 であったことは 想 像 に 難 くない その 決 断 が 新 日 本 監 査 法 人 のみなら ず 今 後 の 我 が 国 の 監 査 制 度 及 び 監 査 法 人 の 在 り 方 にも 有 益 だったと 言 われるよう 検 証 委 員 会 としての 役 割 を 果 たさなければならないと 思 う このところ 検 察 問 題 や 電 力 会 社 問 題 に 関 する 活 動 ばかりで 目 立 っていた 私 がなぜ 監 査 法 人 問 題 の 調 査 に 関 わるのか 意 外 に 思 われるかもしれないが 実 は 私 は 監 査 法 人 の 問 題 とは 浅 からぬ 縁 がある 2007 年 新 書 法 令 遵 守 が 日 本 を 滅 ぼす を 公 刊 した 頃 から 私 は 組 織 のコンプ ライアンスの 全 体 的 検 討 のための 法 令 環 境 マップ という 手 法 を 開 発 し 様 々な 分 野 に 応 用 してコンプライアンスに 関 連 する 調 査 検 討 を 行 い その 中 で 監 査 法 人 法 令 環 境 マ ップ プロジェクトに 取 り 組 んだ 会 計 ビックバン によって 監 査 法 人 の 経 済 社 会 証 券 市 場 における 位 置 づけが 大 きく 変 わり 監 査 の 厳 格 化 品 質 管 理 が 求 められる 中 で 公 認 会 計 士 法 が 改 正 されて 課 徴 金 制 度 が 導 入 されというような 監 査 法 人 の 業 務 環 境 の 急 激 な 変 化 の 中 で その 業 務 そのもの に 関 して 或 いは 労 働 環 境 情 報 環 境 競 争 環 境 等 の 監 査 法 人 組 織 を 取 り 巻 く 様 々な 環 境 要 素 の 相 関 関 係 の 中 で どのようなコンプライアンス リスク 発 生 しているのかを 具 体 的 に 把 握 するため 監 査 法 人 の 執 行 部 や 各 部 署 からヒアリングを 行 い 詳 細 な 資 料 文 献 調 査 を 行 うなど 1 年 半 をかけて 取 り 組 んだ 成 果 を 報 告 書 に 取 りまとめた そして そのプロジェクトが 完 了 する 直 前 の2008 年 3 月 に まさに 業 務 環 境 と 情 報 環 境 の 激 変 に 関 連 して 発 生 したのが 新 日 本 監 査 法 人 の 元 職 員 によるインサイダー 取 引 事 件 であっ た この 事 件 について 新 日 本 監 査 法 人 が 設 置 した 第 三 者 委 員 会 の 委 員 長 を 務 め 監 査 法 人 の 全 社 員 職 員 を 対 象 とする 調 査 を 実 施 し 原 因 分 析 再 発 防 止 策 の 策 定 を 行 ったが 私 は その 委 員 長 を 務 めた そして 5 月 に 公 表 した 第 三 者 委 員 会 報 告 書 では 問 題 の 背 景 として 会 計 監 査 の 厳 格 化 品 質 管 理 の 強 化 に 対 応 すべく 監 査 法 人 の 寡 占 化 大 規 模 化 による 労 働 環 境 の 変 化 が 監 査 法 人 が 顧 客 企 業 側 から 受 領 する 会 計 情 報 の 不 正 流 用 の 可 能 性 という 情 報 環 境 に 関 する 問 題 を 生 じさせていたことを 指 摘 した 監 査 法 人 のコンプライアンス 問 題 に 関 わるのは この 時 以 来 3 年 半 ぶりである 上 記 のプ
ロジェクトやインサイダー 取 引 の 第 三 者 委 員 会 による 知 識 経 験 をベースに 検 証 委 員 会 としての 活 動 を 行 っていこうと 考 えている 外 国 人 社 長 のウッドフォード 氏 の 突 然 の 解 任 から 始 まったオリンパス 問 題 は 同 氏 が 海 外 のメディアや 捜 査 当 局 等 に 告 発 を 行 ったこともあって 国 際 的 にも 注 目 を 集 めることに なった そして 巨 額 の 損 失 隠 しの 問 題 が 表 面 化 反 社 会 的 勢 力 への 資 金 提 供 経 営 者 の 個 人 的 利 得 など 様 々な 憶 測 が 入 り 乱 れ 一 大 企 業 スキャンダルに 発 展 した そうした 中 で12 月 6 日 に 公 表 されたオリンパス 第 三 者 委 員 会 の 調 査 報 告 書 は 反 社 会 的 勢 力 への 資 金 提 供 等 を 否 定 する 一 方 問 題 を 1バブル 経 済 崩 壊 後 の 金 融 資 産 運 用 損 の 累 積 2 損 失 分 離 スキーム 3 損 失 解 消 スキームの3つに 整 理 した 上 で 財 テクの 失 敗 を 正 面 か ら 認 めることなく 隠 し 続 け 時 価 会 計 への 会 計 基 準 変 更 後 もファンドによる 飛 ばしを 用 い るなどして 巨 額 損 失 を 隠 し 続 けた 歴 代 のオリンパス 経 営 陣 を 金 融 商 品 取 引 法 や 会 社 法 に 違 反 する 行 為 であることはもとより 投 資 家 に 正 しい 情 報 を 提 供 すべき 上 場 企 業 とし てあってはならないことである と 厳 しく 批 判 している 資 金 の 流 れに 関 するスキャンダルについては 最 終 的 には 今 後 刑 事 事 件 の 捜 査 によ る 解 明 を 待 つしかない むしろ 今 重 要 なことは 上 記 の 第 三 者 委 員 会 の 調 査 報 告 書 の 指 摘 を 具 体 化 すること つまり オリンパス 問 題 というのが 企 業 会 計 上 いかなる 問 題 な のか どこにどのような 違 法 性 悪 質 性 があるのか どの 時 点 で 証 券 市 場 或 いは 投 資 家 にどのような 影 響 を 与 えたのかを 冷 静 に 客 観 的 に 明 らかにすることである その 点 に 関 して 明 らかなことは 上 記 2の 損 失 分 離 スキームによって 巨 額 の 損 失 が 隠 ぺいされ その 時 点 におけるオリンパスという 上 場 会 社 の 財 務 状 況 の 開 示 内 容 が 事 実 と 異 なっていたこと しかし 一 方 で 分 離 された 巨 額 の 損 失 は 3の 損 失 解 消 スキームを 使 ったことが 会 計 手 続 上 の 問 題 はあったとしても それによって 同 社 の 事 業 収 益 で 解 消 さ れ その 後 は 資 産 負 債 の 関 係 は 証 券 市 場 や 投 資 家 に 対 して 正 しく 開 示 されているとい うことだ そういう 意 味 で 巨 額 の 損 失 の 飛 ばし の 発 覚 で 経 営 破 綻 に 追 い 込 まれた 山 一 証 券 や 巧 妙 な 粉 飾 決 算 で 債 務 超 過 の 実 態 を 隠 していたカネボウの 問 題 などとは 異 なる どの 時 点 の 投 資 判 断 に 影 響 を 与 えたかと 言 うと 少 なくとも 2の 損 失 分 離 スキームが 行 われていた 間 は 巨 額 の 損 失 の 隠 蔽 が その 時 点 における 同 社 株 に 対 する 投 資 判 断 を 誤 らせるものであったことは 明 らかだ しかし その 時 点 でオリンパス 株 の 売 買 を 行 った 投 資 家 にとっては 損 失 の 隠 蔽 が 継 続 している 間 は 損 失 隠 しの 影 響 は 生 じない その 間 に 反 対 売 買 を 完 了 した 投 資 家 は 影 響 を 受 けず そのまま 最 近 まで 投 資 を 継 続 していた 投 資 家 の みが 今 回 の 損 失 隠 し 発 覚 による 株 価 の 急 落 によって 大 きな 影 響 を 受 けた しかし 損 失 隠 し 発 覚 の 時 点 では 3の 損 失 解 消 スキームによって 損 失 が 隠 蔽 された 状 態 は 既 に 解 消 されており 会 社 の 財 務 内 容 は 投 資 家 に 基 本 的 には 正 しく 開 示 されている
ただ 巨 額 の 損 失 隠 しを 行 っていた その 損 失 をM&A 等 を 用 いた 会 計 手 続 上 問 題 のあ る 方 法 で 解 消 した という 過 去 の 事 実 が 明 らかになり それが 上 場 廃 止 行 政 処 分 強 制 捜 査 等 オリンパス 社 に 重 大 な 不 利 益 が 生 じる 事 態 に 発 展 する 恐 れが 生 じたため に 株 価 に 重 大 な 影 響 が 生 じ それによって その 時 点 の 投 資 家 が 大 きな 不 利 益 を 被 った という 事 実 経 過 である この 構 図 は 2004 年 9 月 期 の 連 結 決 算 についての 粉 飾 決 算 の 問 題 に 関 して 2006 年 1 月 に 検 察 が 強 制 捜 査 に 着 手 したことで 株 価 が 急 落 し 投 資 家 が 莫 大 な 損 害 を 被 ったライブド ア 事 件 と 似 ている 起 訴 事 実 とされたライブドア 事 件 における 粉 飾 決 算 の 違 法 性 や 悪 質 重 大 性 については 様 々な 意 見 があるが いずれにせよ 2004 年 9 月 期 の 連 結 決 算 に 関 して 粉 飾 決 算 の 事 実 があっても それは 実 際 に 株 価 が 急 落 して 損 失 を 被 った2006 年 1 月 の 時 点 の 投 資 家 の 判 断 にはほとんど 影 響 を 与 えていない 株 価 の 急 落 は その 時 点 でのライブドア の 財 務 内 容 や 経 営 実 態 についての 判 断 によるものではなく 検 察 の 強 制 捜 査 によって ラ イブドアは 犯 罪 企 業 であり 捜 査 刑 事 処 分 や 東 証 の 上 場 廃 止 等 によって 経 営 危 機 に 至 る というメッセージが 証 券 市 場 に 伝 わったために 生 じたものだ この 事 件 では 検 察 は その 強 制 捜 査 の 後 実 際 に 堀 江 貴 文 氏 を 始 め 会 社 幹 部 を 逮 捕 起 訴 し いずれも 有 罪 判 決 が 確 定 し 東 京 証 券 取 引 所 はライブドアを 上 場 廃 止 にするとい う 結 末 になったことから 強 制 捜 査 着 手 時 点 での 検 察 の 市 場 へのメッセージとそれによる 投 資 判 断 は 一 応 事 後 的 にも 裏 付 けられた 形 になっている ところが オリンパス 問 題 については 東 京 証 券 取 引 所 が 上 場 廃 止 の 措 置 をとるかどう かが 注 目 されていたが 本 日 同 社 の 会 計 監 査 を 担 当 する 新 日 本 監 査 法 人 が 同 社 の2011 年 9 月 中 間 期 決 算 に 対 して 適 正 の 意 見 を 出 したことで 上 場 が 維 持 される 見 通 しだと 報 じられている 問 題 は 金 融 商 品 取 引 法 違 反 との 判 断 がどうなるかであるが 証 券 取 引 等 監 視 委 員 会 や 検 察 当 局 の 動 きは 今 のところはない 今 後 の 展 開 は 予 断 を 許 さないが オリンパス 問 題 の 違 法 性 悪 質 重 大 性 に 関 して 最 終 的 にどのような 判 断 が 示 されるのかは 現 時 点 では 不 確 定 な 状 況 であり 損 失 隠 しの 表 面 化 の 時 点 での 株 価 急 落 を 招 いた 上 場 廃 止 行 政 処 分 強 制 捜 査 などの 事 態 に 発 展 する 恐 れを 前 提 とする 投 資 判 断 が 裏 付 けられ るかどうか 現 時 点 では 不 明 である 飛 ばし が 経 営 破 綻 につながった 事 例 とは 異 なり 決 算 報 告 への 計 上 を 先 送 りされた 損 失 は その 後 本 業 の 利 益 を 原 資 に 3の 損 失 分 離 スキームによって 解 消 された オリ ンパス 経 営 陣 側 がそれを 予 測 した 上 で 限 られた 期 間 内 損 失 計 上 を 回 避 しようとしただけ であれば 少 なくとも 飛 ばし によって 経 営 破 綻 を 先 送 りした 事 例 と 比 較 すると 悪 質 性 は 低 いということになる その 場 合 は まさに 今 回 の 問 題 に 対 する 責 任 は 上 場 企 業 とし て 証 券 市 場 に 対 して 企 業 の 財 務 状 況 について 適 宜 適 切 な 開 示 を 行 う 義 務 を 中 心 にとらえら れることとなる
今 回 の オリンパス 監 査 検 証 委 員 会 での 当 面 の 調 査 の 焦 点 は オリンパス 第 三 者 委 員 会 の 調 査 報 告 書 で 指 摘 された 二 つの 点 であるが その 前 提 として オリンパス 問 題 自 体 を 企 業 会 計 の 観 点 からどう 見 るのか 違 法 性 悪 質 重 大 性 をどう 評 価 するのかという 点 に ついての 検 討 評 価 を 行 うことも 避 けては 通 れない それは いまだ 不 確 定 なオリンパス 問 題 についての 法 的 会 計 的 評 価 にもなにがしかの 影 響 を 与 え 得 るだけに 一 監 査 法 人 が 設 置 した 検 証 委 員 会 ではあっても 調 査 検 討 判 断 の 客 観 性 公 平 性 が 強 く 求 められることになる 新 日 本 監 査 法 人 の 内 部 者 のみならず 前 任 のあずさ 監 査 法 人 の 関 係 者 などの 外 部 者 にもヒアリングへの 協 力 を 要 請 せざるを 得 な い それだけに 外 部 からの 信 頼 が 確 保 できるよう 調 査 の 公 平 性 と 適 正 さが 不 可 欠 であ る そのことを 肝 に 銘 じて 調 査 に 取 り 組 んでいきたい