認 知 症 ケアの 知 好 楽 いずみの 杜 診 療 所 山 崎 英 樹 http://www.izuminomori.jp/ 1
the happiest people the happiest people, 最 も 幸 福 な 人 々 the fondest of their occupation, 自 分 の 職 業 を 最 も 愛 する 人 々 the most thankful for their lives, 自 分 の 人 生 に 最 も 感 謝 の 念 を 抱 いている 人 々 are, in my opinion, それは those engaged in sick nursing. 病 人 の 看 護 に 携 わっている 人 々である Florence Nightingale 2
知 好 楽 子 曰 知 之 者 不 如 好 之 者 好 之 者 不 如 樂 之 者 マザー テレサ 3
対 人 関 係 の 知 好 楽 その 人 を 知 り 見 合 い( 知 ) その 人 を 好 きになり 恋 愛 ( 情 ) その 人 と 楽 しむ 夫 婦 愛 ( 意 ) 悲 観 主 義 は 気 分 であるが 楽 観 主 義 は 意 志 である (アラン) 4
ケアの 知 好 楽 その 人 を 知 り 知 る その 人 を 好 きになり 思 う その 人 と 楽 しむ つながる 5
知 る 思 う つながる ココロとカラダ 人 間 のぜんぶ ココロのことは ココロで 分 かる ( 思 う) カラダのことは アタマで 分 かる ( 知 る) 心 身 二 元 論 (ディルタイ,1883) われわれは 自 然 を 説 明 し 心 的 生 活 を 了 解 する 6
知 る 思 う つながる つながりを 求 めるとき 緩 和 ケア Not doing, but being.(cecily Saunders) WHO(2002):Palliative care is an approach that improves the quality of life of patients and their families facing the problem associated with lifethreatening illness, through the prevention and relief of suffering by means of early identification and impeccable assessment and treatment of pain and other problems, physical, psychosocial and spiritual. 7
WHOの 健 康 定 義 1948 理 事 会 改 正 案 1998 :イスラム 諸 国 の 提 案 Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity. 健 康 とは 身 体 的 精 神 的 霊 的 Spiritual 社 会 的 に 完 全 に 良 好 な 動 的 Dynamic 状 態 であり 単 に 病 気 あるいは 虚 弱 でないことではない 総 会 (99)では 採 決 見 送 り 欧 州 ロシア 中 国 日 本 などが 審 議 で 反 対 8
ケアの 深 み 知 る( 知 ) 思 う( 好 ) つながる( 楽 ) Body( 知 ) 脳 を 説 明 する Mind( 情 ) 心 を 了 解 する Spirit(への 意 志 ) 魂 を 肯 定 する 9
脳 を 知 る - 医 学 の 知 識 - 10
脳 を 知 る= 本 人 の 苦 労 を 知 る クリスティーン ブライデン 一 番 重 要 なのは この 病 気 が 私 たちの 機 能 をどう 攻 撃 するのかを 理 解 しようとすること 小 澤 勲 私 が 認 知 症 の 人 がかかえる 不 自 由 として 記 載 してきたことの 多 くが 失 語 失 認 失 行 として 理 解 できる ( 神 経 心 理 学 は)いわ ば 物 語 の 素 材 を 精 緻 にする 作 業 の 一 つ である 11
高 次 脳 機 能 障 害 一 般 症 状 局 在 症 状 失 語 失 行 失 認 記 憶 障 害 遂 行 機 能 障 害 みえざる 障 害 (カラダの 不 自 由 ) 12
一 般 症 状 (1) 易 疲 労 性 保 続 など 集 中 力 が 落 ち 反 応 は 鈍 く 疲 れやすく 繰 り 返 しが 多 くなり 情 緒 不 安 定 になる 自 動 性 意 図 性 能 力 の 解 離 (Jackson) 意 図 的 にやろうとして かえってできなくなる 自 然 な 雑 踏 家 庭 的 な 雰 囲 気 13
一 般 症 状 (2) 抽 象 的 態 度 の 障 害 (Goldstein) 一 般 的 本 質 的 抽 象 的 に 考 えられなくなる 具 体 的 な 日 常 こそが 大 切 破 局 反 応 (Goldstein) 気 が 動 転 して 取 り 乱 してしまう Polepole:スワヒリ 語 で ゆっくり のんびり 14
一 般 症 状 (3) 病 態 失 認 的 傾 向 脳 は 脳 自 身 を 認 識 できない 認 知 症 のインフォームドコンセントの 難 しさ 作 話 妄 想 勇 気 とは それにもかかわらず 自 分 自 身 を 肯 定 することである(ティリッヒ) 15
局 在 症 状 失 語 発 話 ( ): 左 脳 のやや 前 理 解 ( ): 左 脳 のやや 後 失 行 失 認 脳 の 上 / 後 遂 行 機 能 障 害 計 画 と 実 行 : 脳 の 前 遂 行 失 行 失 認 失 語 16
失 語 (しゃべる 聴 くのマヒ) 失 語 言 語 = 発 話 ( 運 動 性 )+ 理 解 ( 感 覚 性 ) 運 動 性 失 語 ブローカ 野 左 脳 のやや 前 発 話 量 が 減 る 非 流 暢 理 解 力 は 保 たれる 感 覚 性 失 語 ウェルニッケ 野 左 脳 のやや 後 ろ 発 話 量 は 保 たれる 流 暢 理 解 力 が 落 ちる 17
失 行 失 認 失 行 ( 行 為 の 組 み 立 てのマヒ) 構 成 失 行 ( 構 成 障 害 ) 形 を 構 成 できない 積 み 木 図 形 指 パ ターン パズルなど 左 脳 の 上 / 後 着 衣 失 行 服 が 着 れない 右 脳 の 上 / 後 観 念 失 行 日 常 物 品 が 使 えない くし はさみ 歯 ブラシ リモコン 電 話 など 左 脳 の 上 18
失 行 失 認 失 認 ( 見 分 けのマヒ) 地 誌 的 失 見 当 道 順 や 地 図 が 分 からない 右 脳 の 上 / 後 相 貌 失 認 顔 やペットや 建 物 が 見 分 けられない 脳 の 後 方 半 側 空 間 無 視 身 体 失 認 左 片 マヒ+ 左 半 側 無 視 左 身 体 失 認 が 多 い 右 脳 の 上 19
記 憶 障 害 時 間 的 に 即 時 記 憶 近 時 記 憶 遠 隔 記 憶 内 容 から エピソード 記 憶 意 味 記 憶 手 続 き 記 憶 アルツハイマー 病 20
前 頭 葉 症 状 遂 行 機 能 障 害 : 外 側 面 発 動 性 の 低 下 : 内 側 面 脱 抑 制 : 底 面 環 境 依 存 症 候 群 常 同 行 動 脳 血 管 性 障 害 21
心 を 思 う ー 支 配 と 孤 立 - 22
認 知 症 を 生 きるということ 自 分 の 機 能 がどんどん 衰 えていく 恐 怖 を 抱 えて 生 きるのは 実 に 恐 ろしいことだ それは 必 ず 実 現 する 呪 いのようなものだ 痴 呆 を 抱 える 人 にとって 将 来 は 暗 鬱 としたもの に 見 える そう 見 えるだけではない 事 実 そうな のだ だから この 病 気 を 旅 する 過 程 で 経 験 するありと あらゆる 感 情 をどう 扱 ったらいいのか そこのと ころに 援 助 の 手 をさしのべなければならないだ ろう 23
孤 立 人 間 にとってもっともつらく 悲 しいことは 貧 困 でも 不 治 の 病 にかかることでもない それゆえに 見 放 され 誰 からも 愛 してもらえないことである マザー テレサ
Death-Making(W.Wolfensberger) 直 接 的 にしろ 間 接 的 にしろ 個 人 や グループの 死 をもたらしたり 早 めた りするすべての 活 動 あるいは 活 動 の 形 態 どの 社 会 にも 障 害 者 という 価 値 を 低 められた 人 々に 対 して このデ スメーキングの 仕 組 みが 普 遍 的 に 用 意 されている
心 がこわれそうなとき 見 つめられない 現 実 忘 れる( 抑 圧 ) 認 めない( 否 認 ) 正 当 化 する( 合 理 化 ) すり 替 える( 投 射 ) 子 供 になる( 退 行 ) 病 人 になる( 身 体 化 ) 正 反 対 のことをする( 反 動 形 成 ) 26
嗜 癖 (addiction) 依 存 : 悪 しき 習 慣 物 質 への 嗜 癖 アルコール ニコチン ドラッグ 行 動 過 程 への 嗜 癖 ギャンブル 買 い 物 仕 事 宗 教 万 引 痴 漢 暴 力 性 不 倫 過 食 拒 食 リストカッ ト インターネット ケータイ 対 人 関 係 への 嗜 癖 : 共 依 存 親 子 夫 婦 男 女 師 弟 親 分 子 分
高 齢 期 の 妄 想 の 特 徴 もの 盗 られ やきもち 妻 / 夫 ( 息 子 ) 盗 られ 毒 もられ 命 盗 られ 28
高 齢 期 の 妄 想 の 背 景 失 う 不 安 仕 事 家 庭 命 彼 が 奪 う( 投 影 ) 29
太 陽 と 死 は 見 つめることができない (ラ ロシュフコー) 見 つめられないこと 否 認 怒 り 夫 が 妻 を 嫁 が 舅 姑 を 取 引 ( 気 負 い) 娘 が 親 を 抑 うつ 受 容 妻 として 母 として 娘 として Elisabeth Kübler-Ross 愛 を 受 けいれること を 学 んでいる 受 容 するのは 無 力 な 自 分 30
被 災 地 域 の 心 理 的 経 過 茫 然 自 失 期 否 認 ハネムーン 期 反 動 形 成 幻 滅 期 抑 圧 身 体 化 再 建 期 昇 華 実 存 ( 生 かされている 意 味 ) 31
ストレス 障 害 トラウマ 体 験 九 死 一 生 の 圧 倒 的 体 験 ( 失 恋 程 度 は ) ストレス 障 害 Stress Disorder フラッシュバック: 悪 夢 など 回 避 反 応 性 の 麻 痺 過 覚 醒 : 不 眠 過 敏 経 過 急 性 (Acute SD):1か 月 以 内 外 傷 後 (Post-Traumatic SD):1か 月 以 上 32
支 配 私 には なぜ 自 分 が 何 か 他 のことをした いのか その 理 由 を 説 明 するのは 難 しす ぎるので これは 結 局 誰 か 他 の 人 が 私 にさせたいことに 従 う 結 果 になることが 多 い それで 私 は 善 意 の 家 族 や 友 達 によって さえも 圧 迫 されていると 感 じてしまい ストレスの 多 い 状 況 におちいってしまうの だ 33
支 配 大 変 な 介 護 者 を 引 き 受 けた 人 は その 時 点 で 私 たちのすべての 機 能 を 肩 代 わり し 愛 と 思 いやりで 私 たちを 窒 息 させ 私 たちの 自 尊 心 をおとしめ 介 護 者 のアイデ ンティティが 関 係 性 の 中 心 に 来 るようにし てしまう 34
全 制 的 施 設 a total institution (E.Goffman) 全 制 的 施 設 とは 類 似 した 状 況 におかれ た 多 数 の 個 人 が かなりの 期 間 にわたっ て 施 設 外 の 一 般 社 会 から 隔 離 され 閉 ざ され 画 一 的 で 管 理 された 生 活 をともにお くる 居 住 と 仕 事 の 場 である 精 神 病 院 老 人 ホーム 刑 務 所 修 道 院 収 容 者 は 自 己 の 剥 奪 画 一 化 無 力 化 体 面 や 自 尊 感 情 の 喪 失 を 体 験 する 35
専 門 家 支 配 (E.Freidson) 非 人 間 化 がもっとも 顕 著 にみられるのは 患 者 がもっとも 無 力 で サービスを 選 択 し 配 列 する 権 利 が 管 理 者 にのみ 認 められている 場 合 である 36
人 が 相 手 だから 正 しいことより 効 率 より 知 識 より 資 格 より 能 力 より 現 実 より 楽 しいこと 効 果 知 恵 資 質 人 格 真 実 37
EB/NB Evidence based 根 拠 仮 説 が 正 しいか 正 しくないか その 人 に なにができるか その 人 らしさ Narrative based 物 語 関 わりが 楽 しいか 楽 しくないか その 人 と なにができるか わたしたちらしさ 38
孤 立 私 たちにとって 孤 立 感 はとても 大 きな 問 題 だ みんな 私 たちが 痴 呆 症 だということを 知 って いて どうしたらいかわからないので 以 前 と は 違 った 扱 い 方 をするように 感 じられる 私 たちが 妙 なことを 言 ったり おかしなことをし たりするのではないかと 心 配 なのだろうか? おかしなことをしないように 見 張 られている ように 感 じることがよくある 39
孤 立 アルツハイマー 病 が 行 くことになるのは 一 方 通 行 の 道 だ それは 本 当 に 比 較 的 ゆっくり と 進 むが 曲 がることはできない 小 刻 みの 死 で 友 達 や 親 戚 たちは 毎 日 毎 週 毎 年 少 しずつその 人 を 失 っていくのだ そしてたぶん このゆっくりと 進 展 しながら 違 う 人 になっていくことに 慣 れることで 最 後 に は その 人 が 脳 の 消 失 が 始 まる 前 本 当 は どんな 人 だったかを 忘 れてしまうのだろう 40
魂 とつながる - スピリチュアルケア - 41
スピリチュアリティ(デニス クラス) 人 間 は 人 生 が 有 限 であるがゆえに 無 限 と つながろうと 努 めるのである スピリチュアリティは 関 係 性 への 気 づきで あり 特 に 五 感 を 超 えたものとの 関 係 性 の 気 づきである 自 我 の 殻 がなくなり 私 たちの 中 にある 真 理 が 外 側 にもあることがわかったときに スピリチュアリティを 感 じる 42
つながるのは スピリチュアルなもの( 魂 ) 究 極 的 自 己 ( 魂 )はあるか? 超 越 的 他 者 ( 神 )はあるか? 哲 学 本 体 (デカルト) 宇 宙 (トマス アクィナス) 世 界 (ニュートン) 道 徳 (カント) 宗 教 信 心 には 証 拠 はありません 証 拠 を 求 るな ら 信 じているのではありません( 倉 田 百 三 ) 43
神 や 魂 とはなんだろう あまねくおわすもの 神 道 : 八 百 万 の 神 仏 教 : 山 川 草 木 悉 皆 成 仏 自 ずから 与 えられたなにか 正 しく 強 く 生 きるとは 銀 河 系 を 自 らの 中 に 意 識 してこれに 応 じて 行 くことである われらに 要 るものは 銀 河 を 包 む 透 明 な 意 志 巨 きな 力 と 熱 である ( 宮 沢 賢 治 ) 44
自 ずから 与 えられたなにか 仁 は 遠 からんや 我 仁 を 欲 すれば 斯 に 仁 至 る( 孔 子 ) 惻 隠 の 心 ( 孟 子 ) 人 皆 な 人 に 忍 びざるの 心 あり 今 人 の 乍 ち 孺 子 の 将 に 井 に 入 らんとする を 見 れば 皆 な 怵 惕 惻 隠 の 心 あり 惻 隠 の 心 なきは 人 にあらざるなり 惻 隠 の 心 は 仁 の 端 なり 45
思 わず してしまうこと 無 垢 な 衝 動 は どこからくるか タマシイ ありのまま あたりまえ 真 心 ブレーキをかけるのは カラダ(アタマ): 知 れば 知 るほど ココロ: 思 えば 思 うほど 46
認 知 症 のスピリチュアルケア(6) ( 身 体 的 なことを) 考 えるのも ( 心 理 的 なことを) 思 うのも その 主 体 は 私 だ その 人 に なにが できるか と 私 が 考 え 私 が 思 う けれども スピリチュアル ケアの 主 体 は 私 では ない 魂 が その 人 と なにができるか を 私 に 示 すのだ だから 私 は その 人 とともに 魂 に 委 ねられた 客 体 に 過 ぎない それが 思 わず してしまうこと の 本 当 の 意 味 だ だからスピリチュアル ケアと は 私 とその 人 との 関 わりを 魂 に 委 ねてしまう ことだともいえる 47
認 知 症 のスピリチュアルケア(7) その 人 に なにができるか と 私 が 考 え 私 が 思 うとき その 結 果 を 私 は 大 いに 期 待 し 多 く 失 望 する 一 方 その 人 と なにができるか を 魂 に 委 ね るとき 私 は 期 待 と 失 望 を 魂 とともに 超 越 する 生 きかえってくれるかどうか 分 からないが 思 わ ず 手 をにぎる ふり 返 ってくれるかどうか 分 から ないが 思 わず 涙 する 魂 に 導 かれながら 思 わず してしまうこと には それ 自 体 として すでに 意 味 があるのだ 48
認 知 症 のスピリチュアルケア(8) だから 関 わり を 魂 に 委 ねたとき この 私 はもっと 安 心 してかまわない もっと 自 由 でかまわない スピリチュアル ケアは 私 とその 人 とを 私 の 考 えや 思 いから 解 放 も するのだ 関 わりを 大 切 にする とは 本 来 そういうことではないかと 思 う 49
スピリチュアルケア 知 る 思 う 主 体 は 私 私 は その 人 に なにができるか つながる 主 体 は 私 ではない 魂 が その 人 と なにができるか を 私 に 示 す 私 とその 人 との 関 わりを 魂 に 委 ねてしまう 思 わず 手 を 握 る 思 わず 涙 する 50
ケアの 深 み 知 る( 知 ) 思 う( 好 ) つながる( 楽 ) Body( 知 ) 脳 を 説 明 する Mind( 情 ) 心 を 了 解 する Spirit(への 意 志 ) 魂 を 肯 定 する 51
Florence Nightingale 人 の 命 の 中 にある 強 く 健 全 な 意 志 の 力 は どんな に 個 人 的 な 犠 牲 をはらっても- 日 々の 生 活 の 中 での 犠 牲 をはらっても- 公 共 の 善 きことを 成 し 遂 げようとせずにはいられない その 仕 事 は 自 分 たちの 仕 事 ではなく 神 のみわざ であるという つまり 私 たちは 神 のみむねの 成 就 を 願 っているのであり 自 分 たちの 成 功 を 求 めて いるのではないという 思 い また 私 たちが 神 の みわざを 実 行 できるようにと 神 が 与 え 給 うたあら ゆる 手 段 により 私 たちは 訓 練 を 受 け 力 をそなえ てきたのであるという 思 い この 思 いがなくては 私 たちはこの 仕 事 を 続 けていくことはできない 52
only two ways to live your life There are only two ways to live your life. 人 生 には 二 つの 道 しかない One is as though nothing is a miracle. 一 つは 奇 跡 などまったく 存 在 しないかのように 生 きること The other is as though everything is a miracle. もう 一 つは すべてが 奇 跡 であるかのように 生 きることだ Albert Einstein 53
only two ways to live your life 消 極 的 で 否 定 的 な 死 生 観 積 極 的 で 肯 定 的 な 死 生 観 悲 観 主 義 は 気 分 であるが 楽 観 主 義 は 意 志 である アラン 生 きようという 意 志 は ひとつの 壮 大 な 善 意 である 谷 川 俊 太 郎 54
盗 人 に 取 り 残 されし 窓 の 月 良 寛 55
海 水 を 器 に 斟 み 器 水 を 海 に 翻 せば 死 生 は 直 ちに 眼 前 に 在 り 佐 藤 一 斎 56
生 きる 意 味 は すくなからず 外 面 的 な 運 命 に 対 してどのような 態 度 をとるか もはや 運 命 を 形 成 することができないとき またははじめから 変 えられないとき どうふるまうかにこそあります Viktor Emil Frankl 57
58
道 元 と 弟 子 の 逸 話 人 は 皆 仏 性 をもって 生 まれた なのに なぜ 成 功 する 人 としない 人 がいるのか 成 功 する 人 は 努 力 する なぜ 努 力 する 人 としない 人 がいるのか 努 力 する 人 は 志 がある なぜ 志 のある 人 とない 人 がいるのか 志 のある 人 は 死 というものを 知 っている 59
なぜ 働 くのか ヒルティ. 幸 福 論 生 まれつき 働 き 好 きな 人 間 など あり はしない 勤 勉 は 感 覚 的 な 怠 惰 よりも 一 層 強 い 動 機 がなければ 生 まれるもので ない 60
仕 事 の 動 機 には 二 種 類 ある お 金 のため 名 誉 のため 欲 望 から アタマとココロが 選 ぶ 仕 事 愛 や 責 任 感 情 から タマシイが 選 ぶ 仕 事 61
お 金 のため 名 誉 のため 欲 望 から 成 功 するために 仕 事 をする 力 への 意 志 (アドラー) 劣 等 感 の 反 動 金 銭 快 楽 あるいは 名 誉 を 愛 する 者 は 人 を 愛 しない (エピクテトス) 62
後 期 高 齢 + 夫 婦 単 独 世 帯 介 護 現 場 で 認 知 症 高 齢 者 の 看 取 りの 時 代 がはじまる 63
愛 や 責 任 感 情 から 惻 隠 の 心 ( 孟 子 ) 人 皆 な 人 に 忍 びざるの 心 あり 今 人 の 乍 (タチマ)ち 孺 子 (ジュシ)の 将 に 井 (セイ)に 入 らんとするを 見 れば 皆 な 怵 惕 (ジュッテキ: 驚 きハラハラし) 惻 隠 (ソクイ ン:いたわしく あわれむ)の 心 あり 惻 隠 の 心 なきは 人 にあらざるなり 惻 隠 の 心 は 仁 の 端 なり 64
私 たちは その 人 と なにができるのか まなざし = 文 化 ともに 病 みうる 人 間 として ともに 老 いうる 人 間 として 内 なる まなざし を 問 うことから 欠 けているのは 制 度 としての 福 祉 ではなく 文 化 としての 福 祉 65
一 人 ひとりの 想 いに 人 は 一 人 で 生 きられるものではなく ま た 生 きるべきものでもありません とり わけ 心 ならずも 病 める 人 々や 障 がいを もって 生 きる 人 々と ともに 在 ること を 自 覚 するとき 人 は 深 い 気 づきに 導 か れます 66
一 人 ひとりの 想 いに それは たとえば 自 分 を 含 むすべての 人 の 人 生 に 対 する 穏 やかな 肯 定 感 であり たとえば 人 と 人 とのつながり 人 と 街 とのつながり 人 と 自 然 とのつながりを 豊 かに 受 けとめる 感 性 であり たとえば そうした 感 覚 を 静 かに 共 有 できる 文 化 その 文 化 にささえられた 病 んでも 障 がいをもっても 安 心 して 暮 らせる 社 会 を 築 きたいという 夢 であったりします 67
一 人 ひとりの 想 いに わたくしたちは 心 ならずも 病 める 人 々 や 障 がいをもって 生 きる 人 々と ともに 在 ること を 原 点 としながら 一 人 ひと りの 想 いに 耳 を 傾 け 自 立 と 共 生 をささ える 仕 事 をとおして 病 んでも 障 がい をもっても 安 心 して 暮 らせる 社 会 の 実 現 に 貢 献 したいと 願 っています 68
職 業 道 楽 知 る 者 も 好 む 者 も 楽 しむ 者 には 及 ばないという 孔 子 の 言 葉 があります ( 子 曰 知 之 者 不 如 好 之 者 好 之 者 不 如 樂 之 者 ) この 仕 事 そのものを 楽 しみとできるような 感 性 を 大 切 にし その 感 性 を 伸 ばせるような 職 場 をめざします 69
私 は 眠 り 夢 見 る 生 きることがよろこびだったらと 私 は 目 覚 め 気 づく 生 きることは 義 務 だと 私 は 働 く - すると ごらん 義 務 はよろこびだった タゴール 70
人 在 育 成 人 材 でも 人 財 でもなく 人 が 在 る ことを 大 切 にしながら 互 いに 育 み 成 長 する 職 場 をめざします 71
人 在 育 成 組 織 的 な 行 為 というものは 存 在 しない 存 在 するのは 組 織 における 一 人 ひとりの 行 為 のみである 組 織 内 の 一 人 ひとりが 信 頼 に 値 するとき にのみ その 組 織 は 信 頼 に 値 するのであ る =R.コヴィー. 最 優 先 事 項 p398= 72
人 在 育 成 最 大 のサービスとは 君 の 人 格 を 上 げる ことだ( 鍵 山 秀 三 郎 ) どんな 人 格 をめざすのか 一 以 貫 之 ( 孔 子 ) 忠 恕 のみ やさしくて 強 い 聞 いて 話 す 73
省 事 倹 約 無 駄 を 省 き 倹 約 に 努 めながら 全 員 が 経 営 に 携 わっているという 感 覚 を 共 有 できる 職 場 をめざします 74
省 事 倹 約 省 事 耶 律 楚 材 (やりつ そざい)1188~1243 一 利 を 興 すは 一 害 を 除 くにしかず 一 利 を 生 (ふ)やすは 一 事 を 省 くにしかず 倹 約 物 金 :もったいない 人 : 体 + 声 ( 挨 拶 )+ 知 恵 時 間 : 時 間 という 無 駄 経 費 は 使 い 放 題 PSS:Priority-Start-Speed 事 故 と 苦 情 を 活 かす 事 故 の 責 任 は 問 わず 報 告 の 怠 慢 を 問 う 75
PSS:Priority-Start-Speed バケツに 石 と 砂 利 と 砂 を 入 れるには? 石 から 入 れる(7Habitsより) 人 生 とは 限 られた 時 間 のこと 急 を 要 することは ただ 単 に 重 要 なことよりも 優 先 される そのため 重 要 なことは それが 急 を 要 する 事 態 になったときにはじめて 手 が 打 たれ ることになる だが それでは 時 すでに 遅 しとい う 場 合 が 多 いのだ (ルイ J ハレ) 76
PSS:Priority-Start-Speed 仕 事 を 終 わらせるコツ 始 めること まず 何 よりも 肝 心 なのは 思 いきってやり 始 める ことである 仕 事 の 机 にすわって 心 を 仕 事 に 向 けるという 決 心 が 結 局 一 番 むずかしいことなの だ 一 度 ペンをとって 最 初 の 一 線 を 引 くか ある いは 鍬 を 握 って 一 打 ちするかすれば それでも う 事 柄 はずっと 容 易 になっているのである (ヒ ルティ) 77
PSS:Priority-Start-Speed 拙 速 主 義 ( 森 信 三 ) 一 度 着 手 した 仕 事 は 一 気 呵 成 にやっての けるということです 同 時 にまたそのためには 最 初 から 最 上 の 出 来 栄 えを という 欲 を 出 さないということで す すなわち 仕 上 げはまず 八 十 点 級 というつ もりで とにかく 一 気 に 仕 上 げることが 大 切 です 78
一 日 一 生 いつもただ 今 日 のために 働 くという 習 慣 をつくるがよい 明 日 はひとりでにやって 来 る そして それと 共 に 明 日 の 力 も 来 る のである あまり 多 く 望 むのは 通 常 あまり 少 なくし かやり 遂 げない 人 である あすのことを 思 い 煩 うな 一 日 の 苦 労 は その 日 一 日 だけで 十 分 である ( 聖 書 ) 79
自 尊 好 縁 出 会 いを 大 切 にすることと 自 分 らしく 生 きることとが 自 然 に 調 和 する 職 場 をめざします 80
自 尊 好 縁 自 尊 縁 と 折 り 合 うこと しかし 縁 に 投 棄 された 自 分 縁 と 自 分 が 折 り 合 えないとき
変 えられないこと 変 えられること 神 よ われに 与 えたまえ 変 えられないことを 受 けいれる 心 の 平 静 と 変 えられることを 変 えていく 勇 気 と それらを 見 分 ける 知 恵 とを ラインホルト ニーバー
見 分 ける 知 恵 変 えられないこと 過 去 と 他 人 変 えられること 未 来 の 自 分
過 去 と 未 来 あなたの 過 去 は あなたの 未 来 と 同 じではない 問 題 は 昨 日 どうだったかではなく 今 この 時 に 何 をするかだ それなのに バックミラーを 見 ながら 未 来 へ 向 かって 車 を 走 らせる 人 が 多 すぎる これでは 事 故 が 起 こって 当 然 だ 状 況 を 好 転 させるためには 今 日 することに 焦 点 (フォーカス)を 当 てなければいけないのだ アンソニー ロビンス
自 尊 好 縁 縁 を 受 容 し 自 分 を 再 生 する 意 志 好 縁 自 尊 種 の 起 源 (ダーウィン) 最 も 強 いものが 生 き 残 るのではなく 最 も 賢 いものが 生 き 延 びるわけでもない 唯 一 生 き 残 るのは 変 化 できるものだけで ある