むなかた電子博物館紀要第5号

Similar documents
0 現 代 ジオ 学 習 メモ 当 淡 マ チ 件 語 当 切 失 ( ) 覚 ひ 読 直 良 : 未

Taro-学校だより学力調査号.jtd

サッカーの話をしよう 旅するワールドカップ 立ち読み版

中 央 公 民 館 ( 所 在 地 日 野 本 町 ) 実 習 室 ホール 談 話 室 講 座 室 A 講 座 室 B 視 聴 覚 室 調 理 実 習 室 小 会 議 室 保 育 室 24 人 50.2m2 20 人 66.0m2 16 人 45.6m2 36 人 51

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

Microsoft PowerPoint - 経営事項審査.ppt

安 芸 太 田 町 学 校 適 正 配 置 基 本 方 針 の 一 部 修 正 について 1 議 会 学 校 適 正 配 置 調 査 特 別 委 員 会 調 査 報 告 書 について 安 芸 太 田 町 教 育 委 員 会 が 平 成 25 年 10 月 30 日 に 決 定 した 安 芸 太 田

有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

                         庁議案件No

0605調査用紙(公民)

発 表 の 流 れ 1 事 業 概 要 2 評 価 票 の 記 載 内 容 について 3 指 標 について 4 事 業 内 容 について 5 提 案 のまとめ 2

Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 1 人

(第1号様式)

(Microsoft Word - \221\346\202P\202U\201@\214i\212\317.doc)

スライド 1

●幼児教育振興法案

平 政 種 郵 便 物 認 可 信 無 埋 般 触 機 可 能 面 幅 繋 待 道 口 ギ 握 定 友 共 感 現 揺 ぶ 趣 志 向 析 展 揺 ぶ 始 博 爆 博 ネ 無 料 ゾ 閉 鎖 室 建 物 空 移 = ゴ 続 難 夢 室 校 病 院 東 六 木 降 湾 ガ 熱 狂 渦 巻 6 員 録

untitled

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

平成22年度 指導者・指導士養成検定事業計画書

基 地 交 付 金 等 に 関 す る 要 望 書

個人住民税徴収対策会議

Microsoft Word - M075029_檜山_表紙.docx

められた 夏 自 主 ~?: 石 の 短 編 小 説 である Wj 業 虚 集 には 琴 のそら 畜 j

する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

Microsoft Word - 目次.doc

4 調 査 の 対 話 内 容 (1) 調 査 対 象 財 産 の 土 地 建 物 等 を 活 用 して 展 開 できる 事 業 のアイディアをお 聞 かせく ださい 事 業 アイディアには, 次 の 可 能 性 も 含 めて 提 案 をお 願 いします ア 地 域 の 活 性 化 と 様 々な 世

「節電に対する生活者の行動・意識

Microsoft Word - 交野市産業振興基本計画 doc

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

( 新 ) 医 療 提 供 の 機 能 分 化 に 向 けたICT 医 療 連 携 導 入 支 援 事 業 費 事 業 の 目 的 医 療 政 策 課 予 算 額 58,011 千 円 医 療 分 野 において あじさいネットを 活 用 したICT したICT 導 入 により により 医 療 機 能

P38-P42.indd

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

(Microsoft Word - \220\340\226\276\217\221.doc)

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

(3) 善 通 寺 市 の 状 況 善 通 寺 市 においては 固 定 資 産 税 の 納 期 前 前 納 に 対 する 報 奨 金 について 善 通 寺 市 税 条 例 の 規 定 ( 交 付 率 :0.1% 限 度 額 :2 万 円 )に 基 づき 交 付 を 行 っています 参 考 善 通 寺

別 添 1 女 性 国 家 公 務 員 の 登 用 状 況 資 料 1 指 定 職 に 占 める 女 性 の 割 合 は3.0%( 平 成 27 年 11 月 1 日 現 在 ) ( 前 年 9 月 1 日 現 在 から0.2ポイント 増 ) 本 省 課 室 長 相 当 職 以 上 に 占 める 女

untitled

Microsoft PowerPoint - 総合型DB資料_県版基金説明用.pptx

見 学 の 手 順 1 見 学 の 日 程 コースの 希 望 を 市 教 育 委 員 会 に 報 告 年 度 のはじめに 見 学 を 希 望 する 日 程 とコースを 学 校 単 位 で 市 教 育 委 員 会 に 報 告 する 市 教 育 委 員 会 が 各 校 の 希 望 日 程 と 美 濃 陶

<8BB388F58F5A91EE82A082E895FB8AEE967B95FB906A>

見 学 の 手 順 1 土 岐 市 美 濃 陶 磁 歴 史 館 に 連 絡 見 学 予 定 日 の1ヶ 月 以 上 前 に 見 学 日 の 確 認 と 打 ち 合 せ 日 時 について 土 岐 市 美 濃 陶 磁 歴 史 館 ( 土 岐 市 文 化 振 興 事 業 団 )に 連 絡 する 他 校 他


Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

Microsoft PowerPoint - エントリー04_結婚TextVoice

1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

<4D F736F F D D B696BD955C82A982E782DD82E98AE28EE88CA782C68CA793E08E7392AC91BA82CC95BD8BCF8EF596BD>

目 標 を 達 成 するための 指 標 第 4 章 計 画 における 環 境 施 策 世 界 遺 産 への 登 録 早 期 登 録 の 実 現 史 跡 の 公 有 地 化 平 成 27 年 度 (2015 年 度 )までに 235,022.30m 2 施 策 の 体 系 1 歴 史 的 遺 産 とこ

技能職ハンドブック

ほかに パート 従 業 員 らの 厚 生 年 金 加 入 の 拡 大 を 促 す 従 業 員 五 百 人 以 下 の 企 業 を 対 象 に 労 使 が 合 意 すれば 今 年 十 月 から 短 時 間 で 働 く 人 も 加 入 できる 対 象 は 約 五 十 万 人 五 百 人 超 の 企 業

<4D F736F F D D3188C091538AC7979D8B4B92F F292B98CF092CA81698A94816A2E646F63>

労働時間と休日は、労働条件のもっとも基本的なものの一つです

スライド 1

(3) 調 査 の 進 め 方 2 月 28 日 2 月 28 日 ~6 月 30 日 平 成 25 年 9 月 サウンディング 型 市 場 調 査 について 公 表 松 戸 市 から 基 本 的 な 土 地 情 報 サウンディングの 実 施 活 用 意 向 アイデアのある 民 間 事 業 者 と

現 地 調 査 では 火 口 周 辺 の 地 形 や 噴 気 等 の 状 況 に 変 化 は 見 られませんでした また 赤 外 熱 映 像 装 置 5) による 観 測 では 2015 年 3 月 頃 から5 月 29 日 の 噴 火 前 に 温 度 上 昇 が 認 められていた 新 岳 火 口

積 極 的 な 児 童 の 発 想 や 活 動 を 引 き 出 していきたい 共 通 事 項 の 視 点 自 分 の 感 覚 や 活 動 を 通 し て 形 や 色 組 合 せ な ど の 感 じ を と ら え る こ と 形 や 色 などの 感 じを 基 に 自 分 のイメージをもつこと 4 テ

子 どもたちのバランスのよい 育 ちを 目 指 して 今 回 の 調 査 では 世 帯 年 収 が 減 って 家 計 の 厳 しさが 増 すなかで 保 護 者 が 子 どもたちの の 費 用 を 減 らしている 実 態 が 明 らかになりました 教 育 費 に 対 して 重 い 負 担 感 を 感

長崎市民間建築物耐震化推進事業の概要

3 独 占 禁 止 法 違 反 事 件 の 概 要 (1) 価 格 カルテル 山 形 県 の 庄 内 地 区 に 所 在 する5 農 協 が, 特 定 主 食 用 米 の 販 売 手 数 料 について, 平 成 23 年 1 月 13 日 に 山 形 県 酒 田 市 所 在 の 全 国 農 業 協

36 東 京 私 桜 美 林 大 学 大 学 院 心 理 学 研 究 科 37 東 京 私 大 妻 女 子 大 学 大 学 院 人 間 文 化 研 究 科 38 東 京 私 学 習 院 大 学 大 学 院 人 文 科 学 研 究 科 39 東 京 私 国 際 医 療 福 祉 大 学 大 学 院 医

2. 建 築 基 準 法 に 基 づく 限 着 色 項 目 の 地 区 が 尾 張 旭 市 内 にはあります 関 係 課 で 確 認 してください 項 目 所 管 課 窓 口 市 役 所 内 電 話 備 考 がけに 関 する 限 (がけ 条 例 ) 都 市 計 画 課 建 築 住 宅 係 南 庁 舎

< DB8CAF97BF97A6955C2E786C73>

人事行政の運営状況の報告について

佐渡市都市計画区域の見直し

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

p1

中根・金田台地区 平成23年度補償説明業務

<8AC48DB88C8B89CA82C98AEE82C382AD915B C8E8682C696DA8E9F E A>


4 松 山 市 暴 力 団 排 除 条 の 一 部 風 俗 営 業 等 の 規 制 及 び 業 務 の 適 正 化 等 に 関 する 法 律 等 の 改 正 に 伴 い, 公 共 工 事 から 排 除 する 対 象 者 の 拡 大 等 を 図 るものです 第 30 号 H H28.1

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

七 の 二 自 然 公 園 法 ( 昭 和 三 十 二 年 法 律 第 百 六 十 一 号 ) 第 二 十 条 第 一 項 に 規 定 する 国 立 公 園 又 は 国 定 公 園 の 特 別 地 域 のうち 同 法 第 二 十 一 条 第 一 項 に 規 定 する 特 別 保 護 地 区 その 他

能勢町市街化調整区域における地区計画のガイドライン

神 戸 法 学 雑 誌 65 巻 1 号 45 神 戸 法 学 雑 誌 第 六 十 五 巻 第 一 号 二 〇 一 五 年 六 月 a b c d 2 a b c 3 a b 4 5 a b c

守 口 市 立 東 小 学 校 大 久 保 小 学 校 の 統 合 実 施 計 画 目 次 第 1 守 口 市 における 学 校 統 合 の 背 景 1 第 2 東 小 学 校 と 大 久 保 小 学 校 の 統 合 について 1 第 3 統 合 校 の 学 校 づくりについて 2 第 4 東 小

の 購 入 費 又 は 賃 借 料 (2) 専 用 ポール 等 機 器 の 設 置 工 事 費 (3) ケーブル 設 置 工 事 費 (4) 防 犯 カメラの 設 置 を 示 す 看 板 等 の 設 置 費 (5) その 他 設 置 に 必 要 な 経 費 ( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補

<4D F736F F D20328FCD5F8F5A82DC82A282DC82BF82C382AD82E882CC89DB91E8>

保 険. 甚 害 準 意 義 次 福 祉 士 従 喫 緊 意 義 認 優 先 急 性 期 経 験 豊 富 ベ 沿 岸 確 幅 広 躍 レ 量 住 民 啓 発 I T 母 葵 木 村 幸 博 代 外 来 特 フ 常 勤 非 常 勤 勢 車 片 道 圏 暮 ぼ 生 働 東 起 全 国 園 ~ 聞 東 レ

報 /200. 説 民 ( 昭 和 4 ) 夏 街 緑!!! 公 園 記 念 式 典 清 掃 活 子 陸 競 技 舞 台 最 規 模 野 5 万 超 企 画 運 営 担 地 元 佐 藤 的 数 少 進 ボ ア タ 40 組 超 無 償 協 縁 下

財政再計算結果_色変更.indd

首 は 下 あ ご の 骨 の 下 か ら 鎖 骨 の 上 ま で 自 分 の 首 を 両 手 で は さ ん で お さ え て み ま し ょ う 師 首 っ て ど ん な 仕 事 を し て い る か な 子 頭 を の せ て い る 頭 を お さ え て い る 頭 を 動 か し

一般競争入札について

<947A957A8E9197BF C E786C73>

< EE597768E968BC688EA97972D372E786477>

<4D F736F F D2090BC8BBB959491BA8F5A91EE8A C52E646F63>

福山市立駅家南中学校P T A 規約

03 平成28年度文部科学省税制改正要望事項


入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

長 崎 県 吹 奏 楽 祭 ( 佐 世 保 会 場 ) 進 行 表 グループ 出 演 順 チューニングA チューニングB 出 演 時 間 役 員 1 小 佐 々 中 学 校 14 9:1 ~ 9:4 10:00 ~ 10:1 Cグループ 1 分 演 奏 3 分 入 れ 替 え

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

(3) その 他 市 長 が 必 要 と 認 める 書 類 ( 補 助 金 の 交 付 決 定 ) 第 6 条 市 長 は 前 条 の 申 請 書 を 受 理 したときは 速 やかにその 内 容 を 審 査 し 補 助 金 を 交 付 すべきものと 認 めたときは 規 則 第 7 条 に 規 定 す

は じ め に 新 蛇 田 区 は 災 害 危 険 区 域 等 にお 住 まい 皆 様 方 に 対 し 移 転 していた だくため 宅 供 給 を 目 的 とした 土 区 画 整 理 事 業 により 周 辺 環 と 調 和 し たまちづくりを 進 めています こような 中 区 計 画 を 導 入 す

卒業論文テーマ一覧.indd

PowerPoint プレゼンテーション

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

1 資 料 編 我 が 国 の 人 口 の 推 移 厚 労 働 全 般 平 成 24 年 版 厚 労 働 白 書 5

17

03genjyo_快適環境.xls

Transcription:

むなかた電子博物館紀要 第 5 号 2013 年 10 月 1 日 資料 プラネタリウム自主制作番組 むなかたの星空と菊姫さま 記録 梅村幸平 梅村制作室 平井正則 福岡教育大学名誉教授 これは 1992 年宗像市宗像ユリックス プラネタリウム館にて 宗像市と福岡教育大学天文教 室の共同制作による むなかたの星空と菊姫さま の制作 公演記録である このプラネタリウム番組は 1992 年 平成 4 年 9 月 15 日 12 月 1 日に公演され 前年観客数 は 27 増しの 4806 名を記録した 番組は宗像の増福院山田地蔵尊の由来記に残る 楢葉の露 資料 1 に題材を取って 史実の調査 研究 山田地蔵尊のお祭り 菊姫の遺品などの取材を もとに 当時の天象を含めて制作し 郷土宗像の子供たちに向けて 福岡教育大学天文教室が中 心に宗像市と共同制作したものである プラネタリウム公演番組は 演劇の俳優としてのプラネタリウム投影機 舞台としての曲面投 影スクリーンからなり 公演の臨場感を記録 保存することは難しい そこで ここに制作の記 録 脚本 使用スライドを掲載し 記録として保存するものである なお この報告に掲載され た資料は福岡教育大学天文教室発行の冊子 資料 2 による 公演ポスター 65

1. 共 同 制 作 の 目 的 について (1)プラネタリウム 自 主 制 作 の 試 み 福 岡 教 育 大 学 天 文 教 室 我 が 国 のGNPの 上 昇 とともに 国 外 では 国 際 社 会 の 一 員 としての 日 本 の 役 割 の 重 視 国 内 では 社 会 教 育 とりわけ 国 民 に 根 ざした 生 涯 教 育 の 充 実 が 課 題 となった ふるさと 創 生 基 金 による 市 町 村 の 社 会 教 育 の 取 り 組 みは 多 数 のしかも 多 額 なスポーツ 文 化 施 設 の 建 設 地 域 特 有 のイベント 開 催 に 現 れた しかし 文 化 施 設 についてみれば それらが 本 質 的 に 地 域 の 文 化 歴 史 や 地 域 の 風 土 全 国 的 な 視 点 での 経 済 文 化 交 通 条 件 の 相 対 的 な 関 係 に 強 く 依 存 するため お 金 だけでは 解 決 できな い 多 くの 問 題 を 提 起 している 我 が 天 文 教 室 はプラネタリウム 番 組 の 自 主 制 作 を 通 して 地 域 に 根 ざした 文 化 の 市 民 による 掘 り 起 こしを 試 みることから プラネタリウムのソフトから 市 民 の 意 見 の 反 映 までを どのように 展 開 すべきかを 実 践 的 に 研 究 した ここに 当 初 計 画 した 自 主 制 作 番 組 の 完 成 と 公 開 を 終 え 市 民 の 方 々からの 十 分 な 評 価 を 頂 いたと 考 える この 共 同 研 究 に 二 年 度 を 通 じ 終 始 熱 い 御 支 援 を 頂 いた 宗 像 市 福 岡 教 育 大 学 に 心 から 感 謝 したい 最 後 に 宗 像 記 者 クラブを 中 心 とする 各 報 道 関 係 記 者 の 心 からの 御 支 援 に 深 く 感 謝 したい な ぜなら 地 域 に 係 るこの 種 の 研 究 成 果 には 記 者 諸 氏 の 御 支 援 が 不 可 分 なことを この 研 究 を 通 じ て 得 たからである (2) 空 想 から 科 学 へ 福 岡 教 育 大 学 学 長 星 座 というものは 見 る 人 にいろいろのことを 考 えさせてくれる だから 空 を 見 て 考 える ことを 空 想 というのかと 思 う とくに 星 空 にはロマンがある 星 空 を 見 ることから 天 文 学 が 生 れたことはご 承 知 の 通 りである したがって 天 文 学 は 学 問 の 中 でも もっとも 古 い 学 問 である 星 座 を 見 て 空 想 している 中 から 科 学 としての 天 文 学 が 生 まれたことになる 科 学 も 結 局 は 空 想 の 結 果 だったわけである したがって 星 占 いも 天 文 学 も もとはといえば 親 戚 筋 に 当 る ロマンがあって 科 学 にも 文 学 にも 芸 術 にも 宗 教 にも 通 じる 空 想 をよび 起 こしてくれる 星 空 ここにこそ 考 える ことの 原 点 がある (3) 手 作 り 番 組 で 地 域 の 関 心 を 宗 像 ユリックス 館 長 今 回 のプログラムは 宗 像 地 域 に 伝 わる 戦 国 悲 話 を 題 材 としたもので 平 成 3 年 度 の 秋 プログラ ムとして 9 月 から12 月 までの 正 味 65 日 間 投 影 し 入 場 者 数 4806 名 前 年 同 期 比 27% 増 という 期 待 した 以 上 の 成 績 であった 手 作 り 番 組 で 内 容 が 地 域 密 着 ということから 事 前 にマスコミが 取 り 上 げてくれたことが 地 域 の 歴 史 を 確 認 しようとする 新 市 民 の 関 心 を 掘 り 起 こし 旧 市 民 からは 悲 話 の 映 像 化 に 興 味 が 寄 せられた 結 果 と 総 括 している ご 指 導 賜 った 福 岡 教 育 大 学 天 文 教 室 に 心 から 感 謝 申 し 上 げる 66

むなかた 電 子 博 物 館 紀 要 第 5 号 2013 年 10 月 1 日 2. 制 作 (1)プラネタリウムの タイムマシン 効 果 を 活 用 して 制 作 スタッフ まず 約 40 分 の 番 組 を 二 つに 分 け 前 半 では 秋 の 星 空 を 解 説 し 後 半 で 地 域 に 密 着 した 物 語 を 紹 介 する 孝 子 武 丸 正 助 翁 の 生 誕 の 地 を 取 り 上 げ 武 丸 正 助 を 案 内 役 として 登 場 させる 正 助 はアニメ 画 で 子 供 たちが 親 しみを 感 じる 動 きや 音 楽 を 取 り 入 れ できるだけ 分 かりやすく 星 座 を 案 内 してい く ひと 通 り 秋 の 星 座 の 紹 介 の 後 ナレーションを 変 えてギリシャ 神 話 を 紹 介 する その 際 独 自 に 制 作 した 線 画 に 効 果 音 を 盛 り 込 んで 迫 力 を 出 し 正 助 の 場 面 とは 全 く 違 った 雰 囲 気 に 仕 上 げ た 場 面 は 再 び 正 助 の 登 場 となり 星 座 の 位 置 をおさらいするとき 学 校 では 教 わらない 方 法 で ペガスス 座 から 北 極 星 を 探 す 後 半 は 広 く 市 民 に 親 しまれている 歴 史 物 語 と 天 象 を 重 ね 語 り 調 に 物 語 を 展 開 させる ここ で 取 り 上 げている 菊 姫 物 語 は 約 400 年 前 の 史 実 にある 戦 国 悲 話 で 取 材 や 資 料 収 集 にも 労 力 を 要 した 史 実 から 起 こした 物 語 とはいえ プラネタリウム 特 有 の 歴 史 的 時 間 変 化 の 機 能 をフルに 利 用 することにより 天 象 を 忠 実 に 再 現 した 観 客 はポスターのキャッチフレーズ タイムマシ ン にでも 乗 ったかのように 菊 姫 と 同 じ 空 を 眺 めることになる さらに 版 画 の 生 地 を 使 って 情 感 的 に 表 現 するために わざわざ 版 画 を 制 作 し 次 にスライドを 制 作 するという 大 変 な 作 業 を 行 った (2) 制 作 スケジュールと 制 作 スタッフ 制 作 スケジュール 1 月 21 日 原 案 原 稿 上 がり 1 月 22 日 スタッフ 顔 合 わせ 番 組 制 作 目 的 と 番 組 の 特 色 の 確 認 投 影 までのスケジュール 計 画 1 月 29 日 資 料 収 集 ( 宗 像 市 役 所 ) 正 助 アニメ 画 の 原 画 ほか 2 月 < 取 材 : 増 福 院 > 菊 姫 ものがたり 絵 巻 ほか 3 月 8 日 第 1 回 企 画 会 議 原 作 の 構 想 と 資 料 の 確 認 ハード 側 の 問 題 点 とエンジニア 側 の 意 見 3 月 23 日 撮 影 ( 増 福 院 ほか) 4 月 12 日 第 2 回 企 画 会 議 作 業 概 要 (シナリオ スライドの 検 討 ) 4 月 23 日 撮 影 ( 増 福 院 大 祭 ) 5 月 10 日 第 3 回 企 画 会 議 タイムテーブルとスライドの 配 置 計 画 5 月 20 日 スタッフ 会 議 スライド 試 作 Na BGM 制 作 6 月 6 日 正 助 まんが 制 作 者 との 交 渉 6 月 14 日 第 4 回 企 画 会 議 スライド 試 写 ナレーター 決 定 シナリオ 最 終 確 認 7 月 19 日 第 5 回 企 画 会 議 版 画 の 下 絵 決 定 BGMの 確 認 67

7 月 25 日 ナレーション 録 音 8 月 5 日 版 画 本 摺 り 8 月 9 日 第 6 回 企 画 会 議 リハーサル 等 8 月 21 日 最 終 録 音 8 月 24 日 スライド 上 がり 9 月 9 日 セットアップ 開 始 9 月 10 日 ラフ ランスルー 9 月 13 日 報 道 各 社 取 材 9 月 14 日 ユリックス 試 写 会 9 月 15 日 公 演 開 始 12 月 1 日 公 演 終 了 全 観 客 数 :4806 名 ( 前 年 度 比 27% 増 ) 制 作 スタッフ 制 作 宗 像 ユリックス 企 画 構 成 福 岡 教 育 大 学 天 文 教 室 原 作 平 井 正 則 制 作 管 理 梅 村 幸 平 <( 有 ) 梅 村 制 作 室 > 原 画 制 作 谷 川 章 <エントリーサービスプロモーション( 株 )> 鶴 義 弘 版 画 制 作 伊 東 匡 子 < 福 岡 教 育 大 学 > 録 音 北 島 万 砂 夫 <( 株 )アプトクリエーション> ナレーション 浜 本 義 昭 徳 永 玲 子 安 田 千 賀 恵 写 真 撮 影 河 野 徹 也 < 宗 像 ユリックス> 片 山 文 博 <K2> プログラミング 河 野 徹 也 < 宗 像 ユリックス> 進 行 管 理 伊 東 匡 子 < 福 岡 教 育 大 学 > 協 力 宗 像 市 妙 見 山 増 福 院 68

69 3. 脚 本 夕 暮 れ NA( 男 声 ) BGM1 宗 像 ユリックス 夕 景 暖 かな 日 差 しをふりまいていた 太 陽 が ゆっくりと 西 に 傾 いていきます もうす のスカイライン ぐ この 宗 像 の 空 にも 美 しい 星 たちの 世 界 がはじまります 宗 像 ユリックス 夜 景 星 空 が 浮 かび 上 がる のスカイライン 正 助 ( 女 声 ) 1 分 12 秒 正 面 向 きの 正 助 みなさん こんにちは 僕 の 名 前 は 正 助 (しょうすけ)です よろしくね 僕 は 新 立 山 を 示 す 矢 印 ずーと 昔 から 宗 像 の 武 丸 (たけまる)に 住 んでいるんだ みんな 新 立 山 (し 方 向 灯 新 立 山 の 文 字 んたてやま) って 知 ってるかい? ここ 宗 像 ユリックスからは 東 南 の 方 角 に 見 横 向 きで 歩 く 正 助 える この 山 僕 の 家 はこの 近 くにあるんだ ( 正 助 は 横 へ 移 動 ) もう 少 し 右 へ 進 むと ここが 真 南 大 穂 (おおぶ)の 馬 頭 観 音 堂 がある 方 角 大 穂 を 示 す 矢 印 だね そしてもっと 右 さっき 太 陽 が 沈 んでいったのが 西 の 方 角 こっちの 馬 頭 観 音 堂 の 方 には 福 岡 の 街 が 広 がっているから 夜 でも 街 の 灯 りで ぼうっと 空 が 明 るく 文 字 見 える 2 分 21 秒 そして みんなの 背 中 の 方 が 北 今 日 のお 話 にでてくる 菊 姫 さまにゆかりの 増 福 院 を 示 す 矢 印 増 福 院 っていうお 寺 が この 辺 りにあるんだ 増 福 院 の 文 字 僕 は 毎 日 この 美 しい 宗 像 の 街 と 空 一 面 に 広 がる 星 たちを 眺 めて 暮 らしてい 空 を 見 上 げる 正 助 るんだ 今 日 は 僕 がみんなを 夜 空 の 散 歩 に 案 内 しよう さあ 宗 像 の 秋 の 片 手 を 上 げる 正 助 星 空 の 世 界 へ 出 発 2 分 39 秒 < 番 組 タイトル> むなかたの 星 空 と BGM2 菊 姫 さま 正 助 ( 女 声 )

70 3 分 00 秒 空 を 見 上 げる 正 助 まず 南 の 空 からスタートだ 南 の 空 の 低 いところに 明 るく 目 立 つ 星 がある BGM3 土 星 を 示 す 土 星 の 文 字 だろう これは 土 星 だよ 土 星 は みんなもよく 知 ってるよね そう あの 大 スターサークル 土 星 の 写 真 きな 輪 を 持 った 大 きな 惑 星 さ 惑 星 っていうのは 太 陽 のまわりをぐるぐ 惑 星 の 文 字 る 回 っている 星 のことで 僕 たち 地 球 の 仲 間 なんだ 3 分 38 秒 みんなは 水 金 地 火 木 って 聞 いたことがあるだろう 惑 星 は 僕 た 太 陽 系 の ちの 地 球 をふくめて 全 部 で9つあるんだ 太 陽 に 近 い 順 から 水 星 金 星 イメージ 図 地 球 火 星 木 星 土 星 天 王 星 海 王 星 冥 王 星 とならんで 太 陽 のまわり を 回 っているんだ 4 分 20 秒 正 面 向 きの 正 助 他 に 見 えるたくさんの 星 は みんな 太 陽 と 同 じように 自 分 で 光 り 輝 いているん だけど 惑 星 は 地 球 と 同 じで 自 分 で 光 をだしたりしていないのさ なのに ど うして 夜 空 で 輝 いて 見 えるのかって? それはね 太 陽 のおかげなんだ 惑 星 っていうのは まばゆい 太 陽 の 光 を 反 射 しているから まるで 自 分 で 光 って いるように 見 えるんだ だから 地 球 だって 遠 くから 見 れば 1つの 星 のよう に 見 えるはずさ 正 助 ( 女 声 ) 5 分 41 秒 正 面 向 きの 正 助 さあ 今 度 は 星 座 を 見 てみよう 大 昔 の 人 たちは 一 日 中 働 いて 疲 れた 体 を 休 めながら きらきらと 夜 空 を 飾 る 星 たちに すてきなお 話 を 思 い 浮 かべたん だ これが 星 座 のはじまりってわけさ 今 夜 も 星 座 たちは この 美 しい 夜 空 いっぱいにドラマを 繰 り 広 げているんだ BGM4 6 分 25 秒 それぞれの 星 座 絵 秋 の 星 空 で 有 名 な 星 座 は ペガスス 座 アンドロメダ 座 ペルセウス 座 カシ 星 座 絵 の (1つずつ 点 けた 後 オペア 座 ケフェウス 座 南 の 魚 座 さて 君 はいくつ 知 ってるかな? 登 場 に 合 わ 順 に 消 していく) せた 効 果 音 7 分 09 秒 みんなのちょうど 頭 の 上 くらいのところに 明 るい 星 が 四 角 にならんでいるの ペガスス 座 ライン が 見 えるだろう ほら 分 かったかな? これが ペガスス 座 だ 夜 空 に 大 き 秋 の 四 辺 形 な 四 辺 形 を 描 いているから 秋 の 四 辺 形 って 呼 ばれているんだ の 文 字 ペガスス 座 星 座 絵 ペガススっていうのは 背 中 に 翼 の 生 えた 馬 のこと ギリシャ 神 話 にでてくる 馬 なんだ 探 しやすい 星 座 だし 秋 の 星 空 の 案 内 役 をしてくれる 星 座 だか ら 今 日 ぜひ 覚 えて 帰 ってほしいな

71 8 分 07 秒 アルフェラッツ を アンドロメダ 座 さて この 四 辺 形 の 角 から 東 の 方 角 に 進 むと これがアンドロメダ 座 だ アン 示 すスターサークル 星 座 絵 ドロメダはとても 美 しいお 姫 さまなんだけど かわいそうに 今 は 両 手 を 鎖 で つながれた 姿 なんだ アンドロメダ 座 から さらに 東 に 進 むと ペルセウス 座 ペルセウス 座 にぶつかる ペルセウスはアンドロメダ 姫 を 救 いだす 勇 者 なんだ 8 分 33 秒 星 座 絵 ほら 右 手 に 剣 を 振 りかざして 勇 ましい 姿 をしているのが 分 かるかな? そして 腰 のところにあるのは 怪 物 メドゥーサの 首 だ 勇 者 ペルセウスは 怪 物 メドゥーサを 退 治 して 帰 るところなんだ メドゥーサっていうのはとても 恐 ろ しい 怪 物 で メドゥーサの 顔 を 見 た 者 は 石 に 変 えられてしまうんだ 9 分 22 秒 四 辺 形 の 東 の 辺 を ペガスス 座 ライン さて もう 一 度 ペガスス 座 の 同 じ 東 の 角 から 今 度 は 北 の 方 に 進 んでみよ 示 すスターサークル カシオペア 座 ライン う Wの 形 をしたカシオペア 座 の 登 場 だ カシオペアはね さっきのアンドロ カシオペア 座 への カシオペア 座 星 座 絵 メダ 姫 のお 母 さんさ 椅 子 に 腰 をかけた 姿 が 見 るかな? 10 分 07 秒 スターサークル ケフェウス 座 星 座 絵 そして その 隣 にいるのが ケフェウス 王 アンドロメダ 姫 のお 父 さんなのさ 正 面 向 きの 正 助 ええっと この 美 しい 星 たちにまつわるお 話 を 紹 介 しよう NA( 男 声 ) 10 分 22 秒 ギリシャ 神 話 の 風 景 古 代 エチオピアの 王 家 に 起 きた 物 語 国 王 ケフェウスとその 后 カシオペア 線 画 のスカイライン の 間 には それはそれは 美 しい 娘 のアンドロメダ 姫 がおりました 母 のカシ カシオペアの 線 画 オペアは 海 のニンフ ネレイドの50 人 の 姉 妹 だとて 私 の 娘 アンドロメダの 美 しさには 及 ばない と 自 慢 ばかりしていました BGM5 10 分 55 秒 これを 聞 いた 海 の 神 ポセイドンは 怒 って 化 けくじらティアマトを 遣 わして 国 中 を 荒 らし 回 りました 国 王 ケフェウスは 許 しを 乞 いましたが アンドロメダ 姫 を 化 けくじらに 差 し 出 さなければ 海 の 神 ポセイドンの 怒 りは 鎮 まりそうも 岩 につながれたアン ありません ケフェウス 王 は 泣 く 泣 く 可 愛 い 娘 のアンドロメダ 姫 をいけにえと ドロメダ 姫 の 線 画 して 海 岸 の 岩 に 鎖 でしばりつけたのです 波 音 と 11 分 51 秒 稲 妻 荒 海 の 線 画 の 波 しぶきを 立 て 大 口 を 開 けて 姫 に 迫 ってくる 化 けくじら アンドロメダは 恐 雷 鳴 スカイライン ろしくて 目 も 開 けていられません BGM6 海 を 渡 る 化 けくじら の 線 画

72 12 分 11 秒 ペガススに 乗 る ところが ちょうどその 時 勇 者 ペルセウスが 通 りかかり 勇 敢 にも 化 けくじら ペルセウスの 線 画 に 戦 いをいどんだのです ペルセウスと 化 けく 剣 を 振 るって 立 ち 向 かうペルセウス 荒 れ 狂 う 化 けくじら ペルセウスはとっ じらの 戦 いの 線 画 さに 腰 のメドゥーサの 首 を 化 けくじらに 向 けました 石 化 する 化 けくじら メドゥーサの 魔 力 で 化 けくじらは 見 る 見 るうちに 石 に 変 わってしまいました 化 けくじら の 線 画 ( 海 に 沈 む) の 悲 鳴 と 助 けられたアンドロ こうして 化 けくじらは 退 治 され アンドロメダ 姫 は 無 事 に 助 けられたのです 石 化 の 音 メダ 姫 の 線 画 12 分 55 秒 しかし 母 のカシオペアは 娘 を 自 慢 し 過 ぎた 罪 の 償 いとして 椅 子 に 縛 り カシオペア 座 星 座 絵 付 けられ 一 年 中 北 極 星 のまわりを 回 ることになったのです くじら 座 星 座 絵 そして 石 になった 化 けくじらも 星 座 となって この 秋 の 夜 空 を 飾 っているの です 正 助 ( 女 声 ) BGM7 13 分 50 秒 正 面 向 きの 正 助 こんなお 話 を 聞 いていると 夜 空 が 本 当 に 星 たちのドラマの 舞 台 だって 感 じ がするね ところで さっき 見 た 秋 の 四 辺 形 ペガススは どこにいったのか な? 君 はどれがペガスス 座 なのか ちゃんと 見 つけられるかな? 14 分 13 秒 ペガスス 座 ライン そう この4つの 星 だったよね アルフェラッツを 示 す ペガスス 座 星 座 絵 ペガススのちょうどおへそにあたる この 星 星 座 絵 を 見 ても 分 かる 通 り ア 各 星 座 絵 スターサークル アンドロメダ 座 ンドロメダ 姫 の 頭 の 位 置 にあるよね はそのまま 星 座 絵 ペガススの 四 辺 形 と 呼 ばれている この 星 実 はペガスス 座 の 星 座 ではな 残 す くて アンドロメダ 座 の 星 の1つだったんだ ペガススの 向 いている 方 が 西 だから アンドロメダ 座 のある 方 は 東 ということ ペルセウス 座 星 座 絵 になるね そして アンドロメダ 座 のすぐ 隣 には ペルセウス 座 があるんだっ たよね 15 分 03 秒 そうすると みんなの 背 中 側 が 北 になるだろう 北 といえば 北 極 星 が 有 名 だ 四 辺 形 の 東 の 辺 を ペガスス 座 ライン よね このペガススの 四 辺 形 を 使 うと 北 極 星 が 簡 単 に 見 つけられるんだよ 示 すスターサークル いいかい 四 辺 形 のこの 辺 を 北 の 方 に4 倍 してごらん すると カシオペア カシオペア 座 への カシオペア 座 ライン 座 のWの 端 っこの 星 にぶつかるだろう スターサークル

73 15 分 32 秒 北 極 星 への そこから さらに4 倍 スターサークル 北 極 星 を 示 す 北 極 星 の 文 字 ほら この 星 これが 北 極 星 さ ね 簡 単 に 見 つけられるだろう スターサークル ケフェウス 座 星 座 絵 王 様 のケフェウスは ちゃんとカシオペア 王 妃 の 隣 にいるよ カシオペア 座 星 座 絵 そして ほら 目 の 前 を 見 てごらん 南 の 夜 空 を 泳 ぎ 回 るくじら 座 だ 大 きい 15 分 52 秒 くじら 座 星 座 絵 なぁ 天 球 が どうだい 星 空 の 主 人 公 たちのおしゃべりが 聞 こえてくるような 気 がしてこな 星 座 絵 で いかい? 満 たされる 16 分 21 秒 おっと 秋 の 夜 空 には もうひとり 主 役 がいたんだっけ 四 辺 形 の 西 の 辺 を ペガスス 座 ライン 秋 の 四 辺 形 ペガススのこの 辺 を 南 へ3 倍 していくと とても 明 るい 星 が 見 つ 示 すスターサークル かるだろう 南 の 魚 座 への スターサークル 南 の 魚 座 星 座 絵 ここには 南 の 魚 座 という 星 座 があるんだ フォーマルハウトを フォーマルハウト その 中 でも 一 番 明 るく 光 っている 星 は フォーマルハウト って 呼 ばれている 示 すスターサークル の 文 字 秋 の 一 つ 星 まわりにあまり 明 るい 星 がないので 秋 の 一 つ 星 ともいわれているんだ の 文 字 土 星 を 示 す ところで この 星 覚 えているかな? 今 日 僕 たちが 一 番 はじめに 見 た 星 だ スターサークル 土 星 の 文 字 よ そう その 通 り 土 星 だね 17 分 28 秒 正 面 向 きの 正 助 それから 秋 の 美 しい 夜 空 では 星 たちがすてきなショーを 見 せてくれること があるんだよ 何 だか 分 かるかい? それはね 夜 空 に 尾 を 引 いて 駆 け 抜 け 流 星 雨 の 文 字 る 流 れ 星 さ なかでも 短 い 時 間 にいくつもの 流 れ 星 が 現 れるのは 特 別 に 流 星 雨 って 呼 ばれているんだよ 秋 はこの 流 星 雨 に 出 会 えるチャンスが 多 い んだ

74 18 分 05 秒 増 福 院 の 正 面 写 真 ところで ここ 宗 像 地 方 には 秋 の 流 れ 星 にまつわる 昔 話 があるのを 知 ってる かい? じゃ これはどこだか 分 かるかい? 宗 像 にある 有 名 なお 寺 だよ 今 日 最 初 にもちょっと 話 にでてきた 増 福 院 っていうのがこのお 寺 だ 星 空 散 歩 の 後 は 宗 像 に 伝 わる 菊 姫 さまの 物 語 を 紹 介 してみよう 天 球 は 菊 姫 物 語 の 星 空 へ 動 く NA( 女 声 ) BGM8 18 分 41 秒 宗 像 の 豊 かな 自 然 神 代 の 昔 から この 宗 像 の 地 は 美 しい 松 林 とおだやかな 波 の 戯 れる 浜 辺 を 昔 話 のシーンは 持 ち 人 々は 豊 かな 自 然 の 中 で 静 かにつつましい 営 みを 続 けてまいりまし 版 画 による 絵 で 統 一 た ことに この 地 を 治 められました 宗 像 大 宮 司 家 は 天 皇 家 の 血 を 継 ぐ 公 家 であり 領 民 はみな 信 心 深 く なごやかな 心 の 持 ち 主 でございました 19 分 48 秒 しかし 永 い 歴 史 にはさまざまなことが 起 こるものでございます ドラやカネ 戦 国 時 代 の それは いまからおよそ 四 百 四 十 年 もの 昔 日 本 中 が 戦 乱 に 明 け 暮 れていた の 音 が 響 く 合 戦 風 景 ころのことでございます 人 が 人 を 滅 ぼし 主 と 家 来 が 争 い 合 う 恐 ろしい 戦 国 合 戦 の 音 時 代 のさなかのことでございました 20 分 32 秒 時 の 宗 像 家 七 十 八 代 氏 雄 (うじお)さまは 代 々の 縁 あって 大 内 義 隆 (よした か)さまにお 仕 えしておられました 当 時 義 隆 さまは 山 陽 から 九 州 大 宰 府 にまで 勢 力 を 誇 られ その 本 拠 を 山 口 に 構 えておられました 宗 像 家 の 当 主 氏 雄 さまも 母 君 の 山 田 の 局 さまと 奥 方 の 菊 姫 さまを 宗 像 の 白 山 城 (はくさんじょう)に 残 され 山 口 に 程 近 い 長 門 に 住 まわれておられた のでございます 21 分 29 秒 天 文 二 十 年 の 夏 も 終 わろうとするころのこと 義 隆 さまの 横 暴 な 振 る 舞 いを 家 臣 の 陶 隆 房 (すえたかふさ)が 諌 めたことがございました ところが 義 隆 さま は 怒 って 陶 隆 房 を 罵 ったそうでございます 刃 を 交 える 辛 抱 しかねた 陶 隆 房 は ついにこの 年 八 月 兵 二 千 旗 をもって 謀 反 を 起 こし 刀 を 打 ち 騎 馬 の 戦 国 武 将 たのでございます 不 意 をつかれた 義 隆 さまに どのような 反 撃 ができましょ 合 う 音 うか 勢 いに 乗 る 謀 反 の 軍 勢 の 前 に 義 隆 さまは 無 残 にも 敗 れてしまわれた のでございます 22 分 31 秒 ご 主 君 の 大 事 を 救 わんと 氏 雄 さまは 懸 命 に 反 撃 なされたそうでございます 合 戦 の 音 氏 雄 軍 の 敗 戦 が しかし すさまじい 勢 いの 陶 軍 の 前 に 氏 雄 さまもわずか 二 十 三 歳 の 若 さ で 討 ち 死 になされたのでございます 23 分 11 秒 氏 雄 さまが 討 ち 死 になされた 秋 の 夜 は 月 のない 真 っ 暗 な 闇 夜 でございまし 寂 しげに た 見 上 げる 夜 空 には 遥 かな 天 の 頂 きから 無 数 の 流 れ 星 が 幾 度 も 幾 度 も 響 く 虫 の 音 流 星 雨 走 り 若 き 武 将 氏 雄 さまのご 無 念 をお 慰 めするかのように 降 り 注 いだそうで BGM8 ございます

75 23 分 52 秒 やがて 主 君 を 倒 した 陶 氏 は 宗 像 家 の 領 地 の 支 配 をねらい 氏 雄 さまの 血 を 宗 像 家 の 家 系 図 引 かれる 方 々の 追 討 を ひそかに 命 じたのでございます これが 氏 雄 さまの 父 君 氏 続 (うじつぐ)さま 氏 続 さまの 若 君 千 代 松 丸 (ちよまつまる)さま 母 君 山 田 の 局 さま 奥 方 菊 姫 さまにまで 及 ぶ 恐 ろしい 暗 殺 のはじまりだった のでございます 24 分 53 秒 氏 雄 さま 戦 死 の 知 らせは すぐに 宗 像 の 白 山 城 の 山 田 の 館 におられる 菊 姫 BGM9 さまのもとにも 届 きました 氏 雄 さまの 父 君 氏 続 (うじつぐ)さまは 事 態 の 深 刻 さをお 感 じなされて いち 早 く 若 君 千 代 松 丸 さまをお 隠 しするよう 手 配 な され ご 自 身 も 英 彦 山 へと 落 ち 延 びてゆかれました 25 分 28 秒 ところがでございます わずか 三 歳 の 千 代 松 丸 さまにさえ すぐさま 追 手 が 差 身 をひそめる し 向 けられました 千 代 松 丸 さまは 乳 母 に 抱 かれて 今 この 宗 像 ユリックス 千 代 松 丸 と 乳 母 のある 久 原 (くばら) 辺 りまで 逃 げて 来 られたのでございます 25 分 52 秒 木 陰 に 身 を 隠 され お 二 人 はじっと 息 をひそめておられました しかし 運 悪 幼 児 の 追 手 に 刺 し 殺 される く 千 代 松 丸 さまのむずかるお 声 が 追 手 にさとられてしまい はかなくも 千 代 むずかる 声 千 代 松 丸 と 乳 母 松 丸 さまは 小 さなお 命 をここで 落 されたのでございます また 氏 続 さまも 英 彦 山 で 敵 方 に 見 つかり 無 残 なご 最 後 をとげられたそうに ございます BGM10 26 分 51 秒 天 球 は 当 時 の 明 けて 天 文 二 十 一 年 三 月 白 山 城 のこんもりとした 裏 山 で ひとしきり 鶯 の 声 鶯 の 鳴 き 春 の 星 空 を 再 現 が 聞 こえる 春 二 十 三 日 のことでございました 暖 かな 日 差 しも 弱 まり 春 の 陽 声 ( 東 の 空 に 火 星 ) 庭 先 で 涼 む 菊 姫 と が 落 ちて 氏 雄 さまが 散 られた 夜 のように 幾 度 となく 流 れ 星 がゆく 夕 べでござ 流 れ 星 2 人 の 侍 女 いました 菊 姫 さまは 早 い 湯 浴 みをすまされ お 側 にお 仕 えいたしておりまし た 侍 女 の 私 小 少 将 (こしょうしょう)と 小 夜 (さよ)をお 連 れになって 館 のお 庭 へでられました 空 は 暗 く 西 にはまだわずかに 春 の 残 り 陽 がただよって おりました そう このような 夜 空 でございました 28 分 12 秒 東 の 空 に 火 星 時 に 目 にとまる 流 れ 星 と 東 の 空 には 真 っ 赤 な 星 だけが 気 味 悪 く 光 ってい たようでございます 湯 浴 みの 後 の 心 地 よさに いつもは 伏 し 目 がちな 菊 姫 さまも どこからともなく 吹 いてくる 春 の 夕 べのそよ 風 に いまだ 出 ぬ 月 を 待 つ かのような 風 情 でございました BGM11

76 28 分 56 秒 庭 の 片 隅 で 何 かが 揺 れたのに 気 付 いたのは 私 でしょうか 小 夜 であったで 闇 に 浮 かぶ しょうか 二 つの 影 は 見 る 間 に 大 きくなり まるで 夜 空 を 覆 い 隠 すかのように 二 人 の 追 手 の 姿 見 えました 無 言 の 影 に かすかな 刃 のきらめきが 走 って はじめて 私 は 菊 ( 冊 子 の 表 紙 絵 ) 姫 さまのお 命 に 危 険 が 迫 ったことを 知 ったのでございます 29 分 30 秒 まことに 不 幸 なことは 重 なるものでございます こんなこともあろうかと 菊 姫 さ まは 亡 き 殿 から 頂 いた 短 刀 を いつも 肌 身 離 さず 胸 元 に 忍 ばせておられた のでございますが この 時 ばかりは 湯 浴 みの 後 で 小 さな 扇 子 のほかには 身 扇 子 で 太 刀 を を 守 るものはございません それでも 菊 姫 さまは 暴 徒 の 刃 に 扇 子 をもって 刃 が 風 を 受 け 止 める 菊 姫 立 ち 向 かわれ ハッシと 第 一 の 太 刀 を 防 がれました 扇 子 は 壊 れ ワッと 乱 切 り 裂 く 音 れ 飛 びました しかし 振 り 降 ろされた 刀 の 先 は 不 幸 にも 菊 姫 さまの 腿 にふ 扇 子 で れ 一 条 の 鮮 血 が 襖 に 走 ったのでございます 刃 を 受 け 止 める 音 30 分 38 秒 次 の 瞬 間 可 憐 なすみれの 花 を 踏 みにじるけだもののように 無 残 にも 第 二 天 球 を 一 瞬 切 られる 菊 姫 の 太 刀 が 菊 姫 さまの 肩 を 切 り 裂 いておりました 不 気 味 な 赤 色 に 染 める 私 と 小 夜 は 慌 てて 長 刀 を 取 り 暗 殺 者 に 立 ち 向 かい 大 声 をあげて 山 田 の 効 果 音 局 さまに 危 険 をお 知 らせせんと 奥 に 駆 け 込 みました 急 を 聞 いた 二 人 の 侍 女 も 長 刀 を 手 に 山 田 の 局 さまを 必 死 でお 守 り 申 し 上 げました 31 分 24 秒 東 の 空 に 月 が 昇 る しかし 女 の 力 では 限 りがございます 大 きな 月 が 東 の 空 にかかり 夜 空 の BGM12 星 の 輝 きが 白 い 月 明 かりに 薄 れるころ 縁 側 からのぞき 込 む 月 明 かりの 中 六 つの 死 骸 が あの 不 気 味 な 赤 い 星 の 輝 きと 同 じ 色 に 染 まっていたのでご ざいます まことに 無 念 ながら 菊 姫 さまはたった 十 八 年 の 短 い 生 涯 を 終 えられたの でございます 32 分 44 秒 その 後 陶 氏 は 鍋 寿 丸 (かじゅまる)さまという 男 児 を 遣 わし 七 十 九 代 氏 BGM13 貞 (うじさだ) 公 として 宗 像 家 を 継 がせたのでございます やがて 雄 々しく 立 派 に 成 人 なされた 氏 貞 公 は 居 城 を 白 山 城 から 蔦 ケ 城 (つたがじょう) 今 の 福 岡 教 育 大 学 裏 の 城 山 (じょうやま)に 移 し 宗 像 一 円 の 領 地 をよく 治 めたのでございます

77 33 分 25 秒 しかし 氏 貞 公 は 永 い 間 菊 姫 さまの 亡 霊 に 苦 しまれることになりました そ れは 信 心 深 い 宗 像 の 人 々の 胸 に 菊 姫 さまの 悲 しみが 深 く 宿 り 人 々の 心 に 残 った 無 念 が 決 して 簡 単 には 消 えることがなかったからでございましょ う 34 分 04 秒 氏 貞 公 は 菊 姫 さまの 怨 念 を 恐 れられ また 哀 れに 思 われて 白 山 城 の 近 く に 妙 見 山 増 福 院 を 建 てられたのでございます 六 人 の 亡 がらがねんごろに 弔 われ 手 厚 く 葬 られてからは 菊 姫 さまの 祟 りもぴたりと 止 み 再 び 平 穏 で おだやかな 潤 いに 満 ちた 宗 像 の 里 が 築 かれてまいったのでございます 34 分 54 秒 にこやかに 微 笑 む 今 菊 姫 さまは 薄 幸 のうちに 終 えられたご 自 分 の 生 涯 を 取 り 戻 されるかの BGM8 菊 姫 の 姿 ように 宗 像 の 空 にとどまられ 増 福 院 を 訪 れる 信 心 深 い 人 たちに 安 らぎ と 幸 福 をもたらし 続 けておられるのでございましょう 正 助 ( 女 声 ) 35 分 36 秒 正 面 向 きの 正 助 ちょっと 怖 いところもあったけど どうだった? 増 福 院 にこんな 悲 しいお 話 BGM14 があったなんて びっくりだね 増 福 院 の 近 くには 亡 くなった 六 人 のお 墓 が 今 も 残 っているし 六 人 ともお 地 蔵 さまとして 祭 られているんだって それで 山 田 のお 地 蔵 さま 増 福 院 のことを 山 田 のお 地 蔵 さま なんて 呼 んだりもするわけだ の 文 字 36 分 09 秒 菊 姫 の 道 具 の 写 真 お 寺 には 菊 姫 さまがほんとに 使 っていたという 鏡 や 貝 合 わせっていう 遊 び 道 具 なんかもあるんだって そして 菊 姫 さまの 亡 くなった 日 に 当 たる 四 増 福 院 春 の 大 祭 月 二 十 三 日 には 今 も 毎 年 お 祭 りがあるんだって 一 度 遊 びにいって の 写 真 みると 面 白 いんじゃないかな 36 分 41 秒 今 のお 話 の 中 で 菊 姫 さまの 旦 那 さまだった 氏 雄 さまが 亡 くなった 夜 の 星 流 星 雨 と 流 星 群 空 に 流 れたのが 流 星 雨 だね たくさんの 流 れ 星 の 群 れという 意 味 で の 文 字 流 星 群 ともいわれるんだ 流 星 群 は 毎 年 決 まった 日 に 決 まったところ ペルセウス 座 から 流 れるように 見 えるんだ 一 番 有 名 なのは 八 月 十 三 日 ごろに 見 られ 流 星 群 の 文 字 るペルセウス 座 の 流 星 群 さ 八 月 十 三 日 の 夜 ペルセウス 座 が 天 の 頂 きに あるころ 一 時 間 に 六 十 個 もの 流 れ 星 が 現 れるんだよ

78 37 分 31 秒 オリオン 座 流 星 群 今 年 一 九 九 一 年 の 秋 にも いくつかの 流 星 群 が 見 られるんだ なかでも の 文 字 おすすめなのが 十 月 二 十 一 日 ごろのオリオン 座 の 流 星 群 それと 十 一 しし 座 流 星 群 月 十 七 日 ごろのしし 座 の 流 星 群 忘 れずに 見 てほしいな の 文 字 38 分 11 秒 それと 菊 姫 さまが 見 つめていた 不 気 味 な 真 っ 赤 な 星 あれ 何 だか 分 かっ 火 星 の 写 真 たかい? そう もちろん 火 星 だね 火 星 はこのお 話 の 時 つまり 一 五 五 二 火 星 の 文 字 年 には 春 の 夜 空 に 輝 いていたけど 今 年 一 九 九 一 年 には 六 月 ごろの 夜 空 で 見 られたんだ 火 星 も 地 球 や 土 星 と 同 じ 仲 間 だから 自 分 で 光 ってる 星 じゃなくって 太 陽 の 光 を 反 射 して 輝 いている 惑 星 なんだよ 39 分 00 秒 正 面 向 きの 正 助 秋 の 星 座 と 菊 姫 さまの 物 語 どうだった? 面 白 かったかな? さて 今 日 BGM15 のプラネタリウムの 番 組 も そろそろ 終 わりに 近 づいてきました 今 日 は 宗 像 ユリックスのプラネタリウムに 来 てくれて ありがとう また いつか ここで 両 手 を 上 げる 正 助 会 おうね それじゃ さよなら またね~ ENDタイトル 制 作 クレジット 正 助 ( 女 声 ) 39 分 48 秒 正 面 向 きの 正 助 そうそう 最 後 にホットニュースがあるんだ 僕 が 生 れた 家 の 近 く 宗 像 市 正 助 公 園 の 新 立 山 に 来 年 の 春 宗 像 の 新 名 所 正 助 公 園 が 新 しくオープンするんだ 完 成 イメージ 図 よ 僕 も 今 から 楽 しみにしてるんだ オープンしたら みんなもぜひ 遊 びに ゆっくりと 星 が 消 え 両 手 を 上 げる 正 助 来 てよね~ 40 分 21 秒 やがて 明 るくなる

むなかた 電 子 博 物 館 紀 要 第 5 号 2013 年 10 月 1 日 参 考 文 献 資 料 1 上 妻 国 雄 著 楢 葉 の 露 - 山 田 地 蔵 尊 由 来 記 - 資 料 2 福 岡 教 育 大 学 宗 像 ユ リ ッ ク ス < 共 同 研 究 > 自 主 制 作 番 組 む な か た の 星 空 と 菊 姫 さ ま 1992 福 岡 教 育 大 学 天 文 教 室 FUKUOKA UNIVERSIT Y OF E DUCATION 冊 子 全 6 ペ ー ジ ( 1992 年 6 月 福 岡 教 育 大 学 天 文 教 室 刊 ) 79