REPORT 男 性 にとって 幸 せ とは? - 当 研 究 所 男 性 の 幸 せに 関 する 意 識 調 査 より- 高 田 寛 生 活 設 計 研 究 部 主 席 研 究 員 橋 本 千 春 生 活 設 計 研 究 部 研 究 員 要 旨 1. 当 研 究 所 では 12 年 3 月 ~64 歳 の 男 性 を 対 象 に 男 性 の 幸 せに 関 する 意 識 調 査 を 実 施 した なお 本 調 査 は 11 年 8 月 に 実 施 した 女 性 の 幸 せに 関 する 意 識 調 査 とほぼ 同 様 の 内 容 で 実 施 している 本 稿 では 調 査 結 果 から 男 性 の 仕 事 結 婚 育 児 老 後 への 備 え 等 の 生 活 観 と 幸 せ について 紹 介 する 2. 男 性 の 幸 せ について 現 在 の 幸 せ 度 の 平 均 点 は 6.1 点 女 性 と 比 べると 全 年 代 で 男 性 の 方 が 低 い 幸 せのために 最 も 必 要 なもの の 上 位 3 項 目 は 良 きパートナー お 金 健 康 女 性 と 比 較 すると 仕 事 に 関 わる 項 目 を 選 ぶ 人 の 割 合 も 高 い 3. 男 性 と 仕 事 仕 事 に 満 足 している 男 性 は の 46.1% 満 足 の 理 由 は 仕 事 にやりがいを 感 じ る が 43.6%とトップ 働 く 目 的 の 上 位 3 項 目 は 生 活 費 のため 働 くことは 当 然 だから 老 後 生 活 資 金 準 備 のため 4. 老 後 への 備 え 介 護 への 意 識 公 的 年 金 企 業 年 金 以 外 で 老 後 の 資 金 準 備 をしていない 男 性 は 58.9% 5 代 でも 53.2%と 過 半 数 が していない と 回 答 親 族 の 介 護 を 直 接 的 間 接 的 に 経 験 したことのある 人 の 割 合 は 5 代 で4 人 に1 人 6 代 では 約 3 割 が 介 護 を 経 験 している 5. 男 性 と 結 婚 育 児 配 偶 者 のいる 人 の 割 合 は 回 答 者 で 55.% 3~4 代 男 性 の 年 収 別 の 有 配 偶 者 率 をみると 年 収 3 万 円 以 下 が 約 3 割 とかなり 低 い 育 児 によく 関 わっている 既 婚 男 性 の 幸 せ 度 は かなり 高 く さらに 妻 や 結 婚 生 活 仕 事 への 満 足 度 も 高 かった 仕 事 と 家 庭 生 活 のバランスの 良 さが 幸 せ 度 に 影 響 しているものと 考 えられる はじめに 当 研 究 所 では 12 年 3 月 に 全 国 の ~64 歳 の 男 性 3,93 人 を 対 象 に 男 性 の 幸 せ に 関 する 意 識 調 査 ( 以 下 男 性 調 査 )を 実 施 した 本 調 査 は 昨 年 8 月 全 国 の ~5 1 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
代 の 女 性 を 対 象 に 実 施 した 女 性 の 幸 せに 関 する 意 識 調 査 ( 以 下 女 性 調 査 )の 対 とな る 調 査 である 本 稿 では 調 査 結 果 からわかった 仕 事 パートナー 結 婚 育 児 等 の 生 活 と 幸 せ についての 男 性 の 意 識 を 紹 介 する Ⅰ 男 性 の 幸 せ 概 観 1. 現 在 の 幸 せ 度 ~5 代 の 男 性 に 現 在 のあなたの 幸 せ 度 は 1 点 満 点 で 表 すと 何 点 か( 最 高 に 幸 せ を 1 点 ) と 尋 ねたところ 回 答 者 全 員 の 幸 せ 度 の 平 均 は 6.1 点 であった 女 性 調 査 の 結 果 と 比 較 したものが 図 表 1 2である 女 性 が8 点 を 頂 点 とした 山 型 であるのに 対 し 男 性 は5~8 点 に 15% 前 後 ずつ 分 布 す る 丘 状 を 呈 している また 幸 せ 度 が7~1 点 と 高 い 男 性 の 割 合 は 45.2%で 女 性 の 64.3%をかなり 下 回 っている また 幸 せ 度 の 平 均 点 を 年 代 別 にみてみると 女 性 と 同 様 最 も 低 いのは 代 の 5.81 点 である 3 代 で 6.5 点 まで 上 昇 するが 4 代 で 一 旦 低 下 し その 後 5 代 6 代 と 幸 せ 度 は 上 昇 していく なお 幸 せ 度 の 平 均 点 は 全 年 代 で 女 性 より 低 かった 以 下 男 性 の 幸 せ に 関 する 意 識 を 紹 介 する 図 表 1 男 女 別 幸 せ 度 分 布 (~5 代 ) 1 12.7 11.8 7. 7. 21.5 14.8 18.3 16.4 14.7 15.2 12.6 9.3 幸 せ 度 平 均 点 女 性 :6.94 点 男 性 :6.1 点 8. 8.2 5.2 男 性 女 性 3.6 幸 せ 度 7~1 点 の 男 性 の 割 合 45.2% 4.5 4.3 2.7 2.2 1 点 9 点 8 点 7 点 6 点 5 点 4 点 3 点 2 点 1 点 注 : 女 性 調 査 は ~5 代 対 象 のため 男 性 の 6 代 のデータを 除 いている 図 表 2 年 代 別 男 女 別 幸 せ 度 平 均 点 ( 点 ) 女 性 7.5 7.24 男 性 6.92 6.83 7. 6.72 6.41 6.5 6.18 6.5 5.96 5.81 6. 5.5 男 性 女 性 代 3 代 4 代 5 代 6 代 前 半 (n=633) (n=824) (n=85) (n=728) (n=13) (n=548) (n=699) (n=688) (n=644) 2 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
2. 幸 せを 感 じるとき 幸 せのために 必 要 なもの 普 段 の 生 活 で 幸 せ を 感 じるのはどのようなときか という 質 問 に 対 する 回 答 は 図 表 3のとおりとなった 回 答 者 でみると 家 族 団 らんのとき が 37.3%と 最 も 多 く 続 いて 1 人 でのんびりしているとき 34.7% パートナー( 妻 恋 人 )といる とき 25.2%となっている 年 代 別 にみると 家 族 団 らんのとき 自 宅 でお 酒 を 飲 ん でいるとき 仕 事 で 成 果 が 出 たとき は 年 代 が 上 がるほど 選 ぶ 人 の 割 合 は 高 くなり 1 人 でのんびりしているとき 友 人 等 といるとき 寝 ているとき は 逆 に 若 い 年 代 ほど 選 ぶ 人 の 割 合 が 高 い 傾 向 がある 図 表 3 普 段 の 生 活 で 幸 せを 感 じるとき(~64 歳 の 男 性 3つ 以 内 選 択 ) 6 4 代 5.5 (n=633) 44.8 41.7 41.9 35.4 35.1 34.3 3.4 23.4 37.3 34.7 22.3 3 代 (n=824) 4 代 (n=85) 5 代 (n=728) 6 代 前 半 (n=13) (n=3,93) 3.1 26.5 27.5 24.9 23.4 25.5 24.3 22.4 18. 16.4 17.1 18.3.4 17.7 19.9. 16.5 17.4 17.7 15.5 25.2 19.4 19.2 19.1 6 家 族 団 らんのとき 1 人 でのんびり しているとき パートナー( 妻 恋 人 ) といるとき 趣 味 (インドア 系 ) の 時 間 趣 味 (アウトドア 系 ) の 時 間 美 味 しいものを 食 べているとき 4 29.2 23.1 21.5 21.1 21.4 16.1 15.8 1. 16.1 16.1 12.9 1.6 7.7 8. 9.7 8.7 1.6 9.7 9.9 1.7 5.8 4.3 9.7 5.7 5.8 6.2 6.7 6.6 15.7 15.5 5.8 3.9 13. 1.7 1.5 6.3 寝 ているとき 子 どもといるとき 友 人 等 といるとき 自 宅 でお 酒 を 飲 んでいるとき 仕 事 で 成 果 が 出 たとき テレビを 見 ているとき では 幸 せ のために 必 要 なものは 何 だと 思 うか という 質 問 に 対 する 回 答 はど うだろうか お 金 健 康 安 定 した 仕 事 友 人 知 人 との 良 い 関 係 平 和 で 安 全 な 社 会 等 の 17 項 目 の 中 から 必 要 だと 思 うものすべて を 選 んでもらったところ お 金 (78.1%) 良 きパートナー( 妻 恋 人 ) (7.3%) 健 康 (58.4%) 安 定 した 仕 事 があること (51.1%)が 上 位 だった( 図 表 4) 女 性 調 査 でも 全 く 同 じ 質 問 をして おり 上 位 3 項 目 は お 金 (88.5%) 健 康 (79.8%) 良 きパートナー( 夫 恋 人 ) (79.1%)と 順 番 は 異 なるが 男 性 と 共 通 の 項 目 が 並 んだ また 選 んだ 人 の 割 合 が 半 数 を 超 えた 項 目 は 男 性 調 査 では4 項 目 女 性 調 査 では9 項 目 と 女 性 の 方 が 若 干 欲 張 り な 傾 向 が 見 られた さらにその 中 から 最 も 必 要 なものを1つだけ 選 んでもらった 結 果 が 図 表 5であ る 最 も 多 かったのは 良 きパートナー (29.5%) 次 いで お 金 (21.4%) 健 康 (16.4%)と 必 要 なものすべて と 同 じ 項 目 が 挙 がったが 最 も 必 要 なもの では 良 きパートナー を 選 んだ 人 の 割 合 が お 金 を 上 回 った なお 女 性 調 査 でも 良 きパートナー (27.%) 健 康 (26.8%) お 金 (16.6%)の3つを 選 んだ 人 の 割 合 が 高 かった パートナー お 金 健 康 に 続 いて 男 性 は 安 定 した 仕 事 があること 3 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
(6.%) 子 ども (5.2%) 女 性 は 子 ども (8.9%) 平 和 で 安 全 な 社 会 (5.3%) を 選 んでいる 図 表 4 幸 せ のために 必 要 だと 思 うものすべて(~64 歳 の 男 性 該 当 するものすべて) 8 6 78.1 7.3 58.4 51.1 47.7 44.3 42.5 4.4 39.5 38. (n=3,93) 4 3.1 お 金 良 きパートナー ( 恋 人 妻 ) 健 康 安 定 した 仕 事 が あること 趣 味 レジャー 安 心 して 住 める 友 人 知 人 との 住 まい 良 い 関 係 子 ども 自 由 平 和 で 安 全 な 社 会 知 識 や 教 養 図 表 5 幸 せ のために 最 も 必 要 だと 思 うもの(~64 歳 の 男 性 年 代 別 ) 4 3 1 31.6 28.9 27.3 29.7 29.5 良 きパートナー ( 恋 人 妻 ) 36.9 21.8 25.1 23. 代 (n=633) 15.7 21.4 16.5 3 代 (n=824) 1.9 13. 16.4 4 代 (n=85) 22.9 21.4 17.8 5 代 (n=728) 6 代 前 半 (n=13) お 金 健 康 安 定 した 仕 事 が あること (n=3,93) 5.6 5.6 7.6 6.8 7.4 7.2 5.4 2.7 3. 5.7 1.9 3. 4.6 4.8 3.9 6. 5.2 4.4 子 ども 自 由 3. 男 の 幸 せ とは また あなたにとって 男 の 幸 せ とは 何 だと 思 うか という 質 問 に 対 しては すべ ての 年 代 で 幸 せな 家 庭 をつくること (29.%)と 回 答 した 人 が 最 も 多 かった 次 に 多 かったのは 好 きな 仕 事 をすること (1.2%)であるが これは 年 代 による 差 が 目 立 ち 若 い 年 代 では 相 対 的 に 低 く 5 代 (14.4%) 6 代 (19.4%)が 高 い 家 族 の 生 活 を 支 えること も では 9.2%であるが この 項 目 も 代 (4.3%) 3 代 (7.4%)と 若 い 年 代 では 低 く 年 代 が 上 がるにつれ 選 ぶ 人 の 割 合 が 高 くなる 傾 向 にある また パートナーを 愛 すること パートナーに 愛 されること を 選 んだ 人 もそれぞ れ1 割 前 後 いる 図 表 6 男 の 幸 せ とは(~64 歳 男 性 ) 3 29. (n=3,93) 1 1.2 1.1 9.2 8.9 7.8 1.4 25 15 好 きな 仕 事 を すること 家 族 の 生 活 を 支 えること 11.3 14.4 19.4 13.6 幸 つ せ く な る 家 こ 庭 と を 好 す き る な こ 仕 と 事 を ( を 愛 恋 パー す 人 ト る こ 妻 ナー ) と 家 支 族 え の る 生 こ 活 と を に ( 愛 恋 パー さ 人 れ ト る 妻 ナー こ ) と 仕 す 事 る で こ 成 と 功 な い 男 の わ 幸 か ら せ な は い 1 5 8.5 4.3 代 (n=633) 8. 7.4 3 代 (n=824) 8.8 4 代 (n=85) 12.5 5 代 (n=728) 6 代 前 半 (n=13) 4 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
以 上 調 査 結 果 から 男 性 の 幸 せ 度 と 幸 せ に 関 する 意 識 を 概 観 した 仕 事 に 関 する 項 目 を 自 分 の 幸 せ や 幸 せのために 必 要 なもの として 選 んだ 人 の 割 合 は 女 性 調 査 と 比 較 すれば 高 かったが 多 くの 人 は 家 庭 パートナー 健 康 等 プライ ベートな 時 間 事 柄 に 幸 せを 感 じていることがわかる 以 下 男 性 の 仕 事 家 庭 子 育 て 等 の 生 活 感 について 幸 せ についての 意 識 とクロスさせつつ みていくこととする Ⅱ 男 性 の 幸 せ に 影 響 する 要 因 1. 幸 せ と 仕 事 の 関 係 男 の 幸 せとは 何 か ( 前 章 の 図 表 6)の 回 答 では 好 きな 仕 事 をすること (1.2% 第 2 位 ) 家 族 の 生 活 を 支 えること (9.2% 第 4 位 ) 仕 事 で 成 功 すること (7.8% 第 6 位 )といった 仕 事 に 関 係 する 項 目 が 上 位 に 入 っている いわば 男 性 にとって 自 己 実 現 をするための 仕 事 幸 せな 家 庭 をつくる 土 台 としての 仕 事 が 幸 せを 感 じるた めの 重 要 な 要 素 として 認 識 されているものと 思 われる 本 章 では 男 性 の 幸 せを 仕 事 にスポットを 当 てて 分 析 してみたい (1) 働 く 目 的 は 何 か ~5 代 の 男 性 に 働 いている 目 的 をすべて 挙 げてもらったところ 生 活 費 のた め 76.5% 働 くことは 当 然 のことだから 39.6% 老 後 資 金 準 備 のため 3.4%が 上 位 であった 生 活 費 のため は 未 婚 者 より 既 婚 者 の 方 がより 切 実 な 問 題 となるため 年 代 が 高 くなるほど 割 合 が 高 くなる 傾 向 があった( 図 表 7) 図 表 7 あなたが 働 いている 目 的 (~5 代 男 性 該 当 するものすべて) 1 8 6 4 73.4 76.8 79.5 74.4 76.5 生 活 費 ( 子 どもの 教 育 費 も 含 む)のため 代 (n=354) 42. 37.9 38.1 39.3 29.2 31.5 36.2 31.9 35. 28.4 39.6 19.2 16.9 3.4 29.8 働 くことは 当 然 の ことだから 3 代 (n=771) 4 代 (n=761) 老 後 資 金 準 備 の ため 5 代 (n=676) (n=2,562) 住 宅 購 入 費 住 宅 ローン のため 24.6 24.4 25.8 21.2 24. レジャーや 高 級 品 の 購 入 など 豊 かな 生 活 をするため (2) 仕 事 に 満 足 しているか 現 在 の 仕 事 に 満 足 しているか を 聞 くと 満 足 派 ( 満 足 と やや 満 足 の 合 計 46.1%)が 不 満 派 ( 不 満 と やや 不 満 の 合 計 26.5%)を 大 幅 に 上 回 っている 満 足 派 に 現 在 の 仕 事 に 満 足 していること を 確 認 すると 仕 事 にやりがいを 感 じる 43.6% 職 場 の 人 間 関 係 が 良 い 29.% 収 入 が 良 い 27.1%が 上 位 であった 5 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
仕 事 にやりがいを 感 じる はどの 年 代 でも 総 じて 評 価 が 高 かったが 職 場 の 人 間 関 係 が 良 い は 年 代 が 高 くなるほど 低 下 するという 特 徴 が 見 られた 若 い 世 代 の 人 たちが 仕 事 をする 場 合 職 場 の 人 間 関 係 に 影 響 されることが 多 いせいか 人 間 関 係 が 良 い とい うことを 大 きなプラス 要 素 として 受 け 止 めているものと 思 われる( 図 表 8) 一 方 不 満 派 に 現 在 の 仕 事 に 不 満 に 思 うこと を 確 認 すると 収 入 が 低 い 76.4% がダントツの 第 1 位 で 将 来 性 がない 33.2% 仕 事 にやりがいを 感 じない 25.8% と 続 く 仕 事 に 満 足 していること の 要 因 として 第 2 位 に 挙 げられた 人 間 関 係 につ いては 不 満 の 方 ではどうかとみると 職 場 の 人 間 関 係 が 悪 い は 15.9%と 順 位 が 低 く 第 5 位 であった( 図 表 9) 図 表 8 現 在 の 仕 事 に 満 足 していることは 何 か(~5 代 男 性 3つ 以 内 選 択 ) 6 5 4 3 1 代 3 代 4 代 5 代 49.2 (n=151) (n=357) (n=34) (n=327) (n=1,175) 43.7 42.4 43. 39.5 33.6 35.5 43.6 32.6 28.2 27.8 28.6 29.7 25.2 23.2 23.8 23.2.2 25.3 18.3 29. 27.1 26.7 13.2 25. 仕 事 にやりがいを 感 じる 職 場 の 人 間 関 係 が 良 い 収 入 が 良 い 雇 用 が 安 定 している 自 分 の 能 力 を 活 かせる 図 表 9 現 在 の 仕 事 に 不 満 に 思 うことは 何 か(~5 代 男 性 3つ 以 内 選 択 ) 1 8 6 4 76.3 77.6 74.1 77.7 76.4 代 (n=118) 3 代 (n=223) 4 代 (n=189) 36.4 36.3 29.1 31.2 28.8 26. 28. 26.3 26. 26.5.4 12.7 33.2 25.8 23.1 収 入 が 低 い 将 来 性 がない 仕 事 にやりがいを 感 じない 5 代 (n=157) (n=687) 昇 進 待 遇 が 悪 い 18.6 19.6 13. 13.4 15.9 職 場 の 人 間 関 係 が 悪 い (3)どのくらい 昇 進 したいか 次 に どのくらい 昇 進 したいか を 尋 ねたところ では 部 長 相 当 職 18.6% 役 員 以 上 17.7% 課 長 相 当 職 14.2%であった( 図 表 1) 代 は 約 3 割 が 役 員 以 上 と 夢 を 持 っているが 年 齢 が 上 がりやや 先 が 見 えてくる と 現 実 的 なラインに 下 がっているものと 推 測 される また 代 でも3 割 近 くの 人 が 昇 進 は 希 望 しない と 答 えている 6 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
図 表 1 どのくらい 昇 進 したいと 思 うか(~5 代 雇 用 されて 働 く 男 性 ) 6 4 代 (n=322) 3 代 (n=69) 29.2 19.4 19.1 19.4 13.8 15.8 18.4 17. 14.3 14.2 12.3 1.2 17.7 18.6 14.2 4 代 (n=67) 5 代 (n=488) (n=2,17) 5.8 5.8 5.3 6.8 6.4 7.5 7.5 4.8 4.1 3.5 4.9 29.7 27.3 37.5 役 員 以 上 部 長 相 当 職 課 長 相 当 職 係 長 相 当 職 主 任 リーダー 職 昇 進 は 希 望 しない 51. 2. 男 性 の 将 来 の 目 標 老 後 への 備 えと 介 護 への 意 識 (1) 将 来 の 目 標 将 来 の 目 標 をすべて 挙 げてもらったところ 財 産 を 増 やす 38.3% 仕 事 での 成 功 29.8% 自 分 や 家 族 の 健 康 の 維 持 向 上 28.6%が 上 位 となっている 財 産 を 増 やす と 仕 事 での 成 功 は 年 代 が 高 くなるに 従 って 割 合 が 減 少 するのに 比 べ 自 分 や 家 族 の 健 康 の 維 持 向 上 は 年 代 とともに 上 昇 する 傾 向 が 見 られる( 図 表 11) また 老 後 の 自 立 は では 第 5 位 (16.6%)であったものの 4 代 から 急 上 昇 している 図 表 11 将 来 の 目 標 (~5 代 男 性 該 当 するものすべて) 6 5 4 3 1 44.5 45. 38.1 38.3 25.4 47.7 代 (n=633) 3 代 (n=824) 4 代 (n=85) 35.4 23. 3.7 32.6 24.2 26.3 29.8 15.2 28.6 財 産 を 増 やす 仕 事 での 成 功 自 分 や 家 族 の 健 康 の 維 持 向 上 5 代 (n=728) 28.3 28.4 22.7 22. 21. 1.9 18.3 23.4 8.2 16.6 旅 行 (n=2,99) 老 後 の 自 立 (2) 老 後 のための 資 金 準 備 と 介 護 について 1 老 後 のための 資 金 準 備 をしているか 前 項 で 将 来 の 目 標 として 老 後 の 自 立 が 4 代 5 代 で 高 い 割 合 を 占 めたこと を 見 たが 自 立 に 向 けた 資 金 準 備 の 状 況 を 調 べるため 公 的 年 金 や 会 社 の 年 金 等 以 外 に 老 後 のための 資 金 準 備 をしているか を 尋 ねてみた 結 果 は では している 35.8% に 対 し していない 58.9%であった 5 代 でも している 43.1%に 対 し してい ない 53.2%と していない の 方 が 多 くなっており 老 後 の 自 立 への 意 識 とは 裏 腹 に 国 や 会 社 任 せの 人 が 少 なくないことが 垣 間 見 られた( 図 表 12) 7 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
図 表 12 公 的 年 金 や 会 社 の 企 業 年 金 以 外 に 老 後 のための 資 金 準 備 をしているか(~5 代 男 性 ) 8 6 4 19.9 代 (n=633) 42. 43.1 35.6 35.8 3 代 (n=824) 72.2 4 代 (n=85) 6. 58.9 52.7 53.2 5 代 (n=728) 7.9 (n=2,99) 5.3 4.5 5.3 している していない わからない 3.7 2 どのような 資 金 準 備 をしているか 前 問 で 資 金 準 備 をしている と 回 答 した 方 に どのような 資 金 準 備 をしているか をすべて 挙 げてもらったところ 預 貯 金 7.9% 生 保 会 社 等 の 個 人 年 金 45.5% 株 式 投 資 28.4%が 上 位 を 占 めた( 図 表 13) 年 代 別 の 特 徴 としては 代 においても 生 保 会 社 等 の 個 人 年 金 に 約 3 割 が 加 入 していること 5 代 になると 預 貯 金 の 実 施 率 が 高 まることもさることながら 株 式 投 資 などリスク 性 資 産 の 保 有 者 が 増 えているこ とも 特 徴 であった また 資 金 準 備 に 毎 月 どのくらいあてているか を 聞 いたところ 全 年 代 を 通 じて 1 万 円 以 上 3 万 円 未 満 の 割 合 が 高 かったが 年 齢 が 上 がるに 従 って 金 額 が 増 加 傾 向 にあ ることが 見 て 取 れる( 図 表 14) 図 表 13 老 後 のためにどのような 資 金 準 備 をしているか(~5 代 男 性 該 当 するものすべて) 1 8 6 4 77. 74.5 68.9 66.9 7.9 預 貯 金 代 (n=126) 54.4 35.8 51.3 29.4 26.2 34.4 27. 24.9 29.3 45.5 23.8 21.8 24. 12.7 23.2 16.3 18.2 28.4 24.9 18.3 生 保 会 社 等 の 個 人 年 金 3 代 (n=293) 4 代 (n=338) 5 代 (n=314) (n=1,71) 株 式 投 資 財 形 貯 蓄 財 形 年 金 投 資 信 託 図 表 14 老 後 のための 資 金 準 備 に 毎 月 どのくらいあてているか(~5 代 男 性 ) 5 4 3 1 8.7 7.5 7.8 1.1 5.4 24.6.5 16. 16.8 5, 円 未 満 5, 円 以 上 1 万 円 未 満 11.1 45.1 42.3 38.5 35.7 41.2 1 万 円 以 上 3 万 円 未 満 代 (n=126) 15.1 14.2 12.6 16.2 3 万 円 以 上 5 万 円 未 満 3 代 (n=293) 22.3 9.5 4 代 (n=338) 12.1 7.8 9.2 1.5 6.3 6.5 8.3 9.7 8.2 5 万 円 以 上 1 万 円 未 満 5 代 (n=314) (n=1,71) 1 万 円 以 上 3 介 護 の 経 験 について この 調 査 では 老 後 の 自 立 にとって 大 きなポイントとなる 介 護 に 関 していくつか 質 問 をしている まず 両 親 または 親 族 の 介 護 を 経 験 したことがあるか を 質 問 したとこ 8 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
ろ 自 分 がメインとなって 介 護 をした 他 の 親 族 等 と 協 力 して 介 護 をした 介 護 施 設 サービスの 手 続 きや 費 用 負 担 をした という 介 護 経 験 者 が 5 代 に 入 ると 急 速 に 増 え 5 代 6 代 では3 割 前 後 を 占 めた( 図 表 15) 図 表 15 ご 両 親 やその 他 の 親 族 の 方 の 介 護 をしたことはあるか(~64 歳 男 性 ) 4 3 1 15.7 3.2 8.8 3.7 (n=3,93) 手 続 きや 費 用 負 担 等 をした 親 族 等 と 協 力 して 介 護 自 分 がメインとなって 介 護 13.2 11. 8.8 2. 1.6 1.4 6.8 8.2 6. 1.4 2.7 3. 代 (n=633) 3 代 (n=824) 4 代 (n=85) 27.3 6.9 13.7 6.7 5 代 (n=728) 33. 11.7 11.7 9.7 6 代 前 半 (n=13) 4 介 護 に 関 する 不 安 等 について 次 に あなたご 自 身 が 介 護 状 態 になった 場 合 どのようなことが 不 安 か をすべて 挙 げてもらったところ 経 済 的 な 負 担 ( 介 護 にかかる 費 用 十 分 な 資 金 準 備 がない 等 ) が 54.1%と 第 1 位 で 自 分 自 身 の 精 神 的 な 負 担 33.% 介 護 をしてくれる 人 がいる かどうか 3.5% 介 護 をする 人 の 精 神 的 な 負 担 28.%と 続 いている 特 に 6 代 で は 経 済 的 な 負 担 52.4% 自 分 自 身 の 精 神 的 な 負 担 44.7% 介 護 をする 人 の 精 神 的 な 負 担 4.8% 介 護 をする 人 の 年 齢 や 体 力 的 な 心 配 ( 老 老 介 護 等 ) 36.9%の4 項 目 が 3%を 超 える 割 合 となっている( 図 表 16) また 公 的 介 護 保 険 や 民 間 の 介 護 保 障 商 品 について あなたの 考 えに 最 も 近 いもの を 選 んでもらうと 介 護 保 険 や 商 品 に 関 する 知 識 がないのでわからない が 45.%と 最 も 高 くなり 次 いで 公 的 介 護 保 険 では 不 十 分 なので 民 間 の 保 障 商 品 も 考 えたい 38.3% 民 間 の 介 護 保 障 商 品 は 自 分 には 不 要 だと 思 う 11.5% 既 に 民 間 の 介 護 保 障 商 品 に 加 入 している 3.7%となった( 図 表 17) 図 表 16 あなたご 自 身 が 介 護 状 態 になった 場 合 どのようなことが 不 安 か(~64 歳 男 性 該 当 す るものすべて) 7 6 5 4 3 1 57.9 58.6 51.9 52.4 46.3 54.1 経 済 的 な 負 担 ( 介 護 に かかる 費 用 十 分 な 資 金 準 備 がない 等 ) 代 (n=633) 44.7 35.5 4.8 34.8 34.9 31.6 28.7 3.5 32.7 25.3 29.5 29.1 29.4 29.7 26.3 25.7 27.1 22.3 15.5 33. 3.5 28. 14.6 24.9 自 分 自 身 の 精 神 的 な 負 担 3 代 (n=824) 4 代 (n=85) 介 護 をしてくれる 人 が いるかどうか 5 代 (n=728) 6 代 前 半 (n=13) 介 護 をする 人 の 精 神 的 な 負 担 (n=3,93) 介 護 介 護 保 険 制 度 に ついての 知 識 がない 21. 16. 16.5 14.4 17.6 36.9 介 護 をする 人 の 年 齢 や 体 力 的 な 心 配 ( 老 老 介 護 等 ) 9 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
図 表 17 公 的 介 護 保 険 や 民 間 の 介 護 保 障 商 品 についての 考 え(~64 歳 男 性 ) 6 5 4 3 1 53.4 46.4 45.3 35.7 45. 44.7 公 的 介 護 保 険 や 民 間 の 介 護 保 障 商 品 に 関 する 知 識 がないのでわからない 代 3 代 (n=633) (n=824) 41.1 43.7 36.5 35.9 31.4 38.3 公 的 介 護 保 険 では 不 十 分 なので 民 間 の 保 障 商 品 も 考 えたい 4 代 (n=85) 11.5 11.8 9.6 11.5 5 代 (n=728) 13.5 9.7 公 的 介 護 保 険 で 十 分 なので 民 間 の 介 護 保 障 商 品 は 自 分 には 不 要 だと 思 う 6 代 前 半 (n=13) 2.8 4.4 (n=3,93) 3.7 3. 4.4 4.9 公 的 介 護 保 険 だけでは 不 安 なので 既 に 民 間 の 介 護 保 障 商 品 に 加 入 している 3. 幸 せ と 結 婚 家 庭 (1) 幸 せ とパートナー 前 に 述 べたように 幸 せ のために 最 も 必 要 なもの は 何 かという 質 問 について すべての 年 代 で 最 も 多 く 選 ばれた 項 目 は 良 きパートナー( 妻 恋 人 ) であった 妻 がいるかどうかをみてみると 図 表 18 のとおりであった 年 代 別 でみると 妻 のい る 人 の 割 合 は 3 代 で 半 数 を 超 え 6 代 前 半 では 約 85%にのぼる 3~4 代 の 男 性 の 既 婚 者 の 割 合 は 59.4%だったが さらに 年 収 別 に 比 べてみると 年 収 3 万 円 未 満 では 31.2%と 極 端 に 低 く 年 収 3~5 万 円 未 満 で 6.%と 過 半 数 を 超 え それ 以 上 になると7~8 割 となっている 11 年 3 月 に 公 表 された 内 閣 府 結 婚 家 族 形 成 に 関 する 調 査 報 告 書 の 結 果 につい て 男 性 の 結 婚 は 年 収 3 万 円 が 分 岐 点 等 と 報 道 されたが 本 調 査 でも 内 閣 府 調 査 と 同 様 の 傾 向 であったといえる また 妻 のいない 人 ( 未 婚 妻 と 離 死 別 )のうち 恋 人 のいる 人 の 割 合 は で 28.8% 代 は 35.2%だが 3 代 28.3% 4 代 22.4% 5 代 19.5%と 年 代 が 上 がるにつれて 減 少 していく( 図 表 は 割 愛 ) 図 表 18 配 偶 者 の 有 無 (~64 歳 男 性 年 代 別 3~4 代 男 性 年 収 別 ) 年 代 別 妻 あり 妻 なし( 未 婚 ) 妻 なし( 離 死 別 ) (n=393) 代 (n=633) 3 代 (n=824) 4 代 (n=85) 5 代 (n=728) 6 代 前 半 (n=13) 13. 55. 52.8 66.2 77.5 85.4 86.3 39.9 43.7 27.8 13.3 9.2 6.87.8 5.1.8 3.5 6. 年 収 別 (3~4 代 ) 妻 あり 妻 なし( 未 婚 ) 妻 なし( 離 死 別 ) (n=1,629) 3 万 円 未 満 (n=369) 3~5 万 円 未 満 (n=512) 5~7 万 円 未 満 (n=355) 7~1, 万 円 未 満 (n=19) 1, 万 円 以 上 (n=63) 31.2 59.4 6. 74.6 84.2 79.4 62.9 35.9 34.8 21.4 12.6 19. 4.7 6. 5.3 3.9 3.2 1.6 では パートナーの 有 無 で 幸 せ 度 はどのように 変 化 するだろうか 結 婚 経 験 で 比 較 すると 既 婚 男 性 の 幸 せ 度 が 6.77 点 と 最 も 高 く 未 婚 男 性 は 5.15 点 妻 と 離 死 別 した 人 は 4.82 点 であった また 独 身 男 性 を 恋 人 の 有 無 で 比 較 すると 図 表 1 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
19 右 の 棒 グラフの 通 り 未 婚 男 性 も 妻 と 離 死 別 した 人 も 恋 人 がいる 方 が 幸 せ 度 は 高 か った 女 性 調 査 でも 配 偶 者 のいる 人 の 幸 せ 度 が 7.4 点 と 最 も 高 いという 点 は 男 性 と 同 じで あったが 独 身 者 の 幸 せ 度 を 比 較 すると 未 婚 女 性 5.92 点 夫 と 離 死 別 した 女 性 6.46 点 と 配 偶 者 と 離 死 別 した 人 の 方 が 未 婚 者 より 幸 せ 度 が 高 いという 男 性 と 逆 の 結 果 であ った さらに 配 偶 者 と 離 死 別 した 男 女 の 幸 せ 度 を 子 どもの 有 無 で 比 べると 子 どもの いる 男 性 4.55 点 女 性 6.57 点 子 どものいない 男 性 5.11 点 女 性 6.43 点 であった 夫 と 離 死 別 した 女 性 にとっては 子 どもの 存 在 が 幸 せ 度 を 上 げているが 男 性 は 逆 に 幸 せ 度 が 低 くなっており この 違 いが 未 婚 者 と 配 偶 者 と 離 死 別 した 人 の 幸 せ 度 の 男 女 の 差 の 一 因 になっていると 考 えられる 図 表 19 パートナー 有 無 と 幸 せ 度 (~64 歳 男 性 ) ( 点 ) 妻 あり 妻 なし( 未 婚 ) 妻 なし( 離 死 別 ) 8. 7.39 7. 6.77 7. 6.52 6.59 6.64 6. 5.59 5.63 5.15 5.3 4.81 4.88 5. 4.4 4.43 4.82 4.14 4.83 4.59 4. 代 3 代 4 代 5 代 6 代 前 半 (n=393) (n=633) (n=824) (n=85) (n=728) (n=13) ( 点 ) 8. 7. 6. 5. 4. 6.77 妻 あり (n=1,72) 6.3 恋 人 あり (n=351) 4.79 恋 人 なし (n=883) 妻 なし( 未 婚 ) (n=1,234) 5.51 恋 人 あり (n=49) 4.5 恋 人 なし (n=18) 妻 なし( 離 死 別 ) (n=157) (2) 未 婚 者 の 結 婚 についての 意 識 男 性 はいずれは 結 婚 すべきだと 思 うか 結 婚 したいと 思 うか( 事 実 婚 含 む) とい う 質 問 に 対 して そう 思 う どちらかといえばそう 思 う と 回 答 した ~5 代 の 未 婚 男 性 の 割 合 は 前 者 は 56.2% 後 者 は 58.4%で 結 婚 すべき と 結 婚 したい の 間 にそれほど 大 きな 差 はなかった( 図 表 上 棒 グラフ) 女 性 調 査 でも 女 性 はいずれは 結 婚 すべきだと 思 うか 結 婚 したいと 思 うか という 質 問 をしているが そう 思 う どちらかといえばそう 思 う と 回 答 した 未 婚 女 性 はそ れぞれ 5.1% 66.%と 女 性 は 結 婚 すべきとまでは 思 わないが 自 分 は 結 婚 したい という 傾 向 が 際 立 っている また 結 婚 したい ( そう 思 う どちらかといえばそう 思 う )と 思 っている 人 の 割 合 を 年 代 別 男 女 別 に 比 較 すると 代 3 代 では 女 性 の 方 がかなり 高 いが 4 代 5 代 となると 男 女 逆 転 し 男 性 の 方 が 結 婚 を 希 望 する 人 の 割 合 が 高 くなる 代 3 代 の 男 性 は 前 に 述 べた 将 来 の 目 標 に 仕 事 での 成 功 財 産 を 増 やす を 挙 げる 人 が 多 く 結 婚 を 自 分 自 身 の 現 実 的 な 課 題 として 考 え 始 める 年 齢 は 女 性 と 比 べると 男 性 の 方 が 遅 いようである 11 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
さらに 結 婚 したい ~5 代 男 性 ( 学 生 を 除 く)を 年 収 別 に 比 較 をすると 上 に 述 べた 配 偶 者 の 有 無 ほど 顕 著 ではないが 年 収 の 低 い 人 の 方 が 結 婚 したい と 回 答 す る 割 合 が 低 かった とはいえ 年 収 3 万 円 未 満 でも 半 数 以 上 が 結 婚 を 希 望 している 図 表 結 婚 すべきか 結 婚 したいか -そう 思 う まあそう 思 うと 回 答 した 人 の 割 合 結 婚 すべきか(~5 代 男 性 ) 7 6 5 4 3 1 56.2 35.7.5 (n=1,227) 63.4 37.7 25.6 代 (n=546) 57.5 38.1 19.4 3 代 (n=36) 45.1 3.4 14.7 4 代 (n=224) 38.1 27.8 1.3 5 代 (n=97) 結 婚 したいか(~5 代 男 性 ) 7 6 5 4 3 1 58.6 31.5 27.1 (n=1,227) 64.5 31.3 33.2 代 (n=546) 59.7 33.9 25.8 3 代 (n=36) 5.4 3.4.1 4 代 (n=224) 4.2 25.8 14.4 5 代 (n=97) 結 婚 したいか(~5 代 男 女 別 年 代 別 ) 結 婚 したいか( 男 女 別 ( 学 生 除 く) 年 収 別 ) 76.5 8 75.1 8 73.7 72.6 66.3 62.9 62.5 まあそう 思 う そう 思 う 58.6 6 4 64.5 59.7 男 性 (n=1,227) 女 性 (n=691) 5.4 48.2 4.2 代 3 代 4 代 5 代 29.3 男 性 (n=546) (n=36) (n=224) (n=97) 女 性 (n=378) (n=16) (n=112) (n=41) 6 4 53.1 63.2 男 性 (n=878) 女 性 (n=572) 59.8 25. 5. 3 万 円 未 満 3~5 万 円 未 満 5~7 万 円 未 満 7~1, 万 円 未 満 1, 万 円 以 上 男 性 (n=421) (n=315) (n=92) (n=38) (n=17) 女 性 (n=361) (n=113) (n=24) (n=4) (n=2) ~5 代 の 未 婚 男 性 の 結 婚 したいと 思 う 理 由 を 回 答 した 人 の 多 かった 順 に 挙 げる と 好 きな 人 と 暮 らしたい 7.5% 自 分 の 家 庭 を 持 ちたい 49.4% 子 どもが 欲 し い 43.7%との 結 果 で 女 性 調 査 の 未 婚 女 性 の 回 答 と 同 じ 項 目 が 並 んだ( 図 表 21) 特 に 好 きな 人 と 暮 らしたい は 女 性 の 6.3%と 比 べると 1 ポイントも 高 い 女 性 で は 年 代 が 上 がるにつれ この 項 目 を 選 ぶ 人 は 少 なくなっていくが( 代 女 性 65.5% 5 代 女 性 41.7%) 男 性 はどの 世 代 でも7 割 前 後 いることが 特 徴 的 である また 子 ども が 欲 しい は 代 3 代 では 男 女 差 はほとんど 見 られないが 4 代 以 降 女 性 はこ の 項 目 を 選 ぶ 人 は 大 幅 に 減 少 する 一 方 男 性 は 4 代 以 降 も3 割 前 後 が 子 どもが 欲 し い を 結 婚 したい 理 由 に 選 んでいる 女 性 は 年 齢 により 出 産 が 難 しくなってくるが 男 性 にはそのような 身 体 的 な 制 約 が 少 ないことが 影 響 しているものと 思 われる 一 人 前 と 認 められたい という 項 目 は 最 も 多 かった 代 でも 7.6%に 過 ぎず 結 婚 して 一 人 前 である すなわち 社 会 に 認 められるという 意 識 は 今 ではほとんどないよう だ 老 後 の 安 心 を 得 たい という 回 答 は 女 性 (15.6%)より 低 い 11.8%で 5 代 ( 女 性 25.%) 以 外 のすべての 年 代 で 男 性 の 方 が 選 んだ 割 合 は 低 い これは 女 性 の 方 が 長 生 き 12 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
をすること 若 い 頃 の 所 得 が 低 く 年 金 等 の 心 配 が 大 きいことが 反 映 しているのであろう 図 表 21 結 婚 したい 理 由 (~5 代 男 性 3つ 以 内 選 択 ) 8 75.4 7.369.3 66.2 6 4 7.5 好 きな 人 と 暮 らしたい 55.9 49.4 47.748.1 38.1 38. 49.4 自 分 の 家 庭 を 持 ちたい 36.6 33.6 3.3 43.7 28.2 23.9 24.3.9 18.3 19.7.1 14.7 13.311.7 14.2 25.2 15.5 13.3 1.4 4.5 15.4 13.5 11.8 子 どもが 欲 しい 代 (n=354) 3 代 (n=231) 親 を 安 心 させたい 4 代 (n=134) 人 生 生 活 を 変 えたい 5 代 (n=71) 寂 しさから 解 放 されたい (n=79) 老 後 の 安 心 を 得 たい 6.5 3.7 7.6 6.9 3.7 4.2 5.4 5.6 1.7 1.5 一 人 前 と 認 め られたい 結 婚 するのが 当 然 (3) 既 婚 者 の 結 婚 妻 への 意 識 配 偶 者 のいる 男 性 に 結 婚 してよかったと 思 うか 妻 に 満 足 しているか 等 の 結 婚 生 活 や 配 偶 者 に 関 する 質 問 をした 1 結 婚 してよかったか- 満 足 派 が8 割 以 上 - まず 結 婚 してよかったと 思 うか という 質 問 に そう 思 う まあそう 思 う と 回 答 した 結 婚 満 足 派 の 割 合 が で 84.8%と 高 かった 結 婚 満 足 派 の 割 合 を 男 女 別 年 代 別 に 比 較 すると 代 3 代 の 男 女 差 はほぼないが( 代 女 性 87.9% 3 代 女 性 87.%) 4 代 以 降 になると 女 性 の 結 婚 満 足 派 が 4 代 76.% 5 代 73.6% と 減 少 していく 一 方 男 性 は 4 代 以 降 も 結 婚 満 足 派 が8 割 以 上 を 占 める 結 婚 してよかった と 思 う 理 由 の 上 位 3 項 目 は 未 婚 者 が 結 婚 したい 理 由 として 挙 げた 上 位 3つと 同 じで 家 庭 を 持 てた 74.9% 子 どもを 持 てた 64.3% 好 きな 人 と 暮 らせた 51.%であった また 上 に 述 べた 未 婚 者 の 結 婚 したい 理 由 として 親 を 安 心 させたい 25.2% 老 後 の 安 心 を 得 たい 11.8%となっているが 既 婚 者 の 結 婚 してよかったと 思 う 理 由 では 親 を 安 心 させられた 17.7% 老 後 の 安 心 を 得 た 4.%となっている 親 や 自 分 の 老 後 に 関 する 項 目 について 未 婚 者 は 結 婚 したい 理 由 ( 結 婚 の 目 的 )として 意 識 している 傾 向 があるが 結 婚 をすると それが 必 ずしも 結 婚 してよかった と 思 う 理 由 とはならないようである 図 表 22 結 婚 してよかったか(~64 歳 男 性 ) (n=1,72) 代 (n=82) 3 代 (n=435) 4 代 (n=533) 5 代 (n=564) 6 代 前 半 (n=88) そう 思 う まあそう 思 う どちらともいえない あまりそう 思 わない そう 思 わない 45.2 39.6 69.5 18.3 48. 39.8 41.7 42.7 46.6 4.2 41.5 43.2 1.8 6.1 3. 3.7 1.4 2.4 8.7 2.8.7 13.1 1.8 3.2 3.4 1.9 1.6. 1.2. 13 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
図 表 23 結 婚 してよかったと 思 う 理 由 (~64 歳 男 性 3つ 以 内 選 択 ) 77. 8 75.5 74.7 73.6 73.1 65.6 68.4 7.8 代 3 代 4 代 5 代 6 代 前 半 65.4 63.6 52.6 (n=72) (n=382) (n=436) (n=475) (n=79) (n=1,444) 6 74.9 52.5 51.4 64.3 47.4 39.2 4 51. 25. 23.3 15.6 13.9 19. 14.9 12.8 17.1 9.4 4.4 12.7 4. 11.2 8.3 11.39.4 11.4 1.1 7.8 5.6 5. 3. 5.3 3.8 6.3 17.7 1.4 2.4 2.3 14.1 家 庭 を 持 てた 子 どもを 持 てた 好 きな 人 と 暮 らせた 親 を 安 心 させられた 健 康 的 な 生 活 になった 寂 しさから 解 放 された 一 人 前 と 認 められた 老 後 の 安 心 を 得 た 2 妻 への 思 い では 配 偶 者 への 満 足 度 はどうだろうか 妻 に 対 して 満 足 まあ 満 足 と 回 答 し た 妻 満 足 派 は の 74.%と 結 婚 満 足 派 より 少 ないものの 大 半 が 妻 に 満 足 し ている 男 女 別 年 代 別 の 比 較 では 女 性 の 夫 満 足 派 は 代 の 78.8%が 最 高 で 年 代 が 上 がるにつれ 減 少 していき 5 代 では 62.8%にまで 落 ち 込 むのに 対 し 男 性 は 代 から 4 代 にかけて 妻 満 足 派 は 減 少 するが 4 代 の 7.8%で 底 を 打 ってからは 妻 満 足 派 は 増 加 し 6 代 前 半 では8 割 以 上 になる 妻 に 満 足 している 理 由 は 思 いやりや 愛 情 が 感 じられる 43.1% 性 格 や 価 値 観 が 合 う 37.7% 一 緒 にいて 楽 しい 26.1%が 上 位 3 項 目 だった 性 格 や 価 値 観 が 合 う 一 緒 にいて 楽 しい は 若 い 人 に 多 く 思 いやりや 愛 情 が 感 じられる は 年 代 が 上 にな るほど 多 い 傾 向 にある また 料 理 が 上 手 という 項 目 も 代 3 代 では 14% 程 度 に 過 ぎないが 6 代 では4 割 弱 がこの 項 目 を 選 んでいる 妻 に 対 して 不 満 を 感 じている 人 の 理 由 は 妻 への 満 足 度 の 裏 返 しで 性 格 や 価 値 観 が 合 わない 46.1% 思 いやりや 愛 情 が 感 じられない 37.9%が 多 かった( 図 表 割 愛 ) 図 表 24 妻 に 対 する 満 足 度 (~64 歳 男 性 ) (n=1,72) 代 (n=82) 3 代 (n=435) 4 代 (n=533) 5 代 (n=564) 6 代 前 半 (n=88) 満 足 まあ 満 足 どちらともいえない あまり 満 足 していない 満 足 していない 26.8 47.2 13.2 8.6 4.3 43.9 41.5 8.5 3.7 29.7 44.8 14. 2.4 8.5 3. 26.5 23. 44.3 5.7 12.9 14. 1.3 8. 6. 4.3 22.7 59.1 9.1 8. 1.1 14 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
図 表 25 妻 に 満 足 している 理 由 (~64 歳 男 性 3つ 以 内 選 択 ) 6 51.4 48.6 5 42.64.3 45.7 42.4.1 4 37.1 34.6 43.1 3 37.7 1 思 いやりや 愛 情 が 感 じられる 性 格 や 価 値 観 が 合 う 13.9 45.7 代 (n=7) 3 代 (n=324) 28.4 24.7 22.1 26.4 21.2 14.8 17.5 26.1 14.3 19.1 4 代 (n=377) 38.9 5 代 (n=416) 一 緒 にいて 楽 しい 料 理 が 上 手 好 み 趣 味 が 合 う 6 代 前 半 (n=8) (n=1,259) 17.1 14.515.916.6 8.3 13.311.7 15.4 5. 4.3 8.9 1.4 育 児 教 育 に 熱 心 (4) 幸 せ と 子 ども 少 子 化 が 社 会 問 題 として 取 り 上 げられるようになってから 久 しい 男 性 も 家 庭 や 育 児 に 関 われるよう 行 政 や 企 業 によって 様 々な 取 組 みが 推 進 されているが はかばかしい 変 化 があるようには 見 えない では 子 どもを 持 つことや 子 育 てに 関 する 男 性 の 意 識 は どうなっているのだろうか 1 子 どもが 欲 しいか 現 在 子 どものいない ~4 代 の 男 性 に 子 どもが 欲 しいと 思 うか と 質 問 したところ 欲 しい と 回 答 した 人 の 割 合 は 29.% できれば 欲 しい も 含 むと 62.1%と 子 ど もが 欲 しいと 考 える 人 が 多 数 であった 子 どもが 欲 しい 理 由 で 多 かったものは 好 きな 人 との 子 どもが 欲 しい 33.5% 子 どもが 好 き と 家 に 子 どもがいると 幸 せ の 32.7%であった このほか 子 育 てを 通 じて 自 分 自 身 も 成 長 できる という 理 由 も 26.9%と 多 かった また 子 どもは 将 来 の 社 会 を 担 う 存 在 だから と 回 答 した 人 も 12.3%いた 一 方 子 どもについて 欲 しくない あまり 欲 しくない と 回 答 した 人 の 子 どもが 欲 しくないと 思 う 理 由 は ~4 代 すべてで 経 済 的 な 負 担 が 大 きい が4 割 以 上 と 突 出 している そこで 子 どもが 欲 しい できれば 欲 しい と 回 答 した 人 の 割 合 を 年 収 別 にみてみると 年 収 が 上 がるにつれ 子 どもが 欲 しいと 考 える 人 の 割 合 が 高 くなる 傾 向 が 見 られた( 図 表 29) 女 性 調 査 では 子 どもが 欲 しくないと 思 う 理 由 で 最 も 多 かったものは 子 育 ての 自 信 がない 34.9%であった 経 済 的 な 負 担 を 理 由 に 挙 げた 割 合 は 28.6%で 男 性 より 19.1 ポイントも 少 ない 図 表 29 のとおり 女 性 には 自 分 自 身 の 年 収 が 増 えると 子 どもを 持 つ 意 欲 も 高 くなるという 相 関 は 見 られない 子 どもを 育 てるにあたっては 男 性 は 経 済 的 にどう 支 えるか 女 性 は 子 どもをどう 育 てるか に 不 安 を 抱 いているようである 15 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
図 表 26 子 どもが 欲 しいか(~4 代 男 性 既 婚 未 婚 別 ) 代 (n=34) 妻 3 代 (n=115) あ 4 代 (n=11) り 代 (n=546) 未 3 代 (n=36) 婚 4 代 (n=224) 欲 しい できれば 欲 しい どちらともいえない あまり 欲 しくない 欲 しくない 67.6 23.5 5.9 2.9. 47.8 26.1 13. 6.1 7.. 3. 29.1 8.2 12.7 32.8 32.6 22. 7.3 5.3 24.2 37.5.3 6.7 11.4 17.4 33.5 25. 1.3 13.8 図 表 27 子 どもが 欲 しい 理 由 (~4 代 男 性 3つ 以 内 選 択 ) 5 4 3 1 4.7 代 3 代 (n=391) (n=317) 3.6 34.5 32.2 34.3 34.1 29.7 27. 25.6 27.8 28.1 23.2 33.5 32.7 32.7 26.9 好 きな 人 との 子 どもが 欲 しい 家 に 子 どもが いると 幸 せ 子 どもが 好 き 子 育 てを 通 じて 自 分 自 身 も 成 長 できる 4 代 (n=185) 12.3 16.8 9.8 9.5 8.8 9.2 12.3 9.2 子 どもは 将 来 の 社 会 を 担 う 存 在 (n=893) 子 どもを 持 つ のは 当 然 図 表 28 子 どもが 欲 しいと 思 わない 理 由 (~4 代 男 性 3つ 以 内 選 択 ) 5 47.1 47. 48.8 4 47.7 3 1 経 済 的 負 担 が 大 きい 3. 25. 21.7 25.3 自 由 な 時 間 が なくなる 25.7 18.1 22.6 21.9 代 (n=7) 子 育 ての 自 信 がない 3 代 (n=83) 22.9 18.6.5 21.4 17.9 17.1 19.8 19.8 将 来 が 子 どもに とって 良 い 社 会 とは 思 えない 4 代 (n=84) 子 どもが 好 き でない (n=237) 25.3 15.5 1. 17.3 精 神 的 身 体 的 負 担 が 大 きい 15.7 4.8 7.1 8.9 夫 婦 2 人 の 生 活 を 楽 しみたい 図 表 29 子 どもが 欲 しいと 考 えている 人 の 割 合 (~4 代 男 女 年 収 別 学 生 は 除 く) 8 7 6 5 4 63.4 52.8 3 万 円 未 満 7.7 65.1 3~5 万 円 未 満 68.6 55.2 5~7 万 円 未 満 72.9 71.4 5. 7~1, 万 円 未 満 57.1 1, 万 円 以 上 男 性 (n=432) (n=315) (n=92) (n=38) (n=17) 女 性 (n=549) (n=123) (n=29) (n=8) (n=7) 男 性 女 性 16 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
2 子 ども 子 育 て と 幸 せ 子 どものいる 男 性 に 子 育 てへの 関 わり 度 合 いを 尋 ねたところ 妻 と 同 等 またはそれ 以 上 に 関 わっている ( 世 間 一 般 以 上 に)まあ 関 わっている と 回 答 した イクメン は 55.4%と の 半 数 以 上 であった しかし 年 代 別 に 比 較 すると 大 きな 差 が 見 られ る 代 では 約 8 割 が 育 児 に 関 わっていると 回 答 しているが 年 齢 が 上 がるにつれ そ の 割 合 は 低 下 していき 6 代 の イクメン は4 人 に1 人 (27.4%)となっている イクメン の 84.7%は 育 児 が 楽 しい まあ 楽 しい と 肯 定 的 に 考 えており そ の 理 由 も 女 性 と 同 じく 子 どもの 成 長 が 嬉 しい 子 どもがいとおしくてたまらない と いう 人 が 多 かった 女 性 と 異 なる 点 は 子 育 て 仲 間 との 交 流 が 楽 しい が 3.4%と パ パ 友 との 交 流 を 楽 しむ 人 が 少 なかったところである( 女 性 は 13.5%) 一 方 育 児 に あまり 関 わっていない ほとんど 関 わっていない と 回 答 した 非 イ クメン に 育 児 に 関 わっていない 理 由 を 尋 ねたところ 仕 事 等 が 忙 しく 育 児 に 関 わる 時 間 余 裕 がない が 67.%と 最 も 多 く かつ 年 代 による 差 は 見 られなかった 次 に 多 かったのは 育 児 は 妻 の 役 割 だと 思 っている の.1%であったが こちらは 年 代 が 上 がるにつれ 選 ぶ 人 の 割 合 が 増 え 5 代 で 22.9% 6 代 では 34.4%となる 図 表 3 子 育 てへの 関 わり 度 合 い(~64 歳 の 子 どものいる 男 性 ) 妻 と 同 等 または それ 以 上 関 わっている (n=1,438) 代 (n=49) 3 代 (n=333) 4 代 (n=531) 5 代 (n=531) 6 代 前 半 (n=84) 1.6 14.3 1.5 13.4 9.2 3.6 23.8 ( 世 間 一 般 以 上 に) まあ 関 わっている 39.5 44.8 43.3 57.4 34.5 どちらとも いえない 65.3. あまり 関 わっていない.3 21.3 16.8 27.4 23. ほとんど 関 わっていない 18.1 14.3 6.1. 11.7 3.6 17.2 6.2 8.3 1.7 4.8 子 育 てをスムーズに 行 うために 必 要 なものは 何 か という 質 問 への 回 答 について 子 育 ての 真 っ 最 中 の 人 が 多 いと 思 われる ~4 代 の イクメン と 非 イクメン を 比 べてみたところ 子 育 てのための 経 済 的 時 間 的 なゆとりや 家 族 の 協 力 保 育 所 等 の 整 備 を 選 んだ 人 の 割 合 の 差 はほとんどなかったが 夫 婦 の 協 力 を 選 んだ 割 合 は イ クメン と 非 イクメン との 間 に 18.1 ポイントもの 差 があった( 図 表 31) 非 イク メン の 子 育 てに 関 わっていない 理 由 で2 番 目 に 多 かったものは 子 育 ては 妻 の 役 割 だと 思 っている であったが 子 育 てを 妻 の 役 割 と 考 えるか 夫 婦 の 協 力 で 行 う もの と 考 えるかの 違 いが この 差 に 反 映 していると 思 われる 17 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
図 表 31 子 育 てをスムーズに 行 うために 必 要 なもの(~4 代 の 子 どものいる 男 性 育 児 への 関 わ り 度 合 い 別 3つ 以 内 選 択 ) 8 6 78.4 6.3 イクメン (n=515) 非 イクメン (n=151) 4 3.1 28.5 28. 27.8 26. 25.2 19.4 19.2 17.9 18.5 19.6 19.9 11.7 13.2 夫 婦 の 協 力 子 育 てのための 経 済 的 なゆとり 家 族 の 協 力 子 育 てのための 時 間 的 なゆとり 保 育 所 幼 稚 園 子 ども 手 当 等 の の 整 備 社 会 保 障 制 度 の 充 実 親 の 協 力 夫 の 職 場 の 支 援 制 度 の 充 実 また 非 イクメン が 育 児 に 関 わらなかった 理 由 の 第 1 位 は 仕 事 等 が 忙 しく 育 児 に 関 わる 時 間 余 裕 がない であった ~4 代 の イクメン と 非 イクメン の1 日 の 残 業 も 含 んだ 平 均 労 働 時 間 帰 宅 時 間 を 比 較 したものが 図 表 32 である 1 日 の 労 働 時 間 が 1 時 間 以 上 となる 人 の 割 合 は イクメン 29.4% 非 イクメン 39.5% 帰 宅 時 間 が 23 時 ~1 時 台 になる 人 の 割 合 は イクメン 4.9% 非 イクメン 15.6%と 1 ポイントの 差 があった 育 児 に 関 わら なかった 理 由 のとおり 非 イクメン は イクメン より 労 働 時 間 が 長 く 帰 宅 時 間 も 遅 い 傾 向 にある 図 表 32 1 日 の 平 均 労 働 時 間 と 仕 事 のある 日 の 帰 宅 時 間 (~4 代 の 子 どものいる 男 性 育 児 への 関 わり 度 合 い 別 ) 1 日 の 平 均 労 働 時 間 イクメン (n=515) 7 時 間 未 満 7~8 時 間 未 満 8~1 時 間 未 満 1~12 時 間 未 満 12 時 間 以 上 4. 1.5 56.1 23.3 6.1 非 イクメン (n=151) 4.1 1.2 46.3 29.3 1.2 仕 事 のある 日 の 帰 宅 時 間 17~19 時 台 ~22 時 台 23~1 時 台 それ 以 外 イクメン (n=515) 48.4 4.1 4.9 6.5 非 イクメン (n=151) 35.4 4.1 15.6 8.8 では 子 ども の 存 在 は 男 性 の 幸 せ にどのような 影 響 を 及 ぼしているのか 年 齢 別 子 どもの 有 無 別 で 既 婚 男 性 の 幸 せ 度 を 比 較 してみた 既 婚 男 性 の 幸 せ 度 の 平 均 は 子 どものいる 男 性 6.73 点 いない 男 性 6.92 点 であった 年 代 別 にみると 4 代 と 6 代 以 外 は 子 どものいない 人 の 方 が 幸 せ 度 が 高 く 特 に 代 で 大 きな 差 が 見 られる 子 ども は 男 性 の 幸 せ 度 を 下 げてしまうのだろうか? そこで 子 どものいる 既 婚 男 性 の 幸 せ 度 を 育 児 への 関 わり 度 合 いで 比 べてみると イ クメン 6.91 点 非 イクメン 6.5 点 と 育 児 に 関 わっている 男 性 の 幸 せ 度 が 高 かっ 18 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
た 特 に 小 さな 子 どもを 持 つ 人 が 多 い ~3 代 の イクメン の 幸 せ 度 の 高 さが 際 立 っ ている 結 婚 や 妻 への 満 足 度 仕 事 への 満 足 度 等 も イクメン の 方 が 高 い 傾 向 にある( 図 表 割 愛 ) 仕 事 と 家 庭 のバランスが 取 れていることが 幸 せ 度 の 高 さにつながっているので あろう 図 表 33 ~64 歳 の 既 婚 男 性 の 幸 せ 度 ( 年 代 別 子 どもの 有 無 別 育 児 への 関 わり 度 合 い 別 ) ( 点 ) 子 ども 有 無 別 9. 7.94 子 あり 子 なし 8. 7.23 6.92 7. 7.19 6.73 6.77 7. 6.54 6.68 6.44 6.57 6.3 6. 5. ( 点 ) 9. 育 児 への 関 わり 度 合 い 別 8. イクメン 非 イクメン 7. 7.18 7.28 6.91 6.84 6.87 6.49 6.64 6.5 6.5 6.18 6. 5.51 5. 4. 4. 3.67 3. 代 3 代 4 代 5 代 6 代 前 半 子 あり (n=1,356) (n=48) (n=3) (n=423) (n=487) (n=78) 子 なし (n=346) (n=34) (n=115) (n=11) (n=77) (n=1) 3. 代 3 代 4 代 5 代 6 代 前 半 イクメン (n=797) (n=39) (n=226) (n=25) (n=259) (n=23) 非 イクメン (n=349) (n=3) (n=51) (n=97) (n=166) (n=32) おわりに 女 性 調 査 の 結 果 と 比 較 しながら 男 性 の 幸 せ や 生 活 観 をみてきたが 男 性 も 女 性 と 同 様 家 族 団 らんやパートナー 子 どもとのひとときに 幸 せを 感 じており 幸 せ の ために 良 きパートナー が 最 も 必 要 だと 考 えている 人 の 割 合 が 高 かった 未 婚 化 や 少 子 化 が 叫 ばれている 昨 今 ではあるが これもまた 女 性 と 同 じく 多 くの 男 性 は 結 婚 することや 子 どもを 持 つことを 望 んでいる しかし 年 収 が 男 性 の 結 婚 や 子 ど もを 持 つことへの 意 向 に 大 きく 影 響 を 及 ぼしていることが 調 査 結 果 からわかった ま た 子 どもを 持 つ 既 婚 男 性 をみてみると イクメン 非 イクメンの 間 には 幸 せ 度 や 妻 結 婚 生 活 子 育 てへの 意 識 の 差 が 見 られた これらの 結 果 や 女 性 調 査 の 結 果 をみると 男 性 は 仕 事 で 家 計 を 支 え 女 性 は 家 庭 で 家 事 や 育 児 という 考 えに 縛 られず 男 女 で 手 を 携 えて 協 力 しながら 仕 事 にも 家 庭 に も 参 加 する という 考 えを 持 つ 方 が 男 性 にとっても 女 性 にとってもより 幸 せなのではな いか 男 女 とも 仕 事 か 家 庭 か ではなく 仕 事 も 家 庭 も どちらにも 参 加 する ことを 選 べる 社 会 にしていくことが すべての 人 の 幸 せ のために 重 要 なことではな いかと 思 われる 参 考 文 献 内 閣 府 結 婚 家 族 形 成 に 関 する 調 査 報 告 書 11 年 3 月 明 治 安 田 生 活 福 祉 研 究 所 女 性 の 幸 せに 関 する 意 識 調 査 11 年 12 月 http://www.myilw.co.jp/life/enquete/women_happiness.html 19 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12
橋 本 千 春 何 が 女 性 を 幸 せ にするのか?- 当 研 究 所 女 性 の 幸 せに 関 する 意 識 調 査 より- 12 年 2 月 明 治 安 田 生 活 福 祉 研 究 所 生 活 福 祉 研 究 通 巻 8 号 http://www.myilw.co.jp/life/publication/quartly/pdf/8_5.pdf 調 査 の 概 要 (1) 調 査 対 象 : 全 国 の 歳 以 上 64 歳 以 下 の 男 性 (2) 調 査 方 法 :WEB アンケート 調 査 ( 株 式 会 社 マクロミルの 登 録 モニター 対 象 ) (3) 調 査 時 期 :12 年 3 月 2 日 ~3 月 4 日 (4) 回 収 数 :3,93 人 (5)サンプルの 属 性 ( 上 段 : 人 数 下 段 :%) ~ 24 歳 25~ 29 歳 3~ 34 歳 35~ 39 歳 4~ 44 歳 45~ 49 歳 5~ 54 歳 55~ 59 歳 6~ 64 歳 計 結 婚 経 験 なし 配 偶 者 あり 配 偶 者 なし ( 結 婚 経 験 あり) 計 292 253 174 186 123 11 61 37 7 1,234 9.4 8.2 5.6 6. 4. 3.3 2. 1.2.2 39.9 5 77 184 25 284 249 259 35 89 1,72.2 2.5 5.9 8.1 9.2 8.1 8.4 9.9 2.9 55. 5 15 14 3 18 33 34 8 157..2.5.5 1..6 1.1 1.1.3 5.1 297 335 373 45 437 368 353 376 14 3,93 9.6 1.8 12.1 14.6 14.1 11.9 11.4 12.2 3.3 1. (6)サンプル 数 の 補 正 について サンプルは 男 性 の5 歳 階 級 別 人 口 比 (6~64 歳 を 除 く)で 収 集 しており その 他 の 属 性 等 によるサンプル 数 の 補 正 は 行 っていない 生 活 福 祉 研 究 通 巻 81 号 June 12