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第 1 章 総 括 事 項 第 1 節 一 般 事 項 1 仕 様 書 の 適 用 この 仕 様 書 は 山 形 県 企 業 局 酒 田 水 道 事 務 所 発 注 の 平 成 28 年 度 平 田 浄 水 場 及 び 酒 田 工 業 用 水 道 天 日 乾 燥 床 管 理 業 務 委 託 に 適

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

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積 載 せず かつ 燃 料 冷 却 水 及 び 潤 滑 油 の 全 量 を 搭 載 し 自 動 車 製 作 者 が 定 める 工 具 及 び 付 属 品 (スペアタイヤを 含 む )を 全 て 装 備 した 状 態 をいう この 場 合 に おいて 燃 料 の 全 量 を 搭 載 するとは 燃 料

第 節 ○○計画

資 料 -6 平 成 20 年 度 第 2 回 北 陸 地 方 整 備 局 事 業 評 価 監 視 委 員 会 特 定 構 造 物 改 築 事 業 事 後 評 価 説 明 資 料 平 成 20 年 11 月 北 陸 地 方 整 備 局 -0-

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第 節 ○○計画

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

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目 改 正 項 目 軽 自 動 車 率 の 引 上 げ 〇 国 及 び 地 方 を 通 じた 自 動 車 関 連 制 の 見 直 しに 伴 い 軽 自 動 車 の 標 準 率 が 次 のとおり 引 き 上 げられます 車 種 区 分 引 上 げ 幅 50cc 以 下 1,000 円 2,000 円

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十 日 町 市 上 水 道 耐 震 化 計 画 の 概 要 平 成 18 年 10 月 十 日 町 市 上 水 道 耐 震 化 計 画 は 平 成 16 年 6 月 から 調 査 を 開 始 しましたが 同 年 10 月 23 日 に 発 生 した 新 潟 県 中 越 地 震 のため 一 時 中 断

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

(7) 水 道 事 業 又 は 公 共 下 水 道 の 用 に 供 するポンプ 施 設 (8) 第 一 種 電 気 通 信 事 業 の 用 に 供 する 電 気 通 信 交 換 施 設 (9) 都 市 高 速 鉄 道 の 用 に 供 する 停 車 場 開 閉 所 及 び 変 電 所 (10) 発 電

送 信 局 を 電 気 通 信 事 業 者 に 貸 し 付 けるとともに 電 気 通 信 事 業 者 とあらかじめ 契 約 等 を 締 結 する 必 要 があること なお 既 に 電 気 通 信 事 業 者 において 送 信 局 を 整 備 している 地 域 においては 当 該 設 備 の 整 備

●電力自由化推進法案

現 行 工 業 地 域 準 工 業 地 域 商 業 地 域 近 隣 商 業 地 域 改 正 後 準 工 業 地 域 ( 特 別 業 務 地 区 ( 第 2 種 ) 及 び 指 定 集 積 区 域 を 除 く) 近 隣 商 業 地 域 2 / 7

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(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

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総合評価点算定基準(簡易型建築・電気・管工事)

2. 建 築 基 準 法 に 基 づく 限 着 色 項 目 の 地 区 が 尾 張 旭 市 内 にはあります 関 係 課 で 確 認 してください 項 目 所 管 課 窓 口 市 役 所 内 電 話 備 考 がけに 関 する 限 (がけ 条 例 ) 都 市 計 画 課 建 築 住 宅 係 南 庁 舎

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(2) 騒 音 振 動 の 防 止 対 策 工 場 事 業 場 の 規 制 基 準 工 場 事 業 場 の 騒 音 及 び 振 動 は 騒 音 規 制 法 振 動 規 制 法 及 び 静 岡 県 生 活 環 境 の 保 全 等 に 関 する 条 例 によって 規 制 されており 市 長 ( 平 成

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施 設 利 用 に 伴 う 設 営 物 物 販 の 確 認 業 務 災 害 時 の 対 応 急 病 等 への 対 応 遺 失 物 拾 得 物 の 対 応 事 件 事 故 への 対 応 ( 2 ) 公 園 の 使 用 料 の 徴 収 に 関 す る 業 務 一 般 利 用 者 予 約 等 対 応 業

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 三郷市市街化調整区域の整備及び保全の方針(案)

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

第 2-2 表 耐 火 構 造 等 に 必 要 な 性 能 に 関 する 技 術 的 基 準 構 造 の 種 類 部 分 火 災 の 種 類 時 間 要 件 1 時 間 を 基 本 とし 建 耐 力 壁 柱 床 はり 屋 根 階 段 耐 火 構 造 ( 令 第 107 条 ) 壁 床 外 壁 屋 根

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

工 業 用 水 道 更 新 耐 震 化 事 業 の 費 用 対 効 果 の 算 定 工 業 用 水 道 更 新 耐 震 化 事 業 における 費 用 対 効 果 を 工 業 用 水 道 事 業 に 係 る 政 策 評 価 実 施 要 領 ( 経 済 産 業 省 ) 及 び 費 用 対 効 果 分 析

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2. 予 測 2.1. 予 測 項 目 予 測 項 目 は 以 下 のとおりとした 1 埋 設 廃 棄 物 の 掘 削 除 去 に 伴 う 廃 棄 物 2 造 成 等 の 施 工 の 一 時 的 な 影 響 による 建 設 工 事 に 伴 う 副 産 物 ( 建 設 発 生 土 建 設 廃 棄 物

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目 次 第 1. 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 (1) 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 (2) 施 行 者 の 名 称 1 第 2. 施 行 区 1 (1) 施 行 区 の 位 置 1 (2) 施 行 区 位 置 図 1 (3) 施 行 区 の 区 域 1 (4) 施

受 託 工 事 費 一 般 管 理 費 何 地 区 給 料 手 当 賞 与 引 当 金 繰 入 額 賃 金 報 酬 法 定 福 利 費 退 職 給 付 費 備 消 品 費 厚 生 福 利 費 報 償 費 旅 費 被 服 費 光 熱 水 費 燃 料 費 食 糧 費 印 刷 製 本 費 測 量 調 査

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6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

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岡山県警察用航空機の運用等に関する訓令

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

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3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

目 次 第 1 章 総 則 第 1 節 計 画 の 目 的... 1 第 1 計 画 の 目 的 1 第 2 計 画 の 策 定 1 第 3 計 画 の 構 成 2 第 4 用 語 の 意 義 2 第 2 節 計 画 の 前 提 条 件... 3 第 1 自 然 条 件 3 第 2 社 会 条 件

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別紙3

て 位 置 付 けられているもので, 本 市 が 指 定 するものをいう ⒀ 防 火 対 策 次 のいずれかの 防 火 上 の 対 策 を 行 うことをいう ア 外 壁 で, 道 からの 延 焼 のおそれのある 部 分 ( 建 築 物 の 敷 地 が 接 する 道 に 面 する 当 該 建 築 物

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定款

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

に 認 める 者 を 含 む 以 下 同 じ )であること (2) 町 税 を 滞 納 していない 者 であること ( 補 助 対 象 事 業 ) 第 4 条 補 助 金 の 交 付 の 対 象 となる 事 業 ( 以 下 補 助 対 象 事 業 という )は 補 助 事 業 者 が 行 う 町 内

損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

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公表表紙

公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

目 次 1. 方 針 1 2. 市 庁 舎 の 耐 震 化 事 業 計 画 2 [ 参 考 ] 建 物 の 現 状 5

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【労働保険事務組合事務処理規約】

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) (H25.4.1) (H25.4.1) (H25.7.1) (H25.7.1) (H25.4.1) (H25.7.1)

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

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市 町 村 税 の 概 況 市 町 村 税 の 概 況 は 平 成 25 年 度 地 方 財 政 状 況 調 査 平 成 26 年 度 市 町 村 税 の 課 税 状 況 等 の 調 及 び 平 成 26 年 度 固 定 資 産 の 価 格 等 の 概 要 調 書 等 報 告 書 等 の 資 料 に

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佐渡市都市計画区域の見直し

Transcription:

第 5 章 土 木 建 築 構 造 物 の 設 計 第 1 節 設 計 の 考 え 方 109 第 2 節 施 設 構 造 の 基 本 事 項 111 第 3 節 取 水 施 設 118 第 4 節 貯 水 施 設 119 第 5 節 導 水 施 設 120 第 6 節 浄 水 施 設 121 第 7 節 送 水 施 設 122 第 8 節 配 水 施 設 第 1 款. 配 水 池 123 第 2 款. 震 災 対 策 用 貯 水 施 設 146 第 9 節 ポンプ 場 152

第 5 章 土 木 建 築 構 造 物 の 設 計 第 1 節 設 計 の 考 え 方 1. 設 計 の 基 本 1 構 造 物 等 の 設 計 は 業 務 が 複 雑 化 専 門 化 しており 高 度 な 技 術 力 が 要 求 されるこ とから 外 部 の 設 計 業 者 へ 委 託 しているが 管 理 監 督 する 発 注 者 にも 良 質 なものを 低 廉 なコストでタイムリーに 調 達 するための 高 度 な 技 術 力 が 求 められる 2 発 注 者 と 受 注 者 は 構 造 物 等 の 設 計 において 技 術 の 進 歩 社 会 的 な 動 向 などを 踏 まえ 設 計 の 自 由 度 を 尊 重 しながら 品 質 性 能 とも 優 れた 施 設 設 計 を 行 なわなけれ ばならない 2. 適 用 および 手 続 き 1 施 設 の 設 計 にあたっては 本 設 計 基 準 設 計 指 針 配 水 池 等 建 設 に 関 する 指 針 ( 付 則 -2) 維 持 管 理 指 針 耐 震 工 法 指 針 および 施 設 の 建 設 に 関 連 する 基 準 等 に 基 づき 設 計 する 2 施 設 の 配 置 や 構 造 は 維 持 管 理 に 最 も 容 易 で 経 済 的 なものとする また 計 画 担 当 課 は 維 持 管 理 担 当 課 等 と 協 議 し 施 設 計 画 及 び 設 計 施 工 を 行 なわなければならない 3 水 道 施 設 のうち 特 に 取 水 貯 水 導 水 及 び 浄 水 施 設 の 建 設 等 の 事 業 については 水 道 事 業 の 変 更 認 可 等 の 要 件 を 確 認 し 必 要 に 応 じて 事 務 手 続 を 行 なわなければなら ない 4 民 間 の 新 技 術 の 開 発 は 著 しいものがあり その 採 用 にあたっては 水 質 汚 染 がない ことが 原 則 とする また 経 済 性 や 維 持 管 理 のしやすさ 等 を 考 慮 しなければならない 5 管 路 については 特 別 な 場 合 を 除 き 本 設 計 基 準 の 第 4 章 管 路 の 設 計 および 局 管 路 施 設 資 材 使 用 基 準 局 水 道 施 設 工 事 共 通 仕 様 書 に 基 づくものとする 1について: 関 連 する 基 準 等 は 第 1 章 第 3 節 関 連 法 令 と 技 術 基 準 等 記 載 の 法 令 および 基 準 等 ( 以 下 技 術 基 準 等 という )を 言 う 2について: 施 設 の 建 設 後 には その 施 設 を 必 ず 維 持 していかなければならないので 計 画 及 び 設 計 時 から 計 画 及 び 設 計 担 当 課 は 維 持 管 理 を 担 う 課 等 と 施 設 配 置 や 施 設 構 造 処 理 方 法 等 の 段 階 ごとに 浄 水 水 質 の 品 質 確 保 業 務 時 の 作 業 員 の 安 全 確 保 や 作 業 の 高 効 率 等 について 打 合 せを 持 ちながら 進 めること また 経 済 性 については 維 持 経 費 や 運 転 経 費 建 設 費 等 について 考 慮 する 必 要 があ る 3について: 施 設 の 新 設 拡 張 及 び 改 良 等 の 実 施 においては 水 道 法 に 基 づき 変 更 認 可 及 び 変 更 認 可 を 要 しない 軽 微 な 変 更 の 届 出 の 手 続 きが 必 要 となる 場 合 もあるの で その 場 合 は 事 業 の 実 施 前 に 厚 生 労 働 大 臣 ( 健 康 局 水 道 課 )から 認 可 等 を 受 けなけれ ばならない ⑴ 認 可 変 更 が 必 要 な 施 設 ア 給 水 区 域 の 拡 張 109

イ 給 水 対 象 の 増 加 ( 水 道 用 水 供 給 事 業 が 対 象 ) ウ 給 水 人 口 の 増 加 エ 給 水 量 の 増 加 オ 水 源 の 種 別 の 変 更 カ 取 水 地 点 の 変 更 キ 浄 水 方 法 の 変 更 ⑵ 変 更 認 可 を 要 しない 軽 微 な 変 更 の 届 出 ア 給 水 区 域 の 拡 張 又 は 給 水 人 口 ( 水 道 用 水 供 給 事 業 にあっては 給 水 対 象 ) 若 しくは 給 水 量 の 増 加 に 係 る 変 更 イ 浄 水 方 法 の 変 更 ウ 取 水 地 点 の 変 更 詳 細 については 水 道 事 業 等 の 認 可 の 手 引 き( 平 成 23 年 10 月 版 )を 参 照 また 施 設 の 使 用 開 始 前 には 開 始 届 を 厚 生 労 働 大 臣 ( 健 康 局 水 道 課 )に 提 出 しなけ ればならない 4について: 採 用 にあたっては 次 のとおりとする ⑴ 新 設 の 施 設 に 採 用 する 場 合 施 工 実 績 建 設 および 維 持 管 理 等 のコスト 比 較 管 理 のしやすさ 等 を 考 慮 するとと もに 施 工 実 績 のある 水 道 事 業 者 に 直 接 確 認 するなどした 上 で 採 用 の 判 断 を 行 なう ⑵ 既 設 構 造 物 へ 採 用 する 場 合 施 工 実 績 建 設 および 維 持 管 理 等 のコスト 比 較 管 理 のしやすさ 等 を 考 慮 するとと もに 局 の 小 規 模 施 設 での 試 験 採 用 等 を 行 ない 評 価 をした 上 で 採 用 の 判 断 を 行 なう 110

第 2 節 施 設 構 造 の 基 本 事 項 1. 設 計 条 件 等 1 水 道 施 設 の 一 般 構 造 は 計 画 で 設 定 した 全 体 のシステムの 使 用 年 数 や 個 々の 施 設 の 耐 用 年 数 に 基 づき 設 計 条 件 を 設 定 する 1について: 施 設 の 設 計 では 次 の 各 項 について 検 討 する ⑴ 想 定 すべき 荷 重 等 水 道 施 設 の 設 計 では 想 定 される 荷 重 ( 自 重 積 載 荷 重 水 圧 風 圧 地 震 力 積 雪 荷 重 氷 圧 温 度 応 力 浮 力 および 揚 圧 力 等 )に 対 して 構 造 上 安 全 で かつ 経 済 的 耐 久 性 を 有 する 設 計 とする 特 に 地 震 時 においては 水 道 施 設 の 重 要 度 に 応 じ 必 要 な 耐 震 性 能 を 有 するとも に 液 状 化 側 方 流 動 等 によって 生 じる 影 響 についても 考 慮 しなければならない ⑵ 関 係 施 設 設 備 間 の 調 整 水 道 施 設 は 土 木 建 築 機 械 電 気 等 の 設 備 が 一 体 となって 構 成 されており 設 計 にあたっては 関 係 する 施 設 設 備 間 の 調 整 を 行 ない それぞれの 機 能 や 維 持 管 理 に 支 障 のない 構 造 とする また 将 来 の 施 設 の 改 良 更 新 にも 対 応 できる 空 間 や 強 度 に ついても 考 慮 しなければならない ⑶ 水 質 汚 染 衛 生 面 への 配 慮 施 設 は 内 部 からの 漏 水 がなく かつ 外 部 からも 汚 染 のおそれがない 構 造 とする 必 要 から 材 料 の 選 択 施 工 方 法 において 衛 生 的 で 水 密 性 の 高 いものを 選 択 する また 資 機 材 等 についても 水 質 への 汚 染 がないものを 選 択 しなければならない ⑷ 薬 品 による 腐 食 水 流 等 による 磨 耗 対 策 施 設 には 塩 素 や 凝 集 剤 等 の 薬 品 によって 腐 食 を 受 けるもの または 水 流 や 稼 働 状 態 により 磨 耗 するものがあるので 材 料 資 機 材 および 施 工 方 法 の 選 択 においては 十 分 な 検 討 が 必 要 となる なお 必 要 に 応 じて 耐 食 性 耐 磨 耗 性 を 有 するものを 選 択 で きる ⑸ 海 岸 周 辺 施 設 の 塩 害 対 策 海 岸 周 辺 にある 施 設 は 塩 害 によりコンクリートの 劣 化 や 機 器 や 材 料 等 の 腐 食 を 促 進 するので これを 防 止 または 軽 減 するため 環 境 条 件 に 対 応 した 設 計 材 料 および 防 食 方 法 等 の 適 切 な 対 策 を 選 択 し 施 設 の 耐 久 性 を 確 保 する ⑹ 自 然 災 害 対 策 自 然 災 害 の 対 策 は 洪 水 津 波 など 過 去 の 災 害 事 例 等 の 情 報 を 収 集 し 減 災 等 の 視 点 で 検 討 を 行 なう 111

2. 設 計 荷 重 および 外 力 等 1 設 計 は 施 工 中 および 完 成 後 に 作 用 する 荷 重 および 外 力 を 適 切 に 組 合 わせ 行 なう 2 建 築 物 および 建 築 基 準 法 の 対 象 となる 工 作 物 に 用 いる 荷 重 および 外 力 は 建 築 基 準 法 施 行 令 および 建 築 物 荷 重 指 針 同 解 説 ( 日 本 建 築 学 会 ) による 1について: 設 計 に 用 いる 自 重 などの 死 荷 重 や 水 圧 などの 主 な 荷 重 および 外 力 は 次 の 各 項 のとおりとする ⑴ 設 計 に 用 いる 材 料 の 単 位 体 積 重 量 は 特 別 なものを 除 いては 次 の 表 の 値 を 標 準 とす る 表 -5.2.1 材 料 の 単 位 体 積 重 量 に 関 する 一 覧 種 類 単 位 体 積 重 量 水 9.8kN/m3 (1,000kg/m3) 土 砂 17.7kN/m3 (1,800kg/m3) 土 砂 ( 埋 戻 用 良 質 土 ) 15.7kN/m3 (1,600kg/m3) 軟 岩 21.6kN/m3 (2,200kg/m3) 中 硬 岩 硬 岩 24.5kN/m3 (2,500kg/m3) 鉄 ( 鋼 鋳 鋼 鍛 鋼 77.0kN/m3 (7,850kg/m3) 銅 87.3kN/m3 (8,900kg/m3) ダクタイル 鋳 鉄 70.1kN/m3 (7,150kg/m3) 鉄 筋 コンクリート 24.5kN/m3 (2,500kg/m3) 無 筋 コンクリート 23.1kN/m3 (2,350kg/m3) セメントモルタル 21.1kN/m3 (2,150kg/m3) アスファルト 合 材 22.6kN/m3 (2,300kg/m3) 瀝 青 材 ( 止 水 用 ) 10.8kN/m3 (1,100kg/m3) 木 材 7.9kN/m3 (800kg/m3) ⑵ 積 載 荷 重 は 当 該 構 造 物 の 用 途 に 応 じて 想 定 される 重 量 を 算 出 する 特 に 設 備 機 器 等 の 重 量 物 については 基 礎 重 量 運 転 荷 重 を 含 め 適 正 な 値 を 基 に 荷 重 を 算 出 しなけ ればならない なお 建 築 基 準 法 施 行 令 第 85 条 に 掲 げる 事 務 室 や 会 議 室 等 については それぞれ 定 められた 数 値 により 算 出 することができる ⑶ 水 圧 は 当 該 構 造 物 の 種 類 に 応 じて 静 水 圧 動 水 圧 水 位 の 変 動 流 速 および 構 造 物 の 形 状 寸 法 等 を 考 慮 し 適 切 に 算 出 する ⑷ 土 圧 は 一 般 に 認 められている 適 切 な 公 式 を 使 用 して 算 定 する 構 造 物 によっては 関 連 する 指 針 等 で 使 用 する 公 式 が 定 めれれている 場 合 あるので 注 意 を 要 する なお 地 表 面 に 積 載 荷 重 がある 場 合 には 土 圧 に 含 めてその 影 響 を 考 慮 しなければ ならない ⑸ 風 圧 は 速 度 圧 に 風 力 係 数 を 乗 じて 算 定 する ⑹ 地 震 力 は 施 設 の 重 要 度 および 地 震 動 レベルにより 耐 震 水 準 性 能 を 定 め 耐 震 設 計 法 に 基 づき 算 定 する 各 施 設 の 地 震 動 レベル 等 は 本 設 計 基 準 第 3 章 第 2 節 水 道 施 設 における 耐 震 の 考 え 方 に 基 づくものとする なお 耐 震 設 計 を 行 なう 場 合 には 構 造 物 の 特 性 によるほか 建 設 地 点 周 辺 の 地 盤 112

条 件 に 大 きく 支 配 されるので 構 造 物 の 挙 動 について 次 の 事 項 を 検 討 しなければなら ない 1 地 震 時 の 地 盤 の 変 位 もしくは 変 形 2 構 造 物 の 自 重 積 載 荷 重 に 起 因 する 慣 性 力 3 地 震 時 土 圧 4 地 震 時 動 水 圧 5 水 面 揺 動 (スロッシング) 6 液 状 化 による 地 盤 の 側 方 流 動 7 傾 斜 した 人 工 改 変 地 盤 における 地 盤 すべり ⑺ 積 雪 荷 重 は 雪 の 単 位 体 積 質 量 に その 地 方 における 垂 直 最 深 積 雪 量 を 乗 じて 算 定 する 参 考 としては 建 築 基 準 法 施 行 令 第 86 条 に 積 雪 深 1cmごとに1m2につき 通 常 2kg 以 上 とする と 規 定 されている ⑻ 氷 の 厚 さに 比 して 結 氷 面 の 小 さな 構 造 物 の 設 計 では 氷 圧 を 考 慮 する 算 定 に 使 用 する 氷 圧 は 特 別 の 場 合 を 除 き1.5MPa 程 度 を 標 準 とすればよい ⑼ 構 造 物 の 設 計 における 温 度 変 化 の 影 響 は 構 造 物 の 種 類 環 境 条 件 部 材 寸 法 およ び 施 工 時 期 などによって 発 生 する 温 度 応 力 が 異 なる 設 計 に 用 いる 温 度 変 化 の 範 囲 は 次 の 値 を 標 準 とするが 関 連 する 諸 基 準 などで 別 に 定 める 場 合 はこの 限 りではない ア 鋼 構 造 物 では 気 候 が 普 通 の 地 方 で-10 から+50 までとし 特 に 寒 冷 な 地 方 では-30 から+50 までとする イ コンクリート 構 造 物 では 地 域 別 の 年 平 均 気 温 と 月 平 均 気 温 の 差 を 温 度 変 化 の 範 囲 とし 一 般 には±15 とする ⑽ 地 下 水 位 の 高 い 場 所 に 設 置 する 池 状 構 造 物 や 管 渠 では 空 になった 時 の 浮 力 に 対 す る 安 全 を 考 慮 する 対 応 としては 次 のような 対 策 が 想 定 される 1 必 要 に 応 じて 構 造 物 の 自 重 を 重 くする 2 構 造 物 を 基 礎 に 定 着 させて 浮 上 抵 抗 を 増 加 させる 3 あらかじめ 地 下 水 位 を 下 げる 等 なお 施 工 中 においては 雨 水 等 の 施 工 箇 所 への 流 入 などによる 水 位 上 昇 の 対 策 も 必 要 となる ⑾ ダムや 取 水 堰 沈 砂 地 等 の 構 造 物 では 底 面 の 位 置 の 相 違 により 異 なる 上 向 きの 力 ( 揺 圧 力 )が 作 用 するので 構 造 物 の 安 定 計 算 においては 必 要 に 応 じて 安 全 を 確 認 し なければならない 113

3. 地 盤 および 基 礎 1 設 計 にあたっては 目 的 の 水 道 施 設 の 安 全 性 を 確 保 するため その 基 礎 となる 地 盤 の 性 質 構 成 状 態 支 持 力 および 地 下 水 の 状 況 などを 十 分 調 査 し その 結 果 に 基 づき 必 要 な 対 策 を 講 じる 1について: 地 盤 および 基 礎 の 調 査 設 計 にあたっては 次 の 各 項 を 遵 守 する ⑴ 地 盤 調 査 は JISおよび 地 盤 工 学 会 が 定 める 方 法 で 行 なう ⑵ 地 盤 の 許 容 支 持 力 度 は 地 盤 の 性 状 基 礎 の 大 きさ 形 状 および 根 入 れ 深 さなどに より 決 定 する また 液 状 化 の 可 能 性 および 対 策 についても 検 討 を 要 する ア 地 盤 の 許 容 支 持 力 度 は 支 持 力 公 式 あるいは 平 板 載 荷 試 験 に 基 づき 決 定 する イ 液 状 化 は 砂 質 地 盤 において 地 震 時 に 地 盤 中 の 間 隙 水 圧 が 上 昇 することで せん 断 抵 抗 を 失 うことで 発 生 する さらには 埋 立 地 の 護 岸 近 傍 地 盤 や 傾 斜 地 盤 では 側 方 流 動 現 象 が 発 生 することもある 対 策 としては 1 非 液 状 化 層 まで 基 礎 位 置 下 げる 2 基 礎 杭 を 用 いる 3 地 盤 改 良 や 排 水 工 法 などの 対 策 を 施 す 4これらを 併 用 した 対 策 等 を 講 じる 必 要 がある ⑶ 基 礎 は 構 造 物 に 作 用 する 荷 重 および 外 力 を 安 全 に 地 盤 に 伝 え かつ 地 盤 の 沈 下 ま たは 変 形 に 対 して 構 造 耐 力 上 安 全 なものとする ア 構 造 物 の 基 礎 に 作 用 する 荷 重 等 は 鉛 直 方 向 だけではなく 水 平 方 向 や 斜 め 方 向 に 加 わる 場 合 がある また 長 期 的 短 期 的 に 作 用 するものもある イ 基 礎 は 荷 重 等 を 十 分 安 全 に 地 盤 に 伝 える 構 造 かつ 地 盤 の 沈 下 および 変 形 にも 十 分 な 安 全 性 を 有 する 構 造 とする 特 に 有 害 な 沈 下 を 生 じる 可 能 性 のある 地 盤 では 地 盤 改 良 工 法 杭 またはケー ソン 基 礎 等 での 対 策 を 検 討 する ウ 構 造 物 と 連 結 している 管 類 等 の 間 では 不 同 沈 下 が 生 じやすいので 構 造 物 に 近 接 して 可 とう 性 のある 伸 縮 継 手 を 設 ける 可 とう 性 の 伸 縮 継 手 としては 伸 縮 可 とう 管 やフレキシブルステンレス 管 等 があ るので 施 工 性 や 使 用 条 件 維 持 管 理 等 を 考 慮 し 採 用 する 継 手 を 選 択 する ⑷ 同 一 構 造 物 の 基 礎 には 異 種 基 礎 の 併 用 は 次 の 理 由 から 原 則 として 避 ける 1 それぞれの 基 礎 沈 下 性 状 が 異 なり 不 同 沈 下 が 生 じやすい 2 地 震 時 などにも 異 種 基 礎 境 界 付 近 で 大 きな 応 力 の 発 生 による 構 造 物 の 破 壊 傾 向 が 見 られる ただし 構 造 計 算 または 実 験 により 構 造 耐 力 上 安 全 であることが 証 明 された 場 合 においてはこの 限 りではない ⑸ 基 礎 杭 を 設 計 する 場 合 は 荷 重 地 盤 および 施 工 の 条 件 について 十 分 調 査 を 行 なう とともに 施 工 場 所 の 環 境 条 件 にも 考 慮 して 杭 の 種 類 寸 法 や 施 工 方 法 等 を 選 定 す る 地 盤 沈 下 のおそれがある 軟 弱 層 を 貫 き 下 部 の 堅 固 な 地 層 に 支 持 された 杭 では 負 の 摩 擦 力 について 検 討 する ⑹ 寒 冷 地 で 地 中 構 造 部 を 設 計 する 場 合 は 地 下 凍 結 および 凍 上 について 考 慮 する ア 地 下 凍 結 は 寒 冷 地 において0 以 下 の 気 温 が 持 続 すると 土 中 の 水 分 が 凍 結 し 起 こるので 構 造 物 はもちろん 布 設 後 の 管 渠 においても 影 響 を 考 慮 し その 土 地 の 凍 結 深 以 下 にする 必 要 がある 114

凍 結 深 については 福 島 県 土 木 設 計 マニュアル 道 路 編 第 6 章 舗 装 工 を 参 照 する イ 凍 上 は 地 下 凍 結 部 分 の 水 分 のみでなく 凍 結 面 以 下 の 水 分 も 毛 細 管 作 用 によっ て 吸 い 上 げられ 凍 結 し 地 表 面 下 にレンズ 状 の 氷 晶 が 作 られ 不 均 等 に 構 造 物 を 持 ち 上 げ また 融 解 期 には 不 同 沈 下 を 起 こし 構 造 物 に 障 害 を 与 えるので 基 礎 を 凍 結 深 度 以 下 に 入 れるか 砂 利 等 の 不 凍 上 性 土 壌 に 置 換 える 方 法 を 採 用 する 必 要 がある 4.コンクリート 構 造 物 1 コンクリートおよび 鉄 筋 コンクリートは 使 用 材 料 施 工 条 件 環 境 等 を 考 慮 し 鉄 筋 の 腐 食 やひび 割 れなどによる 早 期 劣 化 を 防 止 するための 対 策 を 講 じる 2 水 密 性 を 要 するコンクリートおよび 鉄 筋 コンクリートは 有 害 なひび 割 れの 発 生 を 防 止 するため 配 筋 コンクリートの 配 合 打 継 目 伸 縮 目 地 の 構 造 配 置 を 適 切 に 定 める 3 コンクリート 表 面 で 磨 耗 劣 化 腐 食 等 の 激 しい 作 用 を 受 ける 部 分 は 適 切 な 対 策 でコンクリート 表 面 を 保 護 する 4 池 状 コンクリート 構 造 物 の 内 面 に 防 食 防 水 塗 装 を 行 なう 場 合 は 水 質 汚 染 および 確 実 な 保 護 機 能 を 有 するものを 使 用 する 5 寒 冷 地 においては コンクリート 表 面 の 凍 結 融 解 の 繰 返 しによる 劣 化 を 防 止 する 対 策 を 講 じる 1について:コンクリートおよび 鉄 筋 コンクリートの 劣 化 の 原 因 と 対 策 としては 次 の とおりである ア 劣 化 の 原 因 1 塩 化 物 による 鉄 筋 の 腐 食 2 アルカリ 骨 材 反 応 によるコンクリートのひび 割 れ 3 コンクリートの 中 性 化 と 被 り 不 足 による 鉄 筋 防 錆 力 の 低 下 4 凍 結 融 解 等 気 象 作 用 によるコンクリート 自 体 の 劣 化 イ 対 策 1 塩 化 物 総 量 の 規 制 2 アルカリ 骨 材 反 応 の 確 認 と 抑 制 対 策 の 実 施 特 に 水 密 性 防 水 性 を 必 要 とするコンクリートの 施 工 においては 早 期 劣 化 に 対 する 注 意 が 必 要 となる 2について: 水 密 コンクリート 等 と 伸 縮 目 地 の 留 意 事 項 としては 次 のとおりである ⑴ 水 密 性 を 要 するコンクリートおよび 鉄 筋 コンクリート 構 造 物 ア 設 計 での 留 意 事 項 1 温 度 変 化 乾 燥 収 縮 基 礎 の 不 同 沈 下 に 対 して 十 分 な 鉄 筋 の 配 置 2 有 害 なひび 割 れ 発 生 の 防 止 には 応 力 計 算 で 求 められた 鉄 筋 間 隔 より 密 に 配 置 イ 施 工 での 留 意 事 項 1 セメント 使 用 量 水 セメント 比 などの 配 合 ワーカビリティ 粗 骨 材 の 最 大 寸 法 混 和 材 料 コンクリートの 打 設 期 間 や 養 生 コールドジョイントの 防 止 等 に 留 意 115

⑵ 2 水 密 性 を 高 めるには 塗 装 やライニングの 実 施 等 ( 水 質 汚 染 の 防 止 が 前 提 ) 伸 縮 目 地 設 置 の 留 意 点 1 伸 縮 目 地 の 設 置 間 隔 は 温 度 変 化 乾 燥 収 縮 の 大 きさ 伸 縮 を 拘 束 する 度 合 構 造 物 の 形 式 厚 さ 伸 縮 目 地 の 構 造 等 を 考 慮 し 設 定 2 水 道 施 設 では 一 般 にコンクリート 構 造 物 で10m~15m 鉄 筋 コンクリー ト 構 造 物 で20m~30m 程 度 の 間 隔 で 設 置 3 一 体 構 造 とする 場 合 は 耐 震 工 法 指 針 に 基 づき マスコンクリートとして のひび 割 れ 対 策 を 検 討 4 伸 縮 目 地 は 構 造 上 では 弱 点 となるので 耐 震 計 算 に 基 づく 変 位 量 を 吸 収 する 十 分 な 伸 縮 量 と 水 密 性 を 有 す 構 造 を 確 保 5 伸 縮 目 地 の 位 置 および 構 造 は 設 計 図 書 に 必 ず 明 示 3について:コンクリートの 表 面 で 次 のような 事 象 が 想 定 される 場 合 は 表 面 を 木 材 良 質 な 石 材 鋼 板 高 分 子 材 料 等 で 被 覆 するか 鉄 筋 の 被 りを10mm 以 上 増 厚 し 保 護 す る 1 落 下 跳 水 する 水 路 や 高 圧 水 による 洗 浄 など 激 しい 磨 耗 が 予 測 される 場 所 2 コンクリートの 中 性 化 による 鉄 筋 の 腐 食 が 予 測 される 場 所 3 塩 素 を 使 用 する 施 設 やオゾン 処 理 施 設 生 物 活 性 炭 処 理 施 設 等 の 劣 化 が 促 進 さ れる 場 所 ⑴ 劣 化 の 原 因 ア 摩 耗 (すり 減 り) 1 水 流 や 含 有 土 砂 によって コンクリート 表 面 が 削 られ 骨 材 やモルタルが 剥 げ 落 ちる 現 象 イ 中 性 化 1 コンクリート 内 に 侵 入 した 大 気 中 の 炭 酸 ガスが 細 孔 に 含 まれる 水 分 に 炭 酸 化 反 応 を 起 こしてpHを 下 げる( 健 全 なコンクリートはpH( 水 素 イオン 濃 度 ) は12~13 中 性 化 したコンクリートはpH9 以 下 )ことで 筋 が 腐 食 ( 約 2.5 倍 に 膨 張 )し 内 部 からコンクリートを 破 壊 2 中 性 化 による 強 度 低 下 はないので 無 筋 コンクリートは 問 題 はない ウ 化 学 的 腐 食 1 酸 類 ( 塩 酸 硫 酸 硝 酸 酢 酸 ) アルカリ 類 ( 水 酸 化 ナトリウム) 塩 類 ( 硫 酸 塩 ) 油 類 腐 食 性 ガス( 硫 化 水 素 塩 素 ガス)がコンクリート 内 に 侵 入 し セメント 分 が 化 学 反 応 を 起 こして 劣 化 4について: 池 状 構 造 物 の 内 面 のコンクリート 表 面 は 水 位 の 変 動 による 乾 湿 の 繰 返 し 塩 素 ガスの 発 生 等 の 条 件 により 強 度 や 耐 久 性 が 低 下 し 易 いことから コンクリートの 水 セメント 比 や 鉄 筋 の 被 りについて 特 別 に 考 慮 する また 必 要 に 応 じて 水 質 に 影 響 を 及 ぼさない 耐 久 性 に 優 れた 防 食 防 水 塗 装 等 を 施 すこととする 5について: 寒 冷 地 においては 構 造 物 の 水 線 付 近 でコンクリート 表 面 に 水 が 浸 透 し 凍 結 融 解 を 繰 返 すことでコンクリートが 急 速 に 劣 化 することから コンクリートを 富 配 合 としたり 鉄 筋 の 被 りを 通 常 より 厚 くするなどの 対 策 を 講 じる 116

5. 鋼 構 造 物 1 鋼 構 造 物 で 使 用 する 鋼 材 は 構 造 物 の 種 類 規 模 重 要 度 使 用 条 件 ( 気 象 応 力 ) などの 諸 条 件 を 総 合 的 に 勘 案 し 耐 久 性 経 済 性 において 最 も 適 合 したものを 選 定 す る 2 鋼 構 造 部 の 部 材 は 簡 単 な 構 成 で 構 造 も 単 純 なもとする 3 鋼 構 造 物 の 特 性 を 十 分 発 揮 させるめ 錆 の 発 生 を 防 ぐ 防 食 措 置 を 施 す また 防 食 措 置 は 維 持 管 理 が 容 易 である 材 料 や 工 法 を 選 択 する 1について: 鋼 構 造 物 の 設 計 で 選 定 する 鋼 材 は 特 別 なものを 除 き 鋼 構 造 物 設 計 指 針 ( 土 木 学 会 ) または 鋼 構 造 設 計 規 準 ( 日 本 建 築 学 会 ) に 示 す 規 格 に 適 合 するもの を 標 準 とする 2について: 鋼 構 造 物 の 部 材 は 構 造 を 複 雑 にすると 設 計 計 算 が 複 雑 となり 予 期 しな い 二 次 応 力 が 生 じることとなる また 製 作 運 搬 架 設 ( 現 場 での 組 立 ) 現 場 溶 接 検 査 塗 装 排 水 維 持 管 理 などにおいても 支 障 が 生 じる 場 合 が 多 々あることから 構 造 の 選 定 にあたっては 注 意 す る 必 要 がある 3について: 防 食 措 置 は 完 成 後 に 着 手 するのではなく 設 計 段 階 から 鋼 構 造 物 に 次 の 弱 点 が 出 ないよう 留 意 しなければならない 1 必 要 に 応 じて 適 切 な 腐 食 代 を 見 込 む 2 部 材 の 排 水 性 通 気 性 を 良 くする 3 部 材 を 塗 装 しやすい 構 造 とする 4 維 持 作 業 のための 足 場 掛 けを 考 慮 する 5 凸 凹 部 分 を 最 小 にする 6 将 来 おいて 電 食 防 止 が 必 要 な 場 合 は その 設 備 を 考 慮 する また 防 食 措 置 の 選 定 にあたっては 設 置 環 境 構 造 形 式 耐 用 年 数 製 作 据 付 工 程 維 持 管 理 計 画 工 事 費 などの 諸 条 件 を 考 慮 する 必 要 がある 117

第 3 節 取 水 施 設 1 取 水 施 設 の 基 本 的 事 項 は 設 計 指 針 による なお 本 設 計 基 準 に 記 載 された 項 目 に ついては これを 準 用 する 2 取 水 施 設 は 水 源 の 種 類 にかかわらず 年 間 を 通 して 計 画 取 水 量 を 確 実 に 取 水 でき る 施 設 でなければならない 3 取 水 施 設 の 設 置 位 置 は 汚 濁 源 となる 施 設 や 海 水 環 境 の 変 化 等 の 条 件 の 影 響 を 受 けない 場 所 を 選 定 しなければならない 4 取 水 施 設 は 洪 水 等 の 悪 条 件 下 あっても 維 持 管 理 が 安 全 かつ 容 易 に 出 来 る 施 設 と すること 5 取 水 施 設 を 設 置 するには 水 道 法 に 基 づく 水 道 施 設 の 技 術 的 基 準 の 適 合 および 設 置 場 所 が 河 川 であれば 河 川 法 に 基 づく 水 利 権 の 取 得 や 占 用 等 の 手 続 きが 必 要 となる 2について: 計 画 取 水 量 ( 以 下 日 最 大 取 水 量 という )は 取 水 から 浄 水 処 理 ま での 損 失 水 量 を 考 慮 し 計 画 一 日 最 大 給 水 量 に10% 程 度 の 安 全 を 見 込 み 決 定 すること 118

第 4 節 貯 水 施 設 1 貯 水 施 設 の 基 本 的 事 項 は 設 計 指 針 による なお 本 設 計 基 準 に 記 載 された 項 目 に ついては これを 準 用 する 2 貯 水 施 設 は 豊 水 時 の 原 水 を 貯 留 して 降 雨 量 の 変 動 を 吸 収 し 取 水 の 安 定 を 図 るた めの 施 設 である 3 貯 水 施 設 の 原 水 水 質 については 滞 留 や 水 温 の 上 昇 等 に 伴 う 富 栄 養 化 等 に 対 する 対 応 についての 検 討 が 必 要 となることがある 1について: 市 内 の 貯 水 施 設 としては 県 が 管 理 し 局 が 水 利 権 を 持 つ 多 目 的 ダム( 四 時 ダム 小 玉 ダム 等 ) 等 がこれにあたる 2について: 原 水 水 質 の 異 常 により 通 常 の 浄 水 処 理 では 処 理 できず 異 臭 味 等 が 発 生 する 場 合 がある 119

第 5 節 導 水 施 設 1 導 水 施 設 の 基 本 的 事 項 は 設 計 指 針 による なお 本 設 計 基 準 に 記 載 された 項 目 に ついては これを 準 用 する 2 導 水 施 設 は 取 水 施 設 で 取 水 された 原 水 を 管 渠 等 で 浄 水 施 設 まで 導 く 施 設 である 3 渇 水 時 の 取 水 制 限 や 水 質 事 故 時 の 取 水 停 止 等 の 非 常 時 に 一 定 の 水 量 を 確 保 するた め 原 水 調 整 池 の 設 置 を 考 慮 する 4 維 持 管 理 を 合 理 的 に 行 なうために 点 検 が 容 易 な 構 造 を 検 討 する また 水 質 や 水 量 を 監 視 するための 設 備 の 設 置 も 検 討 する 2について: 導 水 施 設 は 日 最 大 取 水 量 を 導 水 できる 施 設 でなければならない 3について: 市 内 の 浄 水 場 では 導 水 路 の 延 長 が 長 い 上 野 原 浄 水 場 に 原 水 調 整 池 として 約 12 時 間 分 (5,000 2 池 ) の 貯 水 池 を 設 けている 4について: 監 視 設 備 としては 次 のものがあげられる 1 水 質 管 理 : 濁 度 計 電 気 伝 導 率 計 油 膜 検 知 器 水 温 計 ph 計 等 2 水 量 監 視 : 水 位 計 水 圧 計 流 量 計 等 120

第 6 節 浄 水 施 設 1 浄 水 施 設 の 基 本 的 事 項 は 設 計 指 針 による なお 本 設 計 基 準 に 記 載 された 項 目 に ついては これを 準 用 する 2 浄 水 施 設 は 給 水 区 域 内 の 需 要 者 に 年 間 を 通 して 確 実 に 必 要 量 の 浄 水 を 供 給 するた め 計 画 浄 水 量 を 製 造 できる 施 設 でなければならない 3 浄 水 施 設 は 水 道 施 設 においては 最 も 重 要 な 基 幹 施 設 であるので 維 持 管 理 の 容 易 さに 加 え 事 故 や 災 害 に 対 する 安 全 性 安 定 性 が 確 保 された 施 設 でなければならない 4 浄 水 施 設 では 修 繕 や 更 新 等 の 工 事 に 際 し 施 設 の 一 部 を 停 止 する 必 要 が 生 じるた め 処 理 工 程 の 複 数 系 列 化 等 の 対 応 をしなければならない 5 浄 水 処 理 方 法 は 原 水 水 質 の 適 切 な 把 握 と 将 来 の 水 質 予 測 に 基 づき 諸 条 件 を 含 め 適 切 な 方 法 を 選 択 しなければならない 6 施 設 の 予 備 能 力 は 複 数 系 列 に 分 割 した 場 合 は 一 系 列 分 相 当 程 度 とし 計 画 浄 水 量 の25% 程 度 を 標 準 とする 2について: 浄 水 施 設 における 計 画 浄 水 量 は その 施 設 で 給 水 する 区 域 ( 水 系 )の 計 画 一 日 最 大 給 水 量 を 基 準 として これに 場 内 での 作 業 用 水 雑 用 水 その 他 の 損 失 水 量 を 考 慮 し 決 定 するものである 3について: 基 幹 施 設 である 浄 水 施 設 に 求 められる 機 能 は 次 のとおりである ⑴ 水 質 の 確 保 水 道 水 の 製 造 工 場 であることから 最 低 でも 水 質 基 準 に 関 する 省 令 で 示 された 水 質 基 準 の 各 項 目 の 基 準 値 を 満 足 し さらには 水 質 管 理 目 標 設 定 項 目 の 目 標 値 を 満 足 する 施 設 でなければならない ⑵ 維 持 管 理 と 経 済 性 計 画 設 計 では 施 設 の 配 置 や 構 造 は 維 持 管 理 を 容 易 に 行 なうことができ かつ 経 済 的 な 施 設 としなければならない ⑶ 安 全 性 安 定 性 の 確 保 事 故 や 災 害 に 対 応 するため 水 源 の 多 系 統 化 施 設 の 耐 震 化 電 力 確 保 のための2 回 線 化 または 自 家 発 電 設 備 の 導 入 予 備 設 備 の 設 置 等 の 対 策 について 検 討 すること 4について: 処 理 工 程 の 複 数 系 列 化 に 加 え 各 設 備 間 の 切 替 等 が 可 能 な 連 絡 管 路 の 整 備 や 予 備 能 力 の 付 加 等 を 考 慮 する 必 要 がある 5について: 選 択 にあたっての 諸 条 件 とは 維 持 管 理 の 確 実 性 容 易 性 建 設 費 運 転 費 環 境 負 荷 等 用 地 の 確 保 や 設 備 スペース 等 が 含 まれる 6について: 予 備 能 力 の 決 定 においては 過 大 な 余 裕 は 維 持 経 費 に 負 担 を 強 いることと なるので 次 の 事 項 について 検 討 する 必 要 がある 1 他 の 浄 水 施 設 と 相 互 に 連 絡 されている 場 合 には 融 通 できる 浄 水 場 の 計 画 浄 水 量 2 年 間 の 変 動 を 予 測 し 需 要 の 少 ない 時 期 の 概 ね30 日 間 に1 系 列 分 を 休 止 さ せた 時 の 計 画 浄 水 量 121

第 7 節 送 水 施 設 1 送 水 施 設 の 基 本 的 事 項 は 設 計 指 針 による なお 本 設 計 基 準 に 記 載 された 項 目 に ついては これを 準 用 する 2 送 水 施 設 は 必 要 な 計 画 送 水 量 を 安 定 して 配 水 施 設 に 送 水 できなければならない 3 送 水 施 設 は 運 転 管 理 及 び 維 持 管 理 に 配 慮 した 設 計 を 行 なわなければならい 4 送 水 方 式 は 浄 水 施 設 と 配 水 施 設 の 位 置 関 係 や 中 間 地 形 や 地 勢 により 自 然 流 下 式 ポンプ 加 圧 式 および 併 用 式 がある 2について: 計 画 配 水 量 は 原 則 として 送 水 先 の 配 水 池 等 が 受 持 つ 給 水 区 域 ( 水 系 )の 計 画 一 日 最 大 給 水 量 を 基 準 とする 複 数 の 施 設 に 送 水 する 場 合 は その 合 計 した 計 画 一 日 最 大 給 水 量 とする 3について: 設 計 においては 補 修 更 新 に 備 えた 複 線 化 や 補 修 取 替 に 備 えた 予 備 ポ ンプの 設 置 日 常 点 検 に 必 要 なスペースの 確 保 等 を 考 慮 する 必 要 がある 122

第 8 節 配 水 施 設 第 1 款. 配 水 池 1. 配 水 池 の 役 割 1 配 水 池 は 浄 水 場 や 基 幹 配 水 池 から 送 水 を 受 け 当 該 配 水 区 域 の 水 需 要 に 応 じた 配 水 を 行 なうための 浄 水 の 貯 留 施 設 である 1について: 配 水 池 に 求 められる 機 能 は 次 のとおりである 1 送 水 量 に 対 して 需 要 水 量 の 時 間 変 動 を 調 整 する 機 能 2 非 常 時 において 一 定 の 時 間 所 定 の 水 量 水 圧 が 維 持 できる 機 能 2. 位 置 の 決 定 1 配 水 池 の 位 置 の 決 定 については その 配 水 池 が 受 持 つ 配 水 区 域 の 近 傍 または 配 水 区 域 内 の 中 央 にできるだけ 近 く 配 水 施 設 の 配 置 計 画 に 必 要 な 高 さを 確 保 できる 高 所 を 選 定 する なお 位 置 の 選 定 にあたっては 配 水 池 等 建 設 に 関 する 指 針 に 基 づく ものとする 1について: 選 定 にあたっては 次 の 選 定 要 件 も 考 慮 する ⑴ 配 水 池 本 体 は 地 盤 の 良 好 な 場 所 を 選 ぶことが 基 本 となるが 必 要 な 水 圧 を 確 保 す るため やむを 得 ず 軟 弱 な 地 盤 などに 設 ける 場 合 には 基 礎 杭 などの 適 切 な 対 策 を 講 じるものとする ⑵ 周 辺 開 発 により 影 響 を 受 けない 場 所 災 害 により 周 囲 に 影 響 を 及 ぼすことがない 場 所 に 確 保 することが 望 ましい ⑶ 確 保 する 用 地 は 本 体 および 設 備 の 設 置 に 必 要 な 面 積 維 持 管 理 に 必 要 な 面 積 とし て 配 水 池 の 外 周 を 工 事 車 輌 等 が 通 過 できる 通 路 幅 および 駐 車 スペースとする ただし 小 規 模 施 設 においては 施 設 外 周 幅 は 点 検 に 必 要 な 通 路 幅 とする ⑷ 施 設 の 老 朽 化 にともなう 新 たな 施 設 建 設 に 必 要 な 用 地 面 積 を 合 わせて 確 保 すること が 望 ましい 123

3. 水 位 の 設 定 1 自 然 流 下 方 式 の 配 水 池 の 水 位 については その 配 水 池 が 受 持 つ 配 水 区 域 の 給 水 管 を 分 岐 する 箇 所 で 適 切 な 水 圧 を 確 保 できる 水 位 に 設 定 する 2 配 水 池 の 有 効 水 深 は 3~6mを 標 準 として 設 定 する 1について: 適 切 な 水 位 の 設 定 は 原 則 として 配 水 区 域 内 の 給 水 管 が 分 岐 できる 全 配 水 支 管 において 最 小 動 水 圧 0.25MPa 以 上 最 大 静 水 圧 0.74MPa 以 内 の 水 圧 となるように する 2について: 有 効 水 深 は 高 水 位 (H.W.L)と 低 水 位 (L.W.L)の 間 の 深 さを いう 有 効 水 深 が 浅 ければ 広 い 設 置 面 積 が 必 要 となり 深 ければ 構 造 や 施 工 性 耐 震 性 水 密 性 の 問 題 が 生 じることになるので 新 設 あるいは 増 設 に 際 しては 必 要 な 用 地 を 確 保 することが 望 ましい 4. 本 体 構 造 1 配 水 池 は 衛 生 面 で 安 全 であり 構 造 的 にも 十 分 な 耐 震 性 耐 久 性 水 密 性 を 有 す るとともに 貯 留 水 を 滞 留 させない 構 造 とする 2 配 水 池 の 構 造 は 鉄 筋 コンクリート(RC) プレストレストコンクリート(PC) 鋼 板 製 ( 鋼 製 ステンレス 製 等 )とする 3 配 水 池 は 原 則 として2 池 以 上 とする 4 高 水 位 (H.W.L)から 配 水 池 頂 版 下 面 までの 余 裕 高 は30cm 以 上 確 保 する 5 底 版 は 低 水 位 (L.W.L)より15cm 以 上 低 くする また その 高 さより 排 水 ピッ トまで 適 当 な 勾 配 をつけること 6 配 水 池 の 勾 配 をつけた 最 低 底 版 高 は 原 則 として 計 画 地 盤 高 以 上 とする 1について: 貯 留 水 を 滞 留 させない 構 造 として 導 流 壁 の 設 置 や 流 入 管 と 流 出 管 の 設 置 位 置 の 組 合 せ 等 により 池 内 で 滞 留 水 が 発 生 しないようにすること 2について: 配 水 池 は 水 密 性 耐 震 性 経 済 性 維 持 管 理 性 景 観 性 などを 比 較 検 討 し 規 模 設 置 環 境 にあった 構 造 を 選 択 する それぞれの 特 徴 を 表 -5.8.1に 配 水 池 の 規 模 別 の 経 済 比 較 を 表 -5.8.2に 示 す なお ステンレス 鋼 板 を 使 用 する 場 合 は 反 射 防 止 策 を 考 慮 する 必 要 がある 124

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3について: 配 水 池 は 点 検 清 掃 修 理 等 のため 空 にすることがあるので 維 持 管 理 上 原 則 として2 池 以 上 設 ける また 各 池 の 水 位 均 衡 がとれるよう 構 造 や 連 絡 管 等 に ついて 検 討 する 必 要 がある 126

4について: 余 裕 高 の 設 定 は 弁 の 誤 作 動 や 送 配 水 系 統 の 不 測 の 事 故 などにより 配 水 池 の 水 位 が 上 昇 し 頂 版 下 面 に 上 向 きの 圧 力 がかかることを 防 止 するために 設 ける なお 自 由 液 面 のある 池 では 上 床 ( 屋 根 等 )や 池 内 設 備 への 地 震 動 の 周 期 特 性 によ る 波 圧 の 影 響 を 考 慮 する 必 要 があることから 液 面 揺 動 応 答 の 算 定 式 ( 水 道 施 設 耐 震 工 法 指 針 解 説 Ⅰ 総 論 P72)によりその 値 を 求 め 30cmを 超 える 場 合 には 余 裕 高 に 必 要 な 値 を 加 えなければならない 5について: 低 水 位 (L.W.L)は 水 垢 や 沈 殿 物 が 流 出 管 に 流 れ 込 むこと 防 ぐため 配 水 池 底 版 から15cm 以 上 の 位 置 に 設 定 する また 清 掃 等 の 排 水 時 に 底 版 に 残 留 水 の 発 生 を 防 止 するため 排 水 口 に 対 して 次 の 勾 配 を 設 けなければならない ⑴ 池 が 大 きい 場 合 の 勾 配 : 長 辺 方 向 に1/500 短 辺 方 向 に1/100~1/200 程 度 ⑵ ⑴ 以 外 の 池 の 勾 配 : 方 向 に 区 別 なく1/100~1/500 程 度 6について: 計 画 地 盤 高 と 同 じまたはそれ 以 上 であれば 外 部 からの 雨 水 等 の 流 入 防 止 や 内 部 からの 漏 洩 の 確 認 が 容 易 にできる 等 維 持 管 理 を 考 慮 し 設 定 している 5. 形 状 1 配 水 池 の 形 状 は 配 水 池 の 形 状 は 力 学 的 特 性 容 量 経 済 性 施 工 性 等 を 考 慮 し 矩 形 ( 角 型 )または 円 筒 形 を 標 準 とする 1について: 経 済 性 においては 有 効 水 深 が 大 きい 場 合 は 円 筒 形 が 有 利 であり 小 さい 場 合 は 矩 形 ( 角 型 )が 有 利 である 127

6. 容 量 の 設 定 1 配 水 池 の 有 効 容 量 は その 配 水 池 が 受 持 つ 配 水 区 域 で 直 接 給 水 する 区 域 ( 以 下 直 送 区 域 という)の 計 画 一 日 最 大 給 水 量 の14 時 間 分 とする 2 上 記 1の 配 水 池 の 下 流 側 に 配 水 池 が 付 属 し 送 水 する 場 合 は その 付 属 する 配 水 池 が 受 持 つ 配 水 区 域 の 計 画 一 日 最 大 給 水 量 の4 時 間 分 を 加 えるものとする 3 配 水 地 の 容 量 には 消 火 水 量 を 加 算 する 1について: 配 水 池 が 持 つべき 機 能 と 本 市 の 配 水 池 容 量 の 設 定 値 は 次 のとおりとする ⑴ 機 能 ア 送 水 量 に 対 して 需 要 水 量 の 時 間 変 動 を 調 整 する 機 能 ( 時 間 変 動 調 整 容 量 ) イ 非 常 時 において 一 定 の 時 間 所 定 の 水 量 水 圧 が 維 持 できる 機 能 ( 非 常 時 対 応 容 量 ) ⑵ 本 市 の 配 水 池 容 量 の 設 定 値 :14 時 間 分 ア 時 間 変 動 調 整 容 量 : 6 時 間 分 イ 上 流 側 非 常 時 対 応 貯 留 容 量 : 8 時 間 分 2について: 下 流 側 に 付 属 する 配 水 池 へ 送 水 する 場 合 の1 次 側 配 水 池 には 上 流 側 非 常 時 に 下 流 側 配 水 池 への 送 水 を 停 止 するまでの 時 間 を4 時 間 として 加 えるものとする 3について: 加 算 する 水 量 は 次 のとおりとする 表 -5.8.1 配 水 池 容 量 に 加 算 する 消 火 用 水 量 人 口 ( 万 人 ) 消 火 用 水 量 (m3) 1 100 2 200 3 300 4 350 5 400 なお 消 火 水 量 については 次 の 各 項 について 注 意 を 要 する ア 人 口 については 当 該 人 口 の 万 米 満 の 端 数 を 四 捨 五 入 して 得 た 数 とする イ 人 口 が 5,000 人 未 満 の 小 規 模 水 道 等 では 消 火 栓 1 栓 の 放 水 量 1m3/ 分 同 時 に 開 放 する 消 火 栓 は1 栓 を 標 準 として 40 分 以 上 の 消 火 水 量 を 加 算 するものとする ウ 最 小 消 火 水 量 40m3を 加 えると 計 画 一 日 最 大 給 水 量 の24 時 間 を 越 える 場 合 は 通 常 時 の 水 質 管 理 が 困 難 になるため 消 防 水 利 は 別 に 確 保 するものとする 最 小 の 消 火 用 水 量 を40m3としたのは 消 防 法 に 基 づく 消 防 水 利 の 基 準 が 毎 分 1m3 以 上 で 連 続 して 40 分 以 上 の 給 水 能 カを 必 要 条 件 としているため 128

7. 水 位 表 示 等 の 設 定 等 1 有 効 水 深 長 の 水 位 設 定 及 び 表 示 は 0.1m 単 位 とする 2 有 効 容 量 の 表 示 は 有 効 数 字 2ケタとし それ 以 下 は 切 捨 てるものとし 10m3 以 下 は 小 数 点 以 下 を 切 り 捨 てるものとする 1について: 配 水 池 の 水 位 表 示 としては 高 水 位 (H.W.L)と 低 水 位 (L.W.L) 等 を 使 用 しており 標 高 で 表 示 する 2について: 具 体 的 な 表 示 は 次 のとおりとする ⑴ 縦 7.5m 横 6.5m 有 効 水 深 3.8mの 池 の 容 量 は185.25m3であるが 有 効 容 量 の 表 示 は180m3の 容 量 として 表 示 する ⑵ 縦 2.5m 横 1.5m 有 効 水 深 2.3mの 池 の 容 量 は8.625m3であるが 有 効 容 量 の 表 示 は8.0m3の 容 量 として 表 示 する 8. 設 計 荷 重 等 1 設 計 は 施 工 中 および 完 成 後 に 作 用 する 荷 重 および 外 力 を 適 切 に 組 合 わせ 行 なう 2 建 築 物 および 建 築 基 準 法 の 対 象 となる 工 作 物 に 用 いる 荷 重 および 外 力 は 建 築 基 準 法 施 行 令 および 建 築 物 荷 重 指 針 同 解 説 ( 日 本 建 築 学 会 ) による 1について: 配 水 池 等 の 設 計 に 用 いる 荷 重 および 外 力 については 本 設 計 基 準 第 5 章 第 2 節 2. 設 計 荷 重 および 外 力 等 を 参 照 する 9. 地 盤 と 基 礎 1 配 水 池 等 の 池 状 構 造 物 の 地 盤 と 基 礎 については 良 好 な 地 盤 に 建 設 することを 原 則 とするが 機 能 上 の 制 限 ( 水 圧 を 確 保 するための 設 置 高 等 ) 等 により 原 則 を 遵 守 でき ない 場 合 には 必 要 な 対 策 および 措 置 を 講 じることで 建 設 できるものとする 1について: 配 水 池 等 を 建 設 する 地 盤 と 基 礎 については 局 発 行 の 配 水 池 等 建 設 に 関 する 指 針 および 第 5 章 第 2 節 3. 地 盤 および 基 礎 を 参 照 する 129

10. 用 地 面 積 の 設 定 1 配 水 池 等 の 用 地 は 施 設 本 体 管 路 電 気 機 械 設 備 管 理 用 通 路 および 取 付 道 路 等 の 施 設 建 設 および 維 持 管 理 に 必 要 な 面 積 を 確 保 する 2 施 設 の 用 地 確 保 においては 将 来 の 施 設 の 拡 張 改 良 および 更 新 を 考 慮 しなければ ならない 3 確 保 した 用 地 の 外 縁 部 の 境 界 変 化 点 には コンクリート 杭 を 設 置 する 1について: 配 水 池 の 維 持 管 理 に 必 要 なスペースは その 構 造 及 び 規 模 により 異 なり 施 設 の 外 周 を 工 事 車 輌 等 が 通 過 できる 幅 をとることが 望 ましい ただし 小 規 模 なものについては 維 持 管 理 にそれほど 大 きな 工 事 車 輌 を 必 要 としな いため 駐 車 スペース 等 を 考 慮 すれば 十 分 であると 考 えられる 2について: 将 来 の 施 設 の 拡 張 改 良 および 更 新 に 必 要 となる 面 積 としては 同 じ 施 設 を 隣 接 して 建 設 できる 用 地 であり この 面 積 を 確 保 できることが 望 ましいと 考 える 3について:コンクリート 杭 の 設 置 は 用 地 買 収 完 了 後 に 測 量 業 務 で 実 施 することが 望 ましいが 工 事 等 で 支 障 となる 場 合 には 敷 地 造 成 後 の 早 い 段 階 で 設 置 する 11. 配 管 の 原 則 1 配 水 池 に 流 入 させる 送 配 水 管 と 流 出 する 配 水 管 は 原 則 として 別 の 配 管 とする ただし 容 量 が 小 さい 場 合 で 送 水 施 設 から 配 水 池 まで 距 離 が 遠 く 経 済 的 に 大 きく 不 利 になるなど やむを 得 ない 場 合 は 送 水 管 と 配 水 管 を 兼 用 することができるが その 場 合 には 逆 止 弁 の 設 置 を 考 慮 する 1について: 容 量 が 小 さい 場 合 とは 概 ね100m3 未 満 とする 送 配 水 管 を 兼 ねる 方 式 については 送 水 途 中 から 配 水 するため 池 内 水 が 停 滞 しや すく 水 質 が 不 安 定 となる また 配 水 量 の 変 化 に 伴 う 揚 程 の 変 動 は ポンプに 悪 影 響 を 与 えることとなるため 極 力 避 けるべきである 次 に 標 準 的 な 配 管 例 を 示 す 130

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12. 流 入 管 流 出 管 及 びバイパス 管 1 流 入 管 及 び 流 出 管 は 池 内 水 が 停 滞 しないように 池 の 形 と 構 造 を 考 慮 して その 位 置 を 決 定 する 2 流 入 管 はH.W.Lでいったん 大 気 圧 に 開 放 し M.W.Lからの 落 とし 込 みとする 3 流 出 管 は 池 内 容 量 を 有 効 に 活 用 するため 原 則 としてピットから 流 出 させる 形 式 とする 4 流 出 管 の 呑 み 口 中 心 高 は L.W.Lから 管 径 の2 倍 以 上 低 くする 5 流 出 管 には 原 則 として 緊 急 遮 断 施 設 を 設 け これを 緊 急 遮 断 弁 とする 場 合 は 緊 急 遮 断 弁 設 置 基 準 ( 平 成 11 年 7 月 15 日 制 定 )による 6 流 入 管 と 流 出 管 は 必 ずバイパス 管 で 接 続 する 7 2 池 以 上 の 配 水 池 等 には 池 どうしを 連 絡 するための 連 絡 管 を 設 ける なお 連 絡 管 の 口 径 は 流 入 管 の 口 径 以 上 とする 8 配 管 の 材 質 は 配 水 池 内 ( 支 持 金 具 を 含 む) 及 び 池 と 一 体 となる 部 分 はステンレス 鋼 配 水 池 廻 りは ダクタイル 鋳 鉄 製 を 標 準 とする なお ステンレス 鋼 の 種 類 は 気 相 部 にSUS329J4L 液 相 部 にはSUS 316を 使 用 する 9 配 水 池 躯 体 の 外 側 には 伸 縮 可 とう 継 手 を 設 ける 伸 縮 可 とう 継 手 の 材 質 は 埋 設 部 にはダクタイル 鋳 鉄 製 露 出 部 にはステンレス 製 を 使 用 することを 標 準 とする なお ダクタイル 鋳 鉄 製 を 使 用 した 場 合 は 配 水 池 側 のステンレス 管 との 接 続 フラ ンジ 部 は 絶 縁 処 理 を 施 さなければならない 10 管 が 配 水 池 の 躯 体 を 貫 く 箇 所 は 水 密 性 を 充 分 考 慮 した 設 計 施 工 とする 1について: 流 入 管 流 出 管 と 配 水 池 との 位 置 については 標 準 的 なものを 図 2に 示 す ア 配 水 池 の 清 掃 時 など 片 池 のみでの 運 用 が 可 能 である 配 管 とする イ 流 入 管 の 流 入 位 置 と 流 入 管 の 流 出 位 置 は 配 水 池 内 の 水 の 滞 留 を 防 ぐため でき るだけ 離 れた 位 置 とする 2について: 流 入 管 の 大 気 圧 開 放 の 方 法 は 次 による ア 流 入 管 の 流 入 方 法 は 逆 流 防 止 のため いったんH.W.Lで 管 上 部 から 大 気 圧 に 開 放 出 来 るよう 孔 口 を 設 ける( 横 T 字 形 の 上 端 を 開 放 )ことを 原 則 とする また 流 入 口 は 原 則 としてM.W.Lとし 壁 に 向 けて 放 流 出 来 る 形 とする これ は 流 入 水 を 壁 にぶつけることにより 左 右 に 散 らし 池 内 水 の 滞 留 防 止 を 図 るため である イ 配 水 池 の 有 効 水 位 が4m 以 上 あって 配 水 池 を 暫 定 的 に 中 間 水 位 で 運 用 する 様 な 場 合 は 流 入 口 はM.W.LとL.W.Lの 中 聞 ( 有 効 水 位 の4 分 の1)とし 通 常 の 運 用 (M.W.Lで 流 入 )をする 場 合 は フランジに 蓋 をし 滞 留 防 止 のための 水 抜 穴 を 設 けなければならない 4について: 流 出 管 の 呑 み 口 の 位 置 については 中 心 高 が 水 面 付 近 にあると 流 出 時 にエ アーを 巻 き 込 むおそれがあるので これを 調 整 するため 必 ずL.W.Lより 管 径 の2 倍 以 上 低 くすることを 原 則 とする 5について: 基 幹 配 水 池 に 指 定 ( 配 水 課 が 指 定 )された 配 水 池 には 災 害 時 の 応 急 給 水 132

等 に 必 要 な 水 量 を 確 保 するため 流 出 管 等 に 緊 急 遮 断 弁 を 必 ず 設 ける 緊 急 遮 断 弁 の 設 置 等 については 配 水 調 整 担 当 課 と 計 画 段 階 から 協 議 しなければならない なお 配 水 池 の 形 態 による 緊 急 遮 断 弁 の 設 置 基 準 の 改 定 を 配 水 調 整 担 当 課 において 進 めており その 基 本 的 な 事 項 について 参 考 として 次 に 記 載 する 1 2 池 構 造 の 場 合 には 1つの 池 の 流 出 管 に 緊 急 遮 断 弁 を 設 置 2 配 水 場 内 に2 基 以 上 の 配 水 池 が 設 置 されている 場 合 は 容 量 の 大 きい 配 水 池 の 流 出 管 に 緊 急 遮 断 弁 を 設 置 3 1 池 構 造 の 配 水 池 であっても 指 定 を 受 けた 場 合 は 緊 急 遮 断 弁 を 設 置 4 流 入 管 が 配 水 池 底 部 や 中 間 等 で 開 放 されている 配 水 池 では 流 入 管 へも 緊 急 遮 断 弁 を 設 置 6について: 補 修 などにより 長 時 間 にわたって 配 水 池 を 使 用 することができない 時 は 配 水 池 を 経 由 せず 直 接 配 水 する 場 合 があるので バイパス 管 を 必 ず 設 置 する 7について:2 池 以 上 の 配 水 池 等 の 池 を 連 絡 する 連 絡 管 には 原 則 として 仕 切 弁 を 設 置 する 仕 切 弁 は 常 時 全 閉 で 運 用 するので 非 常 時 や 清 掃 時 等 で 使 用 する 際 に 水 質 の 確 認 できる 排 水 設 備 を 設 ける 各 号 の 内 容 について 次 に 標 準 的 な 図 を 示 す 133

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13. 越 流 及 び 排 水 設 備 1 H.W.Lを 越 える 異 状 水 位 を 防 止 するため ラッパ 口 による 越 流 設 備 を 設 け H.W. Lからラッパロ 先 端 までの 高 さは10cm 程 度 の 余 裕 高 をプラスする 2 越 流 設 備 は 流 入 量 以 上 の 能 力 を 持 つものとする 3 排 水 設 備 の 放 流 先 の 高 水 位 は 配 水 ピット 底 より 低 くしなければならない 4 排 水 管 は 池 底 の 最 低 部 に 設 ける また その 管 径 は 原 則 として 配 水 池 内 の 水 を2 時 間 程 度 で 空 に 出 来 る 断 面 と 勾 配 を 確 保 する 5 配 水 池 上 部 の 雨 水 は 壁 面 に 直 接 流 れないよう 雨 樋 により 処 理 する また その 断 面 は 降 雨 量 の 計 算 により 決 定 する 2について: 越 流 管 は 万 一 の 場 合 の 備 え 流 出 弁 が 停 止 したときを 想 定 し 配 水 池 に 流 入 する 時 間 当 たりの 水 量 と 同 等 の 量 を 越 流 させることが 出 来 る 能 力 とする 4について: 排 水 管 の 放 流 先 についても この 排 水 量 を 呑 みこめることが 条 件 であるが 長 くても 半 日 程 度 で 排 水 できる 施 設 と 接 続 することが 望 ましい また 配 水 管 の 最 小 勾 配 は 1/100 程 度 を 確 保 する 14. 換 気 装 置 および 人 孔 1 配 水 池 には 換 気 装 置 および 人 孔 を 設 ける 2 換 気 装 置 の 断 面 は 水 位 の 変 動 に 相 当 する 空 気 量 が 自 由 に 出 入 できる 断 面 積 を 確 保 する 3 換 気 装 置 及 び 人 孔 は 外 部 から 雨 水 塵 映 小 動 物 等 が 入 らない 構 造 とする ( 構 造 等 については 設 計 指 針 P272を 参 照 ) 4 人 孔 を 設 ける 場 合 の 大 きさは 人 の 出 人 りを 容 易 とするため 円 型 のものではφ90 0 角 型 のものでは 一 辺 が900mm を 標 準 とし 施 錠 出 来 るものとする 1について: 配 水 池 は 浄 水 を 貯 える 施 設 であるから 換 気 装 置 および 人 孔 の 設 置 にお いては 衛 生 面 や 汚 染 防 止 に 十 分 配 慮 した 構 造 とする 2について: 換 気 装 置 は 配 水 量 の 時 間 変 動 に 基 づく 配 水 池 内 の 水 位 の 昇 降 に 伴 って 空 気 を 出 入 させ 配 水 時 に 池 内 の 気 圧 低 下 による 越 流 管 からの 汚 染 物 等 の 吸 い 込 みを 防 止 するために 必 ず 設 置 しなければならない 空 気 は 水 よりも 通 過 する 際 の 抵 抗 が 小 さいので その 通 過 面 積 は 流 出 管 の 断 面 積 程 度 があれば 十 分 である 3について: 換 気 装 置 の 開 口 部 には 外 部 からの 雨 水 塵 埃 小 動 物 昆 虫 等 が 入 らな いように ガラリ 及 び 防 虫 網 などを 設 ける なお 池 内 の 空 気 は 塩 素 を 含 み 腐 食 性 が 強 いので その 材 質 についてはFRP 塩 化 ビニル ステンレス 等 の 製 品 を 用 いるものとする 4について: 人 孔 蓋 については 1 人 で 開 けられる 重 さのものとし 材 質 は 腐 食 に 強 い 135

FRP アルミ ステンレス 等 の 中 から 選 択 し 使 用 することを 標 準 とする また 人 孔 の 高 さは 雨 水 塵 埃 等 の 浸 人 を 防 ぐため 周 囲 より10cm 程 度 高 くする 15. 水 位 計 等 1 配 水 池 には 水 位 計 等 の 計 測 機 器 を 設 ける 1について: 配 水 池 には 水 位 の 変 動 を 常 時 把 握 するために 水 位 計 を 設 け その 形 式 は 投 込 型 を 標 準 し 水 位 の 設 定 はL.W.Lを0mに 設 定 することを 原 則 とする また 必 要 に 応 じて 配 水 量 や 残 留 塩 素 濃 度 等 を 把 握 するための 計 測 機 器 を 設 けるもの とする 16. 内 面 防 水 (コンクリート 製 配 水 池 ) 1 内 面 防 水 には 防 水 塗 料 や 鋼 材 等 を 使 用 した 内 張 りによる 防 水 等 の 方 法 があり 採 用 にあたっては 比 較 検 討 して 決 定 するが 劣 化 により 剥 離 することが 想 定 されるもの は 使 用 しない 1について: 内 面 防 水 は 水 道 施 設 の 技 術 的 基 準 を 定 める 省 令 第 1 条 第 17 号 に 規 定 す る 基 準 に 適 合 しているものでなければならない また 配 水 池 の 内 部 は 塩 素 ガスによってコンクリート 面 が 侵 食 される 恐 れがあるた め 防 水 性 及 び 防 食 性 に 優 れた 資 材 により 施 工 する 必 要 がある なお ヒンジ 工 法 による 配 水 池 には 修 繕 も 含 め 塗 装 による 防 水 は 適 さない ⑴ 防 水 塗 料 による 防 水 ア エポキシ 樹 脂 塗 料 塗 装 ( 有 機 質 系 被 覆 工 法 ) エポキシ 樹 脂 塗 料 塗 装 方 法 は JWWA K143で 使 用 する 塗 剤 および 施 工 方 法 について 規 定 されている 施 工 例 を 次 に 示 す 表 -5.8.2 内 面 エポキシ 樹 脂 塗 料 塗 装 施 工 例 1 工 程 2 工 程 3 工 程 4 工 程 下 地 処 理 パテ 処 理 中 塗 り 上 塗 り 全 面 サンダー 仕 上 げ プライマー 塗 布 0.15kg/m2 以 上 0.50kg/m2 以 上 無 溶 剤 型 エポキシ 含 有 量 45% 以 上 0.30kg/m2 以 上 無 溶 剤 型 エポキシ 含 有 量 70% 以 上 0.25kg/m2 無 溶 剤 型 エポキシ 含 有 量 70% 以 上 イ FRPライニング 工 法 FRPライニング 工 法 は JWWA K149で 使 用 する 材 料 規 格 について 規 定 されている 一 般 的 な 施 工 手 順 としては 1コンクリート 面 の 下 地 処 理 2ガラス 繊 維 マット 貼 付 3 樹 脂 の 塗 布 4 含 浸 着 色 5 上 塗 材 の 塗 布 の 順 番 で 行 う 補 修 の 場 合 は 1コンクリート 下 地 の 洗 浄 2ひび 割 れや 欠 け 等 の 補 修 3 下 地 処 理 材 の 塗 布 4ガラス 繊 維 の 張 付 5 不 飽 和 ポリエステル 樹 脂 の 塗 布 6 含 浸 136

脱 泡 7 中 塗 り 材 塗 布 8 上 塗 り 材 塗 布 の 順 となる なお ひび 割 れの 大 きい 場 所 や 目 地 部 については 下 地 処 理 後 に 絶 縁 テープを 施 工 し 施 工 目 地 や 伸 縮 目 地 の 動 きに 対 応 出 来 るように 処 置 しなければならない ウ 無 機 質 系 被 覆 工 法 無 機 質 系 被 覆 工 法 は 水 道 施 設 の 技 術 的 基 準 を 定 める 省 令 第 1 条 17 号 に 基 づく 厚 生 労 働 大 臣 が 定 める 資 機 材 等 の 材 質 に 関 する 試 験 に 適 合 している この 工 法 は 施 工 基 面 であるコンクリートの 表 面 が 乾 燥 していれば 内 部 の 含 水 率 が 高 い 場 合 であっても エポキシ 樹 脂 塗 装 に 比 較 し 接 着 強 さが 高 く 膨 れや 剥 が れ 等 の 発 生 が 少 ないことから 既 設 構 造 物 での 施 工 に 有 利 であるが 近 年 開 発 され た 技 術 であるため 施 工 実 績 が 少 なく 信 頼 性 では エポキシ 樹 脂 塗 装 が 現 状 では 有 利 となっている ⑵ 内 張 りによる 防 水 内 張 りによる 防 水 には ステンレス 板 を 内 張 りする 方 法 があるが その 材 質 は 液 相 部 (H.W.Lから 下 の 部 分 )ではSUS316 気 相 部 (H.W.Lから 上 の 部 分 )で はSUS329J4Lを 使 用 する ⑶ その 他 の 防 水 その 他 の 防 水 としては コンクリート 駆 体 の 水 密 性 を 保 持 するために 鉄 筋 の 被 り を10cm( 京 都 と 横 浜 市 の 例 ) 以 上 確 保 し コンクリートの 劣 化 に 対 応 する 方 法 があ る 17. 外 面 塗 装 (コンクリート 製 配 水 池 ) 1 配 水 池 の 外 壁 を 塗 装 する 場 合 は 耐 侯 性 の 塗 装 とする 2 配 水 池 の 上 部 は 防 水 塗 装 とする 3 塗 装 の 彩 色 は 周 辺 環 境 及 び 景 観 を 考 慮 した 色 彩 とする 4 塗 装 によらない 場 合 の 鉄 筋 の 被 りは 10cmを 標 準 とする 1について: 風 雨 や 紫 外 線 等 から コンクリート 外 面 の 劣 化 を 防 止 するために 塗 装 する 場 合 は 耐 候 性 の 塗 装 を 施 し 定 期 的 に 塗 り 替 えを 行 なわなければならない 次 に 吹 付 工 法 の 施 工 例 を 示 す 表 -5.8.3 外 面 吹 付 塗 装 施 工 例 1 工 程 2 工 程 3 工 程 4 工 程 下 地 処 理 下 塗 り 主 材 吹 付 上 塗 り 全 面 サンダー 仕 上 げ セメントフィーラー1.50kg/m2 以 上 プライマー0.10kg/m2 1.00kg/m22 回 0.30kg/m21 回 2について: 屋 根 の 防 水 塗 装 は アスファルト 系 防 水 ウレタン 樹 脂 系 防 水 等 が 一 般 的 である なお 歩 廊 部 及 び 人 孔 周 辺 は 滑 り 止 め 処 理 を 施 す また ウレタン 樹 脂 系 防 水 では 脱 気 装 置 ( 脱 気 筒 や 脱 気 皿 等 )を 設 置 する 3について: 塗 装 の 彩 色 は 外 壁 を 白 系 に 定 着 柱 および 屋 根 の 歩 廊 廻 りを 青 系 にした 経 緯 からこれを 基 本 とするが 福 島 県 景 観 条 例 および 福 島 県 公 共 事 業 等 景 観 形 成 指 針 に 基 づき 工 築 物 の 用 途 と 周 辺 環 境 との 調 和 に 考 慮 する 必 要 がある 137

4について: 未 塗 装 の 場 合 には 鉄 筋 の 被 りを 通 常 よりも 厚 くすることで コンクリー トの 劣 化 に 対 応 させることとする 18. 階 段 落 下 防 止 柵 等 1 配 水 池 の 外 側 および 内 部 には 配 水 池 上 部 へ 昇 降 するための 施 設 として 階 段 また はステップを 設 ける 2 配 水 池 内 部 へ 階 段 を 設 置 する 場 合 は 水 質 汚 染 を 防 止 するため 出 入 口 には 塔 屋 等 を 設 け 扉 を 二 重 に 配 置 する 3 階 段 には 両 側 に 手 すりを 設 け ステップには 安 全 柵 を 設 置 する 4 階 段 手 すり およびステップ 等 の 基 材 の 材 質 はステンレスを 標 準 とし 配 水 池 外 側 は 反 射 防 止 策 を 考 慮 する 必 要 がある 5 配 水 池 の 上 部 ( 屋 根 )には 原 則 として 転 落 防 止 用 施 設 を 必 ず 設 ける 転 落 防 止 用 施 設 の 主 なものとしては 鋼 材 を 使 用 した 縦 桟 形 式 の 防 護 柵 やコンクリート 壁 等 があ る 6 階 段 の 有 効 幅 は75cm 以 上 とし 踏 幅 は21cm 以 上 けあげ 高 さは22cm 以 下 とす る ( 建 築 基 準 法 施 行 令 第 23 条 第 1 項 ( 四 )を 適 用 ) 7 階 段 の 高 さが4mを 超 えるものについては 高 さ4mごとに 踊 場 を 設 け その 踏 幅 は1.2m 以 上 とする ( 建 築 基 準 法 施 行 令 第 24 条 を 適 用 ) 1について: 昇 降 施 設 は 階 段 を 標 準 とするが 配 水 地 の 規 模 形 状 昇 降 高 および 敷 地 の 面 積 や 形 状 等 により 階 段 に 換 えてステップの 使 用 も 認 めるものとする なお 階 段 とする 場 合 には 資 機 材 の 搬 入 に 際 し 空 間 が 制 限 される 螺 旋 階 段 の 使 用 は 認 めない 2について: 内 部 へ 階 段 を 設 置 する 仕 様 では 開 口 部 が 大 きくなり 池 内 に 大 量 の 外 気 が 進 入 し 水 質 汚 染 の 確 立 が 高 くなるのことから 塔 屋 等 を 設 け 扉 を 設 置 する 塔 屋 等 に 設 置 する 扉 は 外 側 を 開 けても 外 気 が 池 内 に 直 接 進 入 しないよう 内 側 にさ らに 扉 を 設 ける 二 重 構 造 とし 内 扉 は 完 全 密 封 型 を 標 準 とする 4について: 使 用 するステンレス 鋼 の 材 質 は 次 のとおりとする 1 配 水 池 外 側 の 階 段 は SUS304を 標 準 とする 2 配 水 池 内 部 の 階 段 は 液 相 部 はSUS316 気 相 部 はSUS329J4Lを 標 準 とする 5について: 縦 桟 形 式 の 防 護 柵 は 次 の 仕 様 を 標 準 とする 1 桟 間 隔 は15cm 以 下 高 さは1.1m 以 上 2 材 質 はアルミ 鋼 またはステンレス 鋼 (SUS304)を 標 準 3 ステンレス 鋼 材 を 使 用 する 場 合 は 反 射 防 止 策 を 考 慮 また コンクリート 壁 の 場 合 は 壁 高 1.1m 以 上 とする 138

19. 避 雷 設 備 1 配 水 池 は 原 則 として 配 水 池 本 体 に 避 雷 設 備 を 設 ける 2 避 雷 設 備 による 保 護 範 囲 の 算 出 は 従 来 の 保 護 角 による 算 出 に 加 え 回 転 球 体 法 と メッシュ 法 を 個 別 にまたは 組 み 合 わせて 行 なう 3 保 護 範 囲 には 配 水 池 本 体 および 電 気 計 装 設 備 を 対 象 とする なお 計 算 において 保 護 範 囲 内 に 収 まらない 場 合 は 別 に 設 備 を 設 けるものとする 1について: 配 水 池 は 高 所 に 平 地 を 造 成 し 建 設 することから 落 雷 の 被 害 が 受 けやす くなるので 原 則 として 避 雷 設 備 を 設 けるものとする 2について: 避 雷 設 備 の 保 護 範 囲 の 算 出 は JIS A 4201-2003 建 築 物 等 の 雷 保 護 に 基 づくものとする ⑴ 保 護 範 囲 を 求 める 算 出 方 法 の 説 明 については 次 のとおり 1) 保 護 角 法 は 受 雷 部 の 先 端 から 垂 線 に 対 する 角 度 αで 引 いた 線 の 内 側 を 保 護 範 囲 とする 方 法 である 旧 JISでは この 保 護 角 法 を 原 則 として 一 般 建 築 物 は60 度 危 険 物 は 45 度 と 一 律 に 規 定 していた しかし 新 JIS では 保 護 角 法 は 大 地 面 から 受 雷 部 上 端 までの 高 さが 各 保 護 レベル 毎 に 規 定 され それを 超 える 部 分 には 適 用 されず 回 転 球 体 法 かメッシュ 法 を 適 用 し 求 めることとなる 2) 回 転 球 体 法 は 2つ 以 上 の 受 雷 部 または1つ 以 上 の 受 雷 部 と 大 地 に 同 時 に 接 す るように 半 径 Rの 球 体 表 面 の 包 絡 面 から 被 保 護 建 築 物 を 保 護 範 囲 とする 方 法 である つまり 雷 のリーダ 先 端 が 大 地 に 近 づいた 状 態 を 想 定 して 雷 撃 距 離 Rの 半 径 の 球 が 建 築 物 の 受 雷 部 大 地 に 接 する 面 が 保 護 範 囲 となる 3) メッシュ 法 は メッシュ 導 体 で 覆 われた 建 築 物 の 内 側 を 保 護 範 囲 とする 方 法 であ る ⑵ 保 護 レベルに 基 づく 受 雷 部 の 配 置 は 次 のとおり 139

表 -5.8.4 保 護 レベルに 応 じた 受 雷 部 の 配 置 表 保 護 保 護 角 法 (α) 回 転 球 体 法 メッシュ 法 幅 レベル h=20m 迄 h=30m 迄 h=45m 迄 h=60m 迄 h=60m 超 R(m) 幅 (m) Ⅰ 25 * * * * 20 5 Ⅱ 35 25 * * * 30 10 Ⅲ 45 35 25 * * 45 15 Ⅳ 55 45 35 25 * 60 20 * は 回 転 球 体 法 及 びメッシュ 法 だけを 適 用 する 備 考 1.Rは 回 転 球 体 法 の 球 体 半 径 2.hは 地 表 面 から 受 雷 部 の 上 端 までの 高 さとする ただし, 陸 屋 根 の 部 分 に おいては,hを 陸 屋 根 から 受 雷 部 の 上 端 までの 高 さとすることができる 20. 電 気 計 装 設 備 等 1 配 水 池 には 水 量 等 を 監 視 するための 電 気 計 装 設 備 等 を 設 ける 2 電 気 計 装 設 備 等 には 必 要 な 指 示 計 記 録 計 操 作 機 器 等 を 設 置 しなければならな い 3 電 気 計 装 設 備 には 必 要 に 応 じて 無 停 電 電 源 設 備 を 設 ける 1について: 配 水 池 では 水 量 水 位 残 留 塩 素 等 の 監 視 設 備 緊 急 遮 断 弁 や 電 動 弁 等 の 機 械 設 備 データを 有 人 施 設 等 に 送 信 するための 遠 方 監 視 設 備 等 を 適 宣 設 置 する 必 要 があることから 選 択 した 設 備 に 対 応 した 電 気 計 装 設 備 を 設 ける また 電 気 計 装 設 備 や 機 械 設 備 等 を 収 納 するため 施 設 の 規 模 に 合 わせ 屋 外 用 の 現 場 盤 や 建 屋 等 を 設 けなければならない 2について: 指 示 計 では 電 流 計 電 圧 計 水 位 計 流 量 計 等 があり 記 録 計 としては アナログ 形 式 とデジタル 形 式 があり 施 設 に 応 じたものを 選 定 する 必 要 がある なお 電 流 計 および 電 圧 計 は 必 ず 設 置 しなければならない 3について: 停 電 時 においても 一 定 程 度 のデータを 送 信 または 記 録 機 器 の 操 作 を 可 能 にするため 設 備 の 重 要 度 や 使 用 状 況 を 勘 案 し 設 置 する 時 間 の 設 定 については 施 設 までの 移 動 距 離 等 を 参 考 にする 21. 追 加 塩 素 消 毒 設 備 1 配 水 池 の 残 留 塩 素 が 著 しく 減 少 すると 予 測 される 場 合 は 追 加 塩 素 消 毒 設 備 を 設 け る 1について: 追 加 塩 素 消 毒 設 備 については 第 2 節 18に 準 じる 140

22. 非 常 用 給 水 設 備 1 給 水 供 給 地 の 近 傍 にある 配 水 池 には 非 常 用 給 水 設 備 を 設 置 する なお 給 水 方 式 は 自 然 流 下 を 原 則 とする 2 非 常 用 給 水 設 備 は 設 置 するすべての 給 水 栓 が 同 時 に 使 用 できる 口 径 とする 3 非 常 用 給 水 設 備 は 使 用 に 際 して 操 作 が 容 易 な 構 造 とする 1について: 配 水 池 が 山 中 など 給 水 供 給 地 から 離 れていて 速 やかな 応 急 給 水 が 行 えな い 場 合 以 外 は 非 常 用 給 水 設 備 を 設 置 する 2について: 非 常 用 給 水 設 備 は 給 水 対 象 人 口 給 水 方 法 給 水 時 間 等 に 対 応 した 給 水 が 可 能 な 口 径 を 設 定 する 3について: 非 常 用 給 水 設 備 は 非 常 時 に 使 用 する 設 備 であることから 操 作 性 を 考 慮 した 構 造 とする また 設 備 の 近 隣 に 操 作 方 法 の 説 明 板 や 操 作 弁 等 に 開 閉 表 示 を 取 付 けるなどの 対 応 を 行 なうものとする 23. 取 付 道 路 1 配 水 池 の 取 付 道 路 は 将 来 の 拡 張 増 設 および 維 持 管 理 を 考 慮 し 原 則 として 有 効 幅 員 4mを 確 保 する ただし やむを 得 ない 場 合 であっても 有 効 幅 員 3mは 確 保 する 2 縦 断 勾 配 は 原 則 として9% 以 下 とする ただし やむを 得 ない 場 合 であっても 12% 以 下 とする 1および2について: 取 付 道 路 の 諸 条 件 については 道 路 構 造 令 に 準 拠 し 3 種 5 級 と 同 等 の 扱 いにする 141

24. 雨 水 等 の 排 水 施 設 1 雨 水 等 の 排 水 施 設 は 計 算 に 基 づき 算 出 された 雨 水 流 出 量 を 既 設 の 流 末 排 水 施 設 ま で 排 水 できる 能 力 を 有 する 施 設 とする 2 接 続 する 既 設 の 流 末 排 水 施 設 の 能 力 が 不 足 する 場 合 は 施 設 管 理 者 と 協 議 し 必 要 な 排 水 能 力 を 確 保 する 1について: 配 水 池 内 の 水 道 水 を 排 水 する 場 合 に 排 水 施 設 を 利 用 するときは 雨 水 流 出 量 と 配 水 池 内 の 排 水 量 を 比 較 し 大 きい 値 の 量 に 基 づき 排 水 能 力 を 決 定 しなければな らない 2について: 既 設 の 流 末 排 水 施 設 の 能 力 が 不 足 すると 越 水 等 により 既 設 構 造 物 に 障 害 等 が 発 生 するおそれがあることから 計 画 排 水 量 の 放 流 が 出 来 なくなるので 必 要 な 排 水 能 力 は 確 保 する 必 要 がある 25. 場 内 および 取 付 道 路 等 の 舗 装 構 成 1 場 内 の 舗 装 は 原 則 としてコンクリート 舗 装 を 標 準 とし 舗 装 構 成 は 路 盤 工 t= 15cm コンクリート 版 t=15cmとする なお 基 面 の 支 持 力 が 不 足 する 土 質 の 場 合 は 土 質 調 査 に 基 づく 設 計 CBR 値 により 舗 装 構 成 を 決 定 する 2 取 付 道 路 の 舗 装 については アスファルトまたはコンクリート 舗 装 とし 舗 装 構 成 については 市 道 占 用 工 事 における 復 旧 方 法 に 準 ずる 1について:この 構 成 値 は 設 計 交 通 量 の 区 分 N3 設 計 CBR8での 値 ある 2について: 市 道 占 用 工 事 における 復 旧 方 法 のアスファルト 舗 装 の 構 成 は 表 層 工 t= 5cm 上 層 路 盤 工 t=15cm 路 盤 工 t=15cmである この 構 成 値 は 設 計 交 通 量 の 区 分 N3 設 計 CBR4~8での 値 ある 142

26. 進 入 防 止 柵 1 門 扉 の 材 質 は ステンレスなど 耐 候 性 の 優 れたものとし 原 則 として 高 さ1.8m を 越 える 位 置 に 忍 び 返 しを 設 ける 形 式 は 可 能 な 限 り 横 引 のレール 式 を 標 準 とする また 車 の 出 入 りとは 別 に 人 が 出 入 りできる 小 門 を 設 けることが 望 ましい 2 フェンスの 材 質 は アルミ 製 など 耐 候 性 の 優 れたものとし 高 さ1.8m を 越 える 位 置 に 忍 び 返 しを 設 ける 3 公 道 から 門 扉 までの 間 に 車 輌 1 台 分 以 上 のスペースがある 場 合 には 公 道 と 隣 接 する 水 道 用 地 に 車 止 めを 設 ける 1について: 小 規 模 施 設 や 十 分 な 用 地 の 確 保 ができない 施 設 では 両 開 き 又 は 片 開 き 形 式 の 門 扉 とすることができる この 場 合 においても 自 重 等 による 傾 きを 防 止 するため レール 式 採 用 しなければならない 2について:フェンス 上 部 の 忍 び 返 しは 隣 接 地 の 建 築 限 界 を 侵 してはならない なお 設 置 方 法 は 図 1を 標 準 とする 143

3について: 車 止 めは 施 錠 ができる 構 造 とし 材 質 は 耐 候 性 の 優 れた 物 で 施 設 との 統 一 性 を 考 慮 し 選 定 する 主 な 材 質 について 次 に 記 載 する 1 ステンレス アルミ 鋳 物 ダクタイル 鋳 鉄 など 剛 性 が 高 いもの 2 ゴムチップボラード 廃 プラスチックボラード ウレタン 製 など 柔 軟 性 が 高 い もの 27. 敷 地 内 の 照 明 1 配 水 池 場 内 には 維 持 管 理 に 必 要 な 屋 外 照 明 設 備 を 設 置 する 屋 外 照 明 設 備 の 配 置 は 施 設 のどの 場 所 においても 必 要 な 照 度 を 確 保 できる 位 置 と 基 数 を 確 保 することが 望 ましい 2 屋 外 照 明 設 備 は 保 守 管 理 用 と 防 犯 用 に 区 別 し 設 置 する 1について: 設 備 設 置 あたっては 次 の 事 項 にについて 検 討 する 1 バルブ 操 作 や 設 備 の 点 検 または 部 品 等 の 交 換 等 の 作 業 を 行 なう 場 所 には 必 ず 屋 外 照 明 設 備 を 設 置 し 作 業 に 必 要 な 照 度 を 確 保 する 2 照 明 等 は 環 境 に 配 慮 した 製 品 を 選 定 する 3 電 源 については 太 陽 光 や 風 力 等 の 電 源 とした 場 合 であっても 非 常 時 に 対 応 できるよう 商 用 電 源 は 確 保 する 4 維 持 管 理 において 電 球 等 の 交 換 が 容 易 にできる 製 品 を 選 定 する 2について: 保 守 管 理 用 の 照 明 設 備 は 手 動 操 作 とし 防 犯 用 については 自 動 と 手 動 操 作 が 切 替 できる 方 式 とする なお 電 源 操 作 盤 は 門 扉 の 近 傍 に 設 置 する 28.その 他 1 配 水 池 の 適 所 に 手 洗 い 用 の 給 水 栓 を 設 ける 2 電 気 設 備 では 保 守 点 検 等 に 使 用 するための 外 部 コンセントを 設 ける 3 場 内 の 各 設 備 で 施 錠 に 使 用 する 鍵 は 各 地 区 の 共 通 鍵 を 使 用 する また 建 屋 を 設 けた 場 合 には 扉 の 鍵 を 保 管 するための 鍵 箱 を 外 部 から 視 認 できない 位 置 に 設 置 する 4 場 内 には 配 管 ルートを 溶 着 により 表 示 する 5 配 水 池 壁 面 に 配 水 池 諸 元 を 記 載 した 表 示 板 (アクリル 製 または 同 等 以 上 )を 設 置 する 6 配 水 池 の 基 礎 等 に 基 点 となるべンチマークを 表 示 する 7 配 水 池 には 流 入 管 に 清 掃 用 の 消 火 栓 を 設 ける 8 建 屋 を 設 けた 場 合 は 室 内 に 場 内 配 管 図 を 表 示 する また 完 成 図 書 を 常 備 し 必 要 な 備 品 ( 回 栓 器 工 具 など)を 整 備 する 4について: 管 路 表 示 の 溶 着 の 表 示 色 は 次 のとおりとする 1 流 入 管 黄 緑 2 流 出 管 青 144

3 排 水 管 オレンジ 8について: 建 屋 を 設 けない 場 合 は 関 連 するポンプ 場 等 の 建 屋 に 完 成 図 書 や 備 品 を 常 備 する 145

第 2 款. 震 災 対 策 用 貯 水 施 設 1. 震 災 対 策 用 貯 水 施 設 の 役 割 1 震 災 対 策 用 貯 水 施 設 は 地 震 により 水 道 施 設 の 機 能 が 停 止 しても 飲 料 水 を 確 保 し 応 急 給 水 を 行 なう 機 能 を 備 えた 施 設 である 2 震 災 対 策 用 貯 水 施 設 は 貯 水 槽 貯 水 槽 回 り 配 管 および 付 属 設 備 等 で 構 成 され 耐 震 性 を 有 するとともに 確 実 に 飲 料 水 が 貯 留 され かつ 非 常 用 給 水 設 備 から 確 実 に 供 給 できる 構 造 とする 1について: 震 災 対 策 用 貯 水 施 設 は 地 震 により 水 道 施 設 の 機 能 が 一 時 的 に 停 止 した 場 合 であっても 住 民 の 生 命 維 持 に 欠 くことのできない 飲 料 水 を 一 定 程 度 確 保 するととも に 応 急 給 水 を 行 なうための 機 能 を 備 えた 施 設 とする 2について: 震 災 対 策 用 貯 水 施 設 は 貯 水 槽 貯 水 槽 回 り 配 管 および 付 属 設 備 等 で 構 成 され 給 水 拠 点 の 一 つとして 水 道 施 設 に 直 結 して 設 置 する したがって 施 設 は 耐 震 性 が 確 保 され 震 災 に 際 しても 確 実 に 貯 水 槽 に 貯 留 される 機 能 と 非 常 用 給 水 設 備 から 確 実 に 供 給 できる 機 能 を 持 つ 構 造 でなければならない 2. 構 造 1 貯 水 槽 の 構 造 は 衛 生 的 にも 安 全 で 地 震 力 に 対 し 十 分 安 全 な 強 度 を 有 し 耐 久 性 がなければならない 2 貯 水 槽 の 形 式 形 状 設 置 方 式 構 造 および 材 質 は 貯 水 槽 の 容 量 設 置 場 所 給 水 方 法 維 持 管 理 等 を 考 慮 して 決 定 する 3 貯 水 槽 は 十 分 な 水 密 性 の 構 造 であるとともに 腐 食 に 対 しても 耐 久 性 を 有 しなけ ればならない 4 貯 水 槽 の 水 は 水 道 水 として 必 要 な 水 質 を 確 保 するため 水 が 常 時 適 切 に 流 入 し 流 出 する 形 式 でなければならない 1について: 貯 水 槽 は 水 道 施 設 と 直 結 して 設 置 するので 構 造 材 質 等 が 水 道 施 設 と しての 要 件 を 満 たすと 同 時 に 貯 留 水 を 常 に 清 浄 に 保 ち 水 質 基 準 に 適 合 するための 適 切 な 機 能 を 有 していなければならない 貯 水 槽 の 構 造 は 想 定 される 地 震 によって 破 損 しない 構 造 材 を 選 定 するとともに 設 置 地 点 は 良 好 な 地 盤 を 選 定 することが 望 ましいが やむを 得 ず 液 状 化 のおそれがある 地 盤 に 設 置 する 場 合 は 貯 水 槽 の 浮 力 に 対 する 安 全 性 について 検 討 するなど 対 策 を 講 じ る なお 設 計 においては 耐 震 工 法 指 針 を 参 照 する また 防 火 水 槽 と 兼 用 する 場 合 に は 耐 震 工 法 指 針 と 合 わせ 防 火 水 槽 等 技 術 指 針 等 の 作 成 に 関 する 報 告 書 ( 消 防 設 備 安 全 センター) を 参 照 し 設 計 する 2について: 貯 水 槽 の 形 式 形 状 設 置 方 式 は 次 のとおりである なお 各 方 式 の 詳 細 146

については 設 計 指 針 P455を 参 照 する ア 貯 水 槽 の 形 式 には 圧 力 式 ( 有 圧 密 閉 型 )と 大 気 開 放 式 がある イ 貯 水 槽 の 形 状 例 としては 円 筒 型 ( 立 型 横 型 ) 方 形 ( 箱 型 ) またはパイプ 式 ( 大 口 径 水 道 管 ) 等 がある ウ 貯 水 槽 の 設 置 方 式 には 地 上 式 地 下 式 半 地 下 式 があり 各 方 式 の 中 では 地 上 式 の 設 置 が 望 ましい 貯 水 槽 は 衛 生 面 自 然 流 下 による 応 急 給 水 および 維 持 管 理 における 優 位 性 を 考 慮 す ると 形 式 は 圧 力 式 設 置 方 式 は 地 上 式 の 施 設 が 望 ましい しかしながら 設 置 場 所 が 公 園 学 校 または 指 定 避 難 場 所 などの 場 合 には 各 管 理 者 の 占 用 条 件 土 地 利 用 に 制 約 などの 諸 条 件 により 地 下 式 を 選 択 することになってもやむを 得 ない なお 貯 水 槽 の 設 計 において 次 の 点 に 留 意 する 1 貯 水 槽 の 内 部 は 貯 留 水 が 滞 留 しない 構 造 とする 2 地 下 式 を 選 択 した 場 合 には 負 圧 時 に 貯 水 槽 と 応 急 給 水 設 備 を 接 続 しても 貯 留 水 の 水 質 が 汚 染 されない 方 式 とする 3 貯 水 槽 本 体 の 人 孔 はフランジ 接 合 とし 最 小 口 径 は600mmとする なお 必 要 な 場 合 には 増 径 を 考 慮 する 4 貯 水 槽 本 体 の 人 孔 に 流 入 流 出 管 応 急 給 水 用 給 水 吸 気 口 消 火 栓 等 の 設 備 を 取 付 ける 場 合 には これとは 別 に 管 理 ( 内 部 点 検 修 理 清 掃 などの 進 入 用 ) 専 用 の 人 孔 を 設 ける 5 貯 水 槽 本 体 の 人 孔 の 設 置 高 は 開 閉 時 の 水 質 汚 染 を 防 止 するため 原 則 として 周 辺 地 盤 よりも10cm 以 上 高 くしなければならない また 人 孔 は 基 本 的 に 建 屋 等 の 構 造 物 により 外 部 と 遮 蔽 することが 望 ましい 6 設 置 条 件 等 により 貯 水 槽 本 体 の 人 孔 が 周 辺 地 盤 よりも 低 くなる 場 合 には 水 密 性 が 確 保 された 地 下 作 業 室 を 設 けるものとし 構 造 については 本 設 計 基 準 第 4 章 第 5 節 2. 制 御 用 バルブ 3 に 準 じる 3について: 貯 水 槽 は 外 部 からの 汚 染 および 内 部 からの 漏 出 が 生 じないよう 十 分 な 水 密 性 が 確 保 された 構 造 でなければならない また 貯 水 槽 本 体 と 管 路 では 支 持 条 件 が 異 り 管 の 取 付 け 部 に 応 力 が 集 中 するので 管 の 破 損 を 防 ぐため 取 付 部 には 可 撓 性 のある 伸 縮 継 手 を 設 ける 伸 縮 継 手 については 本 設 計 基 準 第 4 章 第 4 節 5. 伸 縮 継 手 を 参 照 する 埋 設 型 ( 地 下 式 )のパイプ 式 貯 水 槽 には ダクタイル 鋳 鉄 管 または 鋼 管 を 使 用 するこ とから 内 外 面 に 次 の 腐 食 対 策 を 講 じなければならない ア ダクタイル 鋳 鉄 管 の 防 食 対 策 は 局 工 事 共 通 仕 様 書 付 則 3 ダクタイル 鋳 鉄 製 品 の 防 食 基 準 等 に 準 拠 しなければならない イ 鋼 管 の 防 食 対 策 は 内 部 に 無 溶 剤 形 エポキシ 樹 脂 等 を 外 面 にはポリウレタンま たはポリエチレン 被 覆 等 を 行 なう なお 外 面 防 食 対 策 については 本 設 計 基 準 第 4 章 第 4 節 9. 管 の 外 面 腐 食 防 止 を 参 照 する 4について: 貯 水 槽 の 水 は 配 水 管 貯 水 槽 配 水 管 と 常 時 循 環 させ 水 道 水 として 必 要 な 水 質 を 確 保 する また 貯 水 槽 の 内 部 においては 部 分 的 な 滞 留 の 発 生 を 避 けなければならないので 設 置 する 貯 水 槽 の 形 式 に 適 合 した 流 入 流 出 方 式 を 採 用 するとともに 水 槽 内 の 流 入 管 流 出 管 導 流 壁 等 の 配 置 および 構 造 についても 十 分 検 討 する 貯 水 槽 内 の 滞 留 時 間 の 設 定 については 形 式 および 容 量 等 によって 水 質 変 化 の 度 合 が 147

異 なることから 流 入 流 出 管 を 設 置 する 配 水 管 の 流 出 管 二 次 側 等 での 流 量 について 調 査 を 行 ない 水 質 変 化 の 有 無 を 確 認 し 決 定 する 3. 設 置 場 所 1 貯 水 槽 の 設 置 場 所 は 想 定 した 地 震 による 水 道 施 設 の 被 害 予 測 および いわき 市 地 域 防 災 計 画 等 に 基 づき 選 定 する 貯 水 槽 の 設 置 場 所 は 想 定 した 地 震 による 水 道 施 設 の 被 害 予 測 および いわき 市 地 域 防 災 計 画 等 に 基 づき 総 合 的 に 検 討 し 選 定 する なお 選 定 にあたっては 維 持 管 理 につい ても 考 慮 し 次 の 条 件 を 満 たす 場 所 での 選 定 が 望 ましい 1 貯 水 槽 の 点 検 修 理 および 水 質 検 査 等 の 維 持 管 理 が 容 易 に 行 える 場 所 2 付 近 に 水 質 汚 染 の 原 因 のおそれのある 施 設 がない 場 所 3 貯 水 槽 からの 応 急 給 水 に 支 障 が 生 じない 広 さをもつ 場 所 4 貯 水 槽 の 二 次 側 に 一 定 の 需 要 があり 滞 留 水 の 発 生 が 防 止 できる 場 所 4. 貯 水 容 量 1 貯 水 容 量 は 応 急 給 水 人 口 に 対 し 一 人 一 日 3リットル 3 日 分 を 確 保 に 基 づき 設 定 する 2 貯 水 槽 を 消 防 水 利 と 兼 用 する 場 合 の 消 防 用 水 の 容 量 は 消 防 法 の 規 定 に 基 づく 消 防 水 利 の 基 準 を 適 用 する 1について: 貯 水 容 量 は 想 定 する 避 難 人 口 を 応 急 給 水 人 口 として 人 間 の 生 命 維 持 に 必 要 な 一 人 一 日 3リットルを 基 準 に 給 水 車 等 による 本 格 的 な 応 急 給 水 活 動 を 行 うこと が 可 能 となる 必 要 想 定 日 数 を3 日 間 として 設 定 する なお 復 旧 速 度 と 設 置 位 置 の 関 係 から 被 災 後 数 日 間 にわたって 貯 水 槽 内 の 水 を 供 給 する 施 設 とする 場 合 には 消 毒 剤 の 添 加 などができるような 設 備 を 備 える 必 要 がある 2について: 貯 水 槽 の 設 置 にあたり 消 防 水 利 と 兼 用 する 場 合 には その 負 荷 する 容 量 お よび 利 用 方 式 費 用 負 担 等 について 消 防 担 当 部 署 と 事 前 に 協 議 しなければならない 5. 基 礎 1 貯 水 槽 の 基 礎 は 本 章 本 節 第 1 款. 配 水 池 9. 地 盤 と 基 礎 を 参 照 する 148

6. 貯 水 槽 回 り 配 管 1 貯 水 槽 回 りの 配 管 は 震 災 時 においても 貯 水 槽 内 の 水 の 安 全 が 確 保 される 耐 震 性 を 考 慮 した 構 造 とする 2 流 入 管 流 出 管 の 口 径 は 基 本 的 に 設 置 する 送 配 水 管 と 同 径 とする 設 置 位 置 に ついては 送 配 水 管 の 状 況 を 考 慮 し 選 定 する 3 バイパス 管 等 は 必 ず 設 置 する 4 流 入 管 流 出 管 には 緊 急 遮 断 弁 を 設 ける 1について: 貯 水 槽 回 りの 配 管 類 は 地 震 により 管 や 継 手 に 破 損 や 抜 け 出 しが 発 生 した 場 合 貯 水 槽 内 の 水 を 汚 染 する 恐 れがあることから 耐 震 性 を 有 する 管 および 継 手 とし て 原 則 φ150mm 以 下 の 配 管 であっても ダクタイル 鋳 鉄 管 および 接 合 形 式 として NS 形 もしくはGX 形 を 選 定 する なお 本 設 計 基 準 適 用 前 の 既 設 貯 水 槽 の 回 り 配 管 類 および 貯 水 槽 流 入 管 路 にあたる 配 水 池 から 貯 水 槽 間 の 一 次 側 配 水 管 についても 緊 急 遮 断 弁 等 の 付 属 設 備 も 含 め 今 後 早 急 に 本 設 計 基 準 に 準 じた 管 および 継 手 類 に 改 修 することが 望 ましい また 貯 水 槽 回 りの 配 管 類 は それに 接 続 する 外 部 管 路 で 破 損 等 が 発 生 した 場 合 に 貯 水 槽 内 の 水 が 流 出 したり 外 部 から 水 が 流 入 することを 防 止 する 構 造 でなければなら ない 2について: 流 入 管 流 出 管 は 貯 水 槽 への 流 入 流 出 を 出 来 るだけ 円 滑 に 行 なう 必 要 があるので 口 径 については 設 置 する 送 配 水 管 と 同 径 とし 流 量 調 整 が 必 要 な 場 合 は 専 用 の 調 整 弁 を 設 ける また 接 続 する 位 置 については 水 質 の 劣 化 が 発 生 しない 流 量 と 一 定 した 流 向 を 確 保 できる 配 水 管 を 選 定 し 設 置 することが 望 ましい 3について: 貯 水 槽 は 点 検 修 理 清 掃 等 の 作 業 が 必 要 になることから 必 ずバイパ ス 管 を 設 置 する バイパス 管 は 常 時 試 用 するものではないので 管 内 の 水 が 停 滞 して いることから 排 水 が 容 易 に 出 来 るようにしておく その 構 造 については 本 設 計 基 準 第 4 章 第 5 節 5. 減 圧 弁 4 を 参 照 する また 同 一 の 送 配 水 管 から 流 入 管 流 出 管 を 取 出 す 方 式 とする 場 合 には その 配 水 管 をバイパス 管 として 仕 切 弁 を 設 置 し 利 用 することも 可 能 であるが 維 持 管 理 を 考 慮 した 場 合 には バイパス 管 を 設 置 することが 望 ましい 4について: 地 震 時 に 貯 水 槽 内 の 水 道 水 の 流 出 および 貯 水 槽 内 への 濁 水 等 の 流 入 を 防 止 するため 流 入 管 流 出 管 には 異 常 を 感 知 して 自 動 的 に 流 入 流 出 を 遮 断 する 装 置 と して 緊 急 遮 断 弁 を 設 ける 震 災 対 策 用 貯 水 槽 に 設 ける 緊 急 遮 断 弁 には 基 本 的 に 二 方 向 切 替 形 緊 急 遮 断 弁 ( 流 入 管 流 出 管 の 遮 断 とバイパス 管 路 としての 開 放 機 能 を1 基 の 弁 に 持 たせたもの)を 設 置 する 方 式 としては 圧 力 感 知 自 力 式 ( 圧 力 シリンダー 式 による 作 動 ) 水 圧 作 動 自 力 復 帰 式 (パイロット 弁 を 使 用 した 作 動 ) 直 流 ソレノイド 式 ( 電 気 信 号 と 電 源 による 作 動 )によるがあるので 施 設 に 適 した 方 式 を 採 用 する 貯 水 槽 の 構 造 および 回 り 配 管 の 参 考 例 を 次 に 表 記 する 149

貯 水 槽 の 構 造 および 回 り 配 管 の 参 考 例 7. 貯 水 槽 付 属 設 備 1 圧 力 式 貯 水 槽 には 給 水 口 空 気 弁 排 水 設 備 および 人 孔 を 設 ける 2 大 気 開 放 式 の 貯 水 槽 については 設 計 指 針 P264 浄 水 池 を 参 照 する 3 消 防 水 利 と 兼 用 する 場 合 は その 設 備 等 について 消 防 担 当 部 署 と 協 議 し 設 置 する 4 保 安 柵 の 設 置 や 人 孔 の 施 錠 等 施 設 の 保 安 対 策 を 講 じる 1について: 圧 力 式 貯 水 槽 は 貯 水 槽 としての 機 能 を 保 持 するため 給 水 口 や 空 気 弁 排 水 設 備 の 他 に 貯 水 槽 内 の 点 検 修 理 清 掃 などに 使 用 するための 専 用 の 人 孔 を 設 置 する なお 付 属 設 備 の 設 置 においては 特 に 水 密 性 を 確 保 しなければならない 3について: 貯 水 槽 を 消 防 施 設 ( 消 防 水 利 )と 兼 用 する 場 合 には 事 前 に 設 置 する 設 備 等 について 協 議 し 決 定 しておく また 設 置 後 の 管 理 についても 運 用 開 始 前 に 協 定 等 により 詳 細 を 決 定 しておくことが 望 ましい 4について: 貯 水 槽 は その 目 的 上 避 難 場 所 や 公 園 等 の 公 共 に 開 放 されている 場 所 に 設 置 することが 多 いので 施 設 の 保 安 対 策 を 講 じなければならない 150

8. 非 常 用 給 水 設 備 1 貯 水 槽 からの 給 水 方 式 は 自 然 流 下 式 ポンプ 加 圧 式 または 手 押 しポンプ 等 の 方 式 があるので 貯 水 槽 の 形 式 構 造 および 設 置 場 所 等 を 勘 案 し 選 定 する なお 接 続 に 際 し 貯 水 槽 内 が 汚 染 されない 構 造 を 採 用 する 2 設 備 の 管 径 ポンプ 能 力 等 は 設 備 に 設 けた 給 水 栓 が 同 時 使 用 できる 容 量 を 満 た さなければならない 3 設 備 は 使 用 において 容 易 に 使 用 できるものとする 4 給 水 管 ホース 類 給 水 栓 非 常 用 飲 料 水 袋 ポンプ 発 電 機 燃 料 工 具 そ の 他 必 要 な 資 機 材 は 貯 水 槽 の 近 くに 格 納 保 管 しなければならない 1について: 給 水 方 式 は 貯 水 槽 の 形 式 によってほぼ 決 定 される 方 式 としては 自 然 流 下 式 とポンプ 加 圧 式 に 大 別 される 地 下 式 の 場 合 はポンプ 加 圧 式 が 地 上 式 の 場 合 は 自 然 流 下 式 が 適 するが いずれの 場 合 においても 応 急 給 水 が 速 やかにできる 構 造 管 径 ポンプは 吐 出 圧 および 量 を 確 保 する なお ポンプ 加 圧 式 には 手 動 ( 手 押 し)と 加 圧 ポンプの 方 式 があり 本 市 に おいては 手 動 式 を 設 置 しているが 高 齢 化 の 進 行 が 見 込 まれる 中 で 手 動 ポンプによ る 汲 み 上 げは 高 齢 者 にとって 大 きな 負 担 となることから 今 後 は 発 動 発 電 機 と 加 圧 ポンプによる 給 水 方 式 の 併 用 も 検 討 する 必 要 がある また 接 続 時 の 貯 水 槽 内 の 汚 染 を 防 ぐ 必 要 から 槽 外 に 吸 上 げ 管 を 備 えた 給 水 口 を 設 け ポンプやホースと 接 続 する 方 法 を 採 用 する 接 続 用 の 継 手 は 基 本 的 にカムロ ック 式 継 手 とする 2について: 応 急 給 水 は 給 水 栓 により 行 なう 方 法 を 採 用 する 設 置 する 給 水 栓 の 数 は 対 象 給 水 人 口 給 水 時 間 等 を 考 慮 し 確 実 に 応 急 給 水 ができるように 設 定 する なお 加 圧 ポンプでの 給 水 では 高 低 差 が5m 未 満 であることから 二 次 側 の 水 圧 設 定 に 注 意 が 必 要 となる 3について: 給 水 設 備 は 非 常 時 の 混 乱 した 状 況 の 中 設 置 や 操 作 について 局 職 員 が 対 応 できるとは 限 らないので その 接 続 や 操 作 は 容 易 なものであることが 求 められる また 接 続 および 操 作 方 法 施 錠 の 解 除 方 法 鍵 の 所 在 等 について 現 地 に 表 示 盤 等 により 明 示 しておくことが 望 ましい なお 非 常 時 に 備 え 資 機 材 の 設 置 場 所 の 確 認 設 備 の 接 続 および 操 作 に 関 して 局 職 員 以 外 にも 当 該 区 役 員 や 住 民 学 校 関 係 者 などを 含 めた 定 期 的 な 訓 練 を 実 施 する ことが 望 ましい 4について: 非 常 時 の 貯 水 槽 からの 給 水 は 緊 急 を 要 することから 必 要 な 資 機 材 は 貯 水 槽 の 付 近 に 保 管 しておき 容 易 に 使 用 できる 状 態 にしておく 151

第 9 節 ポンプ 場 1.ポンプ 場 の 役 割 1 ポンプ 場 は その 目 的 に 応 じた 条 件 に 基 づき 電 気 を 利 用 しポンプを 回 転 させ 必 要 な 量 の 原 水 や 浄 水 を 圧 送 する 施 設 である 1について: 目 的 と 必 要 な 量 については 次 のとおりである ⑴ 取 水 ポンプ 場 は 河 川 や 地 下 水 等 から 計 画 取 水 量 を 直 接 揚 水 し 浄 水 施 設 等 に 圧 送 するための 施 設 である ⑵ 導 水 ポンプ 場 は 取 水 施 設 ( 沈 砂 池 等 )からポンプ 井 に 流 入 した 原 水 を 浄 水 施 設 に 圧 送 するための 施 設 である ⑶ 送 水 ポンプ 場 は 浄 水 池 や 配 水 池 等 から 計 画 一 日 最 大 給 水 量 を 平 均 して 直 近 の 配 水 池 等 に 送 水 する 施 設 である ⑷ 配 水 ポンプ 場 は 浄 水 をポンプ 井 の 有 無 にかかわらず 計 画 時 間 最 大 給 水 量 を 配 水 するための 施 設 である ⑸ 増 圧 ポンプ 場 は 一 部 の 配 水 区 域 内 で 不 足 する 圧 力 を 補 うため 配 水 管 路 に 設 置 す る 施 設 である 2. 位 置 の 決 定 1 取 水 ポンプ 場 の 位 置 は 水 源 から 必 要 な 水 量 の 原 水 を 取 水 できる 場 所 に 設 置 する また 水 質 汚 染 のおそれがある 場 所 は 避 けることが 望 ましい 2 導 水 ポンプ 場 の 位 置 は 水 源 に 隣 接 した 場 所 に 設 置 する 3 送 水 ポンプ 場 の 位 置 は 浄 水 施 設 内 または 隣 接 する 場 所 に 設 置 する 4 配 水 ポンプ 場 の 位 置 は 配 水 する 上 で 有 利 な 場 所 を 選 択 する 5 ポンプ 場 の 設 置 位 置 の 決 定 に 際 しては 配 水 池 等 建 設 に 関 する 指 針 を 準 用 する 1について: 取 水 ポンプの 内 特 に 浅 井 戸 の 場 合 には 帯 水 層 の 厚 さが 十 分 ある 場 所 が 選 定 されるが そのような 層 がある 場 所 は 軟 弱 地 盤 が 想 定 されるので 十 分 な 対 策 が 必 要 になる 152

3. 設 置 する 地 盤 の 高 さの 決 定 1 ポンプ 場 を 設 置 する 位 置 の 高 さは ポンプ 場 の 一 次 側 の 管 路 状 況 により 決 定 する 1について: 一 次 側 の 管 路 状 況 と 設 置 条 件 は 次 のとおりとする ⑴ 一 次 側 がポンプ 場 流 入 専 用 管 の 場 合 は 計 画 一 日 最 大 給 水 量 の 流 入 が 確 保 出 来 る 高 さとする ⑵ 一 次 側 がポンプ 場 流 入 専 用 管 ではない 場 合 は 最 小 動 水 圧 0.25MPa が 確 保 出 来 る 高 さとする 4. 各 設 備 等 1 ポンプ 場 に 整 備 する 機 械 電 気 計 装 の 各 設 備 については 本 設 計 基 準 第 6 章 機 械 電 気 計 装 設 備 による 5. 建 屋 構 造 1 建 屋 は 耐 震 耐 火 構 造 とし 防 音 性 に 優 れた 構 造 とする 2 外 壁 は 耐 候 性 を 考 慮 し 屋 根 は 防 水 処 理 を 施 す 3 建 屋 の 屋 内 設 備 に 接 続 する 配 管 電 力 線 等 は 原 則 として 床 盤 と 一 体 化 させる 1について: 建 屋 の 設 計 にあたっては 建 築 基 準 法 を 遵 守 する また 主 な 構 造 上 の 留 意 事 項 について 次 に 示 す ⑴ 建 屋 は 耐 震 耐 火 構 造 とし 鉄 筋 コンクリートまたは 鉄 骨 鉄 筋 コンクリート 造 を 標 準 とするが 小 規 模 施 設 においては 経 済 性 を 考 慮 し コンクリートブロック 造 や 鉄 筋 コンクリート 壁 式 構 造 防 音 の 必 要 がない 場 合 は 鉄 骨 ALC( 軽 量 気 泡 コンクリー ト) 工 法 の 採 用 について 検 討 する ⑵ 建 屋 の 地 震 対 策 は 耐 震 工 法 指 針 3.6 水 道 における 建 築 物 の 耐 震 計 算 法 および 4.3 建 築 物 を 参 照 する 2について: 外 壁 および 屋 根 については 本 設 計 基 準 第 5 章 第 8 節 第 1 款 17. 外 面 塗 装 (コンクリート 製 配 水 池 )を 参 照 する 3について: 建 屋 内 の 配 管 等 の 対 応 は 次 のとおりとする ⑴ 配 管 等 は 原 則 として 床 盤 内 に 埋 め 込 み 一 体 化 させなければならないが 設 計 や 運 用 条 件 等 により やむを 得 ず 壁 を 貫 通 させなければならない 場 合 は 貫 通 部 に 防 振 材 等 を 充 填 し 建 物 と 絶 縁 しなければならない ⑵ 建 屋 等 の 構 造 物 に 出 入 りする 配 管 は 可 撓 性 の 良 い 管 を 用 いるか 自 由 度 の 高 い 継 手 を 採 用 することで 不 同 沈 下 等 に 伴 う 移 動 量 を 吸 収 させる ⑶ 電 気 電 話 ガス 給 排 水 等 のケーブルや 管 類 は 維 持 管 理 を 容 易 にするために 153