成年後見人のためのQ&A

Similar documents

Ⅲ 相 続 財 産 の 分 割 に 関 する 確 認 事 項 1 遺 言 がありますか? 有 遺 言 公 正 証 書 又 は 家 公 証 人 役 場 等 要 月 日 無 庭 裁 判 所 の 検 認 を 受 否 ( 通 ) けた 遺 言 書 2 死 因 贈 与 があります 有 贈 与 契 約 書 要

<4D F736F F D C8E9688D993AE82C994BA82A492F18F6F8F9197DE81698DC58F49816A2E646F6378>

<4D F736F F D2095BD90AC E ED957D977B8ED28E918A6982C982C282A282C42E646F63>

死 亡 後 の 手 続 きリスト 2 14 日 以 内 住 民 票 の 抹 消 届 の 提 出 市 町 村 役 場 の 戸 籍 住 民 登 録 窓 口 届 出 人 の 印 鑑 本 人 確 認 できる 証 明 書 類 ( 運 転 免 許 証 パスポ-ト) 世 帯 主 変 更 届 の 提 出 市 町 村

別 紙 軽 費 老 人 ホームの 収 入 認 定 について 平 成 22 年 3 月 9 日 千 葉 県 健 康 福 祉 部 高 齢 者 福 祉 課 本 紙 は 平 成 18 年 1 月 24 日 老 発 第 号 厚 生 労 働 省 老 健 局 長 通 知 老 人 保 護 措 置 費

提 出 書 類 ア 財 産 形 成 年 金 貯 蓄 の 非 課 税 適 用 確 認 申 告 書 ( 積 立 終 了 から2ヶ 月 以 内 に 提 出 厳 守 ) 記 入 例 参 照 イ 財 産 形 成 年 金 貯 蓄 者 の 退 職 等 申 告 書 記 入 例 参 照 年 金 財 形 提 出 書 類

公共債のご案内

土 購 入 土 借 用 土 所 有 権 移 転 登 記 確 約 書 農 転 用 許 可 書 ( 写 ) 農 転 用 届 出 受 理 書 ( 写 ) 土 不 動 産 価 格 評 価 書 土 見 積 書 ( 写 ) 又 は 売 買 確 約 書 ( 写 ) 土 売 主 印 鑑 登 録 証 明 書 売 主

目 次 1. 社 会 保 障 分 野 でできること 1 1 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 の 改 善 2 保 険 証 機 能 の 一 元 化 3 自 己 診 療 情 報 の 活 用 4 給 付 可 能 サービスの 行 政 側 からの 通 知 2. 年 金 分 野 でできること 5

特別徴収封入送付作業について

<4D F736F F D F4390B3208A948C E7189BB8CE F F8C668DDA97702E646F63>

日 雇 い 等 の 収 入 の 場 合 前 々 年 1 月 1 日 以 前 から 引 きつづき 前 々 年 分 所 得 額 証 勤 務 先 が 不 特 定 の 日 雇 いをしている 方 前 年 分 確 定 申 告 書 ( 控 ) 前 々 年 1 月 1 日 以 前 から 引 きつづき 前 々 年 分

Taro-2220(修正).jtd

目  次

Taro-1-14A記載例.jtd

( 補 助 金 等 交 付 決 定 通 知 に 加 える 条 件 ) 第 7 条 市 長 は 交 付 規 則 第 11 条 に 規 定 するところにより 補 助 金 の 交 付 決 定 に 際 し 次 に 掲 げる 条 件 を 付 するものとする (1) 事 業 完 了 後 に 消 費 税 及 び

<95BD90AC E EE8CEC95DB8CAF CC093788A7A90E096BE82BF82E782B B8CFB816A>

後期高齢者医療制度

損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

[Q20] 扶 養 控 除 等 申 告 書 が 提 出 された 際 に その 申 告 書 に 記 載 された 国 外 居 住 親 族 に 係 る 親 族 関 係 書 類 が 提 示 されず 事 後 に 提 示 された 場 合 いつから 扶 養 控 除 等 を 適 用 して 源 泉 徴 収 税 額 を

弁護士報酬規定(抜粋)

個 人 所 得 課 税 ~ 住 宅 ローン 控 除 等 の 適 用 期 限 の 延 長 2 4. 既 存 住 宅 に 係 る 特 定 の 改 修 工 事 をした 場 合 の 所 得 税 額 の 特 別 控 除 居 住 年 省 エネ 改 修 工 事 控 除 限 度 額 バリアフリー 改 修 工 事 平

PowerPoint プレゼンテーション

税金読本(8-5)特定口座と確定申告

 

< F2D C93FA967B91E5906B8DD082CC94ED8DD0>

始 めにお 読 みください この 冊 子 ( 成 年 後 見 人 保 佐 人 補 助 人 ハンドブック)は, 今 後 の 成 年 後 見 ( 保 佐 補 助 ) 事 務 を 行 う 上 で 重 要 なことが 記 載 されています すべての 内 容 をよく 読 んでいただき, 分 からないことがあった

< F2D E633368D86816A89EF8C768E9696B18EE688B5>

平成21年10月30日

2. 会 計 規 程 の 業 務 (1) 規 程 と 実 際 の 業 務 の 調 査 規 程 や 運 用 方 針 に 規 定 されている 業 務 ( 帳 票 )が 実 際 に 行 われているか( 作 成 されている か)どうかについて 調 べてみた 以 下 の 表 は 規 程 の 条 項 とそこに

兵庫県公立学校教職員等財産形成貯蓄事務取扱細則

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

就 業 規 則 ( 福 利 厚 生 ) 第 章 福 利 厚 生 ( 死 亡 弔 慰 金 等 ) 第 条 法 人 が 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 民 間 社 会 福 祉 施 設 等 職 員 共 済 規 程 に 基 づき 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 との 間 において 締 結 す

平 成 34 年 4 月 1 日 から 平 成 37 年 3 月 31 日 まで 64 歳 第 2 章 労 働 契 約 ( 再 雇 用 希 望 の 申 出 ) 第 3 条 再 雇 用 職 員 として 継 続 して 雇 用 されることを 希 望 する 者 は 定 年 退 職 日 の3か 月 前 まで

スライド 1

昨 年 今 年 退 職 した< 雇 用 保 険 に 関 すること> 1. 雇 用 保 険 ( 失 業 給 付 )を 受 給 予 定 (または 受 給 している) 雇 用 保 険 受 給 資 格 証 のコピー ( 退 職 日 基 本 日 額 処 理 状 況 のわかる 面 ) 日 額 3,611 円 未

<4D F736F F D20975A817C D9195DB8FD88F5A91EE838D815B F824F A2E646F63>

資 格 給 付 関 係 ( 問 1) 外 国 人 Aさん(76 歳 )は 在 留 期 間 が3ヶ 月 であることから 長 寿 医 療 の 被 保 険 者 ではない が 在 留 資 格 の 変 更 又 は 在 留 期 間 の 伸 長 により 長 寿 医 療 の 適 用 対 象 となる 場 合 には 国

<4D F736F F D20836E E819592E88C5E B F944E82548C8E89FC90B3816A5F6A D28F57>

Speed突破!Premium問題集 基本書サンプル

平成16年度

Taro-事務処理要綱250820

(4) 運 転 する 学 校 職 員 が 交 通 事 故 を 起 こし 若 しくは 交 通 法 規 に 違 反 したことにより 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 ) 若 しくは 道 路 交 通 法 に 基 づく 刑 罰 を 科 せられてから1 年 を 経 過 していない 場 合 同

Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

8 認 定 区 分 変 更 日 等 上 記 による 認 定 区 分 変 更 日 取 消 日 認 定 日 及 び 再 認 定 日 は 確 定 申 告 を 行 った 日 とする なお 特 定 口 座 年 間 取 引 報 告 により 確 認 する 場 合 は 当 該 報 告 を 受 領 た


平成27年度大学改革推進等補助金(大学改革推進事業)交付申請書等作成・提出要領

Microsoft Word - ☆f.doc

従業員の個人住民税の特別徴収を実施していない事業者の方へ

本 第 1 号 様 式 ( 第 5 条 関 係 ) ふりがな 氏 名 出 生 順 第 3 4 ( ) 子 性 別 男 女 在 学 校 岐 阜 県 子 育 て 支 援 奨 学 金 貸 与 申 請 書 高 等 学 校 ( 全 日 制 定 時 制 ) 高 等 専 門 学 校 科 学 年 ( 平 成 年 月

奨学事業戦略部個人情報ファイル簿

特 別 徴 収 義 務 1 税 額 通 知 書 の 配 布 特 別 徴 収 義 務 への 通 知 とあわせて 納 税 への 通 知 書 を 送 付 しましたので 5 月 31 日 までに 各 納 税 に 配 布 してください なお すでに 退 職 等 した 人 については この 冊 子 にある 給

任意整理について | 多重債務Q&A | 公益財団法人 日本クレジットカウンセリング協会

11 新 型 インフルエンザ 予 防 接 種 健 康 被 害 救 済 給 付 金 ( 注 4) 12 ( 医 薬 品 副 作 用 被 害 救 済 制 度 の) 副 作 用 救 済 給 付 又 は( 生 物 由 来 製 品 感 染 等 被 害 救 済 制 度 の) 感 染 救 済 給 付 ( 注 4)

住宅改修の手引き(初版)

PowerPoint プレゼンテーション

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

untitled

事務連絡

平成21年9月29日

2 1.ヒアリング 対 象 (1) 対 象 範 囲 分 類 年 金 医 療 保 険 雇 用 保 険 税 備 考 厚 生 年 金 の 資 格 喪 失 国 民 年 金 の 加 入 老 齢 給 付 裁 定 請 求 など 健 康 保 険 の 資 格 喪 失 国 民 健 康 保 険 の 加 入 健 康 保 険

国民年金

平 成 24 年 4 月 1 日 から 平 成 25 年 3 月 31 日 まで 公 益 目 的 事 業 科 目 公 1 公 2 公 3 公 4 法 人 会 計 合 計 共 通 小 計 苦 情 相 談 解 決 研 修 情 報 提 供 保 証 宅 建 取 引 健 全 育 成 Ⅰ. 一 般 正 味 財

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

教 育 資 一 括 贈 与 に 係 る 贈 与 税 非 課 税 措 置 ポイント 1 平 成 25 年 4 月 1 日 から 平 成 27 年 12 月 30 日 まで 間 に 行 われた 直 系 尊 属 ( 祖 父 母 父 母 さまなど)から 面 による 贈 与 により 取 得 したご 資 を お

郵 便 局 において 提 供 される 金 融 2 社 の 金 融 サービス 参 考 1 銀 行 サービス 2 保 険 サービス (*)は 銀 行 窓 口 業 務 ( 総 務 省 告 示 で 規 定 ) (*)は 保 険 窓 口 業 務 ( 総 務 省 告 示 で 規 定 ) ( 太 枠 内 を 総

(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

被扶養者あり+前納なし

Microsoft Word - 01_H20年末調整通知.doc

(1) この 貯 金 は 預 入 の 日 から 起 算 して10 年 が 経 過 した 日 に 払 戻 金 の 全 部 を 同 一 のこ の 貯 金 に 継 続 して 預 入 する 取 扱 いをします (2) 継 続 預 入 後 の 利 率 は 継 続 日 における 当 行 所 定 の 利 率 とし

4. 購 入 方 法 (1) 購 入 最 低 金 額 (2) 購 入 単 位 (3) 購 入 対 価 のお 支 払 方 法 5 万 円 5 万 円 単 位 新 しく 発 行 される 国 債 のご 購 入 で 発 行 日 の 前 営 業 日 までに 約 定 された 場 合 は 発 行 日 が 受 渡

事 業 税 の 外 形 標 準 課 税 事 業 税 は 都 道 府 県 が 所 得 ( 利 益 )に 対 して 課 税 します 1. 個 人 事 業 税 業 種 区 分 税 率 ( 標 準 税 率 ) 第 1 種 事 業 ( 物 品 販 売 業 製 造 業 金 銭 貸 付 業 飲 食 店 業 不 動

次 世 代 育 成 支 援

中 間 利 払 日 とし 預 入 日 または 前 回 の 中 間 利 払 日 からその 中 間 利 払 日 の 前 日 までの 日 数 および 通 帳 または 証 書 記 載 の 中 間 利 払 利 率 によって 計 算 した 中 間 利 払 額 ( 以 下 中 間 払 利 息 といいます )を 利

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

目 次 市 民 税 の 減 免 に つ い て 1 減 免 の 一 般 的 な 留 意 事 項 2 減 免 の 範 囲 お よ び 減 免 割 合 3 1 生 活 保 護 法 の 規 定 に よ る 保 護 を 受 け る 者 3 2 当 該 年 に お い て 所 得 が 皆 無 と な っ た

奨学資金の受領から返還までの手続

自動継続自由金利型定期預金(M型)規定

第1号様式

【労働保険事務組合事務処理規約】

スライド 1

<4D F736F F D208E4791B98D548F9C93FC97CD97E15F91B98EB88A7A8C768E5A8F9195D25F89FC92E85F8DC E94C55F2E646F63>

Microsoft Word - nagekomi栃木県特定医療費(指定難病)支給認定申請手続きのご案内 - コピー

Microsoft Word - (予約)申請書記入例H28.docx

H28記入説明書(納付金・調整金)8

保 険 料 は 個 人 ごとに 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 では 被 保 険 者 一 人 ひとりに 保 険 料 を 負 担 していただくことになります 新 たに75 歳 になられた 方 (65 歳 以 上 75 歳 未 満 で 一 定 以 上 の 障 害 があり 認 定 を 受 けた 方 を

届 届 火 葬 費 補 助 金 町 内 に 住 所 を 有 するかたが 死 亡 ( 死 産 も 含 む)し 火 葬 の 許 可 を 受 け 火 葬 をした 場 合 に 申 請 により 火 葬 料 を 補 助 します なお 平 成 28 年 3 月 までに 許 可 された 分 の 申 請 は 従 前

ただし 区 分 は 同 一 の 譲 渡 所 得 であっても 不 動 産 の 譲 渡 損 益 は 不 動 産 の 譲 渡 損 益 どうしで また 株 式 等 の 譲 渡 損 益 は 株 式 等 の 譲 渡 損 益 どうしで それぞれ 通 算 を 行 うことになっています( 次 項 の 損 益 通 算

目 次 1 報 酬 給 与 額 事 例 1 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 1 事 例 2 役 員 退 職 金 ( 役 員 退 職 慰 労 金 )を 報 酬 給 与 額 として 申 告 して いなかった 事 例 1 事 例 3 持 株 奨 励 金 を

一 般 社 団 法 人 全 国 銀 行 協 会 御 中 依 頼 人 氏 名 平 成 年 月 日 印 登 録 支 援 専 門 家 委 嘱 ( 初 回 委 嘱 )の 依 頼 について(GL5 項 (2)) 私 は 自 然 災 害 による 被 災 者 の 債 務 整 理 に 関 するガイドライン 第 5

スライド タイトルなし

<4D F736F F D20944E8BE08EF38B8B8CA08ED282CC82B582A882E E096BE95B6816A E342E32382E646F63>

郵 便 為 替 により 公 売 保 証 金 を 納 付 する 場 合 郵 便 為 替 証 書 は 発 効 日 から 起 算 して 175 日 を 経 過 していないものに 限 ります 4) 現 金 及 び 銀 行 振 出 の 小 切 手 で 平 川 市 に 直 接 納 付 銀 行 振 出 の 小 切

Taro-iryouhoken

fukkouqa pdf

疑わしい取引の参考事例

   新潟市市税口座振替事務取扱要領

年 支 給 開 始 年 齢 図 特 別 支 給 の 老 齢 厚 生 年 ( 給 料 比 例 部 分 ) 昭 和 29 年 10 月 1 日 生 まれ 以 前 ~ 特 別 支 給 の 退 職 共 済 年 老 齢 厚 生 年 昭 和 25 年 10 月 1 日 生 まれ 以 前 ~ 退 職 共 済 年

2009住宅優遇税制 バリアフリー改修 必要書類編

Transcription:

成 年 後 見 人 のための Q&A 正 式 に 決 まったらご 記 入 ください 基 本 事 件 番 号 平 成 年 ( 家 ) 第 号 成 年 被 後 見 人 等 氏 名 成 年 後 見 人 等 氏 名 成 年 後 見 監 督 人 等 氏 名 登 記 番 号 第 - 号 このパンフレットは 成 年 後 見 人 を 対 象 としていますが, 保 佐 人 や 補 助 人 についても, 財 産 管 理 に 関 する 代 理 権 が 付 与 されている 場 合 には, 成 年 後 見 人 と 同 様 な 責 任 と 義 務 を 有 しています その 場 合 には, ( 成 年 ) 後 見 人 を, 保 佐 人 や 補 助 人 と 読 みかえて,このパンフレットをご 利 用 ください 福 岡 家 庭 裁 判 所 (H24.4 版 )

は じ め に このパンフレットは, 成 年 後 見 人 になられた 方 を 対 象 に, 後 見 人 の 役 割 ( 責 任 や 義 務, 職 務 の 具 体 的 内 容 など)についてまとめたものです 後 見 人 になられたら,このパンフレットを 必 ず 最 後 までご 熟 読 ください また, 後 見 人 としての 職 務 が 終 了 するまでは,このパンフレットを 絶 対 になくさないように, 大 切 に 保 存 してください そして, 後 見 人 としての 仕 事 に 際 し, 何 か 分 からないことがあれ ば,まずはこのパンフレットをご 覧 ください 成 年 後 見 制 度 とは, 判 断 能 力 が 不 十 分 な 人 を 法 的 に 保 護 し, 支 えるための 制 度 で あり, 後 見 人 としての 責 任 はきわめて 重 大 です 特 に 財 産 管 理 に 関 しては, 高 い 厳 格 性 が 求 められ, 被 後 見 人 のため 以 外 に 被 後 見 人 の 財 産 から 支 出 するなどして, 被 後 見 人 に 損 害 を 与 えた 場 合 には 損 害 賠 償 の 責 任 を 負 うことになります さらに, 悪 質 と 認 定 された 場 合 には, 刑 事 裁 判 手 続 において 処 罰 されることもあります このパンフレットをご 覧 いただき, 後 見 人 の 職 務 等 について 十 分 にご 理 解 ください そして, 後 見 人 としての 役 割 を 適 正 に 行 っていただき, 判 断 能 力 が 不 十 分 な 被 後 見 人 を 援 助 してあげてください 後 見 事 務 報 告 書 や 財 産 目 録 などの 書 類 は, 家 庭 裁 判 所 によって 若 干 異 なる 場 合 があります 後 見 監 督 の 際 には, 家 庭 裁 判 所 の 担 当 者 に 確 認 してくださ い

目 次 Q1 成 年 後 見 人 の 職 務 2 Q2 後 見 人 の 最 初 の 仕 事 3 Q3 財 産 目 録 と 収 支 予 定 表 4 Q4 後 見 監 督 5 Q5 身 上 監 護 6 Q6 財 産 管 理 7 Q7 預 貯 金 の 管 理 8 Q8 収 入 の 管 理 9 Q9 支 出 の 管 理 10 Q10 適 正 支 出 の 具 体 事 例 11 Q11 不 動 産 の 管 理 12 Q12 遺 産 分 割 における 留 意 点 13 Q13 利 益 相 反 行 為 14 Q14 被 後 見 人 の 生 活 費 の 工 面 15 Q15 後 見 人 の 証 明 16 Q16 登 記 事 項 の 変 更 17 Q17 後 見 人 の 辞 任 18 Q18 後 見 人 の 責 任 と 解 任 19 Q19 後 見 人 の 任 務 の 終 了 20 Q20 報 酬 の 付 与 21 Q21 後 見 制 度 支 援 信 託 について 22 財 産 目 録 の 記 載 例 23 後 見 事 務 報 告 書 の 記 載 例 27 提 出 書 類 の 書 式 について 29 資 料 Ⅰ 財 産 管 理 の 具 体 例 一 覧 30 資 料 Ⅱ 申 立 てに 必 要 な 資 料 32-1 -

Q1 成 年 後 見 人 の 職 務 成 年 後 見 人 とは,どのような 仕 事 をするのですか? A 成 年 後 見 人 の 職 務 は,1 被 後 見 人 ( 判 断 能 力 が 不 十 分 で, 後 見 を 受 ける 人 )の 財 産 を 適 正 に 管 理 すること,2 被 後 見 人 の 身 上 監 護 に 配 慮 すること,3 成 年 後 見 人 として 行 った 職 務 の 内 容 を 家 庭 裁 判 所 に 報 告 すること,の3 点 です 成 年 後 見 制 度 とは, 判 断 能 力 が 不 十 分 な 人 を 法 的 に 保 護 し, 支 えるための 制 度 です したがって, 成 年 後 見 人 は, 被 後 見 人 の 考 えを 尊 重 し,その 心 身 の 状 態 や 生 活 の 状 況 などを よく 考 えて, 被 後 見 人 を 援 助 していかなければなりません 後 見 人 の 具 体 的 な 職 務 内 容 は, 次 のとおりです 1 財 産 管 理 財 産 管 理 とは, 被 後 見 人 が 持 っている 財 産 を 適 正 に 管 理 処 分 することであり, 高 い 厳 格 性 が 求 められています 財 産 管 理 に 関 する 職 務 内 容 は 次 のとおりです ア 成 年 後 見 人 に 選 任 された 段 階 で,すみやかに 被 後 見 人 の 財 産 や 収 入 等 を 調 査 し, その 結 果 を 書 面 ( 財 産 目 録 )にして 家 庭 裁 判 所 に 提 出 する イ 被 後 見 人 の 生 活 や 療 養, 財 産 管 理 等 に 必 要 な 費 用 を 計 算 するなどして, 財 産 管 理 計 画 を 立 てる ウ 被 後 見 人 の 財 産 を 適 正 に 管 理 する( 管 理 の 内 容 は, 預 貯 金 通 帳 の 保 管, 保 険 金 や 年 金 等 の 受 領, 必 要 な 経 費 の 支 出 など 広 範 囲 に 及 びます ) エ 財 産 の 管 理 状 況 等 を 記 録 しておき, 家 庭 裁 判 所 から 報 告 を 求 められた 場 合 などに 家 庭 裁 判 所 に 報 告 する 2 身 上 監 護 身 上 監 護 とは, 被 後 見 人 の 住 居 の 確 保, 生 活 環 境 の 整 備, 施 設 等 への 入 退 所 契 約, 病 院 への 治 療 及 び 入 院 手 続 きなどの 支 援 を 行 うことです ただし, 被 後 見 人 を 引 き 取 って 同 居 したり, 直 接 的 な 身 体 介 護 を 行 ったりすることに ついては, 必 ずしも 後 見 人 の 職 務 とは 言 えません 3 職 務 内 容 の 報 告 財 産 管 理 報 告 については 上 記 1に 記 載 のとおりですが, 身 上 監 護 についても 定 期 的 に 家 庭 裁 判 所 に 報 告 する 必 要 があります したがって, 被 後 見 人 の 生 活 状 況 や 健 康 状 況 な どについても 常 に 把 握 しておく 必 要 があります - 2 -

Q2 後 見 人 の 最 初 の 仕 事 成 年 後 見 人 として 最 初 に 何 をすればよいのですか? A 成 年 後 見 人 に 選 任 されたら,1すみやかに 被 後 見 人 の 資 産 や 収 入 等 を 調 査 し,2 被 後 見 人 のための 財 産 管 理 計 画 を 立 てなければなりません そして,3その 結 果 を 書 面 ( 財 産 目 録 及 び 収 支 予 定 表 )にし,4その 内 容 を 証 明 する 資 料 ( 預 金 通 帳 の 写 しなど)と 共 に,1か 月 以 内 に 家 庭 裁 判 所 に 提 出 しなければなりません 1 後 見 人 が 被 後 見 人 の 財 産 を 適 正 に 管 理 するためには, 先 ず 最 初 に, 被 後 見 人 の 財 産 内 容 を 正 確 に 把 握 しておくことが 必 要 です したがって, 後 見 人 に 選 任 されたら,すみやかに 被 後 見 人 の 財 産 内 容 を 調 査 してください 後 見 人 に 選 任 されると, 被 後 見 人 の 財 産 を 管 理 する 権 限 が 与 えられますので, 預 金 残 高 や 株 式 の 取 引 残 高, 生 命 保 険 の 契 約 内 容 等 について, 銀 行 や 証 券 会 社, 保 険 会 社 などから 情 報 や 資 料 を 得 ることができるようになります 2 被 後 見 人 の 財 産 調 査 に 際 し, 被 後 見 人 の 預 金 通 帳 などを 他 の 親 族 らが 保 管 していることが 判 明 した 場 合 は, 必 ずその 方 から 引 継 ぎを 受 けてください 後 見 人 は, 被 後 見 人 の 全 財 産 に ついての 管 理 責 任 がありますので, 引 継 ぎを 受 けないで 生 じた 事 故 についても 当 然 に 責 任 を 負 うことになります 3 後 見 人 には, 被 後 見 人 の 財 産 を 適 正 に 管 理 する 責 任 がありますので, 被 後 見 人 の 資 産 や 収 入 等 に 応 じて, 財 産 を 計 画 的 かつ 適 正 に 支 出 して 行 かなければなりません そのためには, 事 前 に 財 産 管 理 計 画 を 立 てて, 定 期 的 な 支 出 を 明 確 にしておく 必 要 が あります 4 定 期 的 な 支 出 とは, 被 後 見 人 にとって 必 要 な 支 出 のうち, 食 費 や 住 居 費, 医 療 費, 施 設 費, 税 金, 社 会 保 険 料 などの 恒 常 的 な 支 出 を 言 います したがって, 例 えば 風 水 害 によ る 家 屋 修 理 費 といった 一 時 的 な 支 出 はこれに 含 まれませんし, 他 人 への 贈 与 といった 不 適 切 な 支 出 もこれに 該 当 しません なお,この 定 期 的 な 支 出 以 外 の 出 費 については, 予 定 外 の 支 出 ということになり ますので,その 支 出 に 当 たっては 慎 重 な 判 断 が 必 要 です もちろん, 家 庭 裁 判 所 に 対 しても 詳 細 な 説 明 が 必 要 となります - 3 -

Q3 財 産 目 録 と 収 支 予 定 表 財 産 目 録 と 収 支 予 定 表 には, 何 をどのように 記 載 すればよいのですか? A 財 産 目 録 には,1 被 後 見 人 の 資 産 ( 不 動 産, 預 貯 金, 株 式, 保 険 金, 現 金 など), 2 負 債 ( 住 宅 ローン,その 他 の 借 金 ), 収 支 予 定 表 には,3 定 期 的 な 収 入 ( 給 与, 年 金 など),4 定 期 的 な 支 出 ( 入 院 費, 生 活 費 など)について, 具 体 的 に 記 入 していた だきます 1 被 後 見 人 の 財 産 の 内 容 を 一 覧 表 にした 資 料 のことを 財 産 目 録 といいます 被 後 見 人 の 定 期 的 な 収 支 を 一 覧 表 にした 資 料 を 収 支 予 定 表 といいます 不 慣 れな 人 でも 作 成 しやす いように 定 型 の 用 紙 が 用 意 されています 記 入 方 法 については,23~26ページの 記 載 例 を ご 参 照 ください 財 産 目 録 及 び 収 支 予 定 表 は, 後 見 開 始 の 申 立 ての 際 にも 提 出 してもらっていますが, 後 見 人 に 選 任 されたら 必 ず 再 調 査 をしていただき, 最 新 かつ 正 確 な 目 録 を 提 出 してください 定 型 の 用 紙 に 書 き 切 れない 場 合 は, 別 の 用 紙 をご 利 用 いただいて 結 構 です また,パソ コンなどを 利 用 して, 作 成 していただいても 構 いません その 場 合 には, 用 紙 の 大 きさは 必 ずA4 判 とし, 記 載 項 目 や 記 載 順 序 等 については 必 ず 定 型 書 式 を 準 用 してください 2 被 後 見 人 の 資 産 については, 被 後 見 人 が 相 続 人 の1 人 となっている 財 産 についても 必 ず ご 記 入 ください 例 えば, 被 後 見 人 が 相 続 し, 被 後 見 人 の 亡 父 名 義 のままになっている 不 動 産 などがこれに 該 当 します この 場 合 には,その 旨 がわかるように 亡 父 の 相 続 財 産 とい うように 備 考 欄 に 記 入 してください また, 事 実 上 被 後 見 人 の 資 産 であれば, 仮 に 被 後 見 人 の 名 義 でなくても 必 ずご 記 入 くださ い この 場 合 には, 備 考 欄 に 名 義 というように 記 入 してください 3 財 産 目 録 の 提 出 に 際 しては, 必 ず 同 内 容 を 証 明 する 資 料 ( 預 金 通 帳 の 写 しなど)と 一 緒 に 提 出 いただく 必 要 があります 添 付 いただく 資 料 については, 財 産 目 録 定 型 用 紙 の 印 部 分 に 記 載 してありますので, 必 ずご 提 出 ください 4 後 見 人 には, 今 後 家 庭 裁 判 所 から 報 告 を 求 められた 場 合 には 財 産 目 録 を 提 出 していただく ことになりますので,ご 記 入 いただいた 財 産 目 録 については, 提 出 前 にコピーをとるなどし て, 控 えをお 手 元 に 残 しておくと 便 利 です 今 後 財 産 目 録 を 作 成 するに 際 しては, 以 前 の 目 録 を 参 考 にしながら,その 後 の 財 産 内 容 の 変 化 が 分 かるようにご 記 入 ください なお 提 出 した 資 料 は 原 則 お 返 しすることは 出 来 ませんので, 資 料 についても 必 要 なものは コピーをとるなどしてください - 4 -

Q4 後 見 監 督 後 見 監 督 とは,どのようなことをするのですか? A 後 見 監 督 とは, 後 見 人 の 仕 事 が 適 正 に 行 われているかどうかを, 家 庭 裁 判 所 が 調 査 し, 確 認 することをいいます その 際 には, 被 後 見 人 の 身 上 監 護 及 び 財 産 管 理 の 状 況 について, 後 見 人 に 報 告 書 や 資 料 等 を 提 出 してもらうことになります また, 場 合 によっては, 説 明 のために 家 庭 裁 判 所 に 来 てもらうこともあります 1 後 見 監 督 の 具 体 的 な 方 法 については,それぞれケースによって 異 なりますが, 被 後 見 人 の 生 活 状 況 や 財 産 管 理 状 況 等 について, 後 見 人 に 対 し 書 面 照 会 又 は 面 接 調 査 が 行 われます 後 見 人 には, 後 見 事 務 報 告 書 や 財 産 目 録, 収 支 予 定 表, 通 帳 や 領 収 書 等 のコピー などを 提 出 してもらうことになりますので, 後 見 人 は,ふだんから 被 後 見 人 の 財 産 状 況 や 生 活 状 況 などを 詳 細 に 把 握 しておくことが 必 要 です 2 後 見 事 務 報 告 書 については, 不 慣 れな 人 でも 作 成 しやすいように 定 型 の 用 紙 が 用 意 さ れています 27~28ページにその 記 載 例 が 示 されていますが, 質 問 項 目 についてはケー スによって 異 なります 財 産 目 録 については,23~26ページに 記 載 例 があります また, 通 帳 や 領 収 書 な どのコピーの 取 り 方 については,29ページをご 参 照 ください 3 家 庭 裁 判 所 から 報 告 を 求 められる 場 合 は, 書 面 が 送 られてきますので, 指 定 された 期 限 内 に 報 告 を 行 ってください また, 被 後 見 人 の 身 上 監 護 及 び 財 産 管 理 の 状 況 が 大 きく 変 動 した 場 合 は, 自 主 的 に 家 庭 裁 判 所 へ 報 告 してください この 場 合 の 財 産 の 変 動 は, 全 体 で300 万 円 以 上 で, 定 期 的 な 収 支 が 月 額 10 万 円 以 上 の 増 減 を 目 安 としてください 4 管 理 財 産 が 高 額 である 場 合 などには, 家 庭 裁 判 所 による 後 見 監 督 とは 別 に, 後 見 人 の 職 務 状 況 を 監 督 する 監 督 人 ( 後 見 監 督 人 )が 付 けられることもあります この 場 合, 後 見 人 は 後 見 監 督 人 に 対 し, 後 見 事 務 の 内 容 を 定 期 的 に 報 告 しなければなりま せん また, 後 見 監 督 人 は 家 庭 裁 判 所 に 対 して, 監 督 事 務 の 内 容 を 定 期 的 に 報 告 しなければ なりません 5 後 見 人 が 故 意 に 監 督 に 応 じなかったり, 財 産 管 理 等 が 適 正 にされていないような 場 合 には, 家 庭 裁 判 所 が 後 見 人 を 解 任 することがあります また, 後 見 人 が, 被 後 見 人 の 財 産 を 勝 手 に 自 分 のものにした 場 合 には, 業 務 上 横 領 罪 とし て 処 罰 されることもあります - 5 -

Q5 身 上 監 護 身 上 監 護 とは,どのようなことをすればよいのですか? A 後 見 人 の 職 務 である 身 上 監 護 とは, 被 後 見 人 の 生 活, 治 療, 療 養, 介 護 などに 関 する 法 律 行 為 を 行 うことをいいます 例 えば, 被 後 見 人 の 住 居 の 確 保 及 び 生 活 環 境 の 整 備, 施 設 等 への 入 退 所 の 手 続 や 契 約, 被 後 見 人 の 治 療 や 入 院 の 手 続 などがこれに 該 当 します 1 身 上 監 護 とは 被 後 見 人 の 生 活 や 健 康, 療 養 などのお 世 話 を 行 うこと ですが, 必 ずしも 被 後 見 人 を 引 き 取 って 同 居 をしたり, 病 院 等 に 頻 繁 に 出 向 いて 直 接 的 な 身 体 介 護 をしなけれ ばならない 訳 ではありません... 後 見 人 の 職 務 は, 被 後 見 人 の 生 活 全 般 にわたる 法 律 行 為 を 行 うことであり, 介 護 労 働 等 の... 事 実 行 為 を 含 むものではありません したがって, 被 後 見 人 の 直 接 的 な 介 護 などについては, 他 の 親 族 や 病 院, 施 設 等 に 委 ねてもらってかまいません ただし, 後 見 人 は,それらの 親 族 や 機 関 によって 被 後 見 人 が 適 切 な 治 療 や 介 護 を 受 けているかどうか について 適 時 確 認 を しておく 必 要 があります 2 後 見 人 の 職 務 である 身 上 監 護 の 具 体 的 内 容 としては,1 医 療 に 関 する 事 項,2 住 居 の 確 保 に 関 する 事 項,3 施 設 の 入 退 所 及 び 処 遇 の 監 視 異 議 申 立 て 等 に 関 する 事 項,4 介 護 生 活 維 持 に 関 する 事 項,5 教 育 リハビリに 関 する 事 項,などがあげられます 後 見 人 は,これらの 事 項 に 関 して, 契 約 を 結 んだり, 契 約 の 内 容 が 確 実 に 実 行 されている かどうかを 監 視 したり, 場 合 によっては 契 約 相 手 に 対 して 改 善 を 求 めたりしなければなりま せん また, 契 約 内 容 に 基 づいて 費 用 を 支 払 うことも, 当 然 に 後 見 人 の 職 務 になります さらに, 必 要 な 場 合 には, 生 活 保 護 の 申 請 をしたり, 介 護 保 険 における 要 介 護 度 の 認 定 に 対 する 異 議 申 立 てを 行 うなどの, 公 法 上 の 行 為 も 後 見 人 の 職 務 です 3 身 上 監 護 にあたっては, 被 後 見 人 の 意 思 を 尊 重 し,かつ,その 心 身 の 状 態 及 び 生 活 の 状 況 に 配 慮 しながら, 同 人 の 利 益 に 最 大 限 かなうように 職 務 を 行 わなければなりません 本 人 の 意 思 に 反 する 入 院 や 介 護 等 の 強 制 は, 後 見 人 であっても 許 されるものではありません - 6 -

Q6 財 産 管 理 財 産 管 理 とは,どのようなことをすればよいのですか? A 後 見 人 の 職 務 である 財 産 管 理 とは, 被 後 見 人 の 財 産 を 適 正 に 管 理 することであり, 具 体 的 には,1 印 鑑 や 貯 金 通 帳 の 保 管 管 理,2 不 動 産 の 維 持 管 理,3 保 険 金 や 年 金 などを 受 領,4 介 護 サービス 等 の 締 結,5 必 要 な 経 費 の 支 出,6 生 活 資 金 捻 出 のた めの 動 産 及 び 不 動 産 の 処 分,など 広 範 囲 に 及 びます また, 被 後 見 人 が 無 断 で 行 った 法 律 行 為 ( 売 買 契 約 など)につき,その 取 消 を 求 め ることも, 重 要 な 財 産 管 理 行 為 です 1 後 見 人 には, 広 範 な 代 理 権 と 取 消 権 が 自 動 的 に 与 えられており, 自 ら 自 己 の 財 産 を 管 理 す る 能 力 が 十 分 でない 被 後 見 人 に 代 わり,その 財 産 を 適 正 に 管 理 しなければなりません 財 産 管 理 は, 後 見 人 の 権 利 であるとともに, 義 務 とも 言 えるものです なお, 後 見 人 の 財 産 管 理 には 高 度 な 注 意 義 務 が 課 せられており, 後 見 人 の 不 注 意 によって 被 後 見 人 に 損 害 を 与 えたときは 損 害 賠 償 の 責 任 が 生 じます 2 被 後 見 人 は, 財 産 管 理 能 力 が 十 分 ではないのですから, 同 人 が 無 断 で 法 律 行 為 ( 売 買 契 約 など)を 行 った 場 合 には, 被 後 見 人 にとって 不 利 益 な 結 果 をもたらすことが 考 えられます したがって,そのような 場 合, 後 見 人 は, 被 後 見 人 の 財 産 を 散 逸 させないように 法 律 行 為 に ついての 取 消 を 求 めなければなりません 3 後 見 人 には, 広 範 な 代 理 権 と 取 消 権 が 与 えられますが, 被 後 見 人 所 有 の 居 住 用 不 動 産 につ いて, 売 却 賃 貸 増 改 築 抵 当 権 設 定 などを 行 う 場 合 には, 必 ず 家 庭 裁 判 所 の 事 前 許 可 が 必 要 となっています( 詳 細 についてはQ11を 参 照 ください ) 4 財 産 管 理 において 重 要 なことは, 先 ず 被 後 見 人 の 生 活 や 療 養, 財 産 管 理 等 に 必 要 な 費 用 を 計 算 するなどして, 財 産 管 理 計 画 を 立 てる ことです また, 財 産 管 理 状 況 について 詳 細 な 説 明 を 求 められた 場 合,いつでも 即 座 に 対 応 ができる ように, 日 頃 から 金 銭 出 納 帳 を 付 けるなどして 被 後 見 人 の 財 産 管 理 状 況 をきちんと 記 録 し, 領 収 書 等 をしっかりと 保 管 しておくことも 重 要 です 5 財 産 管 理 の 具 体 例 については,30~31ページの 資 料 Ⅰを 参 照 ください - 7 -

Q7 預 貯 金 の 管 理 預 貯 金 の 管 理 については, 何 を 注 意 したらよいのでしょうか? A 被 後 見 人 の 預 貯 金 については, 基 本 的 に 次 のことに 注 意 してください 1 被 後 見 人 の 名 義 で 管 理 すること 2 預 貯 金 の 口 座 は, 管 理 しやすいようにできる 限 り 整 理 すること 3 安 全 確 実 な 運 用 に 心 がけること 1 預 金 口 座 については,その 名 義 を 被 後 見 人 としてください 管 理 しやすいから といって 後 見 人 自 身 や 第 三 者 の 名 義 にすることは 許 されません しかし, 出 し 入 れが 頻 繁 な 口 座 については, 後 見 人 が 管 理 している 被 後 見 人 の 預 貯 金 であることを 明 確 にしておかなければ, 銀 行 窓 口 でその 都 度 説 明 しなければならないなどの 不 便 が 生 じてきます このような 場 合 には, 後 見 人 と 被 後 見 人 の 財 産 を 明 らかに 区 別 するた めに, 預 貯 金 の 名 義 を 成 年 被 後 見 人 成 年 後 見 人 としてください ( 被 後 見 人 名 ) ( 後 見 人 名 ) このような 口 座 をつくるためには, 成 年 後 見 に 係 る 登 記 事 項 証 明 書 ( 全 国 の 法 務 局 又 は 地 方 法 務 局 で 発 行 )や 審 判 書 謄 本 ( 後 見 人 に 選 任 されたことが 記 載 された 書 面 で, 後 見 人 選 任 後 に 家 庭 裁 判 所 から 送 付 )などの 書 類 が 必 要 になるものと 思 われます 金 融 機 関 によ って 取 扱 いが 異 なりますので, 詳 しいことは 各 金 融 機 関 に 問 い 合 わせてください 2 残 高 の 少 ない 口 座 が 多 数 あるような 場 合 には, 管 理 が 煩 雑 になり,どうしても 過 誤 が 多 く なります また, 後 見 監 督 の 際 には 全 通 帳 のコピーを 提 出 していただくことになりますので, 非 常 に 労 力 を 要 します したがって, 小 口 の 口 座 については,ペイオフ 等 を 考 慮 しながら, できる 限 りまとめてください 3 被 後 見 人 の 財 産 管 理 は, 安 全 確 実 であることが 基 本 であり, 投 機 的 な 運 用 は 絶 対 に 避 けて ください 利 回 りが 良 い といって, 被 後 見 人 の 預 貯 金 を 用 いて 株 や 元 本 割 れの 危 険 性 の ある 金 融 商 品 等 を 購 入 することは 許 されません 万 が 一, 損 害 が 発 生 した 場 合 は, 当 然 ながら 後 見 人 に 弁 済 していただくことになりますし, また, 後 見 人 を 解 任 される 可 能 性 もあります 4 安 全 確 実 な 運 用 という 面 から, 後 見 人 はペイオフにも 注 意 していただく 必 要 があります 被 後 見 人 の 預 貯 金 が,1 預 金 保 険 制 度 の 保 護 の 対 象 から 外 れていないかどうか,2その 金 融 機 関 の 破 綻 危 険 性 が 高 くないか,などについて 十 分 に 確 認 して, 場 合 によっては 他 の 口 座 に 移 し 換 えるなどの 必 要 があります - 8 -

Q8 収 入 の 管 理 被 後 見 人 の 収 入 は,どのように 管 理 すればよいのですか? A 被 後 見 人 の 収 入 としては, 給 与 や 年 金 不 動 産 収 入 生 活 保 護 費 などが 考 えられま すが, 必 ず, 後 見 人 など 第 三 者 の 収 入 と 区 別 して, 被 後 見 人 名 義 の 口 座 (または 後 見 人 が 管 理 している 被 後 見 人 の 預 貯 金 であることが 明 確 に 表 示 してある 口 座 )にて 管 理 してください 1 年 金 や 生 活 保 護 費 などの 公 的 なものについては, 通 常 被 後 見 人 名 義 の 口 座 に 振 り 込 まれま すが, 給 与 や 不 動 産 収 入 などは 現 金 払 であったり, 一 部 振 込 であったりする 場 合 があります また, 家 賃 等 の 不 動 産 収 入 については, 管 理 業 者 などの 口 座 に 一 旦 振 り 込 まれ, 管 理 費 や 負 債 返 済 費 などが 差 し 引 かれて 被 後 見 人 に 支 払 われる 場 合 が 多 々 見 受 けられます このように, 被 後 見 人 の 収 入 が 他 者 の 口 座 に 振 り 込 まれていたり, 逆 に, 他 者 の 収 入 等 が 被 後 見 人 の 口 座 に 振 り 込 まれているような 場 合 には, 被 後 見 人 の 財 産 を 把 握 することが 難 し くなってしまいます したがって, 被 後 見 人 の 収 入 については, 後 見 人 など 第 三 者 のそれと 混 同 することなく, 被 後 見 人 名 義 の 口 座 (または 後 見 人 が 管 理 している 被 後 見 人 の 預 貯 金 であることが 明 確 に 表 示 してある 口 座 )にて 管 理 してください 2 給 与 については, 預 金 や 生 命 保 険 料 等 が 前 もって 差 し 引 かれて 支 給 されている 場 合 があり ます 不 動 産 収 入 についても, 事 前 に 管 理 会 社 等 によって 管 理 費 用 が 控 除 されている 場 合 が あります したがって,それらの 別 が 分 かるように,それぞれ 明 細 書 を 必 ず 保 管 しておいてください 後 見 監 督 の 際 には,それらの 提 出 が 必 要 になります 3 被 後 見 人 の 定 期 的 な 収 入 については, 容 易 に 把 握 ができるように,なるべく 一 つの 口 座 で 管 理 するようにしてください - 9 -

Q9 支 出 の 管 理 被 後 見 人 のための 支 出 費 の 管 理 は,どのようにすればよいのですか? A 被 後 見 人 の 財 産 から 費 用 を 支 出 する 際 には,それが 被 後 見 人 のための 適 正 な 出 費 で あることが 当 然 必 要 ですが,さらに, 限 りある 財 産 を 有 効 に 利 用 する という 視 点 が 必 要 です そして,その 管 理 にあたっては,1 被 後 見 人 のための 支 出 と, 後 見 人 など 第 三 者 の 支 出 とが 混 同 しないように 区 別 し,2 日 頃 から 支 出 状 況 についてきちんと 記 録 して, 3 個 々の 支 出 内 容 を 裏 付 ける 領 収 書 等 の 証 明 資 料 をしっかりと 保 管 しておくように してください 1 後 見 人 に 選 任 された 方 は, 仮 に 被 後 見 人 の 親 族 であったとしても, 後 見 人 となった 以 上 は 他 人 の 財 産 といった 意 識 で 被 後 見 人 の 財 産 を 管 理 していただく 必 要 があります 被 後 見 人 の 配 偶 者 や 子 に 対 してであっても, 被 後 見 人 の 財 産 を 贈 与 したり, 貸 し 付 けたり することは 原 則 として 認 められません また, 実 の 親 が 後 見 人 であっても, 子 である 被 後 見 人 の 財 産 を 自 由 に 使 ってよいというものではありません 2 適 正 な 支 出 とは, 被 後 見 人 についての1 生 活 費 医 療 費 施 設 費,2 税 金 や 社 会 保 険 料, 3 家 屋 修 繕 費 など 財 産 の 維 持 管 理 費,4 負 債 返 済 費,5 身 上 監 護 のための 職 務 遂 行 費 用 ( 面 会 に 要 する 最 低 限 の 交 通 費 など),6 後 見 監 督 における 資 料 収 集 費 用 ( 登 記 簿 謄 本 の 申 請 料 など),7 被 後 見 人 に 扶 養 義 務 のある 配 偶 者 や 就 学 中 の 子 らの 必 要 生 活 費 ( 同 人 らに 収 入 の ある 場 合 は, 必 要 生 活 費 の 不 足 分 のみ),などが 考 えられます しかしながら, 上 記 内 容 であれば 無 制 限 に 支 出 して 良 いというものではなく, 被 後 見 人 の 生 活 水 準 を 保 ちつつも, 限 りある 財 産 を 有 効 に 利 用 することが 必 要 です その 判 断 にあたっ ては, 一 般 の 良 識 にしたがって 誰 もが 納 得 できる 支 出 であることが 前 提 となります 3 被 後 見 人 が 第 三 者 から 債 務 (ローンや 借 金 など)を 負 っている 場 合 には,もちろん 被 後 見 人 の 財 産 から 返 済 していくことになります ただし, 被 後 見 人 が 身 内 から 借 用 書 も 作 らずに 借 り 受 けた 金 員 については, 贈 与 なのか 貸 金 なのか 明 確 に 区 別 ができません また, 多 くの 場 合, 債 務 内 容 や 金 額 等 を 証 明 する 資 料 もありません したがって,そのような 場 合 には, 安 易 に 弁 済 するのではなく, 事 前 に 家 庭 裁 判 所 に 相 談 してください - 10 -

Q10 適 正 支 出 の 具 体 事 例 (1) 後 見 人 としての 仕 事 に 要 した 交 通 費 は 支 出 できますか? (2) 被 後 見 人 の 身 内 や 知 人 らへの 香 典 や 祝 儀 等 は 支 出 できますか? (3) 被 後 見 人 の 送 迎 及 び 介 護 のために 自 動 車 を 購 入 してよいですか? (4) 被 後 見 人 の 介 護 をしてくれる 人 物 に 報 酬 を 支 払 いたいのですが? (5) 後 見 開 始 の 際 に 要 した 鑑 定 費 用 を 申 立 人 に 返 したいのですが? A (1) 後 見 人 が 職 務 遂 行 のために 病 院 等 に 出 向 く 際 には, 被 後 見 人 の 財 産 から 交 通 費 を 支 出 することができます しかしながら, 原 則 として 列 車 やバスなどの 公 共 交 通 機 関 の 料 金 に 限 られると 考 えるのが 相 当 でしょう また, 面 会 に 来 てくれた 親 族 らに 対 して, 車 代 などの 名 目 で 被 後 見 人 の 財 産 から 交 通 費 などを 支 出 することはできません (2) 被 後 見 人 の 身 内 や 親 しい 友 人 の 慶 弔 に 関 する 支 出 については, 常 識 的 な 金 額 の 範 囲 内 であれば, 被 後 見 人 の 財 産 から 支 出 してかまいません ただし, 支 出 の 必 要 性 や 相 当 性 について, 慎 重 な 判 断 が 必 要 であり, 誰 もが 納 得 できるものでなければなりません (3) 単 に 被 後 見 人 の 送 迎 や 介 護 のため という 理 由 だけで, 被 後 見 人 の 財 産 から 自 動 車 を 購 入 することは 認 められません ただし, 自 動 車 がなければ 被 後 見 人 の 介 護 等 がどう しても 困 難 であり,かつ, 自 動 車 を 購 入 することが 他 の 方 法 よりも 経 済 的 であるなどの 場 合 には, 不 適 切 とは 言 えないこともあります 事 前 に 家 庭 裁 判 所 に 相 談 してください (4) 被 後 見 人 の 身 体 介 護 が 必 要 で,それを 付 添 い 看 護 師 などに 依 頼 する 場 合 には, 当 然 に 被 後 見 人 の 財 産 からその 費 用 を 支 出 することができます しかしながら, 病 院 や 施 設 等 において 十 分 な 介 護 が 為 されているような 場 合 は, 限 りある 財 産 を 有 効 に 利 用 する と いう 観 点 から 慎 重 な 判 断 が 必 要 です また, 身 内 が 介 護 しているような 場 合 は, 報 酬 支 払 の 必 要 性 等 について,さらに 慎 重 な 判 断 が 必 要 です 支 払 う 金 額 を 含 めて, 常 識 的 な ものであると 同 時 に, 被 後 見 人 の 親 族 らの 誰 もが 納 得 できるものである 必 要 があります (5) 後 見 人 に 選 任 される 前 の 後 見 開 始 の 申 立 費 用 ( 収 入 印 紙, 登 記 用 の 収 入 印 紙, 切 手, 鑑 定 費 用 など)については, 申 立 人 の 負 担 となっており, 原 則 として, 被 後 見 人 の 財 産 から 支 出 することはできません これら 以 外 の 支 出 管 理 の 具 体 例 については,31ページの 資 料 Ⅰを 参 照 ください - 11 -

Q11 不 動 産 の 管 理 被 後 見 人 の 不 動 産 を 管 理 するに 際 し, 何 を 注 意 すればよいのですか? A 被 後 見 人 の 居 住 用 不 動 産 を 処 分 ( 売 却, 賃 貸, 抵 当 権 の 設 定 など)する 必 要 がある 場 合 には, 必 ず 事 前 に 家 庭 裁 判 所 に 居 住 用 不 動 産 の 処 分 許 可 という 申 立 てをして, その 許 可 を 得 る 必 要 があります その 他 の 不 動 産 については, 基 本 的 には 後 見 人 の 責 任 で 処 分 することができます ただし, 処 分 の 必 要 性 等 について 十 分 に 検 討 のうえ, 被 後 見 人 に 損 害 を 与 えることの ないように 注 意 しなければなりません 1 被 後 見 人 の 居 住 用 不 動 産 とは, 被 後 見 人 が 現 に 居 住 している,または, 現 在 被 後 見 人 は 居 住 していないが, 過 去 に 被 後 見 人 の 生 活 の 本 拠 として 実 態 があるなど 今 後 帰 住 する 可 能 性 の ある 居 宅 及 び 同 敷 地 のことを 言 います 居 住 用 不 動 産 は, 被 後 見 人 にとって 生 活 の 本 拠 であり,また, 心 のよりどころ で もありますので,それらの 処 分 は, 被 後 見 人 の 心 身 や 生 活 に 非 常 に 大 きな 影 響 を 与 えること になります したがって, 居 住 用 不 動 産 の 処 分 については, 事 前 に 家 庭 裁 判 所 に 許 可 を 求 め なければならない 仕 組 みになっています 後 見 人 が 家 庭 裁 判 所 の 許 可 を 得 ないで 被 後 見 人 の 居 住 用 不 動 産 を 処 分 した 場 合 には,その 処 分 行 為 は 無 効 となります 2 居 住 用 以 外 の 不 動 産 の 処 分 については, 裁 判 所 の 許 可 は 不 要 であり, 後 見 人 の 責 任 で 行 う ことができます ただし, 不 動 産 を 売 却 すれば 費 消 されやすい 現 金 となり, 抵 当 権 を 設 定 す れば 不 動 産 の 財 産 的 価 値 が 減 少 してしまいますので,むやみに 処 分 することは 望 ましくあり ません 処 分 にあたっては,その 必 要 性 等 について 十 分 に 考 慮 し, 被 後 見 人 に 損 害 を 与 える ことのないように 注 意 しなければなりません 万 が 一, 損 害 が 発 生 した 場 合 は, 当 然 ながら 後 見 人 に 弁 済 していただくことになりますし, また, 後 見 人 を 解 任 される 可 能 性 もあります 3 不 動 産 の 売 却 代 金 は, 必 ず 被 後 見 人 名 義 で 管 理 してください 4 不 動 産 の 処 分 という 場 合 には, 売 却, 賃 貸, 賃 貸 借 の 解 除, 抵 当 権 設 定 のほか, 贈 与, 使 用 貸 借, 譲 渡 担 保 権, 仮 登 記 担 保 権, 不 動 産 質 権 の 設 定 等 が 含 まれます 5 居 住 用 不 動 産 の 処 分 許 可 申 請 に 必 要 な 書 類 等 は 資 料 (32ページの 資 料 Ⅱ)を 参 照 く ださい - 12 -

Q12 遺 産 分 割 における 留 意 点 被 後 見 人 にまつわる 遺 産 分 割 は,どのようにすればよいのですか? A 被 後 見 人 が 相 続 人 となっている 遺 産 分 割 の 協 議 にあたっては, 当 然 ながら 後 見 人 が 被 後 見 人 を 代 理 することになります その 協 議 にあたっては, 原 則 として 被 後 見 人 が 法 定 相 続 分 ( 民 法 第 900 条 参 照 )を 取 得 できるようにする 必 要 があります 1 遺 産 分 割 協 議 においては, 被 後 見 人 の 権 利 を 守 るため, 原 則 として 法 定 相 続 分 を 確 保 する 必 要 があります 勝 手 に 放 棄 をしたり, 不 当 に 少 ない 取 り 分 で 協 議 に 応 じたりすることは 基 本 的 に 許 されません 2 相 続 人 の 間 で 意 見 がまとまらず, 遺 産 分 割 協 議 が 一 向 に 進 展 しないような 場 合 には, 家 庭 裁 判 所 での 調 停 を 利 用 する 方 法 があります 3 後 見 人 も 相 続 人 の 一 人 である 場 合 には, 遺 産 分 割 協 議 において, 被 後 見 人 と 後 見 人 との 利 益 が 相 反 してしまいます そのような 場 合 には, 後 見 人 は 被 後 見 人 を 代 理 することができま せんので, 家 庭 裁 判 所 に 特 別 代 理 人 選 任 という 申 立 てをして, 遺 産 分 割 協 議 における 被 後 見 人 の 代 理 人 を 決 める 必 要 があります このように, 被 後 見 人 と 後 見 人 との 利 益 が 相 反 する 法 律 行 為 を 利 益 相 反 行 為 と 言 いま すが,このような 場 合 には 遺 産 分 割 に 限 らず 特 別 代 理 人 の 選 任 が 必 要 です 詳 しくは 次 ペー ジのQ13をご 参 照 ください - 13 -

Q13 利 益 相 反 行 為 後 見 人 自 身 が, 被 後 見 人 の 不 動 産 などを 購 入 することはできますか? A 購 入 することは 可 能 です しかし,この 場 合, 被 後 見 人 と 後 見 人 の 利 益 が 相 反 して しまいますので,その 売 買 契 約 について 後 見 人 は 被 後 見 人 の 代 理 人 となることができ ません そのような 場 合 には, 家 庭 裁 判 所 に 特 別 代 理 人 選 任 という 申 立 てをして, 被 後 見 人 の 特 別 代 理 人 を 決 める 必 要 があります 後 見 人 は,その 特 別 代 理 人 との 間 で 売 買 契 約 の 協 議 をすることになります 1 後 見 人 は, 被 後 見 人 の 財 産 管 理 に 関 する 包 括 的 な 代 理 権 を 有 しています しかしながら, 後 見 人 と 被 後 見 人 との 利 益 が 相 反 する 場 合 には, 公 正 な 代 理 権 の 行 使 を 期 待 できませんし, 第 三 者 に 対 しても 不 当 な 印 象 を 与 えてしまいます したがって,そのような 場 合 には, 後 見 人 は 被 後 見 人 を 代 理 することができず, 家 庭 裁 判 所 が 選 任 した 特 別 代 理 人 が, 代 理 権 を 行 使 しなければならない と 定 められています 被 後 見 人 と 後 見 人 の 利 益 が 相 反 する 法 律 行 為 を 利 益 相 反 行 為 と 言 いますが, 本 質 問 の ような 売 買 契 約 以 外 にも, 遺 産 分 割 のケース(Q12)や, 後 見 人 と 被 後 見 人 との 間 での 賃 貸 借 契 約 などが,これに 該 当 します 2 利 益 相 反 にあたる 法 律 行 為 が 必 要 なときは, 後 見 人 (または 利 害 関 係 人 )から 家 庭 裁 判 所 に 特 別 代 理 人 選 任 という 申 立 てをしてください 家 庭 裁 判 所 は, 利 益 が 相 反 する 行 為 の 具 体 的 内 容 などを 考 慮 して, 被 後 見 人 と 利 害 が 相 反 せずに, 被 後 見 人 のため 公 正 に 代 理 権 を 行 使 できる 方 を 特 別 代 理 人 として 選 任 します 3 特 別 代 理 人 は, 被 後 見 人 の 不 利 益 にならないように 行 動 すること が 義 務 づけられており, 代 理 権 の 行 使 にあたっては 重 い 責 任 があります ただし, 特 別 代 理 人 は, 遺 産 分 割 など 特 定 の 手 続 きのためだけに 選 任 されるものですから, 所 定 の 手 続 きが 終 われば, 当 然 に 任 務 は 終 了 し, 以 後 被 後 見 人 を 代 理 することはありません 4 なお, 家 庭 裁 判 所 において 後 見 監 督 人 が 既 に 選 任 されている 場 合 には, 後 見 監 督 人 が 被 後 見 人 を 代 理 することになりますので, 特 別 代 理 人 を 選 任 する 必 要 はありません ただし, 後 見 監 督 人 も 被 後 見 人 と 利 益 相 反 の 関 係 にある 場 合 には, 特 別 代 理 人 の 選 任 が 必 要 です 5 特 別 代 理 人 選 任 申 立 てに 必 要 な 書 類 等 は 資 料 (32ページの 資 料 Ⅱ)を 参 照 ください - 14 -

Q14 被 後 見 人 の 生 活 費 の 工 面 被 後 見 人 が 無 資 力 の 場 合 には, 後 見 人 が 生 活 費 等 を 負 担 するのですか? A 被 後 見 人 に 財 産 や 収 入 がない 場 合, 被 後 見 人 の 生 活 費 ( 入 院 費 などの 一 切 を 含 む) は, 被 後 見 人 の 扶 養 義 務 者 が 単 独 又 は 共 同 で 負 担 しなければなりません したがって, 後 見 人 だからといって,それらの 費 用 を 負 担 する 義 務 はありません しかし, 後 見 人 自 身 が 被 後 見 人 の 扶 養 義 務 者 でもある 場 合 には, 扶 養 義 務 者 の 一 人 と して 負 担 を 求 められることがあります 扶 養 義 務 者 がいなかったり, 扶 養 義 務 者 に 資 力 がないような 場 合 は, 生 活 保 護 など 公 的 扶 助 を 受 給 することになります 1 被 後 見 人 の 生 活 に 要 する 費 用 は, 基 本 的 には 被 後 見 人 の 財 産 及 び 収 入 から 支 払 われるのが 相 当 です しかし, 被 後 見 人 の 財 産 が 底 をついてしまっており,さらに, 収 入 も 十 分 でない ような 場 合 には, 被 後 見 人 の 扶 養 義 務 者 ( 配 偶 者, 親, 祖 父 母, 子, 孫, 兄 弟 姉 妹 )が 負 担 することになります 扶 養 義 務 者 が 複 数 いる 場 合 には, 誰 がどのように 負 担 するかを 話 し 合 いで 決 めることにな ります 協 議 がまとまらない 場 合 は, 家 庭 裁 判 所 の 調 停 や 審 判 を 利 用 することもできます 2 単 に 後 見 人 だから という 理 由 で, 後 見 人 が 被 後 見 人 の 生 活 費 を 負 担 する 必 要 はありま せんが, 後 見 人 が 被 後 見 人 の 扶 養 義 務 者 でもある 場 合 には, 扶 養 義 務 者 の 一 人 として 負 担 を 求 められることがあります しかし, 後 見 人 だから といって 他 の 扶 養 義 務 者 に 優 先 して 負 担 を 強 いられるものでは ありません 他 の 扶 養 義 務 者 と 協 議 をして,それぞれの 経 済 力 など 一 切 の 事 情 を 考 慮 のうえ 負 担 していただくことになります 3 被 後 見 人 に, 扶 養 義 務 者 にあたる 身 寄 りがいない 場 合 や, 扶 養 義 務 者 に 生 活 余 力 がなくて 援 助 困 難 な 場 合 には, 生 活 保 護 などの 公 的 扶 助 を 頼 る 以 外 に 方 法 はありません そのような 場 合 に, 被 後 見 人 の 居 住 地 の 市 町 村 役 場 等 に 出 向 き, 公 的 扶 助 の 申 請 手 続 きを 行 うことも 後 見 人 の 大 事 な 職 務 になります - 15 -

Q15 後 見 人 の 証 明 後 見 人 であることの 証 明 を 求 められたときは,どうすればよいのですか? A 被 後 見 人 を 代 理 して 売 買 契 約 等 を 行 う 場 合, 相 手 方 から 被 後 見 人 の 後 見 人 である ことの 証 明 を 求 められることがあります そのような 場 合 は, 最 寄 りの 法 務 局 又 は 地 方 法 務 局 に 登 記 事 項 証 明 書 の 交 付 を 申 請 してください また, 家 庭 裁 判 所 の 審 判 書 謄 本 (もしくは 抄 本 ) や, 審 判 の 確 定 証 明 書 の 提 示 を 求 められることもあります その 場 合 は, 審 判 を 受 けた 家 庭 裁 判 所 で 交 付 を 申 請 してください 1 後 見 が 開 始 されると, 後 見 人 及 び 被 後 見 人 の 住 所 や 氏 名 などが 東 京 法 務 局 に 登 記 されます その 登 記 された 内 容 を 証 明 するものが 登 記 事 項 証 明 書 であり,これが 後 見 人 であること の 証 明 書 になります 登 記 事 項 証 明 書 は, 登 記 事 項 証 明 申 請 書 に 必 要 事 項 を 記 入 のうえ, 手 数 料 ( 金 額 は 法 務 局 でご 確 認 ください )を 貼 付 して, 以 下 の 法 務 局 で 交 付 申 請 を 行 ってください... 窓 口 交 付 最 寄 りの 法 務 局 又 は 地 方 法 務 局 の 窓 口 で 交 付 申 請 ( 法 務 局 の 支 局 や 出 張 所 では 取 り 扱 っていません )... 郵 便 請 求 東 京 法 務 局 に 交 付 申 請 ( 返 送 用 封 筒 ( 返 信 用 の 切 手 を 貼 付 したもの)を 添 える)( 請 求 先 は 下 記 参 照 ) 102-8226 東 京 都 千 代 田 区 九 段 南 1-1-15 九 段 第 2 合 同 庁 舎 東 京 法 務 局 民 事 行 政 部 後 見 登 録 課 電 話 03-5213-1234( 代 表 ),03-5213-1360(ダイヤルイン) 詳 細 は, 最 寄 りの 法 務 局 でお 尋 ねになるか, 法 務 省 のインターネット ホーム ページ(http://www.moj.go.jp/)をご 覧 ください 2 被 後 見 人 名 義 の 口 座 を 作 るような 場 合 には, 金 融 機 関 から 家 庭 裁 判 所 の 審 判 書 謄 本 (も しくは 抄 本 ) や 審 判 の 確 定 証 明 書 の 提 示 を 求 められることがあります 審 判 書 謄 本 は,すでに 後 見 人 のお 手 元 に 届 いていると 思 いますが, 追 加 の 交 付 は 何 通 でも 可 能 です 手 数 料 は 審 判 書 謄 本 ( 抄 本 )1 枚 につき150 円 ( 収 入 印 紙 )です 確 定 証 明 書 は, 後 見 人 が 決 定 時 の 審 判 書 謄 本 を 受 け 取 ってから2 週 間 が 経 過 して,その 間 に 即 時 抗 告 ( 異 議 の 申 立 て)の 申 立 てがない 場 合 に 交 付 を 申 請 することができます 手 数 料 は 確 定 した 事 件 1 件 につき150 円 ( 収 入 印 紙 )です なお, 審 判 書 謄 本 及 び 確 定 証 明 書 の 交 付 請 求 先 は,いずれも 審 判 を 受 けた 家 庭 裁 判 所 です - 16 -

Q16 登 記 事 項 の 変 更 後 見 人 や 被 後 見 人 の 住 所 等 が 変 わった 場 合 には, 何 か 手 続 が 必 要 ですか? A 後 見 人 や 被 後 見 人 の 住 所 や 姓 などが 変 わった 場 合 には,まず, 家 庭 裁 判 所 にご 連 絡 ください その 上 で, 東 京 法 務 局 に 登 記 事 項 変 更 の 登 記 申 請 書 を 提 出 してください 1 後 見 人 は, 自 らの 職 務 の 状 況 について 定 期 的 に 家 庭 裁 判 所 に 報 告 しなければなりません 後 見 開 始 後, 後 見 人 や 被 後 見 人 について 次 の 内 容 に 変 更 が 生 じたときには, 必 ず 家 庭 裁 判 所 にご 報 告 ください 1 被 後 見 人 については, 氏 名, 本 籍 及 び 住 所 が 変 更 になった 場 合 2 後 見 人 については, 氏 名 及 び 住 所 が 変 更 になった 場 合... 2 また, 後 見 の 登 記 事 項 である 内 容 に 変 更 がある 場 合 には, 後 見 人 は 東 京 法 務 局 に 登 記 事 項 変 更 の 登 記 申 請 書 を 提 出 しなければなりません 提 出 先 は 下 記 のとおりです 後 見 の 登 記 事 項 の 内 容 1 法 定 後 見 の 種 類 ( 後 見 保 佐 補 助 の 別 ) 2 被 後 見 人 の 氏 名, 本 籍 及 び 住 所 3 後 見 人 の 氏 名 及 び 住 所 102-8226 東 京 都 千 代 田 区 九 段 南 1-1-15 九 段 第 2 合 同 庁 舎 東 京 法 務 局 民 事 行 政 部 後 見 登 録 課 電 話 03-5213-1234( 代 表 ),03-5213-1360(ダイヤルイン) なお, 書 類 の 交 付 を 取 り 扱 っている 法 務 局 は 次 のとおりです 登 記 事 項 証 明 書 全 国 の 法 務 局 と 地 方 法 務 局 ( 支 局 及 び 出 張 所 を 除 く) 登 記 されていないことの 証 明 書 全 国 の 法 務 局 と 地 方 法 務 局 ( 支 局 及 び 出 張 所 を 除 く) 登 記 事 項 変 更 などの 登 記 申 請 書 東 京 法 務 局 のみ 詳 しくは, 最 寄 りの 法 務 局 でお 尋 ねになるか, 法 務 省 のインターネット ホームページ, 又 は 東 京 法 務 局 のホームページをご 覧 ください 法 務 省 のホームページ 東 京 法 務 局 のホームページ http://www.moj.go.jp/ http://www.tokyo-lab.go.jp - 17 -

Q17 後 見 人 の 辞 任 後 見 人 を 辞 任 するにはどうすればよいのですか? A 成 年 後 見 制 度 とは, 判 断 能 力 が 不 十 分 な 人 を 法 的 に 保 護 し, 支 えるための 制 度 であり,その 職 務 は 責 任 重 大 です したがって, 後 見 人 の 都 合 だけで 自 由 に 辞 任 する ことはできません ただし, 正 当 な 事 由 がある 場 合 には, 家 庭 裁 判 所 に 成 年 後 見 人 の 辞 任 の 申 立 て をしてください 家 庭 裁 判 所 で 許 可 された 場 合 にのみ 辞 任 をすることができます 1 後 見 人 は, 被 後 見 人 の 権 利 や 財 産 を 守 るために, 家 庭 裁 判 所 から 適 任 者 と 認 められて 選 任 されたわけですから, 自 らの 都 合 で 自 由 に 辞 任 することはできません 被 後 見 人 の 利 益 が 安 定 して 守 られるように, 後 見 人 の 辞 任 は 正 当 な 事 由 がある 場 合 に 限 られます 辞 任 が 認 められる 例 としては, 病 気 や 高 齢, 遠 隔 地 への 転 居 などによって 後 見 人 の 職 務 を 円 滑 に 行 うことができなくなった 場 合 などが 考 えられます 2 後 見 人 が 辞 任 した 場 合 には, 他 に 後 見 人 がいる 場 合 を 除 いて,その 後 見 人 は,すみやかに 新 たな 後 見 人 の 選 任 を 家 庭 裁 判 所 に 請 求 しなければなりません 通 常 は, 成 年 後 見 人 の 辞 任 の 申 立 てと 同 時 に, 成 年 後 見 人 選 任 の 申 立 てをしていた だくことになります 3 成 年 後 見 人 の 辞 任 および 成 年 後 見 人 選 任 の 申 立 てに 必 要 な 書 類 等 は 資 料 (32ペ ージの 資 料 Ⅱ)を 参 照 ください - 18 -

Q18 後 見 人 の 責 任 と 解 任 後 見 人 は,どのような 場 合 に,どのような 責 任 を 問 われるのですか? A 後 見 人 に 不 正 な 行 為, 著 しい 不 行 跡,その 他 後 見 の 任 務 に 適 さない 事 由 があるとき には, 家 庭 裁 判 所 が 後 見 人 を 解 任 する 場 合 があります また,これとは 別 に, 後 見 人 が 被 後 見 人 に 損 害 を 与 えた 場 合 には,その 損 害 を 賠 償... しなければなりません さらに 悪 質 な 場 合 には, 業 務 上 横 領 罪 などの 刑 事 責 任 を 問 わ れることがあります 1 後 見 人 に 不 正 な 行 為, 著 しい 不 行 跡, その 他 後 見 の 任 務 に 適 さない 事 由 があると きには, 後 見 監 督 人, 被 後 見 人, 被 後 見 人 の 親 族, 検 察 官 の 請 求, 又 は 家 庭 裁 判 所 の 職 権 に よって, 後 見 人 解 任 の 審 判 をすることがあります 不 正 な 行 為 とは, 被 後 見 人 の 財 産 を 横 領 するなどの 違 法 な 行 為 をいいます 著 しい 不 行 跡 とは, 品 行 がはなはだしく 悪 いことをいいます その 他 後 見 の 任 務 に 適 さない 事 由 とは, 後 見 人 の 権 限 を 乱 用 したり, 不 適 当 な 方 法 で 財 産 を 管 理 したり, 任 務 を 怠 ったりした 場 合 をいいます 2 後 見 人 は, 被 後 見 人 のために 十 分 な 注 意 を 払 って, 誠 実 にその 職 務 を 遂 行 する 責 任 を 負 っ ています したがって, 故 意 又 は 過 失 によって 被 後 見 人 に 損 害 を 与 えた 場 合 には,その 損 害 を 賠 償 しなければなりません 3 また, 後 見 人 が 被 後 見 人 の 財 産 を 横 領 した 場 合 など, 特 に 悪 質 な 場 合 には,ただ 単 に 損 害 を 賠 償 するだけでは 許 されず, 業 務 上 横 領 罪 などの 刑 事 責 任 を 問 われることもあります 刑 法 第 253 条 ( 業 務 上 横 領 ) 業 務 上 自 己 の 占 有 する 他 人 の 物 を 横 領 した 者 は, 10 年 以 下 の 懲 役 に 処 する - 19 -

Q19 後 見 人 の 任 務 の 終 了 後 見 人 としての 仕 事 はいつまで 続 くのですか? また, 役 目 を 終 える 時 には 何 をすればよいのですか? A 後 見 人 の 仕 事 は, 原 則 として, 被 後 見 人 が 亡 くなるか, 病 気 などから 回 復 し 判 断 能 力 を 取 り 戻 すまで 続 きます ただし, 後 見 開 始 の 審 判 が 取 消 された 場 合 や 後 見 人 が 辞 任 した 場 合,あるいは 後 見 人 が 解 任 された 場 合 には, 当 然 に 後 見 人 の 任 務 は 終 了 します なお, 後 見 人 の 任 務 が 終 了 したときは, 後 見 人 は2か 月 以 内 に,1 被 後 見 人 の 財 産 についての 収 支 を 計 算 し,2 相 続 人 (もしくは 被 後 見 人 又 は 新 しい 後 見 人 )に 財 産 を 引 き 継 ぎ,さらに,3その 結 果 を 家 庭 裁 判 所 に 報 告 しなければなりません 1 被 後 見 人 が 亡 くなったときには,すみやかに 家 庭 裁 判 所 に 連 絡 してください( 終 了 報 告 書 の 書 式 をお 送 りします ) また, 東 京 法 務 局 に 後 見 終 了 の 登 記 申 請 書 をご 提 出 いただく 必 要 があります 詳 しいことは 家 庭 裁 判 所 へご 連 絡 をいただいた 際 にご 案 内 します 被 後 見 人 の 判 断 能 力 が 回 復 し, 後 見 人 が 必 要 なくなった 場 合 には, 家 庭 裁 判 所 に 後 見 開 始 の 審 判 の 取 消 という 申 立 てをしてください 申 立 てが 認 められた 場 合, 後 見 人 は 当 然 に その 任 務 を 終 了 します 後 見 人 の 辞 任 及 び 解 任 については,Q17 及 びQ18を 参 照 ください 2 後 見 人 の 任 務 が 終 了 した 場 合, 後 見 人 は,2か 月 以 内 に,それまで 行 っていた 財 産 管 理 の 収 支 について 計 算 をし, 最 終 段 階 での 財 産 目 録 (Q3 参 照 )を 作 成 しなければなりません 被 後 見 人 死 亡 の 場 合 は,その 結 果 を 被 後 見 人 の 相 続 人 にも 報 告 してください また, 後 見 監 督 人 が 選 任 されている 場 合 には, 必 ず 後 見 監 督 人 にも 報 告 しなければなりません 3 被 後 見 人 の 財 産 は, 次 の 人 に 引 き 継 いでください 1 被 後 見 人 が 死 亡 した 場 合 は, 相 続 人 間 で 定 められた 代 表 者 に 引 き 継 いでください また, 他 の 相 続 人 に 対 し,すみやかに 代 表 者 に 財 産 を 引 き 継 いだ 旨 を 通 知 してください 2 後 見 開 始 の 審 判 が 取 消 された 場 合 は, 被 後 見 人 本 人 に 引 き 継 いでください 3 被 後 見 人 の 辞 任 又 は 解 任 の 場 合 には, 新 しい 後 見 人 に 引 き 継 いでください 4 管 理 の 計 算, 財 産 の 引 継 ぎ, 相 続 人 への 通 知 が 終 了 したら, 家 庭 裁 判 所 に 後 見 事 務 が 終 了 したことを 報 告 してください なお, 後 見 事 務 終 了 報 告 書 の 書 式 については 家 庭 裁 判 所 にお 尋 ねください - 20 -

Q20 報 酬 の 付 与 後 見 人 は, 後 見 事 務 についての 報 酬 をもらうことができますか? A もらえます ただし, 必 ず 事 前 に, 家 庭 裁 判 所 に 対 して 報 酬 請 求 の 申 立 てをしなけ ればならず, 報 酬 として 裁 判 所 が 認 めた 額 に 限 って, 本 人 の 財 産 から 受 けとることが できます 勝 手 に 受 領 した 場 合 は, 業 務 上 横 領 罪 として 処 罰 されることもあります なお, 報 酬 の 金 額 は, 後 見 人 の 仕 事 の 内 容 などに 応 じて,その 都 度 家 庭 裁 判 所 が 決 定 します 1 後 見 人 は, 重 大 な 責 任 と 義 務 を 負 い,また, 職 務 遂 行 のためには 相 当 な 労 力 を 求 められま すので, 報 酬 を 請 求 することができます 弁 護 士 や 司 法 書 士 などの 第 三 者 が 後 見 人 の 場 合 には,ほとんどのケースで 報 酬 が 請 求 され ることになると 思 われますが, 被 後 見 人 の 親 族 が 後 見 人 の 場 合 にも 報 酬 請 求 はできます 2 報 酬 を 望 む 場 合 は, 家 庭 裁 判 所 に 成 年 後 見 人 に 対 する 報 酬 の 付 与 という 申 立 てをする 必 要 があります 家 庭 裁 判 所 がそれを 認 め, 相 当 と 判 断 した 金 額 についてのみ, 被 後 見 人 の 財 産 から 報 酬 を 受 けとることができます( 報 酬 を 望 まない 場 合 には, 申 立 てをする 必 要 はあ りません ) 後 見 人 の 勝 手 な 判 断 で, 被 後 見 人 の 財 産 から 金 品 を 差 し 引 いた 場 合 には, 業 務 上 横 領 罪 と して 処 罰 されることがあります 3 報 酬 を 請 求 する 時 期 は,その 任 務 の 途 中 であっても, 任 務 終 了 後 であっても 構 いません ただし, 報 酬 は 被 後 見 人 の 財 産 の 中 から 支 払 われるものですので, 請 求 した 時 点 で 被 後 見 人 に 財 産 がなければ 支 払 われません また, 任 務 終 了 後 に 請 求 する 場 合 には, 被 後 見 人 の 財 産 を 相 続 人 らに 引 き 継 ぐ 前 に 請 求 する 必 要 があります 引 き 継 いだ 後 では, 被 後 見 人 の 財 産 で はなくなりますので, 支 払 が 困 難 になります なお, 後 見 人 の 報 酬 は, 適 正 な 後 見 事 務 の 労 に 報 いるための 制 度 ですので, 将 来 の 報 酬 を 前 もって 請 求 することはできません また, 後 見 事 務 に 不 正 等 が 認 められる 場 合 には, 当 然 に 報 酬 は 認 められません 4 報 酬 の 額 は, 管 理 している 財 産 の 額 や 後 見 事 務 の 難 易 度 などを 総 合 的 に 検 討 し,それぞれ 事 案 ごとに 家 庭 裁 判 所 が 決 定 します 家 庭 裁 判 所 が 決 めた 報 酬 額 に 不 満 があったり, 報 酬 が 認 められなかったりしても, 不 服 の 申 立 てはできません 5 成 年 後 見 人 に 対 する 報 酬 の 付 与 申 立 てに 必 要 な 書 類 等 は 資 料 (32ページの 資 料 Ⅱ) を 参 照 ください - 21 -

Q21 後 見 制 度 支 援 信 託 について 後 見 制 度 支 援 信 託 とはどのようなものですか? A 後 見 制 度 支 援 信 託 は, 被 後 見 人 の 財 産 のうち, 日 常 的 な 支 払 をするのに 十 分 な 金 銭 を 預 貯 金 等 として 後 見 人 が 管 理 し, 日 々の 生 活 に 必 要 な 支 払 を 柔 軟 に 行 うことができ るようにした 上 で, 通 常 使 用 しない 金 銭 を 信 託 銀 行 等 に 信 託 する 仕 組 みのことです 信 託 財 産 は, 元 本 が 保 証 され, 預 金 保 険 制 度 の 保 護 対 象 にもなります 後 見 制 度 支 援 信 託 を 利 用 すると, 信 託 財 産 を 払 い 戻 したり, 信 託 契 約 を 解 約 したり するには,あらかじめ 家 庭 裁 判 所 の 発 行 する 指 示 書 を 得 ることが 必 要 とされていま す このように 後 見 制 度 支 援 信 託 は, 被 後 見 人 の 財 産 の 適 切 な 管 理 利 用 のための 方 法 の 一 つです 財 産 を 信 託 する 信 託 銀 行 等 や 信 託 財 産 の 額 などについては, 原 則 として 弁 護 士, 司 法 書 士 等 の 専 門 職 後 見 人 が 被 後 見 人 に 代 わって 決 めた 上, 家 庭 裁 判 所 の 指 示 を 受 け て, 信 託 銀 行 等 との 間 で 信 託 契 約 を 締 結 します 1 後 見 制 度 支 援 信 託 は, 被 後 見 人 の 財 産 の 適 切 な 管 理 利 用 のための 方 法 の 一 つですから, すべての 事 件 について 利 用 されるわけではありません 後 見 制 度 支 援 信 託 の 利 用 を 検 討 す べき 事 案 であるかについては, 家 庭 裁 判 所 の 判 断 となりますが, 最 終 的 には, 専 門 職 後 見 人 が 親 族 後 見 人 等 の 協 力 を 得 ながら, 被 後 見 人 の 財 産 状 況 の 調 査 を 行 い, 後 見 制 度 支 援 信 託 の 利 用 の 適 否 について 検 討 し, 利 用 が 適 当 と 判 断 した 場 合 に 利 用 することになります 2 後 見 制 度 支 援 信 託 を 利 用 すると, 通 常, 信 託 契 約 の 締 結 に 関 与 した 専 門 職 後 見 人 に 対 す る 報 酬 と 信 託 銀 行 等 に 対 する 報 酬 が 必 要 となります 専 門 職 後 見 人 に 対 する 報 酬 は 家 庭 裁 判 所 が 決 めます 信 託 銀 行 等 に 対 する 報 酬 については, 信 託 銀 行 等 にお 問 い 合 わせくださ い 3 後 見 制 度 支 援 信 託 については,リーフレット 後 見 制 度 において 利 用 する 信 託 の 概 要 も 参 考 にしてください - 22 -

財 産 目 録 の 記 載 例 基 本 事 件 : 平 成 24 年 ( 家 ) 第 54678 号 ( 被 後 見 人 福 岡 花 子 ) ( 担 当 書 記 官 ) 財 産 目 録 ( 成 年 後 見 用 ) 平 成 24 年 7 月 24 日 作 成 者 氏 名 福 岡 太 郎 印 < 記 入 方 法 > 被 後 見 人 のすべての 財 産 と 今 後 の 収 支 予 定 についてご 記 入 ください 該 当 選 択 肢 の にレ 点 で チェックし, 相 続 分 共 有 持 分 の 不 動 産 や 被 後 見 人 以 外 の 名 義 で 管 理 している 預 金 等 については, その 旨 を 備 考 欄 にご 記 載 ください 欄 が 不 足 してすべてを 書 き 切 れない 場 合 は,A4 版 の 適 当 な 紙 に 記 載 し, 別 紙 として 添 付 していただければ 結 構 です 1 預 貯 金 ( 普 通 預 金 定 期 預 金 など) レ被 後 見 人 の 財 産 内 容 は 次 のとおり 別 紙 一 覧 表 のとおり 当 該 財 産 は 存 在 しない 不 明 No 金 融 機 関 支 店 名 種 類 口 座 番 号 金 額 通 帳 保 管 者 備 考 1 2 3 4 5 6 7 8 9 銀 行 支 店 普 通 123456 銀 行 支 店 定 期 345678 2,670,890 円 福 岡 太 郎 12,000,000 円 福 岡 太 郎 ゆうちょ 銀 行 通 常 11960-12345671 980,021 円 福 岡 太 郎 合 計 15,650,911 円 通 帳 の 写 し( 記 帳 の 上, 前 回 報 告 時 以 降 のもの)を 添 付 する 2 有 価 証 券 ( 株 式 国 債 社 債 手 形 小 切 手 など) レ 被 後 見 人 の 財 産 内 容 は 次 のとおり 別 紙 一 覧 表 のとおり 当 該 財 産 は 存 在 しない 不 明 No 種 類 銘 柄 振 出 人 等 額 面 金 額 数 量 管 理 者 備 考 1 2 3 4 5 6 株 式 電 器 12,000 株 福 岡 太 郎 株 式 食 品 20,000 株 福 岡 太 郎 上 記 内 容 を 証 明 する 資 料 として, 直 近 の 取 引 残 高 報 告 書 等 を 添 付 する 財 産 目 録 (1) - 23 -

3 生 命 保 険 等 ( 被 後 見 人 が 契 約 者 又 は 受 取 人 になっているもの) レ被 後 見 人 の 財 産 内 容 は 次 のとおり 別 紙 一 覧 表 のとおり 当 該 財 産 は 存 在 しない 不 明 No 保 険 会 社 名 種 類 証 書 番 号 保 険 金 額 受 取 人 証 書 管 理 者 備 考 1 2 3 ( 株 ) 生 命 ゆうちょ 生 命 医 療 保 険 番 号 987654 10,000,000 円 相 続 人 福 岡 太 郎 簡 易 保 険 番 号 123456 2,000,000 円 福 岡 太 郎 福 岡 太 郎 平 成 26 年 7 月 満 期 前 回 の 報 告 から 変 更 等 があった 場 合 は, 生 命 保 険 証 書 の 写 しを 添 付 する 4 現 金, 貸 金,その 他 レ被 後 見 人 の 財 産 内 容 は 次 のとおり 別 紙 一 覧 表 のとおり 当 該 財 産 は 存 在 しない 不 明 No 種 類 特 徴 等 金 額 ( 価 格 ) 管 理 場 所 ( 管 理 者, 借 受 人 等 ) 備 考 1 2 貸 付 金 200,000 円 借 受 人 長 崎 良 子 毎 月 20,000 円 ずつ 返 済 合 計 200,000 円 前 回 の 報 告 から 変 更 等 があった 場 合 は,その 資 料 の 写 しを 添 付 する 5 負 債 ( 銀 行, 信 販 会 社, 候 補 者, 親 族 等 から 被 後 見 人 が 借 り 入 れている 債 務 ) レ被 後 見 人 の 負 債 内 容 は 次 のとおり 別 紙 一 覧 表 のとおり 負 債 は 存 在 しない 不 明 No 種 類 債 権 者 名 借 入 等 金 額 残 額 返 済 方 法 備 考 1 ローン クレジット 500,000 円 320,000 円 預 貯 金 3から 自 動 引 落 し 2 合 計 500,000 円 320,000 円 前 回 の 報 告 から 変 更 等 があった 場 合 は,ローン 契 約 書 ( 借 用 書 ) 又 は 返 済 明 細 書 等 の 写 しを 添 付 する 6 不 動 産 ( 土 地, 建 物 ) レ被 後 見 人 の 財 産 内 容 は 次 のとおり 別 紙 一 覧 表 のとおり 当 該 財 産 は 存 在 しない 不 明 No 所 在 地 内 容 ( 種 類 ) 面 積 備 考 1 福 岡 市 中 央 区 城 内 1 番 1 号 宅 地 居 宅 m2 その レ 他 ( 畑 ) 753 亡 夫 名 義 2 宅 地 居 宅 m2 その 他 ( ) 4 5 6 7 宅 地 居 宅 その 他 ( ) 宅 地 居 宅 その 他 ( ) 宅 地 居 宅 その 他 ( ) 宅 地 居 宅 その 他 ( ) 前 回 の 報 告 から 変 更 等 があった 場 合 は, 当 該 不 動 産 の 全 部 事 項 証 明 書 を 添 付 する 財 産 目 録 (2) - 24 - m2 m2 m2 m2

( 注 意 ) このページは 収 支 予 定 表 です 被 後 見 人 の 今 後 の 収 入 支 出 の 予 定 について, 漏 れのないようにご 記 入 ください... 7 定 期 的 な 収 入 ( 被 後 見 人 の 給 与, 年 金, 賃 料 等 の 定 期 的 収 入 をそれぞれ 月 額 平 均 で 記 入 ) レ被 後 見 人 の 定 期 的 な 収 入 は 次 のとおり 別 紙 一 覧 表 のとおり 被 後 見 人 に 収 入 はない 不 明 No 種 類 金 額 ( 月 額 ) 管 理 状 況 ( 管 理 者 入 金 銀 行 等 ) 備 考 国 民 年 金 67,372 円 福 岡 太 郎, 預 金 口 座 3-1に 入 金 1 年 金 厚 生 年 金 170,021 円 個 人 年 金 2 給 与 ( 役 員 報 酬 等 を 含 む) 3 不 動 産 収 入 ( 家 賃 地 代 等 ) 4 5 合 計 237,393 円 (A) 前 回 の 報 告 から 変 更 等 があった 場 合 は,その 資 料 の 写 しを 添 付 する... 8 定 期 的 な 支 出 ( 被 後 見 人 の 定 期 的 支 出 をそれぞれ 月 額 平 均 で 記 入 ) レ被 後 見 人 の 定 期 的 な 支 出 は 次 のとおり 別 紙 一 覧 表 のとおり 被 後 見 人 の 支 出 は 特 にない 不 明 No 種 類 金 額 ( 月 額 ) 備 考 ( 支 払 先 など) 1 施 設 費 ( 入 所 費, 諸 経 費 ) 2 医 療 費 ( 入 院 費, 通 院 費 ) 約 40,000 円 病 院 3 差 入 品 ( 衣 類 オムツ 等 ) 所 得 税 住 民 税 約 20,000 円 4 公 租 公 課 固 定 資 産 税 社 会 保 険 料 約 7,000 円 5 日 常 生 活 費 その 他 食 費 光 熱 費 住 居 費 その 他 約 10,000 円 雑 費, 本 人 の 見 舞 い 等 にかかる 費 用 など 6 負 債 返 済 (ローン 等 ) 7 8 合 計 約 77,000 円 (B) 前 回 の 報 告 から 変 更 等 があった 場 合 は,その 資 料 の 写 しを 添 付 する 9 毎 月 の 収 支 予 定 ( 今 後 予 想 される 財 産 の 増 減 の 金 額 を 記 入 ) 上 記 の(A)-(B)により 計 算 した 金 額 定 期 的 な 収 支 の 予 定 としては, 月 額 で レ 約 16 万 円 の 増 加 約 万 円 の 減 少 おおむね 現 状 維 持 財 産 目 録 (3) - 25 - が 見 込 まれる

( 注 意 ) このページは, 被 後 見 人 が 相 続 人 となっている 遺 産 分 割 未 了 の 相 続 財 産 がある 場 合 にのみご 記 入 ください 10 被 相 続 人 について (1) 被 相 続 人 の 氏 名 : ( 福 岡 誠 一 ) (2) 被 後 見 人 との 関 係 : 被 後 見 人 は, 被 相 続 人 の( 妻 )にあたる (3) 法 定 相 続 分 : 被 後 見 人 の 法 定 相 続 分 は 遺 産 全 体 の( 2 分 の 1 )である 11 遺 産 預 貯 金 ( 普 通 預 金 定 期 預 金 など) レ遺 産 の 内 容 は 次 のとおり 別 紙 一 覧 表 のとおり 当 該 財 産 は 存 在 しない 不 明 No 金 融 機 関 支 店 名 種 類 口 座 番 号 金 額 通 帳 保 管 者 備 考 1 2 3 4 5 銀 行 支 店 銀 行 支 店 普 通 定 期 234567 456789 3,550,000 円 23,000,000 円 福 岡 太 郎 福 岡 太 郎 合 計 26,550,000 円 上 記 内 容 を 証 明 する 資 料 として, 記 帳 済 み 通 帳 又 は 残 高 証 明 書 等 の 写 しを 添 付 する( 提 出 済 みの 場 合 は 不 要 ) 12 遺 産 不 動 産 ( 土 地, 建 物 ) レ遺 産 の 内 容 は 次 のとおり 別 紙 一 覧 表 のとおり 当 該 財 産 は 存 在 しない 不 明 No 所 在 地 内 容 ( 種 類 ) 面 積 備 考 1 福 岡 市 中 央 区 大 手 一 丁 目 7 番 1 号 レ 宅 地 居 宅 m2 その 他 ( ) 205.77 2 福 岡 市 中 央 区 大 手 一 丁 目 7 番 1 号 宅 地 レ居 宅 建 坪 m2 その 他 ( ) 120.52 3 4 宅 地 居 宅 その 他 ( ) 宅 地 居 宅 その 他 ( ) 上 記 内 容 を 証 明 する 資 料 として, 当 該 不 動 産 の 全 部 事 項 証 明 書 を 添 付 する(すでに 提 出 済 みの 場 合 は 不 要 ) m2 m2 13 その 他 の 遺 産 遺 産 の 内 容 は 次 のとおり 別 紙 一 覧 表 のとおり レ 当 該 財 産 は 存 在 しない 不 明 No 種 類 特 徴 等 金 額 ( 価 格 ) 管 理 場 所 ( 管 理 者, 借 受 人 等 ) 備 考 1 2 3 4 5 合 計 上 記 内 容 を 証 明 する 資 料 があれば,その 写 しを 添 付 する(すでに 提 出 済 みの 場 合 は 不 要 ) 財 産 目 録 (4) - 26 -

後 見 事 務 報 告 書 の 記 載 例 ( 担 当 書 記 官 ) 平 成 23 年 ( 家 ) 第 12345 号 成 年 後 見 監 督 処 分 事 件 基 本 事 件 平 成 20 年 ( 家 ) 第 54678 号 ( 成 年 被 後 見 人 福 岡 花 子 ) 後 見 事 務 報 告 書 平 成 24 年 3 月 10 日 報 告 者 ( 成 年 後 見 人 ) 福 岡 太 郎 印 住 所 福 岡 市 区 1-2-3 090(1234)5678 1. 現 在 の 被 後 見 人 の 住 所, 入 院 先, 入 所 先 を 記 入 してください 住 所 福 岡 市 区 4-5-6 092(876 )5432 入 院 先 又 は 入 所 先 の 名 称 病 院 092(765 )4321 ( 上 記 入 院 先 又 は 入 所 先 の 所 在 地 福 岡 市 区 7-8-9 ) 2. 被 後 見 人 の 現 在 の 心 身 の 状 況 はいかがでしょうか 審 判 後 又 は 前 回 の 報 告 後, 変 化 があり ましたか ない ある (その 内 容 をお 書 きください ) 3. 現 在, 被 後 見 人 の 療 養 看 護 について, 特 に 困 っている 点 はありますか ない ある (その 内 容 をお 書 きください ) - 27 -

4. 被 後 見 人 の 財 産 についてお 聞 きします (1) 前 回 の 報 告 からの 被 後 見 人 財 産 の 変 動 ( 預 貯 金 額 等 の 変 動 等 )を 確 認 し,その 結 果 を, 別 紙 財 産 目 録 に 記 入 してください (2) 今 後, 上 記 (1)の 財 産 目 録 にある 資 産 をどのような 方 針 で 管 理 していく 予 定 ですか 現 状 を 維 持 する 処 分 する 予 定 がある ( 処 分 するもの, 処 分 の 目 的, 処 分 予 定 時 期, 処 分 価 格, 処 分 先 等 を 記 入 してください ) 賃 貸 する ( 賃 貸 するもの, 賃 貸 の 目 的, 賃 貸 予 定 時 期, 賃 貸 価 格, 賃 貸 先 等 を 記 入 してください ) 5. 現 在 の 被 後 見 人 に 関 する 毎 月 の 収 支 についてお 聞 きします (1) 現 在 の 被 後 見 人 に 関 する 毎 月 の 収 支 予 定 を 別 紙 収 支 予 定 表 に 記 入 してください (2) 今 後, 収 支 予 定 表 に 記 載 されている 以 外 に 特 別 の 支 出 又 は 収 入 を 予 定 していますか していない している (その 内 容 を 記 入 してください ) 6.その 他, 家 庭 裁 判 所 への 連 絡 事 項 があれば 記 入 してください 平 成 年 月 に 会 社 を 定 年 退 職 しました 平 成 年 月 に 下 記 住 所 に 転 居 しました 新 住 所 市 区 日 中 連 絡 のつく 電 話 番 号 ( 携 帯 ) - - - 28 -

提 出 書 類 の 書 式 について 1 裁 判 所 に 提 出 する 各 種 書 面 の 書 式 について 裁 判 所 に 対 して 資 料 などの 書 面 を 提 出 される 場 合 には, 原 則 としてA4 版 (297ミリ 210ミリ,このパンフレットと 同 じ 大 きさ)の 用 紙 をご 利 用 ください ただし,どうしても A4 版 では 収 まらない 場 合 には,A3 版 (420ミリ 297ミリ,A4 版 の 倍 の 大 きさ)をご 利 用 ください また, 記 録 に 綴 って 保 存 する 関 係 から, 下 図 のように 左 端 に3センチのとじ 代 ( 余 白 )が できるようにしてください 30 ミリ 30 ミリ 余 余 白 白 A4 版 A3 版 2 預 金 通 帳 のコピーの 取 り 方 について( 後 見 人 就 職 時 及 び 後 見 監 督 時 ) 預 金 通 帳 をコピーする 際 には, 以 下 の 要 領 でお 願 いします 1 書 式 については, 上 記 1に 記 載 のとおりです A4 版 用 紙 を 用 いて, 左 端 に3センチの とじ 代 ( 余 白 )ができるようにしてください 2 下 図 のとおり, 表 紙 と 表 紙 の 次 の 見 開 きページ,をコピーしてください 次 に 最 新 の 記 帳 をされていた 最 終 ページをコピーしてください ( 必 要 に 応 じて, 記 帳 されているページの 追 加 コピーをお 願 いする 場 合 がありますので, 裁 判 所 からの 連 絡 があった 際 には 対 応 してください ) 16.1.7 3,000 125,170 16.2.9 7,000 132,170 余 銀 行 余 銀 行 支 店 余 白 総 合 口 座 通 帳 001 123456 様 白 白 表 紙 表 紙 の 次 のページ 記 帳 部 - 29 -

< 資 料 Ⅰ> 財 産 管 理 の 具 体 例 一 覧 1 財 産 の 管 理 と 整 理 の 方 法 被 後 見 人 の 財 産 を 把 握 し, 安 全 確 実 に 管 理 してください たとえばこんな 場 合 は? 詳 細 説 明 被 後 見 人 名 義 の 小 口 の 預 貯 金 を 定 期 貯 金 等 を 利 用 して 統 合 する 被 後 見 人 名 義 の 大 口 の 預 貯 金 をペイオフ 対 策 で 適 宜 分 散 する 被 後 見 人 の 動 産 や 居 住 用 でない 不 動 産 を 処 分 して 被 後 見 人 の 支 出 に 充 てる P 8 P 8 P 12 被 後 見 人 の 居 住 用 となる 不 動 産 を 処 分 ( 売 却, 賃 貸, 賃 貸 借 の 解 除, P 8 抵 当 権 の 設 定 など)する ( 要 居 住 用 不 動 産 処 分 許 可 申 立 て) P 12 後 見 人 が 被 後 見 人 の 不 動 産 を 購 入 する ( 要 特 別 代 理 人 選 任 申 立 て) 被 後 見 人 の 不 動 産 に 後 見 人 の 債 務 に 関 する 抵 当 権 を 設 定 する ( 要 特 別 代 理 人 選 任 申 立 て) 遺 産 分 割 において, 被 後 見 人 の 相 続 分 が 法 定 相 続 分 を 下 回 る ( 場 合 による) 被 後 見 人 名 義 の 財 産 を 後 見 人 ( 保 佐 人, 補 助 人 )や 第 三 者 の 個 人 名 義 にする P 8 ( 成 年 後 見 人 であれば ) ( 被 後 見 人 名 ) ( 後 見 人 名 ) 被 後 見 人 名 義 の 財 産 を 元 本 が 保 証 されないような 金 融 商 品 に 投 資 する P 8 ( 株, 投 資 信 託, 為 替 リスクを 伴 う 外 資 建 ての 積 立 個 人 年 金 など) 契 約 者 や 受 取 人 を 被 後 見 人 以 外 とする 保 険 契 約 を 結 ぶ 親 族 や 他 人 に 被 後 見 人 の 金 を 貸 し 付 ける 被 後 見 人 の 不 動 産 を 親 族 や 他 人 へ 贈 与 したり, 低 価 格 で 売 却 する 被 後 見 人 が 住 む 見 込 みのない 不 動 産 を 購 入 する - 30 -

2 本 人 の 財 産 から 支 出 できるものは, 基 本 的 には, 本 人 の 生 活 医 療 看 護 に 関 する 費 用 及 び 後 見 等 事 務 に 関 する 費 用 のみです たとえばこんな 場 合 は? 被 後 見 人 に 関 する 税 金, 保 険 料 などの 支 払 後 見 事 務 に 要 する 諸 費 用 (コピー 費 用, 交 通 費 など, 常 識 の 範 囲 内 で) 被 後 見 人 に 扶 養 義 務 のある 配 偶 者 の 子 らの 必 要 生 活 費 ( 常 識 の 範 囲 内 で) 被 後 見 人 の 親 族 などへの 慶 弔 費 ( 常 識 の 範 囲 内 で) 被 後 見 人 の 移 動 のために 使 用 する 福 祉 対 応 車 両 の 購 入 ( 裁 判 所 に 要 相 談 ) 被 後 見 人 の 介 護 をしている 親 族 への 報 酬 ( 裁 判 所 に 要 相 談 ) 後 見 人 に 対 する 報 酬 を 被 後 見 人 の 財 産 から 勝 手 に 差 し 引 く 親 族 等 が 被 後 見 人 を 見 舞 う 際 の 交 通 費 や 日 当, 食 事 代 詳 細 説 明 P 10 P 11 P 10 P 11 P 11 P 11 P 21 重 要 あくまで 例 示 ですので, 個 別 的 な 事 情, 疑 問 や 不 安 がある 場 合 には, 審 判 のあった 家 庭 裁 判 所 にご 相 談 ください - 31 -

< 資 料 Ⅱ> 申 立 てに 必 要 な 資 料 事 件 名 申 立 費 用 申 立 書 に 添 付 する 書 類 1 収 入 印 紙 800 円 1 戸 籍 謄 本 成 年 後 見 人 成 年 被 後 見 人 居 住 用 不 動 産 の 処 分 についての 許 可 (Q11) 2 郵 便 切 手 80 円 1 枚 10 円 1 枚 2 住 民 票 3その 他 成 年 後 見 人 成 年 被 後 見 人 契 約 書 案, 不 動 産 の 登 記 簿 謄 本 など( 処 分 内 容 に 応 じた 書 類 が 必 要 となりますので 詳 しくは 家 庭 裁 判 所 へお 尋 ねください ) 1 収 入 印 紙 800 円 1 戸 籍 謄 本 成 年 後 見 人 成 年 被 後 見 人 特 別 代 理 人 選 任 (Q13) 2 郵 便 切 手 80 円 5 枚 10 円 5 枚 2 住 民 票 成 年 後 見 人 成 年 被 後 見 人 特 別 代 理 人 候 補 者 3その 他 利 益 相 反 行 為 関 係 書 面 ( 契 約 書 案, 遺 産 分 割 協 議 書 案, 不 動 産 登 記 簿 謄 本 )など 1 収 入 印 紙 800 円 1 戸 籍 謄 本 成 年 後 見 人 成 年 被 後 見 人 成 年 後 見 人 辞 任 (Q17) 2 収 入 印 紙 3 郵 便 切 手 1400 円 500 円 3 枚 80 円 5 枚 20 円 2 枚 10 円 6 枚 2 住 民 票 3その 他 成 年 後 見 人 成 年 被 後 見 人 辞 任 の 理 由 を 証 する 資 料 財 産 目 録 財 産 を 証 する 資 料 等 1 収 入 印 紙 800 円 1 戸 籍 謄 本 成 年 後 見 人 成 年 被 後 見 人 成 年 後 見 人 選 任 (Q17) 2 郵 便 切 手 500 円 2 枚 80 円 5 枚 20 円 2 枚 10 円 5 枚 2 住 民 票 成 年 後 見 人 成 年 被 後 見 人 成 年 後 見 人 候 補 者 3その 他 必 要 に 応 じ 候 補 者 質 問 票 財 産 目 録 等 成 年 後 見 人 に 対 する 報 酬 の 付 与 (Q20) 1 収 入 印 紙 2 郵 便 切 手 800 円 80 円 1 枚 1その 他 報 酬 請 求 期 間 の 後 見 事 務 状 況 を 報 告 する 書 面 財 産 目 録 及 び 財 産 を 証 する 資 料 (コピー) 戸 籍 謄 本, 住 民 票 に 関 しては, 過 去 1 年 以 内 に 後 見 開 始 等 の 申 立 てにより, 家 庭 裁 判 所 に 提 出 されている 方 は 省 略 可 能 です 申 立 書 は 各 家 庭 裁 判 所 の 窓 口 でお 取 り 寄 せ 下 さい 添 付 書 類 や 郵 便 切 手 は, 必 要 に 応 じて 追 加 を 求 められる 場 合 があります - 32 -

福 岡 家 庭 裁 判 所 及 び 各 支 部, 出 張 所 一 覧 本 庁 ( 後 見 センター) 810-8652 福 岡 市 中 央 区 大 手 門 1 丁 目 7 番 1 号 ( 電 話 ) 092-510-0414 甘 木 出 張 所 838-0061 甘 木 市 大 字 菩 提 寺 571 番 地 ( 電 話 ) 0946-22-2113 小 倉 支 部 803-8532 北 九 州 市 小 倉 北 区 金 田 1 丁 目 4 番 1 号 ( 電 話 ) 093-561-3431 行 橋 支 部 824-0001 行 橋 市 行 事 1 丁 目 8 番 23 号 ( 電 話 ) 0930-22-0035 飯 塚 支 部 820-8506 飯 塚 市 新 立 岩 10 番 29 号 ( 電 話 ) 0948-22-1383 直 方 支 部 822-0014 直 方 市 丸 山 町 1 番 4 号 ( 電 話 ) 0949-22-0522 田 川 支 部 826-8567 田 川 市 千 代 町 1 番 5 号 ( 電 話 ) 0947-42-0163 久 留 米 支 部 830-8512 久 留 米 市 篠 山 町 21 番 地 ( 電 話 ) 0942-39-6944 八 女 支 部 834-0031 八 女 市 大 字 本 町 537 番 地 の4 ( 電 話 ) 0943-23-2744 柳 川 支 部 832-0045 柳 川 市 大 字 本 町 4 番 ( 電 話 ) 0944-72-3832 大 牟 田 支 部 836-0052 大 牟 田 市 白 金 町 101 番 地 ( 電 話 ) 0944-53-3504 電 話 による 裁 判 所 へのお 問 い 合 わせについて 成 年 後 見 制 度 は,たいへん 多 くの 方 々が 利 用 されていますので, 家 庭 裁 判 所 へのお 問 い 合 わせに 際 しては,お 名 前 だけを 告 げられても 即 座 には 特 定 できま せん 次 の 手 順 でご 連 絡 いただけますようお 願 い 致 します 1 まず,このパンフレットをお 手 元 に 置 いてから, 審 判 を 受 けた 家 庭 裁 判 所 に 電 話 をしてください 2 家 庭 裁 判 所 に 電 話 がつながったら, 成 年 後 見 に 関 する 用 件 である 旨 を 告 げてください また, 担 当 書 記 官 や 調 査 官 が 分 かっていれば, その 担 当 者 名 を 告 げてください 3 次 に, 事 件 番 号, 被 後 見 人 及 び 後 見 人 の 氏 名 を 告 げてください しばらくお 持 ちいただければ, 担 当 者 と 事 件 ( 案 件 )が 特 定 できますので, その 後 にご 用 件 をお 話 しください この 手 引 についてのお 問 い 合 わせは, 福 岡 家 庭 裁 判 所 後 見 センター( 電 話 092-510-0414) までお 寄 せ 下 さい