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編 5ヶ 月 6 総 論 7 抜 ピ ド ピ ド 速 永 久 繰 ロ セ 慣 容 易 結 共 通 決 々 5 照 づ 具 ご 紹 介 与 監 査 比 較 場 限 提 始 箇 提 進 ご 安 心 話 提 与 監 査 雑 把 与 締 役 緒 算 類 作 機 関 従 来 税 始 忘 生 物 繰 切 忘 葉

Transcription:

Feb-Mar Special 1996 18 1 P.2 MRI 2 P.6 3 P.9 4 P.15 5 P.21

1 MRI ランニング 時 などの 脛 骨 内 側 の 痛 みはシンス プリントの 場 合 もあるし 疲 労 骨 折 の 場 合 も ある 両 者 は 早 期 では 似 た 症 状 だが 高 分 解 能 MRI を 用 い その 鑑 別 をめざした 研 究 を されているのが 万 本 先 生 ここではその 研 究 内 容 と 両 者 の 鑑 別 について 聞 いた 平 野 篤 先 生 と 疲 労 骨 折 の 研 究 をされてい るとか 運 動 に 伴 う 下 腿 内 側 痛 を 主 訴 として 受 診 されるスポーツ 障 害 の 場 合 いわゆるシン スプリントと 脛 骨 疲 労 骨 折 があります 一 般 的 にシンスプリントでは 単 純 X 線 写 真 で 異 常 所 見 がないことが 多 い 一 方 疲 労 骨 折 の 場 合 は 最 終 的 には 単 純 X 線 写 真 で 骨 折 線 や 仮 骨 形 成 などの 骨 変 化 が 認 められ るが 初 期 には 骨 変 化 がみられないことも 多 い シンスプリントと 同 じような 部 位 が 痛 くなる 脛 骨 疲 労 骨 折 ( 脛 骨 骨 幹 部 遠 位 部 疾 走 型 )との 鑑 別 ができないかと 考 えて 研 究 してきました( 文 献 1 2 参 照 ) 従 来 MRI を 用 いた 報 告 はあったので すが 当 院 で 平 野 先 生 が 下 腿 スポーツ 障 害 に 対 して 高 分 解 能 MRI 画 像 を 撮 像 評 価 されており そのなかで 脛 骨 の 内 側 痛 を 訴 えて 受 診 された 方 がどのような 経 過 をたど るか またそこから 早 期 に 診 断 ができない かと 考 えて 始 めたものです 脛 骨 の 内 側 に 痛 みを 訴 えて 受 診 した 選 手 に 対 し それがシンスプリントなのか 疲 労 骨 折 の 初 期 なのか その 鑑 別 初 期 では 鑑 別 は 難 しい そうです 発 症 初 期 の 単 純 X 線 写 真 で は 鑑 別 が 困 難 なことが 多 い シンスプリン トでは 軽 症 であれば 1 週 間 程 度 の 安 静 が 取 れれば 軽 快 することも 多 い また 軽 症 で あれば 必 ずしも 運 動 量 の 制 限 は 必 要 なく 下 肢 ストレッチや 足 底 板 によるダイナミッ クアライメントに 対 する 介 入 が 有 効 であ る 一 方 疲 労 骨 折 であれば 直 ちに 練 習 は 中 止 するべきである このようにシンスプ リントと 疲 労 骨 折 ではアプローチの 仕 方 が 異 なりますので 早 期 に 鑑 別 できないかと 考 えました そこで 当 院 では 高 分 解 能 MRI を 用 い 脛 骨 内 側 の 痛 みのある 部 位 に 絞 って 撮 像 し ました 時 間 経 過 をみて 最 終 的 にシンスプ リントと 判 断 したものと 疲 労 骨 折 と 判 断 し たものをさかのぼって 鑑 別 しました 初 期 だと 骨 膜 の 変 化 はシンスプリントも 疲 労 骨 折 も 同 じ? 単 純 X 線 写 真 では 発 症 初 期 には 両 者 と も 異 常 が 認 められないことが 多 い シンス プリントの 場 合 は 肥 厚 性 変 化 がみられる ものもありますが 一 般 には 異 常 所 見 なく 経 過 します 疲 労 骨 折 の 場 合 は はじめは 所 見 がなくても 次 第 に 骨 折 線 や 骨 膜 反 応 仮 骨 形 成 が 認 められるようになります 疲 労 骨 折 を 疑 った 場 合 にははじめに 異 常 所 見 がなくても 2 ~ 6 週 間 後 に 再 検 査 するこ とが 必 要 です これをできるだけ 早 期 に 鑑 別 することができないかと 考 えました MRI 図 1 は 高 分 解 能 MRI で 撮 像 したシン まんもと たけお 先 生 スプリントの 症 例 です 骨 膜 あるいは 筋 膜 上 に 高 輝 度 変 化 つまり 浮 腫 のようなもの が 認 められるものや 骨 膜 だけでなく 骨 髄 内 の 一 部 にも 高 輝 度 変 化 が 認 められるもの がありました 初 期 にこのような 画 像 所 見 を 呈 するものはシンスプリントとしてよい と 思 われます 図 1 は 発 症 後 どれくらいの 時 間 が 経 った もの? 症 例 によって 異 なりますが 1 ~ 2 週 間 後 です 図 1 がシンスプリント 疲 労 骨 折 の 場 合 は? 疲 労 骨 折 の 場 合 は 骨 膜 浮 腫 がみられる ほか 骨 髄 内 全 体 に 高 輝 度 変 化 が 起 きてき ます 一 方 シンスプリントでは 骨 髄 内 の 一 部 は 高 輝 度 になりますが 全 体 には 及 ば ない( 表 1) マイクロスコピーコイルを 用 いた 高 分 解 能 MRI では 骨 髄 内 全 体 の 高 輝 度 ももちろんですが 従 来 の 画 像 よりも 詳 細 に 細 部 を 観 察 することが 可 能 となった ため 図 2 C ~ E のように 三 角 で 示 し 2 Sportsmedicine 2014 NO.158

図 1 シンスプリント 症 例 の 高 分 解 能 MRI 画 像 上 段 (Case A): 脛 骨 内 側 面 骨 膜 に 異 常 信 号 を 認 める 骨 髄 内 前 内 側 にそって 異 常 信 号 を 認 める 中 段 (Case B): 脛 骨 内 側 から 内 後 側 の 骨 膜 に 異 常 信 号 を 認 める 骨 髄 内 後 内 側 に 異 常 信 号 を 認 めるが その 範 囲 は 骨 髄 内 の 一 部 にとどまる 下 段 (Case C): 脛 骨 後 面 骨 膜 に 異 常 信 号 を 認 める 骨 髄 内 前 内 側 に 異 常 信 号 を 認 める 表 1 高 分 解 能 MRI 画 像 18/19 94.7 7/7 100 たように 後 内 側 の 皮 質 骨 骨 膜 に 高 輝 度 変 化 を 確 認 できます 図 2 の 上 A は 初 診 時 の 単 純 X 線 像 ですが これでは 明 らかな 異 常 は 認 められません この 段 階 でも 早 期 に 疲 労 骨 折 を 発 見 できるのではないか つ 17/19 0/19 2/19 89.5 0 11 2/19 10.5 0/7 7/7 3/7 6/7 0 100 42.9 85.7 MRI a, b c p<0.05 まり 骨 髄 内 と 皮 質 骨 の 変 化 を 早 期 に 詳 細 に 捉 えることが 可 能 ではないかと 考 えて います こういう 発 表 は これまでなかった? ありません これにより シ ンスプリントと 疲 労 骨 折 とが 早 期 にわかれ ば 異 なるアプローチがとれる そうです 治 療 としてはどう 異 なる? シンスプリントの 場 合 は 軽 症 であれば 必 ずしも 運 動 量 の 制 限 は 必 要 ではなく ア イスマッサージや 下 肢 ストレッチング 足 底 板 によるダイナミックアライメントの 矯 正 が 有 効 です 重 症 であればもちろん 練 習 量 の 制 限 や 休 止 が 必 要 となります 疲 労 骨 折 の 場 合 は 直 ちに 練 習 は 休 止 します 3 週 間 程 度 の 完 全 休 止 から 徐 々に 練 習 再 開 し 圧 痛 が 消 失 してからランニングやジャ ンプを 再 開 します 図 1 2 の 選 手 は 陸 上 長 距 離 が 多 い? この 研 究 ではそうです 陸 上 競 技 バス ケットボールなどで 女 性 のほうが 多 かっ た Sportsmedicine 2014 NO.158 3

2 本 誌 の 特 集 胸 郭 出 口 症 候 群 で 登 場 してい ただいた 整 形 外 科 医 馬 見 塚 先 生 は 筑 波 大 学 野 球 部 の 部 長 兼 チームドクターとして 病 院 だけではなく 野 球 現 場 でも 診 療 されている 野 球 においては シーズンオフに 下 半 身 の 強 化 を 狙 ってランニングを 中 心 とした 練 習 を 行 うことが 一 般 的 で その 時 期 に 下 肢 過 労 性 ス ポーツ 障 害 の 診 療 を 多 く 経 験 してきた また 野 球 医 学 の 教 科 書 (ベースボール マ ガジン 社 )の 著 者 でもあり 野 球 の 指 導 現 場 における 障 害 予 防 や 早 期 発 見 についても 熱 心 に 取 り 組 んでおられる ここでは スポーツ 現 場 で 下 肢 過 労 性 スポーツ 障 害 の 予 防 や 早 期 発 見 復 帰 時 期 の 練 習 量 を 決 定 するために 有 用 な 評 価 とその 利 用 法 を 紹 介 していただく 野 球 では ボールを 用 いた 練 習 が 難 しく なる 寒 冷 期 にランニングを 中 心 とした 練 習 内 容 が 組 まれ 下 肢 の 疲 労 骨 折 やシンスプ リントなどの 過 労 性 スポーツ 障 害 が 増 加 し ます 過 労 性 スポーツ 障 害 は 一 度 発 症 する と 1 カ 月 以 上 練 習 制 限 が 必 要 なことも 多 く 発 症 させないことと 練 習 量 を 十 分 に 確 保 することの 至 適 バランスをとることがパ フォーマンス 向 上 に 重 要 です また 障 害 が 発 症 したとしても スポーツ 現 場 で 早 期 発 見 と 練 習 の 量 と 質 を 調 整 できれば 選 手 のパフォーマンス 向 上 に 寄 与 できます まず 大 事 なことは スポーツ 現 場 での 二 次 予 防 ( 早 期 発 見 )の 雰 囲 気 づくりです 大 学 野 球 部 選 手 には 少 しでも 痛 みがあれば 学 生 トレーナーに 報 告 するように 指 示 して おります 報 告 された 選 手 には トレーナ ーとともにグランドで 以 下 に 紹 介 する fulcrum testとhopping test を 行 い よ り 軽 症 の 段 階 で 過 労 性 スポーツ 障 害 を 発 見 できるように 努 めております 発 見 後 は 必 ず 一 度 は 整 形 外 科 を 受 診 させ 骨 腫 瘍 な ど 心 配 な 疾 患 を 否 定 しておくことも 重 要 で す 一 般 に 選 手 は 過 労 性 スポーツ 障 害 による 痛 みのため 練 習 ができなくなってから 指 導 者 に 相 談 することが 多 いですね このため シンスプリントや 下 肢 疲 労 骨 折 の 治 療 に 長 期 間 必 要 となることが 多 くなります 一 方 fulcrum testやhopping test は 十 分 に パフォーマンスを 出 せる 状 態 でテスト 陽 性 となります その 結 果 障 害 のレベルは 軽 度 であるため 野 球 の 場 合 は 下 腿 部 に 負 担 のかかるトレーニングのみ 練 習 内 容 から 外 し 打 撃 練 習 などのスキル 練 習 や 上 肢 体 幹 のトレーニングに 練 習 の 中 心 を 移 すこと 写 真 1 脛 骨 の 圧 痛 チェック まみづか なおたか 先 生 により 練 習 の 量 と 質 を 減 らすことな く 課 題 解 決 を 継 続 できます 現 場 でできる 過 労 性 スポーツ 障 害 の チェック 法 を 指 導 実 践 されているとか 整 形 外 科 的 過 労 性 スポーツ 障 害 の 診 察 法 6 Sportsmedicine 2014 NO.158

写真 2 中足骨の圧痛チェック 図 1 fulcrum test の実際 文献 1 より作図 写真 3 脛骨の過労性スポーツ障害チェック 内反方向に曲げ応力 を作用させる varus fulcrum test 写真 4 腓骨の過労性スポーツ障害チェック 外反方向に曲げ応 力を作用させる valgus fulcrum test としては圧痛をみる方法 写真 1 脛骨の で過労性スポーツ障害なのか単なる 疲労 場合 が一般的ですが 十分な解剖学的知 なのかを判断することは現状ではなかなか うに内反方向に曲げ応力を作用させ 識が必要になるのでスポーツ指導者が行う 難しいことです しかし 軽症のうちに疲 varus fulcrum test 腓骨の場合は写真 には難しいと考えられます 写真 2 は中足 労骨折を見つけることができれば 治療成 4 のように外反方向に力を作用させます 骨の圧痛チェックの場所です 他に hoppi 績もよくなるでしょうし 復帰時期も短縮 valgus fulcrum test 足部については ng test つまり片脚でジャンプさせ痛み されることでしょう 前足部を押して足関節を最大背屈位となる を誘発させる方法もあります この方法は 私は 病院で勤務するとともに筑波大学 ようにストレスを加えて痛みを誘発してい 現場でできる簡単なチェック法として有用 硬式野球部の部長として現場に出ることが ます 立位でアキレス腱を伸ばすようなス だと思います 多いのですが その際に気づいたグランド トレッチをさせても痛みが誘発されます 外来では 病歴や上記のような診察法で で過労性スポーツ障害を早期に見つける方 このテストは sensitivity が高いようで 疲労骨折を疑った場合 X 線写真や MRI 法として varus/valgus fulcrum test を 十分に全力疾走ができるが下腿周辺に痛み CT などの画像検査を行います 以前は骨 行 っ て い ま す 元 々 fulcrum test は が少しある程度で痛みが誘発されます ま シンチグラフィーという方法もありました 1994 年に Johnson A.W. らが American た 圧痛などのように局所の解剖に精通し が 被曝の問題 また空間分解能が MRI Journal of Sports Medicine に報告した なくても行うことができますので スポー より劣るため現在はほとんど使用していま テストで 大腿部の後面に腕を敷き膝の部 ツ現場でも十分利用可能なテストだと思い せん 分を上から押さえることによって大腿骨に ます このように医療現場では各種画像検査装 曲げ応力を与えて痛みを誘発する方法です 先生は実際にこの方法を指導者に指導さ 置があり診断が可能ですが スポーツ現場 図 1 この方法を下腿の過労性スポーツ Sportsmedicine 2014 NO.158 障害に応用して 脛骨の場合は写真 3 のよ れている 7

3 疲労骨折の早期発見 超音波画像による疲労骨折の 早期発見 高橋 周 東あおば整形外科院長 2012 年 9 月に仙台市で開業された高橋先生 は 診察室 リハ室に超音波画像診断装置 以 下 エコー を設置 新患の約半数にエコー を用いておられるという ここではとくに疲 労骨折の早期発見にエコーがきわめて有用で あること また競技復帰を実現する医療につ いて語っていただいた どういう背景で疲労骨折が生じたか 先生のクリニックでは診察室にエコーが あるので 問診や視診 触診などで疲労骨折 たかはし しゅう先生 診察室にエコーを常設 毎日頻繁に使用されている 整形外科専 用エコー も提案されている の疑いがあるとなると すぐにエコーを使わ れる か 実は 現在も以前勤務していた気仙沼 ます またどうしても患部に注目しがちで そうです 疲労骨折について大切なのは 市立病院のスポーツ外来で隔週診療をして すが 脛骨や中足骨の疲労骨折を疑った場 どういうパターンで発症したかです 疲労 いるのですが 気仙沼は学校のグラウンド 合は 下肢のアライメントはどうなのか 骨折は骨の局所に軽微なストレスが繰り返 に仮設住宅ができていて道路を走るしかな 扁平足障害がないか 足関節の可動域はど して生じるものですが そのなかでも急に い子どもが非常に多い そういう子どもの うか 大腿四頭筋やハムストリングスの柔 疼痛が生じる人がいます 突然骨折線が著 疲労骨折がけっこう多いのです 気仙沼は 軟性はどうか 股関節の可動域はどうかな 明に生じるパターンです 問診では いつ 寒いのですが 普段あまり雪は降りません どは必ずチェックします から痛いのか 1 回の動作で痛みが出たの 震災前は学校のグラウンドを冬でも走れて 女性の場合は 両側に痛みがあるとき か 外傷を契機としているか 痛みの部位 いた ところが今は走れないので ロード 疲労骨折と鑑別しなければならないのは 競技種目 陸上競技でも短距離なのか長距 に出て走るしかない それによる疲労骨折 慢性コンパートメント症候群です 貧血が 離なのか 跳躍なのか投擲なのかなど がかなり多くなっています あって 慢性コンパートメント症候群とい 今どういう練習がメインか たとえば冬季 その場合は 脛骨や中足骨ですか うパターンがあります で短距離選手でも長距離走が多いという場 脛骨 中足骨が多いですね なかには腓 貧血で慢性コンパートメント症候群があ 合もある 練習の頻度と時間などです 骨の場合もありますが る 当院ではスポーツ選手用の問診票がありま 中高生ですか 走るとふくらはぎが痛くなる なぜそう すので そこに記入してもらっていますが 中高生が多いですが 数名小学生の疲労 なるのかまだきちんと調べていないのです さらにスタッフにもう少し詳しく問診して 骨折も経験しています 疲労骨折の場合は が 文献は少しですが出てきています そ もらっています このように問診をしっかりとるということ の場合は貧血検査も必要になります もうひとつ冬季で長距離走が多いとした と 圧痛部位を詳細に調べていくことが大 貧血と慢性コンパートメント症候群はど ら どこ どういうサーフェス を走って 事です 骨の部分はもちろんですが 鑑別 ういう関係があるのでしょうか いるか ロードなのか土のグラウンドなの するため筋腱付着部などの圧痛をみていき まだよくわかっていないので これから Sportsmedicine 2014 NO.158 9

図 1a 第 2 中 足 骨 基 部 疲 労 骨 折 ハンドボール 選 手 疲 労 骨 折 の 早 期 では 骨 皮 質 の 膨 隆 は 観 察 されず 骨 皮 質 の 不 整 像 ( 矢 印 )と 軟 部 組 織 の 腫 脹 ( )が 観 察 される 図 2 第 2 中 足 骨 疲 労 骨 折 陸 上 短 距 離 選 手 骨 皮 質 の 不 整 像 ( 矢 印 )と 軟 部 組 織 の 腫 脹 ( )が 観 察 される 右 側 は 健 側 図 1b エコー 像 (カラードプラ) 軟 部 組 織 の 腫 脹 部 分 に 血 流 の 増 加 が 観 察 される 図 3a 第 3 中 足 骨 疲 労 骨 折 骨 皮 質 の 腫 脹 と 不 整 ( 矢 印 )が 観 察 される 検 討 しなければいけないところです 疲 労 骨 折 は 脛 骨 や 中 足 骨 に 多 いのです が 患 部 だけを 診 がちですが 最 低 でも 下 肢 全 体 を 診 る 必 要 があるということです 問 診 と 今 言 った 点 を 診 たあとは 私 はすぐ にエコーを 使 います X 線 撮 影 ではなく はい というのは エコーのほうが 早 い からです 診 察 室 にエコーがあるから それもありますが 発 見 時 期 が 早 いので す 一 般 的 には MRI 装 置 はないか あって もすぐには 撮 れない クリニックに MRI が あるのは 稀 そうです ただし 骨 髄 内 病 変 はエコー ではみきれないところがあります MRI があっても なんでもすぐにとい うわけにはいかない そうです であれば エコーの 有 用 性 は 高 いということになります 実 際 の 疲 労 骨 折 のエコー 像 を 何 例 が 用 意 しました 図 1a は 第 2 中 足 骨 基 部 の 疲 労 骨 折 です ハンドボール 選 手 で す 骨 皮 質 の 矢 印 の ところが 骨 皮 質 の 線 が 乱 れて 表 面 の 軟 部 組 織 が 腫 脹 してい ます カラードプ ラーでみると 軟 部 組 織 の 腫 脹 部 分 の 血 流 増 加 も 確 認 できま す ( 図 1b) 疲 労 骨 折 なのですが 単 純 X 線 写 真 ではわかりません 図 2 は 陸 上 短 距 離 選 手 で 同 じ 第 2 中 足 骨 の 疲 労 骨 折 です これも 単 純 X 線 写 真 ではわかりません 右 側 が 健 側 左 側 が 患 側 です 矢 印 の 部 分 で 骨 皮 質 の 線 が 乱 れ て 不 整 像 を 呈 しています また 健 側 と 比 べ 骨 表 面 の 軟 部 組 織 に 腫 脹 が 認 められま す 骨 皮 質 の 不 整 と その 上 の 軟 部 組 織 の 腫 脹 これが 疲 労 骨 折 の 所 見 です 図 3a は 第 3 中 足 骨 の 疲 労 骨 折 です 骨 皮 質 の 腫 脹 ( 矢 印 )が 観 察 されます この エコー 画 像 は 誰 がみても 疲 労 骨 折 とわかり ます 単 純 X 線 写 真 でも 骨 膜 反 応 ( 矢 印 ) を 認 めます ( 図 3b) 図 4a は 第 4 中 足 骨 基 部 疲 労 骨 折 のエ コー 像 です バスケットボール 選 手 です 図 3b 単 純 X 線 写 真 第 3 中 足 骨 骨 幹 部 に 骨 膜 反 応 ( 矢 印 )を 認 める 中 足 骨 基 部 の 骨 皮 質 が 乱 れて 不 整 像 を 呈 し ( 矢 印 ) 軟 部 組 織 が 腫 脹 ( )しています 単 純 X 線 写 真 ではわかりませんが MRI ( 図 4b)でも 中 足 骨 基 部 のところに 高 輝 度 変 化 ( 矢 印 )がみられます これは 当 初 は MRI もみていた 時 期 のもので これによっ て 疲 労 骨 折 のエコー 所 見 がわかり MRI は 撮 らなくなりました 当 院 には MRI は ありませんが なくてもエコーでわかると いうことです 図 5 はサッカーでよくみられる 第 5 中 足 骨 の 疲 労 骨 折 (ジョーンズ 骨 折 )です ここまでなると 大 きく 腫 れますので 念 の ため 単 純 X 線 写 真 は 撮 りましたが エコー で 診 断 はつくものです 中 足 骨 の 疲 労 骨 折 は 単 純 X 線 写 真 で 診 断 するのは 難 しく エコーではこのように 10 Sportsmedicine 2014 NO.158

4 今 年 の 箱 根 駅 伝 で 腓 骨 疲 労 骨 折 による 棄 権 が 生 じたが 1996 年 に 疲 労 骨 折 で 同 じく 棄 権 を 経 験 した 神 奈 川 大 学 の 大 後 監 督 当 時 二 度 とこういうことがほかのチームでも 起 きな いようにと 本 誌 にその 選 手 の 状 況 身 体 デー タなどを 公 開 していただいた 疲 労 骨 折 に 対 しては 万 全 の 体 制 を 整 えておられる 大 後 監 督 と 松 永 トレーナーに 改 めて 疲 労 骨 折 への 対 応 レース 中 に 疲 労 骨 折 が 起 きる 背 景 などに ついて 聞 いた 2014 年 の 第 90 回 東 京 箱 根 間 往 復 大 学 駅 伝 競 走 ( 箱 根 駅 伝 ) (1 月 2 3 日 )で 山 梨 学 院 大 学 のエノック オムワンバ 選 手 が 2 区 の 9.7km 地 点 で 右 足 腓 骨 の 疲 労 骨 折 で 途 中 棄 権 となり 第 33 回 大 阪 国 際 女 子 マラソ ン (1 月 26 日 )でも 野 口 みずき 選 手 (シ スメックス)が 右 大 腿 骨 骨 幹 部 疲 労 骨 折 で 大 会 を 欠 場 疲 労 骨 折 の 事 例 が 続 いています 大 後 : 本 学 も 1996 年 の 第 72 回 箱 根 駅 伝 で 4 区 の 選 手 が 疲 労 骨 折 で 途 中 棄 権 という 苦 い 経 験 があります それらを 活 かし 選 手 各 々がコンディショニングに 関 して 細 心 の 注 意 を 払 い 第 73 回 74 回 と 2 連 覇 を 達 成 することができました ただ 残 念 なこ とに 現 在 も 相 変 わらず 疲 労 骨 折 を 予 防 す るに 至 ってはおりません 当 時 と 比 べると 今 の 箱 根 駅 伝 はさらにス ピード 化 しているようですが 約 20 年 前 と 比 べて 今 は 練 習 自 体 も 変 わってきていると 思 うのですが 練 習 の 量 と 質 のどちらが 変 わっ たのでしょう? 大 後 :どちらかと 言 われれば 質 ですね 強 度 が 高 くなったと 思 います スピードが 上 がっているということ 大 後 :10,000m の 記 録 で 言 うと 本 学 が 優 勝 したときはチーム 内 に 28 分 台 の 選 手 は 一 人 もいませんでした 当 時 はそれで 2 連 覇 しています さらに 言 うと 今 年 の 箱 根 駅 伝 は 23 チーム 出 場 し 約 368 名 (23 チーム 16 名 )の 選 手 がエントリーしま した そのなかで 28 分 台 の 選 手 が 約 70 名 います 10,000m のレベルはここ 数 年 で 非 常 に 上 がってきています 高 校 生 の 5,000m のレベルも 同 時 に 上 がっています 高 校 大 学 陸 上 長 距 離 界 のトレーニングが 質 へと 変 換 しているように 思 います 昔 のように 月 に 1,000km 以 上 走 るとい うよりも むしろスピードを 上 げてどれだけ 走 るか 大 後 : 日 本 のマラソントレーニングの 歴 史 を 顧 みると 東 京 オリンピック 頃 からを 考 察 することができます 1960 年 代 以 降 か ら 世 界 の 中 長 距 離 界 で 注 目 されていたアー サー リディアード 氏 が 提 唱 する リディ アード 式 トレーニング という 方 式 を 取 り 入 れてきました リディアード 式 トレーニング は マ ラソンの 試 合 から 逆 算 して 期 分 けを 行 って 有 酸 素 能 力 を 高 めていくものです つまり 計 画 的 にマラソンの 試 合 の 3 カ 月 くらい 前 からしっかり 距 離 を 走 り 込 んで スタミナ を 養 うというのが 主 流 でした その 考 え 方 が 主 流 になった 背 景 としては 当 時 日 本 マ だいご えいじ 先 生 まつなが みちたか 氏 ラソン 界 を 背 負 っておられた 宗 兄 弟 や 瀬 古 さんらが 行 ってきたトレーニングを 各 指 導 者 が 学 んだのだと 思 います その 結 果 2 時 間 10 分 台 2 時 間 9 分 8 分 台 の 選 手 が 多 く 輩 出 され 世 界 を 圧 巻 していました それが マラソン 王 国 日 本 を 支 えて きたトレーニング 法 だったのです しかし 昨 今 ケニアを 中 心 とした 東 アフリカの 選 Sportsmedicine 2014 NO.158 15

手 が 台 頭 してきて 今 や 2 時 間 3 分 4 分 の 世 界 になってきました 絶 対 的 なスピードとスピードを 持 続 する 能 力 が 必 要 で 重 要 になっています 高 校 生 の 練 習 を 見 学 しに 行 くと 以 前 は 結 構 な 距 離 を 走 っている 印 象 を 受 けましたが 今 は 強 化 合 宿 でもなければ そう 驚 くような 感 じではありません 起 伏 のあるクロスカン トリー 走 や 動 きづくりを 中 心 に 質 の 高 い 練 習 を 行 っている 傾 向 がうかがえます 大 学 の 現 場 では 練 習 量 を 確 保 すること は 必 要 ですが 10,000 mの 記 録 向 上 の 表 れとして スピードを 追 いかけて 練 習 を 計 画 している 傾 向 にあると 言 えます とくに 駅 伝 競 技 で 上 位 校 に 位 置 するチームは 顕 著 であると 思 います 練 習 量 か 強 度 かという 対 立 ではなく 選 手 によってタイプも 異 な りますし 2020 年 の 東 京 オリンピックに 向 けて さまざまなトレーニング 戦 略 を 検 討 しながら 総 合 的 に 競 技 力 アップを 図 っ ていかれればと 思 います そのスピード 練 習 はどこで 行 う? 大 後 :トラックが 中 心 です それと 疲 労 骨 折 の 発 生 とは 関 係 がある? 昔 の 量 をこなす 練 習 とスピードにウェイトを 置 く 練 習 とで 昔 に 比 べてスピードのほうが 少 し 重 視 されるようになったとしたら 今 の ほうが 疲 労 骨 折 は 多 い? 松 永 : 神 奈 川 大 学 の 場 合 は 昔 はロードで の 練 習 比 率 が 高 かったので そうするとア スファルトからの 反 発 力 をもらうインパク トが 大 きく そういう 意 味 では 量 には 比 例 していたと 思 います 大 後 :たしかにサーフェスの 問 題 はあると 思 います スピードトレーニングをトラックで 行 うのであれば 疲 労 骨 折 はあまりない? ロー ドでやっていたらかなりリスクがあると 思 う が 大 後 :ロードのほうが 疲 労 骨 折 の 頻 度 はや はり 高 いです どちらかと 言 うと トラッ クシーズンよりはロードシーズンで 疲 労 骨 折 は 多 いと 思 います 4 ~ 6 月 よりは 10 ~ 12 月 1 月 のほうが 疲 労 骨 折 の 症 状 は 多 い 松 永 :バリエーションを 考 えないといけな いと 思 います 結 局 柔 らかいところで 走 っ ているとインパクトが 少 ないので 骨 の 構 造 上 の 耐 久 力 は 落 ちてしまうと 思 います 競 馬 と 一 緒 で グラスやウッドチップで 走 ると 疲 労 は 溜 まらないけれど 脚 ( 骨 )が 弱 くなってしまう 陸 上 選 手 でも 一 緒 で クロスカントリーなどの 量 が 多 くなってく ると 地 面 からのインパクトは 減 らせるけれ ど 全 体 的 には 骨 に 働 きかける 力 は 少 なく なるのでしょう そこでサーフェスのバラ ンスの 問 題 になってくるかと 思 いますが ロードに 出 て ロード 練 習 の 量 が 一 時 的 に 多 くなると 疲 労 骨 折 の 割 合 も 多 くなる 傾 向 にあると 思 います ですからバリエーショ ンを 考 えないといけない その 配 分 やタイミングは 難 しい? 疲 労 は 少 ないけれど その 分 インパクトが 少 ない から 骨 を 強 化 するという 意 味 ではあまりよく ないとなると どのくらいの 割 合 で 柔 らかい サーフェスとロードと 混 ぜるか 大 後 : 割 合 は 難 しくないと 思 います ト ラックシーズンでスピード 能 力 を 追 及 する ときの 場 合 などでは ロードは 極 力 最 小 限 に 抑 えることだと 思 います むやみにロー ド 練 習 ばかり 追 っていくのはよくない 故 障 要 因 になります それは 箱 根 駅 伝 ということだけではなく て シーズンを 通 して? 大 後 :トラックシーズンはとくにです し かし 秋 季 以 降 はロードシーズンに 入 ります ので 夏 季 あたりからロードの 練 習 割 合 が 多 くなる 高 校 生 の 駅 伝 は 距 離 は 短 い 大 後 :そうです ですから 大 学 生 よりも ロードでの 練 習 割 合 は 軽 減 されます でも 大 学 駅 伝 は 距 離 が 長 い 大 後 :だからどうしても 定 常 的 にロード に 出 て 夏 合 宿 ではロード 練 習 の 頻 度 が 多 くなります そのような 強 化 期 や 強 化 期 図 1 が 終 わって 試 合 期 あたりで 疲 労 骨 折 が 出 る ことがあります 長 距 離 の 場 合 は 疲 労 骨 折 の 多 くは 中 足 骨 か 脛 骨 に 発 症 することが 多 いです 大 腿 骨 の 疲 労 骨 折 は 稀 です 何 年 かに 1 例 か 2 例 くらいです 中 足 骨 はどのあたりですか? 松 永 : 第 5 中 足 骨 が 一 番 多 いです 第 2 第 3 にも 生 じます( 図 1) 本 学 の 場 合 は 脛 骨 の 疲 労 骨 折 はそんなに 多 くはありませ ん 大 後 :どちらかと 言 うと 中 足 骨 のほうが 多 い 松 永 : 選 手 に 体 調 報 告 をマメに 行 うように 指 導 しており 毎 日 監 督 に 体 調 を 含 めた 内 省 報 告 を 必 ず 行 わせています 毎 日 自 分 で 書 いたものを 提 出 させる? 大 後 :はい 松 永 : 脛 骨 は 圧 痛 が 出 た 段 階 で 休 ませるこ とができるのですが 中 足 骨 はなかなか 難 しく 気 がついたときには 腫 れが 出 てしま う 状 態 になってしまうことが 多 い 腫 れが 起 きているということは 疲 労 骨 折 になっている? 松 永 :ほぼ 半 分 以 上 がダメですね 脛 骨 は 中 足 骨 より 早 めにみつけやすい 松 永 :そうです 最 近 は MRI を 撮 ること ができるので 骨 膜 炎 の 段 階 で 結 構 抑 える ことができています 昔 はレントゲン 写 真 が 主 流 だったので 私 自 身 も 経 験 があるの ですが ちょっと 疑 わしいからと レント ゲン 写 真 を 2 回 撮 っても 疲 労 骨 折 の 診 断 が 出 ないということがありました レントゲン 写 真 では 2 ~ 4 週 間 くらい 16 Sportsmedicine 2014 NO.158

5 Curtin University / Abbreviated Bachelor of Sciences Physioterapy Physiotherapy evidence database PEDro rater 本 誌 第 149 号 特 集 半 月 板 損 傷 でも 紹 介 し ていただいた 三 木 貴 弘 氏 に 今 回 は ランナー の 疲 労 骨 折 について 海 外 文 献 を 検 索 して いただき 3 つの 論 文 について 解 説 とともに 紹 介 する 3 PEDro stress fracture :22 件 ヒット 4 The Conchrave Library Stress fracture Runner : 該 当 す る 論 文 は 3 件 ヒット これらのなかから 質 の 高 いもの 興 味 深 いもの なるべく 新 しい 論 文 であること などを 考 慮 に 入 れ 最 終 的 に 以 下 の 3 つの 論 文 に 絞 らせていただきました 各 論 文 に ついて 以 下 紹 介 解 説 していきます Search Strategy 今 回 海 外 文 献 を 中 心 に ランナーの 疲 労 骨 折 について 3 つの 論 文 について 紹 介 解 説 をさせていただきます まず 海 外 文 献 を 探 すにあたり 以 下 の 4 つのサイトを 使 用 しました Pubmed PEDro Science direct The Cochrane Library です これらの 4 つは 論 文 (とくに 英 語 で 書 かれた)を 検 索 する 際 に とてもよく 使 われるサイトですので 今 回 それらを 使 用 しました 今 回 検 索 に 使 用 した word は Stress fracture( 疲 労 骨 折 ) Runner(ラン ナー) としました 検 索 結 果 は 下 記 のと おりでした 1 Pubmed stress fracture :1,974 件 ヒット stress fracture AND runner :64 件 ヒット 2 Science direct Stress fracture :9,637 件 ヒット Runner :1,395 件 ヒット (1)CLANSEY, A. C., HANLON, M., WALLACE, E. S. & LAKE, M. J. 2012. Effects of fatigue on running mechanics associated with tibial stress fracture risk. Medicine and science in sports and exercise, 44, 1917-1923. 脛 骨 の 疲 労 骨 折 とランナーの 疲 労 がど のように 関 係 するか(Effects of fatigue on running mechanics associated with tibial stress fracture risk) 1 本 目 は Medicine and science in sports and exercise という 雑 誌 から 紹 介 します( 図 1) この 論 文 の 目 的 は ランニングでの 蓄 積 する 疲 労 がどのように 脛 骨 の 疲 労 骨 折 と 関 連 するのかを 調 べることです 下 記 に 概 要 を 紹 介 します 1 方 法 21 人 の 男 性 ランナーに 対 して overground runnning(トレッドミルではな く 地 面 を 使 ったランニング)を 6 回 行 い それを 3 セット 行 う キネマティックとキネティックデータは みき たかひろ 先 生 それぞれのトライアルに 対 して 計 測 され またそれぞれのセットの 間 には トレッド ミルを20 分 行 い 乳 酸 値 を 測 定 し Perveived exertion levels(rpe, ボル グスケール)もトレッドミルの 最 後 にそれ ぞれ 計 測 された 図 2 はそのダイアグラム です 2 結 果 RPE スコアは 1 回 目 のトレッドミルで 11.8 ± 1.3 から 14.4 ± 1.5 に 2 回 目 のト レッドミルでは 17.4 ± 1.6 まで 上 昇 した また rearfoot( 後 足 部 )の 回 外 縦 軸 で の 頭 部 の 加 速 度 (peak axial head acceleration) ピークフリーモーメント(peak freemoment) 垂 直 方 向 へ の 負 荷 率 (vertical force loading rates)はそれぞ れ Pre test から Pro test にかけて 上 昇 し た 3 結 論 ランニングによる 疲 労 は 脛 骨 の 疲 労 骨 折 Sportsmedicine 2014 NO.158 21

図 2 図 1 図 3 立 脚 中 期 (Mid stance)におい ても 体 幹 の 伸 展 股 関 節 の 伸 展 そ して 足 関 節 の 底 屈 と 同 等 の 結 果 がみ られました これがどういうことかと 言 うと これらのことによって 地 面 へのイン パクトの 力 が 増 え 脛 骨 への 負 荷 が 増 え その 結 果 疲 労 骨 折 につながる ということになります 股 関 節 の 内 転 後 足 部 の 回 外 も 疲 労 が 溜 るにつれて 増 大 することがこ の 実 験 で 示 されています これらの 事 実 も 地 面 へのインパクトの 力 が 増 え 疲 労 骨 折 につながる 危 険 性 の 一 つであると 考 えられます また この 実 験 では 被 験 者 がす べてマラソンの 経 験 がある 男 性 ラン ナーだったので マラソンの 経 験 が ない 人 たちを 対 象 に 同 等 の 実 験 を 行 うことも 重 要 だ と 述 べており そ の 理 由 として マラソン 経 験 のある ランナーは 疲 労 が 蓄 積 している 状 態 でも 効 率 的 なストラテジーを 取 得 し ている 可 能 性 があり その 結 果 脛 骨 への 負 荷 を 減 らしている と 推 測 されるからです と 関 連 する それは 疲 労 により 地 面 へのイ (2)MCCORMICK, F. NWACHUKWU, B. ンパクトへの 耐 久 性 が 減 るため 脛 骨 への U. & PROVENCHER, M. T. 2012. Stress 負 荷 が 増 えることになるからである Fractures in Runners. Clinics in Sports Medicine, 31, 291-306. 次 に Stress Fractures in Runners 疲 労 は 骨 折 へのリスクを 高 める という というレポートを 紹 介 します( 図 4) こ ことはなんとなくイメージがついていたと れは 原 著 ではなく 総 論 という 形 ですが 思 うのですが それを 改 めて 実 験 検 証 し とてもよくまとめられているのでここに 紹 ているのがこの 論 文 です 介 したいと 思 います たとえば 図 3 にあるように 初 期 接 地 はじめにランナーの 疲 労 骨 折 においての (Initial contact)において 体 幹 の 伸 展 リスクファクターについて 言 及 していま (trunk extension) 股 関 節 の 伸 展 と 足 す 関 節 の 底 屈 が Pre test よりも Pro test の 図 5 をみていただけるとわかりやすいの ほうが 増 加 した という 結 果 が 出 ました ですが ここでは 内 的 要 因 (intrinsic) 外 的 要 因 (extrinsic)に 分 けています 内 的 要 因 女 性 であること ホルモン 障 害 骨 密 度 の 現 象 下 肢 の 筋 肉 量 の 現 象 遺 伝 外 的 要 因 急 速 な 身 体 トレーニング 古 い(6 カ 月 以 上 使 っている)ランニン グシューズ 栄 養 喫 煙 などが 挙 げられています 次 に 評 価 ( 診 断 )のことについて 記 述 しています ここでもとてもわかりやすい 図 が 紹 介 されていました( 図 6) この 図 について 少 し 説 明 させていただきます まず High Risk と Low Risk に 分 けています High Risk には 大 腿 骨 頸 部 (Femoral Neck) 脛 骨 の 骨 幹 (Tibia Diaphysis) 舟 状 骨 (Navicular) そし て 第 五 中 足 骨 (5th Metarsal Diaphysis) が 挙 げられています これらの 部 位 の 疲 労 骨 折 だった 場 合 ハ イリスクに 分 類 される ということです 本 文 にはそれぞれに 対 しての 詳 しい 説 明 が 書 いてありますが ここですべてを 解 説 す ることはできないので そのなかの 一 部 を 解 説 したいと 思 います 大 腿 骨 頸 部 (Femoral Neck)の 疲 労 骨 折 の 場 合 合 併 症 (Complication)が 発 生 する 可 能 性 がとても 高 いことが 報 告 され ています(20 ~ 86%) 結 合 不 全 (malunion) 虚 血 壊 死 (Avascu lar necrosis) 関 節 面 の 変 形 (Arthritic changes)などが 合 併 症 に 含 まれます ま た ランナーが 大 腿 骨 頸 部 の 疲 労 骨 折 を 発 症 した 場 合 股 関 節 の 痛 みや 鼠 径 部 の 痛 み (Groin pain)を 訴 えることが 多 いと 報 告 されているため それらの 症 状 があれば 大 22 Sportsmedicine 2014 NO.158