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Kwansei Gakuin University Rep Title Author(s) 保 育 所 における 障 がい 児 の 保 育 支 援 : 巡 回 相 談 時 の 保 育 者 の 質 問 を 中 心 に Wada, Kaoru, 和 田, 薫 Citation 教 育 学 論 究, 7: 189-194 Issue Date 2015-12-20 URL http://hdl.handle.net/10236/13967 Right http://kgur.kawansei.ac.jp/dspace

189 保 育 所 における 障 がい 児 の 保 育 支 援 巡 回 相 談 時 の 保 育 者 の 質 問 を 中 心 に Consideration about childcare and support for child with special needs at Day Care Centers. Discussions Focused on Questions from Child care worker 和 田 薫 * Abstract This study will consider classification of questions before the consultations we are doing from the nursery to the nursery for future challenges and initiatives. I consider the circuit counselor role. キーワード: 巡 回 相 談 発 達 障 がい 児 保 育 保 育 所 保 育 発 達 支 援.はじめに 保 育 所 保 育 に 於 ける 障 がい 児 保 育 1) が 制 度 化 され たのは1974 年 である 当 時 の 厚 生 省 は 障 害 児 保 育 事 業 実 施 要 項 を 定 め 全 国 的 に 保 育 所 に 於 ける 障 がい 児 保 育 が 制 度 化 された この 要 項 によれば 指 定 保 育 所 方 式 で 限 られた 保 育 所 で 対 象 は 歳 児 以 上 の 軽 度 の 子 どもに 限 定 されていた その 後 1978 年 の 改 定 を 受 け 2) 対 象 を 保 育 に 馴 染 むも の 中 程 度 までの 障 害 児 障 害 児 の 特 性 を 十 分 に 配 慮 し などの 方 針 が 出 され 今 日 の 障 がい 児 保 育 の 基 盤 を 作 ってきている 一 方 で 保 育 士 養 成 課 程 においては2002 年 に 障 害 児 保 育 科 目 は 選 択 必 修 から 選 択 科 目 へ さらには 現 場 での 対 応 を 考 慮 した 演 習 科 目 へと 変 化 してきている また2008 年 に 告 知 された 保 育 所 保 育 指 針 3) 第 章 保 育 の 計 画 の() 指 導 計 画 の 作 成 上 特 に 留 意 すべき 事 項 ウ 障 害 のある 子 どもの 保 育 (ア) (エ) の 中 に 発 達 過 程 や 障 がいの 状 態 を 把 握 し 他 の 子 ども 共 に 生 活 を 通 して 共 に 成 長 できるように 指 導 計 画 の 中 に 位 置 づける 事 が 明 記 され 関 係 機 関 や 保 護 者 との 連 携 も 視 野 に 入 れた 適 切 な 対 応 が 求 められている こ の 年 全 国 保 育 協 議 会 が 行 った 全 国 調 査 によると 障 害 児 保 育 の 対 象 児 童 数 は 障 害 者 手 帳 を 持 つ 子 ども がいる 保 育 所 の 割 合 は 全 回 答 数 の42.0%(4,875 施 設 ) 手 帳 は 持 っていないが 支 援 が 必 要 とされる 子 どもがいる 保 育 所 の 割 合 は35.8%(4,163 施 設 ) 対 象 とまでは 言 えないが 判 断 が 難 しい 子 どもがいる 保 育 所 は24.9%(2,897 施 設 )となっている このよ うな 流 れの 中 で 障 がい 児 など 困 難 をかかえる 子 ども の 保 育 に 関 わる 保 育 士 は 適 切 な 支 援 を 保 育 の 中 で どのように 行 っていけば 良 いのか その 悩 みは 時 に は 計 り 知 れないものがある この 悩 み 持 つ 保 育 者 を 支 援 するひとつに 巡 回 相 談 がある 筆 者 は 巡 廻 相 談 担 当 の 立 場 から 相 談 時 に 事 前 に 記 載 されている 保 育 者 の 質 問 事 項 や 相 談 内 容 に 視 点 を 置 き いくつか の 項 目 に 分 類 し 今 後 の 保 育 の 課 題 や 取 り 組 みに ついて 考 察 していく. 巡 回 相 談 について 巡 回 相 談 は 今 日 では 聞 き 慣 れた 言 葉 になってき ているが 文 部 科 学 省 のガイドライン(2004) 4) で は 巡 回 指 導 の 目 的 を 児 童 生 徒 一 人 一 人 のニーズを 把 握 し 児 童 生 徒 が 必 要 とする 支 援 の 内 容 と 方 法 を 明 らかにするために 担 任 特 別 支 援 コーディネー ター 保 護 者 など 児 童 生 徒 の 支 援 を 実 施 する 者 の 相 * Kaoru WADA 教 育 学 部 准 教 授 1) 障 がいの 標 記 に 関 して 定 義 や 法 的 文 章 以 外 は 仮 名 で 表 記 する 2)1978( 昭 和 53) 年 月 厚 生 省 児 童 家 庭 局 通 知 保 育 所 に 於 ける 障 害 児 の 受 け 入 れについて 3)2008 年 ( 平 成 20 年 ) 厚 生 労 働 省 告 知 第 141 号 4) 小 中 学 校 における LD( 学 習 障 害 ) AD/HD( 注 意 欠 陥 / 多 動 性 障 害 ) 高 機 能 自 閉 症 の 児 童 生 徒 への 教 育 支 援 体 制 の 整 備 のためのガイドライン( 試 案 )

190 教 育 学 論 究 第 号 2015 談 を 受 け 助 言 する 事 が 巡 回 相 談 の 目 的 としてい る また 五 十 嵐 (2010)によると 巡 回 相 談 は 一 般 に 保 育 圏 外 の 専 門 職 が 保 育 現 場 に 赴 き 障 害 児 や 気 になる 子 の 保 育 について 保 育 士 と 共 に 考 えて 任 介 助 保 育 士 時 には 保 健 師 など 共 に 当 日 で は 知 り 得 ない 詳 しい 聞 き 取 りや 話 し 合 いを 基 に 相 談 員 の 所 見 や 保 育 に 関 する 助 言 を 行 い 巡 回 相 談 の 報 告 書 ( 意 見 書 )を 提 出 する いくそのような 保 育 支 援 の 一 つとして 位 置 づけられ ている と 定 義 している 巡 回 相 談 は 専 門 機 関 の 専 門 職 が 保 育 所 幼 稚 園 などの 現 場 に 出 向 き 子 どもの 支 援 を 行 っている 保 育 者 の 相 談 を 受 け その 課 題 や 問 題 を 受 けて 専 門 的 な 援 助 活 動 を 行 うものである と 言 える 巡 回 相 談 の 担 当 は 心 理 士 を 初 めとした 心 理 系 医 師 専 門 知 識 を 有 する 教 育 関 係 と 様 々であり そ () 相 談 内 容 の 分 類 筆 者 が2010 年 ( 平 成 22 年 )から X 市 において 行 っ てきた 公 立 保 育 所 に 於 ける 相 談 件 数 は 表 に 示 すと おりである, の 相 談 が 多 いのは 就 学 を 控 えての 進 路 相 談 などが 大 きく 関 わっている 歳 児 の 相 談 はその 発 達 過 程 に 関 わる 生 活 習 慣 や 社 会 性 に 関 わる 問 題 が 多 かった のニーズによって 連 携 がくまれたりしている 筆 者 の 巡 回 相 談 の 立 場 は 保 育 士 養 成 大 学 において 長 年 表 年 間 の 相 談 件 数 発 達 支 援 を 行 ってきていること 加 えて 幼 児 教 育 保 育 の 教 員 の 立 場 から 保 育 内 容 を 含 めた 巡 回 相 談 を 行 っている そのため 医 学 的 心 理 的 な 診 断 や 発 達 評 価 そのものに 重 点 が 置 かれる 視 点 とは 異 な り 発 達 に 障 がいを 持 つ 子 どもの 発 達 評 価 と 共 に 保 育 内 容 を 含 めた 実 践 指 導 の 立 場 からの 助 言 が 大 きい と 思 われる 合 計 2010 2011 2012 2013 2014 合 計 1 0 2 0 0 3 2 2 2 1 2 9 8 9 5 6 6 34 7 11 4 10 11 43 8 7 10 6 15 46 26 29 23 23 34 135. 巡 回 相 談 に 見 られる 保 育 者 の 相 談 内 容 の 分 類 () 巡 回 相 談 の 実 施 概 要 筆 者 が 関 わる 巡 回 相 談 の 流 れは 概 ね 次 のようであ る 1 担 任 保 育 士 と 職 員 が 相 談 依 頼 書 ( 個 別 資 料 )を 作 成 し 提 出 する その 内 容 は 対 象 児 の 状 況 ( 生 育 歴 療 育 歴 入 所 児 の 状 況 ) 家 庭 の 状 況 ( 保 護 また 図 表 は 個 別 資 料 に 書 かれた 相 談 内 容 を 筆 者 が 基 準 となるキーワードを 基 に1 8の 項 目 に 分 類 したものである すべての 相 談 で ケー ス 件 に 問 ないし 問 多 くても 問 までの 相 談 内 容 であった これらを 基 にカテゴライズした 項 目 とキーワードは 以 下 のようである ( 資 料 参 照 ) 1 生 活 習 慣 の 問 題 : 排 泄 睡 眠 食 事 生 活 リズ ム 姿 勢 などをキーワードとしている 実 際 に は 睡 眠 コントロールや 偏 食 咀 嚼 排 泄 の 習 慣 者 の 考 え 希 望 などを 含 む) 保 育 での 状 況 ( 入 所 当 初 の 様 子 現 在 の 様 子 ) 質 問 項 目 などが 記 載 されている 2 相 談 員 は 事 前 に 相 談 依 頼 書 ( 個 別 資 料 )を 読 み 子 どもの 状 態 と 相 談 の 主 訴 を 把 握 し 仮 説 を 立 て て 相 談 当 日 にのぞむ 3 保 育 場 面 における 行 動 観 察 を 行 い 対 象 児 の 発 達 と 障 がい 保 育 者 や 他 の 子 ども 達 との 関 係 などに ついて 情 報 を 収 集 する 観 察 場 面 は 対 象 児 の 特 性 がわかりやすい 場 面 ( 自 由 遊 びと 集 団 遊 び 生 活 場 面 など)や 状 況 の 異 なる 場 面 などを 必 要 に 応 じて 設 定 したり 説 明 を 受 けたりする 4 各 々の 立 場 から 報 告 と 話 し 合 い 相 談 依 頼 書 ( 個 別 資 料 )と 観 察 を 基 に 所 長 対 象 児 のクラス 担 図 相 談 内 容 のカテゴリー

保 育 所 における 障 がい 児 の 保 育 支 援 191 表 相 談 の 分 類 項 目 と 件 数 1 2 3 4 5 6 7 8 相 談 内 容 の 傾 向 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 生 活 習 慣 の 問 題 6 集 団 行 動 集 団 参 加 の 問 題 8 3 2 14 5 7 6 12 11 言 葉 の 習 得 使 用 の 問 題 6 10 7 2 11 気 持 ちのコントロール 6 5 7 4 5 保 育 のあり 方 ( 内 容 指 導 ) 18 10 12 16 18 74 保 護 者 への 対 応 7 15 7 6 13 48 就 学 への 対 応 3 5 1 2 3 14 その 他 3 3 2 2 5 15 合 計 54 63 42 44 80 ( 注 ) 具 体 的 な 相 談 内 容 は 個 人 情 報 も 有 り 今 回 は 表 示 していない 筆 者 が 相 談 の 内 容 がわかる 範 囲 で 簡 潔 にまとめたものを 参 考 資 料 として 添 付 している 合 計 33 41 36 27 288 などの 基 本 的 なことに 加 え 姿 勢 が 保 てないと いった 事 が 記 載 されていた 2 集 団 参 加 集 団 行 動 の 問 題 : 友 だち 関 係 集 団 適 応 こだわり 自 己 表 現 トラブル 見 通 しの 問 題 などをキーワードにしている 具 体 的 に は 友 だちと 遊 べない 関 心 が 無 い たたく 等 の 問 題 行 動 やその 対 応 保 育 を 進 める 時 の 切 り 替 えの 問 題 集 団 で 話 が 聞 けない クラスの 人 数 と 適 応 集 団 に 於 ける 発 達 の 保 証 をどのよう にするか 等 が 記 載 されていた 3 言 葉 の 習 得 使 用 の 問 題 : 発 音 語 彙 数 表 現 の 問 題 会 話 の 不 成 立 暴 言 などをキーワード にしている 多 く 挙 げられていたのは 言 葉 が 出 ないことや 語 彙 数 の 問 題 であったが 一 方 的 な 話 し 方 や 会 話 が 成 立 しないなどの 言 語 は 使 えるが 的 確 な 使 い 方 ではないという この 項 目 に 聴 覚 ( 軽 度 難 聴 を 含 む)の 問 題 や 記 憶 と 言 った 問 題 であった 4 気 持 ちのコントロール:パニック 気 持 ちのコ ントロール 集 中 力 自 己 主 張 の 激 しさ 攻 撃 性 などをキーワードにしている この 項 目 は 言 語 や 集 団 適 応 とも 関 連 しているので 内 容 とし て 気 持 ちのコントロールにより 近 いものを 入 れている 5 保 育 者 自 身 の 保 育 のあり 方 : 保 育 目 標 や 保 育 内 容 保 育 技 術 環 境 構 成 など 日 常 の 保 育 その ものと 保 育 士 自 身 の 気 持 ちのあり 方 など 保 育 実 践 と 共 に 気 持 ちの 葛 藤 などもこの 項 目 に 位 置 づけている この 項 目 は 巡 廻 当 所 は2010 年 の 巡 回 相 談 当 所 から 比 較 的 多 く 保 育 の 中 での 保 育 士 の 苦 労 や 悩 みやが 伝 わってくる 6 保 護 者 への 対 応 : 保 護 者 支 援 保 護 者 の 障 害 受 容 子 どもの 問 題 を 伝 える 方 法 保 育 所 と 家 庭 の 姿 の 違 い 育 児 教 育 方 針 の 違 い 保 護 者 自 身 の 問 題 をキーワードに 分 類 を 行 っている 保 護 者 対 応 は 子 どものことよりも 保 護 者 自 身 が 抱 える 心 の 問 題 や 経 済 的 な 問 題 が 時 代 と 共 に 多 くなっている 7 就 学 への 対 応 : 小 学 校 の 選 択 入 学 までにすべ きこと 連 携 の 問 題 などがキーワードとした 細 かなことでは 文 字 を 書 くための 筆 圧 の 事 など もこの 項 目 に 含 めている 8その 他 :その 他 の 項 目 としては 個 人 の 障 がい 特 性 から 来 る 感 覚 の 問 題 他 機 関 との 連 携 療 育 手 帳 の 取 得 や 変 更 に 関 するものなどをこの 項 目 に 位 置 づけている また 巡 回 相 談 で 保 護 者 が 相 談 を 希 望 し 保 護 者 自 身 から 相 談 員 への 直 接 的 な 質 問 についてはは 内 容 の 如 何 によらず ここに 分 類 している 巡 回 相 談 に 上 がってくる 内 容 を 分 類 してみる と 予 想 に 反 して 突 出 して 多 いと 思 われる 項 目 はな いものの やはり 保 育 内 容 や 指 導 方 法 に 関 わる 相 談 が26% 集 団 行 動 数 段 参 加 の 項 目 14%を 加 えると 40%になり 子 どもの 個 人 的 な 相 談 にとどまらず 集 団 のあり 方 への 問 題 が 大 きいと 思 われる これは 筆 者 の 立 場 が 多 少 なりとも 影 響 していると 考 えられ る しかしながら 障 がいの 有 無 に 関 わりなく 子 ど も 一 人 一 人 の 育 ち( 個 / 個 別 の 支 援 )を 大 切 にしな がら 集 団 としてのクラス 経 営 をしていくことは 専 門 職 として 当 然 のことと 考 えられる 実 際 に 巡 回 相 談 を 繰 り 返 す 中 で 当 初 は 障 害 名 や 対 象 となる 子 ど もの 発 達 状 況 そのものに 相 談 の 重 点 がおかれていた 傾 向 から 保 育 そのものを 考 える 機 会 になっている

192 教 育 学 論 究 第 号 2015 ことは 否 めない それは 相 談 をおこなう 中 で 子 ども 自 身 の 個 人 的 なニーズを 知 るための 巡 回 相 談 に とどまらず 支 援 教 材 の 工 夫 や 保 育 室 の 環 境 構 成 を 考 えるための 相 談 であったり 保 育 の 流 れを 可 視 化 する 工 夫 のであったり 発 達 に 問 題 を 持 つ 子 ども だけでなく 他 の 子 ども 達 を 巻 き 込 んだ 保 育 内 容 や 指 導 方 法 を 考 える 相 談 に 変 わりつつある 傾 向 がある 次 に 保 護 者 への 対 応 が17%となっているが 巡 回 相 談 では 就 学 時 の 進 路 相 談 が 大 半 を 占 めている さらに 少 数 ではあるが 深 刻 な 相 談 内 容 としては 子 どもの 問 題 に 加 えて 保 護 者 自 身 が 精 神 的 支 援 を 必 要 であったり 育 児 能 力 が 乏 しかったりして 家 庭 の 協 力 が 望 めないケースである これらのケース は 巡 回 相 談 の 領 域 だけではなく 市 や 福 祉 関 係 医 療 との 連 携 がなされている 分 類 の 生 活 習 慣 の 問 題 とも 深 く 関 わるが 家 庭 と 連 携 して 生 活 習 慣 を 身 につけていくことが 重 要 な 乳 幼 児 期 に 育 児 の 力 が 乏 しい 保 護 者 の 問 題 が 上 がってきている 集 団 参 加 の 問 題 14% 言 葉 の 問 題 13% 気 持 ちの コントロールの 問 題 %は 巡 回 相 談 の 中 では 発 達 の 適 切 なアセスメントと その 対 応 が 求 められる 問 題 行 動 である 保 育 者 にとっては 問 題 となる 行 動 が 障 がい 特 性 として 対 応 する 事 が 良 いのか 定 型 発 達 の 子 ども 達 にも 見 られる 発 達 のマイルス トーンとしての 問 題 なのか 悩 ましいところであ る. 巡 回 相 談 の 役 割 と 保 育 の 課 題 () 巡 回 相 談 の 果 たす 役 割 浜 谷 (2005)は 心 理 臨 床 の 立 場 から 巡 回 相 談 を 相 談 員 による 保 育 者 へのコンサ ルテーション (consultation)と し て 捉 え て い る ま た 佐 伯 (2015)は 巡 回 相 談 の 特 徴 として 次 の 四 点 を 上 げて いる 1 保 育 者 にアセスメントと 助 言 を 提 供 し 保 育 者 が 保 育 することによって 子 どもの 状 態 が 改 善 さ れる 間 接 的 支 援 である 2 保 育 者 の 依 頼 によって 相 談 が 開 始 され 相 談 員 と 保 育 者 は 対 等 な 関 係 で 相 談 を 利 用 する 3アセスメントが 不 可 欠 である 4アセスメントに 基 づき 保 育 者 が 実 行 可 能 な 助 言 を 行 う また 1) 保 育 方 針 の 作 成 2) 障 がいなどの 理 解 3) 保 育 意 欲 4) 保 育 成 果 の 評 価 5) 協 力 連 携 6) クラスの 他 児 への 保 といったつの 支 援 機 能 を 持 つ ことを 上 げている これに 照 らしてみると 筆 者 が 行 っている 相 談 は 筆 者 自 身 の 立 場 から 対 象 児 の 持 つ 障 がいの 理 解 (アセスメント) 対 象 児 への 具 体 的 な 支 援 の 仕 方 他 の 子 ども 達 との 関 係 作 り 保 育 内 容 保 育 方 法 への 助 言 といった 事 が 求 められ ている () 保 育 の 現 状 と 課 題 相 談 内 容 の 分 類 から 見 ると 保 育 者 の 持 つ 問 題 は 多 岐 にわたる 巡 回 相 談 で 関 わる 保 育 者 らは 経 験 年 数 の 差 はあるものの その 専 門 性 から 子 どもの 発 達 を 理 解 し 評 価 する 力 は 十 分 に 備 えている しか し 実 際 に 保 育 を 行 っていく 中 で 子 どもの 気 になる 行 動 が 障 害 特 性 のから 来 るものなのか 発 達 の 中 で 起 こる 一 過 性 のものとして 捉 えて 良 いのか はた また 親 の 養 育 態 度 などの 環 境 性 の 問 題 なのか その 理 解 と 判 断 に 迷 うことは 多 く 見 られる また 個 別 の 支 援 とクラス 集 団 を 考 える 特 には 当 然 ではあるが 保 育 内 容 や 保 育 の 環 境 構 成 などと 向 き 合 わざるを 得 ない 保 護 者 への 対 応 の 難 しさは 子 どもの 障 がい の 有 無 にかかわらず 難 しくなってきている 経 済 的 な 理 由 保 護 者 自 身 が 抱 える 精 神 病 理 的 な 問 題 な ど 巡 廻 相 談 だけでなく 他 機 関 の 連 携 なしでは 困 難 である 丸 山 (2009) 5) は 巡 回 相 談 に 対 する 調 査 研 究 の 中 で 担 任 保 育 者 の 評 価 として 日 々の 保 育 の 不 安 を 軽 減 できる 事 や 担 当 保 育 者 の 心 理 的 な 軽 減 につ ながると 述 べている 実 際 に 巡 廻 相 談 を 行 う 中 で 保 育 への 後 押 しをしてもらえた 相 談 を 受 けるこ とで 他 の 保 育 者 の 理 解 を 得 ることができた との 感 想 を 聞 き 個 人 の 支 援 にとどまらず 保 育 の 質 を 問 い 直 す 機 会 になり 所 内 の 協 力 体 制 を 構 築 していく 足 場 の 役 割 になっている しかしながら 今 後 の 課 題 として 1 特 に から 入 所 してくる 子 どもの 発 達 を 保 育 者 がその 立 場 からアセスメントできる 方 法 と 早 期 に 対 応 できる 保 育 者 の 質 とが 求 められ る 少 なくとも 気 づいたときに 身 近 かな 担 当 保 育 5) 丸 山 圭 子 (2009) 保 育 所 における 巡 回 相 談 の 利 用 に 関 する 調 査 研 究 9-1 3 www.juen.ac.jp/handi/course/.../h22_09_maruyamakeiko.pdf

保 育 所 における 障 がい 児 の 保 育 支 援 193 者 自 身 がその 発 達 を 見 極 めることのできる チェックリストのような 手 段 が 必 要 と 思 われ る 誤 解 のないようにしたいのは あくまでも レッテルを 貼 ることではなく 早 期 に 保 育 の 中 でより 良 い 支 援 が 行 われるためのものである 2 保 育 所 内 の 事 例 研 究 の 構 築 と そこから 得 られ た 経 験 を 保 育 計 画 や 実 践 に 反 映 させていく 事 で ある 実 際 に 巡 回 相 談 のなかで 保 育 者 が 作 り 上 げてきた 教 材 遊 具 や 保 育 の 方 法 は 宝 物 で あり これを 共 有 することの 意 義 は 大 きいと 思 う 3 保 育 の 質 の 向 上 言 うまでもないことではある が 保 育 所 の 性 質 上 すべての 職 員 が 一 堂 に 会 して 研 究 やカンファレンスを 行 うことは 難 し く 時 間 の 担 保 を どう 工 夫 するか また 巡 回 相 談 に 参 加 した 担 当 者 だけでなく 他 の 保 育 者 に 相 談 内 容 の 伝 達 を 行 っていくための 工 夫 が 課 題 として 残 ると 思 われる 保 育 士 にかかる 仕 事 の 多 さが 質 向 上 のための 自 己 研 鑽 の 時 間 をタ イトなものにしている 4 外 部 関 連 機 関 との 連 携 は 重 要 である 現 在 少 し ずつ 連 携 の 形 が 作 られてきているが 必 要 な 場 所 はケースにより 異 なる そのため よほど 緊 急 を 要 する 懸 案 事 項 以 外 は 連 携 にタイムラグが 出 てしまうことは 否 めない 今 この 場 での 対 応 が 必 要 である 保 育 にとって 連 携 を 行 う 際 のタイ ムラグの 問 題 は 今 後 の 課 題 となるであろう.まとめにかえて 巡 回 相 談 の 相 談 依 頼 書 ( 個 別 資 料 )に 書 かれた 質 問 事 項 を 分 類 し そこから 見 える 巡 回 相 談 の 役 割 と 保 育 所 の 課 題 について 考 察 を 行 った 巡 回 相 談 で 保 育 者 から 出 された 質 問 項 目 は 子 どもの 問 題 そのも のよりも 保 育 のあり 方 への 質 問 が 多 く 障 がい 児 へ の 支 援 が 当 該 児 だけの 個 別 指 導 に 偏 るのではな く クラスの 一 員 として 活 動 しやすくするか どれ だけ 発 達 を 保 証 できるかという ICF 6) の 考 え 方 が 現 場 では 活 かされて 来 つつある 巡 回 相 談 は 共 に 考 える 事 であり 日 々の 保 育 は 保 育 者 がねらいを 持 って 行 っていくのである 巡 回 相 談 の 利 用 は 浜 谷 が 言 うように コンサルテーションとしての 巡 回 相 談 であり 相 談 員 は 直 接 保 育 に 関 わらない 支 援 者 保 育 者 の 伴 走 者 の 働 きを 担 う 者 である 背 中 を 押 してもらえる 気 がする という 保 育 者 の 言 葉 は 巡 回 相 談 が 共 同 で 子 どもを 支 援 することで 担 当 保 育 者 を 支 援 する 事 でより 充 実 した 保 育 実 践 の 支 援 となっていくのであろう 相 談 員 は 実 践 から 学 び 実 践 に 返 す 7) 事 でより 深 く 的 確 な 相 談 が 行 える のであろう 筆 者 の 今 後 の 課 題 としては 巡 回 相 談 のどのよう な 助 言 内 容 が 実 際 の 保 育 の 中 で 役 立 っているのか アンケートや インタビューにより 具 体 的 に 考 察 し ていき 保 育 に 於 ける 巡 回 相 談 の 意 味 を 明 らかにし ていきたい 謝 辞 : 本 校 を 執 筆 するにあたり 協 力 くださった 保 育 士 の 方 々に 感 謝 申 し 上 げます 引 用 文 献 (1) 五 十 嵐 元 子 (2010) 首 都 圏 における 巡 回 相 談 のシス テム 状 況 について 白 梅 学 園 大 学 短 期 大 学 教 育 福 祉 研 究 センター 研 究 年 報 15 p 25-30 (2) 丸 山 圭 子 (2009) 保 育 における 巡 回 相 談 の 利 用 に 関 する 調 査 研 究 www. juen. ac. jp/handi/course/... /h22_09_maruyama keiko.pdf (3) 丸 山 美 和 子 (2006) 保 育 所 保 育 における 発 達 診 断 相 談 の 今 日 的 意 義 と 課 題 仏 教 大 学 社 会 福 祉 学 部 論 集 第 号 p. 92 (4) 文 部 科 学 省 (2004) 小 中 学 校 における LD( 学 習 障 害 ) AD/HD( 注 意 欠 陥 / 多 動 性 障 害 ) 高 機 能 自 閉 症 の 児 童 生 徒 への 教 育 支 援 体 制 の 整 備 のための ガイドライン( 試 案 ) 参 考 文 献 (1) 川 上 輝 昭 (2005) 特 別 支 援 教 育 と 障 害 児 保 育 の 連 携 名 古 屋 女 子 大 学 紀 要 51 号 ( 人 文 社 会 編 ) (2) 国 立 特 別 支 援 教 育 総 合 研 究 所 世 界 保 健 機 構 編 著 (2005) IFC( 国 際 生 活 機 能 分 類 ) 活 用 の 試 み ジーアス 教 育 新 社 (3) 佐 伯 文 昭 (2013) 保 育 所 幼 稚 園 に 於 ける 巡 回 相 談 について 関 西 福 祉 大 学 社 会 福 祉 学 部 研 究 紀 要 第 16 巻 第 号 (4) 浜 谷 直 人 (2006) 子 どもの 発 達 と 保 育 への 参 加 を 支 援 する 巡 回 相 談 発 達 107 2-10 (5) 浜 谷 直 人 編 著 (2009) 発 達 障 害 児 気 になるこの 巡 回 相 談 すべての 子 どもが 参 加 する 保 育 へ ミ 6)ICF:International Classification of Functioning, Disability and Health 国 際 生 活 機 能 分 類 7) 丸 山 美 和 子 2006 保 育 所 保 育 における 発 達 診 断 相 談 の 今 日 的 意 義 と 課 題 仏 教 大 学 社 会 福 祉 学 部 論 集 第 号 79-93 p. 92

194 教 育 学 論 究 第 号 2015 ネルヴァ 書 房 (6) 真 鍋 健 (2010) 障 害 のある 幼 児 に 関 する 保 育 巡 回 相 談 の 評 価 X 市 における 保 育 者 と 保 育 コーディネー ターへの 質 問 紙 より 幼 年 教 育 研 究 年 報 第 32 巻 43-52 資 料. 生 活 習 慣 の 問 題. 集 団 行 動 集 団 参 加 の 問 題. 言 葉 の 習 得 使 用 の 問 題. 気 持 ちのコントロール. 保 育 のあり 方 ( 内 容 指 導 ). 保 護 者 への 対 応. 就 学 への 対 応.その 他 生 活 リズムが 一 定 でない( 特 に 睡 眠 ) 身 辺 の 自 立 排 泄 手 洗 い 等 衛 生 面 衣 服 の 着 脱 片 付 け 食 事 食 べ 方 食 欲 のむら 極 度 の 偏 食 咀 嚼 ができない 姿 勢 が 保 てない すぐに 寝 そべってしまう 体 幹 ができていない 指 先 を 使 うなど 細 かな 動 作 ができない 不 器 用 自 分 のものと 他 人 のものの 区 別 がつかない 行 動 の 切 り 替 えができない 時 の 対 応 見 通 を 持 ち 行 動 できるようにするための 対 応 クラスで 行 動 するときに ついて 行 けない 同 じ 行 動 ができない 友 達 と 遊 べない 限 られた 子 どもとしか 遊 べない 大 人 数 になると 適 応 ができない 約 束 やルールがわからない 守 れない 特 定 の 子 どもに 攻 撃 的 他 の 子 どもの 遊 びをわざわざ 邪 魔 をする 集 団 遊 びができない やりたがらない 言 葉 の 習 得 の 遅 れや 発 音 の 不 明 瞭 さや 間 違 った 発 音 語 彙 数 が 増 えない 言 葉 の 習 得 や 使 用 が 偏 っている 理 解 言 語 と 表 出 言 語 の 差 が 激 しい 意 思 疎 通 が 難 しい 記 憶 が 悪 いのか 言 葉 が 定 着 しない 暴 言 を 吐 く 突 然 しゃべり 出 す 聴 覚 の 問 題 ( 軽 度 難 聴 聞 き 間 違 い) 癇 癪 パニックを 起 こす 気 持 ちがコントロールできないときの 対 応 気 持 ちの 切 り 替 えができない 変 化 に 対 応 できない 自 己 主 張 が 激 しい( 番 でないといや) 悪 ふざけ 感 情 表 現 ができない 自 分 自 身 の 世 界 に 入 り 込 んでしまう 気 持 ちをコントロールする( 落 ち 着 かせる)ための 方 法 個 別 指 導 と 集 団 活 動 のバランスや 方 法 クラス 経 営 活 動 の 切 れ 目 をどのように 伝 え 納 得 できるようにするのか 保 育 者 の 指 示 の 伝 え 方 ほめ 方 しかり 方 対 象 児 を 含 めた 遊 びの 構 成 保 育 室 が 心 地 よい 場 となるための 環 境 構 成 再 構 成 行 事 への 参 加 方 法 について 保 護 者 への 告 知 と 障 がい 受 容 にどのように 対 応 していくか 保 護 者 が 保 育 に 要 求 することが 対 象 児 の 発 達 過 程 と 合 っていない 子 どもの 行 動 を 理 解 するための 説 明 や 対 応 に 付 いて 親 の 抱 える 精 神 疾 患 への 対 応 育 児 能 力 が 明 らかに 低 い 保 護 者 への 対 応 保 護 者 の 不 安 ( 子 どもがわからない 等 )にどのように 向 き 合 うのか 進 路 の 選 択 への 助 言 就 学 への 小 学 校 との 連 携 について 就 学 までに 保 育 の 中 で 行 うべき 事 感 覚 統 合 ABA など 療 育 指 導 の 方 法 に 付 いて 他 機 関 との 連 携 のなめらかさについて ( 注 ) 個 別 資 料 の 質 問 項 目 のため 当 該 児 や 保 育 者 がわからないように 配 慮 していると 共 に 類 似 した 質 問 は 筆 者 がまとめて 記 載 している