ふるさと 納 税 について ~ 回 帰 分 析 を 用 いての 検 証 ~ 116391 内 山 紗 綾 高 知 工 科 大 学 マネジメント 学 部 1 概 要 本 研 究 では 214 年 度 の で1 位 になった 長 崎 県 平 戸 市 について 返 礼 品 寄 付 金 の 使 い 道 や 寄 付 金 の 実 績 などについて 整 理 し 長 崎 県 平 戸 市 が1 位 になれた 要 因 を 検 討 した またふるさと 納 税 は 本 当 に 地 方 に 役 立 っているの か 返 礼 品 の 数 が 豊 富 なほど が 増 えるのか などと いった 問 題 をふるさとチョイスのデータを 参 照 し 1741 市 町 村 について 回 帰 分 析 を 用 いて 検 証 した 2 背 景 ふるさと 納 税 とは 自 治 体 への 寄 付 金 のことで 個 人 が2 円 を 超 える 寄 付 を 行 ったときに 住 民 税 のおよそ2 割 程 度 が 控 除 される 制 度 のことである 地 方 間 格 差 や 過 疎 など による 税 収 の 減 少 に 悩 む 自 治 体 に 対 しての 格 差 是 正 を 推 進 す るための 新 構 想 として 28 年 前 安 倍 政 権 のときに 創 設 された 制 度 である ( 長 崎 県 平 戸 市 ふるさと 納 税 特 設 サイト というホームページから 掲 載 :furusato-hirado.jp) ふるさと 納 税 の 流 れは 以 下 のようになる ( 図 1)ふるさと 納 税 の 流 れ ( 総 務 省 のホームページ:www.soumu.go.jpの 文 を 参 考 に 筆 者 が 作 成 ) ふるさと 納 税 の 特 徴 としては (1)ふるさと 納 税 をする と 各 地 域 の 特 産 品 や 工 芸 品 などが 返 礼 品 としてもらえる(2) 生 まれ 故 郷 でなくても 納 税 することができる(3) 税 金 が 控 除 される(4) 日 本 で 唯 一 の 税 金 の 使 い 道 指 定 ができる 制 度 (5) 複 数 の 自 治 体 に 寄 付 を 通 じて 支 援 することができる の5つが 挙 げられた ( 長 崎 県 平 戸 市 ふるさと 納 税 特 設 サイ トというホームページから 掲 載 :furusato-hirado.jp) ふるさと 納 税 のメリットとしては(1)ふるさと 納 税 を 活 用 すれば 地 方 自 治 体 はある 程 度 の 収 入 を 得 ることができる( 2) 地 方 で 生 まれ 育 って 都 会 に 居 住 する 者 も 生 まれ 育 って 愛 着 がある 地 元 に 貢 献 できる(3) 返 礼 品 を 提 供 することで 特 産 品 の 知 名 度 アップや 地 方 経 済 の 活 性 化 = 地 方 創 生 につ ながる(4) 少 子 高 齢 化 時 代 の 税 収 確 保 の 手 段 の4つが 挙 げられた また 当 初 は 想 定 されていなかったメリットとし て 大 規 模 災 害 が 発 生 した 場 合 に 被 災 自 治 体 にふるさと 納 税 を 利 用 した 寄 付 金 が 集 まることが 挙 げられた ( 長 崎 県 平 戸 市 ふるさと 納 税 特 設 サイトというホームページから 掲 載 : furusato-hirado.jp) 例 としては 211 年 に 発 生 した 東 日 本 大 震 災 にて 被 災 自 治 体 への 寄 付 金 が 多 数 集 まった 被 災 自 治 体 も 東 日 本 大 震 災 の 復 興 のためのふるさと 納 税 の 使 い 道 を 提 案 し 寄 付 者 がふるさと 納 税 の 使 い 道 を 指 定 できる ように 工 夫 をしたことで 被 災 自 治 体 への 復 興 が 促 進 された と 考 えられる 図 2のグラフを 見 てみると 212 年 を 境 ( 円 ) 7 6 5 4 3 2 1 33.1 33.1 33.5 726 6553 679 64915 8 741.7 7 6 5 4 16.4 133.9 3 131114189 2 1 ( 図 2)ふるさと 納 税 の 寄 付 ( 総 務 省 のデータを 参 考 に 筆 者 が 作 成 :www.soumu.go.jp)
に 一 気 に 増 加 していることが 読 み 取 れる このこともあってか 215 年 度 から 改 正 された2つの 制 度 を 紹 介 する 1つめは 控 除 額 の 拡 大 である これは 個 人 住 民 税 の 所 得 割 ( 住 民 税 のうち 収 入 に 応 じて 変 動 する 課 税 額 )に 対 する 控 除 額 の 上 限 が1 割 から2 割 に 拡 大 された 2つめは 手 続 きの 簡 素 化 としてふるさと 納 税 ワンストッ プ 特 例 制 度 がつくられた この 制 度 は ふるさと 納 税 を 納 め る 相 手 の 自 治 体 が5 団 体 以 内 の 場 合 に 限 り 確 定 申 告 を 行 わ なくても 税 の 控 除 が 受 けられるようになるというものであ る ( 総 務 省 から 掲 載 :www.soumu.go.jp) 特 例 制 度 を 利 用 したほうが 寄 付 者 にとって 非 常 に 簡 素 化 さ れた 制 度 であり より 一 層 ふるさと 納 税 を 利 用 したいとい う 気 持 ちも 高 まるのではないかと 考 えた また ふるさと 納 税 は 返 礼 品 にばかり 注 目 が 集 まっていたり 住 民 税 の 考 えから 逸 脱 しているのではないかというデメリットもあるが 本 研 究 においては ふるさと 納 税 とは この 制 度 を 通 して 地 方 間 格 差 や 過 疎 などによる 税 収 の 減 少 などの 課 題 を 解 決 し 地 方 を 活 性 化 させるという 目 的 を 果 たすもの という 定 義 のもと 研 究 を 進 めていくものとする 3 目 的 本 研 究 では 214 年 度 の で1 位 になった 長 崎 県 平 戸 市 について 1 位 になれた 要 因 を 検 討 する また ふ るさと 納 税 にある 問 題 をふるさとチョイスのデータを 参 照 し 1741 市 町 村 について 回 帰 分 析 を 用 いて 検 証 する 4 研 究 方 法 本 研 究 は はじめに 214 年 度 の で1 位 にな った 長 崎 県 平 戸 市 について(1) 返 礼 品 (2) 寄 付 金 の 使 い 道 (3) 寄 付 金 の 実 績 (4) 活 用 事 業 の 紹 介 (5)ポイント ( 図 3)ふるさと 納 税 ワンストップ 特 例 制 度 の 流 れ ( 総 務 省 のホームページ:www.soumu.go.jpの 文 を 参 考 に 筆 者 が 作 成 ) ちなみに ふるさと 納 税 ワンストップ 特 例 制 度 の 条 件 として もともと 確 定 申 告 をする 必 要 のない 給 与 所 得 者 等 であるこ と 年 収 2 万 円 以 上 の 所 得 者 や 医 療 費 控 除 のた めに 確 定 申 告 が 必 要 な 場 合 は 確 定 申 告 で 寄 附 金 控 除 を 申 請 しなければならない 215 年 1 月 1 日 ~3 月 31 日 の 間 に 寄 附 をしていない こと 215 年 3 月 末 日 までに 寄 附 をした 場 合 は 確 定 申 告 が 必 要 になる 1 年 間 の 寄 付 先 が5 自 治 体 以 下 であること 1つの 自 治 体 に 複 数 寄 附 をしても1カウントとなる の3つの 条 件 が 挙 げられている ( 長 崎 県 平 戸 市 ふるさと 納 税 特 設 サイトというホームページから 掲 載 :furusato-hira do.jp) この 制 度 を 利 用 するためには 図 3でも 表 されているよう に ふるさと 納 税 を 納 める 相 手 先 の 自 治 体 に 対 して 寄 付 時 に 所 定 の 申 請 書 を 提 出 する 必 要 があるが 図 1で 表 したふるさ と 納 税 の 流 れと 比 較 してみても ふるさと 納 税 ワンストップ 制 度 について 整 理 し 長 崎 県 平 戸 市 が1 位 になった 要 因 を 検 討 する 次 に ふるさと 納 税 は (1) 本 当 に 地 方 に 役 立 っているの か(2) 返 礼 品 の 数 が 豊 富 なほど が 増 えるのか(3) 東 北 ならば が 他 の 地 方 より 多 いのか(4)クレジ ットカード 決 済 で 寄 付 することができる 自 治 体 は が 多 いのか(5) 返 礼 品 の 写 真 がホームページ 等 に 掲 載 され ている 自 治 体 は が 多 いのか(6) 返 礼 品 を1 年 に 何 度 も 送 る 制 度 がある 自 治 体 は が 多 いのか(7) ふるさとチョイスから 申 し 込 みできる 自 治 体 は が 多 いのか(8) 寄 付 金 の 使 い 道 を 選 択 できる 数 が 多 いほど は 増 えるのか(9) 町 外 在 住 者 のみに 返 礼 品 を 送 る 制 度 がある 自 治 体 は が 多 いのか をふるさとチョ イスのデータを 参 照 し 1741 市 町 村 について 回 帰 分 析 を 用 いて 検 証 する 5 結 果 5.1 長 崎 県 平 戸 市 のふるさと 納 税 214 年 度 の 長 崎 県 平 戸 市 のふるさと 納 税 の は 14 億 6258 万 円 だった 214 年 度 の 上 位 の うち 平 戸 市 佐 賀 県 玄 海 町 北 海 道 上 士 幌 町 宮 崎 県 綾 町 の 4 位 までの 自 治 体 は 寄 付 が 個 人 住 民 税 を 上 回 った ( 産 経 ニ ュース~ 平 成 25 年 2 月 13 日 ~というホームページから 掲 載 :www.sankei.com)
また 平 戸 市 の213 年 度 の は391 万 円 だった が 同 年 8 月 に 寄 付 に 応 じて 得 られるポイントでカタログから 特 産 品 を 選 べる 制 度 を 導 入 すると 214 年 度 は 約 37 倍 の14 億 6258 万 円 にはね 上 がった このことから 214 年 度 の で1 位 になった 長 崎 県 平 戸 市 について5つの 視 点 を 整 理 し 長 崎 県 平 戸 市 が1 位 になった 要 因 を 検 討 した 5.1.1 返 礼 品 長 崎 県 平 戸 市 の 返 礼 品 の 数 は 11 個 ( 海 産 物 :36 肉 類 セットもの:13 米 野 菜 果 物 :9 加 工 品 ス イーツ:23 酒 類 飲 み 物 :11 プレミアム:18)で ある ( 長 崎 県 平 戸 市 ふるさと 納 税 特 設 サイトというホーム ページから 掲 載 :furusato-hirado.jp) 5.1.2 寄 付 金 の 使 い 道 ~やらんば 燦 燦 プロジェクト~ (1) 輝 く 人 づくりプロジェクト まちづくりの 基 本 は 人 づくり であるという 認 識 のもと 各 種 活 動 などを 通 して 地 域 のリーダーとなる 人 材 や 様 々 消 防 救 急 救 命 体 制 の 充 実 強 化 など 上 記 の3つのプロジェクトを 選 択 しない 場 合 は その 他 ( 市 長 に 一 任 )を 選 んでもらう ( 長 崎 県 平 戸 市 ふるさと 納 税 特 設 サイトというホームページ から 掲 載 :furusato-hirado.jp) 5.1.3 寄 付 金 の 実 績 長 崎 県 平 戸 市 のふるさと 納 税 による 寄 付 金 の 実 績 につい て 4つの 寄 付 金 の 使 い 道 における 寄 付 と につ いてグラフでまとめてみた ( 長 崎 県 平 戸 市 ふるさと 納 税 特 設 サイトのデータを 参 照 に 筆 者 が 作 成 :www.soumu.go.jp) 211 年 度 ( 円 ) 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, 2 15 1 5 な 分 野 における 人 材 の 確 保 と 育 成 を 図 り 市 民 がともに 支 え あい 温 かみのあるまちの 実 現 を 目 指 す 地 域 づくりの 人 材 育 成 事 業 産 業 を 担 う 人 づくり 社 会 教 育 の 充 実 など (2) 宝 を 磨 き 活 かすプロジェクト 平 戸 市 の 個 性 ある 地 域 の 民 俗 伝 統 文 化 芸 能 祭 り 数 多 くの 歴 史 資 産 や 豊 かな 自 然 都 市 景 観 農 林 水 産 品 などの 豊 富 な 地 域 資 源 を 地 域 の 宝 へと 磨 きあげ 観 光 や 産 業 振 興 に 活 かすことにより 地 域 の 活 性 化 や 交 流 人 口 の 拡 大 を 目 212 年 ( 円 ) 1,, 8, 6, 4, 2, 3 25 2 15 1 5 指 す 世 界 遺 産 登 録 の 推 進 文 化 遺 産 の 保 存 継 承 活 用 地 場 産 品 のブランド 化 など (3)ずっと 住 みたいまち 創 出 プロジェクト 地 場 産 業 の 振 興 や 企 業 誘 致 に 積 極 的 に 取 り 組 み 新 たな 雇 用 やUターン Iターンの 促 進 を 図 り 市 民 が 地 域 に 誇 りと 愛 着 を 持 ち ずっと 住 み 続 けたいと 思 えるまちの 創 出 を 目 指 す 産 業 の 振 興 子 育 て 支 援 の 充 実 213 年 25,, ( 円 ) 2,, 15,, 1,, 5,, 8 7 6 5 4 3 2 1
214 年 度 付 与 ポイント 15, 円 以 上 67,5pt 2, 円 以 上 9,pt 3, 円 以 上 135,pt 4, 円 以 上 18,pt 5, 円 以 上 25,pt 6, 円 以 上 3,pt 7, 円 以 上 35,pt 8, 円 以 上 4,pt 9, 円 以 上 45,pt 1,, 円 5,pt 以 上 の4つのグラフを 見 てみると 213 年 度 から 寄 付 件 数 と が 一 気 に 増 加 したことが 読 み 取 れる その 要 因 としては 213 年 8 月 から 寄 付 に 応 じて 得 られるポイン トでカタログから 特 産 品 を 選 べる ポイント 制 度 を 導 入 し たからであると 考 えられる その 結 果 平 戸 市 の213 年 度 の は391 万 円 だったが 214 年 度 は 約 37 倍 の14 億 6258 万 円 になった 次 の 項 では 平 戸 市 が を 大 きく 増 やした 要 因 と 考 えられるポイント 制 度 について 紹 介 する ~ 注 意 ~ 1,, 円 以 上 の 寄 付 の 場 合 は 1 万 円 ごとに 5,ptが 加 算 される ポイントは 1ポイント 1 円 相 当 となっている カタログの 特 典 は 送 料 込 みの 設 定 となっている 実 際 の お 取 り 寄 せ 価 格 とほぼ 同 額 である ~ポイントの 取 り 扱 いについて~ ポイントの 有 効 期 限 はなし ポイントは 使 用 せずに 積 立 することができる 5.1.4 ポイント 制 度 ポイントの 付 与 方 法 は 都 度 加 算 とする 寄 附 金 額 の 合 算 額 長 崎 県 平 戸 市 は 213 年 8 月 から 寄 付 に 応 じて 得 られ るポイントでカタログから 特 産 品 を 選 べる ポイント 制 度 を 導 入 した 寄 附 金 額 に 応 じて 下 表 のとおりポイントが 付 与 され ポイントに 応 じて 好 きな 特 産 品 等 をカタログの 中 ま たは 長 崎 県 平 戸 市 ホームページの 中 から 選 ぶことができる 付 与 ポイント 1, 円 以 上 4,pt 2, 円 以 上 8,pt 3, 円 以 上 12,pt 4, 円 以 上 16,pt 5, 円 以 上 2,pt 6, 円 以 上 24,pt 7, 円 以 上 28,pt 8, 円 以 上 32,pt 9, 円 以 上 36,pt 1, 円 以 上 45,pt での 付 与 は 行 わない ( 例 )5, 円 を 2 回 寄 附 された 場 合 合 計 で 1, 円 となるが ポイントは 付 与 されない ( 長 崎 県 平 戸 市 ふるさと 納 税 特 設 サイトというホームページ から 筆 者 が 作 成 掲 載 :furusato-hirado.jp) 5.1.5 活 用 事 業 の 紹 介 211 年 活 用 事 業 : 公 民 館 図 書 購 入 事 業 ふるさと 寄 附 での 充 当 金 額 :12,9 円 輝 く 人 づくりプロジェクト 活 用 事 業 : 消 防 隊 員 装 備 整 備 事 業 ふるさと 寄 附 での 充 当 金 額 :24,75 円 活 用 事 業 : 消 防 隊 員 装 備 整 備 事 業 ふるさと 寄 附 での 充 当 金 額 :298,935 円 212 年 活 用 事 業 : 図 書 購 入 事 業 ふるさと 寄 附 での 充 当 金 額 :38,7 円 輝 く 人 づくりプロジェクト
活 用 事 業 :ICTを 活 用 した 観 光 情 報 発 信 事 業 ふるさと 寄 附 での 充 当 金 額 :1,86,75 円 宝 を 磨 き 活 かすプロジェクト 活 用 事 業 : 緊 急 出 産 搬 送 設 備 充 実 事 業 ふるさと 寄 附 での 充 当 金 額 :1,113, 円 活 用 事 業 : 地 域 子 育 て 創 生 事 業 (すくすく 赤 ちゃん 事 業 ) ふるさと 寄 附 での 充 当 金 額 :3,3 円 活 用 事 業 : 生 月 病 院 車 椅 子 購 入 事 業 ふるさと 寄 附 での 充 当 金 額 :47, 円 213 年 活 用 事 業 : 市 内 公 民 館 プロジェクター 購 入 事 業 ふるさと 寄 附 での 充 当 金 額 :88,5 円 輝 く 人 づくりプロジェクト 214 年 活 用 事 業 :チャイルドシート 購 入 事 業 ふるさと 寄 附 での 充 当 金 額 :325,5 円 活 用 事 業 : 地 域 子 育 て 創 生 事 業 (すくすく 赤 ちゃん 事 業 ) ふるさと 寄 附 での 充 当 金 額 :33,45 円 ( 長 崎 県 平 戸 市 ふるさと 納 税 特 設 サイトというホームペー ジから 掲 載 :furusato-hirado.jp) 5.1.6 考 察 以 上 の5つの 視 点 から 私 は 返 礼 品 の 豊 富 さ 寄 付 金 の 使 い 道 の 明 確 さ 寄 付 者 が 利 用 しやすいよう 工 夫 されたポイン ト 制 度 が 寄 付 者 にとっての 大 きな 魅 力 となり 長 崎 県 平 戸 市 が214 年 度 の が1 位 になったと 検 討 した また ふるさとチョイスのホームページには 平 戸 市 市 長 で ある 黒 田 成 彦 さんをはじめ 平 戸 市 役 所 の 方 々が 多 くコメン トをしている コメントには 平 戸 市 長 や 平 戸 市 役 所 の 方 々 がふるさと 納 税 を 納 めた 人 への 感 謝 の 気 持 ちや 返 礼 品 の 状 況 を 随 時 コメントしている この 状 況 は 他 の 地 域 では 見 られ ない 長 崎 県 平 戸 市 のふるさと 納 税 への 想 いを 感 じることが でき こういったことからもふるさと 納 税 の 寄 付 者 の 信 頼 を 獲 得 し 寄 付 者 を 増 加 させている 要 因 でもあると 考 えた このことから 本 研 究 において 提 案 した ふるさと 納 税 と は この 制 度 を 通 して 地 方 間 格 差 や 過 疎 などによる 税 収 の 減 少 などの 課 題 を 解 決 し 地 方 を 活 性 化 させるという 目 的 を 果 たすもの という 定 義 に 沿 っているといえ 長 崎 県 平 戸 市 は ふるさと 納 税 による 目 的 を 果 たしている と 本 研 究 において 検 討 することができる 5.2 回 帰 分 析 5.2.1 返 礼 品 の 有 無 返 礼 品 の 有 無 がふるさと 納 税 の の 増 加 に 関 係 して いるのかをふるさとチョイスのデータを 参 照 し 1741 市 町 村 について 回 帰 分 析 を 用 いて 検 証 する また 地 方 にお 金 がまわっているとふるさと 納 税 は 正 しいといえるため 本 研 究 では 地 方 の 定 義 づけとして(1) 人 口 密 度 (2)1 人 あた りの 課 税 所 得 (3) 過 疎 地 域 に 認 定 されているかどうか の 3つの 視 点 を 提 案 して 研 究 を 進 めるものとする (1) 返 礼 品 の 有 無 ~ 人 口 密 度 ~ ここでは 人 口 密 度 が 低 いほど 地 方 であるといえる を 地 方 の 定 義 とする そして 返 礼 品 の 有 無 で が 変 わ るのか 東 北 ならば が 他 の 地 方 より 多 いのか ク レジットカード 決 済 で 寄 付 することができる 自 治 体 は 寄 付 金 額 が 多 いのか 寄 付 金 の 使 い 道 を 選 択 できる 数 が 多 いほ ど は 増 えるのか ふるさとチョイスから 申 し 込 み できる 自 治 体 は が 多 いのか をふるさとチョイス のデータを 参 照 し 1741 市 町 村 について 回 帰 分 析 を 用 い て 検 証 する また 回 帰 式 で 表 すと 以 下 のようになる =a1( 返 礼 品 の 有 無 )+a2( 東 北 地 方 の 県 であるか 否 か)+a3(クレジットカード 決 済 で 寄 付 することが できるか 否 か)+a4( 寄 付 金 の 使 い 道 を 選 択 できる 数 が 多 いかどうか)+a5(ふるさとチョイスから 申 し 込 みできるか 否 か)+a6( 人 口 密 度 )+b 結 果 は 以 下 のようになった 重 相 関 R.2943818 重 決 定 R2.84125417 補 正 R2.89563 標 準 誤 差 82528447.35 観 測 数 1741
係 数 切 片 1942777.717.78351217 返 礼 品 の 有 無 2412379.627.66344387 東 北 95251.87.128123824 クレジット 23431432.37.26752 使 い 道 -497183.348.442583116 チョイス 295992.74 3.71341E-6 人 口 密 度 (21 年 ) 324.9349658.71577611 係 数 切 片 1488717.58.28598551 返 礼 品 の 有 無 114135.52.83578129 東 北 718332.875.245597475 クレジット 2379297.68.216922 使 い 道 -39217.4328.54428391 チョイス 288956.2 6.56E-6 1 人 あたり 課 税 所 得 (21 年 ) -4.2388422.34257565 これは 係 数 がプラスかつ P 値 が.5 より 小 さいものが 寄 付 金 額 を 増 加 させる 要 因 である ということが 読 み 取 れるもの である このことより 分 析 結 果 から クレジットカード 決 済 で 寄 付 することができる ふるさとチョイスから 申 し 込 みすることができる の2つが を 増 加 させるために 必 要 な 要 因 であると いうことがいえる つまり 返 礼 品 の 有 無 は の 増 加 には 関 係 していないということがいえる (2) 返 礼 品 の 有 無 ~1 人 あたりの 課 税 所 得 ~ ここでは 1 人 あたりの 課 税 所 得 が 低 いほど 地 方 である といえる を 地 方 の 定 義 とする そして 返 礼 品 の 有 無 で 寄 付 金 額 が 変 わるのか 東 北 ならば が 他 の 地 方 より 多 いのか クレジットカード 決 済 で 寄 付 することができる 自 治 体 は が 多 いのか 寄 付 金 の 使 い 道 を 選 択 できる 数 が 多 いほど は 増 えるのか ふるさとチョイスから 申 し 込 みできる 自 治 体 は が 多 いのか をふるさとチ ョイスのデータを 参 照 し 1741 市 町 村 について 回 帰 分 析 を 用 いて 検 証 する また 回 帰 式 で 表 すと 以 下 のようになる =a1( 返 礼 品 の 有 無 )+a2( 東 北 地 方 の 県 であるか 否 か)+a3(クレジットカード 決 済 で 寄 付 することが できるか 否 か)+a4( 寄 付 金 の 使 い 道 を 選 択 できる 数 が 多 いかどうか)+a5(ふるさとチョイスから 申 し 込 みできるか 否 か)+a6(1 人 あたりの 課 税 所 得 ) +b 結 果 は 以 下 のようになった 重 相 関 R.29569383 重 決 定 R2.8443567 補 正 R2.8126256 標 準 誤 差 82513521.81 これは 係 数 がプラスかつ P 値 が.5 より 小 さいものが 寄 付 金 額 を 増 加 させる 要 因 である ということが 読 み 取 れるもの である このことより 分 析 結 果 から クレジットカード 決 済 で 寄 付 することができる ふるさとチョイスから 申 し 込 みすることができる の2つが を 増 加 させるために 必 要 な 要 因 であると いうことがいえる つまり 返 礼 品 の 有 無 は の 増 加 には 関 係 していないということがいえる (3) 返 礼 品 の 有 無 ~ 過 疎 地 域 ~ ここでは 過 疎 地 域 に 認 定 されていれば 地 方 であるといえ る を 地 方 の 定 義 とする ちなみに 過 疎 地 域 とは 人 口 の 著 しい 減 少 に 伴 って 地 域 社 会 における 活 力 が 低 下 し 生 産 機 能 及 び 生 活 環 境 の 整 備 等 が 他 の 地 域 に 比 較 して 低 位 にある 地 域 の ことで ある ( 総 務 省 と いうホ ームペー ジから 掲 載 : www.soumu.go.jp) 総 務 省 が 過 疎 地 域 自 立 促 進 特 別 措 置 法 によ り 原 則 として 市 町 村 単 位 で 指 定 するが 平 成 の 大 合 併 前 の 旧 市 町 村 の 区 域 に 限 定 して 指 定 することもある 地 域 のことであり 本 研 究 では 過 疎 地 域 市 町 村 等 一 覧 ( 平 成 26 年 4 月 1 日 :www.soumu.go.jp/main_content/291622.pdf)に 掲 載 され ている 地 域 を 過 疎 地 域 として 用 いる そして 返 礼 品 の 有 無 で が 変 わるのか 東 北 ならば が 他 の 地 方 よ り 多 いのか クレジットカード 決 済 で 寄 付 することができる 自 治 体 は が 多 いのか 寄 付 金 の 使 い 道 を 選 択 でき る 数 が 多 いほど は 増 えるのか ふるさとチョイス から 申 し 込 みできる 自 治 体 は が 多 いのか をふるさ とチョイスのデータを 参 照 し 1741 市 町 村 について 回 帰 分 析 を 用 いて 検 証 する また 回 帰 式 で 表 すと 以 下 のようになる =a1( 返 礼 品 の 有 無 )+a2( 東 北 地 方 の 県 であるか 否 か)+a3(クレジットカード 決 済 で 寄 付 することが できるか 否 か)+a4( 寄 付 金 の 使 い 道 が 選 択 できる 観 測 数 1741
数 が 多 いかどうか)+a5(ふるさとチョイスから 申 し 込 みで きるか 否 か)+a6( 過 疎 地 域 に 認 定 されているか 否 か)+b 結 果 は 以 下 のようになった 重 相 関 R.29168568 重 決 定 R2.84197798 補 正 R2.8128932 標 準 誤 差 82525186.19 観 測 数 1741 係 数 切 片 1578481.24.76481343 返 礼 品 の 有 無 17615.674.746311963 東 北 844783.688.152899739 クレジット 2355977.62.253517 使 い 道 -425866.9639.5974954 チョイス 29312577.9 4.48682E-6 過 疎 地 域 2148511.52.594195928 これは 係 数 がプラスかつ P 値 が.5より 小 さいものが 寄 付 金 額 を 増 加 させる 要 因 である ということが 読 み 取 れるもの である このことより 分 析 結 果 から クレジットカード 決 済 で 寄 付 することができる ふるさとチョイスから 申 し 込 みすることができる の2つが を 増 加 させるために 必 要 な 要 因 であると いうことがいえる つまり 返 礼 品 の 有 無 は の 増 加 には 関 係 していないということがいえる 5.2.2 考 察 (1) 人 口 密 度 (2)1 人 あたりの 課 税 所 得 (3) 過 疎 地 域 の 分 析 結 果 をみてみると 3つとも 全 てにおいて クレジ ットカード 決 済 で 寄 付 することができる ふるさとチョイス から 申 し 込 みすることができる の2つが を 増 加 させ るために 必 要 な 要 因 であることが 明 らかになった また ク レジットカード 決 済 で 寄 付 することができる ふるさとチョ イスから 申 し 込 みすることができる の2つに 共 通 すること は 寄 付 の 利 便 性 と 表 すことができる つまり 寄 付 者 に とって 返 礼 品 の 有 無 や 寄 付 金 の 使 い 道 を 選 択 できる 数 が 多 いことが 重 要 なのではなく ふるさと 納 税 の 寄 付 者 は 寄 付 の 利 便 性 =いかに 手 軽 に 寄 付 できるか ということを 重 要 と しているということがいえる また (1) 人 口 密 度 (2)1 人 あたりの 課 税 所 (3) 過 疎 地 域 の 分 析 結 果 より 人 口 密 度 1 人 あたりの 課 税 所 得 過 疎 地 域 と いう 定 義 で 測 った 地 方 には 全 く の 上 昇 に 貢 献 し ていない つまり 地 方 にお 金 がまわっていないということ が 明 らかになった これは 28 年 にあげられた 地 方 間 格 差 や 過 疎 などによる 税 収 の 減 少 に 悩 む 自 治 体 に 対 しての 格 差 是 正 を 推 進 するための 新 構 想 として 創 設 された 制 度 (ふ るさとチョイスから 掲 載 www.furusato-tax.jp)というふるさ と 納 税 の 本 来 の 趣 旨 から 逸 脱 した 結 果 である 5.2.3 返 礼 品 あり 返 礼 品 ありの 場 合 返 礼 品 にまつわるふるさと 納 税 のオプ ションの 有 無 がふるさと 納 税 の の 増 加 に 関 係 している のかをふるさとチョイスのデータを 参 照 し 1741 市 町 村 のうち 返 礼 品 のある1337 市 町 村 について 回 帰 分 析 を 用 い て 検 証 する この 分 析 は 返 礼 品 がある ということを 前 提 として 返 礼 品 の 数 が 豊 富 なほど が 増 えるのか 寄 付 金 の 使 い 道 を 選 択 できる 数 が 多 いほど は 増 えるのか などに 効 果 があ るのかどうかを 検 証 するものであるため まず 被 説 明 変 数 (Y) を 説 明 変 数 (X)を 返 礼 品 あり のデータだけで 回 帰 分 析 を 用 いて 検 証 する 結 果 は 以 下 のようになった 重 相 関 R.41614782 重 決 定 R2.17368299 補 正 R2.172448875 標 準 誤 差 88281586.68 観 測 数 1337 係 数 切 片 -369949.4823.95324161 返 礼 品 あり 93653.9652 4.2646E-57 係 数 がプラスかつ P 値 が.5 よりも 小 さくなっているので を 増 加 させるためには 返 礼 品 があるということが 有 意 に 効 いているということがいえる 本 研 究 では 返 礼 品 の 数 が 豊 富 なほど が 増 えるのか クレジットカード 決 済 で 寄 付 することができる 自 治 体 は 寄 付 金 額 が 多 いのか 寄 付 金 の 使 い 道 を 選 択 できる 数 が 多 いほ
ど は 増 えるのか ふるさとチョイスから 申 し 込 み できる 自 治 体 は が 多 いのか 返 礼 品 の 写 真 がホー ムページ 等 に 掲 載 されている 自 治 体 は が 多 いのか 返 礼 品 を1 年 に 何 度 も 送 る 制 度 がある 自 治 体 は が 多 いのか 町 外 在 住 者 のみに 返 礼 品 を 送 る 制 度 がある 自 治 体 は が 多 いのか を 返 礼 品 にまつわるふるさと 納 税 の オプションとして ふるさと 納 税 のデータを 参 照 し 1741 市 町 村 のうち 返 礼 品 がある1337 市 町 村 ついて 回 帰 分 析 を 用 いて 検 証 する また 回 帰 式 で 表 すと 以 下 のようになる =a1( 返 礼 品 の 数 が 豊 富 であるかどうか)+a2(クレ ジットカード 決 済 で 寄 付 することができるか 否 か)+ a3( 寄 付 金 の 使 い 道 を 選 択 できる 数 が 多 いかどうか) +a4(ふるさとチョイスから 申 し 込 みできるか 否 か) +a5( 返 礼 品 の 写 真 がホームページ 等 に 掲 載 されて いるか 否 か)+a6( 返 礼 品 を1 年 に 何 度 も 送 る 制 度 が あるか 否 か)+a7( 町 外 在 住 者 のみに 返 礼 品 を 送 る 制 度 があるか 否 か)+b 結 果 は 以 下 のようになった 重 相 関 R.423129126 重 決 定 R2.17938257 補 正 R2.174714155 標 準 誤 差 8816675.99 観 測 数 1337 係 数 切 片 5454525.31.523283889 返 礼 品 の 数 867798.871 1.25697E-37 クレジット 7871153.233.286256267 使 い 道 -563225.3212.483365675 チョイス 152135.95.167192195 写 真 -1278238.24.23288489 何 度 でも -4552.312262.99948776 町 外 住 者 のみ -472517.373.3956779 これは 係 数 がプラスかつ P 値 が.5より 小 さいものが 寄 付 金 額 を 増 加 させる 要 因 である ということが 読 み 取 れるも のである このことより 分 析 結 果 から 返 礼 品 の 数 が 豊 富 である ということが 返 礼 品 がある 市 町 村 においては を 増 加 させる 要 因 であるということがいえる つまり 返 礼 品 あ りの 場 合 返 礼 品 にまつわるふるさと 納 税 のオプションの 有 無 はふるさと 納 税 の の 増 加 に 関 係 していないという ことがいえる 以 上 の4つの 分 析 結 果 をまとめてみると (1) 人 口 密 度 (2)1 人 あたりの 課 税 所 得 (3) 過 疎 地 域 を 地 方 の 定 義 と した1741 市 町 村 において を 増 加 させる 要 因 と しては クレジットカード 決 済 で 寄 付 することができる ふるさとチョイスから 申 し 込 みすることができる の2つが 明 らかになった また 返 礼 品 の 有 無 は を 増 加 させることに 有 意 ではないといえる つまり 返 礼 品 と は 地 方 特 産 品 の PR にすぎない ということが 検 討 できる それに 対 し 1741 市 町 村 のうち 返 礼 品 のある133 7 市 町 村 において を 増 加 させる 要 因 としては 返 礼 品 の 数 が 豊 富 である ということが 明 らかになった また この 場 合 は 返 礼 品 に まつわるオプションや クレジットカード 決 済 で 寄 付 するこ とができる ふるさとチョイスから 申 し 込 みすることができ る といった 寄 付 の 利 便 性 は を 増 加 させること に 有 意 ではないといえる 6 今 後 の 課 題 企 業 版 ふるさと 納 税 企 業 版 ふるさと 納 税 とは 地 方 自 治 体 の 事 業 に 寄 付 した 企 業 には 法 人 税 や 法 人 住 民 税 を 安 くすることで 東 京 など 大 都 市 に 偏 る 法 人 税 収 を 地 方 に 配 分 する 制 度 である さらに 国 に 納 める 法 人 税 や 地 方 自 治 体 への 法 人 住 民 税 から 寄 付 した 金 額 の 一 部 を 控 除 することも 含 め 政 府 与 党 が216 年 度 の 実 施 を 目 指 している ( 朝 日 新 聞 :215 年 8 月 26 日 の 記 事 から 引 用 ) この 制 度 は これから 実 施 される 制 度 であり なおかつ 本 研 究 において ふるさと 納 税 とは この 制 度 を 通 して 地 方 間 格 差 や 過 疎 などによる 税 収 の 減 少 などの 課 題 を 解 決 し 地 方 を 活 性 化 させるという 目 的 を 果 たすもの という 定 義 のも と 研 究 を 進 めてきたので この 定 義 にも 企 業 版 ふるさと 納 税 は 非 常 に 関 連 性 のあるものであるといえるため 今 後 も 情 報 収 集 を 続 けていきたい
( 参 考 資 料 ) 長 崎 県 平 戸 市 ふるさと 納 税 特 設 サイト furusato-hirado.jp ふるさとチョイス www.furusato-tax.jp 総 務 省 ~ふるさと 納 税 ~ www.soumu.go.jp 過 疎 地 域 市 町 村 等 一 覧 ( 平 成 26 年 4 月 1 日 ) www.soumu.go.jp/main_content/291622.pdf 産 経 ニュース( 平 成 25 年 2 月 13 日 ) www.sankei.com 朝 日 新 聞 ( 平 成 27 年 8 月 26 日 )