福 岡 教 育 大 学 教 職 大 学 院 における 教 員 の 資 質 能 力 の 高 度 化 に 向 けた 取 組 方 策 について ( 答 申 ) 平 成 27 年 12 月 16 日 教 員 養 成 の 質 向 上 に 関 する 諮 問 会 議
平 成 27 年 12 月 16 日 福 岡 教 育 大 学 長 寺 尾 愼 一 殿 教 員 養 成 の 質 向 上 に 関 する 諮 問 会 議 議 長 吉 田 法 稔 福 岡 教 育 大 学 教 職 大 学 院 における 教 員 の 資 質 能 力 の 高 度 化 に 向 けた 取 組 方 策 について ( 答 申 ) 本 会 議 は, 平 成 27 年 7 月 29 日 に 寺 尾 愼 一 学 長 から 本 学 教 職 大 学 院 における 教 員 の 資 質 能 力 の 高 度 化 に 向 けた 取 組 方 策 について の 諮 問 を 受 けた 本 会 議 では 専 門 委 員 会 を 設 置 し, 本 学 教 職 大 学 院 が 今 後 果 たすべき 役 割, 育 成 す べき 資 質 能 力 と 人 数 規 模 について 及 び 教 員 志 望 者 や 現 職 教 員 が 学 び 続 けるための 環 境 づくりについて の 審 議 事 項 について,さまざまな 観 点 から 検 討 議 論 を 重 ねてきた 結 果, このたび 以 下 のとおり 最 終 的 な 結 論 を 得 たので 答 申 する
Ⅰ はじめに 福 岡 教 育 大 学 大 学 院 教 育 学 研 究 科 教 職 実 践 専 攻 ( 以 下 福 教 大 教 職 大 学 院 という ) は 平 成 21 年 度 に 設 置 され,これまでに97 名 の 修 了 者 を 輩 出 し, 各 地 域 の 学 校 現 場 で 活 躍 し ている 今 後 の 各 地 域 では,これまでに 経 験 したことがないグロ-バル 化, 少 子 高 齢 化 に 対 応 した 社 会 づくりや 経 済 活 動 の 創 出 推 進 が 必 要 である これらの 変 化 の 中 で 子 供 たちが 将 来 にわたって 生 き 抜 いていけるよう, 学 校 教 育 では, 学 校 組 織 や 教 育 内 容 方 法 を 絶 えず 見 直 し, 充 実 させていくことが 重 要 である 福 教 大 教 職 大 学 院 では, 各 地 域 学 校 で,これらの 取 組 の 中 核 となる 高 度 な 資 質 能 力 を 持 つ 管 理 職, 教 員 を 育 成 していくため, 各 教 育 委 員 会 や 学 校 との 連 携 協 働 により, 高 度 専 門 職 業 人 養 成 機 関 としての 役 割, 取 組 をさらに 充 実, 発 展 させていくことが 期 待 される Ⅱ 学 校 教 育, 教 員 の 資 質 能 力 を 巡 る 現 状, 主 な 課 題 福 教 大 教 職 大 学 院 修 了 者 の 活 躍 が 想 定 される 各 地 域 の 学 校 教 育, 学 校 現 場 の 動 向 や 現 状, 主 な 課 題 に 照 らして, 高 度 専 門 職 業 人 養 成 機 関 において 育 成 が 求 められる 資 質 能 力 として 下 記 のような 事 柄 があげられる 地 域 全 体 の 教 育 力 向 上 に 向 けて, 初 任 者 教 員 及 び 採 用 後 数 年 の 経 験 の 若 手 教 員, 中 堅 教 員, 管 理 職 の 各 段 階 において,これらの 資 質 能 力 を 身 に 付 けて, 率 先 して 対 応, 解 決, 改 善 に 向 けて 取 り 組 めるリ-ダ-が 必 要 であると 考 える 各 地 域 の 社 会, 経 済 の 変 化,また, 次 期 学 習 指 導 要 領 を 見 据 え, 子 供 たちが 将 来 活 躍 するために 必 要 な 資 質 能 力 をはぐくむことを 目 指 して, 各 教 科 等 で 基 礎 的 基 本 的 な 知 識 技 能, 思 考 力 判 断 力 表 現 力 等 の 育 成 を 図 るために, 知 識 技 能 を 活 用 する 学 習 活 動, 課 題 探 究 型 の 学 習, 協 働 的 な 学 びなど, 新 しい 学 びをデザインできる 実 践 的 指 導 力 学 校 現 場 での 多 様 かつ 複 雑 化 する 各 教 育 課 題 について 指 導, 対 応 できる 力 子 供 一 人 一 人 の 学 習 状 況 を 細 やかに 把 握 し, 指 導 と 評 価 の 一 体 化 を 図 るとともに, 全 国 学 力 学 習 状 況 調 査, 全 国 体 力 運 動 能 力, 運 動 習 慣 等 調 査, 福 岡 県 学 力 調 査 の 各 調 査 結 果 をはじめとする 客 観 的 な 数 値 やエビデンスを 活 用 することにより 教 育 課 程 を 編 成 し, 指 導 方 法 の 工 夫 改 善, 子 供 の 学 習 意 欲 の 喚 起, 学 習 習 慣 の 確 立 等 を 行 い,そ れらの 取 組 の 成 果 を 評 価 して 改 善 を 図 る 力 各 種 調 査 等 を 通 じて 数 値 的 に 明 らかになってきている 各 教 科 等 内 での 多 くの 子 供 がつ - 1 -
まずきやすい 又 は 苦 手 な 領 域 単 元 についての 適 確 な 指 導 力 学 校 内 での 同 僚 教 員, 他 教 科 教 員 との 調 整 力, 学 校 組 織 を 適 確 にマネジメントする 力, 子 供 や 学 校 内 外 の 関 係 者 とのコミュニケ-ション 力, チ-ム 学 校 として 学 校 全 体 で の 取 組 や 地 域 の 関 係 者 と 連 携 協 働 した 取 組 を 担 う 力 全 国 的 に 学 校 における 教 育 の 情 報 化 が 進 む 中 での 一 層 の ICT 活 用 による 指 導 力 ( 平 成 26 年 度 学 校 における 教 育 の 情 報 化 の 実 態 等 に 関 する 調 査 結 果 等 ) 福 岡 県 の 例 では, 小 中 学 校 の 特 別 支 援 学 級 の 数, 在 籍 する 児 童 生 徒 数 は, 平 成 19 年 度 の1,073 学 級,3,482 人 から 平 成 27 年 度 には1,925 学 級,7,953 人 に 増 加 している( 平 成 27 年 度 特 別 支 援 教 育 資 料 ( 福 岡 県 教 育 委 員 会 ))ことにあげられるように, 特 別 な 教 育 的 支 援 を 必 要 とする 児 童 生 徒 への 適 確 な 指 導 力 多 様 な 児 童 生 徒 の 教 育 的 ニ-ズに 的 確 に 対 応 し,いじめ, 不 登 校, 暴 力 行 為 等 の 問 題 に 対 して, 学 校 内 外 の 関 係 者 と 連 携 して 組 織 的 に,かつ, 理 論 やデータに 基 づいた 科 学 的 な 方 法 によって 対 応 する 力 福 岡 県 教 育 委 員 会 等 の 調 査 では, 自 尊 感 情 が 高 い 子 供 の 割 合 : 小 学 生 で40%, 中 学 生 で20% 以 下 ( 平 成 20 年 度 ) 小 中 学 校 の 不 登 校 児 童 生 徒 数 5,208 人, 高 等 学 校 の 不 登 校 生 徒 数 1,961 人 ( 平 成 26 年 度 ) いじめの 認 知 件 数 : 小 学 校 606 件, 中 学 校 623 件, 高 等 学 校 200 件 ( 平 成 25 年 度 ) 刑 法 犯 少 年 の 検 挙 補 導 人 員 3,488 人 ( 全 国 6 位 ), 非 行 者 率 7.3 人 ( 全 国 3 位 )( 平 成 26 年 ) なお, 福 岡 県 では,50 歳 以 上 の 教 職 員 が 占 める 割 合 は, 公 立 小 学 校 の 場 合, 福 岡 県 全 体 は42.8%, 北 九 州 市 で46.4%, 福 岡 市 は36.4%, 公 立 中 学 校 の 場 合, 福 岡 県 全 体 は43.9%, 北 九 州 市 で41.8%, 福 岡 市 は41.6%( 福 岡 県 教 育 委 員 会 人 事 給 与 統 計 調 査 ( 平 成 26 年 4 月 1 日 現 在 ))となっている このことから, 児 童 生 徒 数 の 減 を 踏 まえても, 今 後 暫 くは 新 規 採 用 者 数 が 多 い 状 況 が 続 き, 各 地 域 学 校 では, 教 員 経 験 の 少 ない 初 任 者 教 員 等 の 割 合 が 増 すことにより,これらの 者 が 教 育 活 動 や 学 校 運 営 において,これまでよりも 早 期 に 大 き な 役 割 を 担 っていくことが 見 込 まれる これらの 者 が 新 しい 教 育 理 念 や 方 法 の 普 及, 学 校 文 化 を 創 造 する 担 い 手 となるとも 考 えられる このため, 初 任 者 教 員 等 に 対 して 指 導 的 立 場 にある 中 堅 教 員 には,これまで 以 上 の 多 岐 にわたる 高 い 指 導 力 が 求 められる また, 初 任 者 教 員 をはじめとする 教 職 経 験 が 浅 い 若 手 教 員 が 採 用 後 早 期 から 否 応 なしに - 2 -
各 学 校 の 運 営 や 教 育 活 動 の 主 要 な 担 い 手 となっていくことを 考 えると, 養 成 段 階 及 び 採 用 後 数 年 間 の 段 階 でのより 高 い 資 質 能 力 の 育 成, 確 保 が 重 要 であり,とりわけこれらの 若 手 教 員 の 中 でリ-ダ- 的 な 役 割 を 果 たす 者 の 育 成 が 望 まれる さらに, 福 岡 県 内 では 地 域 によっては 臨 時 講 師, 非 常 勤 講 師 の 確 保 が 困 難 な 状 況 となっ ており, 一 定 以 上 の 資 質 能 力 を 有 する 講 師 は 学 校 現 場 で 重 要 な 人 材 となっていることも 考 慮 することが 重 要 である Ⅲ 福 教 大 教 職 大 学 院 に 期 待 する 役 割 等 1 教 職 大 学 院 を 巡 る 全 国 的 な 動 向 全 国 的 に 教 職 大 学 院 の 設 置 が 進 められ, 平 成 27 年 4 月 現 在,22 都 道 府 県 27 大 学 に 設 置 されている 九 州 沖 縄 地 域 では 本 学, 長 崎 大 学, 宮 崎 大 学 に 加 えて, 平 成 28 年 度 から 佐 賀 大 学, 大 分 大 学, 琉 球 大 学 において 設 置 予 定 であり,これ 以 降 も 熊 本 大 学, 鹿 児 島 大 学 において 設 置 を 計 画 している 今 後 の 全 国 的 な 教 職 大 学 院 の 改 革 の 方 向 性 としては 下 記 のものがあげられている ( 中 央 教 育 審 議 会 教 員 養 成 部 会 答 申 案 これからの 学 校 教 育 を 担 う 教 員 の 資 質 能 力 の 向 上 に ついて ) 1 高 度 専 門 職 業 人 養 成 の 中 心 として, 現 職 教 員 の 再 教 育 の 場 としての 役 割 に 重 点 を 置 き つつ, 学 部 新 卒 学 生 についても 実 践 力 を 身 につける 場 として 質 的 量 的 充 実 を 図 る 2 大 学 と 教 育 委 員 会 学 校 との 連 携 協 働 のハブとなり, 大 学 全 体 の 教 員 養 成 の 抜 本 的 な 強 化 や 現 職 教 員 の 研 修 への 参 画 など 地 域 への 貢 献 の 充 実 を 図 る 3 現 職 教 員 については 教 職 生 活 全 体 のキャリアの 中 に 教 職 大 学 院 での 学 びを 位 置 付 け, 管 理 職 コ-スの 設 置 や 教 育 委 員 会 との 連 携 による 管 理 職 研 修 の 開 発 実 施 を 行 う 4 履 修 証 明 制 度 や 科 目 等 履 修 制 度 の 活 用 等 により 現 職 教 員 が 学 びやすい 環 境 を 整 備 す る 学 校 現 場 を 基 軸 とした 教 育 課 程 の 編 成 管 理 を 行 い, 各 大 学 院 の 強 み 特 色 を 示 す 2 全 国 的 な 動 向 や 地 域 の 学 校 教 育 の 状 況 を 踏 まえて 福 教 大 教 職 大 学 院 に 期 待 する 役 割 福 教 大 教 職 大 学 院 の 教 育 実 践 力 開 発 コ-ス では, 主 に 学 部 卒 業 生 を 対 象 として, 学 校 での 即 戦 力 となる 実 践 的 指 導 力, 学 校 づくりの 有 力 な 一 員 として 活 躍 できる 力 の 育 成 を, 生 徒 指 導 教 育 相 談 リ-ダ-コ-ス, 学 校 運 営 リ-ダ-コ-ス では, 現 職 教 員 を 対 象 として, 地 域 学 校 の 課 題 に 即 して,それらの 解 決 に 直 接 につながる 力 の 育 - 3 -
成 を 主 眼 に 取 り 組 んできたところである 各 コ-スで 養 成 を 目 指 す 主 な 資 質 能 力 教 育 実 践 力 開 発 コ-ス 1 児 童 生 徒 をとらえ 理 解 する 力, 授 業 構 想 づくり 教 材 づくり,カリキュラム 開 発 の 力 2 授 業 学 級 経 営 における 教 職 プロフェッショナルとしての 豊 かな 指 導 スキル, 保 護 者 や 地 域 から 信 頼 される 対 応 力 3 教 育 実 践 を 科 学 的 に 分 析 する 力, 教 育 実 践 評 価 と 実 践 改 善 をする 力 4 個 の 課 題 に 応 ずる 指 導, 学 校 適 応 指 導, 特 別 支 援 教 育 等 5 授 業 研 究 コラボレ-ションでの 様 々な 教 育 研 究 活 動 への 参 画, 教 職 リ-ガルマインドの 養 成 生 徒 指 導 教 育 相 談 リ-ダ-コ-ス 1 児 童 生 徒 の 成 長 と 教 師 の 働 きかけについて, 学 校 全 体 の 資 料 やデ-タの 収 集 分 析 を 適 切 に 行 い, 実 践 に 活 用 できる 力 2 児 童 生 徒 の 学 校 適 応 に 関 する 勤 務 校 の 現 状 分 析 をもとに, 生 徒 指 導 教 育 相 談 等 における 取 組 の 立 案 と 実 践 をリ-ドできる 力 3スク-ルカウンセラ-や 保 護 者 と 連 携 し, 関 係 諸 機 関 及 び 地 域 社 会 の 有 効 な 教 育 資 源 を 活 用 して, 予 防 と 治 療 の 両 面 から 成 果 を 蓄 積 できる 力 4 勤 務 校 の 実 践 をもとに,さらに 地 域 の 諸 学 校 のネットワ-ク( 研 究 組 織 など)で, 指 導 的 な 役 割 を 果 たすことができる 力 学 校 運 営 リ-ダ-コ-ス 1 確 かな 授 業 力 と 実 践 力 をもとにス-パ-ティ-チャ-として, 授 業 実 践, 学 級 経 営, 研 究 活 動 等 において 他 の 教 員 を 指 導 する 力 と 教 師 の 協 働 を 創 造 するリ-ダ-シップ 2 新 しい 教 育 課 程 や 学 校 運 営 の 諸 課 題 に 対 し, 組 織 的 経 営 的 な 視 野 と 戦 略 を 持 って 学 校 組 織 及 び 地 域 との 連 携 協 働 を 推 進 する 力 3 新 しい 教 育 ビジョンと 学 校 組 織 を 開 発 する 変 革 力 とリ-ダ-シップ これらの 資 質 能 力 の 育 成 を 基 盤 にして,さらに 下 記 のような 視 点, 方 向 により 教 育 内 容, 指 導 体 制 や 教 育 環 境 を 充 実 していくことが 期 待 される 福 岡 教 育 大 学 は 教 員 養 成 の 広 域 拠 点 を 目 指 しているが,このような 取 組 はその 実 現 につながるものと 考 えられる 1 教 職 の 各 段 階 での 理 論 と 実 践 の 往 還 の 場 現 在, 全 国 の 教 職 大 学 院 は, 入 学 者 の4 割 以 上 を 現 職 教 員 が 占 めており, 今 後,そ の 役 割 として 現 職 教 員 の 再 教 育 の 場 としての 役 割 にも 重 点 が 置 かれるようになるこ と,また, 各 県 に 一 つは 教 職 大 学 院 が 整 備 されていく 見 込 みであることを 踏 まえ, 福 教 大 教 職 大 学 院 も 現 職 教 員 がより 学 びやすい 仕 組 みにさらに 改 善 することが 望 まれ - 4 -
る 現 職 教 員 の 資 質 向 上 の 場 としては, 他 に 福 岡 教 育 大 学 大 学 院 の 修 士 課 程, 各 大 学 教 育 委 員 会 が 開 設 する 免 許 法 認 定 講 習, 免 許 状 更 新 講 習, 独 立 行 政 法 人 教 員 研 修 セン タ-の 教 職 員 等 中 央 研 修 や 喫 緊 の 教 育 課 題 に 関 する 研 修, 福 岡 県 の 教 育 センタ- 及 び 体 育 研 究 所 での 長 期 研 修 専 門 研 修 等, 福 岡 市, 北 九 州 市 及 び 各 市, 郡, 地 区 の 教 育 センタ-や 教 育 研 究 所 での 研 修, 福 岡 教 育 大 学 附 属 小 中 学 校 での 長 期 研 修 等 が 設 けられている この 中 で, 一 定 の 期 間 に 体 系 的 に 理 論 と 実 践 の 往 還 によって 学 ぶ 場 は 福 教 大 教 職 大 学 院 が 中 心 になると 考 えられるが, 現 職 教 員 の 就 学 や 教 育 委 員 会, 学 校 の 管 理 職 の 理 解 配 慮 が 得 られるよう, 福 教 大 教 職 大 学 院 で 身 に 付 けられる 資 質 能 力,その 強 み 特 色 をカリキュラム 構 成 やコ-ス 設 定 などで 明 確 に 示 していくことが 望 まれる その 際 に, 現 職 教 員 と 学 部 新 卒 学 生 の 力 量 の 差 を 踏 まえると,コ-スで 明 確 に 所 属 分 けをすることも 考 えられる ただし, 教 職 大 学 院 での 学 びの 特 徴 として, 教 職 の 各 段 階 の 現 職 教 員 の 学 生 と 学 部 新 卒 の 学 生 が 協 働 して 学 び 合 うことにより, 各 学 校 内 での 世 代 の 異 なる 者 の 相 互 理 解 や 指 導 法 等 の 継 承 の 場, 学 部 新 卒 の 学 生 にとっ ては 教 職 全 体 をとおした 資 質 能 力 の 向 上 のために 各 段 階 で 必 要 な 学 修 を 直 に 理 解 する 場 となることが 期 待 されることから,この 点 に 配 慮 が 十 分 に 求 められる 2 初 任 者 教 員 のリ-ダ- 養 成 の 場 暫 くの 間, 福 岡 県 内 全 体 で 新 規 教 員 採 用 数 が 高 い 状 況 が 続 くことが 見 込 まれること, それに 比 して 低 い 人 数 となる 中 堅 教 員 の 状 況 を 踏 まえると, 初 任 者 教 員 のうちの1 割 程 度 の 数 の 者 は, 初 任 者 研 修 で 身 に 付 けるべきものをおおむね 修 得 し, 即 戦 力 として 年 間 を 通 してひととおりの 学 校 教 育 活 動 を 円 滑 に 遂 行 できるとともに, 複 数 の 初 任 者 が 配 置 された 学 校 や 初 任 者 教 員 向 けの 研 修 等 ではリ-ダ- 的 な 役 割 を 果 たせる 者 とし ての 養 成 が 期 待 される 福 岡 県 内 を 見 ると, 小 学 校 教 諭 一 種 免 許 状 を 取 得 できる 教 職 課 程 を 設 ける 大 学 は6 大 学 あるが, 初 任 者 段 階 での 資 質 能 力 の 高 度 化 の 機 会 を 提 供 できる 場 は 福 教 大 教 職 大 学 院 のみである このため, 福 教 大 教 職 大 学 院 は, 福 岡 教 育 大 学 の 学 部 段 階 も 含 めた 大 学 全 体 の 教 員 養 成 の 抜 本 的 な 強 化 に 大 きな 役 割 を 果 たすとともに, 国 立 大 学 の 教 職 大 学 院 として 他 の 私 立 大 学 卒 業 者 等 にも 積 極 的 に 学 びの 場 を 提 供 することにより, 地 域 全 体 でのリ-ダ- 的 な 資 質 能 力 を 有 する 初 任 者 教 員 の 養 成 機 関 としての 役 割 を 果 た していくことが 望 まれる - 5 -
3 地 域 の 学 校 教 育 の 充 実 への 貢 献 福 教 大 教 職 大 学 院 が 大 学 と 教 育 委 員 会 学 校 との 連 携 協 働 のハブとなり, 今 後 の 各 地 域 での 教 員 育 成 指 標 の 検 討 への 参 画 や 現 職 教 員 向 けの 研 修 への 参 画, 協 力 を 積 極 的 に 行 うとともに, 主 体 的 に 研 修,セミナ- 等 の 機 会 を 企 画, 実 施 していくこと 等 に より, 地 域 の 学 校 教 育 の 充 実, 教 員 の 資 質 能 力 の 体 系 的 な 育 成 に 貢 献 していくことが 望 まれる 4 実 践 的 な 教 員 養 成 の 指 導 者 に 必 要 な 資 質 能 力 の 修 得 の 場 教 員 養 成 の 指 導 者 の 実 務 経 験 や 実 践 的 な 指 導 力 が 求 められる 中, 全 国 的 に 今 後 は 教 員 養 成 系 の 修 士 課 程 の 縮 小 が 見 込 まれており, 教 職 大 学 院 の 学 修 が 教 員 養 成 の 指 導 者 に 向 けてのキャリアパスにおいて 重 要 な 役 割 を 担 うことが 考 えられる Ⅳ 福 教 大 教 職 大 学 院 での 新 たな 理 論 と 実 践 の 往 還 による 学 びの 機 会 の 提 供 地 域 全 体 の 教 育 の 充 実 に 向 けて, 今 後, 福 教 大 教 職 大 学 院 では 下 記 の 理 論 と 実 践 の 往 還 による 学 びの 機 会 が 提 供 されていくことが 期 待 される 1 各 教 科 等 の 指 導 力 の 高 度 化 のための 学 修 ができるコ-ス 教 育 行 政 学 校 現 場 での 課 題 等 各 教 科 等 での 指 導 に 当 たっては, 課 題 を 解 決 するために 必 要 な 思 考 力, 判 断 力, 表 現 力 や 教 科 横 断 的 に 子 供 の 育 成 すべき 資 質 能 力 をはぐくむためのアクティブ ラ-ニング 等 の 子 供 の 新 たな 学 び, 学 校 や 子 供 の 実 態 に 応 じた 指 導, 高 等 学 校 での 学 び 直 し の 指 導 等 の 多 様 な 方 法 の 展 開 が 必 要 となっている 各 種 調 査 結 果 からの 指 導 上 の 課 題 の 明 確 化, 多 様 な 教 育 課 題 が 生 じている 中 で, 経 験 知 だけでなく 理 論 と 実 践 の 往 還 に 裏 付 けられた 指 導 力 が 重 要 である 本 コ-スで 養 成 しようとする 資 質 能 力, 人 材 各 教 科 等 内 の 各 領 域 全 体 をとおしての 理 論 と 実 践 の 往 還 による 高 度 かつ 多 様 な 指 導 力 を 身 に 付 けた 教 員 ( 初 任 者 教 員, 現 職 教 員 )として, 修 了 後 は, 教 科 指 導 を 高 度 に 実 践 できる 力 を 身 に 付 けた 初 任 者 教 員, 指 導 教 諭 等 として 活 躍 を 期 待 する ( 平 成 26 年 4 月 現 在, 福 岡 県 の 指 導 教 諭 数 148 人,うち 新 規 登 用 者 数 53 人 ) - 6 -
2 小 学 校, 中 学 校, 高 等 学 校 での 特 別 支 援 教 育 のコ-ディネ-ト 力 を 促 進 させるス-パ- バイザ-としての 学 修 ができるコ-ス 教 育 行 政 学 校 現 場 での 課 題 等 全 国 の 公 立 小 中 学 校 の 通 常 の 学 級 に 在 籍 する 学 習 面 又 は 行 動 面 で 著 しい 困 難 を 示 す とされた 児 童 生 徒 の 割 合 は6.5%( 平 成 24 年 文 部 科 学 省 調 査 )となっており( 高 等 学 校 については, 文 部 科 学 省 の 特 別 支 援 教 育 の 推 進 に 関 する 調 査 研 究 協 力 者 会 議 高 等 学 校 ワーキング グループ 報 告 ( 平 成 21 年 8 月 )において, 平 均 すると 生 徒 総 数 の 約 2 % 程 度 の 割 合 で 発 達 障 害 等 困 難 のある 生 徒 が 在 籍 していることが 推 計 されている ), 各 学 校 での 体 制 整 備 と 児 童 生 徒 の 状 況 を 踏 まえての 適 切 な 支 援 が 重 要 となっている 本 コ-スで 養 成 しようとする 資 質 能 力, 人 材 自 らの 学 校 での 特 別 支 援 教 育 を 推 進 し, 児 童 生 徒 の 状 況 を 踏 まえての 適 切 な 支 援 のた めに, 学 校 内 や 関 係 機 関 関 係 者 との 間 を 連 絡 調 整 し, 協 同 的 に 対 応 できるとともに, 各 地 域 内 で 中 核 となって 各 学 校 の 特 別 支 援 教 育 を 推 進 し, 各 特 別 支 援 教 育 コ-ディネ- タ-を 助 ける 特 別 支 援 教 育 のス-パ-バイザ-として 活 躍 することを 期 待 する 3 学 校 の 円 滑 な 経 営 運 営 のための 学 修 ができるコ-ス 教 育 行 政 学 校 現 場 での 課 題 等 各 地 域 学 校 の 教 育 改 革, 円 滑 な 学 校 運 営, 教 育 課 程 及 び 教 科 等 指 導 の 充 実 には, 幅 広 い 視 野 と 専 門 的 な 知 見 によって 先 導 的 な 取 組 を 推 進 する 人 材 が 不 可 欠 である このよ うな 人 材 の 中 でも 特 に 指 導 主 事 の 職 を 務 める 者 は, 地 域 の 教 育 改 革 の 鍵 となる 者 として, 全 国 を 俯 瞰 しながら 地 域 や 学 校 の 課 題 を 適 確 に 把 握 分 析 し, 解 決 に 向 けての 適 確 な 理 論 と 実 践 方 法 を 提 案 できる 力 が 求 められることから, 必 要 な 資 質 能 力 を 体 系 的 組 織 的 に 育 成 する 機 会 を 新 たに 設 けることが 有 意 義 と 考 えられる 本 コ-スで 養 成 しようとする 資 質 能 力, 人 材 高 度 な 学 校 運 営,カリキュラム マネジメント 等 に 係 る 知 識, 実 践 力, 提 案 力 を 身 に 付 けた 人 材 育 成 の 場 として, 修 了 後 は 指 導 主 事, 教 頭 等 としての 活 躍 を 期 待 する Ⅴ 福 教 大 教 職 大 学 院 での 学 びやすい 環 境 づくり 福 岡 教 育 大 学 は 教 員 養 成 の 広 域 拠 点 を 目 指 していることから, 福 教 大 教 職 大 学 院 では, 福 岡 教 育 大 学 のみならず 多 くの 大 学 の 卒 業 者 や 福 岡 県 をはじめとする 広 域 の 地 域 からの 現 - 7 -
職 教 員 が 多 数 学 び,それらの 者 が 切 磋 琢 磨, 交 流 することで 新 たな 刺 激 を 受 けつつ, 最 新 の 知 見 を 得 られる 場 となることが 期 待 される このため, 下 記 のような 学 びやすい 環 境 づ くりを 一 層 進 めることにより, 様 々な 大 学 の 卒 業 者, 現 職 教 員 では 各 地 域 の 公 私 立 学 校 や 大 学 附 属 小 中 学 校 の 教 員 の 円 滑 な 就 学 を 実 現 し, 修 了 者 が 新 任 校 又 は 現 任 校 でのリ-ダ - 的 な 教 員,あるいは 新 たに 大 学 附 属 小 中 学 校 や 教 育 委 員 会 等 での 活 躍 につながること が 期 待 される 期 待 される 取 組 1 夜 間 や 休 日 等 での 開 講 により 勤 務 と 学 びの 両 立 を 支 援 現 職 教 員 の 就 学 の 場 合, 現 在, 福 教 大 教 職 大 学 院 の 授 業 科 目 は 平 日 の 昼 間 に 開 講 してい る このため, 現 職 教 員 が 福 教 大 教 職 大 学 院 で 学 ぶ 場 合 は, 教 育 委 員 会 の 長 期 研 修 制 度 に よる 派 遣 又 は 大 学 院 修 学 休 業 制 度 を 利 用 して 履 修 している 将 来 のリ-ダ- 的 な 管 理 職 や 教 員 として 意 欲, 適 性, 能 力 がある 現 職 教 員 が 就 学 しやす いよう, 福 教 大 教 職 大 学 院 では, 夜 間 や 休 日, 長 期 休 業 期 間 中 も 学 べる 環 境 を 整 備 するこ とが 期 待 される なお, 各 学 校 では, 将 来 が 期 待 される 一 方 で, 現 在 の 担 当 する 校 務 分 掌 や 部 活 動 の 顧 問 の 業 務 から, 管 理 職 が 配 慮 してもなお, 夜 間 や 休 日 等 において 学 外 での 学 習 がなかなか 難 しい 状 況 もあるため,フルタイム 学 生 としての 入 学 までにはいたらなくて も 科 目 等 履 修 生 等 の 形 で 一 定 科 目 又 は 科 目 群 を 系 統 的 に 集 中 的 に 学 べる 環 境 の 整 備 も 期 待 される 期 待 される 取 組 2 柔 軟 な 受 講 形 態 により 中 核 教 員 の 学 びを 支 援 福 岡 県 内 の 学 校 の 状 況 では, 各 学 校 の 教 育 活 動 の 中 核 となるべき, 採 用 後 の 教 員 経 験 年 数 が 10 年 ~ 20 年 程 度 の 中 堅 教 員 の 数, 割 合 が 低 いことから,これらの 者 が 勤 務 する 学 校 を 離 れて 教 職 大 学 院 等 で 長 期 間 履 修 することが 困 難 な 状 況 がある 教 職 大 学 院 全 体 としては, 短 期 間 での 集 中 的 な 学 びの 方 途 として,1 年 程 度 の 修 業 年 限 のコ-スの 設 定, 履 修 証 明 プログラムの 開 設, 科 目 等 履 修 生 との 各 制 度 が 設 けられている が, 福 教 大 教 職 大 学 院 でも, 多 岐 にわたって 資 質 能 力 を 高 めるべき 時 期 にある 中 堅 教 員 が 必 要 な 資 質 能 力 の 獲 得 又 は 向 上 させられるように, 多 様 な 受 講 形 態 を 可 能 とする 取 組 の 実 施 が 望 まれる - 8 -
期 待 される 取 組 3 研 修 歴 の マイレ-ジ により 効 率 的 な 学 修 を 支 援 現 職 教 員 の 就 学 の 場 合,これまでにも 各 教 育 委 員 会 の 教 育 センタ- 等 において 現 職 研 修 が 行 われており, 現 職 教 員 によっては,これらでの 学 修 により 福 教 大 教 職 大 学 院 で 育 成 さ れる 資 質 能 力 の 一 部 は 既 に 身 に 付 けられていることが 考 えられる 福 教 大 教 職 大 学 院 で 各 教 員 が 身 に 付 けたい 資 質 能 力 を 効 果 的, 効 率 的 に 修 得 できるよう, 入 学 前 の 教 育 センタ- 等 での 研 修 の 成 果 を 教 職 大 学 院 での 学 修 として 積 極 的 に 評 価 する 方 策 を 設 けることが 望 まれる 期 待 される 取 組 4 サテライト 教 室 開 設 により 通 学 負 担 を 軽 減 現 在 の 福 教 大 教 職 大 学 院 の 学 生 は, 大 学 キャンパスを 中 心 にして 履 修 することとなって いるが, 福 岡 県 内 の 各 地 域 の 公 立 学 校 に 勤 務 する 教 職 員 の 状 況 をみると( 平 成 26 年 4 月 現 在 福 岡 県 教 育 委 員 会 平 成 26 年 度 教 育 調 査 報 告 書 ), 小 学 校 教 員 では 福 岡 市 (24.9%), 北 九 州 市 (17.3%), 北 筑 後 地 区 (10.7%), 中 学 校 教 員 では 福 岡 市 (24.4%), 北 九 州 市 (18.1%), 北 筑 後 地 区 (10.0%)のとおり, 現 職 の 教 員 は 福 岡 市, 北 九 州 市 等 の 大 都 市 圏 に 通 う 者 が 多 く,これらの 地 域 に 勤 務 する 者 が 通 学, 履 修 しやすいように 学 びの 場 を 設 定, 工 夫 することが 必 要 と 考 えられる 平 成 27 年 度 から 整 備 される 附 属 小 倉 中 学 校, 福 岡 小 学 校, 久 留 米 小 学 校 でのサテライト 教 室 を 活 用 し,ここで 各 種 授 業 での 指 導 及 び 遠 隔 授 業 システムでの 授 業 受 講 を 可 能 にする ことが 望 まれる 期 待 される 取 組 5 講 師 としてのインタ-ンシップにより 理 論 と 実 践 の 往 還 機 会 を 拡 大 大 学 新 卒 学 生 の 就 学 の 場 合, 自 ら 学 ぶ 意 欲, 実 践 力 の 一 層 の 向 上 のために 福 教 大 教 職 大 学 院 での 学 修 以 外 にも 理 論 と 実 践 の 往 還 を 行 えることが 有 意 義 と 考 えられる 福 教 大 教 職 大 学 院 における 必 要 な 指 導, 授 業 時 間 割 の 工 夫, 各 教 育 事 務 所 等 との 連 携 体 制 の 整 備 により, 希 望 する 学 生 が 非 常 勤 講 師 として 勤 務 しやすい 環 境 づくりを 行 うことが 望 まれる これは, 福 岡 県 内 での 教 員 不 足 の 地 域 への 貢 献 や 学 生 の 学 費 確 保 にも 資 するも のと 考 えられる 期 待 される 取 組 6 他 大 学 との 連 合 により 地 域 全 体 の 高 度 専 門 職 業 人 養 成 を 拡 大 福 岡 教 育 大 学 は,そのミッションとして 教 員 養 成 の 広 域 拠 点 としての 役 割 を 果 たすこと - 9 -
を 掲 げている 学 部 新 卒 学 生 の 就 学 の 場 合, 現 在 も 福 岡 教 育 大 学 教 育 学 部 卒 業 生 以 外 の 者 が 多 く 進 学 しており,また, 福 岡 県 内 唯 一 の 国 立 大 学 の 教 職 大 学 院 であることから, 公 私 立 大 学 の 学 部 新 卒 学 生 も 高 度 専 門 職 業 人 を 目 指 して 学 びやすくすることが 必 要 と 考 えられ る 他 の 教 職 大 学 院 で 行 われている 事 例 も 参 考 のうえ, 地 域 の 公 私 立 大 学 との 組 織 的 な 教 育 研 究 の 連 携,カリキュラムの 調 整, 教 員 や 学 生 間 の 交 流 等 の 拡 大 が 望 まれる 期 待 される 取 組 7 小 学 校 免 許 取 得 機 会 の 提 供 により 新 たな 資 質 能 力 を 育 成 福 岡 県 では, 暫 くの 間, 多 くの 小 学 校 教 員 が 必 要 となっている 中 で, 社 会 で 多 様 な 経 験 を 積 み 重 ねた 者, 学 校 教 育 以 外 の 分 野 で 専 門 的 知 見 を 高 めてきた 者, 現 職 の 中 学 校 教 員 等 が 新 たに 小 学 校 教 育 に 関 わることが 有 意 義 と 考 えられる このため, 福 教 大 教 職 大 学 院 において, 中 学 校 や 高 等 学 校 教 員 免 許 状 を 持 ち, 今 後, 小 学 校 教 育 に 関 わることを 希 望 する 者 が 在 学 中 に 小 学 校 教 員 免 許 状 を 取 得 できるプログラム を 開 設 することが 望 まれる 期 待 される 取 組 8 学 び 続 ける 教 員 を 継 続 的 に 支 援 福 教 大 教 職 大 学 院 修 了 者 は 在 学 中 に 経 験 した 学 び 方 を 教 職 生 活 の 中 でさらに 継 続 してそ の 資 質 能 力 を 高 めるとともに, 福 教 大 教 職 大 学 院 もそれらの 学 びの 継 続 を 支 援 することが 有 意 義 であると 考 えられる 修 了 者 の 学 校 現 場 での 悩 み 課 題 に 引 き 続 き 助 言 等 を 行 ったり, 実 践 研 究 上 の 課 題 等 を 持 ち 寄 り, 学 び, 発 表 することができる 研 究 会 や 学 会 のような 場, 機 会 を 福 教 大 教 職 大 学 院 を 中 心 にして 新 設 又 は 発 展 させていくことが 望 まれる - 10 -