これからの 時 代 に 求 められる 資 質 能 力 と それを 培 う 教 育 教 師 の 在 り 方 について ( 第 七 次 提 言 ) 平 成 27 年 5 月 14 日 教 育 再 生 実 行 会 議
これからの 時 代 に 求 められる 資 質 能 力 と それを 培 う 教 育 教 師 の 在 り 方 について ( 第 七 次 提 言 ) はじめに 現 代 の 社 会 は 情 報 通 信 技 術 の 発 展 を 背 景 として 規 格 化 された 製 品 の 大 量 生 産 消 費 が 成 長 を 支 える 工 業 中 心 の 時 代 から より 高 度 な 情 報 知 識 に 基 づく 多 様 で 付 加 価 値 の 高 い 製 品 サービスの 提 供 が 成 長 を 支 える 時 代 に 入 っています インターネットの 出 現 は 人 間 の 知 識 創 造 とコミュニケーションの 在 り 方 に 革 命 的 な 進 歩 をもたらしました が 今 後 は 周 囲 のあらゆるモノがネットワークにつながり それらが 自 律 分 散 的 に 情 報 の 処 理 交 換 等 を 行 い 新 たなサービスや 価 値 を 生 み 出 していくことが 予 想 されま す こうしたことに 加 え 今 後 コンピュータの 性 能 が 飛 躍 的 に 伸 び 近 い 将 来 には 様 々な 労 働 が 機 械 に 置 き 換 わるだけでなく 頭 脳 労 働 の 一 部 が 人 工 知 能 に 代 替 されたり 高 度 な 頭 脳 労 働 において 人 工 知 能 が 人 間 のパートナーになったりする 時 代 が 来 ると 考 え られます 2045 年 には コンピュータの 能 力 が 人 間 の 能 力 を 上 回 る 技 術 的 な 転 換 点 が 訪 れるという 予 測 もあり 私 たちの 仕 事 や 生 活 に 現 在 の 常 識 を 覆 すような 変 化 がもたら される 可 能 性 があります また 特 に 経 済 活 動 における 国 境 はこれから 更 に 希 薄 になり 国 内 で 仕 事 や 生 活 を していても グローバル 化 の 波 が 一 人 一 人 に 押 し 寄 せてきます こうした 社 会 の 変 化 の 中 を 生 き 抜 くためには 人 間 に 求 められる 能 力 も 変 わり 続 ける ことが 不 可 避 となり 教 育 の 在 り 方 も 変 わっていかなくてはなりません また 十 人 十 色 の 個 々の 才 能 に 合 わせて 多 様 な 教 育 を 提 供 していくことも 必 要 です 昨 年 9 月 に 教 育 再 生 実 行 会 議 に 立 ち 上 げられた 第 1 分 科 会 では このような 課 題 認 識 の 下 これからの 時 代 を 生 きる 人 たちに 必 要 とされる 資 質 とは 何 であり その 資 質 を 教 育 によっていかに 培 っていくか そして その 教 育 を 実 践 できる 教 師 をいかに 養 成 確 保 していくか 等 について 議 論 を 重 ね 今 般 教 育 再 生 実 行 会 議 における 議 論 も 経 て 第 七 次 提 言 としてとりまとめました 教 育 改 革 は 少 なくとも 20 年 以 上 先 を 見 据 えて 取 り 組 まなければなりませんが 今 現 在 の 教 育 に 携 わる 人 たちは 現 在 の 常 識 や 価 値 観 を 基 準 にしており 親 世 代 は 自 分 が 受 け た 20 年 以 上 前 の 教 育 を 基 準 にして 考 えますので そこには 40 年 以 上 のギャップがある という 指 摘 もあります しかも これから 先 の 社 会 の 変 化 は 過 去 の 変 化 とは 比 べもの にならないほど 加 速 度 のついたものとなることが 確 実 です 政 府 においては 地 方 公 共 団 体 をはじめ 教 育 関 係 者 保 護 者 を 含 む 社 会 の 全 ての 人 々と 本 提 言 の 改 革 のビジョ ンをしっかり 共 有 し その 着 実 な 実 行 を 図 ることを 期 待 します - 1 -
1. これからの 時 代 を 生 きる 人 たちに 必 要 とされる 資 質 能 力 ~ 求 められる 人 材 像 ~ これからの 未 踏 の 時 代 に 社 会 的 職 業 的 に 自 立 し たくましく 生 き 抜 いていくた めには 想 定 外 の 事 象 や 未 知 の 事 象 に 対 しても 持 てる 力 を 総 動 員 して 主 体 的 に 解 決 していこうとする 力 を 培 っていくことが 必 要 です そのためには まずは 基 礎 となる 学 力 体 力 を 土 台 としてしっかり 身 に 付 けるこ とが 不 可 欠 です 基 礎 的 な 知 識 技 能 は いつの 時 代 にあっても おろそかにするこ とがあってはなりません 特 に 高 等 教 育 を 目 指 し 高 度 な 専 門 教 育 を 受 けて 将 来 社 会 人 になる 場 合 その 基 盤 として 文 系 にも 必 要 な 数 理 的 思 考 法 や 理 系 にとって の 人 文 社 会 系 の 素 養 など 文 系 理 系 を 問 わない 幅 広 い 教 養 を 備 えておくことが 必 要 です 同 時 に 全 ての 人 が 学 術 研 究 の 道 を 目 指 す 必 要 はありません 職 業 人 を 志 す 人 には 実 社 会 での 活 躍 に 必 要 な 実 践 的 な 知 識 技 能 を 修 得 することが 求 められます 専 門 高 校 や 専 修 学 校 での 職 業 教 育 をもっと 評 価 していく 必 要 があります また これからの 世 界 を 生 きる 上 で 日 本 人 としての 文 化 や 歴 史 伝 統 を 背 景 とし たアイデンティティや 国 語 力 と 並 んで 英 語 を 中 心 とした 外 国 語 による 発 信 力 や 情 報 活 用 能 力 は 不 可 欠 です これらに 加 えて コンピュータの 能 力 が 人 間 の 能 力 を 上 回 るとの 予 測 もあるからこ そ 今 後 は 人 間 が 優 位 性 を 持 つ 資 質 能 力 を 磨 き 高 めることが ますます 必 要 に なります 例 えば あらかじめ 正 解 のない 問 いや 自 ら 設 定 した 課 題 に 挑 戦 していく 活 動 や 創 造 性 や 高 い 専 門 性 を 発 揮 して 行 う 活 動 人 間 の 感 性 や 思 いやりが 求 められる 活 動 等 の 価 値 は むしろこれまで 以 上 に 高 まると 考 えられます そのような これからの 時 代 に 求 められる 資 質 能 力 として 我 々は 以 下 のものが 極 めて 重 要 だと 考 えます < 主 体 的 に 課 題 を 発 見 し 解 決 に 導 く 力 志 リーダーシップ> 経 済 活 動 をはじめ 世 の 中 の 全 ての 仕 事 や 活 動 が より 良 い 製 品 やサービスを 提 供 したり 新 たな 領 域 を 切 り 拓 いたりして 付 加 価 値 を 生 み 出 し 人 々の 生 活 の 向 上 や 社 会 の 成 長 発 展 をもたらしていくためには その 第 一 歩 として まだ 解 決 されて いない 課 題 を 発 見 し 提 起 していくことが 必 要 です 課 題 とは 理 想 とする 状 態 と 現 状 との 差 のことであり 課 題 を 発 見 するためには まず 心 に 高 い 志 を 抱 くこと が 不 可 欠 です これはコンピュータや 人 工 知 能 がどんなに 発 達 しても 人 間 にしか できないことです これまでの 教 育 では 与 えられた 課 題 を 解 決 する 能 力 を 志 向 し てきましたが これからは 志 を 持 って 主 体 的 に 学 び なぜ そうなるか (Why) を 考 え 課 題 を 発 見 する 能 力 を 高 めることが 重 要 です また 課 題 解 決 に 当 たって は 他 者 と 協 力 して 対 応 しなければならない 場 合 もあり リーダーシップや 責 任 感 - 2 -
さらには 相 手 に 説 明 し 納 得 してもらう 論 理 性 や 人 の 心 を 動 かすプレゼンテー ション 能 力 を 養 うことも 不 可 欠 です < 創 造 性 チャレンジ 精 神 忍 耐 力 自 己 肯 定 感 > 未 知 の 課 題 に 挑 み 解 決 策 を 生 み 出 すためには 既 存 の 概 念 にとらわれない 創 造 的 な 発 想 力 や 企 画 力 直 観 力 が 必 要 です これを 身 に 付 けるためには 慣 れ 親 しん だ 環 境 から 離 れ 失 敗 を 恐 れず 未 知 の 場 に 飛 び 出 して 発 想 を 拡 げる 経 験 の 積 み 重 ねが 不 可 欠 であり 果 敢 に 挑 むチャレンジ 精 神 とともに 強 い 忍 耐 力 を 養 ってい くことが 求 められます また その 素 地 として プラス 思 考 で 様 々な 課 題 に 意 欲 的 に 取 り 組 む 姿 勢 も 必 要 です そのためには 教 師 が 全 ての 子 供 の 可 能 性 を 信 じ その 潜 在 的 な 能 力 を 引 き 出 す 営 みを 通 じて 子 供 の 心 に 火 を 点 し 高 い 志 とともに 自 己 肯 定 感 を 醸 成 していくことが 重 要 です さらに 異 能 異 才 の 人 材 を 発 掘 し その 才 能 を 社 会 に 変 革 をもたらす 可 能 性 が あるものとして 伸 ばすことも 重 要 です < 感 性 思 いやり コミュニケーション 能 力 1 多 様 性 を 受 容 する 力 > どれほどコンピュータや 人 工 知 能 が 発 達 しても 感 性 や 思 いやり 慈 しみの 気 持 ちなどにおいては 最 後 まで 人 間 が 優 位 性 を 持 つと 考 えられます 人 に 対 して 働 きか けたり 人 の 感 性 に 訴 えたりする 仕 事 や 活 動 を 行 うことはもとより 職 場 やコミュ ニティの 中 で 他 者 と 目 標 を 共 有 し 協 働 して 課 題 解 決 に 取 り 組 むことは いつの 時 代 にあっても 不 可 欠 です また グローバル 化 した 社 会 では 異 なる 価 値 観 や 文 化 的 宗 教 的 背 景 を 持 つ 人 たちと 互 いに 理 解 し 合 い 共 存 していくことも 必 要 です 社 会 の 中 での 協 調 性 と その 基 盤 となる 倫 理 観 を 養 うためには 他 者 に 共 感 できる 感 性 思 いやり 他 者 との 意 思 の 疎 通 を 図 るコミュニケーション 能 力 多 様 性 を 受 容 する 力 を 育 てることが 必 要 です その 際 これまでの 我 が 国 の 教 育 の 中 で 培 われ 日 本 人 として 大 切 にしてきた 誠 実 さやおもてなしの 心 など 日 本 人 が 長 けている 感 性 を 更 に 伸 ばしていくことが 大 切 です 1 平 成 23 年 8 月 29 日 にとりまとめられた コミュニケーション 教 育 推 進 会 議 ( 文 部 科 学 副 大 臣 主 催 )の 子 どもた ちのコミュニケーション 能 力 を 育 むために( 審 議 経 過 報 告 ) においては コミュニケーション 能 力 を いろいろな 価 値 観 や 背 景 をもつ 人 々による 集 団 において 相 互 関 係 を 深 め 共 感 しながら 人 間 関 係 やチームワークを 形 成 し 正 解 のない 課 題 や 経 験 したことのない 問 題 について 対 話 をして 情 報 を 共 有 し 自 ら 深 く 考 え 相 互 に 考 えを 伝 え 深 め 合 いつつ 合 意 形 成 課 題 解 決 する 能 力 としている - 3 -
2. これからの 時 代 を 見 据 えた 教 育 内 容 方 法 の 革 新 ~ 求 められる 資 質 能 力 を 教 育 によっていかに 培 うか~ 1.で 述 べた 資 質 能 力 は 与 えられた 課 題 を 速 く 正 確 に 解 決 することに 重 点 が 置 かれた これまでの 教 育 では 培 うことはできません 真 に 必 要 なのは なぜ そうなるか という 疑 問 を 持 つことから 始 まり 発 見 した 課 題 に 対 応 するため 知 識 技 能 を 駆 使 して 失 敗 を 恐 れず 積 極 的 に 実 践 し 失 敗 から 原 因 を 分 析 して 次 につな げる 経 験 を 積 んでいくという 体 験 型 課 題 解 決 型 の 学 習 です こうした 学 びを 実 現 す るため 教 育 内 容 方 法 の 抜 本 的 な 革 新 が 不 可 欠 です さらに 重 要 なのは 学 習 によ り 身 に 付 けた 力 や 態 度 を 実 生 活 の 場 面 で 発 揮 できるかどうかということです 家 庭 や 地 域 社 会 において 学 んだことを 生 かして 考 え 行 動 し 貢 献 するという 実 践 の 場 が 必 要 です 学 校 のみならず 保 護 者 や 地 域 を 含 めた 社 会 全 体 で 子 供 の 力 を 育 むという 発 想 が 大 切 です (1) アクティブ ラーニングの 推 進 世 界 に 伍 する 教 育 体 制 の 確 立 小 中 高 等 学 校 から 大 学 までを 通 じて 課 題 解 決 に 向 けた 主 体 的 協 働 的 で 能 動 的 な 学 び(アクティブ ラーニング)へと 授 業 を 革 新 し 学 びの 質 を 高 め そ の 深 まりを 重 視 することが 必 要 です 同 時 に 初 等 中 等 教 育 段 階 の 教 育 方 法 の 革 新 について 国 から 地 方 公 共 団 体 学 校 現 場 へ さらには 保 護 者 や 国 民 へその 趣 旨 が 適 切 に 伝 わらず 手 段 が 目 的 化 するなどの 状 況 が 生 じると 現 場 が 混 乱 し 逆 効 果 になりかねません このため 国 が 教 材 開 発 等 を 積 極 的 に 支 援 するとともに 改 革 の 趣 旨 を 丁 寧 に 周 知 した 上 で 現 場 の 創 意 に 富 んだ 多 様 な 教 育 活 動 を 行 えるよう 自 由 度 を 与 えることも 重 要 です また 大 学 においては 教 育 方 法 の 革 新 とともに 教 育 プログラムや 組 織 の 改 革 留 学 生 交 流 の 推 進 等 により 世 界 に 通 用 する 教 育 体 制 を 確 立 することが 必 要 です そのためには 大 学 教 員 の 意 識 改 革 も 不 可 欠 です 国 は これからの 時 代 に 求 められる 資 質 能 力 の 育 成 や そのために 必 要 な 学 習 指 導 方 法 を 一 層 重 視 した 教 育 活 動 が 行 われるよう 学 習 指 導 要 領 等 における 示 し 方 を 工 夫 する その 際 意 見 発 表 (プレゼンテーション) 討 論 話 合 い(デ ィベート ディスカッション ネゴシエーション) 課 題 学 習 事 例 研 究 ボラ ンティア インターンシップ 実 践 と 失 敗 を 経 験 する 体 験 活 動 などの 学 習 指 導 方 法 が 積 極 的 に 導 入 されるようにする こうした 学 びの 中 で 子 供 たち 自 身 が 学 校 行 事 等 を 企 画 実 践 したり 教 師 の 適 切 な 指 導 の 下 子 供 同 士 で 学 び 合 ったり する 活 動 を 充 実 することが 重 要 である また 体 験 型 課 題 解 決 型 の 学 習 成 果 を 的 確 に 把 握 評 価 できるよう 学 習 評 価 の 在 り 方 を 見 直 すとともに こうした 教 - 4 -
育 活 動 を 大 学 入 学 者 選 抜 の 改 革 と 一 体 的 に 推 進 する 持 続 可 能 な 社 会 の 実 現 が 課 題 となっていることを 踏 まえ 国 地 方 公 共 団 体 学 校 は 体 験 型 課 題 解 決 型 の 学 習 を 通 じて 環 境 貧 困 などの 世 界 規 模 の 課 題 を 自 らのこととして 捉 え 地 域 活 動 など 身 近 なところから 取 り 組 み その 解 決 に 向 けて 考 え 他 者 とも 力 を 合 わせて 行 動 できる 人 材 を 育 成 するための 教 育 (ES D(Education for Sustainable Development) 持 続 可 能 な 開 発 のための 教 育 ) を 推 進 する 2020 年 オリンピック パラリンピック 東 京 大 会 が 開 催 されることを 踏 まえ 国 地 方 公 共 団 体 学 校 は オリンピック パラリンピックの 歴 史 や 出 場 国 地 域 に 関 する 調 べ 学 習 オリンピアンやパラリンピアンとの 交 流 競 技 の 体 験 等 を 実 施 することを 通 じて 外 国 異 文 化 に 対 する 関 心 チャレンジ 精 神 忍 耐 力 他 者 への 共 感 思 いやり 等 を 主 体 的 に 身 に 付 けるための 取 組 を 推 進 する 選 挙 権 年 齢 を 18 歳 以 上 に 引 き 下 げる 法 案 が 国 会 に 提 出 されていることを 踏 ま え 国 地 方 公 共 団 体 学 校 は 子 供 たちに 国 家 社 会 の 責 任 ある 形 成 者 となる ための 教 養 を 培 わせるとともに 政 治 や 選 挙 に 対 する 関 心 を 高 め 主 体 的 に 社 会 に 参 画 する 力 の 育 成 を 図 るため 政 治 的 中 立 性 の 確 保 に 留 意 しながら 模 擬 投 票 や 政 策 や 社 会 の 課 題 についてのディベートなど 体 験 型 課 題 解 決 型 の 学 習 活 動 等 を 推 進 する 国 は アクティブ ラーニングなどによる 新 たな 教 育 活 動 の 趣 旨 が 学 校 現 場 に 十 分 浸 透 し 効 果 的 な 取 組 が 促 進 されるよう 地 方 公 共 団 体 大 学 関 係 団 体 等 と 連 携 し 学 校 現 場 で 実 践 可 能 な 教 育 プログラムや インターネット 上 で 利 用 可 能 な 学 習 教 材 を 提 供 評 価 共 有 し 合 える 情 報 交 流 サイトの 構 築 を 進 め 各 学 校 の 実 情 に 応 じた 多 様 な 工 夫 が 柔 軟 に 行 われるようにする その 際 民 間 も 含 めて 既 に 成 果 を 上 げている 教 育 機 関 の 取 組 を 積 極 的 に 情 報 提 供 していくことも 重 要 である 国 は 学 習 指 導 要 領 の 改 訂 の 検 討 に 当 たり 加 速 する 社 会 の 変 化 に 合 わせて 学 校 現 場 が 適 時 に 教 育 の 在 り 方 を 見 直 し 地 域 の 特 色 や 新 たな 発 想 に 基 づく 創 意 に 富 んだ 教 育 活 動 を 展 開 できるようにする 観 点 から 指 導 方 法 を 画 一 的 限 定 的 に 定 めることとならないよう 地 方 公 共 団 体 や 学 校 への 示 し 方 を 工 夫 する 例 え ば アクティブ ラーニングなどを 推 進 するに 当 たっては 深 い 思 考 力 等 を 育 む という 本 来 の 目 的 から 離 れて 特 定 の 型 どおりに 指 導 するといった 硬 直 性 を 生 ん だり 既 に 積 極 的 に 取 り 組 んでいる 学 校 の 足 かせになったりするなどの 弊 害 を 生 - 5 -
まないよう 留 意 する また 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 に 関 しては その 改 訂 実 施 の 周 期 よりも 社 会 の 変 化 のスピードが 速 いこと 今 後 実 行 される 高 大 接 続 改 革 の 中 で 高 等 学 校 教 育 の 新 たな 質 の 確 保 向 上 の 仕 組 みが 整 備 されること 公 立 私 立 を 問 わず 高 等 学 校 は 生 徒 の 厳 しい 選 択 の 目 にさらされていること 等 から 必 履 修 科 目 の 在 り 方 や 学 校 裁 量 の 拡 大 など 社 会 や 時 代 の 変 化 に 対 応 した 内 容 の 見 直 しを 図 ることが 重 要 である 大 学 は グループでの 学 修 プレゼンテーション 長 期 学 外 学 修 プログラムな ど 学 生 が 主 体 的 に 行 動 し 知 識 をいかす 実 践 型 体 験 型 の 教 育 を 導 入 するとと もに 高 等 学 校 教 育 との 円 滑 な 接 続 のための 初 年 次 教 育 を 充 実 する このため 授 業 の 内 容 方 法 の 改 善 を 図 るべく 新 任 教 員 からシニア 教 員 まで 大 学 教 員 のキ ャリアステージを 踏 まえた 組 織 的 な 研 修 等 を 充 実 するとともに 大 学 教 員 の 教 育 活 動 への 適 正 な 評 価 を 図 り キャリア 教 育 も 含 め 授 業 の 質 や 密 度 を 高 める 2 また GPA 制 度 等 を 活 用 した 厳 格 な 成 績 評 価 を 行 い 個 々の 学 生 の 能 力 等 に 応 じて 早 期 卒 業 を 認 めたり 修 業 年 限 を 超 えた 学 修 を 求 めたりするなど 卒 業 までの 期 間 の 弾 力 的 な 運 用 を 推 進 するとともに 個 々の 学 生 の 学 修 に 対 する 支 援 を 充 実 する さらに 縦 割 りの 学 部 学 科 等 の 組 織 の 在 り 方 の 見 直 しも 含 め 学 生 の 学 修 成 果 等 も 踏 まえつつ 教 育 活 動 の 改 善 を 図 るための 全 学 的 な 教 学 マネジ メントを 確 立 する 国 は こうした 大 学 の 教 育 内 容 方 法 や 組 織 運 営 の 改 善 や 各 大 学 の 強 みを 活 かした 取 組 を 財 政 的 にも 支 援 するとともに 上 記 の 卒 業 までの 期 間 の 弾 力 的 な 運 用 を 踏 まえつつ 奨 学 金 などの 経 済 的 支 援 についても 柔 軟 な 対 応 を 検 討 する 企 業 は 学 生 の 採 用 選 考 時 の 評 価 等 において GPA 制 度 をはじめ 大 学 にお ける 学 修 成 果 を 保 証 するための 取 組 を 積 極 的 に 活 用 する グローバル 人 材 の 育 成 を 志 向 する 大 学 においては 日 本 に 対 する 深 い 理 解 の 上 に 立 ちつつ 海 外 の 連 携 校 との 比 較 等 も 行 いながら 国 際 競 争 力 のあるカリキュ ラムの 編 成 など 国 際 通 用 性 の 高 い 教 務 システムを 構 築 する また 海 外 大 学 との 共 同 学 位 プログラムなど 学 生 が 国 内 外 の 大 学 を 行 き 来 しながら 学 べる 環 境 を 整 備 する 国 は こうした 大 学 の 取 組 を 財 政 的 にも 支 援 する 国 大 学 等 は 海 外 の 大 学 へ 進 学 する 学 生 も 含 め 日 本 人 学 生 の 留 学 を 一 層 促 進 するとともに 優 秀 な 外 国 人 留 学 生 の 受 入 れ 促 進 のため 大 学 等 は 留 学 生 受 2 授 業 科 目 ごとの 成 績 評 価 を 例 えば 5 段 階 (A,B,C,D,E)で 評 価 し それぞれに 対 して 4.3.2, 1,0のように 数 値 (グレード ポイント:GP)を 付 与 し この 単 位 あたりの 平 均 (グレード ポイント アベレ ージ:GPA)を 出 して その 一 定 水 準 を 卒 業 等 の 要 件 とする 制 度 - 6 -
入 れ 方 針 をアドミッションポリシー3に 位 置 づけることなどにより 明 確 化 する ま た 短 期 留 学 を 推 進 しつつ 将 来 的 な 学 位 取 得 目 的 の 留 学 を 増 やすといった 戦 略 的 な 受 入 れ 拡 大 を 図 る こうした 受 入 れ 拡 大 を 図 るに 当 たって 地 域 の 状 況 を 踏 まえつつ 民 間 施 設 や 公 的 機 関 が 有 する 施 設 等 の 活 用 を 含 め 宿 舎 の 確 保 のため の 施 策 を 一 層 推 進 する 大 学 は 専 門 分 野 の 枠 を 超 えた 俯 瞰 力 や 未 知 の 課 題 に 取 り 組 む 実 践 力 を 培 う 大 学 院 学 位 プログラムの 構 築 を 積 極 的 に 進 め 大 学 院 教 育 の 充 実 を 図 る 国 は 産 学 官 の 連 携 により 将 来 の 日 本 世 界 を 牽 引 するリーダーを 育 成 する 先 導 的 な 大 学 院 の 取 組 を 財 政 的 にも 支 援 するとともに 大 学 院 教 育 の 意 義 が 広 く 社 会 に 認 識 され 大 学 院 修 了 者 の 採 用 処 遇 に 反 映 されるよう 適 切 な 働 きかけを 行 う (2) ICT 活 用 による 学 びの 環 境 の 革 新 と 情 報 活 用 能 力 の 育 成 子 供 が 主 体 的 に 自 らの 疑 問 について 深 く 調 べたり 子 供 同 士 で 議 論 や 発 表 をした りすることなど 自 立 した 学 び 手 として 子 供 たちを 育 てるための 教 育 活 動 を 展 開 す る 上 で ICTは 学 習 の 手 段 及 び 学 習 環 境 として 一 層 重 要 な 要 素 になります 同 時 にそれは 一 人 一 人 の 学 習 進 度 に 応 じた 学 びの 充 実 やコミュニケーション 能 力 の 育 成 にもつながります また 今 後 どのような 仕 事 や 活 動 をするとしても 不 可 欠 な 情 報 活 用 能 力 を 高 める 教 育 の 充 実 が 必 要 です 国 地 方 公 共 団 体 学 校 は 各 学 校 段 階 において 学 習 内 容 や 子 供 の 状 況 を 踏 まえて 反 転 授 業 や 協 働 学 習 個 々の 学 習 データ 分 析 に 基 づく 個 別 学 習 など I CTを 活 用 した 学 習 を 推 進 する また ICTの 活 用 により 図 書 館 博 物 館 な ど 学 校 外 の 教 育 資 源 を 活 用 した 教 育 活 動 の 充 実 を 図 るとともに 離 島 過 疎 地 域 の 子 供 や 不 登 校 療 養 中 の 子 供 に 十 分 な 教 育 の 機 会 を 提 供 するため 遠 隔 地 間 の 双 方 向 型 授 業 を 推 進 する 国 は 民 間 とも 連 携 し 基 本 的 共 通 的 な 教 育 内 容 についての 学 習 動 画 など 教 材 のデジタル 化 や インターネット 上 での 提 供 を 進 める また 教 科 書 のデジタル 化 の 推 進 に 向 けて 教 科 書 制 度 の 在 り 方 や それに 応 じた 著 作 権 の 在 り 方 などの 課 題 についての 専 門 的 な 検 討 を 行 う 大 学 は アクティブ ラーニングの 推 進 など 多 様 な 教 育 の 提 供 や 学 習 環 境 の 3 各 大 学 学 部 等 が その 教 育 理 念 や 特 色 等 を 踏 まえ どのような 教 育 活 動 を 行 い また どのような 能 力 や 適 性 等 を 有 する 学 生 を 求 めているかなどの 考 え 方 をまとめたものであり 入 学 者 の 選 抜 方 法 や 入 試 問 題 の 出 題 内 容 等 にはこ の 方 針 が 反 映 されている また この 方 針 は 受 験 者 が 自 らにふさわしい 大 学 を 主 体 的 に 選 択 する 際 の 参 考 ともなる - 7 -
向 上 を 図 るため MOOC 4 ( 大 規 模 公 開 オンライン 講 座 Massive Open Online Course)の 戦 略 的 な 活 用 を 進 める 国 地 方 公 共 団 体 学 校 は これからの 社 会 で 求 められる 情 報 活 用 能 力 を 育 成 するため 各 学 校 段 階 を 通 じて 情 報 を 収 集 選 択 する 力 情 報 を 整 理 する 力 プレゼンテーション 能 力 などの 情 報 活 用 の 実 践 力 情 報 の 科 学 的 な 理 解 情 報 社 会 に 参 画 する 態 度 を 培 う 教 育 を 一 層 推 進 し その 中 で プログラミング 情 報 セ キュリティ ネット 依 存 対 策 をはじめとする 情 報 モラルなどに 関 する 指 導 内 容 や 学 習 活 動 の 充 実 を 図 る こうした 教 育 を 可 能 にするため 国 地 方 公 共 団 体 は 例 えば 1 人 1 台 タブ レットPC 電 子 黒 板 などの 大 型 提 示 装 置 実 物 投 影 機 無 線 LANの 整 備 など 学 校 におけるICT 環 境 の 整 備 を 推 進 する 教 師 がICT 環 境 をいかした 教 育 活 動 を 十 分 に 行 えるよう 教 師 自 らのICT 活 用 能 力 の 向 上 はもとより 博 士 研 究 員 や 大 学 院 生 も 含 め ICT 活 用 のスキルを 持 った 外 部 人 材 等 の 確 保 活 用 を 図 りつつ ICT 支 援 員 を 養 成 し 学 校 へ 配 置 するなど 各 学 校 のニーズに 合 わせ た 柔 軟 な 取 組 を 進 める また ICTの 活 用 により 教 材 作 成 成 績 処 理 等 の 教 職 員 業 務 の 効 率 化 も 推 進 する その 際 国 は 地 方 公 共 団 体 間 公 立 学 校 私 立 学 校 間 の 整 備 状 況 の 格 差 に 留 意 しつつ 整 備 を 推 進 するための 方 策 を 講 じる 国 は 産 学 官 の 参 画 の 下 以 上 のようなICTを 活 用 した 教 育 内 容 方 法 の 革 新 を 中 心 になって 継 続 的 に 推 進 する 体 制 を 構 築 するとともに ICTを 活 用 し た 効 果 的 な 指 導 方 法 などについて 重 点 的 な 研 究 開 発 やリーダー 教 員 などの 養 成 研 修 に 取 り 組 む (3) 新 たな 価 値 を 生 み 出 す 創 造 性 起 業 家 精 神 の 育 成 不 確 実 な 世 界 を 生 き 抜 くために 求 められるのは 受 け 身 型 指 示 待 ち 型 の 人 材 で はなく 自 ら 企 画 し 高 い 志 を 持 ち 多 様 な 他 者 と 協 働 しながら 新 しい 価 値 を 生 み 出 す 主 体 性 や 創 造 性 起 業 家 精 神 を 備 えた 人 材 です それは 起 業 家 や 企 業 経 営 者 だけに 必 要 なものではなく 今 後 は どのような 立 場 にあっても 社 会 で 活 躍 す るために 求 められるものであり 小 中 高 等 学 校 から 大 学 等 までを 通 じて こう した 資 質 能 力 を 育 成 するための 教 育 活 動 を 重 視 していくことが 必 要 です また 大 学 院 生 や 若 手 研 究 者 が 創 造 的 な 成 果 を 生 み 出 せるような 教 育 研 究 環 境 の 整 備 も 4 インターネット 上 に 無 料 で 公 開 された 誰 もが 受 講 可 能 な 講 座 のこと - 8 -
必 要 です 国 地 方 公 共 団 体 学 校 は 小 学 校 段 階 から 地 域 の 企 業 や 団 体 との 連 携 によ るプロジェクト 活 動 など 創 造 性 や 起 業 家 精 神 を 育 成 するための 取 組 を 推 進 する これらの 教 育 活 動 において 夢 や 志 を 掲 げ 目 標 を 設 定 する 意 思 と 能 力 を 培 う 経 験 失 敗 を 恐 れないチャレンジ 精 神 や 忍 耐 力 等 を 培 う 経 験 多 様 な 個 人 をまとめ るために 必 要 なリーダーシップや 思 いやり 等 を 培 う 経 験 さらには 協 働 する 力 や 創 造 力 を 生 むチームでの 競 争 などを 重 視 する 国 は 例 えば 商 品 開 発 や 店 舗 経 営 などの 体 験 型 学 習 や 経 済 や 金 融 に 関 する 考 え 方 等 の 実 践 的 な 学 習 などに 取 り 組 む 先 進 的 な 事 例 の 普 及 を 図 る 若 手 起 業 家 の 育 成 を 促 進 するため 文 部 科 学 省 と 経 済 産 業 省 の 連 携 を 強 化 し 産 学 官 や 金 融 機 関 の 連 携 により 起 業 に 挑 戦 しようとする 若 者 を 増 やし 支 援 する 仕 組 みを 構 築 する この 仕 組 みにおいて 創 業 支 援 施 設 5 の 提 供 起 業 支 援 人 材 の 紹 介 投 資 活 動 の 活 発 化 を 図 り 更 には 起 業 家 精 神 の 涵 養 起 業 に 必 要 な 知 識 の 修 得 やその 実 践 等 のための 教 育 を 充 実 させる その 際 起 業 に 挑 戦 して 失 敗 した 者 の 再 チャレンジが 容 易 になるような 環 境 づくりも 重 要 である これらの 取 組 に より 在 学 時 や 卒 業 後 の 起 業 を 促 進 し 多 くの 若 手 起 業 家 を 生 み 出 す 文 化 を 根 付 かせる 大 学 は 大 学 院 生 若 手 研 究 者 に 国 内 外 の 機 関 と 連 携 した 博 士 学 位 プログラ ムや 自 立 して 研 究 に 専 念 できる 環 境 を 整 備 するとともに 他 の 研 究 機 関 や 企 業 等 の 優 れた 研 究 者 学 生 と 交 流 共 同 研 究 する 機 会 を 提 供 し イノベーション 6 を 創 出 する 人 材 の 育 成 を 強 化 する 国 は こうした 取 組 により 世 界 最 高 水 準 の 教 育 力 と 研 究 力 を 備 えた 大 学 院 ( 卓 越 大 学 院 ( 仮 称 ))の 形 成 を 財 政 的 にも 支 援 す るとともに 特 別 研 究 員 事 業 をはじめとする 優 れた 博 士 課 程 学 生 若 手 研 究 者 へ の 経 済 的 支 援 を 強 化 する (4) 特 に 優 れた 才 能 を 有 する 人 材 の 発 掘 育 成 以 上 のような 取 組 と 同 時 に 画 一 均 一 的 な 教 育 から 脱 し 一 人 一 人 の 志 能 力 適 性 に 応 じた 教 育 の 複 線 化 など 多 様 な 教 育 の 機 会 を 提 供 することが 必 要 です 異 能 異 才 の 者 をユニークな 人 材 として 評 価 するなど 教 育 の 中 で 個 人 を 尊 重 し 5 6 創 業 予 定 あるいは 創 業 後 の 入 居 者 に 対 して 創 業 経 営 支 援 を 行 う 賃 貸 オフィス 第 3 期 科 学 技 術 基 本 計 画 ( 平 成 18 年 3 月 28 日 閣 議 決 定 )においては イノベーションを 科 学 的 発 見 や 技 術 的 発 明 を 洞 察 力 と 融 合 し 発 展 させ 新 たな 社 会 的 価 値 や 経 済 的 価 値 を 生 み 出 す 革 新 と 定 義 している - 9 -
一 人 一 人 の 才 能 を 引 き 出 して 最 大 限 に 伸 ばし 評 価 していく 意 識 仕 組 みへの 転 換 も 必 要 です また 我 が 国 でも 各 分 野 の 才 能 を 見 出 し 開 花 させるために できる 限 り 学 校 現 場 に 裁 量 を 与 え 特 色 のある 新 たな 教 育 に 取 り 組 む 学 校 を 設 置 したり カリキ ュラムを 編 成 したりしやすくすることが 必 要 です 国 地 方 公 共 団 体 学 校 は 子 供 一 人 一 人 の 学 習 理 解 の 状 況 を 踏 まえた 効 果 的 な 教 育 を 行 うため 学 校 規 模 や 子 供 同 士 の 人 間 関 係 も 踏 まえつつ 義 務 教 育 段 階 から 習 熟 度 別 指 導 を 拡 充 する また 国 大 学 は 各 分 野 で 秀 でた 生 徒 学 生 の 才 能 を 更 に 伸 ばすため 飛 び 入 学 者 に 対 する 新 たな 高 等 学 校 の 卒 業 程 度 認 定 制 度 の 活 用 も 促 進 するなど 大 学 大 学 院 への 飛 び 入 学 を 推 進 する 大 学 は この 仕 組 みを 活 用 した 学 生 について その 優 れた 才 能 を 伸 ばすための 環 境 を 整 備 し 学 修 面 で 総 合 的 に 支 援 する 国 地 方 公 共 団 体 学 校 関 係 団 体 は 理 数 分 野 文 化 芸 術 スポーツ IC T 分 野 社 会 課 題 解 決 等 における 中 高 校 生 大 学 生 のコンテストなど 特 に 優 れ た 才 能 を 有 する 人 材 を 発 掘 する 機 会 の 拡 大 を 図 る また グローバルサイエンス キャンパス 7 など 優 れた 能 力 を 持 つ 生 徒 が 早 期 から 大 学 レベルの 教 育 を 受 ける 機 会 を 拡 大 するとともに こうした 学 修 を 大 学 入 学 後 に 単 位 として 認 定 する 取 組 を 推 進 する さらに 国 際 バカロレア 認 定 校 8 を 大 幅 に 増 加 させる さらに スーパ ーサイエンスハイスクールやスーパーグローバルハイスクールの 取 組 について 学 校 現 場 で 成 果 を 最 大 限 発 揮 できるようにするための 運 用 の 弾 力 化 を 含 め 引 き 続 き 充 実 強 化 する 発 達 障 害 のある 子 供 や 不 登 校 の 子 供 に 十 分 な 学 びの 機 会 が 確 保 され 自 己 肯 定 感 を 高 められるようにすることが 重 要 であり 通 常 の 学 級 に 在 籍 するこうした 子 供 たちへの 支 援 や 周 囲 の 子 供 たちの 理 解 を 促 進 するための 教 育 のほか 国 におけ る 就 学 義 務 や 経 済 的 支 援 の 在 り 方 などに 関 する 検 討 の 結 果 を 踏 まえて フリース クール 等 における 多 様 な 学 びを 支 援 する その 中 には 将 来 大 きく 開 花 する 可 能 性 を 秘 めた 優 れた 才 能 を 持 つ 者 もおり こうした 子 供 たちの 潜 在 的 な 才 能 を 見 出 して 伸 ばす 取 組 を 支 援 する 7 国 立 研 究 開 発 法 人 科 学 技 術 振 興 機 構 による 支 援 プログラムで 大 学 が 実 施 する 卓 越 した 意 欲 能 力 のある 生 徒 を 対 象 と した 次 世 代 の 傑 出 した 国 際 的 科 学 技 術 人 材 の 育 成 プログラムの 開 発 実 施 を 支 援 するもの 平 成 27 年 度 は5 機 関 を 採 択 8 国 際 バカロレア 認 定 校 は 国 際 バカロレア 機 構 ( 本 部 ジュネーブ)が 定 める 教 育 プログラムを 実 施 する 教 育 機 関 と して 認 定 を 受 けた 学 校 このうち 16 歳 ~19 歳 を 対 象 とする2 年 間 のカリキュラムであるディプロマ プログラム では 最 終 試 験 を 経 て 所 定 の 成 績 を 収 めると 国 際 的 に 認 められる 大 学 入 学 資 格 ( 国 際 バカロレア 資 格 )が 取 得 可 能 ( 平 成 27 年 4 月 1 日 現 在 日 本 国 内 での 認 定 校 は 24 校 ) - 10 -
特 に 優 れた 才 能 を 有 する 人 材 を 発 掘 育 成 する 新 しい 教 育 を 行 いやすくする 観 点 から 国 地 方 公 共 団 体 は 教 育 課 程 特 例 校 制 度 9 を 更 に 活 用 するとともに 特 別 免 許 状 の 一 層 の 活 用 を 推 進 する こうしたことを 通 じて 海 外 の 大 学 を 卒 業 した 人 外 国 人 博 士 号 取 得 者 等 の 教 師 への 積 極 的 な 登 用 を 推 進 する 国 は 国 際 バカロレア 認 定 校 においては 学 習 指 導 要 領 と 国 際 バカロレア デ ィプロマ プログラム 8 の 双 方 を より 無 理 なく 満 たせるようにするための 措 置 を 講 じる また 新 しい 教 育 の 成 果 を 評 価 する 手 法 や 体 制 を 整 備 するとともに こ うした 取 組 を 幾 つかの 学 校 や 地 方 公 共 団 体 で 試 験 的 に 導 入 し 成 果 を 分 析 しなが ら 普 及 拡 大 を 図 る 3. 教 師 に 優 れた 人 材 が 集 まる 改 革 ~ 教 育 の 革 新 を 実 践 できる 人 材 に 教 壇 に 立 ってもらうために~ 2.で 述 べた 教 育 内 容 方 法 の 革 新 が 学 校 現 場 で 効 果 的 に 実 践 されるかどうかは 直 接 子 供 の 指 導 に 当 たる 一 人 一 人 の 教 師 の 資 質 能 力 と 学 校 の 教 職 員 体 制 にかかっ ています 特 に 今 後 実 行 される 高 大 接 続 改 革 に 対 応 した 教 育 への 転 換 を 図 るために も 教 師 の 養 成 採 用 研 修 の 改 革 が 喫 緊 の 課 題 です 国 際 的 な 調 査 10 によれば 我 が 国 の 教 師 は 研 修 意 欲 が 高 く 教 師 間 での 授 業 研 究 がよく 行 われているとされてお り 今 後 も こうした 存 在 であり 続 けることが 重 要 です 教 師 の 影 響 力 は 子 供 の 一 生 に 及 びます このため 教 師 に 優 秀 な 人 材 を 得 ることが 決 定 的 に 重 要 です そのためには 教 職 が 未 来 を 担 う 子 供 の 志 や 人 格 の 形 成 に 携 わ る 専 門 職 として その 魅 力 を 高 め 優 れた 人 材 が 教 師 を 目 指 し 教 育 活 動 に 専 念 でき る 環 境 を 整 えるとともに 大 学 教 員 も 含 め 教 育 に 携 わる 者 に 対 する 尊 敬 信 頼 名 誉 処 遇 など 社 会 の 評 価 を 高 め 国 として 改 めて 教 師 に 優 秀 な 人 材 を 求 めるという 姿 勢 を 明 確 に 打 ち 出 す 必 要 があります その 際 様 々な 知 識 技 能 経 験 を 持 った 社 会 人 を 積 極 的 に 学 校 現 場 に 導 入 し 多 様 な 学 習 活 動 を 支 える 指 導 体 制 を 充 実 させるこ とも 重 要 です また 国 として 社 会 の 変 化 を 見 据 えて 教 師 が 身 に 付 けておくべき 資 質 能 力 を 明 示 し それに 基 づきつつ 教 師 が 4 年 間 の 教 職 課 程 での 学 びで 終 わることなく 教 職 生 活 全 体 を 通 じ 体 系 的 に 学 び 続 けられる 体 制 を 整 備 することが 不 可 欠 です そして 研 鑽 を 積 み 優 れた 指 導 力 や 人 格 を 備 えた 教 師 が 大 学 での 教 師 の 養 成 に 携 わり 次 世 代 の 優 れた 教 師 を 育 てるという 好 循 環 を 創 り 出 すことが 必 要 です 9 文 部 科 学 大 臣 が 学 校 教 育 法 施 行 規 則 第 55 条 の2に 基 づき 学 校 を 指 定 し 学 校 又 は 地 域 の 特 色 を 生 かした 学 習 指 導 要 領 等 によらない 教 育 課 程 を 編 成 して 実 施 することを 認 める 制 度 10 OECD 国 際 教 員 指 導 環 境 調 査 (TALIS) 2013 年 に 第 2 回 調 査 を 実 施 2014 年 に 公 表 他 の 教 員 の 授 業 を 見 学 し 感 想 を 述 べる : 日 本 93.9% 参 加 国 平 均 55.3% 研 修 において 他 校 の 授 業 を 見 学 した : 日 本 51.4% 参 加 国 平 均 19.0% - 11 -
( 教 職 生 活 全 体 を 通 じた 育 成 指 標 の 明 確 化 等 ) 教 師 の 養 成 採 用 研 修 の 各 段 階 を 通 じて 教 師 の 能 力 形 成 を 体 系 的 に 支 援 する ため 国 地 方 公 共 団 体 大 学 等 が 協 働 して 教 師 がキャリアステージに 応 じて 標 準 的 に 修 得 することが 求 められる 能 力 の 明 確 化 を 図 る 育 成 指 標 を 策 定 する その 際 英 語 教 育 特 別 支 援 教 育 アクティブ ラーニングや 効 果 的 なICTの 活 用 等 の 指 導 方 法 の 改 善 地 域 と 連 携 した 学 校 運 営 などの 新 たな 課 題 に 対 応 した 内 容 とす ることが 不 可 欠 である あわせて 教 師 の 育 成 指 標 に 照 らして 能 力 形 成 の 状 況 を 的 確 に 把 握 するため 教 員 評 価 の 充 実 も 重 要 である また こうした 取 組 の 中 で 校 長 や 副 校 長 等 の 管 理 職 への 昇 任 とは 別 に 指 導 教 諭 や 教 職 大 学 院 の 教 員 など 優 れた 指 導 力 を 生 かすことができる 教 師 のキャリアパスを 明 確 にする 国 は 教 師 の 養 成 採 用 研 修 を 通 じた 育 成 支 援 の 具 体 的 方 針 が 共 有 され これ に 基 づく 共 同 の 取 組 が 一 層 進 むよう 地 方 公 共 団 体 国 公 私 立 それぞれの 大 学 学 校 等 からなる 協 議 の 仕 組 みを 整 備 する 地 方 公 共 団 体 大 学 は 連 携 協 働 して 新 たな 指 導 法 の 開 発 や 養 成 や 研 修 のプログラムの 開 発 実 施 を 推 進 し 国 はこうし た 取 組 を 支 援 する ( 優 れた 人 材 の 獲 得 ) 国 地 方 公 共 団 体 は 教 職 を 優 れた 人 材 にとってより 魅 力 ある 職 とするため 2. で 述 べた 教 育 内 容 方 法 の 革 新 や 教 師 の 資 質 向 上 の 意 欲 に 応 え 実 践 的 指 導 力 の 向 上 のための 研 修 が 可 能 となるための 教 職 員 体 制 の 整 備 に 取 り 組 む また 国 公 私 を 超 えた 教 師 に 対 する 長 期 研 修 等 の 機 会 の 提 供 や 人 材 確 保 法 の 初 心 に 立 ち 返 った 処 遇 の 確 保 など 教 師 に 優 れた 人 材 を 得 るための 方 策 を 講 じる 1.で 述 べた 資 質 能 力 を 学 校 教 育 を 通 じて 子 供 たちに 培 うためには 教 師 自 身 がこうした 資 質 能 力 を 有 していることが 不 可 欠 である このため 地 方 公 共 団 体 は 教 員 採 用 選 考 において 上 述 の 教 師 の 育 成 指 標 を 踏 まえつつ 専 門 教 科 の 知 識 技 能 や 教 職 に 関 する 教 養 に 加 え 1.で 述 べた 資 質 能 力 やそれを 子 供 たちに 修 得 させる 指 導 力 を 有 しているかを 確 認 するための 方 策 を 講 じる 国 は こうした 取 組 を 支 援 促 進 する 教 師 が 専 門 職 としての 指 導 力 を 十 分 に 発 揮 できるよう 授 業 等 の 教 育 活 動 に 専 念 できる 環 境 を 整 備 することが 重 要 である このため 国 地 方 公 共 団 体 は 例 えば 学 校 経 営 を 支 える 事 務 職 員 の 充 実 を 図 り 教 師 と 事 務 職 員 の 役 割 分 担 を 見 直 すこと や スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー 部 活 動 指 導 員 学 校 司 書 ICT 支 援 員 等 の 配 置 を 行 うことにより チーム 学 校 を 実 現 する また - 12 -
リーダーとしての 校 長 等 の 管 理 職 の 育 成 や 登 用 の 在 り 方 の 見 直 しや 処 遇 の 改 善 校 長 の 裁 量 権 の 拡 大 を 図 る あわせて 多 様 な 人 材 をマネジメントする 校 長 を 支 え る 主 幹 教 諭 などの 職 員 の 質 と 数 を 充 実 するとともに 事 務 長 や 事 務 担 当 の 副 校 長 等 への 登 用 など 事 務 職 員 のキャリアパスの 明 確 化 を 図 る 地 方 公 共 団 体 学 校 は 英 語 に 堪 能 な 人 材 など 専 門 的 な 知 識 技 能 を 持 った 社 会 人 実 社 会 で 活 躍 している 各 学 校 の 卒 業 生 優 れた 退 職 教 師 など 外 部 人 材 を 積 極 的 に 登 用 する また 放 課 後 や 土 曜 日 の 活 動 も 含 め 子 供 たちの 多 様 な 学 習 活 動 を 支 えるため 学 校 に 外 部 人 材 との 連 携 を 担 う 人 材 を 配 置 するとともに 地 域 において 様 々な 人 材 や 教 育 資 源 の 学 校 教 育 への 活 用 を 支 援 するコーディネーターの 配 置 を 進 める 国 地 方 公 共 団 体 は 特 別 免 許 状 に 関 するこれまでの 運 用 の 見 直 しや 授 与 に 係 る 手 続 きの 簡 素 化 効 率 化 も 進 めながら 全 ての 都 道 府 県 において 積 極 的 な 活 用 を 推 進 する その 際 課 外 活 動 に 係 る 教 師 の 負 担 軽 減 の 観 点 から 民 間 との 連 携 を 図 り 地 域 官 民 が 一 体 となった 支 援 体 制 を 整 えることも 効 果 的 である こうした 施 策 を 各 学 校 がニーズに 合 わせて 柔 軟 に 活 用 できるようにするとともに 地 域 の 教 育 資 源 を 最 大 限 に 活 用 する 観 点 から 公 立 学 校 のみならず 私 立 学 校 も 対 象 となるよ う 配 慮 する ( 教 職 課 程 等 の 改 革 ) 上 述 の 教 師 の 育 成 指 標 に 基 づいて 国 大 学 は 教 職 課 程 の 在 り 方 について 教 育 内 容 の 改 革 や 教 職 実 践 演 習 11 の 充 実 等 に 取 り 組 み 真 に 教 職 を 目 指 す 学 生 に 質 の 高 い 教 育 を 集 中 して 行 う 形 に 見 直 すとともに 教 職 課 程 の 適 切 な 質 保 証 の 仕 組 みを 構 築 する また 第 5 次 提 言 で 述 べた 学 校 現 場 で 行 う 実 習 等 を 通 じて 適 性 を 厳 格 に 評 価 する 教 師 インターン 制 度 ( 仮 称 )の 検 討 を 進 める 教 職 大 学 院 は 優 れた 教 育 実 績 を 顕 彰 された 者 や 指 導 教 諭 など 優 れた 指 導 力 を 有 する 教 師 が 指 導 に 当 たる 体 制 を 構 築 し 地 方 公 共 団 体 学 校 と 連 携 して 学 校 現 場 での 実 践 に 即 した 教 育 内 容 の 充 実 を 図 るとともに 管 理 職 候 補 者 となる 教 師 に 対 する 学 校 マネジメントに 係 る 学 修 の 充 実 を 図 る 国 地 方 公 共 団 体 は 教 職 大 学 院 の 教 育 内 容 と 地 方 公 共 団 体 が 実 施 する 研 修 等 と の 連 携 を 図 りつつ 教 職 大 学 院 の 修 了 者 に 対 し 能 力 の 実 証 を 確 保 しつつ 初 任 者 研 修 の 免 除 など インセンティブを 付 与 する 環 境 を 整 備 する また 現 職 の 教 師 が 履 修 しやすくなるよう 教 職 大 学 院 のプログラムが 教 育 委 員 会 が 行 う 研 修 の 代 替 と 11 大 学 における 教 職 課 程 において 教 室 での 役 割 演 技 (ロールプレイング)やグループ 討 議 学 校 や 教 育 委 員 会 等 と の 協 力 による 事 例 研 究 現 地 調 査 模 擬 授 業 等 を 取 り 入 れ 教 員 としての 最 小 限 必 要 な 資 質 能 力 を 確 認 するための 授 業 科 目 必 要 単 位 数 は2 単 位 ( 主 に4 年 次 後 期 での 開 講 を 想 定 ) 平 成 22 年 度 より 導 入 - 13 -
なるよう 調 整 するなど 工 夫 するとともに 奨 学 金 など 経 済 的 支 援 の 充 実 を 図 る こ うした 取 組 などにより 養 成 研 修 段 階 を 通 じて 教 師 の 資 質 能 力 の 高 度 化 を 図 る ため 教 職 大 学 院 等 の 一 層 の 充 実 活 用 を 図 りつつ 理 論 と 実 践 の 往 還 が 行 われる 環 境 を 整 備 する さらに 主 幹 教 諭 指 導 教 諭 や 校 長 などの 管 理 職 への 登 用 に 当 た って 大 学 院 での 学 位 取 得 を 奨 励 するなど 現 職 の 教 師 の 教 職 大 学 院 での 学 修 等 を 推 進 する ( 現 職 研 修 の 改 革 ) 2.で 述 べた 教 育 内 容 方 法 の 革 新 を 学 校 現 場 で 円 滑 に 実 施 するためには 現 職 教 師 に 対 する 研 修 が 緊 要 である 特 に 今 後 実 行 される 高 大 接 続 改 革 は 大 学 入 学 者 選 抜 の 改 革 のみにとどまるものではなく 大 学 教 育 及 び 高 等 学 校 以 下 の 教 育 を 一 体 的 に 改 革 するものであり その 際 小 中 高 等 学 校 等 の 学 習 指 導 要 領 について 知 識 技 能 思 考 力 判 断 力 表 現 力 主 体 性 多 様 性 協 働 性 からなる 真 の 学 力 を 身 に 付 けるための 改 訂 を 行 うものである この 改 革 を 実 現 するためには 一 人 一 人 の 教 師 が これからの 子 供 に 培 うべき 力 を 十 分 理 解 し それに 必 要 な 教 育 を 実 践 できる 資 質 能 力 を 身 に 付 けるための 現 職 研 修 の 改 革 が 不 可 欠 である このため 国 は 地 方 公 共 団 体 大 学 等 が 教 職 生 活 全 体 を 通 じた 教 師 の 能 力 形 成 を 支 援 できるよう 全 国 的 な 教 員 研 修 支 援 のハブ 機 能 を 整 備 充 実 し 地 方 公 共 団 体 間 のネットワークを 構 築 するとともに 全 国 の 教 師 の 指 導 力 向 上 に 向 けた 教 師 教 育 全 体 の 体 系 化 を 図 る 国 地 方 公 共 団 体 は それぞれが 行 う 教 師 の 現 職 研 修 が アクティブ ラーニン グなどの 新 たな 課 題 を 踏 まえて 計 画 的 に 実 施 されるよう 上 述 の 教 師 の 育 成 指 標 に 基 づく 研 修 指 針 等 を 策 定 する その 際 校 内 研 修 など 身 近 な 学 びの 場 が 一 層 充 実 さ れ 教 師 自 らが 主 体 的 協 働 的 で 能 動 的 な 学 びを 展 開 できるようにすることが 重 要 であり 画 一 的 な 研 修 の 履 修 を 全 ての 教 師 に 義 務 づけるのではなく 各 学 校 のニ ーズに 合 わせて 例 えば 海 外 の 研 修 プログラムへの 参 加 や 先 進 的 な 学 校 への 出 向 など 教 師 の 育 成 指 標 に 基 づきつつ 他 の 研 修 等 でも 代 替 できるよう 柔 軟 に 運 用 す ることが 必 要 である また 国 立 公 立 私 立 の 別 を 問 わず 研 修 の 機 会 が 十 分 に 提 供 されるよう 配 慮 する 大 学 は 教 職 大 学 院 を 中 心 として 管 理 職 やその 候 補 者 も 含 め 現 職 の 教 師 の 研 修 等 の 受 け 入 れに 積 極 的 に 取 り 組 む 上 記 の 研 修 を 行 うに 当 たっては 英 語 教 育 道 徳 教 育 特 別 支 援 教 育 等 とともに 全 ての 教 科 にわたり アクティブ ラーニングや 効 果 的 なICTの 活 用 等 の 新 たな 課 題 に 対 応 し 真 の 学 力 を 十 分 に 身 に 付 けられる 理 論 と 実 践 的 な 指 導 力 を 的 確 に 育 成 するための 研 修 を 充 実 する - 14 -
国 地 方 公 共 団 体 は 特 に 若 手 教 師 に 対 し 初 任 者 研 修 の 充 実 を 図 りつつ 優 れた 指 導 力 を 有 する 教 師 が 助 言 支 援 を 行 うための 教 職 員 体 制 (メンター 制 度 )を 整 備 する 国 は 各 教 科 や 各 指 導 内 容 について 優 れた 指 導 力 を 有 する 教 師 の 授 業 を 収 録 し て 全 国 の 教 師 が 共 有 できるようにするなど 教 師 の 現 職 研 修 においても インタ ーネット 上 の 教 材 の 活 用 など オンライン 研 修 の 推 進 を 図 るための 体 制 を 整 備 す る ( 教 育 長 の 資 質 能 力 の 向 上 ) 本 年 4 月 1 日 に 新 教 育 委 員 会 制 度 が 施 行 されたところであるが 新 教 育 長 は 教 育 行 政 に 大 きな 権 限 を 有 することとなり 教 員 の 育 成 についても 大 きな 責 任 を 有 す ることとなるため その 資 質 能 力 の 向 上 は 極 めて 重 要 であり 強 い 使 命 感 を 持 ち 常 に 自 己 研 鑽 に 励 むことが 求 められる 学 び 続 ける 教 育 長 の 育 成 を 担 保 するた め 国 地 方 公 共 団 体 大 学 等 が 主 体 となって 教 育 長 に 求 められる 資 質 能 力 を 明 らかにしつつ 研 修 等 を 積 極 的 に 実 施 する ( 全 国 的 な 教 師 の 育 成 支 援 拠 点 の 整 備 ) 国 は 2.で 述 べた 教 育 内 容 方 法 の 革 新 が 学 校 現 場 で 確 実 に 進 められるよう 上 述 の 教 師 の 育 成 指 標 に 基 づく 養 成 採 用 研 修 の 各 段 階 を 通 じた 教 師 の 資 質 能 力 の 開 発 向 上 に これまで 以 上 に 積 極 的 な 役 割 を 果 たすことが 必 要 であり 地 方 公 共 団 体 大 学 等 における 取 組 を 国 として 体 系 的 総 合 的 に 支 援 するための 拠 点 を 整 備 する その 際 この 拠 点 は 教 育 基 本 法 第 9 条 の 理 念 が 実 現 されるよう 上 述 の 全 国 的 な 教 員 研 修 支 援 のハブ 機 能 を 担 う また 現 在 都 道 府 県 政 令 指 定 都 市 ごとに 実 施 されている 教 員 採 用 選 考 について その 効 果 的 効 率 的 な 実 施 の 観 点 から この 拠 点 を 中 心 とした 共 同 試 験 を 実 施 し その 結 果 を 各 都 道 府 県 政 令 指 定 都 市 が 活 用 できるようにすることについても 検 討 する - 15 -