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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 135, , , , , ,600

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 135, , ,900 2

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

m07 北見工業大学 様式①

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 最 高 号 給 の 給 料 月 額 243,7 37,8 35

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 161,7 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

弁護士報酬規定(抜粋)

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 H H H5.4.1 ( 参 考 値 ) 97.1 H H H H5.4.1 H H5.4.1 ( 参 考

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定款  変更

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2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

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●幼児教育振興法案

2 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (26 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 静 岡 県 国 類 似 団 体 2 技 能 労 務 職 区 41.8 歳 42.6 歳 43.5

平 成 34 年 4 月 1 日 から 平 成 37 年 3 月 31 日 まで 64 歳 第 2 章 労 働 契 約 ( 再 雇 用 希 望 の 申 出 ) 第 3 条 再 雇 用 職 員 として 継 続 して 雇 用 されることを 希 望 する 者 は 定 年 退 職 日 の3か 月 前 まで

1 予 算 の 姿 ( 平 成 25 当 初 予 算 ) 長 野 県 財 政 の 状 況 H 現 在 長 野 県 の 予 算 を 歳 入 面 から 見 ると 自 主 財 源 の 根 幹 である 県 税 が 全 体 の5 分 の1 程 度 しかなく 地 方 交 付 税 や 国 庫 支

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

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平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (5 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 区 類 団 府 分 似 体 平 均 年 齢

Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

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3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

平成16年度

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平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

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    平成11年度余市町私立幼稚園就園奨励費補助金交付要綱

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

退職手当とは

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Taro-29職員退職手当支給規程

(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

経 常 収 支 差 引 額 の 状 況 平 成 22 年 度 平 成 21 年 度 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 4,154 億 円 5,234 億 円 1,080 億 円 改 善 赤 字 組 合 の 赤 字 総 額 4,836 億 円 5,636 億 円 800 億 円 減

別紙3

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

もの( 交 通 事 故 事 件 に 係 るものを 除 く ) 3 重 大 な 交 通 事 故 事 件 とは 次 に 掲 げる 交 通 事 故 事 件 をいう (1) 死 亡 ひき 逃 げ 事 件 車 両 等 の 交 通 により 人 が 死 亡 した 場 合 において 道 路 交 通 法 ( 昭 和

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,600 円 185,800 円 222,900 円 261,900 円

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

(2) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 17 年 4 月 1 日 現 在 ) 初 任 給 2 年 後 の 給 料 初 任 給 2 年 後 の 給 料 一 般 行 政 職 技 能 労 務 職 大 学 卒 171,1 151,5 19,2 164,7 17,7 184,4 中 学 卒 1

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Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 第 6 条 の 規 定 に 基 づき 本 県 の 東 海 地 震 に 係 る 地 震 防 災 対 策 強 化 地 域 において 東 海 地 震

第 7 条 職 員 の 給 与 に 関 する 規 程 ( 以 下 給 与 規 程 という ) 第 21 条 第 1 項 に 規 定 す るそれぞれの 基 準 日 に 育 児 休 業 している 職 員 のうち 基 準 日 以 前 6 月 以 内 の 期 間 にお いて 在 職 した 期 間 がある 職

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

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Microsoft Word - 公表資料(H22).doc


(5) 給 与 改 定 の 状 況 事 委 員 会 の 設 置 なし 1 月 例 給 事 委 員 会 の 勧 告 民 間 給 与 公 務 員 給 与 較 差 勧 告 A B A-B ( 改 定 率 ) 給 与 改 定 率 ( 参 考 ) 国 の 改 定 率 24 年 度 円 円 円 円 ( ) 改

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(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)

別紙3

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2 前 項 に 定 める 日 に 支 給 する 給 与 は 総 額 給 与 を12 分 割 した 額 ( 以 下 給 与 月 額 という ) 扶 養 手 当 住 居 手 当 通 勤 手 当 単 身 赴 任 手 当 寒 冷 地 手 当 及 び 業 績 手 当 並 びに 前 月 分 の 超 過 勤 務

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公表表紙


(2) 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 保 育 の 必 要 な 子 どものいる 家 庭 だけでなく 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 のために 利 用 者 支 援 事 業 や 地 域 子 育 て 支 援 事 業 な

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【労働保険事務組合事務処理規約】

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

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東久留米市訓令乙第   号

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波佐見町の給与・定員管理等について

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,6 243,7 185,8 222,9 261,9

(2) 勤 続 5 年 を 超 え 10 年 までの 期 間 については 勤 続 期 間 1 年 につき 本 俸 月 額 の100 分 の140 (3) 勤 続 10 年 を 超 え 20 年 までの 期 間 については 勤 続 期 間 1 年 につき 本 俸 月 額 の100 分 の180 (4)


(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 (H20.4.1) 96.7 (H25.4.1) (H25.7.1) (H25.4.1), (H25.4.1) 参 考 値 98.3 (H25.7.1) (H20.4.1) (H25.4

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経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

(3) 育 児 休 業 (この 号 の 規 定 に 該 当 したことにより 当 該 育 児 休 業 に 係 る 子 について 既 にし たものを 除 く )の 終 了 後 3 月 以 上 の 期 間 を 経 過 した 場 合 ( 当 該 育 児 休 業 をした 教 職 員 が 当 該 育 児 休 業

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 25 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 給 与 月 額 平 均 年 齢 平 均 給 料

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Transcription:

子 どもたちの ための 前 進 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 2009 年 9 月

子 どもたちの ための 前 進 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 2009 年 9 月

目 次 はじめに 1 序 2 世 界 の 概 観 4 出 生 登 録 5 子 どもに 対 する 暴 力 7 児 童 婚 10 FGM/C( 女 性 器 切 除 ) 12 児 童 労 働 15 性 的 搾 取 と 子 どもの 虐 待 17 子 どもの 人 身 売 買 17 移 住 17 障 害 をもつ 子 ども 18 親 のケアを 受 けられない 子 ども 19 司 法 システムの 管 理 下 にある 子 ども 20 緊 急 事 態 下 にある 子 ども 20 地 雷 不 発 弾 および 小 火 器 21 地 域 別 の 概 観 西 部 中 部 アフリカ 22 東 部 南 部 アフリカ 24 南 アジア 26 中 東 北 アフリカ 28 ラテンアメリカ カリブ 諸 国 30 東 アジア 太 平 洋 諸 国 32 CEE/CIS( 中 東 欧 独 立 国 家 共 同 体 ) 34 先 進 工 業 国 36 今 後 の 方 向 37 保 護 的 な 環 境 を 築 く: 行 動 の 要 請 38 参 考 文 献 39 統 計 表 : 子 どもの 保 護 に 関 する 指 標 42 謝 辞 46

はじめに あまりにも 多 くの 子 どもが 世 界 中 で 暴 力 にさらさ れ 搾 取 され 虐 待 されている 有 害 な 状 況 のもと で 働 くことを 強 いられている 子 どももいる 自 分 の 家 や 学 校 コミュニティ 施 設 で 暴 力 を 振 るわれ 虐 待 されている 子 どももいる 一 部 の 地 域 では 子 どもが 武 装 集 団 や 軍 の 不 法 な 徴 用 の 対 象 となってい る 紛 争 や 自 然 災 害 で 家 を 逃 れて 避 難 することを 余 儀 なくされている 子 どももいる 無 数 の 子 ども とくに 女 の 子 が 性 的 な 暴 力 を 受 け 虐 待 され 有 害 な 伝 統 的 慣 習 に 苦 しんでいる 本 レポートは ミレニアム 開 発 目 標 (MDG)の 達 成 に 向 けた 進 捗 状 況 の 報 告 シリーズ 子 どもたち のための 前 進 の 第 8 号 であり 子 どもの 権 利 を 守 る 世 界 や 国 レベルの 努 力 の 結 果 を 示 すような 数 々の データを 収 録 している 子 どもの 保 護 に 関 わる 多 くの 問 題 についてのデー タが 今 日 ではこれまでにもまして 容 易 に 手 に 入 る ようになった だがいくつかの 問 題 とくに 性 的 搾 取 や 子 どもの 虐 待 人 身 売 買 や 移 住 については なおデータを 入 手 するのがむずかしい このギャッ プを 埋 めるためにはなお 多 くのことが 必 要 だ もっ と 多 くのデータが 入 手 できれば 子 どものために 具 体 的 な 結 果 をだせる 見 込 みが 高 まることになる 効 果 的 な 子 ども 保 護 システムができれば 弱 い 子 どもや 家 族 が 教 育 保 健 社 会 福 祉 社 会 的 な 保 護 司 法 その 他 必 須 のサービスを 利 用 できるように なる これらのシステムは 貧 困 と 搾 取 の 世 代 間 の 悪 循 環 の 連 鎖 を 断 ち 切 って MDGを 実 現 するのに 役 立 つ 全 体 としての 目 標 は 保 護 的 な 環 境 をつくりだ し 子 どもたちが 男 女 を 問 わずあらゆる 形 態 の 暴 力 や 搾 取 から 守 られるようにすることだ 皆 が 力 を 合 わせて 子 どもの 権 利 を 守 り 子 どもがもって 生 まれ た 能 力 を 十 分 に 伸 ばせるようにする 機 会 を 増 やす 必 要 がある 画 期 的 な 子 どもの 権 利 条 約 が 採 択 されてから 20 年 の 歳 月 が 流 れた 今 年 は その 記 念 の 年 であ り 本 書 子 どもたちのための 前 進 には 子 ども の 保 護 に 関 する 大 事 な 情 報 が 盛 り 込 まれている 前 進 がみられはしたが いまなお 苦 しんでいる 子 ども たちの 存 在 は すべての 場 所 のすべての 子 どもが 条 約 がうたう 保 護 を 受 けられるように 私 たちが 一 層 の 緊 急 性 をもってとりくむ 必 要 があることを 訴 えて いる だがここに 収 録 したデータはいくらかの 前 進 がみ られたことを 示 している 例 えば これまで 児 童 婚 が 当 たり 前 だったいくつかの 国 々で 女 の 子 の 結 婚 年 齢 が 高 くなった 過 去 数 十 年 の 間 にFGM/C( 女 性 器 切 除 )も 減 少 した これらの 問 題 で 前 進 がみられ はしたが 課 題 はそのペースを 速 めることにある アン M ベネマン ユニセフ 事 務 局 長 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 1

序 世 界 の 子 どもが 暴 力 や 搾 取 虐 待 に 苦 しんでいる 戦 場 で 戦 い 耐 えられないような 条 件 のもとで 働 くことを 強 いられてい る 性 的 に 虐 待 され 暴 力 的 な 罰 を 受 けている 子 どものとき に 結 婚 させられ 売 買 されて 搾 取 的 な 労 働 条 件 に 追 い 込 まれて いる 不 当 に 刑 務 所 に 送 られ 拘 留 され 施 設 に 収 容 されてい る 子 どももいる そんな 状 況 下 にある 子 どもたちは 最 も 根 源 的 な 方 法 で 人 権 を 踏 みにじられ 幅 広 く 場 合 によっては 取 り 返 しのつかない 影 響 をおよぼすような 身 体 的 心 理 的 な 危 害 に 苦 しんでいる 子 どもの 権 利 条 約 がうたう 健 全 な 子 ども 時 代 の 暮 らしが 奪 われているのは 世 界 が 子 どもに 子 どもが 受 ける 権 利 のある 保 護 を 与 えられないでいるためである 2000 年 に 採 択 された ミレニアム 宣 言 は 子 どもを 紛 争 暴 力 虐 待 搾 取 から 守 る 必 要 があることを 明 記 してい る 宣 言 を 採 択 したすべての 国 が 次 のことを 約 束 した: くなって ジェンダーの 平 等 が 実 現 できなくなる(MDG2と 3) その 結 果 早 期 に 妊 娠 し そのことが 少 女 (MDG5)と その 子 ども(MDG4)に 健 康 上 の 大 きなリスクをもたらす 法 やサービス 人 々の 行 動 様 式 や 慣 習 によって 子 どもへの リスクを 最 小 限 にし 子 どもが 持 つ 抵 抗 力 を 強 化 するような 社 会 生 活 のすべての 側 面 を 包 含 する 保 護 環 境 を 生 みだせば 多 くの 形 の 暴 力 や 搾 取 虐 待 は 防 げるようになる 2008 年 にユニセフは 新 しい 児 童 保 護 戦 略 を 採 択 し そ のなかで 保 護 環 境 に 必 須 のさまざまな 要 素 について 詳 述 した 同 戦 略 は 子 どもの 権 利 侵 害 を 許 してきた 社 会 の 態 度 慣 習 行 動 を 改 めさせるために 体 系 的 なアプローチと 努 力 を 求 めて いる この 戦 略 は 児 童 保 護 に 関 する 幅 広 い 国 際 的 枠 組 みと 国 連 事 務 総 長 による 子 どもに 対 する 暴 力 に 関 する 調 査 の 勧 告 に 基 づくもので 年 齢 障 害 の 有 無 民 族 宗 教 にかかわらず 可 能 な 最 善 の 児 童 保 護 システムを 構 築 する 責 任 が 政 府 にあること を 強 調 している ## すべての 子 どもの 市 民 的 政 治 的 経 済 的 社 会 的 文 化 的 権 利 を 守 り それらの 権 利 を 強 化 するために 努 力 す る ## 女 性 に 対 するあらゆる 形 の 暴 力 と 戦 い 女 子 に 対 する あらゆる 形 態 の 差 別 の 撤 廃 に 関 する 条 約 を 実 施 する ## 自 然 災 害 やジェノサイド 武 力 紛 争 その 他 の 人 道 的 緊 急 事 態 の 不 当 な 影 響 下 にある 子 どもたちやすべての 市 民 をあらゆる 形 で 救 援 し 保 護 して できるだけ 早 く 普 段 の 暮 らしに 戻 れるようにする ## 子 どもの 権 利 条 約 とその 武 力 紛 争 への 子 どもの 関 与 に 関 する 選 択 議 定 書 と 子 どもの 売 買 子 ども 買 春 子 どもポルノに 関 する 選 択 議 定 書 の 批 准 と 全 面 的 な 実 施 を 促 進 する 子 どもの 保 護 は ミレニアム 開 発 目 標 (MDG) のすべての 要 素 貧 困 の 緩 和 や 子 どもの 就 学 ジェンダー 不 平 等 の 撤 廃 子 どもの 死 亡 率 の 引 き 下 げなど に 関 わりを 持 つ たとえば 児 童 労 働 は 子 どもの 教 育 を 妨 げ 遅 らせ 不 可 能 に する(MDG2) 一 方 で 教 育 の 質 が 低 いと 子 どもが 学 校 をや めて 労 働 に 従 事 するようになる 少 女 が 家 事 労 働 のために 学 校 をやめさせられるケースは 多 く(MDG3) 性 的 搾 取 の 下 で 生 き 抜 いた 少 女 は その 後 の 人 生 や 母 性 を 脅 かす 病 気 にかか りやすい(MDG5と6) 児 童 婚 により 少 女 は 学 校 に 行 けな ユニセフのこの 戦 略 はまた 包 括 的 な 子 どもの 保 護 環 境 を 構 築 するための5つの 主 要 なアプローチを 打 ち 出 している: 1. 子 どもを 守 るシステムを 改 善 する 子 どもの 権 利 条 約 が 発 効 して 以 来 法 的 な 改 革 のほとん どが 包 括 的 なアプローチをとるというよりも むしろ 子 ども の 保 護 に 関 わる 問 題 ごとに 法 律 を 改 善 するものだった 各 国 政 府 は 立 法 の 枠 組 みを 全 面 的 に 見 直 し 必 要 に 応 じてそれを 改 善 し 手 直 しするだけでなく 人 権 ベースのアプローチに 基 づ いて 国 の 予 算 政 策 実 施 の 方 法 モニタリング メカニズム を 確 立 する 必 要 がある 各 国 政 府 はまた 子 どもの 保 護 の 問 題 に ついて 人 々の 間 での 論 議 を 奨 励 する 必 要 がある というのも 人 々の 意 識 を 高 め 人 々の 姿 勢 を 改 めないと 立 法 だけでは 十 分 な 効 果 が 得 られないからである サービスを 提 供 するのが 最 もむずかしい 子 どもも 含 めて す べての 子 どもが 基 本 的 な 保 健 教 育 サービスを 受 けられるよう にする 必 要 がある とくに 暴 力 搾 取 虐 待 の 危 険 にさらさ れ あるいは 実 際 にそれらの 影 響 を 受 けている 子 どもが 学 校 や 診 療 所 専 門 の 施 設 で 社 会 福 祉 サービスを 受 けられるように することも 必 要 である それらのサービスの 提 供 の 仕 方 も 重 要 であり 教 員 医 師 警 察 官 ソーシャルワーカーなど 子 ども 2 子 どもたちのための 前 進

の 保 護 の 問 題 に 関 わる 人 々の 総 合 的 能 力 を 必 要 に 応 じて 具 体 的 な 研 修 により 向 上 させる 必 要 がある 2. 社 会 の 変 化 を 促 進 する 社 会 は 児 童 婚 やFGM/C( 女 性 器 切 除 ) 体 罰 DV(ドメス ティック バイオレンス)など 子 どもへの 多 くの 形 の 暴 力 を 黙 認 し あるいは 公 然 と 認 めている 子 どもを 効 果 的 に 保 護 で きるかどうかは 家 族 やコミュニティの 考 え 方 を 変 えて 子 ど もを 傷 つけるような 態 度 考 え 方 慣 習 を 受 け 入 れないように できるかどうかに 大 きくかかっている 社 会 の 前 向 きのコンセ ンサスが 最 も 効 果 的 な 子 どもの 保 護 を 強 化 する 外 部 から 変 化 を 押 しつけようとすると しばしば 反 発 を 招 く 子 どもの 保 護 を 改 善 するためのイニシアチブは それがパートナーシップ や 連 携 に 基 づいていて これらの 問 題 について 人 々の 間 で 公 然 と 論 議 が 行 われるようになったときに より 効 果 を 発 揮 する 社 会 規 範 が 共 有 され 効 果 的 でアクセス 可 能 なシステムが 生 ま れることで 効 果 的 で 持 続 的 な 変 化 が 可 能 になる 3. 緊 急 事 態 下 の 子 どもの 保 護 を 強 化 する 紛 争 や 干 ばつ 洪 水 地 震 などの 自 然 災 害 が 子 どもを 保 護 する 上 での 新 たなリスクを 生 みだし 既 存 のリスクを 高 める それらに 対 応 する 戦 略 は 国 際 人 権 法 を 踏 まえたものでなけれ ばならず 現 場 での 活 動 はユニセフの 緊 急 事 態 における 子 ど ものための 活 動 方 針 に 沿 ったものでなければならない 緊 急 事 態 下 の 子 どもも 安 定 したコミュニティの 子 どもと 同 じニー ズと 権 利 をもっている 救 援 活 動 はまた 暴 力 や 搾 取 虐 待 の 予 防 を 強 調 するものでなければならない 紛 争 の 最 中 や 自 然 災 害 のあとでさえ 国 レベルの 子 ども 保 護 システムの 構 築 に 重 点 をおくべきである 緊 急 事 態 のもとでは 多 くのシステムが 弱 体 化 するが それらのシステムが 発 生 し た 子 どもの 保 護 の 問 題 に 取 り 組 む 上 で 重 要 な 役 割 を 果 たさねば ならない たとえば 社 会 福 祉 や 警 察 司 法 部 門 は 家 族 の 安 否 調 査 や 再 会 緊 急 事 態 により 親 を 失 った 子 どもの 一 時 的 な 保 護 法 に 触 れた 子 どもなどの 問 題 に 対 処 する 上 で 支 援 を 必 要 と する 4. 効 果 を 高 めるためのパートナーシップ 子 どもの 保 護 は 国 連 機 関 各 国 政 府 市 民 社 会 民 間 部 門 2 国 間 多 国 間 機 関 の 間 のパートナーシップを 最 大 限 に 強 化 す ることで 推 進 される プログラムやアドボカシーのための 共 通 のアプローチづくりを 促 進 し 子 どもの 保 護 という 目 標 を 実 現 するために 社 会 が 共 通 の 責 任 を 果 たすようにする 必 要 がある 国 際 金 融 機 関 とのパートナーシップにより 子 どもの 保 護 に 責 任 を 負 う 部 門 への 投 資 を 増 やすことができるかもしれない 若 者 とくに 子 どもの 保 護 に 関 わる 問 題 に 直 面 している 若 者 は 子 どもへの 暴 力 や 武 力 紛 争 の 影 響 などの 問 題 や 配 慮 が 必 要 だとみなされている 問 題 についての 沈 黙 を 破 るうえで 効 果 的 な 発 言 者 になることができる 5. 証 拠 を 積 み 上 げる 子 どもの 保 護 に 関 する 証 拠 資 料 を 構 築 することは 重 要 で な かんずく 法 や 政 策 慣 習 を 改 善 するためにデータを 利 用 する 上 で 不 可 欠 になる モニタリングや 評 価 も 子 どもの 保 護 を 損 な う 行 為 の 規 模 や 脆 弱 なグループの 特 定 やその 弱 さの 程 度 につい て 知 り 予 防 努 力 の 効 果 を 評 価 し すべてのレベルで 証 拠 に 基 づいて 政 策 やプログラムを 立 案 するために 必 要 になる データ 収 集 のプロセスはまた 既 存 の 保 護 システムが 見 落 としている 子 どもの 所 在 を 明 らかにし 人 権 の 実 現 を 目 指 すアプローチに よって それらの 子 どもに 手 を 差 し 伸 べるための 新 しい 方 法 を 生 みだすのに 役 立 つ 子 どもの 保 護 に 関 わる 問 題 についての 信 頼 できるデータを 集 めるのはきわめてむずかしい 暴 力 や 搾 取 虐 待 は 違 法 性 や 秘 密 透 明 性 の 欠 如 という 条 件 のもとで 蔓 延 し 政 府 が 公 式 の 統 計 を 作 成 して 問 題 の 真 の 規 模 や 範 囲 を 明 らかにするのを 不 可 能 にする 虐 待 が 公 にならないことが データ 収 集 メカニズ ムの 確 立 に 消 極 的 であることと 結 びついている 国 や 地 域 レベ ルの 既 存 のデータ 収 集 システムはしばしば 弱 体 で 技 術 的 な 能 力 のなさを 反 映 している なかんずく 予 防 的 介 入 の 効 果 につい て 評 価 するための 確 実 な 評 価 調 査 法 も 十 分 ではない それにもかかわらず 重 要 な 前 進 がみられた 世 帯 調 査 が 子 ど もの 保 護 の 少 なくともいくつかの 重 要 な 分 野 で 詳 細 な 情 報 を 入 手 するための 有 用 な 手 段 になり ユニセフもいくつかの 問 題 に ついては 世 界 全 体 のデータを 集 めている(これについては 次 の 節 で 詳 述 する) 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 3

世 界 の 概 観 保 護 的 な 環 境 という 考 え 方 は 1989 年 の 子 どもの 権 利 条 約 の 採 択 へとつ ながった 子 どもの 権 利 運 動 や 条 約 の ほぼ 世 界 的 な 批 准 と 時 期 を 同 じくして 発 展 してきた 1980 年 代 の 中 期 から 後 期 そして1990 年 代 によく 使 われ た とくに 困 難 な 状 況 のもとにある 子 ども という 言 葉 は ラテンアメリカそ の 他 の 地 域 で 街 頭 で 暮 らし 働 く 子 ども のためのプログラムの 経 験 に 基 づくも ので この 言 葉 はほどなく 武 力 紛 争 下 にある 子 どもや 虐 待 や 放 置 の 犠 牲 に なっている 子 どもにも 拡 大 して 使 われ るようになった ほとんどすべての 問 題 領 域 で 子 どもの 権 利 侵 害 の 性 質 や 範 囲 を 数 量 化 し その 性 格 を 明 らかにする には 明 らかにデータが 不 足 していた 児 童 労 働 や 武 力 紛 争 その 他 の 形 の 暴 力 性 的 虐 待 や 搾 取 家 族 の 喪 失 不 完 全 な 法 や 司 法 のプロセスなど 個 々の 状 況 の 影 響 下 にある 子 どもの 数 を 推 定 するのがむずかしいのは これ らの 問 題 が 人 々や 政 治 にとって 触 れにくいだけでなく どん なデータが 必 要 でどうすればそれらを 最 もうまく 集 められるか についての 理 解 不 足 の 反 映 である そうしたデータ 上 の 重 大 な ギャップが 子 どもが 置 かれた 状 況 の 正 確 で 効 果 的 な 分 析 を 妨 げている 子 どもの 権 利 条 約 のなかでなされた 勧 告 や 子 どもの 権 利 委 員 会 の 一 般 的 討 議 勧 告 国 連 事 務 総 長 による 子 どもに 対 する 暴 力 に 関 する 調 査 に 盛 り 込 まれた 勧 告 にもかかわら ず 子 どもの 保 護 に 関 する 研 究 調 査 にはいまなお 課 題 が 残 され ている 子 どもの 保 護 についての 合 意 された 定 義 がないことや 指 標 の 不 足 強 制 的 な 報 告 義 務 がないこと それらの 出 来 事 が しばしば 目 に 見 えない ことなどである それらのギャップの 一 部 を 埋 める 目 的 で 1980 年 代 の 半 ば からは 人 口 保 健 調 査 (DHS)を 通 じて 1995 年 からは 多 重 指 標 クラスター 調 査 (MICS)や 各 国 でのその 他 の 世 帯 調 査 を 通 じて 多 くのことがなされてきた これらの 調 査 は 出 生 登 録 や 児 童 婚 FGM/C( 女 性 器 切 除 ) 児 童 労 働 もっと 最 近 では DV(ドメスティック バイオレンス)や 子 どものしつけ 障 害 をもつ 子 どもに 対 する 態 度 などの 幅 広 い 問 題 について 数 量 的 なデータをもたらした DHSやMICS 各 国 でのその 他 の 世 帯 調 査 が この 報 告 で 取 り 上 げた 大 半 のデータの 出 所 になってい る この 報 告 書 の 各 ページにはかなりの 量 のデータが 含 まれて おり その 多 くが 新 しく ここで 初 めて 報 告 されるものである ユニセフや 協 力 団 体 が 長 年 にわたって 世 帯 調 査 のデータを 集 めた 結 果 世 界 や 地 域 レベルの 推 定 値 が 出 され それらの 動 向 が 分 析 できるようになった 出 生 登 録 や 児 童 婚 児 童 労 働 に 関 するデータはほとんどの 国 で 集 められ FGM/Cに 関 する データも それが 広 く 行 われている29カ 国 で 入 手 できるよう になった ユニセフはこれらの 問 題 について 毎 年 世 界 子 ども 白 書 のなかで 報 告 し 2007 年 からはDVや 子 どものしつけ 障 害 をもつ 子 どもに 対 する 態 度 についても 報 告 を 開 始 した 性 的 搾 取 や 子 どもの 虐 待 人 身 売 買 移 住 施 設 でケアされ ている 子 ども 司 法 センターに 収 容 されている 子 どもなどの 問 題 に 関 するデータは 世 帯 調 査 では 集 めるのがむずかしい そ のためこの 報 告 のいたるところで 述 べているように それらの 問 題 についてはしばしば 数 量 化 可 能 なデータが 不 足 している この 報 告 は それらの 分 野 では 外 部 の 分 析 に 依 存 し 報 告 書 出 版 時 に 入 手 できた 最 善 の 推 定 値 を 使 用 した 質 的 なデータは 統 計 に 代 わるものではないが 数 量 的 な 情 報 を 補 う 重 要 な 情 報 になり 真 に 子 どもの 最 善 の 利 益 になるプロ グラムを 立 案 するうえで 不 可 欠 となっている 4 子 どもたちのための 前 進

出 生 登 録 出 生 登 録 は 子 どもの 存 在 や 国 籍 を 示 す 公 式 の 記 録 になり 子 どもの 権 利 条 約 の 第 7 条 のもとで 基 本 的 人 権 の 一 つとみ なされている 出 生 登 録 は 無 料 で しかも 普 遍 的 に 行 われなけ ればならない それにもかかわらず2007 年 に 生 まれた 子 ども のうち およそ5100 万 人 の 出 生 が 登 録 されていない そのほ ぼ 半 数 が 南 アジアの 子 どもである 入 手 できるデータのある 開 発 途 上 国 の4 分 の1で 出 生 登 録 率 が50%を 下 回 っている 2007 年 には サハラ 以 南 のアフリカと 南 アジアの 子 ども の 3 人 のうちのほぼ2 人 が 登 録 されなかった 8つの 国 サハ ラ 以 南 の6か 国 南 アジアの2カ 国 では5 歳 未 満 児 の10%ま たはそれ 以 下 が 登 録 されているにすぎない 最 貧 層 の 家 庭 の 子 どもは 富 裕 層 の 家 庭 の 子 どもに 比 べて 登 録 される 比 率 が 半 分 程 度 になっている 2007 年 に 生 まれた 子 どものうち およそ5100 万 人 が 出 生 登 録 されておらず そのほぼ 半 数 が 南 アジアの 子 どもである 年 間 の 出 生 未 登 録 者 数 ( 地 域 別 )2007 年 東 アジア 太 平 洋 諸 国 ( 中 国 を 除 く) 350 万 人 西 部 中 部 アフリカ 980 万 人 ラテンアメリカ カリブ 諸 国 130 万 人 中 東 北 アフリカ 240 万 人 CEE/CIS 40 万 人 南 アジア 2430 万 人 多 くの 国 で 出 生 登 録 の 動 向 を 示 すデータが 不 足 しているた め 世 界 や 地 域 レベルでの 前 進 を 分 析 するのがむずかしい だ が 国 レベルでは データはガンビア ラオス ベトナムなどい くつかの 国 で 出 生 登 録 率 が 高 まったことを 示 している 東 部 南 部 アフリカ 970 万 人 出 生 が 登 録 されていない 子 どもや 成 人 は 実 際 問 題 として 国 の 目 には 映 らない 存 在 となる そのためそれらの 人 々は 保 護 を 受 け 保 健 や 教 育 などのサービスを 受 ける 権 利 があるにもかかわ らず しばしばその 範 囲 外 に 追 いやられる それらの 子 どもは 注 : 数 値 は 世 界 人 口 の68%を 占 める98カ 国 のデータに 基 づく 出 生 児 数 は2007 年 のデータ である 中 国 の 出 生 登 録 データがユニセフのデータベースにないため 中 国 とその 人 口 を 除 外 し た 資 料 :MICS DHS その 他 の 国 別 調 査 および 主 な 住 民 登 録 システムのデータ(2000 2008 年 ) 出 生 登 録 率 はサハラ 以 南 のアフリカと 南 アジアが 最 も 低 い 5 歳 未 満 児 の 出 生 登 録 率 25% 未 満 25 50% 51 75% 75% 以 上 データなし 注 :この 地 図 は 実 際 の 縮 尺 に 従 っていない また 国 や 領 土 国 境 の 法 的 地 位 についてのユニセフの 立 場 を 示 すものではない インドとパキスタンによって 合 意 されたジャンム カシミールの 支 配 地 域 の 境 界 線 は 点 線 で 表 わしているが 両 者 はこの 地 域 について 最 終 合 意 にはまだ 達 していない 資 料 :MICS DHSおよびその 他 の 主 な 住 民 登 録 システムのデータ(2000 2008 年 ) 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 5

サハラ 以 南 のアフリカと 南 アジアでは 子 どもの3 人 に2 人 が 出 生 登 録 されていない 5 歳 未 満 児 の 出 生 未 登 録 率 ( 地 域 別 ) 最 貧 層 の 家 庭 の 子 どもは 富 裕 層 の 家 庭 に 比 べ 出 生 登 録 されていない 割 合 が2 倍 になっている 性 差 は 見 られない 5 歳 未 満 児 の 出 生 未 登 録 率 ( 所 得 階 層 別 性 別 ) 東 部 南 部 アフリカ 68 70% 68 サハラ 以 南 のアフリカ 諸 国 64 60% 南 アジア 64 50% 55 55 西 部 中 部 アフリカ 61 40% 東 アジア 太 平 洋 諸 国 ( 中 国 を 除 く) 28 30% 32 中 東 北 アフリカ 25 ラテンアメリカ カリブ 諸 国 11 10% CEE/CIS 後 発 開 発 途 上 国 8 71 0% 最 低 所 得 層 最 高 所 得 層 男 子 女 子 開 発 途 上 国 ( 中 国 を 除 く) 50 0% 40% 60% 80% 注 :5 分 位 階 層 別 および 性 別 の 数 値 は81カ 国 の 一 部 の 国 々のデータに 基 づく そのため 本 報 告 書 の 他 の 箇 所 に 記 されている 全 体 の 数 値 と 比 較 できない 資 料 :MICS DHS その 他 の 国 別 調 査 および 主 な 住 民 登 録 システムのデータ(2000 2008 年 ) 資 料 :MICS DHS その 他 の 国 別 調 査 および 主 な 住 民 登 録 システムのデータ(2000 2008 年 ) サハラ 以 南 のアフリカの 6カ 国 および 南 アジアの2カ 国 で 出 生 登 録 されている5 歳 未 満 児 は10% 以 下 である 出 生 登 録 率 10% 未 満 の 国 々における5 歳 未 満 児 の 登 録 率 また のちになって 市 民 として 権 利 の 行 使 を 妨 げられることが ある たとえば 旅 券 を 手 に 入 れて 旅 行 し 結 婚 し 投 票 し 銀 行 に 口 座 を 開 き 資 産 を 相 続 することができなくなる 恐 れがあ る 10% 8% 6% 4% 2% 0% 3 4 ソマリア リベリア アフガニ スタン 注 :リベリアとタンザニアのデータは 標 準 定 義 によっていない 資 料 :MICSとDHS(2000 2007 年 ) 6 7 エチオ ピア 8 9 10 10 タンザニア チャド ザンビア バングラ デシュ 出 生 登 録 は 子 どもの 保 護 に 向 けての 重 要 な 一 歩 になる 最 低 年 齢 を 規 定 する 法 律 は それが 軍 や 武 装 集 団 による 不 法 な 徴 用 や 児 童 婚 有 害 な 形 態 の 労 働 のいずれから 子 どもを 守 るもので あろうと 子 どもの 年 齢 の 公 式 の 記 録 に 基 づいて 実 施 される 法 に 触 れた 子 どもは 刑 事 司 法 制 度 のもとで 成 人 として 扱 われる のを 避 けるために 年 齢 についての 公 式 の 記 録 を 必 要 とする 出 生 証 明 のある 子 どもは 性 的 搾 取 や 人 身 売 買 にさらされにく く 複 雑 な 緊 急 事 態 のもとでも 家 族 と 再 会 しやすくなる 出 生 の 記 録 はまた 出 生 に 対 する 認 知 になり そのことが 不 法 な 養 子 縁 組 に 対 する 保 護 になることがある 出 生 登 録 を 保 健 サービスや 子 どもの 幼 児 教 育 プログラムなど の 社 会 サービスに 組 み 込 むことで 登 録 率 を 高 めることができ る 効 果 的 な 啓 発 キャンペーンによって 出 生 登 録 に 対 する 人 々 の 理 解 を 深 めて 出 生 登 録 に 対 する 総 合 的 な 支 援 を 促 すことが できる 6 子 どもたちのための 前 進

子 どもに 対 する 暴 力 子 どもに 対 する 暴 力 の 真 の 規 模 は 暴 力 の 多 くが 人 目 に 触 れ ない 形 で 振 るわれ 報 告 されることがないため 知 ることがで きない 子 どもへの 暴 力 についての 最 も 幅 広 い 調 査 としては おそらく 国 連 事 務 総 長 による 子 どもに 対 する 暴 力 に 関 する 調 査 (2006 年 )のためにユニセフのイノチェンティ 研 究 セン ターがまとめた 身 体 的 な 暴 力 に 関 するデータがあり その 中 で は 毎 年 5 億 人 から15 億 人 の 子 どもが 暴 力 を 経 験 していると 推 定 された 1 暴 力 の 一 部 は 予 測 できない 散 発 的 なものだが 子 どもに 対 す る 暴 力 の 大 部 分 は 両 親 養 父 母 親 のパートナー 学 友 教 員 雇 用 主 など 子 どもが 知 っていて 信 頼 できるはずの 人 々に よって 振 るわれている 障 害 児 や 少 数 民 族 の 子 ども 街 頭 で 暮 らす 子 ども 法 に 触 れた 若 者 難 民 や 避 難 民 の 子 どもなど 特 定 の 子 どもたちは とくに 暴 力 にさらされやすい 暴 力 を 受 け たり 目 撃 したりした 子 どもは 恐 怖 や 差 別 への 恐 れから 沈 黙 していることが 多 く 多 くの 子 どもが 暴 力 を 生 活 のなかの 不 可 避 なものとして 受 け 入 れている 家 庭 は 子 どもの 保 護 にとって 当 然 の 環 境 でなければならない が 家 庭 でさえも 子 どもがしつけの 形 で 暴 力 を 経 験 する 場 所 に なることがある 多 重 指 標 クラスター 調 査 (MICS)(2005 2006 年 )の 第 3ラウンドの 調 査 で 子 どものしつけに 関 する 選 択 的 なモジュールを 実 施 した37カ 国 で 得 られたデータは 2 14 歳 児 の86%までが 体 罰 ないしは 心 理 的 暴 力 を 経 験 したこ とを 示 している 子 どもの3 人 のうちの2 人 までが 体 罰 を 受 け ている 世 界 のほぼすべての 地 域 で 妻 に 対 して 暴 力 を 振 るうことを 正 当 化 する 理 由 として 最 も 広 く 挙 げられているのが 育 児 放 棄 である だが 女 性 は 教 育 を 受 ければ 受 けるほど 教 育 のない 女 性 のように ある 種 の 条 件 のもとで 夫 が 妻 に 暴 力 を 振 るうこと が 正 当 化 されるとは 考 えなくなる 国 連 事 務 総 長 による 子 どもに 対 する 暴 力 に 関 する 調 査 は 国 のデータ 収 集 情 報 システムを 改 善 し 国 際 的 に 合 意 し た 基 準 に 基 づく 指 標 を 採 用 し 対 象 ごとに 細 分 化 したデータに より 前 進 をモニターし 子 どものなかでもとくに 脆 弱 なグルー プを 特 定 できるようにすることを 勧 告 している この 調 査 はま た 諸 々の 勧 告 の 中 のひとつとして 家 族 や 家 庭 学 校 施 設 や 司 法 機 関 職 場 やコミュニティなど 子 どもへの 暴 力 が 生 じ 得 るあらゆる 状 況 について 各 国 が 調 査 項 目 を 設 けることを 求 め ている 暴 力 がもたらす 結 果 はさまざまである 暴 力 の 多 くの 犠 牲 者 はのちになって 心 身 の 健 康 問 題 を 経 験 し それが 死 や 障 害 につ ながることがある 社 会 もまた 直 接 の 医 療 費 や 将 来 の 所 得 や 税 収 の 喪 失 保 護 福 祉 サービスのコストという 形 で 代 価 を 支 払 うことになる 妻 への 暴 力 は 許 されるか? 開 発 途 上 国 の 女 性 の 半 数 以 上 が 許 される と 答 えている 一 定 の 条 件 のもとであれば 夫 またはパートナーが 妻 に 暴 力 を 振 るうことが 正 当 化 されると 考 える 15~49 歳 の 少 女 と 女 性 の 割 合 体 罰 は 母 親 や 保 護 者 がそれを 容 認 していないところでさえ 広 く 行 われている データを 入 手 できる35カ 国 では 育 児 には 体 罰 が 必 要 だと 考 えている 母 親 や 保 護 者 の 比 率 は 実 際 に 体 罰 を 受 けたと 述 べた2 14 歳 の 比 率 よりも 一 貫 して 低 い MICSの 子 どものしつけに 関 する 調 査 モジュールは 子 ども への 暴 力 を 防 ぎ 暴 力 にさらされている 子 どもを 支 援 するため の 政 策 やプログラム 活 動 の 基 礎 になるべき 経 験 的 証 拠 や 分 析 がないことを 受 けて 作 成 された だが 明 らかにもっと 多 くの データが 必 要 である 入 手 できたデータはまた DVの 一 形 態 である 妻 への 暴 力 が 広 く 受 け 入 れられていることを 示 している 68カ 国 のデータ によると 15 49 歳 の 女 性 の50% 以 上 が 一 定 の 条 件 のもと では 夫 が 妻 に 暴 力 を 振 るうことが 正 当 だと 考 えている 西 部 中 部 アフリカ 66 東 部 南 部 アフリカ 65 東 アジア 太 平 洋 諸 国 ( 中 国 を 除 く) 南 アジア 54 CEE/CIS 32 後 発 開 発 途 上 国 64 開 発 途 上 国 ( 中 国 を 除 く) 52 注 : 世 界 人 口 の39%を 占 める68カ 国 のデータに 基 づく ラテンアメリカ カリブ 諸 国 中 東 北 アフリカはデータが 十 分 でないため 概 算 できなかった 資 料 :MICSとDHS その 他 の 国 別 調 査 (2001 2007 年 ) 35 0% 10% 30% 40% 50% 60% 70% 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 7

体 罰 と 心 理 的 暴 力 の 両 方 を 経 験 した 子 どもの 割 合 が 多 い 体 罰 を 受 けた 経 験 を 持 つ2~14 歳 の 子 どもの 割 合 ( 体 罰 のみ 心 理 的 暴 力 のみ その 両 方 ) パレスチナ 自 治 区 70 23 2 ベトナム 58 32 4 イエメン 81 10 2 エジプト 68 22 2 カメルーン 69 16 7 シエラレオネ 69 13 9 トーゴ 67 16 8 コートジボワール 69 18 3 ガーナ 64 20 6 中 央 アフリカ 共 和 国 69 12 7 ジャマイカ 61 14 12 シリア 70 12 5 アルジェリア 69 14 4 ガンビア 62 13 10 スリナム 52 27 5 ドミニカ 共 和 国 45 27 12 イラク 65 15 4 ブルキナファソ 53 26 4 ベラルーシ 45 33 5 ギニアビサウ 57 9 14 モンゴル 37 42 1 アゼルバイジャン 44 29 2 トリニダードトバゴ 42 23 9 タジキスタン 50 19 5 ガイアナ 47 15 11 セルビア 41 21 11 ラオス 35 27 9 ウクライナ 32 33 5 ジプチ 46 8 16 旧 ユーゴスラビア マケドニア 42 15 12 ベリーズ 38 13 17 グルジア 40 18 8 モンテネグロ 35 19 7 カザフスタン 19 29 4 体 罰 と 心 理 的 暴 力 の 両 方 キルギスタン アルバニア 10 2 25 16 37 11 心 理 的 暴 力 のみ 体 罰 のみ ボスニア ヘルツェゴビナ 13 14 9 0% 40% 60% 80% 100% 資 料 :MICS DHS その 他 の 国 別 調 査 (2005 2007 年 ) 8 子 どもたちのための 前 進

若 い 女 性 も 年 齢 がより 高 い 女 性 と 同 様 夫 から 妻 への 暴 力 を 正 当 だと 考 えている 一 定 の 条 件 のもとであれば 夫 やパートナーが 妻 に 暴 力 を 振 るうことが 正 当 化 されると 考 える15~49 歳 の 少 女 と 女 性 の 割 合 ( 年 齢 集 団 別 ) ほぼすべての 地 域 で 夫 やパートナーによる 暴 力 が 正 当 化 できる 場 合 の 最 大 の 理 由 は 妻 の 育 児 放 棄 だった 一 定 の 条 件 のもとであれば 夫 やパートナーが 妻 に 暴 力 を 振 るうことが 正 当 化 されると 答 えた15 49 歳 の 少 女 と 女 性 の 割 合 ( 事 由 別 ) 15~19 歳 53 20~24 歳 52 ラテンアメリカ カリブ 諸 国 育 児 放 棄 夫 に 無 断 の 外 出 夫 への 口 ごたえ 夫 との 性 交 渉 を 拒 否 ( 単 位 :%) 料 理 を 焦 がす 12 9 4 4 5 25~29 歳 52 30~34 歳 52 35~39 歳 52 CEE/CIS 23 20 22 11 8 東 アジア 太 平 洋 諸 国 ( 中 国 を 除 く) 29 22 13 13 7 南 アジア 34 29 30 14 20 中 東 北 アフリカ 44 45 35 36 20 西 部 中 部 アフリカ 50 50 43 37 28 40~44 歳 51 東 部 南 部 アフリカ 51 45 42 32 31 45~49 歳 51 0% 10% 30% 40% 50% 60% 注 : 数 値 はデータが 入 手 できた66カ 国 の 平 均 値 である 資 料 :MICS DHS その 他 の 国 別 調 査 (2001 2007 年 ) 注 :ラテンアメリカ カリブ 諸 国 中 東 北 アフリカの 数 値 は それぞれの 地 域 全 体 の 割 合 では なく データが 入 手 可 能 だった 国 々の 平 均 値 である 資 料 :DHS MICSおよびその 他 の 国 別 調 査 (2001 2007 年 ) 最 貧 層 の 家 庭 出 身 の 女 性 正 規 の 教 育 を 受 けていない 女 性 のほうが 夫 による 妻 への 暴 力 を 正 当 化 する 傾 向 がある 一 定 の 条 件 のもとであれば 夫 やパートナーが 妻 に 暴 力 を 振 るうことが 正 当 化 されると 答 えた15~49 歳 の 少 女 と 女 性 の 割 合 ( 世 帯 の 所 得 別 学 歴 別 ) 70% 60% 50% 65 63 61 55 60 55 40% 30% 39 42 10% 0% 最 も 貧 しい 中 の 下 の 中 の 中 の 上 の 最 も 豊 かな 学 歴 なし 初 等 教 育 のみ 中 等 教 育 以 上 注 : 世 帯 の 所 得 別 の 数 値 は 世 界 人 口 の29%を 占 める53カ 国 のデータに 基 づく 学 歴 別 の 数 値 は 世 界 人 口 の38%を 占 める64カ 国 のデータから 算 出 した 資 料 :DHS MICSおよびその 他 の 国 別 調 査 (2001 2007 年 ) 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 9

児 童 婚 開 発 途 上 国 の20 24 歳 の 若 い 女 性 の3 分 の1 以 上 が18 歳 に なるまでに 結 婚 または 事 実 婚 状 態 になったと 答 えている それ らの 女 性 の 比 率 は 南 アジアで 最 も 高 く(46%) サハラ 以 南 の アフリカがそれに 次 いでいる(39%) 20 24 歳 の 女 性 の3 分 の1 以 上 が 児 童 婚 だったと 報 告 している 18 歳 以 前 に 結 婚 もしくは 事 実 婚 状 態 になった20~24 歳 の 女 性 の 割 合 ( 地 域 別 ) 南 アジア 46 児 童 婚 が 最 も 多 い6つの 国 では 20 24 歳 の 女 性 の60% 以 上 が 子 どものときに 結 婚 している 貧 しい 家 庭 の 少 女 は より 西 部 中 部 アフリカ 43 豊 かな 家 庭 の 少 女 よりもその 可 能 性 が 高 い サハラ 以 南 のアフリカ 諸 国 39 世 界 全 体 では 20 24 歳 の 女 性 6400 万 人 以 上 が18 歳 未 満 で 結 婚 したと 報 告 した その 半 数 が 南 アジアの 女 性 である 18 歳 前 に 結 婚 もしくは 事 実 婚 状 態 になった20~24 歳 女 性 の 数 東 部 南 部 アフリカ ラテンアメリカ カリブ 諸 国 東 アジア 太 平 洋 諸 国 ( 中 国 を 除 く) 中 東 北 アフリカ 19 18 25 36 CEE/CIS 12 CEE/CIS 220 万 人 後 発 開 発 途 上 国 開 発 途 上 国 ( 中 国 を 除 く) 35 48 中 東 北 アフリカ 350 万 人 南 アジア 3260 万 人 0% 10% 30% 40% 50% 東 アジア 太 平 洋 諸 国 ( 中 国 を 除 く) 560 万 人 資 料 :MICS DHSおよびその 他 の 国 別 調 査 (2000 2007 年 ) ラテンアメリカ カリブ 諸 国 630 万 人 児 童 婚 が 広 く 行 われている6カ 国 では 20 24 歳 の 女 性 の60% 以 上 が 児 童 婚 をしている 児 童 婚 が 広 く 行 われている6カ 国 において 15 歳 未 満 または18 歳 未 満 で 結 婚 もしくは 事 実 婚 状 態 になった 20~24 歳 の 女 性 の 割 合 東 部 南 部 アフリカ 650 万 人 18 歳 より 前 に 結 婚 または 事 実 婚 西 部 中 部 アフリカ 780 万 人 80% 70% 15 歳 より 前 に 結 婚 または 事 実 婚 39 46 37 60% 40 43 36 注 : 数 値 は 世 界 人 口 の61%を 占 める96カ 国 のデータから 算 出 した 20 24 歳 の 女 性 の 人 口 は2007 年 児 童 婚 の 数 は2000 2007 年 の 数 値 である 中 国 は 児 童 婚 に 関 するデータがユ ニセフのデータベースにないため 除 外 した 資 料 :MICS DHSおよびその 他 の 国 別 調 査 (2000 2007 年 ) 50% 40% 30% 21 20 28 25 35 36 10% 0% 中 央 アフリカ 共 和 国 ギニア バングラ デシュ マリ チャド ニジェール 資 料 :DHSとMICS(2004 2006 年 ) 10 子 どもたちのための 前 進

一 部 の 国 では 少 年 も 未 成 年 のときに 結 婚 しているが 結 婚 さ せられる 子 どもの 大 多 数 が 少 女 である その 結 果 これらの 少 女 の 発 達 が 損 なわれ 学 校 教 育 が 多 くの 場 合 放 棄 される ま た しばしば 夫 の 家 族 やコミュニティに 入 り 自 分 の 仲 間 や 親 戚 との 接 触 が 認 められない 極 端 に 孤 立 した 状 況 におかれる 児 童 婚 により 早 期 に 妊 娠 して 母 親 になるという 結 果 になり 母 と 子 の 双 方 の 健 康 が 大 きなリスクにさらされる 結 婚 させられた 少 女 は 通 常 は 大 半 の 家 事 を 担 わされる 少 女 はまだ 若 く 無 力 であるため DV(ドメスティック バイオレ ンス)や 夫 との 合 意 に 基 づかない 性 交 渉 などの 性 的 虐 待 を 受 け やすい 性 交 渉 のときにコンドームで 保 護 されることもないの で HIVなどの 性 感 染 症 に 冒 される 可 能 性 も 高 まる 2 児 童 婚 が 奴 隷 労 働 や 性 的 搾 取 へとつながる 可 能 性 もあり 少 女 や 少 年 が 人 身 売 買 されて 結 婚 を 強 いられるというケースもある 47カ 国 でのデータは 全 体 として 初 婚 年 齢 の 中 間 データ 値 が 徐 々に 高 まっていることを 示 している だが 多 くの 国 では 変 化 は 遅 く たとえばバングラデシュ ギニア ネパールでは 初 婚 年 齢 の 中 間 値 が 徐 々に 高 まってはいるが なお18 歳 未 満 となっている(12ページ 参 照 ) 最 貧 層 の 家 庭 の 少 女 は 富 裕 層 よりも 児 童 婚 をする 傾 向 にある 18 歳 より 前 に 結 婚 もしくは 事 実 婚 状 態 になった 20~24 歳 の 女 性 の 割 合 ( 世 帯 所 得 別 ) 60% 50% 40% 30% 10% 0% 57 最 も 貧 しい 50 中 の 下 の 中 の 中 の 上 の 注 : 世 帯 所 得 別 の 数 値 は 世 界 人 口 の51%に 当 たる75カ 国 のデータに 基 づく 資 料 :MICS DHSおよびその 他 の 国 別 調 査 (1996 2007 年 ) 42 32 16 最 も 豊 かな 女 子 ほどリスクは 高 くないが 男 子 も 児 童 婚 をしている 児 童 婚 が10% 以 上 行 われている7カ 国 で18 歳 より 前 に 結 婚 もしくは 事 実 婚 状 態 になった20~24 歳 の 男 性 の 割 合 15% 14 16 10% 10 10 10 11 11 5% 0% インド マリ セネガル ボリビア マダガスカル モザンビーク ネパール 資 料 :DHSおよびその 他 の 国 別 調 査 (2003 2006 年 ) 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 11

バングラデシュ ギニア ネパールでは 初 婚 年 齢 の 中 間 値 が 上 昇 しているが いまだ18 歳 未 満 である 児 童 婚 が 広 く 行 われている 国 で20 49 歳 の 女 性 の 初 婚 年 齢 の 中 間 値 (データ 入 手 可 能 な 国 のみ) 20 19 18 初 婚 年 17 齢 の 中 間 16 値 15 14 マラウィ モザンビーク マリ ネパール ギニア チャド ニジェール バングラデシュ 13 45 49 歳 40 44 歳 35 39 歳 30 34 歳 25 29 歳 20 24 歳 注 : 初 婚 年 齢 の 中 間 値 とは 回 答 者 の 女 性 の50% 以 上 が 最 初 に 結 婚 または 事 実 婚 状 態 になった 年 齢 を 指 す 資 料 :DHS(2003 2006 年 ) FGM/C( 女 性 器 切 除 ) 女 性 のFGM/Cは 少 女 や 女 性 に 対 する 暴 力 の 一 形 態 であり 女 児 や 女 性 の 心 身 ひいてはその 人 権 を 損 なう FGM/Cは 女 児 や 女 性 の 結 婚 可 能 性 や 節 操 美 家 族 の 名 誉 を 保 つものだ との 考 え 方 に 基 づいて 行 われている FGM/Cはまた きわめ て 強 力 な 社 会 規 範 に 支 えられており 家 族 はその 害 を 知 ってい ても 自 分 の 娘 にFGM/Cを 受 けさせることになる この 義 務 を 守 らないと 恥 辱 や 社 会 的 排 除 を 通 じてその 娘 や 家 族 全 体 が 大 きな 危 害 を 被 ると 考 えているのである ユニセフの 推 定 によると アフリカの28カ 国 とイエメンで 合 わせて7000 万 人 以 上 の15 49 歳 の 女 性 がFGM/Cを 受 けて いる 世 界 のすべての 年 齢 の 女 性 を 勘 定 に 入 れると 実 際 の 数 字 はそれよりもずっと 多 くなりそうである FGM/Cを 受 けた 少 女 や 女 性 の 約 60%がサハラ 以 南 のアフ リカの 女 性 で 約 40%が 中 東 北 アフリカで 暮 らしている 国 勢 世 帯 調 査 の 結 果 によると FGM/Cを 受 けた 女 性 の 比 率 が 1%を 超 える 国 が29か 国 あり うちイエメンだけがアフリカ 大 陸 の 外 にある FGM/Cはヨーロッパ 北 米 オーストラリアの 移 住 者 コ ミュニティを 含 め その 他 の 国 でも 行 われていることが 知 られ ているが 広 く 行 われているとは 考 えられていない FGM/C を 受 けた 女 性 の 比 率 は 他 のどの 変 数 よりも 民 族 ごとに 大 きく 異 なる そのため 国 としての 実 施 率 が 低 い 国 の 国 内 で ある 民 族 のコミュニティでの 比 率 がきわめて 高 く その 他 の 大 多 数 のコ ミュニティでまったく 行 われていないといったことが 起 こる 総 じて FGM/Cを 受 ける 女 性 の 比 率 は 過 去 数 十 年 の 間 に 徐 々に 低 下 している データによると 少 女 や 若 い 女 性 は 年 配 の 女 性 ほどには 何 らかの 形 のFGM/Cを 受 けておらず 娘 はそ の 母 親 の 場 合 ほどにはFGM/Cを 受 けていない だがこの 比 率 の 低 下 のペースはかなり 異 なっていて 何 百 万 人 もの 少 女 がい まなおFGM/Cの 危 険 にさらされている FGM/Cを 受 けた 女 性 の 比 率 が 高 い 国 でも すべての 女 性 が FGM/Cに 賛 成 しているわけではなく データによると ます ます 多 くの 女 性 がFGM/Cに 反 対 するようになっている だが 個 々 人 の 姿 勢 の 変 化 だけでは 全 体 としての 行 動 の 変 化 をもた らすのに 十 分 ではない 12 子 どもたちのための 前 進

アフリカの28カ 国 とイエメンでは 女 性 器 切 除 が 広 く 行 われている 女 性 器 切 除 の 経 験 者 が1% 以 上 いる29カ 国 で この 慣 習 を 経 験 した 少 女 と 女 性 (15 49 歳 )の 割 合 70% 以 上 41 70% 10 40% 10% 未 満 データがない または 広 範 に 行 なわれていない 注 :エジプトとイエメンの 回 答 者 は 15 49 歳 の 既 婚 女 性 または 結 婚 経 験 のある 少 女 と 女 性 のみである 資 料 :MICS DHSおよびその 他 の 国 別 調 査 (1997 2007) 女 性 器 切 除 の 広 がりは どの 社 会 指 数 または 人 口 統 計 指 数 よりも 民 族 的 背 景 に 影 響 される データが 入 手 可 能 な16カ 国 で 女 性 器 切 除 を 経 験 した 少 女 と 女 性 (15 49 歳 )の 割 合 ( 属 性 別 ) 国 全 体 国 内 で 最 も 割 合 が 高 い 民 族 集 団 国 内 で 最 も 割 合 が 低 い 民 族 集 団 ベニン 13 74 0 ブルキナファソ 73 86 29 カメルーン 1 12 0 中 央 アフリカ 共 和 国 26 59 1 チャド 45 95 0 コートジボワール 36 77 4 ガンビア 78 97 12 ガーナ 4 19 0 ギニア 96 99 68 ギニアビサウ 45 95 6 ケニア 32 97 1 マリ 85 98 28 ニジェール 2 66 0 ナイジェリア 19 61 0 セネガル 28 78 2 トーゴ 6 35 0 ( 単 位 :%) 若 い 女 性 ほど 女 性 器 切 除 を 経 験 する 割 合 が 低 い 女 性 器 切 除 を 経 験 した15~49 歳 の 少 女 と 女 性 の 割 合 ( 年 齢 集 団 別 ) 60% 50% 40% 30% 10% 0% 52 45~49 歳 50 40~44 歳 注 : 数 値 は28カ 国 のデータに 基 づく 資 料 :MICS DHS その 他 の 国 別 調 査 (1997 2007 年 ) 49 35~39 歳 47 30~34 歳 45 25~29 歳 42 20~24 歳 38 15~19 歳 資 料 :MICSとDHS(2003 2006 年 ) 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 13

優 れたデータは 社 会 変 化 の 動 きを 促 す: FGM/Cの 放 棄 1990 年 代 以 降 FGM/Cに 関 する 詳 細 なデータが 得 られるようになった ことで 女 児 や 女 性 にとって 有 害 なFGM/Cやその 他 の 社 会 的 慣 習 の 放 棄 を 促 進 する 政 策 やプログラムの 立 案 に 活 用 されるようになった 8カ 国 で 娘 に 切 除 を 受 けさせた 女 性 の 比 率 が この 慣 習 に 賛 成 している 女 性 の 比 率 よりも 高 くなっている 最 近 の 調 査 の 結 果 FGM/Cを 行 っているコミュニティに 対 して 他 のコ ミュニティで 少 女 がFGM/Cを 受 けなくても 成 長 し 結 婚 して いることを 知 らせることで 大 規 模 な 廃 止 を 実 現 できるという 理 論 的 経 験 的 な 証 拠 が 得 られている 3 FGM/Cは1970 年 代 末 にハルツームで 女 性 や 子 どもの 健 康 に 影 響 を 与 える 伝 統 的 な 慣 習 に 関 するWHO( 世 界 保 健 機 関 )セミナー が 開 かれ て 初 めて 国 際 社 会 の 関 心 を 引 くようになった FGM/Cの 規 模 に 関 する 初 期 のデータは 範 囲 がごく 限 られ 信 頼 性 にも 疑 問 があり FGM/Cを 受 けた 女 性 の 比 率 もしばしば 不 確 実 な 証 拠 に 基 づいて 推 定 されていた 1989 1990 年 にはFGM/Cに 関 する 具 体 的 な 質 問 を 取 り 入 れた 人 口 保 健 調 査 (DHS)が 初 めて 北 部 スーダンで 実 施 された 1990 年 代 の 末 に は FGM/Cが 広 く 行 われている 国 々でFGM/Cに 関 する 質 問 を 取 り 入 れ たDHSがよりひんぱんに 実 施 されるようになり 調 査 のときに 行 われる 質 問 も 標 準 化 されるようになった 調 査 に 際 して 常 に 求 められた 情 報 として は 回 答 者 の 女 性 やその 娘 の1 人 が 切 除 を 受 けたかどうかや 切 除 の 種 類 だれが 切 除 したか FGM/Cに 対 する 回 答 者 の 態 度 などがある 2000 年 にはFGM/Cについて 質 問 する 最 初 の 多 重 指 標 クラスター 調 査 (MICS)が 実 施 され MICSの 最 新 のラウンド(2005 2006 年 )で13 カ 国 のデータが 得 られた 個 人 の 考 えの 変 化 が 必 ずしも 慣 習 の 変 化 につながるとは 限 らない 娘 の 少 なくとも1 人 に 女 性 器 切 除 を 行 った 15~49 歳 の 少 女 と 女 性 の 割 合 女 性 器 切 除 は 継 続 すべきだと 考 える15~49 歳 の 少 女 と 女 性 の 割 合 ( 娘 への 女 性 器 切 除 を 支 持 する 割 合 が 実 際 行 われている 割 合 より 低 い 国 々) モーリタニア エリトリア ジプチ 37 49 49 53 63 66 DHSとMICSのデータはいずれも 宗 教 都 市 か 農 村 の 居 住 年 齢 世 帯 の 所 得 レベル 教 育 レベル 別 に 定 期 的 に 収 集 されており 民 族 別 のデータも ますます 多 く 集 められるようになった 集 められたデータによると FGM/ C 廃 止 へ 向 けての 前 進 は FGM/Cが 国 内 の 一 定 の 社 会 集 団 の 間 でだけ 行 わ れてい る 国 で より 速 い このことは 社 会 慣 習 説 とも 一 致 する あ る コミュニティの 少 女 や 女 性 のほとんどが 切 除 を 受 けている 場 合 女 性 にと って 切 除 を 受 けないという 選 択 肢 は 思 いもよらないものとなる エチオピア ギニアビサウ ブルキナファソ 11 25 28 31 35 38 データはFGM/Cと 民 族 が 互 いに 密 接 に 関 連 し その 関 連 が 他 のどの 社 会 的 人 口 学 的 変 数 よりも 密 接 なことを 確 認 するものになっている デー タはまたFGM/Cを 受 ける 女 性 の 比 率 が それを 行 っている 民 族 集 団 の 間 できわめて 高 いことを 示 している FGM/Cがその 民 族 集 団 の 一 部 に 限 ら れることは 稀 で この 場 合 は 社 会 変 化 のプロセスが 進 んでいる 可 能 性 が ある そのためFGM/Cの 廃 止 を 目 指 す 国 レベルの 取 り 組 みは FGM/C が 行 われている 国 内 各 地 のコミュニティベースの 取 り 組 みで 補 う 必 要 があ り 廃 止 のための 戦 略 は 民 族 グループの 所 在 が 国 境 の 内 側 に 限 られない という 事 実 を 考 慮 したものでなければならない セネガル ベニン 2 1 20 18 0% 10% 30% 資 料 :MICS DHSおよびその 他 の 国 別 調 査 (2002 2007 年 ) 娘 の 少 なくとも1 人 に 女 性 器 切 除 を 行 った 少 女 と 女 性 の 割 合 この 慣 習 を 継 続 すべきと 考 える 少 女 と 女 性 の 割 合 40% 50% 60% 70% FGM/Cに 対 する 人 々の 態 度 やその 広 がりに 関 するデータを 比 較 した 結 果 一 部 の 国 で 多 くの 女 性 がFGM/Cに 反 対 しながらもなおFGM/Cを 行 っていることが 分 かっている このことはFGM/Cを 本 格 的 になくすには それを 行 っているコミュニティの 構 成 員 が 個 人 の 態 度 を 改 めるだけでは 行 動 の 変 化 をもたらすには 不 十 分 なため 皆 が 一 致 して 明 白 に 廃 止 に 賛 同 する 必 要 があるという 理 論 を 裏 付 けている 時 間 とともにみられる 変 化 は 本 格 的 な 廃 止 への 準 備 が 整 ってきていることを 示 す 間 接 的 な 指 標 であ り 個 々の 状 況 下 で 求 められる 廃 止 戦 略 も 社 会 変 化 のプロセスの 進 行 とともに 徐 々に 変 化 することになる 14 子 どもたちのための 前 進

児 童 労 働 ユニセフの 推 定 では 世 界 で1 億 5000 万 人 の5 14 歳 児 が 児 童 労 働 に 従 事 している この 推 定 は102カ 国 のデータに 基 づ くもので 児 童 労 働 はサハラ 以 南 のアフリカで 最 も 広 く 行 われ ており 子 どもの3 人 に1 人 以 上 がそれに 従 事 している 国 際 労 働 機 関 (ILO) 世 界 銀 行 ユニセフの 共 同 プログ ラ ム で あ る 子 ど も の 仕 事 を 知 る た め に(Understanding Children's Work) では 児 童 労 働 についての 比 較 可 能 なデー タがある 数 カ 国 のデータが 分 析 された その 結 果 ほとんどの 国 で 経 済 活 動 への 子 どもの 参 画 が 減 少 していることが 分 かっ た これにはブラジル インド メキシコなどの 大 国 が 含 まれ る だがいくつかの 国 では 状 況 が 変 化 していないか でなけれ ば 児 童 労 働 が 増 えさえしている 4 サハラ 以 南 のアフリカでは 子 どもの3 人 に1 人 以 上 が 働 いている 5 14 歳 の 子 どもが 労 働 に 従 事 する 割 合 東 部 南 部 アフリカ 西 部 中 部 アフリカ (ナイジェリアを 除 く) サハラ 以 南 のアフリカ (ナイジェリアを 除 く) 南 アジア ラテンアメリカ カリブ 諸 国 東 アジア 太 平 洋 諸 国 ( 中 国 を 除 く) 中 東 北 アフリカ CEE/CIS 開 発 途 上 国 ( 中 国 を 除 く) 6 10 9 11 13 16 34 35 36 ILOの 推 定 では 児 童 労 働 の3 分 の2 以 上 が 農 業 セクターで 行 われている 農 村 地 域 の 子 ども 特 に 少 女 はわずか5 7 歳 という 幼 いときから 農 作 業 を 始 めていることも 分 かった 5 児 童 労 働 は 貧 困 の 原 因 になるとともに その 結 果 でもある 児 童 労 働 は 子 どもの 教 育 をいちじるしく 妨 げることで 貧 困 後 発 開 発 途 上 国 0% 10% 30% 資 料 :MICS DHSおよびその 他 の 調 査 (1999 2007 年 ) 30 40% サハラ 以 南 のアフリカは 児 童 労 働 者 の 割 合 が 最 も 高 い またアジアの 一 部 でもその 割 合 が 高 い 国 がある 児 童 労 働 に 従 事 する5 14 歳 の 子 どもの 割 合 30% 以 上 20 29% 10 19% 10% 未 満 データなし 注 :この 地 図 は 実 際 の 縮 尺 に 従 っていない また 国 や 領 土 国 境 の 法 的 地 位 についてのユニセフの 立 場 を 示 すものではない インドとパキスタンによって 合 意 されたジャンム カシミールの 支 配 地 域 の 境 界 線 は 点 線 で 表 わしているが 両 者 はこの 地 域 について 最 終 合 意 には 達 していない 資 料 :MICS DHSおよびその 他 の 国 別 調 査 (1999 2007 年 ) 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 15

労 働 に 従 事 している 子 どもの 割 合 が 高 い 国 では 子 どもの 就 学 率 が 低 い 傾 向 がある 働 きながら 学 校 に 通 う 子 ども(7 14 歳 )の 割 合 100% 80% 就 学 率 60% 40% 0% 40% 60% 児 童 労 働 に 従 事 している 子 どもの 割 合 注 : 図 で 直 線 に 沿 って 国 々が 分 布 していることから 児 童 労 働 と 就 学 率 が 相 関 関 係 にあること がわかる 7 14 歳 の 児 童 動 労 者 の 割 合 が 高 いと 就 学 率 は 低 い 反 対 に 児 童 労 働 者 の 割 合 が 低 いと 就 学 率 は 高 い 資 料 :MICS DHSおよびその 他 の 調 査 (1999 2007 年 ) を 常 態 化 させる 大 多 数 の 子 どもは 幼 いときに 労 働 市 場 に 加 わることで 就 学 が 遅 れ 基 礎 教 育 を 修 了 できなくなる まった く 就 学 できないこともある 働 きながら 学 校 に 通 う 少 女 は 家 事 学 業 有 給 無 給 の 家 外 労 働 という 3 重 の 負 担 にあえ ぐことになり その 結 果 不 可 避 的 に 学 力 が 低 下 する 6 ユニセフは2000 年 から 多 重 指 標 クラスター 調 査 (MICS)を 通 じて 子 どもの 家 事 その 他 の 労 働 についてのデータを 積 極 的 に 収 集 して 家 事 労 働 に 従 事 する 子 どもの 場 合 を 含 む 児 童 労 働 の 定 義 を 設 けた この 定 義 には 次 のものが 含 まれる: ## 経 済 活 動 または 週 28 時 間 以 上 の 家 事 をする5 11 歳 児 ## 経 済 活 動 ( 週 14 時 間 未 満 の 軽 労 働 は 除 く)または 週 28 時 間 以 上 の 家 事 をする12 14 歳 児 ## 危 険 な 業 務 を 含 む 最 悪 の 形 態 の 児 童 労 働 をし あるいは 週 に43 時 間 以 上 の 家 事 をする15 17 歳 児 第 18 回 国 際 労 働 統 計 専 門 家 会 議 は 2008 年 に 児 童 労 働 統 計 に 関 する 決 議 を 採 択 した( 下 の 囲 み 記 事 参 照 ) 児 童 労 働 : 新 しい 定 義 はデータを 比 較 可 能 にする 第 一 歩 過 去 10 年 の 間 に 児 童 労 働 に 関 して 入 手 できる 統 計 情 報 の 量 が 激 増 した このことは この 問 題 に 対 する 各 国 政 府 や 関 係 機 関 の 関 心 が 深 まったこと と 並 んで 次 の3つの 要 因 に 帰 せられる ILOの 児 童 労 働 撤 廃 国 際 計 画 のもとで1998 年 に 児 童 労 働 に 関 する 統 計 情 報 モニタリングプロ グラム がスタートしたこと MICSに 児 童 労 働 に 関 するモジュールが 加 え られたこと 子 どもの 仕 事 を 知 るために というILO ユニセフ 世 界 銀 行 の3 機 関 合 同 のプログラムのもとで2000 年 からデータの 収 集 が 開 始 され たことの3つがそれである 現 在 では これらすべての 情 報 をもっと 整 合 性 のあるものにして 比 較 可 能 にすることが 課 題 になっている 児 童 労 働 に 関 する 文 献 や 各 機 関 の 文 書 には 統 計 上 のさまざまな 異 なる 定 義 や 指 標 が 使 われていて このことが 混 乱 の 原 因 になり 取 り 組 むべき 児 童 労 働 問 題 の 正 しい 姿 を 見 失 わせてき た 2008 年 には 第 18 回 国 際 労 働 統 計 専 門 家 会 議 が 決 議 Ⅱとして 児 童 労 働 の 統 計 に 関 する 新 しい 定 義 を 採 択 した この 決 議 によって 設 けられた 枠 組 みは 経 済 活 動 ( 子 どもの 雇 用 )と 家 事 労 働 ( 無 給 の 家 事 労 働 )の 双 方 を 包 含 するものになっていて 児 童 労 働 の 統 計 をめぐる 論 議 の 主 な 原 因 の 一 つをなくすのに 役 立 っている この 決 議 によると 児 童 労 働 には 次 のもの が 含 まれる: ## 最 悪 の 形 態 の 児 童 労 働 これには 奴 隷 労 働 買 春 やポルノ 違 法 な 活 動 ILOの 第 182 号 条 約 が 定 義 する 子 どもの 健 康 安 全 モラ ルを 損 なう 労 働 を 含 む ## ILOの 第 138 号 条 約 が 定 義 する 最 低 雇 用 年 齢 (15 歳 ) 未 満 の 子 ど もの 雇 用 ## 有 害 な 無 給 の 家 事 労 働 これには 長 時 間 の 家 事 労 働 不 健 康 な 環 境 下 での 家 事 危 険 な 場 所 での 家 事 安 全 でない 機 器 の 使 用 や 重 い 荷 物 の 運 搬 を 含 む 児 童 労 働 に 関 してILOが 発 表 する 統 計 は 従 来 は 国 連 の 経 済 統 計 に 含 ま れる 労 働 についての 純 粋 に 経 済 的 な 定 義 を 反 映 するものに 限 られてい た その 定 義 では 無 給 の 家 事 労 働 である 子 守 や 家 庭 内 での 病 人 や 高 齢 者 のケア また 家 族 の 他 の 誰 かが 外 で 働 けるように 子 どもが 担 ってきた 古 くからの 家 事 労 働 で とくに 女 子 の 就 学 を 妨 げているようなものは 含 まれ ていなかった 専 門 家 会 議 の 決 議 は 児 童 労 働 統 計 のための 初 の 国 際 基 準 を 設 けること で 推 定 値 を 改 善 するための 重 要 な 一 歩 になり そのことが 各 国 の 統 計 局 が 児 童 労 働 のデータを 集 め 児 童 労 働 の 統 計 を 作 成 して それらを 国 内 や 世 界 に 報 告 するのに 役 立 つことになる 合 意 に 基 づいて 原 則 的 な 枠 組 みは 生 まれたが 多 様 な 調 査 法 の 間 でそれ ぞれの 推 定 値 をより 比 較 可 能 にするために 統 計 のレベルでなお 多 くの 努 力 が 必 要 である 16 子 どもたちのための 前 進

性 的 搾 取 と 子 どもの 虐 待 実 際 にどれほどの 数 の 子 どもや 若 者 が 性 的 に 虐 待 され 搾 取 さ れているかを 知 ることが これまでも 大 きな 課 題 の 一 つになっ てきた このようにデータが 不 足 しているのは それらの 違 法 行 為 が 人 目 につかない 形 で 行 われているためであり その 結 果 それらの 違 法 行 為 が 覆 い 隠 され 十 分 に 報 告 されないまま になってきた だがその 犠 牲 になっている 子 どもはおそらく 数 百 万 人 にのぼ り さまざまな 背 景 を 持 つすべての 年 齢 の 少 女 や 少 年 が 世 界 のすべての 地 域 で 性 的 搾 取 や 虐 待 の 犠 牲 になっているものと 思 われる 調 査 の 結 果 少 女 の 方 が 虐 待 され 搾 取 されやすいが 少 年 もまたその 影 響 を 受 けることが 分 かっている 7 搾 取 を 経 験 した 子 どもは 性 的 搾 取 それ 自 体 が 引 き 起 こすトラウマと 並 んで しばしば 就 学 の 機 会 を 逃 し 傷 害 や 性 感 染 症 HIV 望 まない 妊 娠 の 危 険 にさらされている 望 まない 妊 娠 は 思 春 期 の 少 女 を 危 険 にさらす 2009 年 5 月 までに131カ 国 が 子 どもの 人 身 売 買 児 童 買 春 児 童 ポルノに 関 する 子 どもの 権 利 条 約 の 選 択 議 定 書 を 批 准 した 議 定 書 はすべての 形 態 の 子 どもの 性 的 搾 取 を 非 合 法 と し 犠 牲 になった 子 どもの 支 援 を 強 調 している だがなお 課 題 は 残 されている 子 どもと 若 者 の 性 的 搾 取 を 防 止 し 根 絶 す るためのリオデジャネイロ 宣 言 と 行 動 の 呼 びかけ (2008 年 ) は 政 府 が 期 限 付 きの 一 連 の 具 体 的 な 目 標 を 設 けて 子 どもや 若 者 の 性 的 搾 取 を 防 止 し 根 絶 し 犠 牲 になった 子 どもを 保 護 することを 約 束 するものになっている 子 どもの 人 身 売 買 国 内 や 国 と 国 の 間 で 強 制 労 働 や 買 春 強 制 結 婚 家 事 労 働 物 乞 い 武 装 集 団 による 徴 用 やその 他 多 くの 形 の 搾 取 目 的 で 子 どもが 売 買 されている これについて 統 計 をとるのはむずかし く たとえ 統 計 があっても 信 頼 できないことが 多 い 家 事 労 働 の 目 的 で 売 買 される 子 どもの 場 合 も それらを 記 録 するのはむ ずかしいが これはそれが 家 族 のプライバシーに 関 わる 問 題 で あり それらの 労 働 を 規 制 できないことによる 性 的 な 搾 取 が 目 的 で 売 買 される 子 どもについても 記 録 するのがむずかしい が これはそれらの 違 法 行 為 が 人 目 につかない 形 で 行 われるこ とによる 人 身 売 買 と 買 春 人 身 売 買 と 不 法 な 移 住 の 違 いにつ いて 認 識 の 誤 りがなくならないことも それらに 関 するデータ の 信 頼 性 を 損 なっている ILO 国 際 移 住 機 関 (IOM) 国 連 薬 物 犯 罪 事 務 所 (UNODC) -の 分 析 の 結 果 に 基 づいて 売 買 されているそれらの 人 々の6 分 の1から2 分 の1が 子 どもであると 推 定 している だが 分 析 方 法 の 抱 える 問 題 点 データ 上 のギャップ 数 値 の 不 整 合 など により この 数 字 にも 疑 問 が 残 る 8 UNODCのデータによると 国 内 や 国 境 を 越 えて 行 われる 人 身 売 買 の 犠 牲 者 の 以 上 が 子 どもである 西 部 アフリカの 一 部 や 東 アジアのメコン 地 域 ラテンアメリカのいくつかの 国 では 売 買 される 人 のほとんどが 子 どもである 61カ 国 で 確 認 された 生 存 者 については その13%が 少 女 で 9%が 少 年 だったことが 分 かっている 9 UNODCが 調 査 した155カ 国 の 半 分 以 上 が 国 内 行 動 計 画 を 立 ち 上 げて 人 身 売 買 に 取 り 組 んでいた 調 査 の 対 象 になった 国 のうちの125の 国 が 記 録 上 は2008 年 11 月 までに 具 体 的 な 反 人 身 売 買 立 法 を 行 っている 2003 年 以 前 は55カ 国 に 過 ぎな かった 一 方 この 調 査 は 同 時 に それらの 立 法 を 行 った 国 のう ちの73カ 国 だけが 2008 年 11 月 までに 人 身 売 買 で 少 なくと も1 人 を 実 際 に 有 罪 にした 記 録 を 有 していることを 指 摘 してい る 10 移 住 世 界 銀 行 の 推 定 によると 開 発 途 上 国 からの 移 住 者 のおよそ 3 分 の1が12 24 歳 の 若 者 である 11 最 近 の 多 くの 研 究 は 移 住 のプロセスのすべての 段 階 で 子 どもが 弱 い 立 場 に 立 たされ ていることを 強 調 している 12 移 住 者 の 出 身 国 では 両 親 が 移 住 したあとに 残 された 子 ども は 親 から 引 き 離 されたことによる 心 の 傷 に 向 き 合 わねばなら ず また 身 体 的 性 的 に 搾 取 される 危 険 が 高 まる 最 近 のある 調 査 の 結 果 は 移 住 に 成 功 した 人 々の 子 どもは 物 質 面 で 恩 恵 を 受 けるが 移 住 によって 両 親 から 引 き 離 された 子 どもは 情 緒 面 での 問 題 を 経 験 する 可 能 性 が2 倍 に 高 まることが 分 かったと している 13 移 住 先 の 国 では 移 住 者 の 子 ども とくに 未 登 録 の 子 どもは 差 別 され 社 会 の 片 隅 に 追 いやられて 教 育 や 医 療 にアクセスで きなくなることがある 慣 れ 親 しんできた 社 会 のセーフティ ネットから 外 れることで 問 題 への 従 来 の 対 応 方 法 が 弱 められ がちである 米 国 政 府 の 推 定 では 毎 年 国 境 を 越 えて60 80 万 人 が 売 買 されている 米 国 政 府 は 自 らの 分 析 や 他 の3つの 国 際 機 関 - 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 17

子 どもと 移 住 に 関 する 近 年 の 研 究 では 移 住 してきた 子 ども を 移 住 家 族 に 従 属 する 存 在 にすぎないという 従 来 の 見 方 から 子 ども 自 身 がひとりの 独 立 した 行 為 者 であり 意 思 決 定 者 であ るというもっと 複 雑 な 見 方 への 移 行 がみられる 14 一 部 の 子 ど もは 経 済 的 によくなることを 望 んで 自 分 自 身 で 移 住 することを 決 めるが 潜 在 的 に 危 険 な 状 況 に 追 い 込 まれることがある 1 種 類 以 上 の 障 害 をもつと 判 定 された 子 どもの 割 合 は 高 い 障 害 についての10 項 目 のチェックリストで 1 種 類 以 上 の 障 害 をもつと 判 定 された2~9 歳 の 子 どもの 割 合 障 害 をもつ 子 ども 中 央 アフリカ 共 和 国 ベリーズ 44 48 障 害 をもつ 子 どもについての 信 頼 できる 統 計 を 手 に 入 れる のはむずかしい そうした 情 報 の 不 足 に 取 り 組 むための 第 一 歩 として ユニセフは 最 も 最 近 の 多 重 指 標 クラスター 調 査 (MICS)に 10の 質 問 によるスクリーニング を 行 う 障 害 モ ジュールを 加 えた スリナム シエラレオネ カメルーン グルジア モーリタニア 34 33 30 30 39 22カ 国 のMICS 調 査 のデータによると 多 くの 子 どもの 障 害 のリスクが 高 まっており 10の 質 問 の 少 なくとも 一 つを 肯 定 し スクリーニングにかかった 子 どもの 比 率 に 極 端 なばらつき がみられた 比 率 はウズベキスタンの3%に 対 して 中 央 アフリ カ 共 和 国 で48%に 達 した サントメプリンシペ イエメン モンゴル ジャマイカ バングラデシュ 29 29 26 24 21 障 害 をもつ 子 どもの 問 題 は 横 断 的 である 障 害 をもつ 子 ども はそうでない 子 どもに 比 べて 学 校 にとどまる 比 率 が 低 く 一 部 の 国 では 進 学 率 も 低 く 学 業 成 績 も 低 い 15 それらの 子 ども は 必 要 な 保 健 サービスを 受 けるのがむずかしいこともある その 理 由 として 保 健 サービスにアクセスできないとか 差 別 や 排 除 などがあげられる ガーナ イラク 旧 ユーゴスラビア マケドニア アルバニア タイ 16 15 21 21 21 障 害 をもつ 子 どもは 身 体 的 な 暴 力 や 性 的 情 緒 的 または 言 葉 による 虐 待 に 対 してとくに 脆 弱 で 障 害 それ 自 体 が 虐 待 され たことの 結 果 であることもある 16 15カ 国 でのデータによる と そのうちの7カ 国 で 障 害 スクリーニングで 障 害 の 可 能 性 ありと 判 定 された 子 どもの 親 のかなり 多 くが 子 どもの 顔 や 頭 や 耳 を 叩 いたり 繰 り 返 しまたは 力 いっぱい 叩 くことがあると 報 告 していることが 分 かった 15の 国 々のうち 障 害 の 可 能 性 ありと 判 定 された 子 どもがそれほど 叩 かれていなかったのは わずか2カ 国 だけだった(6つの 国 では 障 害 についての 判 定 の 結 果 と 子 どもに 対 する 殴 打 の 間 に 統 計 的 に 有 意 な 相 関 関 係 は 認 められなかった) モンテネグロ セルビア ボスニア ヘルツェゴビナ ラオス ウズベキスタン 3 10 10 14 14 0% 10% 30% 40% 50% 注 : 世 帯 調 査 は 主 として 調 査 項 目 に 対 する 親 の 返 答 に 基 づく 親 は 自 分 の 子 どもがある 具 体 的 な 課 題 をこなすのが 難 しいか 否 かをよく 知 っているとはいえ その 返 答 だけでは 障 害 の 有 無 を 判 断 できない それゆえに これらのデータはその 国 における 障 害 をもつ 子 どもの 割 合 ではなく む しろ 何 らかの 障 害 をもつかもしれない 子 どもの 割 合 を 示 していると 考 える 必 要 がある 子 どもに 事 実 上 の 障 害 があるかどうかは 臨 床 的 な 診 断 が 必 要 である また 最 近 のMICSで 障 害 に 関 する データを 収 集 したいずれの 国 でも フォローアップのために 子 どもの 臨 床 的 診 断 を 実 施 したところ はない 資 料 :MICS(2005 2007 年 ) 18 子 どもたちのための 前 進

何 らかの 障 害 をもつと 判 定 された 子 どもは 過 酷 なしつけを 経 験 している 傾 向 がある データが 入 手 可 能 な15カ 国 で 顔 頭 耳 を 繰 り 返 し あるいは 強 く 叩 かれた2~9 歳 の 子 どもの 障 害 の 有 無 50% 40% 40 47 障 害 をもたないとされた 子 ども 障 害 をもつとされた 子 ども 36 30% 28 31 32 30 24 24 25 21 20 17 15 10% 0% モンゴル 中 央 アフリカ 共 和 国 イラク カメルーン シエラ レオネ 8 12 8 12 4 グルジア ガーナ 旧 ユーゴ アルバニア ベリーズ スリナム モンテネグロ ボスニア ジャマイカ スラビア ヘルツェ マケドニア ゴビナ 9 8 9 8 8 7 6 6 6 5 3 セルビア 資 料 :MICS(2005 2007 年 ) 親 のケアを 受 けられない 子 ども 親 のケアを 受 けられない 子 どもは 何 らかの 理 由 何 らかの 状 況 のもとで 両 親 のどちらかと 一 緒 に 生 活 していない 子 ど も と 定 義 されている 17 虐 待 搾 取 放 置 と 並 んで 親 の ケアを 受 けられない 多 くの 理 由 の 一 つとしてエイズがあげられ る 重 層 的 な 脆 弱 さの 根 本 原 因 の 一 つとして 貧 困 がますます 認 識 されるようになっている 18 推 定 では 世 界 の200 万 人 以 上 の 子 どもが 施 設 でケアされて おり そのうちの80 万 人 以 上 がCEE/CIS( 中 東 欧 独 立 国 家 共 同 体 )の 子 どもである だがこれらの 数 字 は 報 告 が 不 十 分 で 信 頼 できるデータがないため いちじるしく 過 小 評 価 さ れている 可 能 性 がある 19 多 くの 施 設 が 未 登 録 のままである だけでなく 多 くの 国 が 施 設 で 生 活 している 子 どもについての データを 定 期 的 に 集 め 報 告 していない 家 族 がいないというよりも 貧 困 の 結 果 施 設 に 収 容 されるこ とが 多 く 現 金 給 付 その 他 の 形 での 社 会 的 保 護 によって 家 族 離 散 の 原 因 になる 圧 力 を 緩 和 することができる 国 際 社 会 は 施 設 が 特 別 の 状 況 下 での 一 時 的 選 択 肢 としてのみ 使 われるように すべきである 入 手 可 能 な 最 良 のデータによると 施 設 で 生 活 する 子 どもの 数 が 最 も 多 いのは CEE/CISである 施 設 で 生 活 する 子 どもの 推 定 人 数 ( 地 域 別 ) 1,000,000 800,000 600,000 400,000 200,000 0 CEE/CIS OECD 加 盟 国 ラテンアメリカ カリブ 諸 国 中 東 北 アフリカ 東 部 南 部 アフリカ 東 アジア 太 平 洋 諸 国 注 : 数 値 は 常 に 施 設 で 暮 らす 子 どもの 数 をさす ラテンアメリカ カリブ 諸 国 中 東 北 アフリ カ 東 部 南 部 アフリカ 東 アジア 太 平 洋 諸 国 は 施 設 の 登 録 データがないため 実 際 よりかな り 低 い 数 値 になっていると 考 えられる 西 部 中 部 アフリカと 南 アジアについては 全 くデータが ないために 推 定 値 を 出 していない 資 料 : 数 値 は 政 府 やユニセフ 各 国 事 務 所 が 提 供 した 国 別 の 推 定 値 (2005 2006 年 ) 2003 年 にストックホルムで 開 催 された 第 2 回 International Conference on Children and Residential Care:New Strategies for a New Millenniumのために 用 意 された 国 別 報 告 書 CEE/CIS 指 標 についてはTransMONEEデータベース(2003 年 )など 主 な 資 料 をユニセフ が 分 析 して 算 出 した 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 19

司 法 システムの 管 理 下 にある 子 ども 罪 を 犯 した 若 者 に 対 しては 通 常 は 罰 として 子 どもの 権 利 の 原 則 に 反 してその 自 由 が 剥 奪 されることになるが これは 最 後 の 手 段 でなければならない ユニセフの 推 定 では 世 界 では 常 時 100 万 人 以 上 の 子 どもが 司 法 システムにより 拘 留 されているが 20 データの 入 手 がむずかしく 多 くの 子 どもの 拘 留 が 報 告 さ れていないことを 考 えると この 数 字 はかなりの 過 小 評 価 だろ う データが 一 貫 して 集 められていないだけでなく データに は 裁 判 を 待 つ 子 どもや 親 と 一 緒 に 拘 留 されている 幼 い 子 ども 警 察 に 一 時 的 に 留 置 されている 子 どもを 含 んでいないことが 多 い めるように 法 のもとで 有 罪 が 立 証 されるまでは 無 罪 とみなされ る 権 利 を 侵 している 22 子 どもの 権 利 条 約 のもとではすべての 司 法 介 入 が 子 ども の 建 設 的 な 社 会 復 帰 を 目 指 すべきであるが 拘 留 はそれを 妨 げ る 拘 留 されている 子 どもの 大 多 数 が 重 い 罪 を 犯 しているわけ ではい その 多 くが 家 出 や 子 どもの 外 出 禁 止 違 反 無 断 欠 席 飲 酒 などの 身 分 犯 で 告 発 されているだけである また 子 ども は 移 住 や 精 神 衛 生 上 の 問 題 や 保 護 などの 理 由 で 拘 留 される 場 合 がある 犯 罪 の 犠 牲 になった 子 どもや 犯 罪 を 目 撃 した 子 ど もがしばしば 子 どもの 権 利 や 子 どものニーズを 無 視 した 司 法 システムによって 再 び 犠 牲 を 払 う ことになる データを 入 手 できる44カ 国 では 拘 留 されている 子 どもの 約 59%が 刑 の 宣 告 を 受 けていない 21 少 数 の 子 どもが 保 護 処 分 を 受 けているだけで このことは 裁 判 前 の 拘 留 が 制 裁 として 常 習 化 していることを 示 しており 子 どもの 権 利 条 約 が 定 拘 留 されている 子 どもの 半 数 以 上 が 裁 判 もなく 処 罰 されている 十 分 なデータが 入 手 可 能 な4つの 地 域 で 判 決 前 判 決 後 に 拘 留 されている 子 どもの 推 定 人 数 2005 年 1 月 以 降 に5つの 国 が 子 どもに 死 刑 を 適 用 したこと が 知 られている 23 子 どもの 権 利 条 約 は 子 どもを 死 刑 や 釈 放 の 見 込 みのない 終 身 刑 に 処 することを 禁 じている 緊 急 事 態 下 にある 子 ども ユニセフの 推 定 では 10 億 人 以 上 の 子 どもが 武 力 紛 争 下 の 国 や 地 域 で 暮 らしていて そのうちの 約 3 億 人 が5 歳 未 満 児 と なっている 2006 年 の 数 字 では 避 難 を 余 儀 なくされた 人 々 のうち1810 万 人 が 子 どもで この 数 字 には 難 民 の 子 ども580 万 人 と 国 内 避 難 民 の 子 ども880 万 人 が 含 まれる 24 200,000 150,000 100,000 50,000 まだ 判 決 が 下 りずに 拘 留 され ている 子 ども 有 罪 判 決 を 受 けて 拘 留 されて いる 子 ども 紛 争 の 影 響 下 の 国 々で 暮 らす 子 どもは 貧 困 や 栄 養 不 良 病 気 に 苦 しみ 教 育 を 受 けられなくなる 可 能 性 が 高 い 紛 争 時 に は 社 会 のシステムやネットワークがしばしば 荒 廃 したまま 放 置 されて 弱 い 子 どもを 守 れなくなる 経 済 的 な 不 平 等 や 貧 困 は 紛 争 の 大 きな 原 因 になり 得 るが 武 力 紛 争 の 同 様 の 副 産 物 であ る 貧 困 や 高 い 失 業 率 も ( 軍 や 武 装 集 団 による) 子 どもの 徴 用 や 人 身 売 買 性 的 搾 取 につながり 得 る 0 OECD 加 盟 国 東 アジア 太 平 洋 諸 国 ラテンアメリカ カリブ 諸 国 CEE/CIS 注 : 推 定 人 数 は 常 に 拘 留 されている 子 どもの 人 数 をさす 資 料 : 数 値 は 主 に 次 のような 資 料 に 基 づき ユニセフが 分 析 した UNICEF regional and country surveys and reports on juvenile justice; country reports prepared for the Second International Conference on Children and Residential Care: New Strategies for a New Millennium, held in Stockholm in 2003; United Nations Office on Drugs and Crime, United Nations Survey on Crime Trends and the Operations of Criminal Justice Systems (seventh survey 1998 2000, eighth survey 2001 2002, ninth survey 2003 2004); King s College London, World Prison Brief (various dates); Space I (Annual Penal Statistics of the Council of Europe) 2005 Enquiry; TransMONEE database of CEE/CIS indicators (2007 edition); Aebi, Marcelo Fernando, et al., European Sourcebook of Crime and Criminal Justice Statistics (2006); Defence for Children International, Kids Behind Bars (2003), and additional data provided for DCI in Violence against Children in Conflict with the Law: A study on indicators and data collection in Belgium, England and Wales, France and the Netherlands (2008). 子 どもはまた 地 震 干 ばつ 暴 風 雨 洪 水 などの 自 然 災 害 に よって 不 当 に 大 きな 影 響 を 受 ける 災 害 は 家 やコミュニティ を 破 壊 し 疫 病 拡 大 の 条 件 を 生 みだし 子 どもを 学 校 に 行 けな くし 弱 い 子 どもを 守 る 社 会 システムを 破 壊 する 家 族 と 離 れ ばなれになったり 人 道 支 援 を 受 けるのに 必 要 な 身 分 証 明 書 を なくす 子 どももいる 家 族 から 離 れた 子 どもや 保 護 者 のいない 子 ども とくに 子 どもだけの 世 帯 は 不 可 避 的 に 経 済 的 性 的 搾 取 や 虐 待 に 対 して さらに 脆 弱 な 立 場 に 立 たされる 20 子 どもたちのための 前 進

緊 急 事 態 は 子 どもやその 家 族 コミュニティの 心 理 的 社 会 的 福 祉 を 脅 かす 深 刻 な 脅 威 を 引 き 起 こす 子 どもは 死 や 傷 害 避 難 家 や 学 校 の 損 壊 基 礎 サービスの 中 断 など 多 くの 要 因 で 心 理 的 な 困 難 を 経 験 する 緊 急 事 態 はまた 社 会 システムを 破 壊 し 家 族 の 暮 らしを 損 ない コミュニティに 緊 張 や 分 裂 をも たらし 法 の 支 配 を 崩 壊 させる 紛 争 や 自 然 災 害 のもとでは 子 どもや 女 性 があらゆる 形 の 暴 力 や 搾 取 にさらされやすくなる ジェンダーベースの 暴 力 から 逃 れることができたとしても HIVなどの 性 的 感 染 症 や 望 まな い 妊 娠 の 結 果 家 族 やコミュニティから 見 放 され 村 八 分 にさ れることがある 25 たとえばコンゴでは 最 近 の 調 査 で 性 的 暴 力 の 結 果 生 まれた 子 どもが 悪 人 の 子 どもだとしてしばしば 放 置 され 差 別 されていることが 分 かっている 26 武 力 紛 争 下 の 子 どもにからむ 問 題 のうち これまで 世 界 の 人 権 アジェンダのなかで 最 も 関 心 を 引 いてきたのが 武 装 集 団 や 武 装 勢 力 に 関 わっている 子 ども の 問 題 である これには 武 器 を 手 にしている 子 どもだけでなく 調 理 役 や 運 び 手 として 使 わ れている 子 どもや 性 的 搾 取 や 強 制 結 婚 の 対 象 にされている 子 ど もも 含 まれる 27 国 連 の 推 定 では 武 装 集 団 や 武 装 勢 力 に 関 わっている 子 どもの 数 は25 万 人 を 超 える 28 地 雷 不 発 弾 および 小 火 器 地 雷 や 戦 後 に 残 される 爆 発 物 は 子 どもの 権 利 条 約 のほぼ すべての 規 定 に 違 反 し 子 どもが 安 全 な 環 境 のもとで 暮 らし 遊 び 健 康 を 保 ち 清 潔 な 水 や 衛 生 を 確 保 し 十 分 な 教 育 を 受 ける 権 利 を 脅 かす 対 人 地 雷 の 脅 威 への 取 り 組 みではかなりの 前 進 がみられたが いまなお78カ 国 が 地 雷 で 汚 染 され 85カ 国 が 戦 後 に 残 存 爆 発 物 の 影 響 下 にある 32 2007 年 には72カ 国 が 地 雷 や 不 発 弾 による 新 たな 犠 牲 者 を 記 録 したが それらの 死 傷 者 のほぼ3 分 の1が 子 どもとなっている 33 多 くの 国 で 子 どもが 地 雷 事 故 で 生 き 残 っても 回 復 に 時 間 がかかり リハビリの 資 金 的 負 担 が 家 族 にのしかかるため 学 校 を 途 中 でやめなければならなくなっている 心 理 的 ショック に 対 してもほとんど 支 援 を 受 けられず その 影 響 が 何 年 も 続 く ことになる 2008 年 には 大 きな 前 進 として 96カ 国 がクラスター 爆 弾 を 禁 止 する 新 しい 国 際 条 約 に 署 名 した 34 だが1997 年 の 地 雷 禁 止 条 約 の 場 合 がそうであるように この 新 しい 条 約 を 普 遍 化 し その 実 施 を 確 保 することが いまなお 課 題 になってい る 2009 年 5 月 までに128カ 国 が 武 力 紛 争 における 子 どもの 関 与 に 関 する 選 択 議 定 書 の 批 准 を 済 ませ 少 なくとも76カ 国 が 軍 への 参 加 の 法 的 な 最 低 年 齢 を18 歳 としている 29 また 78カ 国 が 武 装 勢 力 や 武 装 集 団 による 不 法 な 徴 募 や 使 用 から 子 どもを 守 ることを 目 指 す パリ 原 則 と 約 束 を 承 認 している にもかかわらず2008 年 現 在 25カ 国 で 子 どもが 武 装 集 団 や 武 装 勢 力 に 徴 募 されて 使 われている 証 拠 があり これには 上 記 の 選 択 議 定 書 を 批 准 した 国 も 含 まれている 30 国 連 安 全 保 障 理 事 会 の 決 議 1539 号 (2004 年 )は 国 連 事 務 総 長 に 対 して 子 どもの 権 利 に 対 する 具 体 的 な6つの 違 反 - 殺 害 や 手 足 の 切 断 子 どもを 徴 用 して 武 力 紛 争 に 使 用 すること 学 校 や 病 院 に 対 する 攻 撃 レイプその 他 の 重 大 な 性 的 暴 力 誘 拐 人 道 支 援 の 拒 否 -に 焦 点 をしぼってモニタリングと 報 告 のメカニズム(MRM)を 設 けることを 求 め 2005 年 には 決 議 1612 号 に 基 づいて 武 力 紛 争 下 での 子 どもに 対 する 重 大 な 違 反 行 為 に 関 する 客 観 的 具 体 的 で 信 頼 できる 情 報 を 系 統 的 に 収 集 するためのMRMが 設 けられることになった 集 められた 情 報 は 武 力 紛 争 下 にある 子 どもを 保 護 するための 国 際 的 地 域 的 規 範 が 守 られるようにするのに 使 われる 2006 年 にはブル ンジ コートジボワール コンゴ ネパール ソマリア スリ ランカ スーダンの7カ 国 で 試 験 的 にMRMが 実 施 され MRM はその 後 公 式 に14カ 国 に 拡 大 された 31 武 力 紛 争 の 影 響 を 受 けていないとみられている 国 においてさ え 小 火 器 や 軽 武 器 の 拡 散 やその 誤 った 使 用 が 子 どもに 深 刻 な 危 険 をもたらしている だがほとんどの 国 が 小 火 器 や 軽 武 器 が 子 どもにおよぼす 影 響 を 記 録 するための 効 果 的 で 信 頼 できる データの 収 集 メカニズムがなく 小 火 器 による 子 どもの 直 接 的 死 傷 についての 統 計 は こうした 暴 力 の 膨 大 な 影 響 を 覆 い 隠 す ものになっている 12カ 国 での 最 近 の 調 査 は この 種 の 暴 力 から 子 どもや 若 者 を 守 るための 立 法 にもかかわらず 小 火 器 に よる 子 どもや 若 者 の 犠 牲 が 後 を 絶 たないことを 示 している 35 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 21

西 部 中 部 アフリカ 西 部 中 部 アフリカの 子 どもは さまざま な 危 険 から 保 護 を 受 ける 権 利 があるに もかかわらず 危 険 にさらされやすい 児 童 労 働 や 性 的 搾 取 人 身 売 買 紛 争 そ の 他 の 緊 急 事 態 女 児 のFGM/C( 女 性 器 切 除 ) 児 童 婚 などがある 西 部 中 部 アフリカの 子 どもの 約 35%が 児 童 労 働 に 従 事 し ていると 推 定 されているが この 比 率 は 域 内 の 国 ごとに 大 きく 異 なっている 働 く 子 どもの 比 率 はカボヴェルデやサントメプ リンシペではごく 低 く それぞれ3% 8%となっているが 6カ 国 では 働 く 子 どもの 比 率 が40%を 超 え チャドでは 子 ど もの50% 以 上 が 働 いている 多 くの 場 合 児 童 労 働 の 比 率 は 農 村 部 で 高 く 都 市 部 の 少 なくとも2 倍 に 達 している 国 連 薬 物 犯 罪 事 務 所 (UNODC)の 報 告 では この 地 域 で 確 認 された 人 身 売 買 の 犠 牲 者 のほとんどが 子 どもで その 大 多 数 が 奴 隷 的 な 家 事 労 働 や 茶 綿 花 ココアのプランテーションで の 強 制 労 働 西 部 アフリカの 経 済 にとって 基 本 的 に 重 要 な 鉱 山 で 使 われている 36 児 童 労 働 に 従 事 している 子 どものなかには 商 業 的 に 性 的 搾 取 されている 子 どももいる この 問 題 についての 統 計 は 入 手 でき ないが ブルキナファソ コンゴ ガーナ マリ トーゴなど の 国 が 商 業 的 な 買 春 で 搾 取 される 子 どもの 数 の 増 加 を 報 告 し ている 子 どもの 性 的 搾 取 は 街 頭 での 物 売 りや 家 事 労 働 を 装 っ て 行 われることもあるが 多 くは 組 織 的 な 買 春 組 織 の 手 で 搾 取 されている 37 西 部 中 部 アフリカは 近 年 紛 争 に 悩 まされ 中 央 アフリカ 共 和 国 やチャド コンゴ 民 主 共 和 国 で 慢 性 的 な 紛 争 が 続 き コートジボワールやギニア ギニアビサウの 状 況 もなお 不 安 定 なままである 紛 争 地 帯 の 多 くの 子 どもが 性 的 暴 力 の 犠 牲 に なっている この 地 域 で 性 的 暴 力 を 生 き 抜 いた 子 どもの50% が18 歳 未 満 である 38 西 部 中 部 アフリカの 国 では いじめや 体 罰 教 職 員 や 仲 間 の 生 徒 による 性 的 虐 待 など 学 校 での 暴 力 が 多 発 している ユニ セフが 調 査 を 行 った 結 果 教 育 現 場 での 暴 力 がこの 地 域 の 生 徒 とくに 女 子 生 徒 の 中 途 退 学 率 を 高 め 就 学 率 を 低 下 させて いることが 分 かった 39 西 部 中 部 アフリカの 学 校 の 就 学 率 は 世 界 で 最 も 低 い 22 子 どもたちのための 前 進

ガンビアでは 出 生 登 録 率 が 増 加 している 比 較 可 能 な 動 向 データがある 西 部 中 部 アフリカ 諸 国 における5 歳 未 満 児 の 出 生 登 録 率 100% 80% 60% 40% 2000 2001 年 2005 2007 年 55 32 34 31 42 39 48 46 70 69 82 78 79 72 73 70 70 60 55 49 0% ガンビア コンゴ 民 主 共 和 国 ギニアビサウ シエラレオネ サントメ プリンシペ トーゴ ベニン コート ジボワール 中 央 アフリカ 共 和 国 カメルーン 大 きく 増 加 大 きな 変 化 なし 大 きく 減 少 注 :ベニンは2001 2006 年 コンゴ 民 主 共 和 国 は2000 2007 年 シエラレオネは2000 2005 年 ガンビアは2000 2005~2006 年 のデータをそれぞれに 使 用 資 料 :MICSおよびDHS (2000~2007 年 ) 西 部 中 部 アフリカ 地 域 では 子 どもの 権 利 である 出 生 登 録 の 実 現 に ほとんど 進 展 がみられなかった 調 査 した 多 くの 国 で 出 生 登 録 率 に 改 善 が 見 られず 2000 年 以 降 に4つの 国 (ベ ニン カメルーン 中 央 アフリカ 共 和 国 コートジボワール) で 登 録 率 が 目 立 って 低 下 した 出 生 登 録 の 動 向 を 示 すデータを 入 手 できるすべての 国 のうち ガンビアだけが 登 録 率 のかなり の 上 昇 を 示 した 西 部 中 部 アフリカでは 児 童 婚 の 割 合 が43%であり この 比 率 は 南 アジアに 次 いで 高 くなっている この 比 率 はデータを 入 手 できる 国 のうちの4カ 国 で 最 も 高 い(ニジェール75% チャド72% マリ71% ギニア63%) これらの 国 では 出 生 率 も 高 く 20 24 歳 の 女 性 の 少 なくとも44%が18 歳 になるまで に 子 どもを 産 んでいる この 地 域 の 多 くの 国 ではいまなおFGM/C( 女 性 器 切 除 ) が 広 く 行 われ ギニアとシエラレオネでは 女 児 の90% 以 上 が FGM/Cを 受 けている だが 大 多 数 の 国 では 若 い 女 性 が 年 長 の 女 性 ほどにはFGM/Cを 受 けなくなった 2009 年 2 月 まで に11カ 国 がFGM/Cを 違 法 とする 立 法 を 採 択 したが この 立 法 に 基 づいて 逮 捕 や 告 発 に 踏 み 切 ったのはブルキナファソ ガー ナ セネガル シエラレオネだけである 40 この 地 域 ではまた 近 年 親 のケアを 受 けられない 子 どもの 数 が 増 え 2001 年 に1960 万 人 だったものが2007 年 には2270 万 人 に 増 えた 41 西 部 中 部 アフリカ 諸 国 の 大 多 数 でFGM/Cが 行 われなくなってきている 45~49 歳 の 女 性 15~19 歳 の 少 女 / 女 性 で 女 性 器 切 除 を 受 けた 割 合 100% 80% 60% 100 89 97 81 86 85 80 81 74 60 78 68 79 女 性 器 切 除 を 受 けた45 49 歳 の 女 性 の 割 合 同 15 19 歳 の 少 女 と 女 性 の 割 合 40% 0% ギニア シエラ レオネ 資 料 :MICSおよびDHS (2003 2007 年 ) マリ ガンビア ブルキナ ファソ モーリ タニア 36 46 43 41 44 40 リベリア チャド ギニア ビサウ 28 コート ジボワール 31 25 32 19 28 13 16 8 10 1 7 1 3 2 セネガル 中 央 ナイジェリア ベニン トーゴ ガーナ ニジェール カメルーン アフリカ 共 和 国 2 0 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 23

東 部 南 部 アフリカ 東 部 南 部 アフリカでは 親 のケアを 受 け られない 子 どもの 数 が 増 えている そ の 多 くがエイズで 片 親 または 両 親 を 失 った 子 どもである 児 童 婚 や 児 童 労 働 ジェンダーベースの 暴 力 も この 地 域 の 多 くの 子 どもに 影 響 を 与 えている 一 部 の 国 では 少 女 の 多 くがFGM/Cを 受 け ているが FGM/Cを 受 ける 女 性 の 比 率 は 徐 々に 低 下 している 東 部 南 部 アフリカ 地 域 で さまざまな 理 由 で 片 親 または 両 親 をなくした18 歳 未 満 の 子 どもの 推 定 数 は2001 年 には2110 万 人 だったが 2007 年 には2490 万 人 に 増 え 870 万 人 の 子 ど もがエイズで 片 親 または 両 親 を 失 っている 42 南 部 アフリカ の4カ 国 (レソト 南 アフリカ スワジランド ジンバブエ) では 15 歳 未 満 の 子 どもの4 分 の1 以 上 が 親 のいない 世 帯 で 暮 らしており ナミビアではこの 比 率 が3 分 の1を 超 えてい る 43 サハラ 以 南 のアフリカでは エイズその 他 による 成 人 の 死 が 増 えるなかで 親 族 による 子 どもの 非 公 式 の 養 育 の 伝 統 が そ うした 事 態 に 対 する 重 要 な 対 応 メカニズムになっている だが それによる 家 族 やコミュニティへの 負 担 が 限 界 に 達 して 孤 児 院 やホームの 数 が 警 戒 すべき 速 さで 増 え 始 めた 国 の 社 会 的 保 護 戦 略 では 家 族 の 中 に 子 どもをおいておくことが HIVエイ ズのさまざまな 影 響 の 中 で 貧 困 に 取 り 組 むことの 戦 略 として 推 進 されている 域 内 22カ 国 のうちの16カ 国 が 親 のケアを 受 けられない 子 どものニーズに 応 えるための 国 内 行 動 計 画 を 策 定 する 上 で 前 進 を 見 せている それら 行 動 計 画 はエイズの 影 響 を 受 けた 子 どもを 含 むすべての 孤 児 や 弱 い 立 場 にある 子 どもを 対 象 にしている 44 2001~2007 年 の 期 間 に 西 部 中 部 アフリカ 東 部 南 部 アフリカのいずれにおいても 孤 児 の 数 が 増 加 した 何 らかの 原 因 で 片 親 または 両 親 を 失 った18 歳 未 満 の 子 どもの 数 ( 単 位 : 百 万 人 ) 40 30 20 2001 年 2005 年 2007 年 22 23 20 24 25 21 35 32 30 3838 37 10 7 6 6 9 8 8 10 10 9 0 中 東 北 アフリカ CEE/ CIS ラテン アメリカ カリブ 諸 国 西 部 中 部 アフリカ 東 部 南 部 東 アジア アフリカ 太 平 洋 諸 国 南 アジア 資 料 :UNAIDS 未 公 表 の 推 定 値 (2008 年 ) 24 子 どもたちのための 前 進

東 部 南 部 アフリカは 子 どもの 出 生 登 録 率 が 最 も 低 い 地 域 であり 登 録 率 も 国 によって 様 々である 出 生 登 録 された5 歳 未 満 児 の 割 合 東 部 南 部 アフリカでは 児 童 労 働 に 従 事 する5 14 歳 児 の 比 率 が 他 のどの 地 域 よりも 高 くなっている また 地 域 全 体 の 平 均 値 からは 国 ごとの 比 率 に 大 きな 格 差 があることがわからな いが 実 際 にはスワジランドの9%からエチオピアの53%ま で 多 様 である コモロ 83 この 地 域 ではFGM/C( 女 性 器 切 除 )の 廃 止 に 向 けて 多 少 の ルワンダ 82 前 進 がみられた 全 体 として 少 女 や 若 い 女 性 は 徐 々にではあ 南 アフリカ 共 和 国 78 るが 年 長 の 女 性 ほどにはFGM/Cを 受 けなくなり 娘 も 母 親 ほ マダガスカル 75 どにはFGM/Cを 受 けなくなっている 2008 年 の 末 にはエリト ジンバブエ 74 リア エチオピア ケニア 南 アフリカ タンザニアがFGM/ ナミビア 67 Cを 違 法 とする 立 法 を 行 ったが この 法 律 に 基 づく 逮 捕 や 告 発 ブルンジ 60 は いずれの 国 でも 行 われていない 46 ボツワナ 58 ケニア 48 東 部 南 部 アフリカは 定 期 的 に 戦 争 や 内 戦 干 ばつ サイク 東 部 南 部 アフリカ 32 ロン 洪 水 や 疫 病 などの 緊 急 事 態 に 見 舞 われており そうした スワジランド 30 なかで 子 どもが 性 的 身 体 的 な 暴 力 搾 取 や 虐 待 など ますま アンゴラ 29 す 多 くの 危 険 にさらされている 47 レソト 26 ウガンダ 21 ザンビア タンザニア エチオピア 10 8 7 東 部 南 部 アフリカではFGM/Cが 減 少 している 15~49 歳 の 少 女 と 女 性 で 女 性 器 切 除 を 経 験 した 割 合 ( 年 齢 集 団 別 ) ソマリア 3 0% 40% 60% 80% 100% 60% 注 :ケニア 南 アフリカ 共 和 国 タンザニアのデータは 標 準 の 定 義 によるものではない 資 料 :MICS DHSおよび 主 な 住 民 登 録 システムのデータ(2000~2007 年 ) 40% 52 52 50 47 44 40 34 出 生 登 録 はエイズの 影 響 下 にある 子 どもなど 脆 弱 な 子 ども にとってとくに 重 要 である たとえば 親 のケアを 受 けられない 子 どもは 暮 らしを 支 えるために 財 産 権 を 確 認 する 必 要 に 迫 ら れることがある だが 東 部 南 部 アフリカの 出 生 登 録 率 は 世 界 でも 最 も 低 く 32%にとどまっている 国 ごとの 登 録 レベル の 格 差 も 最 大 で 登 録 率 はソマリアの3%からコモロの83% にわたっている 0% 45~49 歳 40~44 歳 35~39 歳 30~34 歳 25~29 歳 注 : 数 値 は FGM/Cの 経 験 者 が 人 口 の1% 以 上 を 占 める 地 域 にある7カ 国 のうち6カ 国 の 平 均 値 資 料 :MICS DHSおよびその 他 の 国 別 調 査 (2002~2006 年 ) 20~24 歳 15~19 歳 この 地 域 では 児 童 婚 も 多 く 20 24 歳 の 女 性 の 推 定 36% 650 万 人 が18 歳 になるまでに 結 婚 または 事 実 婚 状 態 になり マ ラウイとモザンビークでは20 24 歳 の 女 性 の 少 なくとも 半 数 がそうしている 2カ 国 -ケニアとザンビア-での 近 年 の 調 査 では 子 どものときに 結 婚 した 女 性 のHIV 感 染 率 が 性 的 に 活 発 な 未 婚 の 少 女 よりも 高 いことが 分 かっている 45 第 8 号 子 どもの 保 護 に 関 する 報 告 25