第 1 評 価 額 番 号 評 価 額 物 件 1 金 8,920,000 円 売 却 基 準 価 額 の 基 礎 となる 価 格 マンション 評 価 書 は, 土 地 建 物 評 価 書 と 異 なり, 土 地 建 物 一 体 で あるので 通 常 内 訳 価 格 は 評 価 しない 分 離 型

書 式 2 敷 地 権 付 マンション 評 価 書 見 本 平 成 年 ( ) 第 号 平 成 年 月 日 現 地 調 査 平 成 年 月 日 評 価 地 方 裁 判 所 御 中 評 価 書 < 敷 地 権 付 マンション 用 > 評 価 人 不 動 産 鑑 定 士 印

第 1 評 価 額 番 号 評 価 額 物 件 1 金 8,920,000 円 売 却 基 準 価 額 の 基 礎 となる 価 格 マンション 評 価 書 は, 土 地 建 物 評 価 書 と 異 なり, 土 地 建 物 一 体 で あるので 通 常 内 訳 価 格 は 評 価 しない 分 離 型 マンション( 敷 地 の 登 記 がなされておらず, 土 地 と 建 物 が 別 個 に 登 記 されているマンシ ョン)の 場 合 に 内 訳 価 格 が 表 示 される 第 2 評 価 の 条 件 評 価 を 行 う 上 での 前 提 条 件 買 受 希 望 者 への 注 意 喚 起 としても 記 載 1 本 件 評 価 は, 民 事 執 行 法 により 売 却 されることを 前 提 とした 適 正 価 格 を 求 めるものである したがって, 求 めるべき 評 価 額 は, 一 般 の 取 引 市 場 において 形 成 される 価 格 ではなく, 一 般 の 不 動 産 取 引 と 比 較 しての 競 売 不 動 産 特 有 の 各 種 の 制 約 ( 売 主 の 協 力 が 得 られないことが 常 態 であること, 買 受 希 望 者 は 内 覧 制 度 によるほかは 物 件 内 部 の 確 認 が 直 接 できない こと, 引 渡 しを 受 けるために 法 定 の 手 続 をとらなければならない 場 合 があること, 瑕 疵 担 保 責 任 がないこと 等 ) 等 の 特 殊 性 を 反 映 させ た 価 格 とする 2 評 価 は, 目 的 物 件 の 調 査 時 点 に お け る 現 状 に 基 づ い て 行 う も の で あ り, 調 査 日 以 降 発 生 し た 物 件 の 現 状 変 更 に つ い て は 原 則 と し て 考 慮 し て い な い 3 現 地 で の 物 件 調 査 は, 原 則 と し て 目 視 可 能 な 部 分 に 限 定 さ れ る 4 物 件 に 関 す る 情 報 提 供 の 内 容 は, 民 事 執 行 法 5 8 条 4 項 に 定 め る 場 合 を 除 い て, 原 則 と し て 公 共 機 関 で 公 開 さ れ た 資 料 に 基 づ く も の で あ る 1

第 3 目 的 物 件 番 号 所 在 等 登 記 現 況 ( 一 棟 の 建 物 の 表 示 ) 左 記 に 同 じ 1 所 在 建 物 の 名 称 市 区 丁 目 番 地 登 記 と 異 なる 内 容 があれば 記 載 する ( 専 有 部 分 の 建 物 の 表 示 ) 家 屋 番 号 建 物 の 名 称 種 類 構 造 床 面 積 丁 目 番 の 居 宅 鉄 骨 鉄 筋 コンクリート 造 1 階 建 階 部 分 67.68m2 ( 敷 地 権 の 目 的 である 土 地 の 表 示 ) 土 地 の 符 号 所 在 及 び 地 番 地 目 地 積 1 市 区 丁 目 番 宅 地 1,023.19m2 ( 敷 地 権 の 表 示 ) 土 地 の 符 号 1 敷 地 権 の 種 類 所 有 権 敷 地 権 の 割 合 284,791 分 の 7,066 番 号 特 記 事 項 な し 特 記 事 項 欄 は, 標 準 的 平 均 的 な 物 件 と 異 なる 内 容 を 記 載 しているので, 他 の 頁 の 特 記 事 項 と 共 に 注 意 が 必 要 2

第 4 目 的 物 件 の 位 置 環 境 等 1 土 地 の 概 況 及 び 利 用 状 況 等 線 駅 の 方 道 路 距 離 約 m 位 置 交 通 最 寄 バス 停 の 方 約 m( 徒 歩 約 分 ) ( 附 属 資 料 位 置 図 参 照 ) 付 近 の 状 況 主 な 公 法 上 の 規 制 等 ( 道 路 の 幅 員 等 の 個 別 的 な 規 制 を 考 慮 しない 一 般 的 な 規 制 ) 画 地 条 件 接 面 道 路 の 状 況 土 地 の 利 用 状 況 等 線 駅 に 近 く, 一 般 住 宅, 共 同 住 宅, 駐 車 場, 事 務 所 等 が 混 在 する 利 便 性 の 高 い 地 域 都 市 計 画 区 分 用 途 地 域 建 ぺ い 率 容 積 率 防 火 規 制 その 他 の 規 制 地 積 間 口 奥 行 形 状 敷 地 権 割 合 そ の 他 市 街 化 区 域 近 隣 商 業 地 域 80% 300% 準 防 火 地 域 駐 車 場 整 備 地 区 1,023.19m2 北 側 約 34.4m 南 北 方 向 約 33.6m 不 整 形 7,066/284,791 ( 敷 地 権 の 種 類 : 所 有 権 ) な し 北 側 現 況 幅 員 約 5.4m 舗 装 市 道, 南 側 現 況 幅 員 4m 舗 装 市 道 に 等 高 に 接 面 す る 二 方 路 の 画 地 北 側 道 路 及 び 南 側 道 路 は 建 築 基 準 法 42 条 1 項 の 道 路 で あ る 目 的 物 件 を 含 む 一 棟 の 建 物 の 敷 地 及 び 駐 車 場 と し て 利 用 さ れ て い る 供 給 処 理 施 設 記 載 例 上 水 道 :あり なし 不 明 ( 特 記 事 項 のとおり) ガス 配 管 :あり なし 不 明 ( 特 記 事 項 のとおり) あり なし 下 水 道 :あり なし 不 明 ( 特 記 事 項 のとおり) 不 明 の 定 義 が 記 載 されてい る 地 域 の 状 況 や 役 場 の 情 報 開 示 の 程 度 などか ら, 執 行 裁 判 所 によって, 定 義 が 異 なっている 可 能 性 がある ( 注 ) 供 給 処 理 施 設 における あり とは, 目 的 物 件 の 前 面 道 路 に 該 当 施 設 の 本 管 ( 以 下, 施 設 管 という)が 通 っており, 通 常 の 費 用 で 敷 地 内 への 引 込 が 出 来 る 状 態 にあることをいう なし とは, 目 的 物 件 を 含 めた 周 辺 に 施 設 管 が 配 置 されておらず, 敷 地 内 に 引 込 むことが 不 可 能 な 場 合 をいう 不 明 とは, 前 面 道 路 に 施 設 管 は 敷 設 されて いないにもかかわらず 供 給 処 理 施 設 を 利 用 している 場 合 や, 役 場 での 確 認 事 項 に 疑 義 がある 場 合 等 で, 将 来 的 に 当 該 施 設 が 利 用 できるかど うか 不 明 な 場 合 をいう 3

特 記 事 項 土 地 建 物 用 書 式 の 特 記 事 項 に 準 じて 適 宜 記 載 され ている 土 壌 汚 染 昭 和 年, 年, 平 成 年 頃 の 住 宅 地 図 及 び 土 地 の 閉 鎖 登 記 簿 謄 本 に よ る と 従 前 の 土 地 利 用 は の 敷 地 で あ っ た と 推 定 さ れ る 市 上 水 道 局 で 聴 取 し た と こ ろ, 有 害 物 質 使 用 特 定 施 設 の 届 出 は な い と の こ と で あ る 過 去 の 土 地 使 用 履 歴 から 土 壌 汚 染 のリスクについて 記 載 されているが,あくまでもリスクであり 履 歴 調 査 では 土 壌 汚 染 の 有 無 までは 確 定 できないことに 注 意 古 いマンションで, 敷 地 面 積 が 不 足 しているため 現 況 の 延 床 面 積 が 容 積 率 を 超 過 している 場 合 は, 将 来 同 等 の 建 替 えが 困 難 となる 可 能 性 が 高 いので 注 意 周 辺 環 境 で 特 に 問 題 がある 場 合 にも 記 載 される 4

2 建 物 の 概 況 (1) 一 棟 の 建 物 の 概 要 マ ン シ ョ ン 名 建 物 の 用 途 共 同 住 宅 ( 総 戸 数 戸 ) 建 築 時 期 及 び 建 築 年 月 日 ( 登 記 記 載 ): 昭 和 平 成 経 済 的 残 存 耐 用 年 数 経 過 年 数 : 約 7 年 経 済 的 残 存 耐 用 年 数 : 約 33 年 構 造 鉄 筋 コンクリート 造 階 建 年 月 日 新 築 仕 様 屋 根 : 陸 屋 根 外 壁 : 樹 脂 吹 付 け,タル そ の 他 : 設 備 等 エ レ ベ ー タ ー :あ り 駐 車 場 : 敷 地 内 にあるが,すぐには 使 用 できない( 抽 選 ) 集 会 場 :な し そ の 他 :トランクルーム 建 物 の 品 等 使 用 資 材 : 普 通 管 理 の 形 態 等 管 理 の 状 況 や や 劣 る 施 工 : 普 通 管 理 組 合 : 有 名 称 : 組 合 管 理 方 式 : 委 託 管 理 管 理 会 社 : 株 式 会 社 管 理 形 態 : 管 理 人 室 あり, 管 理 人 は 非 常 勤 駐 車 場 は 調 査 時 点 の 状 況 と 異 なっていること があるので 注 意 特 記 事 項 修 繕 積 立 金 総 額 ( 平 成 年 月 日 現 在 ),, 円 近 い 将 来 の 大 規 模 修 繕 計 画 の 有 無 等 規 約 等 で 特 に 留 意 す べ き 事 項 1 棟 の 建 物 についての 重 大 な 欠 陥 等 が 記 載 される マンションは 規 約 で 利 用 が 制 限 されるので, 規 約 で 特 に 留 意 すべき 事 項 が 記 載 される 5

(2) 専 有 部 分 の 概 要 構 造 鉄 筋 コンクリート 造 1 階 建 位 置 階 ( 号 室 ) 主 要 開 口 部 の 方 位 : 向 き 床 面 積 67.68m2( 面 積 ) 採 用 した 面 積 の 種 類 が 記 載 される 間 取 り 2LDK+S( 納 戸 ) バ ル コ ニ ー あ り ( 10.13m2 ) 仕 様 天 井 :クロス,シキメ 等 床 :フローリング,タタミ,カーペット 等 内 壁 :クロス 等 設 備 :キッチン 浴 室 トレ 等 ( 電 気 上 下 水 都 市 ガス) そ の 他 : 保 守 管 理 の 状 態 普 通 管 理 費 等 管 理 費 :8,300 円 ( 月 額 ) 修 繕 積 立 金 :1,800 円 ( 月 額 ) 滞 納 額 :なし あり 134,200 円 そ の 他 : 遅 延 損 害 金 9,000 円 ( 以 上, 平 成 年 月 日 現 在 ) 滞 納 管 理 費 等 は 買 受 人 の 負 担 となるので 注 意 遅 延 損 害 金 が 発 生 している 場 合 はこちらに 記 載 される 管 理 規 約 で 上 記 以 外 の 滞 納 を 承 継 する 場 合 がある 6

専 有 部 分 の 利 用 状 況 等 現 況 調 査 報 告 書 の 記 載 のとおり 所 有 者 以 外 の 占 有 者 がいる 場 合 があり, 執 行 官 の 現 況 調 査 報 告 書 で 占 有 状 況 の 確 認 が 必 要 特 記 事 項 特 になし 雨 漏 り, 水 回 り, 結 露 等 の 損 傷 程 度 や 重 大 な 欠 陥 等 が 記 載 される 7

第 5 評 価 額 算 出 の 過 程 三 手 法 を 適 用 する 場 合 の 記 載 例 本 件 においては, 積 算 価 格, 比 準 価 格 及 び 収 益 価 格 をそれぞれ 求 め, 試 算 価 格 を 調 整 のうえ, 評 価 額 を 後 記 のとおり 決 定 した 1 積 算 価 格 の 試 算 建 物 価 格 に, 敷 地 権 価 格 を 加 算 して, 積 算 価 格 を 試 算 した (1) 建 物 価 格 目 的 建 物 の 再 調 達 原 価 を, 建 物 建 築 費 の 推 移 動 向 を 考 慮 した 標 準 的 な 建 築 費 に 比 準 して 求 め,これに 耐 用 年 数 に 基 づく 方 法 及 び 観 察 減 価 法 を 併 用 して 求 めた 現 価 率 を 乗 じて 建 物 価 格 を 求 めた 登 記 面 積, 壁 芯 面 積 のほか, 固 定 資 産 税 の 評 価 証 明 書 記 載 の 現 況 床 面 積 による 場 合 がある 再 調 達 原 価 ( 円 /m2) 専 有 面 積 (m2) 現 価 率 建 物 価 格 190,000 67.68 0.67 8,620,000 専 有 部 分 のほか, 共 用 部 分 の 価 値 ( 持 分 価 値 )を 含 む 単 価 である 総 額 については, 万 円 未 満 四 捨 五 入 とした( 以 下 同 じ) 千 円 単 位 と し 切 り 捨 て る 執 行 裁 判 所 も あ る 再 調 達 原 価 : 一 棟 の 建 物 の 平 均 単 価 専 有 面 積 : 登 記 面 積 現 価 率 : 耐 用 年 数 に 基 づく 方 法 と 観 察 減 価 法 を 併 用 し, 現 価 率 を 下 記 のとおり 査 定 した 経 過 年 数 7 年, 経 済 的 残 存 耐 用 年 数 33 年, 観 察 減 価 率 20%( 保 守 管 理 の 状 況 を 考 慮 した), 残 価 率 5% 観 察 減 価 率 等 が 大 きい 場 合 は, 建 物 の 状 態 が 劣 ることが 多 い 現 価 率 ={ 残 価 率 5%+(1-0.05) [ 経 済 的 残 存 耐 用 年 数 33 年 /( 経 過 年 数 7 年 + 経 済 的 残 存 耐 用 年 数 33 年 )]} (1- 観 察 減 価 等 0.20)= 0.67 ( 小 数 第 3 位 四 捨 五 入 ) 定 額 法 の 計 算 式 定 率 法 が 採 用 されることもある 8

(2) 敷 地 権 価 格 敷 地 権 の 目 的 である 土 地 の 敷 地 権 価 格 を 次 のとおり 求 めた 標 準 画 地 価 格 ( 円 /m2) 個 別 格 差 地 積 (m2) 建 付 減 価 エ 敷 地 権 割 合 オ 敷 地 権 価 格 エ オ 157,000 1.00 1,023.19 0.95 7,066/ 284,791 3,790,000 計 算 式 によるケース この 他 に 土 地 建 物 用 書 式 のように, 文 言 によ 標 準 画 地 価 格 : 公 示 価 格 等 からの 規 準 るケースもある 地 価 公 示 - 公 示 地 価 格 等 時 点 修 正 標 準 化 補 正 地 域 格 差 標 準 画 地 価 格 170,000 円 /m2 96.0/100 100/100 100/104 = 157,000 円 /m2 ( 上 三 桁 未 満 四 捨 五 入 ) 時 点 修 正 : 公 示 価 格 等 の 価 格 時 点 から 評 価 日 までの 推 定 変 動 率 である 標 準 化 補 正 :なし 地 域 格 差 : 環 境 条 件 を 考 慮 個 別 格 差 : 形 状, 二 方 路 等 を 考 慮 した 地 積 : 登 記 数 量 による エ 建 付 減 価 : 建 物 と 敷 地 との 適 応 の 状 態 等 を 考 慮 した オ 敷 地 権 割 合 : 登 記 記 載 による (3) 積 算 価 格 ( 敷 地 権 付 建 物 の 価 格 ) 建 物 価 格 敷 地 権 価 格 個 別 格 差 ( 階 層 位 置 品 等 程 度 ) 積 算 価 格 (+) 8,620,000 3,790,000 1.00 12,410,000 個 別 格 差 : 階 層 補 正 1.00 ( 対 象 = 階 基 準 階 = 階 ) 位 置 補 正 1.00 ( 中 間 部 屋 ) そ の 他 補 正 1.00 (なし) 相 乗 積 1.00 1.00 1.00=1.00( 小 数 第 3 位 四 捨 五 入 ) 1 棟 のマンションの 中 での 階 層 位 置 内 部 の 状 況 か ら 見 た 目 的 物 件 の 良 否 を 示 している 9

2 比 準 価 格 の 試 算 基 準 階 の 比 準 価 格 ( 円 /m2) 個 別 格 差 ( 階 層 位 置 品 等 程 度 ) 専 有 面 積 (m2) 比 準 価 格 204,000 1.00 67.68 13,810,000 基 準 階 の 比 準 価 格 : 近 隣 地 域 同 一 需 給 圏 内 の 類 似 地 域 にある 同 類 型 の 区 分 所 有 建 物 の 取 引 事 例 等 を 収 集 分 析 し, 各 種 補 正 及 び 価 格 形 成 要 因 の 比 較 を 行 って, 基 準 階 専 有 部 分 の1m2 当 たりの 比 準 価 格 を 査 定 した 個 別 格 差 : 前 記 1(3)に 同 じ 原 価 法 と 同 じ 個 別 格 差 を 原 則 としている 10

3 収 益 価 格 の 試 算 ( 法 による) 記 載 例 A DCF 法 による 場 合 目 的 物 件 は 賃 貸 借 に 供 さ れ て い る 建 物 で あ り, そ の 賃 貸 状 況 は 標 準 的 で 妥 当 な も の で あ る の で, 現 行 の 賃 貸 条 件 を 参 考 と し て 収 益 還 元 法 を 適 用 す る 目 的 物 件 を 賃 貸 することにより 分 析 期 間 中 に 得 られるであろう と 予 測 される 正 味 純 収 益 の 現 価 の 合 計 額 に, 分 析 期 間 末 の 正 味 復 帰 価 格 の 現 価 を 加 算 して,DCF 法 (Discounted Cash Flow 法 )によ る 収 益 価 格 を 以 下 のとおり 求 めた 但 し, 当 該 物 件 に 関 する 収 集 可 能 な 資 料 には 限 界 があり, 更 に 競 売 による 売 却 後 の 現 実 の 賃 貸 借 は, 特 定 の 当 事 者 間 の 契 約 行 為 によ るものであるので, 必 ずしも 現 行 の 賃 貸 条 件 に 符 合 する 内 容 が 実 現 するものではない 分 析 期 間 は 3~5 年 を 原 則 としている DCF 法 による 価 格 査 定 表 5 年 後 の 予 想 転 売 価 格 5 年 間 の 正 味 復 帰 価 格 の 現 価 有 効 純 収 益 現 価 の 合 計 6 年 目 期 首 有 効 純 収 益 最 終 還 元 利 回 り 5 年 目 期 末 復 帰 価 格 複 利 現 価 率 正 味 復 帰 価 格 現 価 1 収 益 価 格 =エ オ エ オ=カ +カ 2,910,000 (24.0% ) 853,000 6.7% 12,731,343 0.72307 9,205,652 (76.0% ) = 12,120,000 (100% ) 本 件 の 場 合, 最 終 還 元 利 回 りを 割 引 率 +1.0%として 計 算 している : 分 析 期 間 中 のキャッシュフロー 参 照 ゥ: 最 終 還 元 利 回 り: 後 述 の 割 引 率 を 参 考 として 対 象 物 件 の 存 する 地 域 の 特 性 及 び 社 会 経 済 情 勢 等 を 考 慮 のうえ, 上 記 のとおり 査 定 した ォ: 複 利 現 価 率 : 複 利 現 価 率 に 用 いた 割 引 率 は 一 般 市 場 における 収 益 物 件 の 標 準 的 な 還 元 利 回 りを 基 準 として 査 定 した 5 年 間 の 賃 貸 を 想 定 し,6 年 目 の 想 定 収 益 をもとに 5 年 目 期 末 (6 期 目 期 首 )に 転 売 することを 想 定 11

分 析 期 間 中 のキャッシュフロー [ 単 位 : 千 円 ] 記 載 の 無 い 執 行 裁 判 所 もある 項 目 1 年 目 2 年 目 3 年 目 4 年 目 5 年 目 6 年 目 支 払 賃 料 1,296 1,296 1,270 1,270 1,270 1,270 共 益 費 収 入 84 84 84 84 84 84 駐 車 場 収 入 0 0 0 0 0 0 総 収 益 その 他 収 入 0 0 0 0 0 0 可 能 総 収 益 1,380 1,380 1,354 1,354 1,354 1,354 空 室 損 失 138 138 135 135 135 135 貸 倒 損 失 41 41 41 41 41 41 有 効 総 収 益 1,201 1,201 1,178 1,178 1,178 1,178 維 持 管 理 費 60 60 60 60 60 60 修 繕 費 48 48 48 48 48 48 公 租 公 課 121 121 121 121 121 121 損 害 保 険 料 9 9 9 9 9 9 総 費 用 その 他 173 65 65 65 65 65 運 営 支 出 合 計 411 303 303 303 303 303 資 本 的 支 出 615 22 22 22 22 22 初 年 度 はリフォーム 費 用 等 が 計 上 されているた め 金 額 が 大 きいことがある 総 費 用 合 計 1,026 325 325 325 325 325 経 費 率 29.8 22.0 22.4 22.4 22.4 22.4 ( 運 営 支 出 / 可 能 総 収 益 ) エ 有 効 純 収 益 (-) 175 876 853 853 853 853 オ 複 利 現 価 率 初 年 度 にリフォーム 等 を 想 定 している 場 合 は 赤 字 ( 割 引 率 6.7% ) になることもある 0.93721 0.87836 0.82320 0.77151 0.72307 カ 有 効 純 収 益 の 現 価 164 769 702 658 617 (エ オ) 割 引 率 = 5.7% = 基 本 利 率 + 建 物 の 経 過 年 数 ( 短 い ) = ( 6.7% ) + ( - 1% ) 割 引 率 の 判 定 根 拠 上 記 キャッシュフロー 表 の 数 字 や 指 数 は, 調 査 時 点 において 近 隣 地 域 等 における 目 的 物 件 類 似 の 不 動 産 の 賃 料 等 を 参 考 に 想 定 に 基 づき 作 成 したものなので, 確 定 値 ではなく, 買 受 人 に 保 証 しているものでもない 12

記 載 例 B 直 接 還 元 法 で, 粗 利 回 りによる 場 合 総 収 益 を 粗 利 回 りで 還 元 して, 下 記 のとおり 収 益 価 格 を 求 めた 賃 借 人 がいる 場 合 は 現 行 賃 料 を 基 にした 査 定 を 原 則 とするが, 現 行 賃 料 を 基 に 想 定 して 適 用 する 場 合 もある なお, 原 則 は 現 況 総 収 益 であるが, 可 能 総 収 益 の 場 合 もある ァ 総 収 益 : 現 行 賃 料 を 基 に 査 定 した ィ 家 賃 等 補 正 : 地 域 の 標 準 的 な 賃 貸 条 件 と 比 較 して 割 高 割 安 要 素 を 勘 案 して 査 定 した 粗 利 回 り: 近 隣 の 収 益 物 件 の 期 待 利 回 り 及 び 当 該 不 動 産 の 収 益 の 安 定 性 等 を 勘 案 し 査 定 した エ その 他 補 正 : 専 有 部 分 の 維 持 管 理 の 状 況 及 び 不 具 合 箇 所 並 びに 賃 料 水 準 の 持 続 妥 当 性 等 を 勘 案 して 査 定 した 総 収 益 家 賃 等 補 正 粗 利 回 り その 他 補 正 エ 収 益 価 格 エ 1,201,000 1.00 10.0% 1.00 12,010,000 13

記 載 例 C 直 接 還 元 法 で, 還 元 利 回 りによる 場 合 総 収 益 から 総 費 用 を 控 除 した 純 収 益 を 還 元 利 回 りで 還 元 して, 下 記 の とおり 収 益 価 格 を 求 めた 総 収 益 純 収 益 家 賃 等 補 正 還 元 利 回 り エ その 他 補 正 オ 収 益 価 格 エ オ 1,201,000 853,000 1.00 7.0% 1.00 12,190,000 総 収 益 : 現 行 賃 料 を 基 に 査 定 した 記 載 例 Bに 準 ずる ただし, 可 能 総 収 益 から 空 室 損 失 貸 倒 損 失 を 除 いた 有 効 総 収 益 の 場 合 もある 純 収 益 : 総 収 益 - 総 費 用 ( 修 繕 費 維 持 管 理 費 等 の 各 項 目 につき 積 算 価 格 等 を 基 に 査 定 した ) 家 賃 等 補 正 : 地 域 の 標 準 的 な 賃 貸 条 件 と 比 較 して 割 高 割 安 要 素 を 勘 案 して 査 定 した 目 的 物 件 の 個 別 リスク 等 を 考 慮 した 純 収 益 利 回 り エ 還 元 利 回 り: 当 該 不 動 産 の 投 資 対 象 としての 危 険 性 流 動 性 資 産 としての 安 定 性 等 を 勘 案 し 査 定 した オ その 他 補 正 : 専 有 部 分 の 維 持 管 理 の 状 況 及 び 不 具 合 箇 所 並 びに 賃 料 水 準 の 持 続 妥 当 性 等 を 勘 案 して 査 定 した 14

4 評 価 額 の 判 定 (1) 試 算 価 格 の 調 整 積 算 価 格 比 準 価 格 収 益 価 格 が 下 記 のとおり 算 定 された 本 件 においては ことから 価 格 を 重 視 し, 価 格 価 格 を 参 酌 のうえ, 調 整 後 の 価 格 を 下 記 のと おり 求 めた 下 記 1 2 3の 三 手 法 すべてが 適 用 される とは 限 らない 占 有 減 価 修 正 がある 場 合 は, 買 受 人 に 対 抗 で きる 第 三 者 が 占 有 している 可 能 性 が 高 いの で 注 意 占 有 減 価 修 正 前 の 試 算 価 格 占 有 減 価 修 正 試 算 価 格 1 積 算 価 格 12,410,000 1.00 12,410,000 2 比 準 価 格 3 収 益 価 格 4 調 整 後 の 価 格 13,810,000 1.00 13,810,000 12,120,000 収 益 還 元 法 は 賃 貸 ( 占 有 )が 前 提 のため 占 有 減 価 修 正 はない 13,000,000 占 有 減 価 修 正 :なし 一 般 市 場 での 評 価 額 (ただし, 保 守 的 な 水 準 ) を 示 している 15

(2) 評 価 額 の 判 定 調 整 後 の 価 格 に, 市 場 性 修 正 及 び 競 売 市 場 修 正 を 施 し,さらに 滞 納 管 理 費 等 相 当 額 の 減 価 並 びにその 他 の 控 除 減 価 ( 敷 金 等 )を 考 慮 して 評 価 額 を 求 めた 調 整 後 の 価 格 市 場 性 修 正 競 売 市 場 修 正 滞 納 管 理 費 等 相 当 額 の 減 価 その 他 の 控 除 減 価 ( 敷 金 等 ) 評 価 額 エ オ エ-オ 13,000,000 1.0 0.7 0.98 0 8,920,000 評 価 額 は 売 却 基 準 価 額 として 採 用 されるのが 通 例 である エ オ 市 場 性 修 正 : 地 域 における 中 古 マンション 市 場 の 取 引 動 向 等 を 考 慮 した 競 売 市 場 修 正 : 評 価 の 条 件 欄 記 載 の 不 動 産 競 売 市 場 の 特 殊 性 等 を 考 慮 した 滞 納 管 理 費 等 相 当 額 の 減 価 : 代 金 納 付 に 至 る 間 の 管 理 費 等 の 滞 納 相 当 額 を 考 慮 した その 他 の 控 除 減 価 ( 敷 金 等 ): 買 受 人 の 引 受 けとなるべき 敷 金 等 の 預 り 金 を 控 除 する が, 本 件 の 場 合 必 要 なし 16

第 6 参 考 価 格 資 料 地 価 価 格 ( - ) 所 在 : 市 区 丁 目 番 - - 価 格 :, 円 /m2 位 置 : 線 駅 の 方 道 路 距 離 約 mに 位 置 する 価 格 時 点 : 平 成 年 月 1 日 地 積 : m2 供 給 処 理 施 設 : 水 道 下 水 ガス 接 面 街 路 : 側 m 市 道 に 接 面 用 途 指 定 等 : 地 域 ( 建 ぺい 率 %, 容 積 率 %), 準 防 火 地 域 地 域 の 概 要 : 小 規 模 な 事 務 所, 店 舗 等 が 混 在 する 商 業 地 域 第 7 附 属 資 料 1 位 置 図 2 公 図 写 3 地 積 測 量 図 写 4 建 物 図 面 各 階 平 面 図 写 5 間 取 図 6 現 況 写 真 建 物 図 面 各 階 平 面 図 写 を 第 4 1 土 地 の 概 況 及 び 利 用 状 況 等 と 照 合 すると 土 地 の 状 況 が 分 かりやすい 間 取 図 を 第 4 2(2) 専 有 部 分 の 概 要 と 照 合 すると 専 有 部 分 の 状 況 が 分 かりやすい 5,6の 添 付 は 執 行 裁 判 所 で 多 少 異 なり 現 況 調 査 報 告 書 のみ 添 付 の 執 行 裁 判 所 もある 以 上 全 国 競 売 評 価 ネ ッ ト ワ ー ク 競 売 不 動 産 評 価 の 理 論 と 実 務 ( 金 融 財 政 事 情 研 究 会 2006 年 ) よ り 転 用 及 び 一 部 修 正 17