A5. TopicMaps A5.1 トピックマップの 歴 史 背 景 [1] トピックマップの 起 源 は 1991 年 の Davenport グループでの 作 業 だとされている Steven R Newcomb によれば Steven R Newcomb, Michel Biezunski, および, Fred Dalrymple の 3 人 で 複 数 のドキュメント 本 システムマニュアル 等 にまたがるマスターインデックス 作 りに 取 り 組 んだのが その 始 まりとのことである 1994 年 7 月 にカナダのバンクーバーで IHC'94 (First International Conference on the Application of HyTime) が 開 催 された そのカンファレンスにおいて Michel Biezunski が 講 演 の 中 で トピック マップの 原 型 となる 概 念 を 公 表 した HyTime(Hypermedia/Time-based Structuring Language: ハイ パメディアおよび 時 間 依 存 情 報 の 構 造 化 言 語 ) のアプリケーションとして 考 案 され 構 文 として HyTime が 用 いられていた また "Topic Maps" ではなく "Topic Navigation Map" と 呼 ばれてい た トピックマップの 国 際 標 準 化 は 当 初 ISO/IEC JTC1/SC18/WG8 で そして 現 在 では ISO/IEC JTC1 SC34/WG3 で 検 討 されている 以 下 に 国 際 標 準 化 の 過 程 を 示 す 1996 年 5 月 に 開 催 された ISO/IEC JTC1/SC18/WG8 のミュンヘン 会 議 において "Topic Navigation Map" の 新 作 業 課 題 提 案 (New Work Item Proposal: NP) が 提 出 され 同 10 月 にプロ ジェクトとして 成 立 した 1998 年 10 月 に FCD (Final Committee Draft) が 配 布 された JTC1 の 組 織 再 編 にともない "Topic Navigation Map" の 担 当 組 織 は 変 遷 するが 1998 年 11 月 には ISO/IEC JTC1 SC34/WG3 の 担 当 になった 1999 年 4 月 の SC34 のグラナダ 会 議 での 検 討 を 反 映 して 最 終 DIS (Final Draft International Standard : FDIS) が 作 成 された この 段 階 で "Topic Navigation Map" が "Topic Maps" へと 改 め られた FDIS は 投 票 の 結 果 承 認 され 1999 年 11 月 のフィラデルフィア 会 議 で FDIS へのコメントの 対 処 を 行 われた 2000 年 1 月 に トピックマップの 国 際 規 格 が ISO/IEC 13250:2000 として 発 行 され た その 後 技 術 訂 正 が 行 われ 2003 年 5 月 に トピックマップの 国 際 規 格 の 第 2 版 ISO/IEC 13250:2003 が 発 行 された 2002 年 12 月 の SC34 のホルチモア 会 議 で トピックマップの 国 際 規 格 の 再 構 成 の 必 要 性 がが 議 論 され 国 際 規 格 の 制 定 作 業 が 現 在 も 続 けられている トピックマップは Library science ( 図 書 館 学 ) からも 多 くを 学 んでいる トピックマップは 本 の 索 引 に 例 えられる 本 を 読 むときに 本 の 先 頭 ページから 順 番 に 読 んでいく 方 法 もあるが 索 引 を 利 用 すれば 自 分 の 読 みたい 主 題 について 記 述 してある 箇 所 を 一 瞬 に 見 つけ 出 すことができる 多 < 1 / 16>
くの 場 合 本 の 索 引 は 索 引 語 の 単 なる 羅 列 に 過 ぎないが 実 際 は 索 引 語 間 にはいろいろな 概 念 的 な 関 係 が 存 在 している よくできた 索 引 は 文 字 列 の 一 致 をもとに 索 引 語 と 該 当 箇 所 を 関 連 付 けるだけでなく 意 味 に 基 づいても 索 引 語 と 該 当 箇 所 を 関 連 付 けている トピックマップは コンピ ュータネットワーク 上 の 情 報 空 間 に 対 する 索 引 の 一 種 に 例 えることができる A5.2 適 用 事 例 ここでは まず 適 用 分 野 を 列 挙 し その 後 に 具 体 的 な 国 内 事 例 海 外 事 例 を 紹 介 する さ らに トピックマップの 適 用 手 順 を 例 を 用 いて 説 明 する A5.2.1 適 用 分 野 トピックマップは 既 に 非 常 に 多 くの 分 野 へ 適 用 されている 海 外 では Ontopia の Success stories の Web ページ[6]や fuzzzy.com[7] 国 内 では AToMS 2007[8]や Topic Maps Japan 2010[9]など の Web サイトで 実 際 の 多 くの 事 例 を 見 ることができる またその 利 用 方 法 も 多 様 である 以 下 にその 一 部 を 列 挙 する またその 利 用 方 法 も 多 様 である 以 下 にその 一 部 を 列 挙 する - 共 通 語 彙 の 提 供 - 意 味 検 索 - 情 報 / 知 識 の 構 造 化 体 系 化 - 情 報 / 知 識 管 理 - コンテンツ 管 理 - 情 報 抽 出 - Web ポータル - 製 造 管 理 - 情 報 公 開 - 学 習 支 援 A5.2.2 国 内 事 例 1) Everyday Physics on Web Topic Map: EPW ( 初 歩 の 物 理 学 習 サイト) http://tm.u-gakugei.ac.jp:8080/epw/ < 2 / 16>
東 京 学 芸 大 学 の 基 礎 自 然 科 学 講 座 理 科 教 育 分 野 の 松 浦 研 究 室 による 学 習 のためのサイトで ある 以 下 にサイトの 説 明 を 引 用 する 引 用 : "このサイトは 初 歩 の 物 理 を わかるための 背 骨 として サイエンスや 科 学 史 の 様 々な 分 野 を 探 索 することを 目 標 にしています 分 野 を 乗 り 越 えた 学 びのための 入 り 口 または 茶 店 に なることを 目 指 しています " このサイトは トピックマップを 利 用 して 物 理 化 学 生 物 学 地 学 天 文 学 環 境 持 続 性 産 業 歴 史 人 工 物 日 常 生 活 などの 様 々な 分 野 の 学 習 主 題 を 有 機 的 に 連 携 させ ナビゲートでき るようになっている そして 学 習 者 の 興 味 のままに 学 習 できるようになっている 学 習 資 料 (テキスト) シミュレーション 実 験 資 料 選 択 肢 型 ドリル 記 述 ドリル 計 算 ドリル 自 由 形 ドリル プレゼンテーション データベース 画 像 動 画 外 部 Web サイトへのリンク YouTube のビデオなどの 豊 富 な 学 習 コンテンツを 保 有 または リンクし 学 習 トピックをナビゲートしながら アクセス 学 習 することが 可 能 になっている 図 5. Everyday Physics on Web Topic Map サイトのトップページ トップページ 2) 基 本 件 名 標 目 表 (BSH: Basic Subject Headings) トピックマップ < 3 / 16>
http://infos.net.cias.kyoto-u.ac.jp:8083/bsh1/ H-GIS (Humanities-GIS) 研 究 会 から 公 開 されている 日 本 図 書 館 協 会 (JLA) の 基 本 件 名 標 目 表 (BSH: Basic Subject Headings) に 基 づく トピックマップ (Topic Maps) Web アプリケーションで ある 基 本 件 名 標 目 表 は シソーラスの 一 種 である この 件 名 標 目 表 の 構 造 すなわち 件 名 標 目 (Subject Heading) と 件 名 標 目 間 の 関 係 (Broader Term - Narrower Term 関 係 Related Term 関 係 など) トピックマップに 変 換 し 件 名 標 目 間 を 関 係 にそってナビゲートし 件 名 標 目 に 関 係 するコ ンテンツにアクセス 可 能 になっている 現 時 点 では 外 部 コンテンツへのリンクは Wikipedia の 項 目 だけであるが 今 後 件 名 標 目 に 関 係 するコンテンツを 増 えることが 期 待 できる トピックマップの 構 造 をグラフィックに 表 示 することも 可 能 である 件 名 標 目 がノード 件 名 標 目 間 の 関 係 がエッジ(アーク)として 表 現 される グラフ 上 の 件 名 標 目 をナビゲートしながら 関 係 する コンテンツをアクセスすることも 可 能 になっている 図 6. 基 本 件 名 標 目 表 トピックマップ Web アプリケーションのトップページ 3) Topic Map for Topic Maps case examples (トピックマップ 適 用 事 例 トピックマップ) < 4 / 16>
http://www.garshol.priv.no/tmcase1/ 株 式 会 社 ナレッジ シナジーが 公 開 しているトピックマップの 適 用 事 例 についてのトピックマップ Web アプリケーションである トピックマップカンファレンス 等 で 発 表 されたトピックマップの 適 用 事 例 について 発 表 活 動 イ ベント セッション 発 表 者 国 活 動 実 体 組 織 目 的 領 域 等 の 視 点 からナビゲートを 開 始 でき るようになっている コンテンツとして 発 表 スライドを 保 有 している 本 アプリケーションでは トピックマップ Web サービスを 利 用 している 発 表 者 を 主 題 識 別 子 (Subject Identifier) で 識 別 して 他 のトピックマップ Web サービスから 写 真 の 提 供 をうけ 本 アプリ ケーションの 情 報 とともに 画 面 表 示 している 図 7. トピックマップ 適 用 事 例 トピックマップ Web アプリケーションのトップページ A5.2.3 海 外 事 例 1) Lars Marius's photos ( 写 真 集 トピックマップ) http://www.garshol.priv.no/tmphoto/ Lars Marius Garshol 氏 が 作 成 公 開 している 写 真 集 のトピックマップである 2011 年 2 月 25 < 5 / 16>
日 現 在 で 16,202 枚 の 写 真 を 管 理 している 人 イベント 場 所 カテゴリに 関 するタグを 付 け(メタ データを 付 与 し) それを 利 用 してトピックマップを 生 成 している さらに そのトピックマップに 基 づ いて Web アプリケーションが 作 成 公 開 されている 写 真 集 トピックマップのトピックマップオントロ ジを 図 8 に 示 す 図 8. 写 真 集 トピックマップのトピックマップオントロジ トピックマップオントロジ 図 人 イベント 場 所 カテゴリの 視 点 から 写 真 にアクセスすることができ それらの 組 合 せにより 対 象 を 絞 り 込 むこともできる 場 所 については Google マップを 利 用 して 地 図 上 に 撮 影 場 所 を 表 示 している すべての 人 に 鑑 賞 可 能 な 写 真 と 特 定 な 人 のみ 鑑 賞 可 能 な 写 真 とをアクセスコン トロールしている また 鑑 賞 者 による 評 価 が 投 票 できるようになっている < 6 / 16>
図 9. 写 真 集 トピックマップのトップページ トップページ 2) 美 術 コレクション http://collection.fng.fi/wandora/w?lang=en&action=gen Finnish National Gallery (フィンランド 国 立 美 術 館 ) が 公 開 して 美 術 品 についてのトピックマップ である 2011 年 2 月 25 日 現 在 で 35,000 以 上 の 美 術 品 6,000 人 以 上 の 芸 術 家 が 扱 われている 芸 術 家 作 品 コレクション 鑑 賞 用 の 経 路 カテゴリ キーワード 等 から 美 術 館 をナビゲートで きるようになっている 図 10. 美 術 コレクションサイトのトップページ トップページ 3) BrainBank Learning ( 学 習 支 援 環 境 ) http://brainbank.no/brainbank/app/ BrainBank Learning は ノルウェーの Cerpus 社 が 提 供 している 有 料 の 学 習 支 援 Web アプリケ ーションである < 7 / 16>
学 習 者 が 自 分 が 学 んだことの 概 念 と その 概 念 と 過 去 に 学 んだ 概 念 との 関 係 を 入 力 すること により 学 習 者 自 身 の 概 念 マップや 知 識 索 引 を 作 成 するのを 支 援 する 学 習 コンテンツも 格 納 す ることができる 日 々の 学 習 結 果 が 概 念 マップ 知 識 索 引 に 反 映 更 新 される 学 習 者 の 学 習 意 欲 を 高 め 知 識 リポジトリを 豊 かにする 先 生 は BrainBank に 蓄 積 される 生 徒 の 学 習 結 果 を 共 有 することができ それについて 生 徒 と 議 論 することができる 図 11. BrainBank Learning のトップページ 4) NRK/Skole ( 公 共 放 送 局 による 学 習 コンテンツの 提 供 ) http://www.nrk.no/skole/ NRK (Norwegian national broadcasting company) が 公 開 している 学 校 の 生 徒 向 けの 学 習 サイト で NRK のアーカイブスから 音 声 やビデオクリップを 提 供 している NRK はノルエェーにおいて イギリスにおける BBC: The British Broadcasting Corporation( 英 国 放 送 協 会 )と 同 等 の 位 置 付 けにあ る コンテンツは 歴 史 的 人 物 に 対 するインタビューから 毎 日 のニュースのクリップ ドキュメンタリ < 8 / 16>
そしてコメディギャグまで 多 様 である 人 主 題 プログラムの 視 点 からコンテンツをアクセスでき 学 習 レベルも 選 択 することができる クリップは ノルウェーの 教 育 省 (Ministry of Education)によってトピックマップとして 公 開 されて いる 国 の 教 育 カリキュラムの 達 成 目 標 とも 結 び 付 けられている 先 生 は カリキュラムをナビゲー トしながら 目 標 達 成 のために 有 効 なクリップを 見 つけることができる 図 12. NRK/Skole のトップページ 3) City of Bergen's citizen portal ( 行 政 サービスポータル) https://www.bergen.kommune.no/ ノルウェーのベルゲン 市 が 運 営 している 行 政 サービスのポータルサイトである 行 政 情 報 の 提 供 窓 口 であり 市 が 住 民 に 提 供 するサービスの 入 口 になっている サイト 全 体 は トピックマップで 構 造 化 されていて 複 数 の 入 口 からナビゲートできるようになって いる ノルウェー 政 府 により 公 開 されている 地 方 行 政 のためのタクソノミ (Los) が 入 口 の 一 つにな っている 市 行 政 の 組 織 構 造 が 他 の 入 口 になっている さらに サイトの 編 集 者 によって 提 供 され < 9 / 16>
ているナビゲーションメニューと 項 目 も 入 口 になっている 図 13. City of Bergen's citizen portal のトップページ A5.2.4 トピックマップの 適 用 手 順 この 章 では 研 究 会 への 適 用 を 例 に 少 し 詳 しくトピックマップについて 説 明 する 一 般 的 にトピックマップは 以 下 の 手 順 で 作 成 する 1) 適 用 する 問 題 領 域 と 範 囲 の 決 定 2) オントロジの 作 成 3) トピックマップの 作 成 4) トピックマップアプリケーションの 作 成 A5.2.4.1 適 用 する 問 題 領 域 と 範 囲 の 決 定 適 用 する 問 題 領 域 としては 地 域 研 究 についての 研 究 会 に 関 係 する 主 題 と 情 報 / 知 識 とする 範 囲 としては 直 近 の 3 年 間 の 活 動 とする < 10 / 16>
A5.2.4.2 オントロジの 作 成 トピックマップでのオントロジは 問 題 領 域 に 存 在 している 語 ( 主 題 / 概 念 ) 及 びその 間 の 関 係 を 列 挙 し それらをカテゴライズ クラス 化 して 作 成 する 本 稿 では 例 として 図 14 に 示 すオントロ ジに 基 づいて 話 を 進 める このオントロジ 図 には 以 下 のトピック 型 と 関 連 型 が 描 かれている トピック 型 : 組 織 場 所 人 発 表 イベント 研 究 分 野 情 報 技 術 地 域 の 7 種 類 関 連 型 : 位 置 する 所 属 する 開 催 する 発 表 する 構 成 する 分 類 する 情 報 技 術 を 利 用 する 地 域 を 対 象 とする の 8 種 類 である 現 時 点 では 記 述 していないが 地 域 や 研 究 分 野 などについては 包 含 関 係 を 記 述 すること ができる 人 についても 師 弟 関 係 親 子 関 係 共 同 研 究 者 関 係 などを 定 義 することができる 図 14 研 究 会 トピックマップのオントロジ 図 < 11 / 16>
A5.2.4.3 トピックマップの 作 成 オントロジを 作 成 したら それに 基 づいてトピックマップを 作 成 する 例 として " 鈴 木 一 郎 " が " 地 域 研 究 へのトピックマップの 活 用 " について 発 表 する という 宣 言 を 取 り 上 げる (この 宣 言 は 上 記 の 研 究 会 の 発 表 とは 関 係 のない 架 空 のものであ る ) " 鈴 木 一 郎 " は " 人 " 型 トピックのインスタンストピック " 地 域 研 究 へのトピックマップの 活 用 "は " 発 表 " 型 トピックのインスタンス そして この 宣 言 は " 発 表 する" 関 連 型 のインスタンスで ある トピックマップでは トピック 関 連 ともに 型 を 定 義 することにより 有 用 性 が 格 段 に 向 上 する 関 連 において 関 係 付 けられるトピックは 関 連 役 割 (ロール)を 持 ち 関 連 役 割 もまた 型 を 持 つことが できる 各 々のトピックはそのロールプレイヤになる 図 15 に インスタンストピック トピック 型 関 連 型 関 連 役 割 型 ロールプレイヤの 関 係 を 示 す トピック 関 連 関 連 役 割 の 他 にも 出 現 ト ピック 名 が 型 を 持 つことができ 型 もまたトピックである " 鈴 木 一 郎 " が " 地 域 研 究 へのトピック マップの 活 用 " について 発 表 する という 宣 言 を 取 り 上 げる (この 宣 言 は 上 記 の 研 究 会 の 発 表 とは 関 係 のない 架 空 のものであ る ) " 鈴 木 一 郎 " は " 人 " 型 トピックのインスタンストピック " 地 域 研 究 へのトピックマップの 活 用 "は " 発 表 " 型 トピックのインスタンス そして この 宣 言 は " 発 表 する" 関 連 型 のインスタンスで ある トピックマップでは トピック 関 連 ともに 型 を 定 義 することにより 有 用 性 が 格 段 に 向 上 する 関 連 において 関 係 付 けられるトピックは 関 連 役 割 (ロール)を 持 ち 関 連 役 割 もまた 型 を 持 つことが できる 各 々のトピックはそのロールプレイヤになる 図 4 に インスタンストピック トピック 型 関 連 型 関 連 役 割 型 ロールプレイヤの 関 係 を 示 す トピック 関 連 関 連 役 割 の 他 にも 出 現 トピ ック 名 が 型 を 持 つことができ 型 もまたトピックである < 12 / 16>
図 15 トピック 関 連 関 連 役 割 ロールプレイヤ ロールプレイヤの 関 係 上 記 宣 言 をトピックマップで 記 述 するためには これらの 型 およびインスタンスをトピックマップ 構 文 で 記 述 する 必 要 がある 本 稿 では 平 易 で 記 述 量 が 少 なくて 済 む LTM(The Linear Topic Map Notation) 構 文 [10]を 用 いて 記 述 例 を 示 す 記 述 構 文 としては LTM の 他 に XTM (XML Topic Maps), CTM(Compact Topic Maps) 等 がある XTM は 既 に ISO 標 準 になっており CTM は 間 もなく ISO 標 準 になる 予 定 である (1) トピック 型 およびインスタンストピックの 記 述 まず トピック 型 " 人 " の 記 述 例 を 以 下 に 示 す トピック 型 もトピックとして 記 述 する [[person = " 人 " / ja @"http://www.knowledge-synergy/psi/person"] "person"はトピック ID " 人 "はトピック 名 "ja"はスコープ @の 後 の URI は " 人 " 型 トピックの Subject Identifier( 主 題 識 別 子 )を 表 している 次 に " 人 " 型 トピックのインスタンスである" 鈴 木 一 郎 "トピックの 記 述 例 を 示 す [ichiro_suzuki : person = "Ichiro Suzuki" / en = " 鈴 木 一 朗 " / ja @"http://www.knowledge-synergy/psi/ichiro_suzuki"] "ichiro_suzuki"はトピック ID "person"はトピック 型 "Ichiro Suzuki"は en スコープのトピック 名 " 鈴 木 一 郎 "は ja スコープのトピック 名 @ 以 下 の URI は" 鈴 木 一 郎 "トピックの Subject Identifier を 表 している 続 いて トピック 型 " 発 表 "の 記 述 例 を 以 下 に 示 す [presentation = " 発 表 " / ja @"http://www.knowledge-synergy/psi/presentation"] また トピック 型 " 発 表 "のインスタンスとして 発 表 " 地 域 研 究 へのトピックマップの 活 用 "の 記 述 例 を 以 下 に 示 す [h-hjt-20090606-01 : presentation = " 地 域 研 究 へのトピックマップの 活 用 " / ja @"http://www.knowledge-synergy/psi/h-hjt-20090606-01"] < 13 / 16>
{h-hjt-20090606-01, slide, "http://localhost:8080/omnigator/documents/topicmaps_introduction.ppt "} {h-hjt-20090606-01, slide, "http://localhost:8080/omnigator/documents/tm-making-process.ppt"} このインスタンストピックでは slide 型 の 2 種 類 の 出 現 を 記 述 している { } で 囲 まれた 部 分 が 出 現 の 記 述 部 分 であり "h-hjt-20090606-1" はトピック ID "slide" は 出 現 型 それに 続 く URI は 外 部 の 情 報 リソース( 出 現 ) を 記 述 している 2) 関 連 型 および 関 連 インスタンスの 記 述 まず 関 連 型 " 発 表 する"の 記 述 例 を 以 下 に 示 す 関 連 型 もトピックとして 記 述 する [present = " 発 表 する" / ja @"http://www.knowledge-synergy/psi/present"] 次 に 関 連 型 " 発 表 する"のインスタンスである " 鈴 木 一 郎 "が" 地 域 研 究 へのトピックマップの 活 用 "について 発 表 する という 関 連 の 記 述 例 を 以 下 に 示 す present( ichiro_suzuki : presenter-role, h-hjt-20090606-01 : presentation-role ) "present" は 関 連 型 "ichiro_suzuki"は 関 連 のメンバである" 鈴 木 一 郎 "トピックのトピック ID "presenter-role" は 発 表 者 役 割 "h-hjt-20090606-01" は" 地 域 研 究 へのトピックマップの 活 用 " 発 表 のトピック ID そして "presentation-role"は 発 表 役 割 を 表 している 同 様 にして オントロジ 図 に 描 かれているすべてのトピック 型 関 連 型 関 連 役 割 型 出 現 型 および 名 前 型 を 記 述 する 関 連 役 割 型 出 現 型 名 前 型 もトピック 型 関 連 型 と 同 じようにトピック として 記 述 する さらに それぞれのトピック 型 関 連 型 のすべてのインスタンスを 記 述 してトピック マップが 完 成 する この 例 では テキストエディタを 使 用 して 手 で 入 力 するトピックマップの 作 成 方 法 を 示 してい るが 実 際 の 開 発 においては トピックマップ 作 成 用 のツールを 使 用 することが 多 い 3 章 で 紹 介 し た Ontopia の 中 にも Ontopoly という 名 前 のトピックマップエディタや CSV ファイルや RDB のテ ーブルからトピックマップを 生 成 するための DB2TM という 名 前 のツールが 含 まれている A5.2.4.4 トピックマップアプリケーション アプリケーションの 作 成 完 成 したトピックマップに 基 づいてトピックマップアプリケーションを 作 成 する Ontopia に 含 まれ < 14 / 16>
ている Navigator Framework や Web Editor Framework を 用 いれば トピック 一 覧 トピック 詳 細 ト ピックマップ 問 合 せ 文 字 列 検 索 グラフィック 表 示 などの 機 能 を 持 つトピックマップアプリケーショ ンを 簡 単 に 開 発 することができる トピックマップに 基 づいたアプリケーションでは オントロジに 基 づいて すなわち 各 トピック 型 のトピックを 起 点 として 関 連 に 沿 って 他 のトピックへと 自 由 に 航 行 できるようになる トピックマップ に 基 づいているため 構 造 がしっかりしており リンクが 発 散 することがない 関 連 に 基 づいてリンク が 形 成 されているため HTML のリンクと 異 なり リンクも 型 を 持 つ 例 えば あるリンクが" 発 表 す る"という 関 係 のリンクなのか " 所 属 する"という 関 係 のリンクなのか 区 別 することができる また 関 連 は 双 方 向 なので リンク 先 からリンク 元 に 戻 ることもできる トピック 間 の 関 連 をグラフィックに 視 覚 化 して 表 示 することも トピックマップ 問 合 せ 言 語 を 用 いて 例 えば ある 地 域 ( 東 アジア)のあ る 分 野 ( 気 候 変 動 )の 発 表 を 問 合 せてその 結 果 を 得 ることもできるようになる そのときに 地 域 に ついて "アジア- 東 アジア- 日 本 "のような 階 層 構 造 を 分 野 について " 気 候 変 動 - 雨 量 の 変 化 " のような 階 層 構 造 もトピックマップで 表 現 しておけば ( 日 本 )の( 雨 量 の 変 化 )についての 発 表 も 結 果 として 得 ることが 可 能 になる 参 考 文 献 : [1] 内 藤 求, 加 藤 弘 之, 桐 山 孝 司, 小 町 祐 史, 瀬 戸 川 教 彦, 中 林 啓 司, 吉 田 光 男 : トピックマップ 入 門, 東 京 電 機 大 学 出 版 局, 2006, ISBN-13: 978-4501542108 [2] Steve Pepper: As We REALLY May Think : Memex, Topic Maps, and subject-centric computing, AToMS2007, Kyoto, 2007.12.12, http://www.ontopedia.net/pepper/slides/atoms2007.ppt. [3] W3C: SWBPD: RDF/Topic Maps Interoperability Task Force, http://www.w3.org/2001/sw/bestpractices/rdftm/. [4] W3C: A Survey of RDF/Topic Maps Interoperability Proposals, http://www.w3.org/tr/rdftm-survey/. [5] Ontopia: The RTM RDF to topic maps mapping, http://www.ontopia.net/topicmaps/materials/rdf2tm.html. [6] Ontopia: Ontopia s success stories, http://www.ontopia.net/success.jsp. < 15 / 16>
[7] fuzzzy.com: Topic Maps Portal or Online Application, http://www.fuzzzy.com/tag/?id=2238. [8] AToMS/Japan: 2007 AToMS - Asian Topic Maps Summit 2007 - As We REALLY May Think, 2007, http://www.knowledge-synergy.com/news/atoms2007.html. [9] ジャパントピックマップグループ: TMJP - Topic Maps Japan 2010 - Identified Subjects Networking, 2010, http://www.knowledge-synergy.com/events/tmjp2010.html. [10] Ontopia: The Linear Topic Map Notation, http://www.ontopia.net/download/ltm.html. ----------------------------------------------------------------------- < 16 / 16>