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Transcription:

主 文 1 札 幌 市 固 定 資 産 評 価 審 査 委 員 会 が 原 告 に 対 して 平 成 24 年 12 月 6 日 付 けでした 別 紙 物 件 目 録 記 載 の 一 棟 の 家 屋 について 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 登 録 された 平 成 24 年 度 の 価 格 についての 審 査 の 申 出 を 棄 却 する 旨 の 決 定 のうち, 価 格 1 億 2698 万 6000 円 を 超 える 部 分 を 取 り 消 す 2 被 告 札 幌 市 は, 原 告 に 対 し,17 万 4100 円 及 びこれに 対 する 平 成 25 年 5 月 17 日 から 支 払 済 みまで 年 5 分 の 割 合 による 金 員 を 支 払 え 3 被 告 北 海 道 は, 原 告 に 対 し,44 万 5300 円 及 びこれに 対 する 平 成 25 年 5 月 17 日 から 支 払 済 みまで 年 5 分 の 割 合 による 金 員 を 支 払 え 4 原 告 のその 余 の 請 求 をいずれも 棄 却 する 5 訴 訟 費 用 は 被 告 らの 負 担 とする 事 実 及 び 理 由 第 1 請 求 の 趣 旨 1 札 幌 市 固 定 資 産 評 価 審 査 委 員 会 が 原 告 に 対 して 平 成 24 年 12 月 6 日 付 けで した 別 紙 物 件 目 録 記 載 の 一 棟 の 建 物 の 表 示 記 載 の 建 物 に 係 る 平 成 24 年 度 固 定 資 産 課 税 台 帳 の 登 録 価 格 についての 原 告 の 審 査 申 出 を 棄 却 する 旨 の 決 定 を 取 り 消 す 2 被 告 札 幌 市 は, 原 告 に 対 し, 金 34 万 4100 円 及 びこれに 対 する 平 成 25 年 5 月 17 日 から 支 払 済 みまで 年 5 分 の 割 合 による 金 員 を 支 払 え 3 被 告 北 海 道 は, 原 告 に 対 し, 金 57 万 5300 円 及 びこれに 対 する 平 成 25 年 5 月 17 日 から 支 払 済 みまで 年 5 分 の 割 合 による 金 員 を 支 払 え 4 訴 訟 費 用 は 被 告 らの 負 担 とする 第 2 事 案 の 概 要 - 1 -

本 件 は,33の 専 有 部 分 から 構 成 された 別 紙 物 件 目 録 記 載 の 一 棟 の 区 分 所 有 に 係 る 建 物 ( 以 下 本 件 建 物 という )のうち,1 階 事 務 所 用 物 件 部 分 を 所 有 す る 原 告 が, 札 幌 市 長 により 決 定 され 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 登 録 された 平 成 24 年 度 の 本 件 建 物 の 価 格 ( 以 下 本 件 登 録 価 格 という )は 地 方 税 法 352 条 1 項 に 反 して 違 法 であったなどと 主 張 して, 裁 決 行 政 庁 である 札 幌 市 固 定 資 産 評 価 審 査 委 員 会 がした 当 該 価 格 の 登 録 についての 原 告 による 審 査 の 申 出 を 棄 却 する 旨 の 決 定 ( 以 下 本 件 棄 却 決 定 という )の 取 消 しを 求 めるとともに, 国 家 賠 償 法 1 条 1 項 に 基 づき, 被 告 札 幌 市 に 対 して34 万 4100 円 ( 本 件 登 録 価 格 を 基 礎 と してされた 平 成 24 年 度 固 定 資 産 税 賦 課 決 定 及 び 都 市 計 画 税 賦 課 決 定 に 基 づき 原 告 が 過 大 に 納 付 した14 万 4100 円 並 びに 本 件 訴 訟 の 弁 護 士 費 用 20 万 円 の 合 計 額 ) 及 び 被 告 北 海 道 に 対 して57 万 5300 円 ( 平 成 21 年 度 に 札 幌 市 長 によ り 決 定 され 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 登 録 された 平 成 23 年 度 の 本 件 建 物 の 登 録 価 格 を 基 礎 としてされた 平 成 23 年 度 不 動 産 取 得 税 賦 課 決 定 に 基 づき 原 告 が 過 大 に 納 付 した37 万 5300 円 及 び 本 件 訴 訟 の 弁 護 士 費 用 20 万 円 の 合 計 額 ) 並 びにこれ らに 対 する 訴 状 送 達 の 日 の 翌 日 である 平 成 25 年 5 月 17 日 から 支 払 済 みまで 民 法 所 定 の 年 5 分 の 割 合 による 遅 延 損 害 金 の 支 払 を 求 める 事 案 である 1 関 係 法 令 等 別 紙 のとおり( 別 紙 で 用 いる 略 称 は, 以 下 においても 用 いる ) 2 前 提 事 実 ( 争 いのない 事 実 並 びに 掲 記 の 証 拠 及 び 弁 論 の 全 趣 旨 により 容 易 に 認 められる 事 実 ) 当 事 者 原 告 は, 不 動 産 の 賃 貸 等 を 目 的 とする 有 限 会 社 であり, 札 幌 市 内 の 都 市 計 画 区 域 の 市 街 化 区 域 内 に 所 在 する( 甲 2) 本 件 建 物 のうち, 事 務 所 部 分 ( 以 下 本 件 事 務 所 部 分 という )を 所 有 している 本 件 建 物 の 所 有 関 係 ア 本 件 建 物 は, 昭 和 58 年 に 築 造 された, 鉄 骨 鉄 筋 コンクリート 鉄 筋 コ - 2 -

ンクリート 造 陸 屋 根 10 階 建, 課 税 床 面 積 2210.84 平 方 メートルの マンションであり,1 個 の 事 務 所 部 分 ( 専 有 床 面 積 320.23 平 方 メー トル 本 件 事 務 所 部 分 )と32 個 の 住 居 部 分 ( 専 有 床 面 積 合 計 1257. 84 平 方 メートル 以 下 本 件 住 居 部 分 という )の 計 33 個 の 専 有 部 分 と,その 他, 廊 下, 階 段 室 等 の 共 用 部 分 から 構 成 されており, 上 記 各 専 有 部 分 が 区 分 所 有 権 の 目 的 となる 建 物 ( 以 下 区 分 所 有 建 物 ということ がある )である 上 記 共 用 部 分 は, 構 造 上, 区 分 所 有 者 全 員 に 供 される 部 分 ( 床 面 積 合 計 48.96 平 方 メートル 以 下 本 件 全 体 共 用 部 分 と いう )と 本 件 住 居 部 分 の 区 分 所 有 者 のみに 供 される 部 分 ( 床 面 積 合 計 5 84.07 平 方 メートル 以 下 本 件 住 居 共 用 部 分 という )に 分 かれ ている ( 甲 1,7) イ 本 件 事 務 所 部 分 は, 昭 和 59 年 度 から 平 成 23 年 度 までの 期 間, 訴 外 A 健 康 保 険 組 合 が 所 有 し,かつ 使 用 していた 同 組 合 に 対 しては, 法 348 条 4 項 により 固 定 資 産 税 を 課 すことができないため, 本 件 事 務 所 部 分 は, 上 記 の 期 間 につき 固 定 資 産 税 が 非 課 税 とされていた その 後, 平 成 23 年 3 月 16 日, 訴 外 株 式 会 社 Bが 同 組 合 から 本 件 事 務 所 部 分 の 所 有 権 を 取 得 し, 同 月 28 日, 原 告 が 同 社 から 同 部 分 及 びその 敷 地 の 共 有 持 分 を1500 万 円 で 買 い 受 け, 所 有 者 となった( 甲 1,2) ウ なお, 本 件 建 物 については, 法 352 条 1 項 第 2かっこ 書, 規 則 15 条 の3に 基 づいて, 昭 和 59 年 1 月 28 日 受 付 専 有 部 分 の 床 面 積 割 合 補 正 申 出 書 ( 甲 7 42 頁 )が 札 幌 市 長 に 提 出 されており, 同 申 出 書 により 法 352 条 1 項 所 定 の 割 合 が 本 件 住 居 部 分 について0.809617, 本 件 事 務 所 部 分 について0.19038へと 補 正 されている( 以 下 本 件 補 正 割 合 という ) ⑶ 本 件 各 賦 課 決 定 等 に 至 る 経 緯 ア 札 幌 市 長 は, 平 成 24 年 度 における 本 件 建 物 の 価 格 について, 合 計 1 億 - 3 -

3567 万 9000 円 ( 本 件 住 居 部 分 1 億 0302 万 1600 円 と 本 件 事 務 所 部 分 3265 万 7400 円 の 合 計 額 )と 決 定 し,これを 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 登 録 した( 乙 イ4) イ また, 札 幌 市 長 は, 上 記 アのとおり 登 録 された 本 件 事 務 所 部 分 の 価 格 を 家 屋 課 税 標 準 額 とし,これに 土 地 課 税 標 準 額 ( 固 定 資 産 税 につき246 万 9246 円, 都 市 計 画 税 につき493 万 8492 円 )を 加 えたものに 市 税 条 例 所 定 の 税 率 を 乗 じ, 平 成 24 年 度 の 原 告 に 係 る 固 定 資 産 税 額 を49 万 1700 円, 都 市 計 画 税 額 を11 万 2700 円 とする 各 賦 課 決 定 をした ( 甲 5 以 下,それぞれにつき 本 件 賦 課 決 定 1, 本 件 賦 課 決 定 2 という ) ウ 他 方, 被 告 北 海 道 は, 平 成 23 年 4 月 28 日, 札 幌 市 長 から, 法 73 条 の18 第 3 項 の 規 定 に 基 づき, 原 告 が 同 年 3 月 28 日 に 本 件 建 物 を 取 得 し た 旨 の 事 実 が 記 載 された 報 告 書 類 を 受 理 した 上 記 ⑵イのとおり, 本 件 事 務 所 部 分 については 平 成 23 年 度 の 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 同 年 1 月 1 日 現 在 における 価 格 が 記 載 されていなかったことか ら, 札 幌 道 税 事 務 所 長 は, 札 幌 市 中 央 市 税 事 務 所 長 に 対 し, 本 件 事 務 所 部 分 の 評 価 相 当 額 を 照 会 したところ, 札 幌 市 中 央 市 税 事 務 所 長 より, 本 件 事 務 所 部 分 の 平 成 23 年 における 評 価 相 当 額 が3597 万 1600 円 である との 回 答 があった( 乙 ロ1) これを 受 けて, 札 幌 道 税 事 務 所 長 は, 法 73 条 の21 第 2 項 に 基 づき, 上 記 額 をもって, 本 件 事 務 所 部 分 の 不 動 産 取 得 税 に 係 る 課 税 標 準 額 と 決 定 した 上 で, 同 額 を 基 準 として 税 額 を143 万 8800 円 とする 不 動 産 取 得 税 賦 課 処 分 ( 以 下 本 件 賦 課 決 定 3 という )を 行 い, 平 成 23 年 7 月 7 日 付 け 納 税 通 知 書 兼 領 収 証 書 により 同 内 容 を 原 告 に 通 知 した( 甲 6) エ 原 告 は, 被 告 札 幌 市 に 対 し, 平 成 24 年 度 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 ( 土 地, 家 屋 分 )として, 平 成 24 年 4 月 19 日 に15 万 1400 円, 同 - 4 -

年 7 月 10 日, 同 年 9 月 20 日 及 び 同 年 11 月 19 日 に 各 15 万 1000 円 の 合 計 60 万 4400 円 (うち 固 定 資 産 税 49 万 1700 円, 都 市 計 画 税 11 万 2700 円 )を, 被 告 北 海 道 に 対 し, 平 成 23 年 度 不 動 産 取 得 税 として, 平 成 23 年 7 月 20 日 に143 万 8800 円 を,それぞれ 納 付 し た( 甲 6,12) ⑷ 原 告 による 不 服 申 立 て 原 告 は, 平 成 24 年 4 月 16 日, 本 件 登 録 価 格 の 決 定 を 不 服 として, 札 幌 市 固 定 資 産 評 価 審 査 委 員 会 に 対 し, 法 432 条 1 項 に 基 づく 審 査 の 申 出 を 行 ったところ, 同 委 員 会 は, 同 年 12 月 6 日, 上 記 申 出 を 棄 却 すると 決 定 ( 本 件 棄 却 決 定 )した( 甲 11) 原 告 は, 本 件 棄 却 決 定 を 受 け, 同 25 年 4 月 19 日, 当 庁 に 同 決 定 の 取 消 訴 訟 ( 本 件 訴 訟 )を 提 起 した 3 争 点 ⑴ 本 件 棄 却 決 定 の 適 法 性 ( 争 点 1) ⑵ 本 件 各 賦 課 決 定 の 国 家 賠 償 法 上 の 違 法 性 及 び 被 告 らの 過 失 の 有 無 ( 争 点 2) 4 争 点 に 関 する 当 事 者 の 主 張 ⑴ 本 件 棄 却 決 定 の 適 法 性 ( 争 点 1)について ( 被 告 札 幌 市 の 主 張 ) ア 本 件 登 録 価 格 は, 本 件 建 物 が 明 らかに 用 途 の 異 なる 本 件 住 居 部 分 と 本 件 事 務 所 部 分 を 併 有 する 区 分 所 有 建 物 であることから, 本 件 建 物 一 棟 全 体 に 単 一 の 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 するのではなく, 当 該 部 分 ごとに 異 なる 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 し,その 結 果 算 出 された 価 格 を 合 計 することにより 算 定 している これは, 固 定 資 産 の 価 格 の 適 正 な 算 定 という 法 の 大 前 提 を 踏 まえ, 一 棟 の 建 物 であったとしても,その 内 部 に 明 らかに 用 途 の 異 なる 部 分 を 有 する 物 件 にあっては, 物 理 的 要 因 に 加 えて 機 能 的 要 因 ないし 経 済 的 要 因 を 考 慮 - 5 -

し 定 められた 経 年 減 点 補 正 率 を 用 途 の 異 なる 各 部 分 に 対 し 別 個 に 適 用 する ことで,より 適 正 な 価 額 を 求 めることができると 考 えられたことによる そうしない 限 り, 本 件 住 居 部 分 の 区 分 所 有 者 が, 本 来 事 務 所 部 分 の 区 分 所 有 者 である 原 告 が 負 担 すべき 固 定 資 産 税 の 一 部 を 支 払 うことを 余 儀 なくさ れ, 不 合 理 である イ 法 352 条 1 項 の 趣 旨 は, 共 有 物 について 連 帯 納 税 義 務 を 定 めた 法 10 条 の2 第 1 項 の 区 分 所 有 者 に 対 する 適 用 を 排 除 し, 区 分 所 有 者 の 有 する 共 有 部 分 の 持 分 割 合 に 応 じた 区 分 所 有 者 ごとの 個 別 の 税 負 担 を 求 める 点 にあ る 法 352 条 1 項 所 定 の 当 該 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 が, 原 告 が 主 張 するように 家 屋 一 棟 の 固 定 資 産 税 額 を 指 すのか, 用 途 区 分 ごとに 算 出 され た 固 定 資 産 税 額 を 指 すのかは, 条 文 の 文 言 からは 決 することはできないか ら, 同 項 は, 納 付 義 務 の 前 提 となる 一 棟 の 家 屋 の 評 価 方 法 や, 一 棟 の 家 屋 に 明 らかに 用 途 を 異 にする 複 数 の 部 分 が 存 在 する 場 合 において,その 部 分 ごとに 評 価 をした 上, 税 額 をあん 分 することが 許 されるか 否 かについて 何 ら 規 定 するものではなく, 被 告 札 幌 市 が 主 張 する 上 記 のような 価 格 決 定 方 法 を 排 除 する 趣 旨 は 有 していない 仮 に, 原 告 が 主 張 するように 建 物 一 棟 の 価 格 ( 課 税 標 準 )を 決 定 した 上 で 一 棟 の 家 屋 の 税 額 を 決 定 し,その 税 額 を 一 定 の 基 準 に 基 づきあん 分 し, 各 区 分 所 有 者 の 固 定 資 産 税 額 を 決 定 するとの 方 法 に 限 定 されると 解 すると, 当 該 区 分 所 所 有 者 が, 同 一 区 域 内 に 他 の 課 税 対 象 家 屋 を 所 有 する 場 合,こ れらとは 別 個 に 区 分 所 有 建 物 に 係 る 税 額 を 求 めなければならず, 同 一 区 域 内 の 各 資 産 の 合 計 額 が 当 該 納 税 者 の 課 税 標 準 額 となることを 前 提 とする 法 364 条 2 項 の 趣 旨 に 合 致 しない ウ 以 上 のとおり, 本 件 棄 却 決 定 は, 固 定 資 産 の 適 正 な 評 価 及 び 税 負 担 の 衡 平 という 諸 点 に 鑑 み, 本 件 住 居 部 分 と 本 件 事 務 所 部 分 に 異 なる 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 したものであり, 法 352 条 1 項 に 反 するものでもないから 適 - 6 -

法 である ( 原 告 の 主 張 ) ア 法 352 条 1 項 に 反 すること 法 352 条 1 項 は, 区 分 所 有 者 は 当 該 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 額 を あん 分 した 額 を 納 付 する 義 務 を 負 う 旨 定 めており,その 文 言 から 明 ら かなとおり, 建 物 一 棟 の 価 格 ( 課 税 標 準 )を 算 出 した 上 で 一 棟 の 家 屋 の 税 額 を 決 定 し,その 税 額 を 上 記 あん 分 基 準 に 基 づき 各 区 分 所 有 者 に 配 分 し 当 該 金 額 を 固 定 資 産 税 額 とすることを 求 めている( 不 動 産 取 得 税 についても 同 様 である 法 73 条 の2 第 4 項 ) 被 告 札 幌 市 が 主 張 するような, 一 棟 の 建 物 について 専 有 部 分 ごとに 価 格 を 算 定 し,これに 税 率 を 乗 じて 各 区 分 所 有 者 の 負 担 すべき 税 額 を 決 定 する ことを 予 定 していないばかりか, 地 方 税 法 その 他 の 規 定 にも,このような 法 解 釈 を 是 とする 根 拠 は 存 在 しない 租 税 法 規 は 文 理 解 釈 を 原 則 とすべきであり, 上 記 のとおり, 法 352 条 が 一 棟 単 位 で 評 価 を 行 うことを 求 めていることは 文 理 上 明 らかである イ 評 価 基 準 にも 反 し, 計 算 方 法 も 不 合 理 であること 評 価 基 準 においても, 一 棟 全 体 の 再 建 築 費 評 点 数 に 単 一 の 経 年 減 点 補 正 率 を 乗 じることが 原 則 的 方 法 として 採 用 されており,この 例 外 としては, 当 該 建 物 に 増 築 部 分 が 存 在 する 場 合 ( 評 価 基 準 第 2 章 第 一 節 四 )と 非 課 税 部 分 等 が 存 在 する 場 合 ( 評 価 基 準 第 2 章 第 一 節 五 )の,わずか2 例 がある のみである 区 分 所 有 建 物 の 評 価 方 法 につきこのような 例 外 が 設 けられて いない 以 上, 評 価 基 準 は, 区 分 所 有 建 物 について, 通 常 の 家 屋 と 同 様 に 一 棟 単 位 で 評 価 を 行 うことを 原 則 として 想 定 していると 解 すべきであり,そ のように 解 することが 法 352 条 の 上 記 趣 旨 とも 合 致 する さらに, 用 途 の 明 らかに 異 なる 部 分 を 併 有 する 区 分 所 有 建 物 について 用 途 の 区 分 に 応 じ た 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 して 価 格 を 算 出 する 手 法 は, 区 分 所 有 建 物 の 専 有 - 7 -

部 分 が 独 立 して 存 続 することは 不 可 能 であり, 当 該 家 屋 の 経 済 的 耐 用 年 数 はやはり 建 物 一 棟 を 一 単 位 として 観 念 すべきこと, 同 一 の 共 有 部 分 を 使 用 しているにもかかわらず 区 分 所 有 者 ごとに 同 共 用 部 分 の 耐 用 年 数 が 異 なっ てしまうこと 等 の 諸 点 からいって,そもそも 合 理 性 を 有 するものではない ウ 原 告 主 張 の 計 算 方 法 が 法 364 条 2 項 に 反 するものではないこと 法 364 条 2 項 は, 納 税 義 務 者 の 利 益 等 を 考 慮 した 賦 課 徴 収 に 関 する 租 税 手 続 法 規 定 にすぎず, 租 税 債 務 の 発 生 に 係 る 課 税 要 件 等 を 定 めるもので はないし, 区 分 所 有 建 物 に 属 する 家 屋 についても, 一 棟 の 価 格 にあん 分 割 合 を 乗 ずることによって 算 定 しうる 専 有 部 分 ごとの 価 格 を 課 税 標 準 と して 用 いれば, 法 352 条 1 項 と364 条 2 項 は 抵 触 するものではない エ したがって, 本 件 建 物 につき, 本 件 住 居 部 分 と 本 件 事 務 所 部 分 に 対 し 別 の 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 した 本 件 棄 却 決 定 は 法 352 条 1 項 に 反 するもの として 違 法 である ⑵ 本 件 各 賦 課 決 定 の 国 家 賠 償 法 上 の 違 法 性 ないし 過 失 の 有 無 ( 争 点 2) ( 原 告 の 主 張 ) ア 本 件 各 賦 課 決 定 の 違 法 性 上 記 原 告 の 主 張 アのとおり, 法 352 条 1 項 及 び73 条 の2 第 4 項 が, 一 棟 の 建 物 について 価 格 を 求 めた 上 で, 当 該 価 格 又 はこれに 税 率 を 乗 じた 税 額 を 上 記 各 条 項 の 定 める 基 準 に 従 って 各 区 分 所 有 者 にあん 分 するこ とを 要 求 していることは 文 言 上 明 らかであって, 本 件 各 賦 課 決 定 はこれに 反 する 違 法 なものである イ 原 告 が 納 付 すべきであった 固 定 資 産 税 額 及 び 都 市 計 画 税 額 平 成 24 年 度 における 本 件 建 物 の 再 建 築 費 評 点 数 (2 億 4463 万 20 00 点 )に 主 たる 用 途 ( 住 居 ) 構 造 ( 鉄 骨 鉄 筋 コンクリート 造 鉄 筋 コン クリート 造 ) 経 過 年 数 (29 年 )に 応 じた 経 年 減 点 補 正 率 (0.471 9) 及 び 評 点 1 点 当 たりの 価 額 (1.10 円 )を 乗 じて 計 算 される 本 件 建 - 8 -

物 の 評 価 額 (1 億 2698 万 6000 円 )を 本 件 補 正 割 合 であん 分 した 結 果, 本 件 事 務 所 部 分 の 課 税 標 準 は2417 万 5900 円 となる これに 原 告 所 有 の 他 の 固 定 資 産 も 考 慮 した 上, 市 税 条 例 所 定 の 税 率 を 乗 ずると 原 告 が 本 来 納 付 すべきであった 平 成 24 年 度 の 固 定 資 産 税 額 及 び 都 市 計 画 税 額 は,それぞれ37 万 3000 円,8 万 7300 円 である ウ 原 告 が 納 付 すべきであった 不 動 産 取 得 税 額 原 告 が 本 件 事 務 所 部 分 の 所 有 権 を 取 得 した 平 成 23 年 度 における 同 部 分 の 登 録 価 格 は, 平 成 21 年 度 に 札 幌 市 長 により 決 定 されたものであるとこ ろ, 同 年 度 における 本 件 建 物 の 再 建 築 費 評 点 数 (2 億 5484 万 4000 点 )に 主 たる 用 途 ( 住 居 ) 構 造 ( 鉄 骨 鉄 筋 コンクリート 造 鉄 筋 コンクリ ート 造 ) 経 過 年 数 (26 年 )に 応 じた 経 年 減 点 補 正 率 (0.4982) 及 び 評 点 1 点 当 たりの 価 額 (1.10 円 )を 乗 じて 計 算 される 本 件 建 物 の 評 価 額 (1 億 3965 万 9600 円 )を 本 件 補 正 割 合 であん 分 した 結 果, 本 件 事 務 所 部 分 の 課 税 標 準 は2658 万 8000 円 となる これに 道 税 条 例 所 定 の 税 率 を 乗 ずると, 原 告 が 本 来 納 付 すべきであった 平 成 23 年 度 の 不 動 産 取 得 税 額 は106 万 3500 円 である エ 原 告 に 生 じた 損 害 額 原 告 は, 原 告 が 被 告 らに 実 際 に 納 付 した 金 額 と 上 記 イ 及 びウの 各 税 額 と の 差 額 のほか, 本 件 につき 原 告 代 理 人 に 訴 訟 を 委 任 したことにより, 被 告 らそれぞれにつき, 弁 護 士 費 用 相 当 額 として20 万 円 の 損 害 を 被 った よって, 原 告 に 対 し, 被 告 札 幌 市 は, 平 成 24 年 度 の 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 の 過 大 納 付 額 14 万 4100 円 及 び 弁 護 士 費 用 相 当 額 20 万 円 の 合 計 34 万 4100 円 について, 被 告 北 海 道 は, 本 件 建 物 の 不 動 産 取 得 税 の 過 大 納 付 額 37 万 5300 円 及 び 弁 護 士 費 用 相 当 額 20 万 円 の 合 計 57 万 5300 円 について,それぞれ 本 件 訴 状 送 達 日 の 翌 日 である 平 成 25 年 5 月 17 日 から 支 払 済 みまで 民 法 所 定 の 年 5 分 の 割 合 による 遅 延 損 害 金 を - 9 -

付 した 金 額 を 賠 償 すべき 責 任 を 負 う ( 被 告 札 幌 市 の 主 張 ) 上 記 ⑴の 被 告 札 幌 市 の 主 張 のとおり, 本 件 登 録 価 格 は, 複 数 の 用 途 に 供 さ れる 区 分 所 有 建 物 である 本 件 建 物 の 性 質 を 考 慮 し 適 正 に 算 定 されたものであ り,その 算 定 方 法 については, 横 浜 市, 相 模 原 市, 浜 松 市, 大 阪 市, 北 九 州 市, 熊 本 市, 京 都 市 の 各 都 市 においても 同 様 の 解 釈 が 採 られているところで あって, 法 及 び 評 価 基 準 に 反 するものではなく 適 法 である そして, 本 件 賦 課 決 定 1 及 び2についても, 上 記 のとおり 適 法 に 算 定 された 本 件 登 録 価 格 に より 算 出 された 本 件 事 務 所 部 分 の 価 格 を 基 礎 として 行 われたものであるから もとより 適 法 である したがって, 本 件 賦 課 決 定 1 及 び2について, 被 告 札 幌 市 の 担 当 職 員 が, 職 務 上 通 常 尽 くすべき 注 意 義 務 に 反 したとはいえない ( 被 告 北 海 道 の 主 張 ) ア 平 成 23 年 度 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 登 録 されるとした 場 合 の 評 価 相 当 額 の 算 定 方 法 については, 被 告 札 幌 市 が 採 用 した 算 定 方 法 が 適 法 である 旨 の 同 被 告 の 上 記 ⑴の 主 張 を 援 用 する イ また, 札 幌 道 税 事 務 所 長 は, 本 件 事 務 所 部 分 の 平 成 23 年 度 の 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 価 格 の 登 録 がなされていなかったために, 法 73 条 の21 第 2 項 に 基 づいて 札 幌 中 央 市 税 事 務 所 長 に 対 して 本 件 事 務 所 部 分 の 評 価 相 当 額 を 照 会 し,この 結 果 得 られた 回 答 に 基 づいて 本 件 事 務 所 部 分 の 課 税 標 準 と なるべき 価 格 を 決 定 し, 本 件 賦 課 決 定 3を 行 ったものである 固 定 資 産 税 及 び 不 動 産 取 得 税 の 性 格, 課 税 対 象 不 動 産 の 評 価 の 基 準 及 び 評 価 の 実 施 方 法 の 同 一 性 等 に 照 らし, 本 件 建 物 の 評 価 相 当 額 は 固 定 資 産 課 税 台 帳 の 登 録 価 格 と 同 視 することが 合 理 的 であって,それゆえに, 被 告 北 海 道 は, 当 該 評 価 額 をもって 法 73 条 の21 第 2 項 において 道 府 県 知 事 が 決 定 することとされている 不 動 産 取 得 税 の 課 税 標 準 となるべき 価 格 とした - 10 -

ものである ウ したがって, 本 件 賦 課 決 定 3を 行 ったことにより, 被 告 北 海 道 の 公 権 力 の 行 使 にあたる 公 務 員 がその 職 務 を 行 うについて 違 法 に 損 害 を 加 えたとい うことはできない 第 3 当 裁 判 所 の 判 断 1 本 件 棄 却 決 定 の 適 法 性 ( 争 点 1)について 法 352 条 1 項 の 解 釈 について ア 土 地, 家 屋 等 に 対 して 固 定 資 産 税 を 課 す 場 合 の 基 準 となる 課 税 標 準 は, 原 則 として 賦 課 期 日 における 当 該 固 定 資 産 の 価 格 で 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 登 録 された 価 格 であり( 法 349 条 1 項 ),ここにいう 価 格 とは, 客 観 的 な 交 換 価 値 としての 適 正 な 時 価 をいう( 法 341 条 5 号 ) 法 は,この 客 観 的 交 換 価 値 の 算 定 につき, 全 国 一 律 の 統 一 的 基 準 によって 固 定 資 産 の 価 格 を 決 定 しなければならないと 定 め( 法 388 条 1 項,403 条 1 項 ), 固 定 資 産 の 評 価 の 基 準 並 びに 評 価 の 実 施 方 法 及 び 手 続 を 総 務 大 臣 の 告 示 で ある 評 価 基 準 に 委 ねている イ もっとも, 固 定 資 産 のうち, 区 分 所 有 建 物 に 対 して 課 す 固 定 資 産 税 につ いて, 法 は, 文 理 上, 当 該 区 分 所 有 建 物 に 関 する 固 定 資 産 税 額,すなわち, 当 該 区 分 所 有 建 物 を 一 棟 の 建 物 として 評 価 して 算 出 された 固 定 資 産 税 額 を 算 定 した 上 で, 当 該 固 定 資 産 税 額 を 原 則 として 各 区 分 所 有 者 の 共 有 部 分 の 持 分 割 合 ( 各 専 有 部 分 の 床 面 積 の 割 合 )で 各 区 分 所 有 者 にあん 分 すること によって 区 分 所 有 者 ごとの 固 定 資 産 税 を 算 定 する 旨 を 定 めている( 法 35 2 条 1 項, 建 物 の 区 分 所 有 等 に 関 する 法 律 以 下 区 分 所 有 法 とい う 14 条 1 項 から3 項 ) 法 352 条 1 項 の 規 定 の 趣 旨 は, 区 分 所 有 権 ( 区 分 所 有 法 2 条 1 項 1 号 ) は, 区 分 所 有 建 物 の 共 有 部 分 の 持 分 と 不 可 分 であり( 区 分 所 有 法 11 条, 14 条 参 照 ),その 専 有 部 分 も 各 個 別 の 事 情 を 有 することなどから, 個 別 - 11 -

に 区 分 所 有 権 を 評 価 することは 著 しく 困 難 であり,また, 区 分 所 有 建 物 に 対 する 固 定 資 産 税 額 の 全 体 について 各 区 分 所 有 者 が 連 帯 して 納 税 義 務 を 負 うことは 当 該 区 分 所 有 建 物 の 実 態 にそぐわないことから, 共 有 物 等 に 課 す る 地 方 税 等 については 共 有 者 が 連 帯 納 税 義 務 を 負 うと 定 める 法 10 条 の2 第 1 項 の 適 用 を 排 除 して, 各 区 分 所 有 者 が 個 別 の 納 税 義 務 を 負 うこととし, 各 区 分 所 有 者 は, 区 分 所 有 建 物 一 棟 の 固 定 資 産 税 額 を 一 定 の 割 合 であん 分 した 額 をその 固 定 資 産 税 として 納 付 する 義 務 を 負 うこととしたものである そして, 実 質 的 に 見 れば, 各 区 分 所 有 者 が 負 担 すべき 税 額 は 本 来,その 専 有 部 分 に 係 る 税 額 と 共 有 部 分 に 係 る 税 額 のうちその 持 分 に 応 ずる 額 との 合 算 であるものの, 実 際 上 は, 全 員 の 共 有 となる 区 分 所 有 建 物 の 主 体 構 造 部 分 が 区 分 所 有 建 物 の 価 格 の 大 部 分 を 占 めていることから, 共 有 部 分 の 持 分 割 合 が, 各 区 分 所 有 者 の 負 担 すべき 税 額 の 割 合 を 最 もよく 示 すものとして, 上 記 区 分 所 有 建 物 の 固 定 資 産 税 額 のあん 分 割 合 とされたと 解 される この ことからすれば, 上 記 規 定 は, 区 分 所 有 建 物 一 棟 の 価 格 について 予 め 用 途 等 により 区 分 して 評 価 することを 予 定 しておらず, 当 該 区 分 所 有 建 物 一 棟 を 基 本 単 位 として 一 括 評 価 すべきであることを 定 めたものというべきであ る ウ そうすると, 区 分 所 有 建 物 に 専 有 部 分 を 有 する 者 の 固 定 資 産 税 額 につい ては, 上 記 の 法 352 条 1 項 の 規 定 の 文 理 及 び 趣 旨 から, 当 該 区 分 所 有 建 物 一 棟 を 基 本 単 位 とした 再 建 築 費 評 点 数 に, 単 一 の 経 年 減 点 補 正 率 を 乗 じ て 一 棟 の 建 物 全 体 を 一 括 評 価 して 固 定 資 産 税 額 を 算 出 し,これを 同 項 所 定 の 割 合 ( 共 有 部 分 の 持 分 割 合 等 )によってあん 分 した 額 とすべきである 被 告 札 幌 市 の 主 張 について ア この 点 に 関 し, 被 告 札 幌 市 は,1 法 352 条 1 項 の 趣 旨 は 専 ら 法 10 条 の2 第 1 項 の 適 用 を 排 除 する 点 にあり, 一 棟 の 区 分 所 有 建 物 の 評 価 方 法 等 について 何 ら 規 定 するものではないこと,2 仮 に 上 記 ⑴のような 解 釈 を 採 - 12 -

るとすれば, 当 該 区 分 所 有 建 物 内 に 用 途 の 異 なる 複 数 の 部 分 が 存 在 する 本 件 建 物 のような 固 定 資 産 において, 本 来 当 該 部 分 を 所 有 する 区 分 所 有 者 が 負 担 すべき 固 定 資 産 税 額 をその 他 の 区 分 所 有 者 が 負 担 してしまうこととな って 不 都 合 であること,3 上 記 ⑴のような 解 釈 は 法 364 条 2 項 の 趣 旨 に も 反 すること 等 を 主 張 する イ しかし, 上 記 ア1については, 上 記 ⑴のとおり, 区 分 所 有 建 物 について, 法 が 一 棟 全 体 を 基 本 的 な 単 位 として 一 括 評 価 して 固 定 資 産 税 額 を 算 出 した 上 で 同 固 定 資 産 税 額 を 共 有 部 分 の 持 分 割 合 によりあん 分 して 各 区 分 所 有 部 分 の 固 定 資 産 税 額 を 算 定 することを 求 めていると 解 されることは 法 352 条 1 項 の 文 理 及 び 趣 旨 からして 明 らかであり, 被 告 札 幌 市 の 上 記 主 張 は 採 用 できない 区 分 所 有 建 物 の 大 部 分 の 価 格 を 占 める 区 分 所 有 建 物 の 主 体 構 造 部 分 が, 用 途 によって 異 なる 経 年 劣 化 をするとは 通 常 想 定 できないこと から, 一 棟 の 区 分 所 有 建 物 に 対 して 異 なる 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 して 当 該 部 分 ごとに 固 定 資 産 の 評 価 をする 被 告 札 幌 市 主 張 の 計 算 方 法 は, 区 分 所 有 建 物 の 上 記 主 体 構 造 部 分 の 価 格 を 適 正 に 評 価 しているとはいえず, 法 35 2 条 1 項 の 趣 旨 に 反 する また, 区 分 所 有 建 物 の 専 有 部 分 を 取 得 した 者 に 課 する 不 動 産 取 得 税 につ いて 当 該 専 有 部 分 の 属 する 一 むねの 建 物 の 価 格 に 法 352 条 1 項 と 同 様 のあん 分 割 合 を 乗 じて 計 算 すべき 旨 定 める 法 73 条 の2 第 4 項 や, 一 棟 の 区 分 所 有 建 物 ごとに 家 屋 課 税 台 帳 に 価 格 を 登 録 することを 定 める 法 34 1 条 12 号 といった 法 全 体 の 規 定 のあり 方 からみても, 法 が, 被 告 札 幌 市 主 張 の 上 記 算 定 方 法 を 想 定 しているものと 解 することはできない 次 に, 上 記 ア2について, 被 告 札 幌 市 が 区 分 所 有 者 間 における 税 負 担 の 不 均 衡 を 指 摘 する 点 についても, 法 352 条 1 項 は, 区 分 所 有 建 物 一 棟 全 体 の 区 分 所 有 者 間 における 固 定 資 産 税 のあん 分 につき, 各 区 分 所 有 者 の 共 有 部 分 の 持 分 ( 専 有 部 分 の 床 面 積 ) 割 合 によってこれを 行 うことを 原 則 と - 13 -

しつつも, 単 純 に 共 有 部 分 の 持 分 割 合 のみによってあん 分 するときに 負 担 の 均 衡 を 失 するような 場 合 には, 規 則 15 条 の3 所 定 の 方 法 により 上 記 割 合 を 補 正 することができる 旨 定 めており, 区 分 所 有 者 間 の 税 負 担 の 衡 平 に ついて, 法 はこれに 配 慮 した 規 定 及 び 制 度 を 設 けているのであるから, 被 告 が 主 張 するような 計 算 方 法 を 採 用 することによって 区 分 所 有 者 間 の 税 負 担 の 衡 平 を 図 るべきものとは 認 められない さらに, 上 記 ア3について, 被 告 札 幌 市 が 上 記 ⑴の 解 釈 が 法 364 条 2 項 の 趣 旨 に 反 する 旨 主 張 する 点 についても, 同 規 定 は, 固 定 資 産 税 の 納 税 者 が 複 数 の 固 定 資 産 を 有 する 場 合 において, 固 定 資 産 税 が 当 該 固 定 資 産 ご とにその 課 税 標 準 となるべき 価 格 が 算 定 されるものであること, 及 び, 免 税 点 の 適 用 が 当 該 固 定 資 産 ごとに 異 なること 等 から, 納 税 義 務 者 が 所 有 す る 固 定 資 産 ごとの 価 額 の 内 容 をその 合 計 額 と 合 わせて 同 人 に 通 知 すること としている 手 続 的 な 保 障 規 定 であるにすぎない また, 区 分 所 有 家 屋 の 価 格 算 定 について 上 記 ⑴のとおりの 計 算 方 法 を 採 用 しても, 固 定 資 産 税 の 課 税 標 準 となる 各 区 分 所 有 家 屋 の 価 額 を 算 定 することは 可 能 であるから, 結 局, 同 項 が 上 記 算 定 方 法 を 否 定 する 趣 旨 のものであるとは 解 されない ウ したがって, 被 告 札 幌 市 の 上 記 アの 主 張 はいずれも 採 用 することはでき ない 以 上 より, 本 件 建 物 の 価 格 については, 本 件 建 物 全 体 について 単 一 の 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 して 一 棟 の 建 物 全 体 の 評 価 をした 上 で 固 定 資 産 税 額 を 算 定 し,これを 本 件 補 正 割 合 に 応 じてあん 分 すべきところ, 本 件 棄 却 決 定 は, 本 件 事 務 所 部 分 と 本 件 住 居 部 分 に 区 分 して 異 なる 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 してそ れぞれの 価 格 を 算 定 する 点 において, 法 352 条 1 項 に 反 し 違 法 である そして, 上 記 ⑴の 算 定 方 法 を 前 提 に 本 件 建 物 の 価 格 について 検 討 すると, 前 記 前 提 事 実 ⑵のとおり, 本 件 建 物 は32 個 の 住 居 部 分 及 び 本 件 住 居 共 有 部 分 ( 床 面 積 合 計 1841.91 平 方 メートル) 並 びに1 個 の 事 務 所 部 分 ( 専 - 14 -

有 床 面 積 320.23 平 方 メートル)と, 区 分 所 有 者 全 員 に 供 される 本 件 全 体 共 有 部 分 (48.96 平 方 メートル)から 構 成 される 区 分 所 有 建 物 であっ て,これらの 床 面 積 割 合 によれば, 本 件 建 物 は 住 居 を 主 たる 用 途 とするもの であると 認 められるから, 本 件 建 物 一 棟 全 体 の 平 成 24 年 度 における 再 建 築 費 評 点 数 2 億 4463 万 2000 点 ( 甲 7)に, 主 たる 用 途 を 住 居 として, 本 件 建 物 の 構 造, 経 過 年 数 ( 前 提 事 実 ⑵)に 応 じた 経 年 減 点 補 正 率 0.47 19( 乙 イ2) 及 び 評 点 1 点 当 たりの 価 額 1.10 円 を 乗 じると, 本 件 建 物 の 価 格 は,1 億 2698 万 6000 円 (100 円 未 満 切 り 捨 て)となる したがって, 本 件 棄 却 決 定 は,1 億 2698 万 6000 円 を 超 える 部 分 に つき 違 法 であるから, 当 該 部 分 に 限 りこれを 取 り 消 すのが 相 当 である( 最 高 裁 判 所 平 成 17 年 7 月 11 日 第 二 小 法 廷 判 決 民 集 59 巻 6 号 1197 頁 参 照 ) 2 本 件 各 賦 課 決 定 の 国 家 賠 償 法 上 の 違 法 性 ないし 過 失 の 有 無 ( 争 点 2)につい て 国 家 賠 償 法 1 条 1 項 における 違 法 とは, 国 又 は 公 共 団 体 の 公 権 力 の 行 使 に 当 たる 公 務 員 が 個 別 の 国 民 に 対 して 負 担 する 職 務 上 の 法 的 義 務 に 違 背 することを いい( 最 高 裁 判 所 平 成 17 年 9 月 14 日 大 法 廷 判 決 民 集 59 巻 7 号 2087 頁 ), 仮 に, 公 務 員 の 行 為 が 法 令 の 解 釈 適 用 を 誤 ったものであったとしても, そのことから 直 ちに 同 項 にいう 違 法 があったと 評 価 されることにはならず, 公 務 員 が 職 務 上 通 常 尽 くすべき 注 意 義 務 を 尽 くすことなく 漫 然 と 当 該 行 為 をした と 認 められるような 事 情 がある 場 合 に 限 り, 上 記 の 評 価 がされることになるも のと 解 するのが 相 当 である( 最 高 裁 判 所 平 成 19 年 11 月 1 日 第 一 小 法 廷 判 決 民 集 61 巻 8 号 2733 頁 参 照 ) そして,ある 事 項 に 関 する 法 律 解 釈 について, 複 数 の 解 釈 が 考 えられ,その いずれについても 相 当 の 根 拠 が 認 められる 場 合 において, 公 務 員 がそのうちの 一 つの 解 釈 に 基 づいて 行 為 をしたときは, 後 に 当 該 解 釈 が 違 法 と 判 断 されたと - 15 -

しても, 直 ちに 国 家 賠 償 法 1 条 1 項 にいう 違 法 があったものとすることは 相 当 ではない( 最 高 裁 判 所 昭 和 46 年 6 月 24 日 第 一 小 法 廷 判 決 民 集 25 巻 4 号 574 頁, 最 高 裁 判 所 平 成 3 年 7 月 9 日 第 三 小 法 廷 判 決 民 集 45 巻 6 号 10 49 頁, 最 高 裁 判 所 平 成 16 年 1 月 15 日 第 一 小 法 廷 判 決 民 集 58 巻 1 号 2 26 頁 参 照 ) ⑴ 本 件 賦 課 決 定 1 及 び2について ア 上 記 1のとおり, 本 件 棄 却 決 定 は 法 352 条 1 項 に 反 するものであり, 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 登 録 された 価 格 を 課 税 標 準 として 行 われた 本 件 賦 課 決 定 1 及 び2は,いずれもその 課 税 額 が 客 観 的 に 過 大 であったと 認 められる イ そして, 札 幌 市 の 担 当 職 員 の 注 意 義 務 違 反 の 有 無 について 検 討 すると, 地 方 公 共 団 体 における 課 税 実 務 において 参 考 とされている 固 定 資 産 税 務 研 究 会 編 集 固 定 資 産 税 実 務 提 要 ( 甲 8)には, 複 数 の 用 途 に 供 されてい る 一 棟 の 家 屋 の 評 価 については, 原 則 として 主 たる 用 途 に 応 じた 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 すべきとしつつも, 家 屋 の 評 価 及 び 課 税 の 均 衡 上 の 問 題 があ ると 市 町 村 長 が 認 める 場 合 には, 例 外 的 に, 用 途, 構 造 の 異 なる 部 分 ごと に 異 なる 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 することができる 旨 記 載 されており, 被 告 札 幌 市 においては,その 主 張 する 評 価 及 び 税 額 の 算 定 方 法 が 採 用 され, 長 年 にわたって 実 務 の 運 用 が 行 われてきた( 証 人 C) また, 被 告 札 幌 市 以 外 の 政 令 指 定 都 市 のうち, 新 潟 市,さいたま 市, 千 葉 市, 川 崎 市, 静 岡 市, 名 古 屋 市, 堺 市, 広 島 市 及 び 福 岡 市 においては, 区 分 所 有 建 物 全 体 における 主 たる 用 途 に 応 じた 単 一 の 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 しているのに 対 し, 横 浜 市, 相 模 原 市, 浜 松 市, 大 阪 市, 北 九 州 市 及 び 熊 本 市 の 各 市 おいては, 専 有 部 分 ごとに 当 該 専 有 部 分 の 構 造 用 途 に 応 じ た 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 する 被 告 札 幌 市 と 同 様 の 運 用 を 行 っており, 実 務 上 の 運 用 が 区 々に 分 かれていることが 認 められ( 乙 イ7), 上 記 運 用 につ いて, 所 管 行 政 庁 である 自 治 省 ないし 総 務 省 等 から 違 法 であるとの 指 摘 を - 16 -

受 けたり, 裁 判 上 違 法 であるとの 判 断 が 示 されたりしたことをうかがわせ る 事 情 は 認 められない ウ 算 定 方 法 が 採 り 得 ないことは 明 らかであることに 加 え, 同 算 定 方 法 は 区 分 所 有 建 物 の 適 正 な 評 価 という 点 においても 合 理 性 を 有 するものとはいえな いこと( 上 記 1⑵イ)に 鑑 みれば, 被 告 札 幌 市 の 主 張 する 上 記 算 定 方 法 を 採 用 することについて 相 当 の 根 拠 があったとはいえない そうすると, 本 件 において, 被 告 札 幌 市 の 担 当 職 員 が, 長 年 にわたる 実 務 上 の 運 用 に 基 づき 従 前 と 同 様 の 処 分 を 行 ったものであるなどの 事 情 が 存 在 するとしても,そのような 実 務 上 の 運 用 について 相 当 の 根 拠 があったと は 認 められず, 本 件 賦 課 決 定 1 及 び2を 行 うに 際 し, 上 記 担 当 職 員 には 国 家 賠 償 法 上 の 注 意 義 務 違 反 があったものと 認 められる ⑵ 本 件 賦 課 決 定 3について ア 本 件 建 物 の 本 件 事 務 所 部 分 については, 平 成 23 年 3 月 16 日 に 訴 外 株 式 会 社 Bが 所 有 権 を 取 得 する 以 前 は, 訴 外 A 健 康 保 険 組 合 が 所 有 していた ことにより 固 定 資 産 税 の 課 税 は 除 外 されていたことから( 前 提 事 実 ⑵イ), 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 本 件 事 務 所 部 分 に 係 る 価 格 が 記 載 されていなかった そのため, 被 告 北 海 道 は, 本 件 事 務 所 部 分 が, 原 告 がこれを 取 得 した 平 成 23 年 度 において 仮 に 上 記 価 格 が 算 定 されていたとした 場 合 の 額 について, 札 幌 市 中 央 市 税 事 務 所 長 に 評 価 相 当 額 を 照 会 し, 本 件 事 務 所 部 分 の 課 税 標 準 が3597 万 1600 円 になるとの 回 答 を 得 たことが 認 められる( 前 提 事 実 ⑶ウ) イ 不 動 産 取 得 税 は, 不 動 産 を 取 得 した 時 点 における 当 該 不 動 産 の 価 格 を 課 税 標 準 として 課 せられる 都 道 府 県 税 であり( 法 73 条 の2), 不 動 産 評 価 の 統 一 及 び 評 価 事 務 の 簡 素 化 の 趣 旨 から, 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 価 格 が 登 録 されている 不 動 産 については 原 則 としてその 価 格 により 不 動 産 取 得 税 の 課 - 17 -

税 標 準 を 決 定 し( 法 73 条 の21 第 1 項 本 文 ), 他 方, 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 価 格 が 登 録 されていない 場 合 又 は 特 別 の 事 情 があるために 固 定 資 産 課 税 台 帳 価 格 により 難 い 不 動 産 については, 都 道 府 県 知 事 が 固 定 資 産 評 価 基 準 によって 自 ら 課 税 標 準 を 決 定 することとされている( 法 73 条 の21 第 2 項 ) そして, 法 は, 区 分 所 有 建 物 の 専 有 部 分 を 取 得 した 者 に 課 する 不 動 産 取 得 税 については, 当 該 専 有 部 分 の 属 する 一 むねの 建 物 の 価 格 に 法 3 52 条 1 項 と 同 様 のあん 分 割 合 を 乗 じて 算 定 する 旨 の 明 文 の 規 定 を 置 い ており(73 条 の2 第 4 項 ), 本 件 事 務 所 を 取 得 した 原 告 に 対 して 課 す 不 動 産 取 得 税 を 算 出 する 場 合 においては, 文 理 上, 本 件 建 物 一 棟 全 体 の 価 格 に 道 税 条 例 所 定 の 税 率 を 乗 じて 算 出 した 税 額 を 本 件 補 正 割 合 に 応 じ てあん 分 する 方 法 によるべきであることは 明 らかである ウ そうすると, 本 件 は, 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 価 格 が 登 録 されていない 場 合 に 当 たるから, 被 告 北 海 道 としては, 自 らが 第 一 次 的 な 責 任 をもって 単 一 の 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 して 算 出 された 本 件 建 物 一 棟 全 体 の 価 格 を 課 税 標 準 として 決 定 し,これに 道 税 条 例 所 定 の 税 率 を 乗 じて 不 動 産 取 得 税 額 を 算 定 すべきであったにもかかわらず, 被 告 札 幌 市 から 本 件 事 務 所 部 分 についての 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 登 録 する 価 格 の 回 答 を 受 け, 同 価 格 に 基 づき 不 動 産 取 得 税 額 を 算 定 したことが 認 められる しかし,このよう な 算 定 方 法 は 法 73 条 の2 第 4 項 の 要 求 する 算 定 方 法 に 明 らかに 反 する ものであり, 被 告 北 海 道 が 採 用 した 算 定 方 法 が 同 項 の 解 釈 として 相 当 な 根 拠 を 有 することをうかがわせる 事 情 は 存 在 しないから, 結 局, 被 告 北 海 道 の 担 当 職 員 が 本 件 賦 課 決 定 3を 行 うに 際 しては 国 家 賠 償 法 上 の 注 意 義 務 違 反 があったものと 認 められる ⑶ 小 括 以 上 によれば, 本 件 賦 課 決 定 1ないし3は,いずれも, 被 告 らの 担 当 職 員 - 18 -

に 注 意 義 務 違 反 がある 国 家 賠 償 法 上 違 法 なものであるから, 被 告 らは, 上 記 各 賦 課 決 定 によって 原 告 に 生 じた 損 害 を 賠 償 すべき 責 任 を 負 う そして, 法 73 条 の2 第 4 項 及 び352 条 1 項 により 本 件 建 物 の 価 格 が1 億 2698 万 6000 円 と 算 定 され( 上 記 1⑶),これに 法 及 び 市 税 条 例 並 びに 道 税 条 例 所 定 の 計 算 を 施 し, 原 告 が 有 する 他 の 固 定 資 産 も 考 慮 すると, 本 件 事 務 所 部 分 に 課 されるべき 平 成 24 年 度 の 固 定 資 産 税 額 は37 万 300 0 円, 都 市 計 画 税 額 は8 万 7300 円, 不 動 産 取 得 税 は106 万 3500 円 となる( 弁 論 の 全 趣 旨 ) そうすると, 原 告 は, 原 告 が 現 実 に 納 付 した 金 額 ( 前 提 事 実 ⑶エ)との 差 額 として, 固 定 資 産 税 につき11 万 8700 円, 都 市 計 画 税 につき2 万 5400 円, 不 動 産 取 得 税 につき37 万 5300 円 の 損 害 を 被 ったと 認 められる 本 件 に 関 し 相 当 因 果 関 係 のある 弁 護 士 費 用 としては, 事 案 の 難 易 等 を 考 慮 し, 被 告 札 幌 市 に 対 する 請 求 の 関 係 では3 万 円, 被 告 北 海 道 に 対 する 請 求 の 関 係 では7 万 円 の 限 度 でこれを 認 めるのが 相 当 である 第 4 結 論 よって, 原 告 の 請 求 は, 主 文 第 1 項 ないし 第 3 項 記 載 の 限 度 で 理 由 があるから 認 容 し,その 余 はいずれも 理 由 がないから 棄 却 することとし, 訴 訟 費 用 の 負 担 に ついて 行 政 事 件 訴 訟 法 7 条, 民 事 訴 訟 法 64 条 ただし 書,61 条 を 適 用 して, 主 文 のとおり 判 決 する 札 幌 地 方 裁 判 所 民 事 第 3 部 裁 判 長 裁 判 官 湯 川 浩 昭 裁 判 官 - 19 -

宇 田 川 公 輔 裁 判 官 遊 間 洋 行 - 20 -

( 別 紙 ) 関 係 法 令 等 の 定 め 1 地 方 税 法 ( 以 下 法 という ) ⑴ 不 動 産 取 得 税 の 納 税 義 務 者 等 (73 条 の2) ア 1 項 不 動 産 取 得 税 は, 不 動 産 の 取 得 に 対 し, 当 該 不 動 産 所 在 の 道 府 県 において, 当 該 不 動 産 の 取 得 者 に 課 する イ 4 項 建 物 の 区 分 所 有 等 に 関 する 法 律 ( 昭 和 三 十 七 年 法 律 第 六 十 九 号 ) 第 二 条 第 三 項 の 専 有 部 分 の 取 得 があった 場 合 においては, 当 該 専 有 部 分 の 属 する 一 む ねの 建 物 ( 同 法 第 四 条 第 二 項 の 規 定 により 共 用 部 分 とされた 附 属 の 建 物 を 含 む )の 価 格 を 同 法 第 十 四 条 第 一 項 から 第 三 項 までに 規 定 する 計 算 の 例 によ つて 算 定 して 得 られる 専 有 部 分 の 床 面 積 の 割 合 ( 専 有 部 分 の 天 井 の 高 さ, 附 帯 設 備 の 程 度 等 について 著 しい 差 違 がある 場 合 においては,その 差 違 に 応 じ て 総 務 省 令 で 定 めるところにより 当 該 割 合 を 補 正 した 割 合 次 項 において 同 じ )によってあん 分 して 得 た 額 に 相 当 する 価 格 の 家 屋 の 取 得 があったもの とみなして, 不 動 産 取 得 税 を 課 する ⑵ 不 動 産 取 得 税 の 課 税 標 準 (73 条 の13 第 1 項 ) 不 動 産 取 得 税 の 課 税 標 準 は, 不 動 産 を 取 得 した 時 における 不 動 産 の 価 格 とす る ⑶ 不 動 産 取 得 税 の 賦 課 徴 収 に 関 する 申 告 又 は 報 告 の 義 務 (73 条 の18) ア 1 項 不 動 産 を 取 得 した 者 は, 当 該 道 府 県 の 条 例 の 定 めるところによって, 不 動 産 の 取 得 の 事 実 その 他 不 動 産 取 得 税 の 賦 課 徴 収 に 関 し 同 条 例 で 定 める 事 項 を 申 告 し, 又 は 報 告 しなければならない イ 2 項 - 21 -

前 項 の 規 定 による 申 告 又 は 報 告 は, 文 書 をもってし, 当 該 不 動 産 の 所 在 地 の 市 町 村 長 を 経 由 しなければならない ウ 3 項 市 町 村 長 は, 前 項 の 規 定 による 申 告 書 若 しくは 報 告 書 を 受 け 取 った 場 合 又 は 自 ら 不 動 産 の 取 得 の 事 実 を 発 見 した 場 合 においては,その 日 から 十 日 以 内 に 当 該 申 告 書 若 しくは 報 告 書 を 道 府 県 知 事 に 送 付 し, 又 は 当 該 取 得 の 事 実 を 通 知 するものとする ⑶ 不 動 産 の 価 格 の 決 定 等 (73 条 の21) ア 1 項 本 文 道 府 県 知 事 は, 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 固 定 資 産 の 価 格 が 登 録 されている 不 動 産 については, 当 該 価 格 により 当 該 不 動 産 に 係 る 不 動 産 取 得 税 の 課 税 標 準 となるべき 価 格 を 決 定 するものとする 但 し, 当 該 不 動 産 について 増 築, 改 築, 損 壊, 地 目 の 変 換 その 他 特 別 の 事 情 がある 場 合 において 当 該 固 定 資 産 の 価 格 により 難 いときは,この 限 りでない イ 2 項 道 府 県 知 事 は 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 固 定 資 産 の 価 格 が 登 録 されていない 不 動 産 又 は 前 項 但 書 の 規 定 に 該 当 する 不 動 産 については 第 三 百 八 十 八 条 第 一 項 の 固 定 資 産 評 価 基 準 によつて 当 該 不 動 産 に 係 る 不 動 産 取 得 税 の 課 税 標 準 となるべき 価 格 を 決 定 するものとする ⑷ 固 定 資 産 税 に 関 する 用 語 の 意 義 (341 条 ) 固 定 資 産 税 について, 次 の 各 号 に 掲 げる 用 語 の 意 義 は,それぞれ 当 該 各 号 に 定 めるところによる ( 略 ) 五 価 格 適 正 な 時 価 をいう 六 基 準 年 度 昭 和 三 十 一 年 度 及 び 昭 和 三 十 三 年 度 並 びに 昭 和 三 十 三 年 度 から 起 算 して 三 年 度 又 は 三 の 倍 数 の 年 度 を 経 過 したごとの 年 度 をいう - 22 -

( 略 ) 九 固 定 資 産 課 税 台 帳 土 地 課 税 台 帳, 土 地 補 充 課 税 台 帳, 家 屋 課 税 台 帳, 家 屋 補 充 課 税 台 帳 及 び 償 却 資 産 課 税 台 帳 を 総 称 する ( 略 ) ⑸ 土 地 又 は 家 屋 に 対 して 課 する 固 定 資 産 税 の 課 税 標 準 (349 条 1 項 ) 基 準 年 度 に 係 る 賦 課 期 日 に 所 在 する 土 地 又 は 家 屋 ( 以 下 基 準 年 度 の 土 地 又 は 家 屋 という )に 対 して 課 する 基 準 年 度 の 固 定 資 産 税 の 課 税 標 準 は, 当 該 土 地 又 は 家 屋 の 基 準 年 度 に 係 る 賦 課 期 日 における 価 格 ( 以 下 基 準 年 度 の 価 格 という )で 土 地 課 税 台 帳 若 しくは 土 地 補 充 課 税 台 帳 ( 以 下 土 地 課 税 台 帳 等 という ) 又 は 家 屋 課 税 台 帳 若 しくは 家 屋 補 充 課 税 台 帳 ( 以 下 家 屋 課 税 台 帳 等 という )に 登 録 されたものとする ⑹ 区 分 所 有 に 係 る 家 屋 に 対 して 課 する 固 定 資 産 税 (352 条 1 項 ) 区 分 所 有 に 係 る 家 屋 に 対 して 課 する 固 定 資 産 税 については, 当 該 家 屋 の 専 有 部 分 に 係 る 建 物 の 区 分 所 有 等 に 関 する 法 律 第 二 条 第 二 項 の 区 分 所 有 者 ( 以 下 固 定 資 産 税 について 区 分 所 有 者 という )は, 第 十 条 の 二 第 一 項 の 規 定 にか かわらず, 当 該 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 額 を 当 該 区 分 所 有 者 全 員 の 共 有 に 属 する 共 用 部 分 に 係 る 同 法 第 十 四 条 第 一 項 から 第 三 項 までの 規 定 による 割 合 ( 専 有 部 分 の 天 井 の 高 さ, 附 帯 設 備 の 程 度 等 について 著 しい 差 違 がある 場 合 においては, その 差 違 に 応 じて 総 務 省 令 で 定 めるところにより 当 該 割 合 を 補 正 した 割 合 )に よってあん 分 した 額 を, 当 該 各 区 分 所 有 者 の 当 該 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 として 納 付 する 義 務 を 負 う ⑺ 固 定 資 産 税 に 係 る 総 務 大 臣 の 任 務 (388 条 1 項 ) 総 務 大 臣 は, 固 定 資 産 の 評 価 の 基 準 並 びに 評 価 の 実 施 の 方 法 及 び 手 続 ( 以 下 固 定 資 産 評 価 基 準 という )を 定 め,これを 告 示 しなければならない こ の 場 合 において, 固 定 資 産 評 価 基 準 には,その 細 目 に 関 する 事 項 について 道 府 県 知 事 が 定 めなければならない 旨 を 定 めることができる - 23 -

⑻ 都 市 計 画 税 の 課 税 客 体 等 (702 条 ) 市 町 村 は, 都 市 計 画 法 に 基 づいて 行 う 都 市 計 画 事 業 又 は 土 地 区 画 整 理 法 に 基 づいて 行 う 土 地 区 画 整 理 事 業 に 要 する 費 用 に 充 てるため, 当 該 市 町 村 の 区 域 で 都 市 計 画 法 第 五 条 の 規 定 により 都 市 計 画 区 域 として 指 定 されたもの( 以 下 この 項 において 都 市 計 画 区 域 という )のうち 同 法 第 七 条 第 一 項 に 規 定 する 市 街 化 区 域 ( 当 該 都 市 計 画 区 域 について 同 項 に 規 定 する 区 域 区 分 に 関 する 都 市 計 画 が 定 められていない 場 合 にあっては, 当 該 都 市 計 画 区 域 の 全 部 又 は 一 部 の 区 域 で 条 例 で 定 める 区 域 ) 内 に 所 在 する 土 地 及 び 家 屋 に 対 し,その 価 格 を 課 税 標 準 として, 当 該 土 地 又 は 家 屋 の 所 有 者 に 都 市 計 画 税 を 課 することができる 当 該 都 市 計 画 区 域 のうち 同 項 に 規 定 する 市 街 化 調 整 区 域 内 に 所 在 する 土 地 及 び 家 屋 の 所 有 者 に 対 して 都 市 計 画 税 を 課 さないことが 当 該 市 街 化 区 域 内 に 所 在 する 土 地 及 び 家 屋 の 所 有 者 に 対 して 都 市 計 画 税 を 課 することとの 均 衡 を 著 しく 失 す ると 認 められる 特 別 の 事 情 がある 場 合 には, 当 該 市 街 化 調 整 区 域 のうち 条 例 で 定 める 区 域 内 に 所 在 する 土 地 及 び 家 屋 についても, 同 様 とする ⑼ 都 市 計 画 税 の 賦 課 徴 収 等 (702 条 の8) ア 1 項 都 市 計 画 税 の 賦 課 徴 収 は, 固 定 資 産 税 の 賦 課 徴 収 の 例 によるものとし, 特 別 の 事 情 がある 場 合 を 除 くほか, 固 定 資 産 税 の 賦 課 徴 収 とあわせて 行 うもの とする この 場 合 において, 第 十 七 条 の 四 の 規 定 に 基 づく 還 付 加 算 金, 第 三 百 六 十 五 条 第 二 項 の 規 定 に 基 づく 納 期 前 の 納 付 に 対 する 報 奨 金 又 は 第 三 百 六 十 八 条 若 しくは 第 三 百 六 十 九 条 の 規 定 に 基 く 延 滞 金 の 計 算 については, 都 市 計 画 税 及 び 固 定 資 産 税 の 額 の 合 算 額 によって 当 該 各 条 の 規 定 を 適 用 するもの とする イ 2 項 都 市 計 画 税 の 賦 課 徴 収 に 関 する 修 正 の 申 出 及 び 不 服 申 立 て 並 びに 出 訴 に ついては, 固 定 資 産 税 の 賦 課 徴 収 に 関 する 修 正 の 申 出 及 び 不 服 申 立 て 並 び - 24 -

に 出 訴 の 例 によるものとする ウ 3 項 都 市 計 画 税 の 納 税 義 務 者 は, 都 市 計 画 税 に 係 る 地 方 団 体 の 徴 収 金 を, 固 定 資 産 税 に 係 る 地 方 団 体 の 徴 収 金 の 納 付 の 例 により 納 付 するものとし, 特 別 の 事 情 がある 場 合 を 除 くほか, 固 定 資 産 税 に 係 る 地 方 団 体 の 徴 収 金 とあわせて 納 付 しなければならない ( 略 ) 2 地 方 税 法 施 行 規 則 ( 以 下 規 則 という ) ⑴ 法 73 条 の2 第 4 項 の 専 有 部 分 の 床 面 積 の 割 合 の 補 正 (7 条 の3) ア 1 項 法 第 七 十 三 条 の 二 第 四 項 の 規 定 による 建 物 の 区 分 所 有 等 に 関 する 法 律 ( 昭 和 三 十 七 年 法 律 第 六 十 九 号 ) 第 十 四 条 第 一 項 から 第 三 項 までに 規 定 する 計 算 の 例 によって 算 定 して 得 られる 専 有 部 分 の 床 面 積 の 割 合 の 補 正 は, 当 該 割 合 に, 次 の 各 号 の 算 式 により 計 算 した 数 値 ( 当 該 各 号 の 二 以 上 に 該 当 する 場 合 においては,それぞれの 数 値 を 加 えた 数 値 )に 一 を 加 えた 数 値 を 乗 じて 行 う ものとする 一 専 有 部 分 の 天 井 の 高 さに 差 違 がある 場 合 ( 家 屋 の 評 価 額 - 専 有 部 分 に 係 る 附 帯 設 備 の 評 価 額 相 当 額 の 合 計 額 - 専 有 部 分 に 係 る 仕 上 部 分 の 評 価 額 相 当 額 の 合 計 額 )/ 家 屋 の 評 価 額 天 井 の 高 さの 差 違 に 応 ずる 数 値 二 専 有 部 分 の 附 帯 設 備 の 程 度 に 差 違 がある 場 合 専 有 部 分 に 係 る 附 帯 設 備 の 評 価 額 相 当 額 の 合 計 額 / 家 屋 の 評 価 額 (( 当 該 専 有 部 分 に 係 る 附 帯 設 備 の 単 位 床 面 積 当 りの 評 価 額 相 当 額 / 専 有 部 分 に 係 る 附 帯 設 備 の 単 位 床 面 積 当 りの 評 価 額 相 当 額 -1)) 三 専 有 部 分 の 仕 上 部 分 の 程 度 に 差 違 がある 場 合 専 有 部 分 に 係 る 仕 上 部 分 の 評 価 額 相 当 額 の 合 計 額 / 家 屋 の 評 価 額 - 25 -

(( 当 該 専 有 部 分 に 係 る 仕 上 部 分 の 単 位 床 面 積 当 りの 評 価 額 相 当 額 / 専 有 部 分 に 係 る 仕 上 部 分 の 単 位 床 面 積 当 りの 評 価 額 相 当 額 -1)) イ 2 項 前 項 各 号 の 算 式 において, 家 屋 とは 専 有 部 分 の 属 する 一 棟 の 建 物 ( 建 物 の 区 分 所 有 等 に 関 する 法 律 第 四 条 第 二 項 の 規 定 により 共 用 部 分 とされた 附 属 の 建 物 を 含 む 以 下 本 項 及 び 次 項 において 家 屋 という )をいい, 天 井 の 高 さの 差 違 に 応 ずる 数 値 とは 専 有 部 分 に 係 る 天 井 の 高 さと 当 該 家 屋 の 専 有 部 分 に 係 る 天 井 の 平 均 の 高 さとの 差 違 のメートル 数 ( 一 メートル 未 満 の 端 数 は, 切 り 捨 てるものとする )に 〇 一 を 乗 じて 得 た 数 値 をいう この 場 合 にお いて, 専 有 部 分 に 係 る 天 井 の 高 さが 当 該 家 屋 の 専 有 部 分 に 係 る 天 井 の 平 均 の 高 さよりも 低 い 場 合 においては, 当 該 数 値 は, 負 数 とするものとする ウ 3 項 第 一 項 の 補 正 は, 当 該 家 屋 の 区 分 所 有 者 の 全 員 が 専 有 部 分 の 天 井 の 高 さ, 附 帯 設 備 の 程 度 等 の 差 違 に 応 じて 協 議 して 定 めた 補 正 の 方 法 を 当 該 道 府 県 の 条 例 の 定 めるところによって 道 府 県 知 事 に 申 し 出 た 場 合 において 道 府 県 知 事 が 当 該 補 正 の 方 法 によることが 適 当 と 認 めるときは, 同 項 の 規 定 にかかわら ず, 当 該 補 正 の 方 法 によって 行 なうことができる ただし, 当 該 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 について 第 十 五 条 の 三 第 二 項 の 規 定 により 市 町 村 長 が 当 該 補 正 の 方 法 によることが 適 当 と 認 めるものがある 場 合 においては, 当 該 補 正 の 方 法 によって 行 なうことができる ⑵ 法 352 条 1 項 の 割 合 の 補 正 (15 条 の3) ア 1 項 第 七 条 の 三 第 一 項 及 び 第 二 項 の 規 定 は, 法 第 三 百 五 十 二 条 第 一 項 に 規 定 す る 建 物 の 区 分 所 有 等 に 関 する 法 律 第 十 四 条 第 一 項 から 第 三 項 までの 規 定 によ る 割 合 の 補 正 について 準 用 する イ 2 項 - 26 -

前 項 の 補 正 は, 当 該 家 屋 の 区 分 所 有 者 の 全 員 が 専 有 部 分 の 天 井 の 高 さ, 附 帯 設 備 の 程 度 等 の 差 違 に 応 じて 協 議 して 定 めた 補 正 の 方 法 を 当 該 市 町 村 の 条 例 の 定 めるところによって 市 町 村 長 に 申 し 出 た 場 合 において 市 町 村 長 が 当 該 補 正 の 方 法 によることが 適 当 と 認 めるときは, 同 項 の 規 定 にかかわらず, 当 該 補 正 の 方 法 によって 行 なうことができる ただし, 当 該 家 屋 に 係 る 不 動 産 取 得 税 について 第 七 条 の 三 第 三 項 の 規 定 により 道 府 県 知 事 が 当 該 補 正 の 方 法 によることが 適 当 と 認 めるものがある 場 合 においては, 当 該 補 正 の 方 法 によ って 行 なうことができる 3 固 定 資 産 評 価 基 準 における 家 屋 の 評 価 方 法 ( 乙 イ2 平 成 24 年 総 務 省 告 示 第 286 号 による 改 正 前 のもの 以 下 評 価 基 準 という ) ⑴ 家 屋 の 評 価 ( 第 2 章 第 1 節 の 一 ) 家 屋 の 評 価 は, 木 造 家 屋 及 び 木 造 家 屋 以 外 の 家 屋 ( 以 下 非 木 造 家 屋 とい う )の 区 分 に 従 い, 各 個 の 家 屋 について 評 点 数 を 付 設 し, 当 該 評 点 数 に 評 点 一 点 当 たりの 価 額 を 乗 じて 各 個 の 家 屋 の 価 額 を 求 める 方 法 によるものとする ⑵ 非 課 税 部 分 等 のある 家 屋 の 価 額 の 区 分 ( 第 2 章 第 1 節 の 五 ) 一 棟 の 家 屋 について 固 定 資 産 税 を 課 することができる 部 分 とこれを 課 するこ とができない 部 分 とがある 場 合 その 他 一 棟 の 家 屋 の 価 額 を 二 以 上 の 部 分 に 区 分 して 求 める 必 要 がある 場 合 においては,それぞれの 部 分 ごとに 区 分 して 価 額 を 求 めるものとする ただし,それぞれの 部 分 ごとに 区 分 して 価 額 をもとめるこ とが 困 難 であると 認 められるときは, 当 該 家 屋 の 価 額 をそれぞれの 部 分 の 占 め る 床 面 積 の 割 合 その 他 それぞれの 部 分 の 価 額 を 求 めるのに 適 当 と 認 められる 基 準 によってあん 分 してそれぞれの 部 分 の 価 額 を 求 めるものとする ⑶ 非 木 造 家 屋 に 係 る 評 点 数 の 算 出 方 法 ( 第 2 章 第 3 節 の 一 ) ア 1 項 非 木 造 家 屋 の 評 点 数 は, 当 該 非 木 造 家 屋 の 再 建 築 費 評 点 数 を 基 礎 として, これに 損 耗 の 状 況 による 減 点 補 正 率 を 乗 じて 付 設 するものとし, 次 の 算 式 に - 27 -

よって 求 めるものとする この 場 合 において, 当 該 非 木 造 家 屋 について 需 給 事 情 による 減 点 を 行 う 必 要 があると 認 めるときは, 当 該 非 木 造 家 屋 の 評 点 数 は, 次 の 算 式 によって 求 めた 評 点 数 に 需 給 事 情 による 減 点 補 正 率 を 乗 じて 求 めるものとする 算 式 評 点 数 = 再 建 築 費 評 点 数 経 過 年 数 に 応 ずる 減 点 補 正 率 ( 経 過 年 数 に 応 ずる 減 点 補 正 率 によることが, 天 災, 火 災 その 他 の 事 由 により 当 該 非 木 造 家 屋 の 状 況 からみて 適 当 でないと 認 められる 場 合 にあ っては, 評 点 数 =( 部 分 別 再 建 築 費 評 点 数 損 耗 の 程 度 に 応 ずる 減 点 補 正 率 )の 合 計 ) イ 2 項 市 町 村 長 は, 当 該 市 町 村 に 所 在 する 非 木 造 家 屋 の 状 況 に 応 じ, 二 部 分 別 による 再 建 築 費 評 点 数 の 算 出 方 法 又 は 三 比 準 による 再 建 築 費 評 点 数 の 算 出 方 法 のいずれかにより 再 建 築 費 評 点 数 を 求 めるものとする ただし, 在 来 分 の 非 木 造 家 屋 に 係 る 再 建 築 費 評 点 数 は 四 在 来 分 の 非 木 造 家 屋 に 係 る 再 建 築 費 評 点 数 の 算 出 方 法 により 求 めるものとする ⑷ 非 木 造 家 屋 に 係 る 部 分 別 による 再 建 築 費 評 点 数 の 算 出 方 法 ( 第 2 章 第 3 節 の 二 ) 部 分 別 による 再 建 築 評 点 数 の 算 出 方 法 によって 非 木 造 家 屋 の 再 建 築 費 評 点 数 を 求 める 場 合 は, 当 該 非 木 造 家 屋 の 構 造 の 区 分 に 応 じ, 当 該 非 木 造 家 屋 につい て 適 用 すべき 非 木 造 家 屋 評 点 基 準 表 によって 求 めるものとする 非 木 造 家 屋 評 点 基 準 表 によって 非 木 造 家 屋 の 再 建 築 費 評 点 数 を 求 める 場 合 に おいては, 各 個 の 非 木 造 家 屋 の 構 造 の 区 分 に 応 じ, 当 該 非 木 造 家 屋 について 適 用 すべき 非 木 造 家 屋 評 点 基 準 表 によって 当 該 非 木 造 家 屋 の 各 部 分 別 に 標 準 評 点 数 を 求 め,これに 補 正 項 目 について 定 められている 補 正 係 数 を 乗 じて 得 た 数 値 に 計 算 単 位 の 数 値 を 乗 じて 算 出 した 部 分 別 再 建 築 費 評 点 数 を 合 計 して 求 めるも - 28 -

のとする ( 以 下 略 ) ⑸ 在 来 分 の 非 木 造 家 屋 に 係 る 再 建 築 費 評 点 数 の 算 出 方 法 ( 第 2 章 第 3 節 の 四 ) 在 来 分 の 非 木 造 家 屋 に 係 る 再 建 築 費 評 点 数 は, 次 の 算 式 によって 求 めるもの とする ただし, 当 該 市 町 村 に 所 在 する 在 来 分 の 非 木 造 家 屋 の 実 態 等 からみて この 方 法 によることが 適 当 でないと 認 められる 場 合 又 は 個 々の 在 来 分 の 非 木 造 家 屋 に 地 方 税 法 349 条 2 項 各 号 に 掲 げる 事 情 があることによりこの 方 法 によ ることが 適 当 でないと 認 められる 場 合 においては, 二 又 は 三 によって 再 建 築 費 評 点 数 を 求 めることができるものとする ( 以 下 略 ) 4 札 幌 市 税 条 例 ( 乙 イ1 以 下 市 税 条 例 という ) ⑴ 固 定 資 産 税 の 課 税 標 準 (41 条 1 項 ) 土 地 又 は 家 屋 に 対 して 課 する 固 定 資 産 税 の 課 税 標 準 は, 法 第 349 条 の 規 定 を 適 用 した 場 合 における 価 格 で 土 地 課 税 台 帳 若 しくは 土 地 補 充 課 税 台 帳 又 は 家 屋 課 税 台 帳 若 しくは 家 屋 補 充 課 税 台 帳 に 登 録 されたものとする ⑵ 固 定 資 産 税 の 税 率 (43 条 ) 固 定 資 産 税 の 税 率 は,100 分 の1.4とする ⑶ 都 市 計 画 税 の 納 税 義 務 者 等 (127 条 ) ア 1 項 都 市 計 画 税 は, 都 市 計 画 法 5 条 の 規 定 により 指 定 された 都 市 計 画 区 域 のう ち 同 法 7 条 1 項 に 規 定 する 市 街 化 区 域 内 に 所 在 する 土 地 及 び 家 屋 に 対 し,そ の 価 格 を 課 税 標 準 として, 当 該 土 地 又 は 家 屋 の 所 有 者 に 課 する イ 2 項 前 項 の 価 格 とは, 当 該 土 地 又 は 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 の 課 税 標 準 とな るべき 価 格 ( 法 349 条 の3 又 は 法 附 則 15 条,15 条 の2 若 しくは15 条 の3の 規 定 の 適 用 を 受 ける 土 地 又 は 家 屋 にあっては,その 価 格 にそれぞれ 当 - 29 -

該 各 条 に 定 める 率 を 乗 じて 得 た 額 )をいい, 同 項 の 所 有 者 とは, 当 該 土 地 又 は 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 について37 条 (3 項,8 項 及 び9 項 を 除 く ) において 所 有 者 とされ, 又 は 所 有 者 とみなされるものをいう ⑷ 都 市 計 画 税 の 税 率 (129 条 ) 都 市 計 画 税 の 税 率 は,100 分 の0.3とする 5 平 成 24 基 準 年 度 札 幌 市 家 屋 評 価 事 務 取 扱 要 領 ( 乙 イ8 以 下 評 価 要 領 と いう ) ⑴ 経 年 減 点 補 正 率 の 適 用 ( 第 3 節 二 の2⑸ア) 非 木 造 家 屋 の 用 途 区 分 及 び 構 造 区 分 により 定 めた 別 表 4( 省 略 )に 掲 げる 非 木 造 家 屋 経 年 減 点 補 正 率 表 から 当 該 家 屋 の 経 年 減 点 補 正 率 を 適 用 するも のとするが, 次 に 掲 げる 事 項 に 留 意 のうえ 適 用 するものとする ア 家 屋 が 複 数 の 用 途 及 び 構 造 により 建 築 されている 場 合 の 経 年 減 点 補 正 率 の 適 用 は, 原 則 として 主 たる 用 途 及 び 構 造 により 一 棟 単 位 で 行 うものとし, 主 たる 用 途 又 は 構 造 の 判 断 に 当 たっては, 最 も 大 きな 床 面 積 又 は 容 積 を 占 める 用 途 又 は 構 造 によるものとする ( 以 下 略 ) ⑵ 経 年 減 点 補 正 率 又 は 損 耗 減 点 補 正 率 ( 第 4 節 三 の4) ( 区 分 所 有 家 屋 の 専 有 部 分 の 仮 評 価 額 の 算 出 につき 適 用 すべき) 当 該 補 正 率 は, 第 3 節 二 1⑸ 又 は2⑸に 掲 げるところにより, 専 有 部 分 ごとに 当 該 専 有 部 分 に 相 応 する 補 正 率 を 適 用 するものとする 6 北 海 道 税 条 例 ( 以 下 道 税 条 例 という )44 条 ( 不 動 産 取 得 税 の 税 率 ) 不 動 産 取 得 税 の 税 率 は,100 分 の4とする 以 上 ( 別 紙 物 件 目 録 添 付 省 略 ) - 30 -