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第 6 章 台 湾 における 国 際 航 空 貨 物 の 現 状 池 上 寬 要 約 : 台 湾 では 1979 年 に 台 湾 桃 園 国 際 空 港 が 開 港 し, 台 湾 を 代 表 する 空 港 として 多 くの 貨 物 を 取 り 扱 っている 台 湾 のような 海 で 周 りを 囲 まれている 場 所 では, 航 空 貨 物 で 輸 送 される ものの 多 くが 国 際 貨 物 として 輸 送 されている 台 湾 の 航 空 貨 物 の 多 くは 国 際 貨 物 であり, 取 り 扱 っている 空 港 もわずか 3 空 港 のみであり, 台 湾 桃 園 国 際 空 港 を 拠 点 としている ま た, 台 湾 桃 園 国 際 空 港 における 貨 物 便 路 線 の 半 分 が 中 華 航 空 とエバー 航 空 で 占 められ, 両 航 空 会 社 が 台 湾 桃 園 国 際 空 港 をハブ 空 港 として 使 用 している 状 況 である 輸 出 入 貨 物 で 輸 送 されている 上 位 にはアジア 地 域 の 国 地 域 が 入 っており, 台 湾 の 国 際 航 空 貨 物 はアジア を 中 心 に 展 開 されている また, 輸 送 品 目 で 見 ると,HS コード 84 の 機 械 用 品 とその 部 品, 85 の 電 機 設 備 とその 部 品 が 輸 入, 輸 出 の 中 心 貨 物 である 国 際 貨 物 の 輸 出 入 におけるキ ロ 当 たり 輸 送 費 の 高 額 上 位 10 品 目 と 低 額 上 位 10 品 目, 国 ごとの 平 均 運 賃 についても 高 額 上 位 10 カ 国 と 低 額 10 カ 国 地 域 も 公 表 されており, 台 湾 の 航 空 貨 物 に 関 する 統 計 は 比 較 的 公 表 されているといってもよい キーワード: 台 湾, 台 湾 桃 園 国 際 空 港, 航 空 貨 物, 積 替 え 貨 物, 貨 物 倉 庫,HS コード はじめに 台 湾 では,1979 年 に 台 湾 桃 園 国 際 空 港 ( 開 港 時 は 台 湾 中 正 国 際 空 港,2009 年 に 改 名 )が 開 港 し, 台 湾 を 代 表 する 国 際 空 港 として 多 くの 貨 物 を 取 り 扱 っている 1996 年 には 積 替 え 貨 物 業 務 を 開 始 し, 翌 1997 年 からは 毎 年 100 万 トン 以 上 の 貨 物 を 取 扱 い, 現 在 に 至 ってい る 本 章 では 台 湾 における 国 際 航 空 貨 物 について 取 り 上 げ, 台 湾 の 国 際 航 空 貨 物 の 現 状 に ついて 把 握 する まず 第 1 節 では, 台 湾 の 航 空 貨 物 輸 送 の 現 状 を 明 らかにする 第 2 節 で 83

は, 国 際 航 空 貨 物 に 関 する 現 況 を 明 らかにする 第 3 節 では, 航 空 貨 物 で 輸 送 されている 品 目, 品 目 別 の 輸 送 費 価 格 および 国 地 域 別 平 均 輸 送 費 価 格 について 検 討 する 最 後 に, 今 後 の 課 題 を 提 示 する 第 1 節 台 湾 の 貨 物 輸 送 の 現 状 台 湾 のような 島 国 であり,しかもその 土 地 の 大 きさが 九 州 よりも 小 さいような 国 の 場 合, 基 本 的 には 航 空 貨 物 で 輸 送 される 国 際 貨 物 の 割 合 が 国 内 貨 物 のものよりも 高 くなると 考 え られる この 場 合 の 国 際 貨 物 は, 国 際 貿 易 ということになる 国 際 貿 易 に 関 しては, 財 政 部 が 統 計 を 発 表 しているが,その 内 容 は 詳 細 な 品 目 の 統 計 であり,その 品 目 の 量, 金 額, 相 手 国 について 記 載 されている その 一 方,どのような 手 段 をもって 貿 易 が 行 われたかは 記 載 されておらず, 海 上 輸 送,あるいは 航 空 貨 物 輸 送 のどちらであるかは 理 解 することが できない その 意 味 で, 輸 送 手 段 について 主 眼 をおいた 統 計 ではないと 言 える 一 方, 交 通 部 が 発 行 している 航 空 統 計 要 覧 から 計 算 すると, 輸 送 手 段 別 の 重 量 が 明 らかになる 国 際 貿 易 における 輸 送 手 段 を 重 量 別 でみると,2013 年 は 99.8%が 海 上 輸 送, 0.2%が 航 空 貨 物 として 運 ばれている 重 量 で 見 ると, 航 空 貨 物 での 輸 送 量 は 非 常 に 小 さい といっても 良 い しかし, 航 空 貨 物 の 路 線 別 輸 送 量 を 比 較 すると,2013 年 の 航 空 貨 物 168 万 3594 トンのうち, 国 際 線 で 輸 送 されたのが 90 万 5721 トン, 中 国 大 陸 との 路 線 ( 両 岸 路 線 )が 17 万 6789 トン, 国 内 線 が 3 万 5543 トン, 貨 物 積 替 えが 56 万 551 トンとなってい る このことから 明 らかなように, 台 湾 の 航 空 貨 物 はその 大 部 分 が 中 国 大 陸 路 線 を 含 めた 国 際 線 で 輸 送 されたものである 一 方, 国 内 線 の 割 合 は 非 常 に 小 さいことがわかる その 意 味 で, 台 湾 の 航 空 貨 物 は 国 際 航 空 貨 物 であると 言 って 良 い また, 空 港 で 積 み 替 える 貨 物 も 50 万 トン 以 上 あり, 大 きな 割 合 を 占 めているのである 航 空 貨 物 のうち, 台 湾 桃 園 国 際 空 港 で 取 り 扱 われたのが 157 万 1814 トンであり, 全 体 の 93.4%を 占 める このことは, 台 湾 における 航 空 貨 物 は 台 湾 桃 園 国 際 空 港 が 拠 点 空 港 であると 言 って 良 い なお, 台 湾 桃 園 国 際 空 港 では 国 内 航 空 貨 物 を 取 り 扱 っていない そのため, 台 湾 桃 園 国 際 空 港 における 航 空 貨 物 は, 国 際 線, 両 岸 路 線, 積 替 え 貨 物 となり,それぞれ 全 体 に 占 める 割 合 は 93.6%, 93.1%,98.8%を 占 めており, 中 国 大 陸 路 線 を 含 めて 国 際 航 空 貨 物 も 台 湾 桃 園 国 際 空 港 が 台 湾 の 中 心 であると 言 って 良 いであろう そして,2013 年 における 香 港 およびマカオを 含 め た 航 空 貨 物 路 線 (フレーター)は 73 路 線 あり,1 週 間 に 264 便 が 就 航 し,その 路 線 距 離 は 100 万 キロメートルほどになっている また,1995 年 から 2013 年 までの 国 際 航 空 貨 物 の 動 きを 示 したのが, 図 1である この 図 から 明 らかなように,1995 年 から 2000 年 までは 輸 出, 輸 入 とも 右 肩 上 がりで 成 長 して きた 2001 年 は IT 不 況 の 影 響 でその 取 扱 量 を 減 少 させたが, 輸 出 では 2003 年 がピークと 84

単 位 :トン 800,000 700,000 600,000 500,000 400,000 300,000 200,000 100,000 0 図 1 台 湾 における 国 際 航 空 貨 物 (1995-2013 年 ) 輸 入 輸 出 積 替 え ( 出 所 ) 交 通 部 民 用 航 空 局 (2014) 民 用 航 空 統 計 より 筆 者 作 成 なったが,2009 年 まではもっとも 取 り 扱 いが 多 かった 一 方, 輸 入 については, 輸 出 に 比 べてその 増 加 は 鈍 く,50 万 トンで 頭 打 ちとなっている 大 きく 動 きが 変 わったのが 積 替 え 貨 物 である 1995 年 時 点 ではその 取 扱 いは 6 万 トンあたりでその 割 合 は 非 常 に 小 さかった しかしながら,2000 年 以 降 その 取 扱 量 は 大 きく 増 加 し,2004 年 には 輸 入 を 上 回 る 取 扱 量 と なった さらに,2010 年 以 降 は 輸 出 量 も 上 回 ることとなり, 台 湾 の 国 際 航 空 貨 物 は 積 替 え 貨 物 が 大 きな 割 合 を 占 めることになったのである さらに, 台 湾 桃 園 国 際 空 港 の 国 際 航 空 貨 物 をより 詳 細 にみると,2013 年 に 台 湾 桃 園 国 際 空 港 で 取 り 扱 われた 貨 物 量 157 万 1814 トンのうち, 輸 入 47 万 3075 トン, 輸 出 53 万 9792 トン, 積 替 え 貨 物 55 万 8947 トンとなっている また, 台 湾 第 2 の 空 港 である 高 雄 国 際 空 港 の 取 扱 貨 物 を 見 ると, 全 体 の 貨 物 量 5 万 5112 トンのうち, 輸 入 1 万 5771 トン, 輸 出 3 万 3944 トン, 積 替 え 貨 物 5397 トンとなっている この 統 計 からも, 台 湾 桃 園 国 際 空 港 の 圧 倒 的 優 位 性 が 明 らかになっているのである また, 交 通 統 計 要 覧 では 台 湾 桃 園 国 際 空 港 と 高 雄 国 際 空 港 の 輸 入 および 輸 出 貨 物 に ついて, 主 要 相 手 国 地 域 の 取 引 量 も 公 表 している しかし,この 取 引 量 は 速 達 貨 物 専 門 区 やインテグレータの 倉 庫 からの 統 計 は 含 まれていないため,すべての 貨 物 の 取 引 相 手 国 地 域 を 網 羅 しているわけではない それを 踏 まえたうえで, 台 湾 桃 園 国 際 空 港 で 輸 入 された 貨 物 をみると, 相 手 国 地 域 が 明 らかになっている 36 万 1348 万 トンのうち, 取 扱 上 位 3 カ 国 地 域 は 日 本 (6 万 7866 トン),アメリカ(5 万 1928 トン), 香 港 (4 万 8041 トン)となっている また, 輸 出 44 万 9243 トンのうち, 取 扱 上 位 3 カ 国 地 域 は 中 国 (10 85

万 4808 トン),アメリカ(6 万 6090 トン), 香 港 (5 万 4691 トン)である このように, 台 湾 における 航 空 貨 物 を 使 用 して 貿 易 の 取 引 をしている 主 要 国 地 域 は 日 本,アメリカ, 中 国, 香 港 といった 場 所 であることが 理 解 できよう また, 取 引 品 目 を 37 品 目 に 分 類 し, 主 要 国 地 域 からどのようなモノを 輸 出,あるいは 輸 入 しているかも 公 表 されている そ の 上 で, 台 湾 とアジア 地 域 の 航 空 貨 物 による 貿 易 の 実 態 を 把 握 することも 可 能 といえる そして, 台 湾 籍 の 航 空 会 社 の 輸 送 概 要 についても 明 らかになっている 交 通 統 計 要 覧 によれば,2013 年 は 164 万 2930 トンが 台 湾 籍 の 航 空 会 社 によって 輸 送 されている 別 の 視 点 でいうと,97.6%までが 台 湾 の 航 空 会 社 によって 輸 送 されており, 中 華 航 空 が 79 万 6404 トン,エバー 航 空 が 71 万 3803 トンを 輸 送 しており,これら 2 航 空 会 社 が 台 湾 におけ る 航 空 貨 物 を 輸 送 している 航 空 会 社 の 中 心 であることが 理 解 できる 第 2 節 国 際 航 空 貨 物 に 関 する 現 況 第 1 節 では 航 空 貨 物 全 体 について 取 り 上 げたが, 第 2 節 では 交 通 部 民 用 航 空 局 が 発 行 し ている 民 用 航 空 統 計 年 報 などを 使 用 して,より 詳 細 に 国 際 航 空 貨 物 に 関 する 現 状 を 検 討 する また, 第 1 節 では 中 華 航 空 とエバー 航 空 の 取 扱 量 についてはすでに 明 らかにした が, 航 空 会 社 が 公 表 している 数 値 とは 若 干 違 っている たとえば, 中 華 航 空 では 輸 送 した 国 際 航 空 貨 物 量 は 79 万 6404 トン,48 億 5378 万 7784 トンキロメートルを 輸 送 した 搭 載 可 能 トンキロメートルは 68 億 4285 万 1528 トンキロメートル, 搭 載 率 は 70.9%であった また,エバー 航 空 は 71 万 3803 トン,42 億 7828 万 1316 トンキロメートルを 輸 送 し, 搭 載 可 能 トンキロメートルは 51 億 7750 万 7095 トン, 搭 載 率 は 82.6%であった 中 華 航 空 の 方 が 輸 送 量,トンキロメートル 値 はエバー 航 空 よりも 多 いが, 搭 載 率 ではエバー 航 空 の 方 が 高 いのである なお,これらの 両 航 空 会 社 は 国 内 貨 物 輸 送 には 従 事 しておらず, 国 際 貨 物 のみを 取 り 扱 っている 航 空 会 社 である 1 台 湾 の 全 7 航 空 会 社 の 国 内 線 国 際 線 の 合 計 は 164 万 2930 トン,91 億 9562 万 6339 トンキロメートル, 搭 載 率 は 75.2%であった このこ とから 全 体 としての 搭 載 トンキロメートル 比 率 は 比 較 的 高 い 割 合 を 占 めていると 言 って 良 いであろう また, 台 湾 の 航 空 会 社 ごとの 国 際 線 と 中 国 大 陸 線 で 輸 送 された 貨 物 の 輸 入, 輸 出 および 積 替 えの 各 貨 物 量 について 考 えると, 台 湾 の 航 空 会 社 が 貨 物 輸 送 量 全 体 に 占 める 割 合 は 全 体 で 60.8%,そのうち 輸 入 41.6%, 輸 出 47.5%, 積 替 え 91.0%を 占 めている 輸 出 入 貨 物 の 半 分 以 上 は 台 湾 の 航 空 会 社 以 外 で 行 われている 一 方 で, 積 替 え 貨 物 についてはほとんど 1 国 内 貨 物 については, 中 華 航 空 は 華 信 航 空,エバー 航 空 は 立 栄 航 空 という 子 会 社 がある ので,それらの 航 空 会 社 が 輸 送 している 86

が 台 湾 の 航 空 会 社 によって 占 められている 積 替 え 貨 物 については, 中 華 航 空 とエバー 航 空 が 台 湾 の 空 港 を 拠 点 とし,これら 両 社 で 輸 送 された 貨 物 の 一 部 は 輸 出 入 貨 物 して 輸 送 さ れたのではなく, 積 替 え 貨 物 として 輸 送 されていると 考 えるのが 妥 当 である 現 在, 台 湾 には 17 空 港 が 存 在 する 国 際 航 空 貨 物, 中 国 大 陸 との 航 空 貨 物, 積 替 え 貨 物 作 業 を 実 施 しているのは 台 湾 桃 園 国 際 空 港, 高 雄 国 際 空 港, 台 北 松 山 空 港 の 3 空 港 のみ である また, 積 替 え 貨 物 のうち, 航 空 機 から 航 空 機 へ 直 接 貨 物 を 積 み 替 える 作 業 を 実 施 しているのは 台 湾 桃 園 国 際 空 港 のみである 2013 年 における 国 際 貨 物 専 用 機 で 運 航 されている 路 線 数 は 110 便, 年 途 中 で 休 止 や 撤 退 された 路 線 数 も 含 まれている 年 末 時 点 では 80 路 線 となる このうち, 中 華 航 空 は 34 路 線,エバー 航 空 が 21 路 線 それぞれ 運 航 している これらの 2 航 空 会 社 で 55 路 線 を 占 め, 50%の 割 合 を 占 めている この 2 社 以 外 では,FedEx が 14 路 線,UPS が 9 路 線,ポーラー エアーカーゴが 8 路 線,カーゴルクスが 4 路 線, 全 日 空 と 日 本 貨 物 航 空 がそれぞれ 3 路 線 と 就 航 させている これら 以 外 の 航 空 会 社 の 台 湾 での 路 線 数 は 2 路 線 以 下 となっている 中 華 航 空 とエバー 航 空 以 外 では, 欧 米 のインテグレータ,あるいは 貨 物 専 用 航 空 会 社 が 比 較 的 台 湾 に 路 線 を 就 航 させていると 言 えよう 台 湾 の 国 際 航 空 貨 物 の 大 きな 特 徴 のひとつが, 貨 物 倉 庫 の 状 況 がわかることである と くに, 台 湾 桃 園 国 際 空 港 で 航 空 貨 物 を 輸 送 する 場 合, 輸 出 貨 物 の 場 合 には 必 ず 指 定 された 貨 物 倉 庫 に 納 入 してから 飛 行 機 に 搭 載 されることになっている また 輸 入 貨 物 の 場 合 には, 飛 行 機 から 降 ろされた 後 は 必 ず 貨 物 倉 庫 を 経 由 してから 搬 出 して 各 荷 主 に 届 けられること になっている 台 湾 で 指 定 されている 貨 物 倉 庫 は4 社 のみとインテグレータの 2 社 の 合 計 6 社 のみであり,その 状 況 が 明 らかになっている なお, 積 替 え 貨 物 の 場 合 には, 貨 物 倉 庫 に 一 時 的 に 保 管 されるのとは 別 に, 貨 物 倉 庫 を 経 由 することなく 航 空 機 から 航 空 機 へ 直 接 積 み 替 えることもできる それを 入 れても7つしか 方 法 がないので, 貨 物 倉 庫 でどのよ うな 国 際 物 流 が 行 われているかも 明 らかにされている 2 表 1 は 台 湾 桃 園 国 際 空 港 における 国 際 貨 物 の 取 り 扱 い 状 況 を 示 したものである この 表 からわかるように, 台 湾 桃 園 国 際 空 港 で 取 り 扱 われた 貨 物 は155 万 6000トンあまりであり, 倉 庫 会 社 別 でみると 中 華 航 空 系 の 華 儲,エバー 航 空 系 の 榮 儲 が 40 万 トン 以 上 の 貨 物 を 取 り 扱 っていることがわかる また, 遠 雄 園 区 も 28 万 トンあまりの 貨 物 を 取 り 扱 っている こ れは, 遠 雄 園 区 は 台 湾 桃 園 国 際 空 港 に 設 置 されている 自 由 貿 易 港 区 をBOT 方 式 で 運 営 して いるため, 貨 物 量 が 増 加 しているということがいえよう 3 この 園 区 で 輸 入 されたものが 2 高 雄 国 際 空 港, 台 北 松 山 空 港 はそれぞれ 1 社 独 占 で 貨 物 倉 庫 を 取 扱 われている 3 2013 年 3 月 末 に 行 政 院 が 自 由 経 済 モデル 区 企 画 草 案 を 公 布 した このモデル 区 を 自 由 貿 易 港 区 で 実 施 することとし, 政 令 で 実 施 できる 部 分 から 開 始 した しかし, 特 別 法 制 定 は 2015 年 1 月 末 現 在 も 立 法 院 で 審 議 中 であり,この 原 稿 執 筆 時 点 でも 法 律 の 根 拠 を 持 っ たものではない 87

表 1 台 湾 桃 園 国 際 空 港 における 国 際 貨 物 の 取 り 扱 い 状 況 (2013 年 ) ( 単 位 :トン) 一 般 貨 物 速 達 専 門 区 合 計 積 替 え 輸 入 輸 出 輸 入 輸 出 輸 入 輸 出 倉 庫 搬 入 直 接 積 替 貨 物 取 扱 量 合 計 華 儲 117,644 109,835 19,453 9,929 137,097 119,764 183,384 440,245 永 儲 15,144 125,130 17,025 749 32,169 125,879 2,743 160,791 遠 雄 園 区 80,395 144,668 36,323 21,255 116,718 165,923 1,339 283,980 榮 儲 148,166 69,609 13,137 4,135 161,303 73,744 204,927 439,974 FedEx 14,006 28,893 14,006 28,893 42,899 UPS 5,263 16,623 5,263 16,623 2,740 24,626 各 航 空 会 社 0 0 163,814 163,814 合 計 361,349 449,242 105,207 81,584 466,556 530,826 395,133 163,814 1,556,329 ( 出 所 ) 交 通 部 民 用 航 空 局 (2014) 民 航 統 計 年 報 より 作 成 加 工 されて 輸 出 している 形 がとられていると 考 えられる その 結 果 が, 遠 雄 園 区 では 輸 出 量 が 輸 入 量 より 多 いといえよう また, 積 替 え 貨 物 についても, 華 儲, 榮 儲 が 多 くの 貨 物 を 取 り 扱 っている これは, 台 湾 桃 園 国 際 空 港 を 拠 点 空 港 にしている 中 華 航 空 とエバー 航 空 の 貨 物 の 多 くが 積 替 え 貨 物 としていったん 台 湾 桃 園 国 際 空 港 に 運 ばれていると 考 えられ る また, 台 湾 では 台 湾 桃 園 国 際 空 港 と 高 雄 国 際 空 港 における 輸 入 と 輸 出 の 相 手 先 の 品 目 別 重 量 が 掲 載 されている また,その 輸 入 と 輸 出 がどこの 航 空 会 社 を 使 用 しているかについ ても 明 らかにされている たとえば,2013 年 における 日 本 ( 沖 縄 はのぞく)から 台 湾 桃 園 国 際 空 港 に 輸 送 された 輸 入 品 の 重 量 は 6 万 7866 トン,そのなかで 上 位 3 航 空 会 社 は 中 華 航 空 が 2 万 2351 トン, 全 日 本 空 輸 ( 以 下, 全 日 空 )が 1 万 2829 トン, 香 港 のキャセイパシ フィック 航 空 が 1 万 684 トンとなっている これら 3 航 空 会 社 で 日 本 から 台 湾 桃 園 国 際 空 港 に 輸 入 された 航 空 貨 物 の 67.6%が 輸 送 されていることになる 一 方, 日 本 への 輸 出 は 4 万 5738 トンあり, 輸 送 している 上 位 3 航 空 会 社 は 中 華 航 空 の 1 万 5903 トン,エバー 航 空 の 1 万 4 トン, 全 日 空 の 9453 トンであり,これら 航 空 会 社 が 占 める 割 合 は 77.3%となって いる これをみると,エバー 航 空 は 日 本 への 輸 出 貨 物 ではよく 利 用 されているが, 輸 入 貨 物 では 必 ずしも 利 用 されていないことがわかる この 要 因 は, 路 線 や 運 航 スケジュールな どが 考 えられるが, 今 後 検 討 が 必 要 であろう また, 中 華 航 空 や 全 日 空 では 輸 入, 輸 出 と も 多 くの 貨 物 を 取 り 扱 っているが, 輸 入 の 方 が 輸 出 よりも 取 扱 量 が 多 く, 片 荷 の 状 況 であ ると 言 える ただし,この 数 値 は 貨 物 専 用 機 だけではなく, 旅 客 機 で 運 ばれた 貨 物 量 も 含 まれている そのため, 貨 物 専 用 機 で 片 荷 になっているかどうかは 明 らかにすることがで きない なお, 台 湾 では 2010 年 までは 積 替 え 貨 物 も 詳 細 な 統 計 が 公 表 されていた その 内 容 は, 航 空 貨 物 倉 庫 に 一 時 保 管 として 入 った 貨 物 がどこから 台 湾 へ 来 たのか,そして 保 管 されて いた 貨 物 が 搬 出 されてどこへ 輸 送 されるということが 記 載 されていた 統 計 であった 積 替 え 貨 物 であるために, 保 管 のみで 通 関 をしていない その 結 果,どのような 製 品 を 輸 送 し ているかは 理 解 できないが, 台 湾 を 起 点 としてどのような 航 空 貨 物 物 流 が 行 われているか 88

を 把 握 することは 可 能 であった しかし 近 年 では 公 開 されていないため, 積 替 え 貨 物 に おける 航 空 物 流 がどのように 変 化 したかを 明 らかにすることはできない 4 第 3 節 航 空 貨 物 で 輸 送 されたおもな 品 目 第 1 節 と 第 2 節 では, 輸 入 と 輸 出 において 品 目 別 で 相 手 先 の 取 引 量 が 公 表 されているこ とはすでに 明 らかにした ただし,この 品 目 の 分 類 は 国 際 的 なルールに 基 づいたものでは ない ただし,2011 年 からは 交 通 部 のウェブサイトで 公 表 されている 統 計 では,HS コー ドで 分 類 された 品 目 別 で 重 量 別 の 輸 送 量 が 明 らかにされている 表 2 国 際 航 空 貨 物 の 輸 送 上 位 10カ 国 地 域 と 輸 送 量 (2013 年 ) 輸 入 輸 出 総 計 国 地 域 輸 送 量 国 地 域 輸 送 量 国 地 域 輸 送 量 1 中 国 大 陸 81,689 中 国 大 陸 101,169 中 国 大 陸 182,858 2 アメリカ 54,808 アメリカ 67,923 アメリカ 122,731 3 日 本 53,766 日 本 46,329 日 本 100,096 4 韓 国 22,635 香 港 46,246 香 港 68,645 5 香 港 22,398 ドイツ 16,556 韓 国 38,188 6 ドイツ 15,374 韓 国 15,554 ドイツ 31,929 7 タイ 9,040 シンガポール 14,969 シンガポール 23,405 8 シンガポール 8,436 イギリス 10,314 タイ 18,812 9 ノルウェー 7,603 ベトナム 10,108 イギリス 15,306 10 マレーシア 6,060 タイ 9,772 マレーシア 14,910 小 計 281,809 338,940 616,880 全 体 351,112 445099 796,211 ( 注 ) 小 計 は 上 位 10カ 国 地 域 の 合 計 全 体 は 他 国 も 含 めた 総 計 ( 出 所 ) 交 通 部 統 計 処 (2014b) 102 年 商 品 別 貨 品 流 量 及 運 費 率 調 查 報 告 ( 國 際 航 空 貨 運 ) (http://www.motc.gov.tw/ch/home.jsp?id=56&parentpath=0,6)より 筆 者 作 成 表 2 は 2013 年 における 国 際 航 空 貨 物 の 輸 送 上 位 10 カ 国 地 域 を 輸 入, 輸 出 および 合 計 を 示 したものである 上 位 10 カ 国 地 域 における 輸 出 入 合 計 は 79 万 6211 トンであり, 輸 入 より 輸 出 の 輸 送 量 のほうが 多 いことがわかる 上 位 10 カ 国 地 域 を 見 ると, 輸 入, 輸 入 とも 7 カ 国 地 域 はアジアの 国 地 域 である このことからわかるように, 台 湾 の 航 空 貨 物 輸 送 は 重 量 の 面 ではアジアを 中 心 に 展 開 しているということができる また, 中 国, 日 本, 香 港, 韓 国,シンガポール,タイの 6 カ 国 地 域 は 輸 入, 輸 出 の 両 方 で 上 位 に 輸 送 さ れている しかしながら, 日 本 と 韓 国 をのぞいて, 輸 出 目 的 の 航 空 貨 物 輸 送 が 輸 入 よりも 多 い このことは 東 南 アジアでは 製 品 の 優 位 性 を 保 っている 結 果 と 考 えてもよい 4 池 上 (2008)には,2000 年 から 2007 年 までの 積 替 え 貨 物 の 動 きを 明 らかにしている 89

表 3 航 空 貨 物 の 輸 送 上 位 10 品 目 と 取 引 上 位 3カ 国 地 域 (2013 年 ) 輸 入 HSコード 商 品 名 輸 送 量 取 引 上 位 3カ 国 地 域 1 位 2 位 3 位 1 原 子 炉 ボイラー 及 び 機 械 類 並 び 84 にこれらの 部 分 品 57,897 16.5 日 本 45,413 アメリカ 10,516 中 国 大 陸 10,024 2 電 気 機 器 及 びその 部 分 品 並 びに 録 音 機 音 声 再 生 機 並 びにテレ 85 ビジョンの 映 像 及 び 音 声 の 記 録 55,018 15.7 中 国 大 陸 26,987 日 本 6,332 韓 国 3,312 用 又 は 再 生 用 の 機 器 並 びにこれ らの 部 分 品 及 び 附 属 品 3 魚 並 びに 甲 殻 類 軟 体 動 物 及 び 03 その 他 の 水 棲 無 脊 椎 動 物 24,272 6.9 ノルウェー 7,438 インドネシア 4,201 フィリピン 3,064 4 光 学 機 器 写 真 用 機 器 映 画 用 機 器 測 定 機 器 検 査 機 器 精 90 密 機 器 及 び 医 療 用 機 器 並 びにこ 21,207 6.0 日 本 7,490 アメリカ 3,502 中 国 大 陸 2,883 れらの 部 分 品 及 び 附 属 品 5 食 用 の 果 実 及 びナット かんきつ 08 類 の 果 皮 並 びにメロンの 皮 14,515 4.1 アメリカ 10,794 チリ 1,021 日 本 728 6 39 プラスチック 及 びその 製 品 12,455 3.5 日 本 4,925 アメリカ 2,192 中 国 大 陸 2,136 7 70 ガラス 及 びその 製 品 10,668 3.0 韓 国 6,312 日 本 2,556 中 国 大 陸 614 8 38 各 種 の 化 学 工 業 生 産 品 10,318 2.9 中 国 大 陸 3,260 日 本 2,402 アメリカ 1,466 衣 類 及 び 衣 類 附 属 品 (メリヤス 編 み 又 はクロセ 編 みのものに 限 9 61 5,340 1.5 中 国 大 陸 3,196 韓 国 1,107 タイ 187 る ) 10 30 医 療 用 品 4,929 1.4 ドイツ 864 アメリカ 572 イタリア 518 61.7 輸 出 HSコード 商 品 名 輸 送 量 取 引 上 位 3カ 国 地 域 1 位 2 位 3 位 1 電 気 機 器 及 びその 部 分 品 並 びに 録 音 機 音 声 再 生 機 並 びにテレ 85 ビジョンの 映 像 及 び 音 声 の 記 録 170,039 38.2 中 国 大 陸 41,424 香 港 25,813 アメリカ 23,988 用 又 は 再 生 用 の 機 器 並 びにこれ らの 部 分 品 及 び 附 属 品 2 原 子 炉 ボイラー 及 び 機 械 類 並 び 84 にこれらの 部 分 品 50,883 11.4 アメリカ 12,497 中 国 大 陸 6,100 日 本 4,140 3 光 学 機 器 写 真 用 機 器 映 画 用 機 器 測 定 機 器 検 査 機 器 精 90 密 機 器 及 び 医 療 用 機 器 並 びにこ れらの 部 分 品 及 び 附 属 品 36,497 8.2 中 国 大 陸 19,469 香 港 4,953 アメリカ 3,104 4 39 プラスチック 及 びその 製 品 20,600 4.6 中 国 大 陸 6,170 アメリカ 3,026 香 港 2,251 5 73 鉄 鋼 製 品 11,917 2.7 アメリカ 2,965 日 本 2,948 中 国 大 陸 1,345 6 60 メリヤス 編 物 及 びクロセ 編 物 11,055 2.5 ベトナム 2,028 中 国 大 陸 1,182 インドネシア 1,178 7 70 ガラス 及 びその 製 品 10,956 2.5 中 国 大 陸 6,245 日 本 2,215 韓 国 1,043 8 鉄 道 用 及 び 軌 道 用 以 外 の 車 両 並 87 びにその 部 分 品 及 び 附 属 品 9,638 2.2 アメリカ 2,643 日 本 890 イギリス 778 9 74 銅 及 びその 製 品 6,005 1.3 中 国 大 陸 2,288 韓 国 1,295 香 港 561 10 生 きている 樹 木 その 他 の 植 物 及 びりん 茎 根 その 他 これらに 類 す 06 る 物 品 並 びに 切 花 及 び 装 飾 用 の 葉 5,861 1.3 日 本 3,272 韓 国 474 オランダ 412 ( 出 所 ) 表 2と 同 じ 全 体 に 占 める 割 合 全 体 に 占 める 割 合 74.9 また, 台 湾 では HS コードで 分 類 された 国 際 航 空 貨 物 を 重 量 およびキロ 当 たりの 平 均 運 賃 が 記 載 されているだけではなく, 上 位 10 品 目 については 取 引 相 手 先 上 位 3 カ 国 地 域 の 輸 送 量 と 平 均 運 賃 も 記 載 されている 表 3 は HS コード 別 上 位 10 品 目 の 輸 送 量 と 取 引 先 上 位 3 カ 国 地 域 を 示 したものである まず 輸 入 品 についてみると,HS コードの 84 の 機 械 用 品 とその 部 品,85 の 電 機 設 備 とその 部 品 で 輸 入 貨 物 全 体 の 30%を 占 め,3 位 以 下 の 品 90

目 は 10% 以 下 であって 大 きな 割 合 を 占 めていない 上 位 3 カ 国 地 域 を 見 ると,HS コー ド 03,08 の 海 鮮 類 と 果 実 と 30 の 医 療 用 品 をのぞいて, 多 くが 日 本,アメリカ, 中 国, 韓 国 といった 国 から 輸 入 していることがわかる また,HS コード 84 の 機 械 用 品 とその 部 品 のように, 輸 送 量 全 体 の 半 分 以 上 を 1 カ 国 だけで 占 めている 場 合 もある こうした 品 目 に ついては,どのような 商 品 製 品 が 輸 入 されているのかを 詳 細 に 分 析 する 必 要 があるが, 現 在 公 開 されている 資 料 からはこれ 以 上 のことは 明 らかにできない 一 方, 輸 出 をみると, 上 位 10 品 目 の 順 位 は 輸 入 とは 違 っているが, 上 位 2 品 目 はHSコ ードの 84 と 85 であり,これら 2 品 目 で 輸 出 量 のほぼ 半 分 を 占 めている 5 つまり, 台 湾 における 航 空 貨 物 の 中 心 はこの 2 品 目 であるといってよいであろう それ 以 外 の 品 目 は 全 体 に 占 める 比 率 は 10%であり,いずれも 輸 出 量 としては 大 きな 割 合 を 占 めていない 輸 出 先 上 位 3 カ 国 を 見 ると,HSコード 87 と 06 をのぞき, 中 国 が 上 位 3 カ 国 に 入 っている 場 合 が 多 い 5 品 目 では 最 大 の 輸 出 量 となっている このことは, 台 湾 の 航 空 貨 物 で 輸 出 貨 物 として 輸 送 される 多 くが 中 国 大 陸 向 けに 輸 送 されているということであり, 中 台 関 係 が 航 空 貨 物 においても 緊 密 になっていることを 示 しているといってもよい なお,HS コード 39 のプラスチック 製 品 類,70 のガラス 製 品 類,90 の 光 学 機 器 類 が 輸 入, 輸 出 とも 航 空 貨 物 の 取 り 扱 い 上 位 10 品 目 に 入 っている HS コード 84 と 85 と 比 較 し て,その 輸 送 割 合 は 小 さいが,これらも 台 湾 の 航 空 貨 物 輸 送 を 代 表 する 貨 物 といっても 差 し 支 えないであろう 輸 入 および 輸 出 の 両 方 で 上 位 10 品 目 に 入 っているこれら 5 品 目 を 見 ると,84 は 輸 出 量 より 輸 入 量 の 方 が 多 く,それ 以 外 は 輸 入 量 より 輸 出 量 の 方 が 多 い この ことは 重 量 面 では 輸 出 優 位 を 示 しているかもしれないが, 貿 易 金 額 の 面 ではどうであるか は 不 明 確 であることに 注 意 が 必 要 である さらに, 台 湾 では 国 際 貨 物 の 輸 出 入 におけるキロ 当 たり 輸 送 費 の 高 額 上 位 10 品 目 と 低 額 上 位 10 品 目 についても 記 載 されている 表 4 は 2013 年 における 航 空 貨 物 における 平 均 運 賃 の 上 位 10 品 目 と 下 位 10 品 目 を 輸 入 と 輸 出 に 区 別 して 示 したものである これを 見 る と, 輸 入 運 賃 の 方 が 輸 出 運 賃 よりも 高 いことがいえる もっとも 高 い 運 賃 ともっとも 安 い 運 賃 をくらべても, 輸 入 では 75 元, 輸 出 では 74 元 でほぼ 大 差 はない しかしながら, 輸 入 の 運 賃 のほうが 輸 出 のものよりも 高 い このことは 輸 入 元 から 輸 送 する 場 合,おいて, もっとも 高 額 な 運 賃 は 飲 料 類 の 113 元,もっとも 安 いのが 食 用 野 菜 類 の 28 元 であって,そ の 差 は 75 元 となっている 一 方, 輸 出 ではもっとも 高 いもので 91 元,もっとも 安 いのが 5 本 来 の 輸 出 品 目 1 位 は HS コード 27 の 鉱 物 性 燃 料 及 び 鉱 物 油 並 びにこれらの 蒸 留 物 歴 青 物 質 並 びに 鉱 物 性 ろうであり, 重 量 としては 215 万 トンあまりである このコードに 含 まれるのは 原 油 やガソリンなどの 燃 料 などである この 航 空 機 輸 送 の 場 合, 台 湾 の 空 港 で 外 国 籍 航 空 機 がジェット 燃 料 を 給 油 した 場 合 に, 給 油 自 体 が 台 湾 からの 輸 出 となるために, 輸 出 品 目 の 1 位 になっているが, 台 湾 側 では HS コード 27 をのぞいて 取 り 扱 っている 91

表 4 国 際 航 空 貨 物 におけるキロ 当 たり 平 均 運 賃 (2013 年 ) 輸 入 高 額 順 位 商 品 名 運 賃 低 額 順 位 商 品 名 運 賃 1 飲 料 酒 酢 113 1 食 用 野 菜 類 28 2 木 木 製 品, 木 炭 93 2 メリヤス 編 物 及 びクロセ 編 物 37 3 穀 物, 澱 粉 類 92 3 鋼 鉄 37 4 くつ 92 4 雑 貨 45 5 乳 製 品 卵 91 5 銅 銅 製 品 46 6 活 きている 動 物 90 6 活 きている 樹 木 類 48 7 医 薬 品 86 7 プラスチック 類 50 8 肉 類 85 8 タンパク 質 状 物 質 51 9 ココア ココア 製 品 80 9 人 造 繊 維 ( 綿 ) 52 10 電 車 の 車 両 部 品 78 10 鋼 鉄 製 品 53 輸 出 高 額 順 位 商 品 名 運 賃 低 額 順 位 商 品 名 運 賃 1 電 車 の 車 両 部 品 91 1 錫 錫 製 品 17 2 有 機 化 学 品 87 2 ガラス 類 24 3 活 きている 樹 木 類 84 3 銅 銅 製 品 29 4 家 具 類 80 4 メリヤス 編 物 及 びクロセ 編 物 32 5 油 種 子, 飼 料 79 5 皮 革 類 35 6 木 木 製 品, 木 炭 78 6 食 用 果 実 類 35 7 玩 具 運 動 用 品 74 7 無 機 化 学 品 貴 金 属 36 8 卑 金 属 製 工 具 類 74 8 人 造 繊 維 ( 絹 ) 39 9 雑 貨 類 71 9 光 学 類 40 10 楽 器 類 70 10 工 業 用 紡 織 物 40 ( 出 所 ) 表 2に 同 じ 17 元 となっており, 輸 出 貨 物 の 方 がより 低 額 で 輸 送 できるということができよう 品 目 ご との 輸 送 価 格 に 大 きな 差 が 出 ているのは,その 品 目 の 特 性 も 大 いに 影 響 を 及 ぼしているで あろうが, 取 引 相 手 国 地 域 にもよっても 差 が 出 ていると 考 えられる これらの 特 性 と 取 引 相 手 を 検 討 することで, 価 格 が 決 まる 要 因 を 見 つけることは 可 能 であるかもしれない こうした 項 目 だけではなく, 台 湾 では 100 トン 以 上 の 取 り 扱 いがある 国 地 域 のなかで, 航 空 貨 物 の 輸 出 入 におけるキロ 当 たり 平 均 運 賃 が 高 い 上 位 10 カ 国 地 域, 安 い 上 位 10 カ 国 地 域 も 掲 載 されている 2013 年 におけるものを 示 したのが 表 5 である この 表 の 輸 入 を 見 ると, 南 アフリカを 筆 頭 にチリ,ポルトガルなどが 入 っていることがわかる また, 地 域 別 に 見 ると, 比 較 的 ヨーロッパ 地 域 に 属 する 国 が 入 っている 一 方, 平 均 輸 送 価 格 が 安 価 な 国 はタイをはじめ,ミャンマー, 香 港 などその 多 くがアジアに 属 する 国 地 域 である 輸 出 についてみると, 平 均 輸 送 価 格 が 高 価 な 国 はイラン,ナイジェリア,モロッコをはじ 92

表 5 国 地 域 別 平 均 輸 送 価 格 (100トン 以 上 ) 輸 入 高 額 順 位 国 地 域 名 輸 送 価 格 低 額 順 位 国 地 域 名 輸 送 価 格 1 南 アフリカ 116 1 タイ 37 2 フェロー 群 島 100 2 ミャンマー 39 3 チリ 100 3 香 港 41 4 ポルトガル 95 4 中 国 大 陸 44 5 ルーマニア 92 5 マレーシア 45 6 モロッコ 90 6 モルディブ 45 7 イスラエル 78 7 シンガポール 46 8 オーストラリア 76 8 コスタリカ 47 9 ハンガリー 85 9 韓 国 48 10 ポーランド 85 10 スリランカ 49 輸 出 高 額 順 位 国 地 域 名 輸 送 価 格 低 額 順 位 国 地 域 名 輸 送 価 格 1 イラン 125 1 タイ 31 2 ナイジェリア 121 2 中 国 大 陸 33 3 モロッコ 120 3 香 港 36 4 チュニジア 117 4 東 ティモール 36 5 ペルー 116 5 マレーシア 36 6 ベネズエラ 114 6 ベトナム 38 7 南 アフリカ 111 7 韓 国 39 8 コロンビア 110 8 シンガポール 39 9 クウェート 109 9 アモイ 40 10 エジプト 108 10 インドネシア 42 ( 注 )1キロ 当 たりの 平 均 価 格 ( 出 所 ) 表 2に 同 じ めとする 中 東 やアフリカ 地 域,ラテンアメリカの 国 が 上 位 10 カ 国 に 入 っている 安 い 価 格 を 見 ると,タイ, 中 国, 香 港 など 輸 入 同 様 にアジア 地 域 の 国 地 域 が 入 っている このこ とからわかるように, 平 均 輸 送 価 格 が 高 い 国 は 概 して 台 湾 から 遠 い 国 地 域 に 属 している 一 方, 安 い 国 はアジア 地 域 の 国 地 域 が 多 いということがいえよう 地 理 的 な 条 件 によっ て, 平 均 価 格 が 違 っているのである その 一 方, 平 均 輸 送 価 格 が 安 いからその 国 からの 輸 送 量 が 多 いとは 限 らない ただし, 輸 送 量 が 多 いので, 平 均 輸 送 価 格 が 安 くなる 可 能 性 は ある この 点 については, 今 後 検 討 するべき 課 題 であろう おわりに 本 章 では 台 湾 の 航 空 貨 物 の 統 計 について 検 討 した 台 湾 ではほかの 国 地 域 に 比 べて, 93

航 空 貨 物 の 重 量 別 に 関 する 統 計 は 比 較 的 公 表 されているといってよいであろう 今 回 は 2013 年 の 統 計 を 示 したため,いわゆる 点 の 分 析 であったと 言 える より 詳 細 に 検 討 す るためには, 公 開 されている 統 計 を 横 断 的 に 分 析 して 貨 物 全 体 の 趨 勢 を 検 討 するべきであ ろう また, 台 湾 桃 園 国 際 空 港 は 積 替 え 貨 物 の 割 合 が 高 くなってきている 2010 年 以 降 積 替 え 貨 物 が 発 送 元 と 輸 送 先 についての 統 計 は 公 表 されていないが, 公 表 されている 範 囲 内 での 積 替 え 貨 物 の 変 化 についても 検 討 する 必 要 があろう また, 台 湾 の 国 際 航 空 貨 物 はア ジアを 中 心 に 行 われている それ 自 体 に 変 化 はなかったかどうかについても, 考 える 必 要 がある これらを 踏 まえたうえで, 台 湾 における 航 空 貨 物 輸 送 の 輸 出 入 における 変 化, 輸 送 している 航 空 会 社 の 動 きなどについても 明 らかにしていかなければならない 参 考 文 献 < 日 本 語 文 献 > 池 上 寬 2008. 増 加 する 台 湾 の 航 空 貨 物 製 造 業 の 国 際 化 政 府 の 役 割 航 空 会 社 の 戦 略 ( 佐 藤 幸 人 編 台 湾 の 企 業 と 産 業 アジア 経 済 研 究 所 135-170) 2012. 両 岸 における 航 空 貨 物 輸 送 ( 交 流 No.861, 12 月 ) < 中 国 語 文 献 > 交 通 部 民 用 航 空 局 編 2014. 民 用 統 計 年 報 台 北 : 交 通 部 民 用 航 空 局. 交 通 部 統 計 處 編 2014a. 交 通 統 計 要 覧 台 北 : 交 通 部 統 計 處. 2014b. 102 年 商 品 別 貨 品 流 量 及 運 費 率 調 査 報 告 国 際 水 上 及 航 空 貨 運 部 分 台 北 : 交 通 部 統 計 處. 94