各 位 2009 年 1 月 28 日 会 社 名 伊 藤 忠 商 事 株 式 会 社 代 表 者 名 取 締 役 社 長 小 林 栄 三 (コード 番 号 8001 東 証 第 一 部 ) 問 合 せ 先 広 報 部 長 中 山 勇 (TEL. 03-3497-7291) 三 国 間 貿 易 取 引 に 係 る 債 権 の 回 収 遅 延 及 び 物 流 を 伴 わない 金 融 支 援 取 引 について 2008 年 10 月 10 日 付 三 国 間 貿 易 取 引 に 係 る 債 権 の 回 収 遅 延 及 び 物 流 を 伴 わない 金 融 支 援 取 引 について( 中 間 報 告 ) で 公 表 しましたとおり 当 社 が 外 国 に 所 在 する 事 業 者 から 仕 入 れた 重 機 械 及 び 資 機 材 等 ( 以 下 本 商 品 といいます )を モンゴル 国 所 在 の 本 商 品 の 使 用 者 ( 以 下 本 顧 客 といいます )に 対 して 販 売 する 三 国 間 貿 易 取 引 ( 以 下 本 三 国 間 取 引 といいます )に 係 る 債 権 の 一 部 に 回 収 遅 延 が 発 生 し また 本 三 国 間 取 引 に 物 流 を 伴 わない 実 質 的 な 金 融 支 援 取 引 が 数 年 間 継 続 的 に 含 まれており 当 該 取 引 が 販 売 取 引 として 会 計 処 理 されていたことが 判 明 したことから 特 別 調 査 チームを 設 置 し 本 件 の 事 実 関 係 の 確 認 原 因 の 究 明 及 び 再 発 防 止 策 の 検 討 に 鋭 意 取 り 組 んでまいりました 本 日 その 調 査 結 果 が 報 告 されましたので 下 記 のとおりお 知 らせいたします 株 主 投 資 家 取 引 先 及 びその 他 関 係 者 の 皆 様 にはご 迷 惑 をおかけすることを 深 くお 詫 び 申 し 上 げます 記 1. 本 調 査 の 経 緯 当 社 の 機 械 カンパニー 産 機 ソリューション 部 門 建 機 海 外 プロジェクト 部 の 営 業 課 ( 以 下 担 当 課 といいます )において 本 三 国 間 取 引 ( 注 1)に 係 る 本 顧 客 向 け 債 権 の 一 部 につき 支 払 遅 延 が 発 生 したことを 契 機 として 担 当 課 が 属 する 機 械 カンパニ ー 内 にて 取 引 内 容 を 精 査 したところ 本 三 国 間 取 引 に 通 常 の 商 品 売 買 取 引 ではない 物 流 を 伴 わない 実 質 的 な 金 融 支 援 取 引 が 含 まれている 懸 念 が 生 じたため 2008 年 8 月 下 旬 経 営 管 理 担 当 役 員 (チーフフィナンシャルオフィサー 兼 チーフコンプライアンスオ 1
フィサー)の 指 揮 のもとに 各 管 理 部 署 の 幹 部 役 職 員 及 び 社 外 の 専 門 家 ( 当 社 顧 問 弁 護 士 及 び 専 門 家 弁 護 士 )で 構 成 される 特 別 調 査 チームを 組 成 し 1 本 三 国 間 取 引 に 係 る 事 実 確 認 2 当 社 決 算 に 与 える 影 響 額 の 確 定 3 責 任 の 所 在 の 特 定 4 本 三 国 間 取 引 に 係 る 不 適 切 な 取 引 が 数 年 間 にわたって 発 覚 しなかった 理 由 の 特 定 5 再 発 防 止 策 の 提 案 等 を 目 的 とし 社 内 関 係 者 及 び 本 顧 客 等 の 社 外 関 係 者 からの 事 情 聴 取 のほか 本 三 国 間 取 引 に 係 る 帳 簿 証 憑 の 検 証 作 業 を 行 うなど 調 査 を 進 めて 参 りました 当 社 は 特 別 調 査 チームからの 中 間 報 告 に 基 づき 2008 年 10 月 10 日 付 三 国 間 貿 易 取 引 に 係 る 債 権 の 回 収 遅 延 及 び 物 流 を 伴 わない 金 融 支 援 取 引 について( 中 間 報 告 ) で 本 調 査 の 中 間 報 告 を 公 表 いたしましたが その 後 の 調 査 も 踏 まえ 本 三 国 間 取 引 について 下 記 2. 乃 至 7. 記 載 の 各 事 実 が 判 明 いたしました ( 注 1) 三 国 間 取 引 とは 当 社 が 外 国 所 在 の 仕 入 先 から 商 品 を 仕 入 れ 外 国 所 在 の 販 売 先 に 販 売 する 取 引 をいいます 2. 本 調 査 により 判 明 した 事 実 (1) 本 三 国 間 取 引 の 概 要 本 三 国 間 取 引 は 当 社 がモンゴル 国 又 は 第 三 国 所 在 の 複 数 の 仕 入 先 ( 以 下 本 仕 入 先 といいます )から 本 商 品 を 仕 入 購 入 し 本 商 品 の 引 渡 から 360 日 後 に 支 払 が 行 われるという 条 件 で 複 数 の 本 顧 客 に 販 売 するもので 本 商 品 は 主 に 陸 送 さ れておりました 本 三 国 間 取 引 については 一 定 の 信 用 力 を 持 つモンゴル 国 所 在 の 銀 行 ( 以 下 L/C 発 行 銀 行 といいます )が 発 行 する 信 用 状 ( 以 下 L/C とい います )を 取 得 することが 当 社 における 取 引 の 許 可 条 件 となっておりました これに 従 い 当 社 は 本 顧 客 からの 本 商 品 の 売 買 代 金 の 保 全 のため L/C 発 行 銀 行 が 発 行 した L/C を 取 得 し L/C の 決 済 に 要 求 される 関 係 書 類 ( 請 求 書 物 品 受 領 書 物 品 明 細 書 等 )を 荷 為 替 手 形 とともに 本 邦 銀 行 にて 割 引 きを 受 けておりました (2) A 社 グループとの 本 三 国 間 取 引 に 係 る 調 査 結 果 本 顧 客 の 内 A 社 グループとの 取 引 ( 以 下 本 A 取 引 といいます )は 1999 年 度 から 開 始 され 当 初 は 正 常 な 三 国 間 取 引 ( 物 流 を 伴 った 取 引 )でありましたが 2000 年 度 になって A 社 グループの 当 社 に 対 する 支 払 が 困 難 になった 際 に 担 当 課 の 元 課 長 及 びウランバートル 事 務 所 ( 以 下 UB 店 といいます )の 現 地 雇 用 元 従 業 員 は 延 滞 債 権 の 発 生 を 回 避 し 当 社 と A 社 グループとの 取 引 を 維 持 拡 大 するために 社 内 ルールを 逸 脱 し A 社 グループほか 本 A 取 引 の 関 係 当 事 者 とと もに 物 流 を 伴 わない 実 質 的 な 金 融 支 援 取 引 を 開 始 しました 具 体 的 には 本 A 取 引 の 関 係 当 事 者 が 本 商 品 の 物 流 を 伴 わない 本 A 取 引 ( 以 下 不 適 切 な A 取 引 2
といいます )を 仕 組 み 請 求 書 出 荷 案 内 等 必 要 な 証 憑 を 偽 造 しておりました 当 社 が 本 仕 入 先 へ 本 商 品 の 売 買 代 金 の 支 払 先 として 指 定 された L/C 発 行 銀 行 にあ る 口 座 に 支 払 った 金 銭 は A 社 グループに 迂 回 され 本 商 品 の 売 買 代 金 の 支 払 いを 含 む A 社 グループの 資 金 繰 りに 充 当 されていたと 思 われます その 後 も A 社 グループは 事 業 拡 大 のための 資 金 需 要 等 により 資 金 繰 りが 改 善 し なかったことから 不 適 切 な A 取 引 が 本 件 発 覚 まで 継 続 的 に 行 われてきました その 過 程 で 実 際 には 本 A 取 引 に 関 与 しない 本 仕 入 先 の 名 義 が 使 用 され また L/C の 開 設 に 当 たっては 担 当 課 元 課 長 及 び UB 店 元 従 業 員 が 権 限 がないにもか かわらず 独 断 で L/C 発 行 銀 行 に 対 し 同 行 の 責 任 を 免 責 することを 約 束 してい たことが 判 明 しました これに 対 し 当 社 はかかる 約 束 は 権 限 のない 者 により 当 社 には 無 断 で 行 われたものであるため 無 効 であると 考 えており L/C 発 行 銀 行 から 免 責 を 主 張 された 場 合 には 徹 底 的 に 争 ってまいります さらに 不 適 切 な A 取 引 だけでは A 社 グループの 資 金 需 要 を 賄 うことができな かったため A 社 グループ 現 地 銀 行 の 担 当 者 及 び 上 記 当 社 元 従 業 員 は 協 議 の 上 現 地 銀 行 に A 社 グループへの 融 資 を 行 わせることとし 上 記 当 社 元 従 業 員 は か かる 融 資 を 得 るための 手 段 として 独 断 で 当 社 名 義 の 保 証 状 及 び 委 任 状 を 無 権 限 で 作 成 し 現 地 銀 行 に 複 数 回 差 し 入 れていたことが 判 明 しました 現 地 銀 行 が 請 求 している 金 額 は 約 50 億 円 ですが 十 分 な 証 拠 が 提 示 されていないためかかる 主 張 の 根 拠 は 明 らかではなく 当 社 としてかかる 金 額 を 認 めておりません また 当 社 は 弁 護 士 の 意 見 も 踏 まえ 上 記 の 当 社 名 義 の 保 証 状 及 び 委 任 状 はいずれも 権 限 の ない 者 により 当 社 には 無 断 で 作 成 されたものであるため 全 て 無 効 であると 判 断 しており 仮 に 各 現 地 銀 行 から 当 社 名 義 の 保 証 状 に 基 づく 請 求 があった 場 合 には 徹 底 的 に 争 ってまいります (3) 本 A 取 引 以 外 の 本 三 国 間 取 引 に 係 る 調 査 結 果 A 社 グループ 以 外 の 本 顧 客 との 本 三 国 間 取 引 についても 本 A 取 引 に 係 る 取 引 態 様 決 済 条 件 及 び 回 収 遅 延 等 の 類 似 性 が 認 められるため 2008 年 10 月 10 日 付 中 間 報 告 後 引 き 続 き 本 調 査 を 実 施 してまいりました その 結 果 A 社 グループ 以 外 の 複 数 の 本 顧 客 との 本 三 国 間 取 引 については 物 流 を 伴 わない 実 質 的 な 金 融 支 援 取 引 であったことを 認 める 旨 の 当 社 関 係 者 の 確 定 的 な 証 言 は 得 られなかったものの 当 該 取 引 の 一 部 又 は 全 部 について 通 関 書 類 等 の 証 憑 が 確 認 できないこと 実 地 調 査 を 行 ったが 当 社 が 販 売 した 本 商 品 の 存 在 が 確 認 できなかったこと 担 当 課 の 従 業 員 と 仕 入 先 との 間 で 直 接 のコンタクトが 認 められなかったこと 本 商 品 の 仕 入 先 も 当 該 取 引 に 係 る 債 権 の 存 在 を 認 識 していない 取 引 があったことなどの 事 実 が 判 明 し 本 顧 客 ごとにこれらの 事 実 を 総 合 的 に 考 慮 した 結 果 A 社 グループ 以 外 の 本 顧 客 との 間 の 本 三 国 間 取 引 の 大 部 分 についても 物 流 を 伴 わない 実 質 的 な 金 融 支 援 取 3
引 であったものと 判 断 するに 至 りました なお 各 本 顧 客 との 間 の 本 三 国 間 取 引 の うち 個 別 のインボイス 毎 に 通 関 書 類 船 積 書 類 等 公 的 機 関 又 は 第 三 者 機 関 の 発 行 する 証 憑 書 類 に 基 づき 物 流 の 存 在 を 確 認 できた 取 引 については 通 常 の 三 国 間 取 引 ( 物 流 を 伴 った 取 引 )として 認 定 しております 問 題 となる 本 顧 客 ごとに 本 三 国 間 取 引 を 担 当 していた 当 社 の 関 係 者 及 びその 関 与 の 態 様 は 異 なりますが 一 部 の 取 引 においては 当 社 担 当 課 及 び UB 店 の 担 当 者 が 本 三 国 間 取 引 の 大 部 分 が 物 流 を 伴 わない 実 質 的 な 金 融 支 援 取 引 であると 認 識 し ていたと 判 断 されてもやむを 得 ない 状 況 にあったと 認 められ 通 常 の 商 取 引 におい て 期 待 される 基 本 動 作 を 欠 いており 職 務 遂 行 上 の 過 失 が 認 められました (4) 類 似 取 引 の 検 証 当 社 は 本 三 国 間 取 引 と 類 似 する 取 引 についても 物 流 の 実 在 の 確 認 を 行 いまし たが 上 記 の 不 適 切 な 取 引 ( 以 下 本 不 適 切 な 取 引 といいます )を 除 き 物 流 の 実 在 を 確 認 できない 取 引 は 発 見 されませんでした 3. 本 三 国 間 取 引 の 影 響 額 (1) 本 三 国 間 取 引 の 売 上 総 利 益 ( 売 上 高 売 上 原 価 ) 2000 年 度 から 本 件 発 覚 までの 約 8 年 間 における 本 三 国 間 取 引 の 売 上 総 利 益 の 累 計 額 は 44 億 円 ( 売 上 高 累 計 額 957 億 円 売 上 原 価 累 計 額 913 億 円 )です なお 本 三 国 間 取 引 のうち 物 流 の 存 在 を 確 認 できた 取 引 の 売 上 高 の 累 計 額 は 16 億 円 で あり 残 りの 941 億 円 の 売 上 高 累 計 額 に 係 る 取 引 については 物 流 の 存 在 を 確 認 でき ていません 物 流 の 存 在 を 確 認 できていない 本 三 国 間 取 引 うち 本 A 取 引 に 係 る 売 上 総 利 益 の 累 計 額 は 22 億 円 ( 売 上 高 528 億 円 売 上 原 価 506 億 円 ) 本 A 取 引 以 外 の 本 三 国 間 取 引 に 係 る 売 上 総 利 益 の 累 計 額 は 22 億 円 ( 売 上 高 累 計 額 413 億 円 売 上 原 価 累 計 額 391 億 円 )です (2) 決 算 の 訂 正 方 法 (a) 売 上 総 利 益 ( 売 上 高 及 び 売 上 原 価 )の 取 消 し 及 び 支 払 済 みの 売 上 諸 掛 の 損 失 の 計 上 ( 損 益 計 算 書 の 訂 正 ) 物 流 の 存 在 を 確 認 できていない 本 三 国 間 取 引 の 売 上 総 利 益 累 計 額 44 億 円 ( 売 上 高 累 計 額 941 億 円 及 び 売 上 原 価 累 計 額 897 億 円 )については 取 消 処 理 を 行 います なお 支 払 済 みの 売 上 諸 掛 43 億 円 については 売 上 総 利 益 の 控 除 項 目 として 売 上 原 価 の 中 に 含 まれているため 上 記 の 取 消 処 理 の 結 果 4
取 り 消 されることになります また 上 記 支 払 済 み 売 上 諸 掛 は 本 三 国 間 取 引 に 係 る 売 上 原 価 を 構 成 するものではないため その 他 の 損 益 として 損 失 計 上 いたします 当 期 (2008 年 度 )に 認 識 された 売 上 総 利 益 2 億 円 支 払 済 売 上 諸 掛 1 億 円 については 上 記 の 処 理 を 当 期 の 損 益 計 算 書 に 反 映 いたします 当 期 以 前 の 事 業 年 度 に 処 理 されたものの 内 過 去 6 事 業 年 度 (2007 年 度 か ら 2003 年 度 までの 過 去 5 事 業 年 度 及 び 2 期 併 記 されることにより 追 加 される 2002 年 度 の 合 計 6 事 業 年 度 )の 売 上 総 利 益 の 累 計 額 41 億 円 支 払 済 売 上 諸 掛 の 累 計 額 40 億 円 については 当 該 各 事 業 年 度 毎 に 上 記 と 同 様 の 処 理 を 行 いま す また 2002 年 度 以 前 の 事 業 年 度 に 係 る 売 上 総 利 益 累 計 額 1 億 円 支 払 済 売 上 諸 掛 累 計 額 1 億 円 については 2002 年 度 の 期 首 剰 余 金 の 減 額 として 表 示 いたします (b) 貸 借 対 照 表 の 表 示 訂 正 本 三 国 間 取 引 のうち 実 質 的 な 金 融 支 援 取 引 については 連 結 貸 借 対 照 表 では 各 事 業 年 度 末 の 本 顧 客 に 対 する 債 権 残 高 を 各 事 業 年 度 末 の 短 期 貸 付 金 ( 金 融 支 援 取 引 として 認 定 された 債 権 ) 及 び 未 収 入 金 ( 金 融 支 援 取 引 に 関 する 取 扱 手 数 料 )として 認 識 し その 他 の 流 動 資 産 ( 注 2)として 表 示 いたし ます また 上 記 (a)で 取 り 消 した 売 上 に 対 する 債 権 ( 売 掛 金 )の 取 消 しにつ いては 各 期 末 に 預 り 金 として 認 識 し その 他 の 流 動 負 債 ( 注 3)に 表 示 いたします 過 年 度 の 貸 借 対 照 表 についても 同 様 の 処 理 をしておりますが 貸 倒 引 当 金 を 計 上 した 2008 年 度 第 2 四 半 期 末 より 貸 倒 引 当 金 の 対 象 となった 債 権 総 額 に ついては 短 期 貸 付 金 未 収 入 金 より その 他 の 長 期 債 権 ( 注 4)に 振 り 替 えております なお 上 記 (a) 及 び(b)の 処 理 に 従 い 各 事 業 年 度 末 の 総 資 産 株 主 資 本 につ いても 訂 正 を 行 います ( 注 2) 個 別 の 貸 借 対 照 表 においては 短 期 貸 付 金 と その 他 の 流 動 資 産 として 表 示 いたします ( 注 3) 個 別 の 貸 借 対 照 表 においては 預 り 金 として 表 示 いたします ( 注 4) 個 別 の 貸 借 対 照 表 においては 固 定 化 営 業 債 権 として 表 示 いたし ます 5
(c) 訂 正 の 対 象 となる 財 務 諸 表 等 以 下 の 各 公 表 資 料 に 含 まれる 財 務 諸 表 等 について 上 記 (a) 及 び(b)に 記 載 の 各 訂 正 ( 以 下 総 称 して 本 訂 正 といいます )を 行 います 損 益 計 算 書 におけ る 本 訂 正 の 概 要 は 別 紙 のとおりです 2003 年 度 乃 至 2007 年 度 ( 通 期 )に 係 る 決 算 短 信 2006 年 度 乃 至 2007 年 度 に 係 る 中 間 決 算 短 信 2008 年 度 第 1 四 半 期 第 2 四 半 期 に 係 る 四 半 期 決 算 短 信 なお 金 融 商 品 取 引 法 に 基 づく 有 価 証 券 報 告 書 等 に 記 載 される 財 務 諸 表 等 に ついても 本 訂 正 を 行 い 有 価 証 券 報 告 書 等 の 訂 正 報 告 書 を 本 日 提 出 いたします (3) 回 収 遅 延 額 及 び 貸 倒 引 当 金 2009 年 1 月 27 現 在 における 本 顧 客 に 対 する 債 権 残 高 は 2008 年 10 月 10 日 にご 報 告 いたしました 241 億 円 の 内 10 億 円 の 回 収 が 進 み 231 億 円 となってお り このうち 回 収 遅 延 残 高 の 合 計 は 152 億 円 です この 231 億 円 の 内 A 社 グル ープ 向 けの 債 権 残 高 は 103 億 円 ( 内 2009 年 1 月 27 日 現 在 の 回 収 遅 延 残 高 は 67 億 円 ) A 社 グループ 以 外 の 本 顧 客 向 けの 債 権 残 高 は 128 億 円 ( 内 同 日 現 在 の 回 収 遅 延 残 高 は 85 億 円 )です 当 社 はこの 債 権 残 高 総 額 231 億 円 につき 本 顧 客 等 本 三 国 間 取 引 の 関 係 当 事 者 との 間 で 回 収 交 渉 を 開 始 しており 担 保 の 取 得 債 権 保 全 策 の 強 化 弁 済 計 画 の 策 定 管 理 法 的 手 段 の 実 行 等 あらゆる 方 法 により 債 権 の 早 期 回 収 に 尽 力 して おります これらの 回 収 交 渉 状 況 及 び 回 収 可 能 性 を 踏 まえ 当 年 度 第 2 四 半 期 に おいて 回 収 不 能 と 見 込 まれる 108 億 円 を 貸 倒 引 当 金 として 計 上 いたしました 現 時 点 では 本 三 国 間 取 引 に 係 る 債 権 残 高 について 当 該 引 当 金 を 超 える 損 失 や そのおそれは 認 識 されておらず 2008 年 度 第 3 四 半 期 における 貸 倒 引 当 金 の 追 加 計 上 等 の 必 要 性 は 認 識 しておりません 4. 当 期 の 業 績 見 通 しについて 当 期 業 績 見 通 しについては 当 社 の 2008 年 度 第 3 四 半 期 決 算 の 公 表 を 予 定 しており ます 2 月 2 日 にご 報 告 させていただく 予 定 です 6
5. 本 不 適 切 な 取 引 が 数 年 間 にわたって 発 覚 しなかった 理 由 本 不 適 切 な 取 引 は 主 として 以 下 の 理 由 により 数 年 間 にわたり 発 覚 しませんでした 1 当 初 は 物 流 を 伴 う 通 常 の 三 国 間 貿 易 取 引 であったが その 後 物 流 を 伴 わない 取 引 に 変 質 してしまったこと 2 本 三 国 間 取 引 では 三 国 間 貿 易 取 引 において 一 般 的 な 決 済 手 段 である L/C が 利 用 され ており 本 三 国 間 取 引 に 係 る 契 約 書 請 求 書 物 品 受 領 書 物 品 明 細 書 L/C 等 の 必 要 書 類 は 形 式 上 通 常 の 三 国 間 貿 易 取 引 と 同 様 に 整 っており 証 憑 の 確 認 によっ ても 物 流 を 伴 わない 取 引 であることを 判 別 することは 困 難 であったこと 3 本 三 国 間 取 引 の 売 上 高 の 増 加 についても 虚 偽 の 説 明 を 受 け 取 引 が 順 調 に 推 移 し ているものと 誤 認 してしまったこと 4 本 三 国 間 取 引 において 会 社 の 定 めるルールに 従 った 取 引 先 ( 仕 入 先 客 先 )の 調 査 及 び 管 理 が 適 切 に 実 施 されていなかったこと 5 担 当 課 及 び UB 店 において 同 一 の 担 当 者 が 本 三 国 間 取 引 を 長 年 担 当 していたため 他 の 者 が 取 引 の 実 態 を 正 確 に 把 握 できなかったこと 6 モンゴルにおいては UB 店 の 担 当 者 が 現 地 銀 行 及 び 取 引 先 との 連 絡 の 取 りまとめ を 行 う 等 情 報 をコントロールしていたために 少 なくとも 一 部 の 取 引 について 東 京 本 社 所 在 の 担 当 課 の 管 理 監 督 が 及 びにくい 状 況 にあったこと 6. 本 不 適 切 な 取 引 への 組 織 的 な 関 与 の 有 無 について 上 記 2.(2) 記 載 のとおり 本 A 取 引 については 当 社 の 担 当 課 及 び UB 店 の 元 担 当 者 が 本 不 適 切 な 取 引 の 実 行 に 関 与 しておりましたが これらの 取 引 は 当 社 の 正 式 な 意 思 決 定 又 は 上 長 の 指 示 に 基 づくものではなく また 本 件 の 発 覚 後 担 当 課 及 び UB 店 等 が 共 同 で 隠 蔽 行 為 を 行 った 等 の 事 実 もない 等 の 理 由 により 本 不 適 切 な 取 引 について 当 社 の 組 織 的 な 関 与 があったものとは 考 えておりません また 本 A 取 引 以 外 の 本 不 適 切 な 取 引 についても 上 記 2.(3) 記 載 のとおり 当 社 の 担 当 課 及 び UB 店 の 担 当 者 が 直 接 関 与 していた 事 実 は 認 められないことや 上 記 と 同 様 の 理 由 により 組 織 的 な 関 与 があ ったものとは 考 えておりません 7. 本 三 国 間 取 引 の 関 連 当 事 者 以 外 の 第 三 者 における 被 害 損 害 の 発 生 の 有 無 等 について 本 三 国 間 取 引 に 関 連 して 当 社 関 係 者 が 本 三 国 間 取 引 の 関 連 当 事 者 以 外 の 第 三 者 に 対 し 損 害 又 は 損 失 を 被 らせた 事 実 は 認 識 しておりません 7
8. 再 発 防 止 策 当 社 は 特 別 調 査 チームの 提 言 を 受 け 本 不 適 切 な 取 引 に 関 連 する 事 実 関 係 及 び 問 題 点 並 びにこれらの 反 省 を 踏 まえて 2008 年 10 月 10 日 の 中 間 報 告 において 1 三 国 間 貿 易 取 引 に 係 る 実 質 的 な 物 流 の 検 証 2 内 部 統 制 手 続 きにおける 取 組 み 強 化 及 び3コン プライアンス 意 識 の 再 徹 底 という 再 発 防 止 策 を 公 表 いたしましたが 今 回 の 最 終 報 告 を 受 けてこれを 見 直 し 以 下 の 観 点 により 再 発 防 止 策 を 策 定 し 実 行 いたします 1 取 引 管 理 の 強 化 i 取 引 先 管 理 と 取 引 内 容 管 理 の 厳 格 化 取 引 先 の 管 理 と 取 引 内 容 の 管 理 の 2 つの 視 点 から 取 引 管 理 をさらに 厳 格 化 す る 取 引 先 の 管 理 については 従 来 は 取 引 先 の 内 客 先 の 信 用 限 度 を 中 心 に 管 理 していましたが 今 後 は 仕 入 先 の 管 理 ( 仕 入 先 への 訪 問 実 態 調 査 等 ) も 強 化 いたします また 取 引 内 容 の 管 理 については 定 期 的 継 続 的 に 取 引 検 討 会 を 営 業 部 署 のみならず 職 能 部 署 の 参 加 も 得 て 開 催 し 当 社 の 機 能 役 割 リスク 収 益 の 源 泉 取 引 継 続 の 妥 当 性 等 を 検 証 いたします ii 取 引 検 討 会 の 結 果 報 告 とモニタリングの 実 施 及 び 職 能 部 署 の 機 能 強 化 今 後 営 業 各 部 署 は 上 記 i の 取 引 内 容 の 管 理 を 実 行 するために 取 引 検 討 会 を 定 期 的 非 定 期 的 に 開 催 すると 共 に この 取 引 検 討 会 等 に 職 能 部 署 (カン パニーCFO 及 び 経 営 企 画 部 長 等 )も 参 加 し 各 カンパニーのプレジデントに その 結 果 を 報 告 することとし 内 部 監 査 部 署 はその 実 施 状 況 をインターナル レビュー 監 査 等 によりモニタリングする 2 人 事 ローテーションの 徹 底 i 当 年 度 より 人 事 ローテーションに 関 する 全 社 のルール 化 を 行 い 既 に 実 行 中 であるが ルールの 遵 守 状 況 を 定 期 的 に 確 認 することにより 管 理 を 徹 底 す る ii 5 年 を 超 えて 同 一 職 務 に 従 事 している 者 に 対 しては 取 引 検 討 会 の 頻 度 をあげ る 等 追 加 のモニタリングの 方 策 を 実 施 する 3 コンプライアンス 教 育 の 徹 底 i 法 令 及 び 社 内 ルールの 周 知 と 実 例 に 基 づくセミナーによるコンプライアンス 教 育 を 徹 底 する ii 本 社 海 外 店 子 会 社 において 新 入 社 員 中 堅 部 課 長 等 の 役 職 員 といっ た 様 々な 階 層 を 網 羅 したコンプライアンス 教 育 を 定 期 的 継 続 的 に 実 施 す ることにより コンプライアンス 意 識 の 再 徹 底 を 図 る 8
9. 社 内 関 係 者 の 処 分 当 社 は 本 不 適 切 な 取 引 を 厳 粛 に 受 け 止 め 本 不 適 切 な 取 引 に 関 与 した 者 あるいは 管 理 監 督 上 の 責 任 が 認 められる 者 に 対 し 社 内 ルールに 則 り 厳 正 な 処 分 を 行 いました 以 上 9
( 別 紙 ) 本 三 国 間 取 引 に 係 る 修 正 ( 取 消 し) 額 A 社 グループとの 本 A 社 グループ 以 外 と 三 国 間 取 引 に 係 る 修 の 本 三 国 間 取 引 に 正 額 係 る 修 正 額 修 正 額 合 計 ( 注 1)( 注 3)( 注 4)( 注 5) ( 単 位 : 百 万 円 ) 当 社 の 連 結 経 営 成 績 ( 注 2) 2000 年 度 売 上 高 441 0 441 12,135,105 売 上 総 利 益 3 0 3 611,596 税 引 前 利 益 40 0 40 173,094 当 期 純 利 益 24 0 24 70,507 2001 年 度 売 上 高 1,695 12 1,707 11,395,240 売 上 総 利 益 70 4 74 578,656 税 引 前 利 益 176 4 180 78,195 当 期 純 利 益 103 3 106 30,191 2002 年 度 売 上 高 2,556 1,387 3,943 10,442,428 売 上 総 利 益 32 16 48 564,919 税 引 前 利 益 232 126 358 57,317 当 期 純 利 益 137 74 211 19,867 2003 年 度 売 上 高 5,541 2,052 7,593 9,509,374 売 上 総 利 益 86 25 111 555,784 税 引 前 利 益 550 186 736 92,782 当 期 純 利 益 325 109 434 32,378 2004 年 度 売 上 高 8,988 4,437 13,425 9,562,614 売 上 総 利 益 382 229 611 630,150 税 引 前 利 益 830 405 1,235 118,723 当 期 純 利 益 489 240 729 77,063 2005 年 度 売 上 高 10,588 6,570 17,158 10,456,727 売 上 総 利 益 463 365 828 713,546 税 引 前 利 益 964 621 1,585 215,284 当 期 純 利 益 569 366 935 144,211 2006 年 度 売 上 高 11,503 10,769 22,272 11,556,787 売 上 総 利 益 562 603 1,165 907,511 税 引 前 利 益 1,060 979 2,039 298,191 当 期 純 利 益 625 578 1,203 175,856 2007 年 度 売 上 高 9,701 14,847 24,548 12,387,908 売 上 総 利 益 489 868 1,357 994,547 税 引 前 利 益 882 1,294 2,176 280,531 当 期 純 利 益 521 763 1,284 217,301 2008 年 度 売 上 高 1,760 1,247 3,007 3,119,187 第 1 四 半 期 売 上 総 利 益 97 74 171 247,681 税 引 前 利 益 162 114 276 75,896 当 期 純 利 益 96 67 163 62,474 合 計 売 上 高 52,773 41,321 94,094 売 上 総 利 益 2,184 2,184 4,368 税 引 前 利 益 4,896 3,729 8,625 当 期 純 利 益 2,889 2,200 5,089 ( 注 1) 本 三 国 間 取 引 に 係 る 米 国 会 計 基 準 上 の 収 益 (Revenue)は 上 記 の 各 年 度 の 売 上 総 利 益 の 金 額 と 同 額 です ( 注 2) 2002 年 度 乃 至 2007 年 度 の 各 事 業 年 度 に 係 る 有 価 証 券 報 告 書 の 訂 正 報 告 書 の 数 値 ( 本 取 引 による 訂 正 後 の 数 値 )を 記 載 しております ( 注 3) 売 上 総 利 益 及 び 税 引 前 利 益 の 差 額 は その 他 の 損 益 に 修 正 表 示 した 売 上 諸 掛 の 損 失 額 です ( 注 4) 当 期 純 利 益 は 税 効 果 控 除 後 の 数 値 を 記 載 しています ( 注 5) 2000 年 度 及 び2001 年 度 については 2002 年 度 の 期 首 剰 余 金 の 減 額 として 修 正 表 示 いたします