立 命 館 地 理 学 第 16 号 (2004) 95 ~ 104 岡 山 県 内 の 市 街 化 調 整 区 域 における 開 発 行 為 の 許 可 の 基 準 に 関 する 条 例 の 研 究 荒 木 俊 之 * Ⅰ.はじめに わが 国 の 都 市 およびその 郊 外 では 都 市 計 画 区 域 の 指 定 など 様 々な 土 地 利 用 制 度 に 基 づ いて 土 地 の 有 効 利 用 と 秩 序 ある 開 発 が 行 わ れている しかし 地 理 学 ではこれまで 土 地 利 用 制 度 に 視 点 をおいた 研 究 が 取 りあげら れることは それほど 多 くはなかった それらのなかで 土 地 利 用 に 関 する 地 域 指 定 の 状 況 や 運 用 の 実 態 を 把 握 することは た とえば 市 町 村 が 策 定 する 総 合 計 画 1) やマス タープラン 2) などに 描 かれている 将 来 の 土 地 利 用 の 方 針 や 計 画 の 実 現 性 や 有 効 性 などを 考 察 するうえで 有 用 である との 土 居 (1986) の 指 摘 は 注 目 される 3) 土 居 は その 考 察 に あたって 1 土 地 利 用 規 制 に 関 する 諸 制 度 の 検 討 2 土 地 利 用 制 度 の 運 用 実 態 および 一 般 的 規 則 性 と 地 域 的 差 異 の 検 討 3 土 地 利 用 規 制 と 土 地 利 用 の 空 間 的 な 変 容 に 関 する 実 証 的 研 究 の 3 つの 視 点 が 必 要 であるとしている また 中 村 (1999)は これまでの 土 地 利 用 研 究 の 成 果 を 地 理 学 と 都 市 計 画 分 野 における 土 地 利 用 制 度 研 究 との 関 係 から 整 理 し 土 地 利 用 の 空 間 的 な 変 容 に 対 しては 土 地 利 用 制 度 との 関 係 を 考 察 する 視 点 が 必 要 であること *( 株 )ウエスコ を 示 唆 している 4) 従 来 から 都 市 およびその 郊 外 では 都 市 計 画 区 域 が 指 定 され さらに 区 域 区 分 制 度 5) や 開 発 許 可 制 度 6) などの 法 的 規 制 が 加 えら れるなかで 計 画 的 なまちづくりが 行 われて きた 区 域 区 分 制 度 は 都 市 計 画 区 域 の 中 を 市 街 化 区 域 と 市 街 化 調 整 区 域 とに 区 分 することに より 市 街 化 区 域 では 道 路 公 園 下 水 道 等 の 計 画 的 な 整 備 によって 宅 地 化 を 促 進 し 市 街 地 の 形 成 を 促 した 一 方 市 街 化 調 整 区 域 では 宅 地 化 や 開 発 行 為 に 対 して 制 限 を 加 え ることにより 市 街 化 を 抑 制 し 農 地 や 山 地 部 などの 自 然 的 環 境 の 保 全 を 図 ってきた 開 発 許 可 制 度 は 市 街 化 調 整 区 域 において 農 林 漁 業 用 施 設 などを 除 いたほぼ 全 ての 開 発 行 為 を 開 発 許 可 の 対 象 とすることにより た とえば 大 規 模 小 売 店 舗 や 住 宅 団 地 など 市 街 地 の 形 成 を 促 すような 開 発 行 為 を 規 制 し 市 街 化 調 整 区 域 におけるスプロールの 防 止 に 貢 献 するとともに 市 街 化 区 域 においては 規 制 の 緩 和 により 市 街 地 の 形 成 を 支 えてきた これらの 法 的 規 制 は 都 市 およびその 郊 外 における 市 街 化 の 進 展 とくに 土 地 利 用 の 空 間 的 な 変 容 に 対 して 影 響 を 与 えてい る 7) そのため 土 地 利 用 の 空 間 的 な 変 容 に 対 しては 社 会 経 済 的 な 視 点 だけでは 95
荒 木 俊 之 なく 土 地 利 用 制 度 からのアプローチも 重 要 である そこで 本 稿 では 都 市 およびその 郊 外 の 都 市 化 の 進 展 にかかわる 法 的 規 制 具 体 的 に は 市 街 化 調 整 区 域 での 開 発 行 為 を 規 制 誘 導 する 市 街 化 調 整 区 域 における 開 発 行 為 の 許 可 の 基 準 に 関 する 条 例 ( 以 下 開 発 許 可 条 例 ) を 取 りあげ 以 下 の 点 に 関 して 若 干 の 検 討 を 加 える 1 開 発 許 可 条 例 の 概 要 ( 第 Ⅱ 章 ) 2 具 体 的 な 事 例 として 岡 山 県 内 の 制 定 状 況 とその 内 容 の 検 討 ( 第 Ⅲ 章 ) 3 岡 山 県 内 の 開 発 許 可 条 例 の 課 題 の 3 点 である Ⅱ. 開 発 許 可 条 例 の 概 要 開 発 許 可 条 例 は2000 年 の 都 市 計 画 法 改 正 に よる 開 発 許 可 制 度 の 見 直 しによって 新 たに 設 けられた 開 発 許 可 条 例 が 創 設 された 背 景 に は 市 街 化 調 整 区 域 での 農 家 の 次 男 三 男 の 分 家 住 宅 や 小 売 店 舗 などの 都 市 計 画 やまち づくりの 視 点 を 欠 いた 開 発 が 開 発 許 可 制 度 の 緩 やかな 運 用 により 個 別 に 容 認 された 結 果 市 街 化 調 整 区 域 での 市 街 化 を 促 進 してき たことなどがあげられる 8) すなわち 市 街 化 調 整 区 域 内 での 開 発 を 認 める 区 域 と 認 め ない 区 域 との 明 確 化 が 必 要 であるという 観 点 が 開 発 許 可 条 例 を 生 み 出 したといえる 9) しかし 一 方 区 域 区 分 制 度 や 開 発 許 可 制 度 を 厳 しく 運 用 することは たとえば 住 宅 団 地 や 小 売 店 舗 などを 自 由 に 開 発 することを 妨 げ 市 街 化 調 整 区 域 にある 既 存 集 落 からの 人 口 流 出 や 日 常 生 活 における 利 便 性 の 低 下 など を 引 き 起 こす 原 因 の 一 つになっているという 指 摘 もあった 10) そのため 市 街 化 調 整 区 域 でのスプロール が 進 展 しないように 留 意 しながらも 都 道 府 県 や 指 定 都 市 中 核 市 や 特 例 市 ( 以 下 都 道 府 県 等 と 表 記 する)が 地 域 の 実 情 に 応 じて 一 定 の 条 件 のもとに 住 宅 などの 開 発 を 行 え るような 規 制 の 緩 和 を 図 っていく 必 要 がある という 観 点 から 開 発 許 可 制 度 は 見 直 され 開 発 許 可 条 例 が 創 設 されることとなった その 開 発 許 可 条 例 は 市 街 化 調 整 区 域 内 で の 立 地 基 準 である 都 市 計 画 法 第 34 条 に 許 容 される 開 発 行 為 類 型 を 規 定 した 第 8 号 の3お よび 第 8 号 の 4 が 追 加 されることで 創 設 され ている( 第 1 表 ) 第 8 号 の3は 既 存 宅 地 制 度 11) の 廃 止 に ともない 新 設 された 制 度 であり 市 街 化 が 進 展 している 区 域 を 条 例 で 定 め 周 辺 環 境 と 調 和 する 用 途 の 建 築 物 の 建 築 のための 開 発 行 為 を 許 容 できることを 示 している( 以 下 都 市 計 画 法 第 34 条 第 8 号 の 3 で 定 められた 条 例 を 集 落 地 区 条 例 12) とする) これは 一 方 で は たとえば 戸 建 て 住 宅 中 心 の 住 宅 地 におけ る 高 層 マンションや 工 場 などの 建 築 は 良 好 な 居 住 環 境 に 影 響 を 及 ぼすものであるから 周 辺 環 境 と 調 和 する 用 途 として 許 容 すること はできないことを 意 味 している 第 8 号 の 4 は これまで 都 市 計 画 法 第 34 条 第 10 号 ロで 開 発 審 査 会 の 議 を 経 て 個 別 に 許 可 されてきた 開 発 行 為 のうち 定 型 的 なもの たとえば 農 家 の 次 男 三 男 の 分 家 住 宅 などを あらかじめ 条 例 で 定 めることにより 開 発 審 査 会 の 議 を 要 さず 許 可 できることを 示 してい る( 以 下 都 市 計 画 法 第 34 条 第 8 号 の 4 で 定 められた 条 例 を 例 外 許 可 定 型 化 条 例 13) とす る) このように 創 設 された 開 発 許 可 条 例 には 集 落 地 区 条 例 と 例 外 許 可 定 型 化 条 例 の 2 種 類 96
岡 山 県 内 の 市 街 化 調 整 区 域 における 開 発 行 為 の 許 可 の 基 準 に 関 する 条 例 の 研 究 第 1 表 都 市 計 画 法 第 34 条 第 34 条 前 条 の 規 定 にかかわらず 市 街 化 調 整 区 域 に 係 る 開 発 行 為 ( 主 として 第 2 種 特 定 工 作 物 の 建 設 の 用 に 供 する 目 的 で 行 う 開 発 行 為 を 除 く )については 当 該 申 請 に 係 る 開 発 行 為 及 びその 申 請 の 手 続 が 同 条 に 定 める 要 件 に 該 当 するほか 当 該 申 請 に 係 る 開 発 行 為 が 次 の 各 号 のいずれかに 該 当 すると 認 める 場 合 でなければ 都 道 府 県 知 事 は 開 発 許 可 をしてはならない 1~8の2 略 8 の 3 市 街 化 区 域 に 隣 接 し 又 は 近 接 し かつ 自 然 的 社 会 的 諸 条 件 から 市 街 化 区 域 と 一 体 的 な 日 常 生 活 圏 を 構 成 していると 認 められる 地 域 であっておおむね 50 以 上 の 建 築 物 ( 市 街 化 区 域 内 に 存 するもの を 含 む )が 連 たんしている 地 域 のうち 政 令 で 定 める 基 準 に 従 い 都 道 府 県 ( 指 定 都 市 等 又 は 事 務 処 理 市 町 村 の 区 域 内 にあっては 当 該 指 定 都 市 等 又 は 事 務 処 理 市 町 村 以 下 この 号 及 び 次 号 において 同 じ )の 条 例 で 指 定 する 土 地 の 区 域 内 において 行 う 開 発 行 為 で 予 定 建 築 物 等 の 用 途 が 開 発 区 域 及 び その 周 辺 の 地 域 における 環 境 の 保 全 上 支 障 があると 認 められる 用 途 として 都 道 府 県 の 条 例 で 定 めるも のに 該 当 しないもの 8 の 4 開 発 区 域 の 周 辺 における 市 街 化 を 促 進 するおそれがないと 認 められ かつ 市 街 化 区 域 内 におい て 行 うことが 困 難 又 は 著 しく 不 適 当 と 認 められる 開 発 行 為 として 政 令 で 定 める 基 準 に 従 い 都 道 府 県 の 条 例 で 区 域 目 的 又 は 予 定 建 築 物 等 の 用 途 を 限 り 定 められたもの 9 ~ 10 略 第 2 表 岡 山 県 岡 山 市 倉 敷 市 における 開 発 許 可 条 例 の 制 定 項 目 岡 山 県 岡 山 市 倉 敷 市 趣 旨 目 的 ( 第 1 条 ) ( 第 1 条 ) ( 第 1 条 ) 開 発 許 可 の 対 象 となる 区 域 ( 新 たな 開 発 を 許 容 する 土 地 の 区 域 ) ( 第 2 条 ) ( 第 3 条 ) ( 第 2 条 ) 環 境 の 保 全 上 支 障 がある と 認 められる 予 定 建 築 物 等 の 用 途 ( 第 3 条 ) ( 第 4 条 ) ( 第 3 条 ) その 他 4 開 発 区 域 の 面 積 の 特 例 2 定 義 5 大 規 模 な 開 発 行 為 6 他 法 令 による 開 発 の 制 限 7 良 好 な 環 境 の 街 区 の 整 備 等 8 委 任 注 )2は 第 2 条 を 示 す 4 5 6 7 8も 同 様 である ( 資 料 : 都 市 計 画 法 に 係 る 開 発 行 為 の 許 可 の 基 準 に 関 する 条 例 http://reiki.pref.okayama.jp/reiki/reiki.html 2004 年 6 月 1 日 検 索 (なお データは 2003 年 12 月 19 日 現 在 ) 岡 山 市 開 発 行 為 の 許 可 基 準 等 に 関 する 条 例 http://com.city.okayama.okayama.jp/reiki/reiki.html 2004 年 6 月 1 日 検 索 (なお データは 2004 年 4 月 1 日 現 在 ) 倉 敷 市 都 市 計 画 法 に 係 る 開 発 行 為 の 許 可 等 の 基 準 に 関 する 条 例 http://210.138.232.74/reiki/reiki.html 2004 年 6 月 1 日 検 索 (なお データは 2004 年 4 月 1 日 現 在 )をもとに 筆 者 作 成 ) 4 敷 地 規 模 5 他 法 令 による 開 発 の 制 限 6 大 規 模 な 開 発 行 為 7 委 任 がある それぞれ 開 発 できる 区 域 を 定 める ことができるだけでなく 前 者 では 建 築 でき ない 建 築 物 を 後 者 では 建 築 可 能 な 建 築 物 を 定 めることができ 土 地 利 用 の 空 間 的 な 変 容 に 対 するコントロールが 期 待 されている た とえば 前 者 では 既 存 集 落 内 で その 地 域 に 97
荒 木 俊 之 第 3 表 岡 山 県 岡 山 市 倉 敷 市 における 開 発 許 可 条 例 の 制 定 内 容 の 概 要 開 発 許 可 の 対 象 となる 区 域 ( 新 たな 開 発 を 許 容 する 土 地 の 区 域 ) 該 例 当 外 区 事 域 項 環 境 の 保 全 上 支 障 があると 認 められる 予 定 建 築 物 等 の 用 途 該 例 当 外 区 事 域 項 岡 山 県 岡 山 市 倉 敷 市 敷 地 相 互 間 の 最 短 距 離 が 55 m を 超 えない 距 離 に 位 置 している 建 築 物 が50 以 上 連 たんしている 土 地 の 区 域 上 記 の 土 地 の 区 域 の 境 界 線 からの 最 短 距 離 が 55 m を 超 えない 土 地 の 区 域 敷 地 相 互 間 の 最 短 距 離 が 55 m を 超 えない 距 離 に 位 置 している 建 築 物 が50 以 上 連 たんしている 土 地 の 区 域 上 記 の 土 地 の 区 域 の 境 界 線 からの 最 短 距 離 が 55 m を 超 えない 土 地 の 区 域 敷 地 相 互 間 の 最 短 距 離 が 55 m を 超 えない 距 離 に 位 置 している 建 築 物 が50 以 上 連 たんしている 土 地 の 区 域 上 記 の 土 地 の 区 域 の 境 界 線 からの 最 短 距 離 が 55 m を 超 えない 土 地 の 区 域 なし 1: 国 道 2 号 の 沿 線 (3ヶ 所 ) 1:( 都 ) 矢 柄 西 田 線 の 沿 線 2: 国 道 30 号 の 沿 線 2:( 都 ) 生 坂 二 日 市 線 の 沿 線 3:( 一 ) 川 入 厳 井 線 の 沿 線 3:( 都 ) 倉 敷 山 手 総 社 線 の 沿 4: 国 道 53 号 の 沿 線 線 5:( 主 ) 岡 山 玉 野 線 の 沿 線 4:( 都 ) 三 田 五 軒 屋 海 岸 通 線 6:( 主 ) 岡 山 牛 窓 線 の 沿 線 の 沿 線 7:( 一 ) 九 蟠 東 岡 山 停 車 場 線 の 沿 線 下 記 以 外 の 建 築 物 等 自 己 の 居 住 の 用 に 供 する 一 戸 建 ての 住 宅 住 宅 で 事 務 所 店 舗 その 他 これら 類 する 用 途 を 兼 ねる もので 戸 建 てのもの( 建 築 基 準 法 別 表 第 2(い) 項 第 2 号 に 規 定 されるもの) なし 下 記 以 外 の 建 築 物 等 自 己 の 居 住 の 用 に 供 する 一 戸 建 ての 住 宅 住 宅 で 事 務 所 店 舗 その 他 これら 類 する 用 途 を 兼 ねる もので 戸 建 てのもの( 建 築 基 準 法 別 表 第 2(い) 項 第 2 号 に 規 定 されるもの) 上 記 および 下 記 以 外 の 建 築 物 等 (ただし 工 場 を 除 く) 1: 流 通 業 務 施 設 ( 流 通 業 務 市 街 地 の 整 備 に 関 す る 法 律 第 2 条 第 1 項 に 規 定 されるもの) 光 通 信 又 は 電 気 通 信 に 係 る 研 究 所 ソフトウェアハウス システムハウス 高 度 情 報 処 理 産 業 に 係 る 事 業 所 2:1と 同 じ 3:1と 同 じ(ただし 流 通 業 務 施 設 を 除 く) 4~7:1と 同 じ 下 記 以 外 の 建 築 物 等 自 己 の 居 住 の 用 に 供 する 一 戸 建 ての 住 宅 住 宅 で 事 務 所 店 舗 その 他 これら 類 する 用 途 を 兼 ねる もので 戸 建 てのもの( 建 築 基 準 法 別 表 第 2(い) 項 第 2 号 に 規 定 されるもの) 上 記 および 下 記 以 外 の 建 築 物 等 1: 床 面 積 150 m 2 以 内 の 店 舗 飲 食 店 等 ( 建 築 基 準 法 別 表 第 2(ろ) 項 第 2 号 に 規 定 されるもの) 2: 床 面 積 500 m 2 以 内 の 店 舗 飲 食 店 等 ( 建 築 基 準 法 別 表 第 2(は) 項 第 5 号 に 規 定 されるもの) 3~4:2と 同 じ 注 )( 一 )は 一 般 県 道 ( 主 )は 主 要 地 方 道 ( 都 )は 都 市 計 画 道 路 を 示 す ( 資 料 : 都 市 計 画 法 に 係 る 開 発 行 為 の 許 可 の 基 準 に 関 する 条 例 http://reiki.pref.okayama.jp/reiki/reiki.html 2004 年 6 月 1 日 検 索 (なお データは2003 年 12 月 19 日 現 在 ) 岡 山 市 開 発 行 為 の 許 可 基 準 等 に 関 する 条 例 http://com.city.okayama.okayama.jp/reiki/reiki.html 2004 年 6 月 1 日 検 索 (なお データは2004 年 4 月 1 日 現 在 ) 倉 敷 市 都 市 計 画 法 に 係 る 開 発 行 為 の 許 可 等 の 基 準 に 関 する 条 例 http://210.138.232.74/reiki/reiki.html 2004 年 6 月 1 日 検 索 (なお データは 2004 年 4 月 1 日 現 在 )をも とに 筆 者 作 成 ) 98
岡 山 県 内 の 市 街 化 調 整 区 域 における 開 発 行 為 の 許 可 の 基 準 に 関 する 条 例 の 研 究 ふさわしくない 建 築 物 を 規 制 することで 良 好 な 居 住 環 境 の 維 持 と 保 全 が 期 待 できる 後 者 では 居 住 している 地 域 からの 農 家 の 次 男 三 男 などの 流 出 を 防 いだり U ターンなどに よる 住 宅 建 築 を 容 易 にしたりするなど 地 域 コミュニティの 維 持 や 活 性 化 が 期 待 できる Ⅲ. 岡 山 県 における 開 発 許 可 条 例 の 制 定 状 況 とその 内 容 岡 山 県 内 18 都 市 計 画 区 域 (37 市 町 村 )の うち 開 発 許 可 条 例 が 適 用 される 市 街 化 調 整 区 域 の 指 定 があるのは 県 南 部 の 岡 山 県 南 広 域 都 市 計 画 区 域 (4 市 8 町 2 村 14) )と 笠 岡 都 市 計 画 区 域 ( 笠 岡 市 1 市 )のみである 岡 山 県 内 において 開 発 許 可 条 例 を 制 定 することが 可 能 な 地 方 公 共 団 体 は 岡 山 県 と 中 核 市 で ある 岡 山 市 と 倉 敷 市 の3 自 治 体 である した がって 岡 山 倉 敷 両 市 の 市 街 化 調 整 区 域 が 両 市 のそれぞれ 制 定 する 開 発 許 可 条 例 の 岡 山 県 南 広 域 都 市 計 画 区 域 のうち 岡 山 市 と 倉 敷 市 を 除 く12 市 町 村 と 笠 岡 都 市 計 画 区 域 の 市 街 化 調 整 区 域 が 岡 山 県 条 例 の 適 用 と なる なお 3 自 治 体 ではそれぞれ 2001 年 6 ~ 9 月 に 集 落 地 区 条 例 を 制 定 している これら3 自 治 体 における 開 発 許 可 条 例 の 制 定 項 目 を 整 理 したものが 第 2 表 である 3 条 例 とも 制 定 されている 項 目 は 条 例 の 趣 旨 目 的 開 発 が 許 容 される 区 域 そして 環 境 の 保 全 上 支 障 があると 認 められる 用 途 で あり 開 発 許 可 の 対 象 となる 区 域 とその 区 域 において 建 築 できない 建 築 物 の 用 途 が 規 定 さ れている 第 3 表 は それぞれの 条 例 をもとに 開 発 許 可 の 対 象 となる 区 域 とその 区 域 において 建 築 できない 建 築 物 の 用 途 の 概 要 を 整 理 したも のである 第 3 表 からもわかるように 基 本 的 には 各 自 治 体 とも 同 じ 内 容 を 規 定 してい る 開 発 許 可 の 対 象 となる 区 域 は 市 街 化 調 整 区 域 内 で 敷 地 相 互 間 の 最 短 距 離 が55 m 第 1 図 開 発 許 可 の 対 象 となる 区 域 ( 新 たに 開 発 を 許 容 する 土 地 の 区 域 ) 模 式 図 ( 資 料 :NPO 法 人 日 本 都 市 計 画 家 協 会 編 著 (2003)をもとに 筆 者 作 成 ) 99
荒 木 俊 之 を 超 えない 距 離 に 位 置 している 建 築 物 が 50 以 上 連 担 している 土 地 の 区 域 そして こ の 土 地 の 区 域 の 境 界 線 から 最 短 距 離 で 55 m を 超 えない 土 地 の 区 域 である( 第 1 図 ) 建 築 できない 建 築 物 の 用 途 では 自 己 の 居 住 の 用 に 供 する 一 戸 建 ての 住 宅 もしくは 住 宅 で 事 務 所 店 舗 その 他 これらの 類 する 用 途 を 兼 ねるもので 戸 建 てのもの( 建 築 基 準 法 別 表 第 2(い) 項 第 2 号 に 規 定 されるもの) 以 外 と なっている 要 約 すると 市 街 化 調 整 区 域 の うち 既 存 集 落 など 50 戸 以 上 の 建 築 物 が 密 接 して 集 積 している 区 域 では 一 戸 建 ての 住 宅 もしくは 1 階 に 店 舗 や 事 務 所 を 併 用 する 一 戸 建 て 住 宅 のみ 建 築 することが 可 能 であ る ただし 岡 山 市 条 例 と 倉 敷 市 条 例 には 例 外 が 存 在 する 岡 山 市 では 国 道 2 号 (3ヶ 所 )と 30 号 一 般 県 道 川 入 厳 井 線 国 道 53 号 主 第 2 図 岡 山 県 南 広 域 都 市 計 画 区 域 の 概 要 と 岡 山 市 倉 敷 市 の 例 外 事 項 に 該 当 する 区 域 の 位 置 注 ) 生 坂 二 日 市 線 区 域 三 田 五 軒 屋 海 岸 通 線 区 域 の 一 部 については 2004 年 5 月 14 日 付 けで 市 街 化 区 域 へ 編 入 されている ( 資 料 : 岡 山 市 開 発 行 為 の 許 可 基 準 等 に 関 する 条 例 http://com.city.okayama.okayama.jp/reiki/reiki.html 2004 年 6 月 1 日 検 索 (なお データは 2004 年 4 月 1 日 現 在 ) 倉 敷 市 都 市 計 画 法 に 係 る 開 発 行 為 の 許 可 等 の 基 準 に 関 する 条 例 http://210.138.232.74/reiki/reiki.html 2004 年 6 月 1 日 検 索 (なお データは 2004 年 4 月 1 日 現 在 )をもと に 筆 者 作 成 ) 100
岡 山 県 内 の 市 街 化 調 整 区 域 における 開 発 行 為 の 許 可 の 基 準 に 関 する 条 例 の 研 究 要 地 方 道 岡 山 玉 野 線 主 要 地 方 道 岡 山 牛 窓 線 一 般 県 道 九 蟠 東 岡 山 停 車 場 線 の 倉 敷 市 では 都 市 計 画 道 路 矢 柄 西 田 線 生 坂 二 日 市 線 倉 敷 山 手 総 社 線 三 田 五 軒 屋 海 岸 通 線 の 各 道 路 沿 いにおける 一 部 の 区 域 が 該 当 する それ ぞれ 市 街 化 区 域 に 隣 接 もしくは 近 接 し 第 4 表 岡 山 市 倉 敷 市 における 例 外 事 項 に 該 当 する 区 域 とその 概 要 岡 山 市 町 丁 字 岡 1: 国 道 2 号 沖 元 区 域 沖 元 倉 益 倉 富 倉 田 区 域 の 道 路 の 両 側 道 路 延 長 約 2,700 m の 岡 1: 国 道 2 号 古 新 田 区 域 古 新 田 大 福 妹 尾 山 田 箕 島 道 路 の 両 側 ( 一 部 北 側 のみ) 道 路 延 長 約 5,300 m の 岡 1: 国 道 2 号 西 大 寺 中 野 区 域 西 大 寺 中 野 道 路 の 両 側 道 路 延 長 約 500 m の 岡 2: 国 道 30 号 区 域 藤 田 道 路 の 両 側 河 川 水 路 ( 一 部 道 路 端 から 50 m) で 囲 まれた 岡 山 市 岡 3: 川 入 厳 井 線 区 域 岡 4: 国 道 53 号 区 域 岡 5: 岡 山 玉 野 線 区 域 岡 6: 岡 山 牛 窓 線 区 域 町 丁 字 大 安 寺 南 町 二 丁 目 野 殿 東 町 野 殿 西 町 区 域 の 道 路 の 両 側 河 川 水 路 で 囲 まれた 岡 山 市 岡 7: 九 蟠 東 岡 山 停 車 場 線 区 域 町 丁 字 宍 甘 下 長 利 区 域 の 道 路 の 両 側 ( 一 部 東 側 のみ) 道 路 延 長 約 800 m の 津 高 富 原 横 井 上 倉 田 江 崎 藤 崎 西 大 寺 浜 西 大 寺 川 口 西 大 寺 五 明 道 路 の 西 側 道 路 延 長 約 1,300 m の 倉 敷 市 倉 1: 矢 柄 西 田 線 区 域 倉 2: 生 坂 二 日 市 線 区 域 道 路 の 両 側 道 路 延 長 約 1,600 m の 倉 3: 倉 敷 山 手 総 社 線 区 域 道 路 の 両 側 道 路 延 長 約 850 m の 倉 4: 三 田 五 軒 屋 海 岸 通 線 区 域 町 丁 字 堀 南 笹 沖 吉 岡 五 日 市 黒 崎 平 田 西 坂 平 田 西 坂 生 坂 区 域 の 道 路 の 両 側 道 路 端 から 30 m 道 路 延 長 約 750 m の 道 路 の 両 側 道 路 端 から 30 m 道 路 延 長 約 400 m の 道 路 の 西 側 道 路 端 から 30 m 道 路 延 長 約 950 m の 道 路 の 南 側 ( 一 部 両 側 ) 道 路 端 から 30 m 道 路 延 長 約 2,000 m の 注 1) 区 域 名 の 岡 1 国 道 2 号 沖 元 区 域 は 第 3 表 の 岡 山 市 の1 国 道 2 号 の 沿 線 (3ヶ 所 )に 該 当 する それ 以 外 についても 同 様 である 注 2) 倉 2 生 坂 二 日 市 線 区 域 倉 4 三 田 五 軒 屋 海 岸 通 線 区 域 の 一 部 については 2004 年 5 月 14 日 付 けで 市 街 化 区 域 へ 編 入 されている ( 資 料 : 岡 山 市 開 発 行 為 の 許 可 基 準 等 に 関 する 条 例 http://com.city.okayama.okayama.jp/reiki/reiki.html 2004 年 6 月 1 日 検 索 (なお データは2004 年 4 月 1 日 現 在 ) 倉 敷 市 都 市 計 画 法 に 係 る 開 発 行 為 の 許 可 等 の 基 準 に 関 する 条 例 http://210.138.232.74/reiki/reiki.html 2004 年 6 月 1 日 検 索 (なお データは 2004 年 4 月 1 日 現 在 )をもと に 筆 者 作 成 ) 101
荒 木 俊 之 市 街 地 から 郊 外 へ 延 びる 幹 線 道 路 に 沿 ったい わゆるロードサイドとよばれる 地 域 である ( 第 2 図 第 4 表 ) これらの 区 域 では たと えば 岡 山 市 の 国 道 2 号 沿 いの 区 域 では ト ラックターミナルや 卸 売 市 場 などの 流 通 業 務 施 設 高 度 情 報 化 に 対 応 した 研 究 所 や 事 業 所 など IT 産 業 関 連 施 設 などの 建 築 を 可 能 にし ている また 倉 敷 市 の 都 市 計 画 道 路 三 田 五 軒 屋 海 岸 通 線 沿 いの 区 域 では コンビニエン スストアやファミリーレストランなど 日 用 品 の 販 売 を 主 とするような 床 面 積 500 m 2 以 内 の 店 舗 や 飲 食 店 などの 建 築 を 可 能 にしてい る これら 市 街 化 調 整 区 域 における 幹 線 道 路 沿 いの 一 部 の 区 域 では 開 発 許 可 条 例 が 制 定 されることで 戸 建 て 住 宅 以 外 の 施 設 の 立 地 誘 導 が 行 われ 土 地 の 有 効 的 な 利 用 が 図 られ ようとしているといえよう 岡 山 市 では 流 通 業 務 施 設 や IT 産 業 関 連 施 設 を 立 地 誘 導 する ことで 道 路 の 物 流 流 通 的 な 側 面 を 倉 敷 市 ではロードサイド 型 商 業 施 設 を 立 地 誘 導 する ことで 道 路 の 商 業 的 な 側 面 を 活 用 しようとす る 意 図 が 読 みとれる このように 開 発 許 可 条 例 の 制 定 状 況 やそ の 内 容 を 整 理 したり 複 数 自 治 体 の 制 定 内 容 を 比 較 したりすることは それぞれの 自 治 体 が 考 える 市 街 化 調 整 区 域 での 土 地 利 用 のあり 方 や 方 向 性 に 現 われた 地 域 性 を 読 みとるこ とにつながるといえよう Ⅳ.おわりに 本 稿 では 開 発 許 可 条 例 の 概 要 を 整 理 し 岡 山 県 を 事 例 に 開 発 許 可 条 例 の 制 定 状 況 と その 内 容 を 整 理 した 最 後 に 他 の 都 道 府 県 の 事 例 と 比 較 することで 岡 山 県 内 の 開 発 許 可 条 例 の 課 題 を 考 えたい たとえば 岡 山 県 の 3 自 治 体 と 同 様 に 集 落 地 区 条 例 を 制 定 している 千 葉 県 では 開 発 許 可 の 対 象 となる 区 域 を 市 街 化 区 域 から 1.1 km 以 内 と 明 示 することで 開 発 行 為 を この 区 域 に 限 って 認 め 区 域 以 外 での 無 秩 序 な 開 発 行 為 を 抑 制 しようとしている 15) 一 方 で 栃 木 県 では 大 規 模 な 既 存 集 落 な どでは 人 口 の 停 滞 やコミュニティの 維 持 が 困 難 となるなど 開 発 許 可 制 度 が 地 域 の 活 性 化 を 進 める 上 で 阻 害 要 因 になっている 地 域 も 見 られる ことから 住 宅 建 築 など 既 存 集 落 の 維 持 を 促 すために 市 街 化 区 域 と の 隣 接 近 接 を 求 めない 開 発 許 可 条 例 を 制 定 している 16) このような 視 点 から 考 える と 岡 山 県 などでは 開 発 許 可 条 例 を 制 定 することで どちらかといえば 無 秩 序 な 開 発 行 為 の 抑 制 ではなく 既 存 集 落 内 の 人 口 減 少 の 抑 制 や 地 域 コミュニティの 維 持 を 図 ろうとしていると 考 えられる しかし 市 街 化 区 域 との 隣 接 近 接 を 求 め ない 岡 山 県 ほかの 3 条 例 では たとえば 市 街 地 から 離 れた 既 存 集 落 内 での 開 発 行 為 の 集 積 そして スプロール 化 の 進 展 が 局 地 的 に 起 こるおそれがある また 一 部 の 例 外 を 除 いては 開 発 許 可 条 例 の 及 ぶ 区 域 が 文 章 表 現 のみで 明 確 化 されておらず 都 市 全 体 の 視 点 からは 空 間 的 な 側 面 を 欠 いているとい えるであろう 本 来 なら 都 市 全 体 のまちづくりを 行 って いくうえでは 道 路 や 公 園 下 水 道 などの 公 共 施 設 の 配 置 とともに 土 地 利 用 の 空 間 的 な 配 置 が 重 視 されなければならない とくに コ ンパクトシティ 17) といった 概 念 が 広 がるな か 市 街 化 調 整 区 域 でも 土 地 利 用 を 空 間 的 にコントロールし 計 画 的 かつ 効 果 的 な 公 共 102
岡 山 県 内 の 市 街 化 調 整 区 域 における 開 発 行 為 の 許 可 の 基 準 に 関 する 条 例 の 研 究 投 資 が 必 要 となっている そのような 点 から 他 の 土 地 利 用 制 度 とともに 開 発 許 可 条 例 を 有 効 に 活 用 し 計 画 的 なまちづくりを 推 進 す ることが 今 後 必 要 ではないであろうか 付 記 本 稿 をまとめるにあたり 御 指 導 頂 いた 立 命 館 高 校 上 野 裕 先 生 に 深 く 感 謝 いた します 注 1)ここでは 地 方 自 治 法 第 2 条 第 4 項 に 基 づく 基 本 構 想 を 指 す 2)ここでは 都 市 計 画 法 第 6 条 の 2 に 基 づく 都 市 計 画 区 域 の 整 備 開 発 及 び 保 全 の 方 針 ( 都 市 計 画 区 域 マスタープラン) および 都 市 計 画 法 第 18 条 の 2 に 基 づく 市 町 村 の 都 市 計 画 に 関 する 基 本 的 な 方 針 ( 市 町 村 マスタープラン) を 指 す 3) 土 居 晴 洋 都 道 府 県 別 に 見 た 土 地 利 用 規 制 地 域 指 定 の 実 施 状 況 の 比 較 分 析 都 市 計 画 区 域 を 中 心 として 地 理 科 学 41-3 1986 165 ~ 177 頁 4) 中 村 剛 土 地 利 用 研 究 の 成 果 と 課 題 地 理 学 と 都 市 計 画 学 における 土 地 利 用 制 度 研 究 から 駒 澤 大 学 大 学 院 地 理 学 研 究 27 1999 53 ~69 頁 5) 区 域 区 分 ( 線 引 き) 制 度 とは 都 市 計 画 区 域 をおおむね 10 年 以 内 に 市 街 化 を 促 進 する 区 域 と しての 市 街 化 区 域 と 当 面 市 街 化 を 抑 制 す る 区 域 としての 市 街 化 調 整 区 域 とに 区 分 す ることである 2000 年 の 都 市 計 画 法 改 正 以 前 は 都 市 計 画 法 により すべての 都 市 計 画 区 域 にお いて 区 域 区 分 を 設 定 することとしつつ 附 則 で 当 分 の 間 大 都 市 など 都 市 計 画 法 施 行 令 で 定 め た 都 市 計 画 区 域 のみを 制 度 の 対 象 とし 区 域 区 分 するかどうかは 国 が 定 める 仕 組 みであった 改 正 後 は 都 市 計 画 法 に 規 定 されている 三 大 都 市 圏 の 既 成 市 街 地 近 郊 整 備 地 帯 等 および 政 令 指 定 都 市 を 含 む 都 市 計 画 区 域 では 区 域 区 分 が 義 務 づけられるものの 区 域 区 分 するかどうか は 都 市 計 画 区 域 を 定 めた 都 道 府 県 が 地 域 の 実 情 に 応 じて 判 断 する 仕 組 みに 変 更 された 6) 開 発 許 可 制 度 は 1 都 市 の 周 辺 部 における 無 秩 序 な 市 街 化 を 防 止 するため 都 市 計 画 区 域 を 計 画 的 な 市 街 化 を 促 進 すべき 市 街 化 区 域 と 市 街 化 を 抑 制 すべき 市 街 化 調 整 区 域 とに 区 域 区 分 ( 線 引 き)した 目 的 を 担 保 すること 2 都 市 計 画 区 域 内 の 開 発 行 為 について 公 共 施 設 や 排 水 設 備 等 必 要 な 施 設 の 整 備 を 義 務 付 けるなど 良 質 な 宅 地 水 準 を 確 保 すること の 二 つの 役 割 を 果 た す 目 的 で 区 域 区 分 制 度 の 創 設 とともに 1968 年 の 都 市 計 画 法 改 正 により 制 定 されている 7)1 国 土 交 通 省 総 合 政 策 局 宅 地 課 民 間 宅 地 指 導 室 開 発 許 可 制 度 運 用 指 針 2001 URL http:/ /www.mlit.go.jp/sogoseisaku/land/p03_18..htm 2004 年 2 月 29 日 検 索 2 都 市 計 画 用 語 研 究 会 全 訂 都 市 計 画 用 語 辞 典 ぎょうせい 1998 508 頁 8) 石 川 岳 男 大 野 整 高 鍋 剛 線 引 き 制 度 による 郊 外 の 保 全 と 活 用 (NPO 法 人 日 本 都 市 計 画 家 協 会 編 著 都 市 農 村 の 新 しい 土 地 利 用 戦 略 学 芸 出 版 社 2003 所 収 )70~106 頁 9) 野 口 和 雄 中 途 半 端 に 終 わった 大 改 正 造 景 28 2000 33 ~ 37 頁 10) 前 掲 8) 11) 既 存 宅 地 制 度 とは 2000 年 の 改 正 以 前 の 都 市 計 画 法 第 43 条 第 1 項 第 6 号 による 制 度 である 市 街 化 調 整 区 域 内 の 土 地 であっても 市 街 化 区 域 に 隣 接 または 近 接 し 市 街 化 区 域 と 同 一 の 日 常 生 活 圏 を 構 成 する 一 定 規 模 以 上 の 集 落 内 (お おむね 50 戸 以 上 が 連 担 )にあり しかも 市 街 化 調 整 区 域 に 区 域 区 分 された 時 点 で すでに 宅 地 となっていたこと 等 が 確 認 された 土 地 におい ては 建 築 許 可 を 受 けずに 建 築 行 為 を 行 うこと ができる 12) 柳 沢 厚 問 題 提 起 2000 年 改 正 の 意 味 と 可 能 性 (NPO 法 人 日 本 都 市 計 画 家 協 会 編 著 都 市 農 村 の 新 しい 土 地 利 用 戦 略 学 芸 出 版 社 2003 所 収 )9 ~ 27 頁 13) 前 掲 12) 14) 岡 山 市 倉 敷 市 玉 野 市 総 社 市 瀬 戸 町 山 陽 町 熊 山 町 灘 崎 町 早 島 町 山 手 村 清 音 村 船 穂 町 金 光 町 真 備 町 の4 市 8 町 2 村 である 15)1 大 野 整 ほか 市 街 化 調 整 区 域 の 土 地 利 用 誘 導 と 開 発 許 可 制 度 (NPO 法 人 日 本 都 市 計 画 家 協 会 編 著 都 市 農 村 の 新 しい 土 地 利 用 戦 略 学 芸 出 版 社 2003 所 収 )107 ~ 150 頁 2 都 市 計 画 法 に 基 づく 開 発 行 為 等 の 基 準 に 関 する 条 例 2001 年 10 月 19 日 千 葉 県 条 例 第 38 号 (2003 年 3 月 7 日 改 正 千 葉 県 条 例 第 32 号 ) URL http://www.pref.chiba.jp/reiki/mokuji_ index.html 2004 年 3 月 13 日 検 索 16)1 前 掲 15) なお 埼 玉 県 も 同 様 な 考 え 方 から 市 街 化 区 域 との 隣 接 近 接 を 明 示 していない 2 都 市 計 画 法 に 基 づく 開 発 行 為 の 許 可 の 基 準 に 関 する 条 例 2003 年 10 月 16 日 栃 木 県 条 例 第 42 号 3 都 市 計 画 法 に 基 づく 開 発 行 為 の 許 可 の 基 準 に 関 する 条 例 運 用 指 針 2003 年 11 月 17 日 URL http://www.pref.tochigi.jp/toshikei/sonota/01/ jyorei.html 2004 年 3 月 13 日 検 索 103
荒 木 俊 之 17) まちづくりキーワード 事 典 第 二 版 では コンパクトシティの 概 念 を 主 要 な 都 市 機 能 を 一 定 の 地 区 に 集 積 し 住 宅 商 業 業 務 等 都 市 的 土 地 利 用 の 郊 外 への 外 延 化 を 抑 制 して 市 街 地 の 広 がりを 限 定 し その 市 街 地 内 について 公 共 交 通 機 関 のネットワークを 整 備 し 車 に 大 きく 依 存 しなくても 生 活 できる 都 市 としている 三 船 康 道 まちづくりコラボレーション ま ちづくりキーワード 事 典 第 二 版 学 芸 出 版 社 2002 256 頁 参 考 文 献 建 設 省 都 市 局 都 市 計 画 課 ほか 監 修 都 市 計 画 建 築 法 制 研 究 会 編 平 成 12 年 改 正 都 市 計 画 法 建 築 基 準 法 の 解 説 Q&A 大 成 出 版 社 2000 384 頁 まちづくり 条 例 研 究 センター 監 修 柳 沢 厚 野 口 和 雄 編 著 まちづくり 都 市 計 画 なんでも 質 問 室 ぎょうせい 2002 211 頁 NPO 法 人 日 本 都 市 計 画 家 協 会 編 著 都 市 農 村 の 新 しい 土 地 利 用 戦 略 学 芸 出 版 社 2003 320 頁 104