●有色馬鈴薯の加工技術確立試験(1)

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積 載 せず かつ 燃 料 冷 却 水 及 び 潤 滑 油 の 全 量 を 搭 載 し 自 動 車 製 作 者 が 定 める 工 具 及 び 付 属 品 (スペアタイヤを 含 む )を 全 て 装 備 した 状 態 をいう この 場 合 に おいて 燃 料 の 全 量 を 搭 載 するとは 燃 料

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高濃度硫化水素削減のための汚泥脱気装置の開発

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

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枝 豆 の 冷 凍 加 工 技 術 と 品 質 評 価 に 関 する 試 験 ( 平 成 26 年 度 ) 研 究 開 発 課 川 原 美 香 共 同 研 究 : 中 札 内 村 農 業 協 同 組 合 1. 研 究 の 目 的 と 概 要 十 勝 中 札 内 村 は 枝 豆 の 生 産 量 が 北 海 道 一 であり 中 札 内 村 農 業 協 同 組 合 の 農 産 物 加 工 処 理 施 設 では その 立 地 条 件 と 設 備 を 最 大 限 に 活 かした 冷 凍 枝 豆 加 工 品 を 製 造 している 原 料 は 枝 豆 に 適 した 食 味 の 良 い 品 種 である 大 袖 の 舞 を 使 用 し 収 穫 から 調 理 冷 凍 加 工 までの 処 理 を 3 時 間 以 内 に 終 了 できるように 製 造 管 理 するとともに 液 体 窒 素 を 用 いた 瞬 間 凍 結 を 行 うことで 品 質 の 良 い 枝 豆 加 工 品 の 製 造 を 可 能 にしている 商 品 は 一 般 消 費 者 向 けに 販 売 される 以 外 にも 業 務 用 給 食 にも 使 用 され 近 年 では 海 外 輸 出 の 展 開 もあることから 更 なる 消 費 拡 大 が 期 待 されている 本 試 験 では この 品 質 の 良 さを 科 学 的 に 立 証 できるような 食 味 外 観 品 質 を 重 視 したデータを 取 得 し 枝 豆 の 収 穫 から 冷 凍 までの 加 工 技 術 および 工 程 の 優 位 性 を 検 討 することを 目 的 として 実 施 した 2. 試 験 方 法 (1) 枝 豆 の 収 穫 から 加 工 までの による 品 質 比 較 試 験 収 穫 した 枝 豆 について 加 工 処 理 するまでの (2 3 4 5 10 24hr)によって 冷 凍 枝 豆 加 工 品 の 品 質 がどのように 変 化 するか 色 糖 含 量 アミノ 酸 含 量 ( 主 としてグルタミ ン 酸 )を 指 標 として 評 価 した 試 験 サンプルの 原 料 は 2014 年 に 中 札 内 村 で 栽 培 され 圃 場 が 異 なる 3 日 間 (9/6 9/7 9/8)で 収 穫 した 枝 豆 を 用 いた 各 サンプルは JA 中 札 内 村 農 産 物 加 工 処 理 施 設 で 冷 凍 枝 豆 商 品 の 製 造 工 程 に 基 づく 加 工 処 理 を 行 った 冷 凍 品 を 入 手 し 10 にて 一 晩 解 凍 したものを 分 析 に 供 した 水 分 は 常 圧 加 熱 (135 ) 法 糖 およびアミノ 酸 は 高 速 液 体 クロマトグラフ 法 枝 豆 莢 の 色 は 莢 部 分 を 30mmφ 丸 型 セルに 詰 め 日 本 電 色 工 業 ( 株 )SA-4000 色 差 計 を 用 いて D65/2 視 野 L * a * b * 系 による 表 面 色 の 測 定 を 行 った (2) 枝 豆 の 加 工 方 法 による 品 質 比 較 試 験 収 穫 した 枝 豆 について 加 工 時 の 加 熱 条 件 冷 凍 条 件 が 品 質 にどのような 影 響 を 与 えるか 色 糖 含 量 硬 さ 等 を 指 標 として 評 価 した 試 験 方 法 は(1)と 同 様 に 実 施 した 枝 豆 の 硬 さ はテクスチャーアナライザーTA-XT2(Stable Micro System 社 製 )を 使 用 し むき 枝 豆 18 粒 をプローブ HDD/MPT MULTIPLE PEA RIG に 並 べ 突 き 刺 し 時 にかかる 最 大 荷 重 を 測 定 し た( 図 1 参 照 ) 図 1. 枝 豆 の 硬 さ 測 定 1 加 熱 条 件 による 比 較 枝 豆 の 加 工 方 法 ( 加 熱 条 件 )による 品 質 への 影 響 について 比 較 試 験 を 行 った 現 在 製 造 工 程 で 行 われているスチーム 処 理 ( 約 4 分 )を 5 分 にした 場 合 の 両 者 の 色 糖 含 量 硬 さの 比 較 を 行 った また 同 じ 原 料 を 用 いて 食 品 加 工 技 術 センターで 加 熱 試 験 を 実 施 し 0 2

3 4 5 6 10min ボイル 又 は 蒸 し 加 熱 処 理 時 の 色 糖 含 量 硬 さの 測 定 を 行 った 特 に Maltose は 加 熱 工 程 によって 生 成 することから 加 熱 条 件 が 甘 味 へ 影 響 することが 考 えられ その 挙 動 について 検 討 した 2 冷 凍 温 度 による 比 較 加 熱 後 の 枝 豆 の 冷 凍 条 件 による 品 質 への 影 響 について 比 較 試 験 を 行 った 現 在 製 造 工 程 で 行 われている 冷 凍 処 理 ( 液 体 窒 素 を 用 いた 冷 凍 )と-20-40 -75 で 凍 結 した 場 合 の 枝 豆 の 温 度 推 移 についてデータを 取 得 し 解 凍 時 の 硬 さ 測 定 外 観 の 観 察 を 行 った (3) 枝 豆 の 冷 凍 保 存 試 験 枝 豆 は 冷 凍 保 存 時 の 状 況 によって 氷 結 晶 の 生 成 とそれにともなった 莢 の 乾 燥 変 色 等 の 現 象 が 生 じることがあるため 保 管 温 度 が 高 い 状 態 ( 通 常 の 保 管 温 度 である-20 と 比 較 と して-10-15 の 2 条 件 )で 保 存 試 験 を 行 い 外 観 観 察 水 分 色 クロロフィル 含 量 の 分 析 により 劣 化 要 因 の 傾 向 を 調 べた 3. 結 果 および 考 察 (1) 枝 豆 の 収 穫 から 加 工 までの による 品 質 比 較 試 験 1 枝 豆 ( 実 )の 水 分 サンプルの 水 分 分 析 結 果 を 表 1 に 示 した 全 サンプルの 平 均 値 は 約 72(w/w%)で 上 下 1% 程 度 のバラツキ 範 囲 であったことから 以 後 の 測 定 結 果 について 加 工 時 の 水 分 誤 差 による 影 響 は 考 えないものとし 実 測 値 で 比 較 することとした 2 枝 豆 の 糖 組 成 サンプルの 糖 分 析 結 果 を 表 2 Sucrose 含 量 の 推 移 を 図 2 に 示 した 表 1. 枝 豆 の 水 分 分 析 結 果 表 2. 枝 豆 の 糖 分 析 結 果 ( 収 穫 からの 別 ) 水 分 (g/100g) 9/6 No1 71.5 9/6 No2 71.7 9/6 No3 71.5 9/6 No4 71.8 9/6 No5 71.8 9/6 No6 71.9 9/7 No1 71.9 9/7 No2 71.0 9/7 No3 71.0 9/7 No4 71.1 9/7 No5 71.4 9/7 No6 71.2 9/8 No1 72.9 9/8 No2 72.9 9/8 No3 72.7 9/8 No4 72.9 9/8 No5 73.1 9/8 No6 72.7 加 工 までの Fructose Glucose Sucrose Maltose 総 量 (g/100g) (g/100g) (g/100g) (g/100g) (g/100g) 9/6 No1 2 0.1 0.0 1.9 1.7 3.6 9/6 No2 3 0.2 0.0 1.6 1.6 3.4 9/6 No3 4 0.2 0.0 1.6 1.6 3.4 9/6 No4 5 0.1 0.0 1.7 1.9 3.7 9/6 No5 10 0.1 0.0 1.4 1.7 3.3 9/6 No6 24 0.1 0.0 1.1 1.9 3.2 9/7 No1 2 0.2 0.0 1.9 1.9 3.9 9/7 No2 3 0.1 0.0 1.8 1.6 3.6 9/7 No3 4 0.1 0.0 1.8 1.6 3.6 9/7 No4 5 0.2 0.0 1.8 1.8 3.8 9/7 No5 10 0.2 0.0 1.5 1.8 3.5 9/7 No6 24 0.2 0.0 1.1 1.7 2.9 9/8 No1 2 0.2 0.0 2.2 1.8 4.2 9/8 No2 3 0.2 0.0 2.1 1.6 3.9 9/8 No3 4 0.2 0.0 2.1 1.6 3.9 9/8 No4 5 0.2 0.0 2.0 1.4 3.6 9/8 No5 10 0.2 0.0 1.7 1.4 3.4 9/8 No6 24 0.2 0.0 1.3 1.7 3.1

[g/100g] 2.5 **:1% 有 意 2.0 1.5 9 月 6 日 9 月 7 日 9 月 8 日 1.0 ** 0.5 0.0 2 3 4 5 10 24 図 2. 枝 豆 の 収 穫 から 加 工 までの による Sucrose 含 量 の 推 移 枝 豆 に 含 有 される 糖 は Sucrose Maltose が 主 体 になっており 大 豆 ( 乾 豆 )に 見 られる Raffinose Stachyose は 検 出 されなかった Maltose は 加 熱 工 程 で 生 成 する 報 告 があり 枝 豆 原 料 そのものの 品 質 を 評 価 する 場 合 Sucrose が 指 標 になると 考 えられた 収 穫 から 加 工 まで の による 比 較 では 時 間 経 過 により Sucrose の 低 下 が 見 られ 特 に 24 時 間 経 過 したサ ンプルで 顕 著 に 低 い 傾 向 が 見 られた( 図 2 参 照 ) 枝 豆 は 収 穫 からなるべく 早 く 加 工 処 理 をす ることが 甘 味 低 下 を 抑 えるために 有 効 であると 考 えられた 3 枝 豆 のアミノ 酸 サンプルのアミノ 酸 分 析 結 果 のうち グルタミン 酸 およびアラニンの 定 量 値 を 表 3 に 示 した 表 3. 枝 豆 の 収 穫 から 加 工 までの によるアミノ 酸 分 析 結 果 加 工 までの グルタミン 酸 9/6 9/7 アラニン グルタミン 酸 アラニン グルタミン 酸 アラニン No1 2 51.3 9.0 61.4 6.9 104.7 13.7 No2 3 58.9 19.6 58.2 13.5 111.2 22.6 No3 4 60.5 24.0 63.2 17.8 117.3 25.2 No4 5 65.7 26.6 63.3 18.8 108.1 26.8 No5 10 63.8 26.2 66.4 18.5 107.4 24.7 No6 24 56.2 15.3 47.7 10.1 69.4 14.6 グルタミン 酸 はうま 味 アラニンは 甘 味 を 呈 するアミノ 酸 として 一 般 に 知 られているが 枝 豆 においてもそれらの 含 有 量 と 良 食 味 との 相 関 係 数 が 高 いとの 報 告 がある( 農 研 機 構 作 物 研 究 所 増 田 ら,1988) アミノ 酸 は 生 代 謝 の 影 響 で 変 動 すると 考 えられ 収 穫 後 も 含 量 にバラツキが 見 られたが グルタミン 酸 含 量 は 24hr 後 に 減 少 する 傾 向 があった その 他 のアミノ 酸 につい ては 特 に 傾 向 が 見 られなかった 9/8 4 枝 豆 莢 の 色 サンプルの 色 の 測 定 結 果 を 表 4 クロロフィル 含 量 を 表 5 に 示 した また a * の 推 移 を 図 3 に 示 した L * a * b * 表 色 系 では L * : 明 るさ(プラス 方 向 で 白 ) a * : 赤 緑 方 向 (プラス 方 向 で 赤 色 マイナス 方 向 で 緑 色 が 強 い) b * : 黄 青 方 向 (プラス 方 向 で 黄 マイナス 方 向 で 青 色 が 強 い) C * : 彩 度 ( 色 の 鮮 やかさ a * b * で 算 出 )を 示 している 枝 豆 の 莢 の 色 は 緑 色 が 特 徴 であることから 特 に a * の 緑 色 度 に 着 目 した 図 3 に 示 したように 枝 豆 の 莢 の 緑 色 は 収 穫 後 の 時 間 経 過 とともに 退 色 していた 緑 色 の 色 素 であるクロロフィル 含 量 もバラツキは 見 られるも のの とともに 減 少 する 傾 向 があった( 表 5) また 枝 豆 の 莢 の C * ( 色 の 鮮 やかさ) も 時 間 経 過 とともに 低 下 していた これらの 結 果 から 枝 豆 の 莢 の 色 を 保 持 するためには 収 穫 から 出 来 るだけ 早 く 加 工 処 理 をする

ことが 望 ましいと 考 えられた サンプルの 外 観 観 察 でも 収 穫 から 加 工 までの 時 間 とと もに 退 色 傾 向 が 見 られ 特 に 収 穫 から 10hr 以 降 は 枝 豆 の 着 莢 部 位 が 黄 色 化 しており 24hr の サンプルでは 莢 表 面 の 毛 が 黄 色 くなり 莢 表 面 がゴワついた 感 触 となっていた また 収 穫 から 10hr 24hr のサンプルでは 蒸 れ 臭 のような 臭 いが 感 じられた 表 4. 枝 豆 莢 の 色 測 定 結 果 加 工 までの L * a * b * C * 9/6 9/7 9/8 9/6 9/7 9/8 9/6 9/7 9/8 9/6 9/7 9/8 No1 2 45.2 44.8 43.8-19.97-19.2-19.2 35.6 34.5 33.4 40.8 39.5 38.6 No2 3 44.4 45.2 44.2-19.33-18.5-18.7 34.4 34.2 33.5 39.5 38.9 38.4 No3 4 43.6 44.4 43.7-18.70-18.3-18.7 33.5 33.8 33.2 38.4 38.4 38.1 No4 5 44.2 45.3 44.7-18.83-18.6-17.5 33.9 34.2 32.9 38.7 38.9 37.3 No5 10 44.3 45.0 45.0-18.18-17.5-17.5 34.1 34.2 33.2 38.6 38.5 37.6 No6 24 43.4 42.7 44.7-17.67-16.1-15.8 33.1 32.2 33.4 37.5 36.0 36.9 表 5. 枝 豆 莢 のクロロフィル 含 量 加 工 までの クロロフィル 含 量 9/6 9/7 9/8 No1 2 6.0 5.5 5.3 No2 3 6.0 6.0 5.2 No3 4 6.1 6.4 4.7 No4 5 6.3 5.9 4.7 No5 10 5.3 4.2 4.8 No6 24 5.3 4.3 4.5 図 3. 収 穫 から 加 工 までの 時 間 別 サンプルのa * の 推 移 (2) 枝 豆 の 加 工 方 法 による 品 質 比 較 試 験 1 加 熱 条 件 による 比 較 枝 豆 の 加 工 方 法 ( 加 熱 条 件 :ボイル 蒸 し)と 処 理 時 間 (0 2 3 4 5 6 10min)によ る 品 質 への 影 響 について 比 較 試 験 を 行 った また 工 場 で 行 われているスチーム 処 理 ( 約 4 分 ) を 5 分 にした 場 合 の 比 較 試 験 を 行 った 各 サンプルの 糖 分 析 結 果 を 表 6 水 分 色 硬 さの 測 定 結 果 を 表 7 に 示 した

表 6. 加 熱 条 件 別 サンプルの 糖 分 析 結 果 加 工 方 法 加 熱 時 間 Fructose Glucose Sucrose Maltose 総 量 (min) (g/100g) (g/100g) (g/100g) (g/100g) (g/100g) 処 理 前 0 0.6 0.6 1.5 0.0 2.7 2 0.2 0.0 1.9 1.6 3.7 3 0.2 0.0 2.2 1.8 4.2 ボイル 4 0.2 0.0 1.9 1.6 3.6 5 0.2 0.0 1.7 1.4 3.3 6 0.1 0.0 1.8 1.5 3.5 10 0.1 0.0 1.6 1.2 2.9 2 0.2 0.0 2.2 2.0 4.4 3 0.2 0.0 2.1 1.9 4.2 蒸 し 4 0.2 0.0 1.9 1.6 3.7 5 0.2 0.0 1.7 1.4 3.3 6 0.2 0.0 1.9 1.4 3.6 10 0.2 0.0 1.9 1.4 3.5 工 場 蒸 し 4 0.2 0.0 1.9 1.6 3.7 5 0.2 0.0 2.0 1.5 3.7 表 7. 加 熱 条 件 別 サンプルの 特 性 測 定 結 果 加 工 方 法 加 熱 時 間 水 分 色 Texture 荷 重 (min) (g/100g) L * a * b * (g) 処 理 前 0 72.6 41.8-14.1 31.0 4448 2 76.0 44.5-21.1 33.3 3588 3 75.1 44.9-20.0 34.2 3736 ボイル 4 76.6 44.2-19.9 33.6 2639 5 76.5 43.6-18.2 33.1 2423 6 76.2 42.9-17.8 33.6 2316 10 77.3 46.4-14.9 34.1 1913 2 74.5 43.2-20.1 32.5 3382 3 75.1 43.1-20.1 32.4 3505 蒸 し 4 75.8 45.3-19.9 33.8 2599 5 75.6 44.7-18.5 33.6 2272 6 75.8 45.5-17.1 33.9 2260 10 76.0 45.2-15.1 33.9 2015 工 場 蒸 し 4 73.8 45.1-18.9 33.4 3885 5 73.9 45.5-17.7 35.0 2934 枝 豆 の 甘 味 は 含 有 する 糖 にほぼ 由 来 すると 考 えられるが Maltose は 加 熱 工 程 において 枝 豆 に 含 まれる 耐 熱 性 β-アミラーゼの 作 用 によって 生 成 することが 知 られていることか ら 加 熱 条 件 によって 糖 含 量 に 差 が 生 じるか 比 較 試 験 を 行 った 表 6 に 示 したように 加 熱 前 に 検 出 されなかった Maltose は ボイルまたは 蒸 し 工 程 のどち らも 加 熱 初 期 の 2min で 既 に 生 成 しており 加 熱 時 間 を 長 くしても 増 加 は 見 られなかった また 表 7 に 示 したように 加 熱 時 間 が 長 くなるにつれて a * の 緑 色 度 が 低 下 し 色 が 悪 くなる とともに テクスチャー 荷 重 も 低 下 し 枝 豆 特 有 の 歯 ごたえが 失 われた 加 熱 条 件 別 のサン プルの 画 像 を 図 4-1 4-2 に 示 した 処 理 法 ではボイル 処 理 したサンプルは 蒸 し 処 理 の サンプルよりも 水 っぽく 感 じた ただし 蒸 し 処 理 の 2 3min では 枝 豆 の 莢 離 れが 悪 く さらに 枝 豆 に 青 臭 い 味 が 残 っており 4min 程 度 の 加 熱 時 間 は 必 要 と 考 えられた また 工 場 で 試 作 した 5min 加 熱 のサンプルでは 色 硬 さの 劣 化 が 見 られた 以 上 のことから 現 在 工 場 で 実 施 されている 加 熱 条 件 が 味 品 質 ともに 適 切 であると 考 えられた

図 4-1.サンプル 画 像 ( 加 熱 条 件 別 :ボイル) 図 4-2.サンプル 画 像 ( 加 熱 条 件 別 : 蒸 し) 2 冷 凍 温 度 による 比 較 加 熱 処 理 した 枝 豆 について 次 工 程 での 冷 凍 温 度 による 品 質 への 影 響 について 調 べるため 製 造 工 程 で 行 われている 冷 凍 処 理 ( 液 体 窒 素 を 用 いた 凍 結 )と-20-40 -75 で 凍 結 した 場 合 の 枝 豆 の 温 度 推 移 をそれぞれ 測 定 し 図 5 に 示 した また 各 サンプルの 最 大 氷 結 晶 生 成 温 度 帯 (-1~-5 )の 通 過 時 間 枝 豆 莢 の 色 解 凍 時 の 硬 さの 測 定 結 果 を 表 8 凍 結 温 度 別 のサンプルの 画 像 を 図 6 に 示 した [ ] 5 0-5 最 大 氷 結 晶 生 成 温 度 帯 -10-15 -20-20 -40-75 工 場 -25-30 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 [min] 図 5. 異 なる 冷 凍 条 件 による 枝 豆 凍 結 時 の 品 温 の 推 移

冷 凍 条 件 表 8. 凍 結 条 件 別 サンプルの 特 性 測 定 結 果 -1 ~-5 の 通 過 時 間 (min) Texture 荷 重 L * a * b * (g) -20 9 44.7-19.6 33.7 2931-40 9 44.2-19.2 33.5 2735-75 6 43.9-19.3 33.6 2795 工 場 の 液 体 窒 素 凍 結 2 45.1-18.9 33.4 3807 色 図 6. 凍 結 温 度 別 のサンプル 一 般 に 急 速 凍 結 とは 食 品 の 品 温 が 低 下 する 過 程 において 最 大 氷 結 晶 生 成 温 度 帯 (-1~ -5 )を 短 時 間 ( 概 ね 30 分 以 内 )で 通 過 するような 凍 結 処 理 をいう( 図 5 参 照 ) 特 に 期 待 される 効 果 としては 凍 結 によって 生 じる 物 性 劣 化 の 軽 減 であるが 表 8 のテクスチャー 荷 重 で 工 場 の 液 体 窒 素 による 凍 結 処 理 では 他 の 処 理 区 に 比 較 して 硬 さの 強 度 が 高 かった 凍 結 温 度 別 の 処 理 区 の 外 観 は 図 6 に 示 したように 本 試 験 のサンプルでは 特 にそれらの 差 異 は 見 ら れなかった これは 少 量 サンプルで 凍 結 試 験 を 行 ったために 通 常 の 冷 凍 保 存 温 度 である- 20 の 試 験 区 においても 凍 結 時 間 が 短 く 緩 慢 凍 結 の 比 較 対 象 にならなかったためであると 考 えられた しかし 実 際 に 枝 豆 を 莢 から 剥 いた 際 に-75 凍 結 のサンプルは-20-40 凍 結 のものより 莢 からの 豆 離 れが 良 く 実 部 分 よりも 莢 の 物 性 保 持 に 特 徴 が 出 やすい 可 能 性 があった また 図 5 に 示 したように 工 場 での 液 体 窒 素 を 用 いた 凍 結 では 2.5 から-20 まで 5min 以 内 に 到 達 しており 大 量 の 凍 結 処 理 が 行 われる 工 場 ラインにおいて 極 めて 品 質 保 持 に 有 効 な 凍 結 が 行 われていると 推 測 された (3) 枝 豆 の 冷 凍 保 存 試 験 枝 豆 は 冷 凍 保 存 時 の 状 況 によって 変 色 等 の 現 象 が 生 じることがあるため 通 常 の 保 管 温 度 である-20 に 対 して-10-15 の 異 なる 保 管 温 度 でどの 程 度 の 差 が 生 じるか 3 ヶ 月 間 の 冷 凍 保 存 による 比 較 試 験 を 行 った 各 サンプルの 莢 の 水 分 色 クロロフィル 含 量 の 測 定 結 果 を 表 9 に 示 した また 各 保 存 試 験 中 の 凍 結 サンプル 表 面 に 生 じた 氷 結 晶 の 状 態 を 図 7 に 示 した 冷 凍 保 存 温 度 別 のサンプルを 比 較 すると -10 保 存 では 枝 豆 莢 表 面 への 水 分 移 行 ( 包 材 内 での 氷 結 晶 生 成 )が 大 きく 1 ヶ 月 保 存 で 莢 の 水 分 が 低 下 していた 続 けて 2 3 ヶ 月 と 保 存 期 間 が 経 過 するにつれて 緑 色 が 著 しく 退 色 した また 外 観 の 色 の 様 子 と 同 様 に 莢 のクロ ロフィル 含 量 も 低 下 する 傾 向 が 見 られた -15 保 存 のサンプルでは -10 保 存 品 より 変 化 が 緩 慢 ではあるが 3 ヶ 月 保 存 までに 明 らかな 退 色 の 現 象 が 見 られた -20 保 存 品 は 6 ヶ 月 保 存 後 にクロロフィル 含 量 の 減 少 は 見 られたが 水 分 損 失 も 無 く 外 観 での 明 らかな 品 質 劣 化 は 認 められなかった 商 品 が 凍 結 温 度 帯 に 保 存 されていても -15 以 上 の 環 境 では 枝 豆 表 面 からの 水 分 昇 華 が 起 こりやすく 結 果 として 莢 の 乾 燥 が 進 み 組 織 が 空 気 にさらさ れることからクロロフィルを 主 とする 緑 色 成 分 の 退 色 が 加 速 すると 考 えられた 図 8 に 冷 凍 保 存 試 験 のサンプルの 緑 色 度 と 水 分 の 分 布 図 を 示 した 冷 凍 保 存 試 験 において 枝 豆 莢 の 含 水 率 と 緑 色 度 (a * のマイナス 絶 対 値 )は 相 関 が 認 められた これらの 結 果 から 商 品 の 冷 凍 保 存 温 度 は 品 質 保 持 に 重 要 な 要 素 であり -15 以 上 に 品 温 が 上 昇 しないように 留 意 する 必 要 があると 考 えられた

表 9. 冷 凍 保 存 温 度 別 サンプルの 分 析 結 果 保 存 月 数 莢 の 水 分 色 クロロフィル (g/100g) L * a * b * 1 72.7 43.4-10.8 28.5 5.8-10 2 72.5 42.7-11.6 28.6 4.8 3 71.2 42.8-9.3 26.3 3.9 1 78.4 42.2-15.6 31.0 7.3-15 2 75.8 43.3-15.5 31.5 6.5 3 72.8 42.6-13.9 30.0 3.8-20 1 79.0 43.1-17.1 32.4 11.6 6 80.1 41.1-16.8 31.3 8.3 図 7. 冷 凍 保 存 温 度 別 のサンプル( 表 面 に 発 生 した 氷 結 晶 の 様 子 ) 緑 薄 [a * ] -6.0-8.0 ** r=-0.91-10.0-12.0-14.0-16.0-18.0 緑 濃 70.0 72.0 74.0 76.0 78.0 80.0 82.0 水 分 [%] 図 8. 冷 凍 保 存 温 度 別 のサンプル( 莢 )の 緑 色 度 [a * ]と 水 分 の 分 布 図

4.まとめ 枝 豆 の 収 穫 から 加 工 までの による 比 較 では 時 間 経 過 により Sucrose 含 量 の 低 下 が 見 られ 特 に 24 時 間 経 過 したサンプルで 低 い 結 果 となった また グルタミン 酸 含 量 も 24hr 後 にやや 減 少 する 傾 向 があった 枝 豆 の 莢 の 緑 色 は 収 穫 後 の 時 間 経 過 とともに 退 色 が 進 んでい く 傾 向 があった 食 味 と 色 の 品 質 保 持 の 観 点 から 収 穫 後 の 枝 豆 は 可 能 な 限 り 早 く 加 工 処 理 す ることが 望 ましく 現 在 実 施 されている 収 穫 から 加 工 までの 3 時 間 以 内 の 処 理 は 極 めて 鮮 度 の 高 い 状 態 で 加 工 されていることがわかった 加 熱 条 件 による 比 較 試 験 では 枝 豆 製 品 に 含 まれる Maltose は ボイルまたは 蒸 し 工 程 のど ちらも 加 熱 初 期 の 2min で 既 に 生 成 しており 加 熱 時 間 を 長 くしても 増 加 は 見 られなかった さらに 加 熱 時 間 が 長 過 ぎても 色 の 低 下 食 感 の 損 失 が 生 じるため 青 臭 さが 無 くなる 最 短 時 間 での 処 理 が 望 ましいと 判 断 された 具 体 的 には 現 在 工 場 で 実 施 されている 加 熱 条 件 ( 約 4min のスチーム 処 理 )が 味 品 質 ともに 適 切 であると 考 えられた 冷 凍 温 度 による 比 較 試 験 では 本 試 験 で 設 定 した 温 度 別 のサンプルについては 差 が 見 られな かったが 液 体 窒 素 を 用 いた 凍 結 処 理 区 ではテクスチャー 強 度 が 高 かった 最 大 氷 結 晶 生 成 温 度 帯 (-1~-5 )の 通 過 時 間 は 工 場 での 液 体 窒 素 を 用 いた 凍 結 処 理 で 約 2min と 極 めて 短 く 大 量 の 処 理 においても 常 に 安 定 した 冷 凍 加 工 が 期 待 できると 考 えられた 枝 豆 の 冷 凍 保 存 試 験 では 保 存 期 間 中 に-10 >-15 >-20 の 順 に 乾 燥 変 色 等 の 劣 化 が 進 む 傾 向 が 見 られ -15 以 上 に 品 温 が 上 昇 しないように 留 意 する 必 要 があると 考 えられた