Microsoft Word - 九北会(部長からのメール分)■平成25年度税制改正意



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40 総 論 41 法 人 課 税 01 租 税 法 概 論 ( 4001 ) 02 税 制 の 動 向 ( 4002 ) 91 事 例 研 究 ( 4091 ) 99 その 他 ( 4099 ) 01 法 人 税 ( 4101 ) 3. 税 務 官 庁 の 組 織 4. 不 服 申 立 て 税 務

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

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弁護士報酬規定(抜粋)

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

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損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

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高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

目 次 市 民 税 の 減 免 に つ い て 1 減 免 の 一 般 的 な 留 意 事 項 2 減 免 の 範 囲 お よ び 減 免 割 合 3 1 生 活 保 護 法 の 規 定 に よ る 保 護 を 受 け る 者 3 2 当 該 年 に お い て 所 得 が 皆 無 と な っ た

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公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

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内 において 管 理 されている 上 場 株 式 等 のうち 非 課 税 管 理 勘 定 に 係 るもの( 新 規 投 資 額 で 毎 年 80 万 円 を 上 限 とします )に 係 る 配 当 等 で 未 成 年 者 口 座 に 非 課 税 管 理 勘 定 を 設 けた 日 から 同 日 の 属

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[2] 控 除 限 度 額 繰 越 欠 損 金 を 有 する 法 人 において 欠 損 金 発 生 事 業 年 度 の 翌 事 業 年 度 以 後 の 欠 損 金 の 繰 越 控 除 にあ たっては 平 成 27 年 度 税 制 改 正 により 次 ページ 以 降 で 解 説 する の 特 例 (

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ような 厚 生 年 金 基 金 関 係 の 法 改 正 がなされており (2)については 平 成 16 年 10 月 1 日 から (1) 及 び(3)については 平 成 17 年 4 月 1 日 から 施 行 されている (1) 免 除 保 険 料 率 の 凍 結 解 除 ( 母 体 企 業 (

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Transcription:

平 成 25 年 度 税 制 改 正 意 見 書 平 成 24 年 3 月 29 日 九 州 北 部 税 理 士 会 -1-

目 Ⅰ.はじめに 5 Ⅱ. 基 本 的 考 え 方 5 Ⅲ. 早 急 に 改 正 を 必 要 とする 要 望 事 項 6 Ⅳ. 改 正 要 望 事 項 の 具 体 的 内 容 8 租 税 手 続 等 関 係 8 重 点 項 目 8 税 務 調 査 に 関 する 規 定 の 整 備 ( 継 続 一 部 修 正 ) 8 一 般 項 目 9 1. 国 税 地 方 税 の 申 告 納 税 の 一 元 化 ( 継 続 ) 9 2. 国 税 不 服 審 判 所 の 独 立 性 を 確 保 ( 継 続 ) 10 3. 印 紙 税 の 廃 止 ( 継 続 ) 10 4. 延 滞 税 の 割 合 の 適 正 化 ( 継 続 ) 11 5. 減 額 更 正 処 分 の 期 間 制 限 等 の 見 直 し( 継 続 ) 11 所 得 税 関 係 12 重 点 項 目 12 相 続 財 産 を 譲 渡 した 場 合 の 課 税 の 特 例 ( 新 規 ) 12 人 的 所 得 控 除 の 見 直 し 及 びその 他 の 所 得 控 除 の 税 額 控 除 方 式 への 移 行 ( 継 続 ) 12 一 般 項 目 13 1. 土 地 建 物 等 の 譲 渡 損 失 の 損 益 通 算 及 び 繰 越 控 除 ( 継 続 ) 13 2. 不 動 産 所 得 損 益 通 算 不 可 特 例 の 廃 止 ( 継 続 ) 13 3. 事 業 から 対 価 を 受 ける 親 族 がある 場 合 の 必 要 経 費 特 例 の 廃 止 ( 継 続 ) 13 4. 寡 婦 と 寡 夫 の 要 件 統 一 ( 継 続 一 部 修 正 ) 13 5. 老 年 者 控 除 の 復 活 ( 継 続 ) 14 6. 青 色 申 告 承 認 申 請 書 の 提 出 期 限 延 長 ( 継 続 ) 14 7. 離 婚 に 伴 う 財 産 分 与 の 譲 渡 所 得 課 税 の 見 直 し( 継 続 ) 14 8. 源 泉 所 得 税 納 期 特 例 制 度 の 手 続 規 定 の 合 理 化 と 納 付 期 限 の 延 長 ( 継 続 一 部 修 正 ) 14 9. 財 産 債 務 明 細 書 提 出 制 度 の 廃 止 ( 継 続 ) 15 10. 準 確 定 申 告 書 の 提 出 期 限 の 延 長 ( 継 続 ) 15 法 人 税 関 係 16 重 点 項 目 16 役 員 給 与 の 損 金 不 算 入 規 定 の 見 直 し( 新 規 ) 16 一 般 項 目 16 1. 退 職 給 与 引 当 金 制 度 の 復 活 ( 継 続 一 部 修 正 ) 16 2. 交 際 費 課 税 制 度 の 見 直 し( 継 続 ) 16 3. 各 種 届 出 書 及 び 各 種 承 認 申 請 書 の 提 出 期 限 の 延 長 ( 継 続 ) 17 所 得 税 法 人 税 等 共 通 関 係 18 重 点 項 目 18 包 括 的 租 税 回 避 防 止 規 定 の 廃 止 ( 継 続 一 部 修 正 ) 18 一 般 項 目 18 1. 青 色 欠 損 金 等 繰 越 控 除 期 間 の 延 長 ( 継 続 ) 18 2. 社 会 保 険 診 療 報 酬 に 係 る 所 得 計 算 特 例 の 廃 止 ( 継 続 ) 18 3. 減 価 償 却 制 度 の 簡 素 化 ( 継 続 ) 19 相 続 税 関 係 20 重 点 項 目 20 非 上 場 株 式 等 についての 納 税 猶 予 制 度 の 要 件 緩 和 ( 継 続 一 部 修 正 ) 20 一 般 項 目 20 1. 配 偶 者 の 税 額 軽 減 制 度 の 適 用 基 準 の 見 直 し( 継 続 ) 20 2. 生 命 保 険 金 及 び 退 職 手 当 金 の 非 課 税 限 度 額 の 引 き 上 げ( 継 続 ) 20 3. 更 正 の 請 求 の 特 則 ( 継 続 ) 21 消 費 税 関 係 22-2- 次

重 点 項 目 22 帳 簿 及 び 請 求 書 等 の 保 存 要 件 の 見 直 し( 継 続 ) 22 一 般 項 目 22 1. 各 種 届 出 書 の 提 出 期 限 の 見 直 し( 継 続 一 部 修 正 ) 22 2. 個 別 評 価 貸 倒 引 当 金 に 係 る 消 費 税 額 控 除 ( 継 続 ) 22 3. 簡 易 課 税 制 度 の 見 直 し( 継 続 ) 23 4. 消 費 税 の 申 告 期 限 の 延 長 ( 継 続 ) 23 5. 基 準 期 間 の 廃 止 納 税 義 務 免 除 制 度 の 申 告 不 要 制 度 への 移 行 ( 継 続 一 部 修 正 ) 23 6. 課 税 仕 入 れの 全 額 仕 入 控 除 化 と 非 課 税 項 目 の 見 直 し( 新 規 ) 24 地 方 税 関 係 25 重 点 項 目 25 法 人 事 業 税 及 び 法 人 住 民 税 の 欠 損 金 繰 戻 還 付 制 度 の 創 設 ( 継 続 ) 25 法 人 住 民 税 均 等 割 の 課 税 標 準 の 見 直 し( 継 続 ) 25 固 定 資 産 課 税 台 帳 登 録 価 格 の 不 服 審 査 申 出 期 間 の 見 直 し( 継 続 ) 25 一 般 項 目 26 1. 事 業 税 26 (1) 個 人 事 業 税 の 事 業 主 控 除 額 の 引 き 上 げ( 継 続 ) 26 (2) 事 業 税 における 社 会 保 険 診 療 報 酬 に 係 る 課 税 除 外 措 置 の 廃 止 ( 継 続 ) 26 (3) 法 人 事 業 税 の 軽 減 税 率 不 適 用 法 人 の 資 本 金 額 引 き 上 げ( 継 続 ) 26 (4) 損 金 算 入 所 得 税 の 法 人 事 業 税 における 加 算 規 定 の 削 除 ( 継 続 ) 27 (5) 中 小 法 人 への 外 形 標 準 課 税 の 不 適 用 ( 継 続 ) 27 (6) 廃 業 の 場 合 の 個 人 事 業 税 申 告 期 限 の 延 長 ( 継 続 ) 27 2. 道 府 県 民 税 市 町 村 民 税 28 (1) 少 額 配 当 に 係 る 住 民 税 課 税 の 見 直 し( 継 続 ) 28 (2) 給 与 所 得 者 で 給 与 所 得 等 以 外 の 所 得 が20 万 円 以 下 の 場 合 の 住 民 税 課 税 の 見 直 し( 継 続 ) 28 (3) 個 人 住 民 税 均 等 割 課 税 の 見 直 し( 継 続 ) 28 (4) 個 人 住 民 税 における 退 職 所 得 課 税 の 見 直 し( 継 続 ) 28 3. 固 定 資 産 税 29 (1) 固 定 資 産 税 の 誤 納 金 還 付 可 能 期 間 の 見 直 し( 継 続 ) 29 (2) 償 却 資 産 税 における 課 税 資 産 評 価 額 の 最 低 限 度 額 の 見 直 し( 継 続 ) 29 4. 不 動 産 取 得 税 29 (1) 贈 与 等 の 取 消 しの 場 合 の 不 動 産 取 得 税 賦 課 の 見 直 し( 継 続 ) 29 (2) 婚 姻 期 間 20 年 以 上 の 配 偶 者 間 の 贈 与 居 住 用 不 動 産 についての 不 動 産 取 得 税 の 非 課 税 化 ( 継 続 ) 30 5. 事 業 所 税 30 (1) 事 業 所 税 の 廃 止 ( 継 続 ) 30 税 務 行 政 関 係 31 重 点 項 目 31 税 理 士 法 第 33 条 の2の 書 面 添 付 制 度 と 税 務 調 査 手 続 ( 継 続 ) 31 一 般 項 目 31 1. 税 務 調 査 手 続 に 関 する 要 望 ( 継 続 一 部 修 正 ) 31 2. 全 ての 市 町 村 で 電 子 申 告 を 可 能 とすること( 継 続 ) 32 3. 行 政 の 法 律 解 釈 の 妥 当 性 を 検 証 する 制 度 の 構 築 ( 継 続 ) 33 Ⅴ. 中 期 的 視 点 から 検 討 すべき 項 目 34 1. 納 税 者 の 義 務 と 権 利 を 規 定 する 基 本 法 の 創 設 ( 新 規 ) 34 2. 特 定 の 所 得 控 除 の 給 付 付 き 税 額 控 除 方 式 への 移 行 ( 継 続 ) 34 3. 金 融 所 得 課 税 一 体 化 の 留 意 点 ( 継 続 ) 35 4. 財 産 評 価 の 法 定 化 ( 継 続 ) 35 5. 地 方 税 法 典 の 整 備 ( 継 続 ) 35-3-

凡 通 法 所 法 法 法 消 法 相 法 措 法 地 法 通 令 所 令 法 令 地 令 例 国 税 通 則 法 所 得 税 法 法 人 税 法 消 費 税 法 相 続 税 法 租 税 特 別 措 置 法 地 方 税 法 国 税 通 則 法 施 行 令 所 得 税 法 施 行 令 法 人 税 法 施 行 令 地 方 税 法 施 行 令 -4-

Ⅰ.はじめに この 税 制 改 正 に 関 する 意 見 書 は 税 理 士 法 第 49 条 の11に 規 定 する 建 議 等 により 税 理 士 及 び 税 理 士 会 がその 公 共 的 立 場 と 使 命 に 基 づき 税 務 の 専 門 家 として 税 務 官 公 署 に 対 し 税 制 及 び 税 務 行 政 の 改 善 について 提 言 すべく 作 成 されたものである 本 意 見 書 は 税 は 何 よりも 公 平 でなければならないという 大 原 則 のもと 減 税 のみを 求 めるので はなく また 特 定 の 企 業 や 個 人 又 は 特 定 の 業 種 や 業 界 等 の 立 場 に 偏 することなく 真 に あるべ き 税 制 の 構 築 に 向 けて 集 約 した 意 見 である 本 意 見 書 策 定 に 当 たっては 本 会 の 昨 年 までの 税 制 改 正 意 見 書 を 土 台 とし 本 会 会 員 からの 意 見 のほか 税 制 改 正 に 関 する 公 開 討 論 会 において 市 民 から 提 言 された 意 見 を 参 考 にした 平 成 24 年 度 は いわゆる 社 会 保 障 と 税 の 一 体 改 革 についての 議 論 の 中 で 消 費 税 の 税 率 引 き 上 げに ついて 具 体 的 な 検 討 が 行 われることが 見 込 まれるが 税 率 の 引 き 上 げに 比 例 して 問 題 点 も 拡 大 する 現 行 の 消 費 税 法 上 の 諸 問 題 についても 同 時 に 見 直 されなければならない また 改 正 法 附 則 106 条 に 規 定 された 納 税 環 境 整 備 に 係 る 継 続 検 討 過 程 も 詳 細 に 検 証 されなければならない なお 現 時 点 においては 平 成 24 年 度 税 制 改 正 が 実 現 するか 否 かは 柔 軟 的 であるが 本 意 見 書 は 税 制 改 正 法 案 がその 法 案 とおり 可 決 成 立 することを 前 提 として 取 りまとめを 行 わざるを 得 なかっ た 事 情 につき 了 承 を 願 いたい Ⅱ. 基 本 的 考 え 方 九 州 北 部 税 理 士 会 は 以 下 の 視 点 に 立 ち あるべき 税 制 の 構 築 を 目 指 し 税 制 及 び 税 務 行 政 の 改 善 についての 提 言 を 行 う 1. 租 税 法 律 主 義 に 基 づく 公 平 な 負 担 が 実 現 する 税 制 乏 しきを 憂 えず 均 しからざるを 憂 う という 表 現 は 公 平 ( 平 等 ) 原 則 を 的 確 に 言 い 当 て ている 人 は その 報 酬 の 低 さではなく 身 近 な 他 人 との 不 公 平 を 意 識 した 時 に 勤 労 意 欲 を 無 く するものである これを 租 税 原 則 に 置 き 換 えるならば 高 きを 憂 えず 等 しからざるを 憂 う ということになろう 税 が 国 家 の 費 用 を 賄 うための 国 民 の 分 担 金 である 以 上 その 負 担 は 基 本 的 には 納 得 が 得 られるものである しかしながら 公 平 な 負 担 ではないと 国 民 が 感 じたとき 国 家 に 対 する 信 頼 が 揺 らぎ 納 税 意 欲 も 減 退 してしまうものである アダム スミスの 租 税 四 原 則 ( 公 平 性 の 原 則 確 実 性 の 原 則 便 宜 性 の 原 則 最 小 徴 税 費 の 原 則 )をはじめ 種 々の 租 税 原 則 が 説 かれるが それらに 共 通 するものは 公 平 である この 公 平 原 則 は 他 の 原 則 とは 同 列 のものではなく 他 の 原 則 を 包 括 する 最 高 原 則 と 位 置 づけられるべ きものである 言 うは 易 く で 過 去 から 現 在 に 至 るまで 完 璧 に 公 平 な 税 制 は 存 在 しなかっ たであろうし 将 来 においても 完 璧 な 公 平 は 実 現 できないのかもしれないが 限 りなく 実 質 的 公 平 に 近 い 税 制 の 構 築 を 目 指 して 努 力 すべきはいうまでもない たとえ 政 策 的 な 時 限 措 置 であって も 一 部 の 企 業 群 や 一 部 の 個 人 層 を 優 遇 するような 税 制 度 は 極 力 避 けるべきである また わが 国 は 租 税 法 律 主 義 を 憲 法 で 宣 言 している 遡 及 立 法 などは 論 外 としても 法 律 としての 予 測 可 能 性 や 法 的 安 定 性 を 阻 害 する 白 紙 的 な 政 令 委 任 や 不 確 定 概 念 の 多 用 は この 原 則 に 抵 触 するものであることを 立 法 段 階 において 更 に 認 識 すべきである 2. 国 民 の 立 場 に 立 った 適 正 な 手 続 きが 保 障 された 税 制 -5-

平 成 23 年 度 の 税 制 改 正 において 国 税 通 則 法 が 改 正 され 税 務 調 査 手 続 について 明 確 な 規 定 が 置 かれることは 大 きく 評 価 されなければならない 国 際 化 が 進 展 する 現 代 社 会 にあって 世 界 の 中 の 日 本 という 視 点 でわが 税 制 をみたときに 税 務 行 政 における 手 続 規 定 が 透 明 化 されることは たいへん 喜 ばしいことである 今 後 は 納 税 者 と 国 家 とが 対 等 な 立 場 において 適 正 な 納 税 義 務 の 実 現 に 向 けた 環 境 が 熟 成 されなければならない 3. 国 民 に 開 かれた 税 制 改 正 論 議 と 透 明 性 のある 改 正 手 続 きが 担 保 された 税 制 優 れた 税 制 は 税 の 使 途 を 含 めた 国 民 の 理 解 と 合 意 のもとに 構 築 されるものである 税 制 の 改 正 は 国 民 に 開 かれた 場 における 充 分 な 議 論 を 経 たものでなければならない 4. 時 代 に 適 合 した 税 制 経 済 社 会 の 変 化 に 伴 い 実 質 的 な 公 平 も 変 化 する 規 定 の 創 設 当 時 においては 合 理 性 が 認 めら れたとしても 時 代 の 変 遷 とともにその 存 立 意 義 が 薄 れるものもあるし これを 放 置 することに より 新 たな 不 公 平 を 生 じさせることになるものもある また 十 年 前 には 想 像 すらできなかった 新 たな 経 済 取 引 が 出 現 することもある これらに 対 し 税 制 は 適 宜 に 対 応 すべきである Ⅲ. 早 急 に 改 正 を 必 要 とする 要 望 事 項 本 年 度 意 見 書 は 重 点 項 目 一 般 項 目 及 び 中 期 的 視 点 から 検 討 すべき 項 目 に3 分 類 した 重 点 項 目 には 重 要 性 及 び 緊 急 性 の 高 い 項 目 として 厳 選 したものを 掲 げ その 他 の 項 目 は 一 般 項 目 とした 中 期 的 視 点 から 検 討 すべき 項 目 は 中 長 期 的 に 実 現 すべきもの 及 び 今 後 更 に 研 究 と 検 討 を 深 めた 上 で 重 点 項 目 又 は 一 般 項 目 とすべきものである 改 正 要 望 事 項 の 中 で 早 急 に 改 正 を 求 める 事 項 は 下 記 のとおりである 租 税 手 続 等 関 係 税 務 調 査 に 関 する 規 定 を 整 備 すること 所 得 税 関 係 相 続 財 産 を 譲 渡 した 場 合 の 課 税 関 係 を 適 正 化 すること 人 的 所 得 控 除 の 見 直 し 及 びその 他 の 所 得 控 除 を 税 額 控 除 方 式 へ 移 行 すること 法 人 税 関 係 退 職 給 与 引 当 金 制 度 を 復 活 すること 所 得 税 法 人 税 等 共 通 関 係 同 族 会 社 の 行 為 計 算 否 認 規 定 等 を 廃 止 すること 相 続 税 関 係 非 上 場 株 式 等 についての 納 税 猶 予 制 度 の 要 件 を 緩 和 すること 消 費 税 関 係 課 税 仕 入 に 係 る 帳 簿 及 び 請 求 書 等 の 保 存 規 定 を 改 正 前 の 帳 簿 又 は 請 求 書 等 に 戻 すこ -6-

と 地 方 税 関 係 法 人 事 業 税 法 人 道 府 県 民 税 及 び 法 人 市 町 村 民 税 に 欠 損 金 の 繰 戻 し 還 付 制 度 を 創 設 すること 法 人 道 府 県 民 税 市 町 村 民 税 の 均 等 割 の 課 税 標 準 を 欠 損 金 のある 法 人 等 が 無 償 減 資 等 により 欠 損 填 補 を 行 った 場 合 には 欠 損 填 補 に 充 てた 金 額 を 資 本 金 等 の 額 から 控 除 すること 固 定 資 産 税 において 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 登 録 された 価 格 について 不 服 がある 場 合 は 第 2 年 度 第 3 年 度 においても 価 格 について 審 査 の 申 出 ができるように 改 正 すること 税 務 行 政 関 係 税 理 士 法 第 33 条 の2の 書 面 が 添 付 された 申 告 に 係 る 税 理 士 に 対 する 意 見 聴 取 について 制 度 趣 旨 に 適 った 運 営 を 行 うこと -7-

Ⅳ. 改 正 要 望 事 項 の 具 体 的 内 容 租 税 手 続 等 関 係 重 点 項 目 税 務 調 査 に 関 する 規 定 の 整 備 ( 継 続 一 部 修 正 ) (1) 納 税 義 務 者 等 への 調 査 の 事 前 通 知 について 調 査 の 目 的 に 加 え 調 査 選 定 理 由 の 通 知 義 務 規 定 を 置 くこと ( 通 法 74 条 の91 三 通 令 30の4) (2) 税 務 調 査 の 事 前 通 知 の 除 外 要 件 である その 他 国 税 に 関 する 調 査 の 適 正 な 遂 行 に 支 障 を 及 ぼすおそれ を 削 除 し 国 税 通 則 法 第 74 条 の10を 適 用 する 理 由 を 記 載 した 書 面 の 交 付 義 務 規 定 を 置 くこと ( 通 法 74 条 の10) (3) 調 査 終 了 時 の 修 正 申 告 又 は 期 限 後 申 告 の 勧 奨 について 課 税 庁 職 員 の 行 使 しうる 権 限 の 範 囲 から 外 すため 国 税 通 則 法 第 74 条 の11 第 3 項 を 削 除 すること ( 通 法 74 条 の113) (4) 納 税 義 務 者 からの 帳 簿 書 類 その 他 の 物 件 の 提 出 について 国 税 通 則 法 第 127 条 第 3 号 中 又 は 提 出 を 削 除 し 提 出 及 び 留 置 きについて 納 税 義 務 者 の 承 諾 を 要 件 とする 規 定 を 置 くこと ( 通 法 74 条 の2 74 条 の3 74 条 の4 74 条 の5 74 条 の6 74 条 の7 127 条 三 通 令 30 条 の3) (5) 納 税 者 のプライバシー 保 護 特 定 職 業 人 の 守 秘 義 務 等 に 係 る 規 定 を 整 備 すること ( 創 設 国 手 法 74 条 の2 74 条 の3) H22~H24 (1) 納 税 者 側 に 調 査 受 忍 義 務 を 生 じさせる 質 問 検 査 権 行 使 時 には いかなる 理 由 で 当 該 義 務 が 生 ずるのかの 理 由 を 開 示 する 必 要 がある したがって 質 問 検 査 権 行 使 にあたっては 調 査 の 目 的 の 開 示 に 加 え 当 該 納 税 義 務 者 等 が 調 査 先 に 選 定 された 理 由 を 開 示 することを 義 務 付 ける べきである なお 調 査 着 手 時 においてどうしても 調 査 理 由 が 開 示 できない 場 合 は 調 査 終 了 時 において 着 手 時 に 開 示 できなかった 理 由 と 併 せて 開 示 しなければならないこととすべきで ある (2) 税 務 調 査 手 続 の 適 正 化 にあたり 重 要 な 意 味 を 持 つ 事 前 通 知 については 可 能 な 限 り 例 外 を 設 けないことが 納 税 者 の 権 利 利 益 を 保 護 する 上 で 重 要 となるが 事 前 通 知 を 行 わないことが 容 認 されるのは 違 法 若 しくは 不 当 な 行 為 を 容 易 にし 正 確 な 課 税 標 準 等 又 は 税 額 等 の 把 握 を 困 難 にするおそれ がある 場 合 のみであり 一 般 的 な 除 外 規 定 を 設 ける 必 要 性 は 認 められない また 事 前 通 知 が 行 われなかったことについて 具 体 的 にどのような 行 為 が 想 定 されたのか 無 予 告 とせざるを 得 なかった 具 体 的 理 由 の 書 面 による 交 付 義 務 を 付 するべきである (3) 修 正 申 告 期 限 後 申 告 ともに 納 税 者 の 側 からの 任 意 選 択 的 な 税 額 確 定 の 方 法 である 課 税 庁 の 当 該 職 員 が 納 税 義 務 者 に 対 しこれらの 制 度 についての 紹 介 又 は 説 明 を 行 う 程 度 であれば 問 題 は 生 じないが これらの 申 告 を 勧 奨 又 はしょうようすることについては もともと 課 税 庁 の 所 掌 事 務 の 範 囲 に 含 まれるものとは 考 え 難 い 納 税 義 務 者 側 からの 任 意 選 択 的 な 行 為 であるにも かかわらず 更 正 又 は 決 定 という 独 自 の 処 分 権 限 を 行 使 しうる 側 が 勧 奨 するという 行 為 は 法 律 上 の 権 限 の 範 囲 に 含 めるにはなじまず 行 政 手 続 及 び 租 税 債 務 の 確 定 手 続 に 混 乱 を 来 たす 可 能 性 が 高 い また 納 税 義 務 者 にとっての 修 正 申 告 又 は 期 限 後 申 告 の 選 択 は 事 後 の 争 訟 手 続 への 道 を 閉 -8-

ざすデメリットしかない 手 続 きである このような 申 告 手 続 を 勧 奨 する 権 限 を 課 税 庁 に 付 与 す ることにどのような 効 果 が 認 められるのか 疑 問 である したがって これらの 行 為 についての 権 限 を 法 律 で 明 文 化 する 規 定 は 削 除 すべきである (4) 帳 簿 書 類 その 他 の 物 件 は 納 税 者 の 私 有 財 産 であり その 預 かりについては 慎 重 が 期 され ま た 可 能 な 限 り 少 量 かつ 短 期 間 の 留 置 きであることが 望 ましい しかし 当 該 物 件 を 正 当 な 理 由 なく 提 示 又 は 提 出 しなかった 場 合 には 罰 則 規 定 の 適 用 があり 事 実 上 間 接 強 制 を 伴 うものと なっている これらの 書 類 の 提 示 については 間 接 強 制 を 伴 う 任 意 調 査 の 受 忍 義 務 の 範 囲 に 入 る であろうが 提 出 については 間 接 強 制 から 外 し 納 税 者 の 了 承 を 前 提 とすべきである また 当 該 物 件 の 留 置 きについても 納 税 義 務 者 等 の 立 会 いのない 状 態 で 調 査 が 行 われることについての 了 承 手 続 きを 経 てから 行 われるべきである (5) 質 問 検 査 権 を 行 使 する 場 所 や 時 間 については 納 税 者 の 生 活 の 平 穏 を 害 することや 営 業 活 動 に 支 障 をきたすことがあってはならない また 納 税 者 及 び 第 三 者 のプライバシーについても 完 全 に 保 護 されなければならない これらは 国 民 の 基 本 権 に 関 わることであるのでこれを 侵 害 することがないよう 法 律 による 客 観 的 な 基 準 を 設 け その 枠 を 超 えない 範 囲 での 行 政 運 営 がな されなければならない いわゆる 反 面 調 査 については 本 人 調 査 に 対 し 補 充 的 副 次 的 なものであるため 反 面 調 査 先 及 び 反 面 調 査 を 行 わなければならない 客 観 的 必 要 性 を 提 示 した 上 で 納 税 者 本 人 の 了 承 に 基 づいて 行 われるべきである なお 反 面 調 査 を 拒 否 する 納 税 者 に 正 当 な 理 由 が 無 い 場 合 には 反 面 調 査 を 行 うことの 客 観 的 な 必 要 性 について 具 体 的 に 記 載 した 書 面 を 交 付 することにより 反 面 調 査 を 可 能 とする 規 定 を 置 くことも 検 討 されるべきであろう 特 定 職 業 人 の 守 秘 義 務 は 調 査 上 の 客 観 的 必 要 があったとしても 解 除 されるものではない また 税 務 職 員 に 守 秘 義 務 が 課 せられていることを 理 由 に 解 除 されるものでもない 特 定 職 業 人 等 第 三 者 に 対 する 守 秘 義 務 を 有 する 納 税 者 の 調 査 にあたっては これらの 守 秘 義 務 を 侵 害 す ることがないよう 手 続 上 の 規 定 を 置 くべきである 一 般 項 目 1. 国 税 地 方 税 の 申 告 納 税 の 一 元 化 ( 継 続 ) 国 税 と 地 方 税 の 申 告 納 税 の 一 元 化 及 び 国 と 地 方 団 体 における 徴 収 事 務 の 一 元 化 を 図 ること ( 創 設 ) H22~H24 現 在 わが 国 における 国 税 地 方 税 の 事 務 は 国 税 庁 地 方 自 治 体 と 個 別 の 機 関 で 行 われており 非 効 率 的 な 事 務 運 営 となっている ( 例 外 として 地 方 消 費 税 及 び 地 方 法 人 特 別 税 の 課 税 徴 収 事 務 がある ) 行 政 効 率 及 び 納 税 者 の 利 便 性 の 観 点 から 国 税 地 方 税 の 申 告 納 税 及 び 事 務 の 一 元 化 の 検 討 を 行 うべきである 税 目 は 課 税 ベースが 重 複 しているものを 対 象 とし 国 税 は 所 得 税 及 び 法 人 税 とし 地 方 税 は 個 人 住 民 税 及 び 個 人 事 業 税 並 びに 法 人 住 民 税 及 び 法 人 事 業 税 とする ( 所 得 を 課 税 ベースとしな い 医 療 法 人 等 の 事 業 税 及 び 外 形 標 準 課 税 の 事 業 税 についても 同 様 とする ) 一 元 化 の 方 向 としては 国 税 地 方 税 の 事 務 のうち 地 方 公 共 団 体 の 賦 課 権 に 係 る 部 分 を 除 く 単 -9-

純 な 事 務 について 国 税 庁 ( 内 国 歳 入 庁 等 の 新 たな 機 関 を 設 置 することも 検 討 )に 移 管 するものと し これにより 現 状 と 比 較 し 行 政 効 率 及 び 納 税 者 の 利 便 性 の 両 面 からの 効 果 が 期 待 される 特 に 分 割 法 人 の 地 方 税 申 告 については 法 人 税 の 申 告 書 に 新 たな 別 表 を 設 け 地 方 税 に 関 する 情 報 ( 課 税 標 準 の 分 割 明 細 税 率 均 等 割 額 中 間 納 付 額 等 )を 記 載 することによる 申 告 の 一 元 化 が 可 能 である この 場 合 個 人 法 人 ともに 各 都 道 府 県 市 町 村 への 納 税 に 関 しては 国 に 一 括 して 納 付 し それを 各 地 方 自 治 体 に 配 分 する また その 後 の 納 付 管 理 については 滞 納 整 理 等 の 実 効 性 を 考 慮 して 国 が 一 括 して 行 うか 地 方 税 分 は 各 地 方 公 共 団 体 で 行 うかは 今 後 の 検 討 課 題 である アメリカ イギリス カナダ 等 は その 方 法 は 異 なりこそすれ 何 れも 国 税 機 関 による 事 務 の 一 元 化 が 行 われている 現 在 でも 滞 納 処 分 に 係 る 回 収 機 構 が 各 地 で 組 織 されているが 京 都 地 方 税 機 構 が 指 向 する 地 方 税 の 税 額 を 共 同 で 算 定 しようとする 方 向 性 を 国 レベルで 推 進 すべきである 将 来 的 には 社 会 保 険 料 等 についてもこの 一 元 化 の 中 に 組 み 込 むこと また 電 子 申 告 につい ても 統 合 システムを 構 築 すること 等 が 考 えられる 2. 国 税 不 服 審 判 所 の 独 立 性 を 確 保 ( 継 続 ) 国 税 不 服 審 判 所 の 独 立 性 を 確 保 するため 国 税 通 則 法 第 99 条 の 規 定 を 削 除 すること ( 通 法 99 条 ) H21~H24 国 税 不 服 審 判 所 は 国 税 に 関 する 法 律 に 基 づく 処 分 についての 審 査 請 求 に 対 して 裁 決 を 行 う 専 門 の 機 関 であり 納 税 者 の 正 当 な 権 利 の 救 済 を 図 るため 賦 課 徴 収 に 当 たる 処 分 庁 とは 別 個 の 独 立 した 機 関 として 設 置 されたものである 本 来 国 税 不 服 審 判 所 長 は 通 達 と 異 なる 解 釈 により 裁 決 をすることや 法 令 の 解 釈 の 重 要 な 先 例 となるような 裁 決 をすることもできる しかし 現 規 定 においては このような 裁 決 を 行 う 場 合 には 国 税 不 服 審 判 所 長 はあらかじめその 意 見 を 国 税 庁 長 官 に 申 し 出 る 必 要 がある その 結 果 国 税 庁 長 官 がその 意 見 に 同 意 すればそのまま 裁 決 できるが 同 意 しない 場 合 には 国 税 庁 長 官 は その 意 見 を 民 間 の 学 識 経 験 者 によって 構 成 される 国 税 審 議 会 に 諮 り その 議 決 に 基 づいて 国 税 不 服 審 判 所 長 に 指 示 しなければならないこととされている 国 税 の 審 判 に 対 する 中 立 なる 姿 勢 が 求 められる 国 税 不 服 審 判 所 の 独 立 性 を 確 保 するためには 当 該 規 定 は 削 除 すべきである 3. 印 紙 税 の 廃 止 ( 継 続 ) 印 紙 税 を 廃 止 すること ( 印 紙 税 法 ) H21~H24 印 紙 税 は 経 済 取 引 に 伴 い 作 成 される 文 書 の 背 後 には 経 済 的 利 益 があると 推 定 されること 文 書 を 作 成 することによって 取 引 事 実 が 明 確 化 し 法 律 関 係 が 安 定 化 することに 着 目 して 広 範 な 文 書 に 負 担 を 求 める 文 書 課 税 であり 流 通 税 に 位 置 づけられている -10-

しかしながら 事 務 処 理 の 機 械 化 や 電 子 商 取 引 の 普 及 等 により これまで 専 ら 文 書 により 作 成 されてきたものが 電 磁 的 記 録 により 作 成 されるいわゆるペーパーレス 化 が 進 展 している 現 状 にあ って 紙 文 書 のみを 課 税 客 体 とすることが 公 平 性 を 欠 く 結 果 となっている 法 が 施 行 された 当 時 には 全 く 想 定 されていない 状 況 になっていることを 考 慮 すると 印 紙 税 は 廃 止 すべきである 4. 延 滞 税 の 割 合 の 適 正 化 ( 継 続 ) 延 滞 税 の 割 合 について 納 付 義 務 の 確 定 の 態 様 に 応 じた 設 定 とすること ( 通 法 60 条 ) H23~H24 現 行 の 延 滞 税 の 割 合 は 自 主 的 修 正 申 告 の 場 合 でも 更 正 等 の 処 分 が 行 われた 場 合 でも 同 率 が 適 用 され また 延 滞 税 の 割 合 の 特 例 ( 措 法 94)は 極 めて 限 られた 期 間 にしか 適 用 されず 場 合 によっては 延 滞 税 の 割 合 が 高 率 に 過 ぎる 状 況 となっている 滞 納 を 未 然 に 防 ぐためにやや 高 率 の 延 滞 税 の 割 合 とするのはやむを 得 ないが そこには 処 罰 性 があることも 否 定 できない ( 加 算 税 と 延 滞 税 との 二 重 処 罰 性 ) 延 滞 税 の 割 合 については 納 付 義 務 確 定 の 態 様 に 応 じた 例 えば 次 のような 設 定 とされるべきで ある 1 更 正 処 分 期 限 後 申 告 及 び 修 正 申 告 ( 更 正 を 予 知 したもの) 現 行 の14.6%を7.3%とする 2 更 正 を 予 知 しない 修 正 申 告 特 例 基 準 割 合 ( 措 法 93 条 1 項 に 規 定 する 割 合 )とする 5. 減 額 更 正 処 分 の 期 間 制 限 等 の 見 直 し( 継 続 ) 国 税 庁 長 官 の 法 令 の 解 釈 が 変 更 され 変 更 後 の 解 釈 が 公 表 された 場 合 の 減 額 更 正 処 分 の 除 斥 期 間 および 還 付 金 の 消 滅 時 効 について 10 年 以 上 の 期 間 ( 個 々の 事 案 に 応 じた 政 令 で 定 める 期 間 ) に 延 長 すること ( 通 法 711 二 74 通 令 30 244) H23~H24 国 税 庁 長 官 の 法 令 解 釈 の 誤 りによる 過 大 納 税 の 状 態 は 納 税 者 側 の 計 算 誤 り 等 の 落 ち 度 はなく 一 般 の 減 額 更 正 よりもより 長 期 に 亘 って 救 済 されるべきであることから これらの 場 合 の 更 正 の 請 求 が 行 われた 場 合 の 減 額 更 正 の 期 間 制 限 及 び 還 付 金 の 消 滅 時 効 について 10 年 程 度 に 期 間 を 延 長 すべきである -11-

所 得 税 関 係 重 点 項 目 相 続 財 産 を 譲 渡 した 場 合 の 課 税 の 特 例 ( 新 規 ) 相 続 税 の 課 税 の 対 象 となった 相 続 財 産 を 相 続 又 は 遺 贈 により 取 得 した 後 に 譲 渡 した 場 合 の 譲 渡 所 得 については その 譲 渡 により 生 じた 所 得 税 額 から 次 に 掲 げる 金 額 のうちいずれ か 低 い 金 額 をその 譲 渡 により 生 じた 所 得 税 額 を 限 度 として 控 除 すること また 措 法 39 条 相 続 税 の 取 得 費 加 算 の 特 例 は 廃 止 すること 1 資 産 を 譲 渡 した 者 が 納 付 すべき 相 続 税 額 に イに 掲 げる 課 税 価 格 のうちにロに 掲 げる 金 額 の 占 める 割 合 を 乗 じて 計 算 した 金 額 イ 相 続 財 産 を 譲 渡 した 者 の 相 続 税 の 課 税 価 格 ( 相 続 税 法 第 11 条 の2に 規 定 する 課 税 価 格 ) ロ 譲 渡 した 相 続 財 産 の 相 続 税 評 価 額 2 資 産 を 譲 渡 した 者 が 当 該 資 産 を 上 記 ロに 掲 げる 金 額 で 譲 渡 したものとみなして 計 算 した 場 合 の 所 得 税 額 H24 相 続 又 は 遺 贈 により 取 得 した 財 産 を 譲 渡 した 場 合 には 相 続 譲 渡 と 所 有 移 転 の 形 態 は 違 って いても その 移 転 の 本 質 は 同 一 である しかしながら 相 続 又 は 遺 贈 により 財 産 を 取 得 した 者 が その 取 得 した 財 産 を 譲 渡 した 場 合 には 同 一 納 税 者 に 結 果 として 相 続 税 と 所 得 税 の 双 方 を 負 担 さ せることもあり これは 課 税 上 問 題 がある 相 続 により 生 じた 税 額 のうちに 同 移 転 が 譲 渡 であったなら 生 じていた 税 額 を 譲 渡 により 生 じる 所 得 税 額 から 控 除 すべきである 人 的 所 得 控 除 の 見 直 し 及 びその 他 の 所 得 控 除 の 税 額 控 除 方 式 への 移 行 ( 継 続 ) 所 得 控 除 は 基 礎 控 除 配 偶 者 控 除 及 び 扶 養 控 除 のみとし その 額 は 少 なくとも 生 活 保 護 受 給 世 帯 の 収 入 金 額 とすること また 現 行 のその 他 の 所 得 控 除 については 税 額 控 除 方 式 へ 移 行 する こと ( 所 法 72 条 ~84 条 86 条 措 法 41 条 の16~18の3) H12 以 前 ~H24 (1) 憲 法 25 条 には 国 民 の 最 低 限 の 生 活 を 国 家 として 保 障 する 責 務 があると 明 示 されている 本 来 人 的 控 除 は 憲 法 で 保 障 された 最 低 限 の 生 活 維 持 のための 費 用 であるべきであり 少 なくと も 現 在 の 生 活 保 護 基 準 額 相 当 額 とすべきである また 特 定 扶 養 控 除 等 のその 他 の 人 的 控 除 は 制 度 を 複 雑 化 している 面 もあることから 基 礎 控 除 配 偶 者 控 除 及 び 扶 養 控 除 のみとすべきで ある (2) 現 行 の 人 的 控 除 以 外 の 所 得 控 除 は 担 税 力 が 減 殺 されることを 斟 酌 するものであり 現 行 の 所 得 控 除 方 式 では 高 額 所 得 者 になるほど 軽 減 額 が 大 きくなり 減 税 額 に 大 きな 格 差 が 生 じ 担 税 力 の 減 殺 を 考 慮 する 役 割 に 逆 行 する 結 果 になっている したがって 課 税 の 公 平 の 見 地 から 税 額 控 除 方 式 へ 移 行 すべきである -12-

一 般 項 目 1. 土 地 建 物 等 の 譲 渡 損 失 の 損 益 通 算 及 び 繰 越 控 除 ( 継 続 ) 土 地 建 物 等 の 譲 渡 により 生 じた 損 失 について 損 益 通 算 及 び 繰 越 控 除 を 認 めること ( 措 法 31 条 32 条 ) H18~H24 平 成 16 年 度 税 制 改 正 で 土 地 建 物 等 の 譲 渡 所 得 と 他 の 所 得 との 損 益 通 算 及 び 損 失 の 繰 越 控 除 が 認 められなくなった しかし 土 地 建 物 等 は 投 資 対 象 のみではなく 事 業 所 得 や 不 動 産 所 得 を 生 ずべき 事 業 用 資 産 として 活 用 された 後 事 業 の 縮 小 や 廃 業 等 で 処 分 せざるを 得 なくなったこと により 損 失 が 発 生 する 場 合 もある このようなケースは 事 業 への 投 資 額 の 未 回 収 を 意 味 するの であり そこには 実 質 的 な 担 税 力 は 存 在 せず 事 業 の 再 生 や 人 生 の 再 出 発 に 大 きな 支 障 をきたす こともあることから 損 益 通 算 の 制 限 はすべきではない また 益 のみに 課 税 し 損 は 切 り 捨 てるという 課 税 理 論 に 反 した 取 り 扱 いは 納 税 者 の 理 解 を 得 がたいものであり 早 急 に 改 正 前 の 状 態 に 戻 すべきである 2. 不 動 産 所 得 損 益 通 算 不 可 特 例 の 廃 止 ( 継 続 ) 不 動 産 所 得 に 係 る 損 益 通 算 不 可 の 特 例 の 規 定 を 廃 止 すること ( 措 法 41 条 の4) H11 以 前 ~H24 不 動 産 所 得 の 金 額 の 計 算 上 生 じた 損 失 の 金 額 のうち 土 地 等 を 取 得 するために 要 した 負 債 利 子 の 額 の 部 分 については 損 失 が 生 じなかったものとみなし 他 の 所 得 との 損 益 通 算 ができないこと とされている この 規 制 は バブル 経 済 の 崩 壊 により 過 度 な 不 動 産 投 資 も 沈 静 化 し 当 初 の 目 的 を 達 成 した ので 廃 止 すべきである 3. 事 業 から 対 価 を 受 ける 親 族 がある 場 合 の 必 要 経 費 特 例 の 廃 止 ( 継 続 ) 事 業 から 対 価 を 受 ける 親 族 がある 場 合 の 必 要 経 費 の 特 例 である 所 得 税 法 56 条 を 廃 止 すること ( 所 法 56 条 ) H21~H24 生 計 を 一 にする 親 族 に 対 する 給 与 等 であっても 居 住 者 の 営 む 事 業 等 の 必 要 経 費 として 控 除 す ることは 会 計 理 論 及 び 所 得 計 算 理 論 の 上 では 当 然 のことである 4. 寡 婦 と 寡 夫 の 要 件 統 一 ( 継 続 一 部 修 正 ) 寡 夫 の 要 件 及 び 控 除 額 を 寡 婦 の 要 件 及 び 控 除 額 と 同 じにすること ( 所 法 2 条 1 三 十 三 十 一 81 条 85 条 所 令 11 条 11 条 の2) H23~24 要 件 及 び 控 除 額 において 寡 夫 の 方 が 寡 婦 よりも 厳 しくなっているが 寡 夫 控 除 の 創 設 後 四 半 -13-

世 紀 を 経 過 し 社 会 経 済 状 況 特 に 労 働 環 境 は 大 きく 変 化 しており 差 を 設 ける 必 要 性 は 認 めら れない 5. 老 年 者 控 除 の 復 活 ( 継 続 ) 老 年 者 控 除 を 復 活 させること ( 創 設 ) H23~24 平 成 16 年 度 税 制 改 正 で 老 年 者 控 除 が 廃 止 されたが 公 的 年 金 控 除 の 改 正 とともに 高 齢 者 の 税 負 担 が 増 加 している 年 齢 70 歳 以 上 の 者 で 合 計 所 得 金 額 400 万 円 以 下 のものについて 50 万 円 の 老 年 者 控 除 を 復 活 させ るべきである 6. 青 色 申 告 承 認 申 請 書 の 提 出 期 限 延 長 ( 継 続 ) 新 規 開 業 者 の 青 色 申 告 承 認 申 請 書 の 提 出 期 限 を 翌 年 2 月 末 日 までとすること ( 所 法 144 条 147 条 ) H21~H24 青 色 申 告 をしようとする 場 合 には 開 業 の 日 から2 月 以 内 に 承 認 申 請 書 を 提 出 しなければなら ないこととされている しかし 新 規 開 業 者 は 税 務 関 係 手 続 きについて 熟 知 していない 場 合 もあること 青 色 申 告 はこ れを 積 極 的 に 普 及 推 進 することが 望 ましいことから 現 行 の 開 業 から2 月 以 内 の 提 出 期 限 は 余 りにも 短 いと 考 えられる 現 行 法 においても 12 月 29 日 から31 日 までの 間 に 開 業 した 場 合 の 提 出 期 限 が 翌 年 2 月 末 日 となることから 12 月 28 日 以 前 に 開 業 した 者 についてその 年 の 翌 年 2 月 末 日 まで 提 出 期 限 を 延 長 することとしても これによる 特 段 の 弊 害 は 考 えられない これに 伴 い みなし 承 認 ( 所 法 147 条 ) 関 係 についても 所 要 の 改 正 をすること 7. 離 婚 に 伴 う 財 産 分 与 の 譲 渡 所 得 課 税 の 見 直 し( 継 続 ) 離 婚 に 伴 う 財 産 分 与 の 資 産 の 移 転 に 対 しては 分 与 された 財 産 が 譲 渡 された 時 に 分 与 を 受 けた 者 に 課 税 すること ( 所 法 33 条 ) H11 以 前 ~H24 財 産 分 与 による 資 産 の 移 転 は 財 産 分 与 義 務 の 消 滅 という 経 済 的 利 益 を 対 価 とする 譲 渡 である としているが 同 時 に 資 産 の 逸 失 を 伴 うので 担 税 力 は 生 じていないこと 相 続 贈 与 と 同 様 に 形 式 的 財 産 の 移 転 にすぎないことから 分 与 を 受 けた 者 が 分 与 を 受 けた 財 産 を 譲 渡 した 時 に 分 与 をした 者 の 取 得 時 期 及 び 取 得 価 額 を 引 継 いで 課 税 すべきである 8. 源 泉 所 得 税 納 期 特 例 制 度 の 手 続 規 定 の 合 理 化 と 納 付 期 限 の 延 長 ( 継 続 一 部 修 正 ) -14-

源 泉 所 得 税 の 納 期 の 特 例 制 度 について 新 規 開 業 の 個 人 事 業 者 又 は 新 設 法 人 が 開 業 届 又 は 設 立 届 出 書 を 法 定 提 出 期 限 内 に 提 出 し その 法 定 期 限 までに 納 期 の 特 例 を 受 ける 旨 届 出 た 場 合 には 事 業 開 始 月 又 は 設 立 月 から 適 用 できることとすること ( 所 法 217 条 ) H12~H24 新 設 法 人 等 が 設 立 届 等 を 法 定 期 限 内 に 提 出 し その 法 定 期 限 までに 納 期 の 特 例 を 受 ける 旨 の 届 出 をした 場 合 設 立 又 は 事 業 開 始 月 から 適 用 できることとすれば 実 務 上 便 宜 である 9. 財 産 債 務 明 細 書 提 出 制 度 の 廃 止 ( 継 続 ) 財 産 債 務 明 細 書 の 提 出 制 度 を 廃 止 すること ( 所 法 232 条 ) H18~H24 財 産 債 務 明 細 書 の 提 出 制 度 は 昭 和 25 年 の 富 裕 税 の 創 設 に 伴 い それを 補 完 するために 設 けら れた 制 度 である また 税 務 行 政 庁 が 財 産 債 務 明 細 書 の 提 出 を 求 める 理 由 及 び 必 要 性 も 不 明 であ るので この 制 度 は 廃 止 すべきである 10. 準 確 定 申 告 書 の 提 出 期 限 の 延 長 ( 継 続 ) 所 得 税 の 確 定 申 告 書 を 提 出 すべき 居 住 者 がその 年 の 翌 年 1 月 1 日 から 当 該 確 定 申 告 書 の 提 出 期 限 までの 間 に 提 出 しないで 死 亡 した 場 合 のその 年 分 の 確 定 申 告 書 及 び 年 の 中 途 で 死 亡 した 場 合 のそ の 年 分 の 所 得 税 の 確 定 申 告 書 の 提 出 期 限 を 相 続 税 の 提 出 期 限 までとすること ( 所 法 124 条 125 条 ) H23~H24 現 行 法 においては 準 確 定 申 告 書 の 提 出 期 限 を 相 続 の 開 始 を 知 った 日 の 翌 日 から4 月 を 経 過 した 日 の 前 日 までとされている しかしながら 通 常 の 場 合 相 続 人 は 当 該 死 亡 した 者 の 確 定 申 告 書 の 作 成 と 相 続 に 関 する 手 続 きを 並 行 して 行 うことになるし 準 確 定 申 告 書 と 相 続 税 申 告 書 は 密 接 な 繋 がりがあり 遺 産 分 割 協 議 にも 影 響 を 及 ぼすものである 相 続 人 の 事 務 負 担 軽 減 という 観 点 からも 上 記 のようにすべきである -15-

法 人 税 関 係 重 点 項 目 役 員 給 与 の 損 金 不 算 入 規 定 の 見 直 し( 新 規 ) 役 員 給 与 につき 原 則 損 金 不 算 入 となっている 法 体 系 を 改 めること ( 法 法 34 条 ) H24 法 人 税 法 は 役 員 給 与 を 恣 意 性 と 利 益 調 整 の 観 点 から 原 則 損 金 不 算 入 と 規 定 し 損 金 の 額 に 算 入 される 役 員 給 与 を1 定 期 同 額 給 与 2 事 前 確 定 届 出 給 与 3 利 益 連 動 給 与 に 限 定 して いる しかし 会 社 法 では 役 員 給 与 を 定 款 の 定 め 若 しくは 株 主 総 会 の 決 議 等 によって 支 給 が 確 定 したものであり 当 該 役 員 の 職 務 執 行 の 対 価 として 株 式 会 社 から 受 くべき 財 産 上 の 利 益 と 定 義 し その 定 款 自 治 により 給 与 の 適 正 性 並 びに 透 明 性 を 担 保 している また 会 計 上 も 職 務 執 行 の 対 価 としてその 費 用 性 を 認 めている この 法 人 税 法 と 会 社 法 の 乖 離 性 を 原 因 として 本 来 は 法 人 の 判 断 に 委 ねられるべき 役 員 給 与 の 支 給 につき 税 法 基 準 が 拘 束 するといった 逆 基 準 性 の 問 題 を 引 き 起 こしている このこと は 経 済 の 環 境 変 化 が 著 しい 今 日 の 日 本 において 国 内 企 業 の 継 続 的 な 維 持 発 展 の 妨 げと なるものである また 税 法 における 当 該 規 定 の 具 体 的 な 取 り 扱 いは 質 疑 応 答 事 例 によらざ るを 得 ないという 現 状 は 問 題 がある 従 って 役 員 給 与 については 原 則 損 金 の 額 に 算 入 されるものと 規 定 したうえで 損 金 の 額 に 算 入 されないものも 併 せて 法 人 税 法 に 規 定 すべきである 一 般 項 目 1. 退 職 給 与 引 当 金 制 度 の 復 活 ( 継 続 一 部 修 正 ) 退 職 給 与 引 当 金 の 繰 り 入 れについて 損 金 算 入 を 認 めること ( 旧 法 法 54 条 ) H13~H24 退 職 給 付 引 当 金 は 労 働 協 約 等 で 定 められた 退 職 給 付 債 務 であり 正 当 な 期 間 費 用 として 認 識 す べきである また 会 計 理 論 上 もその 設 定 が 要 請 されている したがって 一 定 の 基 準 のもとに 企 業 が 当 期 の 負 担 に 属 する 額 として 計 上 した 退 職 給 与 引 当 金 については その 繰 入 額 の 損 金 算 入 を 認 めるべきである 2. 交 際 費 課 税 制 度 の 見 直 し( 継 続 ) 交 際 費 課 税 について 定 額 基 準 内 の10% 課 税 を 廃 止 するとともに その 支 出 実 態 に 適 合 した 改 正 をすること ( 措 法 61 条 の4) H11 以 前 ~H24 中 小 企 業 は 経 営 基 盤 が 脆 弱 であり 販 売 促 進 の 手 段 も 限 られている このような 中 小 企 業 の 事 業 活 動 を 円 滑 化 するためには ある 程 度 の 交 際 費 は 必 要 である したがって 定 額 基 準 内 での10-16-

% 損 金 不 算 入 規 定 は 廃 止 すべきである また 慶 弔 費 用 は 古 くから 我 が 国 の 社 会 風 習 として 定 着 しており 冗 費 または 濫 費 にあたる ものではない このことから 社 会 通 念 上 必 要 な 慶 弔 費 等 は 全 額 損 金 算 入 にすべきである 3. 各 種 届 出 書 及 び 各 種 承 認 申 請 書 の 提 出 期 限 の 延 長 ( 継 続 ) 法 人 税 青 色 申 告 承 認 申 請 書 棚 卸 資 産 の 評 価 方 法 減 価 償 却 資 産 の 償 却 方 法 の 変 更 届 出 書 および 有 価 証 券 の 一 単 位 あたりの 帳 簿 価 額 の 算 出 の 方 法 の 変 更 承 認 申 請 書 の 提 出 期 限 を 直 前 年 度 の 法 人 税 申 告 期 限 まで 延 長 すること ( 法 法 122 条 法 令 30 条 52 条 119 条 の6) H11~H24 現 行 法 では 設 立 第 1 期 に 該 当 する 場 合 を 除 き 当 該 書 類 の 提 出 期 限 は 当 該 事 業 年 度 の 開 始 の 日 の 前 日 まで とされているが 手 続 簡 素 化 のためにも 直 前 事 業 年 度 の 法 人 税 申 告 期 限 ま でとすべきである -17-

所 得 税 法 人 税 等 共 通 関 係 重 点 項 目 包 括 的 租 税 回 避 防 止 規 定 の 廃 止 ( 継 続 一 部 修 正 ) 同 族 会 社 の 行 為 計 算 否 認 規 定 等 を 廃 止 すること ( 所 法 157 条 法 法 132 条 同 132 条 の2 同 132 条 の3 相 法 64 条 ) H21~H24 一 般 に 包 括 的 租 税 回 避 防 止 規 定 といわれているこれらの 規 定 は 課 税 要 件 が 不 明 確 な 点 で 租 税 法 律 主 義 をないがしろにするものである そもそも 租 税 は 法 律 の 個 別 具 体 的 定 めにより 課 税 さ れるべきものであり 個 別 規 定 がないからといって 税 務 署 長 の 認 めるところにより 課 されるべ きものではない したがって 同 族 会 社 の 行 為 計 算 否 認 規 定 を 廃 止 し 租 税 回 避 を 防 止 すべき 必 要 がある 場 合 に おいては 納 税 者 の 予 測 可 能 性 を 高 めるためにも 個 別 規 定 をおいて 対 応 すべきである また 組 織 再 編 成 にかかる 行 為 計 算 否 認 規 定 および 連 結 法 人 にかかる 行 為 計 算 否 認 規 定 についても 同 様 の 理 由 により 廃 止 すべきである 一 般 項 目 1. 青 色 欠 損 金 等 繰 越 控 除 期 間 の 延 長 ( 継 続 ) 青 色 申 告 書 を 提 出 した 年 分 の 純 損 失 の 繰 越 控 除 及 び 青 色 申 告 書 を 提 出 した 事 業 年 度 の 欠 損 金 の 繰 越 控 除 については 期 間 制 限 を 廃 止 すること ( 所 法 70 条 法 法 57 条 ) 所 得 税 純 損 失 控 除 期 間 7 年 9 年 H11 以 前 ~H16 H18 H21~H24 長 期 にわたり 繰 越 欠 損 金 を 有 している 企 業 は 数 多 く 存 在 する このような 企 業 はたとえ 単 年 度 に 利 益 が 生 じても 担 税 能 力 があるとは 言 い 難 い 場 合 が 多 い 特 に 債 務 超 過 状 態 にある 企 業 に 税 負 担 を 求 めるのは 酷 である したがって 青 色 申 告 書 を 提 出 した 年 分 の 純 損 失 の 繰 越 控 除 及 び 青 色 申 告 書 を 提 出 した 事 業 年 度 の 欠 損 金 の 繰 越 控 除 については 期 間 制 限 を 廃 止 すべきである 特 に 所 得 税 における 純 損 失 の 繰 越 控 除 期 間 について 現 行 の3 年 間 というのはあまりにも 短 い したがって 純 損 失 の 繰 越 控 除 期 間 は 少 なくとも 法 人 と 同 様 9 年 に 延 長 すべきである なお 繰 越 控 除 の 期 間 制 限 廃 止 に 伴 い 更 正 の 期 間 制 限 を 延 長 する 必 要 があるとしても それ は 純 損 失 及 び 欠 損 金 の 更 正 にとどめるべきである 2. 社 会 保 険 診 療 報 酬 に 係 る 所 得 計 算 特 例 の 廃 止 ( 継 続 ) 社 会 保 険 診 療 報 酬 の 所 得 計 算 の 特 例 を 廃 止 すること ( 措 法 26 条 67 条 ) H11 以 前 ~H24 本 来 法 人 の 費 用 または 事 業 所 得 にかかる 必 要 経 費 は 実 額 で 計 算 すべきであって 本 規 定 の ような 経 費 率 による 計 算 は 認 められるべきではない また 本 制 度 のように 医 師 または 医 療 法 人 のみを 優 遇 する 特 例 は 課 税 の 公 平 に 反 するものである したがって 本 制 度 は 廃 止 すべきであ -18-

る 3. 減 価 償 却 制 度 の 簡 素 化 ( 継 続 ) 減 価 償 却 制 度 を 簡 素 化 すること ( 所 令 120 条 法 令 48 条 ) H20~H24 平 成 19 年 度 及 び 平 成 23 年 度 改 正 により 減 価 償 却 制 度 は 非 常 に 複 雑 になった 例 えば 新 定 率 法 では 償 却 保 証 額 をもちいた 複 雑 な 計 算 が 必 要 になった また 平 成 19 年 3 月 31 日 以 前 取 得 の 資 産 については 旧 法 における 減 価 償 却 終 了 後 長 期 にわたる 償 却 計 算 が 必 要 になった このように 複 雑 になった 減 価 償 却 制 度 は 簡 素 化 されるべきである たとえば 償 却 保 証 額 に よる 計 算 および 旧 法 償 却 終 了 後 の 長 期 にわたる 計 算 方 法 を 廃 止 し 耐 用 年 数 終 了 後 における 未 償 却 残 高 の 全 額 損 金 算 入 ( 必 要 経 費 算 入 )などの 方 策 を 講 じるべきである -19-

相 続 税 関 係 重 点 項 目 非 上 場 株 式 等 についての 納 税 猶 予 制 度 の 要 件 緩 和 ( 継 続 一 部 修 正 ) 非 上 場 株 式 等 についての 納 税 猶 予 制 度 の 適 用 要 件 を 緩 和 すること ( 措 法 70 条 の7 70 条 の7の2) H22~H24 この 制 度 は 平 成 21 年 度 税 制 改 正 で 中 小 企 業 の 円 滑 な 事 業 承 継 のために 創 設 されたものであ るが 実 際 に 適 用 を 受 けるにはその 適 用 要 件 にかなり 多 くの 制 約 が 設 けられており 利 用 しづら い 制 度 となっている 特 に 事 業 継 続 要 件 のひとつである 雇 用 維 持 要 件 は 贈 与 税 又 は 相 続 税 の 法 定 申 告 期 限 か ら5 年 間 について8 割 以 上 の 雇 用 を 維 持 することとされている しかしながら 今 日 のような 経 済 状 況 において 企 業 を 存 続 させるためにやむを 得 ず 雇 用 の 縮 小 等 をせざるを 得 ない 状 況 が 生 じ ることも 考 えられることから 要 件 の 緩 和 をすることが 必 要 である たとえば 常 時 使 用 従 業 員 数 に 代 え 給 与 の 総 額 又 は 正 規 の 常 時 使 用 従 業 員 数 に 換 算 した 非 正 規 の 使 用 従 業 員 数 を 加 算 した 人 数 等 を 基 準 とし 維 持 すべき 割 合 は6 割 程 度 とすべきであり ま た 雇 用 の 維 持 が 基 準 割 合 を 下 回 った 場 合 でも 猶 予 額 全 額 ではなくその 一 部 についての 納 付 義 務 が 生 じる 制 度 が 検 討 されるべきである 一 般 項 目 1. 配 偶 者 の 税 額 軽 減 制 度 の 適 用 基 準 の 見 直 し( 継 続 ) 申 告 期 限 までに 未 分 割 の 場 合 であっても 分 割 できない 一 定 の 特 別 な 事 情 がある 場 合 に 限 って は 配 偶 者 の 税 額 軽 減 を 認 めること ( 相 法 19 条 の2) H11 以 前 ~H13 H15~H24 今 日 の 高 齢 化 社 会 の 問 題 として 配 偶 者 が 認 知 症 等 による 家 庭 裁 判 所 の 後 見 人 の 選 任 に 日 数 を 要 し 必 ずしも 申 告 期 限 までに 遺 産 分 割 を 調 える 事 ができないという 場 合 に やむを 得 ない 事 情 が 配 慮 されず 遺 産 分 割 が 未 了 という 理 由 だけで 一 旦 納 税 をしなければならないという 不 合 理 な 状 況 が 生 じている 配 偶 者 に 対 する 相 続 税 の 軽 減 措 置 の 立 法 趣 旨 からして このような 場 合 に 限 っては 申 告 期 限 ま でに 未 分 割 であっても 課 税 上 弊 害 がない 限 り 当 軽 減 措 置 を 一 旦 適 用 し 一 定 期 間 内 に 分 割 がなさ れない 場 合 にはその 時 点 において 修 正 申 告 をするように 改 めるべきである 2. 生 命 保 険 金 及 び 退 職 手 当 金 の 非 課 税 限 度 額 の 引 き 上 げ( 継 続 ) 生 命 保 険 金 及 び 退 職 手 当 金 の 非 課 税 限 度 額 を 引 き 上 げること ( 相 法 12 条 ) H16~H18 H20~H24 相 続 税 における 生 命 保 険 金 及 び 退 職 手 当 金 の 非 課 税 限 度 額 については 相 続 人 の 生 活 の 保 障 を 目 的 として 設 けられたものであり 年 金 等 の 公 的 扶 助 による 社 会 保 障 制 度 が 少 子 高 齢 社 会 では 十 -20-

分 に 機 能 していない 中 で 自 助 による 相 続 人 の 生 活 保 障 の 面 でその 重 要 性 は 増 すばかりである また 相 続 税 の 納 税 資 金 を 確 保 するため 利 用 されている 場 合 も 多 い 昭 和 63 年 に 現 在 の 非 課 税 限 度 額 500 万 円 に 改 定 されて 据 え 置 かれたままであり 十 分 な 控 除 額 とはいえず 非 課 税 限 度 額 を 1,000 万 円 程 度 に 引 き 上 げるべきである 3. 更 正 の 請 求 の 特 則 ( 継 続 ) 被 相 続 人 に 係 る 保 証 債 務 の 履 行 を 更 正 の 請 求 の 特 則 事 由 に 追 加 すること ( 相 法 32 条 ) H11 以 前 ~H16 H19 H21~H24 保 証 債 務 については 相 続 税 申 告 期 限 までに 保 証 債 務 の 履 行 事 由 が 生 じ 求 償 権 を 行 使 できな い 場 合 は 債 務 控 除 を 認 めること また 申 告 期 限 後 においても 同 様 に 保 証 債 務 の 履 行 事 由 が 生 じ 求 償 権 を 行 使 できない 場 合 は 更 正 の 請 求 の 特 則 事 由 に 含 めるべきである -21-

消 費 税 関 係 重 点 項 目 帳 簿 及 び 請 求 書 等 の 保 存 要 件 の 見 直 し( 継 続 ) 課 税 仕 入 れに 係 る 帳 簿 及 び 請 求 書 等 の 保 存 規 定 を 改 正 前 の 帳 簿 又 は 請 求 書 等 に 戻 すこ と ( 消 法 30 条 7) H11 以 前 ~H24 現 行 消 費 税 法 上 の 仕 入 税 額 控 除 は 帳 簿 及 び 請 求 書 等 の 保 存 が 要 件 とされ 実 務 上 事 業 者 に 過 重 な 事 務 負 担 を 強 いることとなっているが 平 成 15 年 度 税 制 改 正 に 伴 う 免 税 点 の 引 き 下 げによ り これらの 問 題 はより 深 刻 化 している また 現 在 普 及 している 記 帳 制 度 による 帳 簿 と 請 求 書 等 との 突 き 合 わせにより 課 税 仕 入 れの 事 実 が 検 証 できれば 帳 簿 記 載 を 重 複 して 行 う 必 要 性 はな い この 改 正 ができない 場 合 においても 記 帳 要 件 の 緩 和 措 置 を 講 ずるようにすべきである 一 般 項 目 1. 各 種 届 出 書 の 提 出 期 限 の 見 直 し( 継 続 一 部 修 正 ) 消 費 税 の 各 種 届 出 書 の 提 出 期 限 を 見 直 すこと ( 消 法 9 条 19 条 37 条 ) H11 以 前 ~H24 消 費 税 の 簡 易 課 税 制 度 選 択 届 出 書 同 選 択 不 適 用 届 出 書 及 び 課 税 事 業 者 選 択 届 出 書 同 選 択 不 適 用 届 出 書 等 の 提 出 期 限 は 当 該 課 税 期 間 の 開 始 日 の 前 日 までとなっている しかし 今 日 経 済 環 境 は 著 しく 変 化 しまた 多 様 化 していることを 考 えると 事 前 に 課 税 に 関 す る 種 々の 選 択 を 判 断 することは 限 りなく 困 難 といわざるをえない したがって これらの 届 出 書 の 提 出 期 限 は その 適 用 を 受 けようとする 当 該 課 税 期 間 の 消 費 税 の 確 定 申 告 期 限 までとすべきである 2. 個 別 評 価 貸 倒 引 当 金 に 係 る 消 費 税 額 控 除 ( 継 続 ) 個 別 評 価 の 貸 倒 引 当 金 繰 入 額 に 係 る 消 費 税 額 を 控 除 すること ( 消 法 39 条 ) H21~H24 現 在 消 費 税 の 貸 倒 れの 範 囲 は 法 人 税 の 貸 倒 損 失 と 同 様 の 法 律 上 消 滅 した 債 権 等 に 限 られてい る しかし 法 人 税 では 法 的 な 切 捨 て 額 が 決 定 するまでの 期 間 が 長 期 になること また 回 収 の 可 能 性 も 低 いこと 等 に 鑑 み 個 別 評 価 による 貸 倒 引 当 金 繰 入 れを 認 めている よって 消 費 税 法 に おいても 法 人 税 法 又 は 所 得 税 法 での 個 別 評 価 の 貸 倒 引 当 金 繰 入 額 のうち 課 税 資 産 の 譲 渡 等 に 係 る 消 費 税 額 を 控 除 することとすべきである 但 し 個 別 評 価 の 貸 倒 引 当 金 の 戻 入 額 に 相 当 する 課 税 資 産 の 譲 渡 等 に 係 る 消 費 税 額 を 加 算 する こととする -22-

3. 簡 易 課 税 制 度 の 見 直 し( 継 続 ) 簡 易 課 税 による 税 額 計 算 を より 実 額 計 算 の 税 額 に 近 づけること ( 消 法 37 条 ) H22~H24 簡 易 課 税 制 度 は 小 規 模 事 業 者 の 事 務 負 担 軽 減 のための 特 例 であるが 現 在 の 計 算 方 法 での5 事 業 区 分 は 逆 に 事 務 処 理 を 複 雑 にしており しかも この 事 業 区 分 の 分 類 と 実 際 の 仕 入 れ 率 とは 大 きく 乖 離 している 場 合 もある また 設 備 投 資 等 で 固 定 資 産 を 取 得 したときにその 固 定 資 産 に 係 る 課 税 仕 入 に 係 る 消 費 税 額 に つき 税 額 控 除 を 受 けるためには 簡 易 課 税 の 選 択 をとりやめて 本 則 課 税 に 戻 さなければならない 中 小 企 業 は 大 企 業 と 違 い 設 備 投 資 計 画 に 基 づいて 前 課 税 期 間 までに 届 出 をすることは 困 難 な 場 合 が 多 く 本 則 課 税 に 比 し 過 大 な 消 費 税 額 を 納 付 する 結 果 となってしまう そこで 収 支 内 訳 書 や 損 益 計 算 書 貸 借 対 照 表 や 減 価 償 却 資 産 明 細 表 などを 用 いた 簡 略 化 した 計 算 方 式 に 改 正 する 事 業 者 は 法 人 も 個 人 も 決 算 申 告 においては 収 支 内 訳 書 や 損 益 計 算 書 などの 財 務 諸 表 を 作 成 し ている そこで 消 費 税 において 基 本 的 な 損 益 の 勘 定 科 目 を 設 定 し それに 従 って 計 算 したもの については 勘 定 科 目 で 消 費 税 がおおむね 非 課 税 又 は 課 税 対 象 外 である 科 目 ( 例 えば 給 料 法 定 福 利 費 保 険 料 支 払 利 息 減 価 償 却 費 租 税 公 課 など) 以 外 の 科 目 については 全 額 課 税 仕 入 れとみなし 科 目 内 の 課 税 区 分 を 不 必 要 とする 制 度 とし また 貸 借 対 照 表 や 減 価 償 却 資 産 明 細 表 などで 設 備 の 取 得 が 明 らかな 場 合 の 資 産 の 課 税 仕 入 に 係 る 消 費 税 額 も 控 除 できるようにする これにより 現 在 の 方 式 よりも 本 則 課 税 に 近 い 簡 易 課 税 制 度 となる 4. 消 費 税 の 申 告 期 限 の 延 長 ( 継 続 ) 法 人 の 消 費 税 の 申 告 期 限 を 法 人 税 の 申 告 期 限 に 合 わせること ( 創 設 ) H18~H24 消 費 税 の 計 算 は 法 人 の 所 得 計 算 と 切 り 離 して 考 えられないので 納 税 義 務 者 の 便 宜 を 考 慮 し 法 人 税 の 申 告 期 限 の 延 長 の 特 例 の 適 用 を 受 けている 場 合 に 対 応 させた 消 費 税 の 確 定 申 告 期 限 の 延 長 の 特 例 を 設 けるべきである 5. 基 準 期 間 の 廃 止 納 税 義 務 免 除 制 度 の 申 告 不 要 制 度 への 移 行 ( 継 続 一 部 修 正 ) 納 税 義 務 者 免 除 制 度 について 申 告 不 要 制 度 へ 移 行 することにより 基 準 期 間 の 課 税 売 上 高 によ る 全 ての 判 定 を 当 該 課 税 期 間 による 判 定 とし 免 税 事 業 者 の 行 う 資 産 の 譲 渡 等 について 消 費 税 課 税 取 引 として 取 り 扱 うべきである ( 消 法 9 条 37 条 ) H23~H24 基 準 期 間 に 比 し 当 該 課 税 期 間 の 課 税 売 上 高 が 激 増 した 場 合 でも 免 税 事 業 者 となり 逆 に 激 減 した 場 合 でも 課 税 事 業 者 となる 現 行 制 度 は 事 業 者 のみならず 一 般 国 民 にも 理 解 し 難 い 一 面 が ある したがって 小 規 模 事 業 者 及 び 中 小 事 業 者 に 対 する 課 税 緩 和 措 置 は 基 準 期 間 の 課 税 売 上 高 ではなく 当 該 課 税 期 間 の 課 税 売 上 高 により 免 税 事 業 者 や 簡 易 課 税 選 択 の 可 否 判 定 をすることが -23-

合 理 的 である この 制 度 の 導 入 を 可 能 とするために 納 税 義 務 免 除 制 度 に 代 えて 現 行 の 免 税 事 業 者 でも 消 費 税 相 当 額 を 収 受 できる 申 告 不 要 制 度 を 導 入 し 事 業 者 の 行 う 全 ての 取 引 について 消 費 税 の 埒 外 と ならないようにすべきである なお 申 告 不 要 制 度 の 導 入 により 適 用 課 税 期 間 開 始 前 に 提 出 し なければならない 課 税 事 業 者 選 択 簡 易 課 税 選 択 等 の 届 出 書 の 廃 止 資 本 金 1,000 万 円 以 上 の 法 人 以 外 の2 年 間 の 免 税 期 間 の 廃 止 等 複 数 の 問 題 も 解 決 される 6. 課 税 仕 入 れの 全 額 仕 入 控 除 化 と 非 課 税 項 目 の 見 直 し( 新 規 ) 消 費 税 法 第 30 条 第 2 項 をはじめとする 非 課 税 売 上 高 が 仕 入 税 額 控 除 を 制 限 する 規 定 を 廃 止 するこ と 併 せて 現 行 の 非 課 税 の 項 目 の 見 直 しを 行 い 土 地 や 支 払 手 段 等 の 譲 渡 のように 単 なる 資 本 移 転 と 考 えられる 取 引 のみを 非 課 税 項 目 として 残 し それ 以 外 の 取 引 については 新 たに 軽 減 税 率 (ゼ ロ 税 率 を 含 む)の 規 定 を 設 け 課 税 取 引 とすべきである ( 消 法 6 条 30 条 他 ) H24 消 費 税 の 制 度 は 可 能 な 限 り 収 受 した 消 費 税 相 当 額 と 支 出 した 消 費 税 相 当 額 の 差 額 を 納 付 し 又 は 還 付 するシンプルな 制 度 であるべきである しかし 現 行 の 消 費 税 の 非 課 税 制 度 は 単 に 最 終 消 費 者 の 税 負 担 が 軽 減 されるだけでなく 仕 入 税 額 控 除 の 計 算 過 程 に 取 り 込 まれることによって 納 税 義 務 者 である 事 業 者 の 控 除 仕 入 税 額 を 制 限 する 結 果 となっている 非 課 税 売 上 に 対 応 する 課 税 仕 入 に 係 る 消 費 税 額 について これを 課 税 標 準 に 係 る 消 費 税 額 から 控 除 することを 制 限 する 合 理 的 な 理 由 は 見 出 せないため これを 全 額 控 除 可 能 な 制 度 に 改 めるべきである 更 にその 上 で 現 行 の 非 課 税 項 目 のうち 単 なる 資 本 移 転 と 考 えられ 消 費 税 課 税 になじまない 別 表 一 の 一 号 ( 土 地 の 譲 渡 ( 貸 付 を 除 く)) 二 号 ( 有 価 証 券 等 の 譲 渡 ) 四 号 ( 郵 便 切 手 類 の 譲 渡 )については 非 課 税 項 目 として 残 し それ 以 外 は 新 たに 軽 減 税 率 (ゼロ 税 率 を 含 む)の 規 定 を 設 け 課 税 取 引 として 基 準 期 間 の 課 税 売 上 高 等 の 判 定 基 準 値 に 取 り 込 むべきである -24-

地 方 税 関 係 重 点 項 目 法 人 事 業 税 及 び 法 人 住 民 税 の 欠 損 金 繰 戻 還 付 制 度 の 創 設 ( 継 続 ) 法 人 事 業 税 法 人 道 府 県 民 税 及 び 法 人 市 町 村 民 税 に 欠 損 金 の 繰 戻 還 付 制 度 を 創 設 すること ( 創 設 ) H11 以 前 ~H15 H18~H24 法 人 税 が 欠 損 金 の 繰 戻 還 付 制 度 を 設 けている 趣 旨 は 欠 損 企 業 に 対 する 救 済 手 段 で 複 数 年 度 の 損 益 通 算 を 容 認 しているものであるが 特 に 経 営 基 盤 が 脆 弱 な 中 小 法 人 等 にとっては 大 きな 経 済 変 動 の 中 で 事 業 活 動 を 継 続 するために 重 要 な 制 度 である また 欠 損 金 の 繰 越 控 除 制 度 が 経 営 の 好 転 した 企 業 に 有 効 な 制 度 であることに 対 し 繰 戻 還 付 制 度 は 経 営 の 悪 化 に 際 し 効 果 的 であ るという 特 徴 を 有 する ただし この 欠 損 金 の 繰 戻 還 付 制 度 を 全 ての 法 人 について 適 用 すると 地 方 公 共 団 体 によっ ては 財 政 上 の 問 題 が 生 ずることが 予 想 される したがって 法 人 税 について 欠 損 金 の 繰 戻 還 付 制 度 の 適 用 を 受 けた 中 小 法 人 等 に 限 定 し 法 人 事 業 税 所 得 割 法 人 道 府 県 民 税 法 人 税 割 及 び 法 人 市 町 村 民 税 法 人 税 割 についても この 制 度 を 創 設 すべきである 法 人 住 民 税 均 等 割 の 課 税 標 準 の 見 直 し( 継 続 ) 法 人 道 府 県 民 税 市 町 村 民 税 の 均 等 割 の 課 税 標 準 について 欠 損 金 のある 法 人 等 がいわゆる 無 償 減 資 等 により 欠 損 填 補 を 行 ったときは 欠 損 填 補 に 充 てた 金 額 を 資 本 金 等 の 額 から 控 除 するこ と ( 地 法 52 条 312 条 734 条 3) H17~H24 法 人 道 府 県 民 税 市 町 村 民 税 の 均 等 割 の 課 税 標 準 である 資 本 金 等 の 額 は 各 事 業 年 度 終 了 の 日 における 法 人 税 法 第 2 条 第 16 号 に 規 定 する 資 本 金 等 の 額 とされている( 地 法 23 条 1 四 の 五 地 法 292 条 1 四 の 五 ) このため 無 償 減 資 や 資 本 準 備 金 の 取 り 崩 しにより 欠 損 填 補 を 行 った 場 合 であ っても 資 本 金 等 の 額 に 変 動 がないことから 均 等 割 の 課 税 標 準 は 従 前 のままで 課 税 されることと なり 均 等 割 の 負 担 が 過 重 となっている したがって 法 人 道 府 県 民 税 市 町 村 民 税 の 均 等 割 の 課 税 標 準 について 欠 損 金 のある 法 人 等 が 無 償 減 資 等 により 欠 損 填 補 を 行 ったときは その 欠 損 填 補 に 充 てた 金 額 を 資 本 金 等 の 額 から 控 除 することとすべきである 固 定 資 産 課 税 台 帳 登 録 価 格 の 不 服 審 査 申 出 期 間 の 見 直 し( 継 続 ) 固 定 資 産 税 において 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 登 録 された 価 格 について 不 服 がある 場 合 は 第 2 年 度 第 3 年 度 においても 価 格 について 審 査 の 申 出 ができるように 改 正 すること ( 地 法 432 条 ) H11 以 前 ~H15 H17~H24 課 税 台 帳 に 登 録 された 土 地 又 は 家 屋 の 価 格 について 不 服 がある 場 合 は 原 則 として 基 準 年 度 の 公 示 の 日 から 納 税 通 知 書 の 交 付 の 日 後 60 日 までに 申 出 なければならないが 第 2 年 度 第 3 年 度 -25-

においても 納 税 通 知 書 の 交 付 の 日 後 60 日 までは 価 格 についての 審 査 の 申 出 ができるように 改 正 して 納 税 者 の 権 利 救 済 の 制 度 を 充 実 すべきである 一 般 項 目 1. 事 業 税 (1) 個 人 事 業 税 の 事 業 主 控 除 額 の 引 き 上 げ( 継 続 ) 個 人 事 業 税 に 係 る 事 業 主 控 除 額 を500 万 円 程 度 ( 現 行 290 万 円 )に 引 き 上 げること ( 地 法 72 条 の49の10) H11 以 前 ~H24 事 業 税 が 資 本 収 益 税 といわれていることから 事 業 主 の 勤 労 部 分 は 個 人 事 業 税 の 課 税 標 準 から 控 除 されている 具 体 的 な 控 除 額 については 事 業 主 控 除 が 勤 労 の 対 価 の 性 質 をもつこと 事 業 主 控 除 が 法 人 企 業 とのバランスをとっていること 等 を 考 慮 すれば 事 業 主 控 除 額 を 給 与 所 得 者 の 平 均 収 入 金 額 である 500 万 円 程 度 とすべきである ( 注 ) 事 業 主 控 除 額 の 推 移 昭 和 50 年 年 180 万 円 昭 和 60 年 年 240 万 円 平 成 5 年 年 270 万 円 平 成 11 年 年 290 万 円 (2) 事 業 税 における 社 会 保 険 診 療 報 酬 に 係 る 課 税 除 外 措 置 の 廃 止 ( 継 続 ) 事 業 税 における 社 会 保 険 診 療 報 酬 等 の 課 税 除 外 の 措 置 を 廃 止 すること ( 地 法 72 条 の23 72 条 の49の8) H11 以 前 ~15 H19~H24 社 会 保 険 の 保 護 育 成 及 び 社 会 保 険 診 療 報 酬 の 点 数 単 価 が 政 策 的 に 決 定 されることへの 対 応 から 社 会 保 険 診 療 報 酬 等 に 関 する 収 入 及 びそれに 関 わる 経 費 は 事 業 税 の 課 税 標 準 の 計 算 上 除 外 され ている この 事 業 税 における 社 会 保 険 診 療 報 酬 の 課 税 除 外 の 措 置 は 特 定 の 業 種 に 対 する 優 遇 措 置 として 機 能 し 社 会 的 な 不 公 平 を 生 じさせているので 廃 止 すべきである (3) 法 人 事 業 税 の 軽 減 税 率 不 適 用 法 人 の 資 本 金 額 引 き 上 げ( 継 続 ) 法 人 事 業 税 における 3 以 上 の 道 府 県 に 事 務 所 等 を 設 けて 事 業 を 行 う 軽 減 税 率 不 適 用 法 人 の 資 本 金 の 額 又 は 出 資 金 の 額 を3 億 円 以 上 に 引 き 上 げること ( 地 法 72 条 の24の73) 3 億 円 の 一 部 修 正 を 除 き H11 以 前 ~H24 現 行 法 では 適 用 基 準 が 資 本 金 1,000 万 円 以 上 であるが これは 昭 和 37 年 以 降 据 え 置 かれたま まであり この 間 に 物 価 は 大 幅 に 上 昇 している 中 小 企 業 基 本 法 の 考 え 方 からも 現 行 の 1,000 万 円 は 低 額 過 ぎると 解 され 同 法 の 規 定 から 資 本 金 3 億 円 程 度 まで 引 き 上 げるべきである ( 注 ) 昭 和 30 年 500 万 円 -26-

昭 和 37 年 1,000 万 円 以 降 据 置 (4) 損 金 算 入 所 得 税 の 法 人 事 業 税 における 加 算 規 定 の 削 除 ( 継 続 ) 法 人 税 の 計 算 上 所 得 税 額 控 除 の 適 用 を 受 けなかった 所 得 税 について 法 人 事 業 税 の 課 税 標 準 た る 所 得 の 計 算 上 も 損 金 の 額 に 算 入 すべきである ( 地 令 21 条 の2) H21~H24 法 人 事 業 税 の 課 税 標 準 の 計 算 上 所 得 税 法 の 規 定 により 課 された 所 得 税 の 額 について 事 業 税 との 二 重 課 税 の 問 題 が 生 じないことを 理 由 に 損 金 の 額 に 算 入 しないものとされているが このま までは 欠 損 が 生 じた 場 合 の 繰 越 欠 損 金 の 金 額 が 法 人 税 と 法 人 事 業 税 で 異 なることとなり 複 雑 な 税 務 となっている 法 人 税 において 所 得 税 を 損 金 算 入 した 場 合 には 法 人 事 業 税 においても 損 金 算 入 とし 簡 素 な 税 制 とすべきである (5) 中 小 法 人 への 外 形 標 準 課 税 の 不 適 用 ( 継 続 ) 資 本 金 1 億 円 以 下 の 中 小 法 人 に 対 する 事 業 税 の 外 形 標 準 課 税 の 導 入 は 時 期 尚 早 である ( 地 法 72 条 の21 一 ) H11 以 前 ~H15 H20~H24 法 人 事 業 税 の 外 形 標 準 課 税 は 法 人 が 都 道 府 県 から 受 けるサービスに 対 する 応 益 的 な 課 税 とし て 当 面 資 本 金 1 億 円 を 超 える 法 人 を 対 象 として 導 入 された しかし サービス 受 益 額 の 具 体 的 な 測 定 は 困 難 であり 結 果 的 に 担 税 力 の 弱 い 欠 損 法 人 に 対 する 課 税 としての 効 果 だけが 色 濃 く 残 るものとなっている さらに 今 日 のわが 国 の 経 済 社 会 の 将 来 の 発 展 を 考 えた 場 合 中 小 企 業 の 活 性 化 こそが 重 要 で あると 考 えられる また 中 小 法 人 は 大 企 業 に 比 べ 弱 い 立 場 にあり 欠 損 法 人 の 割 合 も 高 く 担 税 力 も 乏 しい これらの 点 を 考 慮 すれば 中 小 法 人 に 対 する 外 形 標 準 課 税 の 導 入 は 時 期 尚 早 であ る (6) 廃 業 の 場 合 の 個 人 事 業 税 申 告 期 限 の 延 長 ( 継 続 ) 個 人 事 業 の 廃 業 の 場 合 個 人 事 業 税 の 申 告 期 限 が 廃 業 後 1 月 以 内 とされているが 所 得 税 の 申 告 期 限 と 同 一 とすべきである ( 地 法 72 条 の55) H21~H24 事 業 廃 止 の 場 合 の 個 人 事 業 税 の 申 告 期 限 が 廃 業 後 1 月 以 内 では 課 税 標 準 等 を 確 定 させるには 短 かすぎるので 正 確 な 計 算 のため これを 所 得 税 の 申 告 期 限 と 同 一 とすべきである -27-

2. 道 府 県 民 税 市 町 村 民 税 (1) 少 額 配 当 に 係 る 住 民 税 課 税 の 見 直 し( 継 続 ) 少 額 配 当 に 係 る 住 民 税 課 税 を 所 得 税 と 同 一 とすること ( 創 設 ) H20~H24 少 額 配 当 に 対 する 個 人 住 民 税 の 非 課 税 措 置 ( 旧 地 法 附 則 4 条 )が 廃 止 されたことに 伴 い 所 得 税 の 確 定 申 告 を 省 略 しても 住 民 税 の 申 告 が 必 要 な 場 合 が 発 生 しているが 納 税 者 の 利 便 性 及 び 徴 税 コスト 等 を 考 慮 すれば 個 人 住 民 税 の 課 税 においても この 少 額 配 当 について 所 得 税 と 同 一 と すべきである (2) 給 与 所 得 者 で 給 与 所 得 等 以 外 の 所 得 が20 万 円 以 下 の 場 合 の 住 民 税 課 税 の 見 直 し( 継 続 ) 給 与 所 得 者 で 給 与 所 得 及 び 退 職 所 得 以 外 の 所 得 が20 万 円 以 下 の 場 合 を 申 告 不 要 とすること ( 創 設 ) H23~H24 給 与 所 得 者 で 給 与 所 得 及 び 退 職 所 得 以 外 の 所 得 が20 万 円 以 下 の 場 合 国 税 では 申 告 不 要 とな っているが 地 方 税 では 該 当 する 制 度 はない このように 国 税 と 地 方 税 の 課 税 範 囲 が 異 なること は 納 税 者 を 混 乱 させ 申 告 事 務 手 続 きも 煩 雑 となる また 現 実 には 所 得 の 把 握 が 完 全 になさ れている 保 証 がないことから 課 税 の 公 平 が 損 なわれているともいえる よって 税 制 の 簡 素 化 及 び 課 税 の 公 平 の 観 点 から 統 一 すべきである (3) 個 人 住 民 税 均 等 割 課 税 の 見 直 し( 継 続 ) 住 所 を 有 する 市 町 村 以 外 の 市 町 村 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 等 を 有 する 個 人 について 住 所 地 と 事 務 所 等 が 同 一 の 道 府 県 の 場 合 一 の 均 等 割 額 の 納 税 義 務 とすること ( 地 法 24 条 ) H21~H24 住 所 所 在 地 と 事 務 所 所 在 地 が 他 県 であれば 各 々の 県 において 均 等 割 が 生 ずることになろうが 同 一 道 府 県 の 異 なる 市 町 村 に 事 務 所 等 を 置 いた 場 合 同 一 人 について 同 一 県 から2 回 の 均 等 割 が 課 されるのは 不 合 理 である よって 24 条 1 項 2 号 に 1 号 に 該 当 するものを 除 く 等 のカッコ 書 きによる 除 外 規 定 を 設 けるべきである (4) 個 人 住 民 税 における 退 職 所 得 課 税 の 見 直 し( 継 続 ) 住 民 税 における 退 職 所 得 課 税 について 所 得 税 と 同 様 に 損 益 通 算 や 所 得 控 除 が 可 能 な 制 度 に 改 正 すべきである ( 地 法 50 条 の2 328 条 ) H21~H24 現 状 の 取 扱 は 住 民 税 が 前 年 所 得 課 税 を 原 則 とするのに 対 し 退 職 所 得 だけは 現 年 課 税 とされ かつ 完 全 分 離 課 税 とされているため 損 益 通 算 損 失 の 繰 越 控 除 所 得 控 除 が 不 適 用 となって いる しかし 退 職 直 後 に 予 想 される 収 入 の 減 退 職 に 伴 う 居 住 用 土 地 建 物 の 売 却 損 新 たに 起 -28-

業 した 場 合 に 見 込 まれる 初 年 度 損 失 等 住 民 税 の 計 算 上 考 慮 すべき 要 因 が 数 多 く 生 ずることが 考 えられ 同 一 年 の 退 職 所 得 金 額 と 総 所 得 金 額 等 の 通 算 や 所 得 控 除 等 を 可 能 とすることは 行 政 便 宜 からの 要 請 よりも 重 視 されるべきであり 理 論 的 にも より 合 理 性 があるものと 考 えられる この 改 正 を 行 う 場 合 は 退 職 所 得 が 生 じた 年 分 の 総 所 得 金 額 等 との 損 益 通 算 等 とするのが 合 理 的 であるので 現 行 の 退 職 所 得 について 現 年 課 税 を 前 年 課 税 に 変 更 し 更 に 退 職 所 得 に 係 る 特 別 徴 収 制 度 についても 制 度 整 備 のための 所 要 の 改 正 を 行 う 必 要 がある 3. 固 定 資 産 税 (1) 固 定 資 産 税 の 誤 納 金 還 付 可 能 期 間 の 見 直 し( 継 続 ) 固 定 資 産 税 の 過 誤 による 賦 課 決 定 に 対 しては その 誤 納 金 の 請 求 は5 年 以 内 に 限 定 しており 不 合 理 が 生 じているので これに 還 付 金 の 消 滅 時 効 を 不 適 用 とする 措 置 を 講 ずること ( 地 法 18 条 の3) H11 以 前 ~H24 固 定 資 産 税 は その 賦 課 決 定 が 明 らかに 誤 りであった 場 合 でも 現 行 制 度 上 5 年 を 超 えたとき は 誤 納 金 の 還 付 返 還 を 求 めることができず 不 合 理 である 賦 課 課 税 方 式 である 租 税 の 特 性 に 鑑 み 租 税 行 政 に 対 する 信 頼 を 確 保 する 観 点 から 還 付 金 の 消 滅 時 効 の 適 用 をしないように 是 正 す べきである (2) 償 却 資 産 税 における 課 税 資 産 評 価 額 の 最 低 限 度 額 の 見 直 し( 継 続 ) 償 却 資 産 の 評 価 額 の 最 低 限 度 は 1 円 とすべきである ( 固 定 資 産 評 価 基 準 ) H23~H24 現 在 償 却 資 産 の 課 税 標 準 となる 評 価 額 は 最 低 限 度 額 を 取 得 価 額 の5%として 算 出 されている 平 成 19 年 度 において 減 価 償 却 制 度 の 改 正 が 行 われ 残 存 価 額 が 撤 廃 されることになったことに 伴 い 償 却 資 産 税 においてもその 課 税 標 準 は 最 低 限 度 額 を1 円 とすべきである 4. 不 動 産 取 得 税 (1) 贈 与 等 の 取 消 しの 場 合 の 不 動 産 取 得 税 賦 課 の 見 直 し( 継 続 ) 贈 与 税 で 贈 与 がなかったものとされる 期 間 内 に 贈 与 等 の 取 消 しがあった 場 合 には 不 動 産 取 得 税 を 賦 課 しないこと ( 地 法 73 条 の2) H11~H24 不 動 産 取 得 税 は 贈 与 等 による 不 動 産 の 所 有 権 の 移 転 がその 後 解 消 され 旧 所 有 者 に 復 した 場 合 に 原 則 として 再 度 課 税 されている しかし 所 有 権 の 取 得 原 因 の 解 消 により 旧 所 有 者 に 復 することは 不 動 産 の 取 得 そのものが 無 くなったことになる -29-

したがって 贈 与 税 で 贈 与 がなかったものとされる 期 間 内 に 贈 与 等 の 取 消 しがあった 場 合 に は 不 動 産 取 得 税 を 課 すべきでなく また 当 初 の 贈 与 等 により 賦 課 された 不 動 産 取 得 税 も 還 付 すべきである (2) 婚 姻 期 間 20 年 以 上 の 配 偶 者 間 の 贈 与 居 住 用 不 動 産 についての 不 動 産 取 得 税 の 非 課 税 化 ( 継 続 ) 婚 姻 期 間 20 年 以 上 である 配 偶 者 から 贈 与 により 取 得 した 居 住 用 不 動 産 については 一 定 額 ま で 不 動 産 取 得 税 を 非 課 税 とすること ( 地 法 73 条 の7) H11 以 前 ~H24 居 住 用 不 動 産 は 通 常 夫 婦 の 協 力 により 築 かれるものであり 婚 姻 期 間 20 年 以 上 経 過 後 の 贈 与 に ついては 相 続 による 不 動 産 の 取 得 と 実 質 的 には 変 わらない 相 続 税 法 第 21 条 の 6( 贈 与 税 の 配 偶 者 控 除 )の 趣 旨 に 則 り 一 定 額 までは 不 動 産 取 得 税 を 非 課 税 とすべきである 5. 事 業 所 税 (1) 事 業 所 税 の 廃 止 ( 継 続 ) 事 業 所 税 を 廃 止 すること ( 地 法 701 条 の30~74) H12~H24 事 業 所 税 は 指 定 都 市 等 が 都 市 環 境 の 整 備 及 び 改 善 に 関 する 事 業 に 要 する 費 用 に 充 てる 目 的 で 創 設 され 昭 和 50 年 10 月 1 日 より 実 施 され 平 成 15 年 度 改 正 において 新 増 設 に 係 るものは 廃 止 されたが 既 存 部 分 については 現 行 のままである 他 の 地 方 税 との 重 複 が 指 摘 されていることや 税 制 の 簡 素 化 等 の 見 地 からも 廃 止 すべきである -30-

税 務 行 政 関 係 重 点 項 目 税 理 士 法 第 33 条 の2の 書 面 添 付 制 度 と 税 務 調 査 手 続 ( 継 続 ) 税 理 士 法 第 33 条 の2の 書 面 が 添 付 された 申 告 に 係 る 税 理 士 に 対 する 意 見 聴 取 について 制 度 趣 旨 に 適 った 運 営 を 行 うこと ( 税 理 士 法 35 条 ) H23~H24 現 行 税 理 士 法 第 35 条 を 極 めて 形 式 的 に 文 言 解 釈 すると 事 前 通 知 を 予 定 していない 場 合 には 意 見 聴 取 は 行 われず 事 前 通 知 が 行 われる 場 合 でも 意 見 聴 取 は 質 問 検 査 権 行 使 の 前 提 要 件 に 過 ぎず 意 見 聴 取 が 行 われれば 必 ず 質 問 検 査 権 が 行 使 されるということになる しかし 意 見 陳 述 制 度 の 趣 旨 が 税 務 当 局 が 税 務 の 専 門 家 である 税 理 士 の 立 場 をより 尊 重 し 税 務 執 行 の 一 層 の 円 滑 化 簡 素 化 に 資 するとの 趣 旨 ( 事 務 運 営 指 針 : 平 成 21 年 4 月 1 日 課 法 4-11ほか)であることに 鑑 み れば 意 見 陳 述 の 趣 旨 は 単 なる 実 地 調 査 の 前 提 条 件 ではなく 当 該 申 告 内 容 に 関 する 国 税 当 局 の 積 極 的 な 疑 義 の 解 決 がその 本 来 の 目 的 であるということができる 税 理 士 法 第 35 条 が 制 度 趣 旨 に 適 う 法 文 に 改 正 されることが 必 要 であるが 改 正 されるまでの 間 意 見 聴 取 制 度 が 形 式 的 な 単 なる 実 地 調 査 の 前 提 手 続 とならぬよう 税 務 当 局 の 制 度 趣 旨 に 沿 った 運 営 が 望 まれる 一 般 項 目 1. 税 務 調 査 手 続 に 関 する 要 望 ( 継 続 一 部 修 正 ) (1) 一 般 の 税 務 調 査 については 調 査 終 了 時 までには 調 査 理 由 を 開 示 すること 及 び 事 前 通 知 が 行 わ れない 調 査 については 無 予 告 とせざるを 得 なかった 理 由 を 開 示 すること ( 国 手 法 74 条 の91 三 ) (2) 調 査 終 了 時 の 修 正 申 告 又 は 期 限 後 申 告 の 勧 奨 は 特 に 納 税 者 と 課 税 庁 との 意 見 が 完 全 に 一 致 しない 事 項 については 修 正 申 告 等 の 法 的 効 果 の 説 明 程 度 に 止 め 勧 奨 は 行 わないこと ( 国 手 法 74 条 の113) (3) 課 税 庁 の 質 問 検 査 権 の 行 使 は 原 則 として 質 問 検 査 及 び 提 示 に 止 めるべき であり 帳 簿 書 類 その 他 の 物 件 の 提 出 及 び 留 置 き については 重 要 書 類 の 隠 匿 の 真 に やむを 得 ない 場 合 に 限 定 すること ( 国 手 法 74 条 の2 74 条 の3 74 条 の4 74 条 の5 74 条 の6 74 条 の7 127 条 三 ) (4) 税 務 調 査 においては 納 税 者 等 のプライバシー 保 護 特 定 職 業 人 の 守 秘 義 務 等 に 特 段 の 配 慮 をすること ( 創 設 74 条 の2 74 条 の3) H23~H24 申 告 納 税 制 度 を 維 持 し 充 実 させるためには 納 税 者 と 税 務 当 局 との 相 互 信 頼 が 重 要 である この 信 頼 関 係 を 更 に 充 実 維 持 させるためには 税 務 当 局 の 納 税 者 の 権 利 を 十 分 に 考 慮 した 行 政 運 営 が 必 要 であると 考 えられる (1) 調 査 理 由 の 開 示 -31-

事 前 通 知 時 や 調 査 着 手 時 において 調 査 理 由 ( 調 査 先 選 定 理 由 )の 開 示 がなされることが 望 ま しいが 遅 くとも 調 査 終 了 時 までには 開 示 し 納 税 者 の 調 査 選 定 に 関 する 疑 問 にこたえるべき である また 無 予 告 調 査 については 特 に 無 予 告 とせざるを 得 なかった 理 由 を 合 わせて 開 示 すべきである (2) 修 正 申 告 等 の 勧 奨 平 成 23 年 度 税 制 改 正 では 当 該 職 員 に 対 し 調 査 終 了 時 における 修 正 申 告 又 は 期 限 後 申 告 の 勧 奨 を 可 能 とする 権 限 が 付 与 されたが 修 正 申 告 等 は 課 税 庁 にとっての 利 点 であり 納 税 者 にとっ ての 利 点 はなく 納 税 者 の 義 務 でもないことから 本 来 は お 願 い とすべきものである 特 に 納 税 者 と 課 税 庁 との 意 見 が 完 全 に 一 致 しない 事 項 については 修 正 申 告 等 の 法 的 効 果 の 説 明 程 度 に 止 め 勧 奨 は 行 わないこと (3) 帳 簿 書 類 等 の 提 出 及 び 留 置 き 平 成 23 年 度 税 制 改 正 は 課 税 庁 の 当 該 職 員 の 質 問 検 査 権 の 範 囲 として 従 来 の 質 問 及 び 検 査 に 加 え 帳 簿 書 類 等 の 提 示 及 び 提 出 を 求 め 得 ることとした 更 には 提 出 さ れた 帳 簿 書 類 等 の 留 置 き も 可 能 とされた しかしながら これら 追 加 された 権 限 は 任 意 調 査 の 趣 旨 に 鑑 み 限 定 的 に 行 使 されるべきで ある つまり 重 要 書 類 の 隠 匿 等 の 恐 れがある 場 合 等 の 真 にやむを 得 ない 場 合 に 限 定 すること とすべきである (4) 税 務 調 査 における 納 税 者 等 のプライバシー 保 護 特 定 職 業 人 の 守 秘 義 務 等 への 配 慮 質 問 検 査 権 を 行 使 する 場 所 や 時 間 については 納 税 者 の 生 活 の 平 穏 を 害 することや 営 業 活 動 に 支 障 をきたすことがあってはならない 納 税 者 及 び 第 三 者 のプライバシーについても 完 全 に 保 護 されなければならない いわゆる 反 面 調 査 については 本 人 調 査 に 対 し 補 充 的 副 次 的 なものであり 本 人 調 査 だけ では 適 切 な 調 査 を 行 うことができないと 客 観 的 に 認 められる 場 合 において その 必 要 性 を 提 示 し 納 税 者 本 人 の 了 承 に 基 づいて 行 われるべきである 特 定 職 業 人 の 守 秘 義 務 は 調 査 上 の 客 観 的 必 要 があったとしても 解 除 されるものではない また 税 務 職 員 に 守 秘 義 務 が 課 せられていることを 理 由 に 解 除 されるものでもない 特 定 職 業 人 等 第 三 者 に 対 する 守 秘 義 務 を 有 する 納 税 者 の 調 査 にあたっては これらの 守 秘 義 務 を 侵 害 す ることがないような 配 慮 がなされるべきである 2. 全 ての 市 町 村 で 電 子 申 告 を 可 能 とすること( 継 続 ) 全 ての 市 町 村 で 電 子 申 告 が 可 能 となるように 早 急 に 整 備 すべきである H23~H24 現 在 国 税 及 び 全 ての 都 道 府 県 に 対 する 電 子 申 告 は 実 現 されているが 市 町 村 についてはその 一 部 しか 実 現 されていない 電 子 申 告 の 利 便 性 の 観 点 から 全 ての 市 町 村 に 対 して 電 子 申 告 が 出 来 るように 早 急 に 整 備 すべきである また 受 付 時 間 帯 を 制 限 することなく 運 用 すべきである -32-

3. 行 政 の 法 律 解 釈 の 妥 当 性 を 検 証 する 制 度 の 構 築 ( 継 続 ) 基 本 通 達 個 別 通 達 等 をはじめ 情 報 や Q&A 等 の 行 政 庁 の 法 律 解 釈 の 妥 当 性 に ついて 議 論 できる 制 度 を 構 築 すること ( 創 設 ) H23~H24 税 務 分 野 における 通 達 等 については 行 政 内 部 に 対 する 効 果 しか 持 ち 得 ないのであるが その 妥 当 性 を 問 うには 税 務 争 訟 によるしかなく その 負 担 を 考 えると 実 務 的 には 法 律 的 効 果 を 帯 びるこ ととなり 行 政 立 法 に 準 ずる 特 徴 を 有 している また 事 務 運 営 指 針 や 情 報 最 近 では 質 疑 応 答 事 例 (Q&A)などの 形 でも 国 税 庁 の 法 律 解 釈 が 示 されているが これらについても 行 政 立 法 に 準 ずる 効 果 を 有 する 結 果 となっている これらの 行 政 庁 の 通 達 制 定 改 廃 の 手 続 や 公 開 のあり 方 については 法 律 による 規 定 が 必 要 である が その 法 解 釈 の 内 容 について その 妥 当 性 適 正 性 を 税 務 争 訟 によらずに 議 論 できる 制 度 が 望 まれる -33-

Ⅴ. 中 期 的 視 点 から 検 討 すべき 項 目 1. 納 税 者 の 義 務 と 権 利 を 規 定 する 基 本 法 の 創 設 ( 新 規 ) 租 税 法 律 主 義 を 構 成 する 諸 原 則 を 確 認 的 に 規 定 し 併 せて 適 正 手 続 の 要 請 及 び 立 法 段 階 にお ける 透 明 性 の 確 保 や 国 民 納 税 者 の 知 る 権 利 等 について 明 文 化 する 租 税 基 本 法 を 創 設 すること ( 創 設 ) H24 (1) 納 税 者 の 義 務 を 具 体 化 する 課 税 実 体 法 の 分 野 では 税 務 訴 訟 判 例 等 で 確 立 されたいわゆる 租 税 法 律 主 義 が 税 法 の 隅 々まで 貫 徹 されることによって 憲 法 上 の 要 請 が 実 現 され 同 時 に 納 税 者 の 義 務 の 限 界 と この 限 界 を 超 えて 義 務 が 生 じることはないという 納 税 者 の 権 利 が 明 確 化 されることとなる 租 税 法 律 主 義 を 構 成 する 課 税 要 件 明 確 主 義 や 課 税 要 件 法 定 主 義 等 の 諸 原 則 を 確 認 的 に 規 定 する 基 本 法 の 制 定 は 納 税 者 の 義 務 と 権 利 の 境 界 を 明 らかにし 法 律 に 基 づく 納 税 義 務 履 行 後 の 国 民 の 財 産 権 保 障 の 観 点 ( 憲 法 29 30)から 重 要 であるとともに 当 該 納 税 義 務 の 形 成 過 程 における 個 別 の 課 税 要 件 がより 明 瞭 なものとなることにより 課 税 実 体 法 上 の 行 政 及 び 納 税 者 の 判 断 余 地 がより 制 限 され 納 税 義 務 の 形 成 過 程 がより 明 確 なもの となる (2) 憲 法 上 の 適 正 手 続 の 要 請 ( 憲 法 31)は 税 務 行 政 に 係 る 手 続 きについて 射 程 として いるか 明 確 でないため 税 務 行 政 における 適 正 手 続 を 要 請 する 規 定 を 基 本 法 の 中 に 置 く ことが 手 続 法 上 の 行 政 の 判 断 余 地 を 制 御 する 上 で 必 要 となる その 上 で 国 税 通 則 法 そ の 他 各 個 別 税 法 上 で 適 正 手 続 に 係 る 具 体 的 な 規 定 を 置 くことで 税 務 手 続 上 の 納 税 者 の 権 利 が 保 障 されることとなる なお 納 税 者 の 行 った 申 告 等 が 誠 実 なものであることの 推 定 をもたせること 等 憲 章 という 形 で 表 すべき 項 目 も 存 在 するため 納 税 者 権 利 憲 章 の 制 定 についても 基 本 法 の 中 で 規 定 されるべきである (3) 租 税 立 法 過 程 の 透 明 性 や 納 税 者 の 知 る 権 利 パブリックコメント 制 度 等 の 税 法 が 成 立 する 前 の 段 階 における 納 税 者 の 権 利 についても 基 本 法 において 規 定 されるべきである 国 民 は 立 法 機 関 に 対 し 一 定 の 裁 量 を 与 えているものと 考 えられるが 納 税 者 は 国 民 と 必 ずしも 同 一 の 概 念 ではないし 立 法 府 に 一 定 の 裁 量 を 与 えた 国 民 にとっても 立 法 裁 量 の 適 正 な 行 使 が 望 まれるところである あらゆる 租 税 立 法 の 過 程 が 国 民 納 税 者 に 公 開 さ れ 立 法 裁 量 行 使 に 係 る 立 法 者 の 説 明 責 任 を 果 たす 場 を 設 置 する 制 度 を 設 置 することで 事 後 的 な 救 済 制 度 とも 考 えられる 違 憲 立 法 審 査 制 度 によらない 事 前 の 立 法 段 階 におけ る 検 証 制 度 を 構 築 すべきである 2. 特 定 の 所 得 控 除 の 給 付 付 き 税 額 控 除 方 式 への 移 行 ( 継 続 ) 所 得 控 除 である 扶 養 控 除 及 び 配 偶 者 控 除 のうち 同 居 特 別 障 害 者 同 居 老 親 等 に 係 る 控 除 額 の 加 算 部 分 については 給 付 付 き 税 額 控 除 方 式 へ 移 行 すること ( 所 法 84 条 措 法 41 条 の16) H22~H24 在 宅 介 護 等 に 対 する 支 援 をより 効 果 あるものとするため 同 居 特 別 障 害 者 同 居 老 親 等 に 係 る -34-

控 除 額 の 加 算 部 分 について 現 行 の 所 得 控 除 制 度 から 税 額 控 除 方 式 へ 移 行 し 控 除 不 足 額 は 給 付 するという 給 付 付 き 税 額 控 除 制 度 の 導 入 を 検 討 すべきである なお 検 討 にあたり 1 還 付 金 ( 給 付 金 )の 給 付 洩 れが 生 じ 難 い 方 法 とすること 2 不 正 受 給 への 対 応 を 行 うこと 3 制 度 導 入 のためのコストについての 費 用 対 効 果 のバランスを 取 ること について 十 分 な 配 慮 がなされる べきである 3. 金 融 所 得 課 税 一 体 化 の 留 意 点 ( 継 続 ) 金 融 所 得 課 税 の 一 体 化 に 当 たっては 複 雑 な 税 制 とならないこと ( 創 設 ) H18~H24 所 得 税 は 税 制 全 体 の 中 で 基 幹 的 な 税 目 であり 総 合 累 進 課 税 が 理 想 的 であるが 経 済 社 会 構 造 の 変 化 に 伴 い 経 済 取 引 の 複 雑 化 多 様 化 が 進 み 特 に 資 産 の 金 融 商 品 化 が 進 み 金 融 商 品 も 多 岐 にわたっている これを 一 体 として 課 税 することは 合 理 的 であり また 中 立 的 でもある これらの 金 融 資 産 による 所 得 を 金 融 所 得 として 一 体 的 に 課 税 する 一 体 課 税 制 度 を 導 入 する 場 合 には 金 融 所 得 の 範 囲 を 明 確 にするなど 複 雑 な 税 制 とならないようすべきである 有 価 証 券 の 譲 渡 所 得 に 対 する 税 率 は20%( 所 得 税 15% 住 民 税 5%) 配 当 所 得 に 対 する 課 税 方 法 は 総 合 課 税 が 原 則 であるが 現 行 法 上 一 定 の 上 場 有 価 証 券 については 譲 渡 所 得 に 対 する 税 率 10%( 所 得 税 7% 住 民 税 3%) 配 当 所 得 に 対 しては 税 率 10%( 所 得 税 7% 住 民 税 3%)の 申 告 分 離 課 税 の 優 遇 税 制 となっている また 上 場 有 価 証 券 は 譲 渡 損 失 と 配 当 金 との 損 益 通 算 も 可 能 である 上 場 有 価 証 券 と 非 上 場 有 価 証 券 との 取 扱 について 取 扱 に 差 が 生 じることは 公 平 が 保 た れないことから 差 別 しないようにするべきである 4. 財 産 評 価 の 法 定 化 ( 継 続 ) 相 続 税 等 の 財 産 評 価 の 基 本 的 事 項 を 通 則 等 として 法 定 化 すること ( 相 法 22 条 ~26 条 の2) H11 以 前 ~H24 財 産 評 価 は 相 続 税 贈 与 税 の 課 税 価 格 に 直 接 的 に 影 響 するにもかかわらず 法 定 評 価 方 法 は 限 定 されており 具 体 的 な 評 価 について 実 務 では 法 令 ではない 財 産 評 価 通 達 によって 運 用 され ている 租 税 法 律 主 義 の 立 場 から 少 なくとも 評 価 の 原 則 評 価 区 分 評 価 単 位 評 価 方 式 など 財 産 評 価 の 基 本 的 事 項 については 通 則 等 として 法 令 にて 明 確 にすべきである 5. 地 方 税 法 典 の 整 備 ( 継 続 ) 現 行 の 地 方 税 法 を 整 備 し 1 地 方 税 基 本 法 (あるいは 地 方 税 通 則 法 地 方 税 租 税 収 納 法 )2 地 方 税 法 ( 個 別 実 体 法 )3 地 方 税 特 別 措 置 法 など 実 体 法 と 手 続 法 に 区 別 した 法 制 化 等 地 方 税 法 を 体 系 化 すること H11 以 前 ~H24 地 方 税 法 は 第 1 章 総 則 第 2 章 道 府 県 の 普 通 税 第 3 章 市 町 村 の 普 通 税 第 4 章 目 的 税 第 5 章 都 等 及 び 固 定 資 産 税 の 特 例 第 6 章 電 子 計 算 機 を 使 用 して 作 成 する 地 方 税 関 係 帳 簿 書 類 の 保 -35-

存 方 法 等 の 特 例 そして 最 後 が 附 則 となっている これらの 規 定 を 国 税 に 関 する 法 律 体 系 と 比 較 すれば 国 税 手 続 権 利 義 務 法 と 国 税 徴 収 法 の 両 者 に 対 し 地 方 税 法 の 総 則 が 概 ね 対 応 し 国 税 の 各 個 別 税 法 が 地 方 税 法 の 中 の 規 定 と 対 応 する さ らに 租 税 特 別 措 置 法 の 規 定 の 多 くは 地 方 税 法 の 附 則 部 分 にあたるとみてよい 現 在 国 地 方 を 通 じた 個 人 所 得 課 税 などの 抜 本 的 見 直 しが 検 討 されている この 中 で 地 方 税 法 の 法 体 系 の 見 直 しも 同 時 に 行 うべきである -36-

平 成 24 年 3 月 29 日 九 州 北 部 税 理 士 会 調 査 研 究 部 部 長 末 吉 幹 久 ( 福 岡 支 部 ) 副 部 長 田 中 恒 宏 ( 久 留 米 支 部 ) 委 員 西 野 龍 太 郎 ( 西 福 岡 支 部 ) 同 石 神 務 ( 八 幡 支 部 ) 同 高 野 亮 一 ( 久 留 米 支 部 ) 同 陣 内 勝 義 ( 鳥 栖 支 部 ) 同 林 和 子 ( 諫 早 支 部 ) 担 当 副 会 長 佐 藤 博 勝 ( 小 倉 支 部 ) -37-