平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 の 法 令 等 に 準 拠 UP!Consulting Up Newsletter 平 成 23 年 度 税 制 改 正 平 成 22 年 度 税 制 改 正 により 平 成 23 年 度 から 適 用 される 措 置 http://www.up-firm.com 1
平 成 23 年 度 税 制 改 正 政 府 与 党 の 税 制 改 正 大 綱 が 平 成 22 年 12 月 16 日 に 閣 議 決 定 され 公 表 されました 平 成 23 年 度 税 制 改 正 の 主 要 項 目 は 以 下 の 通 りです 以 下 のうち 平 成 23 年 6 月 30 日 に 公 布 施 行 された 現 下 の 厳 しい 経 済 状 況 及 び 雇 用 情 勢 に 対 応 して 税 制 の 整 備 を 図 るための 所 得 税 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 では 一 部 の 項 目 が 改 正 点 として 成 立 しました( ) 1. 法 人 税 制 (1) 法 人 税 率 の 引 き 下 げ 日 本 企 業 の 国 際 競 争 力 の 向 上 を 図 り 国 内 の 投 資 拡 大 や 雇 用 創 出 を 促 進 するため 国 税 と 地 方 税 を 合 わせた 法 定 実 効 税 率 が 5% 引 き 下 げられます 40.69% 35.64% このため 下 記 (2)の 通 り 大 法 人 の 法 人 税 率 は 30%から 25.5%へ 4.5% 引 き 下 げられます 税 効 果 会 計 での 繰 延 税 金 資 産 も 決 算 日 時 点 で 改 正 税 法 が 公 布 されて 将 来 適 用 される 法 定 実 効 税 率 の 変 更 が 確 定 している 場 合 は 公 布 日 基 準 なので 取 り 崩 す 必 要 があります( 個 別 財 務 諸 表 に おける 税 効 果 会 計 に 関 する 実 務 指 針 第 18 19 項 ) 具 体 的 な 会 計 処 理 は 以 下 の 通 りです 法 人 税 等 調 整 額 繰 延 税 金 資 産 ( 短 期 ) 繰 延 税 金 資 産 ( 長 期 ) (2) 中 小 法 人 の 法 人 税 率 の 引 き 下 げ( 法 法 6612 措 置 法 42 条 の 3 の 2) 事 業 年 度 終 了 時 点 の 資 本 金 が 1 億 円 以 下 等 の 中 小 法 人 に 対 する 年 800 万 円 以 下 の 課 税 所 得 の 軽 減 税 率 が 18%から 15%へ 3% 引 き 下 げられる 案 でした 改 正 案 の 法 人 税 率 15%への 引 下 げは 大 震 災 による 復 興 財 源 の 必 要 性 から 今 回 は 見 送 りとなりました 改 正 前 改 正 後 1 大 法 人 ( 資 本 金 1 億 円 超 ) 30% 25.5% 2 中 小 法 人 年 800 万 円 以 下 本 則 22%( 特 例 18% 1) 本 則 19%( 特 例 15%) 年 800 万 円 超 30% 25.5% 1: 平 成 21 年 4 月 1 日 から 平 成 24 年 3 月 31 日 までに 終 了 する 事 業 年 度 までの 時 限 措 置 資 本 金 1 億 円 以 下 の 中 小 法 人 で 平 成 23 年 4 月 1 日 以 後 に 決 算 日 を 迎 える 場 合 は 現 行 の 租 税 特 別 措 置 法 の 軽 減 税 率 18%が 適 用 されます また 会 計 検 査 院 から 意 見 表 示 されていた 中 小 企 業 者 に 対 する 法 人 税 率 の 特 例 及 び 租 税 特 別 措 置 の 適 用 範 囲 の 見 直 しについては 平 成 24 年 度 税 制 改 正 で 対 応 することになりました http://www.up-firm.com 2
(3) 繰 越 欠 損 金 の 利 用 制 限 繰 越 期 間 の 緩 和 法 人 税 率 の 軽 減 による 財 源 を 確 保 するために 大 企 業 の 繰 越 欠 損 金 制 度 は 以 下 の 通 り 見 直 されました 改 正 前 改 正 後 1 損 金 計 上 が 可 能 な 額 100% 課 税 所 得 の 80%まで 2 有 効 期 間 7 年 間 9 年 間 資 本 金 1 億 円 以 下 の 中 小 法 人 は 制 限 されない 資 本 金 5 億 円 以 上 の 大 法 人 に 完 全 支 配 されている 子 法 人 は 制 限 される なお 平 成 23 年 4 月 1 日 前 に 会 社 更 生 手 続 開 始 の 決 定 民 事 再 生 手 続 開 始 の 決 定 を 受 けたこと 等 の 事 実 が 生 じ た 法 人 ( 連 結 納 税 の 場 合 には 連 結 親 法 人 )は その 決 定 等 の 日 から 更 生 計 画 認 可 の 決 定 再 生 計 画 認 可 の 決 定 等 の 日 以 後 7 年 を 経 過 する 日 までの 期 間 内 の 日 の 属 する 各 事 業 年 度 については 経 過 措 置 として 現 行 の 控 除 限 度 額 が 利 用 できます 課 税 所 得 の 80%だけ 繰 越 欠 損 金 の 損 金 計 上 が 可 能 となるため 税 効 果 会 計 で 繰 延 税 金 資 産 を 計 上 していた 場 合 回 収 可 能 性 を 検 討 しその 20% 相 当 額 を 取 り 崩 す 場 合 もあります 繰 越 欠 損 金 の 有 効 期 間 が 現 行 7 年 から 9 年 に 延 長 されたため 税 務 署 長 の 更 正 処 分 の 期 間 も 9 年 に 延 長 されます また 納 税 者 の 更 正 の 請 求 が 出 来 る 期 間 も 9 年 に 延 長 されます 上 記 1の 改 正 は 平 成 23 年 4 月 1 日 以 降 開 始 する 事 業 年 度 から 適 用 されます 2の 改 正 は 平 成 20 年 4 月 1 日 以 後 に 終 了 した 事 業 年 度 で 生 じた 欠 損 金 から 適 用 されます (4) 減 価 償 却 制 度 の 見 直 し 法 人 税 減 税 の 財 源 確 保 のため 特 別 償 却 や 準 備 金 制 度 等 の 租 税 特 別 措 置 の 廃 止 縮 減 のほか 減 価 償 却 制 度 の 見 直 しや 大 法 人 に 係 る 欠 損 金 の 繰 越 控 除 の 一 部 が 制 限 されます 具 体 的 には 平 成 23 年 4 月 1 日 以 後 に 取 得 する 減 価 償 却 資 産 の 定 率 法 の 償 却 率 は 定 額 法 償 却 率 の 200%となり( 現 行 250%) 改 定 償 却 率 及 び 保 証 率 も 改 定 されます なお 従 来 の 改 正 前 保 有 資 産 には 経 過 措 置 があります (5) 過 年 度 遡 及 修 正 の 会 計 基 準 の 適 用 に 対 応 する 税 制 改 正 国 際 会 計 基 準 で 求 められている 過 年 度 遡 及 修 正 について 日 本 では 企 業 会 計 基 準 第 24 号 会 計 上 の 変 更 及 び 誤 謬 の 訂 正 に 関 する 会 計 基 準 と 企 業 会 計 基 準 適 用 指 針 第 24 号 会 計 上 の 変 更 及 び 誤 謬 の 訂 正 に 関 する 会 計 基 準 の 適 用 指 針 ( 平 成 21 年 12 月 4 日 企 業 会 計 基 準 委 員 会 )が 公 表 され 平 成 23 年 4 月 1 日 以 降 開 始 する 事 業 年 度 から 適 用 されます この 会 計 基 準 では 固 定 資 産 の 耐 用 年 数 を 短 縮 した 場 合 の 取 り 扱 いが 第 56 57 項 で 解 説 さ れています 具 体 的 には 臨 時 償 却 制 度 が 廃 止 され 従 来 は 耐 用 年 数 の 短 縮 年 度 に 一 時 の 費 用 として 計 上 していた 過 年 度 減 価 償 却 費 の 不 足 額 を 見 積 変 更 時 の 未 経 過 年 数 にわたって 減 価 償 却 費 として 計 上 することになりました( 適 用 指 針 第 12 項 設 例 3) この 新 会 計 基 準 の 導 入 に 伴 い 法 人 税 法 上 も 以 下 の 措 置 が 講 じられます 1 臨 時 償 却 制 度 が 廃 止 されるため 陳 腐 化 償 却 制 度 も 廃 止 されます( 旧 法 令 60 条 の 21) 2 耐 用 年 数 の 短 縮 特 例 について 国 税 局 長 の 承 認 を 受 けた 未 経 過 使 用 可 能 期 間 をもって 耐 用 年 数 とみなすことにより その 承 認 後 は 未 経 過 使 用 可 能 期 間 で 償 却 できる 制 度 になります( 旧 法 令 571 法 規 16) 3 確 定 申 告 書 等 の 添 付 書 類 に 過 年 度 修 正 の 内 容 を 記 載 した 書 類 が 追 加 されます http://www.up-firm.com 3
(6) 租 税 特 別 措 置 法 の 政 策 優 遇 税 制 の 縮 減 租 税 特 別 措 置 の 徹 底 した 見 直 しを 進 めるため 政 策 税 制 措 置 について 109 項 目 の 見 直 しを 行 い その 結 果 50 項 目 が 廃 止 又 は 縮 減 されます 具 体 的 には 試 験 研 究 費 の 特 別 控 除 制 度 やエネルギー 需 給 構 造 改 革 推 進 投 資 促 進 税 制 中 小 企 業 等 基 盤 強 化 税 制 が 廃 止 されます (7) 貸 倒 引 当 金 制 度 の 見 直 し 貸 倒 引 当 金 は 適 用 法 人 が 銀 行 保 険 会 社 等 と 中 小 法 人 だけに 限 定 されます 大 企 業 等 の 貸 倒 引 当 金 は 個 別 評 価 金 銭 債 権 一 括 評 価 金 銭 債 権 ともに 廃 止 されます このため 大 企 業 等 の 法 人 の 場 合 4 年 間 の 経 過 措 置 を 経 て 現 行 の 損 金 算 入 限 度 額 に 対 する 引 当 てが 1/4 ずつ 縮 小 されます (8)グループ 法 人 税 制 の 運 用 の 明 確 化 1100% 子 会 社 を 解 散 清 算 する 場 合 に 親 会 社 が 子 会 社 株 式 評 価 損 を 損 金 計 上 できないことが 明 確 化 されます 平 成 22 年 度 税 制 改 正 では 100% 子 会 社 の 残 余 財 産 が 確 定 した 場 合 子 会 社 の 未 処 理 欠 損 金 を 親 会 社 の 欠 損 金 とみなすことになりました 一 方 で 子 会 社 株 式 の 評 価 損 計 上 は 平 成 22 年 度 税 制 改 正 前 と 同 様 可 能 なままとなっ ています この 結 果 親 会 社 では 子 会 社 の 解 散 後 に 決 算 期 を 迎 えれば 二 重 の 損 失 計 上 ができる 状 態 となっています このため 親 会 社 による 清 算 中 の 子 会 社 株 式 に 係 る 評 価 損 計 上 では 損 金 計 上 が 不 可 となります( 法 法 335 法 令 68 条 の 3 ) この 改 正 は 平 成 23 年 6 月 30 日 以 後 の 評 価 替 えから 適 用 されます 2 資 本 金 1 億 円 以 下 の 中 小 法 人 のための 以 下 の 優 遇 税 制 7 点 が 100%グループ 内 の 複 数 の 大 法 人 に 発 行 済 株 式 の 全 部 を 保 有 されている 法 人 には 適 用 されないことになります ( ) 1 法 人 税 の 軽 減 税 率 : 課 税 所 得 800 万 円 以 下 の 部 分 も 15%ではなく 25.5% 課 税 上 記 (2) 参 照 2 特 定 同 族 会 社 の 特 別 税 率 (いわゆる 留 保 金 課 税 )の 適 用 免 除 : 3 貸 倒 引 当 金 の 法 定 繰 入 率 の 利 用 : 4 交 際 費 の 年 600 万 円 の 損 金 算 入 枠 : 5 欠 損 金 の 繰 戻 し 還 付 制 度 : 6 欠 損 金 の 繰 越 控 除 制 度 の 100% 利 用 : 上 記 (3) 参 照 7 貸 倒 引 当 金 の 個 別 評 価 : 上 記 (7) 参 照 資 本 金 1 億 円 以 下 の 中 小 法 人 のための 優 遇 税 制 が 利 用 できないケースは 以 下 のように 拡 大 されます 改 正 前 改 正 後 1 資 本 金 1 億 円 以 下 の 中 小 法 人 - 大 法 人 による 完 全 支 配 関 係 がある 場 合 100%グループ 内 の 複 数 の 大 法 人 に 発 行 済 株 式 の 全 部 を 保 有 されている 場 合 http://www.up-firm.com 4
持 株 会 社 を 設 立 して 企 業 グループを 運 営 している 場 合 下 記 のように A 社 が 大 法 人 ではなく B C 社 が 資 本 金 5 億 円 以 上 の 大 法 人 のケースでは D 社 は 大 法 人 である B C 社 に 株 式 の 100%を 保 有 されていますが 大 法 人 でない A 社 の 完 全 支 配 関 係 にあることから 中 小 企 業 向 け 特 例 が 適 用 できました 制 度 本 来 の 趣 旨 からは 中 小 企 業 向 け 特 例 の 不 適 用 となるべきと 考 えられるため 改 正 されました 100%グループ 100% 大 法 人 (B 社 ) ( 資 本 金 10 億 円 ) 持 株 会 社 (A 社 ) ( 資 本 金 1 億 円 ) 100% 大 法 人 (C 社 ) ( 資 本 金 7 億 円 ) 50% 50% 中 小 法 人 (D 社 ) ( 資 本 金 1 億 円 ) 上 記 の 中 小 企 業 向 け 優 遇 措 置 : 適 用 可 能 から 不 可 に! なお 平 成 22 年 10 月 6 日 の 国 税 庁 平 成 22 年 度 税 制 改 正 に 係 る 法 人 税 質 疑 応 答 事 例 Q3 では 株 式 相 互 持 合 いの 場 合 には 中 小 企 業 向 けの 優 遇 税 制 が 適 用 できることになります 3 解 散 の 場 合 の 期 限 切 れ 欠 損 金 の 損 金 算 入 制 度 において マイナスの 資 本 金 等 の 額 があれば 期 限 切 れ 欠 損 金 と 同 様 に 利 用 できます 債 務 超 過 が 利 益 積 立 金 のマイナスではなく マイナスの 資 本 金 等 の 額 の 場 合 には 債 務 免 除 を 受 けるケースで 課 税 されてしまうことへ 手 当 されるものです( 法 法 593 法 令 118 ) 4 子 会 社 が 親 会 社 に 対 して 親 会 社 株 式 を 適 格 現 物 分 配 により 交 付 した 場 合 に 親 会 社 では 欠 損 金 の 使 用 制 限 が かからないことになります( 旧 法 法 574) 平 成 22 年 度 税 制 改 正 に 係 る 法 人 税 質 疑 応 答 事 例 ( 平 成 22 年 8 月 10 日 )の Q16 の 取 扱 いが 法 令 において 明 確 化 されるものです( 法 令 1135 一 6 ) (9) 雇 用 促 進 税 制 の 新 設 事 業 年 度 開 始 後 2 ヶ 月 以 内 に 目 標 の 雇 用 増 加 数 等 を 記 載 した 雇 用 促 進 計 画 を 作 成 し 事 前 に 職 業 安 定 所 に 届 出 する 必 要 があります 従 業 員 のうち 雇 用 保 険 一 般 被 保 険 者 数 が 前 年 度 に 比 べ 10% 以 上 かつ 5 人 ( 中 小 企 業 は 2 人 ) 以 上 増 加 した 場 合 に 増 加 1 人 当 たり 20 万 円 を 税 額 控 除 できます ただし 法 人 税 額 の 10%( 中 小 企 業 は 20%) が 税 額 控 除 できる 限 度 です この 制 度 は 平 成 23 年 4 月 1 日 から 平 成 26 年 3 月 31 日 までの 間 に 開 始 する 各 事 業 年 度 から 適 用 できます http://www.up-firm.com 5
(10) 外 国 税 額 控 除 制 度 の 見 直 し 1 外 国 税 額 控 除 の 対 象 から 除 外 される 高 率 な 外 国 法 人 税 の 水 準 いわゆる 高 率 基 準 が 35% 超 ( 現 行 50% 超 )に 引 き 下 げられます 2 控 除 限 度 額 の 計 算 の 基 礎 となる 国 外 所 得 から 非 課 税 国 外 所 得 の 全 額 ( 現 行 3 分 の2)が 控 除 されます ただし 経 過 措 置 として 2 年 間 は 非 課 税 国 外 所 得 の6 分 の5が 控 除 されます 3 控 除 対 象 外 国 法 人 税 額 が 所 得 金 額 の 50%を 超 える 場 合 の 控 除 限 度 額 の 計 算 の 基 礎 となる 国 外 所 得 の 90% 制 限 に 係 る 特 例 が 廃 止 されます (11) 外 国 法 人 税 の 定 義 の 明 確 化 ( 法 法 69 法 令 141) 法 人 税 率 が 納 税 者 と 課 税 当 局 との 合 意 により 決 定 されるガーンジー 島 のような 外 国 税 は タックスヘイブン 対 策 税 制 の 適 用 上 は 日 本 の 外 国 法 人 税 に 該 当 しない 旨 の 規 定 の 明 確 化 が 行 われます トリガー 税 率 を 少 し 上 回 る 法 人 税 率 (25.5%)を 選 択 適 用 した 事 案 で 最 高 裁 は 租 税 法 律 主 義 を 厳 格 に 適 用 して 納 税 者 を 勝 たせました この 事 件 を 背 景 に 具 体 的 には 複 数 税 率 の 中 から 納 税 者 と 税 務 当 局 等 との 合 意 により 税 率 が 決 定 される 税 について 最 も 低 い 税 率 を 上 回 る 部 分 は 外 国 法 人 税 に 該 当 しないものとされます (12) 棚 卸 資 産 の 切 放 し 低 価 法 の 廃 止 ( 旧 法 令 281 二 ) 棚 卸 資 産 の 評 価 方 法 である 低 価 法 には 翌 期 首 に 評 価 損 の 戻 入 益 を 計 上 する 洗 替 え 方 式 と 計 上 しない 切 放 し 方 式 があります この 切 放 し 低 価 法 が 廃 止 されます 平 成 23 年 4 月 1 日 以 後 開 始 する 事 業 年 度 では 前 事 業 年 度 末 の 簿 価 を 取 得 価 額 とする 経 過 措 置 が 設 けられます この 改 正 は 平 成 23 年 4 月 1 日 以 後 に 開 始 する 事 業 年 度 から 適 用 されます なお 棚 卸 資 産 の 評 価 に 関 する 会 計 基 準 ( 企 業 会 計 基 準 第 9 号 )では 前 期 に 計 上 した 簿 価 切 下 額 の 戻 入 れ に 関 しては, 洗 替 え 法 と 切 放 し 法 のいずれかの 方 法 を 棚 卸 資 産 の 種 類 ごとに 選 択 することを 認 めています( 同 第 14 項 ) このため 今 後 は 税 務 上 では 切 放 し 低 価 法 が 認 められないことになると 会 計 と 税 務 の 簿 価 を 区 分 管 理 する か 切 放 し 低 価 法 を 選 択 している 企 業 は 会 計 方 針 の 変 更 を 検 討 する 必 要 があります (13) 特 定 の 事 業 用 資 産 の 買 換 え 特 例 の 適 用 期 限 の 延 長 所 有 期 間 10 年 超 の 事 業 用 土 地 建 物 等 を 譲 渡 し 国 内 にある 土 地 建 物 機 械 装 置 等 を 取 得 して 事 業 の 用 に 供 し た 場 合 その 譲 渡 益 の 80%の 圧 縮 記 帳 を 認 める 特 例 です 現 行 の 特 例 は 平 成 23 年 12 月 31 日 までが 適 用 期 限 でした 法 人 個 人 ともに 一 定 内 容 を 見 直 して 平 成 26 年 12 月 31 日 まで 適 用 期 限 が 3 年 延 長 されました (14) 試 験 研 究 費 の 法 人 税 額 控 除 制 度 の 廃 止 ( 措 置 法 42 条 の 4 68 条 の 9) 試 験 研 究 費 の 増 加 額 に 係 る 税 額 控 除 ( 増 加 型 ) 又 は 平 均 売 上 高 の 10%を 超 える 試 験 研 究 費 に 係 る 税 額 控 除 ( 高 水 準 型 )を 選 択 できる 制 度 は 適 用 期 限 の 到 来 をもって 廃 止 されます http://www.up-firm.com 6
(15) 医 療 用 機 器 等 の 特 別 償 却 の 見 直 し( 措 置 法 12 条 の 2 45 条 の 2) 医 療 用 機 器 等 の 特 別 償 却 制 度 について 以 下 の 見 直 しを 行 った 上 でその 適 用 期 限 が 2 年 延 長 されます 1 高 度 先 進 医 療 の 提 供 に 資 する 医 療 用 機 器 に 係 る 措 置 について 対 象 機 器 の 範 囲 から 心 電 図 及 び 顕 微 鏡 を 除 外 して 特 別 償 却 率 を 12%( 現 行 14%)に 引 き 下 げ 2 医 療 の 安 全 確 保 に 資 する 医 療 用 機 器 に 係 る 措 置 について 対 象 機 器 の 範 囲 から 生 体 情 報 モニタ 連 動 ナースコール 制 御 機 注 射 薬 自 動 払 出 機 医 療 情 報 読 取 照 合 装 置 及 び 特 殊 寝 台 を 除 外 して 特 別 償 却 率 を 16%( 現 行 20%)に 引 き 下 げ 3 新 型 インフルエンザ 対 策 に 資 する 医 療 用 機 器 に 係 る 措 置 特 定 増 改 築 施 設 に 係 る 措 置 及 び 建 替 え 病 院 用 等 建 物 に 係 る 措 置 を 除 外 (16) 中 間 納 付 制 度 ( 法 法 72) 法 人 税 の 中 間 納 付 制 度 について 仮 決 算 による 中 間 納 付 額 が 前 期 の 確 定 法 人 税 額 の 50% 超 のケースでは 仮 決 算 方 式 での 中 間 申 告 書 が 提 出 できないことになります 予 定 申 告 つまり 前 期 の 確 定 法 人 税 額 の 50%を 中 間 納 付 す ることになります( 法 法 711 一 73) 中 間 納 付 した 法 人 税 額 は 確 定 納 付 する 税 額 を 計 算 する 際 に 控 除 します 中 間 納 付 額 > 年 税 額 のケースでは その 過 大 納 付 分 が 還 付 されます( 法 法 791) 還 付 の 際 には 還 付 加 算 金 が 付 され ます この 還 付 加 算 金 の 利 率 は 現 在 年 4.1%となっています このため 前 期 は 黒 字 で 年 税 額 のある 企 業 が 当 期 の 上 期 が 赤 字 の 場 合 は 予 定 申 告 で 中 間 納 付 する 又 は 当 期 業 績 の 赤 字 (つまり 法 人 税 の 年 税 額 は 0)が 予 想 できて も 中 間 申 告 で 法 人 税 を 仮 払 いして 還 付 の 際 の 高 金 利 を 狙 う 手 法 が 横 行 しています このような 不 適 切 な 運 用 手 法 を 防 止 するために 法 改 正 が 予 定 されています http://www.up-firm.com 7
2. 個 人 関 連 金 融 証 券 税 制 (1) 給 与 所 得 控 除 に 上 限 が 出 来 ます( 給 与 収 入 1,500 万 円 超 は 一 律 245 万 円 ) 改 正 前 改 正 後 給 与 収 入 給 与 所 得 控 除 額 給 与 所 得 給 与 収 入 給 与 所 得 控 除 額 給 与 所 得 1,000 万 円 ~ 給 与 収 入 5%+170 万 円 780 万 円 ~ 1,000 万 円 ~ 同 左 同 左 - - - 1,500 万 円 ~ 245 万 円 まで 1,255 万 円 ~ (2) 高 額 な 法 人 役 員 等 の 給 与 に 係 る 給 与 所 得 控 除 が 縮 減 されます 役 員 は 一 般 使 用 人 従 業 員 に 比 べ 勤 務 形 態 が 従 属 的 でないこと 給 与 待 遇 の 裁 量 度 が 高 いことを 踏 まえ 給 与 収 入 4,000 万 円 超 の 法 人 の 役 員 は 給 与 所 得 控 除 が 245 万 円 の 1/2(125 万 円 )が 上 限 になります 給 与 収 入 2,000 万 円 を 超 え 4,000 万 円 までの 間 は 控 除 額 の 上 限 を 4 分 の 3 とする 部 分 も 含 め 調 整 的 に 徐 々に 控 除 額 が 縮 減 されま す 具 体 的 な 取 り 扱 いは 以 下 の 通 りです 給 与 収 入 給 与 所 得 控 除 額 給 与 所 得 12,000 万 円 超 ~2,500 万 円 以 下 245 万 円 -( 給 与 収 入 -2,000 万 円 ) 12% 1,755 万 円 ~2,315 万 円 22,500 万 円 超 ~3,500 万 円 以 下 185 万 円 2,315 万 円 ~3,315 万 円 33,500 万 円 超 ~4,000 万 円 以 下 185 万 円 -( 給 与 収 入 -3,500 万 円 ) 12% 3,315 万 円 ~3,875 万 円 44,000 万 円 超 ~ 125 万 円 3,875 万 円 ~ この 改 正 は 平 成 24 年 分 以 後 の 所 得 税 及 び 平 成 25 年 分 以 後 の 個 人 住 民 税 から 適 用 されます (3) 退 職 金 税 制 ( 短 期 在 職 役 員 への 課 税 強 化 策 ) 現 行 法 の 退 職 金 課 税 は ( 退 職 金 収 入 - 退 職 所 得 控 除 額 ) 1/2= 退 職 所 得 です 役 員 としての 勤 続 年 数 5 年 以 下 の 法 人 役 員 等 の 退 職 金 について 有 利 な 2 分 の 1 課 税 が 廃 止 されます また 退 職 所 得 に 係 る 個 人 住 民 税 の 10% 税 額 控 除 も 廃 止 されます この 改 正 は 平 成 24 年 1 月 1 日 以 降 の 退 職 所 得 から 適 用 されます (4) 確 定 申 告 の 事 務 負 担 軽 減 策 年 金 所 得 者 の 申 告 手 続 の 負 担 を 軽 減 するため 公 的 年 金 等 の 収 入 金 額 が 400 万 円 以 下 で かつ 年 金 以 外 の 他 の 所 得 金 額 が 20 万 円 以 下 の 場 合 は 申 告 不 要 制 度 が 創 設 されます (5) 上 場 株 式 等 の 配 当 譲 渡 所 得 等 の 優 遇 税 制 ( 措 置 法 37 条 の 10 11 9 条 の 3) 上 場 株 式 等 の 配 当 譲 渡 所 得 等 に 係 る 10% 軽 減 税 率 は 平 成 23 年 12 月 31 日 までとされています これが 2 年 延 長 され 平 成 25 年 12 月 31 日 までとされました 平 成 26 年 1 月 から 20% 本 則 税 率 となります これに 伴 い いわ ゆる 日 本 版 ISA( 個 人 の 少 額 投 資 非 課 税 制 度 )の 導 入 時 期 も 平 成 26 年 1 月 に 先 送 りされました http://www.up-firm.com 8
(6) 上 場 株 式 等 の 配 当 所 得 の 大 口 株 主 の 定 義 の 拡 大 ( 措 置 法 9 条 の 31 一 ) 上 場 株 式 等 の 配 当 所 得 が 分 離 課 税 の 対 象 とならずに 総 合 課 税 される 大 口 株 主 の 定 義 が 5.0% 以 上 から 3.0% 以 上 に 拡 大 されました この 改 正 は 平 成 23 年 10 月 1 日 以 後 支 払 われる 配 当 から 適 用 されます (7) 店 頭 取 引 FX の 税 率 20% 適 用 損 失 額 の3 年 間 の 繰 越 控 除 可 能 に 現 状 では FX 等 の 店 頭 金 融 デリバティブ 取 引 は 総 合 課 税 されます 金 融 商 品 間 の 課 税 の 中 立 性 を 高 めるため く りっく 365 等 の 市 場 金 融 デリバティブ 取 引 等 と 同 様 に 20% 申 告 分 離 課 税 とした 上 で 両 者 の 損 益 通 算 及 び 損 失 の 3 年 繰 越 控 除 が 可 能 となります この 改 正 は 平 成 24 年 1 月 1 日 以 後 に 行 われる 店 頭 金 融 デリバティブ 取 引 の 差 金 決 済 や 譲 渡 について 適 用 されます (8) 一 時 所 得 の 計 算 上 控 除 できる 保 険 料 は 給 与 所 得 課 税 されたものに 限 定 ( 所 令 1832) 従 来 の 税 法 では 生 命 保 険 を 利 用 して 会 社 から 個 人 に 無 税 で 資 金 移 転 できかつ 法 人 税 の 負 担 を 軽 減 する 手 法 が ありました 具 体 的 には 保 険 期 間 が 3~5 年 の 短 期 の 養 老 保 険 で 保 険 契 約 者 = 法 人 死 亡 保 険 金 受 取 人 = 法 人 満 期 保 険 金 受 取 人 = 法 人 役 員 の 形 態 で 契 約 します いわゆる 逆 ハーフタックスプランです 法 人 が 負 担 する 支 払 保 険 料 は 支 払 保 険 料 の 半 額 は 法 人 で 損 金 計 上 して 残 りの 半 額 は 役 員 個 人 への 貸 付 金 とします 死 亡 事 故 が 発 生 せずに 満 期 が 来 ると 満 期 保 険 金 は 役 員 個 人 に 支 払 われ 役 員 の 一 時 所 得 になります この 満 期 保 険 金 で 役 員 個 人 は 会 社 からの 保 険 料 借 入 金 を 返 済 します 一 時 所 得 は ( 受 取 保 険 金 額 - 支 払 保 険 料 -50 万 円 ) 2 分 の 1 が 課 税 対 象 になります ここで 問 題 になるのが 一 時 所 得 を 計 算 する 際 の 受 取 保 険 金 額 から 控 除 する 支 払 保 険 料 の 額 です 課 税 庁 は 役 員 個 人 が 負 担 した 保 険 料 つまり 法 人 が 支 払 った 保 険 料 の 半 額 だけが 受 取 保 険 金 から 控 除 でき ると 主 張 します( 国 税 不 服 審 判 所 平 成 18 年 6 月 30 日 裁 決 事 例 ) しかし 所 得 税 法 では 会 社 負 担 の 支 払 保 険 料 も 受 取 保 険 金 から 控 除 して 申 告 するとされています( 所 法 34 所 令 1832 所 基 通 34-4) 法 人 負 担 で 損 金 計 上 され た 保 険 料 も 一 時 所 得 の 計 算 で 控 除 できるので 法 人 税 が 軽 減 され かつ 満 期 保 険 金 を 受 け 取 った 役 員 個 人 の 所 得 税 負 担 もなく 資 金 を 法 人 から 個 人 に 移 転 することが 出 来 ました この 事 例 は 納 税 者 と 課 税 庁 が 訴 訟 となり 福 岡 地 裁 の 平 成 21 年 1 月 27 日 判 決 福 岡 高 裁 の 平 成 21 年 7 月 29 日 判 決 では 納 税 者 が 勝 訴 です( 現 在 最 高 裁 で 係 属 中 ) 平 成 23 年 度 税 制 改 正 による 控 除 できる 保 険 料 の 明 確 化 の 背 景 には こうした 養 老 保 険 を 利 用 して 企 業 から 役 員 個 人 に 資 金 移 転 する 租 税 回 避 が 行 われているとの 税 務 当 局 の 判 断 があります 控 除 されるべき 保 険 料 は 満 期 保 険 金 を 取 得 した 者 本 人 が 負 担 したものに 限 られるべきとの 考 えですが 法 令 上 は それ 以 外 の 者 が 負 担 していたものも 含 まれるとされています このため 控 除 できる 保 険 料 は 受 領 者 本 人 が 負 担 したもの( 給 与 所 得 課 税 分 )に 限 ると 法 改 正 されました この 改 正 は 平 成 23 年 4 月 1 日 以 後 に 支 払 われる 満 期 一 時 金 から 適 用 されます http://www.up-firm.com 9
(9) 成 年 扶 養 控 除 の 廃 止 原 則 として 成 年 は 自 分 の 収 入 で 生 計 を 維 持 すべきとする 考 え 方 から 23 歳 以 上 70 歳 未 満 の 成 年 扶 養 控 除 38 万 円 がゼロとなります なお 合 計 所 得 金 額 が 400 万 円 以 下 の 場 合 や 障 害 者 等 の 特 定 成 年 扶 養 親 族 の 場 合 は 控 除 が 存 続 されます 区 分 住 民 税 所 得 税 改 正 前 改 正 後 改 正 前 改 正 後 年 齢 23 歳 以 上 70 歳 未 満 ( 成 年 扶 養 控 除 ) 33 万 円 廃 止 38 万 円 廃 止 年 齢 は その 年 の 12 月 31 日 で 判 定 します この 改 正 は 所 得 税 は 平 成 24 年 分 から 個 人 住 民 税 は 平 成 25 年 から 適 用 されます http://www.up-firm.com 10
3. 資 産 税 事 業 承 継 税 制 (1) 相 続 税 の 基 礎 控 除 枠 の 引 き 下 げ 税 率 構 造 の 見 直 し 相 続 税 の 発 生 する 富 裕 層 は 4% 程 度 しかいません その 原 因 は 相 続 税 の 基 礎 控 除 枠 が 高 額 だからです 格 差 の 固 定 化 を 防 止 して 課 税 ベースを 拡 大 するため 基 礎 控 除 枠 ( 非 課 税 枠 )が 引 き 下 げられました 平 成 23 年 3 月 31 日 まで 平 成 23 年 4 月 1 日 以 降 基 礎 控 除 枠 5,000 万 +(1,000 万 法 定 相 続 人 数 ) 3,000 万 +(600 万 法 定 相 続 人 数 ) 法 定 相 続 人 が 妻 と 子 2 人 なら 非 課 税 枠 は 8,000 万 円 から 4,800 万 円 へ 3,200 万 円 減 です 基 礎 控 除 を 現 行 の 6 割 まで 圧 縮 する 税 制 調 査 会 の 方 針 が 反 映 されました 相 続 時 精 算 課 税 制 度 による 生 前 贈 与 の 控 除 枠 (25 百 万 円 )は 据 え 置 かれたままです このため 相 続 時 点 での 精 算 額 は 予 想 以 上 に 増 えることになります また 高 額 の 遺 産 取 得 者 に 負 担 を 求 める 観 点 から 相 続 税 率 は 以 下 の 通 り 6 区 分 から 8 区 分 となり 最 高 税 率 が 55%に 引 き 上 げられます 相 続 税 の 速 算 表 法 定 相 続 分 の 各 相 続 人 の 取 得 価 格 平 成 23 年 3 月 31 日 まで 平 成 23 年 4 月 1 日 以 降 相 続 税 率 控 除 額 取 得 価 格 相 続 税 率 控 除 額 ~1,000 万 円 以 下 10% - 万 円 同 左 1,000 万 円 超 ~3,000 万 円 以 下 15% 50 万 円 同 左 3,000 万 円 超 ~5,000 万 円 以 下 20% 200 万 円 同 左 同 左 5,000 万 円 超 ~1 億 円 以 下 30% 700 万 円 同 左 1 億 円 超 ~3 億 円 以 下 40% 1,700 万 円 1 億 円 超 ~2 億 円 以 下 2 億 円 超 ~3 億 円 以 下 45% 2,700 万 円 3 億 円 超 ~ 50% 4,700 万 円 3 億 円 超 ~6 億 円 以 下 50% 4,200 万 円 6 億 円 超 ~ 55% 7,200 万 円 (2) 死 亡 保 険 金 の 非 課 税 枠 の 縮 減 ( 相 法 121 五 ) 死 亡 保 険 金 の 非 課 税 枠 は 算 定 基 礎 となる 法 定 相 続 人 の 定 義 が 厳 格 化 されます 相 続 人 の 生 活 安 定 という 制 度 趣 旨 を 踏 まえて 一 定 の 相 続 人 だけに 非 課 税 枠 が 限 定 されます 平 成 23 年 3 月 31 日 まで 平 成 23 年 4 月 1 日 以 降 死 亡 保 険 金 の 非 課 税 枠 500 万 法 定 相 続 人 数 500 万 一 定 の 法 定 相 続 人 数 一 定 条 件 :1 未 成 年 者 2 障 害 者 3 相 続 開 始 直 前 で 被 相 続 人 と 生 計 が 同 一 の 者 のいずれかに 限 定 なお 同 様 に 遺 族 の 生 活 保 障 の 為 の 制 度 として 死 亡 退 職 金 の 非 課 税 枠 制 度 があります( 相 法 121 六 ) 当 該 制 度 の 相 続 税 の 非 課 税 枠 も 500 万 円 法 定 相 続 人 の 数 ですが こちらは 改 正 がなされていません 上 記 (1)(2)の 改 正 http://www.up-firm.com 11
は 平 成 23 年 4 月 1 日 以 後 の 相 続 遺 贈 で 取 得 する 財 産 に 係 る 相 続 税 について 適 用 されます (3) 未 成 年 者 控 除 枠 障 害 者 控 除 枠 の 拡 大 長 年 にわたり 据 え 置 かれていたため 物 価 動 向 を 踏 まえて 未 成 年 者 控 除 枠 と 障 害 者 控 除 枠 が 拡 大 されます 平 成 23 年 3 月 31 日 まで 平 成 23 年 4 月 1 日 以 降 未 成 年 者 控 除 の 非 課 税 枠 6 万 円 20 歳 までの 年 数 10 万 円 20 歳 までの 年 数 障 害 者 控 除 の 非 課 税 枠 6 万 円 85 歳 までの 年 数 ( 特 別 障 害 者 は 12 万 円 ) 10 万 円 85 歳 までの 年 数 ( 特 別 障 害 者 は 20 万 円 ) (4) 贈 与 税 の 税 率 構 造 の 見 直 し 相 続 時 精 算 課 税 制 度 の 対 象 者 拡 大 贈 与 税 は 若 年 世 代 への 資 産 移 転 をすすめるために 暦 年 課 税 について 20 歳 以 上 の 直 系 卑 属 を 受 贈 者 とする 場 合 の 贈 与 税 の 税 率 構 造 が 緩 和 されました 相 続 税 を 増 税 とする 代 わりに 贈 与 税 は 減 税 基 調 として 若 年 世 代 への 生 前 贈 与 を 促 進 する 政 府 の 意 図 があります 具 体 的 には 以 下 の 通 り 見 直 されました 贈 与 税 の 速 算 表 ( 平 成 15 年 1 月 1 日 以 後 の 贈 与 に 適 用 相 法 21 条 の 7 措 置 法 70 条 の 2) 平 成 22 年 12 月 31 日 まで 平 成 23 年 1 月 1 日 以 後 一 般 一 般 20 歳 以 上 で 直 系 尊 属 から 課 税 価 格 贈 与 税 率 控 除 額 課 税 価 格 贈 与 税 率 控 除 額 課 税 価 格 贈 与 税 率 控 除 額 ~200 万 円 以 下 10% - 万 円 ~300 万 円 以 下 15% 10 万 円 同 左 ~400 万 円 以 下 20% 25 万 円 同 左 ~400 万 円 以 下 15% 10 万 円 ~600 万 円 以 下 30% 65 万 円 ~600 万 円 以 下 20% 30 万 円 ~1,000 万 円 以 下 40% 125 万 円 ~1,000 万 円 以 下 30% 90 万 円 1,500 万 円 以 下 45% 175 万 円 ~1,500 万 円 以 下 40% 190 万 円 1,000 万 円 超 ~ 50% 225 万 円 3,000 万 円 以 下 50% 250 万 円 ~3,000 万 円 以 下 45% 265 万 円 3,000 万 円 超 55% 400 万 円 ~4,500 万 円 以 下 50% 415 万 円 4,500 万 円 超 ~ 55% 640 万 円 課 税 価 格 は 基 礎 控 除 110 万 円 配 偶 者 控 除 後 の 課 税 価 格 http://www.up-firm.com 12
また 同 様 の 趣 旨 で 相 続 時 精 算 課 税 制 度 についても 制 限 が 緩 和 されて 受 贈 者 に 20 歳 以 上 の 孫 が 追 加 されまし た また 贈 与 者 の 年 齢 要 件 が 65 歳 以 上 から 60 歳 以 上 に 引 き 下 げられます( 措 置 法 70 条 の 2 の 4) 平 成 22 年 12 月 31 日 まで 平 成 23 年 1 月 1 日 以 降 贈 与 者 の 要 件 ( 相 法 21 条 の 9) 65 歳 以 上 60 歳 以 上 受 贈 者 の 要 件 20 歳 以 上 の 子 ( 孫 のケースは 推 定 相 続 人 ) 20 歳 以 上 の 子 +20 歳 以 上 の 孫 贈 与 した 年 の 1 月 1 日 現 在 で 判 定 相 続 時 の 孫 の 相 続 税 2 割 加 算 は 緩 和 されず( 相 法 181) 上 記 (4)の 改 正 は 平 成 23 年 1 月 1 日 以 降 の 贈 与 から 適 用 される 予 定 です 4.その 他 (1) 消 費 税 の 事 業 者 免 税 点 制 度 における 免 税 事 業 者 の 要 件 の 見 直 し( 免 税 要 件 の 見 直 し) 個 人 事 業 者 のその 年 又 は 法 人 のその 事 業 年 度 につき 現 行 制 度 において 事 業 者 免 税 点 制 度 の 適 用 を 受 ける 事 業 者 のうち 次 に 掲 げる 課 税 売 上 高 が1 千 万 円 を 超 える 事 業 者 については 事 業 者 免 税 点 制 度 が 適 用 されなくなり ます 免 税 事 業 者 かどうかは 前 事 業 年 度 の 最 初 の 半 年 間 で 判 定 することになります 1 個 人 事 業 者 の 場 合 :その 年 の 前 年 1 月 1 日 から 6 月 30 日 までの 間 の 課 税 売 上 高 2 法 人 の 場 合 :その 事 業 年 度 の 前 事 業 年 度 開 始 の 日 から 6 ヵ 月 間 の 課 税 売 上 高 資 本 金 1,000 万 円 未 満 で 会 社 を 設 立 すれば その 後 2 年 間 は 消 費 税 の 免 税 事 業 者 となることが 出 来 ます 課 税 仕 入 れの 少 ない 業 種 では これを 利 用 して 2 年 ごとに 業 務 委 託 する 子 会 社 を 設 立 する 事 例 があります このような 背 景 で 消 費 税 が 免 除 される 制 度 が 改 正 されました この 適 用 に 当 たっては 課 税 売 上 高 に 代 えて 支 払 給 与 の 額 が 上 半 期 6 ヶ 月 間 で1 千 万 円 を 超 えるか 否 かで 判 定 することも 出 来 ます この 改 正 は 平 成 25 年 1 月 1 日 以 後 に 開 始 する 課 税 期 間 から 適 用 されます (2) 消 費 税 の 全 額 仕 入 税 額 控 除 の 対 象 となる 課 税 売 上 割 合 95%の 見 直 し 現 行 の 消 費 税 制 上 は 課 税 売 上 割 合 が 95% 以 上 の 場 合 課 税 仕 入 れ 等 の 税 額 の 100%を 仕 入 税 額 控 除 できまし た この 制 度 が その 課 税 期 間 の 課 税 売 上 高 が 5 億 円 以 下 の 事 業 者 に 限 定 して 適 用 されることになります 事 業 者 免 税 点 制 度 や 簡 易 課 税 制 度 と 同 様 に この 95%ルールも 事 務 処 理 の 簡 便 化 のために 認 められていました しかし 大 企 業 での 益 税 も 多 額 に 発 生 しているため 見 直 されました 課 税 売 上 高 が 5 億 円 超 の 納 税 者 については 95%ルー ルが 適 用 できません この 改 正 は 平 成 24 年 4 月 1 日 以 後 に 開 始 する 課 税 期 間 から 適 用 されます (3) 仕 入 税 額 控 除 に 関 する 明 細 書 の 添 付 義 務 化 消 費 税 を 還 付 する 際 の 還 付 申 告 書 に 添 付 する 仕 入 税 額 控 除 に 関 する 明 細 書 は 従 来 は 任 意 提 出 でした これ の 添 付 が 義 務 となります この 改 正 は 平 成 24 年 4 月 1 日 以 後 に 提 出 する 還 付 申 告 書 から 適 用 されます http://www.up-firm.com 13
(4) 更 正 の 請 求 が 出 来 る 期 間 の 延 長 納 税 者 の 更 正 の 請 求 の 出 来 る 期 間 が 現 行 の 法 定 申 告 期 限 から 1 年 以 内 から 5 年 以 内 に 延 長 されます( 通 則 法 231) また 税 務 署 長 の 増 額 の 更 正 処 分 の 出 来 る 期 間 も 現 行 3 年 から 5 年 に 延 長 されます 1 納 税 者 の 減 額 更 正 の 請 求 ( 法 人 税 所 得 税 相 続 税 等 ) うち 贈 与 税 及 び 移 転 価 格 税 制 に 係 る 法 人 税 うち 法 人 税 の 純 損 失 等 2 課 税 庁 税 務 署 の 増 額 の 更 正 処 分 うち 法 人 税 の 純 損 失 等 現 行 1 年 1 年 1 年 3 年 3 年 改 正 案 5 年 6 年 9 年 5 年 9 年 基 本 的 に 納 税 者 による 修 正 申 告 更 正 の 請 求 税 務 署 長 による 増 額 更 正 減 額 更 正 の 期 間 を 全 て 一 致 させること になります 脱 税 の 場 合 の 更 正 処 分 できる 期 限 の 7 年 は 従 来 どおりです この 改 正 は 平 成 23 年 4 月 1 日 以 後 に 申 告 期 限 等 が 到 来 する 国 税 から 適 用 されます (5) 還 付 加 算 金 の 計 算 期 間 の 見 直 し 会 計 検 査 院 の 平 成 22 年 10 月 20 日 付 けの 指 摘 に 応 えたものです http://www.up-firm.com 14
(6) 当 初 申 告 要 件 の 廃 止 現 在 の 法 人 税 法 等 では 受 取 配 当 の 益 金 不 算 入 を 適 用 するためには 当 初 の 法 人 税 申 告 書 の 別 表 四 で 申 告 減 算 する 必 要 があります これを 任 意 的 調 整 事 項 といいます 法 人 が 利 益 を 受 ける 任 意 的 調 整 事 項 を 失 念 した 場 合 事 後 的 に 修 正 申 告 や 更 正 の 請 求 でリカバリー( 法 人 税 額 を 減 少 )することが 出 来 ません 1 給 与 所 得 者 の 特 定 支 出 控 除 ( 所 法 57 の 2) 2 資 産 の 譲 渡 代 金 が 回 収 不 能 となった 場 合 等 の 所 得 計 算 の 特 例 ( 所 法 64) 3 純 損 失 の 繰 越 控 除 ( 所 法 70) 4 雑 損 失 の 繰 越 控 除 ( 所 法 71) 5 変 動 所 得 及 び 臨 時 所 得 の 平 均 課 税 ( 所 法 90) 6 資 産 に 係 る 控 除 対 象 外 消 費 税 額 等 の 必 要 経 費 算 入 ( 所 令 182 の 2) 7 受 取 配 当 等 の 益 金 不 算 入 ( 法 法 23 81 の 4) 8 外 国 子 会 社 から 受 ける 配 当 等 の 益 金 不 算 入 ( 法 法 23 の 2) 9 国 等 に 対 する 寄 附 金 指 定 寄 附 金 及 び 特 定 公 益 増 進 法 人 に 対 する 寄 附 金 の 損 金 算 入 ( 法 法 37 81 の 6) 10 会 社 更 生 等 による 債 務 免 除 等 があった 場 合 の 欠 損 金 の 損 金 算 入 ( 法 法 59) 11 協 同 組 合 等 の 事 業 分 量 配 当 等 の 損 金 算 入 ( 法 法 60 の 2) 12 所 得 税 額 控 除 ( 法 法 68 81 の 14) 13 外 国 税 額 控 除 ( 法 法 69 81 の 15 所 法 95) 14 公 益 社 団 法 人 又 は 公 益 財 団 法 人 の 寄 附 金 の 損 金 算 入 限 度 額 の 特 例 ( 法 令 73 の 2) 15 引 継 対 象 外 未 処 理 欠 損 金 額 の 計 算 に 係 る 特 例 ( 法 令 113) 16 特 定 株 主 等 によって 支 配 された 欠 損 等 法 人 の 欠 損 金 の 制 限 の5 倍 要 件 の 判 定 の 特 例 ( 法 令 113 の 213) 17 特 定 資 産 に 係 る 譲 渡 等 損 失 額 の 損 金 不 算 入 の 対 象 外 となる 資 産 の 特 例 ( 法 令 123 の 83 五 ) 18 特 定 資 産 に 係 る 譲 渡 等 損 失 額 の 計 算 の 特 例 ( 法 令 123 の 9) 19 配 偶 者 に 対 する 相 続 税 額 の 軽 減 ( 相 法 19 の 2) 20 贈 与 税 の 配 偶 者 控 除 ( 相 法 21 の 6) 21 相 続 税 額 から 控 除 する 贈 与 税 相 当 額 等 ( 相 令 4) 上 記 の 当 初 申 告 時 に 選 択 した 場 合 に 限 り 適 用 が 可 能 なものは 事 後 的 な 適 用 を 認 めても 問 題 がないため 今 後 は 更 正 の 請 求 ができる 範 囲 が 拡 大 されます 法 定 外 の 手 続 で 非 公 式 に 税 務 署 長 等 に 対 して 税 額 の 減 額 変 更 を 求 め る 嘆 願 という 実 務 慣 行 が 解 消 されることになります この 改 正 は 平 成 23 年 4 月 1 日 以 後 に 申 告 期 限 等 が 到 来 する 国 税 から 適 用 されます http://www.up-firm.com 15
平 成 22 年 度 税 制 改 正 により 平 成 23 年 度 から 適 用 される 措 置 1. 年 少 扶 養 控 除 の 廃 止 ( 所 法 21 三 十 四 号 の 二 三 四 83 84) 子 供 手 当 の 創 設 や 高 校 の 実 質 無 償 化 の 財 源 措 置 として 16 歳 未 満 の 年 少 扶 養 控 除 38 万 円 がゼロとなります ま た 16 歳 以 上 19 歳 未 満 の 特 定 扶 養 控 除 の 上 乗 せ 部 分 25 万 円 が 廃 止 され 従 来 の 63 万 円 から 38 万 円 に 減 額 とな ります 各 税 目 の 所 得 控 除 額 の 変 更 は 以 下 の 通 りです 区 分 住 民 税 所 得 税 改 正 前 改 正 後 改 正 前 改 正 後 1 年 齢 16 歳 未 満 ( 年 少 扶 養 控 除 ) 33 万 円 廃 止 38 万 円 廃 止 2 年 齢 16 歳 以 上 19 歳 未 満 ( 特 定 扶 養 控 除 )の 上 乗 せ 部 分 廃 止 45 万 円 33 万 円 63 万 円 38 万 円 扶 養 控 除 3 年 齢 19 歳 以 上 23 歳 未 満 45 万 円 ( 改 正 なし) 63 万 円 ( 改 正 なし) 4 年 齢 23 歳 以 上 70 歳 未 満 ( 成 年 扶 養 控 除 ) 33 万 円 ( 改 正 なし) 38 万 円 ( 改 正 なし) 5 年 齢 70 歳 以 上 ( 老 年 扶 養 控 除 ) 38 万 円 ( 改 正 なし) 48 万 円 ( 改 正 なし) 6 同 居 老 人 扶 養 親 族 の 場 合 の 加 算 額 なし 10 万 円 ( 改 正 なし) 7 同 居 特 別 障 害 者 の 場 合 の 加 算 額 ( 特 別 障 害 者 控 除 にまとめる) 23 万 円 廃 止 35 万 円 廃 止 配 偶 者 控 除 1 年 齢 70 歳 未 満 33 万 円 ( 改 正 なし) 38 万 円 ( 改 正 なし) 2 年 齢 70 歳 以 上 ( 老 年 配 偶 者 控 除 ) 38 万 円 ( 改 正 なし) 48 万 円 ( 改 正 なし) 3 同 居 特 別 障 害 者 の 場 合 の 加 算 額 ( 特 別 障 害 者 控 除 にまとめる) 23 万 円 廃 止 35 万 円 廃 止 年 齢 は その 年 の 12 月 31 日 で 判 定 します 住 民 税 の 年 少 扶 養 控 除 の 控 除 額 はそれぞれ 33 万 円 でした 所 得 に 関 わらず 住 民 税 率 は 一 律 10%です このた め ひとつの 控 除 で 33 千 円 の 住 民 税 が 減 額 されていました この 控 除 がなくなるため 控 除 1 人 あたり 33 千 円 の 増 税 になります 具 体 的 には 専 業 主 婦 と 小 学 生 の 子 供 2 人 の 標 準 的 4 人 家 族 の 場 合 は 66 千 円 の 増 税 です 住 民 税 が 課 税 されている 世 帯 では 配 偶 者 控 除 や 扶 養 控 除 の 廃 止 の 影 響 で 増 税 となります これらの 適 用 は 所 得 税 は 平 成 23 年 1 月 から 住 民 税 は 24 年 1 月 からです 2. 給 与 所 得 者 等 の 住 宅 購 入 資 金 の 借 入 金 利 息 の 非 課 税 特 例 ( 措 置 法 29) サラリーマンがマイホーム 資 金 の 貸 付 け 等 を 受 けた 場 合 の 非 課 税 特 例 は 平 成 22 年 12 月 31 日 の 期 限 到 来 で 廃 止 されます なお 同 日 以 前 に 会 社 からマイホーム 資 金 の 貸 付 け 等 を 受 けている 者 に 対 して 本 特 例 を 引 き 続 き 適 用 するための 経 過 措 置 が 講 じられます 3. 上 場 会 社 等 の 自 己 株 式 の 公 開 買 付 けの 場 合 のみなし 配 当 課 税 の 特 例 ( 措 置 法 9 条 の 6) 配 当 所 得 と 譲 渡 所 得 の 損 益 通 算 が 可 能 となったため 上 場 会 社 等 の 自 己 株 式 の 公 開 買 付 けの 場 合 のみなし 配 当 としない 特 例 が 平 成 22 年 12 月 31 日 まで 適 用 する 措 置 が 講 じられた 上 で 廃 止 されます( 改 正 法 附 則 512) http://www.up-firm.com 16
4. 平 成 13 年 9 月 30 日 以 前 に 取 得 した 上 場 株 式 等 のみなし 取 得 費 特 例 ( 措 置 法 37 条 の 11 の 21) 平 成 13 年 10 月 1 日 時 点 の 時 価 の 80%とすることが 出 来 るみなし 取 得 費 の 特 例 は 適 用 期 限 の 平 成 22 年 12 月 31 日 で 廃 止 されます 5. 土 地 の 長 期 譲 渡 所 得 の 1,000 万 円 特 別 控 除 の 特 例 ( 措 置 法 35 条 の 2 65 条 の 5 の 2) 平 成 21 年 1 月 1 日 から 平 成 22 年 12 月 31 日 までの 間 に 取 得 した 土 地 を 5 年 超 所 有 してから 売 却 した 場 合 そ の 売 却 益 から 1,000 万 円 を 控 除 することが 出 来 る 特 例 は 適 用 期 限 の 平 成 22 年 12 月 31 日 で 廃 止 されます 6. 土 地 の 先 行 取 得 の 圧 縮 記 帳 の 特 例 ( 措 置 法 37 条 の 9 の 5 66 条 の 2) 平 成 21 年 1 月 1 日 から 平 成 22 年 12 月 31 日 までの 間 に 土 地 を 取 得 して 一 定 の 届 出 書 を 提 出 すれば その 後 10 年 以 内 に 売 却 した 土 地 の 売 却 益 の 一 定 割 合 を 圧 縮 して 将 来 に 繰 り 延 べることが 出 来 る 特 例 は 適 用 期 限 の 平 成 22 年 12 月 31 日 で 廃 止 されます Reference Purpose Only 本 レターに 掲 載 している 情 報 は 一 般 的 なガイダンスに 限 定 されています この 文 書 は 個 別 具 体 的 ケースに 対 する 会 計 税 務 のア ドバイスをするものではありません 会 計 上 の 判 断 や 税 法 の 適 用 結 果 は 事 実 認 定 や 個 別 事 情 によって 大 幅 に 異 なることがありえます また 解 説 の 前 提 となる 会 計 規 則 や 税 制 が 変 更 されている 可 能 性 もあります 実 際 に 企 画 実 行 される 場 合 は 当 事 務 所 の 担 当 者 にご 確 認 ください http://www.up-firm.com 17