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Ⅱ 取 り 組 み 事 例 と 課 題 の 共 有 53 3. 東 海 地 域 で 取 り 組 んだことと 取 り 組 んでいること 小 島 祥 美 愛 知 淑 徳 大 学 文 学 部 准 教 授 小 島 祥 美 小 島 祥 美 お 招 きいただきましてありがとう ございます 私 は 大 阪 外 大 卒 業 生 で かつこ ちら 大 阪 大 学 大 学 院 の 卒 業 生 でもあるという こともありまして きょうは 本 プログラム 企 画 者 であり 主 催 者 である 後 輩 たちにエールを 送 るつもりで 参 りました 私 は 短 大 卒 業 後 小 学 校 に 赴 任 しました そのときに 東 南 アジアや 南 米 にルーツを 持 つ 外 国 人 児 童 と 初 めて 出 会 いました 1994 年 な ので 今 から17 年 ぐらい 前 になりますけれども そうした 子 どもたちとの 出 会 いが 大 きな 転 機 になりました 当 時 の 私 は 言 葉 をはじめ そ の 子 どもたちの 背 景 も 全 く 知 りませんでした すぐに 本 屋 に 行 ってその 子 どもたちの 言 語 の 辞 書 を 買 って 身 ぶり 手 ぶりでのコミュニケー ションです 多 分 今 も 結 構 動 作 が 激 しかった りするかと 思 うのですけれども もう 本 当 に 1994 年 公 立 小 学 校 教 員 時 に 外 国 人 児 童 との 出 会 いから 南 米 一 人 旅 へ 帰 国 後 は 神 戸 市 内 で 外 国 人 住 民 の 支 援 にかかわ る 活 動 (NPO 法 人 たかとりコミュコミュニティセンター 内 事 務 局 長 )やコミュニティビジネス(NPO 法 人 多 言 語 センター FACIL) に 参 画 こうした 活 動 のなかで 学 校 に 通 ってない 不 就 学 の 外 国 人 の 子 どもと 出 会 い 不 就 学 の 問 題 を 初 めて 知 り 現 状 を 変 えたいと 強 く 決 意 する 2003 年 4 月 から 岐 阜 県 可 児 市 へ 転 居 し 全 家 庭 訪 問 調 査 による 外 国 人 の 子 どもの 就 学 実 態 調 査 に 行 政 民 間 団 体 等 と 協 働 して 挑 む 全 国 で 初 めて 外 国 人 の 就 学 実 態 を 明 らかにしたことから 2006 年 4 月 より 可 児 市 教 育 委 員 会 の 初 代 外 国 人 児 童 生 徒 コー デョネーターに 抜 擢 され 不 就 学 ゼロをめざした 施 策 を 地 域 と 連 携 して 実 践 活 動 を 行 う 2006 年 9 月 に 愛 知 淑 徳 大 学 教 員 として 着 任 し 2011 年 4 月 より 現 職 2006 年 3 月 に 大 阪 大 学 大 学 院 にて 博 士 号 ( 人 間 科 学 ) 取 得 愛 知 県 小 牧 市 多 文 化 共 生 協 議 会 委 員 ( 委 員 長 ) 愛 知 県 地 域 振 興 部 委 嘱 プレスクール 実 施 マニュアル 検 討 会 議 委 員 (コーディ ネーター) NPO 法 人 可 児 市 国 際 交 流 協 会 理 事 ( 兼 運 営 委 員 )な ども 務 める 身 ぶり 手 ぶりで 子 どもたちとコミュニケーショ ンをとるというところから 始 まりました とり わけ 自 転 車 で 子 どもたちの 家 を 回 って 家 庭 訪 問 しながら コミュニケーションを 図 るこ とをしていました 外 国 人 児 童 のなかにはベトナム 難 民 の 子 ど もがいました その 児 童 に ベトちゃんドク ちゃんという 話 をしたら 彼 は 知 らない と いい ベトちゃんドクちゃんは 知 らないけれ ども そんな 子 がたくさんいた と 小 学 2 年 生 のラム 君 が 私 に 言 うのです すごいショッ クでした また 小 3のアレサンドロウ 君 からは ブラジルの 移 民 とその 歴 史 について 教 えても らいました こんな 状 況 でしたので この 子 どもたちに 先 生 と 言 われている 自 分 が 大 変 情 けなくな りまして この 子 たちの 国 に 行 ってもっと 外 国 人 児 童 たちの 背 景 を 知 りたいと 思 うようにな りました そして 受 験 勉 強 をはじめて 大 阪 外 国 語 大 学 の 夜 間 主 コースに 合 格 し それを 契 機 に 大 阪 に 転 居 してきました 大 阪 に 引 っ 越 してきてからは 箕 面 市 内 に 1 年 暮 らしていたときに 天 満 駅 近 くにある 関 西 テレビの 裏 側 に 大 阪 学 生 留 学 生 会 館 という 建 物 を 内 外 学 生 センターが 改 装 しました 留 学 生 専 用 の 宿 舎 ですが 日 本 人 学 生 のチュー ターを 募 集 していることを 知 り すぐそちらの ほうに 応 募 しまして 留 学 生 との 共 同 生 活 を しながら 日 本 に 暮 らす 外 国 人 住 民 と 多 文 化 共 生 を 考 えるという 生 活 をしました 外 大 入 学 後 の1996 年 から 阪 神 淡 路 大 震 災 で 被 災 された 外 国 人 住 民 支 援 活 動 に 参 加 し

54 トランスナショナルな 子 どもたちの 教 育 を 考 える ました 私 は 神 戸 市 長 田 区 にある 鷹 取 という 地 域 で 始 まった 活 動 に 参 加 しました 大 阪 外 国 語 大 学 を 選 択 したのも そうした 理 由 があ りました 活 動 を 続 けるなかで1998 年 頃 神 戸 市 内 で 学 校 に 行 ってない 外 国 人 の 子 どもと 出 会 い ました 神 戸 でのボランティア 活 動 では 行 政 と 私 たちNGOとの 間 で 大 変 風 通 しのいい 関 係 でしたが 就 学 の 話 になるとなかなか 行 政 と 対 話 ができないという 経 験 をしました この 神 戸 市 内 で 学 校 に 行 っている 外 国 人 の 子 どもの 人 数 を 教 えてほしいと 神 戸 市 教 育 委 員 会 に 質 問 しました そうしたら 回 答 が わ からない と ええっ 神 戸 市 に 何 人 外 国 人 の 子 どもが 住 んでいて 何 人 学 校 に 行 っている か 神 戸 市 はわからないの~? と 本 当 に 驚 きました 兵 庫 県 も 大 阪 府 も 回 答 は 同 じでし た そして 文 部 科 学 省 にも 問 い 合 わせました が 同 じ 回 答 でした つまり 外 国 人 の 子 ど もは 就 学 義 務 の 対 象 ではないことにより 学 校 に 行 っている 子 どもさえも 実 態 は 把 握 され ていなかったのです ですので 学 校 に 行 っ てない 子 どもについてはまったくわからない 状 況 だったのです 日 本 語 指 導 が 必 要 な 児 童 生 徒 の 状 況 につ いては 各 自 治 体 で 把 握 されていました とい うのも 1990 年 に 入 管 法 が 改 正 されたのは 皆 さんご 存 知 ですよね それに 合 わせて 91 年 から 当 時 の 文 部 省 では 日 本 語 指 導 が 必 要 な 児 童 生 徒 を 把 握 する 調 査 を 開 始 します 日 本 語 が 分 からない 児 童 生 徒 の 増 加 により 一 つの 学 校 で10 人 以 上 日 本 語 指 導 が 必 要 な 児 童 生 徒 が 在 籍 する 場 合 については 加 配 教 員 が 配 置 されるという 緊 急 措 置 が 開 始 されまし た 都 道 府 県 市 町 村 によって 加 配 教 員 の 配 置 の 条 件 等 は 異 なり 近 年 は 特 に 条 件 が 変 化 していますが そうした 対 応 が 当 時 ありま した こうした 状 況 を 知 り 外 国 人 の 子 どもの 教 育 権 について 疑 問 に 思 いました すべての 子 どもの 教 育 をどのように 日 本 で 保 障 していく かという 議 論 でなく 日 本 語 がわかるかわか らないかで 議 論 されてしまっているのです そのようなこともあって 大 阪 外 国 語 大 学 を 卒 業 した 後 に 隣 の 大 阪 大 学 大 学 院 に 入 学 し 国 際 協 力 という 視 点 で 外 国 人 の 子 どもの 教 育 を 考 えていくことをしました 神 戸 では 事 務 局 長 という 立 場 で 活 動 を 続 けながら 大 阪 大 学 に 通 いました なんとか 学 校 に 行 っていない 子 どもの 問 題 を 解 決 したいと 考 えました 私 が 今 見 ている 学 校 に 行 ってない 子 どもたちというのは 社 会 からも 数 字 からも 全 く 見 えない 子 どもたちで す 行 政 から 見 えないわけです 大 学 院 に 入 学 して 研 究 者 の 文 献 をたくさ ん 読 みました でも 日 本 に 暮 らす 外 国 人 の 子 どもにかかわる 不 就 学 のことを 扱 った 研 究 者 や 論 文 はまったくありませんでした 不 就 学 の 子 どもの 問 題 を 考 える 基 礎 研 究 がなかっ たのです そのため 自 分 がやるしかないと 決 めました 調 査 方 法 として 全 部 の 家 庭 を 回 り 全 部 自 分 の 足 で 回 り そして 全 部 の 子 どもに 会 って この 子 は 学 校 に 行 っている 行 っていないということを 把 握 する そのよ

Ⅱ 取 り 組 み 事 例 と 課 題 の 共 有 55 活 動 の 概 要 小 島 祥 美 活 動 のきっかけ 現 在 私 は 愛 知 淑 徳 大 学 の 教 員 という 立 場 で 外 国 にルーツを 持 つ 子 どもにかかわる 活 動 を 行 っています 20 歳 の 時 に 埼 玉 県 内 にある 公 立 小 学 校 の 教 壇 に 初 めて 立 ち 外 国 人 児 童 と 出 会 ったことが 活 動 の 原 点 です(1994 年 4 月 ~ 1996 年 3 月 ) 東 京 都 内 にあるミッション 系 の 小 中 高 校 で 育 ち 同 級 生 には 本 名 を 堂 々と 名 乗 る 在 日 コリアンの 友 達 も 多 く 在 日 コリアンの 先 生 もいらっしゃいました 社 会 や 宗 教 ( 聖 書 )の 授 業 では 朝 鮮 半 島 と 日 本 の 関 係 についての 歴 史 的 な 経 緯 ついて 学 ぶことや 平 和 を 考 える 時 間 も 多 くありました そうした 環 境 で 育 ったことも 関 係 しているので しょうか 東 南 アジアや 南 米 にルーツを 持 つ 児 童 との 公 立 小 学 校 での 生 活 は 驚 きと 衝 撃 の 連 続 でした 活 動 の 経 緯 仕 事 をしながら 再 度 受 験 勉 強 をし 1996 年 4 月 大 阪 外 国 語 大 学 中 南 米 地 域 文 化 学 科 ( 夜 間 主 )に 入 学 しまし た そして 神 戸 市 内 で 阪 神 淡 路 大 震 災 の 被 災 外 国 人 にかかわるボランティア 活 動 に 参 加 しました 1998 年 には 神 戸 で 出 会 った 仲 間 たちと 外 国 人 の 子 どもをサポートするNPO 団 体 を 立 ち 上 げ(NPO 法 人 たかとりコミュニティ 内 事 務 局 長 ) コミュニティビジネス( 多 言 語 センター FACIL)にも 参 画 しました(~ 2003 年 3 月 まで) こうした 活 動 の なかで 学 校 に 行 っていない 子 どもと 出 会 ったことが 大 きな 転 機 となり 不 就 学 にかかわる 研 究 をはじめました( 大 阪 大 学 大 学 院 へ 進 学 ) 2003 年 4 月 に 岐 阜 県 可 児 市 に 転 居 し 可 児 市 市 教 委 可 児 市 国 際 交 流 協 会 ( 民 間 団 体 ) 岐 阜 県 県 教 委 県 国 際 センターと 協 働 し 市 内 に 暮 らす 全 ての 外 国 籍 の 子 ども( 小 1 ~ 中 3 年 齢 者 )を 対 象 にした 就 学 実 態 調 査 に 挑 み ました(~ 2005 年 3 月 ) 日 本 で 初 めて 外 国 人 の 就 学 実 態 が 明 らかになった 調 査 研 究 の 結 果 可 児 市 長 から 不 就 学 ゼロ 宣 言 が 出 され 2005 年 4 月 には 不 就 学 ゼロをめざす 外 国 人 児 童 生 徒 学 習 保 障 事 業 が 同 市 でスタート しました 私 は 初 代 外 国 人 児 童 生 徒 コーディネーターとなり( 可 児 市 教 委 所 属 ) 調 査 時 に 育 んだ 行 政 民 間 団 体 研 究 者 との 協 働 を 連 携 に 応 用 し さまざまな 取 り 組 みを 行 いました 1 年 後 の2006 年 3 月 には 関 係 者 のご 尽 力 により 皆 が 祈 願 した 不 就 学 ゼロの 街 となったのです 現 在 の 主 な 活 動 現 在 は 東 海 地 域 を 中 心 に 外 国 人 学 校 の 法 的 位 置 づけの 改 善 就 学 前 の 子 どもへの 支 援 (プレスクール 事 業 ) などを 行 っています 今 回 の 報 告 では 2007 年 からはじめた 外 国 にルーツを 持 つ 子 どもたちが 夢 と 自 信 を 持 つこ とができるような 自 己 発 見 をめざした 活 動 フォトストーリー をご 紹 介 します 子 ども 達 の 作 品 から 問 題 提 議 をし たいと 思 います うな 研 究 ができないかと 考 えていました 協 力 していただける 市 町 村 を 探 すために 神 戸 の 活 動 で 築 いたネットワークを 生 かし 各 地 にお 願 いに 行 きましたが どこへ 行 って も 断 られました その 時 に 岐 阜 県 可 児 市 という 街 に 出 会 いました 2002 年 のことです 可 児 市 に 初 め て 行 ったときに 市 や 県 の 担 当 者 地 域 で 活 動 する 国 際 交 流 協 会 など 各 関 係 者 の 皆 さん に 集 まっていただき 可 児 市 の 市 役 所 の 一 室 をお 借 りしてプレゼンテーションをしました 自 分 がしたいこと なぜそれをやろうと 思 っ たのかということをお 話 しました 大 阪 から 来 る 子 が 何 をしゃべるのだろう というような 興 味 津 々のなか 私 も 緊 張 しながらお 話 しま した その 話 が 終 わったときに 可 児 市 の 担 当 者 から 小 島 さんが 言 うことを 全 面 的 に 協 力 しましょう といって 手 を 差 し 伸 べてくれたの

56 トランスナショナルな 子 どもたちの 教 育 を 考 える です 本 当 に 嬉 しかったです そのお 返 事 を 聞 いて 神 戸 で 活 動 していた 仲 間 たちに 理 由 を 話 し すぐに 私 は 可 児 市 に 引 っ 越 しをしま した 2003 年 4 月 市 ができること 行 政 ができ ること 地 域 ができること 私 のような 大 学 院 生 ができること そしてお 互 いの 力 を 合 わ せて 全 くわからない 外 国 人 の 子 どもたちの 就 学 実 態 を 把 握 し 解 決 に 向 けて 取 り 組 んで いこうという 挑 戦 が 始 まりました 結 局 私 は 可 児 市 には4 年 住 むことになるの ですけれども 神 戸 の 活 動 もやめてしまいま したので 収 入 がなく 私 はいつもおなかが すいていました そのことが 調 査 でもその 後 の 活 動 でもとても 生 きました 外 国 人 住 民 た ちのなかで 口 コミで 広 がったのですね 全 家 庭 を 一 軒 一 軒 訪 問 しながら 就 学 実 態 調 査 を 行 いましたが 訪 問 するとどの 家 庭 もご 飯 をつくってくれるのですよ あなた おなか すいてるのでしょう と ブラジルの 家 庭 では ブラジル 料 理 ペルーの 家 庭 ではペルー 料 理 と 協 力 していただきながら 私 も 調 査 を 実 施 することができました 全 家 庭 を 訪 問 しますので 子 どもの 就 学 実 態 の 話 だけではなくて 相 談 活 動 も 一 緒 にしま した 神 戸 にいたとき 私 は 多 言 語 による 情 報 提 供 や 相 談 活 動 を 行 っていましたので そ の 時 の 情 報 やネットワークもフルに 生 かしま した ですので 神 戸 のNGO 仲 間 たちからは 最 近 岐 阜 からの 相 談 がめちゃめちゃ 多 いん だよね と 当 時 言 われました そうした 多 くの 方 々の 協 力 により 外 国 人 家 庭 の 方 たちから も 大 変 信 頼 を 得 ることができ 全 家 庭 訪 問 調 査 が 実 施 出 来 ました 可 児 市 は 総 人 口 約 10 万 人 で 当 時 は 外 国 人 住 民 が 約 5,000 人 20 人 に1 人 というのが 外 国 人 住 民 の 状 況 でした 調 査 では 日 本 の 小 学 1 年 生 から 中 学 3 年 生 に 相 当 するすべ ての 外 国 人 の 家 庭 を 訪 問 し 就 学 実 態 を 把 握 しました 期 間 を2 年 間 とし 同 じ 調 査 を 3 回 実 施 しました そうすることで 人 の 移 動 や 就 学 の 変 化 を 比 較 したかったからです そ してついに 就 学 実 態 が 日 本 で 初 めて 明 らかに なりました この 調 査 の 話 をするとたくさんあるので 長 くなってしまうので 内 容 は 省 略 し 調 査 後 の 取 り 組 みについてのみ ここではお 話 しま す 明 確 な 調 査 結 果 により 可 児 市 は 動 いたの です 私 が 全 部 回 り そして 全 貌 が 明 らかに なりました 可 児 市 も 明 確 な 調 査 結 果 を 基 に 施 策 として 不 就 学 ゼロ をめざした 取 り 組 み がスタートしました とりわけ 調 査 では 協 働 という 形 でしましたので 協 働 から 連 携 とい

Ⅱ 取 り 組 み 事 例 と 課 題 の 共 有 57 う 形 で 実 践 できるような 仕 組 みを 幾 つか 調 査 から 見 えたこととして 可 児 市 には 提 言 を 出 しました 私 はいくつか 提 案 したのですけ れども この 連 携 をしていくためには いわ ゆるソーシャルワーカー 的 な 職 業 として コー ディネーターが 必 要 だという 話 をしたのです そうしましたら 市 教 委 から 強 いラブコール をいただきました そして 話 し 合 いの 末 可 児 市 教 育 委 員 会 学 校 教 育 課 に 私 が 配 属 され ることとなり 2005 年 4 月 から 初 代 外 国 人 児 童 生 徒 コーディネーターを 務 めました 大 阪 大 学 大 学 院 に 在 籍 しながらでした この 不 就 学 ゼロをめざした 取 り 組 みとあわ せて 市 や 県 からの 提 言 などにより 文 部 科 学 省 では 外 国 人 の 子 どもを 対 象 にした 不 就 学 実 態 調 査 というものが 事 業 化 されます また 可 児 市 ではその 後 さまざまな 事 業 を 行 ってい くのですけども その 実 践 が 今 では 文 部 科 学 省 の 事 業 になっています 可 児 市 が 行 った 実 践 が ざまざまな 形 で 全 国 展 開 されていくよ うになりました 2005 年 度 の 当 時 不 就 学 ゼロをめざして 私 自 身 が 考 えられるあらゆることを 実 践 しま した 地 域 が 学 校 が 関 係 者 が みんな が 頑 張 ればやはりできるのです たった1 年 間 ですけれども 実 践 の 結 果 2006 年 3 月 には 本 当 に 不 就 学 がなくなったのです 当 時 は 日 本 の 学 校 をやめる 外 国 人 児 童 生 徒 とりわけ 中 学 校 をやめていく 子 どもたちが 不 就 学 とな り 本 当 に 多 かったのです そうした 子 どもた ちをどうしていったらいいのか 学 校 施 策 に ついて 校 長 先 生 教 育 委 員 会 関 係 者 など 1 中 日 新 聞 (2006 年 9 月 4 日 ) 関 係 者 みんなで 考 えました その 結 果 が 不 就 学 ゼロ 中 学 卒 業 する 子 たちから 高 校 進 学 す る 子 たちが 出 てきているという 形 になりまし た 今 では 高 校 進 学 することが 日 常 化 する 街 へとなりました さまざまな 実 践 を 行 うなかで 可 児 市 に 暮 らす 子 どもたちはハッピーになりました でも 可 児 市 だけがハッピーになってはいけないと 思 いました それで 可 児 市 を 離 れることを 決 めました お 手 元 の 資 料 のなかにある 新 聞 記 事 中 日 新 聞 コラム 別 れ という 記 事 ですが 私 が 可 児 市 に 暮 らした4 年 間 を 継 続 して 応 援 してく れた 中 日 新 聞 の 田 中 記 者 が 書 いてくださった ものです 彼 が 最 後 のメッセージとして 私 には 全 く 何 も 言 わずそっと 中 日 新 聞 に 掲 載 してあることを 地 域 の 人 から 聞 いて 知 りまし

58 トランスナショナルな 子 どもたちの 教 育 を 考 える た 色 々な 人 たちの 協 力 によって 私 はたくさ んの 学 びをいただいたこと そして 実 践 でき たことが この 記 事 からわかってもらえると 思 い ご 紹 介 します 現 在 は 大 学 教 員 という 立 場 で 外 国 人 の 子 どもが 多 く 暮 らす 各 地 のお 手 伝 いをしていま す 現 在 取 り 組 んでいることについて 以 下 お 話 ししたいと 思 います 子 どもたちに 自 信 と 元 気 を 持 つことができ る 取 り 組 み について 主 に 活 動 しています 自 分 を 見 つめて 将 来 の 夢 を 語 ること そのこ とが 子 どもたちの 自 信 につながるということ を 可 児 市 でも 学 びましたので 具 体 的 な 実 践 として 例 えば 大 学 のオープンキャンパスに 地 元 の 外 国 人 の 子 どもたちを 招 待 し 進 路 を 考 える 場 づくりを 行 っています また 映 像 づ くりというのも 行 っています お 手 元 にある 新 聞 記 事 のほうをあわせてご 覧 ください こうした 子 どもたちが 私 たちの 地 域 にいる こと そのなかで 私 たち 一 人 ひとりに 何 かで きるのかを 再 度 問 題 提 起 して 終 わりにした いと 思 います (ビデオ 放 映 ) 1 作 品 目 は 自 分 が 3 人 いたらいいのにな と 出 生 地 であるブラジルも 今 を 生 きる 日 本 も 大 好 きという 思 いを 描 いた 中 学 3 年 生 の 女 の 子 の 作 品 でした そして2 作 品 目 は 日 本 で 生 まれて その 後 ブラジルに 行 き そしてそ の 後 にペルーに 行 き また 日 本 に 来 てと 11 歳 でありながらその 間 で 何 度 も 移 動 し 色 々 な 国 をまたぎながら 生 きている 中 学 1 年 生 の 男 の 子 の 作 品 でした いずれも 素 直 な 子 ども の 気 持 ちがわかる 作 品 ではないかと 思 いま す 2 中 日 新 聞 (2010 年 7 月 27 日 )

Ⅱ 取 り 組 み 事 例 と 課 題 の 共 有 59 3 朝 日 新 聞 夕 刊 (2010 年 8 月 19 日 )