2008. 11. 10 脳 頸 動 脈 領 域 エキスパートインタビュー CASで 狭 窄 率 は79.7%から9.4%へ 改 善 鹿 児 島 大 学 大 学 院 脳 神 経 外 科 学 講 師 永 山 哲 也 氏 関 連 ジャンル: 循 環 器 脳 血 管 頸 動 脈 用 ステントシステム(PRECISE ANGIOGUARD XP)が 2008 年 4 月 に 保 険 認 可 され 日 本 においても 頸 動 脈 ステント 留 置 術 (CAS;carotid artery stenting)が 本 格 化 すると 思 われる そこで 頸 動 脈 狭 窄 症 に 対 する CASの 現 状 さらにCAS 周 術 期 の 薬 物 療 法 などについ て 鹿 児 島 大 学 大 学 院 脳 神 経 外 科 学 講 師 の 永 山 哲 也 氏 ( 写 真 )に 解 説 をお 願 いした( 日 経 メディカル 別 冊 ) 頸 動 脈 狭 窄 症 の 治 療 では 何 を 治 療 目 標 とされ るのでしょうか 鹿 児 島 大 学 大 学 院 脳 神 経 外 科 学 講 師 の 永 山 哲 也 氏 永 山 頸 動 脈 狭 窄 症 は 症 候 性 ( 脳 梗 塞 TIAを 発 症 )と 無 症 候 性 に 分 けられ さらに 狭 窄 度 70% 以 上 を 高 度 50~69%を 中 等 度 30~49%を 軽 度 とするのが 一 般 的 です 頸 動 脈 狭 窄 症 の 治 療 には 頸 動 脈 内 膜 剥 離 術 (CEA;carotid endarterectomy)とcasがあり 主 に 脳 梗 塞 の 発 症 予 防 を 目 的 としています
一 般 に 頸 動 脈 狭 窄 症 は 脳 梗 塞 の 原 因 の1~2 割 を 占 めていると 考 えられています 頸 動 脈 狭 窄 症 に 基 づく 脳 梗 塞 の 発 症 機 序 としては 塞 栓 性 機 序 と 血 行 力 学 的 機 序 さらに 両 者 の 合 わさったものがあります 塞 栓 性 機 序 によるものは 頸 部 の 狭 窄 部 位 から 血 栓 などが 飛 び 脳 血 管 を 閉 塞 させることで 脳 梗 塞 を 起 こします 一 方 血 行 力 学 的 機 序 によるものは 血 流 が 次 第 に 乏 しくなることによって 脳 梗 塞 が 生 じます このように 脳 梗 塞 の 原 因 の1つとされる 頸 動 脈 狭 窄 症 を 治 療 することは 大 変 重 要 です CEAは エビデンス 上 どのように 評 価 されているのでしょうか 永 山 頸 動 脈 狭 窄 症 の 外 科 的 治 療 としては 従 来 から 頸 動 脈 を 切 開 して 内 膜 のプラーク を 剥 離 するCEAが 行 われてきました この 治 療 法 に 関 する 代 表 的 なエビデンスとして 症 候 性 に 関 してはNASCET(North American Symptomatic Carotid Endarterectomy Trial) 試 験 があ り 70% 以 上 の 症 候 性 高 度 狭 窄 病 変 に 対 するCEAは 内 科 的 治 療 ( 抗 血 小 板 療 法 )よりも 脳 卒 中 再 発 予 防 効 果 が 高 いことが 示 されています また NASCETのその 後 の 報 告 では 50% 以 上 の 中 等 度 狭 窄 でも CEAは 内 科 的 治 療 よりも 脳 卒 中 再 発 率 を 低 下 させることが 明 らかに なっています 一 方 無 症 候 性 に 関 しては 代 表 的 なエビデンスとしてACAS(Asymptomatic Carotid Atherosclerosis Study) 試 験 があり 60% 以 上 の 無 症 候 性 狭 窄 病 変 に 対 するCEAは 内 科 的 治 療 より 脳 卒 中 予 防 効 果 が 高 いことが 示 されています 頸 動 脈 用 ステントシステムが 保 険 認 可 され わが 国 でもCASが 多 く 行 われるようになっ ています 頸 動 脈 狭 窄 症 に 対 する 血 管 内 治 療 は これまでどのような 過 程 を 経 てきたのでしょ うか 永 山 バルーン 形 成 術 による 冠 動 脈 狭 窄 の 治 療 が 進 歩 したことから 1980 年 代 になって 経 皮 的 血 管 形 成 術 (PTA;percutaneous transluminal angioplasty)は 頸 動 脈 狭 窄 の 治 療 にも 行 わ れるようになりました しかし バルーンのみを 用 いた 治 療 は 再 狭 窄 動 脈 解 離 遠 位 塞 栓 の 問 題 から 普 及 には 至 りませんでした その 後 ステントが 導 入 され プロテクションデバイス ( 末 梢 塞 栓 防 止 用 デバイス)が 開 発 されたことで 最 近 になって 積 極 的 に 行 われるようになり ました わが 国 では2008 年 4 月 よりCASが 認 可 されましたが CASは 比 較 的 低 侵 襲 で 行 えると いう 利 点 がありますので 保 険 収 載 以 前 の 段 階 でも 頸 動 脈 狭 窄 症 に 対 する 治 療 の5~6 割 を 占 めるようになっていました CASは エビデンス 上 どのように 評 価 されているのでしょうか
永 山 米 国 FDAは2004 年 にCASを 認 可 しています その 裏 付 けとなる 代 表 的 なエビデンスが SAPPHIRE(Stenting and Angioplasty with Protection in Patients at High Risk for Endarterectomy) 試 験 です 本 試 験 では CEAのハイリスク 患 者 ( 症 候 性 では 狭 窄 度 50% 以 上 無 症 候 性 では 狭 窄 度 80% 以 上 )を 対 象 に CASとCEAが 比 較 され CASの 非 劣 性 が 証 明 されました わが 国 でのCAS 承 認 も この 結 果 に 基 づいており 適 応 基 準 はCEAのハイリスク 患 者 で 症 候 性 で50% 以 上 無 症 候 性 で80% 以 上 の 狭 窄 がある 場 合 とされています CASに 用 いられるステントは どのような 特 徴 を 持 っているのでしょうか 永 山 冠 動 脈 における 血 管 内 治 療 では 主 にバルーンの 圧 力 で 拡 張 するバルーン 拡 張 型 ス テントが 使 われます 一 方 頸 動 脈 では 外 力 が 加 わりやすく それによりステントが 変 形 する 恐 れがありますので 自 己 拡 張 型 ステントを 使 用 しています クローズドセルタイプ (Wallstent)とオープンセルタイプがありますが 今 回 保 険 適 用 になったPRECISEはオープン セルタイプです クローズドセルタイプはステントの 網 の 目 が 細 かいので 血 栓 などが 飛 びや すい 状 態 の 狭 窄 で 有 利 とされ オープンセルタイプは 屈 曲 が 強 い 部 位 の 狭 窄 で 有 利 とされて います それぞれに 一 長 一 短 がありますので 使 い 分 けることが 理 想 的 ですが 現 段 階 で 保 険 適 用 になっているのはオープンセルタイプだけです プロテクションデバイスは どのようなものですか 永 山 保 険 収 載 前 によく 行 っていたのはdistal balloon protection 法 (GuardWire Plus: PercuSurge)です ガイドワイヤー 先 端 のバルーンを 膨 らませ 脳 への 血 流 を 止 めて 脳 血 管 に 血 栓 などのデブリスが 飛 ぶのを 防 ぎます そして ステント 留 置 後 吸 引 カテーテルでデブ リスを 回 収 し バルーンを 減 圧 して 血 流 を 回 復 します 一 方 今 回 保 険 適 用 されたANGIOGUARD XPはフィルタータイプですので 処 置 中 の 血 流 は 維 持 され デブリスはフィルターによって 捕 捉 し 回 収 されます 通 常 ステント 留 置 に 要 する 時 間 は10 分 ほどで 片 側 の 頸 動 脈 をバルーンによって 閉 塞 させても 症 状 は 出 ないことが 多 い のですが すぐ 症 状 が 出 る 人 もいて 局 所 麻 酔 が 難 しい 場 合 があります しかし ANGIOGUARD XPでは 血 流 は 保 たれますので 症 状 が 出 ずにすむという 利 点 があります 一 方 デブリスによってフィルターが 詰 りno flowになる 場 合 もあります 実 際 その 頻 度 は10 ~20%といわれ no flowになった 症 例 の 約 40%に 術 後 脳 梗 塞 などの 合 併 症 がみられる とい う 報 告 もありますので この 点 は 今 後 の 大 きな 課 題 だと 思 います
今 回 の 保 険 適 用 では CAS 実 施 に 関 して どのような 条 件 が 挙 げられているのでしょう か 永 山 日 本 脳 神 経 血 管 内 治 療 学 会 など 関 連 12 学 会 が 合 意 した 実 施 医 と 指 導 医 の 基 準 が 定 められています 実 施 医 に 関 しては カテーテル 治 療 専 門 医 または 認 定 医 で 選 択 的 頸 動 脈 撮 影 を 含 む 脳 血 管 造 影 を30 例 以 上 経 験 していることが 条 件 とされています さらに 脳 外 科 医 の 場 合 は 頸 動 脈 ステント 留 置 術 を10 例 以 上 術 者 または 助 手 として 行 っていること 心 血 管 カテーテル 治 療 専 門 医 の 場 合 は 冠 動 脈 ステント 留 置 術 を200 例 以 上 行 っていること 血 管 外 科 専 門 医 の 場 合 は 末 梢 血 管 のステント 留 置 術 を50 例 以 上 術 者 または 助 手 として 行 ってい ることが 条 件 です 指 導 医 に 関 しては 頸 動 脈 ステント 留 置 術 を 術 者 として30 例 以 上 行 っていることが 条 件 と なっています また CASを 始 めるに 際 しては 研 修 プログラムの 実 施 が 義 務 付 けられており まずコンピュ ーターで 勉 強 をして(オンライン 座 学 ) その 後 シミュレーターなどを 使 った 講 習 を 受 けます さらに 指 導 医 の 下 で 術 者 として2 例 のステント 治 療 に 成 功 すると 実 施 医 になることができま す 実 施 医 となって さらに30 例 のCASを 実 施 すると 指 導 医 になる 資 格 を 得 ることができま す CASが 適 応 となるのは CEAのハイリスク 群 ということですが 具 体 的 には どのような 症 例 が 対 象 となるのでしょう 永 山 われわれの 施 設 では 表 1のい ずれかに 該 当 する 症 例 をCEAハイリス ク 群 としています これらのうち 最 も 多 いのは 高 齢 者 で われわれの 施 設 でCASを 施 行 した 患 者 さんの 約 7 割 は 70 歳 以 上 の 高 齢 者 です ただし SAPPHIRE 試 験 では80 歳 以 上 をハイリ スク 群 としており 何 歳 以 上 をハイリス ク 群 とするかは 施 設 により 異 なって 表 1 頸 動 脈 ステント 留 置 術 の 適 応 いるかもしれません
CASによる 治 療 が 困 難 なのは どのような 症 例 ですか 永 山 通 常 カテーテルは 大 腿 動 脈 から 挿 入 しますが 高 度 屈 曲 病 変 などによって 頸 動 脈 へ のカテーテル 到 達 が 難 しい 場 合 などが 挙 げられます 頸 動 脈 狭 窄 部 の 全 周 性 石 灰 化 により 拡 張 不 十 分 になることが 予 想 される 症 例 また 潰 瘍 形 成 や 不 安 定 プラークなど 手 技 中 に 浮 遊 血 栓 などが 飛 ぶ 可 能 性 が 高 い 場 合 も 難 しいといえます 実 際 CASでどのような 治 療 成 績 が 得 られているのでしょうか 永 山 われわれは2004 年 以 降 原 則 的 にCASを 第 1 選 択 としてきました 以 前 は NASCETや ACASなどで 得 られているエビデンスに 基 づいて 50% 以 上 の 症 候 性 と60% 以 上 の 無 症 候 性 の 狭 窄 病 変 を 治 療 対 象 としていましたが 2008 年 4 月 以 降 はわが 国 の 適 応 基 準 に 則 して 行 っ ています 2004 年 1 月 から2008 年 8 月 までに153 例 にCASを 行 っており 年 齢 は45~82 歳 ( 平 均 年 齢 70.7 歳 ) 132 例 (86.2%)が 男 性 です 発 症 形 式 は 症 候 性 が109 例 (71%) 無 症 候 性 が44 例 (29%)です 術 後 追 跡 期 間 は1カ 月 ~4 年 8カ 月 ( 平 均 24.5カ 月 )です その 結 果 狭 窄 率 は 79.7%から9.4%へ 改 善 されています distal balloon protection 法 の 場 合 側 副 血 行 が 乏 しい 人 では 虚 血 による 麻 痺 意 識 障 害 な どの 症 状 が 一 時 的 に 出 現 しますが これは118 例 中 35 例 (30%)で 認 められています しかし バルーンによる 閉 塞 を 解 除 した 後 全 例 で 症 状 は 速 やかに 消 失 し 影 響 はみられていませ ん ANGIOGUARD XPの 場 合 は フィルターにデブリスが 詰 まって 血 流 が 悪 化 するslow flowが 起 こることがありますが われわれは 24 例 中 5 例 (21%)でslow flowを 経 験 しています slow flowがさらにひどくなると no flowになり 術 後 に 脳 梗 塞 が 起 きやすいといわれていますが こ れまでのところno flowの 経 験 はありません もう1つの 問 題 として バルーンによって 狭 窄 部 分 を 広 げることによって 動 脈 壁 に 存 在 する 頸 動 脈 洞 のbaroreceptorが 刺 激 を 受 け 迷 走 神 経 の 反 射 によって 徐 脈 や 低 血 圧 が 起 こること があります このようにして 手 術 中 に 徐 脈 低 血 圧 が 出 現 したのは44 例 (28.7%)でした そ のうち 薬 による 対 応 が 必 要 であったのが 約 7 割 で 一 番 長 い 人 では8 日 間 の 昇 圧 剤 投 与 が 必 要 でした しかし その 後 は 全 例 で 症 状 の 回 復 が 認 められています
また 高 度 の 狭 窄 によって 血 流 が 乏 しくなっている 場 合 治 療 によって 急 激 に 血 流 が 増 加 す ると 頭 痛 脳 局 所 症 状 などを 呈 する 過 灌 流 症 候 群 が 起 こることがありますが これは 今 のと ころ1 例 も 経 験 していません 周 術 期 合 併 症 として ステント 留 置 後 の 一 過 性 不 全 麻 痺 が1 例 あります distal balloon protection 法 を 使 用 していた 時 期 に プロテクションが 施 行 できない 状 態 で 処 置 をした 結 果 デブリスが 飛 び 神 経 学 的 な 症 状 が 出 現 したわけですが 幸 い 3~4 日 で 症 状 は 回 復 しまし た したがって 現 在 までのところ 術 後 30 日 以 内 の 死 亡 例 後 遺 症 発 生 例 は 起 きていません 術 後 30 日 以 降 では 死 亡 が6 例 脳 梗 塞 が2 例 あります 死 亡 の 原 因 は リウマチの 悪 化 が 1 例 胃 癌 食 道 癌 が3 例 心 不 全 が2 例 です 脳 梗 塞 は いずれも 頸 動 脈 病 変 に 起 因 するも のではなく CASが 原 因 で 脳 梗 塞 が 起 こった 人 は 今 のところいません このように CASの 成 績 は 非 常 に 良 好 ですが 合 併 症 を 有 する 患 者 さんが 多 いので それら を 原 因 とする 死 亡 が 多 いという 状 況 です このほかに 穿 刺 部 の 異 常 を2 例 で 経 験 しています 1 例 は 血 管 の 閉 塞 他 の1 例 は 仮 性 動 脈 瘤 です これらには 保 存 的 な 治 療 を 行 い いずれも 良 好 な 経 過 を 得 ています 1 2 2006-2008 Nikkei Business Publications, Inc. All Rights Reserved.
2008. 11. 10 脳 頸 動 脈 領 域 エキスパートインタビュー CASで 狭 窄 率 は79.7%から9.4%へ 改 善 鹿 児 島 大 学 大 学 院 脳 神 経 外 科 学 講 師 永 山 哲 也 氏 関 連 ジャンル: 循 環 器 脳 血 管 抗 血 小 板 薬 は どのように 使 用 されているのでしょうか 永 山 CASによる 治 療 が 必 要 な 患 者 さんの 場 合 ほとんどの 方 は 既 に 抗 血 小 板 薬 1 剤 を 服 用 していますので 原 則 として CASの1 週 間 前 から それにもう1 剤 を 加 えるようにしています CASは 局 所 麻 酔 下 に 行 い 術 中 は 抗 凝 固 薬 のヘパリンを 使 用 します さらに 術 後 は 抗 トロ ンビン 薬 のアルガトロバンを48 時 間 持 続 投 与 します 抗 血 小 板 薬 については 特 に 中 止 することなく 翌 日 から2 剤 投 与 を 再 開 し 基 本 的 には3カ 月 後 を 目 処 に1 剤 とします これは 出 血 傾 向 を 防 ぐためです 抗 血 小 板 薬 は 従 来 は1 剤 単 独 が 多 かったのですが 最 近 は 脳 出 血 既 往 者 などを 除 いて2 剤 を 併 用 しています これまでのCAS 施 行 例 における 抗 血 小 板 薬 の 使 用 状 況 をみますと 2 剤 併 用 が64% 1 剤 単 独 が36%となっています 1 剤 の 場 合 はアスピリンが65%と 最 も 多 く クロピドグレルは15% シロスタゾールは11%で 使 用 されています かつてはチクロピジンを 使 用 することも 多 かったのですが 現 在 チクロピ
ジンを 単 独 で 使 うことは ほとんどありません 2 剤 併 用 ではアスピ リンとシロスタゾール の 組 み 合 わせが 40%と 最 も 多 くなって います アスピリンと チクロピジンの 併 用 に 関 しては 最 近 は 減 っている 状 況 で す アスピリンとシロス タゾール 併 用 の 場 合 は 出 血 リスクを 増 大 させる 恐 れが 比 較 的 少 ない 印 象 があり ますので 3カ 月 を 過 図 1 抗 血 小 板 薬 の 使 用 状 況 ぎても 併 用 を 続 ける ことが 多 くありますが それ 以 外 の 併 用 の 場 合 には 3カ 月 を 過 ぎると1 剤 に 減 らします シロ スタゾールには 症 候 性 頭 蓋 内 動 脈 狭 窄 の 進 展 抑 制 頸 動 脈 内 膜 中 膜 肥 厚 の 進 展 抑 制 冠 動 脈 ステント 留 置 後 の 再 狭 窄 抑 制 といった 抗 動 脈 硬 化 作 用 を 示 す 報 告 が 散 見 されるため 再 狭 窄 予 防 も 考 慮 して 1 剤 にするときにはシロスタゾールを 継 続 し アスピリンを 切 るように しています( 図 1 図 2) 図 2 CASにおける 抗 血 小 板 薬 プロトコール
CASの 今 後 の 課 題 については どのようにお 考 えでしょうか 永 山 不 安 定 プラークがある 場 合 の 対 応 が 1つの 大 きな 課 題 だと 考 えています エコーや MRIで ソフトプラークが 見 つかった 場 合 血 栓 などが 飛 ぶ 確 率 は 高 く 飛 ばないにしても あ るいは 回 収 できるにしても 遊 離 する 物 質 は 多 いと 予 想 されますので CASを 行 って 良 いのか 否 かが 問 題 になります 大 部 分 はCASで 治 療 可 能 と 考 えていますが CEAの 技 術 はやはり 残 しておく 必 要 があると 思 っています 1 2 2006-2008 Nikkei Business Publications, Inc. All Rights Reserved.