諮 問 庁 : 外 務 大 臣 諮 問 日 : 平 成 23 年 2 月 8 日 ( 平 成 23 年 ( 行 情 ) 諮 問 第 49 号 ) 答 申 日 : 平 成 26 年 2 月 25 日 ( 平 成 25 年 度 ( 行 情 ) 答 申 第 400 号 ) 事 件 日 : 在 日 米 軍 の 移 動 につづられている 文 書 の 一 部 開 示 決 定 に 関 する 件 答 申 書 第 1 審 査 会 の 結 論 別 紙 に 掲 げる64 文 書 ( 以 下, 併 せて 本 件 対 象 文 書 という )につき, その 一 部 を 不 開 示 とした 決 定 は, 妥 当 である 第 2 異 議 申 立 人 の 主 張 の 要 旨 1 異 議 申 立 ての 趣 旨 行 政 機 関 の 保 有 する 情 報 の 公 開 に 関 する 法 律 ( 以 下 法 という )3 条 の 規 定 に 基 づく 本 件 対 象 文 書 の 開 示 請 求 に 対 し, 平 成 19 年 11 月 19 日 付 け 情 報 公 開 第 02184 号 により 外 務 大 臣 ( 以 下 処 分 庁 又 は 諮 問 庁 という )が 行 った 一 部 開 示 決 定 ( 以 下 原 処 分 という )について, その 取 消 しを 求 める 2 異 議 申 立 ての 理 由 (1) 不 開 示 処 分 の 対 象 部 分 の 特 定 を 求 める 本 件 開 示 決 定 通 知 書 は, 当 該 文 書 のどの 部 分 を 不 開 示 としたか 具 体 的 に 特 定 しておらず, 行 政 処 分 として 違 法 の 疑 いが 持 たれる また, 技 術 的 なミスによって 誤 った 部 分 に 被 膜 が 施 され ( 平 成 18 年 ( 行 情 ) 諮 問 第 405 号 における 防 衛 庁 の 補 充 理 由 説 明 書 )る 可 能 性 が 他 省 庁 による 措 置 においても 起 こり 得 るため, 不 開 示 部 分 の 特 定 ( 何 頁 の 何 行 目 とい う 形 で)がなされるべきである (2) 一 部 に 対 する 不 開 示 決 定 の 取 消 し 記 録 された 内 容 を 精 査 し, 支 障 が 生 じない 部 分 については 開 示 すべき である 第 3 諮 問 庁 の 説 明 の 要 旨 1 理 由 説 明 書 (1) 経 緯 処 分 庁 は, 本 件 開 示 請 求 在 日 米 軍 の 移 動 につづられている 文 書 の 全 て * 開 示 対 象 文 書 は2005-00584と 同 じ に 対 し,124 文 書 を 特 定 の 上,60 文 書 を 開 示 し,48 文 書 を 部 分 開 示,16 文 書 を 不 開 示 とする 原 処 分 を 行 った (2) 本 件 対 象 文 書 について 本 件 異 議 申 立 てに 係 る 対 象 文 書 は, 別 紙 に 掲 げる64 文 書 である 1
(3) 不 開 示 とした 部 分 について ア 文 書 29, 文 書 48, 文 書 101, 文 書 102 及 び 文 書 124の 大 臣 発 電 信 案 FAX 公 信 案 の 総 番 号 (1 頁 目 左 上 ( 日 付 の 上 ), 左 下 ( 転 報 の 下 )) 及 びパターンコード 欄 並 びに 大 臣 宛 電 信 FAX 公 信 の 総 番 号 ( 各 頁 最 上 行,1 頁 目 の 総 番 号 の 右 ), 配 布 先 一 覧 ( 電 信 のみ, 1 頁 目 の 上 部 約 4 分 の1), 発 受 信 時 刻 (1 頁 目 の 日 付 の 右 ) 及 びパタ ーンコード(1 頁 目 ほぼ 中 央 )は, 現 在 外 務 省 が 使 用 している 電 信 シ ステムの 内 部 の 処 理 管 理 に 係 る 情 報 であり, 公 にすることにより, 電 信 システムの 暗 号 化 方 式 の 秘 密 保 全 に 支 障 が 生 じ, 国 の 安 全 が 害 さ れるおそれ, 交 渉 上 不 利 益 を 被 るおそれ 及 び 外 交 事 務 全 般 の 適 正 な 遂 行 に 支 障 を 及 ぼすおそれがあるため, 不 開 示 とした イ 文 書 4, 文 書 6, 文 書 10( 本 文 1 行 目 及 び3 行 目 ), 文 書 15ない し 文 書 18, 文 書 21(2 頁 目 1 行 目 ), 文 書 22, 文 書 23, 文 書 3 0, 文 書 32, 文 書 36(2 頁 目 1 行 目 ), 文 書 47, 文 書 48(11 頁 目 ), 文 書 51(5 頁 目 手 書 きメモ1 行 目 ), 文 書 57, 文 書 60な いし 文 書 62, 文 書 70, 文 書 73(2 頁 目 1 行 目 ), 文 書 76(1 頁 目 ), 文 書 83, 文 書 84(7 頁 目 ), 文 書 87, 文 書 91, 文 書 95 (2 頁 目 1 行 目 ), 文 書 97(1 頁 目 本 文 1 行 目 氏 名 役 職,3 頁 目 及 び 8 頁 目 ), 文 書 103(1 頁 目 Ⅰ.1 行 目,13 頁 目 及 び14 頁 目 ), 文 書 107(5 頁 目 ), 文 書 109, 文 書 110(3 頁 目 ), 文 書 11 1, 文 書 114, 文 書 119 及 び 文 書 120(1 頁 目 1 行 目 及 び3 頁 目 )の 外 国 公 務 員 の 氏 名 職 名 等 の 個 人 識 別 情 報 は, 個 人 に 関 する 情 報 であって, 特 定 の 個 人 を 識 別 することができるものであるため, 不 開 示 とした ウ 文 書 7ないし 文 書 9, 文 書 10(1 頁 目 下 段 ), 文 書 19, 文 書 20, 文 書 21(1 頁 目 2 行 にわたる 部 分 及 び2 頁 目 中 段 以 降 ), 文 書 29( 上 記 アで 不 開 示 とした 部 分 以 外 の 不 開 示 部 分 ), 文 書 31, 文 書 38ない し 文 書 40, 文 書 48(1 頁 目 ないし5 頁 目 ), 文 書 49, 文 書 50, 文 書 51(5 頁 目 手 書 きメモ3 行 目 及 び4 行 目 ), 文 書 73(1 頁 目 本 文 4 行 目 ないし7 行 目 ), 文 書 95(2 頁 目 Ⅰの4. 及 び3 頁 目 2 行 目 ないし6 行 目 ), 文 書 101(1 行 目 ないし5 行 目 ), 文 書 107(1 頁 目 及 び2 頁 目 ), 文 書 108, 文 書 110(1 頁 目 本 文 3 行 目 ないし 6 行 目 ), 文 書 112, 文 書 113, 文 書 121 及 び 文 書 124(2 頁 目 ないし11 頁 目 )は, 公 にしないことを 前 提 とした 米 国 との 協 議 の 内 容 に 関 する 記 述 であって, 公 にすることにより, 米 国 との 信 頼 関 係 が 損 なわれるおそれがあるため, 不 開 示 とした エ 文 書 33, 文 書 34, 文 書 36(2 頁 目 下 部 ), 文 書 37(6 頁 目 及 2
び7 頁 目 ), 文 書 69 及 び 文 書 106は, 公 にしないことを 前 提 に 米 国 より 提 供 された 情 報 であり, 公 にすることにより, 米 国 との 信 頼 関 係 が 損 なわれるおそれがあるために, 不 開 示 とした オ 文 書 25, 文 書 37(2 頁 目 及 び3 頁 目 ), 文 書 73(4 頁 目 ), 文 書 76(5 頁 目 ), 文 書 84(5 頁 目 及 び6 頁 目 ), 文 書 95(2 頁 目 後 段 ), 文 書 96, 文 書 97(1 頁 目 冒 頭 メモ 書 き), 文 書 101( 上 記 ア 及 びウで 不 開 示 とした 部 分 以 外 の 不 開 示 部 分 ), 文 書 103(2 頁 目 中 段,10 頁 目 ないし13 頁 目 及 び16 頁 目 ないし19 頁 目 ), 文 書 110(1 頁 目 5 行 目 及 び6 行 目 並 びに4 頁 目 メモ 書 き), 文 書 120 (1 頁 目 下 部,2 頁 目,5 頁 目,9 頁 目 及 び10 頁 目 ) 及 び 文 書 12 3(3 頁 目 及 び11 頁 目 ないし19 頁 目 )は, 米 国 からの 情 報 提 供 及 び 米 国 との 協 議 を 踏 まえ, 公 にしないことを 前 提 として, 我 が 国 政 府 部 内 で 行 われた 協 議 の 内 容 に 関 する 記 述 であって, 公 にすることによ り, 米 国 との 信 頼 関 係 が 損 なわれるおそれがあるため, 不 開 示 とした カ 文 書 84(9 頁 目 ないし11 頁 目 )は, 非 公 開 を 前 提 とした 外 交 交 渉 の 内 容 に 関 する 文 書 であり, 公 にすることにより, 国 の 安 全 が 害 さ れるおそれ, 相 手 国 との 信 頼 関 係 が 損 なわれるおそれ 及 び 他 国 との 交 渉 上 不 利 益 を 被 るおそれがあり,また 処 分 庁 の 企 画 立 案 事 務 の 適 正 な 遂 行 に 支 障 を 及 ぼすおそれがあるため, 不 開 示 とした キ 文 書 102( 上 記 アで 不 開 示 とした 部 分 以 外 の 不 開 示 部 分 )は, 公 にしないことを 前 提 とした 米 国 との 協 議 の 内 容 に 関 する 記 述 及 び 米 国 より 提 供 された 情 報 であり, 公 にすることにより, 米 国 との 信 頼 関 係 が 損 なわれるおそれがあるため, 不 開 示 とした (4) 異 議 申 立 人 の 主 張 について ア 異 議 申 立 人 は, 本 件 開 示 決 定 通 知 書 は, 当 該 文 書 のどの 部 分 を 不 開 示 としたか 具 体 的 に 特 定 しておらず, 行 政 処 分 として 違 法 の 疑 いが 持 たれる また, 技 術 的 なミスによって 誤 った 部 分 に 被 膜 が 施 され ( 平 成 18 年 ( 行 情 ) 諮 問 第 405 号 における 防 衛 庁 の 補 充 理 由 説 明 書 ) る 可 能 性 が 他 省 庁 による 措 置 においても 起 こり 得 るため, 不 開 示 部 分 の 特 定 ( 何 頁 の 何 行 目 という 形 で)がなされるべきである として, 不 開 示 処 分 の 対 象 部 分 の 特 定 を 求 めている しかしながら, 処 分 庁 は, 原 処 分 の 際 の 行 政 文 書 開 示 決 定 等 通 知 書 において, 法 律 の 趣 旨 に 従 い, 本 件 対 象 文 書 の 不 開 示 とした 部 分 につ き, 必 要 かつ 十 分 な 範 囲 で 説 明 を 行 っていることから, 異 議 申 立 人 の 主 張 には 理 由 がない イ 異 議 申 立 人 は, 記 録 された 内 容 を 精 査 し, 支 障 が 生 じない 部 分 につ いては 開 示 すべきである として, 原 処 分 の 取 消 しを 求 めている 3
しかしながら, 処 分 庁 は 上 記 のとおり, 各 文 書 ごとに 不 開 示 該 当 事 由 の 有 無 の 精 査 を 行 っていることから, 異 議 申 立 人 の 主 張 には 理 由 が ない (5) 結 論 上 記 の 論 拠 に 基 づき, 諮 問 庁 としては, 原 処 分 を 維 持 することが 適 当 であると 判 断 する 2 補 充 理 由 説 明 書 (1) 原 処 分 において 開 示 されている 部 分 について 文 書 10(1 枚 目 の 本 文 1 行 目 及 び3 行 目 の 氏 名 肩 書 ), 文 書 21(1 枚 目 の 下 から3 行 目 の 氏 名 肩 書 ), 文 書 37(8 枚 目 の 表 中 5 行 目 ないし 10 行 目 ), 文 書 48(6 枚 目 及 び7 枚 目 ), 文 書 73(2 枚 目 の 本 文 1 行 目 の 氏 名 肩 書 及 び4 行 目 ないし7 行 目 の 一 部 ), 文 書 95(2 枚 目 の 本 文 1 行 目 の 氏 名 肩 書 ), 文 書 97(1 枚 目 の 本 文 4 行 目 ないし6 行 目 の 一 部 ), 文 書 103(2 枚 目 の 本 文 1 行 目 の 氏 名 肩 書,15 枚 目 の 氏 名 及 び 20 枚 目 ), 文 書 107(7 枚 目 ないし10 枚 目 ) 及 び 文 書 120(1 枚 目 の 本 文 1 行 目 の 氏 名 肩 書 )については, 本 来 不 開 示 とすべきところ, 開 示 決 定 通 知 書 にはその 旨 明 記 されていない しかしながら, 当 該 部 分 のうち, 氏 名 肩 書 については, 個 人 に 関 する 情 報 であって, 特 定 の 個 人 を 識 別 することができるものであるため, 法 5 条 1 号 に 該 当 し,その 余 の 部 分 については, 公 にすることにより, 米 国 との 信 頼 関 係 が 損 なわれるおそれがあるため, 同 条 3 号 に 該 当 し, 開 示 することはできない (2) 理 由 説 明 書 の 補 充 について ア 不 開 示 部 分 を 特 定 する 際 に 何 頁 目 と 記 載 しているが, 何 枚 目 と 同 じ 意 味 で 使 用 しており, 原 処 分 でも 同 様 である イ 不 開 示 情 報 について 該 当 条 文 を 明 示 していないが,1 電 信 システム の 内 部 の 処 理 管 理 に 係 る 情 報 については 法 5 条 3 号 及 び6 号 に,2 個 人 に 関 する 情 報 については 同 条 1 号 に,3 文 書 84(9 枚 目 ないし 11 枚 目 )については 同 条 3 号 及 び6 号 にそれぞれ 該 当 し,1ないし 3 以 外 の 不 開 示 情 報 については 同 条 3 号 に 該 当 する ウ 文 書 10については, 不 開 示 とした 部 分 として, 本 文 1 行 目 及 び3 行 目 を 挙 げているが, 当 該 文 書 は8 枚 つづりであり,その 何 枚 目 を 不 開 示 としたか 特 定 しておらず, 誤 りである エ 文 書 73については, 不 開 示 とした 部 分 として, 1 枚 目 本 文 4 行 目 ないし7 行 目 及 び 2 枚 目 1 行 目 を 挙 げているが,1 枚 目 及 び2 枚 目 1 行 目 に 不 開 示 部 分 はなく, 誤 りである オ 文 書 95については, 不 開 示 とした 部 分 として, 2 枚 目 1 行 目 を 4
挙 げているが, 当 該 部 分 に 不 開 示 部 分 はなく, 誤 りである カ 文 書 103については, 不 開 示 とした 部 分 として, 1 枚 目 及 び16 枚 目 を 挙 げているが, 当 該 部 分 に 不 開 示 部 分 はなく, 誤 りである キ 文 書 119( 下 から1 行 目 )の 不 開 示 部 分 については, 外 国 公 務 員 の 氏 名 職 名 ではなく, 外 務 省 職 員 の 署 名 である 当 該 部 分 は, 公 にすることにより 悪 用 されるなど 当 該 職 員 の 権 利 利 益 を 害 するおそれがあるので, 各 行 政 機 関 における 公 務 員 氏 名 の 取 扱 いについて ( 平 成 17 年 8 月 3 日 付 け 情 報 公 開 に 関 する 連 絡 会 議 申 合 せ)の 適 用 はなく, 法 5 条 1 号 の 不 開 示 情 報 に 該 当 する ク 文 書 123については, 不 開 示 とした 部 分 として, 11 枚 目 ないし 19 枚 目 を 挙 げているが, 当 該 文 書 は8 枚 つづりであり, 誤 りであ る 第 4 調 査 審 議 の 経 過 当 審 査 会 は, 本 件 諮 問 事 件 について, 以 下 のとおり, 調 査 審 議 を 行 った 1 平 成 23 年 2 月 8 日 諮 問 の 受 理 2 同 日 諮 問 庁 から 理 由 説 明 書 を 収 受 3 同 月 18 日 審 議 4 平 成 26 年 1 月 16 日 諮 問 庁 から 補 充 理 由 説 明 書 を 収 受 5 同 月 31 日 委 員 の 交 代 に 伴 う 所 要 の 手 続 の 実 施, 本 件 対 象 文 書 の 見 分 及 び 審 議 6 同 年 2 月 21 日 審 議 第 5 審 査 会 の 判 断 の 理 由 1 本 件 対 象 文 書 について 本 件 対 象 文 書 は, 行 政 文 書 ファイル 在 日 米 軍 の 移 動 につづられてい る 別 紙 に 掲 げる64 文 書 である 処 分 庁 は, 本 件 対 象 文 書 の 一 部 が 法 5 条 1 号,3 号 及 び6 号 に 該 当 する として, 当 該 部 分 を 不 開 示 とする 原 処 分 を 行 い, 諮 問 庁 は 原 処 分 を 妥 当 と している ところで, 諮 問 庁 は, 補 充 理 由 説 明 書 において, 文 書 10(1 枚 目 の 本 文 1 行 目 及 び3 行 目 の 氏 名 肩 書 ), 文 書 21(1 枚 目 の 下 から3 行 目 の 氏 名 肩 書 ), 文 書 37(8 枚 目 の 表 中 5 行 目 ないし10 行 目 ), 文 書 48(6 枚 目 及 び7 枚 目 ), 文 書 73(2 枚 目 の 本 文 1 行 目 の 氏 名 肩 書 及 び4 行 目 ない し7 行 目 の 一 部 ), 文 書 95(2 枚 目 の 本 文 1 行 目 の 氏 名 肩 書 ), 文 書 97 (1 枚 目 の 本 文 4 行 目 ないし6 行 目 の 一 部 ), 文 書 103(2 枚 目 の 本 文 1 行 目 の 氏 名 肩 書,15 枚 目 の 氏 名 及 び20 枚 目 ), 文 書 107(7 枚 目 ない し10 枚 目 ) 及 び 文 書 120(1 枚 目 の 本 文 1 行 目 の 氏 名 肩 書 )( 以 下, 併 せて 本 件 開 示 部 分 という )については, 本 来 不 開 示 とすべきところ, 5
原 処 分 ではその 旨 明 記 されていないが, 法 5 条 1 号 及 び3 号 に 該 当 し, 開 示 することはできない 旨 説 明 している しかしながら, 本 件 開 示 部 分 は, 原 処 分 ( 開 示 決 定 等 通 知 書 )において 開 示 されている 部 分 であるから, 異 議 申 立 ての 対 象 外 と 解 されるので, 当 審 査 会 では, 当 該 部 分 の 不 開 示 情 報 該 当 性 についての 判 断 は 行 わない 異 議 申 立 人 は, 原 処 分 の 取 消 しを 求 めていることから, 以 下, 本 件 対 象 文 書 の 見 分 結 果 に 基 づき, 原 処 分 において 不 開 示 とされた 部 分 の 不 開 示 情 報 該 当 性 について 検 討 する 2 不 開 示 情 報 該 当 性 について (1) 個 人 に 関 する 情 報 について ア 文 書 4, 文 書 6, 文 書 15ないし 文 書 18, 文 書 21(2 枚 目 の1 行 目 ), 文 書 22, 文 書 23, 文 書 30, 文 書 32, 文 書 36(2 枚 目 の1 行 目 ), 文 書 47, 文 書 48(11 枚 目 ), 文 書 51(5 枚 目 の1 5 行 目 ), 文 書 57, 文 書 60ないし 文 書 62, 文 書 70, 文 書 76(1 枚 目 ), 文 書 83, 文 書 84(7 枚 目 ), 文 書 87, 文 書 91, 文 書 9 7(1 枚 目 の 本 文 1 行 目,3 枚 目 及 び8 枚 目 ), 文 書 103(14 枚 目 ), 文 書 107(5 枚 目 ), 文 書 109, 文 書 110(3 枚 目 ), 文 書 11 1, 文 書 114, 文 書 119( 下 から1 行 目 を 除 く ) 及 び 文 書 120 (3 枚 目 )の 不 開 示 部 分 には, 外 国 政 府 職 員 の 氏 名 及 び 肩 書 が 記 載 さ れている 当 審 査 会 事 務 局 職 員 をして 諮 問 庁 に 確 認 させたところ, 当 該 外 国 政 府 職 員 は 局 長 級 以 上 には 該 当 しない 者 であり, 外 務 省 は, 外 国 政 府 の 職 員 については, 局 長 級 以 上 の 場 合 には 公 表 慣 行 があるものとして 扱 っているが,それ 以 外 の 場 合 には 不 開 示 としているとのことであった 当 該 不 開 示 部 分 は,それぞれ 一 体 として 法 5 条 1 号 本 文 前 段 の 個 人 に 関 する 情 報 であって, 特 定 の 個 人 を 識 別 できるものに 該 当 し, 同 号 ただし 書 イないしハに 該 当 する 事 情 も 認 められない さらに, 当 該 部 分 は, 個 人 識 別 部 分 に 該 当 すると 認 められることか ら, 法 6 条 2 項 による 部 分 開 示 の 余 地 はなく, 法 5 条 1 号 に 該 当 し, 不 開 示 とすることが 妥 当 である イ 文 書 119( 下 から1 行 目 )の 不 開 示 部 分 には, 外 務 省 職 員 の 署 名 が 記 載 されている 当 該 部 分 は, 法 5 条 1 号 本 文 前 段 の 個 人 に 関 する 情 報 であって, 特 定 の 個 人 を 識 別 することができるものに 該 当 すると 認 められる そこで, 法 5 条 1 号 ただし 書 該 当 性 につき 検 討 すると, 当 該 職 員 の 署 名 については,これを 公 にすることにより, 悪 用 されるなど 当 該 職 員 個 人 の 権 利 利 益 を 害 するおそれがあると 認 められるので, 各 行 政 6
機 関 における 公 務 員 氏 名 の 取 扱 いについて ( 平 成 17 年 8 月 3 日 付 け 情 報 公 開 に 関 する 連 絡 会 議 申 合 せ)の 適 用 はなく, 同 号 ただし 書 イ に 該 当 せず,また, 同 号 ただし 書 ロ 及 びハに 該 当 する 事 情 も 認 められ ない さらに, 当 該 部 分 は, 個 人 識 別 部 分 に 該 当 すると 認 められることか ら, 法 6 条 2 項 による 部 分 開 示 の 余 地 はなく, 法 5 条 1 号 に 該 当 し, 不 開 示 とすることが 妥 当 である (2) 米 国 と 協 議 した 内 容 等 について 文 書 7, 文 書 10(1 枚 目 の 本 文 6 行 目 ないし18 行 目 ), 文 書 21(1 枚 目 の 下 から1 行 目 及 び2 行 目 並 びに2 枚 目 の8 行 目 ないし21 行 目 ), 文 書 33, 文 書 34, 文 書 36(2 枚 目 の1 行 目 を 除 く ), 文 書 38, 文 書 48(1 枚 目 ないし5 枚 目 ), 文 書 50, 文 書 51(5 枚 目 の17 行 目 及 び18 行 目 ), 文 書 69, 文 書 95(2 枚 目 の 下 から1 行 目 及 び2 行 目 ), 文 書 103(2 枚 目 の 本 文 5 行 目 ないし16 行 目,10 枚 目 ないし 13 枚 目 及 び17 枚 目 ないし19 枚 目 ), 文 書 106, 文 書 107(1 枚 目 及 び2 枚 目 ), 文 書 110(1 枚 目 の 本 文 3 行 目 ないし6 行 目 及 び4 枚 目 ), 文 書 120(1 枚 目 の 下 から1 行 目 ないし3 行 目,2 枚 目,5 枚 目, 9 枚 目 及 び10 枚 目 ) 及 び 文 書 124(2 枚 目 ないし11 枚 目 )の 不 開 示 部 分 並 びに 文 書 8, 文 書 9, 文 書 19, 文 書 20, 文 書 25, 文 書 2 9, 文 書 31, 文 書 39, 文 書 40, 文 書 49, 文 書 101, 文 書 10 2, 文 書 108, 文 書 112, 文 書 113 及 び 文 書 121には, 在 日 米 軍 の 再 編 等 について, 日 米 両 国 政 府 において 協 議 した 内 容, 公 にしない ことを 前 提 に 米 国 から 提 供 された 情 報 等 が 記 載 されている 当 該 部 分 は,これを 公 にすることにより, 米 軍 再 編 等 に 関 する 日 米 間 の 協 議 内 容 等 が 明 らかとなり, 米 国 との 信 頼 関 係 が 損 なわれるおそれが あると 行 政 機 関 の 長 が 認 めることにつき 相 当 の 理 由 があると 認 められる ので, 法 5 条 3 号 に 該 当 し, 同 条 6 号 について 判 断 するまでもなく, 不 開 示 とすることが 妥 当 である (3) 政 府 部 内 で 協 議 検 討 した 内 容 について 文 書 37(2 枚 目,3 枚 目,6 枚 目 及 び7 枚 目 ), 文 書 73(4 枚 目 ), 文 書 76(5 枚 目 ), 文 書 84(5 枚 目,6 枚 目 及 び9 枚 目 ないし11 枚 目 ), 文 書 95(3 枚 目 ), 文 書 96, 文 書 97(1 枚 目 の 上 部 メモ 書 ) 及 び 文 書 123の 不 開 示 部 分 には, 在 日 米 軍 の 再 編 等 について, 米 国 か ら 公 にしないことを 前 提 に 提 供 された 情 報 等 を 踏 まえ, 政 府 部 内 におい て 協 議 検 討 した 内 容 が 記 載 されている 当 該 部 分 は,これを 公 にすることにより, 米 軍 再 編 等 に 関 する 政 府 部 内 での 協 議 検 討 内 容 及 び 日 米 間 の 協 議 内 容 が 明 らかとなり, 米 国 との 7
信 頼 関 係 が 損 なわれるおそれがあると 行 政 機 関 の 長 が 認 めることにつき 相 当 の 理 由 があると 認 められるので, 法 5 条 3 号 に 該 当 し, 同 条 6 号 に ついて 判 断 するまでもなく, 不 開 示 とすることが 妥 当 である (4) 外 務 省 の 電 信 システムに 関 する 情 報 について 文 書 48(8 枚 目 ) 及 び 文 書 124(12 枚 目 ないし14 枚 目 )の 不 開 示 部 分 には, 外 務 省 が 使 用 している 電 信 システムの 内 部 の 処 理 管 理 に 係 る 情 報 が 記 載 されている 当 該 部 分 は,これを 公 にすることにより, 電 信 システムの 暗 号 化 方 式 の 秘 密 保 全 に 支 障 が 生 じ, 国 の 安 全 が 害 されるおそれ 及 び 他 国 との 交 渉 上 不 利 益 を 被 るおそれがあると 行 政 機 関 の 長 が 認 めることにつき 相 当 の 理 由 があると 認 められるので, 法 5 条 3 号 に 該 当 し, 同 条 6 号 について 判 断 するまでもなく, 不 開 示 とすることが 妥 当 である 3 異 議 申 立 人 のその 他 の 主 張 について 異 議 申 立 人 のその 他 の 主 張 は, 当 審 査 会 の 上 記 判 断 を 左 右 するものでは ない 4 付 言 (1) 本 件 開 示 部 分 について 上 記 1のとおり, 本 件 開 示 部 分 は, 諮 問 庁 が 補 充 理 由 説 明 書 で 初 めて 主 張 したものであり, 本 件 対 象 文 書 につき, 原 処 分 及 び 諮 問 の 段 階 で, 開 示 すべき 情 報 があるか 否 かについて 十 分 精 査 した 上 で, 不 開 示 部 分 を 特 定 しているものとは 認 め 難 い 今 後, 開 示 決 定 等 に 当 たっては,その 対 象 となる 行 政 文 書 につき, 内 容 を 十 分 精 査 し 決 定 すべきである また, 原 処 分 については, 開 示 決 定 通 知 書 に 記 載 されたとおりの 内 容 で 行 われたものと 解 すべきであり, 諮 問 庁 が, 異 議 申 立 てに 対 する 決 定 において, 原 処 分 で 開 示 することとされた 本 件 開 示 部 分 を 不 開 示 に 変 更 することは, 原 処 分 を 異 議 申 立 人 に 不 利 益 に 変 更 しようとするもので 許 されない( 行 政 不 服 審 査 法 47 条 3 項 ただし 書 ) (2) 諮 問 の 遅 れについて 本 件 は, 異 議 申 立 てから 諮 問 までに 約 3 年 2か 月 という 長 期 間 が 経 過 しており, 簡 易 迅 速 な 手 続 による 処 理 とは 言 い 難 く, 本 件 異 議 申 立 て の 趣 旨 及 び 理 由 に 照 らしても, 諮 問 を 行 うまでに 長 期 間 を 要 するものと は 考 え 難 い 諮 問 庁 においては, 今 後, 開 示 決 定 等 に 対 する 不 服 申 立 事 件 における 諮 問 に 当 たって, 迅 速 かつ 的 確 な 対 応 が 望 まれる (3) 開 示 決 定 等 に 係 る 行 政 文 書 の 提 示 の 著 しい 遅 れについて 本 件 については, 当 審 査 会 が 諮 問 庁 に 対 し, 情 報 公 開 個 人 情 報 保 護 審 査 会 設 置 法 9 条 1 項 の 規 定 に 基 づき, 開 示 決 定 等 に 係 る 行 政 文 書 の 提 8
示 を 求 め, 再 三 にわたり 督 促 したにもかかわらず, 諮 問 庁 から 特 に 理 由 も 示 されないまま, 諮 問 から1 年 以 上 経 過 しても 提 示 されない 状 態 が 続 き, 当 審 査 会 における 審 議 に 多 大 な 支 障 を 来 したものである 諮 問 庁 においては, 今 後, 法 の 制 度 趣 旨 を 十 分 に 理 解 した 上 で, 上 記 行 政 文 書 の 提 示 に 当 たって, 迅 速 かつ 適 切 な 対 応 が 強 く 望 まれる 5 本 件 一 部 開 示 決 定 の 妥 当 性 について 以 上 のことから, 本 件 対 象 文 書 につき,その 一 部 を 法 5 条 1 号,3 号 及 び6 号 に 該 当 するとして 不 開 示 とした 決 定 については, 不 開 示 とされた 部 分 は 同 条 1 号 及 び3 号 に 該 当 すると 認 められるので, 同 条 6 号 について 判 断 するまでもなく, 妥 当 であると 判 断 した ( 第 2 部 会 ) 委 員 遠 藤 みどり, 委 員 池 田 綾 子, 委 員 中 川 丈 久 9
( 別 紙 ) 文 書 4 米 空 軍 第 432 戦 闘 航 空 団 ( 三 沢 )の 名 称 変 更 文 書 6 在 日 米 軍 部 隊 の 異 動 文 書 7 佐 世 保 における 海 外 移 住 計 画 文 書 8 在 日 米 軍 四 軍 各 部 隊 の 移 動 について 文 書 9 在 日 米 軍 四 軍 各 部 隊 の 移 動 等 について 文 書 10 在 沖 米 海 兵 隊 の 削 減 文 書 15 374 空 輸 航 空 団 隷 下 部 隊 の 隊 名 の 再 指 定 文 書 16 在 日 米 軍 救 難 部 隊 の 再 編 文 書 17 在 日 米 空 軍 の 改 編 ( 空 輸 支 援 部 隊 ) 文 書 18 在 日 米 空 軍 ( 横 田 )の 削 減 文 書 19 那 覇 港 湾 施 設 の 概 要 文 書 20 在 沖 縄 海 兵 隊 文 書 21 在 日 米 軍 の 改 編 (C-130の 削 減 等 ) 文 書 22 第 18 航 空 団 所 属 空 中 給 油 機 の 削 減 文 書 23 第 5 空 軍 空 輸 飛 行 隊 の 改 編 文 書 25 在 沖 米 海 兵 隊 の 改 編 等 に 関 する 在 京 米 大 への 確 認 文 書 29 米 軍 再 編 問 題 文 書 30 FAX 信 文 書 31 沖 縄 における 海 兵 隊 の 改 編 に 関 する 米 側 プレスガイダンス 文 書 32 在 沖 米 空 軍 救 難 航 空 隊 へのヘリコプターの 追 加 文 書 33 第 353 特 殊 作 戦 航 空 群 の 編 成 及 び 任 務 文 書 34 第 353 特 殊 作 戦 航 空 群 の 常 駐 化 ( 嘉 手 納 )に 関 する 疑 問 擬 答 文 書 36 在 日 米 空 軍 部 隊 の 編 成 変 え 文 書 37 第 353 特 殊 作 戦 航 空 群 の 常 駐 化 文 書 38 第 353 特 殊 作 戦 航 空 団 の 常 駐 化 ( 嘉 手 納 ) 文 書 39 嘉 手 納 特 種 作 戦 航 空 団 (メモ 供 覧 ) 文 書 40 第 353 特 殊 作 戦 航 空 団 所 属 ヘリコプター 部 隊 の 移 駐 文 書 47 嘉 手 納 基 地 のAWACS1 機 の 撤 退 文 書 48 太 平 洋 空 軍 所 属 AWACS 機 の 配 置 転 換 文 書 49 在 沖 米 空 軍 AWACSの 撤 退 文 書 50 海 兵 隊 削 減 について 文 書 51 在 日 米 海 兵 隊 ( 第 4 大 隊 )の 解 隊 文 書 57 米 第 5 空 軍 司 令 部 ( 横 田 )の 削 減 計 画 文 書 60 在 日 米 軍 からのバングラデッシュにおける 救 済 活 動 への 参 加 文 書 61 在 日 米 空 軍 C-130の 中 東 からの 帰 投 文 書 62 在 日 米 空 軍 機 のシンガポール 派 遣 10
文 書 69 SR-71 偵 察 機 の 退 役 ( 疑 問 擬 答 ) 文 書 70 第 18 航 空 団 所 属 空 中 給 油 機 の 削 減 (メモ 供 覧 ) 文 書 73 三 沢, 横 田, 嘉 手 納 各 基 地 における 部 隊 の 変 更 等 文 書 76 FAX 信 KAMISEYA 文 書 83 USS Holland 文 書 84 第 54 潜 水 艦 任 務 部 隊 司 令 部 の 横 須 賀 新 設 について( 対 外 応 答 要 領 ) 文 書 87 第 54 潜 水 艦 任 務 部 隊 司 令 部 の 横 須 賀 新 設 について 文 書 91 FAX 信 文 書 95 エアークッション 型 揚 陸 艇 の 佐 世 保 市 崎 辺 地 区 への 移 動 文 書 96 米 海 軍 エアクッション 型 揚 陸 艇 駐 機 場 計 画 中 止 について( 佐 世 保 市 よりの 要 望 ) 文 書 97 在 日 米 軍 司 令 部 から 赤 旗 新 聞 への 質 疑 応 答 について 文 書 101 オキナワにおける 海 兵 部 隊 の 変 更 等 について 文 書 102 沖 縄 における 海 兵 部 隊 の 変 更 等 について 文 書 103 沖 縄 における 海 兵 部 隊 の 変 更 等 について 文 書 106 横 田 基 地 におけるC-21A 輸 送 機 の 配 備 の 変 更 について( 対 外 応 答 要 領 ) 文 書 107 在 日 米 軍 四 軍 各 部 隊 の 移 動 について 文 書 108 在 日 米 軍 四 軍 各 部 隊 の 移 動 等 について 文 書 109 海 兵 飛 行 隊 の 沖 縄 への 常 駐 に 関 する 米 側 プレス リリースに 対 す るコメント 文 書 110 太 平 洋 統 合 情 報 センター 分 遣 隊 の 横 田 移 動 について 文 書 111 第 5 空 軍 偵 察 作 戦 センターの 移 転 文 書 112 横 田 基 地 配 備 のC130について 文 書 113 横 田 基 地 の 在 日 米 空 軍 司 令 部 と 航 空 自 衛 隊 総 隊 司 令 部 の 同 居 問 題 文 書 114 艦 隊 後 方 支 援 部 隊 分 遣 隊 の 厚 木 新 編 について 文 書 119 FAX 表 紙 文 書 120 ドック 型 揚 陸 艦 フォート マッケンリー の 佐 世 保 OFRP 化 文 書 121 米 海 軍 掃 海 艇 の 佐 世 保 寄 港 問 題 文 書 123 米 機 雷 掃 海 部 隊 の 西 太 平 洋 展 開 について 文 書 124 米 機 雷 掃 海 部 隊 の 西 太 平 洋 展 開 について ( 注 ) 文 書 番 号 及 び 文 書 名 は, 諮 問 庁 が 理 由 説 明 書 に 記 載 した 文 書 番 号 及 び 文 書 名 に 倣 う 11