間 は 傷 病 手 当 金 を 受 給 しましたが 職 場 の 理 解 とリハビリの 甲 斐 あって 無 事 職 場 復 帰 がで きました しかし 後 遺 症 が 残 ったまま 障 害 認 定 日 を 迎 えました 年 子 さんには 障 害 年 金 の 受 給 資 格 があるのでしょうか? 年 子



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年 支 給 開 始 年 齢 図 特 別 支 給 の 老 齢 厚 生 年 ( 給 料 比 例 部 分 ) 昭 和 29 年 10 月 1 日 生 まれ 以 前 ~ 特 別 支 給 の 退 職 共 済 年 老 齢 厚 生 年 昭 和 25 年 10 月 1 日 生 まれ 以 前 ~ 退 職 共 済 年

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Ⅰ 年 金 制 度 昭 和 37 年 12 月 1 日 に 地 方 公 務 員 等 共 済 組 合 法 が 施 行 され 恩 給 から 年 金 へ 昭 和 61 年 4 月 から 20 歳 以 上 60 歳 未 満 のすべての 国 民 が 国 民 年 金 に 加 入 厚 生 年 金 基 金 職 域

[ 組 合 員 期 間 等 の 特 例 ] 組 合 員 期 間 等 については 年 齢 職 種 などにより 過 去 の 制 度 からの 経 過 措 置 が 設 けられ ており 被 用 者 年 制 度 の 加 入 期 間 ( 各 共 済 組 合 の 組 合 員 期 間 など)については 生 年 月 日

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国民年金

第14章 国民年金

年 間 収 入 が 130 万 円 未 満 (60 歳 以 上 75 歳 未 満 の 人 や 一 定 障 害 者 の 場 合 は 180 万 円 未 満 )であって かつ 被 保 険 者 の 年 間 収 入 の 2 分 の 1 未 満 である 場 合 は 被 扶 養 者 となります ( 同 居 の

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自 分 にあった 健 康 保 険 を 見 つけよう! それぞれの 健 康 保 険 の 特 徴 を 踏 まえ 自 分 にあった 健 康 保 険 を 選 ぶようにしましょう! 今 までの 収 入 扶 養 家 族 の 有 無 によって どの 健 康 保 険 に 加 入 するとメリットがあるか 参 考 にし

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ということは 夫 婦 揃 って 厚 生 年 金 に 20 年 以 上 加 入 しているような 場 合 には 年 の 差 夫 婦 の 方 が より 長 い 期 間 加 給 年 金 を 受 給 できる 可 能 性 があるということです 妻 の 厚 生 年 金 に 1 階 部 分 が 支 給 されても 加

(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

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◆併給の調整◆

事 例 3 Q: 父 母 を 被 扶 養 者 として 認 定 できますか?( 父 母 とも 国 民 健 康 保 険 加 入 ) A: 父 母 又 はそのどちらかを 申 請 する 場 合 は 夫 婦 相 互 扶 助 義 務 に 基 づき 父 母 の 収 入 合 算 額 が それぞれに 適 用 される

か 行 繰 上 げ/ 繰 上 げ 支 給 の 国 民 年 金 受 取 額 は 少 なくなるが 年 金 を 早 く 受 け 取 ること 早 期 ( 減 額 ) 支 払 い 65 歳 から 受 け 取 る 年 金 を 前 倒 しで 減 額 して 受 ける 年 金 繰 上 げ 請 求 早 期 に 受 け

か 行 基 金 代 行 厚 生 年 金 基 金 が 国 に 代 わって 厚 生 年 金 の 事 務 の 一 部 を 行 うこと 基 本 月 額 ( 在 職 老 齢 年 金 ) 給 付 加 給 年 金 経 過 的 加 算 を 除 いた 年 金 月 額 加 算 部 分 を 除 いた 年 金 月 額 支

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賦課の根拠となった法律及び条例(その2)

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P 適 用 事 業 所 厚 生 年 金 保 険 法 第 1 回 講 義 資 料 法 人 経 営 強 制 適 用 個 人 経 営 ( 強 制 適 用 業 種 ) 5 人 以 上 強 制 適 用 5 人 未 満 任 意 適 用 ( 任 意 適 用 業 種 ) 5 人 以 上 任 意 適 用

所 得 税 と 住 民 税 の 税 率 表 所 得 税 と 住 民 税 の 税 率 は 以 下 の 通 りです 退 職 所 得 の 場 合 も この 税 率 表 を 使 います 1. 平 成 19 年 1 月 1 日 以 降 ( 所 法 891) 課 税 所 得 所 得 税 率 控 除 額 ~195

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(2) 退 職 後 に 加 入 する 年 金 制 度 と 加 入 手 続 き 退 職 後 はそれぞれの 事 由 により いずれかの 年 金 制 度 に 加 入 することとなります 事 由 退 職 後 配 偶 者 の 被 扶 養 者 になる ( 配 偶 者 が 厚 生 年 金 又 は 共 済 年 金

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住民税

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遡及処理

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給 与 所 得 控 除 所 得 税 の 簡 易 給 与 所 得 表 により 給 与 所 得 の 金 額 を 求 めますが 控 除 額 の 計 算 については 次 のとおりです 給 与 等 の 収 入 金 額 給 与 所 得 控 除 額 180 万 円 以 下 の 場 合 180 万 円 を 超 え

( 支 給 制 限 ) 第 4 条 市 長 は 前 条 の 規 定 にかかわらず 給 対 象 者 が 次 の 各 号 のいずれかに 該 当 するとき は 給 金 を 支 給 しないものとする (1) 年 額 405,696 円 以 上 の 公 的 年 金 等 を 受 給 しているとき (2) 生 活

とする この 場 合 育 児 休 業 中 の 期 限 付 職 員 が 雇 用 契 約 を 更 新 するに 当 たり 引 き 続 き 育 児 休 業 を 希 望 する 場 合 には 更 新 された 雇 用 契 約 期 間 の 初 日 を 育 児 休 業 開 始 予 定 日 として 育 児 休 業 申

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目  次

月 収 額 算 出 のながれ 給 与 所 得 者 の 場 合 年 金 所 得 者 の 場 合 その 他 の 所 得 者 の 場 合 前 年 中 の 年 間 総 収 入 を 確 かめてください 前 年 中 の 年 間 総 収 入 を 確 かめてください 前 年 中 の 年 間 総 所 得 を 確 かめ

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給 与 所 得 者 の 場 合 年 金 所 得 者 の 場 合 その 他 の 所 得 者 の 場 合 前 年 中 の 年 間 総 収 入 を 確 か 1 年 間 の 年 金 額 を 確 かめて 前 年 中 の 年 間 総 所 得 金 額 めてください ください を 確 かめてください 計 算 のしか

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児童扶養手当(大阪府)

平 成 9 年 2 月 号 税 制 改 正 情 報 第 0 号 今 回 のテーマ 大 久 保 久 美 子 年 末 調 整 の 今 年 の 変 更 点 今 年 も 残 すところヶ 月 ほどとなり 年 末 調 整 の 時 期 となりました そこで 今 回 は 今 年 の 年 末 調 整 における 変 更

Q1 4 月 から 児 童 手 当 の 支 給 額 はどうなるのですか? Q2 児 童 手 当 には 所 得 制 限 が 設 けられるとのことですが 具 体 的 な 基 準 はどのよう になるのですか? Q3 4 月 以 降 児 童 手 当 を 受 け 取 るためには 手 続 きが 必 要 ですか?

5 次 のいずれにも 該 当 する 従 業 員 は 子 が1 歳 6ヶ 月 に 達 するまでの 間 で 必 要 な 日 数 について 育 児 休 業 をするこ とができる なお 育 児 休 業 を 開 始 しようとする 日 は 原 則 として 子 の1 歳 の 誕 生 日 に 限 るものとする (1

次 世 代 育 成 支 援

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平成16年度

(2) 懲 戒 については 戒 告 は 3 ヵ 月 減 給 は 6 ヵ 月 停 職 は 9 ヵ 月 4 病 気 休 暇 休 職 欠 勤 により 勤 務 しなかった 職 員 が 再 び 勤 務 するに 至 った 場 合 において 他 の 職 員 との 均 衡 上 必 要 があると 認 められるときは

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75 歳 以 上 の 方 の 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 75 歳 になると 全 ての 方 が 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 に 加 入 して 医 療 を 受 けます 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 は 東 京 都 後 期 高 齢 者 医 療 広 域 連 合 が 主 体 となり 区

(2) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 17 年 4 月 1 日 現 在 ) 初 任 給 2 年 後 の 給 料 初 任 給 2 年 後 の 給 料 一 般 行 政 職 技 能 労 務 職 大 学 卒 171,1 151,5 19,2 164,7 17,7 184,4 中 学 卒 1

奨学資金の受領から返還までの手続

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育児・介護休業等に関する規則

厚 生 年 金 は 退 職 後 の 所 得 保 障 を 行 う 制 度 であり 制 度 発 足 時 は 在 職 中 は 年 金 を 支 給 しないこととされていた しかしながら 高 齢 者 は 低 賃 金 の 場 合 が 多 いと いう 実 態 に 鑑 み 在 職 者 にも 支 給 される 特 別

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社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

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国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

該 介 護 休 業 が 終 了 する 日 までに, 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 が 死 亡 したとき 又 は 離 婚, 婚 姻 の 取 消, 離 縁 等 により 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 との 親 族 関 係 が 消 滅 した とき (3) 配 偶

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Transcription:

平 野 区 自 立 支 援 協 議 会 研 修 部 会 (016.1.) 障 害 年 金 これだけは 知 っておきたい 基 本 のキ( 中 篇 ) 国 民 年 子 さんの 半 生 永 寿 の 里 かけはし 吉 村 明 夫 前 回 勉 強 した 内 容 を 具 体 例 に 沿 いながら 確 認 して 行 きます 特 に 年 金 の 併 給 は 分 か りにくいので 下 表 を 参 照 しながら 読 んでください なお 金 額 はいずれも 概 算 です < 併 給 についての 規 則 > 1. 同 一 の 年 金 制 度 内 ( 基 礎 年 金 同 士 年 金 同 士 )での 併 給 はできない ( 註 1). 制 度 間 では 受 給 者 が 65 歳 未 満 の 場 合 は 支 給 事 由 が 同 じもののみ 併 給 される 3. 受 給 者 が 65 歳 以 降 は 下 表 のとおり 表 1 老 齢 年 金 遺 族 年 金 障 害 年 金 老 齢 基 礎 年 金 遺 族 基 礎 年 金 障 害 基 礎 年 金 ( 註 1)65 歳 以 上 の 受 給 者 に 支 給 される 遺 族 年 金 の 金 額 は 亡 被 保 険 者 の 老 齢 年 金 の 3/4 か 受 給 者 の 老 齢 年 金 の 半 分 と 亡 被 保 険 者 の 老 齢 年 金 の 半 分 の 合 計 か いずれか 多 い 方 となる この 場 合 実 務 上 は 老 齢 年 金 と 遺 族 年 金 が 同 時 に 支 給 決 定 される 場 合 があるが 実 質 的 にはどちらかの 選 択 と 同 じである < 国 民 年 子 さんの 場 合 > 年 子 さんは 1986 年 4 月 1 日 生 まれ 大 学 生 の 時 に 0 歳 を 迎 えました( 国 民 年 金 1 号 被 保 険 者 になりました) 保 険 料 については 自 分 に 収 入 が 無 かったので 学 生 納 付 特 例 の 手 続 きをしました 歳 で 大 学 を 卒 業 し その 年 の 4 月 に 会 社 に 正 社 員 として 就 職 しました( 年 金 の 被 保 険 者 と 号 被 保 険 者 になりました) 図 1 1 ( ヵ 月 ) 06.4.1 08.4.1 (0 歳 到 達 ) ( 就 職 ) ところが 翌 年 4 月 15 日 に 交 通 事 故 に 遭 ってしまいました 数 か 月 会 社 を 休 職 し その 1

間 は 傷 病 手 当 金 を 受 給 しましたが 職 場 の 理 解 とリハビリの 甲 斐 あって 無 事 職 場 復 帰 がで きました しかし 後 遺 症 が 残 ったまま 障 害 認 定 日 を 迎 えました 年 子 さんには 障 害 年 金 の 受 給 資 格 があるのでしょうか? 年 子 さんの 初 診 日 は? 障 害 認 定 日 は? 加 入 要 件 は? 拠 出 要 件 は? もし 年 子 さんが 学 生 納 付 特 例 の 手 続 きをせず 国 民 年 金 保 険 料 を 滞 納 していた 場 合 年 子 さんは 拠 出 要 件 を 充 たしたでしょうか? 図 1 (5 ヵ 月 )( ヵ 月 )( ヵ 月 ) 06.4.1 08.4.1 09.4.15 10.10.15 (0 歳 到 達 ) ( 就 職 ) ( 初 診 日 ) ( 障 害 認 定 日 ) もし 年 子 さんの 事 故 が 通 勤 災 害 であれば 傷 病 手 当 金 の 代 わりに 労 災 の 休 業 給 付 が 受 けられますし 障 害 が 治 癒 すれば 労 災 の 障 害 年 金 を 受 けられる 可 能 性 があります 労 災 の 障 害 年 金 は 国 民 年 金 年 金 の 障 害 年 金 と 併 給 できますが 労 災 の 側 が 88~73% の 範 囲 に 減 額 されます 申 請 の 結 果 年 子 さんは 障 害 基 礎 年 金 級 ( 年 額 約 78 万 円 )と 障 害 年 金 級 ( 年 額 約 50 万 円 : 年 子 さんの 標 準 報 酬 額 約 30 万 5.481/1000 300 月 )の 受 給 資 格 を 得 ました 表 年 金 制 度 保 険 事 故 と 金 額 年 金 障 害 (50 万 ) 国 民 年 金 ( 基 礎 年 金 ) 障 害 (78 万 ) この 二 つの 年 金 は 別 制 度 で 支 給 事 由 ( 保 険 事 故 )が 同 じなので 併 給 できます とこ ろで 何 月 分 からもらえますか? 78 万 +50 万 =18 万 円 障 害 年 金 ( 無 拠 出 年 金 を 除 く)や 遺 族 年 金 は 収 入 によって 支 給 制 限 されることはありま せんので 年 子 さんは 二 つの 年 金 を 受 けながら 働 きました やがて 趣 味 のオカリナサークルで 年 夫 さんという 歳 年 上 のすてきな 男 性 と 巡 り 合 い 8 歳 で 結 婚 退 職 会 社 員 だった 年 夫 さんの 被 扶 養 家 族 になりました(3 号 被 保 険

者 になりました) 年 夫 さんの 年 収 は 850 万 円 以 下 でしたので 年 子 さんの 障 害 年 金 には 配 偶 者 の 加 算 ( 約 万 円 )が 付 きました 翌 年 には 長 男 が 生 まれました 年 子 さんの 障 害 基 礎 年 金 には 子 の 加 算 ( 約 万 円 )が 付 きました 78 万 +50 万 + 万 + 万 =17 万 円 図 3 1 3 (5 ヵ 月 ) ( ヵ 月 ) 06.4.1 08.4.1 14.6.15 15.6.0 (0 歳 到 達 )( 就 職 ) ( 結 婚 退 職 ) ( 出 産 ) その 後 は 幸 せな 生 活 が 続 いていましたが 35 歳 の 時 に 年 夫 さんが 病 気 で 亡 くなってし まいました( 再 び 1 号 被 保 険 者 になりました) 亡 くなった 時 年 夫 さんは 会 社 員 でした 年 子 さんには 遺 族 年 金 の 受 給 資 格 があるのでしょうか? 年 夫 さんの 加 入 要 件 は? 拠 出 要 件 は? 遺 族 の 資 格 は? 図 4 ( 就 職 ) ( 死 亡 ) 06.4.1 1.5.7 年 夫 (18 ヵ 月 ) 年 子 1 3 1 (5 ヵ 月 ) (74 ヵ 月 ) ( ヵ 月 ) 06.4.1 08.4.1 14.6.15 1.5.7 (0 歳 到 達 )( 就 職 ) ( 結 婚 退 職 ) ( 夫 死 亡 ) 年 子 さんは 遺 族 年 金 (75 万 円 : 年 夫 さんの 標 準 報 酬 額 約 60 万 5.481/1000 300 月 3/4)の 受 給 資 格 を 得 ました また 年 子 さんは 6 歳 の 子 どもを 養 っていますので 遺 族 基 礎 年 金 ( 約 100 万 円 :78 万 円 + 子 の 加 算 約 万 円 )の 受 給 資 格 も 得 ました なお 障 害 3

年 金 の 配 偶 者 加 算 は 無 くなりました 表 3 年 金 制 度 保 険 事 故 と 金 額 年 金 障 害 (50 万 ) 遺 族 (75 万 ) 国 民 年 金 ( 基 礎 年 金 ) 障 害 (78 万 + 万 ) 遺 族 (78 万 + 万 ) 遺 族 年 金 と 障 害 年 金 は 両 方 もらえるのでしょうか? 年 子 さんは 同 じ 年 金 制 度 の 中 で 複 数 の 年 金 受 給 資 格 を 得 ましたが 同 一 の 年 金 制 度 の 中 では 併 給 ができませんので いずれか 一 つを 選 択 しなければいけません まず 国 民 年 金 の 中 で 遺 族 基 礎 年 金 を 選 んだとしましょう 今 度 は 国 民 年 金 と 年 金 との 併 給 の 問 題 ですが 65 歳 までは 支 給 事 由 が 同 じ 年 金 しか 併 給 できませんから 遺 族 年 金 を 選 ぶ 他 ありません もし 障 害 基 礎 年 金 を 選 択 すれば 障 害 年 金 との 併 給 以 外 はあり 得 ません 年 子 さんは 遺 族 基 礎 年 金 と 遺 族 年 金 を 受 けることとし 障 害 基 礎 年 金 と 障 害 年 金 は 支 給 停 止 となりました 78 万 + 万 +75 万 =175 万 円 ところで 年 子 さんは 1 号 被 保 険 者 として 国 民 年 金 保 険 料 を 払 わないといけないのでし ょうか? 1 号 被 保 険 者 の 国 民 年 金 保 険 料 が 当 然 に 免 除 になるのは 障 害 年 金 の 受 給 資 格 がある 場 合 だけです 遺 族 年 金 受 給 者 は 所 得 制 限 の 条 件 ( 年 子 さんの 場 合 は 前 年 所 得 が 57 万 円 +35 万 円 =9 万 円 以 下 の 場 合 に 全 額 免 除 )を 満 たさないといけません ただし 年 子 さんは 障 害 年 金 の 受 給 権 者 であることには 変 わりないので 法 定 免 除 が 継 続 されます その 後 年 子 さんは 生 活 に 余 裕 が 無 かったので 保 険 料 の 法 定 免 除 を 続 けながら 年 金 と 蓄 えでつつましく 暮 らしました 一 人 息 子 は 順 調 に 成 長 し 無 事 高 校 を 卒 業 しました 年 子 さんは 47 歳 になっていました それと 同 時 に 年 子 さんは 母 子 から 子 どものいない 寡 婦 になり 遺 族 基 礎 年 金 が 失 権 しました 代 わりに 遺 族 年 金 には 中 高 齢 寡 婦 加 算 ( 約 58 万 円 )が 付 きましたが 障 害 基 礎 年 金 ( 支 給 停 止 中 )に 付 いていた 子 の 加 算 は 無 くなり ました 4

表 4 年 金 制 度 保 険 事 故 と 金 額 年 金 障 害 (50 万 円 ) 遺 族 (75 万 円 +58 万 円 ) 国 民 年 金 ( 基 礎 年 金 ) 障 害 (78 万 円 ) 支 給 停 止 になっている 年 金 はいつでも 選 択 し 直 すことができますので 遺 族 年 金 を 止 めて 再 び 障 害 基 礎 年 金 と 障 害 年 金 を 受 け 取 ることもできるのですが 中 高 齢 寡 婦 加 算 の 付 いた 遺 族 年 金 の 方 が 二 つの 障 害 年 金 の 合 計 より 金 額 が 高 くなりました 年 子 さんはそのまま 遺 族 年 金 だけを 受 給 することにし 障 害 基 礎 年 金 と 障 害 年 金 は 引 き 続 き 支 給 停 止 となりました 75 万 +58 万 =133 万 円 60 歳 になった 時 ( 強 制 加 入 者 でなくなりました) 年 子 さんは 老 齢 年 金 が 繰 り 上 げ 受 給 で きるという 話 を 聞 きました 年 子 さんは 65 歳 になれば 老 齢 基 礎 年 金 と 老 齢 年 金 の 受 給 資 格 を 得 ることになっています 繰 り 上 げれば 年 金 額 は 減 額 されますが 今 より 少 しでも 生 活 が 楽 になればと 思 い 迷 っていました 図 5 1 3 1 (5 ヵ 月 ) (74 ヵ 月 ) (83 ヵ 月 ) ( ヵ 月 ) 06.4.1 08.4.1 14.6.15 1.5.7 46.4.1 51.4.1 (0 歳 到 達 )( 就 職 ) ( 結 婚 退 職 ) ( 夫 死 亡 ) (60 歳 到 達 )(65 歳 到 達 予 定 ) 確 かに 繰 り 上 げ 受 給 はできますが 65 歳 までは 国 民 年 金 と 年 金 では 同 じ 支 給 事 由 の 年 金 しか 併 給 できないことに 変 わりはありません もし 老 齢 基 礎 年 金 ( 老 齢 年 金 も 同 時 に 繰 り 上 げることになる)を 繰 り 上 げ 受 給 してしまうと 遺 族 年 金 が 支 給 停 止 になってしまいます 結 局 年 子 さんは 老 齢 年 金 の 繰 り 上 げ 請 求 は 諦 めました それでも 何 とか 年 金 額 を 増 やす 方 法 は 無 いのでしょうか?もし 年 子 さんが 1 号 被 保 険 者 になった 時 から 保 険 料 を 払 っていたら 受 給 できる 年 金 額 は 増 えていたのでしょうか?ま た 年 子 さんが 60 歳 から 任 意 加 入 を 申 し 出 たら 将 来 の 年 金 額 を 増 やすことはできるので 5

しょうか? 図 6 1 (カラ) 3 1( 全 免 ) 任? (5 ヵ 月 ) (74 ヵ 月 ) (83 ヵ 月 ) (98 ヵ 月 ) 06.4.1 08.4.1 14.6.15 1.5.7 46.4.1 51.4.1 (0 歳 到 達 )( 就 職 ) ( 結 婚 退 職 ) ( 夫 死 亡 ) (60 歳 到 達 )(65 歳 到 達 ) もし 年 子 さんが 法 定 免 除 の 間 に 保 険 料 を 納 付 していれば あるいは 学 生 納 付 特 例 の 期 間 分 を 10 年 以 内 に 追 納 していれば 老 齢 基 礎 年 金 額 は 増 えますが 老 齢 基 礎 年 金 の 満 額 が 障 害 基 礎 年 金 級 と 同 額 ですから 以 下 に 見 るように 得 にはなりません 任 意 加 入 をすれば 加 入 期 間 が 最 大 60 か 月 増 えますが やはり 以 下 に 見 るように 老 齢 基 礎 年 金 が 満 額 を 超 えることはありませんから 得 にはなりません 65 歳 になった 年 子 さんは 老 齢 基 礎 年 金 ( 約 49 万 円 : 約 78 万 円 306 月 /480 月 )( 註 ) と 若 い 頃 勤 めていた 分 の 老 齢 年 金 ( 約 1 万 円 : 年 子 さんの 標 準 報 酬 額 約 30 万 5.481/1000 74 月 )の 受 給 資 格 を 得 ましたが 遺 族 年 金 に 付 いていた 中 高 齢 寡 婦 加 算 は 無 くなりました ( 註 )( 学 生 納 付 特 例 期 間 :0 か 月 )+( 号 被 保 険 者 期 間 :74 か 月 )+(3 号 被 保 険 者 期 間 :83 か 月 )+(1 号 被 保 険 者 期 間 :98 か 月 1/)=306 か 月 表 5 年 金 制 度 保 険 事 故 と 金 額 年 金 障 害 (50 万 円 ) 遺 族 (75 万 円 ) 老 齢 (1 万 円 ) 国 民 年 金 ( 基 礎 年 金 ) 障 害 (78 万 円 ) 老 齢 (49 万 円 ) 65 歳 になっても 同 一 の 年 金 制 度 では 二 つの 年 金 を 併 給 できませんので まず 国 民 年 金 の 中 で 障 害 基 礎 年 金 か 老 齢 基 礎 年 金 のいずれかを 選 択 します 次 に 国 民 年 金 と 年 金 の 併 給 は 特 定 の 組 み 合 わせに 限 り 可 能 になります まず 障 害 基 礎 年 金 を 選 択 し た 場 合 は 年 金 の 障 害 遺 族 老 齢 年 金 のいずれとも 併 給 できます 老 齢 基 礎 年 金 を 選 択 した 場 合 は 年 金 の 老 齢 年 金 遺 族 年 金 とのみ 併 給 できます 年 子 さんは 年 金 額 を 比 較 したうえで 一 番 有 利 な 障 害 基 礎 年 金 と 遺 族 年 金 を 選 択 6

しました 78 万 +75 万 =153 万 円 ところで 老 齢 年 金 や 障 害 年 金 の 受 給 を 65 歳 以 降 に 繰 り 下 げて 金 額 を 増 やすことはで きないのでしょうか? 繰 り 下 げができるのは 老 齢 年 金 だけです また 障 害 年 金 や 遺 族 年 金 の 受 給 資 格 があ る 場 合 は 老 齢 年 金 の 繰 り 下 げはできません <メモ 欄 > 7