基 本 編 1 新 聞 の 名 称 新 聞 の 各 部 分 にはそれぞれ 名 称 があります これを 理 解 しておくと 編 集 会 議 や 校 正 の 時 など に 生 徒 との 会 話 がスムーズになります ペ ー ジ 数 号 数 ノ ン ブ ル 発 行 年 月 日 リ ー ド 題 字 カコミ 絵 解 き 主 見 出 し 題 字 下 縦 ケイ 線 ヨ セ 1 段 段 ケイ 線 絵 解 き - 1 -
写 植 新 聞 印 刷 所 の 写 植 機 械 の 文 字 で 作 った 新 聞 の 呼 称 転 じて 印 刷 所 に 製 版 を 依 頼 し た 新 聞 を 写 植 新 聞 と 総 称 している 手 き ワ ー プ ロ 新 聞 各 新 聞 局 が 手 書 きまたはワープロソフ トを 活 用 して 新 聞 の 原 版 を 作 成 し プリン ターや 印 刷 機 等 で 印 刷 した 新 聞 の 呼 称 ブ ラ ン ケ ッ ト 判 新 聞 の 大 きさを 表 し 北 海 道 新 聞 や 朝 日 新 聞 などの 大 きさ(B3 判 ) 新 聞 によって1 段 の 文 字 数 や 行 数 段 数 が 次 のように 異 なる 1 段 段 数 北 海 道 新 聞 10 字 73 行 15 段 朝 日 新 聞 12 字 72 行 12 段 道 内 の 高 校 新 聞 も 学 校 によって 次 のよ うに1 段 の 文 字 数 や 段 数 が 異 なる 1 段 段 数 留 千 高 新 聞 10 字 77 行 1 段 啓 成 高 新 聞 13 字 7 行 1 段 北 海 高 新 聞 11 字 7 行 1 段 タ ブ ロ イ ド 判 新 聞 の 大 きさを 表 し ブランケット 判 の 約 半 分 の 大 きさ(B 判 ) 道 内 の 高 校 生 新 聞 も 学 校 によって 次 のように1 段 の 文 字 数 や 行 数 段 数 が 異 なる 1 段 段 数 帯 柏 高 新 聞 11 字 52 行 10 段 東 翔 高 新 聞 11 字 8 行 8 段 滝 川 高 新 聞 13 字 57 行 9 段 芽 室 高 新 聞 13 字 1 行 7 段 1 段 の 文 字 数 が 同 じででも 行 数 や 段 数 が 異 なるのは 文 字 の 大 きさの 違 い 字 間 や 行 間 の 違 いによる いずれにしても 読 者 にとって 読 みやすい 新 聞 であることが 大 切 である 読 者 にとって 読 みやすい 新 聞 である ことが 大 切 であり 文 字 の 大 きさや 行 間 の 広 さなどに 決 まりはない 割 り 付 け 用 紙 発 行 する 新 聞 と 同 じ 大 きさの 用 紙 で や 見 出 し 写 真 等 を 紙 面 のど こに 配 置 するかを 指 定 す るための 専 用 用 紙 写 植 新 聞 の 場 合 印 刷 所 はこ の 割 り 付 け 用 紙 に 指 定 さ れた 指 示 に 従 って 作 業 を 進 める - 2 -
題 字 北 海 道 新 聞 や 朝 日 新 聞 などの 新 聞 というのが 題 字 新 聞 の 多 くが1 面 の 右 上 に 配 置 しているが 決 まりごとではない 読 売 新 聞 は 紙 面 の 上 段 中 央 に 配 置 している 題 字 下 題 字 の 下 に 配 置 しているから 題 字 下 新 聞 発 行 の 責 任 所 在 を 示 す 現 在 北 海 道 新 聞 や 朝 日 新 聞 などの 朝 刊 は 題 字 の 左 横 に 配 置 している ノ ン ブ ル 新 聞 の 上 部 枠 外 に 記 載 している ページ 数 や 発 行 年 月 日 号 数 などのこと アタマ や 欄 外 (らんがい) ともいう ケ イ 線 と を 区 切 ったり の 種 類 を 区 別 し 紙 面 横 成 をわかりやすくさせる 働 きを 持 つ また 読 者 の 目 をスムーズに 移 動 させ て を 読 みやすくする 働 きももつ 詳 細 は レイアウト 編 の3ページを 参 照 リ ー ド 前 文 (まえぶん)ともいい の 内 容 を 要 約 した 文 のこと トップ や 特 集 など 長 い に 付 ける 見 出 し の 内 容 を 簡 潔 に 言 い 表 すとともに 読 者 に 読 みたい という 気 持 ちを 起 こさせる 効 果 を 持 ったもの 詳 細 は 見 出 し 編 を 参 照 ト ッ プ 新 聞 の 顔 である1 面 (ページ) 右 上 に 位 置 す る のこと 一 般 新 聞 の 場 合 その 日 の の 中 で 最 も 重 要 性 が 高 く 緊 急 性 を 要 するもの がトップ となる 他 の 面 でも 例 えば 社 会 面 の 右 上 の を 社 会 面 トップ という ヨ セ 他 の とは 違 った 印 象 を 与 えたり を 引 き 立 たせるために を 紙 面 の 左 右 に 寄 せ 中 央 側 を 縦 ケイ 線 で 仕 切 ったもの 紙 面 の 上 部 に 寄 せることもある タタミ とも 呼 ばれる 詳 細 は レイアウト 編 7ページ 参 照 カ コ ミ 他 の とは 違 った 印 象 を 与 えた り を 引 き 立 たせるために の 周 囲 をケイ 線 でかこんだもの 囲 み カコミ ハコもの ボ ックス などとも 呼 ばれる 詳 細 は レ イアウト 編 7ページを 参 照 絵 解 き 写 真 や 図 版 の 説 明 文 のこと - 3 -
2 新 聞 発 行 の 目 的 と 新 聞 の 役 割 新 聞 発 行 の 目 的 高 校 生 新 聞 は 生 徒 会 の 機 関 誌 でも 同 人 誌 でもありません 新 聞 と 名 前 が 付 いている 以 上 高 校 生 新 聞 は 公 器 であり 自 分 たちの 学 校 をより 良 くする 自 分 たちの 高 校 生 活 をより 豊 かにする ために 発 行 するという 目 的 があります この 目 的 を 達 成 するためには 新 聞 の 持 つ 役 割 や 特 性 をしっかりと 理 解 し 十 分 に 活 用 することが 大 切 です 新 聞 の 役 割 新 聞 は 報 道 する 役 割 と 記 録 する 役 割 を 担 っています そして 究 極 の 目 的 は 読 者 に 行 動 を 起 こさせる 役 割 を 担 うことです 高 校 生 新 聞 も 同 様 の 役 割 を 担 っています 報 道 記 録 報 道 という 使 命 は 新 聞 の 命 です しかし 高 校 生 新 聞 は 毎 日 発 行 している わけではありません 当 然 数 か 月 前 の 出 来 事 を 取 り 上 げることもあります 読 む 方 は 数 か 月 前 にこういうことがあ りました という 内 容 では 興 味 をもちま せん そこで 読 ませるための 工 夫 が 必 要 になってきます その 学 校 の 歴 史 を 記 録 する 使 命 です しかし 出 来 事 や 順 位 と 氏 名 が 羅 列 さ れた 試 合 の 成 績 のみを 掲 載 した 新 聞 は あまり 読 まれません なぜなら 一 般 新 聞 と 違 って 校 内 で 起 きた 出 来 事 や 大 会 結 果 などは すでに 多 くの 生 徒 が 知 っているからです そこで 読 ませ るための 工 夫 が 必 要 になってきます 行 動 新 聞 の 究 極 の 目 的 は 新 聞 を 読 んだ 読 者 が 自 らの 意 志 で 行 動 を 起 こすこ とです そのためには 高 校 生 新 聞 が 1 学 校 の 世 論 形 成 の 場 であること 2 生 徒 の 知 る 権 利 を 保 障 する 場 であ ること 3 生 徒 の 言 論 を 保 障 する 場 で あることが 必 要 となります 読 ませる 工 夫 - -
3 高 校 生 新 聞 は 業 界 新 聞 読 者 は 高 校 生 不 特 定 多 数 の 人 が 読 者 である 一 般 新 聞 は 政 治 経 済 社 会 国 際 地 域 生 活 文 化 スポ ーツ テレビ ラジオなど 様 々な 分 野 にわたり 誰 もが 知 りたいと 思 う 情 報 量 を 盛 り 込 んだ を 掲 載 しています 30 数 ページある 朝 刊 も 大 きくスペースをとる から 小 さなスペースの 記 事 まで 隙 間 無 く 埋 め 尽 くされています それも 読 者 が 読 みやすいように 各 面 を 分 野 別 にし て を 掲 載 する 工 夫 をしています さらに の 種 類 も 報 道 雑 感 解 説 評 論 ( 社 説 やコ ラム 等 ) 連 載 投 書 寄 稿 データ( 株 式 や 債 券 等 ) 等 々 多 岐 にわたり 読 者 を 飽 きさせない ようにしています 特 定 の 分 野 でもう 少 し 詳 しい 情 報 が 欲 しいと 思 う 読 者 は その 分 野 の に 特 化 して 編 集 している 業 界 新 聞 を 読 みます 例 えば スポーツ 分 野 の 詳 しい 情 報 を 得 たい 人 はス ポーツ 新 聞 を 経 済 分 野 の 詳 しい 情 報 を 得 たい 人 は 経 済 新 聞 を 購 読 します 高 校 生 新 聞 の 場 合 同 じ 高 校 の 生 徒 を 対 象 に 編 集 をしています 読 者 である 高 校 生 が 期 待 する 情 報 は 自 分 の 学 校 や 自 分 の 学 校 の 生 徒 に 関 するものが 主 です となると 高 校 生 新 聞 は 自 分 の 高 校 という 分 野 に 特 化 して 編 集 している 業 界 新 聞 の 一 種 であると 考 えてもいいでしょう の 種 類 一 般 新 聞 の 場 合 報 道 には 速 報 性 を 持 った と 検 証 等 を 加 えて 掲 載 時 期 を 遅 らせる 記 事 があります ノーベル 賞 に 決 定 というのは 速 報 性 を 持 った 報 道 です 中 には ノーベ ル 賞 を 受 賞 した 研 究 内 容 と 受 賞 に 至 るまでの 経 緯 を 調 べ 後 日 を 掲 載 することもあります このような を 紹 介 とし 速 報 性 持 った を 報 道 と 分 類 した 場 合 高 校 生 新 聞 の の 種 類 は 次 のように 分 類 できます 報 道 (1~2 割 程 度 ) 紹 介 (6~7 割 程 度 ) 評 論 (1 割 程 度 ) データ (1 割 程 度 ) 理 由 としては 学 校 ではそう 頻 繁 に 事 件 や 事 故 は 起 きません 君 が 大 会 で 優 勝 した とか 部 がインターハイに 出 場 する などという 出 来 事 は 速 報 性 を 持 った 報 道 に 分 類 できます ところが 高 校 生 新 聞 の 年 間 発 行 回 数 は 高 文 連 新 聞 部 の 調 査 では 下 表 のようになっ ています 写 植 新 聞 ですと1 年 間 に1 回 発 行 する 学 校 と3 回 発 行 する 学 校 に2 分 化 されています また 手 書 き ワープロ 新 聞 ですと 1 年 に10~15 回 程 度 の 発 行 と 推 定 されます そうなると 高 校 生 新 聞 は 月 1 高 校 生 新 聞 の 年 間 発 行 回 数 回 か3~ 月 に1 回 程 度 発 行 されて いることになりま す 1か 月 以 上 も 前 に 起 こった 写 1 2 3 植 回 回 回 回 H20 年 2 5 2 5 H21 年 9 7 2 H22 年 10 3 5 3 手 書 き 等 1~ 回 5~9 回 10~1 回 15~19 回 H20 年 12 10 H21 年 16 9 7 H22 年 9 11 11 5 君 が 大 会 で 5 回 以 上 0 1 1 20 回 以 上 10 13 13 優 勝 した ことを (H22 年 度 全 道 高 等 学 校 新 聞 コンクール 参 加 作 品 縮 刷 版 から) - 5 -
そのまま 新 聞 に 掲 載 しても 校 内 ではすでにみんなが 知 っています 今 さら 驚 きと 関 心 を 持 っ て 読 むとは 思 えません そこで 読 ませる 工 夫 が 必 要 となります 優 勝 した 君 とはどんな 人 物 か 君 はどのようにして 優 勝 できたのか というような 要 素 を 加 え 優 勝 という 速 報 的 な 要 素 から 人 間 関 係 や 練 習 方 法 などの 他 の 要 素 へ 観 点 を 移 行 させ 時 間 的 に 古 くなった をリニューアルして 掲 載 しています このような が 高 校 生 新 聞 には 多 いことから 報 道 と 紹 介 を 分 けています 報 道 主 となる や 特 集 など の 補 足 として 該 当 者 へのインタビューや 取 材 者 の 雑 感 用 語 や 事 例 の 解 説 などを 加 えることもある 紹 介 部 活 や 生 徒 先 生 紹 介 局 員 の 部 活 体 験 等 など の 書 き 方 としては 通 常 の 方 法 の 他 該 当 者 へのイン タビュー や 取 材 者 の 雑 感 などがある 評 論 局 説 や 主 張 コラ ムなど 投 書 や 投 稿 寄 稿 なども 該 当 する 局 説 や 主 張 の 場 合 新 聞 局 としての 意 見 や 執 筆 者 名 を 記 して 掲 載 する デ-タ 高 体 連 や 高 文 連 各 種 大 会 における 部 活 動 の 成 績 や 各 種 行 事 における 成 績 などを 記 録 する - 6 -
の 数 高 校 生 新 聞 の 紙 面 は 写 植 新 聞 で1 回 2~ 面 が 標 準 的 です 8 面 を 超 える 高 校 生 新 聞 は 珍 し くなってきました ワープロ 手 書 き 新 聞 で 1 回 1~2 面 が 標 準 的 です となると 両 新 聞 と もたくさんの を 掲 載 することができません 道 内 の 高 校 生 新 聞 を 見 てみると 1つの 面 での 情 報 量 はおおよそ 次 のようになっています 写 植 新 聞 手 ワ ー 書 プ きロ 新 新 聞 聞 タブロイド 判 大 きい から 小 さい まで ~8 程 度 は 必 要 となる ブランケット 判 大 きい から 小 さい まで 6~12 程 度 は 必 要 となる B 判 大 きい から 小 さい まで 3~6 程 度 は 必 要 となる A 判 大 きい から 小 さい まで 1~3 程 度 は 必 要 となる これは あくまでも 目 安 です この 数 の 量 でなけれ ばいけないというものではありません の 取 り 上 げ 方 編 集 会 議 で 掲 載 する の 検 討 を 行 ったとき 候 補 がたくさん 出 てきて ボツにする 数 が 多 い ほど 紙 面 は 充 実 してきます 検 討 するときには 新 聞 局 はどのスタンスに A 立 つのか どの 観 点 から を 書 くのか どの 範 囲 まで 取 材 をするのかなど を 大 まかに 決 めておきましょう 報 道 例 学 校 祭 の 日 程 が3 日 から2 日 になりました この 事 実 を 新 聞 で 取 り 上 げるとしたら 右 のAのように 関 係 者 である 生 徒 会 執 行 部 や 学 校 祭 実 行 委 員 会 生 徒 会 顧 問 などに 日 程 短 縮 の 理 由 や 影 響 その 対 応 策 などを 取 材 し 事 実 を 明 らかにし ていきます しかし これだけで にすると 単 なる 日 程 短 縮 のお 知 らせ で 終 了 してしまいます 日 程 短 縮 について 生 徒 は 様 々な 意 見 を 持 っているはずですから その 声 も 取 り 上 げましょう ただし 新 聞 局 の 意 見 が 日 程 短 縮 に 賛 成 だからと - 7 -
B いって 左 のBのように 賛 成 の 意 見 だけ 取 材 して にしたとす ると 極 めて 不 公 平 な にな ります 右 のCのように 日 程 短 縮 に 反 対 する 人 たちの 声 も 取 材 し 両 論 を 併 記 します その 上 で 新 聞 局 の 意 見 と 同 様 の 考 えを 述 べた 人 ( 太 枠 )の 意 見 を 最 後 の 締 めくくりに 持 ってくると 方 向 性 が 見 えてきます もし そ のような 声 を 取 材 できなかった ら とは 別 に 取 材 を 終 えて C として 取 材 者 の 雑 感 を 載 せるか 局 説 で 新 聞 局 としての 意 見 を 掲 載 しましょう 紹 介 E 例 剣 道 部 のA 君 が 大 会 で 優 勝 しました この 事 実 を 新 聞 で 取 り 上 げるとしたら 右 のDのように 本 人 に 取 材 し 喜 びの 声 や 練 習 内 容 今 後 の 抱 負 などを 取 材 し 掲 載 が 遅 れても 十 分 通 用 します ます しかし これだけで にすると 単 なる 優 勝 のお 知 らせ で 終 了 してしまいま す 左 のEのように 顧 問 や 部 長 部 員 たちに 取 材 すると A 君 がどのような 練 習 をし 他 の 部 員 とどの 点 が 違 うかが 明 らかになってく るかも 知 れません また 担 任 や 同 級 生 にクラスでの 様 子 を 取 材 すると 意 外 な 一 面 が 明 らかになってくるかも 知 れません にA 君 の 人 間 性 が 入 ることによって A 君 の 優 勝 とい う 速 報 性 から 優 勝 したA 君 の 人 間 性 が の 観 点 となり D 動 を 起 こさせる た めには 今 後 の 行 事 等 にどのような 価 値 があ るのか どのようなこ とが 望 まれているのか を 取 材 して 掲 載 し 読 者 に 注 意 と 興 味 を 喚 起 することも 必 要 なこと です 予 定 意 外 と 高 校 生 新 聞 で 少 ないのが これからの 行 事 や 予 定 に 関 する です 高 校 生 新 聞 の 究 極 の 目 的 である 読 者 に 行 - 8 -