モデル 取 組 地 区 三 川 町 成 田 新 田 地 区 ~ 自 分 たちの 地 域 は 自 分 たちの 手 で~ 三 川 町 成 田 新 田 地 区 地 区 の 位 置 人 口 世 帯 の 状 況 三 川 町 は 山 形 県 の 北 西 部 庄 内 平 野 の ほぼ 中 央 部 に 位 置 し 北 に 鳥 海 山 東 に 月 山 湯 殿 山 羽 黒 山 の 出 羽 三 山 南 に 金 峰 山 母 狩 山 を 望 み 西 は 庄 内 砂 丘 地 を 隔 て 日 本 海 が 広 がっている 町 の 人 口 は 7,633 人 ( 平 成 25 年 7 月 末 日 現 在 ) 町 の 総 面 積 は 33.21km2となっ ている 成 田 新 田 地 区 成 田 新 田 コミュニティセンター 成 田 新 田 地 区 は 三 川 町 の 北 西 部 に 位 置 し 西 に 大 山 川 東 に 赤 川 が 隣 接 し て 流 れ さらに 南 にイオン 三 川 ショッピングセンターやアクロスプラザ 三 川 などの 大 規 模 商 業 施 設 を 望 み 近 くには 庄 内 空 港 町 を 縦 貫 する 国 道 7 号 三 川 バイパスが 整 備 され 利 便 性 の 高 い 地 区 となっている 成 田 新 田 地 区 の 平 成 25 年 7 月 末 日 における 人 口 は 486 人 世 帯 数 は 127 世 帯 であり 65 歳 以 上 の 人 口 は 年 々 減 少 しているものの 75 歳 以 上 の 人 口 は 増 加 し てきている また 一 人 暮 らし 高 齢 者 高 齢 者 のみの 世 帯 は 横 ばいの 状 況 であ る - 26 -
地 区 の 特 徴 成 田 新 田 地 区 の 開 村 は 古 く 平 成 20 年 には 開 村 360 年 を 迎 えている 過 去 には 明 治 21 年 に 集 落 のほとんどを 焼 失 してしまう 大 火 が あり そのことから 火 伏 せの 神 社 として 古 峰 神 社 を 祀 り 初 ひつじ( 正 月 の 初 未 )の 夜 間 に 行 われる 火 伏 せの 年 中 行 事 初 未 綱 張 講 が 現 在 でも 行 われている これは 約 10 戸 を 単 位 とした 組 で 組 織 され 各 組 頭 の 自 宅 に 集 まり 火 伏 せに 対 する 信 仰 心 や 心 構 えを 受 け 継 ぐもので 地 域 住 民 の 交 流 と 絆 を 深 めている 成 田 新 田 地 区 では こうした 防 火 に 対 す る 心 構 えだけでなく 防 災 に 対 する 意 識 も 高 く この 御 講 の 組 頭 を 班 長 とした 防 災 組 織 図 の 作 成 や 防 災 マップの 定 期 的 な 見 直 し などが 行 われており 防 災 体 制 が 確 立 され ている 地 域 でもある 防 災 マップの 見 直 し 作 業 取 り 組 みのきっかけ 地 震 や 風 水 害 が 頻 発 する 中 東 日 本 大 震 災 が 発 生 した 成 田 新 田 地 区 は 比 較 的 に 防 災 意 識 が 高 い 地 区 である とは 言 われるものの 住 民 は 東 日 本 大 震 災 が 発 生 するまで 漫 然 と 生 活 してきたところがあった この 大 震 災 を 契 機 に 改 めて 災 害 に 対 する 危 機 管 理 意 識 を 持 つことの 重 要 性 がクローズアップされた 特 に 一 人 暮 らし 高 齢 者 や 高 齢 者 のみの 世 帯 が 有 事 の 際 にスムーズに 避 難 でき るか 一 人 暮 らし 世 帯 でなくとも 若 い 方 が 働 きに 出 かけて 日 中 は 一 人 になる 世 帯 は 多 く 周 りの 住 民 は 適 切 な 手 助 けできるかなどといった 話 が 町 内 会 や 老 人 クラブ 婦 人 会 などで 話 題 となり 今 回 地 区 の 関 係 団 体 の 役 員 等 がメン バーとなって 地 域 全 体 で 支 えていく 体 制 づくりを 話 し 合 うことになった <メンバー> 成 田 新 田 町 内 会 高 砂 会 保 健 委 員 食 生 活 改 善 委 員 地 区 担 当 民 生 委 員 主 任 児 童 委 員 消 防 団 中 妻 会 つくしの 会 町 健 康 福 祉 課 町 地 域 包 括 支 援 センター 町 社 会 福 祉 協 議 会 庄 内 総 合 支 庁 地 域 保 健 福 祉 課 - 27 -
活 動 内 容 (1) 第 1 回 推 進 会 議 の 開 催 平 成 24 年 5 月 30 日 ( 水 ) 午 後 7 時 ~ 成 田 新 田 における 地 域 支 え 合 いの 現 状 について 今 後 の 活 動 の 進 め 方 について (2) 高 齢 者 に 対 するアンケートの 実 施 (10 月 ) 対 象 者 :24 世 帯 28 人 (うち 高 齢 者 世 帯 4 世 帯 ) (3) 第 2 回 推 進 会 議 の 開 催 10 月 26 日 ( 金 ) 午 後 6 時 30 分 ~ アンケート 集 計 結 果 を 基 にした 今 後 の 取 組 の 方 向 性 について (4) 第 3 回 推 進 会 議 の 開 催 11 月 13 日 ( 火 ) 午 後 6 時 30 分 ~ 居 場 所 づくり(サロン) 安 全 カードの 取 り 組 みについて (5)アンケート 回 答 者 へ 結 果 の 報 告 と 今 後 の 取 組 内 容 の 紹 介 (11 月 ) (6) 居 場 所 づくり(サロン サロン)ボランティアの 募 集 (11 月 ) ( 全 戸 配 布 によるチラシの 配 布 と 個 別 の 呼 びかけ) (7) 第 4 回 推 進 会 議 の 開 催 平 成 25 年 1 月 16 日 ( 木 ) 午 後 7 時 ~ 居 場 所 づくり(サロン)の 取 組 みについて (サロンの 名 称 代 表 者 等 の 決 定 ) (8) 第 5 回 推 進 会 議 の 開 催 2 月 15 日 ( 金 ) 午 後 7 時 ~ 居 場 所 づくり(サロン)の 取 組 みについて (9) 成 田 新 田 町 内 会 総 会 による 予 算 案 の 承 認 2 月 24 日 ( 日 ) (10)おしゃべりサロンの 実 施 4 月 ~( 毎 月 末 日 開 催 ) 話 し 合 いの 様 子 推 進 会 議 の 様 子 - 28 -
課 題 と 活 動 の 成 果 火 伏 せに 対 する 信 仰 心 を 中 心 に 大 変 まとまりのある 地 区 ではあるが 推 進 会 議 の 話 し 合 いの 中 で 医 療 救 急 体 制 に 対 する 課 題 や 日 中 に 一 人 で 過 ごす 高 齢 者 や 地 域 との 関 わりの 少 ない 高 齢 者 がいるものの そうした 高 齢 者 に 対 して 地 域 としての 関 わりが 少 ないのではないかという 課 題 が 出 された このことから 高 齢 者 の 実 態 把 握 のために 平 成 24 年 10 月 にアンケートを 実 施 した アンケート 結 果 からみると 一 人 暮 らし 高 齢 者 については 比 較 的 ご 近 所 との 交 流 があるものの 高 齢 者 世 帯 に 対 する 支 援 については 不 足 している 面 がみられる 状 況 であった そのため 高 齢 者 の 閉 じこもりや 孤 立 化 を 防 ぐため に 1 地 域 全 体 での 支 え 合 いの 輪 の 仕 組 みづくり 2 生 きがいや 楽 しみを 持 った 生 活 ができるような 居 場 所 づくり(サロン) 実 施 による 見 守 り 活 動 3 健 康 に 不 安 を 抱 えている 方 も 多 いことから 万 一 の 場 合 に 備 えた 救 急 体 制 の 強 化 として 救 急 安 心 カード への 取 り 組 みについて 下 記 のとおり 検 討 を 行 った 支 え 合 いの 輪 居 場 所 づくり (サロン) 救 急 安 心 カード (1) 支 え 合 いの 輪 の 仕 組 みづくり 従 来 からの 初 未 綱 張 講 の 隣 組 による 声 かけ 支 え 合 いを 今 後 も 意 識 的 に 継 続 させ 日 常 生 活 における 関 わりの 中 で 異 変 に 気 づいたら 民 生 児 童 委 員 や 福 祉 員 ( 町 内 会 長 ) 町 や 地 域 包 括 支 援 センターへの 情 報 提 供 を 行 う とともに 相 互 の 連 携 を 図 り 地 域 全 体 での 支 え 合 いの 輪 を 広 げようとす ることにした (2) 居 場 所 づくり(サロン サロン) ) の 実 施 高 齢 者 が 楽 しく 生 きがいを 持 って 生 活 を 送 るためには 日 頃 からご 近 所 と 交 流 することは 欠 かせない 以 前 には 老 人 クラブ 会 員 自 身 がサロン 活 動 を 行 っていたが 老 人 クラブ 会 員 の 高 齢 化 と 併 せて 役 員 の 負 担 が 大 きくなり 事 業 継 続 ができなくなったことから もっと 若 い 年 代 である 食 生 活 改 善 推 進 員 や 保 健 委 員 の0Bで 組 織 する つくし の 会 あるいは 中 妻 会 などの 組 織 から 運 営 を 担 っていただけないか 検 討 した - 29 -
検 討 の 結 果 これらの 組 織 から 担 い 手 を 選 出 していくのではなく ボラ ンティアとして 関 わってくれる 方 を 広 く 公 募 し 取 り 組 みの 周 知 を 図 ると ともに 個 別 にも 依 頼 し13 名 の 方 が 担 ってくれることになった サロンの 名 称 については 以 前 の 名 称 の 知 名 度 を 利 用 し おしゃべりサ ロン とすることとし 代 表 者 等 の 役 員 を 決 定 し 実 際 に 今 年 の4 月 から 開 所 している なお サロンの 運 営 には 支 出 が 伴 うことから 町 内 会 会 計 に 予 算 計 上 していただき 町 社 会 福 祉 協 議 会 の 助 成 を 受 けながら 活 動 する ことにした (3) 救 急 安 心 カード の 取 り 組 み アンケート 結 果 によると 自 分 は 健 康 だ あるいは 普 通 だ とする 割 合 が 高 いものの 何 らかの 疾 病 により 通 院 している 方 も 多 いことから 地 域 で 安 心 して 暮 らすために また 万 一 に 備 え 地 区 の 全 世 帯 で 自 分 自 身 の 医 療 情 報 や 緊 急 連 絡 先 などを 記 入 した 救 急 安 心 カード を 専 用 のプ ラスチックボトルに 入 れ 冷 蔵 庫 に 備 える 取 り 組 みを 行 うことにした 現 在 10 月 ( 予 定 )からの 実 施 に 向 けて 準 備 を 進 めているところである この 取 り 組 みは 実 際 に 行 っていきながら 随 時 見 直 しを 図 っていき 自 分 たちの 地 区 に 合 った 形 にしていきたいと 考 えている 救 急 安 心 カードについて 1 配 布 されるもの ア 救 急 安 心 カード( 対 象 者 1 人 につき1 枚 ) イ ステッカー3 枚 ( 世 帯 に1セット) ウ 収 納 容 器 ( 世 帯 に1つ) エ 記 入 ( 準 備 ) 方 法 のチラシ(このチラシ)( 世 帯 に1 枚 ) 2ステッカーを 貼 ります( はステッカー) 冷 蔵 庫 前 面 貼 付 用 収 納 容 器 貼 付 用 収 納 容 器 上 ふ た 貼 付 - 30 -
< 活 動 の 成 果 > 上 記 の 3 つの 取 り 組 みは すべて 現 在 進 行 形 である 成 果 はこれからにな るが 高 齢 者 の 見 守 り については これまでは 主 に 民 生 児 童 委 員 福 祉 員 ( 町 内 会 長 )が 中 心 になって 行 われてきたが このたびのモデル 事 業 の 活 動 を 通 じて 地 区 あげて 防 災 に 対 する 危 機 管 理 意 識 を 共 有 ができ 話 し 合 いの 場 が 数 多 く 持 たれたこと 特 に 高 齢 者 を 見 守 るという 意 識 が 成 田 新 田 地 区 全 体 に 生 まれたことは 大 きな 成 果 であったと 感 じている おしゃべりサロンの 様 子 地 域 点 検 の 様 子 今 後 の 展 開 若 い 方 もいずれは 高 齢 者 になる 誰 もが 通 る 道 だからという 思 いから 40 代 50 代 の 方 々がサロンの 立 ち 上 げに 協 力 してくれることになり 高 齢 者 を 支 える という 輪 が 広 がりを 見 せたことは 喜 ばしいことだった なお 具 体 的 な 事 業 展 開 については まだ 始 まったばかりだが 今 回 の 取 り 組 みが 一 過 性 のもので 終 わらないよう 今 後 も 継 続 して 行 われ 高 齢 者 一 人 ひとりが 住 みやすい 地 域 となるように 願 うものである この 活 動 経 過 や 取 り 組 みの 内 容 ついて 他 の 町 内 会 に 対 しても 普 及 する 機 会 を つくり 本 町 の 地 域 福 祉 を 活 発 に 推 進 していきたいと 考 えるものです - 31 -