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なぜ 日 本 人 は 助 け 合 いができない できないのか のか? 木 原 孝 太 郎 住 民 流 福 祉 総 合 研 究 所 < 代 表 木 原 孝 久 > 350-0451 埼 玉 入 間 郡 毛 呂 山 町 毛 呂 本 郷 1476-1 電 話 049-294-8284 FAX 049-294-8283 Eメール kiharas@msh.biglobe.ne.jp ホームページ http://www5a.biglobe.ne.jp/~wakaru/ ⒈ 日 本 には 助 け 合 いの 文 化 がない? 災 害 は 忘 れた 頃 にやって 来 る - 懐 かしい 言 葉 です そんな 悠 長 なことが 言 える 時 代 は とっくの 昔 に 終 わってしまいました 今 は 日 々 災 害 と 言 ってもいいでしょう その 時 何 よりも 大 事 なのは ご 近 所 で 助 け 合 えるかということです まだレスキュー 隊 も 来 ない しかしお 互 いが 被 災 者 だ それでも 向 こう 三 軒 で 助 け 合 わねばならない 災 害 報 道 を 丁 寧 にみていくと 確 かに 被 災 者 たちによる 助 け 合 いが 細 々 と 行 われていることがわかります 普 段 から 助 け 合 いを 実 践 していれば 災 害 時 にもっと 効 率 よく 行 動 できるはずです 考 えて 振 り 返 ってみると 私 たちにはその 助 け 合 いができなくなっていることに 気 づ きます もしかしたら 日 本 には 助 け 合 いの 文 化 が 存 在 しないのではないか と 疑 い 始 めています 最 近 起 きている 社 会 問 題 がなかなか 解 決 しない 理 由 を 探 っていくと 大 抵 はこの 事 実 に 突 き 当 たるのです 認 知 症 の 徘 徊 死 孤 立 死 介 護 殺 人 児 童 虐 待 などなど 関 係 者 はこの 事 実 の 深 刻 さに 気 づいておらず 気 になる 家 が 見 つかったら 通 報 を と 言 うばかり それがなぜできないのかを 探 る 努 力 をしていません そろそろ 本 質 的 な 部 分 にまでメスを 入 れる 必 要 があります

⒉あなたの おつき 合 い の 流 儀 は? まず 自 分 のおつき 合 いの 流 儀 を 確 認 するテストをやってみてください 以 下 の 項 目 で 私 もそう 思 う というものに 印 を そうは 思 わない に 印 をつけます ここでは か かのどちらかに 決 めてください さて あなたは がいくつ つきますか ➊ 自 分 や 自 分 の 家 族 のことは 隠 しておきたい ➋ 自 分 のことがご 近 所 で 噂 されるのはイヤ ➌ 人 に 助 けを 求 めるのは 苦 手 だ ➍ 人 に 迷 惑 をかけることだけは 絶 対 にしたくない せんさく ➎ 人 のことはなるべく 詮 索 しないようにしている ➏ 誰 かが 認 知 症 だと 気 づいても 誰 にも 言 わないようにしている ➐ 困 っている 人 にはお 節 介 と 言 われない 程 度 に 関 わる ➑ 引 きこもるのにも 事 情 があるから 無 理 にこじあけるべきでない ➒お 互 いのプライバシーは 十 分 に 尊 重 し 合 うべきだと 思 う ➓ 隣 人 とはあまり 深 入 りせず ほどほどのおつき 合 いを 心 がけている ⒊ 要 するに 助 け 合 いはしたくない? 上 記 のテスト 各 地 の 講 演 会 で 手 を 上 げてもらうと 多 くの 人 は10 個 のうち7つから 9つほどに が 付 くようです それもそのはず これらは 日 本 人 のおつき 合 いの 常 識 なの ですから しかしこれでは 助 け 合 いはできません 印 が 多 い 人 は 助 け 合 いはしたくない と 言 っているのと 同 じなのです なぜそうなるのかを これから 解 説 していきましょう ➊から➍までは あなたが 困 ったときどうするかを 問 うています これに 全 部 がつけ ば 私 が 困 っても 放 っておいて ということ 次 いで➎から➑までは あなたが 困 った 人 を 見 つけたときどうするか を 問 うています これに 全 部 がつけば 結 果 としては 困 った 人 がいても 放 っておこう と 言 っているのと 同 じなのです そして➒と➓はご 近 所 づきあい これもまた 助 け 合 いはやめましょう そんなひどいおつき 合 いをなぜ 日 本 人 は 習 慣 として 守 ってきているのか 私 たちの 2

おつき 合 いは 双 方 に 困 り 事 が 生 じないという 前 提 で 成 り 立 っているのです おつき 合 い はおつき 合 い 助 け 合 いはまた 別 の 場 で ということでしょう たしかに 何 事 も 起 こらな ければ こんなつき 合 い 方 で 問 題 はないのです しかしひとたびなにか 困 り 事 が 生 じたら アウトです 私 たちが 習 慣 的 に 守 ってきたお つき 合 いが 助 け 合 いに 無 力 であるどころか 助 け 合 いを 阻 む 障 害 物 になってしまうので す あなたが 助 けられる 立 場 になった 時 (➊~➍) 10 項 目 を 一 つ 一 つ 見 ていきましょう まず 助 けられる 側 から 見 ると 以 下 の4 項 目 が 該 当 します これに がつけば どういうことになるのか 印 で 示 してあります 要 するに 私 のことは 放 っておいて と 言 っているのです これでは 周 りも 助 けの 手 を 出 せない ➊ 自 分 や 自 分 の 家 族 のことは 隠 しておきたい 困 り 事 が 周 りに 気 づかれない ➋ 自 分 のことがご 近 所 で 噂 されるのはイヤ 困 り 事 の 情 報 が 周 りに 伝 わらない ➌ 人 に 助 けを 求 めるのは 苦 手 だ 頼 まれたら 助 ける のが 日 本 人 これでは 手 が 出 せない ➍ 人 に 迷 惑 をかけることだけは 絶 対 にしたくない 迷 惑 をかけたくないと 思 えば 助 けて! とは 言 えなくなる ⑴ 夫 は 認 知 症 です と 周 りに 言 えるか? 夫 が 認 知 症 になってもご 近 所 には 隠 し 通 すのが 日 本 人 でしょう しかし 知 らなければ 助 けようがありません ➊に がつけば この 一 点 で もはや 助 け 合 いのまちはつくれな いことになるのです いや 家 族 は 隠 しても 周 りの 者 は 薄 々 知 っているよ と 言 う 人 もいます しかし 知 っていること に 何 の 意 味 があるでしょうか 知 っているからと 言 って 手 は 出 せないで しょう 中 には 夫 が 認 知 症 だとどうして 知 ったのか 訴 える! と 迫 る 人 もいます 3

若 い 主 婦 からこんな 話 を 打 ち 明 けられました 舅 が 認 知 症 になって 毎 日 バケツを 頭 にかぶり 子 供 用 の 自 転 車 に 跨 がって 近 隣 を 歩 き 回 っています 遠 くまで 行 ってしまう こともあるので 夫 に 言 いました ご 町 内 の 人 に 打 ち 明 けましょうよ と 夫 も 隠 す のももう 限 界 と 分 かり 班 長 会 議 で 打 ち 明 けることにしました その 日 じつはうちの 父 親 が と 言 い 出 したら 知 ってるよ! そこで よろし くお 願 いします と 頭 を 下 げたら 皆 さんで 舅 に 気 をかけてくれるだけでなく 辺 りを 歩 いていたので 連 れ 戻 したよ などと 行 動 を 起 こしてくれるようになったそうです ⑵ 親 が 徘 徊 を 始 めたら 噂 の 種 にしてもらわねば ➋わが 家 のことがご 近 所 の 噂 に 上 るのも 嫌 う それでは 情 報 が 周 りに 広 がりません 認 知 症 で 徘 徊 を 始 めたら たくさんの 人 に 知 ってもらわねばならないのに それが 阻 まれる のです 家 族 を 救 いたければ むしろわが 家 のことを 井 戸 端 会 議 で 話 題 にしてもらうぐら いでないと 駄 目 なのです 私 どもが 開 発 した 支 え 合 いマップは ご 近 所 の 人 たちの 関 わり 合 いを 住 宅 地 図 に 載 せて いくものです これをテレビ 番 組 で 取 り 上 げたことがあります その 時 スタジオに 招 か れた 評 論 家 が 私 のことがあれこれ 話 題 にされるのは 気 持 が 悪 い と 発 言 していました たしかに 気 持 ちのいいものではありません しかしマップづくりの 場 で 何 が 行 われている のか 心 配 な 人 を 探 し 出 して どうやってお 世 話 したらいいのかを 皆 で 考 えているのです 一 種 のケア 会 議 なのです 気 持 はよくないけれど 助 けてもらうにはそうしてもらうより 仕 方 がないのです ⑶ 副 作 用 はあっても この 薬 を 服 用 する こういう 疑 問 が 出 されたこともあります 本 当 は 私 もそういう 状 況 になれば( 身 内 が 認 知 症 になれば) 噂 に 流 してもらいたいところなのですが 人 によっては 意 図 的 に 悪 い 噂 を 流 すような 人 もいますでしょ だから か か 迷 っているのです 私 はこう 答 え ました そういう 人 も 必 ずいることも 含 めて 考 えてください そういう 人 もいるだろう けど それでもやっぱり 認 知 症 のことを 周 りに 流 してもらったほうが 最 終 的 にはいいの だと 納 得 するということなのです この 後 に 出 てくる 詮 索 やお 節 介 なども これを 悪 用 する 人 が 必 ずいるものです それで もやっぱり 詮 索 はした 方 がいい お 節 介 も 必 要 なのだと 自 分 に 納 得 させること これ 4

が 大 切 なのです 副 作 用 はあっても 薬 の 効 用 の 方 を 取 るのです ⑷ 助 けて! と 言 われなければ 動 けない ➌ 日 本 人 は 助 けて! が 言 えない 人 種 のようです 講 演 会 場 で 困 った 時 に 助 けて! と 言 える 人 は? と 聞 くと 言 える と 答 えるのは 3%から5% ほとんどの 人 が 言 えないのです では 日 本 人 の 善 意 はどの 程 度 なのか 長 野 県 須 坂 市 が 住 民 に あなたは 足 元 に 困 った 人 がいたらどうしますか? と 聞 いてみました 1 頼 まれなくても 助 ける が23% 2 頼 まれたら 助 ける が72% 断 る が5% 足 元 で 困 った 人 がいたら? 断 る 頼 まれなくても 助 ける 言 える (3~5%) 5% 23% 頼 まれたら 助 ける 72% 言 えない 困 ったとき 助 けて! と 言 えるか? 驚 くべし 日 本 人 の95%の 人 が 困 った 人 がいたら 助 ける と 言 っているのです こ れではボランティア 講 座 なんぞ 開 かなくてもいいぐらいです 助 け 合 いというと 私 たち が 思 い 浮 かぶ 言 葉 は 何 か やさしさ 思 いやり 愛 といったところでしょう 担 い 手 にやさしさがあれば 助 け 合 いは 始 まるはずだと 日 本 人 は 考 えているのです しかし 実 際 にはそうなっていません 一 体 どういうことなのか 鍵 は 頼 まれたら 助 ける の72%にあります 日 本 人 の 善 意 は 受 け 身 型 なのです ところが 先 ほどの 調 査 結 果 にある 通 り 困 った 時 に 助 けて! と 言 える 人 が3~5% では 頼 まれたら 助 ける の72%は 手 の 出 しようがありません 日 本 人 が 助 け 合 いが できない 最 大 の 原 因 は やさしさの 欠 如 ではなく だれも 助 けを 求 めることができない 点 にあったのです 特 に 問 題 なのは 男 性 です 介 護 殺 人 が 社 会 問 題 になっています 介 護 に 行 き 詰 って 相 手 を 殺 してしまったというケースが この 十 年 で400 件 起 きたと ある 新 聞 が 報 じてい ました しかもその 中 の75% は 男 性 が 女 性 を 殺 した 事 例 でした 夫 が 妻 を 息 子 が 母 5

親 を 先 日 息 子 が 認 知 症 の 母 親 を 殺 して 裁 判 になりました 裁 判 長 が 彼 にこう 尋 ねまし た 介 護 で 行 き 詰 った 時 地 域 に 支 援 を 求 めることをしなかったの? 彼 はこう 答 え たのです そういうことは 夢 にも 考 えませんでした 人 に 助 けを 求 めるという 選 択 肢 がそもそも 彼 の 頭 の 中 になかったのです ⑸ 助 けを 求 めることは 迷 惑 をかけることなのだ そして➍ 助 けを 求 めるとなると 相 手 にああしてこうしてと 頼 むのですから 迷 惑 を かけることになります それは 仕 方 のないことなのです ところが 日 本 人 はこれができま せん 読 者 の 皆 様 もおそらく 何 をしてもいいけれど 人 様 に 迷 惑 をかけることだけは しないでおくれ と 母 親 にくどくどと 諭 されたはずです この 伝 統 を 打 ち 破 らない 限 り 助 け 合 いは 始 まりません 助 け 合 い というと 口 当 たりがいいけれど あまり 実 体 がないような 気 がします それ よりは 迷 惑 かけ 合 い と 言 った 方 が より 実 体 に 近 いのではないか あなたが 助 ける 立 場 になった 時 (➎~➑) 今 度 は 助 ける 側 から 見 てみましょう 関 連 しているのは 以 下 の4 項 目 です ➎ 人 のことはなるべく 詮 索 しないようにしている 詮 索 するほどの 積 極 性 がないと 人 々の 困 り 事 は 見 えない ➏ 誰 かが 認 知 症 と 気 付 いても だれにも 言 わないようにしている それでは 困 り 事 の 情 報 が 周 りに 伝 わらない ➐ 困 っている 人 には お 節 介 と 言 われない 程 度 に 関 わる そんなに 消 極 的 な 姿 勢 では 人 は 助 けられない ➑ 引 きこもるのにも 事 情 があるから 無 理 にこじあけるべきではない だから 孤 立 死 が 生 まれるのだ ⑹ 詮 索 しなければ 相 手 の 困 り 事 は 見 えない ➎ 人 のことは 詮 索 しない は 一 見 良 いことのように 見 えます そもそも 詮 索 す るという 言 葉 自 体 が よくない 行 為 と 見 られています 6

しかし 詮 索 しない を 助 け 合 いの 観 点 から 見 たら 困 った 人 がどこにいるか 知 ろう としない ことと 同 じなのです 相 手 は 自 分 のことを 知 られたくない だから 隠 そう 隠 そうとしているのですから 対 抗 上 こちらが 積 極 的 に 詮 索 しようとしなければ 相 手 の 困 り 事 に 気 づきようがないのです 今 全 国 で 一 人 暮 らし 高 齢 者 等 への 見 守 り 活 動 が 盛 んですが これらは 厳 密 に 言 えば た だ 見 ている に 過 ぎないとも 言 えます その 人 が 本 当 に 大 丈 夫 なのか 何 か 問 題 を 抱 え ていないかを 探 ろうとしないで ただ 見 守 っている 見 守 りネットワークではなく 詮 索 ネットワークこそ 本 当 に 人 を 助 けたい 人 たちのつくる 輪 なのです こうなると 女 性 の 詮 索 好 きは 助 け 合 いを 広 げるためには 貴 重 な 資 質 で むしろ 人 の ことを 詮 索 するな と 奥 さんを 叱 るご 主 人 こそ 助 け 合 いに 不 向 きなのです うちのカミさんがあるとき ご 近 所 の 田 中 さんのガレージにずっと 車 がないよ と 言 い 出 しました 私 も 田 中 さんちにガレージがあるのは 知 っていましたが そこに 車 がある かないか 確 かめたことはありません 関 心 がなかったのです ガレージに 車 がない と 結 論 するには 一 定 期 間 継 続 的 に 観 察 していなければなりません 彼 女 の 詮 索 は まだ 続 きます ではなぜ 車 がなくなったのか そうか 田 中 さんは80 歳 になったはずだ だから 車 を 手 放 したのか では 車 がなくなって 困 ることはないのか そうだ 最 近 彼 は 手 術 をしたはずだ 通 院 はどうするのか というわけで 詮 索 の 結 果 彼 の 困 り 事 が 見 えてきました ⑺ 認 知 症 の 人 を 知 ったら 皆 に 言 いふらしましょう ➏ 誰 かが 認 知 症 と 気 づいても だれにも 言 わない のは いかにも 紳 士 的 に 見 えます が これでは 困 った 人 の 情 報 が 広 まりません 徘 徊 する 認 知 症 の 人 を 地 域 で 見 つけ 出 すに は この 情 報 をみんなで 共 有 しなければだめなのですから 私 は 口 が 堅 い と 自 慢 する のは 助 け 合 いの 観 点 からは 好 ましいとは 言 えないのです むしろ 口 が 軽 い 人 が 好 まれるのです ある 男 性 がこんなことを 言 い 出 しました 俺 の 足 元 に 鬱 の 女 性 がいる しかしそのこ とを 周 りの 誰 にも 言 わないようにしている 言 わない ことが 俺 の 彼 女 に 対 する 福 祉 活 動 だと 思 うよ 私 は 尋 ねてみました もし 鬱 が 原 因 で 何 か 問 題 が 生 じても 誰 もそのこ とをわかりませんよね どうするんですか 彼 はただ 黙 するのみ 要 するに 彼 女 を 助 け る 気 はない ということなのです そこで 正 解 はこうなります 誰 かが 認 知 症 だと 気 7

が 付 いたら みんなに 言 いふらしましょう ⑻お 節 介 こじあけを 容 認 する 風 土 づくりを ➐ 元 々 日 本 人 は 助 けを 求 めることができないのですから お 節 介 と 言 われようが 強 引 に 関 わらないとどうしようもありません 先 ほどの 調 査 で 頼 まれなくても 関 わる と 答 えた 人 が23%いました この 人 こそが 助 け 合 いには 貴 重 な 存 在 なのです お 節 介 と 言 われない 程 度 に 関 わる と 言 えば 聞 こえはいいが 私 は 本 気 で 人 を 助 けたいとは 思 っ ていません と 告 白 しているようなものです 今 求 められているのは どんなに 嫌 われ ようが 困 った 人 がいたら 果 敢 に 助 けの 手 を 差 し 伸 べる その 強 引 さなのです ➑ 引 きこもりの 人 がいても その 人 なりの 事 情 があるのだから 無 理 にこじあけるな と いえば それはそうだ と 納 得 しそうですが これもまた 本 気 でその 人 を 助 けたいと は 思 っていないということです だから 孤 立 死 が 生 まれるのです こんな 話 がインターネットに 載 っていました アパートに 住 む 若 夫 婦 隣 室 から 子 供 の 泣 き 声 が 聞 こえる 暴 力 を 受 けてうめき 声 を 出 しているといった 感 じ そのあと 何 やら ゴロゴロという 音 がして 子 供 のくぐもった 声 がその 中 から 電 気 洗 濯 機 に 入 れられてい た! 意 を 決 して 夫 が 妻 に 言 った これから 隣 に 突 入 するから 警 察 沙 汰 になったらごめ んね こうやって 宣 言 通 り 突 入 して 無 事 子 供 を 洗 濯 機 から 救 い 出 した 子 供 を 救 出 しようというときにも わざわざ 妻 に 書 き 置 き ならぬ 言 い 置 き をして いかねばならない 日 本 という 国 は 一 体 どうなっているのか あなたのご 近 所 づき 合 いの 流 儀 は? (➒~➓) 最 後 は 私 たちのご 近 所 づき 合 いのあり 方 です ➒お 互 いのプライバシーは 十 分 に 尊 重 し 合 うべきだと 思 う あなたのことは 放 っておきます( 助 けない) ということ ➓ 隣 人 とはあまり 深 入 りせず ほどほどのおつき 合 いを 心 がけている 困 り 事 は 言 い 合 わない つまり 助 け 合 いをしないご 近 所 関 係 8

⑼いのちよりプライバシーの 方 が 大 切 なのか? ➒ 私 はプライバシーを 尊 重 する 主 義 だ と 言 えば 良 識 人 に 聞 こえます しかしこれは 相 手 のことをなるべく 知 らないようにしてあげる そして 他 の 人 にも 知 られないようにし てあげる 配 慮 でしょう そう 配 慮 すれば その 人 が 困 っても だれもそのことを 知 らない のですから 結 果 としては 助 けないのと 同 じことになります 俺 はプライバシーは 尊 重 する 主 義 なんだよ と 男 性 が 胸 を 張 って 言 いますが 言 い 換 えれば 俺 は 人 を 助 ける 気 は ないんだよ と 言 っているのと 同 じなのです 私 は 全 国 でたくさんの 世 話 焼 きさんと 出 会 っていますが 彼 女 らは プライバシー な どとは 絶 対 に 言 いません 相 手 を 助 けたくてうずうずしているくらいですから プライ バシーなんて 知 ったことか と 思 っているに 違 いありません 公 の 席 で 私 はこの 話 をしました すると ある 自 治 会 長 さんが 足 元 に 引 きこもりの 人 がいたので 助 けてあげようと 思 って 踏 み 込 んだら プライバシーの 侵 害 だ 訴 えるぞ と 凄 まれたので 仕 方 なく 引 き 上 げたんだけど その 後 彼 に 孤 独 死 されてしまったよ こ んなことなら 踏 み 込 んでおけばよかった と 自 分 の 頭 を 叩 いていました 私 のこんな 話 を 聞 いた 評 論 家 の 一 人 がこう 言 ったのです 孤 独 死 されただなんて 人 間 孤 独 死 する 権 利 だってあるんですからね こういう 評 論 がそもそも 成 り 立 つこと 自 体 今 の 時 代 の 実 態 を 反 映 している 気 がしました いのちよりもプライバシーを 尊 重 する というあり 方 がまかりとおっているのです ⑽ ずぶずぶ 関 係 は 助 け 合 いが 始 まる 絶 好 の 条 件 ➓ 都 会 の 主 婦 がよく 言 います ぬかみその 中 まで 見 せ 合 う 関 係 はイヤーね お 互 いの プライバシーまで 踏 み 込 まない スマートなおつきあいをしましょう と 実 質 は なに か 困 ったことがある? と 仲 間 に 聞 かれても べつに と 答 える 関 係 困 り 事 は 打 ち 明 けない 関 係 です 互 いに 相 手 の 懐 深 くには 入 らない 浅 い 関 係 を 維 持 しようというのです 私 たちの 体 には 戦 前 の 向 こう 三 軒 両 隣 での ずぶずぶの 関 係 に 対 するアレルギーが 染 み 込 んでいるのでしょう お 互 いの 家 に 入 り 合 い 食 事 をごちそうになり お 風 呂 まで 入 り 合 う あの 関 係 はとてもじゃないが 耐 えられないと 誰 もが 考 えるに 違 いありません しかし です 助 け 合 いが 始 まるには お 互 いの 困 り 事 がオープンになるというのが 前 提 になります とにかく 我 が 家 の 問 題 を 必 死 に 隠 したがる 日 本 人 です それでも 相 手 の 困 り 事 を 見 つけるためには 相 手 の 家 に 入 り 込 むよりほかに 方 法 がないのです いったん 家 9

に 入 り 込 めば 相 手 がいくら 隠 そうとしても 隠 しきれない 部 分 が 現 れてきます しかも それを 見 た 以 上 放 置 できず 私 がやったげる とかなんとか 言 いながら 強 引 に 関 わってしまう そういうことが 可 能 になるのです 否 応 なく 助 け 合 いが 始 まってし まう 環 境 ができるということなのです だから いくら 嫌 だと 言 っても やはり 戦 前 の ずぶずぶ 関 係 は 否 定 できないのです ただそれをもっとスマートにやる 方 法 はあるだろうし 工 夫 の 余 地 はあるはずです ⑾ 助 け 合 いはきれいごとではない ということ 私 たちはもしかしたら 助 け 合 いをできればスマートにやりたいと 思 っているのかもし れません しかし 残 念 ながら 今 はないものねだりです 助 け 合 いというものはもともと スマート とは 最 もかけ 離 れた ドロドロの 営 みなのです 人 のことを 詮 索 し 困 った 人 が 見 つかればお 節 介 を 焼 く 相 手 がひきこもるとなれば 押 しかけてドアをこじあける 一 方 で 身 内 に 困 り 事 が 起 きれば 恥 も 外 聞 もなく 助 けてー! と 叫 び 周 りの 人 のお 世 話 になる そういう 世 界 なのです そこで 日 本 人 は 普 段 のおつき 合 いと 助 け 合 いを 分 けようと 考 えたのでしょうか しかし その おつき 合 い のあり 方 では 助 け 合 いはできない どころか 助 け 合 いからますます 遠 ざかる 打 開 策 は 一 つしかありません 普 段 のおつき 合 いの 中 で いつでも 必 要 が 出 てき たら 助 け 合 いもやれるようにしておくことです ⑿ 仮 想 被 災 者 宅 に 踏 み 込 む 訓 練 をしてこそ 今 は 毎 日 のように 災 害 が 起 きています 雨 が 降 れば 洪 水 雪 が 降 れば 大 雪 で 鉄 道 や 道 路 は 寸 断 され 孤 立 集 落 ができる 風 が 吹 けば 暴 風 といった 状 態 です 平 穏 無 事 な 日 が1 年 でどのくらいあるだろうかと つい 指 折 り 数 えてみたくなります これまでの おつき 合 い は その 平 穏 無 事 な 日 々を 想 定 したものでした しかし 現 実 は 日 々が 異 常 な 状 態 になっている そういう 時 代 に 対 応 するためには もし 災 害 が 起 き たら ということではなく 日 々 災 害 を 頭 に 入 れた 日 々 防 災 の 体 制 をつくってい かねばなりません 今 述 べてきた 息 が 詰 まるような ずぶずぶ 関 係 を 向 こう 三 軒 につ くることが その 日 々 防 災 の 最 も 具 体 的 な 実 践 なのです 弱 い 動 物 たちは 敵 に 備 え 守 りを 固 めるために 似 たような 隊 形 をつくります お 互 い の 体 をくっつけ 合 って 隙 を 見 せません 同 じように 人 間 も 強 力 な 災 害 に 対 し 守 りを 10

固 める 必 要 があるのです ご 近 所 という 小 さな 圏 域 の 中 で 身 を 寄 せ 合 い 助 け 合 う その 時 に 息 が 詰 まる などと 悠 長 なことは 言 っていられないのです 地 震 が 起 きたとします どの 家 が 壊 れるか 家 人 のだれが 被 災 をするか 分 かりません その 時 やるべきことは 勝 手 にそういう 家 に 押 しかけて 強 引 に 助 け 出 すことでしょう 実 際 に 神 戸 の 大 地 震 のとき 家 の 下 敷 きになった 人 の85%が そういう 経 緯 で 助 け 出 さ れているのです 東 京 杉 並 区 だったと 思 いますが 洪 水 があった 時 に 孤 立 してしまった 1 人 の 高 齢 の 女 性 が 恥 も 外 聞 もなく 助 けて! と 叫 び 続 けた 結 果 それを 聞 いたご 近 所 の 人 によって 助 け 出 されたといいます こうした 押 しかけ こじあけやSOSの 積 極 的 発 信 は 普 段 の おつき 合 い の 流 儀 か らは はしたない と 言 われるでしょう だからそれは 現 実 に 災 害 が 起 きた 時 だけに 適 用 しようというのでは おそらく 間 に 合 わないでしょう 普 段 からそうした 助 け 合 いをし ておけば 自 然 に 体 が 動 いていくはずなのです 本 当 に 役 立 つ 防 災 訓 練 をしたければ 隣 人 が 予 告 なしに 要 援 護 者 の 家 へ 踏 み 込 むぐ らいのことをメニューに 組 み 込 むべきです 訓 練 日 を 決 めて 集 合 し 避 難 支 援 の 対 象 として 立 候 補 した 障 害 者 を 皆 で 車 椅 子 に 乗 せて 避 難 所 まで 連 れて 行 く 程 度 では おざな り と 言 われても 仕 方 ありません ⒋これでは 社 会 問 題 は 解 決 しない 13 頁 に 最 近 話 題 に 上 っている 福 祉 問 題 を 並 べてみました その 両 脇 に 私 共 が 今 問 題 にしている5 項 目 を 位 置 付 けてあります 1から7までのケースについて この5 項 目 のどれとどれが 課 題 なのかを 点 線 で 結 んでみました ⑴おつき 合 いの 常 識 が 解 決 を 阻 んでいる 線 が 錯 綜 して 見 づらいと 思 いますが 要 するに 社 会 問 題 の 解 決 を 阻 んでいるのが これ らの 課 題 だということを 表 しているのです おつき 合 いの 流 儀 を 変 えないことには これ らの 問 題 の 根 本 的 な 解 決 は 期 待 できないのです 徘 徊 死 の 問 題 にしても 道 すがらそれらしい 人 物 を 見 つけたとして その 人 に 気 軽 に 声 をかけられるか または 本 人 の 意 思 に 反 して 警 察 なり 役 所 に 連 れて 行 けるか それができ る 環 境 ができていないと とてもその 勇 気 は 出 ないでしょう そういう 議 論 はまったくし 11

ないままに お 互 いに 気 を 付 けてあげましょう などと 言 っても 本 気 で 解 決 しようと 考 えているのか 疑 問 だと 言 わざるを 得 ません 孤 立 死 の 危 険 があるかどうかは 隣 人 は 何 となく 察 知 しています ただ 本 人 の 意 思 に 反 して 強 引 にドアを 開 けて 踏 み 込 む 勇 気 がないだけのことです 児 童 虐 待 の 危 険 があるの に 踏 み 込 めなかったケースも 隣 人 はその 家 庭 内 の 状 況 は 大 体 はわかっています しかし それで 踏 み 込 んで 間 違 いであったことが 分 かれば 大 事 になります 社 会 に それでも 踏 み 込 んで 構 わない という 暗 黙 の 了 解 ができていれば それが 後 押 ししてくれるはずです 踏 み 込 みたくてうずうずしているお 節 介 さんは 必 ず1 人 や2 人 はいるはずなのですから そろそろマスコミもその 一 線 を 踏 み 出 したらどうでしょうか お 節 介 をしましょう と 公 言 してみるのです 勇 気 をもって 踏 み 込 んだ 人 を 勇 者 としてテレビで 紹 介 するの です ある 自 治 体 の 見 守 り 関 連 のチラシを 見 ていたら 以 下 のことに 気 がついたら 通 報 を と 呼 びかけていました その 項 目 の 中 に いつも 同 じ 洗 濯 物 が 干 してある というのがあ りました もし 私 がこのことを 通 報 したとして 不 審 者 と 勘 繰 られないか つい 心 配 して しまいます そういうものをジロジロ 見 るものではないというのが 社 会 常 識 なのですから ⑵ 引 きこもりで 助 けられ 下 手 は 男 性 だった 457は 男 性 介 護 者 に 多 い 事 件 です この 人 がオープンにしたがらないし 他 人 が 入 っ てくるのを 拒 みます 彼 らに 求 められているのは 周 囲 に 助 けを 求 める 勇 気 です しかし コトはそう 簡 単 ではありません 地 域 に 支 援 を 求 めることも 自 助 の 一 環 なのだということを 私 どもは 言 っているので すが マスコミも 関 係 者 もなぜかそういう 視 点 は 提 起 していません それに 地 域 にはそれなりのルールがあります 介 護 を 手 伝 ってもらいたいのなら そ れ 以 前 から 地 域 に 貢 献 していなければならないのです 若 いうちから 自 治 会 活 動 にも 参 加 し いくつかの 役 員 を 経 験 することで 知 己 も 増 えるし その 中 から 介 護 を 手 伝 ってく れる 人 も 出 てくるというのが 地 域 ルールと 言 えば 言 えるのです そういう 下 地 がないま まに 妻 を 介 護 しなければならなくなったからと 突 然 地 域 に 支 援 を 求 めても 難 しいで しょう 12

警 察 自 治 体 家 族 施 設 隠 さない 家 族 家 族 家 族 介 護 者 ❶ ❷ 身 元 不 明 者 ( 認 知 症 ) 徘 徊 死 ❸ 孤 立 死 ( 高 齢 者 男 性 ) 本 人 ❹ 介 護 殺 人 隣 人 知 人 接 点 の 人 通 行 人 隣 人 隣 人 隣 人 隣 人 詮 索 しよう 隣 人 お 節 介 しよう 助 けて! と 言 おう 介 護 者 ❺ 男 性 介 護 隣 人 隣 人 関 係 者 親 夫 ❻ 育 児 放 棄 虐 待 隣 人 関 係 者 隣 人 こじあけよう 夫 ❼ 老 々 介 護 ⒌すべては 助 けて! から 始 まる ここからは 日 本 の 社 会 でどのようにしたら 助 け 合 いが 始 まるのかを 考 えていきます これにはいくつかの 視 点 があります まずは 入 口 ( 突 破 口 )はどこだ? です なにし ろ 取 り 組 むべき 課 題 は10 個 あります そのすべてに 一 挙 に 取 り 組 むというのは ちょっ と 荷 が 重 すぎます しかしこれらのどこか 一 つから 入 ったら ついでに 他 の 課 題 も 容 易 に クリアできるというものが もしあれば それを 探 す 価 値 はあります ⑴カギを 握 るのは❷ オープンにする だった 次 に 示 したのは 10 個 の 課 題 のうち 6つに 絞 って 並 べてみたものです 助 けら れる 側 からいえば ❷と❸と❹をそれぞれあるべき 姿 にひっくり 返 したものです そし て 助 ける 側 では ❺と❼と❽を 同 じようにしてひっくり 返 したものです 私 は 講 演 の 中 で この 図 を 示 し 助 け 合 いができるおつき 合 いにするには この 中 のど 13

れがそのカギを 握 っているのか と 聴 衆 に 聞 いてみることにしています すると ほとん どの 場 合 彼 らが 指 し 示 すのは❷であることがわかりました とにかく 各 自 が 自 分 ( 身 内 ) の 抱 えた 問 題 をオープンにすれば 最 も 容 易 に 助 け 合 いに 発 展 できる というのです たしかに オープンにすれば それはとりもなおさず SOS を 発 信 することになります すると 助 ける 側 の 三 つの 行 為 が 事 実 上 必 要 でなくなるのです この3つが 必 要 に なるのは 問 題 を 抱 えた 人 がそれを 隠 すからでしょう オープンにされれば 詮 索 もお 節 介 もこじ 開 けも 不 要 になるのです 助 けられる 側 ❷オープンにする ❸ 助 けを 求 める ❹ 迷 惑 をかける ❽こじあける ❼お 節 介 をする ❺ 詮 索 する 助 ける 側 ⑵ 助 け 合 いをリードするのは 助 けられる 側 これはどういうことなのか 意 外 なことですが 助 け 合 いをリードするのは 助 けられ る 側 だったのです ちなみに 助 け 合 いをどう 思 いますか? と 尋 ねると ほぼ 100 パーセントの 人 がこう 答 えます 1 それはいいことですね 私 も 大 賛 成 そう 言 った 後 こう 続 けます 2 困 った 人 がいたら 助 けてあげるわよ それでおしまい 助 け 合 いを 厳 密 に 考 えれば そのあと こう 続 けるべきなのです 3 その 代 り 私 が 困 ったら 助 けてもらうからね これまでたくさんの 人 にこの 問 いをぶつけてきましたが 3を 言 う 人 は 一 人 もいません でした 私 が 助 けてもらうということは ほとんど 考 えの 外 にあるのです 私 は 担 い 手 に はなるが 受 け 手 になることはあり 得 ない と だから 日 本 で 助 け 合 いが 始 まらないのです 人 を 助 けたいという 人 は95%もいるのに 助 けてほしいと 言 える 人 は3~5% 程 度 しかいないのですから ならば 私 たち 日 本 人 がな すべきことは 助 けて! と 言 える 人 種 になることです 助 け 合 いを 起 こすために 福 祉 関 係 者 がしていることは ボランティア 講 座 に 代 表 され 14

るように 担 い 手 の 育 成 です やさしさ を 普 及 させることです しかし 先 ほどのアン ケート 結 果 からもわかるように 95%の 人 は 困 った 人 がいたら 助 ける と 言 っている のです ボランティア 講 座 は 不 要 とは 言 いませんが 私 たちの 目 指 す 方 向 がそれとは 逆 であることは 知 っておかねばなりません ⑶ 助 けられ 上 手 さん がいた! 支 え 合 いマップづくりをしてきて 助 けられ 上 手 さん と 称 すべき 人 物 が 社 会 に 一 定 数 存 在 していることがわかってきました 広 島 市 内 のある 高 齢 者 夫 婦 車 椅 子 生 活 の 夫 を 妻 が 介 護 していました その 妻 が 見 事 な 助 けられ 上 手 ぶりを 発 揮 していたのです 夫 を 病 院 に 連 れていく 時 は 町 内 会 長 さん に 車 で 運 んでもらう 自 分 は 介 護 のために 外 へ 出 られないのでと 何 人 かのご 近 所 さんに 家 に 遊 びに 来 てね 車 椅 子 を 押 すのに 苦 労 する 時 は あなたとあなた 車 いすを 押 し てねとお 願 いする 介 護 生 活 でストレスがたまると 趣 味 グループに 私 も 入 れてね こうやって 自 分 の 困 り 事 をすべて ご 近 所 の 人 の 手 で 解 決 してもらっていたのでした 皆 さん 喜 んでやってあげていました 日 本 人 の72%の 人 は 頼 まれたら 助 ける ことが 調 査 でわかっています ご 近 所 にた った1 人 でも 助 けられ 上 手 さん がいると 周 りの 善 意 が 一 斉 に 働 き 始 めるのです 車 イスを 押 して! 印 が 助 けられ 上 手 さん( 印 )が 支 援 をお 願 いしている 相 手 車 で 運 んで! 助 けられ 上 手 さん 家 に 来 てね グループに 入 れて! 車 いす 生 活 のUさんは 毎 日 買 い 物 に 出 かけるたびに 周 りの 人 に 車 いすを 押 すなどの お 手 伝 いをお 願 いしています 彼 はこの 行 為 で 市 の 助 け 合 い 推 進 大 会 で 表 彰 されました 15

表 彰 状 にはこうありました 助 け 合 い 推 進 貢 献 賞 ただ 助 けてもらっているのに なぜ 表 彰 されるのか? ⑷ 担 い 手 と 受 け 手 が 協 働 することで 成 り 立 つ 助 け 合 いがうまくいくには 助 ける 側 と 助 けられる 側 の 双 方 が 協 力 し 合 う 必 要 があるの です 担 い 手 の 人 には 対 象 者 が 気 難 し 屋 で やりにくくて 仕 方 がない といった 経 験 が 少 なくありません 民 生 委 員 も 引 きこもりの 要 援 護 者 にてこずっているはずです 人 を 助 けようとした 人 が 困 っているのは 相 手 が 助 けられ 下 手 だからなのです となると 助 け 合 いという 言 葉 はなかなか 意 味 深 長 だとわかってきます 助 ける 側 と 助 けられる 側 がどのように 協 調 していくか つまり 福 祉 活 動 は 2 種 類 あると 考 えるべきです 人 を 助 けることが 一 つ もう 一 つは 人 に 助 けてもらうために あれこれ 努 力 をすること 前 掲 のマップを 見 ていただくと どちらが 重 要 な 役 割 を 担 っているかが 一 目 瞭 然 です 助 け 合 い すなわち 福 祉 の 営 みは 本 来 は 助 けられる 側 がリードしていくものなのです 自 分 の 問 題 を 意 識 し その 解 決 策 を 考 え それをどのように 解 決 したらいいかを 考 え 担 い 手 を 掘 り 起 し 活 用 していく マップに 登 場 した 女 性 は そんな 努 力 をしたということ でしょう どうやら 住 民 は 福 祉 をそのように 捉 えているようなのです ⑸ 助 けられ 上 手 でないと 助 け 上 手 にはなれない 活 動 家 に 助 けられ 上 手 になることを 提 案 すると 私 はまだ 元 気 だから その 機 会 は ないけど いずれ 要 介 護 にでもなったら 助 けてもらうかもねと 言 われます 最 近 有 償 の 介 護 サービスグループが 各 地 に 生 まれています 彼 女 らは 将 来 自 分 が 要 介 護 になったら 本 当 に 助 けを 求 めているだろうかと 思 い 最 も 歴 史 のあるグループに 聞 いて みました 長 い 間 活 動 してきた 担 い 手 ( 協 力 会 員 )が 要 介 護 になり 亡 くなっている 事 例 は ないのかと 何 人 かはいることがわかりました 彼 女 らはそのとき 仲 間 に 助 けを 求 めてい たであろうか 事 務 局 が 調 べた 限 りでは 一 人 もいませんでした やっぱり 担 い 手 意 識 に 固 まっている 人 は 自 分 が 助 けられる 立 場 になることは 認 めたくなかったのでしょう 有 償 サービスグループの 多 くは 助 け 合 い を 理 念 に 標 榜 する 場 合 が 多 いのですが そ んなグループのリーダーS 子 さんに 尋 ねてみました あなた 自 身 メンバーに 助 けても らったことはないの? 彼 女 はすかさず 答 えました あるわよ 私 たちのグループはリ ーダーは 率 先 して 助 けられ 体 験 をすること という 不 文 律 があるのよ なるほど それ 16

でSさん 自 身 はそんな 体 験 をしたことがあるのか 先 日 仲 間 に 頼 んでみたのよ うち へ 来 て お 掃 除 をして 母 の 世 話 をしてね と ところが 彼 女 部 屋 中 を 見 渡 してこう 言 うのよ まあ S 子 さんちって 汚 いのね 私 これにはカチンときた そのあとが 面 白 いのです カチンときたとき 私 も 対 象 者 宅 を 訪 れて 同 じことを 言 っていたのを 思 い 出 したのよ まあ ちらかっていますね って 自 分 では 悪 気 はない のだからいいだろうと 思 っていたけど 実 際 に 私 がそうされたとき 不 愉 快 だなって 思 った の これからはそういうことは 言 うまいとS 子 さんは 心 に 決 めたのだと お 分 かりのように 私 たちは 当 面 は 担 い 手 として 助 けの 技 術 だけを 磨 けばいいと 思 って いるかもしれませんが これは 間 違 いだったのです 助 けの 技 術 を 磨 かねばならないから こそ 助 けられの 体 験 もしなければならないのです 人 間 は 相 手 の 立 場 がわからないものです 相 手 の 心 を 推 測 しますが それにも 限 界 が あります やはり 自 ら 助 けられ 体 験 をしなければならないのです 優 秀 なS 子 さんだって 自 分 がその 仕 打 ちをされて 初 めて 自 分 が 相 手 を 不 愉 快 にしていたことが 分 かったのです 福 祉 や 助 け 合 いは 両 刀 遣 いで 免 許 皆 伝 なのです 先 程 の 6 つの 行 為 のすべてを 体 験 しマスターしないと 福 祉 や 助 け 合 いが 分 かったとは 言 えないのです このいずれもが 福 祉 助 け 合 い を 構 成 する 不 可 欠 の 要 素 なのです ⒍ 助 け 合 いの 文 化 をどうつくる? 助 け 合 いのできるおつき 合 いをどうやって 実 現 させるのか 住 民 は 住 民 なりに 一 定 の 努 力 はしているはずですから それを 下 地 にして 助 け 合 いの 文 化 づくりのヒントを 提 示 していくことにしましょう ⑴ ご 近 所 での 助 け 合 いを 普 及 させよう 住 民 が 助 け 合 いをしている 場 によく 出 会 うのは ご 近 所 です 住 民 はおよそ50 世 帯 の 小 さな 圏 域 でふれ 合 い 助 け 合 っているのです それ 以 上 大 きな 圏 域 では 助 け 合 うど ころか お 互 いのことを 知 ることさえ 難 しくなります 私 たちが 困 ったとき 本 当 に 助 け 合 えるのは わずか 数 名 の 仲 間 とだけなのです 向 こう 三 軒 両 隣 の 人 たちです それより 広 い 圏 域 では 助 け 合 い と 言 うよりは 助 け 活 動 になってしまいます だから 五 十 世 帯 のご 近 所 は 助 け 合 いの 限 界 圏 域 と 言 った 方 がいいで 17

しょう ご 近 所 が 助 け 合 いをするためにどのように 有 利 であるかは この 後 の 叙 述 の 中 にもいろいろ 出 てきます 今 は 地 域 で 助 け 合 い と 言 う 場 合 その 地 域 とは 自 治 区 か 校 区 でしょう こんな 広 い 圏 域 では 助 け 合 うどころではなく お 互 いを 知 り 合 うのさえ 不 可 能 です これから はご 近 所 という 小 さな 圏 域 での 助 け 合 いを 推 進 していく 必 要 があるのです ⑵ 同 じ 問 題 を 抱 えた 人 のグループを 広 げれば 既 に 助 け 合 いが 実 践 されているグループがあります 同 じ 問 題 を 抱 えた 人 たちの 組 織 当 事 者 グループです ここでは 当 たり 前 のように 助 け 合 いが 行 われています 全 員 自 分 の 抱 えた 問 題 をオープンにすることでグループに 加 入 するのですから あとは 一 気 に 助 け 合 いが 進 んでいきます 不 思 議 なことに 最 近 このグループ 作 りがわが 国 でブレークした 感 じで 今 は(メーリ ングリストも 含 めれば) およそ 人 間 の 悩 みに 関 わるグループがことごとくできていると 言 ってもいいぐらいです 若 い 人 たちも ボランティア 活 動 に 参 加 するよりは 自 分 の 抱 えた 問 題 を 共 有 する 人 たちと 仲 間 づくりをするのを 好 むようになってきています ならば 日 本 の 助 け 合 いはこのルートから 広 げていけばいいではないかという 考 え 方 も 成 り 立 ちます この 当 事 者 グループがご 近 所 圏 域 にできれば 助 け 合 いはさらに 確 固 とし たものになります というのは 市 町 村 圏 域 でメンバーが 出 会 っても 日 常 の 助 け 合 いに までは 広 がりません 同 じご 近 所 のメンバー 同 士 なら 生 活 の 中 で 困 り 事 を 解 決 し 合 うこ とが 可 能 になるからです ⑶ ひらいた 人 が 先 導 役 を 担 う 地 域 には 生 まれもって ひらいた 人 がいます 身 内 が 認 知 症 になったことを まわり の 人 に 言 ってしまっているのです 世 話 焼 きさんの 多 くはこの 資 質 を 持 っています この 人 を 有 効 に 生 かせば 助 け 合 いへの 最 大 のハードルをクリアできます どうやら 一 人 が オープンにすると 周 りの 人 もこれにならう という 傾 向 があるのです ご 近 所 に 一 人 こう いう 人 がいれば 域 内 に 広 がるのはそうむずかしくありません 愛 知 県 安 城 市 の 城 南 町 内 会 長 の 藤 野 さんから こんな 話 を 聞 きました 副 会 長 の 北 川 さ んのお 母 さんの 徘 徊 が 激 しくなってきたので 彼 女 の 写 真 入 りのチラシを 作 って2 人 で 配 り 歩 いたら なんと10 軒 もの 人 が じつはウチにも 認 知 症 の 家 族 が と 言 い 出 したの 18

です 同 じ 安 城 市 で 老 人 クラブの 会 長 をしている 女 性 は どこへ 出 かけるにも 認 知 症 の 母 親 を 連 れて 行 きます むろん 老 人 クラブの 会 合 や 旅 行 などにも 彼 女 の 行 動 を 見 ている 周 囲 の 人 たちにどういう 影 響 をもたらすか 明 らかでしょう 当 事 者 グループの 中 に ひらいた 人 が 必 ずいます そういう 人 がこうしたグループを 作 っていくのですから 従 って 初 めは 隠 したがる 人 も グループに 入 ることで ひらい た 人 の 影 響 で 自 身 もひらき 始 めるはずです そういう 面 でもこの 種 のグループのメリッ トは 大 きいのです 当 事 者 ご 近 所 内 で ひらき を 主 導 すれば その 問 題 の 解 決 はさらに 容 易 になるかもしれません ⑷ 子 どもの 頃 から 助 けて! の 練 習 を 助 け 合 いが 始 まるための 近 道 は だれもが 気 軽 に 助 けて! と 言 えるようになること です 助 けて! という 練 習 をすればいいことです 助 けてもらうことに 慣 れるのです NHKテレビを 見 ていたら ある 小 学 校 のクラスが 出 てきました 女 の 先 生 が セー ノ! と 言 うと 児 童 全 員 が 一 斉 に 助 けて- と 叫 んだのです 同 じくこんな 映 像 も 出 てきました あるNPOが 小 学 生 を 集 めて 一 人 ひとりに 助 けて! と 叫 ばせ ハイ 君 は75 点 君 は90 点 と 点 数 が 書 かれた 札 を 掲 げていました 横 浜 市 の 町 内 会 の 役 員 会 に 招 かれた 時 おつき 合 いのやり 方 を 変 えようと 訴 えました 講 演 が 終 わると 会 長 が 皆 で 試 しに 助 けて! と 叫 んでみよう と 提 案 私 が 音 頭 を 取 ってのシュプレヒコールとなったのですが 一 人 の 参 加 者 が 私 一 度 これを 叫 んでみ たかった と 目 を 輝 かしていたのが 印 象 的 でした それじゃあ これから 役 員 会 を 開 く ときは 最 後 にこれを 叫 ぼう と 会 長 も 大 乗 り 気 でした ⑸ ボランティア 講 座 よりも 助 けられ 上 手 講 座 前 述 のように 今 まで 福 祉 機 関 が 開 いていたのは ボ ランティア 講 座 でしたが それに 代 わって 開 くべき は 助 けられ 上 手 講 座 です 私 どもは 町 内 ごとに 助 けられ 上 手 講 座 を 開 くよう 提 案 しています 介 護 中 の 主 婦 や 一 人 暮 らし 高 齢 者 障 害 者 などの 助 けられ 上 手 さんに 登 場 してもらい それぞれの 体 験 を 19

発 表 してもらうだけでも 効 果 はあります 前 頁 の 写 真 は 愛 知 県 安 城 市 の 南 町 内 会 が 主 催 して 開 いたものです 右 の 三 人 が 助 けられ 体 験 の 発 表 者 です ⑹マップ 作 りで 要 援 護 者 が 見 込 んだ 相 手 を 探 し 出 す 誰 彼 かまわずにでも 助 けを 求 めるのはたしかにむずかしいでしょうが あの 人 にだけ は 言 える という 一 人 をつくっておけばいいのです 長 い 人 生 でそういう 人 を1 人 や2 人 確 保 するのはそんなに 難 しいことではないはずです マップづくりの 中 で 孤 独 死 のケースを 見 つけました( 次 のマップのAさん) 一 人 暮 ら しの 女 性 で 死 後 一 週 間 でした 人 との 交 流 を 拒 んで 家 に 引 きこもっていました ご 近 所 の 人 に 聞 くと 彼 女 と 接 点 のある 人 は 皆 無 だと 言 います 民 生 委 員 が 訪 れても ドアを 開 けなかったそうです それでも 誰 か 居 るのではと 食 い 下 がったら 斜 向 いのB 子 さん( 右 側 )には 心 を 許 していたと では なぜ 孤 独 死 してしまったのか じつは B 子 さんは 少 し 前 に 引 越 していたので す その 他 に 親 しい 人 はいなかったかとさらに 聞 いていくと 同 じご 近 所 内 に 住 むC 子 さ ん( 左 端 )が 彼 女 と 料 理 ボランティアの 仲 間 だったようです 料 理 ボランティア 仲 間 Aさんに 見 込 まれた 人 ( 最 近 引 越 していた) Aさん( 孤 独 死 した 女 性 ) ( 油 絵 の 趣 味 あり) このように 引 きこもりと 言 われる 人 も 1 人 か2 人 の 助 けてと 言 える 相 手 を 持 っていることがマップづくり で 分 かって 来 ました その1 人 か2 人 の 接 点 の 人 が 自 身 の 役 割 を 自 覚 すれば 孤 立 死 を 防 ぐこともできるのです そこでご 近 所 ごとに 支 え 合 いマップ 作 りをして 要 援 護 者 を 含 めた 住 民 が それぞれ 困 った 時 にだれを 頼 りにしているのかを 探 し 出 し 1 頼 られた 人 にそのことを 自 覚 してもらい その 人 なりに 対 応 してもらう 2 頼 られた 人 が 活 動 しやすいように 側 面 後 方 支 援 をする 3この 側 面 後 方 支 援 をご 近 所 ごとに 組 織 的 に 進 めていくのです ⑺ご 近 所 やグループ 内 の 助 け 合 いを 応 援 するコーディネーター 次 のマップは 都 内 の 団 地 で 作 ったものですが 一 人 暮 らしの 人 がどのように 見 守 られて いるかが 見 えてきました Aケースは70 代 の 男 性 自 分 は 誰 にも 見 守 られていないと 思 20

っていたのですが 団 地 の 人 たちに 聞 いたらこのように 右 隣 と 左 隣 それに 階 下 の 人 の 3 人 がそれとなく 見 守 っていることがわかりました Bケースは80 代 の 女 性 で 出 かけ るときは 必 ずお 隣 に 行 き 先 を 伝 えるとともに 鍵 を 預 けていきます Cケースは たまた ま3 人 の 一 人 暮 らしの 女 性 が 隣 り 合 っていました 一 緒 に 買 い 物 に 行 き 鍵 も 預 け 合 って いました Dケースは 大 型 世 話 焼 きさんで 彼 女 一 人 で4 人 の 一 人 暮 らし 老 人 の 見 守 りを しており 5 人 の 小 型 世 話 焼 きと ( 見 守 りの)ネットワークを 作 っていました このように 助 け 合 いの 社 会 作 り と 大 上 段 に 振 りかぶるのでなく それぞれが 足 元 で 自 分 なりの 助 け 合 いをするというのなら 可 能 ですし 助 け 合 い 社 会 とはそうした 個 々 の 小 さな 助 け 合 いの 集 積 なのです 問 題 はこうした 助 け 合 いの 関 係 を 築 けない 人 がたくさんいることです この 団 地 の 中 に もたくさんいます しかしその 人 なりにもう 一 歩 で 助 け 合 いの 関 係 になれる 相 手 を 見 つけ ているのは 間 違 いないでしょう その もう 一 歩 を 後 押 しする 人 材 が 足 元 にいれば そ こを 踏 み 越 えられるかもしれません 助 け 合 いコーディネーターと 言 ったらどうでしょう か そういう 資 質 がない 人 には 勤 まりませんが 少 なくともご 近 所 ごとに 配 置 されれば 今 以 上 に 助 け 合 いが 進 んでいくことは 間 違 いありません この 人 の 活 躍 の 場 はご 近 所 に 限 りません 老 人 会 や 子 ども 会 生 協 趣 味 グループ 企 業 など あらゆる 地 域 組 織 の 中 でも 助 け 合 いが 始 まるよう 仕 掛 けていくコーディネーター が 配 置 されなければなりません 21

⑻ 迷 惑 をかけられることに 寛 容 な 社 会 へ 異 文 化 に 接 した 人 が 痛 感 するのが 迷 惑 をかけることに 対 する 寛 容 な 社 会 であり わが 国 は 逆 に 不 寛 容 な 社 会 であるということのようです 私 たちが 親 から 叩 き 込 まれるのは 人 に 迷 惑 をかけるな ということです そのためにだれもが 神 経 質 なほど 人 に 迷 惑 を かけないよう 心 掛 けています しかし 人 に 助 けてもらうには 迷 惑 をかけざるを 得 ません その 矛 盾 を 解 決 できないままになっています ところが 欧 米 やアジアの 社 会 では 人 々は 迷 惑 をかけることにあまり 神 経 を 使 っていな いことに 気 づきます だから 自 身 が 人 に 迷 惑 をかけられても 気 にしません お 互 い 様 と 思 うからです 一 方 日 本 人 は 困 ったことがあってもギリギリまで 我 慢 して どうしよ うもなくなってはじめて 助 けを 求 めるのですが 結 果 として 必 要 以 上 に 迷 惑 をかけてしま っているようです 迷 惑 をかけない 文 化 から 敢 えて 迷 惑 をかけ 合 う 文 化 に 転 換 していかな ければ 助 け 合 いが 始 まりようがないのです ⑼ 世 話 焼 きさんにお 墨 付 きを 与 えれば 天 性 の 世 話 焼 きさんは お 節 介 と 言 われても 関 わってしまいます こういうことは 教 えられてできるものではなく やはり 生 まれ 持 っての 資 質 なのです 現 に 一 つのご 近 所 に 数 名 の 世 話 焼 きさんが 存 在 しており 彼 らが 連 携 すれば ご 近 所 内 の 助 け 合 いはそれで 足 りるはずです 既 に 紹 介 したように 長 野 県 須 坂 市 の 調 査 で あ なたは 足 元 に 困 った 人 がいたらどうしますか? の 質 問 に 頼 まれなくても 関 わる(つ まりお 節 介 さん) が23%もいました 住 民 の4 分 の1です 世 話 焼 きなら 引 きこもりの 人 もこじあけてしまいます 正 確 に 言 えば すべての 世 話 焼 きさんがこじあけられるのでなく 世 話 焼 きの 一 部 にこじあけ 屋 がいるということです こじあけ というとなにやら 荒 っぽい 行 動 を 想 像 しますが 彼 女 らのやり 方 はそんな 粗 雑 なものではありません 基 本 はさりげなく 結 果 としてこじあけたかたちになる とい った 自 然 体 が 一 般 的 です つまり 相 手 もこじあけられたとは 思 わないのです 問 題 はこの 世 話 焼 きさんが 動 き 出 すと お 節 介 とか でしゃばり などと 陰 口 を 言 わ れることです そこで 彼 女 らが 動 きやすい 環 境 を 作 ってあげる 必 要 があります その 一 つが お 墨 付 きを 与 える ことです 例 えば 自 治 会 長 になれば 堂 々と 世 話 を 焼 けます 福 祉 推 進 員 とか 見 守 り 協 力 員 など とにかくそうした 肩 書 きが 与 えられれば 動 きやすいことは 間 違 いありま 22

せん 逆 にそういう 役 に 世 話 焼 きさんが 就 任 していないために 活 動 がうまくいっていな いケースが 多 いのです ⑽ 自 分 のことが 知 られる ことにもっと 鈍 感 になろう 意 外 なことですが 助 け 合 いの 舞 台 であるご 近 所 ではすでにプライバシーは 存 在 しない も 同 然 なのです あなたの 家 庭 のこともご 近 所 には 相 当 知 られているとみていいでしょう それが 気 になるでしょうか 知 らぬが 仏 と 言 いますが プライバシーが 存 在 しないと いうのは 気 にしなければほとんど 問 題 はないのです たしかに 個 人 情 報 が 漏 れたために 犯 罪 に 遭 遇 したという 事 例 がないこともないのです が 数 的 にみてそれはごくわずかで それよりは 個 人 情 報 がオープンになったために 困 っ た 時 に 助 けられるケースの 方 が 圧 倒 的 に 多 いはずなのです 日 本 人 ももっと 知 られるこ と に 鈍 感 な 国 民 になる 必 要 があります だから 助 け 合 いはご 近 所 単 位 でやればいいのです お 互 いのプライバシーがないに 等 し いご 近 所 は 人 々の 困 り 事 がオープンになるし 助 け 合 いや 福 祉 活 動 をするのに 最 適 な 条 件 を 備 えているのです ずぶずぶの 関 係 なんて 御 免 だと 言 いたいところですが 都 内 のマンションでマップ 作 りをすると 同 じ 階 の 人 同 士 とか 隣 り 合 った 人 同 士 で 極 めて 濃 密 な 関 係 ができているケースが いくつでも 見 つかります 助 け 合 いはもともと そう いう 関 係 でないとできないのです 23