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Transcription:

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4 月 25 日 から28 日 まで 熊 本 震 災 の 支 援 に 行 かせていただきました 現 地 での 活 動 は26 27 日 の2 日 間 だけでしたが 自 分 自 身 はじめての 震 災 支 援 ということもあり 様 々なことを 考 えさせられました すでに2ヶ 月 が 経 っていますが 見 聞 きしたことや 感 じたことをお 話 しさせていただきます 本 日 の 内 容 は まず 熊 本 地 震 と 支 援 先 の 状 況 について 報 告 します ただ 震 災 の 全 体 像 については 知 らないことも 多 く 今 日 の 主 旨 でもないので 今 回 お 話 しさせて いただくのはあくまでも 自 分 の 経 験 の 範 囲 内 での 話 となります 次 に それらをふまえて とくにリウマチに 焦 点 を 当 て 災 害 への 備 えと 実 際 災 害 にあった 場 合 のことを 考 えていきたいと 思 います 最 後 に 私 たちが 住 む 北 陸 地 方 の 地 震 についての 情 報 を 概 観 し 普 段 からの 備 え の 意 識 を 高 めておきたいと 思 います 2

4 月 14 日 に 最 初 の 地 震 が 起 きました 震 源 近 くの 熊 本 市 は 最 大 震 度 の 震 度 7( 印 ) 自 分 が 派 遣 されたのは 阿 蘇 山 の 麓 南 阿 蘇 村 ということろで ここでも 震 度 5 前 後 を 観 測 しています 3

支 援 に 向 かった 南 阿 蘇 村 の 風 景 です 行 った 時 期 は 天 気 が 悪 かったですが 晴 れ ていればとても 気 持 ちの 良 い 自 然 の 恵 み 豊 かな 土 地 であったろうと 感 じました 行 ってみてはじめて 知 ったのですが 阿 蘇 の 周 囲 では 阿 蘇 があるから つまり 火 山 からエネルギーが 放 出 されているから 大 きな 地 震 は 起 こらない と 言 われていた ようでした しかし 今 回 のような 過 去 にも 例 がない 大 地 震 が 起 きてしまいました や はりまだまだ 自 然 には 分 からないことがあるし 日 頃 の 備 えの 大 切 さを 実 感 しました 石 川 県 も 白 山 があるから 大 丈 夫 という 話 を 聞 くことがありますが 後 で 示 すように 羽 咋 から 金 沢 小 松 へ 続 く 平 野 地 帯 には 活 断 層 があり 注 意 しておく 必 要 があります 4

支 援 先 へ 向 かう 途 中 で 実 際 に 目 にしたものをいくつか 示 します まず 被 害 の 大 きかった 益 城 村 西 原 村 を 通 ってきましたが ニュース 等 でも 流 れて いたように 倒 壊 した 建 物 が 目 立 ちました 支 援 場 所 の 近 くでも 屋 根 瓦 が 崩 れたた めにブルーシートで 覆 ってある 家 や 一 部 が 崩 れている 家 も 多 かったです また 新 聞 やニュースで 何 度 も 報 道 された 阿 蘇 大 橋 付 近 ですが 何 キロも 離 れた 遠 くからで も 山 肌 が 大 きく 崩 れていることが 分 かります 周 囲 の 山 も 小 規 模 な 崩 落 や 地 割 れ があり 余 震 も 続 いていたので 引 き 続 く 災 害 への 懸 念 から 避 難 されている 方 もい らっしゃいました 5

支 援 に 入 った 避 難 所 の 様 子 です ここは 福 祉 センターで 家 屋 の 倒 壊 や 停 電 断 水 などにより 自 宅 での 生 活 ができない 方 や 引 き 続 く 災 害 への 不 安 から 避 難 生 活 を 送 る 方 が 日 中 で50 60 人 夜 になると80 人 ほど 生 活 されていました 多 くの 方 はこのホールに 夜 は 布 団 を 敷 き 寝 ていましたが 足 腰 の 弱 っている 方 や 障 がいをもった 方 はいくつかあるベッドを 使 っていました ここは 福 祉 センターという 場 所 柄 職 員 さんも 知 っている 避 難 者 の 方 も 多 く またスペースも 余 裕 があり 日 中 の 体 操 や 私 たちが 歩 行 練 習 などをすることができました 6

しかし 市 街 地 の 避 難 所 は(ニュース 等 で 見 た 方 も 多 いと 思 いますが)このような 状 況 で 知 らない 人 同 士 が 狭 い 空 間 で 寝 起 きし 体 一 つ 動 かすにも 周 りに 気 を 遣 い ま た 衛 生 面 などの 管 理 も 大 変 なようでした 右 上 はテント 村 ここは 道 の 駅 で 水 やトイレもあるので 企 業 がテントを 張 って 避 難 場 所 を 提 供 したりしていました 左 下 は 車 中 泊 の 方 へ 声 かけをしている 様 子 です 健 康 状 態 をお 聞 きしたり 水 を 提 供 したりしました しかし 私 たちが 声 をかけても 大 丈 夫 です と 答 えられる 方 がほ とんどでした 右 下 は 配 食 7

災 害 について 考 えてみると 大 きく 直 接 的 な 被 害 と 間 接 的 被 害 に 分 けられると 思 います 直 接 的 被 害 には まず 家 屋 の 倒 壊 や 損 傷 これにより 避 難 所 や 車 での 生 活 を 余 儀 なくされます 次 にライフラインの 損 傷 水 や 食 料 電 気 やガスなどが 使 えなくなるこ とに 加 えて 交 通 機 関 がストップすることにより 物 資 の 運 搬 や 人 が 移 動 が 制 約 され ます 怪 我 は 地 震 発 生 時 の 他 散 乱 した 破 損 物 や 上 からの 落 下 物 により 発 生 しま す 心 理 的 にも 大 きな 影 響 があります 間 接 的 事 後 的 な 被 害 として とくに 避 難 所 で 生 活 されている 方 は 地 震 前 と 比 べて 活 動 性 が 大 きく 低 下 します それまでは 座 る 暇 もなく 動 き 回 っていた 人 が トイレに 行 くときくらいしか 動 かない 生 活 になるので 体 力 が 低 下 してしまいます 慣 れない 環 境 で 腰 痛 などが 生 じたり 心 臓 病 や 腎 臓 病 糖 尿 病 などの 慢 性 疾 患 のコントロー ルが 難 しくなったりします 感 染 症 も 注 意 が 必 要 で 一 旦 発 生 するとすぐに 集 団 感 染 になる 危 険 があります 長 い 避 難 生 活 は 気 持 ちにも 影 響 を 及 ぼします 8

リウマチ 患 者 さんにとって とくに 問 題 となるのは 何 でしょうか ここでは 大 きく4つにまとめました まず 薬 の 問 題 慌 てて 逃 げてきて 薬 も 置 いてきて しまった 何 の 薬 を 飲 んでいるのか 分 からず 出 してもらえない ということがありま す これはリウマチだけでなく 慢 性 疾 患 を 持 つ 方 にとって まず 考 えなければなら ない 課 題 です 次 に 薬 と 関 係 しますが 受 診 の 問 題 があります 家 屋 は 住 める 状 況 であっても 一 部 が 壊 れたり 物 が 散 乱 して 住 みにくい 状 態 に なります 避 難 所 での 生 活 となると 例 えばトイレが 和 式 だったり 寝 るのが 床 だっ たり バリアの 多 さが 影 響 します 身 体 機 能 面 では 怪 我 以 外 にも 腰 痛 や 頸 肩 の 痛 みは 避 難 生 活 を 送 っている 方 の 多 く 発 生 しますし 痛 みが 増 強 したり 長 い 避 難 生 活 の 中 で 体 力 が 低 下 したりしま す 9

これらの 問 題 に 対 して 一 つ 一 つ 対 処 法 を 考 えていきます 薬 については みなさん もしもの 時 にすぐに 持 ち 出 せますか?もしもの 時 はパニッ クになり 日 頃 できていることもできなくなります 薬 は 保 険 証 や 現 金 などとまとめて おき あちこち 探 し 回 らなくても 最 低 限 のものをさっと 持 ち 出 せるようにしておきまし ょう とくに 痛 みが 強 く 薬 でコントロールしている 方 は ハンドバッグや 財 布 に 薬 を 備 えておく 工 夫 もあります そしてもう 一 点 今 処 方 されている 薬 の 名 前 を 言 えますか? 震 災 時 には 臨 時 の 調 剤 ができる 制 度 もありますが 薬 の 名 前 が 分 からないと 対 応 が 難 しいこともあります 名 前 が 言 えない 覚 えている 自 信 がない 方 は お 薬 手 帳 も すぐに 持 ち 出 せるよう にしておきましょう また 最 近 の 検 査 データがあると 臨 時 の 処 方 を 受 ける 際 に 参 考 になりますので 一 緒 に 持 っておくとよいと 思 います 10

ちょうど1 週 間 前 の 新 聞 に 熊 本 地 震 の 時 のお 薬 手 帳 の 記 事 が 掲 載 されていました 同 じ 薬 が 手 に 入 れば 一 番 良 いのですが 同 じ 薬 が 手 に 入 らない 場 合 でも お 薬 手 帳 があれば 効 果 が 類 似 する 錠 剤 を 半 分 にして 服 用 するなどの 工 夫 が 行 えたり こ の 薬 は2 日 程 度 飲 まなくても 大 丈 夫 とアドバイスを 受 けることができます 逆 にお 薬 手 帳 がないと 症 状 をもとに 処 方 した 薬 がほんとうに 合 っているのか 分 か らない 例 えば 降 圧 剤 の 場 合 効 き 過 ぎて 低 血 圧 になる 恐 れがあるといった 不 安 が 残 ります 診 察 から 始 まるので 時 間 も 圧 倒 的 にかかることになります 11

震 災 時 には 医 療 機 関 自 体 が 被 害 を 受 けて 診 療 がストップする 場 合 もありますし 交 通 機 関 が 被 害 を 受 けたり 道 路 が 不 通 になったりすることによって かかりつけ 医 に 受 診 することができないこともあります ただ 多 くの 場 合 体 育 館 や 公 民 館 などを 借 りて 仮 設 の 診 療 所 が 開 設 され そこで 診 察 を 受 けて 薬 をもらうことができたり 今 回 のような 大 きな 震 災 の 場 合 には 医 師 の 処 方 箋 なしても 薬 局 で 調 剤 してよいとい う 法 的 措 置 もとられています その 用 の 場 合 も 主 治 医 に 確 認 をとったり お 薬 手 帳 薬 の 包 装 など 何 らかの 根 拠 が 必 要 になります 12

困 ったときには 日 本 リウマチ 財 団 が 災 害 時 リウマチ 患 者 支 援 事 業 というのを 実 施 していますので そこへつないで 相 談 するという 方 法 があります 事 業 内 容 として リウマチ 患 者 さんへのリウマチ 医 療 の 提 供 リウマチに 関 する 相 談 窓 口 というのが ありますので もしもの 時 にはみなさんの 力 になってくれると 思 います ちなみに 協 力 医 療 機 関 は 全 国 で559あります 石 川 県 でも6つの 病 院 が 協 力 医 療 機 関 で 城 北 病 院 と 県 立 中 央 病 院 が 幹 事 医 療 機 関 となっています 13

家 屋 の 問 題 や 避 難 所 などでのバリアの 多 い 生 活 は 痛 みも 伴 う 上 に 身 体 機 能 を 低 下 させ その 後 の 回 復 も 困 難 になります リウマチ 患 者 さんにとって とくに 注 意 しな ければならない 課 題 と 言 えます 日 中 過 ごす 場 所 と 姿 勢 寝 床 には 何 らか 問 題 があることが 多 いですし トイレが 和 式 だったり 高 さが 低 かったりすることもあります また 移 動 経 路 上 に 段 差 があった り 階 段 を 上 り 下 りしなければならない 場 合 もあったり また 距 離 が 遠 いこともあり 得 ます ここで 気 をつけたいのは 恐 らく 皆 さん 無 理 をすればできるし 皆 つらいのは 一 緒 だから と 我 慢 してしまうことです これまでのリウマチ 教 室 で 何 度 もお 話 ししてきた ように 関 節 への 無 理 な 負 担 は 関 節 破 壊 を 進 行 させたり 関 節 炎 を 再 燃 させること につながります もしも 避 難 所 で 過 ごすようなことになったら 痛 くなる 前 に 医 療 福 祉 関 係 者 や 自 治 体 職 員 に 早 めに 相 談 するようにしましょう 14

避 難 所 での 生 活 は 身 体 機 能 体 力 の 低 下 を 引 き 起 こし リウマチのような 関 節 機 能 障 害 や 腰 痛 をもつ 方 は 生 活 リズムがくずれることでとくに 能 力 低 下 が 起 こりやすいと いえます 一 日 中 ほとんど 動 かない 日 が 続 くことで 体 力 が 低 下 し そうすると 少 し 動 いただけで も 疲 れやすくなり そのことでさらに 動 かなくなるという 悪 循 環 です その 結 果 動 け ない 起 きられない 立 ち 上 がれないというように 動 作 能 力 が 低 下 してしまいます 避 難 生 活 の 中 でも 横 になりっぱなし 座 りっぱなしは 避 けて 適 度 に 動 き 身 体 機 能 と 体 力 を 維 持 することが 大 切 ですし そのためにも 先 に 述 べたバリアへの 対 処 は 早 めに 行 っておく 必 要 があります 15

また 地 震 での 避 難 に 関 連 して 最 近 よく 報 道 されるのが エコノミークラス 症 候 群 です もともとは 飛 行 機 のエコノミークラスのシートに 長 時 間 座 りっぱなしで 足 を 動 かさ なかったために 血 管 中 に 血 栓 ができ それが 血 管 をふさぐことによって 生 ずる 病 態 をさしますが 避 難 生 活 でも 同 様 のことが 生 じます 足 の 筋 肉 を 動 かすこと つまり 歩 くことは 静 脈 の 血 液 を 心 臓 へ 戻 すはたらきがあります 逆 に 座 りっぱなしで 筋 肉 を 動 かさないでいると 血 液 の 流 れが 悪 くなり その 結 果 足 がむくんだり その 中 で 血 栓 が 生 じてしまいます もともと 心 臓 や 腎 臓 の 病 気 脂 質 異 常 や 糖 尿 病 などと 言 われたことがある 方 はとくに 注 意 が 必 要 です 私 たちが 行 った 支 援 でも 午 前 午 後 の2 回 足 を 含 む 全 身 の 運 動 を 行 いました 16

支 援 に 行 って もう 一 つ 大 切 だなと 気 付 いたことがあります それは 普 段 からの 地 域 や 患 者 の 輪 コミュニティの 存 在 で これがあると 同 じ 避 難 生 活 でも 心 理 的 ストレスはだいぶ 軽 減 されるように 感 じました 支 援 の 施 設 では 気 持 ちを 強 く 前 向 きにもっておられる 方 も 多 く 笑 いもあったりしたのですが それは ここが 地 震 発 生 前 から 地 域 福 祉 のセンター 的 存 在 であり もともと 顔 見 知 りの 関 係 もけっこうあったためではないかと 思 います 逆 に 市 街 地 の 体 育 館 の 避 難 所 などでは すぐ 隣 で 見 知 らぬ 人 が 生 活 しているわけ ですから 常 に 緊 張 を 強 いられ 気 軽 に 話 すこともなかなかできず それだけでかな りのストレスだろうと 想 像 します そして 知 っている 仲 だからこそ また 同 じリウマチ 患 者 だからこそ 話 せることがある し そういう 話 が 先 に 述 べた 我 慢 しないこと リウマチを 悪 化 させないこと につ ながっていくと 良 い 思 います 17

さて 記 録 をさかのぼると 北 陸 地 方 でも 大 きな 地 震 が 何 回 も 発 生 しています ちな みに 図 中 で 一 番 古 い 天 正 地 震 が 発 生 した1586 年 は 戦 国 時 代 羽 柴 秀 吉 が 豊 臣 に 改 姓 した 年 だそうです 1948 年 の 福 井 地 震 は 記 憶 にある 方 もいらっしゃるかもし れません 1799 年 には 金 沢 中 心 部 でM6.0の 地 震 が 発 生 しています 18

2007 年 3 月 には 能 登 半 島 地 震 が 発 生 し 門 前 や 穴 水 で 大 きな 被 害 が 出 ました 覚 え ている 方 も 多 いと 思 います この 時 村 山 先 生 は 看 護 師 を 連 れて 真 っ 先 に 駆 けつけました 今 回 の 熊 本 地 震 でも 発 生 直 後 から 支 援 隊 が 結 成 されており 私 が 行 ったのはすでに4つ 目 の 支 援 隊 でし た もしもの 時 には 私 たち 医 療 従 事 者 はすぐに 向 かいますので 皆 さんが 避 難 する 状 況 になったら 困 っていることを 我 慢 せずに 何 でも 伝 えていただきたいと 思 います 19

金 沢 には 警 戒 されている 大 きな 断 層 があります 金 沢 の 中 心 を 貫 く 森 本 - 富 樫 断 層 です この 断 層 が 動 いたときの 予 想 最 大 震 度 は 震 度 6 強 となっており 金 沢 から 津 幡 白 山 市 にかけて 大 きな 被 害 が 出 ると 思 われます 20

最 後 に 繰 り 返 しになりますが やはり 普 段 からの 備 えが 大 切 です 薬 はすぐに 持 ち 出 せますか? 今 処 方 されている 薬 の 名 前 を 言 えますか?あるい は お 薬 手 帳 がすぐに 出 せますか? 地 域 の 輪 や 患 者 の 輪 がありますか? 万 一 避 難 することになったら 無 理 な 動 作 や 痛 みを 伴 う 動 作 はないか?あったら 決 して 我 慢 せず 早 めに 伝 えましょう そして 適 度 に 動 き 身 体 機 能 と 体 力 を 維 持 するよ うにしましょう 以 上 です ありがとうございました 21