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主 文 1 被 告 らは, 原 告 らに 対 し, 原 告 らから120 万 円 の 支 払 を 受 けるのと 引 換 えに, 別 紙 物 件 目 録 記 載 1の 建 物 を 明 け 渡 せ 2 被 告 らは, 連 帯 して 平 成 23 年 9 月 28 日 から1 項 の 建 物 明 渡 済 みまで,1か 月 当 たり, 原 告 X1に 対 して6 万 6667 円, 原 告 X2に 対 して1 万 3333 円 の 割 合 による 金 員 を 支 払 え 3 原 告 らのその 余 の 請 求 を 棄 却 する 4 訴 訟 費 用 は,これを10 分 し,その1を 原 告 らの 負 担 とし,その 余 を 被 告 らの 負 担 とする 事 実 及 び 理 由 第 1 請 求 1 主 文 2 項 同 旨 2 被 告 らは, 原 告 らに 対 し, 別 紙 物 件 目 録 記 載 1の 建 物 を 明 け 渡 せ 第 2 事 案 の 概 要 等 本 件 は, 原 告 らが, 被 告 らに 対 し, 原 告 らと 被 告 ら 間 の 賃 貸 借 契 約 の 終 了 に 基 づき, 別 紙 物 件 目 録 記 載 1の 建 物 ( 以 下 本 件 建 物 という )の 明 渡 しと1か 月 当 たり 原 告 X1( 以 下 原 告 X1 という )において6 万 6667 円, 原 告 X2( 以 下 原 告 X2 という )において1 万 3333 円 の 割 合 による 賃 料 相 当 損 害 金 の 支 払 を 求 めた 事 案 である 1 前 提 事 実 ( 争 いがないか, 掲 記 の 証 拠 又 は 弁 論 の 全 趣 旨 により 容 易 に 認 定 することができ る 事 実 ) (1) A( 以 下 A という )は,B( 以 下 B という )との 間 で, 昭 和 37 年 9 月 27 日, 期 間 を 同 日 から 昭 和 42 年 9 月 26 日 まで, 賃 料 を 月 額 2 万 4000 円, 賃 料 の 支 払 時 期 を 毎 月 28 日 までに 翌 月 分 を 支 払 うとの 約 定 で 本 件 建 物 を 賃 貸 するとの 契 約 ( 以 下 本 件 契 約 という )を 締 結 し, 本 件 契 約 に 基 づき, 本 件 建 物 をBに 引 き 渡 した (2) AとBは, 昭 和 42 年 9 月 分 以 降 の 本 件 建 物 の 賃 料 を 月 額 2 万 9000 円 とすること を, 昭 和 45 年 9 月 分 以 降 の 本 件 建 物 の 賃 料 を 月 額 3 万 6000 円 とすることをそれぞれ 合 意 し た (3) 東 京 北 簡 易 裁 判 所 は, 昭 和 55 年 2 月 18 日,Aを 原 告,Bを 被 告 とする 家 賃 増 額 請 求 事 件 において, 本 件 契 約 に 係 る 本 件 建 物 の 賃 料 は 昭 和 53 年 9 月 1 日 以 降 1か 月 6 万 3000 円 であることを 確 認 する 旨 の 判 決 を 言 い 渡 した( 同 裁 判 所 昭 和 54 年 (ハ) 第 23 号 ) (4) Aとその 養 子 であるC( 以 下 C という 甲 13)は, 昭 和 59 年 5 月 13 日 当 時, 本 件 建 物 を 持 分 3 分 の2と3 分 の1の 割 合 で 共 有 していた Cは, 同 日, 死 亡 した Cの 妻 の 原 告 X1は, 本 件 建 物 のCの 共 有 持 分 を 相 続 した (5) Aは, 平 成 元 年 2 月 6 日, 死 亡 した( 甲 13) Aの 孫 であるD( 以 下 D という ) 及 び 原 告 X2は, 本 件 建 物 のAの 共 有 持 分 を 相 続 し, それぞれ 本 件 建 物 を 持 分 6 分 の1の 割 合 で 共 有 し,また, 本 件 契 約 の 賃 貸 人 たる 地 位 を 相 続 した (6) Dは, 平 成 13 年 3 月 31 日, 死 亡 した( 甲 18) Dの 母 である 原 告 X1は, 本 件 建 物 のDの 持 分 を 相 続 し,また, 本 件 契 約 の 賃 貸 人 たる 地 位 を 相 続 した 原 告 X1と 原 告 X2は, 上 記 相 続 の 結 果, 本 件 建 物 を 持 分 6 分 の5と6 分 の1の 割 合 で 共 有 し ている また, 本 件 契 約 の 賃 貸 人 たる 地 位 を 同 様 の 割 合 で 準 共 有 している ( 甲 16ないし18, 弁 論 の 全 趣 旨 ) (7) Bは, 平 成 19 年 1 月 7 日, 死 亡 した Bの 妻 である 被 告 Y2,Bの 子 である 被 告 Y3 及 び 被 告 Y1( 以 下 被 告 Y1 という )は, 本 件 契 約 の 賃 借 人 たる 地 位 を 相 続 した (8) 原 告 らは,B 宛 に このままの 状 態 で 使 用 するのは 危 険 ですので 建 て 直 すことが 相 当 と 考 えます そのため, 本 書 面 をもって 貴 殿 との 上 記 賃 貸 借 契 約 の 解 約 通 知 とさせていただきま す とする 平 成 23 年 3 月 25 日 付 け 通 知 書 ( 甲 22)を 送 付 し, 被 告 らは, 上 記 通 知 書 を 同 月 27 日 に 受 領 した( 以 下 本 件 解 約 申 入 れ という )

本 件 契 約 の 貸 主 と 借 主 との 間 で, 本 件 解 約 申 入 れまでに, 賃 料 を 月 額 8 万 円 とする 合 意 がされ ている (9) 被 告 Y1は, 本 件 建 物 において, 中 華 料 理 店 a ( 以 下 本 件 店 舗 という )を 営 んでいる( 甲 21) 2 争 点 本 件 における 主 たる 争 点 は, 本 件 解 約 申 入 れの 正 当 理 由 の 存 否 及 び 上 記 正 当 理 由 補 完 事 由 とし ての 立 退 料 相 当 額 の 点 にある ( 原 告 の 主 張 ) 本 件 建 物 は, 昭 和 21 年 10 月 に 建 てられたものであり, 経 年 劣 化 して 倒 壊 のおそれが 大 きい 上, 部 分 改 修 をしても 耐 震 強 化 できる 状 態 ではなく 基 礎 から 全 て 建 て 替 える 必 要 がある 加 えて, 本 件 建 物 に 隣 接 して 建 築 した 原 告 ら 居 住 に 係 る 建 物 と, 本 件 建 物 の 上 に 鉄 骨 を 組 んで 上 記 隣 接 の 建 物 に 接 続 して 増 築 した 部 分 も 老 朽 化 し, 本 件 建 物 と 共 に 早 急 に 取 り 壊 す 必 要 があるなど, 本 件 解 約 申 入 れに 正 当 事 由 がある また, 予 備 的 に, 原 告 らは, 被 告 らに 対 し, 正 当 事 由 の 補 完 事 由 として 金 銭 を 提 供 する その 額 は, 被 告 らの 引 越 代 に 相 当 する50 万 円 が 相 当 であるが, 原 告 らがその 額 について50 万 円 を 限 度 とする 趣 旨 ではなく, 裁 判 所 が 相 当 とする 額 をもって 立 退 料 とする 意 思 がある 本 件 建 物 の 相 当 賃 料 損 害 金 は,1か 月 当 たり8 万 円 が 相 当 である ( 被 告 の 主 張 ) 原 告 らが 主 張 する 本 件 建 物 の 老 朽 化 による 建 て 替 えの 必 要 性 自 体, 正 当 事 由 の 補 充 的 要 素 とい うべきであるし, 原 告 らが 主 張 する 老 朽 化 の 点 についても 立 証 に 欠 けるか, 根 拠 たり 得 るもので はないものである さらには, 原 告 らが 主 張 する 本 件 建 物 の 老 朽 化 の 事 実 が 認 められるにしても, 本 件 建 物 について 何 らの 補 修 に 関 する 申 出 がされていないことを 考 慮 すべきである また, 被 告 ら 及 び 他 の2 名 は, 被 告 Y2の 年 金 と 本 件 店 舗 の 営 業 利 益 のみで 生 活 をしているの であって, 月 額 30 万 円 から40 万 円 の 売 り 上 げがなければ 生 活 ができないというべきであるな ど, 原 告 らが 主 張 する50 万 円 の 立 退 料 の 提 供 によっては, 正 当 事 由 を 基 礎 づけることができな い 第 3 当 裁 判 所 の 判 断 1 証 拠 ( 甲 1の1 及 び2, 甲 21の1ないし22, 甲 27ないし42,52,53,56な いし59,60の1ないし8, 乙 2ないし4, 原 告 X2 本 人, 被 告 Y1 本 人 ) 及 び 弁 論 の 全 趣 旨, さらには 当 裁 判 所 に 顕 著 な 事 実 によれば, 以 下 の 事 実 が 認 められる (1) 本 件 建 物 の 建 築 過 程 等 ア 本 件 建 物 は, 東 京 メトロ 日 比 谷 線 b 駅 徒 歩 1 分 の 場 所 にあり, 本 件 建 物 の 西 側 が 国 道 4 号 線 に, 本 件 建 物 の 北 側 も 道 路 にそれぞれ 面 している イ 本 件 建 物 の 建 築 について, 昭 和 21 年 10 月 22 日 付 け, 昭 和 24 年 4 月 12 日 付 け, 同 年 8 月 25 日 付 けでそれぞれ 臨 時 建 築 等 制 限 規 則 又 は 臨 時 建 築 制 限 規 則 による 東 京 都 による 許 可 がされた 同 日 付 けの 上 記 許 可 に 係 る 申 請 書 には, 面 積 が 既 存 部 分 6.375 坪, 変 更 部 分 11.5 坪, 増 築 部 分 1.585 坪,その 用 途 が 軽 飲 食 店 ( 普 通 飲 食 店 ) 及 び 住 宅,その 申 請 理 由 が 従 来 の 間 取 りにては 利 用 上 不 便 につき, 変 更 に 伴 い 一 部 増 築 したいなどとそれぞれ 記 載 されている そして, 上 記 申 請 書 の 添 付 図 面 によれば, 昭 和 24 年 4 月 12 日 付 け 上 記 許 可 時 の 図 面 として 本 件 店 舗 部 分 ( 本 件 建 物 部 分 )の 記 載 がされているところ, 昭 和 21 年 10 月 22 日 付 け 許 可 に 基 づき 建 築 された 本 件 建 物 の 建 築 内 容 は 不 明 であり, 昭 和 24 年 4 月 12 日 付 け 及 び 同 年 8 月 2 5 日 付 け 各 許 可 の 間 の 日 数 が 短 いことによれば, 遅 くとも 同 年 末 ころには, 本 件 建 物 部 分 を 含 む 建 物 が 建 築 されたものと 認 められる(なお, 本 件 建 物 の 屋 根 は1 面 の 平 面 ではなく, 西 側 と 東 側 とで 構 造 が 異 なっており, 本 件 建 物 部 分 に 限 ってみてもその 部 分 により 建 築 時 期 が 異 なる 可 能 性 もある ) ウ 上 記 イにより 建 築 された 建 物 のうち 東 側 が, 昭 和 36 年 9 月 10 日 ころ, 取 り 壊 され, 取 り 壊 された 土 地 部 分 に 別 紙 物 件 目 録 記 載 2の 建 物 ( 以 下 本 件 隣 接 建 物 という )が 建 築 さ れ,Aらの 居 住 用 と 原 告 X1が 経 営 した 釣 具 店 ( 現 在 は 廃 業 )などとして 利 用 されていた 本 件 建 物 は, 上 記 取 壊 しの 結 果, 西 側 部 分 に 残 された 独 立 の 建 物 であり, 本 件 隣 接 建 物 と 本 件 建 物 の 東 側 と 接 着 するように 建 てられてはいるが, 互 いの 往 来 はできない 構 造 であった

エ Bは, 本 件 隣 接 建 物 の 所 有 者 ( 登 記 簿 上 は,AとCの 共 有 とされている )に 対 し, 昭 和 55 年 11 月,Bが 本 件 隣 接 建 物 西 側 外 壁 面 に 接 続 して 本 件 建 物 上 の 一 部 ( 上 記 外 壁 面 から 3.6m 西 側 まで)に 鉄 骨 による オカグラ を 増 築 することを 承 諾 し, 上 記 所 有 者 が 本 件 建 物 の 下 見 板 張 部 分 の 多 くを 亜 鉛 張 りとし, 本 件 建 物 の 屋 根 上 の 煙 突 をダクトにより 横 出 しにするも のとされたことなどが 記 載 された 誓 約 書 に 署 名 の 上 交 付 した 本 件 隣 接 建 物 所 有 者 は, 上 記 誓 約 書 受 領 後, 本 件 建 物 の 外 側 に4 本 の 柱 を 設 置 して 鉄 骨 架 台 を 組 み, 本 件 建 物 の 東 側 の 屋 根 の 上 に, 本 件 隣 接 建 物 西 側 外 壁 面 に 接 続 する 建 物 の 増 築 をした( 以 下 本 件 増 築 部 分 といい, 本 件 隣 接 建 物 は 本 件 増 築 部 分 を 含 むものとして 用 いる ) オ 原 告 らは, 平 成 24 年 5 月 以 降 に 本 件 隣 接 建 物 を 取 り 壊 し,その 跡 地 に 建 物 を 建 築 し て, 同 年 12 月 に 完 成 した 上 記 建 物 に 居 住 している (2) 本 件 建 物 等 の 状 況 ア 荒 川 区 が 平 成 19 年 8 月 6 日 実 施 の 耐 震 診 断 において, 本 件 隣 接 建 物 は,1 階 2 階 と も 壁 が 少 なく,2 階 には 床 の 傾 きがあるなどとして, 心 配 ですので, 早 めに 詳 細 な 耐 震 診 断 を 受 けましょう との 判 断 を 受 けた イ 原 告 らは, 平 成 22 年 12 月 7 日, 本 件 建 物 の 厨 房 からの 排 水 に 詰 まりが 生 じたため, 配 水 管 の 詰 まりの 清 掃 を 行 ったが, 平 成 23 年 12 月 12 日 にも, 本 件 建 物 からの 排 水 管 に 係 る 清 掃 口 付 近 で 土 砂 等 がたまり, 本 件 建 物 厨 房 内 のグリストラップに 多 量 のグリスが 堆 積 するなど したことから,グリストラップや 排 水 管 の 清 掃 を 行 った この 際,これらの 排 水 管 の 一 部 に 破 損 又 は 破 損 のおそれがあり, 改 修 工 事 が 必 要 とされた さらに, 平 成 25 年 5 月 には, 本 件 建 物 の 下 水 管 が 破 損 しているため, 本 件 建 物 の 東 側 から 排 水 が 流 れ 出 る 状 態 になった ウ 本 件 が 調 停 に 付 された 東 京 地 方 裁 判 所 平 成 24 年 (ユ) 第 28 号 建 物 明 渡 請 求 調 停 事 件 ( 以 下 本 件 調 停 事 件 という )において, 本 件 隣 接 建 物 が 取 り 壊 された 後 である 平 成 24 年 9 月 18 日 に 実 施 された 本 件 建 物 の 現 地 調 査 の 結 果 は, 大 要 以 下 のとおりである (ア) 本 件 建 物 の 天 井 の 不 陸 が 激 しく, 天 井 を 開 けると 天 井 全 体 が 崩 れる 可 能 性 が 認 められ たため, 天 井 を 開 けての 調 査 を 行 うことができなかった (イ) 本 件 建 物 の 天 井 板, 梁 を 支 える 釣 木 は 腐 ってはいないが,5,6 本 程 度 あった 釣 木 と 天 井 板 とが 外 れている (ウ) 本 件 建 物 について, 土 台 下 がりや, 傾 きが 見 られる (エ) 本 件 建 物 の 北 西 の 角 の 壁 と 南 西 の 角 の 壁 はそれぞれ 傾 斜 がある (オ) 本 件 建 物 東 側 に, 土 台 部 材 の 腐 食 等 により 土 台 が 存 在 しなかったり, 土 台 がわずかに しか 残 っていない 部 分 がある (3) 被 告 らの 収 入 等 ア Bは, 本 件 契 約 当 初 から, 本 件 店 舗 を 営 み, 東 京 北 簡 易 裁 判 所 昭 和 54 年 (ハ) 第 2 3 号 家 賃 増 額 等 請 求 事 件 の 判 決 には, 本 件 建 物 所 在 地 がBの 住 所 地 とされている 被 告 Y1は, 他 の 中 華 調 理 店 で 勤 務 の 後, 本 件 店 舗 で 働 くようになり, 本 件 店 舗 の 営 業 許 可 を 受 けている 被 告 Y1の 住 民 票 上 の 住 所 地 は, 本 件 建 物 であるが, 年 金 受 給 者 である 被 告 Y2と 共 に 都 営 住 宅 に 居 住 している 本 件 店 舗 には, 被 告 Y1のほか, 被 告 Y3の 夫 のE 及 び 被 告 Y2の 親 類 であるFが 勤 務 し, 午 前 3 時 か 午 前 4 時 ころまでの 深 夜 営 業 も 行 っている また, 本 件 店 舗 の 厨 房 設 備 の 更 新 をした 様 子 は 見 当 たらず, 被 告 Y1 本 人 は, 自 身 に 借 金 がない 旨 供 述 している 被 告 Y3,E 及 び 被 告 Y2の 親 類 であるFは, 共 に 都 営 住 宅 に 同 居 している イ 本 件 店 舗 の 営 業 に 関 して, 消 費 税 の 申 告 が 行 われている 事 実 は 見 当 たらない 被 告 Y1 本 人 は, 本 件 店 舗 に 係 る 所 得 について,かつてBが 確 定 申 告 を 行 い,B 死 亡 後 はEが 確 定 申 告 を 行 っていたと 供 述 するが,これらが 行 われたと 認 めるに 足 る 客 観 的 な 証 拠 は 見 当 たら ない 上, 被 告 Y1 本 人 がB 死 亡 後 もB 名 義 で 行 っていたなどと 供 述 するなど,これらの 事 実 を 認 めることはできず, 少 なくとも, 本 件 解 約 申 入 れの 前 年 である 平 成 22 年 ころには, 本 件 店 舗 に 係 る 所 得 について, 税 務 申 告 がされた 形 跡 は 見 当 たらない また, 被 告 Y1 本 人 は, 本 件 店 舗 の 売 り 上 げが 月 約 60 万 円 であり,そのうち20 万 円 が 仕 入 れで, 残 りの40 万 円 がその 他 の 支 出 に 充 てられるとした 上, 平 成 23 年 及 び 平 成 24 年 の 本 件 店 舗 の 売 上 げに 関 して,すべて 被 告 Y1の 所 得 として 確 定 申 告 を 行 い,Eは 本 件 店 舗 の 収 支 に 係

る 確 定 申 告 を 行 っておらず, 被 告 Y1の 確 定 申 告 上 はEについて 給 料 等 の 金 銭 を 払 っていないと いう 扱 いにした 旨 供 述 した 被 告 Y1 本 人 尋 問 後 に 提 出 された, 被 告 Y1に 係 る 平 成 23 年 分 の 所 得 税 の 申 告 書 類 ( 乙 3) には, 年 間 の 売 上 金 額 が912 万 5000 円, 仕 入 金 額 が18 万 4488 円, 地 代 家 賃, 水 道 光 熱 費 及 び 通 信 費 等 の 経 費 が 合 計 187 万 7572 円 として, 所 得 金 額 が706 万 2940 円 と 記 載 されている 一 方, 青 色 申 告 の 方 法 で 行 われた 被 告 Y1に 係 る 平 成 24 年 分 の 所 得 税 の 申 告 書 類 ( 乙 4)には, 年 間 の 売 上 金 額 が438 万 円, 仕 入 金 額 が146 万 円, 水 道 光 熱 費, 通 信 費, 地 代 家 賃 等 の 経 費 が 合 計 189 万 9910 円 として, 所 得 金 額 が102 万 0090 円 と 記 載 されて いる また, 上 記 各 申 告 書 類 上, 給 与 賃 金 の 支 払 はないものとされ, 平 成 23 年 については, 被 告 Y2, 被 告 Y3,E 及 びFを, 平 成 24 年 については 被 告 Y3 及 びEをそれぞれ 扶 養 親 族 とし て 扶 養 控 除 の 申 告 をしている ウ 上 記 イ 記 載 の 事 実 によれば, 被 告 Y1は, 本 件 店 舗 の 売 上 等 について, 平 成 22 年 こ ろまで 帳 簿 をつけていたものではなく, 原 告 らによる 本 件 解 約 申 入 れや 本 件 訴 え 提 起 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 ) 等 を 受 けて 帳 簿 記 載 を 開 始 したものと 認 められ, 本 件 店 舗 の 売 上 等 が 記 載 されてい る 被 告 Y1に 係 る 所 得 税 の 申 告 書 類 の 記 載 のうち, 平 成 23 年 分 のものは, 帳 簿 類 作 成 開 始 時 期 が 同 年 の 途 中 からであると 推 認 できることや 仕 入 金 額 が 年 間 20 万 円 以 下 であるなど 記 載 内 容 自 体 に 照 らしおよそ 信 用 しがたい 一 方, 青 色 申 告 の 方 法 によりされた 平 成 24 年 分 のものは 信 用 しうるものと 解 されるから, 上 記 イ 記 載 の 被 告 Y1 本 人 の 同 年 分 の 確 定 申 告 の 方 法 に 係 る 供 述 と を 併 せ 考 えると, 平 成 24 年 の 本 件 店 舗 による 従 業 員 給 料 の 控 除 前 の 利 益 額 は102 万 0090 円 であったと 認 められ,このほかに 本 件 店 舗 の 利 益 額 を 認 めうる 的 確 な 証 拠 はない( 本 件 店 舗 の 売 上 げが 被 告 Y1らの 生 活 の 基 礎 となっていることや, 被 告 Y1 本 人 供 述 は 曖 昧 ではあるものの, 正 確 ではないとはいえ 税 務 申 告 上 売 上 げ365 万 円, 支 出 365 万 円 で 利 益 とんとん で 行 っ ていたことがあったと 話 していたとの 伝 聞 内 容 に 照 らしてみても, 平 成 24 年 分 の 申 告 が 不 合 理 なものとはいいがたい 一 方,これに 反 する 客 観 的 根 拠 に 欠 く 報 告 書 ( 乙 1)の 売 上 金 額 を 直 ち に 信 用 することはできない ) (4) 本 件 における 交 渉 過 程 等 ア 原 告 らは, 本 件 建 物 と 本 件 隣 接 建 物 を 取 り 壊 して, 新 たな 建 物 を 建 築 することを 計 画 し, 被 告 らに 対 し, 本 件 訴 え 提 起 前 から, 本 件 建 物 の 建 て 替 え 後 もそのまま 被 告 らに 居 続 けても らいたい 旨 申 し 入 れて, 本 件 建 物 の 建 て 替 え 後 も 新 たに 賃 貸 借 契 約 を 締 結 する 意 思 を 示 していた 原 告 らは, 本 件 隣 接 建 物 が 存 在 した 場 所 に 新 たな 建 物 を 建 てた 後 も, 本 件 口 頭 弁 論 終 結 時 まで 被 告 らに 対 して 本 件 建 物 取 壊 後 に 建 築 する 予 定 の 建 物 に 入 居 を 認 める 意 向 に 変 化 はなかった イ 被 告 らは, 本 件 において, 営 業 補 償 については 被 告 らの 確 定 申 告 書 を 見 た 上 で 判 断 す るなどとした 原 告 らの 提 案 を 受 けていたところ, 原 告 らに 対 し, 平 成 23 年 10 月 21 日 付 け 和 解 提 案 に 対 する 回 答 において, 本 件 建 物 の 建 て 替 えを 認 めた 上 で, 建 て 替 え 後 も 営 業 を 継 続 する ことを 検 討 する 旨 の 回 答 をし,その 際, 休 業 期 間 の 補 償 として 月 額 70 万 円 の 支 払 を 求 めた 当 裁 判 所 が, 平 成 24 年 2 月 27 日 付 けで, 営 業 補 償 金 1 日 当 たり7000 円, 再 築 建 物 のう ち30m 2 を 賃 料 月 額 12 万 円 で 賃 貸 するなどの 和 解 勧 告 を 行 ったのに 対 し, 原 告 らは,これを 受 け 入 れるとした 上, 被 告 らに 対 し, 再 築 建 物 の 内 装 費 用 の 負 担 を 求 め, 再 築 建 物 設 計 ( 入 口, 窓 等 の 位 置 )について 意 見 を 求 めた さらに, 原 告 らは, 同 年 4 月 26 日 付 け 和 解 についての 上 申 書 において, 被 告 らの 新 店 舗 のた めの 内 装 費 用 は283 万 5000 円 であるとの 見 積 を 提 示 した 上,そのうち100 万 円 を 負 担 す ること, 和 解 が 見 込 まれない 場 合 には, 本 件 隣 接 建 物 に 係 る 土 地 部 分 だけでも 建 物 の 新 築 工 事 を 行 う 旨 主 張 した 本 件 は, 同 年 6 月 21 日, 調 停 に 付 された( 本 件 調 停 事 件 ) 被 告 らは, 原 告 らに 対 し, 同 年 10 月 31 日 付 け 和 解 提 案 書 において, 上 記 当 裁 判 所 による 和 解 勧 告 を 受 け 入 れるとし, 本 件 隣 接 建 物 の 取 壊 しなどが 進 んでいることから 内 装 費 用 は 被 告 らの 負 担 とした 上, 原 告 らに 上 記 費 用 の 立 替 えを 求 めた 原 告 らは, 被 告 らに 対 し, 上 記 内 装 費 用 の 負 担 等 被 告 らの 提 案 を 概 ね 受 け 入 れる 調 停 条 項 案 を 送 付 した 本 件 調 停 事 件 は, 同 年 12 月 21 日, 調 停 が 成 立 しないものとして 事 件 を 終 了 させるものとさ れた

ウ 被 告 Y1 本 人 は, 上 記 イにおいて, 原 告 らが 内 装 費 用 を 立 て 替 えるとの 意 思 があった にもかかわらず, 合 意 しなかった 理 由 について, 家 賃 の 増 額 及 び 内 装 費 用 の 立 替 分 の 返 済 によっ て, 負 担 が 増 額 されることに 不 安 があったからであるなどと 供 述 した 2 正 当 事 由 の 存 否 について 上 記 第 2の1の 前 提 事 実 及 び 上 記 1の 認 定 事 実 によれば, 本 件 解 約 申 入 れ 当 時, 建 築 から60 年 以 上 が 経 過 している 本 件 建 物 の 老 朽 化 が 進 み, 土 台 の 一 部 が 欠 けるに 至 ったり, 天 井 も 不 陸 が 激 しく, 手 を 加 えると 天 井 全 体 が 崩 れる 可 能 性 がある 状 態 にあったり, 建 物 全 体 にゆがみが 生 じ ていたことが 合 理 的 に 推 認 することができ, 平 成 23 年 3 月 の 東 日 本 大 震 災 によっても 倒 壊 して いない 事 実 を 考 慮 しても, 基 礎 部 分 の 性 状 に 問 題 のある 本 件 建 物 は 相 当 に 危 険 な 状 態 にあるとい うほかなく, 修 復 による 存 続 よりも 本 件 建 物 の 建 て 替 えを 行 う 必 要 性 が 大 きいこと, 本 件 建 物 よ りも 後 に 建 築 された 本 件 隣 接 建 物 も 平 成 19 年 の 時 点 で 早 めに 詳 細 な 耐 震 診 断 を 受 けましょう と 判 断 されていて,この 建 物 についても 改 築 の 必 要 性 が 認 められ, 原 告 らにおいて, 本 件 解 約 申 入 れ 当 時, 本 件 隣 接 建 物 と 接 着 するように 建 築 されている 本 件 建 物 と 併 せて 再 築 することに 合 理 性 も 十 分 に 認 められる この 点, 被 告 らは, 本 件 建 物 について 原 告 らが 何 ら 補 修 を 申 し 入 れていないこと, 本 件 建 物 の 老 朽 化 には 原 告 らが 建 築 した 本 件 増 築 部 分 の 存 在 が 原 因 の 一 つであることなどを 主 張 するが, 木 造 建 物 である 本 件 建 物 の 築 年 数 等 を 考 慮 すれば, 被 告 ら 主 張 の 点 を 重 視 することはできない 一 方 で, 賃 借 人 のB 及 び 被 告 Y1は, 本 件 店 舗 を 長 年 の 間 営 み,さらに 本 件 店 舗 の 営 業 が 被 告 Y1のほかに 少 なくとも3 名 の 生 活 の 資 本 となっていることは 否 定 できない 以 上 によれば, 本 件 建 物 の 相 当 程 度 の 老 朽 化 や 原 告 らによる 本 件 建 物 及 び 本 件 隣 接 建 物 の 建 て 替 えの 必 要 性 等 のみから, 本 件 解 約 申 入 れに 直 ちに 正 当 事 由 ( 平 成 3 年 法 律 第 90 号 による 廃 止 前 の 借 家 法 1 条 の2)があるとまではいえないが, 正 当 事 由 を 基 礎 づける 事 実 が 相 当 程 度 認 めら れるものと 解 する 3 正 当 事 由 の 補 完 としての 立 退 料 について 原 告 らは, 本 件 において, 正 当 事 由 の 補 完 として, 立 退 料 の 支 払 の 申 出 をしている そこで 本 件 に 現 れた 証 拠 に 基 づき 検 討 するに, 上 記 2のとおり, 本 件 においては, 正 当 事 由 を 基 礎 づける 事 実 が 相 当 程 度 認 められるところ, 本 件 建 物 は 本 件 店 舗 の 営 業 のために 利 用 されてい ること, 被 告 らの 本 件 店 舗 の 移 転 費 用 として50 万 円 を 要 するものと 認 められること( 原 告 ら 主 張 を 相 当 と 認 める )に 加 え, 原 告 らと 被 告 らとの 間 では 本 件 建 物 建 て 替 え 後 の 賃 貸 借 契 約 の 締 結 を 前 提 に 交 渉 をしていたこと, 上 記 1の 認 定 事 実 によれば, 本 件 隣 接 建 物 の 建 て 替 えに 約 6か 月 を 要 したものと 認 められること, 被 告 Y1の 平 成 24 年 の 売 上 金 額 から 仕 入 金 額 と 経 費 を 差 し 引 いた 所 得 金 額 が102 万 0090 円 であり,この 額 を 本 件 店 舗 の 年 間 の 営 業 利 益 と 認 めうる(こ れに 反 する 原 告 らの 被 告 らに 収 入 らしき 収 入 がないとする 主 張 は 採 用 しない )ことなどからす れば, 正 当 事 由 の 補 完 としての 立 退 料 の 支 払 は120 万 円 をもって 相 当 と 認 める 確 かに, 本 件 建 物 の 立 地 条 件 が 極 めて 良 好 な 場 所 であること 等 の 事 実 も 認 められるが, 本 件 に おいて 認 められる 本 件 店 舗 における 営 業 利 益 が 上 記 のとおりの 限 度 でしか 認 められないこと, 原 告 らが 本 件 (ないし 本 件 調 停 事 件 )において, 被 告 らに 要 する 内 装 費 用 の 一 部 の 立 替 えを 申 し 出 ているなど 誠 実 に 対 応 していることなどの 事 情 を 考 慮 すれば, 上 記 金 額 をもって 相 当 と 認 める 4 まとめ 以 上 によれば, 原 告 らの 本 件 建 物 明 渡 請 求 は,120 万 円 の 支 払 との 引 換 えによる 本 件 建 物 の 明 渡 しの 限 度 で 理 由 があり,また, 原 告 らの 本 件 解 約 申 入 れ 後 の 賃 料 相 当 損 害 金 請 求 も 上 記 第 2 の1の 前 提 事 実 によれば 理 由 がある 5 よって, 主 文 のとおり 判 決 する なお, 仮 執 行 の 宣 言 は, 事 案 の 性 質 に 鑑 み, 相 当 ではな いから,これを 付 さない ( 裁 判 官 遠 田 真 嗣 ) 以 下 省 略