第76回日本皮膚科学会東京支部学術大会 ランチョンセミナー4 213年2月16日 土 京王プラザホテル 東京 座 長 日本大学医学部皮膚科学教室 教授 照井 正 先生 講 演1 アトピー性皮膚炎の多様な病態 角層バリア障害 フィラグリン遺伝子変異 から内因性アトピーまで 名古屋大学大学院医学系研究科皮膚病態学分野 教授 秋山 真志 先生 講演2 アトピー性皮膚炎に対する外用療法 ステロイド外用薬による Proactive療法の有用性 信州大学医学部皮膚科学講座 教授 奥山 隆平 先生 記載されている薬剤の使用にあたりましては 製品添付文書をご参照ください
Proactive療法では 急性期に抗炎症 図3 外 用 薬 を 集 中 的 に使 用 する点 は 重症度および罹病範囲スコアの推移 Reactive療法と同様である しかし Proactive療法群 寛解導入を図った後は保湿剤による スキンケアに加え 皮疹があった部位 45 35 に抗炎症外用薬を週1 2日程度塗 布する すなわち 悪化してから抗炎 3 燃しないように先手を打っておくのが Proactive療法の特徴である 図2 Proactive療法はすでに海外では多 31.5 療法と比較して治療継続率が高いこ 28.7 25 2 13.1 と また Proactive療法を行った場 22.5 16.5 15.7 15 く試みられており 保湿剤のみの外用 35 3.5 期間維持できることが示されている4 また Schmittらによるメタアナリ 36.1 36. 3 9.6 2.9 21. 25.1 2 15 32.3 25 5 合 皮膚炎やかゆみの改善効果が長 罹病範囲スコア 重症度スコア 症外用薬を塗布するのではなく 再 保湿剤群 31.8 18.6 5 試験開始時 週 4週後 13 13 8 9 シスでは Proact ive療法を行った 8週後 7 4 試験開始時 週 4週後 13 13 8 9 8週後 7 4 Mean±S.E. <.1, <.5 試験開始時との比較 Paired t-test # <.5 群間の比較 Student s t-test 場合 炎症が再燃する可能性は保湿 剤のみの外用療法を行った場合の.4倍程度と Proactive療 上昇し 再燃が認められた 一方Proactive療法群では 8週 法の優位性が報告されている 後まで重症度スコアおよび罹病範囲スコアは寛解時 週 の 5 改善効果を維持していた さらに 重症度スコア 4週後 にお いて両群間に有意な差が認められた <. 5 S t ude nt s ステロイド外用薬による Proactive療法の有用性の検討 t-test 同様に 痒みの評価としてのVAS Visual Analogue Scale 自施設を含む3施設にてProactive療法の有効性について 検討を行った ステロイド外用薬 アンテベート 軟膏 の1日 平均1.6±.1回の塗布を平均27. 8±1.7日行うことによって寛 解に至った中等度以上のAD患者23例を Proactive療法群 アンテベート 軟膏を週2日 保湿剤 ヘパリン類似物質製剤 またはワセリン を毎日 各1日2回塗布 と保湿剤群 保湿剤を 毎日 1日2回塗布 に分けて比較した なお 試験対象の患者背 景については両群間に有意な差を認めなかった 重 症 度 スコアおよび罹病 範囲スコアを図3に示す 保湿 剤群では4 週後以降 重 症度 スコア 罹病範囲スコアともに 図4 スコアにおいても Proactive療法群では試験開始時と比較し て有意な改善 <.1 Paired t-test が維持されるのに対し て 保湿剤群では4週後以降 痒みのスコアが上昇した また Proactive療法群の寛解期間は 保湿剤群に比べて有意に長く <.1 Student s t-test 寛解維持率も保湿剤群に比べて 有意に高く <.1 Logrank test これまでの報告と同様 にProactive療法の優位性を示す結果となった なお 副作用の発現は 萎縮および血管拡張が両群に1例 ずつ認められたが 治療を中断した症例はなかった しかし これらは8週間の試 験 期間での結果であることから 今後 さらなる検討が必要と考えられる 寛解維持率の推移 保湿剤群 13例 Proactive療法群 例 % 寛解維持に向けた患者指導が重要 ADの治療においては 治療目標である完全寛解に到達する ため 急性期の炎症を軽快させた後に寛解の維持を主眼とした 8 治療および患者指導をしていくことが重要である この寛解維 7 持療法として Proactive療法はReactive療法よりも優れている 寛解維持率 9 6 ことが今回あらためて示唆された 長期にわたるProactive療法 5 の安全性については今後さらに検討する必要があるものの 多 <.1 Logrank test くのAD患者にとって有用な治療法であると考えられる 3 2 引用文献 2 3 期間 5 6 7 日 1) 古江増隆 他. : 日皮会誌 29 ; 119(8) : 1515-1534. 2) Proksch E, et al. : J Dermatol Sci. 26 ; 43(3) : 159-169. 3) Mihm MC Jr, et al. : J Invest Dermatol. 1976 ; 67(3) : 35-312. 4) Peserico A, et al. : Br J Dermatol. 28 ; 158(4) : 81-87. 5) Schmitt J, et al. : Br J Dermatol. 211 ; 164(2) : 415-428.
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