記 1 学 校 給 食 摂 取 基 準 について (1) 学 校 給 食 における 摂 取 基 準 ( 以 下 学 校 給 食 摂 取 基 準 という )につ いては 義 務 教 育 諸 学 校 の 児 童 生 徒 においては 学 校 給 食 実 施 基 準 別 表 ( 別 紙 1)に 夜 間 課 程 を 置 く 高 等 学 校 の 生 徒 においては 夜 間 学 校 給 食 実 施 基 準 別 表 ( 別 紙 2)に 特 別 支 援 学 校 の 幼 稚 部 の 幼 児 または 高 等 部 の 生 徒 においては 別 表 にそれぞれ 掲 げる 基 準 によること (2)これらの 学 校 給 食 摂 取 基 準 については 厚 生 労 働 省 が 定 める 日 本 人 の 食 事 摂 取 基 準 (2005 年 版 ) ( 以 下 食 事 摂 取 基 準 という )を 参 考 と し その 考 え 方 を 踏 まえるとともに 文 部 科 学 省 が 平 成 19 年 度 に 行 った 児 童 生 徒 の 食 生 活 等 の 実 態 調 査 ( 以 下 食 生 活 等 実 態 調 査 という ) 結 果 を 勘 案 し 児 童 生 徒 等 の 健 康 の 増 進 及 び 食 育 の 推 進 を 図 るために 望 ま しい 栄 養 量 を 算 出 したものである したがって 本 基 準 は 児 童 生 徒 等 の1 人 1 回 当 たりの 全 国 的 な 平 均 値 を 示 したものであるから 適 用 に 当 たって は 個 々の 児 童 生 徒 等 の 健 康 状 態 及 び 生 活 活 動 の 実 態 並 びに 地 域 の 実 情 等 に 十 分 配 慮 し 弾 力 的 に 適 用 すること (3) 学 校 給 食 摂 取 基 準 についての 基 本 的 な 考 え 方 は 次 のとおりである 1 エネルギー エネルギーについては 学 校 保 健 統 計 調 査 から 児 童 生 徒 等 の 標 準 体 重 を 求 め 食 生 活 等 実 態 調 査 結 果 を 参 考 として 身 体 活 動 レベル1. 75を 用 いて 算 出 した1 日 の 必 要 量 の33%とした 2 たんぱく 質 食 事 摂 取 基 準 においては 成 長 期 のたんぱく 質 の 算 定 方 法 が 変 更 に なったことから たんぱく 質 の 推 奨 量 が 第 6 次 改 定 日 本 人 の 栄 養 所 要 量 より 低 い 値 となっている しかし 主 菜 の 量 児 童 生 徒 等 の 嗜 好 及 び 学 校 給 食 においてカルシウムの 供 給 源 としての 牛 乳 が 通 常 毎 日 提 供 されていること 及 び 食 生 活 等 実 態 調 査 結 果 などを 勘 案 すると 基 準 値 は 現 行 程 度 が 適 切 と 考 えられる よって 食 事 摂 取 基 準 の 推 奨 量 (1 日 )の50%を 基 準 値 とした また 高 たんぱく 質 高 脂 質 の 食 事 嗜 好 を 助 長 しないよう 食 事 摂 取 基 準 の 推 奨 量 (1 日 )の33%から 食 生 活 等 実 態 調 査 結 果 の 摂 取 量 1 日 分 の40%を 範 囲 とした 3 脂 質 脂 質 の 過 剰 摂 取 は 肥 満 並 びに 血 中 コレステロール 値 などの 問 題 も 指 摘 されることから 将 来 の 生 活 習 慣 病 予 防 の 観 点 から 脂 質 の 基 準 値 は 現 行 同 様 に 脂 肪 エネルギー 比 率 で 示 し 総 エネルギー 摂 取 量 の2
5~30%とした 4 ナトリウム( 食 塩 相 当 量 ) ナトリウムについては 食 事 摂 取 基 準 において 生 活 習 慣 病 予 防 の 目 的 から 過 剰 摂 取 対 策 として 成 人 女 性 8g / 日 男 性 は10g / 日 未 満 を 目 標 量 としている 1~11 歳 については 推 定 エネルギー 必 要 量 に 応 じて 目 標 量 を 設 定 していることから 学 校 給 食 においては その3 3% 未 満 を 基 準 値 とした 5 カルシウム カルシウムについては 食 生 活 等 実 態 調 査 結 果 や 平 成 14 年 に 独 立 行 政 法 人 日 本 スポーツ 振 興 センターが 実 施 した 児 童 生 徒 の 食 事 状 況 調 査 の 結 果 から 家 庭 において 不 足 している 実 態 を 踏 まえ 食 事 摂 取 基 準 の 目 標 量 (1 日 )の50%を 基 準 値 とした また 食 事 摂 取 基 準 においてはさらに 摂 取 することが 望 まれるカルシ ウム 量 として 目 安 量 を 示 していることから 学 校 給 食 においては 摂 取 することが 望 まれるカルシウム 量 を 目 標 値 として 示 したので 可 能 な 限 り 目 標 値 の 摂 取 に 努 めること 6 鉄 鉄 については 食 事 摂 取 基 準 の 推 奨 量 (1 日 )の33%とした 鉄 の 摂 取 は 家 庭 はもとより 学 校 給 食 においても 容 易 でないことから 学 校 給 食 においては 献 立 の 創 意 工 夫 を 行 い 摂 取 の 確 保 に 努 めること 7 ビタミン 類 ビタミンについては 基 本 的 には 食 事 摂 取 基 準 の 推 奨 量 (1 日 )の 33%とした ただし 日 本 人 が 欠 乏 しやすいビタミンB1は 食 事 摂 取 基 準 (1 日 )の40%とし ビタミンB2 についても 牛 乳 1 本 (200 ml)をつけると1 日 の 推 奨 量 の40% 程 度 となることから 食 事 摂 取 基 準 (1 日 )の40%とした なお ビタミンAについては 食 品 の 選 択 の 幅 を 確 保 するという 観 点 から 1 日 の 推 奨 量 の33%を 基 準 値 と し その3 倍 までを 摂 取 範 囲 とした 8 食 物 繊 維 食 物 繊 維 については 食 事 摂 取 基 準 において 成 長 期 の 必 要 量 は 示 さ れていないが 成 人 の 場 合 1,000kcal 当 たり10gが 望 ましいと 規 定 されており 食 生 活 等 実 態 調 査 における 排 便 に 関 する 調 査 結 果 を 踏 まえ 現 行 より 若 干 減 じて 基 準 値 とした 9 マグネシウム 及 び 亜 鉛 マグネシウムは 食 事 摂 取 基 準 の 推 奨 量 (1 日 )の50% 亜 鉛 につい ては 33%を 望 ましい 数 値 とした
2 学 校 給 食 における 食 品 構 成 について 食 品 構 成 については 学 校 給 食 摂 取 基 準 を 踏 まえつつ 多 様 な 食 品 を 適 切 に 組 み 合 わせて 食 に 関 する 指 導 や 食 事 内 容 の 充 実 を 図 ること また 各 地 域 の 実 情 や 家 庭 における 食 生 活 の 実 態 把 握 の 上 日 本 型 食 生 活 の 実 践 我 が 国 の 伝 統 的 な 食 文 化 の 継 承 について 十 分 配 慮 すること さらに 独 立 行 政 法 人 日 本 スポーツ 振 興 センターが 実 施 した 児 童 生 徒 の 食 事 状 況 調 査 によれば 学 校 給 食 のない 日 はカルシウム 不 足 が 顕 著 であり カルシウム 摂 取 に 効 果 的 である 牛 乳 等 についての 使 用 に 配 慮 すること なお 家 庭 の 食 事 においてカルシウムの 摂 取 が 不 足 している 地 域 にあっては 積 極 的 に 牛 乳 調 理 用 牛 乳 乳 製 品 小 魚 等 についての 使 用 に 配 慮 すること 3 学 校 給 食 の 食 事 内 容 の 充 実 等 について (1) 学 校 給 食 の 食 事 内 容 については 学 校 における 食 育 の 推 進 を 図 る 観 点 から 学 級 担 任 栄 養 教 諭 等 が 給 食 時 間 はもとより 各 教 科 等 における 食 に 関 する 指 導 に 学 校 給 食 を 活 用 した 指 導 が 行 えるよう 配 慮 すること 1 献 立 に 使 用 する 食 品 や 献 立 のねらいを 明 確 にした 献 立 計 画 を 示 すこと 2 各 教 科 等 の 食 に 関 する 指 導 と 意 図 的 に 関 連 させた 献 立 作 成 とすること 3 地 場 産 物 や 郷 土 に 伝 わる 料 理 を 積 極 的 に 取 り 入 れ 児 童 生 徒 等 が 郷 土 に 関 心 を 寄 せる 心 を 育 むとともに 地 域 の 食 文 化 の 継 承 につながる よう 配 慮 すること 4 児 童 生 徒 等 が 学 校 給 食 を 通 して 日 常 または 将 来 の 食 事 作 りにつな げることができるよう 献 立 名 や 食 品 名 が 明 確 な 献 立 作 成 に 努 めるこ と 5 食 物 アレルギー 等 のある 児 童 生 徒 等 に 対 しては 校 内 において 校 長 学 級 担 任 養 護 教 諭 栄 養 教 諭 学 校 医 等 による 指 導 体 制 を 整 備 し 保 護 者 や 主 治 医 との 連 携 を 図 りつつ 可 能 な 限 り 個 々の 児 童 生 徒 等 の 状 況 に 応 じた 対 応 に 努 めること なお 実 施 に 当 たっては 財 団 法 人 日 本 学 校 保 健 会 で 取 りまとめられた アレルギー 疾 患 対 応 の 学 校 生 活 管 理 指 導 表 及 び 学 校 のアレルギー 疾 患 に 対 する 取 り 組 みガイドラ イン を 参 考 とすること (2) 献 立 作 成 に 当 たっては 常 に 食 品 の 組 み 合 わせ 調 理 方 法 等 の 改 善 を 図 るとともに 児 童 生 徒 等 の 嗜 好 の 偏 りをなくすよう 配 慮 すること 1 魅 力 あるおいしい 給 食 となるよう 調 理 技 術 の 向 上 に 努 めること 2 食 事 は 調 理 後 できるだけ 短 時 間 に 適 温 で 提 供 すること 調 理 に 当 た っては 衛 生 安 全 に 十 分 配 慮 すること 3 家 庭 における 日 常 の 食 生 活 の 指 標 になるように 配 慮 すること (3) 食 器 具 については 安 全 性 が 確 保 されたものであること また 児 童
生 徒 等 の 望 ましい 食 習 慣 の 形 成 に 資 するため 料 理 形 態 に 即 した 食 器 具 の 使 用 に 配 慮 するとともに 食 文 化 の 継 承 や 地 元 で 生 産 される 食 器 具 の 使 用 に 配 慮 すること (4) 喫 食 の 場 所 については 食 事 にふさわしいものとなるよう 改 善 工 夫 を 行 うこと (5) 望 ましい 生 活 習 慣 を 形 成 するため 適 度 な 運 動 調 和 のとれた 食 事 十 分 な 休 養 睡 眠 という 生 活 習 慣 全 体 を 視 野 に 入 れた 指 導 に 配 慮 するこ と 4 特 別 支 援 学 校 における 食 事 内 容 の 改 善 について (1) 特 別 支 援 学 校 の 幼 児 児 童 及 び 生 徒 については 障 害 の 種 類 と 程 度 が 多 様 であり 身 体 活 動 レベルも 様 々であることから 学 校 給 食 摂 取 基 準 の 適 用 に 当 たっては 個 々の 児 童 生 徒 等 の 健 康 状 態 や 生 活 活 動 の 実 態 地 域 の 実 情 等 に 十 分 配 慮 し 弾 力 的 に 運 用 するとともに 次 の 点 に 留 意 す ること 1 障 害 のある 児 童 生 徒 等 が 無 理 なく 食 べられるような 献 立 及 び 調 理 について 十 分 配 慮 すること 2 食 に 関 する 指 導 の 教 材 として 障 害 に 応 じた 効 果 的 な 教 材 となる よう 創 意 工 夫 に 努 めること (2) 特 別 支 援 学 校 における 児 童 生 徒 等 に 対 する 食 事 の 管 理 については 家 庭 や 寄 宿 舎 における 食 生 活 や 病 院 における 食 事 と 密 接 に 関 連 しているこ とから 学 級 担 任 栄 養 教 諭 学 校 栄 養 職 員 養 護 教 諭 学 校 医 主 治 医 及 び 保 護 者 等 の 関 係 者 が 連 携 し 共 通 理 解 を 図 りながら 児 童 生 徒 等 の 生 活 習 慣 全 体 を 視 野 に 入 れた 食 事 管 理 に 努 めること 5 その 他 学 校 給 食 摂 取 基 準 の 改 訂 に 際 し 文 部 科 学 省 に 調 査 研 究 協 力 者 会 議 を 設 置 し 検 討 を 行 ったので 学 校 給 食 における 食 事 摂 取 基 準 等 について( 報 告 ) と 改 訂 に 際 し 基 礎 資 料 として 実 施 した 児 童 生 徒 の 食 生 活 等 実 態 調 査 結 果 を 参 考 とされたいこと