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主 要 な が ん 治 療 に つ い て 入 院 に か か る 医 療 費 の 支 払 い か ら 計 算 し た も の で す 例 え ば 胃 が ん に つ い て は 平 均 入 院 費 は 総 額 約 万 円 で 自 己 負 担 額 は 約 3 3 万 円 程 度 必 要

5 月 27 日 4 子 宮 頸 癌 1 GIO: 子 宮 頸 癌 の 病 態 診 断 治 療 について 理 解 する SBO: 1. 子 宮 頸 癌 の 発 癌 のメカニズムや 発 癌 過 程 について 説 明 できる 2. 子 宮 頸 癌 および 前 癌 病 変 の 分 類 ついて 説 明 でき

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目次

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図 表 1 1,000 万 円 以 上 高 額 レセプト ( 平 成 25 年 度 ) 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷

診療行為コード

人 間 ドックコース( 脳 検 査 がん 検 査 含 む) 298,000 円 / 税 込 その 他 肥 満 症 やせ 症 高 / 低 血 圧 近 視 乱 視 白 内 障 緑 内 障 網 膜 疾 患 外 部 の 音 を 遮 断 したブースで 音 を 聞 き 取 って 調 難 聴 腹 部 超 音 波

認 定 看 護 師 専 門 看 護 師 集 中 ケア 新 生 児 集 中 ケア A 呼 吸 ケアチーム 加 算 150 点 呼 吸 ケアチームの 設 置 救 急 看 護 小 児 救 急 看 護 慢 性 呼 吸 器 疾 患 看 護 急 性 重 症 患 者 看 護 A 247 認 知 症

母 子 医 療 対 策 費 462 (313,289) 国 4,479 1 不 妊 治 療 助 成 事 業 8,600 不 妊 治 療 費 用 の 一 部 を 助 成 し 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 る 230, ,608 不 妊 治 療 費 の 増 加 による 増 額 分

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社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

健 康 医 療 戦 略 に 係 る 農 林 産 省 の 主 な 取 組 みについて 1. 健 康 長 寿 社 会 の 形 成 のための 食 の 研 究 開 発 の 推 進 2. 医 福 食 農 連 携 の 取 組 の 推 進 3 5 2

有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

5 月 25 日 2 口 腔 咽 頭 唾 液 腺 の 疾 患 2 GIO: 口 腔 咽 頭 唾 液 腺 の 疾 患 を 理 解 する SBO: 1. 急 性 慢 性 炎 症 性 疾 患 を 説 明 できる 2. 扁 桃 の 疾 患 を 説 明 できる 3. 病 巣 感 染 症 を 説 明 できる 4

( 医 療 機 器 の 性 能 及 び 機 能 ) 第 3 条 医 療 機 器 は 製 造 販 売 業 者 等 の 意 図 する 性 能 を 発 揮 できなければならず 医 療 機 器 としての 機 能 を 発 揮 できるよう 設 計 製 造 及 び 包 装 されなければならない 要 求 項 目 を

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17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

監 修 北 辰 会 有 澤 総 合 病 院 内 科 大 八 木 秀 和 1 時 間 目 子 宮 内 膜 症 名 古 屋 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 産 婦 人 科 中 原 辰 夫 NAKAHARA Tatsuo 月 経 困 腎 難 不 を 全 訴 とはどのような えて 来 院 される

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

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平 成 34 年 4 月 1 日 から 平 成 37 年 3 月 31 日 まで 64 歳 第 2 章 労 働 契 約 ( 再 雇 用 希 望 の 申 出 ) 第 3 条 再 雇 用 職 員 として 継 続 して 雇 用 されることを 希 望 する 者 は 定 年 退 職 日 の3か 月 前 まで

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

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○00表紙

目  次

公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

(2) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 17 年 4 月 1 日 現 在 ) 初 任 給 2 年 後 の 給 料 初 任 給 2 年 後 の 給 料 一 般 行 政 職 技 能 労 務 職 大 学 卒 171,1 151,5 19,2 164,7 17,7 184,4 中 学 卒 1

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2 条 例 の 概 要 (1) 趣 旨 この 条 例 は 番 号 利 用 法 第 9 条 第 2 項 に 基 づく 個 人 番 号 の 利 用 に 関 し 必 要 な 事 項 を 定 めます (2) 定 義 この 条 例 で 規 定 しようとする 用 語 の 意 義 は 次 のとおりです 1 個 人

2 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (26 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 静 岡 県 国 類 似 団 体 2 技 能 労 務 職 区 41.8 歳 42.6 歳 43.5

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03 平成28年度文部科学省税制改正要望事項

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別紙3

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目 次 表 紙... 1 目 次... 2 改 訂 記 録 目 的 対 象 製 造 部 門 品 質 部 門 組 織 PET 薬 剤 製 造 施 設 ( 施 設 長 )の 責 務 製 造 管 理 者 の 責 務... 7

質 を 向 上 させることが 医 療 経 済 の 効 率 化 につながると 思 われます( 図 1) 感 染 症 の 場 合 を 考 えてみます 早 期 に 診 断 し 適 正 な 治 療 をし 合 併 症 なく 早 期 に 治 癒 させることができれば 入 院 費 治 療 費 などを 減 少 させ

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(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 H H H5.4.1 ( 参 考 値 ) 97.1 H H H H5.4.1 H H5.4.1 ( 参 考

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その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

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2. ネオdeしゅうほ 開 発 の 背 景 ネオdeしゅうほ は 保 険 期 間 中 に 万 一 のことがあった 場 合 に 収 入 減 少 に 対 する 備 えとして 毎 月 一 定 の 金 額 を 受 け 取 りたいというお 客 さまニーズに 応 える 商 品 です ライフスタイルの 多 様 化

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(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

5 月 19 日 5 新 生 児 の 呼 吸 障 害 GIO: 新 生 児 期 に 生 じる 呼 吸 障 害 の 病 態 の 特 徴 を 説 明 でき 胸 部 XPから 診 断 できる SBO: 1. 新 生 児 呼 吸 障 害 の 病 態 に 基 づく 症 状 の 特 徴 を 説 明 できる 2.

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 135, , ,900 2

3 薬 局 サービス 等 (1) 健 康 サポート 薬 局 である 旨 の 表 示 健 康 サポート 薬 局 である 旨 を 表 示 している 場 合 健 康 サポート 薬 局 とは かかりつけ 薬 剤 師 薬 局 としての 基 本 的 な 機 能 に 加 えて 積 極 的 な 健 康 サポート 機

3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 () 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 年 月 日 現 在 ) 一 般 行 政 職 平 均 給 与 月 額 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

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Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

空 き 家 を 売 却 した 場 合 の,000 万 円 控 除 特 例 の 創 設 被 相 続 人 が 住 んでいた 家 屋 及 びその 敷 地 を 相 続 があった 日 から 年 を 経 過 する 年 の 月 日 までに 耐 震 工 事 をしてから あるいは 家 を 除 却 し てから 売 却

1 C 型 肝 炎 ウイルスは どのように 感 染 しますか? わが 国 では 150 ~ 200 万 人 の 人 が C 型 肝 炎 ウイルスに 感 染 している キャリア で,このうち 感 染 していることを 知 らずに 過 ごしている 人 が 80 万 人 といわれていま す 感 染 の 主

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(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

障害福祉制度あらまし目次

目 次 事 例 法 別 5 法 別 5 70 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 誕 生 が 昭 和 9 年 月 以 降 の 者 3 法 別 5 70 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 特 例 措 置 対 象 者 法 別 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 特 例 措 置

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一 方 でも 自 分 から 医 師 に 症 状 の 変 化 について 伝 えている 割 合 は シーズン 前 では 満 足 な と 同 じ %でしたが シーズン 開 始 直 後 から 高 くなり シーズン 後 半 では の 31%を 上 回 り 42%となっています (グラフ 3) ギャップ 3:

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,6 243,7 185,8 222,9 261,9

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 135,6 243,7 2 級 185,8 37,8 3 級 4 級 222,9 354,7 ( 注 )

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Transcription:

消 化 器 がんの 予 防 と 1.がん について 2. 消 化 器 がん 食 道 がん 胃 がん 大 腸 がん 肝 臓 がん 膵 臓 がん 3.がんを 予 防 する 4. 早 期 発 見 で 治 す 5. 個 別 化 予 防 滋 賀 県 立 成 人 病 センター 疾 病 介 護 予 防 推 進 室 水 田 和 彦 平 成 26 年 2 月 14 日

予 防 受 治 療 発 生 断 可 能 症 状 発 現 がんの 大 きさ 症 状 出 生 死 亡

がん の 有 効 性 評 価 デメリット メリット 費 用 早 期 発 見 治 癒 QOLの 改 善 マンパワー 偶 発 症 QOLの 悪 化

がん の 基 本 的 条 件 (1)がんになる 人 が 多 く また 死 亡 の 重 大 な 原 因 であること (2)がん を 行 うことで そのがんによる 死 亡 が 確 実 に 減 少 すること (3)がん を 行 う 査 方 法 があること (4) 査 が 安 全 であること (5) 査 の 精 度 がある 程 度 高 いこと (6) 発 見 されたがんについて 治 療 法 があること (7) 総 合 的 にみて を 受 けるメリットがデメリットを 上 回 ること デメリット: 偽 陰 性 偽 陽 性 過 剰 断 査 に 伴 う 偶 発 症 心 理 的 影 響

部 位 対 象 年 齢 部 位 別 がん の 実 際 間 隔 方 法 要 精 率 査 法 がん 発 見 率 胃 大 腸 肺 40 歳 以 上 40 歳 以 上 40 歳 以 上 毎 年 胃 X 線 査 10% 胃 内 視 鏡 査 0.15% 毎 年 便 潜 血 7% 大 腸 内 視 鏡 査 0.15% 毎 年 胸 部 写 真 + 喫 煙 者 では 喀 痰 細 胞 胸 部 写 真 3% 細 胞 1% 胸 部 CT 気 管 支 鏡 0.04% 乳 房 40 歳 以 上 隔 年 視 触 +マンモグ ラフィ 8% マンモグラフィ 超 音 波 MRI CT 穿 刺 吸 引 細 胞 や 針 生 0.27% 子 宮 頸 部 20 歳 以 上 隔 年 細 胞 1% コルポスコープ 細 胞 0.05%

でのバイアス ( 有 効 性 を 評 価 する 場 合 に 問 題 となる) lead time bias( 先 行 時 間 による 偏 り) スクリーニングによって 発 見 された 群 ( 発 見 癌 )の 方 が 有 症 状 の 外 来 発 見 群 ( 症 状 発 見 癌 )よりも 生 存 期 間 が 長 くなっていても それは 無 症 状 の 時 期 にスクリーニングされたため その 時 期 から 症 状 の 出 るまでの 期 間 (リードタイム)だけ 長 くなっているのかもしれないという 偏 り length bias( 滞 在 時 間 の 長 さによる 偏 り) スクリーニングによって 発 見 された 群 ( 発 見 癌 )の 方 が 有 症 状 の 外 来 発 見 群 ( 症 状 発 見 癌 )よりも 生 存 期 間 が 長 くなっていても それはスクリーニ ングによって 発 見 された 症 例 は 進 行 のゆっくりした 疾 病 者 つまり 断 可 能 でかつ 無 症 状 の 状 態 が 長 いものであるかもしれないという 偏 り self-selection bias( 自 己 選 択 による 偏 り) スクリーニング 受 者 は 一 般 に 健 康 意 識 の 高 い 人 々であり 疾 病 が 発 見 された 後 の 医 療 指 導 管 理 を 十 分 に 守 り 疾 病 の 予 後 に 影 響 を 与 える 生 活 上 の 危 険 因 子 を 避 けるように 行 動 するので それだけ 生 存 率 がよくなる ことが 考 えられることによる 偏 り

2. 消 化 器 がん

アルコールと 食 道 癌 飲 酒 と 喫 煙 が 大 きなリスク 飲 酒 の 影 響 には 遺 伝 的 背 景 も 関 連 している エタノール アセトアルデヒド 発 がん アセトアルデヒドを 代 謝 する 酵 素 (ALDH2;アルデヒド 脱 水 酵 素 2)には 遺 伝 子 多 型 がある 処 理 速 度 の 速 い 人 ( 活 性 型 )= 飲 める 人 処 理 速 度 の 遅 い 人 ( 非 活 性 型 )= 全 く 飲 めない 人 ( 低 活 性 型 )=ある 程 度 飲 める 人 日 本 酒 2 合 以 上 飲 酒 によるリスクに 数 倍 の 差 がある 個 々の 遺 伝 的 背 景 を 加 味 した 生 活 改 善 をする

喫 煙 飲 酒 と 食 道 がん 多 目 的 コホート 研 究 (JPHC Study)

胃 がん 死 亡 率 は 減 少 している

胃 がんをみつける 査 胃 内 視 鏡 査 でみつける 疑 わしい 病 変 が 存 在 すれば 組 織 査 を 実 施 して 確 定 断 される その 他 助 けとなる 査 ( 断 には 胃 内 視 鏡 査 が 必 要 ) 胃 X 線 査 ( 対 策 型 で 実 施 : 疑 われた 場 合 は 胃 内 視 鏡 査 で 精 査 をする ) 腹 部 CT 査 ( 進 行 して 壁 が 厚 くなると 疑 われる ) PG 法 ( 血 液 査 : 胃 粘 膜 萎 縮 の 指 標 ) ABCリスク 評 価 ( 血 液 査 :ピロリ 菌 と 胃 粘 膜 萎 縮 によるリス ク 評 価 )

では 早 期 がんの 発 見 が 多 い 非 別 がん 進 行 度 別 罹 患 数 2500 2000 罹 患 1500 数 ( 人 1000 ) 500 不 明 進 行 早 期 0 非 非 非 非 非 胃 がん 大 腸 がん 肺 がん 乳 がん 子 宮 頸 がん * とは がん 健 康 断 人 間 ドック 等 を 含 んだ 人 数 非 とは 以 外 が 発 見 契 機 だったもの 全 てを 含 む 早 期 とは 地 域 がん 登 録 の 進 展 度 で 上 皮 内 限 局 をあわせた 人 数 * 滋 賀 県 地 域 がん 登 録 平 成 18 年 ~21 年 集 計

ピロリ 菌 と 胃 がん 日 本 人 全 体 半 分 は ピロリ 菌 陰 性 半 分 は ピロリ 菌 陽 性 胃 がんは 非 常 にまれ ピロリ 菌 関 連 胃 炎 胃 がん 患 者 さ んでピロリ 菌 感 染 歴 のない 方 は1% 未 満 胃 がん 一 部 ( 年 率 0.4%) 喫 煙 塩 分 野 菜 果 物 不 足 などがリスク を 高 める

日 本 胃 がん 予 知 断 治 療 研 究 機 構

大 腸 がん 死 亡 率 は 増 えている

大 腸 がんのリスクファクター( 危 険 因 子 ) ( 東 京 都 がん 支 援 サイト) (1) 大 腸 ポリープを 指 摘 されたことがある 多 くの 大 腸 がんは 腺 腫 という 種 類 のポリープから 発 生 すると 考 えられる しかし ポリープを 経 ずに 正 常 な 粘 膜 が 直 接 がん 化 する 場 合 もある (2) 血 縁 者 のなかに 大 腸 がんになった 人 がいる すべてのがんは いくつかの 遺 伝 子 の 異 常 が 重 なることによって 発 生 する 大 腸 がんの 中 には 家 族 性 大 腸 ポリポーシス と 遺 伝 性 非 ポリポー シス 大 腸 がん という2つのがん 遺 伝 家 系 があり がん 発 生 の 原 因 とな る 遺 伝 子 も 見 つかっている そのような 家 系 でなくても 血 縁 者 でがんになった 人 がいる 場 合 には そうでない 人 より 遺 伝 子 に 異 常 が 起 こりやすいと 考 えられている (3) 食 生 活 の 欧 米 化 特 に 肉 類 を 中 心 とした 高 たんぱく 高 脂 肪 食 食 物 繊 維 の 摂 取 量 が 少 ないといった 食 生 活 の 欧 米 化 が 原 因 のひとつといわれている

大 腸 がんをみつける 査 大 腸 内 視 鏡 査 でみつける 疑 わしい 病 変 が 存 在 すれば 組 織 査 で 確 定 断 される その 他 助 けとなる 査 ( 断 には 大 腸 内 視 鏡 査 が 必 要 ) 便 潜 血 反 応 ( 対 策 型 で 実 施 : 便 中 の 血 液 反 応 陽 性 ) 注 腸 査 腹 部 CT 査 ( 進 行 して 壁 が 厚 くなると 疑 われる) FDG-PET 査

では 早 期 がんが 多 い 大 腸 がん 非 別 進 行 度 非 44.2% 早 期 77.8% 早 期 進 行 不 明 0% 20% 40% 60% 80% 100% * 滋 賀 県 地 域 がん 登 録 平 成 18 年 ~21 年 集 計

便 潜 血 反 応 と 大 腸 がん カットオフ 値 人 数 陰 性 陽 性 大 腸 がん 0 100 300 OD 値

大 腸 がんの 初 発 症 状 出 血 血 便 慢 性 貧 血 通 過 障 害 便 秘 腹 部 膨 満 腹 痛 便 が 細 くなる 圧 迫 刺 激 症 状 腹 部 違 和 感 腹 痛 時 に 下 痢 * 便 潜 血 反 応 陽 性 率 進 行 がん80% 早 期 がん20~30% 進 行 しないと 症 状 は 出 ない

では 早 期 がんの 発 見 が 多 い 非 別 がん 進 行 度 別 罹 患 数 2500 2000 罹 患 1500 数 ( 人 1000 ) 500 不 明 進 行 早 期 0 非 非 非 非 非 胃 がん 大 腸 がん 肺 がん 乳 がん 子 宮 頸 がん * とは がん 健 康 断 人 間 ドック 等 を 含 んだ 人 数 非 とは 以 外 が 発 見 契 機 だったもの 全 てを 含 む 早 期 とは 地 域 がん 登 録 の 進 展 度 で 上 皮 内 限 局 をあわせた 人 数 * 滋 賀 県 地 域 がん 登 録 平 成 18 年 ~21 年 集 計

肝 癌 ( 肝 細 胞 癌 )の 原 因 B 型 肝 炎 ウイルス 陽 性 (16%) B 型 およびC 型 肝 炎 ウイルス 陽 性 (1%) B 型 およびC 型 肝 炎 ウイルス 陰 性 (11%) C 型 肝 炎 ウイルス 陽 性 (72%) 毎 年 約 35,000 人 が 肝 癌 で 死 亡 第 15 回 原 発 性 肝 癌 追 跡 調 査 報 告

肝 癌 の 予 防 ( 肝 炎 ウイルスの 治 療 肝 炎 の 治 療 ) 原 因 療 法 C 型 肝 炎 治 療 ウイルスの 体 内 からの 排 除 を 目 指 す インターフェロン 製 剤 インターフェロン 製 剤 及 びリバビリン 併 用 インターフェロン 製 剤 リバビリン プロテアーゼ 阻 害 薬 併 用 B 型 肝 炎 治 療 ウイルス 量 の 持 続 低 下 を 目 指 す インターフェロン 製 剤 核 酸 アナログ 製 剤 飲 酒 及 び 食 事 の 制 限 対 症 療 法 肝 炎 を 鎮 静 化 して 肝 硬 変 肝 癌 への 進 展 阻 止 を 目 指 す 肝 庇 護 剤 グリチルリチン 配 合 剤 ウルソデオキシコール 酸 等 インターフェロン 製 剤 の 少 量 長 期 投 与 瀉 血 療 法

膵 臓 がん

膵 臓 癌 の 特 徴 次 第 に 増 加 している 早 期 発 見 が 困 難 有 効 な 法 が 確 立 していない 進 行 状 態 で 見 つかることが 多 く したがって 治 療 成 績 も 好 ましくない 化 学 療 法 放 射 線 療 法 ともに 効 きにくい 予 防 法 は 確 立 していない

3.がんを 予 防 する

1 感 染 症 対 策 ( 撲 滅 を 目 指 す) 肝 がん( 肝 細 胞 がん)の 原 因 B 型 肝 炎 ウイルス 陽 性 (16%) B 型 およびC 型 肝 炎 ウイルス 陽 性 (1%) B 型 およびC 型 肝 炎 ウイルス 陰 性 (11%) 毎 年 約 35,000 人 が 肝 がんで 死 亡 C 型 肝 炎 ウイルス 陽 性 (72%) 第 15 回 原 発 性 肝 癌 追 跡 調 査 報 告 肝 炎 ウイルスの 治 療 で 予 防 できる

2 生 活 習 慣 とがん(リスクを 下 げる) 日 本 人 のためのがん 予 防 法 推 奨 喫 煙 飲 酒 たばこは 吸 わない 他 人 のたばこの 煙 をできるだけ 避 ける 飲 むなら 節 度 のある 飲 酒 をする 食 事 は 偏 らずバランスよくとる 食 事 * 塩 蔵 食 品 食 塩 の 摂 取 は 最 小 限 にする * 野 菜 や 果 物 不 足 にならない * 飲 食 物 を 熱 い 状 態 でとらない 身 体 活 動 日 常 生 活 を 活 動 的 に 過 ごす 体 形 成 人 期 での 体 重 を 適 正 な 範 囲 に 維 持 する( 太 りすぎない やせすぎない) 感 染 肝 炎 ウイルス 感 染 の 有 無 を 知 り 感 染 している 場 合 はその 治 療 の 措 置 をとる 子 宮 頸 がんワクチン 接 種 国 立 がん 研 究 センターがん 予 防 研 究 センター

4.がん を 受 ける( 早 期 発 見 で 治 す)

がんの 治 療 成 績

では 早 期 がんの 発 見 が 多 い 非 別 がん 進 行 度 別 罹 患 数 2500 2000 罹 患 1500 数 ( 人 1000 ) 500 不 明 進 行 早 期 0 非 非 非 非 非 胃 がん 大 腸 がん 肺 がん 乳 がん 子 宮 頸 がん * とは がん 健 康 断 人 間 ドック 等 を 含 んだ 人 数 非 とは 以 外 が 発 見 契 機 だったもの 全 てを 含 む 早 期 とは 地 域 がん 登 録 の 進 展 度 で 上 皮 内 限 局 をあわせた 人 数 * 滋 賀 県 地 域 がん 登 録 平 成 18 年 ~21 年 集 計

5. 個 別 化 疾 病 予 防 1 個 人 が 将 来 このまま 行 くとどのくらいの 確 率 で 特 定 の 疾 患 に 罹 るかを それまでのライフスタイル 環 境 要 因 と 遺 伝 的 要 因 の 両 方 から 推 定 予 測 する 2その 結 果 をもとに その 個 人 に 対 して 発 症 リスク を 効 果 的 に 低 下 させるための 方 法 を 指 導 する 3 個 別 の 対 応 策 に 取 り 組 む 4 結 果 その 個 人 の 疾 病 発 症 予 防 あるいは 発 症 の 遅 延 につながり 健 康 寿 命 が 延 伸 する

Gene Science Japan

独 立 行 政 法 人 科 学 技 術 振 興 機 構 研 究 開 発 戦 略 センター

決 めるのは 貴 方 自 分 のため 家 族 のため 良 い 生 活 習 慣 生 きがい 趣 味 社 会 参 加 リスクに 応 じた 予 防 策 有 効 な