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1. 重 要 な 会 計 方 針 財 務 諸 表 の 注 記 財 務 諸 表 の 作 成 は NPO 法 人 会 計 基 準 (2010 年 7 月 20 日 2011 年 11 月 20 日 一 部 改 正 NPO 法 人 会 計 基 準 協 議 会 )によっています 同 基 準 では 特 定 非

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目 次 1 報 酬 給 与 額 事 例 1 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 1 事 例 2 役 員 退 職 金 ( 役 員 退 職 慰 労 金 )を 報 酬 給 与 額 として 申 告 して いなかった 事 例 1 事 例 3 持 株 奨 励 金 を 報 酬 給 与 額 として 申 告 していなかった 事 例 2 事 例 4 報 酬 給 与 額 に 含 める 通 勤 手 当 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 2 事 例 5 報 酬 給 与 額 に 含 める 通 勤 手 当 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 ( 消 費 税 の 控 除 漏 れ) 2 事 例 6 出 向 先 からの 負 担 金 のうち 退 職 給 与 分 を 報 酬 給 与 額 から 控 除 していた 事 例 3 事 例 7 出 向 先 からの 負 担 金 のうち 法 定 福 利 費 等 分 を 報 酬 給 与 額 から 控 除 していた 事 例 3 2 純 支 払 利 子 事 例 8 信 用 保 証 料 を 支 払 利 子 として 申 告 していた 事 例 4 事 例 9 売 上 割 引 料 を 支 払 利 子 として 申 告 していた 事 例 4 事 例 10 利 子 税 地 方 税 の 延 滞 金 ( 納 期 限 延 長 に 係 るもの)について 支 払 利 子 として 申 告 していなかった 事 例 5 事 例 11 還 付 加 算 金 を 受 取 利 子 として 申 告 していなかった 事 例 5 3 純 支 払 賃 借 料 事 例 12 共 益 費 を 控 除 せずに 支 払 賃 借 料 として 申 告 していた 事 例 6 事 例 13 国 地 方 公 共 団 体 に 支 払 う 占 用 料 を 支 払 賃 借 料 として 申 告 し ていなかった 事 例 6 事 例 14 電 柱 敷 地 料 を 受 取 賃 借 料 として 申 告 していなかった 事 例 7 事 例 15 従 業 員 から 受 け 取 る 社 宅 使 用 料 を 受 取 賃 借 料 として 申 告 して いなかった 事 例 7 4 資 本 割 事 例 16 損 失 のてん 補 に 充 てた 金 額 を 資 本 金 等 の 額 から 控 除 していな かった 事 例 8

参 考 条 文 凡 例 法 地 方 税 法 令 地 方 税 法 施 行 令 規 則 地 方 税 法 施 行 規 則 通 知 地 方 税 法 の 施 行 に 関 する 取 扱 について( 道 府 県 税 関 係 )

1 報 酬 給 与 額 事 例 1 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 雇 用 関 係 等 に 基 づく 労 務 の 提 供 の 対 価 として 支 払 われるものであって 法 人 税 の 所 得 の 計 算 上 損 金 の 額 に 算 入 され 所 得 税 において 給 与 所 得 または 退 職 所 得 とされるものに ついては 報 酬 給 与 額 に 含 めます( 法 72の151 通 知 4の2の1 4の2の3) したがって 賞 与 について 引 当 金 勘 定 を 設 けている 場 合 は 注 意 が 必 要 です 賞 与 引 当 金 の 繰 入 額 について 法 人 税 申 告 書 の 別 表 4で 加 算 した 額 は 当 該 事 業 年 度 の 損 金 に は 算 入 されません 一 方 賞 与 引 当 金 を 取 り 崩 し 実 際 に 賞 与 を 支 払 った 事 業 年 度 にお いては 法 人 税 申 告 書 の 別 表 4で 減 算 した 額 が 当 該 事 業 年 度 の 損 金 に 算 入 されること になります 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 としては 法 人 税 申 告 書 の 別 表 4に 加 算 額 あるいは 減 算 額 があるにもかかわらず これらの 金 額 を 考 慮 せずに 決 算 書 に 計 上 されていた 賞 与 の 金 額 のみを 報 酬 給 与 額 に 含 めていた 事 例 が 多 く 見 受 けられました 申 告 の 際 にはご 注 意 ください 事 例 2 役 員 退 職 金 ( 役 員 退 職 慰 労 金 )を 報 酬 給 与 額 として 申 告 してい なかった 事 例 役 員 に 対 する 退 職 金 のうち 法 人 税 の 所 得 の 計 算 上 損 金 の 額 に 算 入 される 退 職 金 につ いては 報 酬 給 与 額 に 含 めることとなります なお 法 人 税 で 損 金 算 入 されない 額 ( 例 : 役 員 に 対 する 退 職 金 の 額 の 一 部 が 過 大 なものとして 損 金 否 認 された 額 )については 報 酬 給 与 額 には 含 めません( 法 72の151 通 知 4の2の1 4の2の3) また 事 例 1と 同 様 役 員 退 職 金 について 引 当 金 勘 定 を 設 けている 場 合 は 引 当 金 の 繰 入 額 について 法 人 税 申 告 書 の 別 表 4で 加 算 した 額 は 当 該 事 業 年 度 の 損 金 には 算 入 されず 引 当 金 を 取 り 崩 し 実 際 に 役 員 の 退 職 金 を 支 払 った 事 業 年 度 において 法 人 税 申 告 書 の 別 表 4で 減 算 した 額 が 当 該 事 業 年 度 の 損 金 に 算 入 されることになります 役 員 退 職 金 については 退 職 金 そのものの 報 酬 給 与 額 への 算 入 漏 れといった 単 純 な 誤 りの 事 例 や 法 人 税 申 告 書 の 別 表 4に 加 算 額 あるいは 減 算 額 があるにもかかわらず こ れらの 金 額 を 考 慮 せずに 決 算 書 に 計 上 されていた 役 員 退 職 金 の 金 額 のみを 報 酬 給 与 額 に 含 めていた 誤 りの 事 例 が 多 く 見 受 けられました 申 告 の 際 にはご 注 意 ください 1

事 例 3 持 株 奨 励 金 を 報 酬 給 与 額 として 申 告 していなかった 事 例 法 人 税 の 所 得 の 計 算 上 損 金 の 額 に 算 入 され 所 得 税 において 給 与 所 得 または 退 職 所 得 とされるものについては その 名 称 や 支 給 形 態 を 問 わず 原 則 として 報 酬 給 与 額 に 含 め ます( 法 72の151 通 知 4の2の1 4の2の3) したがって 福 利 厚 生 費 などの 勘 定 科 目 に 含 まれるものであっても 所 得 税 において 給 与 所 得 とされるものは 報 酬 給 与 額 の 対 象 となりますが 特 に 持 株 奨 励 金 については 申 告 から 漏 れているケースが 多 くありました 報 酬 給 与 額 の 算 定 に 際 しては 給 料 賃 金 賞 与 等 の 勘 定 科 目 だけでなく その 他 の 勘 定 科 目 についても 所 得 税 において 給 与 所 得 とされるものがないか ご 注 意 ください 事 例 4 報 酬 給 与 額 に 含 める 通 勤 手 当 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 報 酬 給 与 額 に 含 めるべき 通 勤 手 当 については 計 上 誤 りが 多 く 見 受 けられます 報 酬 給 与 額 に 含 める 通 勤 手 当 は 所 得 税 における 非 課 税 限 度 額 を 超 えて 支 給 される 分 ( 課 税 通 勤 手 当 )です( 通 知 4の2の8) 一 般 の 通 勤 者 について 通 常 必 要 である 部 分 として 所 得 税 法 の 非 課 税 部 分 に 相 当 する 金 額 ( 非 課 税 通 勤 手 当 )は 報 酬 給 与 額 に 含 めません( 令 20の2の3) 課 税 通 勤 手 当 を 含 めずに 申 告 していた 事 例 や 非 課 税 通 勤 手 当 を 含 めて 申 告 していた 事 例 が 多 く 見 受 けられました 申 告 の 際 にはご 注 意 ください 事 例 5 報 酬 給 与 額 に 含 める 通 勤 手 当 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 ( 消 費 税 の 控 除 漏 れ) 収 益 配 分 額 ( 報 酬 給 与 額 純 支 払 利 子 純 支 払 賃 借 料 )の 計 算 にあたっては 消 費 税 および 地 方 消 費 税 を 除 いた 金 額 を 基 礎 とします( 通 知 4の1の3) したがって 報 酬 給 与 額 の 計 算 にあたり 非 課 税 通 勤 手 当 を 減 算 する 場 合 や 課 税 通 勤 手 当 を 加 算 する 場 合 には 消 費 税 分 を 控 除 する 必 要 があります この 際 に 給 与 台 帳 の 消 費 税 込 みの 金 額 を 減 算 または 加 算 すると 消 費 税 が 含 まれた 金 額 で 計 算 してしまうこ とになります 消 費 税 の 税 抜 処 理 をした 決 算 書 や 総 勘 定 元 帳 以 外 の 台 帳 や 集 計 表 を 使 用 する 場 合 は 消 費 税 分 を 控 除 します( 令 20の2の3 通 知 4の2の8) 消 費 税 込 みの 非 課 税 通 勤 手 当 を 減 算 していた 事 例 や 消 費 税 込 みの 課 税 通 勤 手 当 を 加 算 していた 事 例 が 多 く 見 受 けられました 申 告 の 際 にはご 注 意 ください 2

事 例 6 出 向 先 からの 負 担 金 のうち 退 職 給 与 分 を 報 酬 給 与 額 から 控 除 していた 事 例 通 常 出 向 者 に 係 る 給 与 等 は 実 質 的 に 負 担 している 法 人 ( 出 向 先 )の 報 酬 給 与 額 と なりますが 退 職 給 与 その 他 これに 類 するものについては 形 式 的 支 払 者 となる 法 人 ( 出 向 元 )の 報 酬 給 与 額 となります( 通 知 4の2の14) したがって 出 向 先 の 法 人 が 出 向 者 の 退 職 給 与 の 一 部 を 負 担 している 場 合 は 出 向 先 法 人 と 出 向 元 法 人 との 間 での 退 職 給 与 の 負 担 金 の 受 払 いは 考 慮 せず 出 向 元 法 人 が 退 職 者 に 退 職 給 与 を 支 給 した 事 業 年 度 において 出 向 元 法 人 の 報 酬 給 与 額 となります このため 出 向 先 法 人 から 出 向 者 の 退 職 給 与 の 負 担 金 を 受 け 取 った 場 合 当 該 金 額 を 出 向 元 法 人 の 報 酬 給 与 額 から 控 除 しません 出 向 先 から 受 け 取 った 退 職 給 与 の 負 担 金 を 報 酬 給 与 額 から 減 算 していた 事 例 が 見 受 けられました 申 告 の 際 にはご 注 意 ください 事 例 7 出 向 先 からの 負 担 金 のうち 法 定 福 利 費 等 分 を 報 酬 給 与 額 から 控 除 していた 事 例 出 向 者 の 給 与 ( 退 職 給 与 を 除 く )については 当 該 給 与 の 実 質 的 負 担 者 の 報 酬 給 与 額 となります( 通 知 4の2の14) このため 出 向 元 法 人 の 報 酬 給 与 額 の 算 定 にあた っては 出 向 先 法 人 から 受 け 取 った 出 向 者 の 給 与 負 担 金 を 報 酬 給 与 額 から 減 算 すること になります 算 定 の 際 には 給 与 負 担 金 の 中 に 報 酬 給 与 額 の 対 象 とならないもの( 法 定 福 利 費 や 非 課 税 通 勤 手 当 )が 含 まれている 場 合 は それらの 額 を 除 いた 金 額 を 減 算 します 給 与 負 担 金 として 受 け 入 れた 金 額 の 総 額 を 給 与 等 の 同 一 の 勘 定 科 目 で 経 理 してい る 場 合 は その 総 額 を 報 酬 給 与 額 から 減 算 するのではなく 負 担 金 の 明 細 を 把 握 したう えで 報 酬 給 与 額 の 対 象 となる 金 額 を 減 算 する 必 要 があります 出 向 先 から 受 け 取 った 給 与 負 担 金 には 法 定 福 利 費 等 が 含 まれていたにもかかわらず 給 与 負 担 金 の 全 額 を 報 酬 給 与 額 から 減 算 していた 事 例 が 見 受 けられました 申 告 の 際 に はご 注 意 ください 3

2 純 支 払 利 子 事 例 8 信 用 保 証 料 を 支 払 利 子 として 申 告 していた 事 例 純 支 払 利 子 の 対 象 となる 支 払 利 子 とは 法 人 が 各 事 業 年 度 において 支 払 う 負 債 の 利 子 をいいますが これには 経 済 的 な 性 質 が 利 子 に 準 ずるものも 含 まれます( 法 72の16 2 令 20の2の7) 法 人 の 経 理 上 信 用 保 証 協 会 に 支 払 う 信 用 保 証 料 を 支 払 利 子 と 同 一 の 勘 定 科 目 に 含 め て 処 理 していることがありますが 信 用 保 証 料 は 負 債 の 利 子 には 該 当 しないため 申 告 にあたっては 支 払 利 子 の 勘 定 科 目 から 信 用 保 証 料 を 除 く 必 要 があります 決 算 書 の 支 払 利 子 の 勘 定 科 目 に 信 用 保 証 料 を 含 む 場 合 であっても 支 払 利 子 の 勘 定 科 目 の 額 をそのまま 申 告 額 としていたケースが 多 く 見 受 けられました 申 告 の 際 にはご 注 意 ください 事 例 9 売 上 割 引 料 を 支 払 利 子 として 申 告 していた 事 例 売 上 割 引 料 とは 売 掛 金 またはこれに 準 ずる 債 権 について 得 意 先 から 支 払 期 日 前 に 支 払 いを 受 けたことにより 支 払 う 金 銭 ですが これは 期 日 前 に 支 払 いを 行 ったことに 対 する 報 奨 金 としての 性 質 を 有 するものであるため 支 払 利 子 には 含 めません( 通 知 4の 3の9) 売 上 割 引 料 を 支 払 利 子 に 含 めて 申 告 していたケースが 見 受 けられました 申 告 の 際 に はご 注 意 ください なお 法 人 が 受 け 取 る 場 合 には 仕 入 割 引 料 となりますが これについても 受 取 利 子 に は 含 めません 4

事 例 10 利 子 税 地 方 税 の 延 滞 金 ( 納 期 限 延 長 に 係 るもの)について 支 払 利 子 として 申 告 していなかった 事 例 法 人 税 の 所 得 の 計 算 上 損 金 の 額 に 算 入 される 支 払 利 子 の 額 は 支 払 利 子 の 対 象 となり ます( 法 72の16) 利 子 税 および 地 方 税 の 延 滞 金 ( 納 期 限 延 長 に 係 るもの( 法 65 72の45の2およ び327の 規 定 により 徴 収 されるもの)に 限 る )は 法 人 税 において 損 金 算 入 される ため 支 払 利 子 の 対 象 となります( 通 知 4の3の1(12)) なお 不 申 告 や 納 期 限 後 の 納 付 に 係 る 延 滞 金 は 法 人 税 において 損 金 算 入 されないた め 支 払 利 子 には 含 めません 利 子 税 や 地 方 税 の 延 滞 金 ( 納 期 限 延 長 に 係 るもの)について 支 払 利 子 に 計 上 されて いなかったケースが 多 く 見 受 けられました 申 告 の 際 にはご 注 意 ください 事 例 11 還 付 加 算 金 を 受 取 利 子 として 申 告 していなかった 事 例 純 支 払 利 子 の 対 象 となる 受 取 利 子 とは 法 人 が 各 事 業 年 度 において 支 払 を 受 ける 利 子 をいいますが これには 経 済 的 な 性 質 が 利 子 に 準 ずるものも 含 まれます( 法 72の16 3 令 20の2の8) 還 付 加 算 金 も 利 子 としての 性 質 を 有 しますので 受 取 利 子 の 対 象 となります( 通 知 4 の3の2(15)) 法 人 の 経 理 上 還 付 加 算 金 は 受 取 利 子 ではなく 雑 収 入 等 の 勘 定 科 目 に 含 まれ ている 場 合 が 多 いことから 計 上 漏 れとなるケースが 多 く 見 受 けられました 申 告 の 際 にはご 注 意 ください 5

3 純 支 払 賃 借 料 事 例 12 共 益 費 を 控 除 せずに 支 払 賃 借 料 として 申 告 していた 事 例 土 地 または 家 屋 の 賃 借 権 等 に 係 る 契 約 等 において 水 道 光 熱 費 管 理 人 費 その 他 の 維 持 費 を 共 益 費 等 として 支 払 っており 賃 借 料 と 当 該 共 益 費 等 とが 明 確 かつ 合 理 的 に 区 分 されている 場 合 には 当 該 共 益 費 等 は 支 払 賃 借 料 としては 取 り 扱 わないこととされてい ます( 通 知 4の4の8(7)) 法 人 の 事 務 所 従 業 員 の 社 宅 等 の 共 益 費 等 を 支 払 っていて 法 人 の 経 理 上 共 益 費 等 を 賃 借 料 などと 同 一 の 勘 定 科 目 で 経 理 している 場 合 は 注 意 が 必 要 です 共 益 費 等 は 支 払 賃 借 料 の 対 象 ではないので 当 該 勘 定 科 目 から 共 益 費 等 を 除 く 必 要 があります 共 益 費 等 を 控 除 せずに 法 人 が 支 払 った 賃 借 料 共 益 費 等 の 総 額 を 申 告 額 としていた ケースが 多 く 見 受 けられました 申 告 の 際 にはご 注 意 ください 事 例 13 国 地 方 公 共 団 体 に 支 払 う 占 用 料 を 支 払 賃 借 料 として 申 告 して いなかった 事 例 支 払 賃 借 料 の 対 象 となる 土 地 または 家 屋 の 使 用 または 収 益 を 目 的 とする 権 利 には 地 上 権 などのほか 行 政 財 産 を 使 用 する 権 利 なども 含 まれるため 国 や 地 方 公 共 団 体 に 対 し 支 払 う 道 路 占 用 料 なども 使 用 の 期 間 が1 月 以 上 であれば 支 払 賃 借 料 として 計 上 する 必 要 があります( 通 知 4の4の2 4の4の3) また 土 地 上 空 や 地 中 などについても 地 上 権 の 範 囲 が 及 ぶため 道 路 空 中 の 占 用 料 に ついても 支 払 賃 借 料 として 計 上 する 必 要 があります 国 や 地 方 公 共 団 体 に 支 払 う 道 路 占 用 料 が 支 払 賃 借 料 に 含 まれていないケースが 多 く 見 受 けられました 申 告 の 際 にはご 注 意 ください 6

事 例 14 電 柱 敷 地 料 を 受 取 賃 借 料 として 申 告 していなかった 事 例 純 支 払 賃 借 料 の 算 定 上 支 払 賃 借 料 から 控 除 する 受 取 賃 借 料 の 対 象 となるものは 土 地 または 家 屋 の 使 用 または 収 益 を 目 的 とする 権 利 の 対 価 として 法 人 が 支 払 を 受 ける 金 額 です( 法 72の17 通 知 4の4の2) 電 柱 敷 地 料 は 電 力 会 社 等 による 土 地 の 使 用 の 対 価 として 法 人 が 支 払 を 受 けるもの であるため 受 取 賃 借 料 の 対 象 となります 法 人 の 経 理 上 電 柱 敷 地 料 は 受 取 賃 借 料 ではなく 雑 収 入 等 の 勘 定 科 目 に 含 ま れている 場 合 が 多 いことから 計 上 漏 れとなるケースが 多 く 見 受 けられました 申 告 の 際 にはご 注 意 ください 事 例 15 従 業 員 から 受 け 取 る 社 宅 使 用 料 を 受 取 賃 借 料 として 申 告 してい なかった 事 例 法 人 が 賃 借 している 家 屋 等 を 従 業 員 に 社 宅 等 として 賃 貸 している 場 合 には 当 該 法 人 が 賃 貸 人 に 支 払 う 賃 借 料 は 支 払 賃 借 料 となり 従 業 員 から 家 賃 の 自 己 負 担 分 として 受 け 取 る 社 宅 使 用 料 は 受 取 賃 借 料 になります( 通 知 4の4の8(1)) なお 従 業 員 から 受 け 取 る 社 宅 使 用 料 のうち 賃 借 料 と 共 益 費 等 が 明 確 かつ 合 理 的 に 区 分 されている 場 合 共 益 費 等 の 部 分 は 受 取 賃 借 料 の 対 象 外 です( 通 知 4の4の8(7)) 法 人 の 経 理 上 社 宅 使 用 料 を 雑 収 入 等 の 勘 定 科 目 に 含 めている 場 合 は 従 業 員 か ら 受 け 取 る 社 宅 使 用 料 が 受 取 賃 借 料 の 計 上 漏 れとなるケースが 多 く 見 受 けられました 申 告 の 際 にはご 注 意 ください 7

4 資 本 割 事 例 16 損 失 のてん 補 に 充 てた 金 額 を 資 本 金 等 の 額 から 控 除 していなか った 事 例 資 本 割 の 課 税 標 準 となる 資 本 金 等 の 額 とは 各 事 業 年 度 終 了 の 日 における 法 人 税 法 に 規 定 する 資 本 金 等 の 額 または 連 結 個 別 資 本 金 等 の 額 をいい これらの 具 体 的 な 算 定 につ いては 法 人 税 の 例 によります( 通 知 4の6の1) なお 会 社 法 に 規 定 する 資 本 金 を 同 法 の 規 定 により 損 失 のてん 補 に 充 てた 場 合 などに ついては 地 方 税 法 上 の 加 算 減 算 をして 資 本 割 の 課 税 標 準 を 算 定 します( 法 72の 211) 例 えば 平 成 18 年 5 月 1 日 以 後 に 会 社 法 の 規 定 に 基 づき 資 本 金 の 額 または 資 本 準 備 金 の 額 を 減 少 して 計 上 したその 他 資 本 剰 余 金 を 損 失 のてん 補 に 充 てた 場 合 法 人 税 法 上 の 資 本 金 等 の 額 は 変 わりませんが 地 方 税 法 上 は 資 本 割 の 課 税 標 準 の 算 定 において その 額 を 減 算 します( 法 72の211Ⅲ 規 則 3の162 3 4) なお 平 成 27 年 度 税 制 改 正 により 平 成 27 年 4 月 1 日 以 降 に 開 始 する 事 業 年 度 に ついては 資 本 割 の 課 税 標 準 となる 資 本 金 等 の 額 が 資 本 金 と 資 本 準 備 金 の 合 計 額 を 下 回 る 場 合 資 本 金 と 資 本 準 備 金 の 合 計 額 を 資 本 割 の 課 税 標 準 とすることとなりました ( 法 72の212) 資 本 割 の 課 税 標 準 となる 資 本 金 等 の 額 については 損 失 のてん 補 に 充 てた 金 額 を 資 本 金 等 の 額 から 控 除 していなかったという 誤 りだけでなく 資 本 金 の 金 額 のみを 課 税 標 準 としていたという 誤 りや 法 人 税 法 に 規 定 する 資 本 金 等 の 額 の 算 定 が 誤 っていた( 法 人 税 申 告 書 別 表 5(1)の 資 本 金 等 の 額 の 計 算 に 関 する 明 細 書 の 記 載 が 誤 っており それをそのまま 資 本 割 の 課 税 標 準 としていた )という 事 例 も 見 受 けられました 申 告 の 際 にはご 注 意 ください 8