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Transcription:

広 監 第 100027 号 平 成 24 年 9 月 27 日 請 求 人 ( 略 ) 広 島 市 監 査 委 員 南 部 盛 一 同 井 上 周 子 同 谷 口 修 同 平 木 典 道 広 島 市 職 員 に 関 する 措 置 請 求 に 係 る 監 査 結 果 について( 通 知 ) 平 成 24 年 8 月 13 日 付 けで 受 け 付 けた 広 島 市 職 員 に 関 する 措 置 請 求 ( 以 下 本 件 措 置 請 求 という )について 地 方 自 治 法 ( 昭 和 22 年 法 律 第 67 号 以 下 法 という ) 第 242 条 第 4 項 の 規 定 により 監 査 を 行 ったので その 結 果 を 同 項 の 規 定 により 次 のとおり 通 知 する 第 1 措 置 請 求 書 記 載 の 請 求 の 要 旨 本 件 措 置 請 求 における 請 求 の 要 旨 は おおむね 以 下 のとおりである (なお 事 実 を 証 す る 書 面 として 提 出 のあった 文 中 の 別 紙 資 料 1~6の 添 付 は 省 略 する ) (1) 広 島 市 長 は 別 紙 の 資 料 1 国 有 財 産 譲 与 申 請 書 ( 写 し) 資 料 2 国 有 財 産 一 覧 表 ( 国 有 財 産 特 別 措 置 法 第 5 条 第 1 項 第 5 号 )( 写 し) 資 料 3 国 有 財 産 譲 与 契 約 書 ( 写 し) 資 料 4 国 有 財 産 特 定 図 面 D-454( 写 し) 資 料 5 変 更 契 約 ( 写 し)によれば 平 成 16 年 4 月 1 日 付 け 国 有 財 産 譲 与 契 約 ( 以 下 原 契 約 という )により 国 から 譲 与 のあった 資 料 4 国 有 財 産 特 定 図 面 D-454 記 載 の 広 島 市 西 区 草 津 南 三 丁 目 1848-2 西 側 の 法 定 外 公 共 物 ( 以 下 本 件 土 地 という )について 広 島 電 鉄 株 式 会 社 ( 以 下 広 島 電 鉄 という )の 鉄 道 敷 として 利 用 され 里 道 としての 機 能 を 喪 失 していたにも 係 らず 誤 って 国 に 譲 与 申 請 していたことが 判 明 したとして 平 成 24 年 3 月 29 日 付 けで 原 契 約 の 一 部 を 変 更 ( 取 消 )する 国 有 財 産 譲 与 契 約 の 変 更 契 約 ( 以 下 本 件 変 更 契 約 という )を 締 結 した (2) 本 件 土 地 は 原 契 約 の 締 結 に 際 し 既 に 里 道 としての 機 能 を 喪 失 していたとしても 国 から 広 島 市 への 譲 与 が 無 効 になるわけではない( 資 料 6 東 京 高 裁 平 20(ネ) 第 2380 号 土 地 所 有 権 確 認 請 求 控 訴 事 件 判 例 タイムズ NO.1296(2009.7.15)P204(6))から 広 島 市 が 本 件 変 更 契 約 により 本 件 土 地 を 返 還 したことは 一 方 的 に 財 産 を 放 棄 したことにな り 広 島 市 は 財 産 の 管 理 を 怠 っている (3) 広 島 市 長 は 違 法 で 不 当 な 契 約 の 締 結 もしくは 履 行 により 本 件 土 地 の 財 産 的 価 値 に ついて 価 値 の 維 持 保 全 を 図 る 財 産 的 処 置 を 目 的 とする 財 務 会 計 上 の 財 務 管 理 ( 後 述 のとおり 請 求 人 は 平 成 24 年 9 月 4 日 実 施 の 陳 述 において 財 務 管 理 を 財 産 管 理 に 修 正 している )を 怠 っている (4) 広 島 市 長 は 本 件 変 更 契 約 を 破 棄 することを 要 求 する 1

第 2 請 求 の 受 理 (1) 請 求 人 が 主 張 する 違 法 又 は 不 当 な 行 為 は 本 件 措 置 請 求 の 書 面 上 (ア) 広 島 市 は 財 産 の 管 理 を 怠 っていること (イ) 本 件 土 地 の 財 産 的 価 値 について 価 値 の 維 持 保 全 を 図 る 財 産 的 処 置 を 目 的 とする 財 務 会 計 上 の 財 産 管 理 を 怠 っていること の 2 点 であると 読 み 取 れる (2)しかしながら この 2 点 について 内 容 を 検 討 すると 以 下 の 理 由 により 請 求 人 の 主 張 はいずれも 住 民 監 査 請 求 の 対 象 とならない 事 案 と 考 えられる ア 請 求 の 対 象 となる 法 第 242 条 第 1 項 にいう 財 産 の 管 理 を 怠 る 事 実 とは 地 方 公 共 団 体 の 有 する 財 産 の 管 理 についての 執 行 機 関 又 は 職 員 の 懈 怠 をいい 地 方 公 共 団 体 の 有 する 財 産 的 価 値 の 維 持 保 全 等 の 財 務 的 処 理 を 直 接 の 目 的 とする 財 産 管 理 に 限 ら れることから 本 件 変 更 契 約 を 締 結 するという 行 為 は この 懈 怠 又 は 不 作 為 には 当 た らないこと イ 本 件 変 更 契 約 の 締 結 は 法 定 外 公 共 物 ( 里 道 )の 適 正 な 管 理 という 法 定 外 公 共 物 管 理 行 政 の 見 地 から 行 った 法 定 外 公 共 物 管 理 行 政 担 当 者 としての 行 為 であり 財 産 的 価 値 に 着 目 し その 価 値 の 維 持 保 全 を 図 る 財 務 処 置 を 直 接 の 目 的 とする 財 務 会 計 上 の 財 産 管 理 行 為 には 当 たらないこと (3)そこで 請 求 人 が 本 件 措 置 請 求 において 変 更 契 約 を 破 棄 することを 要 求 する とし ている( 後 述 のとおり 請 求 人 は 平 成 24 年 9 月 4 日 実 施 の 陳 述 においても 本 件 土 地 に 係 る 変 更 契 約 を 破 棄 し 元 に 戻 すことを 要 求 する ことに 言 及 している )ことにか んがみ 本 件 変 更 契 約 を 締 結 し 本 件 土 地 の 譲 与 を 取 り 消 したことは 違 法 又 は 不 当 な 財 産 の 処 分 に 当 たる と 主 張 しているものと 解 することにより 本 件 措 置 請 求 は 法 第 242 条 第 1 項 所 定 の 要 件 を 具 備 するものと 認 め 平 成 24 年 8 月 17 日 に 同 月 13 日 付 けでこ れを 受 理 することを 決 定 した 第 3 監 査 の 実 施 1 請 求 人 による 陳 述 法 第 242 条 第 6 項 の 規 定 により 平 成 24 年 9 月 4 日 請 求 人 による 陳 述 の 聴 取 を 行 っ た その 内 容 は 以 下 のとおりである なお 陳 述 に 当 たって 法 第 242 条 第 7 項 の 規 定 により 関 係 職 員 を 立 ち 会 わせた (1) 平 成 16 年 4 月 広 島 市 は 原 契 約 により 国 から 本 件 土 地 を 譲 与 されたが 平 成 24 年 3 月 広 島 電 鉄 の 鉄 道 敷 として 利 用 され 里 道 として 機 能 を 喪 失 しているとの 理 由 で 本 件 変 更 契 約 を 行 った (2)しかし 東 京 高 裁 平 20(ネ) 第 2380 号 土 地 所 有 権 確 認 請 求 控 訴 事 件 (その 後 上 告 されたが 平 成 22 年 3 月 最 高 裁 によって 却 下 され 判 決 は 確 定 している )の 判 旨 に あるとおり 本 件 係 争 地 が 畦 畔 として 国 の 所 有 に 属 するとしても 昭 和 12 年 に 機 能 喪 失 しているから 機 能 喪 失 物 として 譲 与 の 対 象 とならないというべきであると 主 張 す る が 本 件 係 争 地 は 被 控 訴 人 が 国 有 財 産 特 別 措 置 法 に 基 づき 国 から 譲 与 を 受 けた もので もともとの 同 法 の 目 的 が 前 記 判 示 のとおりであるとしても 譲 与 対 象 の 範 囲 が 非 常 に 広 く 調 査 が 困 難 であること 等 にかんがみると 同 法 が その 対 象 が 機 能 喪 失 物 だからといって 当 然 に 譲 与 を 無 効 とする 趣 旨 であると 解 することはできない (3)よって この 判 旨 の 内 容 をかんがみ 本 件 土 地 に 係 る 変 更 契 約 を 破 棄 し 元 に 戻 す ことを 要 求 する 2

(4)なお 請 求 の 要 旨 で 財 務 会 計 上 の 財 務 管 理 を 怠 っている としている 箇 所 に ついて 財 務 管 理 を 財 産 管 理 に 修 正 する 2 広 島 市 長 の 意 見 書 等 の 提 出 及 び 関 係 職 員 の 陳 述 広 島 市 長 に 対 し 意 見 書 及 び 関 係 書 類 等 の 提 出 を 求 めたところ 平 成 24 年 9 月 3 日 付 け 広 道 管 第 10008 号 の 意 見 書 が 提 出 され 同 年 9 月 4 日 関 係 職 員 による 陳 述 の 聴 取 を 行 った その 概 要 は 以 下 のとおりである なお 陳 述 に 当 たって 法 第 242 条 第 7 項 の 規 定 により 請 求 人 を 立 ち 会 わせた (1) 広 島 市 の 意 見 の 趣 旨 本 件 措 置 請 求 は 理 由 がない (2) 広 島 市 の 意 見 の 理 由 本 件 措 置 請 求 者 は 平 成 16 年 4 月 1 日 付 けで 広 島 市 が 国 から 譲 与 を 受 けた 広 島 市 西 区 草 津 南 三 丁 目 1848-2 西 側 の 本 件 土 地 について 広 島 市 が 広 島 電 鉄 の 鉄 道 敷 とし て 利 用 されており 里 道 としての 機 能 を 喪 失 していたにもかかわらず 誤 って 国 に 譲 与 申 請 していたことが 判 明 したとして 本 件 変 更 契 約 を 行 い 本 件 土 地 を 国 に 返 還 した ことは 一 方 的 に 財 産 を 放 棄 したことになり 広 島 市 は 財 産 の 管 理 を 怠 っているとと もに 広 島 市 長 は 違 法 で 不 当 な 契 約 の 締 結 もしくは 履 行 により 本 件 里 道 の 財 産 的 価 値 について 価 値 の 維 持 保 全 を 図 る 財 産 的 処 置 を 目 的 とする 財 務 会 計 上 の 財 産 管 理 を 怠 っている と 主 張 しているので 以 下 この 点 について 述 べる ア 本 件 変 更 契 約 について 本 件 土 地 は 原 契 約 前 から 広 島 電 鉄 の 鉄 道 敷 として 利 用 され かつ 踏 切 が 設 置 されておらず 危 険 なため 注 意 喚 起 を 行 う 警 告 看 板 及 び 通 行 しないようにするた めの 柵 が 設 置 されていることから 公 物 としての 機 能 を 失 ってしまっている 機 能 喪 失 財 産 であって 譲 与 の 対 象 からは 除 外 される ( 資 料 6 東 京 高 裁 平 20(ネ) 第 2380 号 土 地 所 有 権 確 認 請 求 控 訴 事 件 ) 物 件 に 当 たる 本 件 変 更 契 約 は 本 件 土 地 について 広 島 市 が 誤 って 譲 与 を 受 けたことから これ を 取 り 消 すために 国 の 同 意 を 得 て 国 有 財 産 譲 与 契 約 の 変 更 契 約 を 行 ったもので あり 一 方 的 に 財 産 を 放 棄 したことにも 違 法 で 不 当 な 契 約 の 締 結 もしくは 履 行 に も 当 たらない また 本 件 土 地 はそもそも 国 から 譲 与 を 受 けるべき 財 産 ではなく 国 の 財 産 とし て 管 理 すべきものであることから これを 国 に 返 還 したことは 広 島 市 が 価 値 の 維 持 保 全 を 図 る 財 産 的 処 置 を 目 的 とする 財 務 会 計 上 の 財 産 管 理 を 怠 っていること には 当 たらない イ まとめ 以 上 のことから 本 件 変 更 契 約 は 地 方 分 権 の 推 進 を 図 るための 関 係 法 律 の 整 備 等 に 関 する 法 律 ( 平 成 11 年 法 律 第 87 号 以 下 地 方 分 権 一 括 法 という )に 基 づ く 国 有 財 産 特 別 措 置 法 改 正 による 包 括 的 な 法 定 外 公 共 物 の 譲 与 申 請 の 瑕 疵 を 正 すこ とにより 適 切 な 財 産 管 理 を 行 おうとするものであることから 本 件 措 置 請 求 には 理 由 がない 3

3 監 査 の 対 象 とすべき 事 項 本 件 措 置 請 求 の 記 載 事 項 並 びに 請 求 人 及 び 関 係 職 員 の 陳 述 内 容 から 以 下 のとおりと する (1) 原 契 約 の 締 結 前 に 本 件 土 地 は 広 島 電 鉄 の 広 電 宮 島 線 の 鉄 道 敷 として 利 用 され 既 に 里 道 としての 機 能 を 喪 失 していたとする 本 件 変 更 契 約 に 係 る 変 更 理 由 の 事 実 認 定 に 誤 りはないか (2) 本 件 変 更 契 約 を 締 結 し 本 件 土 地 の 譲 与 を 取 り 消 したことは 違 法 又 は 不 当 な 財 産 の 処 分 に 当 たるか 第 4 監 査 の 結 果 請 求 人 の 主 張 広 島 市 長 の 主 張 関 係 人 調 査 の 内 容 等 について 審 査 した 結 果 本 件 措 置 請 求 について 次 のとおり 判 断 する 1 法 定 外 公 共 物 の 譲 与 手 続 等 (1) 法 定 外 公 共 物 の 譲 与 法 定 外 公 共 物 の 管 理 については 地 方 分 権 推 進 計 画 ( 平 成 10 年 5 月 29 日 閣 議 決 定 )において 財 産 を 市 町 村 に 譲 与 し 財 産 管 理 機 能 管 理 とも 自 治 事 務 とする とされたことを 受 けて 法 定 外 公 共 物 ( 里 道 水 路 等 )のうち 現 に 公 共 の 用 に 供 して いるものについては 機 能 管 理 者 である 市 町 村 に 譲 与 されることとなった その 譲 与 に 当 たり 地 方 分 権 一 括 法 第 113 条 の 規 定 により 国 有 財 産 特 別 措 置 法 第 5 条 第 1 項 第 5 号 が 改 正 され 譲 与 のための 規 定 が 設 けられた この 改 正 規 定 は 平 成 12 年 4 月 1 日 から 施 行 され 原 則 として 平 成 17 年 3 月 31 日 までに 法 定 外 公 共 物 の 譲 与 手 続 を 完 了 することとされた (2) 譲 与 財 産 の 特 定 譲 与 の 対 象 となる 国 有 財 産 は 現 に 公 共 の 用 に 供 されている 法 定 外 公 共 物 ( 里 道 水 路 等 )であるが その 特 定 方 法 等 については 法 定 外 公 共 物 に 係 る 国 有 財 産 の 譲 与 手 続 に 関 するガイドライン[ 基 本 事 項 編 ] ( 平 成 12 年 1 月 大 蔵 省 建 設 省 )に おいて 以 下 のとおりとされている ア 市 町 村 が 行 う 譲 与 財 産 の 特 定 方 法 は 市 町 村 の 事 務 負 担 の 軽 減 と 時 間 の 短 縮 を 図 る 観 点 から 次 のとおり 極 力 簡 便 化 することとしていること (ア) 原 則 として 不 動 産 登 記 法 第 17 条 の 地 図 が 整 備 されている 区 域 にあっては 当 該 地 図 の 写 しにより その 他 の 区 域 にあっては 旧 土 地 台 帳 法 施 行 細 則 第 2 条 に 規 定 する 地 図 (いわゆる 公 図 )の 写 しを 用 いて 譲 与 を 受 ける 法 定 外 公 共 物 の 箇 所 を 特 定 すれば 足 りることとする (イ) 里 道 水 路 の 起 終 点 は 明 示 することとするが その 幅 員 及 び 面 積 は 示 す 必 要 がなく 譲 与 の 申 請 に 際 して 測 量 図 求 積 図 等 の 添 付 は 不 要 とする イ 譲 与 の 対 象 となる 法 定 外 公 共 物 は 機 能 が 維 持 されているものに 限 られるところ であるが この 機 能 の 有 無 の 判 定 に 関 しては 市 町 村 の 判 断 を 最 大 限 尊 重 するもの であること ウ 譲 与 財 産 の 特 定 を 行 うためにどのような 調 査 を 行 うかは 市 町 村 が 適 切 と 判 断 す る 方 法 により 行 えば 足 りるものであること 4

(3) 譲 与 契 約 の 一 部 変 更 譲 与 済 財 産 に 係 る 国 有 財 産 譲 与 契 約 の 一 部 変 更 ( 取 消 )の 取 扱 いについては 法 定 外 公 共 物 の 譲 与 契 約 の 取 扱 いについて ( 平 成 22 年 5 月 21 日 付 け 財 理 第 2143 号 の 財 務 省 理 財 局 長 から 各 財 務 ( 支 ) 局 長 沖 縄 総 合 事 務 局 長 宛 通 知 )において 以 下 のと おりとされている ア 基 本 的 な 考 え 方 国 有 財 産 特 別 措 置 法 第 5 条 第 1 項 第 5 号 に 基 づく 法 定 外 公 共 物 の 対 象 財 産 の 特 定 については 市 町 村 の 判 断 を 最 大 限 尊 重 し 譲 与 事 務 を 行 ってきたところである このため 市 町 村 から 一 部 変 更 契 約 を 求 められ これに 応 ずる 場 合 は 市 町 村 が 譲 与 要 件 を 満 たしていない 事 実 を 明 らかにする 必 要 がある なお 一 部 変 更 契 約 を 行 う 場 合 には その 変 更 理 由 を 十 分 審 査 し 適 切 に 行 うもの とする イ 一 部 変 更 契 約 に 係 る 取 扱 い 財 務 局 長 ( 福 岡 財 務 支 局 長 及 び 沖 縄 総 合 事 務 局 長 を 含 む 以 下 同 じ ) 財 務 事 務 所 長 又 は 出 張 所 長 ( 以 下 財 務 局 長 等 という )は 民 有 地 又 は 他 省 庁 所 管 財 産 等 を 誤 って 譲 与 していた 事 実 が 確 認 された 場 合 は 一 部 変 更 契 約 を 行 うものとする なお 市 町 村 が 譲 与 申 請 時 に 機 能 喪 失 していた 財 産 ( 機 能 回 復 の 可 能 性 がなかっ た 財 産 を 含 む 以 下 機 能 喪 失 財 産 等 という )を 誤 って 申 請 し 財 務 局 長 等 が 譲 与 していた 場 合 は 特 定 番 号 毎 の 財 産 を 一 物 件 として 以 下 の 事 項 に 留 意 の 上 そ の 妥 当 性 について 審 査 し 譲 与 契 約 の 一 部 変 更 を 行 うものとする (ア) 審 査 基 準 機 能 喪 失 財 産 等 を 誤 って 市 町 村 が 譲 与 申 請 し 財 務 局 長 等 が 譲 与 していた 場 合 は 市 町 村 から 提 出 された 国 有 財 産 譲 与 契 約 の 一 部 変 更 申 請 書 及 び 添 付 資 料 によ り 以 下 の 要 件 を 確 認 するものとする a 市 町 村 が 譲 与 申 請 時 に 譲 与 の 要 件 を 満 たさなかった 事 実 を 明 らかにしたこ と b 一 部 変 更 申 請 財 産 ( 特 定 番 号 毎 )について 譲 与 契 約 以 降 訴 訟 係 属 境 界 確 定 の 協 議 又 は 財 産 の 一 部 売 却 処 分 等 を 行 っていないこと ( 注 ) 上 記 bの 要 件 に 該 当 しない 財 産 については 譲 与 後 の 事 情 により 1 所 有 者 として 訴 訟 係 属 中 であること 2 所 有 者 として 境 界 確 定 の 協 議 を 行 っ ていること また 当 該 財 産 の 一 部 を 用 途 廃 止 し 売 却 処 分 等 を 行 っているこ となどから 市 町 村 が 譲 与 申 請 時 において 機 能 を 有 すると 判 断 し 財 産 の 譲 与 を 受 けたものとみなし 一 部 変 更 契 約 の 対 象 財 産 とはならないことに 留 意 (イ) 国 有 財 産 譲 与 契 約 の 一 部 変 更 契 約 書 の 締 結 財 務 局 長 等 は 市 町 村 長 から 国 有 財 産 譲 与 契 約 の 一 部 変 更 申 請 書 同 申 請 書 に 添 付 された 国 有 財 産 一 覧 表 及 び 変 更 理 由 書 の 提 出 を 受 け その 審 査 をした 上 で 国 有 財 産 譲 与 契 約 書 の 一 部 変 更 契 約 書 を 締 結 し 国 有 財 産 譲 与 契 約 書 の 一 部 変 更 契 約 書 に 押 印 (2 部 )の 後 1 部 を 市 区 町 村 長 に 送 付 するものとする 2 広 島 市 における 譲 与 事 務 等 (1) 譲 与 財 産 の 特 定 広 島 市 では 平 成 12 年 度 から 平 成 15 年 度 にかけて 道 路 交 通 局 道 路 管 理 課 ( 認 定 係 法 定 外 担 当 )において 譲 与 を 受 ける 法 定 外 公 共 物 の 特 定 作 業 及 び 法 定 外 公 共 物 の 5

機 能 判 定 を 行 った その 内 容 は 法 定 外 公 共 物 管 理 事 務 の 手 引 によると 以 下 のと おりである ア 広 島 市 において 既 に 作 成 されているデジタルマップ( 都 市 計 画 基 本 図 課 税 地 番 図 管 理 路 線 網 図 等 )を 利 用 し 基 幹 情 報 システムである 地 理 情 報 システム を 用 いて 里 道 水 路 を 抽 出 し 地 図 上 で 機 能 確 認 を 行 い 譲 与 対 象 となる 財 産 を 特 定 する イ 地 図 上 で 機 能 の 確 認 ができないものについては 必 要 に 応 じて 現 地 調 査 を 行 い 譲 与 財 産 を 特 定 する ウ 地 図 上 及 び 現 地 調 査 での 機 能 の 確 認 に 当 たっては 法 定 外 公 共 物 管 理 事 務 の 手 引 に 定 める 法 定 外 公 共 物 の 機 能 判 定 のための 項 目 によることとし 1 里 道 水 路 上 に 容 易 には 除 却 できない 建 物 又 は 工 作 物 が 建 っていて 明 らかに 機 能 がなく 2か つ 将 来 にわたって 機 能 回 復 の 必 要 性 や 有 効 利 用 の 可 能 性 もなく 3 仮 に 廃 止 した としても 隣 接 地 権 者 等 に 日 常 生 活 上 著 しい 支 障 が 生 じることがないと 認 められる 場 合 のみ 機 能 なし と 判 定 し それ 以 外 は 機 能 あり と 判 定 する エ 機 能 なし と 判 定 しようとする( 譲 与 受 けをしない)ものについては 事 前 に 各 区 役 所 ( 農 林 ) 建 設 部 管 理 課 に 照 会 し その 意 見 を 聴 いた 上 で 最 終 的 な 特 定 を 行 う (2) 法 定 外 公 共 物 の 譲 与 契 約 広 島 市 は 譲 与 財 産 を 特 定 した 後 平 成 15 年 12 月 2 日 付 けで 財 務 大 臣 及 び 広 島 県 知 事 に 対 して 国 有 財 産 特 別 措 置 法 第 5 条 第 1 項 第 5 号 の 規 定 に 基 づき 本 件 土 地 を 含 む 広 島 市 西 区 草 津 南 三 丁 目 1847-3 地 先 ( 財 産 の 種 類 : 道 路 )の 土 地 について 譲 与 申 請 を 行 い 平 成 16 年 4 月 1 日 付 けで 本 件 土 地 を 含 む 一 連 の 国 有 財 産 の 譲 与 契 約 ( 原 契 約 )を 締 結 した (3) 本 件 土 地 に 係 る 譲 与 契 約 の 一 部 変 更 契 約 広 島 市 は 原 契 約 で 譲 与 のあった 土 地 のうち その 締 結 前 において 既 に 法 定 外 公 共 物 としての 機 能 を 喪 失 し 譲 与 を 受 けるべきでなかった 本 件 土 地 の 譲 与 を 取 り 消 すた め 平 成 24 年 3 月 5 日 付 けで 国 有 財 産 譲 与 契 約 の 一 部 変 更 申 請 を 行 い 同 月 29 日 付 けで 本 件 変 更 契 約 を 締 結 した (4) 法 定 外 公 共 物 の 管 理 状 況 ア 広 島 市 は 管 理 する 法 定 外 公 共 物 の 管 理 台 帳 及 び 図 面 を 調 製 し 保 管 しているが 図 面 については 基 幹 システムである 地 理 情 報 システム を 基 に 構 築 した 公 共 物 管 理 システム に 記 録 している イ 平 成 16 年 4 月 1 日 広 島 市 長 は 原 契 約 により 譲 与 のあった 法 定 外 公 共 物 につ いて 西 4 区 281 号 里 道 ( 区 分 : 里 道 所 在 ( 起 点 及 び 終 点 ): 草 津 南 三 丁 目 1847-3 地 先 から 草 津 南 三 丁 目 1842-2 地 先 )として 路 線 名 等 を 定 め 法 定 外 公 共 物 の 指 定 に 係 る 告 示 を 行 った なお この 告 示 において 関 係 図 書 として 添 付 されていた 路 線 図 ( 公 共 物 管 理 シ ステムの 図 面 )に 本 件 土 地 は 含 まれておらず 所 在 と 路 線 図 にずれが 生 じていた ウ 平 成 24 年 3 月 6 日 広 島 市 長 は 原 契 約 締 結 前 において 既 に 法 定 外 公 共 物 とし ての 機 能 を 喪 失 し 譲 与 を 受 けるべきでなかった 本 件 土 地 を 除 き 所 在 ( 起 点 及 び 終 点 )を 草 津 南 三 丁 目 1847-3 地 先 から 草 津 南 三 丁 目 1848-4 地 先 とする 法 定 外 6

公 共 物 の 指 定 の 変 更 に 係 る 告 示 を 行 った なお この 告 示 により 所 在 と 路 線 図 とのずれは 解 消 した 3 広 島 電 鉄 に 対 する 調 査 の 結 果 平 成 24 年 2 月 13 日 付 け 広 監 第 17 号 で 受 理 した 広 島 市 職 員 に 関 する 措 置 請 求 において 広 島 電 鉄 に 対 して 法 第 199 条 第 8 項 の 規 定 に 基 づき 関 係 人 への 調 査 を 実 施 した 平 成 24 年 3 月 5 日 付 けで 広 島 電 鉄 から 回 答 のあった 主 な 内 容 は 以 下 のとおりである (1) 広 島 電 鉄 が 広 電 宮 島 線 の 本 件 土 地 を 含 む 部 分 について 鉄 道 事 業 の 営 業 を 開 業 した のは 大 正 13 年 4 月 である (2) 本 件 土 地 に 広 島 電 鉄 が 設 置 している 柵 及 び 看 板 については 1 横 断 者 の 線 路 敷 内 へ の 飛 び 出 し 防 止 注 意 喚 起 のため 2 柵 については 昭 和 55 年 頃 に 看 板 については 昭 和 59 年 頃 に それぞれ 設 置 したものであるが 柵 及 び 看 板 を 設 置 して 以 降 その 設 置 に 関 し 苦 情 等 は 特 になかった 4 監 査 の 対 象 とすべき 事 項 についての 判 断 (1) 本 件 土 地 の 法 定 外 公 共 物 としての 機 能 について ア 広 島 電 鉄 が 1 本 件 土 地 を 含 む 部 分 において 鉄 道 事 業 ( 広 電 宮 島 線 )の 営 業 を 開 業 したのは 大 正 13 年 4 月 であったこと 2 本 件 土 地 上 には 横 断 者 の 線 路 敷 内 へ の 飛 び 出 し 防 止 注 意 喚 起 のため 昭 和 55 年 頃 に 柵 を 昭 和 59 年 頃 に 看 板 を そ れぞれ 設 置 したことについては 上 記 3のとおりであり 原 契 約 締 結 前 において 法 定 外 公 共 物 ( 里 道 )としての 機 能 が 維 持 されていなかったものと 判 断 できる イ 本 件 土 地 については 本 件 土 地 上 に 容 易 には 除 却 できない 鉄 道 ( 広 電 宮 島 線 ) の 線 路 が 敷 設 されており 明 らかに 法 定 外 公 共 物 ( 里 道 )としての 機 能 がなく 当 該 鉄 道 が 廃 止 されない 限 り 有 効 利 用 の 可 能 性 はないと 認 められる また 本 件 土 地 の 東 約 100メートルの 地 点 に 南 北 の 通 過 交 通 機 能 を 補 完 する 地 下 道 が 既 に 整 備 ( 昭 和 60 年 3 月 20 日 供 用 開 始 )されており 近 隣 住 民 の 日 常 生 活 上 著 しい 支 障 が 生 じているとはいえない こうした 現 地 の 状 況 を 上 記 2(1)で 述 べた 機 能 判 定 項 目 に 照 らして 判 断 すると 機 能 なし と 判 定 される ウ 以 上 のことから 本 件 変 更 契 約 に 係 る 変 更 理 由 である 本 件 土 地 は 原 契 約 締 結 前 から 既 に 法 定 外 公 共 物 ( 里 道 )としての 機 能 を 喪 失 していたとの 事 実 認 定 には 誤 りはないと 判 断 する (2) 本 件 変 更 契 約 の 締 結 及 び 財 産 処 分 の 適 否 について ア 本 件 変 更 契 約 は 原 契 約 において 譲 与 のあった 土 地 のうち 法 定 外 公 共 物 として の 機 能 を 喪 失 し 譲 与 を 受 けるべきでなかった 本 件 土 地 について その 譲 与 を 取 り 消 すことにより 地 方 分 権 一 括 法 に 基 づく 国 有 財 産 特 別 措 置 法 の 改 正 による 包 括 的 な 法 定 公 共 物 の 譲 与 申 請 の 瑕 疵 を 正 すことを 目 的 とする 行 為 であり その 目 的 に 違 法 又 は 不 当 な 点 は 認 められない イ 法 定 外 公 共 物 の 機 能 の 有 無 の 判 定 に 関 しては 上 記 1(2)の 国 の 定 めるガイドラ インによれば 市 町 村 の 判 断 を 最 大 限 尊 重 する こととされている そして 広 島 市 が 上 記 (1)の 事 情 から 本 件 土 地 が 法 定 外 公 共 物 としての 機 能 を 喪 失 しているものと 判 断 し 本 件 土 地 は 譲 与 を 受 けるべきでなかったとして 本 件 土 7

地 に 係 る 譲 与 契 約 を 取 り 消 すべく 本 件 変 更 契 約 を 締 結 したことについては その 内 容 において 違 法 又 は 不 当 な 点 は 認 められない ウ 広 島 市 は 本 件 変 更 契 約 の 締 結 に 当 たって 上 記 1(3)の 国 の 通 知 の 定 めに 沿 っ て 事 務 手 続 を 進 めており その 手 続 において 違 法 又 は 不 当 な 点 は 認 められない エ 以 上 のことから 本 件 変 更 契 約 は その 目 的 内 容 及 び 手 続 の 面 から 見 て 違 法 性 又 は 不 当 性 はないものと 判 断 される なお 請 求 人 は 東 京 高 裁 平 20(ネ) 第 2380 号 土 地 所 有 権 確 認 請 求 控 訴 事 件 を 引 用 し 既 に 機 能 喪 失 した 財 産 と 言 って 国 より 広 島 市 への 譲 与 が 無 効 になるわけでは ない 旨 を 主 張 しているが 本 件 変 更 契 約 は 本 件 土 地 の 原 契 約 による 譲 与 が 無 効 で あることを 前 提 とするものではなく 上 記 判 断 に 影 響 はない 5 結 論 監 査 の 結 果 本 件 土 地 は 原 契 約 の 締 結 前 から 広 島 電 鉄 の 広 電 宮 島 線 の 鉄 道 敷 として 利 用 され 既 に 里 道 としての 機 能 を 喪 失 していたとする 本 件 変 更 契 約 の 変 更 理 由 に 誤 りはない また 本 件 変 更 契 約 には その 目 的 内 容 及 び 手 続 の 面 から 見 て 違 法 又 は 不 当 な 点 は 認 められない 以 上 のことから 請 求 人 の 主 張 には 理 由 がなく 請 求 を 棄 却 する 8