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2 司 法 書 士 が 登 記 制 度 の 真 実 性 の 担 保 に 果 たしてきた 役 割 登 記 制 度 で 一 番 重 要 なことは 登 記 として 公 示 される 中 身 が 本 当 に 真 実 と 合 致 しているかということである たとえば 不 動 産 の 真 実 の 所 有 者 が A であ るにもかかわらず 登 記 簿 上 は B 所 有 との 記 載 になっている 場 合 あるいは 売 買 によって 所 有 権 を 取 得 したにもかかわらず 登 記 簿 上 の 原 因 は 贈 与 になっ ている というのでは 登 記 の 信 頼 性 が 根 本 から 崩 れてしまう 法 務 局 は 申 請 された 内 容 が 法 令 に 合 致 しているか 実 体 に 合 致 している か 調 査 し 登 記 簿 に 記 録 する 役 割 を 担 いながら 登 記 の 真 実 性 を 確 保 しようと 日 々 努 力 している つまり 申 請 後 の 処 理 を 担 っている これに 対 して 司 法 書 士 は 申 請 代 理 人 として いかに 真 実 に 合 致 した 内 容 を 登 記 簿 に 反 映 させるよう 申 請 するか 当 事 者 や 法 律 行 為 を 確 認 しながら 真 実 実 体 に 適 合 した 登 記 が 完 了 することを 責 務 とする つまり 実 体 的 権 利 関 係 を 忠 実 に 反 映 した 登 記 が 完 了 するよう 申 請 前 の 処 理 を 担 っている いわば 司 法 書 士 は 登 記 制 度 の 真 実 性 を 担 保 するため 法 務 局 の 事 務 を 補 完 する 形 で 登 記 制 度 を 支 えてきた 第 2 登 記 に 関 する 事 務 について (1) 地 域 主 権 改 革 の 趣 旨 から 地 域 主 権 改 革 は 地 域 のことは 地 域 に 住 む 住 民 が 責 任 を 持 って 決 めるこ とのできる 活 気 に 満 ちた 地 域 社 会 をつくっていくこと とされている 登 記 等 の 事 務 は 地 域 に 住 む 住 民 が 責 任 をもって 決 めることであろうか そもそも 登 記 等 の 事 務 については 憲 法 上 保 障 された 国 民 の 私 有 財 産 を 守 る 仕 組 みとして 長 きにわたり 国 が 責 任 をもって 全 国 統 一 的 に 取 り 扱 ってきた このような 扱 いがされてきた 登 記 等 の 事 務 は 下 記 の 性 質 を 有 しているゆえ に 国 が 責 任 をもって 行 ってきた 事 務 である 1 国 民 の 私 有 財 産 を 守 り 裁 判 司 法 とも 直 結 するいわば 司 法 のインフラと もいえるものであること 2 国 民 の 経 済 活 動 の 基 盤 であり 国 の 根 幹 にかかわる 事 務 であること 3 登 記 等 は 国 全 体 で 統 一 的 な 運 営 が 必 要 であり 地 域 ごとに 仕 組 みが 異 な ることは 国 民 の 混 乱 を 招 く 原 因 になること 4 国 民 の 財 産 は 居 住 地 域 にだけ 存 在 するものとは 限 らず 日 本 全 国 に 点 在 するものである 経 済 行 為 も 居 住 地 域 だけで 行 うものではなく 日 本 全 2

国 で 行 われるものであるゆえに 地 域 ごとのルールは 国 民 の 混 乱 を 招 く 原 因 になること 5 諸 外 国 においても 国 が 責 任 をもって 行 っている 例 が 多 いこと 現 在 の 登 記 実 務 は 各 種 法 令 および100 年 以 上 にわたる 蓄 積 のある 先 例 通 達 を 基 に 統 一 的 な 扱 いがされている これが 地 方 移 管 により 先 例 等 が 無 視 され 公 示 の 方 法 や 内 容 に 地 方 独 自 のルールができてくるのであれば 公 示 の 観 点 から 市 民 社 会 生 活 に 混 乱 をきたす 可 能 性 が 生 じる また 公 示 される 財 産 は 地 域 住 民 の 近 くにあるとは 限 らないし 経 済 活 動 も 居 住 地 域 の 近 くで 行 われるとは 限 らない たとえば 福 岡 に 住 む 方 が 東 京 に 不 動 産 を 所 有 している また 東 京 の 会 社 が 福 岡 で 不 動 産 を 所 有 している 等 々 このような 取 引 は 日 常 茶 飯 事 である このような 現 状 の 中 公 示 制 度 の 地 方 ごとの 独 自 ルール 化 を 許 したら 社 会 的 混 乱 は 必 至 であろう 以 上 のように 登 記 等 の 事 務 は 国 が 責 任 をもって 全 国 統 一 的 な 運 営 を 行 う べきであり 地 方 への 移 管 は 地 域 主 権 改 革 の 趣 旨 である 地 域 独 自 の 運 営 と は 相 いれないものである 仮 に 地 方 に 移 管 すると いままで100 年 以 上 続 いた 登 記 制 度 に 変 化 をきた す 可 能 性 を 否 定 することはできない 地 方 独 自 のルールが 生 じ 登 記 の 真 実 性 が 確 保 できなくなることもあり 得 るのである (2) 登 記 等 の 業 務 の 地 方 移 管 は 国 の 出 先 機 関 改 革 の 趣 旨 にふさわしいか 全 国 知 事 会 プロジェクトチームの 中 間 報 告 において 二 重 行 政 の 解 消 や 行 政 の 簡 素 効 率 化 の 観 点 から 国 の 出 先 機 関 の 廃 止 縮 小 を 求 めてきた ことが 明 らかにされているが 登 記 等 の 事 務 は 国 が 一 貫 して 行 っており 二 重 行 政 に はなっていないし 司 法 制 度 のインフラともいうべき 登 記 等 の 事 務 は 行 政 の 簡 素 効 率 化 だけで 考 えるものではなく 国 民 の 権 利 の 保 護 のための 十 全 な 仕 組 み 運 用 が 必 要 な 事 務 である よって 登 記 等 の 事 務 は 国 の 出 先 機 関 改 革 にはあてはまらない (3) 登 記 等 の 地 方 移 管 は 地 域 住 民 の 利 便 性 にかなうか 地 域 住 民 の 利 便 性 を 考 えるにあたり 1 登 記 等 の 制 度 的 信 頼 の 確 保 2 制 度 的 にも 利 便 性 が 向 上 すること3コスト 的 な 削 減 の3 点 を 踏 まえながら 地 方 移 管 につき 下 記 の 点 について 検 討 する ⅰ 登 記 簿 謄 本 等 の 取 りやすさと 法 務 局 との 距 離 の 問 題 ⅱ 法 務 局 の 庁 舎 の 問 題 ⅲ 専 門 的 知 識 を 持 った 職 員 の 育 成 ⅳオンライン 申 請 システムの 維 持 3

ⅴ 登 録 免 許 税 ⅰ 登 記 簿 謄 本 等 の 取 りやすさと 法 務 局 との 距 離 の 問 題 本 年 5 月 の 内 閣 府 による 公 開 討 論 会 では 法 務 局 が 近 くになくて 謄 本 を 取 り に 行 くのが 不 便 である 等 の 主 張 がされた 一 見 近 くに 地 方 の 所 管 する 法 務 局 があれば 利 便 性 が 増 すようにも 見 えるが それを 実 現 するには もっと 法 務 局 の 数 を 増 やす 必 要 が 生 じ 役 所 を 作 るコス ト 職 員 を 確 保 する 財 源 が 必 要 となる 確 かに 現 状 の 謄 本 等 の 発 行 制 度 が 市 民 にとって 最 良 の 発 行 制 度 でなければ 改 善 の 余 地 はあろう 発 行 体 制 に 市 町 村 も 組 み 込 む 住 民 票 印 鑑 証 明 の 発 行 ですでに 実 現 しているようにコンビニでの 発 行 を 取 り 込 む 韓 国 で 実 現 してい るように 司 法 書 士 事 務 所 での 発 行 を 取 り 込 むなど 地 方 へ 移 管 しなくてもさま ざまな 方 策 は 実 現 できる なお 現 在 でも オンライン 申 請 や 郵 送 請 求 による 謄 本 請 求 も 可 能 になって おり 必 ずしも 近 くに 法 務 局 がなくても 取 得 が 可 能 な 状 況 にある 今 後 もさらなる 請 求 しやすさを 追 求 することは 必 要 だが 必 ずしも 地 方 移 管 と 直 結 する 問 題 とは 言 えない ⅱ 法 務 局 の 庁 舎 の 問 題 市 町 村 に 移 管 する 場 合 現 在 の 法 務 局 は 市 町 村 の 数 だけ 存 在 しないため あらたに 法 務 局 の 庁 舎 を 新 設 する 必 要 がある そして あらたな 職 員 の 確 保 の 問 題 も 発 生 する これらは コスト 増 加 の 直 接 の 要 因 となる ⅲ 専 門 的 知 識 を 持 った 職 員 の 育 成 登 記 制 度 等 は 単 に 登 記 制 度 だけでなく 裁 判 執 行 等 司 法 制 度 とも 密 接 に 結 びつき 全 国 的 に 統 一 した 運 用 が 必 要 になることはすでに 述 べたとおりであ る そして その 運 用 には 登 記 法 をはじめ 民 法 会 社 法 等 の 法 令 の 知 識 をはじ めさまざまな 専 門 的 知 識 が 必 要 になる 専 門 的 知 識 をもった 職 員 をどう 育 成 し ていくのか コスト 面 からも 制 度 的 観 点 からも 大 きな 問 題 になるはずである 地 方 に 移 管 した 場 合 地 方 に 人 材 育 成 の 能 力 がないとはいえないが 特 に 市 町 村 に 移 管 した 場 合 財 源 的 制 度 的 に 自 治 体 にとって 相 当 の 負 担 になり 困 難 が 伴 うと 想 像 できる 育 成 にはそれなりの 財 源 が 必 要 であるし 育 成 のため 4

にあらたな 仕 組 み 作 りを 考 慮 しなければならない ⅳ オンライン 申 請 システムの 維 持 現 在 登 記 のシステムは 登 記 の 記 録 管 理 証 明 書 の 発 行 登 記 申 請 の 各 部 門 においては 全 国 的 規 模 でコンピュータ 化 されている 事 務 が 各 法 務 局 で 行 われているからといって 各 法 務 局 で 独 立 して 登 記 のシステムが 運 用 されて いるわけではない 全 国 的 につながったシステムになっている 地 方 に 移 管 し 地 方 独 自 に 運 営 するのであれば 新 たな 制 度 の 構 築 が 必 要 にな り これもコスト 増 加 に 直 結 する ⅴ 登 録 免 許 税 現 在 登 記 をするためには 国 税 の 登 録 免 許 税 が 必 要 になる この 登 録 免 許 税 を 地 方 に 移 管 した 場 合 地 方 にとって 豊 かな 財 源 になるのだろうか 登 録 免 許 税 算 定 の 基 準 は 固 定 資 産 税 算 定 の 評 価 額 を 使 うものが 多 いが 人 口 の 少 な い 地 方 ほど 評 価 額 が 低 いケースが 多 く 都 市 部 でなければ 必 ずしも 期 待 したよ うな 財 源 が 得 られないことは 容 易 に 予 想 しうる ⅵ 最 後 に 以 上 は ごく 一 部 の 例 にすきないが 実 際 に 地 方 に 移 管 することを 考 えると 財 源 の 確 保 より あらたな 制 度 設 計 を 伴 うものが 多 く 利 便 性 と 結 びつくもの はすくない むしろ 地 域 独 自 のルールを 許 す 地 域 主 権 改 革 が 財 源 の 問 題 で 新 たな 地 域 格 差 を 生 む 恐 れのあるものであれば 到 底 容 認 することはできない 以 上 5