株式会社堀場製作所における QMS(ISO13485) の運用について 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 株式会社堀場製作所医用事業本部品質統括部馬場優香 2021/12/01

Similar documents
品質マニュアル(サンプル)|株式会社ハピネックス

<90528DB88EBF96E2955B2E786C73>

ISO 9001:2015 から ISO 9001:2008 の相関表 JIS Q 9001:2015 JIS Q 9001: 適用範囲 1 適用範囲 1.1 一般 4 組織の状況 4 品質マネジメントシステム 4.1 組織及びその状況の理解 4 品質マネジメントシステム 5.6 マネジ

ISO 9001:2015 改定セミナー (JIS Q 9001:2015 準拠 ) 第 4.2 版 株式会社 TBC ソリューションズ プログラム 年版改定の概要 年版の6 大重点ポイントと対策 年版と2008 年版の相違 年版への移行の実務

<4D F736F F D2095B68F E838A F939D8D8794C55F>

<4F F824F B4B8A B818E968D802E786C73>

Microsoft PowerPoint - ISO9001規格要求事項の理解

目次 4. 組織 4.1 組織及びその状況の理解 利害関係者のニーズ 適用範囲 環境活動の仕組み 3 5. リーダーシップ 5.1 経営者の責務 環境方針 役割 責任及び権限 5 6. 計画 6.1 リスクへの取り組み 環境目標

<4D F736F F D20939D8D87837D836A B B816996E BB8DEC8F8A816A F90BB8DEC E646F63>

実地審査チェックリスト (改 0) QA-057_____

Microsoft Word - con 監査チェックリスト QMR

Microsoft Word - ISO 9001要求事項のエッセンス 改 国府保周

16年度第一回JACB品質技術委員会

JIS Q 27001:2014への移行に関する説明会 資料1

ISO9001:2015規格要求事項解説テキスト(サンプル) 株式会社ハピネックス提供資料

どのような便益があり得るか? より重要な ( ハイリスクの ) プロセス及びそれらのアウトプットに焦点が当たる 相互に依存するプロセスについての理解 定義及び統合が改善される プロセス及びマネジメントシステム全体の計画策定 実施 確認及び改善の体系的なマネジメント 資源の有効利用及び説明責任の強化

SGEC 附属文書 理事会 統合 CoC 管理事業体の要件 目次序文 1 適用範囲 2 定義 3 統合 CoC 管理事業体組織の適格基準 4 統合 CoC 管理事業体で実施される SGEC 文書 4 CoC 認証ガイドライン の要求事項に関わる責任の適用範囲 序文

Microsoft Word - QMSvs13485

< C582C C58B4B8A6982C682CC95CF8D58935F88EA C30382D31312D33302E786C73>

ISO9001:2015内部監査チェックリスト

ISO19011の概要について

ISO13485:2005 と本邦における QMS との違いについて ( いわゆる追加的要求事項と呼ばれる事項について よく質問があります 品質マニュアル ( 品質管 理監督基準書 ) 作成の際に参考になると幸いです 条項ごとに解説を記載しましたので 参考にしてください 追加的要求事項 1: 製造所

<4D F736F F F696E74202D2091E6368FCD5F95F18D908B7982D D815B >

バリデーション基準 1. 医薬品 医薬部外品 GMP 省令に規定するバリデーションについては 品質リスクを考慮し 以下の バリデーション基準 に基づいて実施すること 2. バリデーション基準 (1) バリデーションの目的バリデーションは 製造所の構造設備並びに手順 工程その他の製造管理及び品質管理の

8. 内部監査部門を設置し 当社グループのコンプライアンスの状況 業務の適正性に関する内部監査を実施する 内部監査部門はその結果を 適宜 監査等委員会及び代表取締役社長に報告するものとする 9. 当社グループの財務報告の適正性の確保に向けた内部統制体制を整備 構築する 10. 取締役及び執行役員は

京橋スマートコミュニティ協議会 制定 改訂履歴 改廃年月日版改訂理由作成者承認者 制定 XXXX XXXX 一次審査 XXXX XXXX 2/21

目次 1. 一般 目的 適用範囲 参照文書 用語及び定義 内部監査 一般 内部監査における観点 内部監査の機会 監査室

5、ロット付番

説明項目 1. 審査で注目すべき要求事項の変化点 2. 変化点に対応した審査はどうあるべきか 文書化した情報 外部 内部の課題の特定 リスク 機会 利害関係者の特定 QMS 適用範囲 3. ISO 9001:2015への移行 リーダーシップ パフォーマンス 組織の知識 その他 ( 考慮する 必要に応

Microsoft Word - 品質マニユアル2015.doc

FSMS ISO FSMS FSMS 18

Microsoft Word - con 監査チェックリスト EMR

QMSにおける是正措置

図表 11に都道府県別取得件数 ( 上位 10 位 ) を 図表 12に産業分野別取得件数 ( 上位主要産業分野 ) を 図表 13に産業分野別取得件数の推移を示します 産業分野別件数 ( 図表 12) では最も多いのが 建設 の15,084 件 次いで 基礎金属 加工金属製品 の6,434 件 電

Microsoft Word - 04_品質システム・品質保証モデル_TCVNISO doc

目 次 1. 適用範囲 P4 2. 引用規格 P5 3. 用語及び定義 P5 4. 組織の状況 P6 4.1 組織及びその状況の理解 P6 4.2 利害関係者のニーズ及びと期待の理解 P6 4.3 環境マネジメントシステムの適用範囲の決定 P6 4.4 環境マネジメントシステム P6 5. リーダー

恣意的に限定した適用範囲になっていませんか 主力サイトは適用範囲外になっていませんか ( 当該サイト活動を適用範囲外することにより経営的に大きな影響を受けていませんか ) 環境マネジメントシステムの意図した成果 ( 箇条 4.1) に影響する部門 部署を除外していませんか 適用範囲に含まれるサイトと

Microsoft Word - 【施行②】第50条解釈適用指針Rev4.doc

SJAC規格の作成及び発行手順

<4D F736F F D F815B B E96914F92B28DB8955B>

説明項目 1. 審査で注目すべき要求事項の変化点 2. 変化点に対応した審査はどうあるべきか 文書化した情報 外部 内部の課題の特定 リスク 機会 関連する利害関係者の特定 プロセスの計画 実施 3. ISO 14001:2015への移行 EMS 適用範囲 リーダーシップ パフォーマンス その他 (

1 適用範囲 2 引用規格 3 用語の定義 69の用語 4- 組織の状況新規 4.1- 組織とその状況の理解 [1] 2 組織は 組織組織の目的目的と戦略戦略の方向方向に関係する内外の課題課題を決定しなければならない これらの課題は 想定された結果を達成する上で品質マネジメントシステムの能力に影響す

[ 指針 ] 1. 組織体および組織体集団におけるガバナンス プロセスの改善に向けた評価組織体の機関設計については 株式会社にあっては株主総会の専決事項であり 業務運営組織の決定は 取締役会等の専決事項である また 組織体集団をどのように形成するかも親会社の取締役会等の専決事項である したがって こ

(Microsoft Word - ISO13485\201F2003\213K\212i)

018QMR 品質計画書作成規程161101

管理区分 非管理版 文書番号 PMS-007 制定年月日 改訂年月日 改訂番号 1 購入希望の場合は P マークの取得及び更新に必須となる文書のサンプルです ページ最後の購入方法をご確認ください 修正可能なワードファイルで提供して

4.4 マネジメントシステム プロセス 5 リーダーシップ 5.1 リーダーシップ コミットメント 組織の状況を考慮し リスク ( 不確かさに影響 ) 及び機会 ( 何かをするのによい時期 ) として取り組むことを決定した情報から適用範囲に含まれていない範囲が存在していませんか恣意的に限定した適用範

<4D F736F F D2088E396F BB91A28BC EF C8EA695DB8AC78BE695AA816A C826F8AEE8F808F918EE88F878F B2E646F63>

精米 HACCP 規格 ~ 精米工場向け HACCP 手法に基づく 精米の食品安全 品質管理 衛生管理 食品防御の取組み ~ 第 1 版 2016 年 3 月 16 日 第 1 目的一般社団法人日本精米工業会の精米 HACCP 規格は 精米工場で製造する精米が消費者及び実需者より信頼される製品精米と

表紙.doc

Microsoft Word - 内部統制システム構築の基本方針.doc

文書管理番号

ISO9001やさしい規格解釈

< E F824F F C581408B4B8A B818E968D80815E F824F825794C582C682CC918A88E1935F2E786C7378>

何故 2 つの規格としたのですか (IATF 16949:2016 及び ISO 9001:2015)? 2 つの規格となると 1 つの規格の場合より, 読んで理解するのが非常に難しくなります 1 まえがき 自動車産業 QMS 規格 IATF と ISO との間で,IATF を統合文書と

Microsoft Word - IRCA250g APG EffectivenessJP.doc

15 変更管理

< C94C593E095948AC48DB E838A F902E786C7378>

よくお聞きする内部監査の課題 課題 1 毎年 同じチェックリスト ( 同じ質問 ) 課題 2 内部監査への積極的関与が乏しい 課題 3 形式的で 実用的でない ( 審査のためのもの ) 課題 4 あら探しになっている 課題 5 質問が抽象的でわかりにくい 課題 6 文書と記録ばかり求める課題 7 不

第 5 部 : 認定機関に対する要求事項 目次 1 目的 IAF 加盟 ISO/IEC 認定審査員の力量 連絡要員... Error! Bookmark not defined. 2 CB の認定

9100 Key Changes Presentation

Microsoft PowerPoint - WG1†ı

総合衛生管理製造過程と PDCAサイクル

AAプロセスアフローチについて_ テクノファーnews

4.7.4 プロセスのインプットおよびアウトプット (1) プロセスへのインプット情報 インプット情報 作成者 承認者 備 考 1 開発に関するお客様から お客様 - の提示資料 2 開発に関する当社収集資 リーダ - 料 3 プロジェクト計画 完了報 リーダ マネージャ 告書 ( 暫定計画 ) 4

Microsoft Word - ㆿㆡㆮ㆑EMS覑怼ï¼ı第丛盋_å“°å‹·çfl¨

内部統制ガイドラインについて 資料

( 内部規程 ) 第 5 条当社は 番号法 個人情報保護法 これらの法律に関する政省令及びこれらの法令に関して所管官庁が策定するガイドライン等を遵守し 特定個人情報等を適正に取り扱うため この規程を定める 2 当社は 特定個人情報等の取扱いにかかる事務フロー及び各種安全管理措置等を明確にするため 特

Microsoft Word 移行監査の着眼点160402

卵及び卵製品の高度化基準

個人情報保護規定

Microsoft Word - JIS Q 13485見直し版_050614_.doc

目次 表紙... 1 目次... 2 改訂記録 目的 対象 製造部門 品質部門組織 PET 薬剤製造施設 ( 施設長 ) の責務 製造管理者の責務 各責任者の責務... 7 ( 別紙 1) (

OHSAS 18001:2007 OCCUPATIONAL HEALTH AND SAFTY ASSESSMENT SERIES 労働安全衛生評価シリーズ Occupational health and safety management system- Requirements 労働安全衛生マネジ

目 次 1. 適用範囲 P5 2. 引用規格 P6 3. 用語及び定義 P6 4. 組織の状況 P7 4.1 組織及びその状況の理解 P7 4.2 利害関係者のニーズ及びと期待の理解 P7 4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定 P7 4.4 品質マネジメントシステム及びプロセス P7 5

統合化の概要次回の改訂時迄には ISO D Guide83 に沿って整合性を図った 要求事項の定義 要求事項タイトル 要求事項の順番 そして定期的な適切性や妥当性有効性等の強化を含む見直しによって追加補充や変更点への対応を含めた対応が必要とされるが 統合化の構成の概要は 以下の通りススムパートナーズ

< E9197BF C C A88D5C BA492CA29817A C982A882AF82E98FEE95F1835A834C A CE8DF4834B BD82BD82AB91E4816A5F34325F E977095D E786C7

目 次 1. 適用範囲 P4 2. 引用規格 P5 3. 用語及び定義 P5 4. 組織の状況 P7 4.1 組織及びその状況の理解 P7 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 P7 4.3 個人情報保護マネジメントシステムの適用範囲の決定 P7 4.4 個人情報保護マネジメントシステム P7

する 2 利害関係者がこれを入手できる ISO14001 では利害関係者が入手可能なものとして 環境方針がある 環境方針と併せて利害関係者が要請した場合 渡すことが出来る状態にすることが必要である 一般的には自社のホームページに掲載していれば 誰でも入手可能な状態と言える (3) 環境マニュアルの例

IAF ID 2:2011 Issue 1 International Accreditation Forum Inc. 国際認定機関フォーラム (IAF) IAF Informative Document ISO/IEC 17021:2006 から ISO/IEC 17021:2011 への マネ

記 1. 適用対象本通知は 製造販売業者等が GPSP 省令第 2 条第 3 項に規定する DB 事業者が提供する同条第 2 項に規定する医療情報データベースを用いて同条第 1 項第 2 号に規定する製造販売後データベース調査を実施し 医薬品の再審査等の申請資料を作成する場合に適用する GPSP 省

医師主導治験取扱要覧

MDSAP の調査結果の 試行的受入れについて ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構 品質管理部 登録認証機関監督課 1

2 序文この規格は,2004 年に第 2 版として発行された ISO 14001:2004,Environmental management systems -Requirements with guidance for use を翻訳し, 技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工

15288解説_D.pptx

SOP

フセハツ工業株式会社 品質マニュアル

( 様式第 6) 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法に関する書類 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法 計画 現状の別 1. 計画 2. 現状 閲 覧 責 任 者 氏 名 閲 覧 担 当 者 氏 名 閲覧の求めに応じる場所 閲覧の手続の概要 ( 注 ) 既に医療法施行規則第 9 条の

3 参照基準次に掲げる基準は この基準に引用される限りにおいて この基準の一部となる - プライバシーマーク付与適格性審査実施規程 - プライバシーマーク制度における欠格事項及び判断基準 (JIPDEC) 4 一般要求事項 4.1 組織 審査業務の独立性審査機関は 役員の構成又は審査業務

QMS 省令逐条解説 条 項 号 QMS 省令本文 通知 ( 薬食監麻発 0827 第 4 号および薬食監麻発 0901 第 1 号 ) Q&A( 薬食監麻発 1121 第 25 号 (1) 発 0313 第 8 号 (2) 0901 第 5 号 (3)) 第 1 章総則 ( 趣旨 ) 第 1 条

はじめて医療機器を製造販売または製造される方へ

食肉製品の高度化基準 一般社団法人日本食肉加工協会 平成 10 年 10 月 7 日作成 平成 26 年 6 月 19 日最終変更 1 製造過程の管理の高度化の目標事業者は 食肉製品の製造過程にコーデックスガイドラインに示された7 原則 12 手順に沿ったHACCPを適用して製造過程の管理の高度化を

JISQ 原案(本体)

このガイドラインは 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する留意事項 ( 制定 発出時点において最適と考えられる法令解釈 運用等 ) を示したものである 第一章 総則 1-1 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令 ( 平成 19 年

(別紙2)保険会社向けの総合的な監督指針(新旧対照表)

監査に関する品質管理基準の設定に係る意見書

3 治験実施計画書目的 当該治験について 治験実施計画書が手順書に従い適切に作成及び改訂されていることを確認する 次の事項を調べる (1) 治験実施計画書の記載項目 ( 再生医療等製品 GCP 省令第 7 条第 1 項に規定する項目 ) (2) 治験実施計画書の作成 改訂の手順と日付 (3) 治験計

PowerPoint プレゼンテーション

ISMS情報セキュリティマネジメントシステム文書化の秘訣

図 1 QMS 省令の条別に見た指摘の割合 ( 総指摘件数 :995 件 ) 本研究班では 上記の条文群を製造販売業者がその対応に苦慮している あるいは調査実施者側との認識の差が大きい要求事項と捉え さらにこれら各条文に関連が強いと思われる複数の条文を選定 考慮の上 以下のように 5 つにカテゴライ

Transcription:

株式会社堀場製作所における QMS(ISO13485) の運用について 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 株式会社堀場製作所医用事業本部品質統括部馬場優香 2021/12/01

目次 1. 会社紹介 2. 社内対応事例紹介 1~9 巻末参考資料. QMS 省令 vs.iso13485:2016 対比表 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 2

目次 1. 会社紹介 2. 社内対応事例紹介 1~9 巻末参考資料. QMS 省令 vs.iso13485:2016 対比表 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 3

会社概要 事業内容 本社 創業 設立 連結売上高 グループ従業員数 代表者 決算日 分析 計測機器の製造 販売 サービス 京都市南区吉祥院 1945 年 10 月 17 日 1953 年 1 月 26 日 1,870 億円 (2020 年 12 月期 ) 8,269 名 (2020 年 12 月 31 日時点 ) 堀場厚 12 月 31 日 代表取締役会長兼グループ CEO 堀場厚 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 4

事業セグメント ~5 つの はかる 事業と主力製品 ~ () 内は 2020 年 12 月期の売上高構成比率 自動車 (34%) 環境 プロセス (10%) 医用 (11%) 半導体 (31%) 科学 (14%) エンジン排ガス測定装置煙道排ガス分析装置自動血球計数 CRP 測定装置 マスフローコントローラー ラマンイメージング装置 自動車の排ガスをはかる 煙突からの排ガスをはかる 血液をはかる 半導体製造のガスを制御する 結晶や分子構造をはかる 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 5

世界 29 の国と地域へ展開 (49 のグループ会社 ) (2020 年 12 月 31 日時点 ) Nuneaton, UK Northampton, UK Kyoto, Japan Kyoto, Japan Aso, Japan Fukuchiyama, Japan Kyoto, Japan Otsu, Japan Barleben, Germany 主な研究開発と生産拠点 Reno, USA Houston, USA Oberursel, Darmstadt, Germany 生産拠点 研究開発拠点 Piscataway, USA Irvine, USA Barleben, Germany Paris Saclay, France Pune, India Shanghai, China Shanghai, China Yongin, Korea Ann Arbor, USA Montpellier, France Montpellier, France Haridwar, India Hsinchu, Taiwan Anyang, Korea Sao Paulo, Brazil Sunny vale, USA 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 6

医用製品取扱い拠点 (2020 年 12 月 31 日時点 ) Nuneaton, UK Northampton, UK Kyoto, Japan Kyoto, Japan Aso, Japan Fukuchiyama, Japan Kyoto, Japan Otsu, Japan Barleben, Germany 主な研究開発と生産拠点 Reno, USA Houston, USA Oberursel, Darmstadt, Germany 生産拠点 研究開発拠点 Piscataway, USA Irvine, USA Barleben, Germany Paris Saclay, France Pune, India Shanghai, China Shanghai, China Yongin, Korea Ann Arbor, USA Montpellier, France Montpellier, France Haridwar, India Hsinchu, Taiwan Anyang, Korea Sao Paulo, Brazil Sunny vale, USA 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 7

HORIBA の代表的な医用製品 血球計数装置 移動式遠心方式臨床化学分析装置 血液像自動分析装置 グルコース分析装置 血球計数 + 白血球 5 分類 120 テスト / 時間で日常検査の効率化に貢献 全血 1 滴 糖尿病 感染症の診断のサポートに 白血球 5 分類 +CRP で感染症 重篤疾患の診断のサポートに 自動分析装置と同レベルの血糖測定をより手軽に省スペースで 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 8

HORIBAのマネジメントシステム ISO17025 事業継続 ISO22301 医用事業/半導体事業 分析技術センター /校正業務 IMS 情報セキュリティー ISO27001の要素 2015年以降 1993年認証 環境 ISO14001 1997年認証 省エネルギー ISO50001の要素 2015年以降 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. EMC試験室 /認定試験所としての EMC試験報告書の発行 ISO17025 2014年3月認証 品質 ISO9001 ISO17025 IT-BCP ISO27031の要素 Fukuchiyama Technology Center /ガス質量流量の校正 2015年以降 労働安全衛生 ISO45001 医療機器 ISO13485 2020年移行 IMS Integrated Management System 9

医用事業としての苦労点 管理監督者/ 経営陣の巻込み方 IMS 統合システムの中のひとつ= 対応の難しさ 医用独自の規制 他セグメントとの乖離 グローバリゼーションの難しさ 記録とエビデンスの残し方 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 10

目次 1. 会社紹介 2. 社内対応事例紹介 1~9 巻末参考資料. QMS 省令 vs.iso13485:2016 対比表 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 11

社内対応事例紹介項目 改正 QMS 省令 ISO13485:2016 1 5 条の 5 外部委託 4.1.5 アウトソースプロセス 2 5 条の 6 ソフトウェアの使用 4.1.6 QMS ソフトウェアバリデーション 3 10 条管理監督者の関与 5.1 経営者のコミットメント 4 12 条品質方針 13 条品質目標 5.3 品質方針 5.4.1 品質目標 5 18 条管理監督者照査 5.6 マネジメントレビュー 6 23 条能力 認識及び教育訓練 6.2 人的資源 7 37 条購買工程 7.4 購買 8 55 条の 2 苦情処理 8.2.2 苦情処理 9 56 条内部監査 8.2.4 内部監査 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 12

社内対応事例 1 外部委託 5 条の 5 外部委託 1 製造販売業者等は 製品に係る要求事項への適合性に影響を及ぼす工程を外部委託するとしたときは 当該工程が 受託事業者 により管理されているようにしなければならない 2 製造販売業者等は 製品に関連するリスク及び受託事業者の能力に応じた方法により当該工程を管理しなければならない 3 製造販売業者等は 第 1 項の工程の管理の方法について 受託事業者と合意した場合には 合意した内容を品質に関する実施要領に定めなければならない 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 13

社内対応事例① 外部委託 委託 の考え方 外部委託先 グループ内委託先 取決め書の締結 変更時の連絡(随時) 製造販売業者 HORIBA 内部監査(1回/年) 主たる組立 最終製品の保管 契約の締結 変更時の連絡(随時) QMS監査(1回/3年) 内部監査(1回/年) 主たる組立 内部委託先の管理方法 AがBを管理しているかを含めて監査 内部委託先 最終製品の保管 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 社内委託 内部委託 取決め書の締結 手順 要領の共有化 力量の付与 A B (社内共通部署 設計 開発部 ドキュメント作成 校正 設備設計 生産部 受入検査 購買 製品企画部 社内ITインフラ 販促物作成 14

社内対応事例 2 ソフトウェアの使用 第 5 条の 6 ソフトウェアの使用 1 製造販売業者等は 品質管理監督システムにソフトウェアを使用する場合 当該ソフトウェアの適用に係るバリデーションについて手順を文書化しなければならない 2 製造販売業者等は 前項のソフトウェアを品質管理監督システムに初めて使用する時 適用を変更する時 あらかじめバリデーションを行う 変更前にバリデーションを行う必要がない正当な理由を示すことができる場合 適用の変更後にバリデーションを行えば足りるものとする 3 当該バリデーションは品質管理監督システムへのソフトウェアの使用に伴うリスク ( 当該ソフトウェアの使用が製品に係る医療機器等の機能 性能及び安全性に及ぼす影響を含む ) に応じてバリデーションを行わなければならない 4 製造販売業者等は 第 2 項のバリデーションから得られた記録を作成し 保管しなければならない 対象となるソフトウェア例 文書及び記録の管理 苦情処理 設備管理など 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 15

社内対応事例② ソフトウェアの使用 文書管理 紙運用 電子化 システムの選定理由 ①既にグループ会社であるHORIBA Medical フランスで導入していた ②MDSAP QSRを含め査察に耐えた実績がある 設計変更 教育モジュールなど ③ワークフローを自分達で設計して構築出来る自由度がある 電子文書管理システム ドキュメントの 更新 Ver.2 Ver.1 効果的な検索機能 Ver.1 の教育 PDF変換 印刷管理 Ver.1 ドキュメントの 作成 登録されたテン プレートの利用 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 共同設定での 執筆 文書校閲 検証 (電子署名) PDF レンダリング ドキュメントの 配布 MDSAP Medical Device Single Audit Program QSR Quality System Regulation 16

社内対応事例 2 ソフトウェアの使用 導入前に実施したバリデーション項目 文書のリビジョン管理ができること 文書の改ざんができないこと 電子署名の際の本人確認ができること 変更時の 内容 項目 変更前後の値 変更日時 変更処理者 の記録があるか 工数は紙運用の1/3に削減リモートでも署名が出来るライセンスコスト変更都度の確実なバリデーション 100% 電子化は無理 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 17

社内対応事例 3 管理監督者の関与 第 10 条 管理監督者の関与 管理監督者は 品質管理監督システムの確立及び実施並びにその実効性の維持に責任をもって関与していることを 次に掲げる業務を行うことによって実証しなければならない 1. 法令の規定等及び製品受領者の要求事項に適合することの重要性を 全ての施設に周知すること 2. 品質方針を定めること 3. 品質目標が定められているようにすること 4. 第 18 条第 1 項の管理監督者照査を実施すること 5. 資源が利用できる体制を確保すること 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 18

社内対応事例③ 管理監督者の関与 2019年7月まで 全社のMRにて実施 2019年8月 管理監督者へ の教育 MR マネジメントレビュー 管理責任者による教育内容 ①経営者の責任とは ②マネジメントレビューの目的と 必要なアウトプット この教育により 社長の薬事への認識が上がった 2019年8月以降 医用事業に特化したMRを開始 管理監督者 社長 以降 社長は毎年期首講話等で 都度コンプライアンスに触れている 期首講話は医用全従業員に周知 教育受講記録として電子保存 初回の教育と複数回のMRにより 積極的に参画してもらえるようになった トップの巻込みは簡単ではない 苦労してここまで辿り着いた 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 19

社内対応事例 4 品質方針 品質目標 12 条品質方針 管理監督者は 品質方針が次に掲げる条件に適合しているようにしなければならない 1. 製造販売業者等の意図に照らし適切なものであること 2. 品質管理監督システムに係る要求事項への適合及び品質管理監督システムの実効性の維持について管理監督者が責任をもって関与することを規定していること 3. 品質目標の策定及び照査に当たっての枠組みとなるものであること 4. 全ての施設に周知され 理解されていること 5. 品質管理監督システムの適切性を維持するために照査されていること 13 条品質目標 1 管理監督者は 各施設において 各部門及び各階層に応じた品質目標が定められているようにしなければならない 2 前項の品質目標は その達成状況を評価しうるものであって かつ 品質方針との整合性のとれたものとしなければならない 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 20

社内対応事例④ 品質方針 品質目標 HORIBA医用事業での品質方針 目標の立て方 会社方針 事業方針 品質方針 事業目標(売上 損失削減 投資) (月) 12 1 事業方針の設定 周知 MRで管理監督者承認 周知 事業目標 計画の設定 周知 経営層 管理職 全従業員 各部署長 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 目標 設定 2 3 4 成果 目標 入力 設定 5 6 7 成果 目標 入力 設定 8 9 10 成果 目標 入力 設定 11 12 成果 入力 監視 分析 事業目標の達成度 MR マネジメントレビュー 21

社内対応事例 5 管理監督者照査 18 条管理監督者照査 1 製造販売業者等は 品質管理監督システムについて その適切性 妥当性及び実効性の維持を確認するための照査 ( 品質管理監督システム ( 品質方針及び品質目標を含む ) の改善または変更の必要性の評価を含む ) に係る手順を文書化しなければならない 2 管理監督者は 前項の規定により文書化した手順に従って あらかじめ定めた間隔で管理監督者照査を実施しなければならない 3 製造販売業者等は 管理監督者照査の結果の記録を作成し これを保管しなければならない 管理監督者 = 社長 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 22

社内対応事例 5 管理監督者照査 実施要領必須出席者 : 社長 統制 財務 技術の経営陣 管理責任者必要に応じて医用事業各部長頻度 :1 回 /2 ヶ月開催時間 :30 分 ~1 時間 内容インプット等に対して 品質だけでなく事業全体についての議論 アウトプットに繋げる インプット KPI 進捗 CAPA 進捗 苦情処理 監査結果 規制要求事項 など アウトプット要求事項の 4 項目有無 適切性 有効性維持のための改善 製品の改善 規制対応に必要な変更 資源の配分 社長をはじめ経営陣が出席しているため 決断が早い! 資源の必要性を直接説明することが出来 経営陣の意見が聞ける 若手 中堅が発表するなど 場数を踏む機会に 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 23

社内対応事例 6 教育訓練 23 条能力 認識及び教育訓練 1 製造販売業者等は 次に掲げる業務を行わなければならない 1. 製品の品質に影響を及ぼす業務に従事する者にどのような能力が必要か明確にすること 2. 前号の能力を取得又は維持させるために教育訓練の実施その他の措置をとること 3. 前号の措置の実効性を評価すること 4. 全ての構成員が 自らの業務の意味および重要性を認識するとともに 品質目標の達成に向けて自らの貢献の方途を認識しているようにすること 5. 構成員の教育訓練 技能及び試験について適切な記録を作成し これを保管すること 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 24

社内対応事例⑥ 教育訓練ニーズ まとめ 要員の力量との ギャップを把握 教育訓練 アサインメント 教育訓練実施計画 教育訓練実施 スキルアップと 新たな アサインメント 効果測定と評価 用語の例 教育 知識の付与 規程 手順の理解 経験 業務経験年数 監査員経験回数等 訓練 力量を付与 維持 向上させること 職位 部長 課長 係長等 資格 国家資格 修了科目等 技能 CAD ハンダ付け等 力量例 出荷判定 力量要件(身に付けること) 市場出荷判定者 出荷代理判定者 教育 資格 国内品質業務運営責任者 法定管理者 経験 業務経験年数 電子システムで受講管理 教育受講後でないと業務に従事出来ない仕組み 代理の立て方に順応性がない 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 25

社内対応事例 7 購買工程 37 条購買工程 1 製造販売業者等は 購買物品等が 自らの規定する購買物品等に係る要求事項 ( 購買物品等要求事項 ) に適合するようにするための手順を文書化しなければならない 2 製造販売業者等は 次に掲げる事項を考慮して 購買物品等の供給者の評価及び選定に係る基準を定め 当該基準に従って供給者を評価し 選定しなければならない 1. 購買物品等要求事項に適合する購買物品等を供給する能力 2. 購買物品等の供給に係る実績 3. 購買物品等が製品の品質に及ぼす影響 4. 医療機器等の意図した用途に応じた機能 性能及び安全性に係るリスク 3 製造販売業者等は 購買物品等の供給者に対する監視及び再評価に係る計画を策定しなければならない 4 製造販売業者等は 前項の計画に基づき 供給者の購買物品等の供給に係る実績を監視するとともに 当該監視の結果を考慮して供給者を再評価しなければならない 5 製造販売業者等は 供給された購買物品等について 購買物品等要求事項への不適合が判明した場合 当該不適合によるリスクに応じて 供給者と協力して必要な措置をとらなければならない 6 製造販売業者等は 第 2 項の評価及び選定並びに第 3 項の監視及び再評価の結果に係る記録を作成し 保管しなければならない 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 26

社内対応事例⑦ 購買工程 新規取引先の選定方法 本調査 候補選定 候補先の事前調査結果 見積り結果 サンプルの評価結果 自己点検チェックシート 自己点検結果 評価(コスト 納期 与信) 内部委託契約書 技術評価 一次判定 監査 評価項目 ①品質②納期③価格④経営⑤設備⑥業容⑦協力度⑧技術水準⑨即応性⑩将来性 安定性 是正 総合判定 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 取引先登録 継続取引先管理 次頁 27

社内対応事例⑦ 購買工程 継続取引先管理 監査対象 トレーサビリティ要求部品の取引先および 品質の不良率より品質傾向解析して判断 品質監査計画 監査内容検討 監査 問題なし 監査員が 内容確認 問題なし 不適合 指摘あり SCAR発行 (supplier corrective action request) 改善 是正 の提出 資 材 部 長 確 認 契 約 継 続 取引先管理 SCARとは 購買取引先に対して 是正処置の依頼をすること 初期監査 継続監査 監査以外の管理 会議体を設定して品質 相談や指導を行うなど 一緒に改善しましょう の働きかけで 大幅に品質改善できた取引先もあり 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 28

社内対応事例 8 苦情処理 55 条の 2 苦情処理関係 1 製造販売業者等は 苦情を遅滞なく処理するために必要な手順 ( 次に掲げる事項に関する要求事項及び実施に係る責任を含む ) を文書化しなければならない 1. 情報の入手及び記録 2. 製品受領者からの情報が苦情であるかどうかの判断 3. 苦情の調査 4. 法第 68 条の 10 第 1 項及び法第 68 条の 11 の規定に基づく報告の必要性の評価 5. 苦情に係る製品に対する措置 6. 修正 ( 発見された不適合を除去するための措置を言う ) 又は是正措置の必要性の評価 2 製造販売業者等は ある製品受領者の苦情について 調査を行わないこととする場合は その理由を特定し 当該理由を文書化しなければならない 3 製造販売業者等は 苦情の処理においてとった全ての修正及び是正措置を文書化しなければならない 4 製造販売業者等は 苦情の調査の結果 当該製造販売業者等を含む工程に関与する全ての者以外の者による業務が製品受領者の苦情に関係する場合においては 関連情報を関係する当該者との間で相互に伝達しなければならない 5 製造販売業者等は 苦情の処理に係る記録を作成し これを保管しなければならない 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 29

社内対応事例⑧ 苦情処理 インプット(起票) 最終判断までのフローとポイント 社外/社内苦情 ポイント② 苦情のリスクランク判断 苦情起票 リスクランク グローバル基準 リスク高 低 MDR Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 苦情受付 リスクアセスメント① 重大さ 発 生 頻 度 ポイント① 起票から医療機器報告判断まで 3営業日以内目標 1 2 3 4 5 a MDR Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅱ b MDR Ⅰ Ⅰ Ⅱ Ⅱ c MDR Ⅰ Ⅱ Ⅱ Ⅲ d MDR Ⅱ Ⅱ Ⅲ Ⅲ e MDR Ⅱ Ⅲ Ⅲ Ⅳ MDR 不具合/回収報告 ポイント③ 調査結果をふまえ 再度リスクアセスメント実施 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 医療機器報告判断 行政報告 調査要否 ポイント④ 医療機器報告の判断 2回 三役が実施 調査 リスクアセスメント② 医療機器報告判断 是正処置要否 行政報告 完了 解析 MR報告 MR マネジメントレビュー 30

社内対応事例 9 内部監査 56 条内部監査 1 製造販売業者等は 品質管理監督システムが次に掲げる要件に適合しているかどうかを明確にするために あらかじめ定めた間隔で内部監査を実施しなければならない 1. 実施要領 法令の規定等および当該品質管理監督システムに係る要求事項に適合していること 2. 効果的に実施され かつ維持されていること 2 製造販売業者等は 内部監査の計画 実施 記録 および監査結果に関する責任並びにこれらの要求事項に係る手順を文書化しなければならない 3 製造販売業者等は 内部監査の対象となる工程および領域の状態および重要性並びに従前の監査の結果を考慮して 内部監査実施計画を策定しなければならない 4 製造販売業者等は 内部監査の判定基準 範囲 頻度および方法を定め 記録しなければならない 5 製造販売業者等は 内部監査を行う構成員 ( 以下 内部監査員 という ) の選定および内部監査の実施においては 客観性および公平性を確保しなければならない 6 製造販売業者等は 内部監査員に自らの業務を内部監査させてはならない 7 製造販売業者等は 内部監査およびその結果 ( 監査した工程および領域の明確化を含む ) の記録を作成し これを保管しなければならない 8 製造販売業者等は 内部監査された領域に責任を有する責任者に 発見された不適合および当該不適合の原因を除去するために必要な全ての修正および是正措置を遅滞なくとらせるとともに 当該修正および是正措置の検証を行わせ その結果を報告させなければならない 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 31

社内対応事例 9 内部監査 監査員の力量 監査の方法 監査後の是正処置 従来 主任監査員 = 監査経験回数内部監査員 = 監査参加経験回数監査までに教育訓練を受講 独立性は維持しランダムに配置監査内容は監査員次第 監査内でリスクレベル 対応方法 期日を決定し 被監査部署で対応 CAPA フィードバックシート発行 2021 年 監査までに教育訓練を受講した者 後工程の部署が前工程を監査準拠性は事前に被監査プロセスの自己点検を行い 結果から監査ポイント抽出 プロセス管理委員会で対応 リスクレベル 対応すべき部署 是正内容 儀式的な監査 有効的な監査風通しの良い監査 監査員の負担が減った プロセス管理委員会 = 是正内容を再配分出来る者を各部からアサイン フィードバックシート = 苦情 不適合 逸脱に該当しない作業の効率化や気づきについての要望提案 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 32

~ メーカーによってやり方は様々 ~ 患者様のために最大限の社会的貢献ができるよう HORIBA は今後も QMS 体制のブラッシュアップに努めます 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 33

2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 2019 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 34

2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 35

目次 1. 会社紹介 2. 社内対応事例紹介 1~9 巻末参考資料. QMS 省令 vs.iso13485:2016 対比表 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 36

QMS 省令 vs.iso13485:2016 改正 QMS 省令 ISO13485:2016 5 条品質管理監督システムに係る要求事項 4.1 品質マネジメントシステム一般要求事項 6~9 条品質管理監督システムの文書化 文書管理 記録管理 4.2 文書化に関する要求事項 10 条管理監督者の関与 5.1 経営者のコミットメント 11 条製品受領者の重視 5.2 顧客重視 12 条品質方針 5.3 品質方針 13 条品質目標 5.4.1 品質目標 14 条品質管理監督システムの計画の策定 5.4.2 品質マネジメントシステムの計画 15~17 条責任及び権限 内部情報伝達 5.5 責任 権限及びコミュニケーション 18~20 条管理監督者照査 5.6 マネジメントレビュー 21 条資源の確保 6.1 資源の提供 22 条 品質業務従事者の能力 23 条 能力 認識及び教育訓練 6.2 人的資源 24 条業務運営基盤 6.3 インフラストラクチャ 25 条作業環境 6.4.1 作業環境及び汚染管理 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 37

QMS 省令 vs.iso13485:2016 改正 QMS 省令 ISO13485:2016 26 条製品実現計画 7.1 製品実現の計画 27~29 条製品要求事項の明確化 7.2 顧客関連のプロセス 30~36 条設計開発 7.3 設計 開発 37~39 条購買工程 7.4 購買 40 条製造及びサービス提供の管理 7.5 製造及びサービスの提供 41 条製品の清浄管理 7.5.2 製品の清浄性 42 条設置業務 7.5.3 据付け活動 43 条附帯サービス業務 7.5.4 附帯サービス活動 44 条滅菌医療機器等の製造管理に係る特別要求事項 7.5.5 滅菌医療機器の特別要求事項 45 条製造工程等のバリデーション 7.5.6 製造及びサーヒ ス提供に関するフ ロセスハ リテ ーション 46 条滅菌工程及び無菌ハ リアシステムに係る工程のバリデーション 47 条識別 7.5.8 識別 48 条追跡可能性の確保 7.5.9 トレーサビリティ 7.5.7 滅菌及び無菌ハ リアシステムのフ ロセスのハ リテ ーションに対する特別要求事項 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 38

QMS 省令 vs.iso13485:2016 改正 QMS 省令 ISO13485:2016 49 条植込医療機器に係る製品の追跡可能性の確保 7.5.9.2 埋込み医療機器に対する特別要求事項 51 条製品受領者の物品等 7.5.10 顧客の所有物 52 条製品の保持 7.5.11 製品の保存 53 条設備及び器具の管理 7.6 監視機器及び測定機器の管理 54 条測定 分析及び改善 8.1 測定 分析及び改善一般 55 条製品受領者の意見 8.2 監視及び測定 55 条の 2 苦情処理関係 8.2.2 苦情処理 56 条内部監査 8.2.4 内部監査 57 条工程の監視及び測定 8.2.5 プロセスの監視及び測定 58 条製品の監視及び測定 8.2.6 製品の監視及び測定 59 条植込医療機器固有の要求事項 60 条不適合製品の管理 8.3 不適合製品の管理 61 条データの分析 8.4 データの分析 62 条改善 8.5 改善 63 条是正措置 8.5.2 是正処置 64 条予防措置 8.5.3 予防処置 2021 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 39